...

車両過給機事業のご紹介

by user

on
Category: Documents
1

views

Report

Comments

Transcript

車両過給機事業のご紹介
車両過給機事業のご紹介
2014年11月17日
車両過給機セクター
執行役員 車両過給機セクター長
古川 弘
Copyright © 2014 IHI Corporation All Rights Reserved.
車両過給機事業 ご紹介のアウトライン
追い風の吹く
エンドマーケット
IHI車両過給機事業
の強み
売上高の拡大
収益性の向上
Copyright © 2014 IHI Corporation All Rights Reserved.
• 各国環境規制の強化を受けた、エコデバイスとし
てのターボチャージャーへの注目の高まり
• グローバル規模でのターボ搭載率の急増傾向
• 多岐にわたる顧客層/搭載車種
• グローバルに展開する生産体制
• グループの誇る技術基盤
• 高付加価値製品への注力による売上成長および
利益率向上の実現
• 市場の伸びに裏打ちされたボリュームゾーンでの
安定した売上および利益の確保
2
車両過給機事業の位置付け
車両過給機事業の概要
産業システム・汎用機械セグメント売上内訳
2013年度実績

担当事業部門名:車両過給機セクター

責任者: セクター長 古川弘 (執行役員)

主力製品:各種車両用過給機(以降ターボチャージャーと記載)

従業員数: 連結 2,755名
グループ企業及び各社の機能
会社名
車両過給機
38%(1,507億円)
その他
62%(2,471億円)
略号
所在地
株式会社IHIターボ
ITJ
日本
IHI Charging Systems International GmbH
IHI Charging Systems International Germany
GmbH
IHI Charging Systems International S.p.A.
ICSI
ドイツ
ICSG
ドイツ
ITY
イタリア
IHI Turbo America Co
ITA
アメリカ
IHI TURBO(THAILAND)CO.,LTD.
ITT
タイ
無錫石播増圧器有限公司
WIT
中国
長春富奥石川島過給機有限公司
FIT
中国
IHI Turbo Korea Co., Ltd
ITK
韓国
日本
韓国
株式会社クローバーターボ
CTJ
Hyundai WIA IHI Turbo Co., Ltd. (IHI持分:49%) HWIT
 車両過給機は、産業システム・汎用機械セグメントの売上約4割を占める主力事業
Copyright © 2014 IHI Corporation All Rights Reserved.
3
ターボチャージャーの役割
ターボチャージャーの仕組み
メリット
 高圧力の空気をエンジンに供給することで出力
増加、省燃費、排ガス清浄化に貢献
 出力・トルクを維持しながら
も、燃費を約2割改善
 通常は車外に排出さ
れる熱エネルギーの
1割を回収し、出力
増加に貢献
 ディーゼルエンジンにとっては必須のデバイス
 ガソリンエンジンにおいてもダウンサイジングに
よる低燃費化のデバイスとして適用が拡大
ターボチャージャー
空気
排気ガス
コンプレッサー
で空気を圧縮
空気
タービンで排気
エネルギーを回収
排気ガス
エンジン
 粒子状物質の排出
低減効果
 軽い踏み込みで運転が可能
 エンジンを大きく吹かさない運
転が可能
ターボチャージャーは低燃費を実現するエコ・デバイス
4
市場動向
5
主要各国の燃費規制トレンド
+35%
+64%
+4%
( 走行距離 Miles Per Gallon )
70
+43%
注:楕円内の数値は燃費改善割合
61
60
56
50
40
53
55
50
(3)
45
38
36
29
28
30
35
34
20
10
0
‘02 ‘12(1)‘21(2)
‘02 ‘12(1)‘25(2)
‘02 ‘12(1)‘20(2)
‘02 ‘12(1)‘20(3)
 各国における自動車の燃費改善目標の強化は、車両過給機事業への追い風
出所:The International Council on Clean Transportation
(1)燃費目標値の設置初年度
(2)燃費目標値の達成ターゲット年度
(3)提案されている燃費目標値
6
自動車販売台数予測
(百万台)
120
その他(ハイブリッド、電気自動車、燃料自動車)
ディーゼルエンジン
100
ガソリンエンジン
80
=従来エンジン
(ガソリン及びディーゼル)の割合
60
99.2%
99.4%
40
98.8%
20
0
2014
2017
2020
当面はガソリン・ディーゼルエンジンが主流と予測
出所:第三者機関調査
7
ターボチャージャー搭載車の市場予測(全世界)
(百万台)
60
50
ディーゼルエンジン
ガソリンエンジン
40
30
20
10
0
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
ターボチャージャー搭載車は2020年までに5,000万台以上に増加の見通し
出所:第三者機関調査
8
ターボチャージャー搭載車の市場予測(地域別)
(百万台)
北米
欧州
中国
東南アジア
日本
4%
19%
7%
6%
25
24%
20
注:枠内の数値は年平均成長率
15
ディ-ゼルエンジン
ガソリンエンジン
10
5
0
2013
2020
2013
2020
2013
2020
2013
2020
2013
2020
 欧州が依然最大のターボ市場
 北米・中国でガソリン車のターボ装着が急速に進む
出所:第三者機関調査
9
IHI車両過給機事業の紹介
10
ターボチャージャー市場における
IHIのポジショニング
グローバル・シェア(2013年)
その他 8%
IHI
22%
C社 13%
B社 28%
A社 29%
IHIは2割超のシェアを誇るメジャープレーヤー
出所:第三者機関調査、IHI調査
11
IHIターボチャージャーのお客様
乗用車
(日系)
商用車
乗用車
(海外)
農機・建機・小型船舶
世界中のお客さまにご愛顧を頂いております
12
IHI製ターボチャージャーを搭載した車種概要
IHIターボ搭載の代表車種
乗用車
(海外)
Volkswagen
Golf
Suzuki
Wagon R
乗用車
(日系)
商用車
農機・建機・
小型船舶
Isuzu
D-MAX
Isuzu
ELF
特徴・優位性
 欧州顧客との連携を通じて中国・北米
に展開
 軽自動車の性能向上に貢献
 ピックアップトラック用に最適な製品を
供給
 高効率と高い耐久性、規制対応と性
能を実現
 シンプルで高性能な製品を供給
Kubota
V2403
13
高度な技術を有する国内拠点
IHI車両過給機セクター
IHI 横浜事業所内に技術統括センターを有する
 性能実験を中心とした研究開発を行う
テクニカルセンターを拡張中
 過給機の性能を試験する装置、および高圧・
高温下での耐久試験装置等を配備
 エンジンベンチを活用した過給システム開発
を解析技術を組合わせて実施
 技術開発本部との連携
横浜事業所内の基盤技術を開発する
研究所と連携した新製品開発
株式会社IHIターボ
長野県木曽及び辰野に生産工場を有する
 中核部品(コンプレッサーインペラ等)や、重要
部品の製造等を担い、高度な生産技術を保有
 生産の自動化や回転機械に重要なバランス修
正の新工法開発など新技術にも取り組む
14
グローバルに展開する事業拠点
欧州
北米
 ITA
 北米向けターボチャージャーの製造・販売
 スーパーチャージャーの製品開発・製造・販売
 ICSI/ICSG/ITY
 欧州における製品開発
 欧州向けターボチャージャーの製造・販売
日本
ICSG(ドイツ)
IHI
HWIT(韓国)
ITK(韓国)
ICSI(ドイツ)
ITJ
FIT(中国)
ICSI(イタリア)
ITT(タイ)
ITA(アメリカ)
WIT(中国)
韓国
 ITK/HWIT
 韓国市場向けターボチャージャーの製造・販売
中国
 FIT/WIT
 中国市場向けターボチャージャーの製造・販売
タイ
 ITT
 東南アジア市場向けのターボチャージャーの製
造・販売
15
ターボチャージャーを支えるIHIの基盤技術
宇宙ステーション
航空エンジン
共通基盤技術
・新材料開発
・機構解析
・高温無潤滑摺動
(トライポロジー)
・タービン翼
性能&信頼性
・メカトロニクス
・高速回転
軸受
・コンプレッサ
性能&信頼性
・破壊力学
・寿命予測
・騒音/振動
・材料力学
ボイラー
・生産技術開発
船舶
・熱流動解析
・強度解析
・腐食環境評価
・溶接技術
 IHIの技術の総合力を結集
 高速回転技術で航空エンジンとのシナジー効果
16
技術開発のグローバル体制
欧州
日本
過給機技術の市場ニーズ吸収
量産プロジェクト開発
要素技術の開発
電動など先行技術・新製品開発
 先進市場の高付加価値技術を
吸収
 技術開発本部が、IHIの基盤技術
を集約
 欧州市場で、新技術搭載品をい
ち早く量産化しグローバルに展開
 IHIグループの技術を集約 し、
高付加価値先進製品の開発に
対応
 欧州ハイエンド車顧客との取引
関係を活かし、適時にニーズを
とらえた提案・開発が可能
 日系顧客との長年の取引関係
を活かし、適時にニーズをとら
えた提案・開発が可能
 グローバル生産体制の構築と
展開を主導
欧州・日本の両市場で技術革新を推進し、ターボチャージャー
の高付加価値化を実現
17
高付加価値技術の開発
技 術
パワ-トレイン
ガソリン
ディーゼル
ハイブリッド
燃料電池
1. 斜流タービン
○
○
-
-
2. チタンアルミタービン
○
○
-
-
3. ボールベアリング
○
○
-
-
4. VGSターボ
○
○
-
-
5. 2段過給
-
○
-
-
6. 電動アシストターボ
○
○
○
-
7. 電動コンプレッサ
○
○
○
-
8. 燃料電池車向け過給機
-
-
-
○
注:「○」は主に適用を目指す技術
開発のターゲット
 ダウンサイジングガソリン、ディーゼルエンジンの高性能化
 ハイブリッド車の更なる燃費向上
 燃料電池車に好適な空気供給デバイスの提供
18
IHIの先進製品
技 術
特徴(優位性等)
電動アシストターボ
•
ターボおよびモーターを組み合わせて
システム効率を高めることによりエンジ
ンの燃費効率の向上に貢献
電動コンプレッサ
•
排気ガスによらず必要な時にモー
ターのみで過給が可能、ターボと組
み合わせることで、搭載の柔軟性を
確保しつつエンジンの燃費効率の
向上に貢献
燃料電池車向け過給機
•
燃料電池に空気を供給するために最
適化した過給機で発電効率の向上に
貢献
19
事業戦略
20
基本方針
ターボチャージャー製品別売上(イメージ)
『高付加価値帯』
高付加価値製品の開発・展開
『ボリュームゾーン』
基盤となる製品群の充実
0
2014
2020
 高機能・高付加価値製品の売上比率を高めて、収益性を向上
 基盤となる製品群の需要を着実に取り込み、売上を確保
21
事業戦略概要
戦略テーマ
具体的な戦略
 高機能・高付加価値製品の充実
エンジンシステム高度化
への対応
 お客さまのエンジンの開発段階
から積極的に参画
 お客さまのニーズを実現し、具体
化することで受注へ結実
『高付加
価値帯』
次世代エンジンへの対応
 電動過給機や燃料電池車用過
給機の開発
22
事業戦略概要(続き)
戦略テーマ
成長市場の
ガソリンターボ需要
への対応
具体的な戦略
 長年の実績に裏打ちされた技術
力・ブランドを最大限に活用した
受注の確保
 先進市場での搭載実績を活かし
た新規のお客さまの獲得
 日欧のお客さまの米・中展開へ
の貢献
『ボリューム
ゾーン』
新興国の
ディーゼルターボ
需要への対応
 IHIの拠点を活用して、アジア新
興国で生産・販売を急拡大させて
いる日欧お客さまとの関係を活
かした受注の獲得
23
地域別主要トピック
欧州
北米
 欧州高級車メーカーのお客さまに納
入開始
 欧州系列のお客さまよりガソリンエン
ジンターボプロジェクト受注
 北米のお客さま向けスーパーチャー
ジャーの量産開始
中国
 欧州系列のお客さまよりガソリンエン
ジンターボプロジェクトを受注
日本
 複数のお客さまよりダウンサイジン
グガソリンエンジンターボを受注
タイ
韓国
 日系のお客さまより次期ピックアップ
トラック向けプロジェクトを受注
 韓国のお客さま向けガソリンエンジ
ンターボプロジェクトを受注
24
収益性向上に向けた施策
研究
開発
 グループ一体の研究開発活動を推進
• 研究開発のグループ運営の強化
• お客さま対応力の強化
 製品開発力強化のための投資
• 試作実験評価能力の増強
製造
 生産技術の高度化推進
• 世界共通の製品品質を確保しつつ、生産効率を向上
 グローバルサプライチェーンの強化
• 調達コストの最適化
 グローバルに生産を最適化する設備投資
• 設備の効率的運用および計画的な設備投資
受注
 高機能・高付加価値製品の受注拡大
• 高付加価値製品を充実し、展開を促進
 アフターマーケット事業の拡充
• 専業の子会社を設立し事業を強化
研究開発、製造、受注の各過程で施策を実施し収益性を向上
25
連結売上高見通し
(億円)
3,000
2,500
2,000
欧州
+11%
北米
+24%
1,500
アジア
+11%
+24%
1,000
中国
+50%
日本
500
0
2010
2011
2012
2013
実績
2014
2020
見通し
 累計販売台数 5,000万台突破
 年率2桁の成長率で継続的な売上規模拡大を目指す
26
最後に
順調な拡大が期待される市場
技術開発力とグローバル製造能力
事業戦略の実現
売上規模拡大・収益向上を着実に実現し成長を継続
IHIの企業価値を向上
27
本資料のうち,業績見通し等に記載されている将来の数値は,現時点で入手可能な情報に基づき判断した見通
しであり,リスクや不確実性を含んでいます。従いまして,これらの業績見通しのみに依拠して投資判断を下すこ
とは控えるようお願いいたします。実際に業績は,様々な重要な要素により,これら業績見通しとは大きく異なる
結果となり得ることをご承知置きください。実際の業績に与える重要な要素には,当社の事業領域を取り巻く政
治,経済情勢,対ドルをはじめとする円の為替レートなどがあります。
Fly UP