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二国間交流事業 セミナー報告書

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二国間交流事業 セミナー報告書
(様式5)
二国間交流事業 セミナー報告書
平成 23 年 12
独立行政法人日本学術振興会理事長
殿
セミナー代表者所属・部局
金沢大学・人間社会研究域
(ふりがな)
職・氏 名
1. 事 業 名
まつだいら
教授・松平
みつお
光男
相手国名(ニュージーランド)とのセミナー(振興会対応機関:
2. セミナー名
月 15 日
RSNZ
)
高性能羊毛布の開発と評価
(Development and Evaluation of High Performance Wool Fabrics)
3. 期
4. 開
間
催
平成 23年
11月 9
日 ~ 平成
23年
11月
13日(5日間)
地
(都市名と会場名)
5. 参加者数
クライストチャーチ、アグリサーチ・リンカーン・センター
名
日本側
12
相手国側
11 名
その他の国
0
(代表者を含む)
計
23
名
名
- 1 -
6.セミナー参加者
(1) 日本側参加者(代表者は除く。また、振興会により経費を負担された参加者には*印を付すこと。)
氏
*藤本
名
尊子
所属・部局・職名
専
門
北海道教育大学・教授
被服材料学・感性工学
*村上真知子
岐阜市立女子短期大学・教授
アパレル科学、衣服デザイン学
*浅野
千恵
安田女子大学・講師
画像処理・統計学
*杉村
桃子
新潟大学・准教授
被服学
*青木香保里
愛知教育大学・准教授
被服教育学
*森
森技術士事務所・所長
テキスタイルの仕上げ、染色
カトーテック(株)・電子課長
計測機器の設計・製作
西川武志
北海道教育大学・教授
医学(皮膚科)
百瀬
北海道教育大学・准教授
文化人類学
大内莉乃
北海道教育大学学生
被服材料学・感性工学研究室
後藤知里
北海道教育大学学生
被服材料学・感性工学研究室
石塚希美
北海道教育大学学生
被服材料学・感性工学研究室
*村田
益一
長嗣
響
- 2 -
(2) 相手国側セミナー代表者
所属・職名・氏名
アグリサーチ社、上級科学者、テンドン・スリンダー
(3) 相手国参加者(代表者は除く。また、振興会により経費を負担された参加者には*印を付すこと。)
氏
名
所
属・職 名
専
門
Stewart Collie
AgResearch Ltd.,・Manager
テキスタイル化学
Steve Mcneil
AgResearch Ltd.,・Senior Scientist
テキスタイル物理
Alex Hodgson (nee
AgResearch Ltd., ・Scientist
テキスタイル物理
Mahbubul Hassan
AgResearch Ltd., ・Research Associate
テキスタイル化学
Larissa Zaitseve
AgResearch Ltd., ・Scientist
テキスタイル化学
Matthew Sunderl
AgResearch Ltd., ・Technician
技術者
Samuel Leighs
AgResearch Ltd., ・Technician
技術者
Peter Ingham
AgResearch Ltd., ・Consultant
顧問
Azam Ali
AgResearch Ltd., ・Technician
技術者
Arun Ghosh
AgResearch Ltd., ・Technician
技術者
Tasker)
(4) 日本または相手国以外の国の参加者
氏
名
所属・職名(国名)
専
門
- 3 -
7.セミナー概要(セミナーの目的・実施状況・成果等を簡潔に記載してください。
)
【目的】相手国ニュージーランド側で開催した本セミナーでは、2009 年度のセミナーの成果を,よ
り一層具体化することが大きな目的であった。従来の羊毛布の高品質や高性能という価値にプラス
した価値を創造することが本研究に対する両国間の共通認識である。2009(平成 21)年度、日本側
開催の 「Japan-New Zealand Research Cooperative Program 2009」
(北海道教育大学)を継承し、
3年間がかりの共同セミナー開催で得た次の三点の知見、安全・快適衣料用素材としてのニュージ
ーランド Wool の適用、 高付加価値化加工によるニュージーランド Wool の再発見,国際水準での
感性評価技術確立のための基礎の整理と体系化ならびに若手研究者の育成、将等への継続的連携の
課題設定である。これらを考慮して、2011(平成 23)年度は、6 つのセクションがもうけられた。
【実施状況】セミナーは 2011 年 11 月 9 日から 11 月 13 日に、ニュージーランド、クライストチ
ャーチ、アグリサーチ・リンカーン・センタ−で開催された。SCIENTIFIC PROGRAMME として 18
件の口頭発表と 8 件のポスター発表がなされた。発表は、風合い研究、染色・仕上げおよび特殊加
工、ドレープ性能、高機能テキスタイル、新測定法の5つのセッションに加え、歴史、消費者教育
と工業発達も加わり合計 6 セッションで、活発な討論が展開された。
セミナー前日には、工場見学(Weft Knitting Co., Christchurch )、2日目にはデザイン高等専門学
校 CPIT (Christchurch Polytechnic Institute & Technology)の見学が組み込まれており、繊維、布から衣
服までのニュージーランドの様子を学ぶことができた。また将来連携のためのとりまとめ会議がセ
ミナー後行われた。
【成果】広い年齢層の発表者かつ生産者、科学者、技術者、計測機器開発者という広い専門プロパ
ーが一堂にあつまり、トピックスを議論したことはきわめて有意義であった。安全・快適衣料素材
としてのウールとして、
「におい」付加、
「虫害」
「引火・難燃」防止機能を有したウール布(繊維)
の改良は、今後アメニティー繊維として新たな台頭が期待できる。伝統を考慮しながらも斬新な品
質コントロールを行った日本チームの研究「ハリスツウィードの潜在性能(可能性)」の関する2
報の報告は、コースウールの再利用の可能性を「風合い」
「熱・通気特性」のコントロールの可能
性として、種々の仕上げで工夫できる事を数量的に実証したもので、応用性が高く着目を浴びた。
一方衣服になったときには人間の皮膚との相性も重要で、皮膚と布の表面特性の相互関係に関する
発表では、多くの質疑応答がなされた。皮膚—布間の相互関係の感性評価は、温熱的快適性、運動
機能的快適性の客観評価に重要である。外観審美特性であるドレープ性は審美的性能としてかかせ
ない。両国共同のドレープ性能の客観評価に関する研究成果は今後国際水準に発展することが期待
された。
今回のセミナーでは消費者育成のためのテクスタイル教育とウール繊維適用の歴史的側面に関
した研究も取り込み、長い時間スパンでウールに関する知識と技術の伝承について議論された。
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