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核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第55条第3項

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核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第55条第3項
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第55条第3項において
準用する同法第53条に規定する許可の基準への適合について
Ⅰ.審査結果
独立行政法人
放射線医学総合研究所における核燃料物質の使用の変更に関
し、独立行政法人
放射線医学総合研究所 米倉義晴(以下「申請者」という。)
から提出のあった「核燃料物質使用変更許可申請書」(平成25年3月28日付け
25放医研基運第84号をもって申請)について審査した結果、当該申請は、核
原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(平成32年法律第
166号。以下、
「法」という。)第55条第3項において準用する第53条各号
に掲げる許可の基準に適合しているものと認められる。
Ⅱ.変更の内容
独立行政法人
放射線医学総合研究所における核燃料物質の使用の変更に関し、
申請者が提出した「核燃料物質使用変更許可申請書」によれば、変更内容は以下の
とおりである。
1. 被ばく医療共同研究施設(41条該当施設)の使用施設
(1)使用の目的及び方法のうち、「使用の方法」の追加及び変更
①ユニット実験室(4-2)
核燃料物質を投与した動物等の分子生物及び生化学実験(生体試料(臓器
等)から抽出したDNA、RNAあるいは蛋白質の遺伝子・蛋白質解析など
の実験)の動物実験を開始するため、
「使用の方法」の動物実験にユニット
実験室(4-2) 及びPuの最大存在量1.6μg 未満を追加する。
②バイオアッセイ準備室(6-3)
核燃料物質を投与した動物の臓器・細胞の分離、核燃料物質を投与した動
物・ヒト生体試料からの細胞の調整、培養液への核燃料物質添加を行うた
め、「使用の方法」の動物実験にバイオアッセイ準備室(6-3)及びPuの最
大存在量0.5mg を追加する。
また、
「使用の方法」に追加することに伴い、
「使用の方法」の線量評価試
料分析測定実験のPuの最大存在量を65μg から0.5mg に変更する。
③生体試料分析室(6-1)
核燃料物質を添加した細胞形態の観察や、汚染治療剤の薬効試験の動物実
験を行うため、「使用の方法」の動物実験に生体試料分析室(6-1)及びPu
の最大存在量0.5mg を追加する。
また、
「使用の方法」に追加することに伴い、
「使用の方法」の緊急被ばく
1
医療に係わる研究及び訓練のPuの最大存在量を1.6μg 未満から0.
5mg に変更する。
④ユニット実験室(4-8)
ユニット実験室(4-2)の整備と併せて、分子生物学・生化学実験研究(遺
伝子・蛋白抽出、遺伝子・蛋白の定量)・組織化学研究(凍結切片の作製)
の動物実験を行うため、ユニット実験室(4-8)の「使用の方法」を変更する。
また、バイオアッセイに関する研究を実施する実験室の整備が完了したた
め、線量評価試料分析測定実験からユニット実験室(4-8)を削除する。
⑤ユニット実験室(4-4)
既存機能である暗室機能を踏まえ、蛍光顕微鏡(スライド切片用、臓器肉
眼用)、超遠心装置を設置し、汚染生体試料等の蛍光分析及び生化学分析の
動物実験を行うため、ユニット実験室(4-4)の「使用の方法」に追加する。
また、フィルタ試料に関する研究を実施する実験室の整備が完了したため、
線量評価試料分析測定実験からユニット実験室(4-4)を削除する。
(2)使用施設の位置、構造及び設備のうち、
「使用の位置」及び「使用施設の
構造」の追加及び変更
「使用の方法」にユニット実験室(4-2) を追加することに伴い、「使用の
位置」の 4 階にユニット実験室(4-2) を追加する。
(3)被ばく医療共同研究施設の障害対策書の「平常時の放射線業務従事者の
被ばく」の計算結果等の追加及び変更
①ユニット実験室(4-2)
「使用の方法」にユニット実験室(4-2) を追加することに伴い、
「表‐1(1)
平常時の使用施設における空気中プルトニウム濃度推定値(1 週間平均濃
度)」にユニット実験室(4-2)の各パラメータ及び計算結果を追加する。
②バイオアッセイ準備室(6-3)及び生体試料分析室(6-1)
「使用の方法」にバイオアッセイ準備室(6-3)及び生体試料分析室(6-1)
を追加及び変更することに伴い、
「表‐1(1)平常時の使用施設における空気
中プルトニウム濃度推定値(1 週間平均濃度)」にバイオアッセイ準備室
(6-3)及び生体試料分析室(6-1)の各パラメータ及び計算結果を変更する。
2.被ばく医療共同研究施設における実験室の用途変更等
(1)ユニット実験室(4-3)を核燃料物質の使用施設から固体廃棄施設への用
途変更
焼却炉改修工事を予定しており、改修工事期間中に発生する汚染動物廃棄
物等の焼却による減容ができないこと、また保管廃棄設備の容量不足に鑑
み、使用施設である被ばく医療共同研究施設内のユニット実験室(4-3)を核
2
燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の固体廃棄施設として、廃
棄物保管庫(3)に用途変更するため、
「施設別編(Ⅰ)」の P.7 の(Ⅰ)-7-2「使
用施設の構造」の表からユニット実験室(4-3)を削除する。
(2)ユニット実験室(4-3)の固体廃棄施設への用途変更
ユニット実験室(4-3)を使用施設から核燃料物質又は核燃料物質によって
汚染された物の固体廃棄施設に変更することに伴い、「固体廃棄施設の構
造」の表に 4 階 廃棄物保管庫(3)を追加する。
これにより、添付図面の「図(1)7-2(7)被ばく医療共同研究施設
施
設平面図(管理区域及び消火設備の配置)」及び被ばく医療共同研究施設の
排気系統図の「4 階インテリア系統」をユニット実験室(4-3)から廃棄物保
管庫(3)に変更する。
(3)固体廃棄施設の「固体廃棄施設の設備」の「仕様」の変更
有機廃液は固体廃棄物の紙・布等に浸透させることにより、有機廃液が含
浸した可燃性固体として、乾留灰化設備焼却炉室に設置している乾留灰化
設備で灰化できるため、既存の有機廃液投入装置は不要となるため廃止し、
「仕様」から削除する。
(4)被ばく医療共同研究施設の障害対策書の「固体廃棄物管理」の変更
障害対策書の固体廃棄施設の「固体廃棄物管理」に 4 階 廃棄物保管庫(3)
を追加し、放射線の遮へい等についての新たな評価を行う。
3.事業所境界の変更
事業所内のヘリポートを大型ヘリの離着陸が可能となるよう整備を行う
ため、事業所境界を変更する。
4.記載の適正化
(1)「使用施設の位置」及び「使用施設の構造」の誤記載(貯蔵施設として
許可を得ている部屋(生体試料保管室(6-1)の削除)
(2)語句の修正
・「使用施設の位置」の誤記載(ユニット実験室(2-3)をユニット実験室
(2-4)に修正)
・「使用施設の設備」の「仕様」の表の警報設備のグローブボックス台数
修正(2 台を 3 台に修正)
・「液体廃棄物施設の設備」の「仕様」の表の建物名称の修正(廃液貯槽
3
棟を放流前貯槽棟に修正)
・
「図(1)7-2(4)被ばく医療共同研究施設
施設平面図(管理区域及び
消化設備の配置)」の部屋名称の修正(発電機機械室→焼却炉室上部)
・被ばく医療共同研究施設の排気系統図の「2) 地下室内排気系統」の部
屋名称の修正(地下設備系統として許可を得ている部屋(生物処理水槽)
が、地下設備排気系統として誤記載されているための削除)
・被ばく医療共同研究施設の排気系統図の「フード系統」の排気系統につ
いては、「4)フード系統」から「5)フード系統」へ訂正(2 階放射線
管理用試料調整室(2-1)の排気系統の 2 系統)
・被ばく医療共同研究施設の排気系統図の「4 階インテリア系統」の排気
系統の修正(小動物飼育室(4-1)の系統が脱落しているため、追加)
・核燃料物質の使用に必要な技術的能力に関する説明書の説明文の記述の
適正化(放射線取扱主任者を第 1 種放射線取扱主任者免状等の国家資格
を有する者に修正)
(3)SI単位への修正
Ⅲ.審査の方針
審査は、申請者が提出した「核燃料物質使用変更許可申請書」(平成25年3月
8日付け25放医研基運第84号をもって申請)に基づき行うこととした。また、
法第55条第3項において準用する第53条各号に定める許可の基準に適合し
ていることについては、以下により確認することとした。
1.法第55条第3項において準用する法第53条第1号への適合性について
(核燃料物質が平和の目的以外に利用されるおそれがないこと。)
申請に係る核燃料物質が、その使用の目的から、平和目的以外に利用される
おそれがないものであることを確認することとした。
2.法第55条第3項において準用する法第53条第2号への適合性について
(使用施設、貯蔵施設又は廃棄施設(以下「使用施設等」という。)の位置、構造及び設備が核燃料
物質又は核燃料物質によつて汚染された物による災害の防止上支障がないものであること。
)
申請に係る核燃料物質の使用に関し、原子力安全委員会が定めた「核燃料施設
安全審査基本指針」(以下「基本指針」という。) (昭和55年2月7日原子力
安全委員会決定、平成元年3月27日及び平成13年3月29日一部改訂) に
示された立地条件、放射線管理、環境安全及びその他の安全対策に係る要件が
考慮されていることを確認することとした。
4
3.法第55条第3項において準用する法第53条第3号への適合性について
(核燃料物質の使用を適確に行なうに足りる技術的能力があること。
)
申請に係る核燃料物質の使用に関し、「原子力事業者の技術的能力に関する
審査指針」(以下「技術的能力に関する審査指針」という。)(平成16年5月
27日原子力安全委員会決定)に示された設計及び工事並びに運転及び保守に
示された要件を参考とすることとした。
Ⅳ.審査内容
1.法第55条第3項において準用する法第53条第1号について
本申請の内容は、上記「Ⅱ.変更内容」のとおりであり、使用の目的及び方
法から、核燃料物質が平和の目的以外に利用されるおそれはないものと認めら
れる。
2.法第55条第3項において準用する法第53条第2号について
本申請の内容は、別記のとおり、核燃料物質又は核燃料物質によって汚染さ
れた物による災害の防止上支障のないものと認められる。
3.法第55条第3項において準用する法第53条第3号について
申請者が提出した添付資料「変更に係る核燃料物質の使用に必要な技術的能
力に関する説明書」によると、核燃料物質の使用に関し、施設の運転及び核燃
料物質の使用並びに安全に取り扱いを行うため、保安規定等に定める保安管理
組織を定め、核燃料物質の使用に関し、学識・経験を有する主たる技術者・管
理者等を確保するとしている。
要員の技術能力の保持に関し、第 1 種放射線取扱主務者免状等の国家資格を
有する者を核燃料取扱主務者に自主的に選任し、従事者の保安教育訓練計画等
に参画して、放射線業務従事者の技術能力の維持及び資質の向上に努めるとし
ている。
以上のことから、本変更に係る核燃料物質の使用を適確に行うに足る技術的
能力があるものと認められる。
5
別
記
独立行政法人放射線医学総合研究所における
核燃料物質の使用の変更に係る安全性について
本申請に係る使用施設等の位置、構造及び設備は、核燃料物質又は核燃料物質に
よって汚染された物による災害の防止上支障がないものであると認められる。なお、
基本指針に基づき審査した事項は以下に示す表のとおりである。
Ⅱ.変更内容の番号
基本指針における事項
立
地
条
件
放
射
線
管
理
環
境
安
全
臨
界
安
全
そ
の
他
の
安
全
対
策
1.
2.
(1)~(3)
(1)~(4)
3.
4.
(1)~(3)
1
基本的条件
―
―
―
―
2
平常時条件
―
○
○
―
3
事故時条件
―
―
―
―
4
閉じ込めの機能
○
○
―
―
5
放射線遮蔽
○
○
―
―
6
放射線被ばく管理
○
○
―
―
7
放射性廃棄物の放出管理
○
―
―
―
8
貯蔵等に対する考慮
―
○
―
―
9
放射線監視
○
―
―
―
10 単一ユニットの臨界安全
―
―
―
―
11 複数ユニットの臨界安全
―
―
―
―
12 臨界事故に対する考慮
―
―
―
―
13 地震に対する考慮
―
―
―
―
14 地震以外の自然現象に対する考慮
―
―
―
―
15 火災・爆発に対する考慮
○
○
―
―
16 電源喪失に対する考慮
―
―
―
―
17 放射性物質の移動に対する考慮
―
―
―
―
18 事故時に対する考慮
―
―
―
―
19 共用に対する考慮
―
―
―
―
20 準拠規格及び基準
―
―
―
―
21 検査、修理等に対する考慮
―
―
―
―
6
1.変更内容1.について
本変更は、既許可済の使用施設の各室において、使用の方法を変更するものである
ことから、本変更について、基本指針のうち確認すべき事項は、
「閉じ込めの機能(指
針4)」、
「放射線遮蔽(指針5)」、
「放射線被ばく管理(指針6) 、
「放射性廃棄物の放
出管理(指針7)」、
「放射線監視(指針9)
」及び「火災・爆発に対する考慮(指針15)」
である。
1-1)閉じ込めの機能(指針4)について
本変更により、使用の方法を変更するユニット実験室(4-2)、バイオアッセイ準備
室(6-3)、生体試料分析室(6-1)、ユニット実験室(4-4) 、ユニット実験室(4-8)は、
既に管理区域に設定されており、小動物へのプルトニウム投与はすべて実験室内の
フードあるいは飼育フード内で行うこと、及び管理区域内を非管理区域内よりも負
圧に保ち、負圧の程度は、汚染の可能性の大きい区域の順に負圧を高くして、空気
の逆流による汚染の拡大を防止するとしていることから、放射性物質を限定された
区域に閉じ込める十分な機能を有する。以上のことから、核燃料施設は、放射性物
質を限定された区域に閉じ込める十分な機能を有する対策が講じられている。
1-2)放射線遮蔽(指針5) 及び放射線被ばく管理(指針6)について
被ばく医療共同研究施設における核燃料物質の使用は、内部被ばくの生物学的な
影響の研究が主目的であるので、通常ごく微量であり、かつ使用する核種にはγ線
を放出する核種はほとんど含まれていないことから、外部被ばくは問題とならない
としている。また、内部被ばくについては、ごく微量の核燃料物質をフードその他
で取扱う場合を除きα線による内部被ばくを防止するため、すべてグローブボック
スの内で取扱うので、空気汚染の危険性はないとしている。
放射線被ばく管理について、外部被ばくは、個人被ばく線量を定期的及び必要に
応じて測定管理するとし、放射性物質を体内に摂取するおそれのある作業に従事す
る者に対しては、パーソナルエアサンプラを使用するとともに、定期的及び必要に
応じて尿検査、全身測定、肺モニタ等により、内部被ばくに係る実効線量を測定管
理し、放射線業務従事者の放射線被ばくが、
「試験研究の用に供する原子炉等の設置、
運転等に関する規則等の規定に基づき、線量限度等を定める告示」
((昭和63年7月
26日科学技術庁告示第20号。以下、「線量告示」という。)に定める実効線量限
度を超えないよう管理するとしている。以上のことから、放射線遮蔽がなされ、放
射線被ばく管理のための対策が講じられている。
1-3)放射性廃棄物の放出管理(指針7)及び放射線監視(指針9)について
管理区域からの排気は一段又は二段の高性能フィルタでろ過し、排気筒から大気中
に放出するとしており、スタックダストモニタによる連続測定、監視するとしている。
また、排気中の放射性物質の濃度が、線量告示の濃度限度を下回っていることを確認
している。以上のことから、放射性廃棄物の放出管理及び放射線監視のための対策が
講じられている。
1-4)火災・爆発に対する考慮(指針15)について
建屋は、鉄骨鉄筋コンクリート造及び一部鉄筋コンクリート造で内部の諸設備も
7
不燃性及び難燃性材料により構成するとし、消火器及び屋内消火栓を設置している。
以上のことから、火災・爆発に対する考慮について、発生の防止と適切な対策が講
じられている。
2.変更内容2.について
本変更は、汚染動物廃棄物を保管するため、既許可済の使用施設を固体廃棄施設
に変更するものであることから、本変更について、基本指針のうち確認すべき事項
は、
「平常時条件(指針2)」、
「閉じ込めの機能(指針4)」、
「放射線遮蔽(指針5)」、
「放
射線被ばく管理(指針6)」、「貯蔵等に対する考慮(指針8)」及び「火災・爆発に対
する考慮(指針15)」である。
2-1)平常時条件(指針2)について
本変更により固体廃棄物を保管することとなる廃棄物保管庫(3)は、被ばく医りょ
う共同研究施設 廃棄物保管庫(3)の線量評価(参考資料)によると、管理区域内常
時立入場所、管理区域境界、周辺監視区域境界のいずれにおいても、実効線量は法令
基準を満たしている。以上のことから、核燃料施設の平常時における一般公衆の線量
が、合理的に達成できる限り低いものであると認められる。
2-2)閉じ込めの機能(指針4)について
廃棄物保管庫(3)は、固体廃棄物(動物廃棄物にはビニール袋 2 重で梱包)を冷蔵
庫、冷凍又はドラム缶等の金属製容器等に入れて保管するとし、被ばく医療共同研
究施設の管理区域に設定されている。廃棄物保管庫(3)の管理区域内の排気は、平常
の作業状態において室内の空気が汚染する可能性は非常に少ないが万一グローボッ
クス等から放射性物質が散逸しても管理区域外に漏れないように管理区域内を非管
理区域内よりも負圧に保ち、負圧の程度は、汚染の可能性の大きい区域の順に負圧
を高くして、空気の逆流による汚染の拡大を防止するとしている。以上のことから、
放射性物質を限定された区域に閉じ込める十分な機能を有していると認められる。
2-3)放射線遮蔽(指針5)及び放射線被ばく管理(指針6)について
廃棄物保管庫(3)は、核燃料物質の保管廃棄に限られており、239Pu の 1 週間平均空
気中濃度が「線量告示」を下回ることから空気汚染の危険性はないとしている。また、
放射線被ばく管理について、外部被ばくは、個人被ばく線量を定期的及び必要に応じ
て測定管理するとし、放射性物質を体内に摂取するおそれのある作業に従事する者に
対しては、パーソナルエアサンプラを使用するとともに、定期的及び必要に応じて尿
検査、全身測定、肺モニタ等により、内部被ばくに係る実効線量を測定管理し、放射
線業務従事者の放射線被ばくが、「線量告示」に定める実効線量限度を超えないよう
管理するとしている。以上のことから、放射線遮蔽がなされ、放射線被ばく管理のた
めの対策が講じられている。
2-4)貯蔵等に対する考慮(指針8)について
本変更により固体廃棄物を保管することとなる廃棄物保管庫(3)は、被ばく医りょ
8
う共同研究施設 廃棄物保管庫(3)の線量評価(参考資料)によると、管理区域内常
時立入場所、管理区域境界、周辺監視区域境界のいずれにおいても、実効線量は法令
基準を満たしている。以上のことから、十分な放射線遮蔽がなされ、放射性物質の貯
蔵により敷地周辺の線量を合理的に達成できる限り低くできるよう対策が講じられ
ている。
2-5)火災・爆発に対する考慮(指針15)について
被ばく医療共同研究施設の建屋は、鉄骨鉄筋コンクリート造及び一部鉄筋コンク
リート造で内部の諸設備も不燃性及び難燃性材料により構成するとし、消火器及び
屋内消火栓を設置している。以上のことから、火災・爆発に対する考慮について、
発生の防止と適切な対策が講じられている。
3.変更内容3.について
本変更は、ヘリポートを大型ヘリの離着陸が可能となるよう整備するための事業
所境界を変更するものであることから、本変更について、基本指針のうち確認すべ
き事項は、「平常時条件(指針2)」である。
本変更により敷地境界が変更となるが、事業所境界が広がる方向のため、平常時
における線量評価に変更はない。以上のことから、核燃料施設の平常時における一
般公衆の線量が、合理的に達成できる限り低いものと認められる。
4.変更内容4.について
本変更は、記載の適正化であり、基本指針のうち改めて考慮すべき事項はなく、核
燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物による災害の防止上支障のないもの
と認められる。
以上
9
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