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グローバル市民社会 - 慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)
Title Author Publisher Jtitle Abstract Genre URL Powered by TCPDF (www.tcpdf.org) 新自由主義時代のNGOと「グローバル市民社会」についての一考察 稲井, 由美(Inai, Yumi) 慶應義塾大学大学院社会学研究科 慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要 : 社会学心理学教育学 : 人間と社会の探究 (Studies in sociology, psychology and education : inquiries into humans and societies). No.67 (2009. ) ,p.99111 Departmental Bulletin Paper http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN0006957X-00000067 -0099 新自由主義時代 NGO 「 市民社会」 一考察 A study on NGOs and the global civil society in the age of neo-liberalism 稲 井 由 美* Non-governmental organizations operating over the national borders have drawn attention as significant actors of the global civil society with the advance of globalization. However, as the range of their activities expanded, activists and field researchers began to offer various critiques on them, namely NGOs have been conciliated by states and become a subcontract body of the government; NGOs appeared to take part of the aid-industry and continuance of their existence itself happened to be their goal; NGOs performance has been merely a developed countries movement and has not overcome the North-South problem; in the spread of neo-liberalism, they provide the temporal countermeasure against the social problems and thereby prevent the people s movement. Can NGOs and the global civil society construct a counter public space independently from states and the market, and can NGOs take the initiative for the realization of social justice as the civil society theory idealized? This paper overviews the critiques on NGOs and the global civil society , examining the previous studies on NGOs and their theoretical background, to rethink the roles as well as the limits and possibilities of NGOs and the global civil society especially in the age of neo-liberalism. 1. 進 表 期待 2万 大 超 越 集 。 (Runyan 1999)。影響力 ,国際政治 NGO 対抗勢力 具体的流 成長 増大 支 国際 NGO1) 活動 数 顕著 ,欧米 中心 ,90 年代 ,「 80 年代 NGO 市民社会」 急増 国連会議 代 ,90 年代 参加 一気 拡 2) 。 変 「市民社会」 (Whaites 2000:126) 。 * 中,国境 理論的背景 構成要素 後,1968 年以降 新 「市民社会」論 ,自発的結社 社会運動 慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得(社会学) 主役 。 中間組織 ,国家権力 重要性 「市民社会」 強調 再発見 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 100 , 時期 近代 社会変容 以前 画期 主義的理解 異 ,自由 意志 基 ,今日 市民的社会 非国家的 非経済的 (豊泉 2000: 176‒86) 。 中 返 市民社会」 NGO 制御,調整 , , ,国家,市場,国民性 構想 代表的 注目 集 超国家的 結合関係 「 (Walzer 1992=1996: 174),国境 活性化 構成 市民社会 支配領域 , 核心 成熟 越 活動 疑義 投 期待 。 一方 近年,無批判 「 市民社会」 。 活動 果 問 ,新自由主義的 役割 声 , 先行研究 評価 有 方 問 理論的検討 何 問 直 巡 社会再編 ,活動現場 直 概観 NGO 称揚論 何 予備的考察 NGO 現場 議論 独立 担 , 。主 (1) NGO 第1 取 ,NGO 連携 深 , ・ 骨抜 危険 警告 積極的 一方, Non ,政府 , 策分析 国際機関 。NGO 民主化 技術問題 「参加」 曖昧 , , ・ 」 ,本当 直 市場 , 根本的 疑義 ,承認 ,政府 損 重要性 強調 , 拡大 取 込 進 ,「参加 変革的参加 投 国際 ,国家 岩井晋 危機 参加 承認 回収 ,批判 抗議 指摘 声 ,政策提言 行 訴 挑戦 含 (White 2000: 155)。日本 『ODA 白書』 , 反作用 支配形態 状況 政治性 今,参 乱用 (abuse of participa- ,政府発行 成長 疑問 問 独立性 訴 , 対 方 国家 , 「排除 , 」化 有 描 成長 対 危険 「公的」認知 「下請 , ─ 疑 90 年代以降,NGO , 。 本来,「非」権力性 移行 込 国家 謳 意味 疑義 主体 喪失 , NPO 法成立 携強化 , 市民社会」 。 (White 2000: 142‒3)。 4) 疑 整理 「 ,市民社会論 参加獲得=権力配分 政治的課題 起 NGO 変革 取 意思決定 論点 多 ,国家, 役割 見 ,本来 ,様々 摩擦 社会 指摘 運動 tion)」 果 NGO 整理 「非政府性」 議論 構成 中心 ,本当 公正 以下 込 NGO 加 議論 実践者自身 疑義 ,NGO 脱「非政府性」─国家 批判 機関 関連 。 公共圏 , 研究者 3) 盛 活動 。 関 市民社会,開発,社会運動 ,国際 NGO 研究者 , 2. NGO 近年, 世界的 近 。本稿 ,NGO , NGO ,NGO 。下 対話・連 活動 安定化 自発的組織 得 性 失 NGO 政 (岩井 2001: 38‒42)。 際 対話 上 ,NGO 自身 政策提言 。 相手 影響下 活動 , 新自由主義時代 議論 枠組 合,NGO 縛 頻繁 「 危険性 政治的環境下 状況 , 難 NGO 考 判断 方 指摘 枠組 内 ,立法 制度改変 制度変革 自身 思考 行 至 枠組 規定 議論 傾向 生 行政府 ,国家側 ,NGO 。 ,枠組 政府間 定 成果 働 場 ,相手 自体 疑問 対話 付 協議 定期化・制度化 強 方法 (問題 何 101 政策変更 変化 NGO 回 。加 ,世銀 実現可能 90 年代 国会 一考察 。 ,目標 (Nelson 2001: 284‒5)。日本 。 市民社会」 ,改善 枠組 得 進 設定) ,NGO (藤岡 2005: 144‒6; 2003b: 51)。 ,NGO 国家 主義 嫌 高 接近 一方 留 ,民衆 ,組織的 」(Koy Thompson)。「多様 化 支配 ,高慢 組織 論者 指摘 ( 変化 高度 議 政策提言 NGO 困難 関与 言 ,NGO 市場 失 途上国経済 点 , 根活動 換 ,多 傾向 「政策提言」 指摘 。国際会 求 異 。 ,当事者 専門性 巻 込 政府 ,繋 議論 国際機関 人々 加 承認 紐帯 連 細 ─ 関係性 NGO 凌 府資金) 10 億 ,人々 。「開発」 目覚 , 実態 商品化 , 本来 事業 目的 産業 大 独立 活動 通 流 発展 開発 5) 「持続的発展」 近年 貧困 ,雇用確保 人々 売 。 , 時々 競争激化 ,ODA(政 NGO 組織 ,NGO 目的 NGO 活動 ,一 (Rooy 1998: 34)。 ・ 雇用確保 。 「途上国 。 資金調達 。 中心 開発援助総額 ,先進国 NGO ,金 起 ,先進国 作 ,市場 NGO 60 億 , 次 「WID」 分野 , 他 (Rooy 2001: 21‒2, 39)。中南米 計画 ,本来 。OECD 成長 化 込 化 。 成長 産業化,自己目的化 産業 巻 規模 幸福増大 開発 出 開催 「批判,抗議,要求」 専門的,抽象的 引 懸念 分析 2002 年 遠 ,草 文 開発 NGO 活動 活動 , 近 市場原理 20 年,開発分野 金 人材育成 議論 ,NGO NGO 民衆運動 深 化─市場原理 維持 白人中産階級 ,英国 。 (2) 開発 改善 根 蓄積 ,国家 批判 ,NGO (藤岡 2003a: 96)。NGO 求 国 ,NGO 中産階級 分析 ,草 専門知識 政策提言 特質 社会運動側 。「NGO ,社会運動家 ,Rooy; Lister; Manji)。藤岡美恵子 関連付 専門化 起 点 」(Barry Coates)。̶̶ (BOND 2002)。NGO 活動 変化 第2 似 BOND (British Overseas NGOs for Development) 型 携 批判 行政機構 人々 見 問題提起 NGO 乖離 今 職業的 保身的 関 ・ ,開発 不幸 化 側 ,NGO 流行 種 , 実行 仲介者 合 自己存続 選 ,資 問題 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 102 強調 演出 , 例 ・ 存在 ,NGO 置 ,NGO NGO 外部環境 規定 資源 外部的要因 自律的 政府 通 現行 求 資源入手 変化 遂行 ,自 大 進展 方法 1999=2002: 14)。資金提供者 調達環境 求 指摘 。本来,現地 分 略 」(Lofredo 2000: 64‒9)。 ,北 大 , 従属 国際 NGO 委託事業 ,NGO , 資金 自力 減少 増加 向上 依存 ,地域住民 得 寄与 自 NGO 分析 (Hudock 傾向 。資金 強 人道支援分野 競争 取 発展 左右 一方, 。激 政府 ,投資 近年 資金 資金源 意向 ・ 流 。 市民社会 , 住民 下 中 込 資金 打 危険 戦 切 恐 高 (Lister 2004: 13‒4)。 ,NGO 市場 。NGO 大 機能 事業 開),説明責任 援 比重 置 移 任 管理運営能力強化 組織 企業的 向 疑問 目 。参加機会 不平等 世界 国連 協議資格 欧米 不均衡 多 , 構造 中 ,「NGO 間 来 所 占拠 人々 2002) 問題 参加 行 持 NGO 批判 舞台 「国連 NGO」 格差 提示 事業評価基準 ,国 安心 事業評価,組織運営 透明性 説明責任 化 開発 ,NGO ,日 進行 NGO 組織 規格化 役立 途上国 北 突進 声 上 良 人 空間 ,根強 偏在 ,圧倒 」 作 埋 ・ 開催地 実態 。南 分析 , 「北」 ,普段声 尽 傾向 反映 英国 取 先進国 指摘 。 NGO『Action Aid』 都合 空間 民衆 父権主義的傾向 (三上 2000: 261‒6) 。参加自体 受 上 。 意識調査 ,分布 。英国 , 南北問題 批判 超 援助 ,NGO 自身 国際社会 依然 不均衡 「声 ,NGO 内在化 1300 英語 。 格差 意識 拡大再生産 指摘 英国 NGO 進 育成 。NGO 活動 途上国 少 場合,北 潜 「調査員制度」 組織 。 NGO 数 政策討議 意識 」NGO 免 先進国 , NGO 民間委託 NGO 支 側 構造的関係 ,既存 基準 求 透明性(情報公 ,1999 年以降,政府 企業会計 必要 適合 内在化─ ,太平洋州 重要 注意 受 , 「北」 促 ,本当 南北問題 1995 年 援助 ,NGO 活動 会計 一方,一 「健全 点 ,統一的 南北問題─構造的関係 批判 ,事業評価 参照 育成 責任 , ,NGO 自身 的 , (Thekaekara 2001: 400) (3) NGO 3 求 向 市場原理 , 「相談員制度」 助 。政府事業 説明 。 創出 否定 。 国内社会 ,投資者 新 側面 育成 組織形態 。日本 政策 促 組織 納税者 主体 ,人材育成 。 規格化・画一化 本 実施 求 組織強化 全国 受託 , 残 関 場 届 」(Thompson 問 NGO 活動 代表 。 ・ , 指摘 。近年 新自由主義時代 「南」 NGO NGO 直接投資 直接投資 影響 受 結果 穴埋 出 ,問題 活動 本質 「 中身 見抜 貧困 無理 問 ,NGO 増大 弱 ,世界 加 普及 抵抗 買 出 国家 」 残 競争 重要性 葉 練 ,NGO 直 「開発」概念 理論的 活動 資金 集 限界 ,南 問題 ・ 北 問題 関 。 ,自国 国際関係 世界構造的 ,NGO 民主化 関 意見 ,「北」 関知 問 外国 答 言 間 。 具 , 。 「先 ,自分 裏庭 結 捉 世界的潮流 ,「世銀 貧困 請 資金 ,搾取 ,NGO 構造調整下 増大 格差拡大 負 ,実践 両面 効率 対外依存 隠 , (Lister 2004: 5)。 階級 政治的反応 ,NGO 本質 見 , 指摘 多 強 。方向性 落 加担 流 政府化,福祉 起 ,問題 , 「効率,競争,短期成果 ・ 小 新自由主義 ,排除構造 訴 進 (Murphy 2001: 82)。類似 ,思想 認識 。 」 − 。 警告 駆 尻拭 (Grzybowski 2001: 218) 開発戦略 ・ 。 議論 『現実主義』 」(Joseph 2001: 147‒9)。 穴埋 長期 立場 手先 ,世界各国 働 生 , 動 声高 強化 進 新 抑 悪 問題 絡 ・ 一時 開発 起 利害 批判 国際 NGO 終始 ,世界秩序 低開発 離 含 ,近年,新自由主義秩序 民営化,市場自由化 改革 重 。 手先 事象 回復 気 NGO 活動家 切捨 ,従属理論 関与−世界 見 結果 見 根本的 国内課題 抱 勝利) (4) 新自由主義普及 目 。 , 不可避 貧困 集中 」(Wilks 2002) 上 熱」 ,切 裏側 ・ 正当性 過程 ,技術訓練 世界観 指摘 映 。「南」 ,自国 指摘 解 制限 自国 展開 NGO 」 (Pearce 2000: 17)。 ,「根 NGO 分析 位置 関 読 ,先進国市 (Manji 2000: 75‒9)。 現実 「無難」 点 火事( 現実 , , 変 。 「問題解決 ,先進国社会 繋 NGO 多 広 主張 一方 (Rooy 2002: 35‒38) 進国 声 ,複雑 格差 必要 「北」 関係 警告 (Kaplan 2001: 325‒8) 先進国内 欠如, 活動 付 「南」 能力,経験,責任 ・恵 (Pearce 2000: 32) 事業範囲 , NGO 80% 。 ,恵 ,NGO 直 近年,NGO 増大 体的 疑問 103 ,英国 NGO 信用 疑 開発概念 , 「南」 表 」 ,援助 深 。理由 育 必要 一考察 ,同調査 超 手法 力 真 政策 出 偏見 ・ 関係 出 自己満足 ,従来 批判 市民社会」 終始 父権主義的傾向 民 「 傾向 反対 ,政府 過去 視 NGO 。「新自由主義 揺 進 分裂 ,安上 行政 危険 対 , , 「富 」 再分配 基礎 / 誘導 , 言 ,新自由主義 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 104 葬 去 経済的戦略 前衛 自負 批判 。 言葉 階級 ,「NGO 分裂 第三 道 語 搾取 ,市民社会 使 」 (Lister 2004: 2)。 , 新自由主義普及 評価 多 進 世銀 必須 論者 IMF , 役割 形成 ,社会格差 , 」 成熟 ・ 経 ,途上国 示 ,一 代表格 新 主義 団間 裏 , 「市民社会 弱 再考 促 多様 ,全員 側 描 形成 仲介 普及 ,国家役割 責任 (Whaites 2000: 126‒7, 132)。 対抗力 強 起 「 現実 自立 ・ 喝破 指摘 像 意図 )」 , 。 実践 」 , 「 」 外 NGO , 「市民社会 描 指摘 国家 調査 (Rooy 1998: 198)。 統治( 恐 , 異 訴 」 政府化 市民社会 途上国 市民社会像 委 小 市民社会 NGO 非合理 権利保障 担 強 国家 , 「 ,自己規制 統治」 (Whaites 2000: 130‒1)。 考 手 ,構造調 単純 市民社会 , 善 広 調整 挙 ,国家 新自由主義 主張 起 問題 作業 根 無批判 批判 理論 市民社会 「 危険 ,新自由主義下 「北」 前提条件 ,草 市民社会観 導入 ・ 。 市民社会概念 , 。 「市民社会」 拡大 西洋 ・ 途上国 会喧伝 増 市民社会像 , 部 ,効率的投資 概念自体 ,開発 持 投 , 矛盾 , 議論 投資 。 近代国家 流 国際機関 期待 縮減 論 得 ,『市民社会』 「市民社会」 整 持 関 ,市民社 結局,実際 ,本来 国家機能 集 見直 提 (Eade 2000: 11‒2)。 加 近年,新自由主義 NGO 提案 込 , 招 。 , 武器 戦争 使 危険 警告 ,米軍 operation) 的色合 」 訴 結果 言 「軍隊 進 ,NGO 人道支援」 。 環境下 ,抽象的 状況 対 増 軍隊間 声 取 込 下 , 「紛争 軍・NGO 連携 「安全保障策」 関 連携 取 高 復興支援 協力 (CIMIC: Civil-Military Co- ,支援内容自体 掛 新 政治的洞察力 , ,民間 高橋清和 実施 「平和構築」 紛争地 「開発・人道支援」 迫 (Lister 2004: 7‒8)。 中心 強 構造的不均衡 国際協力 , 政治 何 政治的効果 進 問題性 持 指摘 (高橋 2004: 274‒6)。 以上,現場 協調体制 巻 NGO 疑義 取 込 活動 批判 ,(1) NGO 。(3) 南北関係 。(4) 近年 認知 脱 新自由主義 参加 。(2) 自身 広 , 下, 増 産業 民衆 秩序普及 ,国家 発展 ,市場原理 乖離 先鋒 。 。 3. 理論的再考 ,市民社会論 ,市民社会 国家 市場 自立 公共圏 作 , 市民社 新自由主義時代 会 民主化 期待 疑義 出 NGO 担 「 市民社会」 ,NGO 注目 一方,前章 見 ,安易 肯定的評価 疑問 一考察 代表的 ,実践 付 105 評価 場 NGO 。 方 。 様々 捉 。 大畑裕嗣 , 市民社会 化」 化 風 会」 「社会運動」 社会運動 錯綜 再考 何 現代社会 , , 国家 代表 社会運動 捉 枠組 国家権力 , ,国家 反 左翼 運動 6) 同一視 暫定的 , 現代 失 管理 以降「市民社会 全体 」(Arrighi, et al. 見 。 国際 NGO 代償 国家 中核 反 大畑裕嗣 側面 矛盾 担 従属 補助機関 強 曖昧 市民社会 隆盛 , 「 市民社会」 用語 , 現在 踏 , 退却戦 担 運動 強調 ,困難 戦略的 ,反 闘 使用 左翼 世界 論 指摘 。 『戦略的・政治的 計 」(大畑 2005: 404)。 批判論 間 再考 「 市民社会」 , 共犯関係 ,中野敏夫 機能上 指摘 力 ,国家 可能性 運動 成功 , 運動 , 自立 反 与 中期目標 利用 隆盛 。 体制化 従順 脱 捉 運動言説 論者 」 対 反 (Wallerstein 2003=2004: 373)。 位置 (2) 抵抗 反 ,今日,国際 NGO 使 基 。 命令 影響 新 反抗,反秩序運動 1968 年以降 衰退期 市民社会 民社会論 起 国家 政治的 「 反 政策 契機 (2003=2004: 373‒5)。 市民社会」 , 。 「民族運動」 的 「 算』 掌握者 矛盾 積極評価 直 運動論 国民国家形成 根本的 , 一方, 的 含 ,市民社会 反 一体何 ,資本主義世界 反 抗議 1989=1992: 112‒6) 運動 問 一 , 旧左翼 , 市民社会 。 (Wallerstein 2003=2004: 362‒8),1968 年 人権組織 国家,市民社会, 関係 分析 「社会運動」 ,1968 年 「市民社 扱 階級闘争 異議 曖昧 化 論 展開 強化 従来 , 社会運動 運動論 運動 「 (大畑 2005: 401)。 先行研究 (1) 反 克服 ,同時 ,改 必要 ,NGO 問題点 付与 概念 関係 再 旧来 , ,NGO 等 有用性 。中野 担 置 陥 真 主体 向 批判 , 促進 , 対 , 抽象的 自発性 論 存在 国家 「巧妙 ,公益性 ,参加型市 動員 称 支配的言説 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 106 選別 水路付 重大 隠 動員 方向 。 寄与 新自由主義下 福祉国家 要 , 態度 市民 < 参加 > 封 失敗 経 」 福祉社会 込 「市場 大限 利用 領域 積極的 再編 「市民社会」 見方 必 指摘 , (渋谷 2003: 35‒6)。 。 高 ,資本移動 集団 「自立」 ,個人 採用 ,市民 都合 福祉国家的現在 基礎 」 。 鼓舞 , 称揚 警告 「 進 的統治技法 担 図 利用 「進行 ,渋谷望 , 「社会参加」 次 内 」 市民社会論 果 積極的 社会 ,資本主義 領域 転換 NPO 振興 現在 称揚 (中野 2001: 257‒9, 278‒81)。 典型 市民社会批判論 家 自発性 ,福祉国 規制排除 公的 「自己統治」 自 結社 作 , 最 公共 (仁平 2004: 485‒8)。 仁平典宏 , 宿命論 提起 指摘 異議 唱 。仁平 〈社会〉 的諸制度 , 〈他者〉8) 声 方向 問 〈他者〉 493-4)。 仁平 解以上 (3) 社会変革 一 ,今後 社会論」9) 民社会」 , 今後 「共同体組織」 以下 見 ,今日 排除 対 , 市民社会 開 , 」 実践 方向 描 捉 主体 , 市民社会以外 「 「共同体組織」 注目 上 ,実 。 ,変革 資源動員論 想定 結論付 開 拠点 主体 置 。 準拠 構築 。 , 民衆 ,特定 , 注目 「 市 関係性 考察 空間」10) 等 民主化 目指 場所 対 , 新 支配 , , 社会 根 歴史的記憶 「共同体的集団」 。 防衛 解決 (仁平 2005: 可能性 問 抵抗 参加 , 〈社会〉的 「 場 意味 拠点 掛 社会 排除 敵対性 求 市民社会論 二 表象 。 民衆 手 抵抗 ,従来 既存 対象 越 口直人/稲葉奈々子 (2004) 世界 社会運動 議論 要求 ,活動 , ,連帯 社会 。 関 側 改鋳 向 点 。 置 ,問題 化 存在 今後 。 置 共同体 議論 , 〈他者〉 主体,国際 NGO 移行 。 開 困難 再考 自 伴 , 「〈他者〉 探 働 , 向 他者 方向 ,〈他者〉 。 実際 二 外部 声 共感・連帯可能 , ,理論的 自己 逃 必要 , 〈他者〉 避 逆機能 。 模索 排除 中 解決 行 不可欠 媒介 〈社会〉的因果関係 共振 ,共感 再定義 ,外部 中 形 縮減 連帯 人々 新自由主義 維持・強化 関係性 封殺 限 構造的矛盾 対案主義的活動 政治性 , , 7) 規範内 重要 , 社会運動論 文化 空間 ,管理国家 ,市民社会 元 対 介入 新自由主義時代 「共同体」 国家 市民社会 描 。 国家 担 , 可能性 検討 加 主張 , 影響力 影響力 化 一 人権運動 担 手 認知能力 害 人々 ( 「 抗議 限界, 市民 化 活躍 民主化 支援 双方 閉鎖 場合, ,単線的 化 社会運動 見 化 担 疑問 示 民主的 , 論 制御 , 途上国 NGO 組織 , 排除 ,「『 民主化 文脈 個人 組織 近年活発 口/稲葉 政治的機会構造論 , 得 化 働 層 進 政治機会構造論 ,国際 NGO ,国際 NGO 回路 越 世界 利用 政治的機会構造 ,資源動員論 , 国境 資源動員論, 。 。 相対的 口/稲葉 展開 ,国際 NGO 「動員」構造 市民社会」 新中間層 層 ( 行 新 機会 国内 対 抽出 高 排除 見 限定 口/稲葉 2004: 209‒18) 。以上 「共同体組織」 歴史主体 基礎 説明 国際機関 与 集合行為 国連 有効 影響力 結節点 社会運動論 , 構造 , 発揮 社会論 国際 NGO 中 中間 労働市場 新 代 社会運動 国際 NGO ,国際政治 , 国 , 「機会」構造 ,先住民 回 。 補 。 国家 展開 。 「共同体」 市民社会論 陥 一国 新中間層 市民社会論 。 化 集団 107 口/稲葉 2004: 200‒5)。 ,従来 ,機能不全 ,国家 離 「北」 ( 以外 特徴 向 視点 持 , 牽引車 解体 切 一考察 焦点 社会運動論 遠 脱産業化 市民社会 ,複数 ,新 対決 , 口/稲葉 社会論 資源 関 , 打開 一方 ,市民社会 中心 口/稲葉 国民国家内 詰 低下 , 2004: 206‒8) 。 市民社会」 空間」 手 , 「 「 意味 ,運動 注目 NGO 阻 」 市民社会』 慎重 見方 示 ( 口/ 稲葉 2004: 220)。 ,両者 好 形 好 ( 関係 鋳直 色 ,「複雑 染 上 , 「共同体」 多様化 変形 不可欠 排除 描 議論 希望 星 問題 形成過程 , ,国際 NGO 見 変 運動 活動領域 可能 次 「 「南」 」 回収 , 批判 過程 市民社会」 「北」 提起 方 鋳直 , 。 実現 ,共同体 , 側 市民社会 対話可能 。」( 口/稲葉 。 幾多 西洋中心主義的 化 作業 持 関係 対話 提案 社会運動 市民社会』 , 「 直 背景 『 口/稲葉 2004: 221)。 。 , 市民社会 側 個々 ,単純 側 共同体 近 , 市民社会論 次 課題 鋳 口/稲葉 2004: 222) ,「 , 市民社会」 対 評価 限定的 構成員 。 NGO ,期待 ,従来 市民社会論 役割 担 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 108 ,共同体 関係 中 自 変 指摘 4. NGO NGO 構成 「 主体 ,国家 市場 議論 踏 , 非常 , 残 見, 。 両者 仁平 開 者〉 排除 提起 , 〈他者〉 「恵 知 相手 。 貧困 背景 先進国 NGO 帯 己 活動 。仁平 共感可能 他者 現行 持 , 口/稲葉 NGO 構想 一部 思想 北 鋳直 発想 自社会(主 。 持 穴 目標達成 繋 考察 落 限界 , 進 探 。 構造的問 , 共感 暫定的 連 仮構 , ,自身 生 社会 不可能 , 中 「共同体 ,共同体 接点 藤 場合,活動 組織 側 難 。 身 「 ,活 ,NGO ,決 人材 ,相手 ,自分 , 構成 変 「 成果 。 想定 ,NGO 論理」 側 社会 子 。組織体 資金調達 。現実 方 市民社会 現 出会 組織体 目指 申 点 結果得 市民 市民社会 , 組織 側」 側 実践的問題 維持 見 ,確固 個々人 〈他者〉 「 ,NGO ,限界性 革 迫 柔軟性 。 NGO 組織 説明 変革 , 崩 ,共同体 。 社会 道筋 限 可能性 , 自 結成 達成 増 快 変革 ,対話 要求 先進国) 目標 難 転換 決 。 内包 中 。 連帯 。 根本的 提起 無意識 ,結局 危険 自覚 政治的運動 限 必要性 NGO 陥 活動 , ,高度 ,現代社会 共同体 見 相手 反 ,〈他 , 〈社会〉的平面 持 地平 多 持 関係性 利害 化 側 , 。NGO 活動 繋 ,自身 希望 。 認識 関係 位置 NGO 「〈他者〉 (仁平 2005: 493) , 動現場 目的 着 〈他者〉 捉 変革 質 社会 動機 」 。自身 ,自己 投 大切 自身 行 常 議論 実践 社会的背景 , 豊 」 鋳直 過程 ,彼 変 , ,自分 排除 相手 第一歩 含 何 開 側 避 広 背景 向 自身 ,問 , 何者 , 〈他者〉 」 共振 〈他者〉 理解不可能 避 題 「 〈他者〉 社会 疑義 NGO 〈他者〉社会 , 〈他者〉 〈他者〉 。仁平 公正 。現場 課題 ,連帯 , 担 「対話可能 現実 大切 置 描 。今後, 新自由主義 」 ,市民社会論 公共圏 心 共同体 , 自 独立 条件 口/稲葉 主体 市民社会」 変革 可能性 変革 。 以上, 変 」 期限 支援者 確保 強 合 得 自身 経験 ,新自由主義的社会再編 側 他 可能 伝 。 市民社会」 前途 世界的 出 進 ,大 現在 変 新自由主義時代 , 社会 ,NGO NGO 自身 本来 問 構造 実態 目的 直 , 力 異 世界 接 足元 ,遠 「 藤 源泉 ,自 具 振 返 , 〈他者〉 声 先進国社会 自身 可能性 応答 市民社会」 自身 位置 ,常 必要不可欠 先進国社会 他人 問 直 批判的視点 変革 「 。 個々人 問 生 向 問 植民地化以来「歴史的他者」 見 視線 , 11) 含 。 直 変革 直面 向 現代社会 個々人 把握 作業 常 市民社会」 ,自身 持 方向性 , 109 。 困難 。参加 生 一考察 条件 助 現場」 考 一筆,書 「 役割 。 NGO NGO 直 , ,悩 側 把握 , 学 別 絵 , , 問 返 。 注 1) NGO (Non-Governmental Organization) 略 , 国連 使 用語 一般化 , 要件 ①非政府性,②非営利性,③ , 国際協力 行 (NGO 活動推進 1997: 5)。市民 構成 主体 類似用語 NPO(Non-Profit Organization 略) , NGO 「非政府性」 対 , 「非営利性」 明確 言葉 。 , 実際 用法 , 二 指 対象 大 差 。 ,日本 ,NGO 主 海外 活動 組織 指 ,NPO 国内 活動 組織 指 使 分 , 区分 日本独自 。活動 場 国際的 NGO ,国内 活動 区別 ,国際 NGO (INGO: International NGO) 用語 使 場合 。 2) 1995 年 国連社会開発 下 唱 「 宣言」 ,1999 年 WTO 閣僚会議 公式決議 阻止 代表的 。 IMF 世界銀行 国際機関 関係 緊密化 ,NGO 国際社会 存在感 増 。 3) 90 年代後半以降, 中心 NGO 研究機関 主催 別研究会 開催 , 議論 成果 出版 。 研究者 活動実践者 広 参加 ,理論 実践 ,分野横断的 研究 進 。 4) NPO 法 , 対象 NGO 含 。 5) 「 」, 本稿 同語 ,NGO 寄付等 応 資金提供者 意味 使用。 6) 反 運動 様々 存在 , 反 運動 代 表例 NGO 担 世界社会 流 , 肯定的 評価 。 7) 〈社会〉 ,諸個人・諸階級 利害闘争 相互依存 体系 規定 場 ,市民 結社 作 公共的活動 担 領域 「社会」 区別 (仁平 2004: 488)。 8) 仁平 言 〈他者〉 , 「 困難 自己責任 結果 表象 ,我々 対 象徴的・直接的 危害・ 損害 及 認識 人々」 定義 (仁平 2004: 496)。 9) , 「複合社会」 用語 使 社会論 展開 , 社会運動 担 手 , 情報技術 入手 認知能力 高 新中間層 想起 。 対 , 議論 , 空 間 分極化 社会像 提示 ,「北」 排除 集団 ,途上国 事例 視野 入 ( 口/稲葉 2004: 208)。 10) 情報技術革命 地理的空間 制約 超 ,国家 超 生産 流通 情報 空間( 口/稲葉 2004: 202)。 11) 関 , 逆 ,自分 地域 問題 関 掘 進 底 連帯 道 見 70 年代 「地域 」論 再評価 道場 指摘 注目 (道場 2006: 240‒58) 。 110 社会学研究科紀要 第 67 号 2009 文 献 Arrighi G., Hopkins R., Wallerstein I. 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