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Muon
ビーム実験による CALET-IMCの性能評価 日本物理学会第66回年次大会 26aGX-11 早大理工研 神奈川大工 A 横国大工 B 中村政則 相場俊英 赤池陽水 植山良貴 小澤俊介 笠原克昌 苅部樹彦 清水雄輝 鳥居祥二 田村忠久 A 奥野祥二 A 片寄祐作 B 目次 CALET-IMCについて SPS実験について 解析結果 Muon照射 SciFi位置補正 粒子数較正 Muon検出効率 SciFi位置依存性測定 クロストーク補正 電子・ハドロン照射 角度分解能 IMCによる電子・ハドロン識別 まとめ CALET-IMCについて CHD IMCFEC IMC シャワーの初期発達を観測 入射粒子の飛跡観測 粒子識別 IMCの構造と原理 TASC 448 mm 712 mm CALET構成図 18.1mm 18.1mm タングステンと1mm角のシンチ レーティングファイバー(SciFi) ベルトを積層 吸収層のタングステンで起きた シャワーをSciFiで測定する SciFiの発光を64チャンネルア ノード光電子増倍管で読み出 しを行う TASCFEC 516.5 mm 155.5 mm イメージングカロリメータ(IMC) CHD Electronics 20mm 32mm シンチレーティングファイバー (SciFi)ベルト 64チャンネルア ノード光電子増 倍管 SPSビーム実験について 実験概要 CALET試作検出器を用いた Muon照射による装置較正と電 子・ハドロン照射による検出器性 能評価 実験日時 2010年9月16日~25日 24時間×9日間のビームを使用 照射ビーム Muon 電子・陽電子 ハドロン ビームライン上での実験セットアップ 150GeV/c 6~200GeV/c 30~150GeV/c 本解析ではSPSビーム実験 のデータを用いCALET-IMC の性能評価を行った CALET試作検出器IMC部分 Muon照射による検出器較正 SciFi位置補正 1層目 粒子の通過した座標を正確に把握するた め、再構成したMuonの飛跡をもとに SciFiベルトの位置を補正 再構成された飛跡 SciFi ビーム方向 発光点 8層目 位置補正後のSciFiベルトの座標 補正 飛跡とのずれ 各チャンネルの最小電離粒子(1MIP)に対 する出力値の違いをMuonの出力シグナ ルにより補正 Counts 粒子数較正 1MIP 再構成したMuonの飛跡を利用し、各chでMuon の通過したイベントを選別 ガウス分布を畳み込んだランダウ分布でフィッ ティングし、1MIPの出力値を求めた SciFi1チャンネルでの Muonのヒストグラム ADC[ch] Muon検出効率 SciFiベルト1層における粒子検出性能を調べるためMuonの検出 効率を算出 𝐌𝐮𝐨𝐧検出効率= Layer Efficiency[%] 1 2 𝐌𝐮𝐨𝐧検出回数 𝐌𝐮𝐨𝐧のSciFiベルト通過回数 3 4 5 6 7 8 平均 96.0 96.5 97.0 95.4 95.7 95.6 96.5 97.1 96.2 Muon クラッド(不感領域) 1mm コア 0.96mm 1mm Muon検出効率のSciFiベルト上での位置依存性 検出効率が落ちている箇所が1mm間隔で存在 検出効率とSciFi中の有感部の割合が一致 SciFiベルト断面図 クラッドの不感領域 による影響 SCIFI位置依存性測定 SciFi中での減衰の影響を検証するため、 5cm間隔でMuonの照射場所を変え測定 Muon 各点での1MIPのピーク値を比較 5cm MAPMT A B C D E F GH I SciFi 44.8cm 𝐀𝐞𝐱𝐩 −𝒙/𝐁 + 𝐂𝐞𝐱𝐩(−𝒙/𝐃) 減衰長=313.2cm 各照射位置において各ch の平均からそれぞれの位 置でのMIPを算出 2つの指数関数の足し合 わせでフィッティングし、減 衰長を算出 SciFi位置依存性 クロストーク補正 Muon通過時のMAPMT各chの発光量からクロストークによる影響を 補正 Muonの通過したchの発光量を100として、隣接するchでの発光 量を、それぞれのchで平均を取り、補正値とした シミュレーションデータに実際のクロストークの補正を加えた Muon SciFiベルト(1層SciFi×32本) MAPMT A層 A層 ビーム 入射方向 B層 B層 28 29 30 31 28 29 30 31 24 25 26 27 24 25 26 27 20 21 22 23 20 21 22 23 16 17 18 19 16 17 18 19 12 13 14 15 12 13 14 15 8 9 10 11 8 9 10 11 4 5 6 7 4 5 6 7 0 1 2 3 0 1 2 3 隣接するch (赤枠内) Muonの 通過したch MAPMT管面上でのSciFiベルトの対応関係 あるchでのクロストークの補正値 角度分解能(電子照射) 電磁シャワーのシャワー軸を再構成し電 子の到来方向を決定 再構成されたシャワー軸の角度分布の幅 から角度分解能を算出 シャワー軸 IMC1層目 角度分布(電子10GeV) 黒:シミュレーションデータ 赤:実験データ IMC8層目 シャワー軸再構成のイメージ図 (電子10GeV) 各エネルギーでの角度分解能 黒:実験データ 赤:シミュレーションデータ IMC中でのシャワー横広がりによる電子・ハドロン弁別 電磁シャワーとハドロンシャワーの横広がりの 違いを利用して電子・ハドロン弁別を実行 電子10GeVとハドロン30GeVのシャワー 横広がり分布 (トリガー条件による選別 後) 横広がりの式 𝑹𝑬 = 𝚺𝒊 𝚫𝑬𝒍𝒂𝒚𝒆𝒓𝒊 𝑹𝟐𝒊 𝚺𝒊 𝚫𝑬𝒍𝒂𝒚𝒆𝒓𝒊 ただし 𝑹𝒊 = 𝚺𝒋 𝚫𝑬𝑺𝒄𝒊𝑭𝒊𝒋 (𝒙𝒋 − 𝒙𝒄 )𝟐 𝚺𝒋 𝚫𝑬𝑺𝒄𝒊𝑭𝒊𝒋 𝚫𝑬𝒍𝒂𝒚𝒆𝒓𝒊 i層目で落としたエネルギー 𝚫𝑬𝑺𝒄𝒊𝑭𝒊𝒋 j番目のSciFiで落としたエネルギー 𝒙𝒄 再構成したシャワー軸の位置 シミュレーションデータから決定した値をもとに 電子・ハドロン弁別を実行 トリガー条件と横広がりを用いた選別による電子 の残存率とハドロンの除去率をシュミレーション データと実験データから算出した 電子残存率 ハドロン除去率 シミュレーションデータ 91.2% 98.9% 実験データ 88.2% 98.4% 電子 ハドロン まとめ SPSビーム実験の結果を用いCALET-IMCの性能評価を行った Muon照射 SciFi位置補正、粒子数較正 Muon検出効率 ~ 96% SciFi位置依存性 ⇒ 減衰長=3.13m クロストーク補正 Muon照射のデータからクロストーク補正値を算出 電子・ハドロン照射 シャワー軸再構成(電子) ⇒ 角度分解能の算出 角度分解能𝝈𝒙 =0.44°(10GeV)、0.34°(200GeV) 𝝈𝒙 = 𝝈𝒚 を仮定すると、 角度分解能は𝝈 = 0.62°(10GeV)0.48°(200GeV) IMC中でのシャワー横広がりによる電子・ハドロン弁別 ⇒シミュレーションと矛盾の無い結果 今後の課題 シャワー軸再構成における角度分解能のシュミレーションとのず れの検証 IMCのデータに加え、TASCのデータを利用し精度の良い電子・ ハドロン弁別を行う