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ハシドイ - 札幌市
26.ハシドイ 科名:モクセイ科 学名:Syringa reticulata Hara 別名:ドスナラ 漢字名: 丁香樹 英名:Japanese Tree Lilac 樹高 陽陰 陰 乾 寒 雪 潮 風 公 病 生長 剪定 移植 深さ 広 10m 中 △ △ ○ ○ △ ○ ○ ○ △ △ ○ 浅 小 (1) 樹木特性および特徴 ・ モクセイ科の落葉広葉小高木、高さ 10m くらいになる。日本各地、南千島、 朝鮮に自生する。 ・ 開花は 6 月∼7 月頃、初めは白く後に淡黄色となりコントラストが美しい。 ・ 果実の成熟は 9 月頃で翼のある面白い形のため、キンツクバネの別名もあ る。 ・ 樹皮はエゾヤマザクラに似ており、近縁種のムラサキハシドイ(ライラッ ク)より、花期が遅い。 ・ ライラックはモクセイ科の落葉広葉低木、高さ 5m 位になる。開花は 5 月 末。 明治時代に宣教師によってもたらされ、市内に定着したため に札幌のシンボルツリーとなっている。原産地は小アジア、バルカン、ク リミヤ。和名はムラサキハシドイであるが、フランス語のリラまたは英語 のライラックで呼ばれることが多い。 (2) 環境条件への対応 ・ 生長は中程度であり、中庸樹であるが、日当たりの良いところでも育つ。 ・ 適潤な肥沃地を好むが、比較的土質は選ばない。 ・ 耐寒性、耐雪性あり、耐潮性ややあり。 ・ 根は浅根性で、広がりは小さい、移植は容易である。 (3) 発生し易い病虫害 ・ 病虫害の被害は多くない。 (4) 樹木導入の経緯 ・ 昭和 12 年に道庁前に植えられたものが市内では最も古いものと考えられ るが、ほとんど姿を消してしまった。 ・ 自然樹形が整っていて剪定が不必要なことから、徐々に人気が出てきてい る樹種である。 (5) 参考となる主な路線 ・ 西 5 丁目通、平岸通(石山小学校付近)、福住桑園通藻岩下付近など。 管理の特性 (1) 管理の特性 =管理全般= ・ 樹形がコンパクトで、樹高も高くならないため、自然樹形で維持できる好 適な樹種である。 ・ 病虫害の心配もほとんど不要で、維持管理は容易である。 =生育初期管理= ・ 植栽当初の生育は緩慢で、なかなか新梢の伸びが始まらない。 ・ 3,4 年後からようやく徒長枝気味に強い枝が伸び始める。樹形を崩すよう な伸びをするが、この枝が将来の骨格を形成するので、切り詰めてはなら ない。 ・ 根張りがあまりよくないので、5 年目くらいまでは支柱を付けておく方が よい。 =生育盛期管理= ・ 強い徒長気味に伸びる枝からは、やがて盛んに枝が分岐してゆき、自然に こんもりとした樹冠を形成する。 ・ この頃になると植栽当初の樹冠は衰弱して枯れ込んでゆくので、切り戻し て下枝を上げてやる。 ・ 樹高が 6,7m程度になると自然に伸びが止まり、花つきもよくなって鑑賞 価値も高くなる。 =老齢期管理= ・ 自然のまま放任すると、枝が衰弱して花つきも悪くなり、樹勢が衰えてし まうことが多い。 ・ 切り戻し剪定を行って萌芽枝を発生させ、枝の更新を図れば樹勢を若返ら せることは可能である。 ・ 幹の傷から腐朽が進むことが多い。 (2) 目標とする将来像(樹形など) ・自然樹形:やや不整形。 ・剪定樹形:卵球形-分岐型。 ハシドイの樹形 ハシドイの花は時間が経つと黄色みを帯びてゆき、 独特の街路樹景観を作り出す