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北越戯譜 - Hi-HO

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北越戯譜 - Hi-HO
北越戯譜
〈一〉
正月さまのうた
しょうがつはどこまでだ
あんぜんじのこしまでだ
なんとなんがみやげだ
えきのようなまんまに
べにのようなととに
あぶらのようなさけに
えがきはごいた
かものはねのもくれんじゅ
はごいたつえにして
もくれんじゅをかささして
よいよいとござったござったござった
〈二〉
あそびうた
ひふみよ
いつものあねさんが
きねでもちついて
じゅうでくばって
はしでとってくって
うまかったうまかった
〈三〉
まりつきうた
(1)
もんだやァもんだやァ
一っちょめのもんだやァ
二ちょめのもんだやァ
三ちょめのもんだやァ
四ちょめのもんだやァ
五ちょめのもんだやァ
六ちょめのもんだやァ
七ちょめのもんだやァ
八ちょめのもんだやァ
九ちょめのもんだやァ
十ちょめのもんだやァ
(2)
しそれしそれ
一っちょめのしそれ
二ちょめのしそれ
三ちょめのしそれ
四ちょめのしそれ
五ちょめのしそれ
六ちょめのしそれ
七ちょめのしそれ
八ちょめのしそれ
九ちょめのしそれ
十ちょめのしそれ
(3)
つかみつかみ
一っちょめのつかみ
二ちょめのつかみ
三ちょめのつかみ
四ちょめのつかみ
五ちょめのつかみ
六ちょめのつかみ
七ちょめのつかみ
八ちょめのつかみ
九ちょめのつかみ
十ちょめのつかみ
(4)
まわしまわし
一っちょめのまわし
二ちょめのまわし
三ちょめのまわし
四ちょめのまわし
五ちょめのまわし
六ちょめのまわし
七ちょめのまわし
八ちょめのまわし
九ちょめのまわし
十ちょめのまわし
(5)
おまんがかんざしささらば
ささしてさっさとせ
(6)
にょうぼがあれども
てなしのにょうぼでしかたがねェ
(7)
たらんぽさんのながばおり
したててきるときゃよけれども
しちやへやるときゃあいそがねェ
しちこまこまげたしょなしょなと(はしょかけて)
そのはしおつながわたりぞめ
(8)
ひふみよいつむななやこことぅ
ちょうど一っかんかしました
〈四〉
お手玉うた
おひとつおろしておっさらい
おふたつおろしておっさらい
おいみつおろしておっさらい
おいよつおろしておっさらい
おいつつおろしておっさらい
おみんなおっさらい
おてあげおてあげおろしておっさらい
おつかみおつかみおろしておっさらい
おはさみおはさみおろしておっさらい
らっきょらっきょらっきょおろしておっさらい
こはしこぐれおおはしこぐれおっさらい
おまわしおまわしおろしておっさらい
おきんだよだよだよだんよだよ
ながしてしまよせさらりととうしておっさらい
〈五〉
お手玉、羽根つき
ひとよふたよ
みわたしゃよめご
いつきてみても
ななこのおびよ
やのじにむすんで
ここのめにとうついた
〈六〉
鳥追いうた(一)
とりおいだとりおいだ
あれはどこのとりおいだ
だいろうどんのとりおいだ
なにもっておってきた
しばもっておってきた
どっからどこまでおってきた
しばのこもこばのこも
たちあがれゃ
〈七〉
ホイホイ
鳥追いうた(二)
このとりどこからおってきた
しなののくにからおってきた
なんでもっておってきた
しばぬいでおってきた
かやぬいでおってきた
すずめすわどりたちゃがれ
ホイホイ
ホンヤラホーイ
〈八〉
鳥追いうた(三)
じろべどんのとりと
たろべどんのとりと
しりきってかしらきって
さどがしまへ
ホワイ
ホワイ
〈九〉
もっくらもちのうた
もっくらもちゃどこいった
うちにかそとにかがんぎにか
そこらにいたならかっつぶせかっつぶせ
〈十〉
わら鉄砲
とうかやのわらでっぽう
そばくっちゃままくっちゃ
(ままくっちゃそばくっちゃ)
ぽーんとせぽーんとせ
〈十一〉
ふうせんつきうた
わたした
うけとった
もっともだいじなむすめのこ
からいとさんぼにはりさんぼ
むこぅがわらの(タナカ)(ミナガワ)さんに
わたしたいの
〈大の阪〉
だい
さか
大の阪
(ヤーレ)
(ハァ
ヤレソリャ)
よくめせ駒を
な
七曲り駒を
よくめせ旦那様
む さいほう
南無西方
よくめせ旦那様
[以下囃しことば省略]
ちょう
てんま 町 の橋に寝て笠をとられた、川風に
とられた笠を
とられた
南無西方
川風に
さんさい
三歳鹿毛の駒、江戸で値がする、八両する
値がする江戸で
値がする
南無西方
八両する
十三で糸をとれば、糸はほそらで身が細る
糸はほそらで
ほそらで
南無西方
身が細る
さが
お山の下り藤、花は咲けども実はならぬ
花は咲けども
咲けども
南無西方
実はならぬ
なご
油屋の油火は、細うて長うてとろとろと
細うて長うて
長うて
南無西方
とろとろと
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