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バイオエキスパート 11.原子の解像度でわかるタンパク質の構造と機能
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HAIAFIEL@E!LBIBC?AMH@!NELPBACB! -3- 0$%124 0$%12; 0$%128 !333453367 !389:! !3344533;< !3;9:! !3=>>53634 !3;9:! !3466534=6 !339:! !3;>353;3= !3=9:! !386=538=< !389:! プログラム COOT を使った電子密度からのモデル構築 構造の表示 ①メニューの <File> から <Open Coordinates...> を選択する。 ② helix.pdb を選択する。 ③ <OK> をクリックするとメインウィンドウに構造が表示される。 ① ② ③ 電子密度の表示 ④メニュー <File> から <Auto Open Mtz...> を選択する。 ⑤ lysozyme.mtz を選択する。 ⑥ <OK> をクリックするとメインウィンドウの構造に電子密度が重なって表示される。 ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 計算機環境によっては、残基の移動に伴う電子密度の 描画が負荷となり、操作性が悪くなるので、電子密度 ⑨ の描画方法を変更する。 ⑦ <Edit><Preferences...> を選択。 ⑧ <Smooth Recentering> タブを選択。 ⑨Noを選択。 ⑩OKをクリック。 ⑩ -4- COOT の基本操作 マウス操作 左ボタンをクリックしながらマウスを動かすと分子が回転する。 右ボタンをクリックしながらマウスを動かすと分子が拡大・縮小する。 中ボタンで原子をクリックすると、クリックした原子が画面の中心に移動する。 ホイールを回転させると電子密度のレベル ( 濃さ)が変わる。 Ctl + コントロール+左ボタンを押しながらマウスを動かすと分子が並進する。 Ctl + コントロール+右ボタンを押しながらマウスを動かすと画面の奥行きが変わる。 原子を左ボタンでダブルクリックすると残基番号、残基名が表示される。 (Shift + 左ボタンのシングルクリックでも同様) 特定の残基に移動 例えば 1505 番のアラニンに移動してみる ① ①メインウィンドウのメニューから <Draw><Go to Atom..> を選択。 ② ②セレクトウインドウで、移動したい残基番号を入力するか、 ③一覧から移動したい残基を選択。 ④ <Apply> をクリックするすると、その残基が画面の中央に移動する。 Space キーで次の残基に移動する。 ③ Shift + Space キーで 1 つ前の残基に移動する。 ④ あるいは、 ⑤ ⑤メインウィンドウのメニューから <Draw><Sequence View> で選択し、配列を表示 ⑥ ⑥配列にマウスカーソルを合わせると残基番号が表示されるの で、クリックするとその残基に移動できる。 -5- 構造の保存 ① ① <File><Save Coordinates....> を選択。 ②保存したい分子を選択。複数の構造を読み込んで いる場合はプルダウンメニューで保存したい構造を 選択する。 ② ③ <Select Filename...> をクリック。 ③ ④保存するファイル名を入力する。自動で現在のファ イル名に -coot-0 が付加されたファイル名が入力され る。通常はこのままでよい。次に保存するときには、 -coot-1 となり、番号が増えていく(上書きされるこ とは無い)。 ⑤ <OK> をクリック。 ④ ⑤ 残基番号の変更 ① ① <Calculate><Renumber Residues....> を選択。 ②③変更した残基番号の範囲を入力する。 ④補正値を入力する。例えば 1501 から 1513 を 1 から 13 に変更したい場合は -1500 を入力する。 ④ ② ③ ⑤ <Renumber> をクリック。 ⑤ 文字サイズの変更 ① ① <Edit><Preferences....> を選択。 ② <Others> を選択。 ③ ③ <Fonts> タブを選択。 ④文字サイズを選択。 ⑤色も変更できる。 ④ ⑥ <OK> をクリック。 ⑦ <OK> をクリック。 ② ⑤ ⑥ ⑦ -6- アミノ酸の置換 例として、1505 番のアラニンに移動し、電子密度から正しいアミノ酸を推定して置換してみる。 ペプチド結合の構造を考えて、どの電子密度がアミノ酸の側 鎖に相当するかを考えてみる。アミノ酸の構造の図を参考に すると良い。 側鎖の電子密度 N末 側鎖 Cβ NH Cα O N Cα Cβ ③ O C末 ① C β炭素およびその先の電子密度が側鎖の電子密度に相当す る。1505 番の場合、側鎖の電子密度は、比較的大きく平たい C 十 NH ことから、芳香族アミノ酸であることが推測できる。また、 O 電子密度の大きさから、2 つの芳香環を持つと考えられるので、 1505 番はトリプトファンであることが予想される。では、実 際に 1505 番をアラニンからトリプトファンに置換してみる。 ② ① <Mutate & AutoFit...> をクリック。 ②最初だけ電子密度を選択するウインドウが現れ るので、<OK> をクリック(2 回目以降は不要) 。 ① 再 び <Mutate & AutoFit...> を ク リ ッ ク す る と、 カーソルが十字になる。 ③変更したいアミノ酸残基の原子をクリックする。 残基内の原子であればどれでもよい。例えば C α 原子をクリック。 ④アミノ酸を選択すると置換が行われ、自動で電 子密度にフィットされる。 ⑤変更を取り消したい場合、 ④ ⑤ ⑥ リック。 ⑥取り消しを元に戻すには、 リック。 -7- <Undo> をク <Redo> をク 残基の付加 末端の残基に移動する(N 末側でも C 末側でも良い)。 ① <Add Residue...> をクリック。 ②カーソルが十字になり、付加したい末端の残基中 の原子をクリック。 ③灰色の残基が付加される。 ④ OKであれば、<Accept> をクリックすると、末端 に 1 残基連結される。 ② 十 ① ③ ④ 削除 ① ② <Delete Item...> をクリック。 ②一残基削除したい場合は、<Residue/Monomer> を選択する。 カーソルが十字になるので、削除したい残基中の原子をクリック。 ① -8- 補足資料 20 種類のアミノ酸の構造 O NH 3+ –O β O α O α –O NH 3+ O α β –O O NH 3+ –O NH 3+ NH 3+ –O グリシン アラニン バリン ロイシン イソロイシン G, GLY A, ALA V, VAL L, LEU I, Ile NH S O O –O –O NH 3+ メチオニン O +H –O 2N プロリン M, MET O P, PRO NH 3+ トリプトファン –O NH 3+ フェニルアラニン F, PHE W, TRP H 2N O –O OH NH 3 O + –O NH 3 NH 2 O OH + NH 3+ –O O O O NH 3+ –O セリン スレオニン アスパラギン グルタミン S, SER T, THR N, ASN Q, GLN OH O O –O NH 3+ –O NH 3+ チロシン システイン Y, TYR C, CYS NH 3 H 2N + NH O –O SH NH 2+ NH 3 –O + NH 3 –O + リジン アルギニン K, LYS R, ARG O NH 3 O –O NH 3+ アスパラギン酸 グルタミン酸 D, ASP E, GLU -9- + N H ヒスチジン H, HIS O O + NH 3 –O O– –O NH + O O 参考文献 佐藤 衛, タンパク質の X 線解析, 共立出版 坂部 知平, タンパク質の結晶化, 京都大学学術出版会 D. Blow 著, 平山 令明 訳, 生命系のための X 線解析入門, 化学同人 - 10 - モデリングの課題 アラニンから正しいアミノ酸残基に置換し、正しい残基番号を記入する。早く終わった場合は残りのフラ グメントのモデリングも行い、さらにリゾチームの全体構造を構築してみる。下の表は例えば 1114 番が 28 番のトリプトファンの場合は、 1114 と記入する。 W 28 Frag-1 1114 1115 1116 1117 1118 1119 1120 1121 1122 1123 1124 1125 1126 1127 1128 1145 1146 1147 1148 1149 1150 1151 1152 1153 1154 1155 1156 1157 1158 1301 1302 1303 1304 1305 1306 1307 1308 1309 1310 1311 1312 1313 1314 1423 1424 1425 1426 1427 1428 1429 1430 1431 1432 1502 1503 1504 1505 1506 1507 1508 1509 1510 1511 1512 1513 1624 1625 1626 1627 1628 1629 1630 1631 1632 1633 1634 1635 1636 1637 1129 Frag-2 1144 Frag-3 1300 Frag-4 1422 Frag-5 1501 Frag-6 1623 - 11 - 1638