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Japanesse - ralliart
ドグギアボックスインターナルキット 点検手順書 商 品 名 商 品 番 DOG TYPE GEARBOX INTERNAL KIT 号 RA250186N1 車 種 ランサーエボリューションⅩ 年 式 2007年10月~ 型 式 CZ4A 類 別 GSR/RS T/M 5MT 改訂の記録 改訂№ 日 付 3-3.01 2009/08 記 載 変 更 内 容 初版 2009年08月25日発行 (禁無断複写、転載) 目 次 ページ 【ドグギアボックスインターナルキットの点検】---- 1.トランスミッションケースの点検 2 2.各シャフトの点検 2 3.歯車、クラッチリングの点検 3 4.リバースアイドラーの点検 4 5.各ベアリングの点検 5 6.シフトレールの点検 5 7.シフトタワーの点検 6 8.シフトフィールの調整 7 -1- 1.TMケースの点検 オイルシール ブッシュ (2)液 状ガ スケ ット 塗布 部分 にキ ズが 無い か点 検してく ださい。小さなキズは平滑な砥石で修正してくださ い。修正不能な凸部分があったり、0.2ミリを超える 凹みがある場合はケースを新品に交換してください。 (図1-1、1-2) A B キズがないか 図1-1 (1)ケ ース 全体 にク ラッ クが 無い か目 視点 検し てくださ い。クラックが発見されたら、ケースを新品に交換 してください。 (3)各 部ブ ッシ ュに 摩耗 、変 形、 飛び 出し が無 いか確認 してください。摩耗、変形、飛び出しが発見された ら、ケースを新品に交換し、新品のブッシュを打込 んでください(図1-1、1-2) (4)ク ラッ チハ ウジ ング のベ アリ ング ハウ ジン グの寸法 (A、B)を測定してください。(図1-1) オイルシール ブッシュ 基準値 70.000~70.020 mm 限度値 70.150㎜ 限度値を超えたら、ケースを新品に交換してくださ い。 (5)オ イル シー ルに 摩耗 、硬 化、 欠損 が無 いこ とを確認 してください。摩耗、欠損、硬化があった場合はオ イルシールを交換してください。(図1-1) キズがないか 図1-2 2.シャフトの点検 (1)シ ャフ ト、 特に 給油 穴付 近に クラ ック が無 いか、確 認してください。クラックが発見された場合、シャ フトを交換してください。(図2-1、2-2) 給油穴 (2)ギ ア部 分、 特に 歯も と付 近に クラ ック が無 いことを 確認してください。クラックが発見された場合、シャ フトと相手のギアをセットで交換してください。 (図2-1、2-2) (3)ギ ア部 分に 焼付 き、 変形 、ピ ッチ ング の無 いことを 確認してください。異常が発見された場合は、シャ フトと相手のギアをセットで交換してください。 (図2-3) 図2-1 給油穴 図2-2 ピッチング例 図2-3 -2- (4)シャフト中央部の曲りを測定してください。 限度値 0.03 mm以下(フレ0.06 mm以下) 限度値を超える物は新品と交換してください。 (図2-4、2-5) *スプライン山の頂点で計測してください。 図2-4 回転方向 回転方向 図2-5 3.歯車、クラッチリングの点検 (1)ド グク ラッ チの 消耗 を確 認し てく ださ い。 限度値を 超えるもの、または次回の使用予定により歯車、及 びクラッチリングを交換してください。 使用限度 摩耗がツメ高さの半分(2㎜)まで (図3-1) 2㎜ (2)歯 車に 焼付 き、 変形 、ピ ッチ ング の無 いこ とを確認 してください。異常が発見された場合は、歯車セッ トを交換してください。(図2-3) 図3-1 スラスト部 (3)ス ラス ト部 分の 状態 を確 認し てく ださ い。 キズ、焼 付きのある物は交換してください。(図3-2) 図3-2 -3- 4.リバースアイドラーギアの点検 (1)リ バー スア イド ラ- ギア シャ フト を分 解し てくださ い。(図4-1) スナップリング (2)リバースアイドラ-ギアを洗浄してください。 (3)歯 車、 ドグ を点 検し 、異 常が ある 場合 は交 換してく ださい。 (4)リ バー スア イド ラ- ギア がス ムー ズに 回転 するか確 認してください。引っかかりがある場合は、以下の 手順で点検してください。 (図4-1) 回 転 図4-1 (4-a)図のスナップリングを取り外す。(図4-1) (4-b)リバースアイドラ-ギアを分解する。(図4-2) 図4-2 (4-c)ベアリングの間のミゾを中心に念入りに洗浄する。 (図4-3) (4-d)それ でもスムーズに回 転し ない 場合は、ベアリン グを交換する。 *ベアリング型番 KOYO製 6809、68092RU または相当品 ミ ゾ 図4-3 (3-c)図のようにベアリングを圧入する。(図4-4) *直角に、Cリングに当たって止るまで圧入すること。 圧 入 圧 入 図4-4 -4- 5.各ベアリングの点検 (1)ア ウト プッ トシ ャフ ト、 イン プッ トシ ャフ トの各支 持ベアリングを洗浄し、スムーズに回転するか確認 してください 。異常がある場合は交換してください 。 (図5-1) *アウトプットシャフトクラッチハウジング側型番 KOYO製 22206RHR または相当品 22206RHR NJ 2206E NUP 207E 図5-1 *インプットシャフトクラッチハウジング側型番 NTN/SKF製 NJ2206E KOYO製 NJ2206R または相当品 ローラーサイド ローラー インナーレース 図5-2 ローラー、ケージ 図5-3 (2)ア ウト プッ トシ ャフ ト、 イン プッ トシ ャフ トの各ベ アリングについて以下の項目を点検してください。 ・インナーレースの軌道部(ローラー接触部)に異常摩耗 、 焼付き 、ピッチング(小さなくぼみ)、キズの無いこと 。 ・ローラーの転がり面に異常摩耗 、焼付き 、ピッチング 、 キズの無いこと。 ・ローラーサイド部に変色、キズ、焼付きの無いこと。 ・インナーレースとアウターレースを組合わせて回転さ せたとき異音(回転に同期する打音)の無いこと。 (図5-2) (3)各ギアのベアリングを点検してください ・スリーブ軌道部(ローラー接触部)に異常摩耗 、焼付き 、 ピッチング(小さなくぼみ)、キズの無いこと。 ・ローラーの転がり面に異常摩耗 、焼付き 、ピッチング 、 キズの無いこと。 ・ケージの変形の無きこと。 ・ギアの内径部分に変色、キズ、焼付きの無いこと。 ・ギアベアリング、スリーブを組合わせて回転させたと きに異音の発生無きこと。 ・スラストワッシャに異常摩耗、焼付きの無いこと ギア内側 スラストワッシャ *アウトプットシャフト、インプットシャフトケース側 型番 NTN/FAG製 NUP207E KOYO製 NUP207R または相当品 インナーレース *1~5速ベアリング型番 NTN/IKO/INA製 K42×50×20 または相当品 *リバースベアリング型番 NTN/IKO/INA製 K42×47×17 または相当品 6.シフトレールの点検 (1)シフトロッドの曲りの点検をしてください。 (図6-1) 基準値 0.075 mm以下(フレ0.15 mm以下) 図6-1 -5- (2)シフトフォークのゆがみを計測してください。 基準値 0.3 mm以下 アドバイス 図のように曲りのないシフトロッドにシフ トフォークを取付け、図示3カ所の高さ測定を行い、 ゆがみを計測する。 (図6-2) 最も高い部分と、最も低い部分の差が基準値以下で あること。 図6-2 (3)シ フト ラグ の図 示部 分に 摩耗 が無 いか 点検 してくだ さい。 (図6-3) 図6-3 7.シフトタワーの点検 (1)コ ント ロー ルフ ィン ガー の図 示部 分に 摩耗 、亀裂の 無いことを確認してください (図7-1) 図7-1 (2)イ ンタ ーロ ック ブロ ック の図 示部 分に 摩耗 の無いこ とを確認してください。 (図7-2) 図7-2 -6- 8.シフトフィールの調整 浅い (1)ドグかみ合い深さの調整 *この作業はトランスミッションの分解が必要です。 ・シフトレール先端を2㎜までの範囲で切断することに より、ドグのかみ合い深さを調整出来ます。 (図8-1、8-2) 出荷時は、最も浅い設定となっています。 深い ロッド長さ かみ合い ストローク フィール 標準状態 浅い 短い 硬い 2㎜切断 深い 長い 柔らかい 図8-1 切断 * 2㎜ 以 上 は 切 断 し な い で く だ さい 。シ フト 動 作に 引っ かかりが生じます。 先端の面取りが残る長さが目安です。 図8-2 コントロールシャフト セレクトレバー (2)シフトゲート左右方向の割振り調整 セレクトレバーの取付位置をずらすことにより、調 整可能です。コントロールシャフトと、セレクトレ バ ー を 遠 ざ け る と 5速 寄 り と な り、 近づ ける と1速寄 りとなります。 ・3速へのシフトアップで、1速に入ってしまう場合 は、5速寄り(遠ざける)へ調整してください。 (図8-3、8-4) 遠ざける 近づける 図8-3 近づける N 遠ざける 図8-4 -7- × × × クリック感 × × × クリック感 (3)ディテント力の調整 ポペットスプリング取付ガスケットの枚数により、 前後の節度感(クリック感)を調整出来ます。 ガスケット枚数1~3 ガスケット1枚が最も強い設定です。 (図8-5) *ポペットスプリング本体から、プランジャ-、及びス プリングが脱落することがあります。車上で作業を行 う時は、強力な磁石を用い、トランスミッション内へ 部品を落とさないようにしてください。 (図8-6) 図8-5 スプリング プランジャー 図8-6 (4)シフトリターンスプリングの調整 シフトレバー左右の復元力を調整します。 1-2速側 MD770438(キット標準品)<MD771659(強化) 5-R側 純正品<MD770438*(強化1)<MD771659*(強化2) *(強化1)(強化2)仕様にする場合は、別途カラーを製作 し、スキマに取付けてください。 カラー製作寸法:内径14.2㎜ 外径26㎜ 長さ9.5㎜ (図8-7,8-8,8-9) N 復元力 図8-7 MD770438 5速-R 黒 MD771659 純正品 図8-8 1-2速 図8-9 -8- カラー(別途製作)