...

Vol.36-1(2013) - 名古屋大学 総合保健体育科学センター

by user

on
Category: Documents
111

views

Report

Comments

Transcript

Vol.36-1(2013) - 名古屋大学 総合保健体育科学センター
ISSN-0289-5412
HEALTH, PHYSICAL FITNESS & SPORTS
VOL. 36 No. 1
総合保健体育科学
NAGOYA JOURNAL OF
《 目 次 》
CONTENTS
Examination of the scaling region in fractal dimensional analysis
using the GP method for empirical data
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Hiroo SUZUKI and Yuji YAMAMOTO
The relevancy of the output and outcome indicators
for Nagoya Health College, and the requested secretarial function
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Joji ONISHI, Hiroki ARAFUKA, Yukio OIDA
Naomi KATAYAMA, Chikako KATO, Kiyoshi SHIMAOKA
Masakazu NAITO, Hiroshi AKIMA and Hisataka SAKAKIBARA
1
7
第 三十六巻 一 号
The effect of short-term resistive training on muscle function and
morphology for elderly men and women
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Akito YOSHIKO, Akira SAITO, Maya HIOKI
Ryosuke ANDO and Hiroshi AKIMA
第 36 巻 1 号
21
Master theses (abstract)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
高齢者を対象とした自宅での短期間レジスタンストレーニングが・
筋機能・形態に及ぼす影響
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 吉子彰人,齋藤 輝,日置麻也
安藤良介,秋間 広
1
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における・
推定領域の検討
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鈴木啓央,山本裕二
7
なごや健康カレッジのアウトプット・アウトカム指標の適合性・
および事務局が共通して持つべき機能についての検討
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大西丈二,荒深裕規,種田行男
片山直美,加藤智香子,島岡 清
内藤正和,秋間 広,榊原久孝
21
修士論文の紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
二〇一三
2013
₂₀₁₃
The Research Center of Health, Physical Fitness and Sports
Nagoya University, Nagoya, JAPAN
名古屋大学総合保健体育科学センター
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
高齢者を対象とした自宅での短期間レジスタンストレーニングが 
筋機能・形態に及ぼす影響
The effect of short-term resistive training on muscle function and morphology
for elderly men and women
吉 子 彰 人*
安 藤 良 介*
齋 藤 輝*
秋 間 広*,***
日 置 麻 也**
Akito YOSHIKO*
Ryosuke ANDO*
Akira SAITO*
Hiroshi AKIMA*,***
Maya HIOKI**
The purpose of this study was to investigate the effect of resistive training on strength and morphology, and
functional capacity of elderly men and women. Seven elderly volunteers (four men and three women, mean age:
70.5 ± 1.4 years) participated in this study. The subjects were requested to perform the resistive training three times
a week for a month, which consists of five resistive exercises, i.e. rising from the chair, hip flexion, calf raising,
abduction of the lower limbs and sit up. Five functional and morphological tests were performed before and after the
training, i.e. maximal voluntary contraction of isometric knee extension, the time to walk 5 m, the time to rise from
the floor, repetitions to sit up for 20 sec and the time for 10 repetitions to rise from chair, the thickness of muscle and
subcutaneous fat in the thigh and abdomen by ultrasonography. After the training, the time to walk 5 m, repetitions to
sit up for 20 sec and the thickness of subcutaneous fat at the abdomen significantly improved. These results suggest
that improvement of functional capacity and morphological adaptation took place in the elderly men and women as
a result of short-term resistive training.
Ⅰ 緒言
の等速性膝伸展・屈曲時のピークトルクを測定したとこ
ろ、若齢者に比べ高齢者のピークトルクが低値を示すこ
とを報告した。このような高齢者にみられる低い筋機能
は、歩行をはじめとする移動動作に支障を与えることか
ら、日常生活動作(activity of daily living, ADL)を困難
ヒト骨格筋の機能や形態は、成人でピークに達した
後、年齢を重ねるにつれ低下していく(Larsson et al.
1979, Frontera et al. 1991, Lindle et al. 1997)
。このような加
齢に伴うヒト骨格筋の機能的・形態的変化に関する研究
は、縦断的または横断的な調査を用いて数多く行われて
きた。ヒト骨格筋の中でも抗重力筋は、立位姿勢の保持
や日常的な身体活動に関係する重要な筋群である。高
齢者における下肢の筋横断面積や筋体積を若年者のそ
れと比較すると、筋量の減少が顕著にみられる
(Overend
et al. 1992, Kent-Braun et al. 2000, Hasson et al. 2011)
。ま
た、Akima ら(2001)は、20-84歳までの被検者164名
にする可能性がある。つまり、高齢者は、筋機能の低下
を軽減することで、自立した ADL を維持することがで
きると考えられる。
加齢に伴う骨格筋の機能低下および萎縮に最も効果
的な運動処方として、筋に力学的負荷を課すレジスタン
ストレーニングが挙げられる。Frontera ら(1988)は、
60-72歳を対象に、12週間の膝伸展・屈曲のレジスタン
ストレーニングを実施させたところ、1RM(repetition
* * * 名古屋大学大学院教育発達科学研究科
* * * 名古屋大学大学院医学系研究科
* * * 名古屋大学総合保健体育科学センター
* * * Graduate School of Education and Human Development, Nagoya University
* * * Graduate School of Medicine, Nagoya University
* * * Research Center of Health, Physical Fitness & Sports, Nagoya University
―  1  ―
吉子、齋藤、日置、安藤、秋間
maximum:最大挙上重量)
、等尺性膝伸展筋力、等速
性膝伸展筋力が有意に改善することを示した。また、
Hudelmaier ら(2010)は、中高齢者を対象に行ったレジ
スタンストレーニングにおいて、膝伸筋群、膝屈筋群、
股関節内転筋群の筋体積が有意に増加したことを報告
した。さらに、持久性トレーニングを実施させたことで
も膝伸展筋群の筋体積が増加したことから、中高齢者に
おいては、筋に対する短時間・高強度の力学的負荷だけ
でなく、長時間・低強度の力学的負荷によっても筋肥大
を引き起こすことが示された。
このような筋への力学的負荷の増大を目的とした実
践的な場として、中高齢者を対象に開催されている運動
教室が挙げられる。そのような場において、参加者は、
身体を動かす機会が得られるだけでなく、参加者同士の
コミュニティ形成によって同じ目的を持つ仲間を作るこ
とができ、個人で行うよりも継続的に運動を行う場を確
保できる可能性がある。名古屋市においては、県内に
ある大学と提携して、中高齢者の健康づくり支援を目的
とした運動や栄養に関する短期教室(なごや健康カレッ
ジ)が開催されている。
健康・体力づくり事業財団は、全国15のフィットネス
クラブで行われた、3ヶ月間の運動教室の実施効果を検
証している(公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
2012)
。しかし、短期間の身体活動に効果がみられるの
かを検証した事例は極めて少なく、運動プログラムが参
加者の筋機能や形態にどのような影響を及ぼすかにつ
いては十分に明らかにされていない。短期間の運動でも
運動効果を確認することができれば、運動教室に参加す
ることへのより高い動機付けとなり得ると考えられる。
そこで本研究では、
「なごや健康カレッジ」の一環とし
て、高齢者を対象に継続的な実施が可能な運動指導を
行い、短期間の運動プログラムが筋機能や形態に与える
影響について検証した。
B.在宅運動プログラム
今回開催された「なごや健康カレッジ」は、2012年10
月19日から12月14日にかけて行われ、測定を含む全5回
(1回につき約2時間)
という短期間の講座であった。定
期的な運動を合同で実施することが困難であったため、
参加者には提示した運動プログラムを自宅にて実施さ
せた。運動プログラム実施前後の筋機能と形態を測定
し、その変化を明らかにすることで、運動プログラムの
実施効果を検証する目的で行われた。
高齢者に継続的な運動を実施してもらうためには、1.
自宅での実施が可能であること、2. 楽しく実施するこ
とができること、3. 内容がわかりやすく、容易である
こと、4. 安全であること、以上の条件を満たす運動プ
ログラムが必要であった。そこで、公益財団法人健康・
体力づくり事業財団が提唱している自重負荷のレジス
タンス運動である「貯筋運動」が採用された。貯筋運動
は、いす座り立ち、もも上げ、カーフレイズ 、立位での
横への脚上げ(下肢の外転・内転)
、仰臥位での上体起
こしの5種目で構成され、主に大腿四頭筋や腓腹筋など
の下肢の筋と、腹部における筋のトレーニングを目的と
した運動プログラムであった。また、これらの運動プロ
グラムは、歌に合わせて行うユニークなもので、1種目
あたり8-16回の反復を約2分かけて実施するもので
あった。被検者には1日5種目、週3回以上の実施を目
標として提示し、全5回の講座のうち最初の2回には実
演による指導を行った。さらに、被検者には、トレーニ
ング期間中の運動量を把握するため、実施したレジスタ
ンストレーニングの種目と回数、レジスタンストレーニ
ング以外に行った運動を毎日記録させた。
C.機能測定
在宅運動プログラムの影響を検証するため、以下5
種類の機能測定を行った。測定はトレーニング期間(約
1ヶ月間)の前後に実施した。
Ⅱ 方法
A.対象
対象は、2012年に実施された「なごや健康カレッジ」
の参加者7名(男性4名:年齢 70.5 ± 1.0歳、身長 165.8
± 2.6 cm、体重 64.4 ± 9.6 kg、女性3名:年齢 70.6 ±
2.3歳、身長 154.1 ± 8.0 cm、体重 47.4 ± 9.6 kg)
であっ
た。本研究の趣旨を十分に説明した後、参加の同意を書
面にて確認した。なお、本研究は、名古屋大学総合保健
体育科学センターの「ヒトを対象とする研究審査」の承
認を得て実施された。
―  2  ―
1 .等尺性最大膝伸展筋力
右脚の等尺性最大膝伸展筋力(maximal voluntary contraction, MVC)の測定は、張力計が搭載された膝関節伸
展筋力測定器(竹井機器社製)を用いて行った。検者
は、被検者の腰部をベルトによっていすに固定し、膝関
節角度が90°になるように足首の部分を張力計に固定し
た。発揮筋力は2秒かけて上昇させ、最大努力を3秒間
維持させた。測定時における血圧の急激な上昇を抑え
るために、被検者には力発揮中に息こらえをしないよう
に指示した。試行は2-4回程度行い、試行間は1分以
上の休憩を設けた。力のデータは AD 変換機
(PowerLab,
ADInstruments 社製)
を介して200Hz で専用のソフトウェ
高齢者を対象とした自宅での短期間レジスタンストレーニングが筋機能・形態に及ぼす影響
ア(Chart 5.5, ADInstruments 社製)を用いてパーソナル
コンピューターに記録した。各試行において発揮筋力の
最大値が発現した時点の前後0.5秒間、計1.0秒間の平均
値を算出し、最も高い2試行の平均値を MVC の値とし
た。
2 .いす座り立ち
被検者が、立位姿勢からいすに臀部が付くまで腰を
下ろし、立位姿勢に戻るまでの動作を1回とし、10回の
繰り返しに要した時間を計測した。被検者には、この反
復動作を可能な限り早く行うように指示した。測定前に
は2、3回ほどの練習を行い、いすの場所や立ち位置を
確認した後に測定を行った。なお、被検者の膝や腰部へ
の負担を考慮し、測定は1回のみ行った。
3 .上体起こし
上体起こしでは、被検者は仰臥位にて膝関節角度を
90°に保持した状態で運動を行った。両手を軽く握り、
腕は胸の前で交差させた。検者は、被検者が上体を起
こした際に、両肘と大腿部が接した場合を1回とカウン
トし、20秒間に行うことのできる最大反復回数を計測し
た。補助者は、被検者の膝を抱えるようにサポートし
た。
4 .5m 最大速度歩行
検者は測定の前に、テープで記した5m の間隔を「で
きる限り速く歩いてください」と被検者に指示した。検
者はゴールラインに立ってスタートの合図をし、被検者
がゴールラインに到達するまでに要する時間を計測し
た。なお、試行は2回行い、良い方の試行を5m 最大速
度歩行の記録とした。
Figure 1. Representative ultrasound images of the thigh (A and
B) and abdomen (C and D).
a; The thickness of subcutaneous fat, b; The thickness of muscle
Scale = 10mm
撮影箇所が同一になるように超音波画像から判断した。
E.統計解析
得られた結果は、全て平均値と標準偏差で示した。運
動プログラム前後の機能測定と形態計測の結果を対応
のある Student の t 検定を用いて分析した。有意水準は
5%未満とした。統計処理には、SPSS Statistics ソフト
ウェア(version 20.0 J, IBM 社製)を用いた。
5 .床立ち上がり
被検者は仰臥位からできるだけ早く立ち上がり、バラ
ンスを崩すことなく直立姿勢を保つまでに要する時間
を計測した。開始時の手足は側部に軽く広げた状態と
し、床から立ち上がる際の動作は自由とした。
Ⅲ 結果
D.形態計測
大腿部前面および腹部の筋厚・皮脂厚を測定した。測
定には超音波断層装置(Logiq e, GE Healthcare 社製)を
用いて、大腿部と腹部の超音波横断画像を撮影した。大
腿部の撮影箇所は、大腿長50%位前面において大腿直
筋が画像上の中心に確認できる部位とした。腹部の撮
影箇所は臍の横5-8cm で、腹直筋が確認できる部位
とした。得られた画像の左右中心から、筋厚と皮脂厚を
分析した(Figure 1)
。撮影箇所は、トレーニング前後の
A.機能測定
MVC、20秒間の上体起こし、いす座り立ち、5m 最大
速度歩行、床立ち上がりの結果を Table 1 に示した。運
動プログラム提示前におけるMVC の平均値は22.2 kg で
あり、1ヶ月後のそれは21.6 kg であったが、これらは有
意な変化ではなかった。トレーニング前と比較すると、
トレーニング後において、20秒間の上体起こしの回数が
有意に増加し(p < 0.01)
、5m 最大速度歩行と床立ち上
―  3  ―
吉子、齋藤、日置、安藤、秋間
Table 1. Change of five functional tests with resistive training for a month.
MVC (kg)
Repetitions To Sit Up For 20 sec (times)
Time for 10 Repetitions To Raise From The Chair (sec)
Time To Walk 5 m (sec)
Time To Rise From The Floor (sec)
Pre
22.2 ± 7.4
  4.4 ± 4.9
11.0 ± 2.3
  2.9 ± 0.3
  3.1 ± 0.4
Post
21.6 ± 6.3
9.0 ± 3.2 †
12.0 ± 3.6
2.7 ± 0.3 *
2.5 ± 0.3 †
Value are mean ± SD. *, p < 0;05; †, p < 0.01 versus Pre.
MVC, maximal voluntary contraction.
Table 2. Change of morphological test with resistive training for a month.
Muscle
Subcutaneous Fat
Pre
41.8 ± 5.3
  8.3 ± 1.8
  6.5 ± 2.6
18.7 ± 4.4
Thigh (mm)
Abdomen (mm)
Thigh (mm)
Abdomen (mm)
Post
42.9 ± 6.4
8.4 ± 2.4
5.6 ± 1.0
15.8 ± 4.0 †
Value are mean ± SD. †, p < 0.01 versus Pre.
がりに要する時間は有意に短縮した(p < 0.05)
。いす座
り立ちに要する時間には、トレーニングによる有意な変
化はみられなかった。
B.形態計測
大腿部前面および腹部の筋厚・皮脂厚の結果を、Table
2 に示した。大腿部、腹部の筋厚は、ともにトレーニン
グに伴う有意な変化は認められなかった。一方、皮脂厚
については、大腿部では有意な変化は認められなかった
が、腹部では有意に減少した(p < 0.01)
。
C.運動量
トレーニング期間中に行った運動量を、被検者による
記録用紙から集計した。1名については記録の回収が
できなかったが、回収できた残り6名のレジスタンスト
レーニングの平均種目数は30種目 / 週であり、設定した
目標(15種目 / 週)を上回っていた。また、運動記録の
回収ができた全ての被検者は、ウォーキング、体操、ヨ
ガなどのレジスタンストレーニング以外の運動を週2
回以上行っていたことを確認した。
Ⅳ 考察
本研究では、高齢者を対象とした1ヶ月間の在宅運動
プログラムの実施が、筋の機能と形態に及ぼす影響につ
いて調べることを目的とした。その結果、トレーニング
によって20秒間の上体起こし、5m 最大速度歩行、床立
ち上がりの測定に改善がみられ、形態計測では腹部の皮
脂厚が有意に減少した。これらの効果は、1ヶ月という
短期間の在宅運動プログラムであっても、筋機能や形態
が改善することを示すものである。また、被検者が行っ
たトレーニングは、目標に設定した回数を大きく上回っ
ていたことがトレーニング記録から確認され、機能的お
よび形態的変化は、主に在宅でのトレーニングによるも
のであったと判断することができる。
機能測定では、20秒間の上体起こしに有意な改善が
みられた。被検者内でみると、反復回数に変化がみら
れなかった1名を除き、6名の被検者で記録の向上が
みられた。特に、1ヶ月間の在宅運動を実施した結果、
トレーニング前の測定では上体起こしが1回もできな
かった3名に、大きな記録の向上
(それぞれ4回、7回、
9回)が認められたことは特筆すべき事実である。上
体起こしによって、腹部の筋機能を評価することができ
る。腹部の主要な筋である腹直筋は、体幹の前屈動作だ
けでなく、抗重力筋として姿勢を保持する役割も担って
いることから、立つ、歩く、座るなどの日常生活動作に
おいて重要な筋であると考えられる。本研究において、
上体起こしの顕著な向上がみられた理由の1つに、腹部
の筋の日常生活中に発揮している筋活動量が、他の筋の
それに比べ相対的に少ないことが挙げられる。沢井ら
(2004)は、座位、立位などの姿勢保持や歩行、階段の
昇降などの体重移動動作を含めた全27種目の日常生活
動作中において、上肢、体幹、大腿、下腿の筋から表
面筋電図を用いて筋活動を計測した。その結果、下腿の
前脛骨筋やヒラメ筋は各動作において MVC の20-30%
ほどの筋活動を示すのに対して、腹直筋のそれは5%未
満と非常に低値であることを報告している。つまり、日
常生活動作において腹直筋が発揮する筋力は、他の抗
重力筋と比べて著しく低いと考えることができる。それ
に加え、運動プログラムに含まれた上体起こしの運動負
―  4  ―
高齢者を対象とした自宅での短期間レジスタンストレーニングが筋機能・形態に及ぼす影響
荷が、他の運動のそれと比較して高いことが関係してい
るかもしれない。膝伸展筋群に対する3ヵ月間の高強度
レジスタンストレーニングは、低強度のものと比較する
と、最大筋力の増加率が高いことが明らかにされている
(Taaffe et al. 1996)
。つまり、本研究で実施したトレーニ
ングにおいて、日常生活ではあまり活動を示さない腹部
の筋に与えられた一定の負荷が高強度なものであった
と推測されることから、得られたトレーニング効果も高
いものであったと考えられる。
1ヶ月間の運動プログラムによって、20秒間の上体起
こしの結果が顕著に改善されたことから、我々は腹部の
筋厚にも変化がみられると予想した。しかしながら、腹
部の筋厚には有意な変化がみられなかった。このような
短期間のレジスタンストレーニングに伴う筋の機能的・
形態的変化に不一致が生じた原因として、本研究のト
レーニングによって腹部の筋に神経系の改善が生じて
いた可能性が挙げられる。短期間のトレーニングによる
発揮筋力の増加は、神経興奮水準の上昇(Sale 1988)や、
力発揮に関与する運動単位の増加(Komi et al. 1978)に
起因するとした報告がある。したがって、本研究でみら
れた筋肥大を伴わない上体起こしの向上は、腹筋運動に
関与する神経筋機能の改善によるものであると示唆さ
れる。
大腿部と腹部の形態計測の結果、腹部の皮脂厚に有
意な減少がみられたが、大腿部のそれには変化がなかっ
た。Schwartz ら(1991)は、6ヶ月間の持久的なトレー
ニング前後に医用画像診断装置を用いて、腹部と大腿
部の皮下脂肪量を測定している。その結果、高齢者に
おける腹部のそれは有意に低下したが、大腿部のそれ
には変化がないことを示した。これらは、本研究の結果
と類似している。したがって、トレーニングによる皮脂
厚の変化は部位によって異なり、また、下肢よりも体幹
の方が変化しやすいことが示唆された。本研究では全
身の体脂肪量を測定していないため、部分的にみられ
た皮脂厚の減少が、体脂肪量の減少を示すほどの変化
か否かは明らかでない。しかしながら、高齢者であって
も、トレーニングによって脂肪量の減少が報告されてい
る(McCarthy et al. 1997)ことから、在宅運動の実施に
より身体活動量が増加したことで脂質の代謝が亢進し、
皮脂厚が減少した可能性は十分に考えられる。また、大
腿部の皮脂厚に変化はみられず、腹部のみに有意な変
化が認められたことは興味深い。これは、腹部の脂肪の
可塑性が他の部位より高いことを示している。
機能測定では、5m 最大速度歩行と床立ち上がりは
有意な改善がみられたが、膝伸展時の MVC には有意な
変化がなかった。膝伸展時の MVC は大腿四頭筋の発揮
筋力を評価したものであり、一方、5m 最大速度歩行や
―  5  ―
床立ち上がりは全身の筋の複合動作であることから、複
数の筋機能を同時に評価したものである。今回実施し
た運動プログラムは、一般的なレジスタンストレーニン
グのように、筋に対して局所的な負荷をかけるのではな
く、日常動作に近い動きの中で体幹、大腿、下腿の筋に
負荷をかけるトレーニングであった。日常の動作は、こ
れら複数の筋が相互的に作用することによって起こる。
たとえば、移動動作である歩行やジョギングには、大腿
四頭筋に加えて、下腿の筋であるヒラメ筋が最大筋活動
時の約40%という高い筋力を発揮することで貢献し、ま
た同じように、床立ち上がり時に伴うようなスクワット
動作には脊柱起立筋が最大筋活動時の約20%の筋力を
発揮していることが報告されている
(沢井ら.2006)
。こ
れらのことを考慮すると、体幹と下肢の各筋をバランス
よく鍛えることができる本研究の運動プログラムによ
る効果は、各筋群でみると小さな変化であるため、膝伸
展時の MVC の計測値を有意に変化させることは難しい
が、膝や股関節の動きが複合する動作の計測値には有
意な変化をもたらしたと考えられる。
健康・体力づくり事業財団は中高齢者385名を対象に、
本研究と同一の運動プログラムによる運動指導(週1
回、3ヶ月間)
の実施効果を検証している。その結果、本
研究でみられなかった膝伸展筋力や、大腿部・腹部の筋
厚に有意な増加を示している(公益財団法人 健康・体力
づくり事業財団 2012)
。これらは、運動習慣が全くない
ものを対象として行われている。一方、本研究は、なご
や健康カレッジに自主的に参加したものを対象とした。
運動記録より、被検者に課した運動プログラム以外の運
動を日常的に行っていることが確認されたことからも、
本研究に参加した被検者が運動に対する高い関心や意
欲を持っていることが推測される。中高齢者におけるト
レーニング効果は経過時間によって異なり、トレーニン
グの開始直後の期間に高い効果が得られることが明ら
かにされている(McCartney et al. 1995, Abe et al. 2000)
。
つまり、本研究の被検者の中には、実験前から比較的高
い身体機能を有していたものがいたため、約1ヶ月間の
在宅運動では、測定結果に有意な変化を引き起こすほど
の十分なトレーニングとならなかったと考えられる。ま
た McCartney ら(1996)は中高齢者におけるトレーニン
グを2年間に渡り行ったところ、発揮筋力が継続的に増
加し続けることを報告した。先行研究のトレーニング期
間が3ヶ月間だったのに対し、本研究のそれは1ヶ月間
という短期的なものであったことを踏まえると、トレー
ニング期間の差が測定結果に反映した可能性も考えら
れる。しかしながら、これまで述べたように、1ヶ月間
の在宅運動プログラムによるトレーニングでも、測定項
目によっては十分に効果が得られることが示された。
吉子、齋藤、日置、安藤、秋間
本研究の問題点として、運動プログラムを行わないコ
ントロール群が設定されていないことが挙げられる。こ
の原因には、運動教室への参加者を対象としたことで、
対象者の中から在宅運動を行わないコントロール群を
設定することが不可能であったことが挙げられる。今後
は、コントロール群も加えて得られた結果を考察する必
要があると考えられる。
7.
8.
9.
Ⅴ 結論
高齢者を対象にした1ヶ月間の在宅運動プログラム
の実施により、筋機能を評価する20秒間の上体起こし、
5m 最大速度歩行、床立ち上がりにおいて、また、形態
を評価する腹部の皮脂厚において有意な改善が認めら
れた。したがって、1ヶ月間という短期間であっても、
高齢者においては在宅運動によるトレーニング効果が
みられる項目もあることが明らかとなった。
10.
11.
12.
Ⅵ 謝辞
13.
本研究にご協力戴いた「なごや健康カレッジ」の参加
者の皆様、名古屋市健康増進課の皆様、名古屋市港区
保健所の皆様に感謝の意を表します。
14.
参考文献
1. Abe, T., DeHoyos, DV., Pollock, ML., Garzarella, L. (2000)
Time course for strength and muscle thickness changes following upper and lower body resistance training in men and
women. Eur. J. Appl. Physiol., 81(3): 174-180.
2. Akima, H., Kano, Y., Enomoto, Y., Ishizu, M., Okada, M.,
Oishi, Y., Katsuta, S., and Kuno, S. (2001) Muscle function in
164 men and women aged 20-84 yr. Med. Sci. Sports. Exerc.,
33(2): 220-226.
3. Frontera, WR., Hughes, VA., Lutz, KJ., Evans, WJ. (1991) A
cross-sectional study of muscle strength and mass in 45- to
78-yr-old men and women. J. Appl. Physiol., 71(2): 644-650.
4. Frontera, WR., Meredith, CN., O'Reilly, KP., Knuttgen, HG.,
and Evans, WJ. (1988) Strength conditioning in older men:
skeletal muscle hypertrophy and improved function. J. Appl.
Physiol., 64(3): 1038-1044.
5. Hasson, C.J., Kent-Braun, J.A., and Caldwell, G.E. (2011)
Contractile and non-contractile tissue volume and distribution in ankle muscles of young and older adults. J. Biomech.,
44(12): 2299-2306.
6. Hudelmaier, M., Wirth, W., Himmer, M., Ring-Dimitriou, S.,
Sänger, A., and Eckstein, F. (2010) Effect of exercise intervention on thigh muscle volume and anatomical cross-sectional
15.
16.
17.
18.
19.
20.
―  6  ―
areas -quantitative assessment using MRI. Magn. Reson. Med.,
64(6): 1713-1720.
Kent-Braun, J.A., Ng, AV., and Young, K. (2000) Skeletal
muscle contractile and noncontractile components in young
and older women and men. J. Appl. Physiol., 88(2): 662-668.
Komi, PV., Viitasalo, JT., Rauramaa, R., and Vihko, V. (1978)
Effect of isometric strength training of mechanical, electrical,
and metabolic aspects of muscle function. Eur. J. Appl. Physiol.
Occup. Physiol., 40(1): 45-55.
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団(2012)貯筋
運 動 プ ロ ジ ェ ク ト Ⅱ.http://www.health-net.or.jp/tyousa/
houkoku/pdf/h23_tyokin.pdf,(参照日:2012年12月26日).
Larsson, L., Grimby, G., Karlsson, J. (1979) Muscle strength
and speed of movement in relation to age and muscle morphology. J. Appl. Physiol., 46(3): 451-456.
Lindle, RS., Metter, EJ., Lynch, NA., Fleg, JL., Fozard, JL.,
Tobin, J., Roy, TA., Hurley, BF. (1997) Age and gender comparisons of muscle strength in 654 women and men aged 20-93
yr. J. Appl. Physiol., 83(5): 1581-1587.
McCarthy, JP., Bamman, MM., Yelle, JM., LeBlanc, AD.,
Rowe, RM., Greenisen, MC., Lee, SM., Spector, ER., and
Fortney, SM. (1997) Resistance exercise training and the orthostatic response. Eur. J. Appl. Physiol. Occup. Physiol., (1): 3240.
McCartney, N., Hicks, AL., Martin, J., and Webber, CE. (1995)
Long-term resistance training in the elderly: effects on dynamic strength, exercise capacity, muscle, and bone. J. Gerontol. A.
Biol. Sci. Med. Sci., 50(2): B97-104.
McCartney, N., Hicks, AL., Martin, J., and Webber, CE. (1996)
A longitudinal trial of weight training in the elderly: continued
improvements in year 2. J. Gerontol. A. Biol. Sci. Med. Sci.,
51(6): B425-433.
Overend, T.J., Cunningham, D.A., Paterson, D.H., and Lefcoe,
M.S. (1992) Thigh composition in young and elderly men determined by computed tomography. Clin. Physiol., 12(6): 629640.
Sale DG. (1988) Neural adaptation to resistance training. Med.
Sci. Sports. Exerc., 20(5): S135-145.
沢井 史穂・実松 寛之・金久 博昭・角田 直也・福永 哲
夫(2004)日常生活動作における身体各部位の筋活動水
準の評価:姿勢保持・姿勢変換・体重移動動作について.
体力科学,53(1):93-105.
沢井 史穂・実松 寛之・金久 博昭・角田 直也・福永 哲
夫(2006)基本的日常生活動作中の体幹および下肢の筋
活動水準の男女差.体力科学,55(2):247-257.
Schwartz, RS., Shuman, WP., Larson, V., Cain, KC., Fellingham, GW., Beard, JC., Kahn, SE., Stratton, JR., Cerqueira,
MD., and Abrass, IB. (1991) The effect of intensive endurance
exercise training on body fat distribution in young and older
men. Metabolism., 40(5): 545-551.
Taaffe, DR., Pruitt, L., Pyka, G., Guido, D., and Marcus, R.
(1996) Comparative effects of high- and low-intensity resistance training on thigh muscle strength, fiber area, and tissue
composition in elderly women. Clin. Physiol., 16(4): 381-392.
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
Examination of the scaling region in fractal dimensional analysis using the GP method for empirical data
鈴 木 啓 央*
山 本 裕 二**
Hiroo SUZUKI*
Yuji YAMAMOTO**
In this study, we examined the validity of a calculation method that estimates the scaling region in fractal dimension analysis for empirical data. The most probable dimension value (MPDV) method was proposed to estimate
the scaling region for smaller data sets, and to evaluate correlation dimension using the Grassberger-Procaccia (GP)
method. The MPDV method was applied to Hénon maps, which consisted of 1,000 and 189 data points. This method
proved to be somewhat effective in its ability to estimate the scaling region in the GP method for both data sets.
However, when the MPDV method was applied to empirical data that were observed in the experiment of human
movement, the histogram of the slopes had two peaks that depended on the number of bins. In this case, the scaling
region could not be estimated as a unique value. Thus, we developed a new algorithm, which we refer to as the difference slope method, for estimating the scaling region in fractal dimensional analysis as a function of the change
in the slope of a log-log graph. In the difference slope method, the estimated scaling regions are dependent on the
threshold of variances of the slopes. If stricter threshold values are adopted, then the proposed calculation method
for estimating the scaling region would give valid values for the correlation dimension, even in the empirical data.
Key words: correlation dimension, empirical data, fractal dimension, scaling region
1 序
Yamamoto and Gohara(2000)は、力学系理論の切替
我々の身体運動では、行為者は、時々刻々と変化する
環境において、その時々の環境に適した動作を切り替え
ることが多い。例えば、人ごみのなかを通常の歩行や横
歩きを切り替えながら進む場面や、サッカーにおいて、
相手選手の動きに応じてフェイント、ドリブルやシュー
トを切り替える場面にこの身体運動はみられる。一般
に、このような身体運動は、環境から行為者に与えられ
る入力に応じて、その入力に適した多様な動作を切り替
える身体運動といえる。ここでは、与えられる入力の時
間間隔によって、異なる動作を短い時間間隔で連続的に
遂行することもある。この場合、以前に遂行していた動
作が、これから遂行する動作に影響し、多様な動作がみ
られるため、異なる動作を切り替える身体運動は、一見
複雑にみえる。
* * 名古屋大学大学院教育発達科学研究科
* * 名古屋大学総合保健体育科学センター
* * Graduate School of Education and Human Development, Nagoya University
* * Research Center of Health, Physical Fitness, and Sports, Nagoya University
―  7  ―
ダイナミクスモデル(Gohara & Okuyama, 1999a)を援
用し、この複雑にみえる身体運動の生成機序を明らかに
している。この研究では、テニスにおけるフォアハンド
とバックハンドの切替を、力学系理論における複数のア
トラクタ間の切替と捉え、2種の入力が連続して行為者
に与えられるのみにも関わらず、動作の履歴によって8
種の動作が現れることを明らかにしている。さらに、こ
の8種の動作の生成機序が、フラクタル図形の1つであ
るカントール集合の時間発展と一致することを示して
いる。すなわち、上記のような身体運動における複雑さ
は、ランダムな複雑さではなく、フラクタルという単純
な規則から生じることが示されている。
フラクタルとは、Mandelbrot(1977)により提唱され
た概念であり、どの大きさでみても同じ構造が出現する
という自己相似性をもつ図形や構造、現象などの総称
鈴木、山本
を決定する most probable dimension value(MPDV)法が
提案されている(Casaleggio & Bortolan, 1999; Corana et
al., 2004)
。しかしながら、MPDV 法を用いて推定領域を
決定する GP 法によって、少数の実データのフラクタル
次元解析をおこなった研究は報告されていない。
複雑にみえる身体運動を生成する機序であるフラク
タル性を定量化することにより、ヒトの身体運動の巧み
さや環境へ適応する能力が定量可能になることが期待
される。しかしながら、身体運動に関するこれまでの研
究は、多様な環境に適応する身体運動の複雑さを定量
化できていない。その理由は、データ数が少ないことと、
その少数のデータ数から妥当な推定領域を求めること
が難しかったことによる。そこで本研究では、データ数
が少ない実データに対して、MPDV 法を用いてフラクタ
ル次元を推定し、この妥当性を検証する。その検証にあ
たり、まず、次元値の推定に十分なデータ数であるとさ
れている(合原,2000)
、N が1,000点のエノン写像を例
に、この推定法を概説する。そして、少数データのエノ
ン写像において次元値を推定し、先行研究で既知となっ
ている次元値と比較することでその妥当性を検証する。
次に、実データについて同様のフラクタル次元解析を行
い、MPDV 法の問題点を指摘する。最後に、推定領域
を決定するため、本研究で提案された傾斜差分法を用
いて次元解析を行い、MPDV 法と比較する。少数の実
データに対して GP 法を用いたフラクタル次元解析にお
いて、妥当性の高い推定法を明らかにすることが本研究
の目的である。
である。このフラクタル性が、ヒトの身体運動にみられ
ることを示唆している研究は少ない(Todder, Avissar, &
Schreiber, 2001; Cignetti, Schena, & Rouard, 2009)
が、ヒト
の脳波や心拍にフラクタル性がみられることは多く報
告されている
(Achermann et al., 1994; Carvajal et al., 2005;
Mekler, 2008, など)
。また、嶋田(1992)は、ショウジョ
ウバエが新奇な環境に適応する行動にフラクタル性が
みられたことを報告しており、フラクタル性がみられる
システムはエラー耐性が高いシステムであることを示
唆している。ヒトの身体運動において、エラー耐性が高
いシステムとは、時々刻々と変化する環境に適応するこ
とができる行為者であると考えられる。
このフラクタル性は、フラクタル性を有する図形の幾
何学的な複雑さを定量化するフラクタル次元をもって
特徴づけられる。フラクタル次元では、線分の次元は
1, 平面は2, 空間は3となる。フラクタル次元が整数値
である場合、例えば、次元が2である場合、点が無秩
序に平面全体を覆っているとされ、その図形はフラク
タル性を有していないとされる。他方、フラクタル次元
が非整数値である場合、線分と平面の間の図形や、平
面と空間の間のフラクタル性をもつ図形の複雑さを表
す。例えば、代表的なフラクタル図形であるエノン写像
(Figure 1a)
は、線分と平面の間のフラクタル図形で、そ
のフラクタル次元は1.21であることが確かめられている
(Grassberger, 1983)
。
これまで、フラクタル次元の推定には様々な推定法が
提案されている。例えば、リアプノフ指数よりフラクタ
ル次元を求める方法(Kaplan & Yorke, 1978)や、ボッ
クスカウンティング法(Takens, 1984; Liebovitch & Toth,
1989)
である。しかしながら、これらの推定法では、多く
2 GP 法によるフラクタル次元の推定法
のデータ数、すなわち、写像上に多くの点数が必要であ
ることがいわれているため、これまで実データのフラク
タル解析の場面では適用されることがほとんど無かっ
た
(合原,2000)
。これらの推定法に対して、写像上の2
点間距離の累積頻度分布をもとに計算された、相関積分
の推定領域を推定することにより、フラクタル次元の一
種である相関次元を推定する Grassberger-Procaccia
(GP)
法が提案されている
(Grassberger & Procaccia, 1983)
。GP
法では、点数が比較的少なくても妥当なフラクタル次
元が推定されるとして、これまで、多くの実データのフ
ラクタル解析に用いられてきた(Babloyantz & Destexhe,
1986; Nan & Jinghua, 1988; Skinner et al., 1993; 清水・廣
瀬,2003; Carvajal et al., 2005; Mekler, 2008, など)
。しか
Figure 1 は、N が1,000点のエノン写像において、GP 法
により相関次元を求める過程を示している。GP 法では、
相関積分(correlation integral)を求めることで、フラク
タル次元の一種である相関次元を算出することができ
る。相関積分は2点間距離の累積頻度関数であり、次式
で定義される。
C
(r)= lim
N∞
1 N
U
(r −|rij|)
N 2 i, j = 1
Σ
(1)
v i)とし、
また、写像上の点を (
v
(i)=(v1 , v2 , v3 , …, vN)
し、推定領域の推定は恣意的に決定されることが多く、
偽の次元値を推定してしまう恐れがあることが指摘さ
れている(池口・合原・的崎,1993)
。この指摘に対し
て、相関積分の傾きの頻度分布を用いることで推定領域
―  8  ―
(2)
v i)
であり、rij = (
− v
( j )である。ここで、N は写像上
での点の総数、U
(ϵ)はヘビサイド関数で、
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
a
c
2
0
b
0
log C(r)
y(t)
1
-1
-1
-2
b
2
1
0
x(t)
-4
v(m)
-8
d
Saturation
region
-6 -4 -2
log (r)
Nr
3
Slope
0.3
v( i )
r
0.2
Saturation
region
1.5
1
rik
0.5
v( k )
0.2
2
Sr
2
v( j )
rij
0
Scaling
region
2.5
0.4
y(t)
Scaling
region
Noise
region
-10 -8
0.5
0.1
Sr
-12
-2
0.1
Nr
0.3
0.4
x(t)
Noise
region
0
-10 -8
0.5
-6
-4 -2
log (r)
0
2
Figure 1 エノン写像(N = 1000)における相関積分と傾き。(a)エノン写像(N = 1,000, 
a = 1.4, b = 0.3)。(b)は、
(a)中の灰色部分に対応する範囲を示している。(c)C(r)と r の
両対数プロット(写像上の2点間距離の累積頻度分布)。GP 法において、log(r)が低い値を
とる領域が誤差領域、また、高い値をとる領域が飽和領域となり、その両領域の間にある推
定領域の傾きが相関次元とされている。(d)Log(r)-logC
(r)プロットの傾き。
1(ϵ ≥ 0)
U
(ϵ)=
0(ϵ < 0)
対数プロットのなかの適当な領域(推定領域(scaling
region)
)で推定された傾きが相関次元と定義されてい
る。
(3)
である。
r は、m 次元空間におけるアトラクタ上の1点 (
v i)を
中心とする m 次元超球の半径である(Figure 1b)
。相関
v i)を除いた残りの(N − 1)個の点 (
v j)
積分は、点 (
v k)
( j = 1,2,…, N − 1)
あるいは (
(k = 1,2,…, N − 1)
(但
v i)
し、i ∙ j ∙ k)
が、点 (
を中心とする半径 r の m 次元
v i)を
超球内に入る個数を数え、この計算を全ての点 (
中心にして繰り返すことにより得られる(合原,2000;
長島・馬場,1992)
。
Figure 1c は、半径 r と、式1より得られた相関積分 C
(r)の両対数プロットである。式4のように、図中の両
v m)
log
logC
(r)∝ (
(r)
(4)
このとき、v
(m)は相関指数(correlation exponent)であ
る。
本研究では、推定領域を求めるため、log
(r)
-logC
(r)
の傾きを、6点ずつを用いた最小二乗法により求めた
(Boon et al., 2008; Cignetti et al., 2009; Todder et al., 2001)
。
Figure 1d は、両対数プロットの傾きを描いたものを 
log
(r)の関数として示している。推定領域は、この両対
数プロットにおいて、傾きが一定の値をとる安定した領
―  9  ―
鈴木、山本
定領域、飽和領域をいかに精度よく決定するかが問題と
なる。その推定領域の決定にあたり、本研究では MPDV
法という指標を用いた。
域とされており、その領域での傾きの平均が相関次元と
なる。また、推定領域以外の領域について、log
(r)
が低
い値をとる領域を誤差領域(noise region)
、log
(r)が高
い値をとる領域を飽和領域(saturation region)とされて
いる(Mizrachi et al., 1984; Casaleggio et al., 1995)
。本研
log
r)を
Nr 、
究では、誤差領域と推定領域の境となる (
推定領域と飽和領域の境となる log
(r)を Sr とした。
GP 法では、相関積分が N の極限として定義している
2 . 1 Most probable dimension value(MPDV)法
MPDV 法は、log
(r)
-logC
(r)の傾きにおける頻度分
布を用いることで、推定領域を決定する指標である
(Casaleggio & Bortolan, 1999; Corana et al., 2004)
。Figure
2 は、MPDV 法によって推定領域を決定する過程を示し
ている。Figure 2a は、エノン写像(N = 1,000)における 
log
(r)
-logC
(r)
の傾きを、log
(r)
の関数として示し、Figure
2b は、ビンの数を15に定めた場合の、傾きのヒストグラ
ので、N が多ければ多いほど信頼度の高い相関次元が
算出される。さらに、推定されるフラクタル次元が大き
くなるにつれて、N も大きくする必要があることが指摘
されている(池口ほか,1993)
。また、推定領域が恣意
的に決定されることが多いことも指摘されている。しか
し、実データを解析する場合、N の数を大きくすること
は困難な場合もあるため、少ない N 数で、誤差領域、推
ムを示している。MPDV 法では、傾きの最頻値(Pmax)
をヒストグラムから算出し、その最頻値に基づき推定領
域を決定する。最頻値を中心とし、次のピーク値が現れ
b
a
Nr
Sr
2.5
2
Slope
3
Saturation
region
1
0.5
c
0.5
Noise
region
0
-10 -8
-6
-4 -2
log (r)
0
0
2
Xa
0
50
Occurance
10
15
bin
d
100
110
2.5
70
1.5
50
1
30
0.5
10
Occurance
2
1.6
90
Pmax (bin=18)
10
15
bin
20
correlation dimension D 2
3
Slope
Pmax
1.5
1
0
Xb
2
Scaling
region
1.5
bin=15
2.5
Slope
3
1.4
1.2
1
20
Figure 2 MPDV 法における推定領域の算出過程と相関次元。(a)エノン写像(N = 1,000)に
おける log(r)-logC(r)プロットの傾き。(b)ビンを15に設定した場合の log(r)-logC(r)プロッ
トの傾きの頻度分布。傾きが最大頻度となるビンから、次のピーク値が出現するビンを正負と
もに検出し、そのビンの1つ手前のビンがそれぞれ Xa および Xb となる。(c)ビンの数と傾き
における等値面図。図中の色が白色に近づくほど、その傾きが出現する頻度が高いことを示し
ている。(d)は、各ビンの数における相関次元の変化を示している。
―  10  ―
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
ンの数と傾きの等値面図を示し、Figure 4b は、各ビンの
数における相関次元の変化を示している。Figure 2dと同
様、Figure 4 の灰色の範囲は、先行研究によって推定さ
るまでのビンを両端において算出し、そのビンの1つ前
のビンが、推定領域を求めるための下限(Xa)および上
限(Xb)の傾きとなる。log
(r)と傾きのプロットにおい
て(Figure 2a)
、Xa および Xb と対応する log
(r)
(Sr およ
び Nr)の値を求め、その Sr から Nr までの領域が推定領
域となる。Figure 2a では、白抜きの領域が推定領域とな
れているエノン写像のフラクタル次元の範囲を示して
いる。
結果、ビンの数に関係なく相関次元が一定であること
が示された
(Figure 4b)
。全てのビンの数において算出さ
れた相関次元の平均は1.25(±0.01)であり、先行研究に
よって算出されているエノン写像のフラクタル次元と
ほぼ同等の値であった。これより、少数データであって
も、MPDV 法を用いて推定領域を決定する GP 法によっ
て推定された次元値が、妥当な次元値であることが明ら
かとなった。
り、その推定領域における傾きの平均が相関次元とされ
る。
例えば、ビンの数を15に定めた場合、Xa は0.29、Xb は
2.03であり、Xa および Xb 各々に対応する log
(r)
は、1.42
(Sr)および-7.72(Nr)であった。すなわち、推定領域
は log
(r)が-7.72から1.42の間の領域となり、相関次元
は1.19であった。
ただし、MPDV 法では、ビンの数によって傾きの最
頻値が変化し、それに伴い推定領域も異なることが予測
される。そこで本研究では、ビンの数を10から20に変化
させ、各々のビンによって相関次元を算出することで、
MPDV 法の妥当性を検証した。Figure 2c は、各ビンの
数と傾きにおける等値面図を示している。図中の色が白
色に近づくほど、その傾きが出現する頻度が高いことを
示し、各ビンの数において、最も白色に近い傾きが出現
するビンが最頻値となる。各ビンの数において求まる最
頻値を基に推定領域を決定し、各ビンの数における相関
次元を算出した。
Figure 2d は、各ビンの数における相関次元の変化を示
している。先行研究において、GP 法、ボックスカウン
ティング法、リアプノフ指数を用いて推定されているエ
ノン写像のフラクタル次元の範囲を、図中の灰色の範囲
として示している(Russell et al., 1980; Grassberger, 1983;
Liebovitch & Toth, 1989)
。全てのビンの数において算出
された相関次元の平均は1.20(±0.01)であり、先行研
究によって推定されているエノン写像のフラクタル次
元とほぼ同等の値であった。この結果より、MPDV 法に
より推定された次元値は妥当な値であると考えられる。
3 少数データにおける相関次元
N = 1,000のエノン写像において、MPDV 法を用いて
算出した相関次元は妥当な値が推定された。そこで、少
数データである、N = 189*1のエノン写像においても妥
当な次元値が推定されるかを検証した。Figure 3a は N =
189である場合のエノン写像、Figure 3b は C
(r)と r の
両対数プロット、Figure 3c は log
(r)
-logC
(r)プロットの
傾きをそれぞれ示している。
Figure 4a は、N = 189であるエノン写像において、ビ
4 実データにおける相関次元
N = 189のエノン写像に対し、GP 法において推定領
域を決定する MPDV 法を用いてフラクタル次元解析を
行ったところ、MPDV 法の妥当性が明らかとなった。そ
のため、実データにおける相関次元を推定した。
4 . 1 実データによるポアンカレ写像
実データは、卓球において、フォアサイドおよびバッ
クサイドのいずれかに連続してボールが投射される状
況(Figure 5a)の打球動作であった。この状況における
打者の身体運動を撮影し、切替ダイナミクスモデルに基
づき、この身体運動を幾何学的構造として特徴づけた。
用いた変数は、両肩峰を結ぶ肩セグメントの中点の鉛直
方向速度(midpoint velocity)と、X-Y 平面上での肩セグ
メントの回旋角速度(angular velocity)であった。これ
らの変数の振る舞いを幾何学的構造として特徴づける
ため、両変数の時系列データを超円筒状態空間 ℳ 内の
軌道およびポアンカレ断面 Σ(θ = 2p )
上のポアンカレ写
像点として表現した。Figure 5 には、その分析過程を示
している。Figure 5b は、肩セグメントの中点の鉛直方向
速度(点線)と回旋角速度(実線)の時系列データを示
している。Figure 5b 中の▲および▼は、それぞれフォア
サイドおよびバックサイドにボールが投射された時点
を示している。Figure 5c は、両変数の時系列データを、
超円筒状態空間 ℳ 内の軌道として表現したものである
(郷原,1996)
。ボールが投射された時点を一周期分の軌
道の始点(q = 0)
、次のボールの投射時点を終点(q =
2p )としている。さらに、超円筒状態空間 ℳ 内の軌道
を、ポアンカレ断面 S(θ = 2p )上のポアンカレ写像点
として表現したものが Figure 5d である。ポアンカレ写像
*1 本研究で用いた実データの点数と同数のエノン写像の次元値を検討するため、N
―  11  ―
= 189とした
鈴木、山本
b
a
2
0
-2
log C(r)
y(t)
1
0
-1
v(m)
-4
-6
-8
-2
-2
-1
c
0
x(t)
1
2
-2
log (r)
0
2
-10
-6
-4
-2
log (r)
0
2
3
2.5
Slope
2
1.5
1
0.5
0
-6
-4
Figure 3 エノン写像(N = 189)における2点間距離の累積頻度分布と傾き。(a)エノン写
像(N = 189, a = 1.4, b = 0.3)。(b)C(r)と r の両対数プロット(写像上の2点間距離の累積
頻度分布)。(c)Log(r)-logC(r)プロットの傾き。
点は、超円筒状態空間 ℳ 内の軌道の集合をポアンカレ
断面 S 上に写像したもので、軌道を縮約したものであり
(Gohara & Okuyama, 1999a)
、これにより打球動作の振る
舞いを幾何学的構造として特徴づけることができる。こ
こでは、フォアサイドに対応した写像点を丸記号(●)
で示し、バックサイドに対応した写像点を三角記号
(▲)
で示している。ポアンカレ写像点の点数は、フォアサイ
ドおよびバックサイド合わせて189点であった。この2
次元平面上でのポアンカレ写像点の分布について、その
フラクタル性の定量化を試みる。
4 . 2 MPDV 法により推定された相関次元
Figure 6a は実データのポアンカレ写像、Figure 6b は
―  12  ―
C
(r)と r の両対数プロット、Figure 6c は log
(r)
-logC
(r)
7a
プロットの傾きをそれぞれ示している。Figure は、実
データのポアンカレ写像(N = 189)において、ビンの
数と傾きの等値面図を示し、Figure 7b は、各ビンの数に
おける相関次元の変化を示している。
全てのビンの数において算出された相関次元の平均
は1.01(±0.35)であり、エノン写像と比較して、平均
のばらつきが大きかった(Figure 7b)
。エノン写像では、
各ビンの数における傾きの最頻値が1つに定まる、すな
わち、各ビンの数で一峰性のヒストグラムがみられるの
に対して(Figure 2c)
、実データのポアンカレ写像点で
は、傾きの最頻値が2つみられる二峰性のヒストグラム
がみられた
(Figure 7a)
。これにより、各ビンの数におけ
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
a
b
3
correlation dimension D 2
1.6
2.5
Slope
2
1.4
1.5
1
1.2
0.5
0
10
1
15
bin
10
15
bin
Figure 4 エノン写像(N = 189)における相関次元。(a)ビンの数と傾きの等値面図(b)各
ビンの数における相関次元の変化。
a
Foreside
target area
Ball Machine
Ball
One Bounce Area
Foreside
X
Player
Z
Backside
Photoelectric Sensor
Y
Backside
target area
+
-
b
(m/s)
Midpoint velocity (
) Angular velocity (
(rad/s)
))(rad/s)
.5
0
-.5
5
0
-5
1000
13000
7000
Time (ms)
d
c
Σ
0
Γ (C)
0
∑
θ
Anglar velocity (rad/s)
Angular velocity (rad/s)
x2
x1
0
Backside
Foreside
-4
0
Midpoint velocity (m/s)
.2
Midpoint velocity (m/s)
Figure 5 実データの分析過程。(a)実験設定。(b)肩セグメントの回旋角速度および中点の
鉛直方向速度の時系列データ。(c)超円筒状態空間 ℳ 内の軌道の集合。(d)ポアンカレ断面
S(q = 2p )上のポアンカレ写像点。
―  13  ―
鈴木、山本
b
0
-2
0
Backside
Foreside
log C(r)
Anglar velocity (rad/s)
a
-4
v(m)
-4
-6
-8
0
-10
.2
Midpoint velocity (m/s)
c
-6
-4
-2
log (r)
0
2
3
2.5
Slope
2
1.5
1
0.5
0
-6
-4
-2
log (r)
0
2
Figure 6 実データ(N = 189)における2点間距離の頻度分布、累積頻度分布と傾き。(a)ポ
アンカレ写像(N = 189)。(b)C(r)と r の両対数プロット(写像上の2点間距離の累積頻度
分布)。(c)Log(r)-logC(r)プロットの傾き。
ン写像(Figure 1d)のように傾きが安定した領域(log
(r)
 
が-6から0の領域)がみられない。しかしながら、N
= 189のエノン写像の傾き(Figure 3c)では、log
(r)が
る傾きの最頻値に依存して、推定される相関次元が大き
く異なり、平均のばらつきが大きかったと考えられる。
エノン写像と異なり、実データの相関次元は未知であ
る。しかし、以上の結果は、MPDV 法を用いて推定領域
を決定する GP 法において、偽の次元値を推定してしま
う恐れがあることを示している。そこで、その問題を解
決するため、本研究では、log
(r)
-logC
(r)の傾きの微分
値を用いることで推定領域を決定する傾斜差分法とい
う方法を提案する。
-4から2の領域において、傾きは全体的に減少してい
るが、傾きの変動が小さい領域がみられる。これは、実
データの傾き(Figure 6c)でも同様の傾向がみられる。
N = 189のエノン写像において、MPDV 法を用いて検証
したように、傾きが1から2の間を取るこの領域が推定
領域となると考えられる。ただし、この領域では傾きが
全体的に減少するため、MPDV 法では一意に最頻値が
定まらなかった。傾斜差分法は、傾きの微分値を用いる
ことで推定領域を推定し、上記の問題の解決を目指す方
法である。
4 . 3 傾斜差分法の考え方
少数データの場合、2点間距離の累積頻度分布の
各々のビンに入る個数が少ないため、N = 1,000のエノ
―  14  ―
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
b
a
3
correlation dimension D 2
2.4
2.5
Slope
2
1.6
1.5
1
1.2
0.5
0
2
10
0.8
15
bin
20
10
21
15
Figure 7 実データのポアンカレ写像(N = 189)おける相関次元。(a)ビンの数と傾きの等
値面図。(b)各ビンの数における相関次元の変化。
Figure 8 は、N = 189のエノン写像を例に、傾斜差分法
によって推定領域を決定する過程を示している。Figure
8a は、エノン写像(N = 189)における log
(r)
-logC
(r)の
傾きを、log
(r)の関数として示し、Figure 8b は、Figure
8a 中の黒枠部分に対応する範囲を示し、Figure 8c は、傾
きを微分した値を、log
(r)の関数として示している。
log
傾斜差分法では、 (r)
-logC
(r)
の傾きを用いることで
飽和領域を同定する。傾きにおいて、log
(r)
の最大値か
ら負の方向へと傾きを検出していき、傾きが高くなり始
めた時点の log
(r)
を、推定領域と飽和領域の境の log
(r)
、
 
すなわち Sr とした。また、誤差領域は傾きの微分値を用
いることで同定する。まず、全ての log
(r)に対応する
微分値において標準偏差を算出し、次に、その標準偏差
に基づき閾値を定める。そして、log
(r)が正の最大値と
なる値から負となる方向に、微分値をみていき、定めた
閾値にはじめてその値が達した時点の log
(r)の値を Nr
とした。
4 . 4 傾斜差分法により推定された相関次元
N = 189のエノン写像では、Sr は0.57であり、閾値を
1SD に設定した場合の Nr は-3.92であった。この推定領
域における傾きの平均は、1.22であった。ただし、傾斜
差分法では、設定する閾値によって Nr が変化し、それ
に伴い推定領域が異なることが考えられる。そこで本
研究では、微分値の標準偏差(SD)に0.1から2.0を乗算
することで閾値を変化させ、各々の閾値によって相関次
元を算出した。乗算する変数を0.1から2.0に定めた理由
は、推定領域だと考えられる領域に対応する閾値がおお
よそ1SD であることが Figure 8c より予測され、その1SD
を中心に全微分値を満たす閾値を設定するためであっ
た。
Figure 8d は、N = 189のエノン写像の各閾値における
相関次元の変化を示している。Figure 2d と同様に、先行
研究によって推定されているエノン写像のフラクタル
次元の範囲を、灰色の範囲として示している。傾斜差分
法において、全ての閾値において算出された相関次元の
平均は1.27(±0.07)であり、MPDV 法によって算出さ
れた値とほぼ同値であった(Figure 4b)
。これより、傾
斜差分法により推定された次元値は妥当な値であると
考えられる。
そこで、実データにおいて、傾斜差分法を用いて相
関次元を推定した。Figure 9 は、傾斜差分法によって実
データの推定領域を決定する過程を示している。図の
配置は、Figure 8 と同様である。全ての閾値において算
出された相関次元の平均は1.32(±0.15)であった(Figure
9d)
。ただし、閾値が低い場合、相関次元が低く推定さ
れてしまうことが明らかとなった。これは、閾値が低す
ぎる場合、log
(r)
の最大値により近い値で、微分値が閾
値に達してしまうためであると考えられる。しかしなが
ら、MPDV 法(Figure 7b)と比較して、推定される相関
次元のばらつきが少なかった。これは、閾値が変化して
も、それに達する微分値の log
(r)が変化しない場合が
あるためであると考えられる。
5 まとめ
本研究の目的は、データ数が少ない実データに対し
て、GP 法において推定領域を決定する方法を検証する
―  15  ―
鈴木、山本
Figure 8 エノン写像(N = 189)において傾斜差分法を用いた場合の推定領域と相関次元。
(a)Log
(r)-logC(r)プロットの傾き。(b)は、(a)中の黒枠部分に対応する範囲を示してい
る。飽和領域を同定するため、log(r)が最大となる値から負の方向へと傾きを検出していき、
傾きが高くなり始めた時点の log(r)を、推定領域と飽和領域の境の log(r)とした。(c)は、 
log(r)-logC(r)の傾きを微分した値を、log(r)の関数として示している。誤差領域を同定する
ため、微分値の標準偏差を算出し、その標準偏差をもとに閾値を定めた。log(r)が最大とな
る値から負の方向へと傾きを検出していき、その閾値の正負どちらかの値に傾きが達した時
点の log(r)を、誤差領域と推定領域の境の log(r)とした。(d)は、各閾値における相関次元
の変化を示している。
ことであった。実データには、卓球においてフォアサイ
ドおよびバックサイドのいずれかに連続してボールが
投射される状況の打球動作から得られるポアンカレ写
像点を用いた。
まず、先行研究において次元値が明らかとなってい
るエノン写像について、GP 法を用いて相関次元を推定
した。GP 法において推定領域を決定するため、log
(r)
- 
logC
(r)の傾きの頻度分布によって次元値を推定する
MPDV 法を用いた。MPDV 法においては、log
(r)
-logC
(r)
の傾きの頻度分布による次元値の影響を検討するため、
―  16  ―
頻度分布のビンの数を変数とし、その変数を変化させる
ことにより次元値の変化を観察した。結果、先行研究に
おいて求められているエノン写像のフラクタル次元の
範囲以内の値であった。N が1,000点、および、データ数
が少ないとされる189点である場合も、同様の結果が得
られた。この結果は、MPDV 法を用いて推定領域を決定
した GP 法が、フラクタル次元を推定する方法として十
分な精度をもっていることを示している。
エノン写像における MPDV 法の妥当性が明らかと
なったため、次に、実データについて相関次元を推定し
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
Figure 9 実データ(N = 189)において傾斜差分法を用いた場合の推定領域と相関次元。(a)
Log(r)-logC(r)プロットの傾き。(b)は、(a)中の黒枠部分に対応する範囲を示している。
飽和領域を同定するため、log(r)が最大となる値から負の方向へと傾きを検出していき、傾
きが高くなり始めた時点の log(r)を、推定領域と飽和領域の境の log(r)とした。(c)は、 
log(r)-logC(r)の傾きを微分した値を、log(r)の関数として示している。誤差領域を同定する
ため、微分値の標準偏差を算出し、その標準偏差をもとに閾値を定めた。log(r)が最大とな
る値から負の方向へと傾きを検出していき、その閾値の正負どちらかの値に傾きが達した時
点の log(r)を、誤差領域と推定領域の境の log(r)とした。(d)は、各閾値における相関次元
の変化を示している。
れは、変数の設定を誤ることで、偽の次元値を推定して
しまう恐れがあることを示唆している。
この問題点を克服するため、本研究では、傾きの微分
値より推定領域を決定する傾斜差分法を提案した。傾
斜差分法は、推定領域と考えられる領域において、傾き
が全体的に減少しても妥当な推定領域を決定すること
を意図した方法であった。傾斜差分法においては、傾き
の微分値により定められる閾値の影響を検討するため、
その閾値を変数とし、その変数を変化させることにより
次元値の変化を観察した。結果、N = 189のエノン写像
た。結果、MPDV 法を用いて推定領域を決定した GP 法
においては、傾きの頻度分布が2峰性になるヒストグラ
ムがみられ、各ビンの数による次元値のばらつきが大き
くなっていた。エノン写像のフラクタル次元は既知であ
るが、実データの場合、その次元値は未知である。その
ため、どのような推定法を用いても、MPDV 法において
ビンの数を変化させたように、次元解析に関わる変数を
変化させ、妥当な次元値を推定する必要が生じる。この
点において、MPDV 法によって推定された実データのフ
ラクタル次元は、変数によるばらつきが大きかった。こ
―  17  ―
鈴木、山本
においては、MPDV 法と傾斜差分法のどちらの指標を用
いて推定領域を決定しても、同等の次元値が得られた。
この結果は、傾斜差分法を用いて決定した推定領域が、
妥当な領域であることを示している。
また、実データにおいては、MPDV 法と比較し、傾
斜差分法による次元値のばらつきは小さかった。実デー
タから得られたポアンカレ写像点は、2次元平面上に広
がっているため、線分と平面の間の図形、すなわち次元
値が1から2の間であることが予測される。しかしなが
ら、MPDV 法を用いた GP 法では1以下であった。他方、
傾斜差分法を用いた GP 法では、おおよその次元値は1.3
であり、設定する変数を変更しても、推定される次元値
のばらつきは小さかった。これより、次元値が未知であ
る実データのフラクタル解析には傾斜差分法がよいこ
とが示唆された。ただし、傾斜差分法では、設定する閾
値が低すぎると log
(r)の最大値により近い値で、微分
値が閾値に達してしまい、低い次元値が推定されること
も明らかとなった。このことを回避するため、設定する
閾値は微分値の1SD あたりに設定することが望ましい
と考えられる。
本研究では、データ数が少ない実データに対して、妥
当性の高いフラクタル次元を推定する方法を検討した。
実データのフラクタル次元解析によって、その実データ
が得られたシステムの振る舞いや構造の複雑さを定量
化することが可能となる。ただし、実データの次元値は
未知であるため、その解析には様々な推定法を用い、さ
らに、その推定法における変数を様々に変える必要も生
じる。本研究において、GP 法の推定領域を決定するた
めに提案した傾斜差分法は、従来の推定法と比較して、
設定する変数による次元値のばらつきが少ない特徴が
あり、未知の次元値に対して偽の次元値を推定する危
険性が低いと考えられる。傾斜差分法を用いることによ
り、少数の実データに対して、より妥当性が高い次元値
が推定され、複雑にみえる身体運動の解明がより進むこ
とが期待される。
文献
Achermann, P., Hartmann, R., Gunzinger, A., Guggenbüh, W., &
Borbély, A. A. (1994). Correlation dimension of the human
sleep electroencephalogram: cyclic changes in the course of the
night. European Journal of Neuroscience, 6, 497-500.
合原一幸(2000).カオス時系列解析の基礎と応用.東京:産
業図書.
Babloyantz, A., & Destexhe, A. (1986). Low-dimensional chaos in
an instance of epilepsy. Proceedings of the National Academy
of Sciences of the United States of America, 83, 3513-3517.
Boon, M. Y., Henry, B. I., Suttle, C. M., & Dain, S. J. (2008).
―  18  ―
The correlation dimension: a useful objective measure of the
transient visual evoked potential? Journal of Vision, 8, 1-21.
Carvajal, R., Wessel, N., Vallverdú, M., Caminal, P., & Voss, A.
(2005). Correlation dimension analysis of heart rate variability
in patients with dilated cardiomyopathy. Computer Methods
and Programs in Biomedicine, 78, 133-140.
Casaleggio, A., & Bortolan, G. (1999). Automatic estimation of the
correlation dimension for the analysis of electrocardiograms.
Biological Cybernetics, 81, 279-290.
Casaleggio, A., Corana, A., & Ridella, S. (1995). Correlation
dimension estimation from electrocardiograms. Chaos, Solitons and Fractals, 5, 713-726.
Cignetti, F., Schena, F., & Rouard, A. (2009). Effects of fatigue on
inter-cycle variability in cross-country skiing. Journal of Biomechanics, 42, 1452-1459.
Corana, A., Bortolan, G., & Casaleggio, A. (2004). Most probable
dimension value and most flat interval methods for automatic
estimation of dimension from time series. Chaos, Solitons and
Fractals, 20, 779-790.
郷原一寿(1996).ダイナミカルシステムとしての生物.Bio
Medical Engineering, 10, 3-10.
Gohara, K., & Okuyama, A. (1999a). Dynamical systems excited by
temporal inputs: fractal transition between excited attractors.
Fractals, 7, 205-220.
Grassberger, P. (1983). On the fractal dimension of the hénon
attractor. Physics Letters A, 97, 224-226.
Grassberger, P., & Procaccia, I. (1983). Measuring the strangeness
of strange attractor. Physica D, 9, 189-208.
池口徹・合原一幸・的崎健(1993).相関次元解析について.
Technical Report of IEICE, 93, 63-70.
Kaplan, J., & Yorke, J. (1978). Lecture notes in math. Berlin:
Springer Verlag.
Liebovitch, L. S., & Toth, T. (1989). A fast algorithm to determine
fractal dimensios by box counting. Physics Letters A, 141, 386390.
Mandelbrot, B. (1977). The fractal geometry of nature. San Francisco: Freeman.〈広中平祐 監訳(1984)フラクタル幾何
学.〉.
Mekler, A. (2008). Calculation of EEG correlation dimension: Large
massifs of experimental data. Computer Methods and Programs in Biomedicine, 92, 154-160.
Mizrachi, A. B., Procaccia, I., & Grassberger, P. (1984). Charac­
terization of experimental (noisy) strange attractors. Physical
Review A, 29, 975-977.
長島弘幸・馬場良和(1992).カオス入門-現象と解析と数 
理-.東京:培風館.
Nan, X., & Jinghua, X. (1988). The fractal dimension of EEG as a
physical measure of conscious human brain activities. Bulletin
of Mathmatical Biology, 50, 559-565.
Russell, D. A., Hanson, J. D., & Ott, E. (1980). Dimension of
strange attractors. Physical Review Letters, 45, 1175-1178.
嶋田一郎(1992).動物のフラクタル行動,180-195.東京:
朝倉書店.
清水健一郎・廣瀬信義(2003).指尖容積脈波の非線形解析 
は血管特性を反映する-相関次元,リアプノフ指数を用
いた検討.The Journal of Japanese College of Angiology, 43,
609-614.
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における推定領域の検討
Skinner, J. E., Pratt, C. M., & Vybiral, T. (1993). A reduction in the
correlation dimension of heartbeat intervals precedes imminent
ventricular fibrillation in human subjects. American Heart
Journal, 125, 731-743.
Takens, F. (1984). On the numerical determination of the dimension
of an attractor. Berlin: Springer Verlag.
Todder, D., Avissar, S., & Schreiber, G. (2001). Dynamic analysis of
inter-words time intervals: a method to analyze the structure of
communicative signals. Medical Hypotheses, 57, 772-779.
Yamamoto, Y., & Gohara, K. (2000). Continuous hitting movements
modeled from the perspective of dynamical systems with
temporal input. Human Movement Science, 19, 341-371.
―  19  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
なごや健康カレッジのアウトプット・アウトカム指標の適合性および 
事務局が共通して持つべき機能についての検討
The relevancy of the output and outcome indicators for Nagoya Health College,
and the requested secretarial function
大 西 丈 二*
片 山 直 美****
内 藤 正 和*******
荒 深 裕 規**
種 田 行 男***
*****
加 藤 智香子
島 岡 清******
********
秋 間 広
榊 原 久 孝*********
Joji ONISHI*
Naomi KATAYAMA****
Masakazu NAITO*******
Hiroki ARAFUKA**
Chikako KATO*****
Hiroshi AKIMA********
「なごや健康カレッジ」事業(以下、同事業)は、一般
市民を対象とした健康づくり支援を目的に、名古屋市と
市内の大学が協働して健康教室を実施する事業である。
同事業は当初、一般会計予算にて運用していたものの、
現在は介護予防(一次予防)事業として実施されている
(名古屋市.2012)
。同事業では、各区に 1 大学ずつ担当
を割り当て、それぞれの大学の特色が活かされた健康プ
ログラムが提供されており
(表 1 )
、同事業から少なから
ずの学術的知見も蓄積されてきている(加藤ら.2009、
高橋ら.2010、高橋ら.2010、大西ら.2011、大西ら.
2012)
。今回著者らは、同事業の実施概況を把握した上
で、適切なアウトプット・アウトカム指標および事務局
が共通して持つべき機能などを検討することを目的に、
アンケート調査を実施した。
Yukio OIDA***
Kiyoshi SHIMAOKA******
Hisataka SAKAKIBARA*********
本研究では、2011年度に同事業を実施した13大学に
て、主たる担当教員 1 名を対象とし記名式アンケート調
査を実施、分析した。調査項目には事業に直接関与した
教員数、事務職員数、学生数、要した教員のエフォー
ト、厚生労働省の介護予防マニュアル(2012)で示され
る介護予防重点分野
(運動器、栄養改善、口腔機能、閉
じこもり、認知機能、うつ)をテーマと事業、同マニュ
アルで例示されるアウトプット・アウトカム指標(開催
回数、参加者数、ボランティア育成研修開催回数および
参加者数、プログラム参加後の予防活動者数、プログ
ラム後に継続する地域活動組織の新設有無)の適合性、
望ましいその他のアウトプット・アウトカム指標、プロ
グラムに共通する事業の広報、生活習慣や ADL などの
ベースライン調査やインフォームド・コンセント体制の
* * * * * * * * * 奈良県立医科大学地域医療学講座
* * * * * * * * * 日本福祉大学社会福祉学部
* * * * * * * * * 中京大学情報理工学部
* * * * * * * * * 名古屋女子大学家政学部食物栄養学科
* * * * * * * * * 中部大学生命健康科学部理学療法学科
* * * * * * * * * 東海学園大学スポーツ健康科学部
* * * * * * * * * 愛知学院大学心身科学部健康科学科
* * * * * * * * * 名古屋大学総合保健体育科学センター
* * * * * * * * * 名古屋大学医学部保健学科
* * * * * * * * * Department of Community Medicine, Nara Medical University
* * * * * * * * * Department of Social Welfare, Nihon Fukushi University
* * * * * * * * * School of Information Science and Technology, Chukyo University
* * * * * * * * * Department of Food Science and Nutrition, Nagoya Women’s University
* * * * * * * * * Department of Physical Therapy, Chubu University
* * * * * * * * * Department of Human Wellness, Tokaigakuen University
* * * * * * * * * Faculty of Psychological and Physical Science, Aichi Gakuin University
* * * * * * * * * Research Center of Health, Physical Fitness and Sports, Nagoya University
* * * * * * * * * School of Health Sciences, Nagoya University
―  21  ―
大西、荒深、種田、片山、加藤、島岡、内藤、秋間、榊原
◆ Table 1. Nagoya Health College Programs (2011)
区
大学
講座名
千種区
愛知学院大学
誰でもできる!メタボ解消の正しい方法
東区
西区
中部大学
名城大学
転ばん大幸(大きな幸せ)教室
颯爽と歩けるようになるノルディックウォーキング
昭和区 椙山女学園大学
健康を科学する
熱田区 名古屋学院大学
「こころ」も「からだ」も健康に
港区
南区
緑区
名古屋大学
名古屋大学
名古屋大学
DO!ザ・健康づくり
DO!ザ・健康づくり
DO!ザ・健康づくり
天白区
東海学園大学
健康學ノススメⅦ
北区
中京大学
ぐっすり安眠体操講座
中川区
中京大学
楽ひざ体操
中村区
中区
同朋大学
日本福祉大学
レクリエーションで元気に!
サクセスフルエイジング
瑞穂区 名古屋女子大学
守山区
名東区
めざせ、燃えるからだ メタボリックをやっつけろ
金城学園大学
愛知淑徳大学
暮らしを楽しんで健康に
趣・倶・得シニア健康大学「歩く」
概要
運動・栄養・心理の三本柱を基礎とした健康的な生
活習慣の確立のサポート
転ばない身体作りの講座
最先端の理論に基づくノルディックウォーキング
新たに開発された測定機器などを用いて、健康状態
をチェック
健康づくりの専門家の講話や蓄音器を用いた音楽
療法やストリートダンスによるエクササイズ
健康を支援する講義や実践、演習
健康を支援する講義や実践、演習
健康を支援する講義や実践、演習
介護予防に必要な運動を、日常生活に取り入れて、
自分の身体が変わり得ることを体験する講座
就寝前の軽い体操で眠りを改善。参加者自宅に HD
レコーダーを貸出し、 1 ヶ月間自宅で体操する通信
講座
体操でひざ痛を改善。
3 か月弱自宅で体操する通信講座
レクリエーションや軽体操
運動や音楽療法等によるエイジング
リンパマッサージやアロマテラピー、薬膳料理を取
り入れた健康づくりの講座
健康に過ごすための講義等
ウォーキングの講座
◆ Table 2. Rate of programs focusing on the main themes of the preventive care by Long-Term Care Insurance
0%
20%
40%
60%
80%
91%
運動器
73%
栄養改善
46%
口腔機能
閉じこもり
0%
18%
認知機能
うつ
100%
9%
いては「妥当」または「やや妥当」と回答されたのは開
催回数 73%、参加者数 91%、ボランティア育成研修会
開催回数および参加者数 9 %、プログラム参加後の予防
活動者数73%、プログラム後に継続する地域活動組織
の新設 36%であった。これらの他、望ましい指標として
プログラム後の知識、運動習慣、ソーシャルサポート、
QOL、地域活動の数、他組織との連携実績、基本チェッ
必要性等を含めた。その他、既存情報として各大学プロ
グラムの開催回数、参加者実数、性別構成比を分析のた
めに利用した。
アンケートへの回答は11大学より得られた(回収率
85%)
。各プログラムあたりの開催回数は平均6.7 ± 4.0
SD 回で、参加者実数は25.5 ± 10.1 SD 名、女性が全体の
80%を占めた。プログラムに直接関与した教員数は4.3
± 4.4 SD 名で、主担当教員は平均13.1 ± 16.5 SD%の
年間エフォートを費やしていた。事務職員数は1.3 ± 0.9
SD 名、学生数は8.8 ± 6.2 SD 名、実施内容として介護
予防の各重点テーマを含むプログラムの割合を表 2 に
示した。これらの分野を複合したプログラムを82%の大
学が構成していた。アウトプット・アウトカム指標につ
クリスト、片脚立位時間、要介護認定率などが挙げられ
た。事務局で共通して持つべき機能として「必須」また
は「重要」と答えられた率は、事業の広報 100%、ベー
スライン調査 73%、インフォームド・コンセント体制
73%であった。
なごや健康カレッジ事業は、必ずしも高齢者の介護予
―  22  ―
なごや健康カレッジのアウトプット・アウトカム指標の適合性および事務局が共通して持つべき機能についての検討
亀山良子先生、愛知淑徳大学 建部貴弘先生、名城
大学 冨岡徹先生、同朋大学 丹羽丈司先生に記して
深謝申し上げます。
防のみを前提に実施されているものではなく、多様性が
強みである反面、統一した評価が行われにくい等の課題
がある。本研究では介護予防マニュアルで示されてい
るアウトプット・アウトカム指標の適合性にはやや低い
評価がなされ、各プログラムに応じた指標を設定すると
ともに、ソーシャルサポート、QOL などの指標の他、要
介護認定率、中長期的な指標も用いるべきという意見が
寄せられた。今後は高齢者が個々のニーズに合わせ参
加しやすく、自分の心身の状態の把握、健康に関する必
要な理解の向上、個別の目標設定が行えるよう、自治体
と大学がそれぞれの強みを生かし、協働してプログラム
を構成することも検討すべきであろう。これらのため各
プログラムに共通するベースラインとなる評価項目を
設定し、研究に利用しうる包括的同意を取得する体制構
築も望まれる。
以上、名古屋市にて一次予防の一つとして行われて
いる「なごや健康カレッジ」事業の概況を把握し、望ま
しいアウトプット・アウトカム指標、および事務局が共
通して持つべき機能につき検討した。大学の独自性、多
様性を強みとして生かしながら、広報やベースライン調
査、インフォームド・コンセントなどの共有化が体制と
して求められた。
文献
大西丈二・飯田蓉子・梶岡多恵子・島岡 清・石川康伸・成田
嘉乙・山本ありさ・榊原久孝(2011) 「なごや健康カレッ
ジ」実施報告~参加者の日頃の社会活動と運動能力,筋
力との関連~.総合保健体育科学.34(1):41-47.
大西丈二,飯田蓉子,小池晃彦,荒深裕規,梶岡多恵子,島
岡 清,柳本有二,榊原久孝(2012) 健康教室に参加す
る一般高齢者のヘルスリテラシーと運動能力および動脈
硬化指標総合保健体育科学.35(1); 29-33.
加藤智香子・猪田邦雄・島岡清・朝日良共(2009)健康カレッ
ジでの転倒予防への取り組み なごや健康カレッジ「転
ばん大幸教室」の内容紹介と身体機能,Quality of Life
(QOL)の変化.地域リハビリテーション,4(12)
:1058
-1062.
厚生労働省(2012)介護予防マニュアル .
高橋孝郎・内藤正和・長崎 大・水藤弘吏・佐藤祐造(2010)
運動・栄養・休養の包括的指導を行う健康づくり教室が
運動継続に及ぼす影響.心身科学,2(1):85-94.
高橋和文・時岡 新・谷口裕美子・遠藤昌子・古寺 浩・平林
由果・亀山良子(2010)フライングディスクを用いたレ
クリエーションの心理的効果 「なごや健康カレッジ」の
参加者を対象として.金城学院大学論集(自然科学編),
7(1):1-7.
名古屋市(2012)高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画「は
つらつ長寿プランなごや2012」.
謝辞
本研究に多大なご協力をいただいた名古屋市健康福
祉局、および調査にご協力をいただいた金城学院大学
―  23  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
保健科学部
(2012年 1 月~2012年12月)
原著論文
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
Z. Wang, T. Koike, P. Li,
H. Jiang, Y. Natsume,
L. Mu, T. Chen, Y. Oshida
Effects of angiotensin II AT1 receptor inhibition and ex- Life Sciences
ercise training on insulin action in rats on high-fat diet
90
322- 2012
327
H. Goto, T. Watanabe,
M. Miyao, H. Fukuda,
Y. Sato, Y. Oshida
Cancer mortality among atomic bomb survivors exposed Environ Health Prev
as children
Med
17
228- 2012
234
T. Sakazaki, T. Koike,
Y. Yanagimoto, Y. Oshida
Association between gait speed and bone strength in Environ Health Prev
community-dwelling postmenopausal Japanese women
Med
17
394- 2012
400
P. Li, T. Koike, HY. Jiang,
ZH. Wang, Y. Kawata,
Y. Oshida
Acute treatment with candesartan cilexetil, an angioten- Horm Metab Res
sin II type 1 receptor blocker, improves insulin sensitivity in high-fructose-diet-fed rats
44
286- 2012
290
44
1035- 2012
1042
3
86-91 2012
総合保健体育科学
35
35-40 2012
2
夏目有紀枝,小池 晃彦 BMI30 kg/m 以上の若年肥満男性の食事および身 総合保健体育科学
押田 芳治
体活動の特徴
35
86-91 2012
E. Iwamoto, K. Katayama, Hypoxia Augments Oscillatory Blood Flow in Brachial Med Sci Sports Exerc
Y. Oshida, K. Ishida
Artery during Leg Cycling.
Y. Sato, K. Kondo,
T. Watanabe, H. Sone,
M. Kobayashi,
R. Kawamori, Y. Tamura,
Y. Atsumi, Y. Oshida,
S. Tanaka, S. Suzuki,
S. Makita, I. Ohsawa,
S. Imamura
Present situation of exercise therapy for patients with Diabetol. Int
diabetes millitus in Japan: a nationwide survey
姜 海英,小池 晃彦 高果糖食負荷ラットでのアロプリノールの影響
木 蘭,夏目有紀枝
王 忠華,成 憲武
押田 芳治
小
川
豊
昭 ひきこもりの精神分析―幼少期のコンテイニング不全 精神神経学雑誌
から生じる誇大なナルシシズムと受動的攻撃性―
小
川
豊
昭 精神分析の頻度と here and now
日本精神分析協会 第2号
年報
Deletion of Slc26a6 alters the stoichiometry of apical A m J Physiol C el l
Y. Song, A. Yamamoto,
Cl-/HCO-3 exchange in mouse pancreatic duct.
Physiol
MC. Steward, SB. Ko,
AK. Stewart , M. Soleimani,
BC. Liu, T. Kondo,
CX. Jin, H. Ishiguro.
―  25  ―
第114巻 1149- 2012
第10号 1157
303
35-42 2012
C815-
824
2012
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
CX. Jin, K. Fujiki,
Y. Song, Z. Ping,
M. Nakakuki,
MX. Wei , SM. Zhang,
H. Ishiguro, S. Naruse.
CFTR polymorphisms of healthy individuals in two Nagoya J Med Sci
Chinese cities—Changchun and Nanjing.
74
293- 2012
301
L. Yi, S. Naruse,
S. Furuya, A. Yamamoto,
M. Nakakuki, S. Nagao,
D. Yoshihara, SB. Ko ,
M. Wei, T. Kondo,
H. Ishiguro.
Structure and function of the pancreas in the polycystic Pancreas
kidney rat.
41
1292- 2012
1298
M. Nakakuki, K. Fujiki,
A. Yamamoto, SB. Ko,
L. Yi, M. Ishiguro,
M. Yamaguchi, S. Kondo,
S. Maruyama,
K. Yanagimoto,
S. Naruse, H. Ishiguro.
Detection of a large heterozygous deletion and a splic- J Hum Genet
ing defect in the CFTR transcripts from nasal swab of a
Japanese case of cystic fibrosis.
57
427- 2012
433
近藤 志保,近藤 枝里 レ プ チ ン 受 容 体 遺 伝 子 多 型 Lys109Arg お よ び 名 古 屋 学 芸 大 学 健
康・栄養研究所年報
井田妃早美,田中 佑実 Gln223Arg と肥満の関連
深澤のぞみ,山本 明子
石黒 洋,北川 元二
藤木 理代
5
33-38 2012
鈴木 健一,山内 星子 学生相談を教職員に伝える方法
津田 均,古橋 忠晃
船津 静代,神村 静恵
瀬戸今日子,鶴田 和美
杉山 寛行
名古屋大学学生相談
総合センター紀要
11
2 -15
津
田
均 精神科領域でみる不定愁訴―心身問題と治療―
臨床精神医学
41
237- 2012
245
津
田
均 双極スペクトラムの反ライフサイクル論 .
臨床精神病理
33
242- 2012
255
津
田
均 メランコリー親和型うつ病の典型例 .
精神科治療学
27
841- 2012
847
津
田
均 公共の縁における実存―ひきこもりへの理解と対 精神経誌
策のための試論
114
1158- 2012
1166
41
333- 2012
338
杉山 通,津田 均 双極Ⅱ型の女性例にみられた役割同一性への両義 臨床精神医学
的態度
―  26  ―
2011
(発刊
2012)
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
名古屋大学学生相談
総合センター紀要 1
11
2 -15 2011
(発刊
2012)
Inspiratory muscle fatigue increases sympathetic vaso- Am J Physiol Regul
motor outflow and blood pressure during submaximal Integr Comp Physiol
exercise.
302
R1167- 2012
R1175
鈴木 健一,山内 星子 学生相談を教職員に伝える方法
津田 均ほか
K. Katayama,
E. Iwamoto, K.Ishida,
T.Koike, M.Saito.
大西 丈二,小池 晃彦
甲斐 一郎
名古屋市介護予防における一次予防事業の現状
頁
発行年
応用老年学 第 6 巻
6
100- 2012
第1号
(1) 104
大西 丈二,飯田 蓉子 健康教室に参加する一般高齢者のヘルスリテラ 総合保健体育科学
小池 晃彦,荒深 裕規 シーと運動能力および動脈硬化指標
梶岡多恵子,島岡 清
柳本 有二,榊原 久孝
35
(1)
29-33 2012
Reduction of insulin signaling upregulates angiopoietin- Exp. Clin. EndocriN. Mizutani, N. Ozaki,
like protein 4 through elevated free fatty acids in dia- nol. Diabetes
Y. Seino, A. Fukami A,
E. Sakamoto, T. Fukuyama, betic mice
Y. Sugimura, H. Nagasaki,
H. Arima, Y. Oiso.
120
139- 2012
144
Inflammatory changes in adipose tissue enhance ex- FEBS Lett.
H. Nagasaki, T. Kondo,
M. Fuchigami, H. Hashimoto, pression of GPR84, a medium-chain fatty acid receptor
TNFα enhances GPR84 expression in adipocytes.
Y. Sugimura, N. Ozaki,
H. Arima, A. Ota,
Y. Hamada, Y. Oiso.
586
368- 2012
72
Remodeling of hepatic metabolism and hyperaminoaci- Diabetes
C. Watanabe, Y. Seino,
H. Miyahira, M. Yamamoto, demia in mice deficient in proglucagon-derived peptides
A. Fukami, N. Ozaki,
Y. Takagishi, J.Sato,
T. Fukuwatari, K. Shibata,
Y. Oiso, Y. Murata,
Y. Hayashi.
61
74-84 2012
Ingestion of a moderate high-sucrose diet results in glu- J Diabetes Invest
E. Sakamoto, Y. Seino,
cose intolerance with reduced liver glucokinase activity
A. Fukami, N. Mizutani,
S. Tsunekawa, K. Ishikawa, and impaired glucagon-like peptide-1 secretion
H. Ogata, E. Uenishi,
H. Kamiya , Y. Hamada,
H. Sato, N. Harada,
Y. Toyoda, I. Miwa,
J. Nakamura, N. Inagaki,
Y. Oiso, N. Ozaki N.
3
432- 2012
440
―  27  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
著 者 名
Y. Ozawa, H. Arima,
R. Banno , Y. Ito,
M. Goto, Y. Morishita,
Y. Sugimura , N. Ozaki,
H. Nagasaki, Y. Oiso.
表 題
掲載誌名
巻
Lesion of area postrema attenuated hyperphagic re- Neuroreport.
sponses to glucoprivation, but not transcriptional activation of the neuropeptide Y gene in rats
頁
発行年
23
673- 2012
675
古
橋
忠
晃 統合失調症に特異的な性転換願望
精神科治療学
27
1583- 2012
1588
古
橋
忠
晃 「普通倒錯」という概念と時代の精神
精神科治療学
27
507- 2012
514
古
橋
忠
晃 統合失調症における女性化について
臨床精神病理
33
9-25
114
1173- 2012
1179
古橋 忠晃, 
Cristina Figueiredo,
Nancy Pionné-Dax,
Maïa Fansten,
Natacha Vellut,
Pierre-Henri Castel
フランスの「ひきこもり」から見えてくる病理
精神神経学雑誌
古橋 忠晃, 
Cristina Figueiredo,
Nancy Pionné-Dax,
Maïa Fansten,
Natacha Vellut,
Pierre-Henri Castel
フランスの「ひきこもり」と医療制度について
日本精神神経学会学
術 総 会( 第107回 )
特別号
2012
SS2-
SS9
著 書
著 者 名
表 題
書名
今日の治療指針
頁
発行所
発行地
発行年
押
田
芳
治 糖尿病の運動療法
620-
621
医学書院
東京
2012
小
川
豊
昭 メラニー・クライン『羨望と感 精神分析の名著―フロ 128-
謝』
イトから土居健郎まで 142
―(立木康介編)
中央公論
新社(中
公新書)
東京
2012
小
川
豊
昭 自己愛性パーソナリティ障害
今日の精神疾患治療指 214-
針(樋口,市川,神庭, 217
朝田,中込,編集)
医学書院
東京
2012
津
田
均 適応障害(抑うつ)
樋口輝彦,市川宏伸, 254-
神庭重信他編
256
医学書院
東京
2012
―  28  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
総説など
著 者 名
押
田
芳
表 題
治 運動療法の意義 運動の慢性効果
掲載誌名
月刊糖尿病
巻
頁
発行年
4
103- 2012
109
洪 繁,吉川 俊之 【再発性膵炎の病態と治療】導管細胞機能からみた 胆と膵
山本 明子,東 祥子 膵炎再発の原因とその対策
松浦 俊博,京兼 和宏
山田 理,石黒 洋
33
303- 2012
309
H. Ishiguro, A. Yamamoto, Physiology and pathophysiology of bicarbonate secre- Nagoya J Med Sci
tion by pancreatic duct epithelium
M. Nakakuki, L. Yi,
M. Ishiguro,
M. Yamaguchi, S. Kondo,
Y. Mochimaru
74
1 -18 2012
石黒 洋,山本 明子 汗の塩分濃度と膵臓の機能
中莖みゆき,衣 蘭娟
石黒真理子,山口 誠
近藤 志保,持丸 由香
35
9 -15 2012
総合保健体育科学
Molecular mechanisms of pancreatic stone formation in Front Physiol
SB. Ko, S. Azuma,
chronic pancreatitis
T. Yoshikawa,
A. Yamamoto, K. Kyokane,
MS. Ko, H. Ishiguro
3
山本 明子,濱田 広幸 【生活習慣と膵疾患】エタノールが膵導管細胞機能 膵臓
石黒 洋
に及ぼす影響
27
415
2012
121- 2012
131
研究資料など
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
押
田
芳
治 糖尿病運動療法・運動処方の確立へのコンセンサス 薬事日報
10月
5日
秋季特
集号
小
川
豊
昭 『海外文献抄録』ベティー・ジョセフの Here and 精神療法
Now,臨床技法の発展における,患者の想起された
生活史と無意識的過去の役割(1959-1989)
第38巻  128- 2012
3号
130
古
橋 忠
晃 海外文献抄録ーフロイト,ラカン,プルーストにお 精神療法
ける,愛,欲動,欲望について
―  29  ―
38
2012
131- 2012
132
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
報告書,学会大会論文集
著 者 名
表 題
書名
頁
発行所
発行地
発行年
成瀬 達,藤木 理代 慢性膵炎患者における CFTR 遺 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 207-
補 助 金 難 治 性 疾 患 209
北川 元二,石黒 洋 伝子の解析
克 服 研 究 事 業 難 治
中莖みゆき,山本 明子
性膵疾患に関する調
査 研 究 平 成23年 度
総 括・ 分 担 研 究 報 告
書
成瀬 達,石黒 洋 第 4 回膵嚢胞性線維症全国疫学
山本 明子,吉村 邦彦 調査 二次調査の解析
辻 一郎,栗山 進一
正宗 淳,菊田 和宏
下瀬川 徹
厚 生 労 働 科 学 研 究 費 341-
補 助 金 難 治 性 疾 患 354
克 服 研 究 事 業 難 治
性膵疾患に関する調
査 研 究 平 成23年 度
総 括・ 分 担 研 究 報 告
書
成瀬 達,石黒 洋 膵嚢胞性線維症の新規および未 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 355-
補 助 金 難 治 性 疾 患 358
山本 明子,吉村 邦彦 承認薬の現況
克 服 研 究 事 業 難 治
正宗 淳,下瀬川 徹
性膵疾患に関する調
査 研 究 平 成23年 度
総 括・ 分 担 研 究 報 告
書
石黒 洋,成瀬 達 膵嚢胞性線維症の栄養障害の実 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 359-
補 助 金 難 治 性 疾 患 364
山本 明子,吉村 邦彦 態と治療の現況
克 服 研 究 事 業 難 治
辻 一郎,栗山 進一
性膵疾患に関する調
菊田 和宏,下瀬川 徹
査 研 究 平 成23年 度
総 括・ 分 担 研 究 報 告
書
石黒 洋,中莖みゆき わ が 国 の Cystic fibrosis 患 者 に
山本 明子,近藤 志保 おける CFTR 遺伝子の解析
藤木 理代,北川 元二
洪 繁,成瀬 達
厚 生 労 働 科 学 研 究 費 367-
補 助 金 難 治 性 疾 患 370
克 服 研 究 事 業 難 治
性膵疾患に関する調
査 研 究 平 成23年 度
総 括・ 分 担 研 究 報 告
書
大西 丈二,小山 博史 介護予防における一次予防事 日 本 医 療 情 報 学 会 学
榊原 久孝,小池 晃彦 業にて参加者および事業者に 術大会論文集
フィードバックできる包括評価
甲斐 一郎
システムの開発
小池 晃彦,片山 敬章 標準体重男性で“腹八分”と CA M P US H E A LT H
夏目有紀枝,岩本えりか 運動はインスリン抵抗性と慢性 49( 1 )
石田 浩司,押田 芳治 炎症を改善する
―  30  ―
2012
s364
2012
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
著 者 名
表 題
書名
山本 明子,押田 芳治 当大学における感染症のアン CAMPUS HEALTH
小川 豊昭,石黒 洋 ケート調査結果の検討
津田 均,小池 晃彦
尾崎 信暁,古橋 忠晃
古
橋
忠
晃 自殺対策研究
(名古屋市若者向け自
殺対策事業補助金)
平成23年度報告書
頁
発行所
発行地
49
発行年
2012
1 -27
名古屋
2012
学会または研究会(主催,司会,座長など)
氏 名
表 題
学会名
年月
小 川 豊 昭( 司 会 ) プレコングレス 谷平直 「症例呈示」
日本精神分析的精神医学
会第10回大会
2012 ・ 3
座
第33回日本肥満学会
2012 ・ 10
第35回日本精神病理・精
神療法学会
2012 ・ 10
小 川 豊 昭( 司 会 ) 吉沢伸一「瀕死体験に対する嗜癖ともの想い―心的変化 日本精神分析学会第58回
を巡る希望と絶望―」 大会(司会)
2012 ・ 11
小 川 豊 昭( 司 会 ) 日下紀子「閉所からの脱却―終われない治療を終わるこ 日本精神分析学会第58回
と―」
大会(司会)
2012 ・ 11
長 一般演題「運動療法 1 」
小 川 豊 昭( 司 会 ) 新宮一成 教育講演「精神医学とラカン」
石黒 洋,鍋倉 淳一 主催
生理研研究会「粘膜防御 2012 ・ 12
における上皮膜輸送の役
割とその破綻による疾病
発症メカニズム」(岡崎)
小
池
晃
彦 糖尿病・低血糖(座長)
第85回日本内分泌学会学
術総会(名古屋)
2012 ・ 4
小
池
晃
彦 運動療法(座長)
第55回日本糖尿病学会大
会(札幌)
2012 ・ 5
古
橋
忠
晃 研究発表 6 ・司会
日本精神分析的精神医学
会第10回大会
2012 ・ 3
古
橋
忠
晃 ワークショップ(ひきこもり)・司会
第35回日本精神病理・精
神療法学会
2012 ・ 9
―  31  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
学会または研究会(発表,演者,指定討論者など)
氏 名
押
田
芳
表 題
学会名
年月
治 From Debates to Consensus 2「運動療法の治療ガイド作成 第55回日本糖尿病学会年
へのガイドマップ」 コンセンサスへ
次学術集会(横浜)
2012 ・ 5
楠 正隆,中村 孝夫 DDP-4 阻害薬とベラプロストナトリウム併用における 第55回日本糖尿病学会年
次学術集会(横浜)
筒井 秀代,押田 芳治 血糖値に対する臨床効果
森下 宗彦
2012 ・ 5
押
田
芳
治 専門医更新指定講演「糖尿病運動療法の現状とその対 第86回日本糖尿病学会中
策」
部地方会 (名古屋)
2012 ・ 10
小
川
豊
昭 Schizoid Depression の精神分析的精神療法―最早期の 日本精神分析的精神医学
トラウマと here and now―
会第10回大会
2012 ・ 3
小 川 豊 昭( 指 定 討 論 ) 中村浩平「熱」
日本精神分析的精神医学
会第10回大会
2012 ・ 3
小
川
豊
昭 一次性ひきこもりの精神分析:ナルシシズムとパッシ 第108回日本精神神経学
ブ・アグレッション(シンポジウム「ひきこもり」の多 会総会
角的検討)
2012 ・ 5
小
川
豊
昭 スキゾイドとコンテイナー
日本精神分析協会第30回
大会
2012 ・ 6
小 川 豊 昭 ( 指 定 討 論 ) 片山寛人「強迫障害女性との心理療法過程」
日本精神分析学会第58回
大会
2012 ・ 11
小
日本精神分析学会第58回
大会,教育研修セミナー
2012 ・ 11
膵導管細胞の数理モデルにおける CFTR の HCO3-/Cl- 第89回日本日本生理学会
山口 誠,
Martin Steward,
選択性の HCO3- および fluid 分泌への影響
大会
相馬 義郎,山本 明子
石黒 洋
2012 ・ 3
膵導管上皮細胞における NH4+ パルスによる細胞内 pH 第 7 回トランスポーター
山口 誠,
Martin Steward,
変化のコンピューター・シミレーション
研究会年会
相馬 義郎,山本 明子
洪 繁,石黒 洋
2012 ・ 6
藤木 理代,石黒 洋 慢性膵炎における CFTR 遺伝子の解析
中莖みゆき,近藤 志保
山本 明子,洪 繁
北川 元二,成瀬 達
第43回日本膵臓学会大会
2012 ・ 6
近藤 志保,藤木 理代 レプチン受容体遺伝子多型と BMI の関連
石黒 洋,北川 元二
第59回日本栄養改善学会
学術総会
2012 ・ 9
川
豊
昭 スキゾイドの分析における膠着
―フィット・イン ( 適合 ) と狂気の世界―
―  32  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
学会名
年月
第45回日本小児呼吸器疾
患学会 2012 ・ 9
中莖みゆき,石黒 洋 遺伝性肝胆膵疾患の病態と治療 ワークショップ17「わ 第54回 日 本 消 化 器 病 学
成瀬 達
が国の嚢胞線維症患者の CFTR 遺伝子変異の特徴」
会大会 DDW-Japan 2012
(神戸)
2012 ・ 10
洪 繁,松浦 俊博 遺伝性肝胆膵疾患の病態と治療 ワークショップ17「遺 第54回 日 本 消 化 器 病 学
石黒 洋
伝子性膵疾患の病態と治療法」
会大会 DDW-Japan 2012
(神戸)
2012 ・ 10
中莖みゆき,藤木 理代 鼻粘膜スワブから抽出した転写体の解析により同定で 日本人類遺伝学会第57回
大会(神戸)
山本 明子,山口 誠 きた日本人嚢胞性線維症患者の CFTR 遺伝子変異
近藤 志保,丸山 慎介
柳元 孝介,成瀬 達
石黒 洋
2012 ・ 10
Polymorphisms of CFTR Gene in Japanese Patients with American Pancreatic AsChronic Pancreatitis.
sociation International Association of Pancreatology
2012 Joint Meeting
2012 ・ 11
柳元 孝介,西 順一郎 嚢胞線維症の 2 幼児例
田中 主美,山元 公恵
丸山 慎介,中崎 奈穂
河野 嘉文,石黒 洋
中莖みゆき,吉村 邦彦
S. Kondo, K. Fujiki,
M. Nakakuki,
A. Yamamoto, S. Ko,
M. Kitagawa, S. Naruse,
H. Ishiguro.
衣 蘭娟,山本 明子 多発性嚢胞腎症ラットの膵導管の形態と機能
古家 園子,長尾枝澄香
吉原 大輔,中莖みゆき
山口 誠,近藤 志保
持丸 由香,成瀬 達
石黒 洋
生理研研究会「粘膜防御 2012 ・ 12
における上皮膜輸送の役
割とその破綻による疾病
発症メカニズム」(岡崎)
津
田
均 二大精神病の相互性と共通性
第 7 回日本統合失調症学
会シンポジウム「非定型
精神病概念と今日の精神
科医療」
2012 ・ 3
津
田
均 公共の縁としての実存―ひきこもりの理解のために
第108回日本精神神経学
会学術総会 シンポジウ
ム「ひきこもり」の多角
的検討
2012 ・ 5
津
田
均 論理空間の外,ラッセルのパラドックスの近傍―ヴィト 第59回日本病跡学会総会   2012 ・ 6
ゲンシュタインの哲学と精神病理の交差と離隔―.
シンポジウム「ウィトゲン
シュタインをめぐって」
―  33  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
津
田
表 題
学会名
均 執着気質と内因性気分障害―狭義の執着気質と執着気 第35回日本精神病理・精
質概念の広がり
神療法学会シンポジウム
「下田の執着気質の今日的
意義」
坂崎 貴彦,小池 晃彦 歩行速度による骨状態のスクリーニング
柳本 有二,尾﨑 信暁
押田 芳治
年月
2012 ・ 9
第16回日本体力医学会 東海地方会学術集会
2012 ・ 3
夏目有紀枝,小池 晃彦 インスリン抵抗性モデルラットにおける eicosapentae- 第85回 日 本 内 分 泌 学 会
(名古屋)
姜 海英,王 忠華 noic acid (EPA) の効果
尾﨑 信暁,押田 芳治
2012 ・ 4
武田 充史,浦田 繁 卵巣摘出ラットに対する腎兪穴への鍼は骨吸収を抑制 第85回 日 本 内 分 泌 学 会
(名古屋)
石田 寅夫,小池 晃彦 する
尾崎 信暁,押田 芳治
2012 ・ 4
大西 丈二,小池 晃彦 一次予防参加者のセルフエフィカシーおよびソーシャ 第54回 日 本 老 年 医 学 会
榊原 久孝,甲斐 一郎 ルサポートと精神的健康および幸福感等に与える効果 (東京)
について
2012 ・ 5
夏目有紀枝,小池 晃彦 高果糖食誘発インスリン抵抗性に対する eicosapentae- 第54回日本糖尿病学会大
noic acid (EPA) の効果
会(横浜)
押田 芳治
2012 ・ 6
後藤 慎一,佐々木洋光 糖尿病患者における新しい脂質管理目標,non-HDL-C 第54回日本糖尿病学会大
会(横浜)
渡邊 智香,松田 淳一 の検討
渡邊 有三,大沢 功
小池 晃彦,尾﨑 信暁
押田 芳治
2012 ・ 6
筒井 秀代,多和田英夫 “ICF Core Sets for Diabetes Mellitus” を用いた糖尿病患者 第54回日本糖尿病学会大
会(横浜)
楠正 隆,石黒 哲也 の身体的・心理社会的問題点の抽出第 4 報
伊藤 晃,尾﨑 信暁
小池 晃彦,押田 芳治
2012 ・ 6
K. Katayama, E. Iwamoto, Influences of diaphragm fatigue on muscle sympathetic nerve 17th Annual Congress of
activity and blood pressure during submaximal exercise.
the European College of
K. Ishida, T. Koike,
Sports Medicine (Belgium)
M. Saito.
2012 ・ 7
日置 麻也,兼平 奈奈 1H-MRS による大腿四頭筋およびハムストリングの筋細 名古屋大学若手女性研究
者サイエンスフォーラム
島岡 清,小池 晃彦 胞内脂質と血液成分との関係
(名古屋)
吉子 彰人,齋藤 輝
榊原 久孝,高橋 英幸
押田 芳治,秋間 広
2012 ・ 8
日置 麻也,兼平 奈奈 1H-MRS を大腿四頭筋およびハムストリングの筋細胞内 第65回 日 本 体 力 医 学 会
(岐阜)
島岡 清,小池 晃彦 脂質と血液成分との関係
吉子 彰人,齋藤 輝
榊原 久孝,高橋 英幸
押田 芳治,秋間 広
2012・ 9
―  34  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
学会名
年月
吉子 彰人,日置 麻也 ヒト大腿部の異なる機能を有する筋間における筋内脂 第65回 日 本 体 力 医 学 会
(岐阜)
兼平 奈奈,島岡 清 肪の比較.
小池 晃彦,榊原 久孝
押田 芳治,秋間 広
2012・ 9
2
夏目有紀枝,小池 晃彦 BMI30kg/m 以上の若年肥満男性の食事および身体活動 第33回日本肥満学会(京
押田 芳治
の特徴
都)
2012・10
清野 祐介,坂本英里子 高スターチ食は高スクロース食と異なり耐糖能障害を 第15回日本病態栄養学会
年次学術集会
尾崎 信暁,佐藤 寛之 来たさない
原田 範雄,深見亜也子
尾方 秀忠,石川 孝太
上西 栄太,豊田 行康
三輪 一智,神谷 英紀
中村 二郎,稲垣 暢也
恒川 新,濱田 洋司
大磯ユタカ
2012 ・ 1
大川 哲司,神谷 英紀 マウス iPS 細胞由来神経堤細胞移植の糖尿病性多発神経 第26回日本糖尿病・肥満
動物学会年次学術集会
姫野 龍仁,加藤 二郎 障害に対する治療効果の検討
藤谷 淳,近藤 正樹
清野 祐介,恒川 新
尾崎 信暁,濱田 洋司
成瀬 桂子,Chenz Zhao
伊藤佐知子,大磯ユタカ
磯部 健一,中村 二郎
2012・ 2
森下 啓明,有馬 寛 小胞体ストレスは神経下垂体ホルモンの poly(A) 鎖を短 第85回日本内分泌学会学
術総会
萩原 大輔,廣井麻依子 縮する
林 正幸,尾崎 信暁
椙村 益久,長崎 弘
大磯ユタカ
2012・ 4
深見亜也子,清野 祐介 膵島由来 GIP はプログカゴン遺伝子 GFP ノックインマ 第85回日本内分泌学会学
尾崎 信暁,三浦英里子 ウスにおける膵 β 細胞機能を改善する。
術総会
石川 孝太,尾方 秀忠
上西 栄太,恒川 新
林 良敬,清野 裕
山田祐一郎,大磯ユタカ
2012・ 4
村本あき子,津下 一代 Angptl2 は生活習慣改善による内臓脂肪減少と炎症の改 第85回日本内分泌学会学
術総会
尾崎 信暁,尾池 雄一 善を早期に示す指標である
大磯ユタカ
2012・ 4
久保田 亜希,椿井 朋 バセドウ眼症ステロイドパルス療法における副作用と 第85回日本内分泌学会学
術総会
後藤 資実,日比 陽子 その予防に向けた患者説明文書作成の検討
尾崎 信暁,葛谷 孝文
大磯ユタカ,山田 清文
2012・ 4
―  35  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
学会名
年月
清野 祐介,深見亜也子 新しい GIP 分泌調節機構の解明―プログルカゴンノッ 第55回日本糖尿病学会年
次学術集会
尾崎 信暁,恒川 新 クアウトマウスによる検討―
林 良敬,大磯ユタカ
2012 ・ 5
尾方 秀忠,三浦英里子 グルコースとフルクトースの GIP,GLP-1 分泌に及ぼす 第55回日本糖尿病学会年
次学術集会
清野 祐介,尾崎 信暁 影響
原田 範雄,石川 孝太
大川 哲司,藤谷 淳
上西 栄太,加藤 二郎
姫野 龍二,深見亜也子
神谷 英紀,浜田 洋司
中村 二郎,稲垣 暢也
恒川 新,大磯ユタカ
2012 ・ 5
竹内 彩子,恒川 新
野村 由夫,篠田純治
加藤 泰久,山守育雄
稲垣 朱実,尾崎信暁
大磯ユタカ
東海地区 1 型糖尿病患者大規模データベースを用いた 第55回日本糖尿病学会年
インスリン持続皮下注入療法(CSII)導入50例の臨床的 次学術集会
特徴の検討
2012 ・ 5
山本 明子,石黒 洋
小腸生理機能の基礎医学的解明 ワークショップ 9 「脂 第98回日本消化器病学会
肪酸と胆汁酸の同時投与は GPR40 発現細胞の Ca2+ os- 総会
cillation を引き起こす」
2012 ・ 4
山本 明子,石黒 洋
消化器疾患と胆汁酸 ワークショップ 8 「GPR40 の脂 第54回 日 本 消 化 器 病 学
肪酸センシングと胆汁酸」
会大会 DDW-Japan 2012
(神戸)
2012 ・ 10
山本 明子,押田 芳治 当大学における感染症のアンケート調査結果の検討
小川 豊昭,石黒 洋
津田 均,小池 晃彦
尾崎 信暁,古橋 忠晃
古橋 忠晃, 
Cristina Figueiredo,
Nancy Pionnié-Dax,
Maïa Fansten,
Natacha Vellut,
Pierre-Henri Castel
フランスの「ひきこもり」から見えてくる病理
第50回全国大学保健管理
研究集会(神戸)
2012 ・ 10
第108回日本精神神経学
会学術総会シンポジウム
2012 ・ 5
古
橋
忠
晃 フランスの「ひきこもり」の精神病理
国際シンポジウム―精神
病理からみる現代(引き
こもり―日仏のパースペ
クティヴ)
2012 ・ 6
古
橋
忠
晃 「享楽」との関係で見た現代の神経症的な「ひきこもり」 第35回日本精神病理・精
のあり方について
神療法学会
2012 ・ 9
足立 知子,古橋 忠晃 他者の希死念慮に対する大学生の共感について―場面 日本パーソナリティ学会
河野 荘子
想定法を用いた検討―
第21回大会
2012 ・ 9
―  36  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
講演,セミナー,講習会,研修会など
氏 名
表 題
会合名
年月
押
田
芳
治 新社会人のための健康管理
平成24年度名古屋大学新
人研修会(名古屋)
2012 ・ 4
押
田
芳
治 運動プログラムの管理 服薬者の運動プログラム作成 平成24年度健康運動指導
上の注意
士養成講習会 前期(大
阪)
2012 ・ 5
押
田
芳
治 生活習慣病(成人病) メタボリックシンドローム
平成24年度健康運動指導
士養成講習会 前期(大
阪)
2012 ・ 5
押
田
芳
治 インスリン抵抗性に対する運動療法の効果
第 17 回 Hyogo Fire Side
Talk(神戸)
2012 ・ 6
押
田
芳
治 糖尿病の運動療法
第21回東海心臓リハビリ
テーション研究会(名古
屋)
2012 ・ 6
押
田
芳
治 運動プログラムの管理 服薬者の運動プログラム作成 平成24年度健康運動指導
上の注意
士養成講習会 後期(大
阪)
2012 ・ 10
押
田
芳
治 生活習慣病(成人病) メタボリックシンドローム
平成24年度健康運動指導
士養成講習会 後期(大
阪)
2012 ・ 10
押
田
芳
治 肥満症( 1 )
平成24年度健康運動指導
士養成講習会 B カテゴ
リー(名古屋)
2012 ・ 11
押
田
芳
治 肥満症( 2 )
平成24年度健康運動指導
士養成講習会 B カテゴ
リー(名古屋)
2012 ・ 11
小
川
豊
昭 最早期の記憶と運命の反復
東京大学大学院国際哲学
研 究 セ ン タ ー・ ワ ー ク
ショップ
2012 ・ 3
小
川
豊
昭 現在のクライン派 ジョセフなど
18期 広 島 精 神 分 析 セ ミ
ナー
2012 ・ 9
Model for bicarbonate secretion
Basic Science Course "Epithelial ion transport in the
GI tract", United European
Gastroenterology Education (Szeged, Hungary)
2012 ・ 7
愛知県立芸術大学におけ
る講義
2012 ・ 11
Hiroshi Ishiguro
津
田
均 アントナン・アルトーにおける言葉と絵画
―  37  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
会合名
年月
小
池
晃
彦 高齢者
名古屋市消防学校
2012 ・ 2
小
池
晃
彦 高齢者の救急疾患
名古屋市消防局救急救命
士養成所
2012 ・ 12
古
橋
忠
晃 メンタルヘルスの問題を抱えた大学生の自殺と学内の 若者の自殺予防対策を考
自殺対策について
える大学交流会
2012 ・ 2
Tadaaki Furuhashi
Hikikomori en France et au Japon
L e Pôle de Psych iat r ie
et de Santé Mentale et le
C.A.M.U.S. Strasbourg
2012 ・ 7
新宮研究室主催研究会
(京都大学)
2012 ・ 9
古
橋
忠
晃 統合失調症における女性化について
古
橋
忠
晃 大学生のひきこもりについて
学生対応に苦慮したとき
のためのセミナー
2012・12
古
橋
忠
晃 法科大学院のメンタルヘルスについて
法科大学院 FD
2012・12
―  38  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
体育科学部
(2012年 1 月~2012年12月)
原著論文
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
飯田 忠行,太田 充彦 保育・福祉勤労者における体力指標と骨密度との関 総合保健体育科学
井上 顕,間瀬 純治 連―前腕骨骨密度を中心として―
蛭田 秀一,島岡みどり
小野雄一郎
35
17-21 2012
山本 裕二,横山 慶子 ネットワーク理論のボールゲームへの適用―ネッ 総合保健体育科学
トワーク理論の概説とベキ則分布の尤度比検定―
35
1-7
岡野 昇,山本 裕二 関係論的アプローチによる体育の授業デザイン
27
80-92 2012
学校教育研究
2012
A. Kijima, K. Kadota,
K. Yokoyama,
M. Okumura, H. Suzuki,
R. C. Schmidt,
and Y. Yamamoto
Switching dynamics in an interpersonal competition PLoS ONE
brings about `deadlock’ synchronization of players
7
(11)
e47911 2012
M. Okumura, A. Kijima,
K. Kadota, K. Yokoyama,
H. Suzuki,
and Y. Yamamoto
A critical interpersonal distance switches between two PLoS ONE
coordination modes in kendo matches
7
(12)
e51877 2012
堀田 典生,山本 薫 伸張性筋活動量が超音波画像の強度変化に及ぼす 健康医療科学研究
前野 信久,石田 浩司 影響
1
27-34 2011
石田 浩司,片山 敬章 胸部圧迫が運動時の呼吸・循環応答,筋酸素動態お デサントスポーツ科
学
岩本えりか,堀田 典生 よびパフォーマンスに及ぼす影響
杉浦 弘通
33
33-42 2012
高橋 義雄,佐々木 康 日本人スポーツ選手の海外移動とキャリア形成に 生涯学習・キャリア
関する一考察
教育研究
8
71-78 2012
23
(1)
23-36 2012
佐々木 康,村上 純 2011ラグビーワールドカップにおける防御能力: ラグビー科学研究
渡邉 一郎,山本 巧 ターンオーバー解析
黒岩 純,上野 裕一
古川 拓生,勝田 隆
河野 一郎
永松 昌樹,船越 達也 地域ラグビークラブが果たす公共財としての役割 ラグビー科学研究
佐々木 康,山本 巧 ~2011クライストチャーチ大地震後 1 年の取り組
みから
ヒューガルバン,
上野 裕一
竹之内隆志,奥田 愛子 運動選手の自我発達プロセス:危機事象の発達的変 体育学研究
大畑美喜子
化に基づく検討
―  39  ―
23
41-49 2012
(1)
57
379- 2012
398
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
H. Akima, D. Lott,
C. Senesac, J. Deol,
S. Gemain, I. Arpan,
R. Bendixen,
H.L. Sweeney, G. Walter,
and K. Vandenborne
Relationships of thigh muscle contractile and non-con- Neuromuscul. Disord.
tractile tissue with function, strength, and age in boys
with Duchenne muscular dystrophy.
22
16-25 2012
H. Akima, A. Saito,
K. Watanabe, M. Kouzaki
Alternate muscle activity patterns among synergists of Muscle Nerve
the quadripces femoris including the vastus intermedius
during low-level sustained contraction in men.
46
86-95 2012
日置 麻也,島岡 清 中高年女性における筋内脂肪指標と筋機能および トレーニング科学
柴田 優子,秋間 広 筋形態との関係.
24
261- 2012
269
E. Iwamoto, K. Katayama, Hypoxia aubments oscillatory blood flow in brachial ar- Med. Sci. Sports ExY. Oshoda, and K. Ishida. tery during leg cycling
erc.
44
1035- 2012
1042
片山 敬章,岩本えりか 低酸素環境における有酸素性運動が血管拡張能に 健康医科学研究助成
石田 浩司.
及ぼす影響
論文集
平成
22年度
33-42 2012
K. Katayama, E. Iwamoto, Inspiratory muscle fatigue increases sympathetic vaso- Am. J. Physiol. Regul.
K. Ishida, T. Koike, and M. motor outflow and blood pressure during submaximal Integr. Comp. Physiol
exercise
Saito.
302
R1167- 2012
R1175
著 書
著 者 名
表 題
書名
頁
発行所
発行地
発行年
ミネル
ヴァ書房
京都
2012
山
本
裕
二
よくわかるスポーツ心 200
理学(中込四郎・伊藤
豊彦・山本裕二編著)
石
田
浩
司 運動と呼吸
健康・運動の科学(田 133-
口貞善監修)
139
講談社
東京
2012
石
田
浩
司 呼吸の神経調節
身体運動と呼吸・循環 33-40
機能(宮村實晴編集)
真興交易
㈱医書出
版部
東京
2012
片
山
敬
章 呼吸の化学調節
身体運動と呼吸・循環 41-47
機能(宮村實晴編集)
真興交易
㈱医書出
版部
東京
2012
―  40  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
総説など
著 者 名
表 題
掲載誌名
巻
頁
発行年
池
上
康
男 わかりやすいスポーツバイオメカニクス25
運動方程式って何?
月刊トレーニング・
ジャーナル
34
46-48 2012
池
上
康
男 スポーツバイオメカニクス
健康定期便
15
39848
山
本
裕
二 身体の動きからヒトを知る
精神療法
38
626- 2012
633
2012
K. Ishida and
M. Miyamura
Neural regulation of respiration during exercise -Beyond J. Phys. Fitness Sports
the conventional central command and afferent feedback Med.
mechanisms-
1
235- 2012
245
H. Akima
Evaluation of functional properties of skeletal muscle J. Phys. Fitness Sports
using functional magnetic resonance imaging.
Med.
1
621- 2012
630
渡邊 航平,秋間 広 表面筋電図法の大腿部深層筋への応用—測定方法 体育の科学
の妥当性の検討—.
62
139- 2012
144
渡邊 航平,秋間 広 中間広筋の活動特性に関する新たな知見.
体育の科学
62
217- 2012
222
渡邊 航平,秋間 広 中間広筋の疲労特性.
体育の科学
62
303- 2012
308
渡邊 航平,秋間 広 表面筋電図法の大腿部深層筋への応用—測定方法 体育の科学
の確立—.
62
61-67 2012
秋
間
広 “ヒト”骨格筋の萎縮に関する神話と事実.
体育の科学
62
379-
384
2012
秋
間
広 宇宙飛行とベッドレストによる筋萎縮の比較.
体育の科学
62
453-
457
2012
秋
間
広 擬似宇宙滞在モデルの違いが筋萎縮に及ぼす影響. 体育の科学
62
533- 2012
536
秋
間
広 ベッドレストを用いて宇宙飛行による筋萎縮を正 体育の科学
確に再現することはできるか?
62
613- 2012
619
秋
間
広 複数の身体機能維持のための運動処方の模索.
体育の科学
62
703- 2012
709
秋
間
広 宇宙医学研究の他の研究分野への応用.
体育の科学
62
783- 2012
790
布
目
幸 動作の個性と平均化の問題をサッカーキックの バイオメカニクス研
データから考える
究
15
119- 2011
124
Respiratory muscle fatigue modulates the circulatory J. Phy. Fit . Sp or t s
response to exercise.
Med
1
523- 2012
530
寛
K. Katayama and
M. Amann
―  41  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
研究資料など
著 者 名
表 題
掲載誌名
健康への道
巻
頁
発行年
109
1
2012
西
田
保 ジュニアスポーツ
西
田
保 「第 8 期事務局(名古屋大学)」「スポーツ動機づけ 体育心理学専門分科
研究会の活動」
会50周年記念誌
蛭
田
秀
一 トピックス 1 :現実感撹乱時代のスポーツ
健康への道
111
2
2012
石
田
浩
司 スイス・アルプスへの誘い(トピックス 1 )
健康への道
108
2-3
2012
石
田
浩
司 トレーニングを中断しても体力を維持する方法が 夢ナビ
あった!
48, 62 2012
-63
http://
yumenavi.
info/
lecture. 
aspx? 
GNKCD= 
g004588
2012
上野 裕一,佐々木 康 巻頭言 2011ラグビーワールドカップからの前進
ラグビー科学研究
23
(1)
2
2012
佐
々
木
康 巻頭言『歩行の社会学』
健康への道
111
1
2012
佐
々
木
康 トップスポーツの公的資産価値
体育経営管理論集
志 スポーツの試合での実力発揮
健康への道
竹
之
内
隆
4
55-70 2012
110
2
2012
発行地
発行年
報告書,学会大会論文集
著 者 名
表 題
書名
頁
発行所
H. Nunome, H. Shinkai,
and Y. Ikegami
Ball impact kineamtics and dy- eProceedings of the
namics in soccer kicking
30th Conference of the
International Society of
Biomechanics in Sports
35-42 Australian
Catholic
University
Melbourne
2012
K. Inoue, H. Nunome,
T. Sterzing, H. Shinkai,
and Y. ikegami
Kinetic analysis of the support leg eProceedings of the
in soccer instep kicking
30th Conference of the
International Society of
Biomechanics in Sports
21-24 Australian
Catholic
University
Melbourne
2012
N. Sato, H. Nunome,
and Y. Ikegami
Motion characteristics in hip hop eProceedings of the
dance underlying subjective evalu- 30th Conference of the
International Society of
ation of the performance
Biomechanics in Sports
17-20 Australian
Catholic
University
Melbourne
2012
K. Katayama, E. Iwamoto,
M. Saito, and K. Ishida.
The effect of aerobic exercise in Proceeding of Internahypoxia on flow-mediated vasodi- tional Symposium in
NIFS
lation.
11-23
鹿児島
2012
―  42  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
学会または研究会(主催,司会,座長など)
氏 名
表 題
学会名
年月
池
上
康
男 一般研究発表(座長)
第22回日本バイオメカニ
クス学会大会
2012 ・ 9
池
上
康
男 一般口頭発表(座長)
日本水泳・水中運動学会
2012年次大会
2012 ・ 10
西
田
保 ロンドンオリンピックに向けた JISS の心理サポートの 日本体育学会第63回大会
取り組み(キーノートレクチャー 1 :司会)
2012 ・ 8
西
田
保 主催
第10回スポーツ動機づけ
研究会
2012 ・ 12
西
田
保 スポーツ動機づけ研究の将来を語る!(シンポジウム: 第10回スポーツ動機づけ
司会&演者)
研究会
2012 ・ 12
山
本
裕
二 学会大会シンポジウム・スポーツと伝統芸能における技 日本スポーツ心理学会第
の獲得・伝承(司会)
39回大会
2012 ・ 11
石
田
浩
司 一般演題座長
第67回日本体力医学会大
会
2012 ・ 9
石
田
浩
司 事務局長
第26回呼吸研究会
2012 ・ 9
志 事例検討会(司会)
第21回臨床スポーツ心理
研究会
2012 ・ 8
竹
之
内
隆
秋
間
広 運動器セッションでの座長
第67回日本体力医学会
2012 ・ 9
秋
間
広 口頭発表の座長
東海体育学会
2012 ・ 10
秋
間
広 総会での議長団
東海体育学会
2012 ・ 10
The 4th Congress of Asian
Society of Sport Biomechanics
2012 ・ 9
H. Nunome
Oral Session 4 (Session Chair)
布
目
寛
幸 口頭発表(座長)
東海体育学会第60回大会
2012 ・ 10
布
目
寛
幸 シンポジウム:「強く蹴る・遠くへ蹴る」―競技特性を 第10回日本フットボール
考慮した戦略―(座長)
学会
2012 ・ 12
片
山
敬
章 座長
2012 ・ 9
第67回日本体力医学会大
会
―  43  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
学会または研究会(発表,演者,指定討論者など)
氏 名
表 題
学会名
年月
村本 名史,井上功一郎 一般学生におけるベンチプレスの挙上パワー
池上 康男
日本体育学会第63回大会
2012 ・ 8
佐々木万丈,西田 保 小・中学生用スポーツ活動評価尺度の作成
北村 勝朗,磯貝 浩久
渋倉 崇行
日本体育学会第63回大会
2012 ・ 8
渋倉 崇行,西田 保 高校運動部活動の心理社会的効果とそれらの日常生活 日本スポーツ心理学会第
39回大会
佐々木万丈,北村 勝朗 への般化: 3 時点での交差遅れ効果モデルによる検討
磯貝 浩久
2012 ・ 11
スポーツ活動の心理社会的効果とそれらの日常生活へ 日本教育心理学会第54回
佐々木万丈,西田 保
総会
北村 勝朗,磯貝 浩久 の般化:縦断的調査
渋倉 崇行
2012 ・ 11
山
本
裕
二 複雑に見えるスポーツ・身体運動に潜む規則性を探る
日本統計学会・スポーツ
と統計科学の融合シンポ
ジウムⅡ
2012 ・ 3
山
本
裕
二 剣道に潜む切替ダイナミクス
第21回運動学習研究会
2012 ・ 6
34th A n nua l Cogn itive
Science Conference
2012 ・ 8
2012年度 統計関連学会
連合大会(企画セッショ
ン・話題提供)
2012 ・ 9
山本 裕二,奥村 基生 剣道という共同行為の文法
木島 章文,横山 慶子
門田 浩二
日本スポーツ心理学会第
39回大会
2012 ・ 11
堀田 典生,西垣 景太 血流制限下筋力トレーニング中の血圧応答
尾方 寿好,伊藤 守弘
石田 浩司
第16回日本体力医学会東
海地方会
2012 ・ 3
Effects of Chest Wall Restriction on Cardio-respiratory 17th Annual Meeting of
Responses, Muscle Deoxygenation and Performance during the European College of
Sports Science
Maximal Exercise
2012 ・ 7
石田 浩司,片山 敬章 胸郭制限が定常負荷運動時の呼吸循環応答に及ぼす影 第67回日本体力医学会大
会
岩本えりか,堀田 典生 響
杉浦 弘通
2012 ・ 9
第67回日本体力医学会大
会
2012 ・ 9
Y. Yamamoto,
M. Okumura, A. Kijima,
K. Yokoyama, H. Suzuki,
K. Kadota, and K. Gohara
山
本
裕
K. Ishida, K. Katayama,
E. Iwamoto, H. Sugiura,
and N. Hotta
Stochastic dynamics hidden in Japanese martial arts
二 集団の動きの創発機序を探る
石田 浩司,伊坂 忠夫 大会運営に関する検討と提案―学会大会の理想と現実
川中健太郎,近藤 徳彦 ―(「これからの日本体力医学会の発展を目指して―将
来構想検討委員会報告」シンポジウム)
重松 良祐
―  44  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
学会名
年月
堀田 典生,西垣 景太 血流制限をかけた筋力トレーニング時の高い昇圧反応
尾方 寿好,伊藤 守弘 と痛みの関連性
石田 浩司
第67回日本体力医学会大
会
2012 ・ 9
永峰康一郎,原亜 珠沙 呼気中アセトンに着目した運動による脂肪燃焼効果の
石田 浩司,片山 敬章 推定
近藤 孝晴
第 4 回日本安定同位体・
生体ガス医学応用学会大
会
2012 ・ 10
堀田 典生,西垣 景太 血流制限をかけた筋力トレーニング時の高い昇圧反応
石田 浩司
と筋代謝受容器反射の関連性
東海体育学会第60回大会
2012 ・ 10
The recognized societal values of sport after the 2011 disas- 3rd international conferter in Japan
ence on sport & society
2011 ・ 7
K. Sasaki
表 題
安藤 良介,齋藤 輝 Thiel 法固定遺体を用いた大腿部・中間広筋のバイオメ 第117回日本解剖学会
谷口 圭吾,秋間 広 カニクス的アプローチ ―超音波エコーおよび実測に
安宅 弘司,永石 歓和 よる筋束長の比較―.
鈴木 大輔,片寄 正樹
秋田 恵一,藤宮 峯子
2012 ・ 3
H. Akima, and A. Saito
Unique neuromuscular activation in the vastus intermedius X I X C o n g r e s s o f t h e
during dynamic knee extensions.
International Society of
Electromyography and Kinesiology
2012 ・ 7
H. Akima, and A. Saito
Muscle activation patterns of quadriceps synergists including X I X C o n g r e s s o f t h e
the vastus intermedius during fatiguing dynamic knee exten- International Society of
Electromyography and Kisions.
nesiology
2012 ・ 7
A. Saito, and H. Akima
Effect of knee joint angle on EMG-force relationship of X I X C o n g r e s s o f t h e
quadriceps femoris involving vastus intermedius muscle.
International Society of
Electromyography and Kinesiology
2012 ・ 7
Validity of fascicle length of the vastus intermedius: comR. Ando, A. Saito,
K. Taniguchi, M. Katayose, parison ultrasonographic estimation and direct measurement
in cadavers.
K. Akita, M. Fujimiya,
and H. Akima
X I X Congress of the
International Society of
Electromyography and Kinesiology
2012 ・ 7
秋間 広,齋藤 輝 動的膝伸展運動時の筋活動—関節角度関係において中
間広筋と他の筋との間には逆位相の関係がある.
第67回日本体力医学会
2012 ・ 9
安藤 良介,齋藤 輝 屍体の大腿四頭筋における筋束長推定法の妥当性の検
谷口 圭吾,片寄 正樹 討.
藤宮 峯子,秋間 広
第67回日本体力医学会
2012 ・ 9
―  45  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
吉子 彰人,日置 麻也 大腿部筋間における筋内脂肪の比較.
兼平 奈奈,島岡 清
齋藤 輝,小池 晃彦
榊原 久孝,押田 芳治
秋間 広
学会名
年月
第67回日本体力医学会
2012 ・ 9
日置 麻也,吉子 彰人 1H-MRS による大腿四頭筋およびハムストリングの筋細 第67回日本体力医学会
兼平 奈奈,島岡 清 胞内脂質と血液成分との関係.
齋藤 輝,小池 晃彦
榊原 久孝,押田 芳治
秋間 広
2012 ・ 9
秋間 広,齋藤 輝 動的膝伸展運動時の中間広筋を含む大腿四頭筋の筋疲 第25回日本トレーニング
労特性.
科学会大会
2012 ・ 12
H. Nunome, K. Inoue, and
Y. Ikegami
A novel-comparison of shock absorbency between composite The 3rd World Congress
and artificial turf (Oral)
on Science and Soccer
2012 ・ 5
H. Nunome, H. Shinkai,
and Y. Ikegami
Ball impact kineamtics and dynamics in soccer kicking The 30th Conference of
(Keynote)
the International Society
of Biomechanics in Sports
2012 ・ 7
K. Inoue, H. Nunome,
T. Sterzing, H. Shinkai,
and Y. ikegami
Kinetic analysis of the support leg in soccer instep kicking
(Poster)
2012 ・ 7
N. Sato, H. Nunome, and
Y. Ikegami
Motion characteristics in hip hop dance underlying subjective The 30th Conference of
evaluation of the performance (Poster)
the International Society
of Biomechanics in Sports
2012 ・ 7
H. Suito, H. Nunome, and
Y. Ikegami
Relationship between the kick start and maximal strength The 17th Annual Congrrss
during isometric knee extension in the swimming (Poster)
of the European College of
Sport Science
2012 ・ 7
H. Nunome, K. Inoue, and
Y. Ikegami
A novel-comparison of shock absorbency between natural The 4th Joint Congress of
turf and composite turf (Oral)
Asian Society of Biomechanics
2012 ・ 9
井上功一郎,布目 寛幸 サッカーのインステップキックにおける支持脚及び腰 第22回日本バイオメカニ
新海 宏成,池上 康男 部の運動力学分析(口頭発表)
クス学会
2012 ・ 9
佐藤菜穂子,布目 寛幸 ヒップホップダンスにおける全身リズム動作の運動学 第22回日本バイオメカニ
池上 康男
的分析
クス学会
2012 ・ 9
井上功一郎,布目 寛幸 サッカーのインステップキック動作において蹴り脚の 東海体育学会第60回大会
佐藤菜穂子,池上 康男 スイングを加速させる支持脚の動作(口頭発表)
2012 ・ 10
佐藤菜穂子,布目 寛幸 ヒップホップダンスにおける主観的評価と動作特性の 東海体育学会第60回大会
井上功一郎,池上 康男 関係(口頭発表)
2012 ・ 10
―  46  ―
The 30th Conference of
the International Society
of Biomechanics in Sports
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
学会名
年月
水藤 弘吏,布目 寛幸 競泳におけるキックスタートを等尺性最大脚筋力との 東海体育学会第60回大会
池上 康男
関係(口頭発表)
2012 ・ 10
布
第10回日本フットボール
学会
2012 ・ 12
井上功一郎,布目 寛幸 サッカーのインステップキックにおける腰部回旋のメ 第10回日本フットボール
学会
新海 宏成,佐藤菜穂子 カニズム
池上 康男
2012 ・ 12
塚田 卓巳,桜井 伸二 インステップキックにおけるインパクト直前の足部の 第10回日本フットボール
井上功一郎,新海 宏成 動きがボールがもつ力学的要素に与える影響(口頭発 学会
表)
布目 寛幸
2012 ・ 12
片山 敬章,岩本えりか 低酸素環境での運動による血流依存性血管拡張能への 鹿屋体育大学国際シンポ
齊藤 満,石田 浩司 影響(シンポジウム)
ジウム2012
2012 ・ 3
岩本えりか,片山 敬章 低酸素環境での運動は非活動肢における順行性と逆流 鹿屋体育大学国際シンポ
押田 芳治,石田 浩司 性の血流パターンを増強させる(シンポジウム)
ジウム2012
2012 ・ 3
片
章 低酸素トレーニングによる生活習慣病予防・改善の可能 第16回 日本体力医学会
性(シンポジウム)
東海地方会
2012 ・ 3
K. Katayama, E. Iwamoto, Influences of diaphragm fatigue on muscle sympathetic nerve 17th European College of
activity and blood pressure during submaximal exercise.
Sports Science, Belgium
K. Ishida, T. Koike, and
M. Saito.
2012 ・ 7
目
山
寛
敬
幸 如何に強く、遠くへ蹴るか?(シンポジウム)
17th European College of
Sports Science, Belgium
2012 ・ 7
齊藤 満,片山 敬章 運動時の神経性循環調節に対する持久トレーニング効 第20回 運動生理学学会
大会
石田 浩司,岩本えりか 果
金尾 洋治,家光 素行
2012 ・ 7
岩本えりか,片山 敬章 低酸素環境が定常負荷運動中の血流パターンに与える 第67回 日本体力医学会
大会
片寄 正樹,押田 芳治 影響
石田 浩司.
2012 ・ 9
片山 敬章,岩本えりか 呼吸筋の疲労による運動時の循環応答
石田 浩司,小池 晃彦
山下 晋,齊藤 満
第67回 日本体力医学会
大会
2012 ・ 9
章 低酸素環境での運動による循環系への影響 〜生活習 第25回 日本トレーニン
慣病予防.改善を目指して〜 (シンポジウム)
グ科学会大会
2012 ・ 12
S. Onodera, A. Yoshioka,
H. Yamaguchi,
N. Matsumoto,
K. Nishimura, T. Saito,
K. Arakane, S. Hayashi,
Y. Takagi, K. Furumoto,
B. Wooram, T. Takahara,
K. Kataama, and F. Ogita.
片
山
敬
Suitability of modified tandem-bicycle ergometer.
―  47  ―
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
講演会,セミナー,講習会,研修会など
氏 名
表 題
会合名
年月
池
上
康
男 [教育講演]スポーツバイオメカニクス
第 3 回臨床鍼灸スポーツ
フォーラム 2012 ・ 7
池
上
康
男 ゴルフバイオメカニクス
2012年 度 PGA テ ィ ー チ
ングプロ B 級講習会
2012 ・ 7
西
田
保 ゴルフ心理学
2012年 度 PGA テ ィ ー チ
ングプロ B 級講習会
2012 ・ 3
西
田
保 ゴルフ心理学
2012年 度 PGA テ ィ ー チ
ングプロ B 級移行講習
会
2012 ・ 7
西
田
保 ゴルフ心理学
2012年度 PGA 入会セミ
ナー
2012 ・ 12
NPO 法人けんこうを支
える会主催「福祉労働者
の健康を考える集い」
2012 ・ 1
島
岡
み
ど
り ラバーバンドエクササイズ(講義と実習)
島
岡
み
ど
り 活発な身体生活・無理のない運動
岐阜大学と十六銀行産学
共同プロジェクト平成24
年度いきいき健康講座
「くるる」第 1 回
2012 ・ 2
島
岡
み
ど
り 活発な身体生活・無理のない運動
岐阜大学と十六銀行産学
共同プロジェクト平成24
年度「くるる」第 2 回
2012 ・ 5
島
岡
み
ど
り 活発な身体生活・無理のない運動
岐阜大学と十六銀行産学
共同プロジェクト平成24
年度「くるる」第 3 回
2012 ・ 10
山
本
裕
二 競い合いから創られる動きの新たな可能性
第 8 回レッツジュニアス
ポーツ体験交流イベント
2012 ・ 1
山
本
裕
二 第 7 回アジア選手権大会に向けて
日本ソフトテニス連盟女
子ナショナルチーム合宿
2012 ・ 4
山
本
裕
二 スキルの獲得とその獲得過程
平成23・24年度岐阜県認
定スポーツ指導者養成講
習会
2012 ・ 11
山
本
裕
二 アスレティックトレーナーに必要なスポーツ心理学の 愛知県アスレティックト
基礎知識
レーナー第 4 回研修会
2012 ・ 12
山
本
裕
二 ソフトテニスとスポーツ心理学
2012 ・ 12
―  48  ―
第15回ヨネックス熊田道
場Ⅱ
Nagoya J. Health, Physical Fitness, Sports Vol.36, No.1 (September 2013)
氏 名
表 題
会合名
年月
蛭
田
秀
一 企画および司会
NPO 法人けんこうを支
える会主催「福祉労働者
の健康を考える集い」
2012 ・ 1
佐
々
木
康 コーチングにおけるソシアル・マネジメント
JRFU・ 育 成 コ ー チ 研 修
会
2012 ・ 1 佐
々
木
康 ワールドカップ2011・テクニカル分析
JRFU・ 育 成 コ ー チ 研 修
会
2012 ・ 1 佐
々
木
康 代表戦略論
JRFU 強化コーチ講習会
2012 ・ 8
佐
々
木
康 日本スポーツ文化論
JOC ナショナルコーチア
カデミー2011外国籍コー
チプログラム
2012 ・ 10
佐
々
木
康 ラグビーにおけるテクニカル分析
JRFU・ 育 成 コ ー チ 研 修
会
2012 ・ 11
秋
間
広 股関節屈曲による大腿直筋の筋収縮は中間広筋の筋活 第 5 回 YMFS ス ポ ー ツ
動を引き起こすか?
チャレンジャーズミー
ティング
2012 ・ 3
秋
間
広 脂肪燃焼に効果的なジョギング&ウオーキング.
平成23年度スポーツ実践
セミナー
2012 ・ 3
Functional properties of quadriceps femoris during knee ex- Sixth meeting at Center
tensions.
for Exercise and Sports
Science Research, Edith
Cowan University
2012 ・ 7
日置 麻也,兼平 奈奈 1H-MRS を用いた外側広筋および大腿二頭筋の筋細胞内 名古屋大学若手女性研究
者サイエンスフォーラム
島岡 清,小池 晃彦 脂質と血液成分との関係.
吉子 彰人,齋藤 輝
榊原 久孝,高橋 英幸
押田 芳治,秋間 広
2012 ・ 8
H. Akima
片
山
敬
章 知ってトクするスポーツ科学.
スポーツ実践セミナー, 2012 ・ 6
名古屋市中スポーツセン
ター
片
山
敬
章 運動時の循環調節に対する呼吸筋疲労の影響
金沢大学 健康・スポー
ツ科学セミナー
―  49  ―
2012 ・ 11
修士論文概要
野球のピッチングにおけるクイックモーションのバイオメカニクス的研究
大学院教育発達科学研究科科
教育科学専攻 生涯スポーツ科学講座 スポーツバイオメカニクス領域
博士前期課程2年 大鹿 晃司
指導教員 池上 康男
1.諸言
野球のピッチングには、ワインドアップやセットポジ
ションの他に、クイックモーションと呼ばれる投球パ
ターンがある。これは、主にランナーが盗塁をする可能
性のある時に用いられ、その警戒のために素早く、かつ
打者に打たれないような投球が求められる。よって、高
い投球技術が求められる投法だと言えるが、これまでに
クイックモーションの投球動作を定量的に明らかにし
たものは見られない。そこで、本研究の目的は、クイッ
クモーションの投球動作をワインドアップおよびセット
ポジションの投球動作と比較し、クイックモーション特
有の動作特性を運動学的に明らかとすることとした。
かった。
クイックモーションの投球動作時間は、ワインドアッ
プ、セットポジションと比べ約半分となり、有意差が認
められた。また、動作時間が短縮されたのは投球動作序
盤のみであった。
投球動作序盤において、軸脚の股関節および膝関節
の屈曲角度が有意に大きくなる一方、股関節の外転角度
が有意に小さくなった。そして、序盤から中盤にかけて
の股関節平均外転角速度、平均身体重心加速度が有意
に大きくなった。
2.方法
被験者は、投手歴が5年以上ある大学生野球選手6
名で全て右投げのオーバーハンドあった。被験者には、
全身21か所に発泡スチロール製のマーカーを貼付し、ワ
インドアップ、セットポジション、クイックモーションの
3つの異なる投球パターンで直球を全力で投球させ、そ
れぞれの投球動作を4台のハイスピードカメラで同期
撮影した。カメラにより記録された映像を用いて、マー
カーを手動でデジタイズし、3次元座標値を算出した。
3.結果
最大ボール速度は、ワインドアップ、セットポジショ
ン、クイックモーションでそれぞれ37.2m/s、37.0m/s、
36.8m/s となり、3つの投球パターンで有意差は認めら
れなかった。また、体幹および投球腕の動きは、3つの
投球パターンで手関節速度を除き有意差が認められな
―  51  ―
4.考察
ボール速度に大きく影響を及ぼすとされる体幹およ
び投球腕の動きに3つの投球パターンでほとんど違い
が見られなかったことから、クイックモーションにおい
ても、他の2つの投球パターンと同等のエネルギーを
ボールに伝えられていたのではないかと考えられた。
動作時間は有意に短縮されたが、短縮が起こったのは
投球動作序盤のみであり、クイックモーションは動作時
間を短縮させつつも、あくまで打者に打たれないような
投球をしなければならず、ボール速度を可能な限り落と
さないようにするため投球動作全体にわたって時間を
短縮することができないのではないかと考えられた。
投球動作を短時間で行うためには、軸脚の股関節およ
び膝関節を屈曲させ身体重心を下げ、ピッチャープレー
トを押し出せる状態にする必要があると考えられた。そ
して、大きな角速度で股関節を外転させることで、急激
に身体重心を投球方向へ移動させ、中盤以降の投球動
作に繋げていると考えられた。
修士論文概要
保育労働と体力 
―保育所保育士についての男女比較による一考察―
大学院教育発達科学研究科
教育科学専攻 生涯スポーツ科学講座 生涯体力科学領域
博士前期課程2年 宮崎由紀子
指導教員 蛭田 秀一
1.序論
近年、保育所では延長保育等の新たな保育サービス
が行われている。労働負担の増加による保育士の心身
への影響が懸念されているが、一般的に女性よりも体力
が高いとされる男性保育士を含めた研究はこれまでほ
とんど行われていない。
上)の条件で4つに分けられた各群において、さらに、
各質問紙調査項目の回答によってそれぞれ2つのサブ
グループに分け、各体力項目について t 検定を行った。
その結果、35歳未満男性の持上げ力及び垂直跳び、35歳
未満女性の最大酸素摂取量では、一日の勤務終了時の
疲労の程度における高疲労度群の体力平均値が、低疲
労度群と比較して、いずれも有意に高かった。
2.研究の目的
従来、女性の職場とされてきた保育所で、同一の職務
に従事する男女の保育士の労働状況、健康状態及び体
力を比較検討するとともに、これまで女性保育士につい
て示されている保育労働と体力との関係性について、男
性保育士を含めて検討することで新たな知見を得るこ
とを目的とした。
5.考察及び今後の課題
男性保育士は女性より高い体力を持って職務に従事
していたが、腰痛や疲労などにおいて必ずしも良好な状
態ではなかった。保育職場では体力が高い人が仕事量
を増大させている可能性のほか、力仕事など男性保育士
への役割期待があることが推察された。労働と体力と
の関係性をより詳細に検討するためには、作業量や作業
強度の客観的評価が必要と考えられ、今後の課題であ
る。
3.方法
民間保育所に勤務する保育士231人(男性27人、女性
204人)を対象に、生活・労働環境、健康、労働に関す
る質問紙調査及び体力測定を実施した。統計処理には
PASW Statistics 17.0を用い、有意水準を5%として分
析を行った。
6.総括
今回の調査結果から、保育労働は身体的に負荷のか
かる労働であることが示され、男性及び女性の保育士い
ずれにとってもトレーニング等によって体力を向上さ
せることは意義があると考えられた。一方で、今後、保
育労働において、個人の持つ体力の利点を引き出すこと
が可能となる方策を探っていくことの重要性が示唆さ
れた。
4.結果
立位体前屈以外の体力項目(握力、持上げ力、垂直
跳び、最大酸素摂取量)の各平均値は、いずれも男性
が女性より高かった。男女別かつ年齢別(35歳未満/以
―  52  ―
修士論文概要
中間広筋を含む大腿四頭筋の筋形状と発揮筋力との関係
大学院教育発達科学研究科
教育科学専攻 生涯スポーツ科学講座 スポーツ生理学領域
博士前期課程2年 安藤 良介
指導教員 秋間 広
1.緒言
膝関節の伸展動作に作用する大腿四頭筋は、様々な
身体活動に大きく貢献する筋群である。しかし、大腿四
頭筋の1つである中間広筋(VI)の機能は十分に明らか
にされていない。筋機能を検討する手段の1つに、超音
波法を用いて羽状角や筋束長などの筋形状を調べるこ
とが挙げられるが、生体の VI の筋形状に関する報告は
数件であり(Blazevich et al., 2006 他3件)
、VI の筋形
状と筋機能の関係を実験により検討した先行研究は皆
無である。以上のような背景から、本論文では、超音波
法を用いて推定した筋束長の信頼性を検証し(実験1)
、
そのうえで大腿四頭筋の各筋の筋形状と膝伸展力との
関係(実験2)
、膝伸展運動時の VI の筋束の短縮動態
と膝関節角度との関係(実験3)について検討すること
を目的とした。
2.方法
実験1では、ヒト屍体5体の両脚を用いた。大腿部の
皮膚上から VI と外側広筋(VL)の超音波画像を撮影し
た。超音波画像から算出された筋束長の推定値と、各筋
の剖出後に測定した筋束長の実測値を比較した。
実験2では、健康な成人男性11名の大腿四頭筋の筋
形状を測定し、それらと膝関節角度90°での等尺性最大
膝伸展力(MVC)との関係をステップワイズ法による
重回帰分析を用いて検討した。
実験3では、健康な成人男性7名に膝関節角度90°、
115°、140°、165°における等尺性の膝伸展力を発揮させ
た。安静時および筋力発揮時の VI と VL の超音波画像
から筋束長を推定し、安静時から MVC 時の筋束長の変
化率を算出した。
3.結果
実験1では、先行研究で頻繁に用いられてきた手法
の1つである、外挿法(Blazevich et al. 2009)により
算出された筋束長は、実測値を非常に良く反映していた
(ICC, VI: 0.815, VL: 0.853)
。
実験2では、VI の筋厚と羽状角が MVC を統計学的
により説明できることが示された(筋厚:R2 = 0.72, P <
0.01, 羽状角:R2 = 0.57, P < 0.05)
。
実験3では、安静時から MVC 時における VI の筋
束長の変化率は、膝関節角度90°で24% であり、165°で
は17% であった。一方、VL は膝関節角度90°で17% であ
り、165°では22% であった。つまり、両筋の筋束の短縮
動態は逆のパターンであった。
―  53  ―
4.結論
本論文で得られた知見を以下に示す。1)外挿法は、
高精度で筋束長を推定できる手法の1つである。2)膝
伸展力と筋形状との関係は、VI が大腿四頭筋の他の構
成筋と比べて高い。3)膝関節角度90°と165°における、
VI と VL の機能的役割は異なる可能性がある。これら
は、VI 自体の機能や他の構成筋との相互作用について
の理解を促進する一助になると考えられる。
平成24年度 共同研究者一覧
安
飯
家
池
石
石
伊
伊
伊
今
上
大
岡
奥
奥
小
大
鍵
梶
桂
金
叶
川
楠
久
小
越
齊
坂
櫻
佐
佐
藤 詳 子
田 忠 行
光 素 行
上 久 子
黒 哲 也
黒 真 理 子
藤 雅 史
藤 健 司
藤 智 式
枝 敏 彦
向 貫 志
澤
功
本
敦
田 援 史
田 愛 子
野 雄一郎
畑 美喜子
小 野 美 和
田 紘 嗣
和 仁
尾 洋 治
俊 文
田 裕 樹
正 隆
保 田 正 和
坂 井 留 美
中 敬 一
藤
満
崎 貴 彦
井 伸 二
藤 寿 一
藤 耕 平
名 古 屋 大 学 医 学 部 保 健 学 科
藤 田 保 健 衛 生 大 学 医 学 部
立
命
南
館
大
山
学
大
学
石 黒 内 科 ク リ ニ ッ ク
新潟県立大学人間生活学部
東 京 都 老 人 総 合 研 究 所
淀 屋 橋 健 康 増 進 セ ン タ ー
愛
金
知
学
城
泉
短
学
武
期
院
蔵
大
大
大
学
海
学
滋
学
び
園
賀
わ
大
大
こ
学
学
学
院
大
学
藤 田 保 健 衛 生 大 学 医 学 部
岐
川
三
武
愛
阜
崎
菱
大
療
名
蔵
県
福
古
丘
知
皇
帝
医
短
立
学
看
平
大
屋
病
期
大
護
館
京
学
祉
大
大
成
学
院
学
学
学
大
学
愛知医科大学 メディカルクリニック
京
都
北
新
愛
鈴
大
翔
潟
医
知
鹿
中
学
医
学
大
療
療
福
祉
院
科
京
学
大
大
学
大
大
学
学
学
学
名古屋大学医学部附属病院総合診療部
日
本
女
子
体
育
大
野
田
海
木
山
石
中
中
真
優
宏
春
也
子
成
智
絋
鉄 雄
あさみ
雅 嗣
勤
学
愛 知 学 院 大 学 心 身 科 学 部
東
佐
柴
新
鈴
袖
高
巽
田
田
学
寺 島
道 用
永 井 美 奈
長 崎
成 瀬
服 部 洋
福
典
藤 木 理
古 川
堀 田 典
堀
文
三 浦 望
三 橋 良
村 本 名
安 田 好
柳 本 有
山 田 節
山 之 内 国
山 本
楊
衛
吉 田 和
渡 邊 航
徹
亘
子
大
達
兒
之
代
妙
生
子
慶
子
史
文
二
子
男
薫
平
人
平
岐 阜 市 立 女 子 短 期 大 学
名古屋大学・愛知大学 非常勤講師
山
形
大
学
岐阜スポーツ科学トレーニングセンター
名
古
浜
屋
松
市
医
立
大
科
大
学
学
東 京 都 老 人 総 合 研 究 所
名 古 屋 市 立 大 学 大 学 院 
システム自然科学研究科生体情報専攻 
( 健 康・ 栄 養 政 策 学 分 野 )
鈴
名
鹿
古
愛
み
医
屋
知
科
し
知
学
文
学
よ
愛
療
理
大
院
市
工
大
大
民
学
学
病
業
学
大
院
学
東 京 都 老 人 総 合 研 究 所
名古屋学芸大学管理栄養学部
ミ キ ハ ウ ス 歯 科 医 院
中
部
大
学
中
部
大
学
国
際
基
督
教
大
学
山
口
福
祉
文
化
大
学
豊
橋
技
術
科
学
大
学
兵 庫 大 学 健 康 科 学 部
山
田
外
科
内
科
山 之 内 糖 尿 病 予 防 研 究 所
名
桜
愛
静
中
知
岡
大
京
大
淑
徳
学 教
学
大
育
大
学
学
部
学
(五十音順)
―  55  ―
平成24年度 非常勤講師一覧
氏名
本務先
現職
担当科目
担当時間数
張
成
忠
有
限
会
社
桜
華
取 締 役
健康・スポーツ科学
90
湯
海
鵬
愛
知
県
立
大
学
教 授
〃
60
下
村
典
子
自
宅
研
修
〃
90
柴
田
優
子
自
宅
研
修
〃
150
野
中
壽
子
名
冨
樫
健
二
三
吉
澤
洋
二
名
内
田
博
桶
野
水
藤
古
屋
市
学
教 授
〃
60
学
教
授
〃
120
学
准 教 授
〃
90
昭
株 式 会 社 フ ァ ミ リ
代表取締役
〃
120
留
美
自
〃
120
弘
吏
愛
師
〃
120
重
古
屋
宅
知
学
立
大
大
経
済
大
研
院
修
大
学
講
秦
真
人
愛 知 学 泉 短 期 大 学
准 教 授
〃
120
島
典
広
東
学
准 教 授
〃
90
司
NPO 法 人 卓 球 交 流 会
理 事 長
〃
150
山
田
耕
海
学
園
大
―  56  ―
平成24年度 大学院生名簿
大学院医学系研究科(健康社会医学専攻)
学年
専門分野
氏名
指導教員
学年
専門分野
氏名
D4
精 神 健 康 医 学
吉山和代
小川
D3
健康スポーツ医学
陳
ナ
押田
D4
精 神 健 康 医 学
和田尚子
小川
D3
健康スポーツ医学
夏目有紀枝
押田
D4
精 神 健 康 医 学
鵜生嘉也
小川
D3
健康スポーツ医学
木
蘭
押田
D3
精 神 健 康 医 学
吉岡眞吾
小川
D3
健 康 栄 養 医 学
近藤志保
石黒
D3
健康スポーツ医学
飯田蓉子
押田
D2
健康スポーツ医学
日置麻也
押田
D3
健康スポーツ医学
岩本えりか
押田
D2
健 康 栄 養 医 学
持丸由香
石黒
D3
健康スポーツ医学
杉浦弘道
押田
氏名
指導教員
タ
指導教員
大学院教育発達科学研究科(教育科学専攻・心理発達科学専攻)
学年
専門分野
氏名
指導教員
学年
専門分野
D3
スポーツ行動科学
鈴木啓央
山本
D1
生涯スポーツ科学
王
旭
島岡
D3
生涯スポーツ科学
藤原一子
池上
D1
生涯スポーツ科学
齋藤
輝
秋間
D3
生涯スポーツ科学
井上功一郎
布目
M2
生涯スポーツ科学
大鹿晃司
池上
D3
生涯スポーツ科学
佐藤菜穂子
池上
M2
スポーツ行動科学
竹中裕人
山本
D3
生涯スポーツ科学
満
倉
蛭田
M2
生涯スポーツ科学
宮崎由紀子
蛭田
D3
スポーツ行動科学
千鳥司浩
山本
M2
生涯スポーツ科学
安藤良介
秋間
D1
生涯スポーツ科学
辻本典央
池上
M1
生涯スポーツ科学
中島敬照
布目
D1
生涯スポーツ科学
伊賀崇人
布目
M1
スポーツ行動科学
村瀬大希
山本
D1
生涯スポーツ科学
松井一洋
布目
M1
生涯スポーツ科学
吉子彰人
秋間
D1
スポーツ行動科学
岡野
山本
M1
生涯スポーツ科学
山下
片山
昇
―  57  ―
晋
平成24年度 研  究  生  名  簿
氏名
指導教員
研究事項
1
山 下 良 子 押田芳治 糖尿病食事療法に関する研究について
2
和 田 昌 樹 押田芳治 太極拳の運動生理学的解析
3
福 積
4
張
5
福 田 博 美 押田芳治 健康と子どもに関する研究
亨
布目寛幸
琬 じ ん 島岡みどり
6
後藤ひとみ
押田芳治
7
斯 日 古 楞 押田芳治
所属
平成24年4月1日
~
平成25年3月31日
㈶愛知県健康づくり振興事業団
あいち健康の森健康科学総合センター
健康開発部 主任
平成24年4月1日
~
平成25年3月31日
平成24年4月1日
サッカーの育成年代におけるインステッ
プキックの動作解析
~
平成25年3月31日
平成24年4月1日
中国における子供の生活習慣と体力につ
いての研究
子どもの健康に影響を及ぼす生活条件に
ついて
研究期間
~
平成25年3月31日
愛知教育大学 教育学部
准教授
愛知教育大学 教育学部
教授
平成24年4月1日
~
平成25年3月31日
平成24年4月1日
~
平成25年3月31日
平成24年4月1日
インスリン抵抗性の発症に関する研究
~
平成25年3月31日
―  58  ―
投稿規定
1 .原著、資料、総説、短報、その他の未掲載の論文で、健康・スポーツ科学の研究に寄与するものを掲載する。
2 .論文の筆頭著者は、本センターの専任教員、大学院生、研究生、非常勤講師、共同研究者および名誉教授とする。
なお、専任教員以外の者が筆頭著者の場合は、専任教員との共同執筆とすることが望ましい。
3 .論文は、原則として予備登録の手続きを経て、編集委員会に定められた期日までに提出されたものとする。
4 .論文の採否は、編集委員会で最終決定する。
5 .原稿、図表、写真の枚数制限は原則としてもうけないが、編集の都合上必要があれば投稿者と協議のうえ制限す
る場合がある。
6 .原稿はワードプロセッサーで作成し、ファイル(Word、Excel、Powerpoint などで作成したほとんどのファイルで
対応可能)で本センター事務室に提出する。
7 .論文の構成は、表題、英文表題、著者名、ローマ字著者名、英文抄録(400語以内)、本文、文献とする。英論文
では表題、著者名、抄録、本文、文献の順番とする。
8 .図表および写真は、できるだけ英文で簡潔な説明をつける。
9 .文献は、原則として和文英文とも著者姓のアルファベット順に記載し,表記形式は「体育学研究」に準ずること
が望ましい。(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jspe3/ から「学会誌」を参照)
10.別刷は希望者による注文購入とし、筆頭著者には PDF 版を配布する。
編  集  委  員  会
石黒 洋(委員長)
山本 明子
山本 裕二
佐々木 康
Editorial Board
H. Ishiguro (Chief Editor)
A. Yamamoto
Y. Yamamoto
K. Sasaki
※著者の所属は、平成24年 3 月 1 日現在のものである
総 合 保 健 体 育 科 学
平成 25 年 9 月 30 日 印 刷
平成 25 年 9 月 30 日 発 行
発 行 名古屋大学総合保健体育科学センター
〒464-8601 名古屋市千種区不老町 E-5-2(130)
電話(052)789­-3946(ダイヤルイン)
印刷 株式会社 荒 川 印 刷
ISSN-0289-5412
HEALTH, PHYSICAL FITNESS & SPORTS
VOL. 36 No. 1
総合保健体育科学
NAGOYA JOURNAL OF
《 目 次 》
CONTENTS
Examination of the scaling region in fractal dimensional analysis
using the GP method for empirical data
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Hiroo SUZUKI and Yuji YAMAMOTO
The relevancy of the output and outcome indicators
for Nagoya Health College, and the requested secretarial function
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Joji ONISHI, Hiroki ARAFUKA, Yukio OIDA
Naomi KATAYAMA, Chikako KATO, Kiyoshi SHIMAOKA
Masakazu NAITO, Hiroshi AKIMA and Hisataka SAKAKIBARA
1
7
第 三十六巻 一 号
The effect of short-term resistive training on muscle function and
morphology for elderly men and women
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Akito YOSHIKO, Akira SAITO, Maya HIOKI
Ryosuke ANDO and Hiroshi AKIMA
第 36 巻 1 号
21
Master theses (abstract)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
高齢者を対象とした自宅での短期間レジスタンストレーニングが・
筋機能・形態に及ぼす影響
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 吉子彰人,齋藤 輝,日置麻也
安藤良介,秋間 広
1
実データに対する GP 法を用いたフラクタル次元解析における・
推定領域の検討
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鈴木啓央,山本裕二
7
なごや健康カレッジのアウトプット・アウトカム指標の適合性・
および事務局が共通して持つべき機能についての検討
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大西丈二,荒深裕規,種田行男
片山直美,加藤智香子,島岡 清
内藤正和,秋間 広,榊原久孝
21
修士論文の紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
二〇一三
2013
₂₀₁₃
The Research Center of Health, Physical Fitness and Sports
Nagoya University, Nagoya, JAPAN
名古屋大学総合保健体育科学センター
Fly UP