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レジリエンス及び社会的スキルと 精神的健康との関係について

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レジリエンス及び社会的スキルと 精神的健康との関係について
〈学位論文〉
レジリエンス及び社会的スキルと
精神的健康との関係について
兵庫教育大学大学院
学校教育研究科修士課程
教科・領域教育学専攻
生活・健康・総合内容系コース
M 0 9 2 2 5 K
前 田 道 子
目
I.はじめに・
次
・・・・・・・・・・・・・…
@ 4
■.方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 9
皿.結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 11
1.社会的スキル尺度の分析・・・・・・・・・・・・・・・・… 11
(1)因子分析結果
(2)下位尺度間の関連
(3)男女差の検討
(4)男女別の相関
(5)男女込みの相関
2.精神的回復力尺度の分析・・・・・・・・・・・・・・・・… 14
(1)因子分析結果
(2)下位尺度間の関連
(3)男女差の検討
(4)男女別の相関
(5)男女込みの相関
3.精神健康調査表尺度の分析・・・・・・・・・・・・・・・… 17
(1)因子分析結果
(2)下位尺度間の関連
(3)男女差の検討
(4)男女別の相関
(5)男女込みの相関
4.全尺度間相関・・’’’’’’’’’’’’’’’’’’’’’’20
5.ネガティブライフイベント尺度の分析・・・・・・・・・・… 21
(1)全体の得点割合
(2)内容の割合
IV.考察・・・・・・・・・・…
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 25
謁寸舌辛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 27
引用文献・・・・・・・・・・…
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 28
資料・・・・・・・・・・・・…
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 30
I.はじめに
私達は、ネガティブライフイベントとして予想を絶する事件・事故,自
然災害,離婚,死別,失業や退職,病気や怪我など、様々なことが起こり,
それにより社会不安や経済的な問題に遭遇している。話も,多かれ少なかれ
これを避けて通る事は出来ず,個人の精神的健康にも深刻な影響を及ぼす
ことが指摘されている。(若林,1998)
1990年代から注目され始めた比較的新しい研究領域にレジリエンスと
いう概念がある(Masteneta1.1990)。レジリエンスは、困難で脅威的な
状況にも関わらず,うまく適応する過程・能力・結果のことをさし、レジ
リエンスの状態にある者とは,このような困難で脅威的な状況にさらされ
ることで一時的に心理的不健康な状態に陥っても,それを乗り越え,精神
病理を示さず、よく適応している者をさしている(小塩ら,2002)。レジ
リエンスは幅広い概念で捉えられており,高辻(2002)が言うには,レジ
リエンスは個人の内的な性格特性としてだけでなく,個人のおかれた環境
への適応プロセス全体も含めて包括的にとらえられている概念であるとも
言われている。
また一方では,生物学的精神医学や社会精神医学の領域を中心に,1980
年以後,カを持ってきた精神疾患理解のための理論モデルとして,1「脆
弱性モデル」と,2「ストレスモデル」などが挙げられる。21世紀の精神
医学において期待されるのが,明確な予防・治療的視点を打ち出すrレジ
リアンスモデル」と言える。このモデルのなによりの特徴は,発病の誘因
となる出来事,環境,ひいては病気そのものに抗し,跳ね返し,克服する
復元力,あるいは回復力を重視・尊重し,発病予防,回復過程,リハビリ
テーションに正面から取り組む観点を持っている。レジリアンスモデルは,
心身複合体としての個人に備わる復元力ないし回復力を引き出すよう心が
け,統合的な観点から柔軟な前向きの仕方で治療にとりくむ理論布置を備
えている。そこで,精神科臨床の実践をさらに勧めるうえで,今日,r脆弱
性モデルからレジリアンスモデルヘ」,および「ストレスモデルからレジリ
アンスモデルヘ」という形で,精神医学における治療論,回復論を正面か
ら身据える方向である。
レジリアソスをめぐる研究,またレジリアソスの観点からの治療の実践
をやぐっては,広義の精神病理学と生物学的精神医学からなる様々なアプ
ローチがあり,レジリアソスは領域横断的な概念である。こ二の述語は,も
ともと欧米では,親からの虐待といったトラウマにさらされた子どもの外
傷性精神疾患の病態理解,およびその予防を念頭において使用され,現在
もこの考え方が主流である。レジリアソスの概念を拡大解釈してその発展
的な使用を試み,統合失調症,気分障害などについても,この観点を論じ
ている。
レジリアソスの用語については,日本では,レジリアソスはレジリエン
スとも表記され,まちまちで一定していない。レジリアソスとレジリエン
スの発音は,それぞれフランス語,英語に由来する。
脆弱性モデルとは,精神疾患の病因,発病過程において,固体にすでに
備わっている発病促進的に作用する生物学的な基礎をもつ脆弱性を想定す
るもので,病因論の観点からは,脆弱性に病気の最終的な原因を帰する点
では還元論的立場が優位と言える。脆弱性モデルは統合失調症の病因理解
で提唱されたのであるが,躁うつ病にもこのモデルがしばしば適応される。
脆弱性は,発病に果たす個人の側の決定的な生物学的要因を指し示す概念
で早発痴呆の提唱者であるクレペリン以来のドイツ精神医学における内因
性の病因概念に源を持ちながら,心理社会的要因とかみ合わせて新たな装
いで構想されたものと言える。
ストレスモデルでは,例えばテロリストによる死の恐怖に突然さらされ
る,津波災害に遭うといったように,少なくとも理念的には病因が特定の
ストレスに一義的に決定されると構想されている。その意味で,このモデ
ルでも病因論の観点からは還元論的立場が優位である。多くの精神疾患で
は,例えば,対人関係のストレスが誘因となり統合失調症を発生するとい
うように,少なくとも発症要因の一つに広義のストレスの想定も可能であ
る。
現代精神医学において,明確な予防・治療的視点を打ち出す理論布置を
持っているのが,レジリアンスモデルである。このモデルのなによりの特
徴は,発病の誘因となる出来事,環境,ひいては病気そのものに抗し,跳
ね返し,克服する復元力,あるいは回復力を重視・尊重し,発病予防,回
復過程,リハビリテーションに正面から取り組む理論布置をもっている。
病因論の観点からは,病因を一義的に特定する立場はとらず,単純な因果
論的見方から離れ発病は非線状的,あるいは多元的に決定されるという柔
軟な立場をとる。心身複合体としての個人に備わる復元力ないし回復力を
弓1き出すよう心がけ,統合的な観点から柔軟な前向きの仕方で治療に取り
組むことが期待される。
精神医学におけるレジリアソスの問題枠は,もともと子どもの成長過程
研究に端を発している。アメリカの心理学者ウェルナーは1955年より,
ハワイ諸島の」つの島において,周産期に何らかの問題をかかえた698名
の子どもを対象に,身体面と知的面での発育に注目して成人になるまで長
5
期追跡調査を行った。その結果,201名は明らかな危険因子を持ち,「脆弱」
と評価される一方,約三分の一の子どもは大変健康な成人に成長したこと
が明らかになり,この健康な人たちについて「レジリアソス」の語を用い
た。ティスロンによると,これが広義の精神医学領域でレジリアソスの語
の最初の使用だという。
精神医学における「レジリアソス」は「ストレス」と同様に元来,物理
学の分野での使用法に準じる形で使用されており,病気に陥らせる困難な
状況,ひいては病気そのものを跳ね返す復元力,回復カと理解された。そ
の言葉から防御因子とか回復因子,防御,回復に向けた力動的過程の2つ
の意味を見出した。防御因子は,①生物学的次元とパーソナリティの次元
からなる個人特性②家族,社会などの集団特性に別れ,現在はパーソナリ
ティ特性における防御因子の研究が多い段階である。英米圏では,パーソ
ナリティ特性における防御因子にかかわるレジリアソスは,エゴ・レジリ
アンシーと呼ばれることがある。具体的に言うと,「他人と良好な関係を結
ぶカがある」ことが人格特性におけるレジリアソスに挙げられる。そうす
ると人格特性としてのレジリアソスは,脆弱性因子,危険因子の対極に位
置することがわかる。そのため,レジリアソスを非脆弱性と定義するフラ
ンスの研究者がいる。
レジリアソスのもう一つの意味である困難な状況,また病気に対する跳
ね返し・回復の力動的過程は防御因子を包括する広い概念で,ルサーはこ
の意味でのレジリアソスを「明らかに不都合な状況において,ポジティブ
な適応をもたらす力動的過程」と定義している。ルサーらは,r防御因子」
にはレジリアンシーの言葉を用い,跳ね返し・回復の「力動的過程」には
レジリアソスの言葉を用いる事としている。
心理・社会学の領域でのレジリエンスの歴史は,1970年代から諸外国で
様々な領域におけるレジリエンス研究がなされている。重篤な障害をもつ
患者について,厳しい逆境に直面しながらも適応的な結果を示す要因につ
いての研究が行われたことがきっかけとなった(Ba1awin,Ba1dwin,
Kasser,Zax,Sameroff&Seifer,1993)。1970年代,統合失調症の厳しい
精神病の中において,その症状の表出は皆一定ではなく,仕事における能
力の関係,社会的な関係,結婚,そして十分な責任能力の有無といった様
な個人の特性があることが研究者によって発見された
(Germery,1970;Zigg1er&G1ick,1986)。過去約20年間の経験に基づいた
研究の中で結果としてレジリエンスの研究は単に子ども,家族,環境の要
因についての研究ではなく,逆境に対する良好的な適応にどのような要因
6
が寄与しているのか,ということが研究されるようになっていった
(Luthar, Cicchertti, &Becker, 2000)。
このようにレジリエンス研究は様々な発展を遂げたが,この分野の研究
が盛んになるにつれ,その専門用語の使い方,調査内容,調査対象を疑問
視する研究者も多くなっている。レジリエン・ス研究について先行研究を見
ていくと,1990年代ごろから“resi1iency”と書かれた論文を多く日にす・
る。(Ba1dwin,Ba1dwin,K&sser,Zax,Sameroff&Seifer,1993;Carpentieri,
Mu1hem,Doug1as,Hama&Fairdough,1993)。など“resi1ience”と
“reSi1ienCy’’は辞書的に意味は変わらない。しかしreSi1ienCyという言
葉の使用について様々な議論がある。Masten(1994)によると“resi1iency”
という言葉は,レジリエンス研究の中の個人内要因を示す時に使用される
べき言葉だと述べている。K1ohne(1996)が自身の研究の中で,個人内要因
としてのレジリエンスを“巫go・Resi1iency”と表現したように,その専門
的な言葉の使い方は定まっていない。
厳しい逆境の中で適応的な結果を示す要因についての研究が諸外国で
行なわれ始めたときにはrレジリエンス」との呼び方はされていなかった。
なぜ幾人の子供たちが不利な状況で申し分なくできるのか説明するために
考案され,なぜ不利な状況にもかかわらずうまくやる子どもがいるのかに
ついて説明するために調査された(Ba1dwin,Ba1dwin,Kasser,Zax,
Sameroff&Seifer,1993)という。レジリエンスという言葉は辞書的な
意味から派生した概念であるといえる。初期の研究においてレジリエンス
という言葉は“回復する”といった動詞として頻繁に使用されていた。し
かし,1970年ごろから近接した領域の研究での成果と共に,一分野のレジ
リエンス研究として多くの注目を浴びるようになった。レジリエンスの定
義は大きく分けて3つある。第一に個人が持っている個人内特性に着目し
たもの,第二にその劇的な変化の過程に着目したもの,第三は操作的定義
および,前提を明確にする必要性についてである。本研究では第一の個人
内特性について研究することとした。レジリエンス研究では,調査尺度も
様々で,対象者自身に関する尺度として健康度の調査では,精神的健康を
測定する尺度・心理的な悩みを調査する尺度・ストレスの兆候指標の測定
尺度・精神疾患尺度・身体的健康尺度・器質的健康度尺度,性格的な特徴
として,認知特性尺度・自己効力感尺度・情動性・情緒的不安定・自己感
知・外向性・内向性・将来への展望・外部への興味と関係性・新しいもの
への興味・生活満足感・自己概念・など多岐にわたっている。能力につい
ては,問題解決能力・情動的統制力・現実統制力・対処法略・コーピング
7
スタイル・ストレス感知力・社会的機能・行動的適応力など,行動面調査
では具体的に,行い,家庭(普段の生活を含む)および学校または社会に
おける行動様式および行動特徴がある。この尺度では,行い等について・
攻撃性・非行・薬物乱用・逸脱行動・士気などがある。学校の問題として
は,学力的な問題尺度・算数の能力・仲間との関係・適応性などの調査が
ある。(広島文教女子大学紀要 42.2007)
日本におけるレジリエンス研究は外国に比べて遅れている。しかし,
1998年から8年間連続で自殺者が3万人を超え,その頃の凶悪犯罪・犯
罪低年齢化,質的変化・所得の格差による貧困者の増加・虐待問題など欧
米化の影響により拡大し,2000年頃からレジリエンス研究が少しずつ増加
し注目を浴び始めていた。とても重要な研究だと感じている。
レジリエンスの定義3つのおもな内容は,第一,個人が持っている個人
内特性,Mastenら(1984.1994.1990)は,rストレスブルな出来事にさら
されても,能力をはっきりと示すことである」としている。第二にその劇
的な変化の過程に着目した「健全な子供の発達の概念的なモデル(Hiew,
Mori,Shimizu&Tominaga,2000)」など,第三に操作的定義および,前
提を明確にする必要性ではMasten(1994)は,レジリエンスという言葉
を敵対的なきびしい生活の状況下において,個人が前向きな順応の維持に
ついていて言及する時に,もっぱら使用するように推奨している。
本研究は,その実体も踏まえ青年期におけるレジリエンス及び社会的ス
キルと精神的健康との関係について研究をした。レジリエンスの測定とし
て小塩(2002)の尺度を使用した。小塩らは,Jeweta1(1999)やWagni1d
&young,(1993)などのレジリエンス測定に関する先行研究の項目内容を
参考に,精神的回復力尺度を作成し,日常生活での苦痛を伴うライフイベ
ントの経験があるにもかかわらず,自尊心を高く維持している青年をレジ
リエンス状態にあるものとみなし,そのような青年がほかの青年よりも高
い精神的回復カを維持できるか否かの検討を行っている。
そこで、本研究では,アイデンティティが確立する心理的困難が多い青
年期に着目し,レジリエンスと社会的スキル,精神的健康との関係を明ら
かにすることを目的とした。
8
皿.方法
調査対象:近畿圏内の大学に通う男女434名(男性154名,女性280名)
A・B・C・Dの4大学を対象とした。
A大学は人間生活学科で養護教諭などの免許が取得できる。明るい学生
が多数おり,自然が多く環境がよい場所にある。コースが多く資格がとり
やすいため目的意識を持った学生が多い。
B大学は人間福祉学部で中学・高校の保健体育の免許が取得できる。授
業では英語の科日が多く手話も学んでいる。めぐまれた環境の中,部活が
盛んである。
C大学は心理学部で養護教諭の免許が取得できる。自然が多くめぐまれ
た環境で学生はセンスもいい。
D大学は小・中・高の教員免許が取得でき,教育実習も夏休みの長い期
間にある。田舎に校舎があるため通学より下宿や寮生が多い。クラブも盛
んである。しかし,外との関わりが薄い。大学生全体の平均年齢は19.73
歳,SD=1.88であった。
手続き:調査期間は2011年7月,大学での講義時間の終了時に集団で実
施した。なお,倫理上の配慮として,調査は匿名とするとともに,答えた
くない質問には答えなくて良い旨,明記した。
調査内容:本研究は以下の尺度より構成した。
1)フェイスシート
(性別,年齢,大学名,学年の記入を求めた)
2)レジリエンスの測定
レジリエンスを測定する尺度として,RQ日本語版として小塩らが作
成したr精神的回復カ尺度」(2002)を使用した。これはr新奇性追求」
「感情調整」「肯定的な未来志向」の3因子,計21項目からなる尺度で
ある。回答は,5段階評定5件法で求めた。
3)社会的スキル測定
Kiss・18(Go1dstein,Sprafkin,Gershaw&K1ein(1986)の作成した社会
的スキル尺度をもとに菊池(1988)が作成した尺度を用いた。回答は5
段階評定で求めた。
4)精神的健康の測定
中川・大坊(1985)による精神健康調査票(The Genera1Hea1亡h
Questionnaire)のGHQ28項目版「身体的症状」「不安と不眠」「社会的
活動障害」「うつ病」の4因子から各4項目を選出した16項目。4段階
評定であり,GHQ28では,その得点が高いほど健康であるといえる。
9
5)ネガティブライフイベントの測定
ネガティブライフイベント尺度(Cohen,KamarcK,&Merme1st,1983;
Tenn−ant & Andrews,1978)で今まで発生した出来事について,
ネガティブライフイベントがまったくない場合を0点,最も高い場合
を100点とし,その間で自由に得点化してもらった。また,そのネガ
ティブライフイベントの内容について10項目を提示し,選定するよう
にした。以下はその内容である。
経験したイヤなこと,困ったこと,悪いことなどで一番たいへんだ
ったことをひとつだけ思い出して書くよう教示した。悪い影響が強か
ったほうが100点;影響がなかったら0点として考えて書くよう教示
した。
内容は,(1)学校や実習での人間関係
(2)恋人,恋愛に関すること
(3)家庭関係
(4)家庭の健康,病気
(5)学業,授業や成績のこと
(6)自分の健康,病気など
(7)家庭の健康,病気
(8)将来や生きがいに関すること
(9)経済的なこと
(1O)その他
以上10項目に対してあてはまる内容にOをつけるよう明記した。
自由記述では,具体的内容を差し支えない範囲で書いてもらうよう
任意回答として求めた。倫理上の配慮としてすべてにおいて,一 嘯ヲな
くて良い旨,嫌なら書かなくて良いとの教示をした。
10
皿.結果
1.社会的スキル尺度の分析
(1)尺度分布
社会的スキル尺度の因子18項目の5段階評定において,各項日の回答
数の合計をパーセントに表した。Figure1に示す。その結果,S16「何か
失敗した時に,すぐに謝ることができます」での回答数が全体の7%を占
め,一番合計が多かった。後は,S3,S9,S12,S13,S14,S17,S18
の6%,S1,S2,S4,S5,S6,S7,S8,S10,S11,S15の5%であっ
た。
Figure1社会的スキル尺度分布
螺
鯉1
叶
固
0% 20%
40% 60% 80% 100%
パーセント
0S1 ■S2 口S3 口S4 6S5 ■S6 ■S7 口S8 ■S9 ■1S10
口S11■S12■S13■S14■S15■S16□S17口S18
(2)因子分析結果
まず、社会的スキル尺度18項目の平均値、標準偏差を算出した。天井
効果およびフロア効果は見られなかった。次に主因子法による因子分析を
行った。固有値の変化は6.52,1.43,1.20,1.06,…というものであり,
3因子構造が妥当であると考えられた。そこで再度3因子を仮定して主因
子法・Promax回転による因子分析を行った。その結果,十分な因子負荷
量を示さなかった1項目を分析から除外し,再度主因子法・Promax回転
による因子分析を行った。Promax回転後の最終的な因子パターンと因子
間相関をTab1e1に示す。なお,回転前の3因子で18項目の全分散を説
明する割合は53.76%であった。
第1因子は4項目で構成されており,「知らない人とでも,すぐに会話
が始められます」「他人が話してるところに,気軽に参加できます」など,
人とのコミュニケーションでの気軽さの内容の項目が高い負荷量を示して
いた。そこで ’気軽さ」因子と命名した。
11
第2因子は6項目で構成されており,「相手から非難された時にも,そ
れをうまく片づけることができます」「こわさや恐ろしさを感じた時に,そ
れをうまく処理できます」など,物事に対する処理能力内容の項目が高
い負荷量を示していた。そこでr処理能力」因子と命名した。
第3因子は7項目で構成されており,「仕事の上で,どこに問題があ
るかすぐに見つけることができます」「仕事をする時に,何をどうやっ
たら良いか決められます」など社交的能力の内容の項目が高い負荷量を
示していた。そこでr社交スキル」因子と命名した。
Table1社会的スキル尺度の因子分析結果(Promax回転後の因子パターン)
項目内容
S5知らない人とでも.すぐに会話が始められます
S1O他人が話してるところに.気軽に参加できます
S15初対面の人に対し.自己紹介が上手1」できます
S1他人と話していて.あまり会話が途切れない方です
I I 皿
.79
.12
一.18
.67
.11
一.03
.62
.12
.02
.59
一.15
.32
.21
.64
一.14
一.07
.63
.12
.10
.63
.04
.10
.53
.18
.02
.37
.19
S1フ周りの人たちが自分とは違った考えを持っていてもうまくやっていけます
一.11
.35
.30
S12仕事の上で.どこに問題があるかすぐ1=見つけることができます
一.15
.20
.64
S9仕事をする時に,何をどうやったら良いか決められます
一.09
.23
.61
.33
一.17
.58
一.05
.11
.56
S3他人を助けることを.上手にやれます
S13自分の感情や気持ちを,素直に表現できます
.19
.05
.53
.31
一.11
.3フ
S4相手が怒っている時1こ,うまくなだめることができます
.17
.23
.25
S11相手から非難された時にも.それをうまく片づけることができます
S7こわさや恐ろしさを感じた時に、それをうま<処理できます
S8気まずいことがあった相手と,上手に和解できます
S6周りの人たちとの問でトラブルが起きて毛.それを上手に処理できます
S14あちらから矛盾した話が伝わってきてもうまく処理できます
S2他人にやってもらいたいことを,うまく指示することができます
S18仕事の目標を立てるのに、あまり困難を感じなし、方です
因子間相関 I I
I 一 .54
II 一
皿
.58
.59
皿
(3)下位尺度間の関連
社会的スキル尺度の3つの下位尺度に相当する項目の平均値を算出し,
「気軽さ」下位尺度得点(平均3.08,8刀0.89),「処理能力」下位尺度得
点(平均3.11,8刀O.68),r社交スキル」下位尺度得点(平均3.26,8万O.67)
とした。内的整合性を検討するために各下位尺度のα係数を算出したとこ
ろ,「気軽さ」でα=.81,「処理能力」でα=.79,「社交スキル」でα=.80
と十分な値が得られた。社会的スキルの下位尺度間相関をTab1e2に示す。
3つの下位尺度は互いに有意な正の相関を示した。
12
Table2社会的スキルの下位尺度間相関と平均,瑚”係数
気軽さ 処理能力社交スキル 平均 50 α
気軽さ 一
処理能力
社交スキル
.55‡‡ .61*中 3.08
0.89 ,81
一 .65** 3.11
− 3.26
0.68 ,79
0.67 .80
**
ρく〃
(4)男女差の検討
男女差の検討を行うために,社会的スキルの各下位尺度得点についてt
検定を行った。その結果,「気軽さ」下位尺度については男女の得点差は有
意ではなかった(t(432)=一1.23,n,s.)。「処理能力」下位尺度(t(432)=
山2.49,アく.05)と「社交スキル」下位尺度(T(432)=一2.07,アく.05)につ
いて,女性よりも男性のほうが高得点を示していた。
Table3男女別の平均値と50およびt検定の結果
男性 女性
平均 80 セ値
平均 50
気軽さ 3,15 0,93
処理能力 3,22 0.69
3,04 0.86 −1,23
社交スキル 3,35 0.69
3,21 0.65 −2.07 中
3,05 0.67 −2.49 北
*ρ〈.05,
(5)男女別の相関
男女別の社会的スキル尺度間相関係数をTab1e4に示す。男女共にr気
軽さ」,r処理能力」,r社交スキル」の間に有意な正の相関が見られた。こ
れらの結果と男女の得点差の検討結果(Tab1e3)から,男性も女性も気軽
に物事を行うことが日常の色々な処理能力や,人とのコミュニケーション
に深い関係があると考えられる。
Table4社会的スキル尺度男女別相関係数
気軽さ 処理能力 社交スキル
‡‡ ホホ
気軽さ 一
.55 .57
処理能力 .55州
ー .65
ヰヰ
社交スキル .66州
.64州 一
舳ρく0ア
右上=女性,左下1男性
(6)男女込みの相関
男女込みの相互相関をTab1e5に示す。「気軽さ」,「処理能力」,「社交ス
キル」の間に有意な正の相関が見られた。男女込みと男女別の男女の「気
軽さ」,「処理能力」,で.55,男女込みと男女別の女子の「処理能力」,と「社
交スキル」での得点.65と同じ結果を示した。
13
Table5社会的スキル尺度の相互相関(男女込み)
気軽さ 処理能力
社交スキル
気軽さ
.55” .61舳
処理能力
社交スキル
‡‡
一 .65
州ρく07
2.精神的回復力尺度の分析
(1)尺度分布
精神的回復力尺度の因子21項目の5段階評定において,各項目の回答
数の合計をパーセントに表した。Figure2に示す。その結果,R20r困難
があっても,それは人生にとって価値のあるものだと思う」R36「私は色々
なことを知りたいと思う」共に6%で全体での回答数の合計が多かった。
後は,R19,R21∼R28,R30,R35,R37,R38が5%,R29,R31,R32,
R34,R39が4%,R33「その目の気分によって行動が左右される」のみ3%
であった。
Figure2レジリエンス(精神的回復カ)尺度分布
蛾
騨1
中
国
0% 20%
40% 60% 80% 100%
パーセント
図R19●R20口R21口R22■R230R24●R25口R26■R27■R28口R29
6R30■R316R32■R33■R34■R35口R36口R37口R38團R39
(2)因子分析結果
精神的回復力尺度21項目の平均値、標準偏差を算出した。天井効果お
よびフロア効果は見られなかった。次に主因子法による因子分析を行った。
固有値の変化は5.96,2.29,1.69,1.36,…というものであり,3因子構
造が妥当一
ナあると考えられた。そこで再度3因子を仮定して主因子法・
Promax回転による因子分析を行った。その結果,十分な因子負荷量を示
さなかった2項目を分析から除外し,再度主因子法・Promax回転による
14
因子分析を行った。Promax回転後の最終的な因子パタ]ンと因子間相関
をTab1e1に示す。なお,回転前の3因子で21項目の全分散を説明する
割合は49.52%であった。
第1因子は7項目で構成されており,「自分の将来に希望をもっている」
「将来の見通しは明るいと思う」など,将来への希望を表す内容の項目が
高い負荷量を示していた。そこで「将来への希望」因子と命名した。
第2因子は6項目で構成されており,逆転項目のr新しいことをやり始
めるのはめんどうだ」と「色々なことにチャレンジするのが好きだ」など,
物事にチャレンジする内容の項目が高い負荷量を示していた。そこで
「チャレンジ精神」因子と命名した。
第3因子は6項目で構成されており,「怒りを感じるとおさえられなく
なる」「つらい出来事があると耐えられない」など感情を表す内容の項目
が高い負荷量を示していた。そこでr感情コントロール」因子と命名し
た。
Table1精神的回復カ尺度の因子分析結果(Promax回転後の因子パターン)
項目内容
R24自分の将来に希望をもっている
R22将来の見通uま明るいと思う
.84
一.02
.OO
.75
.01
.02
R27自分の将来にはきっといいことがあると思う
.74
.08
一.04
.6フ
一.12
一.04
.55
.1.1
一.04
.50
.23
.03
.41
一.11
.23
一.24
.フ7
.20
.21
.65
一.02
.28
.62
一.13
.22
.59
一.09
一.23
.57
.30
.27
.41
一.12
一.12
.04
.59
.07
.04
.59
.43
一.08
.54
.02
.10
.47
.31
一.05
.45
一.14
.03
.44
I 皿 皿
R38自分には将来の目標がある
R30自分の目標のために努力している
R20困難があっても.それは人生にとって価値のあるものだと思う
R23いっも冷静でいられるよう1ここころがけている
R34新しいことをやり始めるのはめんどうだ※
R19色々なことにチャレンジするのが好きだ
R25ものごとに対する興味や関心が強い方だ
R28新しいことや珍しいことが好きだ
R31慣れないことをするのは好きではない※
R36私は色々なことを知りたいと思う
R37怒りを感じるとおさえられなくなる※
R39つらい出来事があると耐えられない※
R21白分の感情をコントロールできるほうだ
R29気分転換がうまくできないほうだ※
R32動揺しても,自分を落ち着かせることができる
R33その日の気分によって行動が左右される※
注)※は逆転項目を示す.
因子間相関 I I
I」 一 .54
I −
皿
.21
.19
1II
(3)下位尺度間の関連
精神的回復カ尺度の3つの下位尺度に相当する項日の平均値を算出し,
r将来への希望」下位尺度得点(平均3.73,8刀0.78),rチャレンジ精神」
15
下位尺度得点(平均3.79,8刀。.74),「感情コントロ]ル」下位尺度得点
(平均3.32,8刀O.74)とした。内的整合性を検討するために各下位尺度
のα係数を算出したところ,「将来への希望」でα=.86,「チャレンジ精
神」でα=.82,「感情コントロール」でα=.71と十分な値が得られた。
精神的回復カの下位尺度間相関をTab1e2に示す。3つの下位尺度は互い
に有意な正の相関を示した。
Table2精神的回復カの下位尺度間相関と平均,鋤α係数
将来への希望チャレンジ精神感情コシトロール
平均 80 α
将来への希望
.57舳 .31州 3.73
O.78 ,86
チャしンジ精神
.27** 3.79
− 3.32
0.74 ,82
感情コントロール
0.74 .71
㍑ρく0ア
(4)男女差の検討
男女差の検討を行うために,精神的回復カの各下位尺度得点について
t検定を行った。その結果,チャレンジ精神下位尺度については男女の
得点差は有意ではなかった(t(432)=一0.34,n,s.)。将来への希望下位尺
度(t(432)=一1.83,P〈.05,)。と感情コントロール下位尺度(t(432)=
一1.79,Pく.05)について,女性よりも男性のほうが高得点を示していた。
Table3男女別の平均値と30およびt検定結果
男性 女性
平均 30 平均 30 t値
将来への希望 3,83 0.77
3,68 0.78 −1.83 中
チャレンジ精神 3,80 0.77
3,78 0.73 −0,34
感情コントロール 3,41 0.69
3,28 0.76 −1.79 ヰ
‡ρ<.05
(5)男女別の相関
男女別の精神的回復力尺度間相関係数をTab1e4に示す。男女別は「将
来への希望」,rチャレンジ精神」,r感情のコントロール」の間で有意な正
の相関が見られた。
Table4精神的回復カ尺度男女別相関係数
将来への希望チャレンジ精神感情コントロール
.51州 .3ゴ‡
一 .2ぺ‡
将来への希望 一
チャレンジ精神 .6g㍑
#‡
.32 一
感情コントロ.’ .30舳
州ρく、07
右上=女性,左下=男性
(6)男女込みの相関
男女込みでも3つの因子間は正の有意な相関が見られた。
16
男女込みの相互相関をTab1e5に示す。
Table5精神的回復カ尺度の相互相関(男女込み)
将来への希望チャレンジ精神感情コントロール
将来への希望
.54}^ .41‡‡
一 .45州
チャレンジ精神
感情コントロール
‡‡
マく0ア
3.精神健康調査尺度の分析
(1)尺度分布
精神健康尺度の因子16項目の4段階評定において,各項目の回答数の
合計を1.合計数2.パーセントに表した。Figure3に示す。その結果,
K41rっかれやすい」K43「勉強が手につかない」K45「体がだるい」の3
つが8%で全体での回答数の合計が多かった。後は,K40rいらいらする」
K47rさみしい気持ちだ」7%,K42,K44,K46,K49∼K51が6%,K48,
K52,K53は5%であった。一番合計数が多かったのはK41rつかれやす
い」の1305点であった。
F−gure3精神健康調査分布
ま
世
N
撮2
市
く口
世
曝
鯉1
中
国
0% 20% 40% 60%
80% 100%
パーセント
圏K40■K41口K42口K43■K44■K45■K46口K47■K48■K49
口K50■K51■K52■K53■K54■K55
(2)因子分析結果
まず、精神健康調査尺度16項目の平均値、標準偏差を算出した。天井効
果は見られなかったが,フロア効果が見られた2項目を除外した。
次に主因子法による因子分析を行った。固有値の変化は5.82,1.44,
1.30,.98,…というものであり,4因子構造が妥当であると考えられた。
そこで再度4因子を仮定して主因子法・Promax回転による因子分析を行
17
った。その結果,十分な因子負荷量を示さなかった1項目を分析から除外
し,再度主因子法・Promax回転による因子分析を打つだ。Promax回転後
の最終的な因子パターンと因子間相関をTab1e1に示す。なお,回転前の
4因子で16項目の全分散を説明する割合は68.11%であった。
Table1精神健康調査票尺度の因子分析結果(Promax回転後の因子パターン)
項目内容
I 皿 IV
K50泣きたい気分になる
.82
一.08
.08
一.10
K42悲しい
.80
一.02
.05
.03
K46さみしい気持ちだ
173
.01
一.05
.05
I〈54 心カミ0音い
.60
.19
一.01
,07
一.08
.80
.06
.02
.11
.73
一.09
一.07
一.04
168
.08
一.06
.01
.49
一.04
.13
一.01
一.02
.95
一.02
.08
.02
.81
一.09
,02
.02
.60
.20
一.04
一.05
一.01
.96
.06
.05
.01
.69
K47ひとつのことに集中することができない
K51根気がない
K55むずかしいことを考えることができない
K43勉強が手につかない
K44怒りを感じる
K48腹立たしい気分だ
K40いらいらする
K41つかれやすい
K45体がだるい
因子間相関 II
I .60
.66 .45
II 一
.48 .40
皿
皿 皿
一 .42
w
第1因子は4項目で構成されており,r泣きたい気分になる」r悲しい」
など,憂うつな気分の内容の項目が高い負荷量を示していた。そこで「憂
うつ」因子と命名した。
第2因子は4項目で構成されており,rひとつのことに集中することが
できない」r根気がない」など,集中出来ない様子の内容の項目が高い負
荷量を示していた。そこでr集中力の欠如」因子と命名した。
第3因子は3項目で構成されており,「怒りを感じる」「腹立たしい気
分だ」などすぐに反応する気持ちの内容の項目が高い負荷量を示してい
た。そこで「短気」因子と命名した。
第4因子は2項目で構成されており,rっかれやすい」r体がだるい」な
ど身体に関わる内容の項目が高い負荷量を示していた。そこで「身体症
状」因子と命名した。
(3)下位尺度間の関連
.精神健康調査尺度の4つの下位尺度に相当する項目の平均値を算出し,
「憂一うつ」下位尺度得点(平均2.16,8万0.79),「集中力の欠如」下位尺
18
度得点(平均2.38,8刀0.69),r短気」下位尺度得点(平均2.20,3刀0.78),
「身体症状」下位尺度得点(平均2.92,800.79)とした。内的整合性を検
討するために各下位尺度のα係数を算出したところ,「憂うつ」でα=.85,
「集中力の欠如」でα=.77,「短気」でα=.86,「身体症状」でα=.80
と十分な値が得られた。下位尺度間相関をTab1e2に示す。4つの下位尺
度は互いに有意な正の相関を示した。
Tab1e2精神健康調査表尺度間相関と平均.鋤”係数
短気 身体症状 平均
憂うつ 集中カの欠如
80 α
.61‡北 .40‡# 2.16
0.79 ,85
.42州 .33舳 2.38
0.69 ,77
一 .40‡咄 2.20
0.78 ,86
− 2.92
0.79 .80
、51舳
憂うつ
集中カの欠如
短気
身体症状
舳ρく07
(4)男女差の検討
男女差の検討を行うために,精神健康調査の各下位尺度得点について
t検定を行った。その結果,4つの下位尺度についてすべて男性より女
性のほうが得点が高かった。憂うつ下位尺度では」番高い0,01%水準の
有意差を示していた(t(432)=5.15,P<.001)。集中カの欠如下位尺度(t
(432)=・2.40,Pく.05),と短気下位尺度(t(432)=・2.27,Pく.05),身体症
状下位尺度(t(432)=・2.27,Pく.05),について,有意な正の相関を示して
いた。
Table3 男女別の平均値と50およびt検定の結果
男性 女性
平均 30 平均 50 t値
憂うつ 1,91 0.75
2,31 0,78 5.15‡‡‡
集中カの欠如 2,28 0.69
2,44 0,69 2.40^
短気 2,08 0.80
身体症状 2,78 0.84
2,26 0,77 2.27‡
3,00 0,75 2.75‡
‡ρ〈.05, ‡‡ヰp<.001
(5)男女別の相関
精神的回復カ尺度の男女別の相互相関をTab1e4に,男女込みの相互相
関をTab1e5に示す。男女別は「憂うつ」「集中力の欠如」「短気」「身体症
状」の間に有意な正の相関が見られた。男女込みでも4つの因子間は正の
有意な相関が見られた。
19
Table4精神健康調査尺度男女別相関係数
憂うつ 集中カの欠如 短気
身体症状
憂うつ 一
集中カの欠如 .60舳
.45申串 .59‡ヰ .38‡#
短気 一65㍑
.52州 一 .37‡北
身体症状 .3g川
.40‡ホ .42‡ヰ ’
一 .35” .27州
州ρく01
右上:女性,左下:男性
(6)男女込みの相関
Table5精神健康調査表尺度の相互相関(男女込み)
憂うつ 集中カの欠如 短気
.51㍑ .6ボ‡
憂うつ
集中カの欠如
一 .42州
短気
身体症状
.40ホ‡
.33舳
.40い
身体症状
州ρく0プ
4.全尺度間相関
社会的スキル尺度・精神的回復力尺度・精神健康調査尺度の3つの尺度
の相関をした結果,社会的スキル尺度の「気軽さ」と精神健康調査尺度の
r短気」r身体症状」との間に有意な相関はなかった。社会的スキル尺度の
「社交スキル」と精神健康調査尺度の「身体症状」との間にも有意な相関
はなかった。精神的回復カ尺度の「チャレンジ精神」と精神健康調査尺度
の「身体症状」との間には5%水準の負の相関があった。最も高い正の相
関があったのは,社会的スキル尺度の「処理能力」と「社交スキル」の0.65
の1%水準の正の相関であった。全体的に1%水準の有意な相関が見られ
た。特に社会的スキル尺度のr社交スキル」と精神的回復カ尺度のr将来
への希望」が0.52で1%水準の有意な相関があり,社会的スキル尺度の「処
理能力」と精神的回復力尺度のr感情コントロール」が0.54で同じ1%水
準の有意な相関であった。このことから社会的スキル尺度と精神的回復カ
尺度との間に関係があることが伺われる。全尺度相関をTab1e7に示す。
丁射eフ全尺度馳湘関
気軽さ 処理能力 祖父スキルそ覇…への希望チャレシジ精神感情工木口rル憂うつ 集中力の欠如 短気
気車整
.55舳 .61州 37州 .38舳
働
一 .65舳 .㎎舳 .34州
劫本由犬
、24州 一.16州 一.22州 r06
109
.54州 一.27州 一.26州 一.㎜舳
.、20舳
祖咬スキル
■ 一52‡‡ .44‡‡
.35州 一.23州 ..3フ州 ..13舳
一.08
将来への希望
一 .54州
刈舳 一.36州 一.鵯舳 。24州
一.18
一
.菊舳 一.釦洲 一.32州 、.32舳
..1O‡
チャレシ湘神
懸試ノトロ→レ
一 一.珊舳 一.38州 r価舳
..22州
憂5つ
一 一.51舳 ..61州
..が‡
集中カの欠如
一 一冊舳
..33舳
短気
..珊帥
繍
‡ρくOユ ‡‡ρく04
20
5.ネガティブライフイベント尺度の分析
(1)得点差について
質問紙調査の最後に,「あなたが経験したイヤなこと,困ったこと,悪い
ことで」番だいへんだったことをひとつだけ思い出してください。」「それ
はあなたにどれほどの影響をあたえましたか。悪い影響がなかったら0点,
悪い影響があったほど点数が高くなるとしたら0点から100点の間で点
数をつけてください。」と教示した。
その結果,50点以上では,全体の47%と最も多く,50点以下では33%
であった。次いでO点は8%,100点は7%であった。50点以上に100点
は含んでいない。無回答は6%で一番少なかった。無回答においては質問
紙調査の際「無理に答えなくてよい」との教示を行った為なのか,もしく
は答えたくなかった可能性がある。その結果をグラフFigure1に示す。
50
⊥40
章30
120
0!
、10
0
〆争〆〆ず
点数
Figure1ネガティブライフイベント全休点数集計
21
(2)内容の集計
内容は以下の通りである。
その内容はどのようなものですか。下記の中からあるものすべてにOを
つけてください。
(1)学校や実習での人問関係
(2)恋人,恋愛に関するこ
と
(3)家庭関係
(4)自由にできる時間がな
いこと
(5)学業,授業や成績のこと
(6)自分の健康,病気など
(7)家庭の健康,病気
(8)将来や生きがいに関す
ること
(9)経済的なこと
(10)その他
具体的にはどのようなことでしたか。差し支えない範囲でお書きくださ
い。
(1)∼(10)の内容の中で自分にあてはまる回答に○をつける。
具体的内容に関しては,任意での回答を求めた。
内容の割合では,(1)「学校や実習での人間関係」が全体の25%を占め
ていた。次に(5)学業,授業や成績のことが13%,(2)恋人,恋愛に関
することが11%で最も多い。内容の割合を円グラフFigure3に示す。
22
Figure3ネガティブライフイベント内容の割合
10
9
7%
8
■1
■2
口3
口4
■5
■6
13%.
7
2■7
6
11%□8
7%
■9
■10
5
3
13%
9%
4
8%
(1)学校や実習での人間関係(2)恋人,恋愛に関すること(3)家庭関係(4)
自由にできる時間がないこと(5)学業,授業や成績のこと(6)自分の健
康,病気など(7)家庭の健康,病気(8)将来や生きがいに関すること(9)
経済的なこと(1O)その他
大学別ではD大学が(1)「学校や実習での人間関係」が」番多く,全
体の12.2%であった。そして(5)学業,授業や成績のことについても6%
と他の大学より群を抜いて多かった。あと(8)将来や生きがいに関する
ことについても4.2%と他大学より多い。D大学は田舎の山奥にあり通学す
るのに大変な立地にある。そのため学生の多くが寮や下宿生活を余儀なく
することとなり,一目中同じ仲間どっきあわなけれぱならない現実がある。
友達ともしも喧嘩をしたなら学校や家や生活環境全般において何らかの支
障が出てくるのではないかと考えられる。大学則ネガティブライフイベン
23
ト内容集計をグラフFigure4に示す。
Figure4ネガティブライフイベント内容結果
14
12−2
12
10
■A
⊥
ハ8
■B
ギ
6.O
。(6
口C
5.1
4.2
4.
4
2
0
36
3.6
3.3
口D
3.0
フ 2.7
2.4 2』
2.4 24
21
1.
・51.
1 2 3 4 5 6
内容項目番号
7 8 9 10
※凡例のA・B・C・Dは各大学を示す。
6.全尺度間の得点の割合
(1)全尺度間の得点の割合
3つの尺度の得点をそれぞれ合計し,全体を100%で考え表した。3つ
の尺度の中で精神的回復力尺度が44%で一番得点が多かった。
尺度得点の割合
6精神的回復カ
●社会的スキル
ロ精神健康調査
尺度得点
0% 20%
40% 60% 80% 100%
パーセント
24
1V.考察
本研究の第一日的は,レジリエンス尺度と社会的スキル尺度の関係を導
き出すことであった。探索的因子分析をおこない,レジリエンスでは「将
来への希望」「チャレンジ精神」「感情のコントロ]ル」の3つの下位尺度
を得た。また,α係数の分析から内的整合性を示すことも確認された。レ
ジリエンス尺度と社会的スキル尺度との全てにおいて1%水準での正の有
意な相関が認められた。その結果,レジリエンスの高い者は社会的スキル
も高いと考えられる可能性が示唆された。わが国でのレジリエンス測定を
目的として作成された精神的回復カ尺度と社会的スキル尺度特に「将来へ
の希望」「社交スキル」と「感情コントロ]ル」「処理能力」因子との間に
高い相関が認められた。この事から社会的スキルが身についていれば,人
を気遣う心やその場に合った立ち振る舞いができ,レジリエンスも高くな
る場合が多く,自分が今立ち向かわなくてはならない社会の問題を乗り越
えるだけの力をもちあわせていること,すなわち問題解決能力・生きる力
(他人を思いやる心,感動する心,強くたくましく生きる)が養われてい
る可能性が高いことが示唆された。このことから,将来への希望が持て,
目標を決め前に進むことができると考える。人とのコミュニケーションで
も付き合う方法・問題解決能力が身につくと自分の感情コントロールがう
まくできやすいという結果が見出された。精神的健康は社会的スキルより
レジリエンスとの相関が高かった。健康であるということが生きるカに深
く関係していると考えられた。
ネガティブライフイベント尺度に関しては,経験したイヤなこと,困っ
たこと,悪いことで一番たいへんだったことをひとつだけ思い出し,ρ点
∼100点の中で選定させた。50点以上の人が全体の57%をしめていた。
これはアイデンティティが確立する心理的困難が多い青年期に経験したイ
ベントの数,ライフイベントの客観的な影響で主観的なストレスが
精神的症状とより強い相関があることが報告されているこれを指示した可
能性がある。(Coheneta1.,1983;Tennant&Andrews,1978)。
ネガティブライフイベントの内容に関しては,全体では①番の学校や実
習での人間関係が25%,次に⑤の学業,授業や成績のことが13%,②恋
人,恋愛に関することが11%で続いていた。これは心理的困難が多い青年
期に対人関係や学業上において,困難や問題を抱えやすいことが示された。
大学別で言うとA大学は②の恋人,恋愛に関することが他大学より多かっ
た。B大学は③家庭関係が多く,C大学は⑤学業,授業や成績のこと,D
大学は①学校や実習での人間関係が多かった。このことは大学の特色によ
25
り免許・資格の取得の違いや目標の違い,そして部活の活動量,学校の環
境・人数その他色々な違いによる可能性が高い。
自由記述に関しては,任意回答でよいとの教示にも関らず,全体の7割
の人が何らかの回答を記入している。このことは面と向かって誰かに相談
はできないが,内に秘めた日常的なネガティブライフイベントが数多くあ
り困難をきたしている現状であり,自分でコントロールすることが不可能
なネガティブなできごとが,レジリエンスの状況分析能力に何らかの影響
を与えている可能性が示唆された。統制不可能なネガティブライフイベン
ト,つまり予測していない状況で突然起こり得るできごとと考えられる。
そのようなできごとを多く経験する.ことにより,ネガティブな事態に遭
遇したとき,その状況を見極める能力が培われていくのではないかと推測
される。また,この重要かつ統制不可能なネガティブライフイベントを多
く経験している者ほど,将来への希望が強くなる可能性がある。長内・古
川(2004)によるとネガティブライフイベントを多く経験している者ほど,
チャレンジ精神が高いという結果が得られている。レジリエンスはネガテ
ィブライフイベントの経験よりもGHQ28の影響を受けやすいとも言って
いる。小塩(2002)の研究結果を支持している。彼らはこの結果を,レジ
リエンスが危機やストレスに対して常に有効な予防要因になっているわけ
ではなく,個人が危機に陥った状況において,特に重要な役割を担うこと
を示す,と解釈している。いずれにしろ,レジリエンスが高い者は社会的
スキルも高い,そして,ネガティブライフイベントも多く経験しているこ
とがわかった。
今後の課題
本研究では,精神的回復力と社会的スキル尺度の分析・相関を中心に行
ったが,ネガティブライフイベントの自由記述内容のカテゴリーの多さに
驚くと共に,現代の青年期の悩みに対し,要因研究を行っていく必要があ
ると感じた。精神的健康に関しては,家庭環境や社会環境などにおいての
自己の関わり方の研究が必要だと感じ今後の課題と考えている。
26
謝辞
このたびは修士論文を’執筆させて頂くにあたり,研究内容や統計処理が
うまくいかずご迷惑をおかけいたしました鬼頭英明教授には,いつも丁寧
なチェックや適切なご指導を承り心より御礼を申し上げる次第です。また
ゼミの皆様にはいつも助けて頂きそしてやさしく接してくださりとても居
心地の良い場所でありましたことを感謝いたします。
27
引用・参考文献
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加藤 敏・八木剛平 レジリアソス」現代精神医学の新しいパラダイム
2011年5月31目 第2刷発行 金原出版株式会社
Coheneta1.,1983;Tennant&Andrews,1978ネガティブライフイベン
ト
29
資料
アンケート調査のお願い
私は青年期のこころの研究をしています。事件・事故,自然災害,病気や怪我など,
様々なことが起こり,それにより社会不安や経済的問題に遭遇している人々がいます。
私は本研究で,心理的困難が多い青年期に着目し,予防的な能力要因や精神的健康との
関係を調べ,こころの研究に役立てていきたいと考えています。
このアンケートは無記名です。回答者のプライバシーが侵害される心配はありません。
また,アンケートヘの参加・不参加は,ご自分の意思で自由に決めてください。不参加で
あっても,その人に不利益が生じることは一切ありません。皆様の理解とご協力をお願い
いたします。
兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 前田 道子
この調査に関するお問い合わせ先
兵庫県加東市下久米942・1
兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 前田 道子
あなたご自身のことについてお尋ねします。あてはまる所に,記入とOをお書きくださ
い。
性別
男性 女性 / 年齢 (
大学名(
)大学 ・ 大学院 ・ その他
回生 1 2 3 4 その他
このアンケートを記入した月目
平成 23 年( )月(
)歳
)目
【1】
各項目の内容は,あなたの社会的スキルの行動や考え方がどのくらいあてはまるでしょ
うか。回答欄の当てはまる番号にOをつけて答えてください。
ζ ξ ど た そ
つ ち い ・
で て ら て 是
な い と い
い そ も そ
フ い う
で え だ
な な
レ、
い
1.他人と話していて、あまり会話が途切れない方です… 1 2 3 4 5
2.他人にやってもらいたいことを、うまく指示
することができます・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
3.他人を助けることを、上手にやれます・・・・・・… 1 2 3 4 5
4.相手が怒っている時に、うまくなだめることが
できます・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
5.知らない人とでも、すぐに会話が始められます・・… 1 2 3 4 5
6.周りの人たちとの間でトラブルが起きても、それを
上手に処理できます・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
7.こわさや恐ろしさを感じた時に、それをうまく
処理できます・・・・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
8.気まずいことがあった相手と、上手に和解できます… 1 2 3 4 5
9.仕事をする時に、何をどうやったら良いか決められます・ 1 2 3 4 5
10.他人が話してるところに、気軽に参加できます・・… 1 2 3 4 5
11.相手から非難された時にも、それをうまく
片づけることができます・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
そ た
う い
で で
な い
い そ
12.仕事の上で、どこに問題があるかすぐに
ど
ち
ら
と
も
た そ
い う
て だ
レ、
そ
う
㌧’
う
で
な
え
な
だ
レ、
し、
見つけることができます・・・・・・・・・・・・・…
1 2
3
4 5
13I自分の感情や気持ちを、素直に表現できます… ’・・
1 2
3
4 5
14.あちらから矛盾した話が伝わってきても、うまく
処理できます・・・・・・・・・・・・・・・・・…
4 5
15.初対面の人に対し、自己紹介が上手にできます・・…
4 5
16.何か失敗した時に、すぐに謝ることができます・・…
4 5
17.周りの人たちが自分とは違った考えを持っていても、
うまくやっていけます・・・・・・・・・・・・・…
1 2 3 4 5
18.仕事の目標を立てるのに、あまり困難を感じない方です・
1 2 3 4 5
【2】
各項目の内容は,あなたの毎日の行動や気持ち、考え方や関係にどのくらいあてはまる
でしょうか。回答欄の当てはまる番号にOをっけて答えてください。
い どい ど どは は
い ち い ち ち
えらえららいい
か で か
と も と
い な い
フ い つ
と と
1.色々なことにチャレンジするのが好きだ… 1 2 3 4 5
2.困難があっても、それは人生にとって
価値のあるものだと思う・・・・・・・… 1 2 3 4 5
3.自分の感情をコントロールできるほうだ… 1 2 3 4 5
4.将来の見通しは明るいと思う・・・・・… 1 2 3 4 5
5.いつも冷静でいられるように
こころがけている ・・・・・・・・・… 1 2 3 4 5
6. 自分の将来に希望をもっている・・・・・… 1 2 3 4 5
7.ものごとに対する興味や関心が強い方だ… 1 2 3 4 5
8.ねばり強い人間だと思う・・・・・・・… 1 2 3 4 5
9. 自分の将来にはきっといいことがあると思う・・1 2 3 4 5
10.新しいことや珍しいことが好きだ・・・… 1 2 3 4 5
11.気分転換がうまくできないほうだ・・・… 1 2 3 4 5
12.自分の目標のために努力している・・・… 1 2 3 4 5
13、慣れないことをするのは好きではない・… 1 2 3 4 5
い どい ど
ど は は
い ち い ち
え ら え ら
ち
か で
と も
㌧’ な
か
と
と
つ し、
ら い い
と
し、
う
14.その目の気分によって行動が左右される… 1 2 3 4 5
15.新しいことをやり始めるのはめんどうだ… 1 2 3 4 5
16.あきっぽいほうだと思う・・・・・・・… 1 2 3 4 5
17.私は色々なことを知りたいと思う・・・… 1 2 3 4 5
18.怒りを感じるとおさえられなくなる・・… 1 2 3 4 5
19.自分には将来の目標がある・・・・・・… 1 2 3 4 5
20.つらい出来事があると耐えられない・・… 1 2 3 4 5
【3】
あなたの,最近(最近1ヶ月程度)の健康状態についてお伺いします。
以下の各内容について,あなたの状態に最もよく当てはまる番号にOをつけてください。
ま あ す よ
っ ま こ く
た り し あ
く あ あ て
あ て て は
て は は ま
は ま ま る
ま ら る
ら な
な い
し、
1.いらいらする・… ’’’’’’’’’’ 1 2 3 4
2、っかれやすい・・… ’・・’’’.’. 1 2 3 4
3.悲しい・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
4.勉強が手につかない・・・・・・・・… 1 2 3 4
いか
5.怒りを感じる・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
6.体がだるい・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
7、 さみしい気持ちだ・・・・・・・・・… 1 2 3 4
8.ひとつのことに集中することができない・・ 1 2 3 4
9.腹立たしい気分だ・・・・・・・・・… 1 2 3 4
10.よく眠れない・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
11.泣きたい気分になる・・・・・・・・… 1 2 3 4
12.根気がない・・・・・… ....... 1 2 3 4
13.誰かに怒りをぶつけたい・・・・・・… 1 2 3 4
ま
あ
つ
ま
た
く
あ
て
は
ま
す
よ
り
し
あ
あ
て
は
あ
て
は
て
は
ま
ま
る
ら
る
ら
な
な
い
く
ま
い
14.頭が痛い・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
15.心が目音し・・・・・・・・・・・・・・… 1 2 3 4
16.むずかしいことを考えることができない・・ 1 2 3 4
【4】
あなたが経験したイヤなこと,困ったこと,悪いことで一番たいへんだったことをひと
つだけ思い出してください。それは,あなたにどれほどの影響をあたえましたか。悪い影
響がなかったら0点,悪い影響があったほど点数が高くなるとしたら,0点から100点
の間で点数をつけてください。
)点
その内容はどのようなものですか。下記の中からあるものすべてにOをつけてください。
(1)
学校や実習での人間関係
(2)
恋人,恋愛に関すること
(3)
家庭関係
(4)
自由にできる時間がないこと
(5)
学業,授業や成績のこと
(6)
自分の健康,病気など
(7)
家庭の健康,病気
(8)
将来や生きがいに関すること
(9)
経済的なこと
(10)その他
具体的にはどのようなことでしたか。差し支えない範囲でお書きください。
アンケートは以上です。長時間にわたりご協力いただきましてありがとうございました。
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