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「前立腺ユニット外来」を新設します

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「前立腺ユニット外来」を新設します
記 者 発 表 資 料
平成18年10月4日
公立大学法人 横浜市立大学附属病院
総務経営担当課長 鈴木 正雄
横浜市政記者、横浜ラジオ・テレビ記者 各位
TEL 045-787-2804
市大附属病院 に
~最先端の放射線治療をきめ細かく提供~
現在、食生活の欧米化などに伴い前立腺がん患者が急増しておりますが、一方で放射線治療技術の進歩に
より、手術で切らずに根治が可能な最先端医療である「密封小線源治療(ブラキセラピー)」
(*1)や「強度
変調放射線治療」
(*2)ができるケースも増えてまいりました。
(*印について裏面に解説あり)
横浜市立大学附属病院は、平成16年度からこれらの治療法に取り組み、この二つの治療法を同一の施設
で実施している全国的にも数少ない病院として、豊富な診療実績を積み重ねてまいりました。
これらの新しい治療法では、患者さんごとに厳密な治療計画を立てて実施し、治療後も確実にフォローし
ていくといった包括的な診療がとても大切となってまいります。
当病院では、泌尿器科専門医と放射線治療専門医が一つの外来(ユニット外来)で同一の患者さんを診察
し、意見をリアルタイムに交換するなど最先端の医療をきめ細かく提供できるよう、平成 18 年 10 月5日
から全国に先駆けて「前立腺ユニット外来」を新設し、患者さんの通院時にかかる負担軽減やより包括的な
診療を目指してまいります。
1 「前立腺ユニット外来」で提供する医療
(1) 早期前立腺がん患者に対するブラキセラピーの治療計画およびフォローアップ
(2) 前立腺がん患者に対する強度変調放射線治療の治療計画およびフォローアップ
(3) 前立腺がん患者に対する放射線治療の経過や結果についての検討(随時)
2 「前立腺ユニット外来」開設に伴う患者さんのメリット
これまで放射線治療を受ける前立腺がんの患者さんは、泌尿器科と放射線科の双方の外来の行き来が
必要で、外来間移動や通院回数など大きな負担がかかっておりましたが、
「前立腺ユニット外来」の開設
により、このような患者さんの負担が大きく軽減されます。
また、
2科の専門医が同じ外来内で一人の患者さんを診察するため、
リアルタイムに意見が交換でき、
スピーディな治療方針の決定、よりきめ細やかなフォローアップが患者さんに提供されます。
3 「前立腺ユニット外来」の開始日
平成18年10月5日(木)午後から
4 「前立腺ユニット外来」の場所
横浜市立大学附属病院(横浜市金沢区)3階
※以降、毎週木曜日の午後に「専門外来」として設置
泌尿器科外来診察室
5 担当医師
横浜市立大学附属病院所属 泌尿器科専門医
2名
放射線治療専門医 2名
6 受診枠の数(予約制)
毎週木曜日の午後(半日) 約20名
7 その他
なお、前立腺がん治療に関するセカンドオピニオンについては、下記連絡先へご相談ください。
連絡先:横浜市立大学附属病院「総合医療サポートセンター」 045-787-2800(代)
用語の解説
*1「密封小線源治療(ブラキセラピー)」とは、
前立腺がん密封小線源治療は、非常に弱い放射線を出す小さな線源を前立腺内に挿入して永久留置
することによって、前立腺内のがん病巣へ放射線を照射する最先端の高度医療です。早期がん治療の
ひとつとして、欧米では既に広く普及しています。米国では、早期がん治療として手術と同数程度行
われており、有効性と安全性が確認されています。
前立腺がんの密封小線源治療の特徴は、以下のとおりです。
① 高齢者や合併症のある早期がん症例に対し、根治的治療が行える。
② 放射線を前立腺内に集中照射するため、治療効果が大きく、副作用が少ない。
③ 手術等に比べて体への負担も軽く、入院期間も短くなる。
*2「強度変調放射線治療」とは、
一定の強さの放射線を病巣に当てる従来の療法では、周囲の正常な部分にもダメージを与える危険
性があり、特に直腸に近い前立腺や放射線に弱い重要組織が集まる頭頸部のがんでは、重い副作用が
起きやすかったとされています。
強度変調放射線治療(IMRT:intensity modulated radiotherapy)はコンピューターにより高エネ
ルギーX 線の強さを細かく制御することで腫瘍部分のみに放射線を集中させ,周囲正常組織への照射
を軽減させる画期的な高度医療です。IMRT により通常の放射線治療より多くの放射線を前立腺のみ
に照射することができ、
周囲組織である直腸や膀胱への照射量を減らすことができるので効果が高まり、
副作用が軽減できます。治療回数は通常の放射線治療より数日多くなります。精密な線量計算、治療
精度の確保が必須となるために、一部の施設でのみ行うことができる最先端の治療法です。
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