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株式会社エイプラスワイ マーケティング戦略研修資料 (第一回)

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株式会社エイプラスワイ マーケティング戦略研修資料 (第一回)
株式会社エイプラスワイ
マーケティング戦略研修資料
(第一回)
テーマ:インターネットにおける
Webマーケティング手法の習得
1
目次
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
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
研修の目的
ケースシナリオ
研修の進め方
企業が顧客に提供しているものとは
基本的なマーケティング戦略
マーケティング・リサーチの基礎
口コミ口コミマーケティングとは
マーケティング・リサーチ(実例)
仮説の検証
顧客との関係性基盤
研修スケジュール
2
研修の目的
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


インターネットにおけるWebマーケティング手法の習得
企業サイト、販売サイト構築手法の習得
インターネットにおけるプロモーション手法の習得
PDCAサイクルによる経営の継続的改善手法の習得
ロー・スクールやMBAで利用される
「ケーススタディー」を用いることにより、
研修参加者が自社に即した具体的なプランを
イメージしてもらう事を最終目的とする。
3
ケースシナリオ
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
静岡県A市内の商店街にある和菓子屋「しずおか」。
創業は大正初期。現在4代目当主によって経営されている。
年商は1億円超。役員、社員、パートで15名が働いている。
来年度創業100周年を迎えるにあたり、次の100年間を存続する
ための施策を検討した結果、インターネットを利用した、販路の拡
大、企業イメージの向上、高リピーター(ファン)の獲得を目的とす
るプロジェクトを立ち上げた。
 プロジェクトオーナーは当主。20代~30代の若手社員が中心と
なってプロジェクトを推進する体制とした。
 新規で立ち上げる自社Webサイトを中心とし、継続的なマーケティ
ング、プロモーション、販売のビジネスフロー確立と、業務フローマ
ニュアルをプロジェクトの目標成果物とした。
4
研修の進め方
 ケースシナリオの和菓子屋が以下の各項目において実施した
業務手法を、他業種でも利用可能なフレーワークに落とし込
んで説明する。研修内では参加者をグループ分けし、随時グ
ループ単位で「この問題をどう判断するか」を考えてもらい、発
表してもらうことでフレーワークの高度な理解を促す。
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


インターネットにおけるWebマーケティング
企業サイト、販売サイト構築
インターネットにおけるプロモーション
PDCAサイクルによる経営の継続的改善
5
企業が顧客に提供しているものとは
 企業が顧客に提供しているのはモノ(商材)だけで
なく、価値である
ニーズをよく見てみると、単に、基本的なニーズが満たされているよりも、
ニーズ・プラス・アルファーが満たされていることが重要。
(時計に期待される潜在的なニーズ)
1. 時間を正確に知りたい
2. 壊れない時計が欲しい
3. 美しい時計が欲しい
4. 人とは違う時計が欲しい
5.
時間を正確に知りたい(基本ニーズ)
ステータスシンボルとなる時計が欲しい
6. プレミアが付く時計が欲しい
基本ニーズ(1)を満たすだけなら100円の時計で十分。
オメガやロレックスは(1)+(2~6)を商品の価値として顧客に
高額で提供している。
6
企業が顧客に提供しているものとは
(和菓子屋しずおかの場合)
プロジェクトメンバーは、しずおかが顧客に100年間提供してきた
価値とまだ提供できていない価値を定義してみた。
おいしい和菓子が食べたい
(基本ニーズ)
(和菓子に期待される潜在的なニーズ)
1. おいしい和菓子が食べたい
2. 安全清潔な和菓子が食べたい
3. 四季折々の和菓子が食べたい
4. 人にあげたくなるような和菓子
5. 日持ちのする和菓子
6. 家族団らんの場にふさわしい和菓子
7. 綺麗な包装がされた和菓子
8. 1個が100円程度の安価な和菓子
9. Etc…
いくら検討しても、100年間地元で愛されてきた和菓子屋だけあり、ほとんどの潜
在的なニーズも満たしているように思えた中、ある20代の女性スタッフが「私、田
舎のおばあちゃんと一緒にぼた餅を作った事が素敵な思い出になってるんですよ
ね。」と発言。この一言で「和菓子をつくる」というニーズがあるのではないか?と
いう検証するに値する仮説が生まれた。
7
基本的なマーケティング戦略
マーケティング・マネジメントとは、標的市場(地理的、デモグラフィックス、サイコグラフィックス、行動等)を選
び出し、優れた顧客価値を作り出し、分配し、コミュニケーションをすることによって、顧客を獲得し、維持し、
増やすための技術と知識である。
(「コトラーのマーケティング・マネジメント基本編」2002)
(地理的)
1. 静岡県A市内(既存)
2. 静岡県全域(やや開拓)
3. 東日本(未開拓)
4. 日本全国(未開拓)
(デモグラフィックス)
1. 女性20~40歳(最多)
2. 女性50~80歳(多)
3. 男性50~80歳(やや多)
4. 男性20~40歳(少)
(サイコグラフィックス)
1. 既婚・家族同居(最多)
2. 未婚・家族同居(多)
3. 既婚・一人暮らし(少)
4. 未婚・一人暮らし(無)
(インターネット上での行動)
1. 携帯でHP閲覧(最多)
2. PCでHP閲覧(多)
3. スマートフォンでHP閲覧(多)
4. ネット不使用(少)
デモグラフィックス=年齢・性別・家族構成・所得・職業・学歴・居住地域
サイコグラフィックス=ライフスタイル・行動・信念・価値観・個性
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マーケティング・リサーチの基礎
プロジェクトメンバーは、和菓子に対する潜在的ニーズに「和菓子をつくる」というニーズ
があるのではないか?という仮説を検証するための標的市場分析を行った
結果、「静岡県内の」「女性20~40歳で」「既婚・家族同居で」「HPをPCで閲覧
する」人物を標的にマーケティング・リサーチを実施することにした。
ウィキペディアによるとマーケティングリサーチには以下のような手法があることがわかっ
た。
定量調査
調査票(アンケート)
面接法
定性調査
口コミュニケーション(口コミ)
グループ・インタビュー(フォーカスグループ、座談会)
デプスインタビュー
それぞれの手法を検討した結果、最も費用対効果が高いと思われるWeb上での
口コミ調査票(アンケート)を実施することにした。
次ページが実際に実際に調査票調査を行った実例である。
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口コミマーケティングとは
「口コミ」とはウィキペディア
( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A3%E3%82%B3%E3%83%9F )によると「口
コミ(くちこみ、クチコミ)とは噂のうち物事の評判などに関する事。インターネット
上での評判も含む。大宅壮一の造語の一つ。マスコミとの対比的に生まれた言
葉であり、「口頭でのコミュニケーション」の略とみられる。基本的には世俗的な
話題について用いられる語であり、政治的な話題について用いられる世論とは
区別される。」と定義されるが、「口コミマーケティング」は上記にプラ
スしてビジネスモデルとして立てた仮説を口コミコミュニティにぶつけ
てみるアンケートなどによって「噂のうち物事の評判などに関する事」を調査し、
仮説が間違っていないか、間違っているとすると何が間違ってい
るのかを、検証するために行うマーケティング活動のことである。
実際のビジネスモデルを構築する前に口コミコミュニティに仮説をぶつけてみ
て、その結果如何により、計画段階にあるビジネスモデル・業務フローを修正す
ることを「口コミマーケティング」と定義する。
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※本アンケートは2011年4~5月に実際に実施したものです。
口コミマーケティング・リサーチ(実例)
主婦層がメインターゲットの弊社Webサイト(ままさいと)における口コミ
マーケティング・リサーチの実施例(お菓子づくりに関する調査)
溶液(口コミコミュニ
ティ)に投入されたリ
トマス試験紙(仮説)
は、必ず何らかの
口コミマーケティング
とは、リトマス試験
紙(仮説)を溶液
(口コミコミュニ
ティ)に投入してみ
反応を起こし、仮
説の正否を判別
することができる。
るようなものである。
11
F1層:20~34歳までの女性
F2層:35~49歳までの女性
※本アンケートは2011年4~5月に実際に実施したものです。
口コミマーケティング・リサーチ(実例)
アンケート実施結果(設問1) あなたは「なぜ」、お菓子作りをするのですか?
逃避/気分転換 食べるものの用意というのは「しなくてはならないこと」と言えるので、他の「しなくてはならないこ
と」がある場合でも、食べるものの用意に没頭するのは罪悪感が残りづらいので「現実逃避」行動としても有効です。
また、アタマを動かすことと手を動かすことが同時に必要で、かつ出来上がったものは自分自身で消費また、評価
もできる。しかも後に残らない。気分転換としては最高です。
自分で食べるためと会社でみんなと食べるためです。
甘いものを食べたいから。 家族といっしょに。
お腹が空いた時に、甘いモノが食べたい時に、家に材料があれば作る。出掛けたくないので。
ほかで買えないものを、相手に贈りたいから。
娘との思い出をのこしたいため。おいしいお菓子はたくさんあるけど、作ってくれたものを食べた、という記憶をの
こしたい。
出来立てのお菓子を味わいたいから
甘いものが好きなので(特に疲れているとき)
めったに作らないが、作るときは使われている材料をちゃんと知った上で食べたい、食べさせたいという思いで
作っている。
主婦なので、子供と家にいる時間がメインなため、家庭生活を充実したものにするため。子供が、喜んで食べてく
れるとうれしい。
楽しくてストレス発散になるから。
子供が大人になったときに、母の味を思い出として 残して欲しいから。
子供の食べるお菓子に何が入っているか確認できるから
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※本アンケートは2011年4~5月に実際に実施したものです。
口コミマーケティング・リサーチ(実例)
アンケート実施結果(設問2)お菓子作りはあなたに何を与えてくれますか?
気分転換 自己満足
『出来た』という達成感とカロリー。。。 「ケーキ屋さんに売ってるのみたい!」といわれるのを目指して作ってま
す。 そういわれると、たかがお菓子作りですが 自分の自信にもつながります。
喜び、満足感。家族の喜ぶ顔をみれる幸せと、手作りのお菓子を食べさせれる喜び。
市販品を見る目が養われる。 → 市販されているお菓子が、どのような材料を使いどういうプロセスで作られた
かを、推測することができるようになる。
仕事から離れたジャンルで新しいことに挑戦する楽しさ、満足感、達成感が得られます。
ものつくりの楽しさ
優しい気持ちと無償の愛。食べてくれる相手を思って作るときほど、優しい気持ちになれるときはないとおもう。
お菓子作りに限らず、料理をしている時は余計な事を考えずに済む。 ストレスなどから解放されて、ただおいしく
できますように、と没頭することで、心おだやかな時間を得られる。
成功すれば、快適なお茶の時間と心の平安。 失敗すれば、自己嫌悪。
手軽な達成感。
心の安らぎ。 適度にアタマを使い、手も使う中でお菓子を作る以外の雑念が消えていくのが心地よいです。
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※本アンケートは2011年4~5月に実際に実施したものです。
口コミマーケティング・リサーチ(実例)
アンケート実施結果(設問3)お菓子を作るとどんな気持ちになりますか?
達成感/幸せ。 お菓子作りに集中して雑念が払われると、ひとつの達成感を感じます。また、出来上がったお菓
子が思った以上に美味しければ、とても幸せな気持ちになります。
楽しみ!?
作っているときは満たされた気持ちになる。
ああ、私は天才だなと、自分の創造力に惚れ惚れする、時もある。
人を思う、あたたかい気持ちになる。
優しい気持ち。自然と笑みが浮かんでいるとおもいます。
やり遂げたという達成感
満たされた気持ちになります。
こんなにバター使っているのか、とか、こんなに砂糖使っているのか、と知り、なるほどこれは基本的には体に悪い
なと思う。しかし、お菓子の甘さはそれを乗り越える魅惑がある。自分で作って弊害を予測できることで、食べ過ぎ
ないようブレーキをかけることができると思える。自分で自分の食をちゃんと把握できていると感じ、落ち着いた気
持ちになる。
甘い気持ち、いいにおいが部屋に蔓延し、家族の喜ぶ姿が、目に浮かぶ。自己満足感。現実からすこし、逃避で
きる?
作っているときは集中しているため、子供の面倒も主人に任せて「無」の状態です。 出来上がると、食べるのが
もったいないと自画自賛したくなります。
達成感
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仮説の検証
口コミマーケティング・リサーチ(実例)
楽天市場で「和菓子」で検索すると、
51,523件がヒット。
「和菓子」「素材」で検索すると6,655件が
ヒットした。和菓子全体の約13%が「素材」
に関する商品(≒ビジネス)であることが
検証された。
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口コミマーケティングによる
仮説の検証結果
プロジェクトメンバーは、口コミアンケート結果を検証した結果、和
菓子に対する潜在的ニーズに「和菓子をつくる」というニーズがあること
を確信し、新商品として「和菓子の原材料」を商品ラインナップに追加し、
新商品の販売促進ツールとして「和菓子のレシピ」をWebコンテンツとして
無料で提供することを決定した。
そして、 「和菓子の原材料」を商品として販売しているオンラインショップを
調査したところ、クオカ(和・洋菓子素材販売)などがインターネットノダイレ
クトマーケティング(メルマガ等)を活用して、大きな売上を上げていること
が判明した。このことによって、プロジェクトメンバーは仮説が正しいこと
を認識し、仮説に従ったセールスプロモーション規格・ECサイト構築規格
を進めることとした。
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顧客との関係性基盤
プロジェクトメンバーは、口コミアンケート結果を検証した結果、和
菓子に対する潜在的ニーズに「和菓子をつくる」というニーズがあること
を確信し、新商品として「和菓子の原材料」を商品ラインナップに追加し、
新商品の販売促進ツールとして「和菓子のレシピ」をWebコンテンツとして
無料で提供することを決定した。
そして、次のステップとして、プロジェクトの目標であるインターネットを利用
した、販路の拡大、企業イメージの向上、高リピーター(ファン)の獲得を目
的とするWebサイトの
 ビジョン(どうありたいか?)
 ミッション(そのために当社が考える提供価値は何か?)
 サイト構築のテーマ(価値提供のための課題解決テーマ)
 期待効果(目標)
を決定し、今後100年間の顧客との関係性基盤として機能するWebサイト
を構築すべく、検討を開始した。
第二回研修「企業サイト、販売サイト構築手法の習得」に続く。⇨
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研修スケジュール
X月X日
創業塾開催
X月X日
第一回研修
X月X日
第二回研修
X月X日
第三回研修
X月X日
第四回研修
本日は長時間にわたる研修を受講頂きまして誠にありがとうございました。
次回の研修へのご参加を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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