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シンポジウムでの山川ちぐさ氏の資料

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シンポジウムでの山川ちぐさ氏の資料
ベネッセビジネスメイト
業務指導・定着支援事例
2013年2月23日
岡山事業所所長 山川 ちぐさ
㈱ベネッセビジネスメイト 会社概要
■本社
東京都多摩市落合1-34 ベネッセコーポレーション東京ビル内
■岡山事業所 岡山県岡山市北区南方3-7-17
ベネッセコーポレーション本社ビル内
2005年2月2日(2005年4月1日業務開始)
所在地
設 立
5,000万円・・・ベネッセホールディングス 96%
テレマーケティングジャパン2% ベネッセスタイルケア 2%
資本金
※グループ適用関係会社・・・・
㈱ベネッセホールディングス、㈱ベネッセコーポレーション、㈱テレマーケティングジャパン、
㈱ベネッセスタイルケア、㈱シンフォーム、㈱ベルリッツ・ジャパン 、㈱東京個別指導学院
事業内容
東京事業所
岡山事業所
多摩
新宿
南方
高柳
番町
メールサービス
●
●
●
●
●※一部
クリーンサービス
●
●
●
●
OAセンター
●
オフィスサービス
●
マッサージサービス
●
スタードーム
●
(スタッフ部門)
●
●
ベネッセコーポレーション
東京本部ビル
●
●
●
●
ベネッセコーポレーション 2
岡山本社ビル
業務内容
クリーンサービス
トイレ清掃、フロア通路・階段・外周清
掃、ゴミ回収・分別作業、社員食堂
食器洗浄機操作、教具解体 など。
メールサービス
社内定期便、トラック便、郵便物
の仕分け、フロアデリバリー(集
荷・配達)、廃棄重要書類回収・
シュレッダー、会議室設営、商
品見本
展示、軽事務作業など。
OAセンター
ベネッセ各部署から依頼・発注
された大量コピー、製本作業、フ
ロア内複合機トナー交換。
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業務内容
オフィスサービス
ベネッセコーポレーションの総務
サービス代行。ICカードの運用・
管理、事務用品・印刷消耗品等
のデータ管理・発注など。
マッサージサービス
スタードーム
ベネッセコーポレーション従業
員に対する福利厚生でのマッ
サージサービス。
2012年7月より、ベネッセ・
スタードームの運営を行って
います。
国家資格を持つ社員が施術。
スタッフ部門(人事総務部)
すべての従業員が「安心して」「快適に」勤務でき、仕事を通じて成長が果たせるように会社を支える
基盤部門
◆人事・・・採用・教育研修、給与・労務管理、安全衛生委員会の開催など
◆総務・経理課・・予算管理・出納、社内ルール整備など
◆定着推進課・・・障がい者社員の定着支援に重点化、集合研修の開催(コミュニケーション
研修など)、ジョブサポート会(指導にあたる社員の情報交換)開催など
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従業員の状況
(2012/10/1現在 ※出向者、パート社員含む)
≪2005年設立時≫
メール・クリーンサービスなど知的障がい者を
中心に立上げ。
≪以降≫
OAC受託、オフィス業務拡大、スタッフ体制
整備に合せ、身体・精神障がい者の雇用を
拡大。
→多様な障がいの社員を雇用
身体
障害者
手帳
療育
手帳
発達障がい
3人
障がい
者手帳
保持者
合計
健常者
合計
東京
25
44
8
77
39 116
岡山
10
15
10
35
24
計
35
59
18
112
平均
年齢
全社員
34.6 才
障がい者社員
30.8 才
障がい内訳(合計112人)
精神障がい
10人
精神障
害者保
健福祉
手帳
0.5カウント
2人
59
63 175
カウントなし
3人
内部障がい 5人
視覚障がい 6人
重度
30人
知的障がい
57人
聴覚障がい 9人
肢体不自由
12人
シングルカウント
81人
5
重度判定内訳(合計 112人)
就労後の課題
これからも順調に勤務継続できるよう、本人・会社ともに努力していく必要はある。
定着率が上がり、年を重ねる中で、今後のライフステージの変化により、初めて遭
遇する様々な問題・変化にどう対応するか、が課題になってくる。
生活の安定
ライフ
余暇活動、一人暮らし
通勤寮、グループホーム入居
友人関係、結婚
通院・治療
など
長く働き続ける
バラン
ス
ライフステージの変化に合わせて
必要なサポート・支援
※生活の安定は、長く働き続けるの
必須条件
ワーク
働くモチベーション
仕事のレベルアップ
キャリアアップ 異動
先輩・後輩
など
働くモチベーションを維持して、
長く働き続けるために必要なサポー
ト
引き続き、安心して長く働き続けてもらうために、会社、ご家庭、支援
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機関(学校)での支援体制の構築が必要になります。
就労・定着できている従業員に共通していること
1.就労を見据え、準備してきたこと・経験を重ねてきたこと
2.各方面から適切な支援を受けていること
就業・生活支援センター・ハローワーク
障害者職業センター・医療機関
発達障害者支援センター
支援機関との信頼関係がある
中で、
・自身に必要な支援の内容の
理解と伝達
・支援が必要なこと、受けられ
る状態にあること
3.障がい認識(自身の特性)、障がい受容があること
※ご家族も含めて
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1.就労を見据え、準備してきたこと・経験を重ねてきたこと
①就労意欲・意識
・学校出て、働いて、自分で生活するということが、わかっていること。
・上司の指示や要求に合わせて仕事できること。(相手に合わせるということ)
・パートよりも定職、契約社員よりも正社員という目的を持てること。
★会社では、仕事を教えることはできても、働きたいという気持ちを育てることはで
きない。
②職場実習や就労の経験
・実習等の場でいろいろと試して経験すること。失敗すること。
・できたことの喜びを感じる。できないことをできないと受けとめられる。
・体験を通してでしか理解できないことがある。社会性を身につけられる(施設や
学校と職場の違いなど)。
・できる仕事が続けられる仕事になり、向いている仕事となれば、それが好きな仕
事になる。(成功体験を積み重ねること。自分で腑に落ちるには時間と支援が必
要。得意なことや好きなこととできる仕事は違うこと。
・まず就労してみることも。失敗しても働いた経験は次につながる。
給料、一人暮らしという具体的な目標は大きい。
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2.各方面から適切な支援を受けていること
①家庭・学校の力は大きい
・生活のリズム・習慣・躾・手伝い・身だしなみ等就労に必要なことは小さい時から身に
つける。
・就労の方針を持っている家庭は上手に相談機関使う。就労後の企業や支援機関と
の連携もスムーズになる。親と本人の意向を揃える。
・人の話をきちんと聞く、言われたことを素直に取り組む習慣をつける。
・本人の特性を客観的にとらえ、適性・方向付け・必要な期間への連携支援などは、学
校の先生の力も大きい。
②支援機関が関わっていること
・卒業→就職するが失敗(離職・解雇)→自らの障がいに向き合う。
・働いて自立(生活設計)⇔障がいへの理解・受容適正化⇔特性に基づくサービスの
利用→職場適応する上での問題把握と対処方法の理解できているといないのとでは
大きく違う。
③医療機関が関わっていること
・発達・知的障がいでメンタルの問題多い。医療しか対処できないことある(うつ、不安
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障がいなどの診断、薬物療法)。
3.障がい認識、障がい受容があること
①学歴や職歴に関わらず、自分のできる仕事(作業的なことでも)に取り組み、
喜びややりがいを見出している
・学歴や勉強、資格だけで仕事はできないことをわかっている。
・自分の職業能力と報酬の折り合いをつけている。
②自分を振り返ることができる
・事実を振り返る。自分と周囲のことある程度整理できる。(想像力が苦手としても、
ある程度状況を認識し、意思表示できる)。わからない時、困った時、相談や質
問ができる。 ※相談や報告ができる。
(うまく行っていない社員)事実と違うことを自らで失敗経験・体験(小さい頃いじめ、
前職での叱責など)を重ね、不安を増殖させ他者批判や自己否定を繰り返す。
(うまく行っている社員)周囲に認められている、仕事して給料もらえている、お客
様の感謝の言葉に嬉しさや役立ち感を実感できている。
③障がいを周囲に知ってもらい、配慮されて働くことを受け入れられている
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業務シーンで大切なこと
挨拶・報連相などの
コミュニケーション
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挨拶や必要な応対ができるように
実習生向けに作成した簡易コミュニケーション研修の資料(抜粋)。
声が小さかったり挨拶・報告がうまくできない実習生に対して、以下のよ
うな資料を使ってミニ研修を行っている。
「ビジネスマナー」のうち、特に実習中に必要となる、業務シーンでの挨
拶や報告をどう言ったらよいかを説明したうえで、声出し練習をしている。
学校で挨拶や報告方法を練習してきても、実際職場に入ると、どこでどん
な挨拶をすればよいか、だれにどんな報告をしたらよいかがわからなくな
ることがある。
職場での「適切な」声の大きさの練習
小さい人は大きく、場所を考えずに挨拶が大きすぎる人にはロールプレイ
を交えて、どのくらいの大きさが適切かを考えてもらい実行してもらう。
→静かな事務室に入る時に大きすぎる声で入ることはNG。
初めての職場でわからないことを「わかりません」、と言うことは勇気の
いること。それでも確認しないと仕事はできない。
業務支援ツール 具体例
業務メモ・個人ノート
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業務定着支援ツール
初期定着
習熟度UP
更なる
業務習得
業務安定化
能力開発
仕事の見える化
シフト表・月間予定表
写真入りマニュアル
イラスト指示カード
チェックシート
シフト表・月間予定表
業務指示書は不要に
特性に応じた声掛け
★自身のメモ・ノートの活用
▼初期:写真入りマニュアル・チェックシート
自身の目標設定
上司からの方向性提示
新たな業務への挑戦
職種変更・異動
時間メモ①
個人別×担当業務の対応実績時間のメモ
午前・午後別に担当場所のスタートと終わりの時間をメモ。
自身の業務の順番に不安のある従業員に使用。順序を間違えないようにす
るとともに時間を意識させることができる。
自分の仕事に行く時
にシフト表から写し
ておく。
→仕事の順番を間違
えない
時間の目標設定に
必要なメンバーに
は実績時間を示し、
日々の変化を意識
させる。
時間メモ②
個人別の課題の明らかにできる
トイレの回数が多いメンバーはトイレに行ったときに「ト」をメモさせ
ることで報告。これによりトイレの回数が減った。
業務と業務の間に時間がアキすぎている場合は、何に時間がかかってい
るかを確認。
業務と業務
の間が15
分ある。
休憩か準備
に時間がか
かりすぎて
いるのか、
本人と確認
し、必要で
あれば指導
する
メモの作成①
業務中、即メモをとる必要があるため、手元の
紙やよく使うマニュアルに書き込みをしていた
だんだんわけがわから
なくなってきた!!
(本人弁)
メモの作成②
メンバー自身で工夫。工程が長かったり重要な業務は何度もメモを見ること
によってミスを防止するため、自分で見返しやすいようにワードで打って、
手帳にはるようになった。業務単位でインデックスも自分で作っている。
メモの作成③
よく見る業務はパソコンできれいに打ち、横に手書きで業務補足をまとめ
ている。いろいろやってみて、いったん即使うメモ帳に書いたあと、自分
で情報整理して清書することで、自分で使いやすいメモ(業務ノート)に
なっている。
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