Comments
Description
Transcript
色彩選別機の開発 - 十勝産業振興センター
色彩選別機の開発 性能向上と低コスト化を両立する 空気銃制御回路の開発 (平成20年度共同研究課題) 報告者 財団法人十勝圏振興機構 産業支援課(電子技術担当) 田村 知久 株式会社安西製作所 北海道支店 開発設計部 開発設計課 係長 大橋 浩 1. 色彩選別機とは何か 穀物(米、麦)や豆類に含まれる ・着色粒を選別、或いは除去 ・異物(ガラス、プラスチック、異種粒)を除去 シュートタイプ ベルトタイプ 2. 色彩選別機の動作 シュートタイプの選別動作を、ビデオでご覧頂きます 3. 色彩選別機の効果と導入状況 【効果】 ・着色粒などの選別、除去 → 商品性の向上 ・異物の除去 → 食の安心、安全 【導入状況】 • 米、小麦、豆類、雑穀、コーヒー豆など農産物 • ちりめんなど海産物 • スナック菓子、茶葉、乾燥パセリなど加工食品 • 小麦粉、でんぷんなど粉類 • 薬錠、プラスチックペレット、鉱石など工業製品 4. 開発テーマの概要 【開発の背景】 •選別性能に対する市場要求の高度化 •他メーカの製品との競合 【現行製品の構成と開発部位】 5. 現行製品の性能検証と開発目標設定 • 現行製品よりも重い物体を除去可能にする • 現行製品よりも細かな物体を除去可能にする 6. 空気銃駆動部の性能改善(実施例) • 駆動信号幅が短い領域での空気銃吐出圧力を増加 7. 空気銃駆動部のコスト低減(実施例) • 空気銃の駆動をPWM方式に変更し、部品点数削減 • 他にも部品点数削減を実現している PWMは、日本語ではパルス幅変調などと呼ばれる。通電ON/OFF時間 (デューティ)比の設定で、負荷の端子間電圧や電流値を可変制御する方法。 家電製品や自動車のモータ制御やディジタルオーディオ機器の音声出力など 幅広い製品で採用されている。 8. 今後の予定 • 開発した回路の量産設計~色彩選別機への搭載 • 空気銃制御部以外の低コスト化 • 更なる性能改善を目標とした制御回路の研究 (共同開発制御回路を搭載した選別機のデモンストレーション) 参考)安西製作所における色彩選別機の機種展開 安西製作所の大橋係長よりご紹介頂きます 安西製作所における色彩選別機の機種展開 豆用選別機BM-100Dの電源部の改善 新基板により空気銃用の電源ト ランス2個と整流回路基板1個 が不要となります ㈱安西製作所北海道支店開発設計課より • • • • • 昨年から取り組んでおります電子回路の新規開発により、これまでと は違った(トランジスターをたくさん組み込んだ)回路からマイコン制御方 式での回路設計となりました。 実際にかなりの部品点数が減ったこと、それに伴い直流電源部品も 減った為、省スペース化と大幅なコストダウン、そして試作テストにより機 械の選別精度の向上も認められ、小型機種にすぐにでも搭載するよう開 発設計が急がれております。 現在開発を進めているマイコン制御回路の部分は、豆やお米などを色 センサーで感知し、不良品と判定したものだけを空気の力で飛ばす、空 気銃駆動用電気回路です。(エジェクター駆動用電子回路) 今後の開発課題は、更にコンパクト(小型)な選別機を目指すための新 センサー回路の開発設計とそれに伴う単電源化です。 また判定器部分(アンプも含む)の電子回路もマイコン制御化し、コスト ダウンと省スペース化を目指します。