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列車定位置停止確認システム(PDF:79.5KB)
特集論文 列車定位置停止確認システム 山崎 節* Train Fixed−position Stop Check System Takashi Yamasaki 要 旨 在来線・新幹線への可動式ホーム柵導入に伴い,乗客の このシステムは,距離センサによる列車との距離測定, 乗降スペースが制限されることになるため,列車停止位置 及びRFID (Radio Frequency IDentification)タグ・タグリ のずれが乗客の安全な乗り降りを阻害することになる。そ ーダー・タグアンテナを用いた車種識別機能を基に,デー のため,列車の停止時に車両の扉位置とホーム柵の扉位置 タ処理パソコンで演算を行い,列車入線時の残走距離通知 を精度良く合わせる(列車を定位置停止させる) 必要がある。 機能(注1),及び列車が定位置停止したことを通知する定位 三菱電機の可動式ホーム柵は,2003年3月の上飯田連絡 置停止判定機能を実現している。また,運転士・車掌への 線㈱の上飯田線(2駅)への納入を初め,2013年4月現在ま 列車定位置停止状態の通知はLED(Light Emitting Diode) でに,計128駅266ホームへの納入実績がある。 表示灯で行い,列車入線から列車定位置停止までの運転業 当社は,小田急電鉄㈱新宿駅4番・5番ホームに,可動 式ホーム柵を納入するとともに,列車定位置停止確認シス テムを開発して納入した。このシステムによって,運転士が 務を支援している。 (注1) 小田急電鉄㈱新宿駅では,列車先頭位置が20m以内を検知 するとLED表示灯に“×”表示し,運転士に残走距離20m以 内であることを通知する。 列車を定位置停止させたことの確認を可能とした。 LED表示灯 距離センサ 距離センサ 可動式ホーム柵 列車定位置停止確認システム(小田急電鉄㈱) 列車の定位置停止確認を目的とし,可動式ホーム柵システムとともに設置される。可動式ホーム柵の安全運用には,列車をホームの定位置 (停止目標)に停止させることが必要不可欠である。 ( 6 548) * 長崎製作所 三菱電機技報・Vol.87・No.10・2013