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8920 東 祥 - 日本ベル投資研究所

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8920 東 祥 - 日本ベル投資研究所
日本ベル投資研究所
Belletk
ベル企業レポート
IRアナリストレポート
Independent Research Analyst Report
8920
東
祥
~ホリデイスポーツクラブは日本 No.1 の収益力を誇る~
2013 年 9 月 13 日
東証 2 部 名証 2 部
ポイント
・業績は確実に 2 桁成長を遂げており、当社が最も重視する売上高経常利益率も 2013 年
3 月期で 21.4%に上がってきた。スポーツクラブ業界では、断トツの収益力をみせてい
る。今 2014 年 3 月期も、前年度比 12.5%の経常利益 3200 百万円が十分達成でき、引き
続きピーク利益を更新しよう。スポーツクラブの出店は、昨年度の 6 店に対して 7 店を
予定している。宿泊特化型のシティホテルも 2 店オープンした。投資回収の期間はスポ
ーツクラブより長いが、収益性は互角である。
・1 年前に策定した中期 3 ヵ年計画に比べると、出店ペースはやや遅れ気味である。要
因は 2 つあろう。1 つは、大震災後の復興需要で、建設資材の値上がりや人手不足がみ
られること、もう 1 つは採算重視の経営姿勢を貫いているので、ビジネスモデルをレベ
ルアップさせながら、投資を進めていることによる。来 2015 年 3 月期で経常利益 38 億
円、同利益率 22.8%が見込めよう。
・当社は、愛知県の三河安城に本社を置き、ホリデイスポーツクラブを全国に展開する。
大手のスポーツクラブが課題を抱える中で、独自の高収益ビジネスモデルを確立した。
経営の強さは、顧客のニーズに合致したサービスを低コストで提供するという仕組みを
構築したことにある。建設業から出発した経験を活かし、スポーツクラブという「施設
サービス業」を展開し、他社が真似できない経営効率を実現している。主力のスポーツ
クラブは、健康づくりをテーマに、これまでの目標を一段と精緻なビジネスモデルに仕
上げている。会員数 2200 名で高収益が見込めるスポーツクラブ(「総合 450」)に加え、
プールがなくても高収益が達成できる新しいビジネスモデル(「ノンプール 400」)を開
発し、立地に合わせたイノベーションを実現している。
・これによって、都心周辺への参入を本格的に進めている。これまで当社のスポーツク
ラブは投資効率を重視し地方中心であったが、現在の高収益モデルを首都圏中心に展開
し始めた。すでに開設した船橋、座間、海老名、小平、市原に続き、桶川、深谷へと出
店していく。都心への展開が成果を上げてくれば、当社の企業価値は株式市場で一段と
評価されていこう。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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Independent Research Analyst Report
目
次
1.特色
施設サービス業を軸に、ホリデイスポーツクラブを全国に展開
2.強み
競合しない独自のビジネスモデルを確立
3.中期経営計画
4.当面の業績
スポーツクラブに加え、ビジネスホテルも拡大へ
出店拡大で、ピーク利益の更新が続く
5.企業評価
首都圏進出で、当社の実力が一段と認知されよう
企業レーティング A
株価(13 年 9 月 12 日) 1395 円
PBR
2.33 倍
ROE 16.4%
時価総額 257 億円 (18.39 百万株)
PER 14.2 倍
配当利回り 1.1%
(百万円、円)
決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
EPS
配当
2006.3
6766
1196
912
519
47.6
10.0
2007.3
9176
1729
1423
803
53.6
10.0
2008.3
10808
1894
1604
886
53.6
12.0
2009.3
10901
2239
1955
1088
65.8
10.0
2010.3
10580
2340
2090
1100
62.5
10.0
2011.3
10803
2198
2000
1071
60.9
11.0
2012.3
12004
2524
2326
1234
70.2
12.0
2013.3
13271
3043
2845
1591
90.3
14.0
2014.3(予)
14600
3400
3200
1800
97.9
16.0
2015.3(予)
16700
4000
3800
2100
114.2
18.0
(2013.6 ベース)
総資本 30332 百万円
BPS
純資産 10999 百万円
自己資本比率 36.3%
598.1 円
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース
担当アナリスト
鈴木行生
(日本ベル投資研究所 主席アナリスト)
企業レーティングの定義:当該企業の、①経営者の経営力、②事業の成長力・持続力、③業績下方修正の
可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要す
る、D:極めて厳しい局面にある、という 4 段階で示す。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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1.特色
施設サービス業を軸に、ホリデイスポーツクラブを全国に展開
健康生活創造型の施設サービス企業、業界トップの圧倒的収益力を誇る
「健康づくりの東祥」は、まさに健康づくりで社会に貢献することをミッション(使命)
としている。2013 年 6 月時点で、スポーツクラブ(ホリデイスポーツクラブ)55 店(会員
15 万人)
、ビジネスホテル(ABホテル)5 店(637 室)、賃貸マンション(A・City)
50 棟(2070 室)を経営する健康生活創造企業である。
既存のスポーツクラブとは一線を画し、少子高齢化時代に合った新しいスポーツクラブ
作りを実践している。顧客ニーズに合致したものでありながら、儲かる仕組みも確立した。
しかも、他社が真似しようとしても、そう簡単に真似ができないのである。施設内での動
き易さ、プールやスタジオの効果的な配置など、ユーザー目線でコストパフォーマンスを
追求し実現している。
フィットネス関連の上場企業比較(関連5社)
社名
店舗名
コード
市場
業界順位
店舗数
売上高(12年度)(億円)
経常利益 (億円)
売上高経常利益率(%)
株価 (9/12)(円)
時価総額 (億円)
PBR (倍)
ROE (%) PER (倍)
配当利回り (%)
東祥
ホリデイ
セン トラ ルスポーツ
セントラル
ルネサンス
ルネサンス
メガロス
メガロス
コシダカHD
カーブス
8920
4801
2378
2165
2157
東2
東1
東1
JQ
JQ
9位
53
133
28
21.4
2位
154
469
25
5.3
3位
105
386
20
5.2
6位
26
144
4
2.5
10位
1197
113
19
16.8
1395
257
2.3
16.4
14.2
1.1
1635
187
1.2
9.7
12.8
2.1
755
161
1.6
12.1
13.3
1.9
1488
58
1.2
2.1
57.5
0.5
3070
295
2.7
30.2
9.2
1.6
(注)売上高、営業利益は全社ベース。業界順位はフィットネス部門の売上ベース。
コシダカHDのフィットネスはFC加盟店ベース。12年度のカーブスは2012.8期。
PBR、ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。
スポーツクラブで上場している専業 3 社(セントラルスポーツ、ルネサンス、メガロス)
と比べれば、規模の点では業界 7 位であるが、営業利益の額(12 年度で 30 億円)
、利益率
(同売上高経常利益率 21.4%)では断トツトップである。それ以外の競争相手としては業
界トップのコナミスポーツ(コナミの主力はゲーム)、ティップネス(サントリー系)、オ
ージースポーツ(コスパ、大阪ガス系)、アクトス(バローグループ)などがある。また、
女性専用 30 分フィットネスのカーブス
(コシダカホールディングス)
が急成長しているが、
ビジネスモデルはかなり異なり、直接的競合はみられない。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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フィットネスクラブ売上高ランキング(2012年度)
順位
会社名
売上高 伸び率 順位
会社名
1
コナミスポーツ&ライフ
798
-3.2
11 アクトス
2
セントラルスポーツ
469
1.2
12 ジェイアール東日本スポーツ
3
ルネサンス
386
4.7
13 ジェイエスエス
4
ティップネス
315
2.6
14 キッツウェルネス
5
オージースポーツ
147
-2.8
15 グンゼスポーツ
6
メガロス
143
3.3
16 明治スポーツクラブ
7
東急スポーツオアシス
142
2.5
17 コパン
8
スポーツクラブNAS
141
8.7
18 ヒカリ
9
東祥
132
21.7
19 スポーツアカデミー
10 カーブスジャパン
113
34.3
20 文教センター
(注)伸び率は前年度比
(出所)月刊レジャー産業資料 2013年9月号
(億円、%)
売上高 伸び率
87
2.1
86
15.5
70
2.3
55
0.5
49
5.8
49
2.0
44
16.1
41
9.3
39
-6.3
36
0.6
競争よりも顧客を重視
スポーツクラブの潜在マーケットはまだ相当あるが、業界大手の業績は必ずしも十分で
はない。大都市の中心に大型施設を作ると、コストが高くなる。集客はしやすそうでも、
会員の継続的確保にはかなり苦労するからである。
沓名(くつな)社長は競争戦略を別の形で考えている。何よりも「マーケットありき」で、
少子高齢化社会にあった健康づくりを支援する施設サービス業としてのビジネスモデルを
作り、当社が目指すそれに合致する顧客がいるかどうか、スポーツクラブでいえば、1 施設
あたり 2000 人以上の会員を十分確保して、長期的に維持していけるかどうかを第一に考え
ている。
そのための圧倒的なコスト競争力と差別化されたスポーツクラブのモデルはほぼ確立し、
現在の 55 店(6 月現在)をあと 2 年で 70 店に増加させようとしている。長期的には 100 店を
目指している
建設・不動産業から施設サービス業へ、創業以来三度の業態進化を遂行
沓名社長は 1979 年に 29 歳で土木建設業の東和建設を創業、公共工事の下請けなどで、
基盤づくりをした。その後、86 年に、分譲マンションのディベロッパー(祥福不動産)に
参入した。土地を購入し、マンションを建設して、分譲するという不動産開発である。当
時戸建て住宅にも参入したが、十分な競争力が発揮できないとして撤退している。
不動産ディベロッパーも好不況の波の中で安定性に乏しく、一定の規模以上にはなれな
いということで、次の事業を考えていた。ゴルフの練習場やパターコースなどをやったが、
季節変動の影響が大きい。そこでいつも春のような環境を保ちつつ、運動不足を解消し、
健康を保ちつつ高齢化社会に対応できるビジネスとしてスポーツクラブに思い至った。
そこからがユニークで、同業のスポーツクラブとは全く違った発想でビジネスモデルを
確立していったのである。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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ホリデイスポーツクラブの特長
投資の視点
営業の視点
顧客の視点
・建設、不動産業で培ったノ
ウハウを活かし、設計段階
でむだのない内容に作りこ
む。建設費は同業の半分レ
ベル。
・大人を対象とし、子供は入れ
ない仕組みなので、管理がし
易い。
・大人の美と健康づくりを志向し、
月会費がリーズナブルである。
・土地は定期借地として、
土地オーナーの土地活用
と連携させて、投資を抑え
る。
・都会のテナントビルなど地
代の高いところ、独自のス
マートな設計で施設ができ
ないところには進出しない。
・建設コストは安くする一方、
マシンなどの器具はいいも
のを数多くそろえる。
・会員2000人でも高収益を
確保できるモデルを開発。
・会員の使い勝手(機能)や導
線(移動)をよく考えて、むだの
ない人員で運営している。
・初心者のセルフトレーニング
を対象としており、アスリート
志向のマンツーマン的サービ
スは提供しない。
・スタジオやプールのプログラ
ムについても、メニューの人気
化を図っており、多くの会員が
参加できるようにしている。
・会員の獲得は織り込みチラ
シと紹介が中心で、獲得費用
も業界より3割ほど安くすんで
いる。
・サービスが行き届いており、自
分に必要なメニューを十分こな
せる。
・昼間に最も人が入るなど、女
性、高齢者などのバランスがよく、
コミュニティ作りにも力を入れて
いる。
・インストラクターは指導者では
なく、顧客へのサービス提供者
という視点でスタジオを盛り上げ
ている。
・スポーツドリンクとは別に、運
動後の栄養を考え、野菜ドリンク
をカゴメとコラボレーションしてい
る。
(注)当社はスポーツクラブ事業(ホリデイ:売上構成比81.2%、営業利益率24.4%)、ホテル事業(ABホテル:同8.2%、
同29.3%)、賃貸事業(賃貸マンション:同10.6%、同46.0%)の3部門で事業を展開。(2012年度実績ベース)
三河安城から全国展開へ
スポーツクラブは、17 年前の 96 年に本社のある三河安城(人口 16 万人、愛知県)でス
タートさせた。その後多い時には年 6~8 店出店しながら、現在に至っている。投資額は 1
店当たり 3.5 億円程度であり、今とさほど変わっていない。この間、04 年にジャスダック
に上場し、05 年に分譲マンション(第 2 の業態)をやめ、08 年には建設請負(第 1 の業態)
もやめた。
スポーツクラブとビジネスホテル(ABホテル、99 年開始)は施設サービス業(第 3 の
業態)としては同じという考えである。どちらも 3~4 億円くらいの投資で、ホテルの場合
稼働率 80%を維持できれば、スポーツクラブと遜色ない収益が確保できるからである。
実際、4 億円投資したとして、ホリデイは月会費 7000 円、会員 2500 人として年商 2.1 億
円、売上高経常利益率 35%であるのに対して、ABホテルは 130 室、1 泊 6000 円で同じよ
うに年商 2.4 億円、同 35%が見込めると判断している。
しかし、ホテルはビジネス変動の影響をより大きく受ける。そこで、ビジネスオンリー
からファミリー、パーソナルへの対応も図っているが、過去数年はホテルを増やすことよ
りも、ホリデイスポーツクラブに集中してきた。
賃貸マンションのA・City(50 棟、2070 室、半分は土地も所有)は、10 年間の一括借
り上げが全体の 6 割を占め、入居率の変動に関係なく安定した家賃収入を見込める。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
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利は元にあり
当社は建設の請負業(注文を受けて建築を請け負うビジネス)から施設サービス業へ展
開した。沓名社長の経営は「利は元にあり」
、まさに、いいものを安く仕入れるという格言
を体現している。それには、いいものを安く仕入れるための目利きが問われる。当社にと
って、土地と建物が仕入れである。土地は借りるが、どこの土地を借りるかは重要である。
建物は安くていいものを作るのはポイントである。ローコストの建物をサービスの品質を
考慮して上手く作るのが建設出身の当社の強みである。
立地は駅前とか、繁華街ではなく、会員の住宅に近いところに作る。その方が便利であ
る。そして、いい人材を入れてサービス向上を図る。
2.強み
競合しない独自のビジネスモデルを確立
初心者の仲間作りに工夫
当社は“大人のスポーツクラブ”を目指している。スポーツマニアは対象とせず、初心
者、大人を対象に地域のコミュニティ型を志向する。当社の会員は、初めてスポーツクラ
ブに入会するという人が 7~8 割を占める。
世の中に手軽な運動はいろいろあるが、調査結果を見ると、総合スポーツクラブに入り
たいという人が圧倒的に多い。
当クラブは 3 人で入会すると、
月 7000 円と会費が安くなる。
1 人では入会するのを躊躇し、入っても長続きしない可能性があるが、3 人で入れば仲間が
いることになり、経済的でもある。もし 1 人抜けても、2 人が知り合いを勧誘してくるので、
退会率を低くとどめることができるという効果もある。
ホリデイスポーツクラブはこれまで 1 店あたり投資額 3.5 億円、会員数 2500 人で売上高
経常利益率 35%を確保し、6 年で回収するというのが基本的な考え方であった。一時 3000
人以上加入し、売上高経常利益率 40%が確保できたので 5 億円を投資する店も作ってみた
が、収益の安定性という点で、2500 人で十分経営できる店作りを 3.5 億円の投資で展開し
てきた。
この基本モデルを現在次々と進化させている。今や地方もさることながら、都市を攻め
ることができるようになってきた。都市型モデルの開発である。基本モデルの 1 つである
総合 450 は、人口 10 万人以上の都市で会員 2200 人以上、月会費 7000 円、1 店当たり年商
1.85 億円、経常利益 0.64 億円、売上高経常利益率 35.0%、を確保するというものである。
全国に展開してきたが、首都圏も本格化
沓名社長は、常に「マーケットありき」と考えている。競争に勝つという視点は大事だ
が、それだけでは必ず価格競争になる。価格競争になっても当社のコスト構造であれば必
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
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ず勝てることは分かっているが、それでもビジネスとして儲からなくなるので、参入しな
い方針である。
結果として、全国展開していても、首都圏はコスト高になるのでこれまでは出店してい
なかった。しかし、3 年前から名古屋、大阪、東京で条件に合うところが出始めており、可
能性は広がってきた。従来都心の立地は採算上難しかったが、関東周辺には十分出店でき
るようになった。首都圏への立地も可能となる新モデルを開発したので、十分挑戦できる。
土地に関しては、20 年の定期借地を基本とするが、これを 1 期、2 期、3 期に分けて、1
期が終われば回収のめどが立ち、リース費用なども安くなる。そこでリニューアルし、第 2
期につなぐ。3 期目は水回りの更新などでかなり費用がかかるが、ここで会員が十分確保で
きる見通しであるならば、定期借地の延長も検討する。15 年前、10 年前の店で粗利 1 億円
以上稼いでいる店があり、既存店が劣化するという見方は必ずしも当たらない。
また、健康の三つの要素、運動・栄養・休養のうち、運動をビジネスとし、栄養バラン
スとしては、名古屋に本社をおくカゴメと連携し、カゴメの濃縮野菜ジュースを運動の後
のアフターケアドリンクとして提供している。トマトに含まれるリコピンの抗酸化作用が、
生活習慣病の予防にも効くという点を考慮している。
会員数が少なくても高収益が成り立つ新ビジネスモデルを開発
当社のビジネスモデルは進化している。スポーツクラブの会員数が 2500 人のモデルと
2000 人のモデルがある。さらにそれを改良したものが 2200 名モデルである。2011 年度に
1500 名のモデルも開発済みであるが、まずは 2200 名モデルで攻めていく方針だ。
2013 年 3 月末の 53 店のうち 3000 名モデルが 29 店、2500 名モデルが 13 店、2000 名モデ
ルが 11 店という内容である。今後は 2200 名以上の会員の獲得を基本としつつ、店舗のバ
リエーションを考えていく。
ホリデイスポーツクラブのビジネスモデル(2013年モデル)
総合500
モデル
総合450
モデル
総合430
モデル
ノンプール400
モデル
延べ床面積(坪)
500
450
430
400
1店当たり投資額 (百万円)
年間売上高 (百万円)
年間経常利益 (百万円)
売上高経常利益率 (%)
450
190
66
35.0
400
185
64
35.0
380
185
64
35.0
300
160
48
30.0
会員の月平均単価 (円/人)
会員数 (人)
敷地面積(坪)
商圏人口(万人)
7200
2200
1400
10
7000
2200
1200
10
7000
2200
1000
10
6700
2200
800
10
(注)総合はジム、スタジオ、プール、お風呂の4施設が完備。ノンプールはプールが無いモデル。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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3.中期経営計画
スポーツクラブに加え、ビジネスホテルも拡大へ
フィットネスの潜在需要の掘り起こし、自ら市場を開拓
日本国内のフィットネス市場は 2000 年と 2010 年で比べると、10 年で 13.4%ほど伸びて
おり、4140 億円の市場を形成している。会員の参加率は 3.1%(2011 年)で、米国の 18.1%
に比べても低い。
高齢化してくると、健康を維持する気持ちは強くなる。自宅から近いところに通いたい。
料金はリーズナブルで、友だちがいるとなおよい。こうした潜在需要をどこまで掘り起こ
していけるかがポイントである。
今の参加者は健康な人がより健康になりたくてくるというのが基本である。病気になっ
た人がリハビリを行うというのは別の施設で行われている。病気にならないように、病気
が治った人が予防できるようにというニーズも今後高まってこよう。
外でやるよりもいつも春のような環境で身体を動かすクラブの利用率を 4~5%に上げて
いくように努力する、と沓名社長は強調する。実際、新店をオープンすると、半径 500m の
住民の参加率は 5%、同 1 ㎞では 3.5~4%に高まる。つまり、利用する施設が近くにあれば、
その参加率を高めることができるのである。
スポーツ施設の開発力が大きく向上
沓名社長は、土日を中心に新規出店の候補地を見に行っており、その中で日本の工場が
海外に出ていった跡地の開発を目の当りにしている。周辺に住んでいる人々にも影響が出
ており、再開発ではショッピングセンターなどが展開されている。
当社は人が住んでいる住宅地に近いところに出店することを基本としており、他のスポ
ーツクラブに比して、立地上の差別化に力を入れている。
土地情報に基づいて、立地を決定してから、スポーツクラブをオープンするまでのプー
ル付きは約 6.5 カ月、プールなしで 5.0 カ月ほどかかる。その意味では常に 1~2 年先をみ
て経営を行っている。
2008 年のリーマンショックの後、一時出店を抑える中で、ローコストのスポーツクラブ
の開発に力を入れた。3000 名モデルの経費削減を追求している中で、2500 モデルが出来上
がった。さらにそれを改良して 2200 名モデルを作り、ノンプールの 2200 名にまで到った。
他社に真似のできないスポーツクラブの施設運営のしくみ(ビジネスモデル)を独自に開
発し、それを実践に移してきた。年 8~10 店ペースの出店は新しいコスト構造と競争力を
有している。
設備投資は年 20 億円ペースに留める。それを超える投資額については建て借りやリース
で対応していく方針である。キャッシュ・フローは次第に充実してくるので、借入金の返
済も着実に進もう。有利子負債は 2009 年 8 月期に 180 億円まで拡大したが、2013 年 3 月期
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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は 130 億円にまで減少した。今後はさらに減少していこう。
ホリデイスポーツクラブの5つの戦略
第 1 は、潜在需要の掘り起こしである。顧客は近いところにスポーツクラブがあれば行
きたいと考えている。日本のスポーツクラブへの参加率は欧米の 10~18%に比べて、3%レ
ベルと低いが、これは適切な施設がないことに由来すると、沓名社長はみている。よって、
潜在需要を掘り起こす画期的なスポーツ施設を的確な場所に立地させようとしている。
第 2 は、競合のないところに出店する。総合 450 モデル(延べ床面積 450 坪、会員数 2200
以上)をベースにした都市型モデルを主力に出店する。建設費や準備費用も含めて投資総額
は 4 億円程度である。最近、お風呂に庭園風呂を用意した。露天風呂ではないが景観は露
天のようにしながら、屋外ではないので省エネが確保できる、というものである。
第 3 は、楽しく飽きのこないプログラムや施設の準備である。「Be a Dancer」というス
タジオのプログラムは、社員が開発したものである。当社では、開発も社員、インストラ
クターも社員で対応する。社員はマネジメントとインストラクター、開発が出来るように
育てている。その方が社員も楽しく仕事ができ、能力を活かして伸ばすことができる。こ
のプログラムの開発は、ストリートダンサーで No.1 になったこともある奈良の店長がリー
ドして出来上がった。また、アスレチックジムの道具は、全てテクノジム社(イタリア)の
マシンで最新のものを入れている。バイク系のものは、運動をしながら麻雀ゲームやイン
ターネット検索ができるような新しいものである。
第 4 は、お値打ち料金の提供である。総合 450 モデルの中心である月額会費平均 7000 円
(ノンプール 400 モデルは平均 6700 円)というのは、利用頻度からみてかなりお得感があ
る。
第 5 は、人材の教育である。ホリデイカレッジを作って、新入社員や各レベルの社員教
育に当っており、これによって人材の育つスピードアップを図っていく。
土地情報は豊富、高収益重視の出店方針は変わらず
出店可能となる地域は多い。全国を 10 万人以上の都市でみると、387 地域が対象となる。
その中に候補となるところは十分あるが、当面は首都圏に集中する方針である。
既に首都圏の進出を本格化させているが、土地情報は入っており、出店の候補はいろい
ろある。課題は、大震災の復興需要で建設費が上がっているのに加え、アベノミクス効果
で工事の遅れや原価の一段のアップが懸念される。当社は利益率重視なので、こうした変
化は十分対応していく必要がある。
スポーツクラブの新商品戦略としてネーミングを変更
新商品戦略では、ネーミングを変えた。従来総合 2200、ノンプール 2200 といっていたも
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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のを総合 450、ノンプール 400 という呼び方にすることとした。
2200 の意味は、会員数 2200 人で高い利益率が確保できるという内容であったが、2200
人が目標になってしまうことを避けようとしている。2200 人以上の会員を集めても何ら問
題はないので、会員数だけがクラブ経営のキーファクターではないことをはっきり打ち出
すようにした。
総合 2200 は総合 500 と同じで、500 とい意味は 500 坪の店であるという広さを基準にし
た、
2200 人の店で会員が 2500 人を超えてくれば店舗の売上高経常利益率は 35%ではなく 50%
程度もとれることになる。
総合 450 は総合シティに当るもので、25m プールを広さと予算の関係で 20m にしたもので
ある。プール内で歩行運動をする人も多いので問題はない。総合 430 はノンプール 400 の
変型で、建設資材が上がってきたので、集客力を高める必要があり、プールを併設するこ
とでそれを達成しようというものである。ノンプール 400 は従来のノンプール 2200 と同じ
考えである。
建設資材の高騰は響いている、船橋の店は 1.8 億円の建設費で予定通りできたが、震災
後の契約では同タイプが 2.5~2.8 億円ほど要するようになっている。今後を考えると、採
算は必ず同じレベルの高収益を確保するので、集客力を高める必要がある。また、首都圏
における他業態の出店競争もあり、出店地域が制約を受ける可能性もある。そこで、ノン
プールをプール付きにして、総合 430 で出店のフレキシビリティを高めることにした。つ
まり、立地に合わせて対応できるようにした。
スポーツクラブのビジネスモデル(2013年モデル)
総合500
(旧総合2200)
地方・都市部
地域
商圏(万人)
10
敷地面積(坪)
1400
延べ床面積(坪)
500
駐車場(台)
150
会員数(人)
2200
会員単価(円/人)
7200
投資額(億円)
4.5
年間売上高(百万円)
190
年間経常利益(百万円)
66
売上高経常利益率(%)
35.0
(注)ノンプールはプールが無い施設
総合450
(旧総合City2200)
都市部
10
1200
450
120
2200
7000
4.0
185
64
35.0
総合430
都市部
10
1000
430
100
2200
7000
3.8
185
64
35.0
ノンプール400
(旧ノンプール2000)
都市部
10
800
400
80
2000
6700
3.0
160
48
30.0
ノンプール型スポーツクラブで首都圏への進出を多様化
当社のスポーツクラブはこれまで地方中心であったが、現在の高収益モデルを首都圏に
も展開できるようになった。ノンプールの新モデルが固まり、2012 年度にその第 1 号店が
船橋でスタートした。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
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当社は会員の満足度を確保しながら、ローコストオペレーションに徹する仕組みを開発
してきた。立地、施設の使いやすさ、メニューの鮮度、会員の組み合わせなどに独自の工
夫を見せている。コスト上、今まで出店がしにくかった都心に対してもアプローチを始め
た。
総ての設備が整った大型のクラブは何でもできそうで、魅力的に見える。しかし、実際、
活動してみると、自分なりのメニューというのは自ずと決まってくる。プールを利用する
人は当社で平均 17%程度、他社の都市型の大型スポーツクラブでも 20%を下回る。とすれ
ば、ジムやスタジオを中心に利用する人にとってはプールが無くても使い勝手がよい。し
かも、当社の場合、立地を生活圏において、大手とは距離をおく。得意とするお風呂は充
実させて、シャワーだけとはしない。高齢者ほど風呂を好むからである。
都心にも駅近で、ジム、スタジオ、シャワーだけという機能的なクラブはあるが、どち
らかといえば若い人中心で、当社の狙いとは異なる。
ウェブ入会にも注力
首都圏に参入して、マーケティング上、違った動きがみられる。会員募集のチラシの効
果が地方に比べて低いということである。スポーツクラブの近隣の住宅へチラシを撒くが、
都会は新聞をとっていない人も多いので、レスポンスが低い。むしろ、知人の紹介や口コ
ミが大切である。そこでウェブ入会にも力を入れている。
スポーツクラブの三種の神器を再定義
2012 年 5 月に首都圏の船橋で、ノンプール 400 がオープンした。会員募集は順調に進み、
プールなしで首都圏に進出するという戦略の第 1 号店で、反応はよい。月額 6900 円のマス
ター会員(一週間いつでも利用可能というもの)の比率が高く、プライシングも受け入れ
られている。
スポーツクラブの三種の神器は、従来プール、ジム、スタジオであったが、沓名社長は
これを「ジム、スタジオ、風呂(サウナ)
」と再定義している。プールの利用者は全体の 20%
なので、20%の会員が見込めなくても、当初の 2000 人が集められる立地と施設を作り、そ
れのよってプールを使わない人に、会費が今までモデルより月 1000 円安く提供できるなら
ば、その方がよいという考え方である。
ランニングマシンは、テクノジム社(イタリア)に依頼して日本人に合った小型のものを
作ってもらった。これによって 1 台当りの仕入れコストを下げ、小型化したスペースを活
かして、その分マシンの台数を増やしている。
社員もインストラクターで、新鮮なメニュー作り
当社は、出雲(人口 11 万人、11 年度出店)のように、まだスポーツクラブのないところ
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
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に進出できるノウハウを持っている、スポーツのメニューをいろいろ取り揃えている、と
いうことに加えて、インストラクター(アスレチック指導者)を自社で養成していること
である。現在、当社の社員は 283 人であるが、その 8 割はインストラクターができる。イ
ンストラクター専門ではなく、社員がインストラクターを務めるのである。それによって、
新規出店した時はまず社員が行ってインストラクターを務め、その後次第に地元でインス
トラクターを養成していけばよいのである。
スポーツクラブのソフトウエアであるスタジオ(アスレチック)のプログラムについても、
工夫を凝らしている。ターゲット ABS(アブス)のようなスタジオでのエクササイズも、常
に人気を保つように心がけ、新プログラムの開発とともに、人気メニューであっても一定
期間でプログラム変更し、飽きがこないようにしている。
ホリデイカレッジを新設、人材を育てて出店
人材の育成にあたっては、ホリデイカレッジを活用している。今年の新人は 74 名が入っ
た。2014 年についても 60~70 名の採用を予定している。人材はホリデイカレッジで育成し
ている。
社員の平均年齢は 25.1 歳と上場会社の中で最も若い。他にインストラクター・アルバイ
トなど約 1400 名が働いている。当社の離職率は年間 15%程度で、通常のサービス業(同
25%)よりは少なく、特に問題はない。
スポーツクラブは 3~5 名の正社員と、フリーのインストラクター、パート・アルバイト
30~40 名で運営される。正社員は全国採用で転勤があり、インストラクター、アルバイト
は地元で採用される。新卒の正社員がきちんと育つことをベースに出店を行っていく。そ
の点では、年間 8~10 店の出店というのはバランスの良い状況である。また、エリア毎に
エリアマネジャーを置いて、4~5 店をみている。過去に他社から賃貸した 1 店だけ当社の
モデルに合わないので撤退したことがあるが、自力で出店した店に撤退はなく、基本的に
うまく行っている。
独自のビジネスモデルなので、同業他社の施設や人をそのまま継承してもうまく行く可
能性は高くない。よって、M&A をやらないわけではないが、今後も原則として自力の内部成
長を目指すことになろう。
社員、アルバイトの教育が大切である。出店がふえるので、それに見合って人材を教育
し、既存の施設でもレベルを上げていく必要がある。当社の社員は全員インストラクター
ができるようにするし、店舗のマネジメントにも精通するように育てる方針である。新入
社員は、ホリデイカレッジ(理事長 沓名真裕美副社長)で 3 カ月の集中研修をうける。
効果は出ており、これによって脱落者が出なくなった。集団でまとまった訓練をうける
ので、業務が覚えやすく、仲間作りにも役立っている。また、当社では、ダンスの経験が
ない人でも、スポーツクラブのインストラクターができるように育成を図っている。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
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資金効率がよい
当社はスポーツクラブを施設サービス業と捉えており、アプローチが他の大手スポーツ
クラブとは全く異なる。通常、施設にはかなりの投資を要し、その回収に苦労する。回収
期間が 10~20 年と長いので、
その間の投資負担や需要変動によって予定通りいかなくなり、
経営が行き詰ってしまうのではないか、という懸念も出てこよう。都心型の大手のスポー
ツクラブには収益性が低く、十分な利益が確保できないところも多い。当社の場合は、キ
ャッシュ・フロー内に投資を抑え、建物は 10 年償却で借入金は 8 年で返済する。リースと
直接所有を組み合わせて、資金を効率よく活用する。
キャッシュ・フロー内で投資を賄う
これまでホリデイスポーツクラブの投資回収に当たっては 6 年での回収を基本とし、必
要な借入金も 8 年返済で対応してきた。
過去を振り返ると賃貸マンションへの投資もあり、
07 年度末では総資産 249 億円、純資産 42 億円に対して借入金 180 億円と、借り入れが増え
た。投資が拡大する局面では借り入れも必要になり、自己資本比率も 16%まで下がった。
しかし、収益力の向上に加え、投資を抑えたことや増資の効果もあって、借入金を返済し
2013 年 3 月末の自己資本比率は 37.0%まで改善している。
出店に当たっては、高い収益から得られるキャッシュ・フローとのバランスを見ながら
対応する方針なので、過大な借り入れや大幅なダイリューションを招くファイナンスを心
配する必要はない。
実際、投資は 20 億円に抑えている。これを超える物件については建物をリースにしてい
る。リースの利用によって、リース料は費用として発生するが、借入金の返済に回せるの
で、財務体質は確保できる。
設備投資と資金計画
(億円)
2010.3
2011.3
2012.3
2013.3
2014.3(予) 2015.3(予)
設備投資
5
11
15
19
20
20
内部留保
減価償却
内部資金
9
13
22
9
13
22
10
13
23
13
13
26
15
14
29
18
15
33
64
16
44
24
148
62
11
33
22
130
68
8
26
19
120
66
8
21
15
110
65
10
15
10
100
60
10
10
10
90
セグメント別借入金
スポーツクラブ事業
ホテル事業
賃貸事業
本社
合計
(注)1店当たりの投資額を3~4億円とすると、10店で30~40億円となるが、
投資額との差はリースを活用
内部資金は内部留保(税引利益-配当額)+減価償却
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
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収益性が高い
もう1つ、他の多店舗展開のビジネスと異なる点は、既存店の投資採算が上がっていく
ことである。通常、新規出店をしないと、売上げが伸びなくなる。売上の伸びが鈍ると、
コスト負担の重さが表面化してくる。ひいては既存店に勢いがなくなると、収益も悪化し
てくるというパターンが想定される。ところが、当社の場合は、サービスの質は落とさず
に投資を軽くするノウハウが定着しているので、初期投資の負担が軽くなってくるにつれ、
既存店の収益性は上がってくる。結果として、新店舗を 8 店ずつ出していっても、全体の
営業利益率は落とさずに 25%程度を確保できるという読みである。
東祥の重要経営指標(KPI)
(億円、%、店、万人)
売上高
経常利益
売上高経常利益率
セグメント別売上高
スポーツクラブ事業
ホテル事業
賃貸事業
2010.3
2011.3
2012.3
2013.3
2014.3(予)
2015.3(予)
106
21
19.7
108
20
18.5
120
23
19.4
132
28
21.4
146
32
21.9
167
38
22.8
83
7
16
86
9
14
96
10
14
107
10
14
118
13
14
137
15
14
ホリディスポーツクラブ
新規出店数
期末店舗数
会員数
2
37
10.5
5
42
11.5
5
47
12.7
6
53
14.0
7
60
15.5
10
70
17.5
ABホテル
店舗数
客室数
5
641
5
634
5
637
5
637
7
845
10
1285
48
1988
48
1988
49
2028
50
2070
50
2070
50
2070
A・City賃貸マンション
棟数
室数
国内重視でビジネスモデルを磨く
中期経営計画に海外展開は入っていない。ホリデイスポーツクラブは初心者を対象に、
心地よい汗をかいて、お風呂で寛ぎ、健康を保つというパターンである。東南アジアの常
夏の所では、そもそも汗をかいている。中国では風呂に入る習慣があまりない。アスレチ
ックはまだゲームや若者の遊びのような性格が強い、と沓名社長は認識しており、現在の
生活水準と環境からみて、アジア展開は時期尚早と判断している。国内での展開余地が大
きいので、当面は国内優先で事業を展開する。
将来に向け、当社のビジネスモデルがアジアでも通用し、差別化できるように磨いてい
くことが求められる。アジア地域の民度が高まって、スポーツクラブが大衆化してきた時
に、当社のビジネスモデルがジャパンテイストを持って適合できるかどうかがポイントと
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
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なろう。
次のステージに向けて、ABホテルも拡大へ
スポーツクラブは運動をするだけのところではない。もしそうならば、どこでも同じに
なり、安さを競うだけになってしまう。ソフトの部分のクラブコミュニティ作りが大切で、
会員同士の付き合いを広げていく方向にある。
スポーツクラブで 100 店、経常利益で 50 億円を目指すのが、その次のステージである。
さらに、スポーツクラブが 80~100 店になる局面ではキャッシュ・フローの回収によって、
借入金の返済がかなり進むので、売上高経常利益率 30%、借入金ゼロ、自己資本比率 50%
という会社目標も一つの視野に入ってこよう。
社長は、「時代とともにビジネスは生まれる」という考えを持っている。スポーツクラブ
も初期はマニア向けの高級なものであったが、それが一般の人々に広く受け入れられる局
面で、ユニークなビジネスモデルに仕上げた。
毎年 8~10 店の新店開設で年間 20 億円ほど投資していく。この中期計画では、ホリデイ
スポーツクラブに重点投資をしていくが、他の分野を拡大しないわけではない。チャンス
があればそれぞれの分野での展開を考えている。賃貸マンションやビジネスホテルはこれ
まで事業拡大をストップしてきたが、これも状況次第である。高齢者向け施設サービス業
としての事業拡大など、さまざまな可能性がある。
ABホテルは 5 店ほど経営してノウハウと蓄積してきた。建て貸しの物件があれば、立
地をよく選定したうえで、進出していく。例えば、稼働率が低くて十分採算にのらないホ
テルがあるとして、その稼働率を 70%に引き上げるノウハウに当社は自信を持っている。
賃貸マンションについては、町から離れては成り立たないが、町なか、駅近であればチャ
ンスをみている。ゴルフの練習場は現在利益率が 50%もあるが、これは当面拡大しない。
実際、ABホテルは好調である。ホテルマネジメントのノウハウが蓄積し、効果を上げ
ている。朝食、夕食付という無料サービスも受けている。夕食を食べる人が 4 割と当初の
想定を上回っているが、これも稼働率アップに効いている。5 店(637 室)が全て満室(稼
働率 100%)ということも起きている。沓名社長はホテルマネジメントに自信を深めている。
そこで、ABホテルの新設に踏み切ることにした。従来の中期計画では、スポーツクラ
ブの拡大に専念するという内容であったが、ホテルにも勝機ありと判断した。名古屋の栄
と小牧にABホテルを建設し、2014 年の 6、7 月にそれぞれオープンした。1 店 4~5 億円
ほどかかるが、1 つは自前で、もう 1 つはリースを利用することで、中期計画の設備投資の
範囲内にとどめる考えである。
ABホテルはビジネスホテルからシティホテルへの志向を強めている。端的に言えば、
室の中のトイレと洗面が別になっているタイプである。来 2015 年 3 月期はさらに 3 件の計
画を決めている。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
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次の事業としてカラオケを検討
定款を変更して、カラオケ事業ができるようにした。健康づくりで社会に貢献するとい
う方針の中で、運動をしたくない人というのも数多くいる。カラオケは声を出すので、身
体を使う、ストレスの発散にもなる。ということで、今後新規事業として、当社なりのモ
デルを考えていく方向だ。
4.当面の業績
出店拡大で、ピーク利益の更新が続く
前 2013 年 3 月期は過去最高の業績を達成
業績は好調である。2013 年 3 月期は、売上高 13271 百万円(前年度比+10.0%)、営業利
益 3043 百万円(同+20.6%)
、計上利益 2845 百万円(同+22.3 %)となった。
主力のスポーツクラブはじめ、3 部門とも好調であった。当社は売上高経常利益率も最も
重要な経営指標としており、これで 30%以上見込めない店舗には投資をしない方針だ。この
期は、42 店の既存店も好調で、その中の新ビジネスモデルの店舗も順調である。
店舗の開業に当っては、開業前費用は販管費へ、開業後は原価に持っていく。売上高販
売費比率は 9.5%であったが、この中にはスポーツクラブとホテルの開業前費用 85 百万円が
含まれている。
スポーツクラブの新規出店は、4 年前の 3 店から 2 店、5 店、そして 2013 年 3 月期が 6
店と増えている。従来考えていた 8 店ペースには届いていないが、次第にピッチは上がっ
ている。6 店のうち、総合モデルが 4 店、ノンプールモデルが 2 店であった。
スポーツクラブは現在 53 店で、会員数 14.0 万人、会員数も+1.6%となっている。既存
店 42 店中 8 店のリニューアルを行った。償却費やリース料の減少などで 260 百万円の効果
があり、燃料費が上がっているが、全体の採算は向上している。2013 年 3 月期の既存店売
上高は+1.6% であった。退会率も 3.5%で、この 2 年横這いに留まっている。
AB ホテルは稼働率が 87.8%(前年度比 82.8%)へアップした。賃貸マンションは 50 棟 2070
室となり、空室率も 1.7%(同 2.0%)へ下がっており順調だ。
2014 年 3 月期は久しぶりにABホテルが開業
2014 年 3 月期は、売上高 14600 百万円(前年度比+10.0%)
、営業利益 3390 百万円(同+
11.4%)
、経常利益 3200 百万円(同+12.5%)、当期純利益 1780(同+11.9%)という会社予
想は十分達成出来よう。
スポーツクラブは新店が 7 店オープンして 60 店になろう。その 7 店のうち、4 店がノン
プール型である。この期の既存店(オープンから 1 年を経た店)は 47 店となり、この既存
店売上高は 100%を前提にしている。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
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Independent Research Analyst Report
ABホテルは 2 つがオープンする。実際、6 月に名古屋栄(130 室)に、7 月に小牧(128
室)にオープンした。宿泊特化型のシティホテルと位置付けている。
ホテルの利益率はダウンする。その初期費用が掛かるのと、ホテル全体の稼働率を平均
83%でみていることによる。ABホテルは建設費が 4~4.5 億円で、売上高は年商 2 億円、
売上高経常利益率で 30~35%を見込める。つまり、スポーツクラブとほぼ同じ施設サービス
業といえる。新店の稼働率の前提は 75%で、これより上がってくれば、収益性はより高まる。
2015 年 3 月にオープン予定の深谷は当社初の複合出店である。つまり、ホテルとスポー
ツクラブが同じところにオープンする。こうした機能の複合化は集積効果という点での意
義が大きい。次のビジネスにも結び付く可能性がある。実際、当社の定款の変更を公表し
ており、カラオケへの参入も狙っている。
さらに 2015 年 3 月期には、スポーツクラブ 70 件、ホテル 10 件をベースに、売上高 167
億円、経常利益 38 億円を目指している。売上高経常利益率は 22.8%になろう。その先につ
いては、スポーツクラブで 100 店を目指す。売上高 230 億円、経常利益 50 億円が視野に入
ってこよう。2020 年にスポーツクラブ 100 店をターゲットにするが、順調にいけば 2018 年
にも達成できよう。
セグメント別業績
2012.3
売上高
スポーツクラブ事業 9642
ホテル事業
賃貸事業
(本社経費等調整額)
営業利益 同率
2013.3
2014.3(予)
売上高 営業利益 同率
売上高 営業利益 同率
2219 23.0 10783
2626 24.4 11890
(億円、%)
2015.3(予)
売上高
3020 25.4 13690
営業利益
同率
3560 26.0
993
250 25.2
1081
317 29.3
1300
240 18.5
1600
350 21.9
1367
608 44.5
1406
647 46.0
1410
690 48.9
1410
690 48.9
-553
合 計
12004
2326 19.4 13271
(注)同率は、売上高営業利益率
-547
-550
-600
3043 22.9 14600
3400 23.3 16700
4000 24.0
足元は順調、消費税への対応が課題
2014 年 3 月期の 1Q は、前年同期比で売上高+10.4%、経常利益+4.7%と順調であった。
この 1Q はスポーツクラブ 2 店、ABホテル 1 件がオープンした。売上高の伸びに比べて、
利益の伸びが鈍いのは、新店費用が多くなったためである。盛岡と市原のスポーツクラブ、
名古屋市内の AB ホテル、それに 7 月にオープン予定の小牧のABホテルの費用もここに入
っている。また、既存の施設の改修費用も通常より増え、合計で 1.3 億円がこの 1Q に費用
増となった。
ホテルの稼働率は既存の 5 つで 90.5 % 、A・Cityの入居率も 98%と高水準である。
6 月にオープンした名古屋の栄にあるホテルも計画を上回っている。実際 1 か月前くらいで
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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ないと中々予約はとれず、人気が高まっている。
AB ホテルの名古屋栄、小牧は夕食が無料ではない。立地上十分集客できるとみているか
らである、また、枕に高いものと低いものをセットで用意して、アメニティ(快適さ)に
工夫を加えている。
消費税にどう対応するか。今はすべて内税になっている。3%分を値上げするのか、合理
化で吸収するか。これは利益率にも響いてくる。本来は外税にするのが基本であるが、業
界の慣習上、そうはいかない可能性がある。消費税を内表示にして、その分を値上げする
のが基本であろうが、負担が残ればその分利益率は下がろう。
5.
企業評価
首都圏進出で、当社の実力が一段と認知されよう
事業の結びつきと広がりの追求
沓名社長はもう 1 つのことを考えている。世の中にはスポーツをしたくない人もいる。
そういう人のためのレジャーやスポーツを工夫してもよい、という発想である。
今後の展開については、飽和市場に新商品を投入して市場を活性化させることを狙う。
今ある商品は今までは必要であったが、これからも続くかどうかは分らない。これから必
要な商品、サービスを開発していくという戦略をとっていく。
マネジメントは強固
沓名社長は、健康とともに「美」も強調している。若い世代の会員をもう少し増やした
いと考えている。若い世代は元気なので、健康にはさほど注意しない人も多い。そういう
人でも、美への関心が高い。スポーツクラブで美と健康を実現しようというコンテンツ作
りに一段と力を入れ、ホリデイスポーツクラブのブランド力を上げようとしている。
マネジメントは社長のリーダーシップを中心に運営されているという点で、効率は良い。
副社長は女性の視点で施設、人材を見ており、クオリティの向上を図ると同時に、新商品
の開発も担当している。専務は次期のトップマネジメントを担うべく経営戦略を担当して
いる。
当社は一段と大きくなっていく。そのための人材育成には力を入れており、ガバナンス
体制も整えているが、CSRやESGも含め、少数株主の利益にも十分目配せするという
客観的な仕組みを一層充実する必要があろう。
ブランドの浸透に向け、マーケティングと実績に注目
東証 2 部と名証 2 部に上場し、ジャスダック市場から移った。この間、売り出しや公募
増資なども含めてファイナンスを行い、流動性も高まった。2013 年 3 月末の個人株主比率
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
企業に対する理解促進をサポートすることを目的としており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではない。内容に
ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
の見解を述べたもので、許可無く使用してはならない。
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は 95.7%から 87.1%へ下がった。機関投資家の比率が上がってきたのである。
沓名社長の経営力、スポーツクラブをコアにした事業の広がりと成長性、独自の運営力
をベースに高い利益を上げるビジネスモデルを考慮すると、当社の企業としての評価は「良
好である」と判断し、企業レーティングはAとする。(企業レーティングの定義については
前注を参照)
9 月 9 日時点の株価で、PBR が 2.21 倍、予想 ROE16.3%、PER13.5 倍、配当利回り 1.2%
という点から判断すると、マーケットで一定の評価はされているが、当社の収益性や成長
性の高さと確実さはまだ過小評価されていよう。
当社は独自のビジネスモデルを確立し、それをベースに年率 15%の経常利益成長を目指
している。成長のための投資資金はキャッシュ・フローによる内部資金でかなりの程度賄
える。借り入れ増やファイナンスによるダイリューションもさほど懸念する必要がない。
今後とも株主価値は向上していこう。
都心に店がないので、投資家の認知が得にくいという点については、首都圏への新たな
出店が始まったので改善しつつある。また、高い収益性と成長性を示す実績をベースにマ
ーケティングしていけば、ブランドは一段と高まっていこう。
配当については、配当性向 20%を目途にするので、今 2014 年 3 月期は 2 円増配して、年
16 円が予定されている。株主数は 13 年 3 月で 6792 名である。最短で東証 1 部へ指定替え
が進もう。今後、株価は一段と見直されていくものと期待できる。
本レポートは、独自の視点から書いており、基本的に会社側の立場に立つものではない。本レポートは、投資家の当該
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ついては、担当アナリストが全責任を持つが、投資家の投資判断については一切関知しない。本レポートは上記作成者
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