「映画撮影の町 加古川」 映画撮影と聞いて、加古川とは縁がないと思わ

「映画撮影の町
加古川」
映画撮影と聞いて、加古川とは縁がないと思われる方が多いのではないでしょう
か ？ 実 は 、 加 古 川 は こ こ 10 年 間 に 数 多 く の 有 名 な 映 画 等 撮 影 が 行 わ れ て い ま す 。
その多くは、近代化遺産である日本毛織の社宅群で行われています。どんな映画が
撮影されているかご紹介しましょう。
ま ず は 、2006 年 下 半 期 に 放 映 さ れ た Ｎ Ｈ Ｋ 朝 の 連 続
ド ラ マ「 芋 た こ な ん き ん 」（ 75 作 目 、H18～ 19、藤 山 直
美 ）の 学 徒 動 員 の 場 面 が 撮 影 さ れ て い ま す 。2007 年 に
撮影されたのは、映画「火垂るの墓」です。野坂昭如
原作の作品で、兵庫県神戸市と西宮市近郊を舞台に、親を亡くした幼い兄妹が終戦前
後の混乱の中を必死で生き抜こうとするが、その思いも叶わず悲劇的な死を迎えてい
く姿を描いた小説です。
次 に 、 妹 尾 河 童 の 自 伝 的 小 説 が 映 画 化 さ れ た 映 画 「 少 年 Ｈ 」 は 、 2012 年 に 撮 影 さ れ
ま し た 。神 戸 の 海 浜 の 町 を 舞 台 に 戦 争 を 子 ど も の 視 点 で 描 い た 感 動 の 作 品 で す 。同 年 、
作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの代表作である映画「夏の終り」も撮影されました。
そ の 多 く は 、日 本 毛 織 の 社 宅 群 で 撮 影 さ れ て い ま す 。
その場に行くと、昭和時代にタイムスリップしたよう
な 感 覚 に な り ま す 。 写 真 に あ り ま す 建 物 は 、 1911（ 明
治 44）年 に 建 築 さ れ た 、い わ ゆ る「 異 人 館 」と し て は
加古川市内において現存する唯一の文化財です。日本
毛 織 は 一 時 期 従 業 員 数 4000 人 近 く を 有 し 、 加 古 川 は 「 ニ ッ ケ 城 下 町 」 と 称 さ れ 、「 ニ
ッケ勤め」ということばが交わされるほどの影響力をもっていました。
来年秋には、日本毛織加古川工場跡地に、加古川市民病院新統合病院加古川メディ
カルセンター（仮称）が開院され、加古川駅周辺も大きく変貌することになるでしょ
う。
ぶらり加 古 川 第 ６号
平 成 27 年 ７月