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科学技術の理想像を目指して

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科学技術の理想像を目指して
科学技術の
科学技術の理想像を
理想像を目指して
目指して
現代において我々の生きる世界は、高度に発展した科学技術に囲まれている。これからの人
間の未来を見通した時に、科学技術にはどのような理想像が求められているのだろうか。3
日間の講義を通じて私たちの受け取ったメッセージ、科学技術悪用の防止、個人個人の考え
出した答えをそれぞれ検討する。
まずは講義から私たちが考えた科学技術の姿について考える。
これまでの科学技術は自然の
破壊とも言うべきものだった。環境並びに人間の心という外と内の両方の自然が破壊され、
機械と火に支配された時代となっていた。
しかしこのような弊害を引き起こす科学技術そのものに善悪はあるのだろうか。
科学技術と
は、人間性の向上のために考案されたものであって、長期の持続が可能なものであるべきで
ある。さらにそれは全人類で共有され、利便を人類全体で共有されるべきものであろう。た
とえば脳科学はドーパミンが学習の効果に影響することを発見した。これは一方で ADHD
の治療に役立つが、他方ではマインドコントロールなどにも転用されうると考える。このよ
うに科学技術は良い方向にも、悪い方向にも使われうるという二面性を有しているのだ。
では、
どのようにして人間の未来に向けた科学技術の利用を促進していくべきなのだろうか。
第一に私たち人間が 38 億年分の生物の重みを背負っており、超自然的ではない自然の一部
と自覚することである。科学技術の乱用による自然の破壊は自らの破壊に他ならない。科学
技術を自然・日常のそれぞれと結びつけることで、学問を媒介にして日常生活から自然を捉
えられるようになると考える。そして循環・組み合わせ・可塑性という生き物を中心とした
感覚を持つことが重要である。第二に、人間開発と科学技術、経済成長の循環の輪を作って
いかなければならない。これらは全てつながっており、その素養があるところに科学技術を
導入してこそ、
健康と長寿・知識・基本的な物理的経済的豊かさという真の豊かさが得られ、
人間の安全保障が確立するのではないか。このサイクルが機能すれば、簡単な技術でも生活
の様々な部分に波及効果を及ぼすという正の循環が生まれる。第三に、科学技術のせいで南
北格差が広がりうる可能性もあることを意識しつつ、
途上国が持っている資源の活用におい
て先進国と途上国がフェアーな関係を築いていくことである。
地球にやさしい科学技術を開
発し、先進国が途上国へ資金や技術などを投資することが重要であろう。
しかし科学技術は善意の 的のために開発されたとしても意 せず悪用されうるという二
面性を有している。また、
的な
利用と
利用は境界 を
であるし、悪用しよ
うと意 すればそれを
に悪用できる能 も
に得られてしまう。
これを科学技術のミ
ー と
。だがこれは科学技術自体に善悪があるわけではなく、それを利用する人間
に問 があるのだ。広 な 囲に及び、使用用途も使用 も様々な科学技術を
し、い
かにしてより良い科学技術の開発の促進を 害しないようにしつつ、
人間の安全保障の
から
をしていくかを考えることがとても重要である。 ぼすべての科学技術に二面性が
ある中で、いかにして
の イド インを作るか、悪用されたときにどう
するかのメ
をつくるべきであろう。
図
スユ ス 呼ぶ
側 題
規制
カニズム
目
平和 民政 軍事
実際
力 容易
範 範
阻
規制 ガ ラ
図
線 曖昧
者
ほ
把握
対処
観点
スユ ス ぐ 具
策
者
責任 倫 規範
元管
際 織 設
提
者 新 明
報告
務づ
専門家
構
報告
道 プ
ショナ
吟味
非公
選択肢
際
誰 何 目
申請
例
明
者 予
報告 務 違反 者 対 制裁
ほ
ゆ
際
者
目
定
在
者 研究 『
』
雑誌
タ ネ
会 論文 表
元 管
状態
包括
把握
潜在
予 ぐ 不
続いて、いかにしてこのようなミ
ー を防 かの 体的な方 を検討する。
まず、科学 にはどのような
や 理
が求められているのだろうか。私たちは科学技
術を一
理する国 的な組 を 立することを 案する。すべての科学 に、 たに発
した科学技術をこの機関に
することを義
けるのだ。
この機関は科学技術の
か
ら 成される。
された技術はその の ロフェッ
ルによって
され、悪用され
る可能性が高い技術については
開という
もありうる。そして、技術を利用する
には が、 の 的で使用するのかをその機関に
するのだ。 え悪用されると発 した
科学 が 想し得なかったとしても、 義 に
した に しては
がなされるべき
である。 ぼすべての技術に二面性があるのだからあら る可能性を国 機関という第三
の から想 すべきであろう。現 、科学 の
は nature などの
、イン ー
ット、学 や
で発 されており、技術の一 的な 理ができていない
にある。これ
では
的に技術を
して悪用される
的な可能性を め防 ことが 可能だろう。
ぎ 倫 観
者
教育
在
教育
者 倫 教育
力
大
授業 指 領 定
等教育
倫
教育 力
初等教育
道徳観 身
番
教育 指
材 育
ぐ
者 対 何
者 織
化 化
者 登録制
連帯
責任制
相互 監視 制 整
医師免許
者免許
免許剥奪
者
努力 務
つ に 理 を求められる科学 をどのように
すればよいのだろうか。
私たちは現 の
機関において、科学 の 理的な
にはあまり が入れられていないと考える。たと
えば 学における
では 導要 が められているわけではない。
高
機関での 理
に をいれ、さらに、
機関からの基本的な
を につけさせることが重要
だ。一 にすべきことは、
機関で 導ができる人 を 成することではないだろうか。
さらに悪用を防 には科学 に して ができるだろうか。考えられるのは、科学 を組
・組合 することである。世界中の科学 を
にするのだ。さらに、その組合を
にすれば、
の
体 が うことになる。また、
のように科学
の
ようなものを作っても良いだろう。
悪意を持ってなされた技術開発については
もあ
りうる。さらに、科学 は自分の開発した技術は悪用されないように
する義 を負うと
考えるべきだろう。
最後に、現在の大学での専攻・職業・将来の夢などを踏まえて、科学技術の理想像に向けて
私たちができること、できるであろうことを考えた。
まずエンジニアの世界では研究開発は注文を受けてから行われるので、
大がかりな対策は難
しいが、エンジニア個人としては高い倫理意識をもつことができる。次に教育者の視点から
は、
大学だけでなく小中などの初等教育において善悪をしっかりと教えることが必要だと考
えられる。大学における倫理観の育成以前に、物事の良し悪しがきちんと判断できるように
なることで、科学技術に興味を持つようになり、その悪用に対して敏感になるのではないだ
ろうか。人間は科学技術に頼って生活しているが、技術自体は善でも悪でもない。それを決
めるのは人間の使い方次第なのであるから、
その心の在り方を見つめなおす必要があるのだ。
人間は利己的な生物であるから科学技術を悪用する危険性はある。
それを防止するための教
育でもある。同時に、法規制も防止のための手段として考えられる。将来法律にかかわる者
の立場から考えると、
法律とは線引きをして規制するものなので科学技術のような個別の事
例に応じた対応が求められるケースには不向きである。しかし国連決議や条約、安保理決議
などで「科学技術を悪用してはならない。
」という条文をいれることはできるだろう。安保
理決議は国連加盟国に対して強制力を持つのだから、
各国は国内で何かしらの法整備を整え
ることになる。行政にかかわる者の立場から考えると、科学技術とは産業振興のために使わ
れるべきものである。これを悪用する人は、
「自分は恵まれていない」という意識があると
思われる。こうした格差から生まれる間違った利用法をなくすには、誰もがお金以外の基準
で満足を感じられる社会を構築する必要があるだろう。
その過程で科学技術を用いるべきな
のである。将来の技術者の視点から考えると、人間の安全保障と環境保護を考慮した価値観
を持つことが大切だ。科学技術を、南北格差を広げる要因ではなく、逆に貧しい国々の経済
状態の向上のための手段として用いることが求められる。
こうした方策を通じた科学技術の利用こそが、
私たちの求める人間の安全保障に貢献する文
明の姿なのである。人類の未来が科学技術によって照らされることを願ってやまない。
Hisashi Shiroma
Jun Obata
Miyuki Matumoto
Andres Higa
Shuta Teruya
Sugar Myagmarsuren
Yu Goto
Yuuri Doi
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