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中山間地域新規就農者確保モデル事業の実施要領

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中山間地域新規就農者確保モデル事業の実施要領
中山間地域新規就農者確保モデル事業実施要領
第1
趣旨
中山間地域においては、立地条件の厳しさから若い就農者が確保されず、高齢化
が特に進行し、今後の営農の継続性が危惧され、中山間地域農業の持つ県土の保全
や自然環境の維持などの役割の低下が懸念されている。
このため、中山間地域等直接支払制度対象地域において、農業生産法人等が企画
・販売力を有する新規就農者等を雇用する場合に、一定の所得を保障することによ
り、中心となる農業者の若齢化と地域農産物の高付加価値販売、非主食用米の取組
み等を通じた地域全体の所得向上、就業機会の創出を図る仕組みをモデル的に実施
し、持続的な中山間地域農業の発展を図る。
この事業の実施については、新潟県補助金等交付規則(昭和32年新潟県規則第7号)
及び新潟県地域農政推進費補助金等交付要綱(以下「交付要綱」という。)に定め
るもののほか、この要領の定めるところによる。
第2
事業内容
中山間地域新規就農者確保モデル事業(以下「事業」という。)で実施する事業
内容は、次に掲げるとおりとする。
1
事業主体は、中心となる農業者の若齢化及び地域農産物の高付加価値販売等によ
る所得向上等に関する達成時期を平成25年度末(実施要領第2の4の表中の区分300
万円Ⅱ型については平成27年度末、300万円Ⅲ型については平成29年度末)とする経
営発展目標を策定する。
2
企画・販売を主たる業務とする者等を新規に雇用し、経営発展目標を達成するた
めの活動を5年間(平成26年度採択地区については4年間)継続して実施する。
3
県は、上記による新規就農者の雇用に係る経費等について、第8に定める額を上
限として事業主体に助成する。
4
本事業による新規雇用者は概ね40歳以下の者とし、販売経験の有無等から次の
3つに区分する。
区
分
新規雇用者の経験等
地区数
500万円型
商社等の販売ノウハウを有する者等を雇用する場合
1地区
300万円Ⅰ型
新規学卒者、若い農家子弟のUターン者等を雇用する場合
3地区
300万円Ⅱ型
300万円Ⅲ型
5
販売経験等を有する者等を雇用する場合
7地区
3地区
県は、以下に掲げる助言、評価及び検証等を行う第三者委員会(以下、「第三者
委員会」という。)の設置並びに運営を行う。設置並びに運営に必要な要領等は農
林水産部長が別に定めるものとする。
(1) 事業の事業主体を採択するにあたっての助言
(2) 事業の評価及び検証
- 1 -
(3) その他事業の推進に必要な事項
第3
対象地域
この事業の対象地域(以下「対象地域」という。)は、中山間地域等直接支払交
付金実施要領(平成12年4月1日付け12構改B第38号農林水産事務次官依命通知)
第4の1に定める中山間地域等直接支払制度の対象地域であり、かつ、同要領第4
の2に定める対象農用地を有する集落等とする。
第4
事業主体
この事業の事業主体は、次の1から3に掲げる者のうち、対象地域内に所在する
または、主たる経営農地を有する者とする。
1
農業生産法人(構成農家3戸以上の法人に限る。)
2
業務執行役員のうち、耕作または養畜の事業に常時従事する者が3人以上おり、
以下のいずれかに該当する法人。
(1) 農地法等の一部を改正する法律付則第14条により経過措置を受ける特定法人
(2) 中山間地域の農地を賃借している農業生産法人以外の法人
3
第3セクター
第5
採択要件
事業の採択に当たっては、500万円型及び300万円Ⅰ、Ⅱ型については、次に揚げ
る要件の1から9までを、300万円Ⅲ型については、次に掲げる要件の1から8及び
10をすべて満たすものとし、農林水産部長が別に定める募集要領による応募者の中
から選定(以下「公募」という。)する。
1
事業採択年度において、新規雇用する者との間に原則1年以上の雇用契約を締結
しているか、または締結する予定があり、かつ、事業終了後も雇用が継続されるも
のであること。
2
新規雇用者と労働条件通知書による労働契約を締結し、(従業員が10人以下の会
社であっても)就業規則を作成すること。また、労働者災害補償保険、雇用保険、
健康保険及び厚生年金に加入することが望ましい。
3
企画・販売の強化による法人等の経営発展目標等が定められていること。
4
本事業による助成と重複する他の助成(補助)を受けていないこと。
5
過去において雇用に関する法令違反等がないこと。
6
本事業に係る新規雇用者について、今回の雇用契約以前に正規の従業員(パート、
アルバイトを除く。)としての雇用関係がないこと。
7
新規雇用者が対象地域内に居住しているかまたは、居住する予定があること。
8
事業の効果等に関する県が行う調査等について協力すること。
また、調査結果の公表について同意できること。
9
300万円Ⅱ型については、以下の条件を満たすものとする。
・
新規就農者の給与水準は、年間270~300万円程度
・
売上増加目標概ね1,000万円以上
- 2 -
10
300万円Ⅲ型については、以下の条件を満たすものとする。
・
新規就農者の給与水準は、年間270~300万円程度
・
売上増加目標概ね1,000万円以上
・
採択年度において、飼料用米もしくは米粉用米を作付けすること
・
助成期間中に、国の耕作放棄地再生利用緊急対策を活用し耕作放棄地を再生し、
飼料用米もしくは米粉用米を作付けする見込みがあるか、または、保全管理水田
を再開して飼料用米もしくは米粉用米を作付けする見込みがあること。
第6
事業実施期間
本事業の事業実施期間及び助成期間は、以下のとおりとする。
なお、第5に定める公募による採択は、500万円型及び300万円Ⅰ型については平
成21年度、300万円Ⅱ型については平成23年度及び平成24年度、300万円Ⅲ型につい
ては平成26年度とする。
区
分
500万円型
事業実施期間(助成期間)
平成21年度から平成25年度までの5年間(平成21年度から平成24年
度までの4年間)
300万円Ⅰ型
平成21年度から平成25年度までの5年間(平成21年度から平成23年
度までの3年間)
300万円Ⅱ型
平成23年度採択地区
平成23年度から平成27年度までの5年間
(平成23年度から平成25年度までの3年間)
平成24年度採択地区
平成24年度から平成28年度までの5年間
(平成24年度から平成26年度までの3年間)
300万円Ⅲ型
平成26年度から平成29年度までの4年間(平成26年度から平成28年
度までの3年間)
第7
1
事業実施等の手続
事業の申請、審査及び採択
(1) 事業主体は、事業を実施しようとするときは、事業採択申請書(別記様式第1
号)を作成し、公募の受付期間内に所管の地域振興局を経由し、知事に提出する。
知事は、提出のあった事業採択申請書を審査の上、当該事業を実施させることが
適当であると認めるときは、これを受理する。
(2) 知事は前号により受理した事業採択申請書について、第三者委員会において、
以下に掲げる選考基準に基づき、事業採択の適否及び優先順位に対する意見を聴
取する。
ア
事業主体の経営状況
イ
経営発展目標の達成見込み
ウ
事業終了後も新規雇用者の雇用継続及び定住が見込まれること
エ
事業を実施する体制、人員等が整っていること
オ
生産調整の実施状況
- 3 -
カ
その他、事業目的の達成に必要な事項
(3) 知事は、第三者委員会の意見を踏まえ、当該事業の実施を採択し、その旨を事
業主体に通知するとともに公表する。ただし、当該審査の結果不採択となった場
合であっても、申請者に対しその旨を通知するものとする。
2
実施計画書
事業主体は、実施計画書(別記様式第2号)を、それぞれの年度における4月10
日まで(事業採択年度においては事業採択通知後14日以内)に地域振興局を経由し
知事に提出する。
3
事業計画の変更
(1) 重要な変更
事業の変更のうち、以下に掲げる変更をしようとするときは、事前に事業計画
変更承認申請書(別記様式第3号)に変更内容を記した事業計画を添付し、知事
の承認を受けなければならない。
ア
事業主体の変更
イ
被雇用者の変更
ウ
事業費の3割を超える増減
(2) 変更の手続き
変更の手続きは、1に準じて行うものとする。
4
事務取扱等
事業の実施にあたり、事業主体が提出する書類の提出先、提出部数並びに事務処
理は別表に定めるとおりとする。
第8
1
助
成
助成
(1) 県は、予算の範囲内で本事業に関連して必要となる経費等について、事業主体
に助成するものとする。
(2) 助成の対象となる経費は、新規雇用者分の人件費として支払われる給与(賞与
を含む)とし、年間の上限額は以下のとおりとする。また、300万円Ⅲ型について
は、耕作放棄地等の再生に向けた取組に対して以下のとおり助成する。
ア 新規雇用者分の人件費として支払われる給与(賞与を含む)の助成
区
分
年間の上限額
500万円型
1人当たり500万円(3、4年目は300万円)
300万円Ⅰ型
1人当たり300万円
300万円Ⅱ、Ⅲ型
別紙に定める算式により、1人当たり300万円を上限に助成
なお、社会保険料、各種手当等については、事業主体の負担とする。
- 4 -
イ 耕作放棄地等の再生に向けた取組に対する助成
区
分
300万円Ⅲ型
10アール当たりの補助額
耕作放棄地の再生加算
:限度額10万円(自己負担相当額)
保全管理水田の作付加算:限度額4万5千円(砂の投入による土
壌改良、及び耕起、代かき、あぜ塗り
による漏水対策相当額)
(3) 助成金の適正な執行
助成金の使途については、事業の趣旨に鑑み、適正な執行を図るものとする。
(4) 会計経理の適正化
事業に係る助成を受けた事業主体は、次に掲げる事項に留意して会計経理を行
うものとする。
ア
本事業の経理は、他の事業と区分して経理を行うこと。
イ
金銭の出納は、金銭出納簿により行うとともに、金銭の出納に関する書類は、
日付順に整理しておくこと。また、この場合において、必要に応じ金融機関に
預金口座等を設けること。
2
概算払
事業主体は、本事業に要した経費について概算払請求ができるものとする。
3
交付決定前における事業着手
事業の着手は、原則として、補助金交付決定後とする。ただし、事業の性質上、
早期着手を必要とする場合は、交付決定前着手届(別記様式第4号)を作成し、地
域振興局長に届け出る。
第9
事業実施結果等の報告
事業主体は、年度結果報告書(別記様式第5号)により、交付要綱に定める補助
金実績等報告書とともに地域振興局を経由し、事業実施翌年度の4月10日までに知
事に報告するものとする。
第10
指導推進体制
県は、事業主体に対して、本事業を円滑かつ効果的に実施するために必要な助言
及び指導を行うものとする。
第11
1
助成の中止
事業実施主体は、雇用者の死亡、傷病による就業不能、雇用者から退職の申し出
があった場合、懲戒解雇及び労働基準法第89条の規定に基づき作成する就業規則に
定めた解雇事由に該当する事態が生じた場合は、遅滞なく県に報告するものとする。
2
県は、前項の事態が生じ、新たに雇用者の確保ができない場合、助成を一時中止
するものとする。なお、第7の3(2)により変更の手続きをし、雇用を再開した
場合は、助成を再開する。
- 5 -
第12
助成金の返還
県は、以下に掲げる事項が生じた場合、事業主体の長に速やかに通知し、交付し
た助成金について返還させることができる。
1
事業計画に即した事業が実施されていないと認められる場合
2
事業主体の都合により事業を中止した場合や、事業が終了するまでの間に目標の
達成が見込まれず、事業主体に本事業の実施の継続が困難と判断される場合(天災
その他事業主体の責に帰さない理由により事業継続が不可能になった場合を除く。)
3
助成対象経費以外に補助金を流用した場合
4
本事業に関する不正が認められた場合
第13
他の施策等との連携
本事業の実施に当たっては、次に掲げる施策等との連携に配慮するものとする。
1
農業経営革新支援事業
2
新潟版6次産業化推進支援事業
3
担い手育成総合支援協議会設置事業
第14
その他
この要領に定めるもののほか、事業実施に必要な事項は別に定める。
附則
この要領は、平成21年4月28日から実施する。
附則
この要領は、平成23年4月1日から実施する。
附則
この要領は、平成24年4月1日から実施する。
附則
この要領は、平成26年4月1日から実施する。
- 6 -
別表
書類の提出先、提出部数及び事務処理系統
提出する書類
提出先
部数
(
事務処理系統
)内は必要部数等
様式
事業採択申請書
地域振
興局
2部
地域振興局→地域農政推進課
(1)
(1)
実施要領
様式第1号
実施計画書
地域振
興局
2部
地域振興局→地域農政推進課
(1)
(1)
実施要領
様式第2号
交付決定前着工届
地域振
興局
1部
地域振興局
(1)
実施要領
様式第4号
事業計画変更承認申請
地域振
興局
2部
地域振興局→地域農政推進課
(1)
(1)
実施要領
様式第3号
年度別結果報告書
地 域
振興局
2部
地域振興局→地域農政推進課
(1)
(1)
実施要領
様式第5号
補助金等交付申請書
(変更含む)
地 域
振興局
2部
地域振興局→地域農政推進課
(1)
(1)
新潟県地域
農政推進費
補助金等交
付要綱の定
める様式に
よる。
計画変更承認申請書
中止(廃止)承認申請書
状況報告書
実績報告書
概算払請求書
- 7 -
別紙
300万円Ⅱ型、Ⅲ型の人件費の補助額の計算方法
1
補助額の考え方
(1)
1年目は、新規就農者の給与全額を補助する。
(2)
2・3年目は、以下の計算式により補助額を算定する。
○補助額=「事業実施前の経常利益」-「各事業年度の経常利益」
ただし、補助額は新規就農者の給与の範囲内とする。
2
2、3年目の補助額の算定方法について
(1)
経常利益の考え方
経常利益={(営業収益-営業費用)-販売管理費}+(営業外収益-営業外費用)
(2)
事業実施前の経常利益の考え方
・
過去3カ年の平均を事業実施前の経常利益とする。
事業実施前
の経常利益
※
=
(事業実施前々々年度経常利益)+(事業実施前々年度経常利益)+(事業実施前年度経常利益)
3
但し、設立当初で法人の過去実績が2年分しかない場合、異常年度がある場合
はその年を除いた平均値とする。
(3)
各事業年度の経常利益の考え方
・各年度の補助金の算定に使用する法人決算は、当年度末の直近の実績または、
見込みとする。
・また、固定資産圧縮損がある場合は、経常利益から引くこととする。
- 8 -
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