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講演会資料(PDF 13.9MByte)
社会全体のICT化推進に向けて ~ICTによる地方創生、経済活性化~ 平成28年6月8日 総務省情報通信政策課 目 次 1.G7香川・高松情報通信大臣会合 2.2020年社会全体のICT化の推進に向けた取組 3.公的個人認証サービスの利活用推進に向けた取組 4.IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策 の在り方 1 G7香川・高松情報通信大臣会合 開催結果概要 2 1.日時・場所 ○ 日時:2016年4月29日(金)15:00~17:30、4月30日(土)10:15~11:25 ○ 場所:香川県 高松市 かがわ国際会議場 2.参加者 【日本側】高市総務大臣(議長)、林経済産業大臣、松下総務副大臣、輿水総務大臣政務官 【G7,EU,OECD,ITU】G7各国、EU、国際機関代表(ITU、OECD)が参加 3.議題 ①新たなICTがもたらすイノベーションや経済成長 ②情報の自由な流通とサイバーセキュリティ ③ICTによる地球規模課題の解決 ④国際連携と国際協力 4.開催結果のポイント ○ IoT、AIなどの新たなICTの普及する社会における経済成長の推進やセキュリティの確保等に つき活発に議論。 ○ あらゆる人やモノがグローバルにつながる「デジタル連結世界」の実現に向けた基本理念や 行動指針をとりまとめた「憲章」及び「共同宣言」を採択するとともに「共同宣言」の附属書 として「協調行動集」を策定 。 ○ 会合期間中に、各国代表とのバイ会談、産学リーダーによるG7 ICTマルチステークホルダー会 議、ICT関連の展示、エクスカーションを実施。 G7香川・高松情報通信大臣会合 開催結果概要 主な開催結果(続き) <総務省関連展示視察> ○ 「2020年に向けた社会全体のICT化」に関する展示を高市総務大臣とG7 各国等の代表が視察。(ICT関連12社・団体が出展) ○ 地元の方々を含め、最先端のICTのサービスや技術をご覧いただくため、 同展示は、4月28日~30日の3日間、一般公開。延べ3500人が来場。 <高松市商店街視察> ○ 視察先の高松丸亀町商店街は商店街振興組合を中心に民間主導で再開発 に取り組み成功した事例。 ○ 同商店街において、「多言語音声翻訳システム」の実証実験や 無料公衆無線LANの整備などを積極的に行っており、高市総務大臣が 最新のICTが地方創生、地域経済の活性化に貢献する事例を視察した。 <直島エクスカーション(4月30日(土)午後)> ○ 大臣会合終了後、香川県・高松市が直島へのエクスカーションを主催。 ○ 浜田香川県知事がG7各国等の代表を瀬戸内の美しい景観を損なわないよ うに建物の大半が地中に埋設された「地中美術館」に案内。 3 4 2.2020年社会全体のICT化の推進 2020年に向けた社会全体のICT化 アクションプラン 概要 言葉の壁をなくす 情報の壁をなくす 移動の壁をなくす デジタルサイネージの機能拡大 グローバルコミュニケーション開発推進 協議会中心に翻訳技術の社会実装化。 対応する言語や分野の拡充(医療、 ショッピング、観光等分野)。 災害時の情報一斉配信、属性に 公共交通の運行情報等がリアルタイムに 応じた情報提供実現。 把握可能に。 このため、DSC※1中心に共通仕様策定、 公共交通オープンデータ研究会を サイネージの機能を共通化。 中心に観光地等における社会実証。 オープンデータの利活用推進 2015年度に共通仕様策定 5 日本の魅力を発信する 多言語音声翻訳対応の拡充 2017年までに10言語での翻訳対応拡充 平成27年7月アクションプラン資料 2018年までに情報提供サービス実現 高度なICT利活用 放送コンテンツの海外展開 関係省庁連携の下、BEAJ※2を中心 に、放送局や権利者団体が協力し つつ推進。 2018年度までに放送コンテンツの売 上げを2010年度の約3倍に増加 ※1 DSC: 一般社団法人 デジタルサイネージコンソーシアム ※2 BEAJ: 一般社団法人 放送コンテンツ海外展開促進機構 【各分野横断的なアクションプラン】 Ⅰ.都市サービスの高度化 -スマートフォンや交通系ICカード等を活用。街中や公共施設のサイネージ、商業施設や宿泊施設等において、 訪日外国人、高齢者、障がい者をはじめ、誰もが、属性(言語等)や位置に応じた最適な情報やサービスを入手。 2015年度中に実施地域、実施主体を決定、2016年度中実施地域での先行着手 Ⅱ.高度な映像配信サービス -映画館、美術館・博物館、競技場などの公共空間のデジタルサイネージ等大画面に対し、臨場感ある4K・8Kの 映像配信を実現。 2015年度中に実施地域、実施主体を決定、2016年度中実施地域での先行着手 空港 競技場 駅 街 宿 選手村 世界最高水準のICTインフラ 接続の壁をなくす 無料公衆無線LAN環境の整備促進 無料公衆無線LAN整備促進協議会 中心に、認証連携等に着手。 主要な公共拠点(約29000カ所)に整備。 2015年から認証連携等に着手 2020年までに公共拠点整備 利用のストレスをなくす 第5世代移動通信システムの実用化 通信容量 現在の1,000倍 通信速度 10Gbps、接続機器数 100倍 第5世代モバイル推進フォーラム中心 に2017年度から5Gの技術統合実証。 2020年に5Gを世界に先駆けて実用化 観光地 店舗 病院 ※3 A-PAB:一般社団法人放送サービス高度化推進協会 臨場感の向上、感動の共有 利用の不安をなくす 4K・8Kの推進 実践的セキュリティ人材の育成 A-PAB※3中心に 4K・8Kの実用放送開始等に 必要な環境整備。 2018年に4K・8Kの実用放送開始 ICT企業間での情報共有と、 大規模サイバー演習のための ICTISAC(仮称)等体制整備。 2016年度までに体制・環境整備 2017年度から大規模演習等開始 6 2020年に向けた社会全体のICT化 アクションプラン 検討体制 連携・協力 報告 無料Wi-Fiの整備促進、周知広報、利用開始手続きの簡素化・一元化 無料公衆無線LAN整備促進協議会 (会長:小林 忠男 無線LANビジネス推進連絡会 会長) 多言語音声翻訳技術の研究開発、実証の推進、10言語程度の社会実装 グローバルコミュニケーション開発推進協議会 (会長:須藤 修 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授) 都市サービスの高度化 都市サービス高度化ワーキンググループ サービス検討サブワーキンググループ 報告 連携・協力 デジタルサイネージの機能の拡大(相互接続性確保)、普及 デジタルサイネージワーキンググループ (一社)デジタルサイネージコンソーシアム 幹事会 報告 .月~) ( 主査: 坂村 健 東京大学大学院情報学環・ 教授YRP ユビキタス・ネットワーキング 研究所所長) ( H 2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会 ( 座長: 岡 素之 住友商事株式会社相談役) 26 11 連携・協力 (理事長:中村 伊知哉 慶應義塾大学 教授) 高度な映像配信サービス 高度な映像配信サービスサブワーキンググループ 連携・協力 連携・協力 連携・協力 連携・協力 4K・8Kの実用放送の実現及び活用場面の拡大 (一社)放送サービス高度化推進協会 (理事長:福田 俊男 (株)テレビ朝日 専務取締役) 4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合 (座長:伊東 晋 東京理科大学理工学部 教授) 5Gの研究開発及び国際連携・標準化の推進、2020年での実用化 第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF) (会長:吉田 進 京都大学 特任教授・名誉教授) オープンデータの利用環境の整備、公共情報提供ワンストップサービスの実現 公共交通オープンデータ協議会 (会長:坂村 健 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長) 連携・協力 (一社)オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構(VLED) (理事長:坂村 健 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長) 連携・協力 連携・協力 報告 放送コンテンツの海外展開の促進 (一社) 放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ) (会長:岡 素之 住友商事(株) 相談役) 世界一安全なサイバー空間の実現 情報セキュリティ アドバイザリーボード (座長:徳田 英幸 慶應義塾大学 環境情報学部 教授) スポーツ分野におけるICTの利活用方策の明確化 スポーツ×ICT ワーキンググループ 等 7 (1)都市サービス高度化の実現 スマートフォンや交通系ICカードを活用したサービスの実現 都市サービスの高度化(IoTおもてなしクラウドを活用したサービス連携) 主な政府の方針: ○経済財政運営と改革の基本方針2015 自動翻訳等による属性に応じた情報提供 等による社会全体のIT化を推進する。 ○「日本再興戦略」改訂2015 デジタルサイネージによる使用言語等の 属性に応じた情報提供機能の拡大(例:災害 情報の一斉配信、クーポン入手等)等を行う。 8 概 要: • IoT時代の技術進歩の成果を踏まえ、訪日外国人等のスムーズな移動、観光、 買い物等の実現に向け、スマートフォン、交通系ICカードやデジタルサイネージ等 と、共通クラウド基盤を活用した多様なサービス連携(個人の属性・言語等に応じた 情報提供や支払手続の簡略化等)を可能とするため、複数地域で実証を実施。 目 標: • 2020年に向けて、我が国における訪日外国人の行動を支援するための仕組み を確立する。 サービスイメージ(例) 1) 災害時等緊急時において、災害情報、避難所情報、交通情報、避難経路等をデジタルサイネージとスマートフォン等を連携させて安全に誘導。 2) ホテル等宿泊施設のチェックイン、パスポートのPDF化、公共競技場や美術館・博物館等の入退室管理 3) 主要観光地やショッピングモール等におけるデジタルサイネージで利用者の属性(言葉等)に応じた情報提供、ショップ、レストラン等で多言語等表示、買い物可能等。 ( 自国語での言語表示、障がいに応じたバリアフリーマップの提供、ハラル情報等が表示され安心して食事等) 都市サービスの高度化アクションプラン 9 ■訪日外国人が将来的に3000万人とも言われる中、我が国に訪れた方が、入国時から滞在・宿泊、買い物、観光、出国ま で、ストレスなく快適に過ごすことが可能となるICT基盤を整備することが重要。また東京大会以降の日本のレガシーとして実 現を目指す。 ■1枚あれば電車、バス、タクシー、買い物等が可能である交通系ICカード等及び、誰もが持ち歩くスマートフォンをトリガーとし、 クラウド上に登録する自国語情報などの属性と紐づけ、ホテルや百貨店などで、個人に最適な情報・サービスを提供。 推進体制 ICTを活用したインバウンド拡大に積極的なサービス事業者、ICTベンダー等による「推進体制」を整備。 「推進体制」において、ICTおもてなしクラウド共通基盤の運用、属性情報の管理、サービス事業者同士の連携等の仕組みを実用化。 複数の地域において、目に見える形での実証実験を実施。 導入地域 2015年度中に、複数の先行導入地域を想定して、プロジェクトの明確化。(例:国際空港があり玄関口となる地域、訪日外国人が特に多 (候補例:千葉地区(成田・幕張)、渋谷地区、港区、竹芝地区、六本木・虎ノ門)) いと見込まれる地域 等) ① 共通クラウド基盤整備事業 ⇒ 地域で使うIoTおもてなしクラウドの基盤となる「共通機能」を整備。 ② 地域実証事業 ⇒ 4つの地域が提案。公募手続きを経て、秋以降を目処に実証事業を実施。 1)千葉・幕張地区 【内容例】 訪日外国人がモニタリング用のおもてなしSIM/ICカードを利用して、おもてなしコンテンツを介在し「IoTおもてなしクラウド」との連携実証を 行う。また、入国前から入国後の移動・施設利用に係るタッチポイント(サイネージなど)連携による情報利活用(国際ペイメント対応・言語対 応・NFC対応含む)の実証評価を行う。 2)渋谷地区 【内容例】 交通系ICカード等を活用した買い物・移動等のシームレス化、まちの賑わいによる商流創出、サイネージ連携での情報発信等による最適な おもてなし環境の検証 3)竹芝地区 【内容例】 デジタルサイネージを活用した「2020年の街づくりモデル」となるおもてなしサービスの実証を行う。訪日外国人などの訪問者に対する、 HTML5を活用した旬な情報のリアルタイム・多言語提供、サイネージとスマホ/交通系ICカード連携等によるチケット購入座席予約、電子 クーポンの提供、エリア内滞在者向けにサイネージによる災害時一斉配信、他地域とのサイネージ連携によるコンテンツ流通 等 4)港区 【内容例】 属性情報を活用した各種サービスの利便性向上を検証する実証。ホテルのチェックインスムーズ化、流通における免税手続き等の簡素化 デジタルサイネージでの多言語表示案内 レストランにおけるハラル情報を活用したメニュー表示 等 実証事業技術的要素 【前提】 ■交通系ICカード等及びスマートフォンをキーとし、サービス間でオープンにユーザーの属性情報を連携させる仕組みであること ■スマートフォンのアプリ等を活用し、利便性あるユーザーインターフェースを確保すること 【クラウド側に必要となる機能要件(例)】 ○共通クラウドプラットフォームの基本機能 ・様々な業種、サービス事業者、多数のユーザーによるアクセス、連携が可能 ・ユーザー及びサービサーの合意を前提。ユーザーの属性情報をID連携により検索・取得等可能 ○個人属性情報の管理 ・個人属性の種類に応じたセキュリティ、管理手法。登録や、カード等との紐付けの手法、運用の仕組み ○認証の仕組み検証 ・共通IDの要件、ID管理の手法、アクセス権限等 ○デジタルサイネージに係る相互接続性確保(デジタルサイネージWG成果を踏まえること) 具体的サービス例 〇 交通系ICカード(Suica、PASMO等)等やスマートフォン(以下ICカード等という)と、個人属性情報を紐付け、様々なサービスを検討。 ■ 商品購入時の手続きの利便性向上 ■ ホテルや宿泊手続きの簡素化、スムーズなチェックイン ■ 美術館等でのスムーズな入館、最適な情報発信 ■ 属性情報に応じた情報発信、オープンデータされた公共情報の利活用 等 目標時期 2015年度中 各地域における先行導入検討、明確化 2016年度 公募による手続きを経て、推進体制の確立、実証事業の実施。 【基盤仕組】クラウド基盤の要件整理、共通API仕様の策定。属性登録・認証に必要となる仕組みの整理 【実証事業】秋以降、実証事業の実施(投資対効果、システムを運用していく際の技術的、制度的課題の検証) ・共通クラウド基盤(IoTおもてなしクラウド)の実証事業 ・各地域における実証事業(複数地域) 2017年度 IoTおもてなしクラウド基盤の構築、先行導入地域での一部開始 2020年までに、IoTおもてなしクラウド基盤、ID連携や多様なサービス事業者間連携を可能とする環境の社会実装化 10 11 おもてなしインフラアーキテクチャ(概要図) サービサー おもてなしアプリ (スマホ) サービス (サーバー) ウェブブラウザ デバイス レジストリ おもてなしポータルアプリ ユーザー属性情報 フロントエンド アクセス制御マ ネージャ ユーザー基本属性情報 マネージャ おもてなしユーザー属性情報管理 Business Intelligence おもてなしアイデンティティ管理 ログ マネージャ おもてなしインフラ管理 おもてなしインフラ サービサー ウェブブラウザ アカウント マネージャ サービス リポジトリ おもてなし インフラ監視 開発者サイト 認証マネージャ 12 具体的サービス例 交通系ICカードは、地域間での相互利用も進展し、電車、バスなどでの乗り降りはもちろん、コンビニ等での買い物等ができるなど利 便性あるサービスが実現している。スマートフォンでも、交通系ICカード対応のもので同様の機能が利用できる。おもてなしICカード として大きな期待がある。 今後アクションプランに基づき、具体的なサービス等の検討が行われるが、利用者からみて、利便性ある分かりやすいサービスの実現を 目指す。 ユーザーの持つカードとアプリを中心とした 多様なサービス提供チャンネル 使用言語やブックマークに応じた案内 カードのみでも道案内 属性確認による最適なサービス COPYRIGHT © 2015 by Ken SAKAMURA 13 具体的サービス例 嗜好や宗教に合ったレストランの案内 メニューの事前確認、クーポン発行 身体属性に応じた経路案内 チケットから行先を推測しての案内 コンシェルジュのメモをタクシーで利用 帰りも安心 COPYRIGHT © 2015 by Ken SAKAMURA 検討すべきユースケース例1(免税手続きの簡素化) 14 ①事前に交通系ICカードと属性情報の紐付けを、購入時に実施(ホテルのフロント等で事後的に属性情報の追加もあり) ②属性情報によって、免税手続きの「記入省略」やチェックイン時の「コピー省略」等のサービスを実施 ID⇔属性情報 クラウド ID ID 属性情報 紐付けされた 属性情報 ・国籍 ・氏名 ・住所 ・ ・ ・ 空港・駅等 紐付け 属性情報の 入力・登録 ID⇔属性情報 解錠情報 PDF化された パスポート情報 カード カードリーダー ・部屋番号 等 ホテル コンビニ・百貨店等 <店舗端末> ・宿泊者氏名 <ホテル端末> プリンター <客室> PDF化された パスポート情報 表示、保管 記入 不要 カード カードリーダー 平成27年12月16日親会報告資料 検討すべきユースケース例2(美術館の入館手続き) 美術館のチケットと交通系ICカードを紐付けて、美術館への入場券として利用。 また、期間限定の企画展など入場区分がある場合にも、係員の確認の手間を省き、スムーズな入場を実現 ID⇔属性情報 クラウド ID チケット 購入情報 チケット情報 ・複数館共通券 ・期間入場券 ・入場制限付 等の区別 チケット売り場 紐付け ID チケット情報 複数館の共通券で 割り引きの実施で 回遊性の向上も 美術館A チケット情報 の登録 ID⇔属性情報 <入館端末> 美術館B <入館端末> カード カードリーダー 企画展など、入場 制限のあるチケッ トを確認なく選別 カード カードリーダー 15 平成27年12月16日親会報告資料 検討すべきユースケース例3(ホテル、タクシーでの利用) 16 ホテルのコンシェルジュ等で行き先の情報、チケットの情報等を登録。タクシーにおいて、交通系ICカードをタッチすると、 多言語で行き先が表示され、行き先の意思表示 ID⇔属性情報 紐付けされた 属性情報 空港・駅等 クラウド ID⇔属性情報 ID 目的地の情報 チケット情報 基づく行き先を取得 目的地の情報 チケット情報 等を登録 紐付け ホテル 属性情報の 入力・登録 タクシー <コンシェルジュ> カード カード 多言語で、 行き先の情報 を取得 カードリーダー カードリーダー 17 (2)高度な映像サービスの実現 4K・8Kデジタルサイネージ等を活用した高度な映像体験の実現 18 高度な映像サービスの実現 ◎4K・8Kデジタルサイネージ等を活用し、超高精細映像技術に加え、超高臨場感な体感を実現 できる新たなエンターテイメント市場や、BtoBでの映像配信市場の創設。 コンテンツ スポーツ関係 音楽関係 世界遺産 文化財関係 産業(医療、教育) 関係 映像配信プラットフォーム 4K・8K、超高臨場感技術等の付加価値創出 競技会場、 スポーツイベント 学校・病院 映画館、モール等 美術館、博物館等 展開先 従来の電子黒板 4Kテレビの電子黒板 高度な映像配信サービスアクションプラン 19 ■ 2020年東京大会に向け、4K・8K及び超高臨場感技術といった我が国の世界最先端の映像技術を組み合わ せたショーケースとして、世界各国に対して新しい楽しみ方、リアルな映像体験を体現する。 ■ レガシーとして、地域の子供やお年寄り等の誰もが、4K・8Kで文化・芸術・伝統芸能等の映像を楽しめる環境を 構築、地域創生に資するとともに、映画館、美術館等への4K・8Kコンテンツ配信に係るビジネス市場を活性化。 推進体制 4K・8Kの利活用、ビジネス化に向けて意欲のある事業者により、「推進体制」を整備。 コンテンツの収集、配信環境の整備、大容量ネットワークの確立等の検証を行い、それらのBtoB配信基盤を実用化。 導入地域 2016年度、4K8Kや超高臨場感ある高度映像配信サービスについて、複数先行導入地域で実証を実施(秋以降)。 推進体制設立とともに、先行導入地域の具体化(例:4K等の上映が可能な、地域の公民館、映画館の施設、8Kシアター対応等) 具体的コンテンツ内容 ・文化芸術コンテンツを地域の公民館や美術館において上映。 ・競技場でのスポーツパブリックビューイング等(スポーツ×ICTWGとの積極的な連携) 【検討中の具体例】 音楽コンサート、スポーツコンテンツ、超高臨場感技術の映像、新たな映像体験技術との組み合わせ等 目標時期 2016年度当初 推進体制の整備 2016年度 【実証事業】高度な映像配信サービスの実現に向けたトライアルを実施する。 2017年度 【運用開始】高度映像配信サービスを一般市民がショーケースとして体験できる環境を整備し、先行導入地域の一部で の導入を開始する。 2018年度 高度映像配信サービスをビジネスとして開始できる環境を整備する。 2020年までに【普及展開】全国の各地域への展開。 20 (3)デジタルサイネージの機能の拡大 2020デジタルサイネージの国内仕様の策定・国際標準化 21 デジタルサイネージアクションプラン 【災害情報やオリンピック等情報などの一斉配信】 平成28年度予算「IoTおもてなしクラウド事業」において、平成27年度に策定した「デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン」に基づき、設 置されたデジタルサイネージへの災害情報等の一斉配信の実証実験を実施 【個人属性に応じた情報提供】 平成28年度予算「IoTおもてなしクラウド事業」において、言語等の個人の属性情報に応じた情報提供等のサービス連携の実証実験を実施 候補例:港区、竹芝地区、成田・幕張地区、六本木・虎ノ門地区、渋谷地区 【4K・8K高度な映像配信・パブリックビューイング】 開催地東京のみならず、地方、海外においても、オリンピック・パラリンピックの感動(高精細映像・音響等も含めた競技会場の情報を伝送し、中継会場に ※メディア権保有者との協議が必要 応じた競技の場の再現による超高臨場感観戦体験)を共有できる場を提供(※) 28年度の主な取組内容 【推進体制】 【実現イメージ】 ■共通仕様の検討:デジタルサイネージWG、(一社)デジタルサイネージコンソーシアム等 ■標準化活動:デジタルサイネージコンソーシアム 等 ○平成27年度に(一社)デジタルサイネージコンソーシアムにおいて、デジタルサイネージの標準 仕様を策定を行い、また、国際標準化団体W3Cの会合である「TPAC 2015」内のB Gにおいて、国際標準の策定化に向けWGの設立について基本的に合意したことを受け、28年 度においても引き続き、国際標準化に向けた取組を実施。 【主な取組】 ○平成28年度予算「IoTおもてなしクラウド事業」において、平成27年度に(一社)デジタ ルサイネージコンソーシアムにおいて策定した「デジタルサイネージ相互運用ガイドライン」に基づき 設置されたデジタルサイネージ等を通じて、複数地域において災害情報の一斉配信や言語等の 個人の属性に応じた情報提供の実現等の実証を実施。 ○高度な映像配信SWGの検討結果を踏まえ、平成28年度に整備予定の推進体制により、 4K8K等のパブリックビューイングやライブビューイングなどの実現に向けた取組を開始 平成28年度以降の予定 2016年度 2018年度 クラウド技術を活用したデジタルサイネージ相互運用性を検証 高度な映像配信サービスの実現に向けた取組の実施 クラウドシステム構築・ 相互接続の実現 2020年度 東京大会 ITUへの標準化活動 2019年度 ラグビーワールド プ カッ W3C リオ大会 国内標準化 2017年度 デジタルサイネージ等 を通じた情報発信等の 実現 デジタルサイネージシステムの国内共通仕様の概要 国内共通仕様準拠により、実現する機能 1.災害情報等の一斉配信サービスへの対応 2.スマートフォン連携による個人属性に応じた情報提供 3.個人属性に応じた情報提供の方法(多言語、おもてなしクラウド等への対応) 国内共通仕様の概要 1.災害情報等の一斉配信サービスへの対応 ○サイネージ端末側に以下を満たすソフトウェアを搭載すること 1.<必須>デジタルサイネージ端末に「HTML5コンテンツを受信、表示可能なソフトウェア(ブラウザ等)」を搭載すること。 2.<必須>一斉配信情報による割込み表示と復帰機能を有すること。 ○サイネージシステムに以下のハードウェア・ネットワークを整備すること 1.<必須>サイネージプラットフォーム ~ サイネージ配信システム ~ サイネージ端末が常時接続できること。 2.<推奨>災害対策用にローカルストレージや予備電源を搭載すること。 2.スマートフォン連携による個人属性に応じた情報提供 ○スマートフォンとデジタルサイネージが以下のとおり連携できること 1.<必須>スマートフォンとの通信手段(Wi-Fiを推奨)を確保すること。 ※Wi-Fiはスマートフォンの搭載率が高く、標準ブラウザのみで利用できるため。 2.<必須>スマートフォンがデジタルサイネージシステムとの連携先を容易に取得できること。 ○スマートフォンへ以下を満たすコンテンツ配信ができること 1.<推奨>ネットワーク切断時にもスマートフォンへのコンテンツ配信手段を確保すること。 3.個人属性に応じた情報提供の方法 ○属性に応じたコンテンツが以下のとおり配信できること 1.<必須>属性の情報を取得する手段を備えること。(ICカード*リーダを推奨) 2.<必須>取得した属性情報に応じたコンテンツが配信できること。(スマートフォンにも配信できることを推奨) 3.翻訳された情報(ライブ情報・定型的情報共に)が配信できること。(機械翻訳はクラウド翻訳サービスの活用を推奨) *都市サービス高度化WGで検討されている「おもてなしクラウド」から属性情報取得するキーとなるICカード 22 23 インターネット技術とクラウド連携によるデジタルサイネージ 現在の独自システムで個別に運用されているデジタルサイネージに対し、多言語対応やスマートフォンやICカードと の連携機能等をネットワーク経由でクラウドから提供する「オープンデジタルサイネージプラットフォーム」を実現 自治体/企業 店舗 コンテンツ提供者 災害情報 観光情報 競技情報 交通情報 SNS情報 ・・・・・ クラウド・データベース オープンサイネージプラットフォーム インターネット 多言語翻訳 ②クラウド・サービスが提供する 共通インタフェースへの対応 一斉配信 ユーザ属性 情報管理 デバイス情報 管理 ①属性情報を踏まえた情報提 供機能、一斉配信機能 Webインタフェース ③他デバイスとの連携 サイネージコンテンツ BEACON デジタルサイネージ モバイルサイト スマートフォン PCサイト アプリ パソコン タブレット 各種表示端末 TV向けサイト テレビ 国内標準化の状況 24 ◆ 2015年度のデジタルサイネージWGの検討状況、及びデジタルサイネージ相互接続性検証の結果を踏まえ、 (一社)デジタルサイネージコンソーシアムにおいてデジタルサイネージの高度化要件の機能要件、実現方式を策定 ■これまでの検討の流れ 2014年12月 総務省懇談会「デジタルサイネージWG」発足(座長:中村伊知哉 DSC理事長) 2015年4月 デジタルサイネージコンソーシアム 一般社団法人化 2015年12月~2月 デジタルサイネージ相互接続性検証においてDSC専門部会(国際標準戦略部会、システム部会等)で検討 2016年4月 「デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン1.0版」公表 デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン1.0版 で実現されるサービス例 災害情報一斉配信概要 個人属性に応じた最適配信概要 ○ サービス概要・要件 ・災害・緊急時の情報を情報提 供主体が各サイネージシス テムに対して一斉に配信 情報提供主体 災害・緊急情報 配信 システムA 配信 システムB 配信 システムC ・サイネージシステムは割り込 み配信および平常時コンテ ンツの復帰を行う 自治体 交通機関 観光地・商業施設 情報提供主体 災害・緊急情報(ストック・フロー) 配信 システム ○ サービス概要・要件 ・サイネージ端末と同内容の情報を スマートフォンへ表示 スマートフォン ・サイネージシステムが使用言語を把握 し、災害・緊急時の情報を 言語に応じて表示 同内容の情報をスマホ表示 (スマートフォンとの連携の 使用言語に応じた表示 場合はスマートフォンへ表示) 疏散 피난 การอพยพ 国際標準化に向けた動き 25 ◆ ITU、W3Cへ国内標準仕様に基づく国際標準化に向けた提案を実施中 ITUの状況 • 国内標準仕様の国際標準化を見据え、2015年6月、勧告化作業の開始を日本より提案、了承。新たなワークアイテムを設置。 ※ ワークアイテム名「公共の場における相互運用可能な情報サービスの要求条件」 (H.DS-PISR: Digital signage: Requirements of interoperable information services in public place) • 国内標準仕様「デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン1.0版」に基づく寄書提案を実施中。 • 2018年までの勧告化を目指す。 W3Cの状況 • Webベースサイネージの運用に必要となるブラウザAPIの勧告化を目指したWeb-based Signage WG(Working Group)設立 に向け、関係者の合意を段階的に獲得中。 2012年4月 日本の提案によりWeb-based Signage BG設立 2015年10月 TPAC2015@札幌 • Breakout Session: 標準化ギャップの分析 • BG会合:検討すべきAPIの絞込み • 案内サイネージの設置:Webベースサイ ネージを提供し、有効性をアピール → WG設立に関し、BGでの基本的合意を獲得 ユースケースとプレイヤプロファイ ル(コア、再生メディア、蓄積)に関 する最終報告書を発行 ~2016年3月 チャータ案のブラッシュアップ • 国内関連企業等の有志で 運用面でのAPI検討を深め、 BGへインプット • チャータ案(遠隔制御向け API検討)についてBG内で 最終合意 今後の予定 設立に向けたW3Cでの手続き 段階的に合意を取り、WG設 立を目指す • W3Cマネジメント会議附議 • ACレビュー附議 • レビュー結果反映 • WG発足 26 【参考】分野別のアクションプラン 27 無料公衆無線LAN環境の整備促進 ○ 訪日外国人からの要望が高いことなどから、全国の主要な観光・防災拠点について、整備計画に基づく支援等を通じ、2020年までに、 無料Wi-Fi環境の整備を推進する。 ○ 訪日外国人旅行者が快適に利用できる無料公衆無線LAN環境の整備を促進するため、総務省、観光庁が事務局となり、駅、空港 等のエリアオーナー、自治体、通信事業者等から構成される協議会(無料公衆無線LAN整備促進協議会)を、2014年8月に設立。 本協議会を通して無料公衆無線LANの整備促進、共通シンボルマークの導入、利用可能場所等の周知、利用開始手続の簡素化・一 元化等を推進。 ○ 2018年までに、20万箇所以上で、事業者の垣根を越えてシームレスにWi-Fi 接続できる認証連携の仕組みの構築を目指す。 平成28年度の主な取組内容 【推進体制】 ・無料公衆無線LAN整備促進協議会 【主な取組】 ・整備計画の作成及び対象拠点のリスト化等を行い、平成27年度に引き続き、Wi-Fi環境を整備する地方公共団体等への支援を実施。 ・無料公衆無線LAN整備促進協議会 幹事会を平成28年1月12日に開催し、各PTにおける進捗状況や実証実験の進め方について関係者間で共有。 ・平成28年2月19日に、無線LANのシームレスな連携が実現できるよう「利用しやすく安全な公衆無線LAN環境の実現に向けて~訪日外国人に対する 無料公衆無線LANサービスの利用開始手続の簡素化・一元化の実現等に向けた取組方針~」を発表し、2月22日より全国15ヶ所で実証実験を実施。 ・今後、実証実験の検証を行い、本年夏以降の本格的な導入に向けた取組を進める。 平成28年度以降の予定 【スケジュール】 2018 地方自治体への補助金・交付金等を通じた整備支援 関係業界等を含め整備の働きかけ・促進 官民連携して、共通シンボルマークの掲出、掲出場所等の海外への情報発信、 無料公衆無線LANスポットのオープンデータ化 利用開始手続について海外へ情報発信 認証連携 2019 20万箇所以上のシームレスな無線LAN利用が可能な環境の実現 2020 東京2020大会 周知広報 2017 ラグビーワールドカップ 整備促進 リオ大会 整備支援 2016 誰もが簡単 にアクセス 可能な環境 の実現 28 Wi-Fi環境の整備促進(平成28年度当初予算) ①観光・防災Wi-Fiステーション整備事業 2.6億円 (2.5億円<27当初> 及び 8.0億円<26補正>) ②公衆無線LAN環境整備支援事業 (携帯電話等エリア整備事業)12.6億円の内数(新規) 概 要: • 観光や防災の拠点等における来訪者や住民の情報収集等の利便性を高めるため、観光拠点及び防災拠点等(※1)における Wi-Fi環境の整備を行う地方公共団体・第三セクターに対し、その費用の一部を補助(※2)する。 (※1)観光拠点:観光案内所、文化財、自然公園・都市公園、博物館等 防災拠点:避難場所、避難所、官公署等 (※2)補助率:地方公共団体:1/2、第三セクター:1/3 (注)公衆無線LAN環境整備支援事業については、防災拠点のみ が対象 目 標: 外国人受入環境の整備や地域の活性化等に寄与するため、主要な観光・防災拠点等におけるWi-Fi環境の整備を2020年 に向けて推進する。 観光拠点では、 移動環境に適したWi-Fiにより、 訪日外国人等、観光客の 利便性を向上 Wi-Fi環境の整備 Wi-Fiアクセスポイント 防災拠点では、 耐災害性の高いWi-Fiにより、 来訪者や住民の 災害時の安全を確保 Wi-Fiステーション 観光拠点 観光案内所 防災拠点 官公署 博物館 避難場所 自然公園 ・都市公園 文化財 スマートホン タブレット端末 ・必要な観光関連情報を収集 ・観光客が旅行体験等を発信 スマートホン タブレット端末 ・必要な災害関連情報を収集 ・被災状況等を各所に配信 観光客・住民等 避難所 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議WG(第7回) 平成28年2月17日 総務省提出資料」 無料公衆無線LANサービスの認証連携 29 外国人旅行者が、一回の認証手続きで、全国各地の無線公衆LANを利用できる環境を整備する。 現状・課題 今後の展望 ・無線LANネットワーク運用事業者毎に接続方式が異なるため、他のエリアに入った際には、再度の認証手続き が必要。 ○本年度、実証実験を行った上で、その結果の検証や課題解決等に取り組み、共通仕様の普及を図ることにより、 事業者の垣根を越えてシームレスに接続できる認証連携の仕組みを構築する。 ○2018年までに、既設のWi-Fiアクセスポイントの有効活用を推進すること等により、20万箇所以上のシームレスな Wi-Fi利用環境の実現を目指す。 < 訪日外国人に対する無料公衆無線LANサービスの利用開始手続きの簡素化・一元化の実現等に向けた取組 > ICTを活用した多言語対応 30 (「グローバルコミュニケーション計画」の推進) ○ 世界の「言葉の壁」をなくしグローバルで自由な交流を実現する「グローバルコミュニケーション計画」を推進するため、情 報通信研究機構が開発した多言語音声翻訳技術の精度を高めるとともに、民間が提供する様々なアプリケーションに 適用する社会実証等を実施する。これにより、ICTを活用したイノベーションを加速し、2020年の東京オリンピック・パ ラリンピックの際には、本技術を活用して「言葉の壁」がない社会をショーケースとして世界に発信する。 28年度の主な取組内容 ◆総務省(委託研究開発の実施者(パナソニック、NTT、NICT、パナソニックソリューションテクノロジー、KDDI研究所、 みらい翻訳、リクルートライフスタイル、リクルートコミュニケーションズ、ATR-Trek)) 平成27年度に引き続き、多言語音声翻訳システムを様々な地域・場面で社会実装する上で不可欠な雑音抑圧技術等の研 究開発や、病院、商業施設、鉄道、タクシー等の実際の現場での性能評価等を通じて、多言語音声翻訳技術の精度向上を図 る。また、多言語音声翻訳システムの認知向上、更なる地方への普及拡大に向けて、地域を新たに追加選定(平成28年度実施地 域:長野県白馬村等、徳島県徳島市、福井県永平寺町、京都府舞鶴市、京都府京都市、福島県福島市等の6地域)し、地方の商業施設や観光 地等での実証実験を広く実施する。 ◆グローバルコミュニケーション開発推進協議会(産学官137者で構成) 社会実装に向けた課題抽出・課題解決策の検討等を実施。また、ビジネスマッチングを目的とした合同部会を昨年12月及び 本年3月に開催。 専門分野の翻訳の有料ビジネス、構内アナウンスの翻訳システムや専用ウェアラブルシステム等の開発や実証など、ビジネ ス化に向けた動きが活発化。 【スケジュール】 2016年度 2017年度 2019年度 言葉の壁のない社会の実現へ 実装・実用化 大規模実証・改善 翻訳可能な10言語のさらなる精度向上 2020年度 東京大会 ラグビーワールドカップ 各地域、民間企業(鉄道、空港等)による 多言語音声翻訳アプリ・VoiceTra等の活用 基本技術の確立 リオ大会 多言語音声翻訳技術の研究開発及び技術実証 高精度に翻訳可能な言語を10言語に拡大 2018年度 グローバルコミュニケーション計画の推進 -多言語音声翻訳技術の研究開発及び社会実証- 31 • 世界の「言葉の壁」をなくし、グローバルで自由な交流を実現する「グローバルコミュニケーション計画」を推進 • するとともに、訪日外国人への対応の充実による観光産業の活性化等の地方創生にも資するため、多言語 音声翻訳の対応領域、対応言語を拡大し、翻訳精度を高めるための研究開発を推進する。 産学官の連携により、病院、商業施設、観光地等において社会実証を実施し、多様な事業創出に向けたクラ ウド型翻訳サービスプラットフォームを確立する。 【平成28年度予算額:12.6億円】 多様な事業創出 社会実証のイメージ図 病院 多言語対応ヘッドセット等のウェアラブル 機器を用い、症状や病名の翻訳など、医師 と患者のコミュニケーションを支援 ショッピング 多言語対応型レジ端末により、商品の 購入や問合せなど、外国人客の要望に きめ細やかに対応 オープンイノベーションの促進 32 平成27年度の技術実証及び利活用実証 エリアマップ 研究開発にお ける技術実証 地方における 利活用実証 中心駅を拠点とした活用 医療 富山駅一帯の商業施設での実証 -県内外の観光地への送客 医療現場での模擬実験 広島県内世界遺産の体験コーナーでの実証 -観光振興の推進 ・豊島区 ・京浜急行電鉄(株) - 東日本電信電話(株) - タクシー 香川高松の8商店街に渡る多様な店舗での実証 香川高松の8商店街に渡る多様な店舗での実証 - 市内中心部への誘客と商業活性化 - 市内中心部への誘客と商業活性化 ・高松市 ・高松中央商店街振興組合連合会 H28 1/13~ インバウンド乗車時の課題抽出と 観光営業中のタクシー内での実証実験 ・全国ハイヤータクシー連合会 - KDDI(株) - ショッピング ・(株)ソルコム ・広島県 ・廿日市市 ・広島平和記念資料館 ・中国経済連合会 ・(株)日本政策投資銀行 ・広島市立大学 ・(株)広島銀行 ・(株)NTTドコモ ・(株)RCCフロンティア 商店街一体で活用推進 ・東京地下鉄(株) ・京浜急行電鉄(株) - (株)日立製作所 - 平時利用から災害時を想定した模擬実験 観光営業中のタクシー内での実証実験 世界遺産の魅力を紹介 H27 12/4~ H27 11/25~ 防災 H27 11/18~ ・鳥取県ハイヤー協同組合 - KDDI(株) - 鉄道 駅案内における模擬実験 ・東京大学医学部附属病院 国際診療部 ・富士通クリニック - 富士通(株) - ・富山市・富山県 ・富山市観光協会 ・(株)プラチナコンシェルジュ ・富山ターミナルビル ・あいの風とやま鉄道(株) タクシー H27 12/2~ H28 1/19~ 店内環境実験及び接客現場での模擬実験 ・(株)東急百貨店 ・(株)ドン・キホーテ ・(株)三越伊勢丹 - パナソニックシステムネットワークス(株) - 観光ルート上の回遊観光への活用 民家ステイなど外国人受入での活用 奈良市拠点施設と明日香村間での実証 奈良県観光拠点施設と明日香村間での実証 – 地域への誘致促進と観光体験の向上 -外国人誘致とコミュニケーション力の向上 ・明日香村 ・奈良県 ・明日香村地域振興公社 ・飛鳥京観光協会 ・(株)J-roots ・飛鳥ニューツーリズム協議会 名古屋市内バスルート上の観光地等での実証 -回遊性向上で街全体の活性化 ・名古屋テレビ塔(株) ・名古屋市 ・(株)カーネルコンセプト ・トヨタマップマスター(株) ・(株)札幌かに本家 ・中部圏インバウンドセールスプロジェクト 33 4K・8Kの推進 ○ 4K・8Kは、高精細で臨場感ある放送を実現し、視聴者の選択肢の幅を拡大。 ○ 2015年7月に4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合において取りまとめられた4K・8K推進のためのロードマップ(2015)では、2016年にB Sによる4K・8K試験放送開始、2018年に実用放送開始、2020年頃には実用放送を拡充し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催時 には、4K・8Kが普及し、多くの視聴者が市販のテレビで4K・8K番組を視聴できる環境を整備することを目標。また、ロードマップの対象期間を延長 し、2025年のイメージとして、多様な実用放送の実現等を提示。 ○ 4K・8Kの推進に当たっては、 ロードマップに沿って、政府としても2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、実用放送に向けた技 術的実証を実施。 ○ 4K・8K実用放送の円滑な導入に向けて、視聴可能な受信機を明確にするなどの視聴者への周知啓発について、今後とも関係団体と協力して進め ていく。 平成28年度の主な取組内容 ○ 2016年8月にNHK、 2016年12月に(一社)放送サービス高度化推進協会( 2016年4月1日に(一社)デジタル放送推進協会と(一社)次世代放送 推進フォーラムが合併して設立)により、BSにおける4K・8K試験放送を開始予定。 ○ BSにおける4K・8K実用放送及び110度CSにおける4K試験放送、実用放送に関して、 2016年4月にハード事業者の公募、春から夏にかけて ソフト事業者の認定に係る制度整備、秋にハード事業者の免許、ソフト事業者の公募、 2017年初頭にソフト事業者の認定を予定。 ○ 総務省において、放送事業者、受信機メーカ等の関係者と連携して、伝送路の実環境において、新たな伝送技術を使用した技術的実証を行う。 ○ HDR(high dynamic range)技術の4K・8K放送への導入に必要な技術的条件について、 情報通信審議会にて2016年5月頃取りまとめ予定。 ○ ケーブルテレビによる4K実用放送(ケーブル4K)の普及を推進(平成28年4月1日時点で56社。今後は計約140社まで普及の見込み)。 【スケジュール】 2016年度 リオ大会 124/8CS:2015年3月開始 ケーブル4K:2015年12月開始 IPTV:2015年11月開始 ▲(秋:ハード免許) ▲(2017年初頭:ソフト認定) 4K試験放送 4K実用放送 2019年度 2020年度 4K・8K実用放送 4K実用放送 東京大会 ▲(8月:NHK放送開始) 4K・8K試験放送 ▲(12月:放送サービス高度化推進協会放送開始) 110度CS 124/8CS CATV IPTV等 2018年度 ラグビーワールド プ カッ BS 2017年度 4K・8K等最先端技術を活用した放送・通信分野の事業支援 34 ○ 4K・8K放送を着実に推進し、数多くの4K・8Kサービスを実現するため、国、放送事業者、受信機メーカ等の 関係者が連携して、伝送路の実環境において、新たな伝送技術を使用した新たな伝送路の確保に資する技術的実 証を行う。 【平成28年度予算額:3.93億円】 【4K・8K推進のためのロードマップ】 2018年 4K・8K実用放送が開始され、数多くのチャンネルで4K・8K 放送番組が提供されることにより、早期に普及促進を図る 【2020年の目指す姿】 2020年 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の 際には、多くの視聴者が4K・8K番組を視聴で きる環境が整備 35 第5世代移動通信システム実現に向けた取組 ○第5世代移動通信システム(5G)の2020年頃の実現に向けて、産学官の連携により、超高速化、多数同時接続及び低遅延化等 に関する研究開発を推進 ○ 2017年度から5Gの各種技術を統合した産学官連携による総合実証試験を実施し、2020年頃までの5G実現に向けた取組を加速 ○ ITUの場等における国際連携を強化し、必要となる周波数帯の確保及び国際標準化を推進 平成28年度の主な取組内容 【推進体制】 第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF) • 国際標準化、研究開発、サービスモデルの方向付け キャリア、ベンダ等 • 研究開発の推進、5Gサービスモデルの開発 総務省 • 研究開発の推進、特定実験試験局用周波数の追加検討、 国際標準化の推進 • 「電波政策2020懇談会」における検討 など 【取組内容】 研究開発等 平成27年度より実施している「第5世代移動通信システム実現に向けた研究開発」を拡充し、新たに低遅延等に関する研究開発を 実施 2017年度開始予定の総合実証試験に向けて、5GMF内に推進体制を構築し、具体的な試験内容等を検討 国際連携・協力 日マレーシア5Gワークショップの開催(4/6)、各国の政府・5G推進団体との連携強化 等 WRC-15の結果を踏まえ、 5G用候補周波数帯とされた24.25GHz~86GHz(11バンド)について、利用可能性等を検討 平成28年度以降の予定 2016年度 2017年度 2018年度 5G標準化活動 5GMFの活動支援(国際連携・周知啓蒙等) ・関係制度整備 5Gシステム 総合実証試験 ・5G用周波数の 国際分配 ・サービス・ アプリ開発 WRC-19 2020年度 京0大 東東 京2 2会 0大会 5G研究開発 2019年度 世界に先駆け 5G実現 36 第5世代移動通信システム実現に向けた研究開発 ✓ 平成27年度より、電波利用料を活用し、特に重要性が高い「大容量化」、「高速化」、 「周波数有効利用」を課題とした研究開発を実施 ✓ 平成28年度からは、「多数接続・低遅延」、「相互接続性」に関する新たな研究開発にも 取り組む 【平成28年度予算額:30億円】 超高速 ⇒最大10Gbps 自動運転 例:4K/8Kなど高精細映 像も超高速に伝送 5Gの 主な要求条件 例:狭いエリアでの同時多数接 多数同時接続 続、スマートメーター、インフラ ⇒100万台/km²接続数 維持管理(多数接続、低消費 電力なIoT) 膨大な数の センサー・端末 超低遅延 5Gの特徴 ⇒1ミリ秒程度 例:自動運転、遠隔ロボット操作 (リアルタイム操作、ミッションクリ ティカルなIoT) 37 オープンデータ利活用環境の整備(公共交通情報等) ○街全体でオープンデータを利活用し、新しいサービスを立ち上げたり、試行したりできる環境を整備するため、公共交通情報提供のワンス トップサービスを実現するとともに、様々な分野のデータを組み合わせる際の課題解決を目的とした社会実証等を実施する。 28年度の主な取組内容 【推進体制】 公共交通オープンデータ協議会、(一社)オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構(VLED)、札幌オープンデータ協議会 【主な取組】 ・公共交通情報提供のワンストップサービスの実現 平成27年9月25日に設立された「公共交通オープンデータ協議会」と連携し、リアルタイム性、多言語対応、障がい者への留意等の 観点を踏まえ、各公共交通事業者が保有する公共交通情報をワンストップで利用できる環境の構築に向けて、公共交通情報の提供 に取り組む。 ・観光分野等における社会実証 VLEDとの連携を図り、オープンデータを活用したビジネス連携の支援に取り組む。 2017冬期アジア札幌大会に向け、平成28年1月に設立された「札幌オープンデータ協議会」と連携し、オープンデータを活用した新し いサービスを街全体で体感できる環境の高度化に取り組むなど、ビッグデータ・オープンデータ利活用のモデルケースとして観光分野を重 点的に取り上げ、民間事業者のビッグデータと地方公共団体のオープンデータを組み合わせて利活用するための環境整備に取り組む。 【スケジュール】 2016年度 2018年度 2019年度 公共交通情報提供のワンストップ サービスの実現 2020年度 東京2020大会 プ ラグビーワールドカッ 札幌大会 様々な分野のデータを組み合わせた社会実証 リオ大会 公共交通情報の提供 2017年度 オープンデータの利 便性を街全体で体感 オープンデータ・ビッグデータ利活用推進事業 38 ○公共データの民間開放(オープンデータ)を推進し、社会や市場に存在する多種多量の情報(ビッグデータ)を相互 に結び付け、ブロードバンドネットワークやクラウドサービス等と組み合わせて活用することにより、 新事業・新サービスの創 出、地域産業の活性化・生産性の向上等を推進する。 【平成28年度予算額:1.9億円】 【オープンデータの利活用イメージ】 【レストラン】 ・注文や支払いも簡単 ・外国人対応レストラン (外国語対応スタッフ、外国語メニュー等) 【観光案内所・コンシェルジュ】 ・希望に合わせた観光ルート紹介・予約 ・宿泊施設、公共施設情報 【交通】 ・経路検索、予約、支払い等も簡単 【ナビゲーション】 ・目的地までの経路案内や観光情報、 イベント情報等 【競技情報】 ・競技場等の施設情報、競技結果、 出場選手情報等 39 放送コンテンツの海外展開の促進 放送コンテンツ海外展開の目指すもの 国家戦略への貢献 様々な分野への波及 放送コンテンツ の海外展開 「ビジット・ジャパン戦略」 ・外国人観光客誘致 ・地域活性化への貢献 ・流通、ファッション、食、音楽 等の発信 「クール・ジャパン戦略」 「地方の創生」 (目標)平成30年度までに約200億円の放送コンテンツ関連海外市場売上高を目指す。 ○ ICT、放送コンテンツ等のコンテンツの海外展開を図るほか、模倣品・海賊版対策や知財保護環境向上、協定国への情報発 信等にも取り組む。 (「総合的なTPP関連政策大綱」 平成27年11月25日 TPP総合対策本部決定) (これまでの取組) 平成27年度は、関係省庁が連携して、コンテンツ制作・現地化(字幕付与)から発信・プロモーションまで、一体的、総合的かつ切れ目なく戦略的に展 開する「地域経済活性化に資する放送コンテンツ等海外展開促進事業」を実施。周辺産業とも協力し、放送コンテンツを通じて地域の魅力を発信する 事業企画を34件採択、ASEANをはじめとするアジアの新興国等で放送。 28年度の主な取組内容 ○放送関係者等と他分野・他産業の関係者が幅広く協力し、「クールジャパン戦略」、「ビジットジャパン戦略」、 「地方の創生」、「TPP協定の活用促進による新たな市場の開拓」等に資する放送コンテンツを制作、 発信等する取組を支援する事業を実施。 ○(一社)放送コンテンツ海外展開促進機構を中心に、放送局や権利団体が協力しつつ推進。 【スケジュール】 2018年度 放送コンテンツ海外展開促進の継続的取組(関係省庁と連携しつつ、総合的に支援) 放送コンテンツの売り上げ目標の達成(平成30年度までに約200億円の放送コンテンツ関連海外市場売上高を目指す) 2019年度 2020年度 東京2020大会 リオ大会 ASEANをはじめ とするアジアの新興 国等 2017年度 ラグビーワールドカップ 2016年度 世界各国で日本コンテンツ が日常的に視聴 40 放送コンテンツの海外展開の促進 <概要> 放送コンテンツを制作する民間事業者等と、他分野・他産業(観光業、地場産業、他のコンテンツ等)、地方公 共団体等の関係者が幅広く協力し、「クールジャパン戦略」、「ビジットジャパン戦略」、「地方の創生」、「TPP協定 の活用促進による新たな市場の開拓」等に資する放送コンテンツを制作、発信するとともに、様々な連動プロ ジェクトを一体的に展開する取組を支援する。 H27補正予算 H28当初予算 放送コンテンツの海外展開総合支援事業 12億円 放送コンテンツ海外展開助成事業 2.2億円 放送 放送事業者 継続的に 発信 農業・食文化 他分野・他産業 との連携 観光 地場産業 関連産業 放送コンテンツと 他の業種・分野とが 連動したコンソーシアム の組成 配信 JAPAN このイメージは、現在表示できません。 番組 製作会社 映画 このイメージは、現在表示できません。 このイメージは、現在表示できません。 このイメージは、現在表示できません。 このイメージは、現在表示できません。 連動 放送に連動 した取組 音楽 地域 金融機関 自治体 在外公館・商工会 の活用 連動イベント/ プロモーション キャラクター 日本経済の活性化/日本の魅力の発信 地域への 観光需要の増加 地域産品の 海外販路開拓 優れた技術・サービスを持つ 質の高いインフラシステムの 中小企業の海外展開 輸出を促進 関連コンテンツの 展開 関連商品の 販売 41 世界一安全なサイバー空間の実現 ○ 平成26年11月に成立した「サイバーセキュリティ基本法」に基づき、平成27年1月、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が設置。 同年9月、日本年金機構の年金情報流出の事案も踏まえた新たな「サイバーセキュリティ戦略」が閣議決定。 ○ 同戦略を踏まえ、総務省では関係主体と協力し、2020年東京大会をマイルストーンとしつつ、以下の取組等を推進。 ✓ 国立研究開発法人情報通信研究機構が有する対処能力向上のための演習基盤や技術的知見を活用し、実践的なサイバー防御 演習に関する安定的・継続的な運用体制を整備 ✓ 官公庁や重要インフラ事業者のみならず、独立行政法人、特殊法人及び地方自治体等を含む様々な組織のニーズに対応した 演習の多様化 ✓ オリンピック関連システムを模擬できる大規模サイバー演習環境「サイバーコロッセオ」を構築し、オリンピック開催時を想定 した大規模サイバー演習を実施 ✓ ISP事業者を中心としたTelecom-ISAC Japanを発展させた「ICT-ISAC」を整備し、ICT分野全体にわたる情報共有を実施 28年度の主な取組内容 実践的サイバー防御演習(CYDER)については、主な対象として官公庁や重要インフラ事業者に加え、地方自治体等に対象 を拡大し、全国11箇所において、500組織、1500人を目標に実施予定。 当該演習の規模を拡大して実施できる体制を確保すべく、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)の業務範囲の見直 し等に関する法律が本年4月に国会で成立。 本年3月9日、 ISP事業者を中心としたTelecom-ISAC Japanを発展させた「ICT-ISAC」を設立。順次、ICT分野全体にわたる 関連企業へ参加を呼びかけ、6月を目途に正式に活動開始予定。 本年1月より、 IoT推進コンソーシアムにおいて、経済産業省と共同事務局で、IoT機器の製造・管理やネットワークへの接続 に係るセキュリティガイドラインについて検討を開始。本年5月を目途に当該ガイドラインを策定・公表予定。 【スケジュール】 2016年度 「ICT-ISAC」の整備を通じた情報共有体制の強化 2019年度 ・CYDER、「サイバーコロッセオ」を活用した実践的演習の実施 による、セキュリティ人材の育成 ・「ICT-ISAC」により強化された官民・事業者間連携体制の下 での、先導的情報共有スキームの運用 2020年度 東京2020大会 大規模サイバー演習環境「サイバーコロッセオ」の構築 2018年度 プ ラグビーワールドカッ リオ大会 官公庁、重要インフラ事業者、独法、特殊法人及び地方自治体等向けのサイバー演習の実施 2017年度 世界一安全なサ イバー空間の実 現 実践的サイバー防御演習 (CYDER: CYber Defense Exercise with Recurrence) 42 サイバー攻撃が発生した場合の被害を最小化するための一連の対処方法(攻撃を受けた端末の特定・隔離、ログの解析 による侵入経路や被害範囲の特定、同種攻撃の防御策、上司への報告等)を体得 150台の高性能サーバのクラウド環境による数千人規模の仮想ネットワーク環境(国の行政機関や大企業を想定)上 で演習を実施 我が国固有のサイバー攻撃事例を徹底分析し、最新の演習シナリオ(平成27年度は、年金機構への標的型攻撃を参考にし たシナリオ)を用意 【平成28年度予算額:7.2億円(関連する事業(※) を含む)】 (※) サイバー攻撃の解析・防御モデルの検討及び東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたセキュリティ人材の育成 演習のイメージ 平成27年度の実績 大規模仮想LAN環境 官公庁、重要インフラ事業者など、 約80組織、約200人が演習に参加 (NICT「StarBED」により実現) ファイル DNS クライアント端 末 石川県能美市 APサーバ Web メール DB 研究開発用の 新世代超高速通信網 NICT 「JGN-X」 サイバー攻撃への対処方法を体得 仮想ネットワークに 対して疑似攻撃を実施 (実際のマルウェアを使用) 疑似攻撃者 都内(品川) → 平成28年度は地方自治体等に対象を拡大し、 全国11箇所において、500組織、1500人を目標 に実施予定 平成28年度から、技術的知見を有す るNICTを実施主体とすることにより、 演習の質の向上や継続的・安定的な 運用を実現 (注:平成27年度までは総務省が民間企業に委託して実施) ICT×スポーツのアクションプラン 43 2020年東京大会、及びそれ以降の我が国の持続的成長に向け、国内外での競技大会等の感動の共有及び スポーツ分野の人口増加及びその裾野の拡大、海外展開の促進に向け、スポーツの魅力や意義を伝え、ICTに よるスポーツデータ等の収集、分析、情報提供等の活用、魅力的なスポーツ観戦や新たな映像体験等を実現。 推進体制 ICT事業者、スポーツ科学関係者、スポーツ関連団体、競技団体、スポーツメーカー等により、2016年度中に「推進体制」を 整備。 組織委員会等2020東京大会に向けた関連団体とも連携。 具体的取組例 ①各種スポーツデータ流通・活用に向けた方策の検証 → アイディアソン、ハッカソン等の実施、それも踏まえたデータ流通や、デジタルマーケティング等実証、検証 ②上記➀も踏まえスポーツデータ流通・活用のための共通ルールやプラットフォーム等の検討。 ③競技場や美術館博物館等でのスポーツコンテンツ等のパブリックビューイング等の検討(新たな映像体験技術等) (高度映像配信サービスSWGでの取組との積極的な連携) 目標時期 2016年度 推進体制の整備 アイディアソン、ハッカソンや個別実証等の実施 2017年度以降 共通ルールやプラットフォーム等によるスポーツデータ利活用の推進、スポーツの感動の共有等実現に向けた 取組を実施。 (参考) スポーツの裾野の拡大に向けて 44 “魅せる”観点からのアクションプラン策定に向けた方向性の整理 1.検討の大きな視点・方向性 ○ より多くの人にその魅力を伝え、スポーツに興味・関心を持たせることが、その第一歩。 競技団体における課題例 ○ スポーツの魅力を広く周知したい、スポーツの意義や潜在力を認知してもらいたいという想いがある 一方で、ICT分野で開発された新しい手段の採用も含め、その方法を検討する余裕がない。 ○ 方法案がある場合でも、他分野における特定の相談・連携できる相手がいない。 ○ そのためには、特にICTを活用し、効果的かつ効率的な情報発信方法について、分野横断的に 具体化・実現を目指すことが有効。 ○ また、上記の取組みを継続し実行していくためや、その他具体的な利活用方法の検討等に向け、 スポーツ団体・スポーツ科学者等とICT関係者などの人材・情報の交流の場づくりも重要。 2.アクションプランの方向性 ○ 効果的かつ効率的な情報発信方法の確立及びその実行 ・個人の興味・関心を踏まえた情報発信や魅力あるコンテンツの発信を可能とすることで、 スポーツに関心のある層を拡げるとともに、理解の深化を図る。 ・上記の実行にあたり、スポーツ分野、ICT分野の人材が共同で推進できる体制を検討する。 45 3.公的個人認証サービスの利活用推進に向けた取組 マイキーくん 骨太方針・成長戦略における位置づけ 46 経済財政運営と改革の基本方針2016 ~600兆円経済への道筋~(平成28年6月2日閣議決定) 第2章 成長と分配の好循環の実現 2.成長戦略の加速等 (4)地方創生、中堅・中小企業・小規模事業者支援 ③地域の活性化 (地域の活性化) 経済環境の変動等にも強い地域経済への転換と地域雇用の創出等による地域経済好循環の拡大を図るため、産学金官の連携により、地域資 源を活かした先進的で持続可能な事業を行う企業の創出、分散型エネルギーシステムの構築等のエネルギーの地産地消、自治体インフラの民 間開放等を進める。また、マイナンバーカードを活用した自治体と商店街等とのサービス連携等による地域活性化を検討する。 4.成長と分配をつなぐ経済財政システムの構築 (2)行政手続の簡素化・効率化・オンライン化 我が国を「世界で一番企業が活動しやすい国」とすることを目指し、規制改革、行政手続簡素化、IT化を一体的に進めることにより、事業者目線 で規制・行政手続コストの削減に取り組むため、諸外国の取組手法に係る調査等を行った上で、来年年央までに、重点分野と規制・行政手続コ スト削減目標を決定し、計画的な取組を推進する。 また、マイナンバーカードや電子私書箱の利活用による、子育て支援や電子調達等に係る手続きのワンストップ化を促進する制度整備等に取り組む。 第3章 経済・財政一体改革の推進 5.主要分野毎の改革の取組 (3)地方行財政改革・分野横断的な課題 ⑤IT化と業務改革、行政改革等 「国・地方IT化・BPR推進チーム報告書」に基づく進捗状況の把握や必要な措置を行い、国の業務改革・情報システム改革を引き続き推進する。 コンビニ交付や子育てワンストップサービスなどオンラインサービス改革の実現に加え、災害発生時等を含むマイナンバー制度の活用拡充に向け、関 係省庁が連携して検討を進める。 骨太方針・成長戦略における位置づけ 47 日本再興戦略 2016(平成28年6月2日閣議決定) Ⅰ 新たな有望成長市場の創出、ローカル・アベノミクスの深化等 1.第4次産業革命の実現 (2)新たに講ずべき具体的施策 ⅱ)第4次産業革命を支える環境整備 ⑥サイバーセキュリティの確保とIT利活用の徹底等 イ)IT利活用の推進とマイナンバー利活用拡大等 (マイナンバーカード・マイナポータルの利活用拡大) 今年1月にスタートしたマイナンバー制度に関しては、マイナンバーカードの着実な交付等による国民の信頼性確保を最優先に、来年7月からの マイナポータルの本格運用開始に向けた取組と並行して、国民生活の利便性向上に向けたマイナンバーカード・マイナポータルの利活用拡大に 関する検討等を進める。 ・ 国民の子育て負担軽減を図るため、希望者が妊娠、出産、育児等の子育て関連の申請に関して、窓口への訪問や書類郵送なしで地方公共団体 における手続をマイナンバー制度・マイナンバーカードの活用により、オンラインで一括して行えるよう、現行法上の要請を踏まえつつワンストップ化の 検討を行い、来年7月以降速やかに実現する。 ・ 災害発生時や生活再建支援時等におけるマイナンバー制度・マイナンバーカードを用いたより効果的な避難状況等の把握等に繋がる情報共有のあ り方について検討を行い、今年度中を目途に方針をとりまとめる。 ・ 法人の代表者から委任を受けた者がマイナンバーカードを用いて対面・書面なく電子的に契約書等の作成、提出等することが可能になるよう、公的 個人認証サービスを活用した法人間取引等における権限の認証等の実現に向けた多様なアクセス手段や制度的措置について検討を進め、可能な限 り早期に国会に法案を提出する。併せて、マイナンバーカード及び法人番号も活用した、調達手続の簡素化等については2016年度から順次実現す る。 ・ 法人番号の利活用による法人関連情報の収集に係るコストの削減、事業開始の際に必要な税務・社会保険等の各種手続の簡素化、オンライン 手続のワンストップ化による民間事業者等における事業活性化や行政事務の効率化等を図る。あわせて、法人番号を併記した法人情報のオープ ンデータ化等を本年1月以降順次開始し、来年1月に「法人ポータル(仮称)」の運用を開始する。 ・ 利用者証明用電子証明書の海外転出後の継続利用等や旧姓併記等の券面記載事項の充実、マイナンバーカードのマイキー部分(公的個人認 証機能等)を活用した公共施設の利用や自治体ポイント等の自治体サービスのクラウド利用による効果的・効率的利用や当該ポイントの商店街等 での利用推進等について、その可否も含め検討を進め、可能なものから2017年度以降順次実現する。 マイナンバー、マイナンバーカード、公的個人認証サービスの違い 48 個人番号カードの裏面 ICチップ内のAP構成 公的個人認証AP 券面事項確認AP 個人番号 ICチップ 空き領域 券面事項入力 補助AP ICチップ 住基AP プラットフォーム 個人番号 公的個人認証サービス ■活用できる者 行政機関等、民間事業者(総務大臣の認定を受けた署名検証者) ■活用事務 電子申請、オンラインショッピング、銀行のオンライン口座開設、コンビニにおける戸籍等の交付、 マイナポータルへのアクセス等 署名用電子証明書 インターネットで電子文書を送信する際などに、 署名用電子証明書を用いて、文書が改ざんされ ていないかどうか等を確認できる ※基本4情報を記録 署名用 秘密鍵 利用者証明用電子証明書 インターネットを閲覧する際などに、利用者証明用 電子証明書を用いて、利用者本人であることを 証明 ※基本4情報の記録なし 利用者証明用 秘密鍵 ■活用できる者 番号法に定められた、行政機関、地方公共団体、 独立行政法人等の個人番号利用事務実施者 ■活用事務 (1) 社会保障、税又は災害対策分野における法 定事務(番号法第9条第1項別表第一に定 める事務) (例)国民年金等の給付支給に関する事務、児童扶養手 当支給事務 (2) 地方公共団体において、福祉、保健若しくは 医療その他の社会保障、地方税又は防災事務 その他これらに類する事務で条例で定める事務 (番号法第9条第2項別表第二に定める事務) (例)療育手帳の交付事務や医療費の助成事務等における添付 書類(所得情報等)の省略 マイナンバーカードの民間事業者の利用 ~公的個人認証サービス利用によるメリット~ 49 ①安価で迅速な顧客登録(アカウント開設) 公的個人認証の 民間拡大 (例)銀行オンライン口座など 従来の手続き方法に比べ、安価で迅速な開設が可能に。 ②顧客情報の「異動なし」の把握・「更新の契機」の把握 電子証明書 顧客から提出を受けた電子証明書の利用により、何らか の顧客情報 の変化があるかを把握し、より迅速で効率的な 情報更新が可能に。 氏名 番号 花子 住所 ○○県□□市△△町◇丁目○番地▽▽号 性別 平成元年 3月31日生 □□市長 0123456789ABCDEF 1234 女 2025年 3月31日まで有効 ③確実な登録ユーザーの確認 ID・パスワード方式のログインに比べ、格段に強固な セキュリティ機能を備え、確実な本人確認を実施。 ④お客様カードの代替 顧客情報等に関する正確な情報をデータベースで保存・ 管理することができるため、独自のメンバーズカードの発 行が省略可能。 身分証明書としての取扱いについて マイナンバーの「通知カード」 身分証明書として利用できない ○マイナンバー(個人番号)の確認は可能ですが、 身分証明書として使用することは出来ません。 50 マイナンバーカード(個人番号カード) 身分証明書として利用できる ○マイナンバー(個人番号)の確認と身元確認が、 これ1枚で可能 ※裏面のマイナンバーは、法令で定められた税・社会保 障・災害対策の手続きのため以外にコピーすることは出 来ません。 公的個人認証サービスにおける署名検証者の認定基準 51 1.基本的な考え方 民間事業者側のシステム、組織体制、運用規程の整備状況等を総合的に評価し、主にセキュリティの観点か ら、公的個人認証サービスを適切に利用できる民間事業者を認定する。 2.認定基準 規程類の整備 署名検証等を実施するに当たって必要な事項(業務手順、業 務従事者の責任・権限、監査等)が、民間事業者内で規定され ているかを評価する。 電気通信回線を通じた不正アクセスの防止 主にインターネットを通じた社外からの攻撃に対して、ネット ワーク面でのセキュリティ対策が講じられているかを評価する。 正当な権限を有しない者による操作の防止 担当者以外がシステムを操作できないように、必要な措置 (ID・アクセス権の管理等)が講じられているかを評価する。 動作を記録する機能 監査を実施するためには、監査に必要なログ(システムの動 作記録)を取得しておくことが必要となる。必要なログが取得さ れる措置が講じられているかを評価する。 入退場管理に必要な措置 民間事業者側の設備に関して、評価対象システムが設置され る場所(失効情報を取り扱うサーバの設置場所等)への入退場 管理について、必要な措置が講じられているかを評価する。 外部組織との連携に係る措置 総務大臣の認定を受けようとする民間事業者が社外の資源を利用す る場合(外部の事業者が提供するシステムやサービスを利用する場合 等)に、秘密保持契約等の必要な措置が講じられているかを評価する。 情報セキュリティに係る組織体制 署名検証等に係る民間事業者側の情報セキュリティ管理体制 (責任者、業務実施担当者等)が整備されているかを評価する。 役員等の要件 役員及び業務統括責任者において、公的個人認証法及び暴力団 員による不当な行為の防止等に関する法律等に違反する等により、 罰金の刑以上の刑に処せられた者等がないかを評価する。 52 「プラットフォーム事業者」の活用 ● 公的個人認証サービスの利用のために必要となる「電子証明書の受付・有効性確認等のためのシステム」を、各民間事業者(署名等 検証者)が個別に整備・運用するのではなく、特定事業者(いわゆる「プラットフォーム事業者」)が整備し、これを、各民間事業者が利用 することとすれば、いわゆる「割り勘効果」により、各民間事業者の導入・利用コストを大きく削減することが期待できる。 ● こうした、プラットフォーム事業者を活用した公的個人認証サービスの利用の拡大を推進するため、制度面において、以下の趣旨の措 置を講じることを予定している。 ① 「総務大臣の認定」(法17条1項6号)について 「電子証明書の受付・有効性確認のためのシステム」の全部を、プラットフォーム事業者に委託する場合には、各民間事業者に代わり、 プラットフォーム事業者が認定を受けることができることとし、各民間事業者の負担を軽減する。 ② 「機構への届出」(法第17条第1項)について 「電子証明書の受付・有効性確認のためのシステム」の全部を、プラットフォーム事業者に委託する場合には、各民間事業者に代わり、 プラットフォーム事業者が届出を行うことができることとし、各民間事業者の負担を軽減する。 民間事業者 A1 失効情報を利用した業務を行う者 (署名等検証者) 民間事業者 B (プラットフォーム事業者) 評価対象 システム 民間事業者 A2 民間事業者 A4 ・・・・ 民間事業者 AN 地方公共団体 情報システム機構 電子証明書 ・・・・ 民間事業者 A3 失効情報等 利用者 B社が総務大臣からの 認定を受ける。 公的個人認証サービスの民間利活用に係る大臣認定を実施(2月12日) 53 1.テレビとマイナンバーカード(公的個人認証サービス)の活用 日本デジタル配信(株)(JDS) (一社)スマートテレビ連携・地域防災等対応システム 普及高度化機構 ① 法人の概要 ケーブルテレビ事業者向けに、映像配信サービスを行う ための共通的な基盤を提供する業務を実施。 (例 ケーブルテレビ向けデジタル放送配信サービス(CS番組)) ① 法人の概要 マイナンバーカード(公的個人認証サービス)とスマートテ レビを使ったサービスについて、関係事業者で利用可能な システム基盤の提供等の業務を実施。 ② 当面の公的個人認証サービスの活用場面 ケーブルテレビの画面から、リモコンとマイナンバーカー ド(公的個人認証サービス)を使って、生命保険会社から 送付される各種通知の閲覧、終身年金に係る現況届の 電子的な送信を行う。(実証実験) ② 当面の公的個人認証サービスの活用場面 あらかじめ登録した利用者のマイナンバーカード(公的個 人認証サービス)と連携したスマートテレビに、個人を特定 して避難を促すメッセージを表示。また、避難所における避 難状況確認を行う。(実証実験) 2.マイナンバーカード(公的個人認証サービス)を活用した地域住民サービス (一社)ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構 ① 法人の概要 マイナンバーカード(公的個人認証サービス)を活用して、 地域における母子健康、医療、福祉をはじめ、住民が日常的 に利用する様々な情報を提供するためのシステム基盤を運営。 ② 当面の公的個人認証サービスの活用場面 本年3月より、マイナンバーカード(公的個人認証サービス) を活用して、パソコン等から母子健康情報を閲覧できるサービ スや、前橋市(群馬県)の医療機関間におけるデータ連携を実 現するシステム運用を実施。 今後も大臣認定を受けた民間事業者が、 自身の事業に公的個人認証サービスを 活用することにより、マイナンバーカード の利活用の幅が更に広がることが期待 54 総務省における検討体制 個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の 在り方に関する懇談会 座長:須藤 修(東京大学大学院 教授) 個人番号カード等の利活用検討WG 公的個人認証サービス等を活用したICT利活用WG 主査:須藤 修(東京大学大学院 教授) 主査:大山 永昭(東京工業大学 教授) 1)下記における公的個人認証サービスの利活用推進策 ①CATV等放送事業 ②郵便事業 ③通信事業 1) 個人番号カードの具体的な利活用方策、セ キュリティに配意した普及推進策など 2) 地方公共団体における個人番号の具体的利 活用方策、海外在留者への行政サービスの提 供の方法 等 マイキープラットフォームによる 地域経済活性化方策検討会 座長:太田 直樹(総務大臣補佐官) 地域活性化への道筋を明らかに する「マイキープラットフォームに よる地域活性化戦略案」の検討 2)国の行政機関における公的個人認証サービスの利活 用推進策 3)その他官民の幅広い分野における公的個人認証サー ビスの利活用推進策、セキュリティ確保策 属性認証検討SWG 主査:手塚 悟 (慶應義塾大学大学院 特任教授) 電子調達、電子私書箱にお ける権限委任(属性認証)の 仕組みの検討 スマートフォンへの利用者証明 機能ダウンロード検討SWG 主査:手塚 悟 (慶應義塾大学大学院 特任教授) 個人番号カードに格納される利 用者証明機能のスマートフォンへ のダウンロードの仕組みの検討 27年度実証事業の概要 55 • マイナンバーカードに搭載される公的個人認証サービスについて、民間分野や行政分野における利活用を促進するため、技術 課題の検証及びルールの策定等を実施し、マイナンバーカードの利活用事例の先行導入を創出。 (1)コンビニにおける個人番号カードの活用に向けた検証 コンビニのキオスク端末において個人番号カードを活用した戸籍等の証明書の交付を実現するためのマイナンバーカードの読み取り機能や証明書 交付機能の実装に向けた検討を行う。 (2)利用者証明用電子証明書を活用した資格確認サービスの検証 利用者証明用電子証明書を活用した資格確認サービス(クレジットカードとの一体化等)の実現に係る課題の検証(速度向上、設置環境に配慮し たJPKIの実現方法等)を行う。 (3)ケーブルテレビやスマートテレビからの利用者認証サービスの検証 ケーブルテレビ、スマートテレビにおけるマイナンバーカードの読み取り等の実装に向けた検討を行う。 (4)電子私書箱を活用したワンストップサービスの検証 『電子私書箱から送付される文書』について、受取人において、①作成者本人によって作成された文書であること(非改ざん性・本人性)が確認で きること、②権限の委任(証明書の作成権限のある者が作成した書類であること)があることを確認できる仕組みの検討を行う。 (5)政府調達手続におけるワンストップサービスの検証 法人の代表者から委任を受けた者が対面・書面なく電子申請・電子契約等を行うことを可能とする制度的措置及びシステム構築に向けた検討を 行う。 56 27年度実証事業の概要 ユースケース 実証内容 実証地域 山形県酒田市 栃木県足利市 ①コンビニのキオスク端末からの 戸籍取得 住所地以外で戸籍の記録事項証明書を取得するための機 能検証やユーザビリティの検証等を実施 東京都三鷹市 大阪府箕面市 奈良県生駒市 兵庫県神戸市 ②イベント会場におけるチケットレスサービス 会場入場時、チケットの代わりマイナンバーカードをかざして行 う公的個人認証サービスを活用した資格確認の機能検証等 を実施 東京都江東区 神奈川県横浜市 東京都杉並区 ③ケーブルテレビからの電子私書箱を活用し た終身年金の現況確認 ケーブルテレビの画面から、リモコンとマイナンバーカードを使って、 神奈川県横浜市緑区 電子私書箱に送付される生命保険会社からの各種通知文 愛知県豊田市 書の閲覧、終身年金に係る現況確認届けを送信するための 兵庫県西宮市 機能検証等を実施。 宮崎県宮崎市 ④スマートテレビを通じた避難情報の提供、 避難状況の把握 あらかじめ登録した利用者のマイナンバーカードと連携したス マートテレビに当該個人に適した災害情報を表示。避難所で マイナンバーカードをかざすことで、自治体において住民の避難 状況をリアルタイムに把握。 徳島県美波町 ⑤電子私書箱を活用した保育所の利用申 請等(属性認証) 電子私書箱を活用して、自治体や企業等に赴くことなく、必 要な証明書類を取得し、保育所等への利用申請を行うため の仕組み、電子私書箱の機能検証を実施。 ー 57 生命保険の年金受給の現況確認手続の概要 • ユースケース 民間生命保険会社の終身年金保険の現況確認手続 • 現状の課題 契約者:自治体への移動や生存証明書の取得、及び現況確認届(紙)の郵送に係る作業・コストの負荷 生命保険会社:現況確認届(紙)不着の場合の住所調査や、現況確認届(紙)受領後の内容チェックと保管に 係る作業・コストの負荷 リモコンによるマイナンバー カードの読取の検証 契約者へのお知らせ機能の実現 ケーブルテレビを介した 電子私書箱の利用 連携先事業者へ提供する 機能の検討・明確化 58 住民への避難勧告及び避難住民の安否確認の概要 • ユースケース 災害等発生時における迅速な避難勧告/指示及び避難所における避難者の安否確認 • 現状の課題 テレビによる避難勧告/指示等は主に一斉同報 → 個々の住民へのきめ細かい対応ができない 避難状況管理は避難所にて紙もしくはPC等で実施 → 住民のリアルタイムな状況把握が困難 利用者 署名用 電子証明書 ③ 個人番号カード (公的個人認証) カードの認証は スマートフォンアプリで実施 登録情報(氏名、住所等)の確認 ⑤ サービス別UID テレビ共通 ID をリアルタイムに把握 サービス別UID サービス別UID サービス別UID サービス別UID スマートフォン 連携機能 登録結果通知 利用者証明用 電子証明書 署名用シリアル番号 ① ログイン申請 利用者証明用 シリアル番号 シリアル番号 ③ Cookie テレビ共通 ID ①サービス利用申請 ④ サービス利用認可通知 受診可否確認 サービス別UID サービス別UID テレビ共通 ID スマテレ 連携機能 ④ サービス別UID 防災アプリ 防災ユーザID サービス別UID ④ 避難者リスト 確認 ③ サービス別UID 公的個人認証サービス連携機能 (JPKI I/F) シリアル番号 ① チェックイン ④ 避難者リスト 確認 自治体B 災害用ログ スマートフォン 連携機能 利用者証明用 電子証明書 自治体A (氏名、住所等) ⑤ 最新情報確認(自動ポーリング) ⑥ 最新情報配信 避難所 ④ 避難者リスト 確認 登録情報 リスト登録 利用者 (避難時) 自治体 各種サービス 事業者 利用者管理DB シリアル番号 ②自治体において住民の避難状況 共通認証PF運営者 サービス側システム連携機能 ①スマートテレビに個人に適した 災害情報を提示 個人、テレビ、 サービスを紐付け 各種サービス (任意) 各局ユーザID ② ② ② 証明書の有効性確認 JPKI JPKIセンタ サービス別UID 自治体C 59 電子私書箱を活用したワンストップサービスの概要 • ユースケース 保育所への入所を希望する父母(申請者)が、就労証明書を添付し、自治体に対して行う手続 • 現状の課題 申請者(保護者):就労証明書の取得に係る就労先企業、申請先(自治体)への訪問の負荷 自治体:窓口の集中、郵送に係る手間発生 就労先企業:都度押印決裁や郵送に係る手間発生 電子私書箱 ワンストップ/私書箱 申請者 申請者情報 (1)ワンストップ申請 保育入所 申請書 署 タッチ 就労証明書 発行申請 署 署名用 電子証明書 マイナンバーカード シリアル番号 電子私書箱ID シリアル番号利用者証明用 シリアル番号署名用 社員ID 権限確認・電子署名 電子委任状 シリアル番号利用者証明用 代表者のシリアル番号 組織情報 権限情報 認証連携IF 証明書の有効性確認 公的個人認証サービス 署名用 電子証明書DB 利用者証明用 電子証明書DB 就労先企業 就労証明書 発行申請 署 (2)発行申請 社員情報 (3)証明書交付 社員ID 就労証明書 担当者 マイナンバーカード 利用者証明用 電子証明書 シリアル番号 保育入所 申請書 署 就労証明書 署 自治体 電子委任状 (6)入所申請 (7)審査結果 マイナンバーカード 60 健康保険資格のオンライン確認及びクレジット決済(26年度) マイナンバーカードを活用した資格確認・クレジット決済 実 証 内 容 マイナンバーカード(公的個人認証サービスの利用者証明用シリアル番号)と「被保険者番号」、「クレジット番号」 をあらかじめ紐付けておくことで、受診時にあるいは決済時、個人番号カードを使って、オンラインによる健康保険資 格確認、クレジット会社あてに支払依頼を行う。 効 果 医療機関、保険者:健康保険資格情報に変更があった場合、診療報酬に対する医療機関、保険者の 返戻事務処理等が減少し、業務の負荷を軽減。 クレジット会社:クレジット番号を入力することがないため、セキュリティの向上が期待。 医療機関 シリアル番号 利用者 共通プラットフォームID シリアル番号 ①証明書の有効性 確認 顧客管理システム クレジット番号 利用者管理DB 共通プラットフォームID シリアル番号 IFサーバ IFサーバ 資格確認受付時 確認結果 クレジット決済時 保険資格確認 クレジット決済 モニター数 280名 実証地域等 山形県酒田市 日本海総合病院 クレディセゾン 等 ③支払確認 クレジット番号 ②証明書有効性確認 ユースケース 確認結果 保険資格紐付けID 決済分野 確認結果 ③被保険者現存 確認 公的個人認証サービス 利用者証明名用 電子証明書管理DB 健康保険組合 被保険者DB IFサーバ タッチ 利用者管理DB 保険資格紐付けID IFサーバ カード リーダ 医療分野 IFサーバ マイナンバーカード 利用者証明用 電子証明書 共通プラットフォーム 保険資格番号 保険資格 紐付けID クレジットカード会社 受付 サーバ 顧客管理 DB クレジット番号 実用化に向けた各ユースケースの課題 ①資格確認サービス (チケットレス) ユーザビリティの改善 複数枚購入時における代表者及び同行者の利用者証明用電 子証明書との紐付け方法 PINを入力しない認証方式の実現 PINを入力しない認証の方式のルール(秘密鍵生成条件等) の策定、HSMを用いた資格確認端末の技術検証(セキュリティ 要件、性能要件等) 早期実現に向けた資格確認モデルの検討 購入から入場までの一貫したJPKI活用モデルの検討 ②ケーブルテレビと電子私書箱を活用 (生命保険の年金受給の現況確認手続) ユーザビリティの改善 高齢者でも操作がしやすい、操作画面ガイドや入力インター フェースを検討 アクセスチャネルの増加 リモコンのほか、スマートフォンやタブレット、STB内蔵型等利用者 ニーズにあわせた様々な形態への対応 61 ③テレビを通じた防災システム (住民への避難勧告及び避難者の安否確認) 放送局横断型サービスの実現 チャンネル横断で対応が可能となる技術的仕組みの対応 テレビ上のアプリの起動手法 避難誘導アプリを起動するための信号の送受の在り方 テレビの操作ログの把握・活用 テレビのオンログを取得・分析することで、自治体が住民の在宅 状況を把握、救助などに活用 責任分解点と運用管理体制等の検討 テレビ画面上の構成及びコンテンツ面での連携や責任分界点、 安定的・継続的な運用管理体制、災害時以外の平時利用の サービスの検討 ④電子私書箱を通じたワンストップ 添付書類の電子化 番号制度に基づく自治体間での情報連携等による添付省略等 電子私書箱を利用した実現モデルの検討 電子私書箱の機能を分割等による構築方法の検討 早期実現に向けたモデルの検討 小数の企業/自治体での参加等、早期実現可能なサービス・地 域の検討 母子健康情報の閲覧や画像情報の連携サービス(前橋市) 62 事業概要 利用者は、マイナンバーカードを使って母子健康情報サービスの利用申請を行うとともに、母子健康情報を電子 的に閲覧する。 医師等は、病院で作成された画像データ等について、異なる病院・診療所間における利用の申請や実際の閲覧 等、マイナンバーカードを使って相互利用を実現。 利用者のメリット 予防接種記録、歯科検診記録、健診記 録等、保健センター、小学校等におけ る一貫した子供の健康情報を保存、閲 覧可能 診療所や拠点病院等の医療機関間で検 査画像等情報を共有することで、より精度 の高い診察を受診 市町村等のメリット 予防接種の接種漏れ防止 重複する検査事務の削減 共通プラットフォーム事業者(一社)ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構 28年度実証事業の概要 63 • マイナンバーカード(電子証明書)の官民における利活用を促進するため、技術面、制度面等から課題の検証を行うとともに、実 現に必要な制度整備等を推進し、より多くのマイナンバーカードの利活用事例の早期実現をめざす。 (1)スマートフォンでの公的個人認証サービスの利活用の実現 スマートフォンのSIMカードに、マイナンバーカードの利用者証明機能のセキュアなダウンロードを実現するための課題検証 スマートフォンに搭載された利用者証明機能を活用したユースケースを実現する上での課題の洗い出し (2)資格確認サービスの民間活用の実現 公的個人認証サービスによる資格確認サービスを実現するための推進方策(チケットレス及びクレジット決済等が連携した公的個人認証サー ビスの利活用) PINなし認証方式による利用者証明用電子証明書を活用した資格確認サービスの実現に必要なルール等の検討 (特定機関資格端末の技術基準・管理ルール、ローカルでPINなし認証を実現する際の運用ルール(資格確認端末の基準等) (3)電子私書箱を活用したワンストップサービス(属性認証)の実現 電子私書箱を活用したワンストップサービスの先行実現に向けた検討 (4)政府の調達手続におけるワンストップサービスの実現 法人の代表者から委任を受けた者が対面・書面なく資格申請等を行うことを可能とするための調達システムの機能検証 国の調達システムを自治体が利用できる仕組みの在り方についての検証 (5)地域における公的個人認証サービスの利活用の実現 スマートテレビ等の多様なデバイスを通じた公的個人認証サービスの利活用事例の具体化 地域における公的個人認証サービスの利活用策、認証プラットフォーム(署名等検証事業者)の役割の明確化 コンビニ交付サービスの基盤を活用した地方認証基盤の実現 64 携帯電話を利用した公的個人認証サービスの活用方法 【方式1】携帯電話をICカードリーダライタとして使 用し、携帯電話とPCを連携させる 【方式2】携帯電話がICカードリーダライ タとPCの役割を担う ・ 携帯電話が個人番号カー ドから電子証明書を取得 ・ 携帯電話からPCへ情報を 送信 ・ 携帯電話が個人番 号カードから電子証明 書を取得 ・ 携帯電話内で電子 申請書を作成・送信 Bluetooth通信 【方式3】携帯電話に電子証明書等を格 納し活用する ・ 携帯電話に電子証 明書を格納 ・ 携帯電話内で電子 申請書を作成・送信 電子証明書 電子証明書 ・ PC内で電子申請書を 作成・送信 携帯通信網 インターネット 携帯通信網 申請書等+電子証明書 申請書等+電子証明書 申請書等+電子証明書 ・ 各機関の電子申請 システムで電子申請 の情報を受信 ・ 各機関の電子申請シ ステムで電子申請の情報 を受信 電子申請機関 電子申請機関 ・ 各機関の電子申請 システムで電子申請 の情報を受信 電子申請機関 ※ 方式3については、市町村窓口で携帯電話に電子証明書を格納するための制度面・運用面の検討、携帯機器事業者との調 整等、携帯導入に向けた検討項目が多数存在することから、方式1及び方式2について先行して検討。 65 スマートフォンへの利用者証明機能のダウンロード 【概要】 利用者は、マイナンバーカード(公的個人認証サービス)を使って、利用者証明機能の発行申請(署名用電子証明書による 電子署名を活用等)を行い、利用者証明用電子証明書及び秘密鍵をオンラインでスマートフォンのSIMカードにセキュアなダウ ンロードを実現する方法の検討を実施。 アプリ提供事業者 ①スマートフォンにダウンロード 利用者 JPKI-UIアプリ ②SIMカードの空き領域にダウンロード SIM SIMカード JPKI-アプレット サービスI領域a サービスI領域b 空き領域 JPKIUIアプリ モバイル事業者 JPKI-アプレット マイナンバーカード JPKI-アプレット 利用者証明用 電子証明書 ③-1利用者証明用電子証明書の発行申請 (電子署名) JPKI-アプレット J-LIS 公開鍵 利用者証明用 秘密鍵 ④-2JPKI-アプレットに書き込み 携帯 通信 網 利用者証明用 電子証明書 公開鍵 ④-1利用者電子証明書及び 秘密鍵を暗号化・送付 利用者証明用 電子証明書DB 署名用 電子証明書DB ③-2申請者の本人確認 利用者証明用 秘密鍵 ③ -3利用者証明用電子証明書・ 秘密鍵の生成 ※JPKI-UIアプリ:JPKI-アプレットに利用者証明用電子証明書を格納したり、 削除、状態確認等を行うスマートフォンアプリ ※JPKI-アプレット:SIM上で動作し、利用者証明機能を実現するプログラム スマートフォンでの利活用実現に向けた機能検証 66 スマートフォンのSIMカードへの公的個人認証サービス(JPKI)の利用者証明機能のセキュアなダウンロードを実 現するための技術的課題等について検証するとともに、当該利用者証明機能を活用したユースケースの実現に向 けた推進方策について検討。 (1)SIMカード及びスマートフォンの要件の検討 ①対象とするSIMカードの範囲、機能要件の整理 ②対象とするスマートフォンの範囲、機能要件についての整理 (2)JPKIアプレット及びJPKI-UIアプリの要件の検討 ①SIMカードにJPKIの利用者証明用秘密鍵及び利用者証明用電子証明書をダウンロードするのに必要なアプレット、JPKI-UIアプリを 開発し、機能要件についての整理 (3)SIMカードへの安全なダウンロード方法の検討 ①モバイル通信事業者が提供するモバイルNFCサービスプラットフォームを活用し、JPKI-アプレット及びJPKI-利用者証明用秘密鍵 等を申請者のSIMカードにダウンロードするシステム(SP-TSM)の開発(別紙1) ②セキュアなダウンロード方法の検証(別紙2、3) ③MVNOのサービスで提供されるSIMカード及びSIMロックフリー端末・SIMロック解除端末でサービス提供するための対応方法の検討 (4)既存のJPKIシステムの改修に関する検討 ①SP-TSMとJPKIシステムとの最適な機能分担、インタフェースの検討 ②マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書とスマートフォンにダウンロードされた利用者証明用電子証明書との紐付け、管理機能 の検討 (5)運用面での課題の洗い出し ①マイナンバーカードを使ったオンライン申請及びオンラインダウンロードを実現する際の課題の抽出、解決策の検討 (6)ユースケースの検討 ①スマートフォンでの利用形態にあわせて、ユーザニーズの高いユースケースを設定し、実現に向けた課題を抽出し、実現するための 推進方策を検討(別紙4)。 マイナンバーを社会基盤とするデジタル社会の推進に向けた提言 (抜粋) 67 2015年11月17日 一般社団法人 日本経済団体連合会 Ⅱ.必要な施策 1.マイナンバー制度の民間利活用 A.生産性向上に関するもの (5) 保育所入所申請の効率化 市区町村指定の保育園入所希望申請書について、「紙」+「押印」の雇用証明を企業が手書き発行している が、自治体毎に申請書式が異なるうえ、一時期に申請が集中、かつ全員分を毎年作成するため、企業に とって重い事務負担となっている。 (7) 電子証明書の利用ルールの簡素化・整合性確保 (略)代表取締役の電子証明書は「社長印」に相当するものであり、その利用許可を得るには煩雑な社内手 続が発生し時間もかかるため、日々の実務に組み込むことは困難(略)。 第2回「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会」(H27.12.21)資料 制度整備の方向性(案) 68 1.概 要 1. 2015年の成長戦略に記載された「電子調達」「電子私書箱」等に係る目標を達成するため、所要の制度整備を 行う。 2. 具体的には、法人の代表者から委任を受けた者が、(自己の個人番号カードを用いて)対面・書面なく電子的に、 契約書や証明書の作成・提出等を行うことを可能とする制度を整備する。 2.背 景 1. 特に法人間で行われる電子的な取引や手続において、「安全」「安心」な情報の送受を可能とするためには、当該 書面の作成者について、以下の点が書面の「受け手」に証明されることが必要。 ① 書面の作成者の本人性 ② 作成者が所属する法人の実在性 ③ 法人の代表者から当該作成者が委任された権限の存在(いわゆる「属性認証」)。 2. ①については「電子署名法」や「公的個人認証法」に基づき、「認定認証事業者」や「JLIS」が証明する制度、②に ついては「商業登記法」に基づき「登記所」が証明する制度が措置済。③の「法人の代表者から委任された権限」を 証明する制度が現在存在しない。 3.方向性 法人の役員又は使用人が電子署名を行った電磁的記録の提供を受けた者に対し、当該法人の代表者が当該役 員又は使用人に与えている権限の範囲を証明する業務の認定制度を設けるとともに、認定を受けた者が行う業務の 円滑な実施のため、所要の措置を設ける。 69 ICTを活用した新たな街づくり ● センサーネットワーク、ビッグデータ、地理空間情報、共通ID、ワイヤレス、クラウド等の最先端のICTを パッケージで行政、農林水産、エネルギー・環境、医療・健康、交通等の複数分野に適用することで、少子 高齢化、コミュニティの再生等、地域が抱える様々な課題を解決し、我が国の持続的な成長を目指す。 (例) (例) どこでも行政 サービスを利用 地元産業の ICT化で活性化 エネルギー・環境 災害に強く成長する街づくりを実現 暮らしの 安心の確保 環境に優しく 持続可能 (例) (例) 魅力ある 住みたくなる環境 高齢者等にも 住みやすい環境 災害に強い街づくりの実現 地域が抱える様々な課題の解決 国際社会への貢献・国際競争力の強化 経済の活性化・雇用の創出 70 ICT街づくりの成功モデルの横展開 ICT街づくりの成功モデル 新潟県三条市 岐阜県恵那市、瑞浪市 獣検知センサーが獣の侵入を検知すると、サイレン音やフラッシュ光で獣を追い払うとともに、地元農 徳島県阿波市 家や猟友会に地図付きのメールを配信し、迅速な追い払いや捕獲に寄与。 罠捕獲センサーに獣が 横展開 福岡県直方市 掛かった際にも、同様にメールを配信し、獣の迅速な処理に寄与。 熊本県高森町 2年間で被害面積が85%からゼロに減少。稲作収入の増大(約7倍)が期待。 ※事業者が4社に拡大し、 競争的にサービス提供。 ①センサーを活用した鳥獣被害対策(長野県塩尻市) ②クラウドを活用した森林資源の情報共有(岡山県真庭市) クラウドシステムとして、土地所有者情報や、ロボットセンサー(ラジコンヘリ)で把握した樹木の分布 北海道中川町 情報や成育情報を整理し、市役所や森林組合が共有できる仕組みを構築。森林資源分布や所有者 横展開 福井県高浜町 の把握作業が2人・日/1区画から簡単なパソコン画面上の操作(1分程度)に短縮。 兵庫県佐用町 鳥取県三朝町 ③クラウドを活用した農作物の地産地消(沖縄県久米島町) クラウドシステムとして、農家やホテルが余剰野菜をネット上で簡単に売買できる仕組みを構築。 一戸あたり約5万円/年の販売収入を創出し、地元農家の生産意欲向上に寄与。 横展開 鹿児島県三島村 沖縄県粟国村 沖縄県南大東村 ④マイナンバーカードの活用を想定した母子健康支援(群馬県前橋市) クラウドシステムとして、母子健康手帳・健康診断結果の情報を電子化。マイナンバーカードを想定し たICカードで保護者や医師、保健師が情報を共有・閲覧できる仕組みを構築。予防接種の打ち間違 群馬県渋川市、沼田市、 いの排除や、きめ細やかな保健指導による医療費の削減が期待。また、レントゲンやMRIの画像を病 藤岡市、富岡市等 院間で医師が共有・閲覧できるクラウドシステムも構築。検査の重複排除や患者負担軽減に寄与。 横展開 富山県南砺市 クラウドシステムの運営を担う一般社団法人を設立し、他地域への横展開を推進。 ⑤マイナンバーカードの活用を想定した高齢者の健康支援・買い物支援(奈良県葛城市) クラウドシステムとして、マイナンバーカードを想定したICカードを公民館のタブレットにかざすだけで 長崎県平戸市 活動量計からの健康情報の把握や、健康状態に合わせたレシピの提示・食品購入といったサービス 横展開 沖縄県久米島町 を受けられる仕組みを構築。 高齢者が公民館へ外出することで、地域の活性化にも寄与。 ⑥テレビとマイナンバーカードの活用を想定した防災対策(徳島県) マイナンバーカードを想定したICカードと住民のテレビをIDで紐付け、テレビ画面に個人名付きの 避難指示を出すことで迅速な避難を促す仕組みや、避難所でICカードを読み取り住民の避難状況 を迅速かつ効率的に把握する仕組みをクラウドシステムとして構築。 横展開 自治体・放送局横断的な運用 に向けて一般社団法人を設立 ICTまち・ひと・しごと創生推進事業 【更なる横展開へ】 71 (H28当初予算案 2.5億円) • これまでのICT街づくり実証プロジェクトの成果や地方創生に資する先進的な地域情報化の先進事例の横 展開に取り組む自治体等の初期投資・継続的な体制整備等にかかる経費の一部を補助する。 ≪鳥獣被害対策の例≫ 長野県塩尻市の事例 ≪森林資源の情報共有の例≫ 岡山県真庭市の事例 ※補助対象 機器購入、システム構 築及び体制整備に向けた 協議会開催等に係る費用 ※想定例 -センサーネットワークを 活用した鳥獣被害対策 -クラウドを活用した森林 資源の情報共有 -マイナンバーカードの 活用を想定した母子 健康情報の電子化 等 平成27年9月25日付け諮問第23号 「IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方」 中間報告書 (これまでの検討状況) 平成28年4月22日 情報通信審議会 情報通信政策部会 IoT政策委員会 72 73 情通審第二次中間とりまとめの全体像 (イメージ) WHY? ~目指すべき価値~ HOW? 国力の強化(capability) 社会の革新(open innovation) 質の高い雇用の創出・生産性の向上 課題解決(高齢化・地域格差、国際競争力) 未来のICT人材育成 社会変化をもたらす利便性向上、コスト低下 日本ならではの高品質サービス データ利活用 未来のICTインフラ整備 ~政策の方向性~ 「データ」、「人材」、「インフラ資源」 世界一に向けたビジョン・目標設定 WHAT? ~具体的施策~ WHERE? ~重点分野~ データ利活用 促進モデル 人材育成 (資格等・プログラミ ング教育等) 明確化すべき ルール 育成すべき 人材目標 地域を核に(範囲の経済) スマートシティ、スマートハウス 等 分野の「選択」と「集中」 ICT投資促進 IoTインフラの 整備目標 国際展開 技術標準化 (open standard) 国際標準化の 分野と年次目標 生活に身近な分野を中心に 医療、農林水産業、通信、放送、家庭、小売 等 WHEN? 生活に身近な分野(衣食住等)にもIoTが浸透する ~目標時期~ 2025年頃を目指して 情報通信審議会における中間答申(昨年12月)の概要 74 目指すべき方向性 飛躍的に増大するデータの利活用とそれによる価値の創造 世界最高水準のICT基盤(「データ」「人材」「ネットワーク」) 新たなサービスにより投資・雇用 が生まれ、各地域が活性化する 「第4次産業革命」の実現 具体的な課題例と取組 課題① 1 データ利活用 課題② サービスの質 データの取扱いに関する ルールの整備等によって、 イノベーションを生み出す 日本ならではの「安全・安心」 で「高品質」なIoTサービス を実現する テストベッドによる新 たな事業の創出 セキュリティに関する演 習体制の整備 3 人材育成・資格制度 2 課題③ インフラの質 多様なデータを支える柔軟で 効率的なネットワーク・インフラ を整備する 今国会に法案提出 昨年度補正予算で措置 4 ネットワーク投資の促進 次の成長戦略に反映 5 国際展開(標準化等) G7会合へインプット データ利活用ルール 各施策の概要(案) 75 1 テストベッド・セキュリティ演習 サイバーセキュリティ演習、テストベッド助成等をNICTの業務に追加。(情報通信研究機構法、円滑化法の改正) 昨年度補正予算を活用したIoT関連実証等の支援。(公募委託型:予算額2.7億円) 2 データ利活用促進モデル 生活に身近で、利便性が実感できるIoT利活用の「重点分野」の選択。 「安全・安心」な利用、「オープンなイノベーション」の加速・推進に必要なルールの明確化、分野横断的な既存ルールの見直し。 以上のルールの在り方について、「テストベッド」における検証。 3 人材育成・資格制度 「IoT」を支えるネットワーク・インフラは、センサーから4Kまで、多様なトラフィックに対応が必要。 鍵となる技術は「ソフトウェア制御」。こうした技術に関する、実技経験も重視した資格制度の検討・具体化。 (こうした技術のベースとなる、プログラミング教育の普及促進) 4 ネットワーク投資の促進 「IoT」時代のネットワークには、「ソフトウェア制御に必要な様々なネットワーク製品」の実装が必要。 こうしたネットワーク製品について、相互接続を確認できる試験環境を整備(こうした取組を通じた国産ベンダーの育成)。 5 国際展開(標準化等) G7情報通信大臣会合。「IoT」による経済成長・雇用創出、国際標準化、セキュリティ、アカデミック・インフラによる「デ ジタル・コネクト」の先導、グローバルなデジタル・インフラの発展等の提唱 「IoT」時代において役割を増す「民主導の標準化団体」において、日本企業の活動支援体制の構築。 76 重点分野における利活用の推進 分野 T [利用される情報] 利活用方策 計測器、センサー [バイタル情報、受診履歴] 主な課題 医療 本人のライフログやバイタル情報 を活用したサービスの個別化 遠隔地又は(感染症等)自 スマートTV 宅診療等が適切な受診者の見 [受診者映像、機器の動作情報] 守り等 受診者データの「取得」、「取得」 されたデータへの「アクセス」に係る ルール整備 ネットワークを介した受診者との 間の診療・相談に係るルール整 備 農業 センサー [生育・成分に関する環境データ] 農業機械 データを踏まえた農業機械の活 用等による生産性の向上、農 作物の質向上 生産者の保有する生育データの オープン/クローズ領域の明確 化・ルール化 放送 スマートTV [on/off情報を含む視聴データ] 番組レコメンド、eコマース、高齢 者見守りや防災情報の提供等 視聴データの取得に関する同意 取得のルール化等 視聴データのオープン化に係る ルール化 通信 基地局等 [通信履歴] 通信サービスの高度化や災害 時における交通状況等の把握 等 通信事業者のパーソナルデータ 利活用に係るルール化 スマートハウス 家電を含む家庭内機器 [電力等の利用状況、生活履歴] 家庭内機器のモニターや制御 (遠隔操作を含む)による利 便性向上 リアル世界で動作する機器がイン ターネットに接続されることに伴う、 新たなリスク管理に係るルール 小売 センサー [購買履歴、顧客の身体情報] トレンド分析(商品開発) 消費者のプライバシー保護に係る 利活用のルール化等制度整備 スマートシティ 公共施設に設置したセンサー等 [電力・水道等の利用状況] 市民ニーズを踏まえた行政サー ビス 匿名加工情報に係るデータ利活 用のルール化 77 利活用ルールについて 分野 ① ② ③ ④ 医療 課題 取組 「ウェアラブル・センサー」等から収集される「脈拍・血圧・歩数」等の バイタルデータを活用した、遠隔医療や健康等に関するアドバイス・ サービスの実現。 収集の際の「利用者同意」等に関するルール等を予め 明確化した上、これを検証するための実証事業の実施 が必要。 医療機関や薬局、介護事業者等(地域包括ケアの主体)が保有 する「バイタルデータ・投薬データ・検査画像」等について、これらの 主体間における共有の促進。 こうしたデータについて、アクセスできる者を認証するルー ルを予め明確化した上、これを検証する実証事業の実 施が必要。 農業 「センサー」等から収集される「気温・水質・土壌・資源」等の情報、 収集されるデータの項目、フォーマットに関する標準化 気象等に関するオープンデータ、業務の進捗状況に関する情報等 等を目的として、検証すべき規格等を予め明確化した上、 を活用した、農業の生産性向上(生産物の品質向上)等の実現。 これを検証するための実証事業の実施が必要。 放送 「視聴データ」や「番組メタデータ」、スマートテレビの「ブラウザとテレ 視聴データ等の有効活用のためのルールの検討体制整 ビのAPI」から収集される操作ログ等の放送関連データを活用した、 備、こうしたルールの検証を目的とする実証事業の実施 「見守りサービス」「ターゲット広告」「e-コマース」等の実現。 が必要。 通信 電気通信事業者等が保有する「位置情報」について、「通信サービ スの高度化」、「災害時における交通状況等の把握」等への活用 同意取得、匿名加工の方法等に関する関係ガイドライ ンの見直しや、位置情報等に関する利活用モデルを検 証するための実証事業の実施が必要。 プロバイダ等ネットワーク事業者において、一般利用者による管理が困難な機器(センサー等)も含め、接続された機器等の 脆弱性の監視・把握やセキュリティに関する初期設定・認証等の対策を講じるガイドラインの策定が必要。 ⑤ ⑥ リアルの世界で様々な実動作を行う機器(家電等)を利用者が 家庭 (スマートハウス等) 安心してネットに接続・利用することを可能とするサービスの実現。 都市 (スマートシティ) 「健康医療」「交通」「観光」「エネルギー」等の分野の課題解決を図 るため、各種のセンサーや市民等からデータ収集を行うための「オー プン」な「プラットフォーム」の構築。 ネットワークを介して、家電等が危険動作に陥ること等 を防止するため、家電とインターネットの間で接続を制 御する「ゲートウェイ」の技術的・運用上(責任)の ルール整備が必要。検証すべきルール等を予め明確化 した上、これを検証するための実証事業の実施が必要。 こうしたデータの利活用について、市民の積極的な参加 も得て、特定の地域を対象とした社会実証の実施が必 要。(上記①~⑤のテストベッド等の集中展開も検 討)実証に際し、オープンなプラットフォームの必要性・ 要件を明確化。