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玄米被害粒等限界(上限)基準

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玄米被害粒等限界(上限)基準
8
(1)
玄 米 被 害 粒 等 限 界(上限)基 準
未
1)乳
熟
白
粒
粒
胚乳部の白色不透明な部分のあるもので、粒に光沢のあるものを
いう。
斜線は白色不透明部分の大きさを示し、その大きさは、粒平面の
1/2程度である。
なお、心白粒についても、乳白粒と同様にとりあつかう。
2)基部未熟粒
米粒の基部に白色不透明な部分のある粒をいう。
斜線は白色不透明な部分の大きさを示し、大きさはその粒の長さ
1/5程度である。概ね、胚芽の下端から背部に直線を引いた程度の
大きさと考えておけばよい。
3)腹白未熟粒
米粒の腹部に白色不透明な部分のある粒をいう。
斜線部分は、白色不透明部分の大きさをしめており、その大きさ
は粒の長さの2/3程度で、かつ粒幅の1/3程度である。また、背
白粒についても腹白未熟粒と同様にとりあつかうものとする。
4)青未熟粒
米粒に葉緑素が残って緑素を呈している粒をいう。でん粉の蓄積が、概ね、60∼90%
くらいまでの粒で、90%以上で、葉緑素の残っているものを普通活青として整粒の扱い
とする。
なお、青米、活青米の調査は、目的により調査内容を定め明示する。
○
青米量を調査する場合
全粒を青と白、又は濃青と淡青と白に分けて比率を出す。
(刈取時期など)
○
青米の質を問題とする場合
精玄米
白・・・・・整粒、未熟粒、被害粒、死米
青・・・・・整粒、青未熟粒
(青米でなければ整粒とみなされるもの)
未熟粒(乳白など)、被害粒、死米
○
整粒を問題にする場合
整粒
白・・・・・整粒
青・・・・・整粒
○
精玄米の質を見る場合
玄米構成
未熟粒に乳白などとともに青未熟を並列に取扱う。
整粒に腹白整粒などと青整粒を並列に取扱う。
○
その他未熟粒
上記1)∼4)以外の成熟していない粒で被害粒、死米を除いたもの。
成熟していない粒とは 粒が偏平であるもの、縦溝が深いもの、皮部の
厚いもの等である。
(2)
被
1)発
害
芽
粒
粒
胚と接する胚乳
部の境に白色の
線が見える程度
2)芽くされ粒
3)胴
○
○
○
○
○
発根又は、発芽している粒および発根、又は発芽のこん跡のある粒
をいう。なお、穂発芽程度の表現区分として次の例がある。
区
分 穂発芽程度
0
無胚芽
1
肩張り
2
発芽始め(鞘葉抽出1∼2mm )
3
鞘葉抽出( 〃
2mm以上)
4
不完全葉抽出
5
第1本葉抽出
6
第1本葉展開始め以上
芽くされ粒とは、出芽状態で胚芽部が腐敗した粒をいう。
この粒は、発芽粒と形態は類似しており、判定が困難な場合が少なくない。
割 粒
胚乳部に亀裂の生じている粒をいう。被害粒としてとりあつかう程度はつぎによる。
横一条件の亀裂がすっきりとっているもの
完全にとおっていない亀裂が片面横に2条、他面からみて横2条の粒であって発生部位の異なる粒
完全にとおっていない亀裂が片面横に3条以上生じている粒
亀裂の程度如何を問わず縦に亀裂が生じている粒
亀甲型の亀裂の生じている粒
①横一条
すっきり
通ったも
の
②発生部位の異な
る亀裂が横に2条
以上のもの
③横3条
以上のも
の
④亀甲状のも
の
なお、胴割粒の測定法(胴割米判定基準)としてつぎのものがある。
分
級 基
準
A 亀裂の程度が軽微なもの
軽
微
粒
胴
割
(
軽
度
粒 被
害
粒
に
計
数
さ
れ
な
い
B
米粒の側面からみて腹部か
横 ら背月にかけて横一条の亀裂
一 が入っていて、その程度が比
条 較的軽度のもの
軽
度
粒
)
C 同上程度の亀裂が2条あるも
横 の
二
条
軽
度
粒
側
面 横
断
面
D
横
一
条
強
度
粒
(
胴
割 被
害
強 粒
度 に
粒 計
数
さ
れ
る
米粒の側面からみて腹部か
ら背部にかけて横1条の強度
の亀裂が入っているもの。す
なわち、表面から裏面にかけ
て亀裂がすっきり貫通した状
態の粒
)
E
同上程度の亀裂が2条あも
横 の
二
条
強
度
粒
F 強度の亀裂が3条以上ある
多 もの、縦割れの亀裂、亀甲型
条 の亀裂が入っている粒
割
粒
4)
寄
形
○
胴
切
○
ねじれ粒
粒
生理障害によって不整形となった粒をいう。
粒
胴の一部にくびれのある粒で、その程度(切込み)
は、粒幅(切入み部位)の1/4程度以上である。
くびれは、ほとんど腹部に発生するが、まれに背
部にもみられる。
(背面)
○
(腹面)
その他の奇形粒
粒に厚みがなくじれている粒で、ねじれる部分は
背面、腹面、あるいは胚芽部または、頭部等にみら
れる。
胴切粒、ねじれ粒以外の寄形粒
光沢があるが、皮が
厚く色は薄茶色に見
える。
5)
茶
米
粒の表面全体が茶褐色をしているもの。充実の程度よりも茶色の程度で判断する。
6)
病害粒
フケ米、モス米、ヤケ米、えび米等のように微生物におかされた粒をいう。
これらはすべて被害粒とする。
7)
虫害粒
コクゾウ等の虫によって喰害された粒をいう。
これらはすべて被害粒とする。
虫害粒の主なものは、麦蛾、コクゾウ、ナカシンクイなどによる被害があげられる。
8)
砕
粒
9)
斑点粒
砕粒とは、砕けた粒をいい、その大きさは問わない。
米粒が虫、熱、かび、細菌等により粒面に黄色、褐色、黒色等の色を呈する。
斑点のあるもので、着色粒を除いた次の粒をいう。
なお、充実していない粉状質の粒は除く。
○
通常の精によって除かれない斑点部分の大き
○
さが直径1mm未満の粒
通常の精によって斑点が除かれるが、カメムシ
類によって直径1mm以上の刺傷の残る粒
色の残らない斑点、直径1㎜以上
色の残る斑点、直径1㎜未満
(注)直径は、円形以外の不整形にあっ
ては、長径と短径を加え、2で除
した長さとした。
(3)
着
色
粒
米粒が虫、水、熱、かび、菌等によって、でん粉層まで着色し、粒面の全部、または、一部が黄色、
褐色、黒色等の色を呈するもので、通常の精によって除かれない粒をいう。
なお、充実していない粉状質の粒も同じ扱いとする。
○
全面着色粒
(ヤケ米等)
粒の全部が、色の濃淡にかかわらず着色し、搗精によって除かれ
ない粒。
粒全体が黒色または、黒褐色等に着色または、斑点のあるものを
原則として小型搗精機により、搗精して判定する。
○
部分着色粒
粒面の一部が着色し、搗精によって除かれない着色部分の大きさが直径1㎜以上の粒
直色部分がリング状を呈し、中心部が着色し
色の残る部分、直径1㎜以上
ていないものについ ては、着色部分の外1.5㎜
以上のもを着色粒として取扱う。
ただし、通常の搗精により刺傷痕が残る程度
のものは除く
○赤
米
搗精の結果、粒面の一部に赤条が残り、赤条の長さの合計が
その粒の長さの2倍以上の粒
赤条の長さの合計が、粒長の2倍以上のもの
(4)
死
米
粒の大部分(粒面の7/10程度以上)が粉状質の粒で光沢のない粒をいう。
粒色により青死米、白 死米に分けられる。
(5)
農産物検査規格 (平成13年度農産物検査手帳による)
1)水稲うるち玄米及び水稲もち玄米品位規格
最
項
目
低
整
限
粒
等
級
(%)
1等
2等
3等
70
60
45
形
度 最
質
高
水
1等標準品
2等標準品
3等標準品
分
限
度
被害粒、 死米、着色粒、異種穀粒及び異物
計
死
米 着
色
粒 異
種
穀
粒
異
物
(%)
(%)
(%)
(%)
もみ(%)
麦
もみを除い
たもの(%)
(%)
15.0
15.0
15.0
15
20
30
7
10
20
0.1
0.3
0.7
0.3
0.5
1.0
0.1
0.3
0.7
0.3
0.5
1.0
0.2
0.4
0.6
規格外:1等から3等までのそれぞれの品位に適合しない玄米であって、異種穀粒及び異物を50%以上混入していないもの。
2)
醸造用玄米 (平成13年度農産物検査手帳による)
最
低
限
度 最
高
項
目
限
度
被害米、 死米着、 色粒、異種穀粒及び異物
整
粒
形
質
水
計
等
級
(%)
特上
特等
1等
2等
3等
90
80
70
60
45
特上標準品
特等標準品
1等標準品
2等標準品
3等標準品
色
分
(%)
(%)
15.0
15.0
15.0
15.0
15.0
5
10
15
20
30
死
米 着
(%)
3
5
7
10
20
色
粒
もみ
(%)
0.0
0.0
0.1
0.3
0.7
(%)
0.1
0.2
0.3
0.5
1.0
異
物
(%)
0.0
0.1
0.1
0.4
0.6
品種固有の色
品種固有の色
品種固有の色
−
−
規格外:1等から3等までのそれぞれの品位に適合しない玄米であって、異種穀粒及び異物を50%以上混入していないもの。
(附)
1.醸造用玄米を除く玄米の水分の最高限度は、各等級とも当分の間表の数値に1.0%加算したものとする。
2.岩手県で生産された醸造用玄米はの水分の最高限度は、各等級とも当分の間表の数値に1.0%加算したものとす
る。(北海道及び東北は1.0%加算、北陸・以南では0.5%加算)
3.玄米に異物として土砂(これに類するものとして食糧長官が定めるものを含む)が混入してはならない。
4.醸造用玄米にはもみを除く異株穀粒及び異品種が混入してはならない。
( 定 義 )
1
2
3
項
目
百 分 率
整
粒
形
質
4
5
水
分
被 害 粒
6
7
死
米
着 色 粒
8 未 熟 粒
9 異種穀粒
10 異
物
11 タンパク質
12 アミロース
内
容
全量に対する重量比をいう。
被害粒、死米、未熟粒、異種穀粒及び異物を除いた粒をいう。
皮部の厚薄、充実度、質の硬軟、粒ぞろい、粒形、光沢並びに肌ずれ、心白及び腹白の程度をい
う。
常圧加熱乾燥法のうち、105℃乾燥によるものをいう。
損傷を受けた粒(発芽粒、病害粒、芽くされ粒、虫害粒、胴割粒、奇形粒、茶米、砕粒等)をいう。
但し,醸造用玄米における胴割粒を除き損傷が軽微で精米の品質及び精米歩合に影響を及ぼさない程
度のものを除く。
充実していない粉状質の粒(青死米及び白死米)をいう。
粒面の全部又は一部が着色した粒及び赤米をいう。ただし、とう精によって除かれ、又は精米の品
質及び精米歩合に著しい影響を及ぼさない程度のものを除く。
死米を除いた成熟していない粒をいう。
その種類の玄米(もち玄米にあっては、玄米)を除いた他の穀粒をいう。
穀粒を除いた他のものをいう。
精米につき窒素定量法により換算値5.95を用いたもの又はこれと同等の精度でその測定結果が得ら
れる近赤外分析計を用いて測定したものをいう。
精米につき、よう素色比色法により分光光度計を用いて測定したものをいう。
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