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第四期農業・農村男女共同参画ビジョン(全部)(PDF:2988KB)

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第四期農業・農村男女共同参画ビジョン(全部)(PDF:2988KB)
第四期
とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
パートナーシップで築く豊かで活力ある
農業・農村の実現をめざして
平成28年3月
栃木県農政部
はじめに
栃木県では、農業・農村における男女共同参画を図るため、平
成13年3月に「とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン」を
策定しました。その後、第二期、第三期と時代に対応したビジョ
ンの策定を重ね、様々な施策を展開してきました。
この間、農業者の皆様や関係機関・団体と力を合わせ、パート
ナーシップで築く豊かで活力ある農業・農村の実現を目指した継
続的な取組を進めてきました。その結果、女性の経営参画や社会
参画が進展し、大きな成果が表れてきております。
しかしながら、固定的な性別役割分担の意識や慣習は根強く
残っており、今後も男女共同参画意識の啓発を切れ目無く行って
いくことが必要です。
このような中、県では、農政の推進方針として策定した農業振
興計画「とちぎ農業“進化”躍動プラン」や男女共同参画推進に
むけた「とちぎ男女共同参画プラン〔四期プラン〕」を踏まえて、
「第
四期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン」を策定しました。
第四期ビジョンにおいては、女性の意識と能力の向上はもとよ
り男性の意識変革を図り、ワークライフバランスの実現を推進し
ていきます。また、女性の積極的な経営参画と新たなチャレンジ
を支援していきます。さらに、輝く女性農業者の姿を広く発信し、
農業・農村への関心を高めていくこととしています。
県といたしましては、本ビジョンをもとに、農業・農村の男女
共同参画がさらに一歩前進し、男女が共に能力を発揮し活き活き
と活躍できる農村社会が形成されるよう、農業者や関係機関・団
体の皆様と一体となり各種施策を推進してまいります。関係者の
皆様には、それぞれの分野での一層の取組をお願いいたします。
結びに、本ビジョンの策定にあたり貴重なご意見をいただいた
検討委員の方々をはじめ関係者の皆様に心からお礼申し上げます。
平成28年3月
目 次
1章 ビジョン策定にあたって
第
1 策定の趣旨…………………………………………………………………………… 1
2 性格と役割…………………………………………………………………………… 1
3 推進期間……………………………………………………………………………… 1
2章 ビジョンの基本的な考え方
第
1 基本理念……………………………………………………………………………… 2
2 とちぎの農業・農村がめざす男女共同参画の姿………………………………… 3
◇ 農業者個人の男女共同参画の姿
◇ 農家生活における男女共同参画の姿
◇ 農業経営における男女共同参画の姿
◇ 農村社会における男女共同参画の姿
第
3章 基本目標と推進方策
1 ビジョンの体系……………………………………………………………………… 5
2 基本目標
基本目標1 男女共同参画意識と行動の変革…………………………………… 6
基本目標2 男女が共に輝く農村社会の形成………………………………… 10
基本目標3 農業・農村における女性の活躍推進…………………………… 14
3 ビジョンの推進目標……………………………………………………………… 18
4 関係機関等の役割………………………………………………………………… 19
付属
資料
1 第四期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの概要…………………… 20
2 「とちぎ農業“進化”躍動プラン」および
3 ビジョンと諸計画等との関連…………………………………………………… 22
4 第三期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの実績…………………… 23
5 農山漁村における男女共同参画推進に関する法令等………………………… 24
6 次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検討委員会………………… 26
「とちぎ男女共同参画プラン[四期計画]」との関連………………………… 21
1章
ビジョン策定にあたって
第1章
第
1 策定の趣旨
2 性格と役割
このビジョンは、本県の農業・農村における男女共同参画社会形成の基本指針として施策の基
本的な方向を明らかにするものであり、「とちぎ農業“進化”躍動プラン」に基づき策定すると
ともに、「とちぎ男女共同参画プラン〔四期計画〕」と連携するものです。
また、本ビジョンは、農業者、市町村、関係農業団体等が役割分担と相互連携を図り、各々が
主体的に取り組むための活動指針とします。
3 推進期間 このビジョンの推進期間は、平成28年度から平成32年度の5年間とします。
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 1
ビジョン策定にあたって
本県の農業就業人口は年々減少しており、65歳以上の基幹的農業従事者が約6割を占めるなど、
高齢化が進行しています。一方で、非農家からの新規参入者や女性の新規就農者は増加傾向にあ
ります。
このような中、本県農業の持続的な発展を図り、豊かで活力ある開かれた農業・農村を実現す
るためには、すべての個人が個性と能力を十分に発揮できる環境条件を整えていくことが必要で
す。
特に、農業就業人口の過半を占める女性に対しては、農業・農村を担う者としての活躍がます
ます期待されており、農業経営における女性の位置づけを明確化するとともに、能力を発揮しや
すい環境づくりなどを進めることが重要な課題となっています。
国は、平成11年に「男女共同参画社会基本法」「食料・農業・農村基本法」を制定し、これを
受けて「農山漁村男女共同参画推進指針」を定めました。また、新たな「食料・農業・農村基本
計画」(H27.3閣議決定)では、女性農業者が能力を最大限に発揮できる環境整備について明記す
るなど、農業分野における男女共同参画に係る取組を展開しています。
本県においては、平成7年2月に、農村女性の地位向上と能力発揮を図るため、「栃木県農村
女性ビジョン」を策定しました。その後、第一期から第三期「とちぎの農業・農村男女共同参画
ビジョン」を策定し、「パートナーシップで築く豊かで活力ある農業・農村の実現」に向けて様々
な施策に取り組んできました。
その結果、男女共同参画に係る各種表彰事業の受賞実績や農業委員に占める女性の割合日本一、
家族経営協定締結の増加数日本一など多くの成果が表れてきました。その一方で、根強く残る固
定的な性別役割分担意識の払拭や慣習の見直し、次代を担う女性農業者の育成などについて、よ
り一層の対応が求められています。
このため、平成28年度からの5か年間は、あらゆる場面で男女が共に能力を発揮し、活き活き
と輝くことができる農業・農村の男女共同参画社会の形成がより一層進むよう、第四期ビジョン
を策定します。
第
2章
ビジョンの基本的な考え方
1 基本理念
第2章
このビジョンは、男女共同参画社会基本法の5つの基本理念に基づき、男性も女性も農業・
農村のあらゆる場面で能力を発揮し活き活きと輝くことができる「パートナーシップで築く豊
かで活力ある農業・農村の実現」を目指します。
■ 男女共同参画社会基本法について
ビジョンの基本的な考え方
・男女共同参画社会基本法は、男女の人権が尊重され、かつ、社会情勢の変化に対応できる豊かで活力
ある社会を実現することの緊要性にかんがみ、5つの基本理念や男女共同参画社会の形成の促進に
関する事項を定めています。
・同法における「男女共同参画社会の形成」とは、男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によっ
て社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、男女が均等に政治的、経済的、社
会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいい
ます。
【 男女共同参画社会基本法5つの基本理念 】
1 男女の人権尊重
男女の個人としての尊厳を重んじ、男女の性別による不平等をなくし、「男」、「女」で
ある以前にひとりの人間として能力を発揮できる機会を確保していきます。
2 社会における制度又は慣行についての配慮
性別役割分担意識にとらわれず、男女が、様々な活動ができるよう、社会制度や慣行
のあり方を考えていきます。
3 政策等の立案及び決定への共同参画
男女が社会の対等なパートナーとして、
いろいろな方針の決定に参画できるようにします。
4 家庭生活における活動と他の活動の両立
男女は共に家族の構成員であり、お互い協力し、社会の支援も受け、家族としての役
割を果たしながら、仕事や学習、地域活動ができるようにします。
5 国際的協調
男女共同参画社会づくりのために、国際社会と共に歩むことも大切です。他の国々や
国際機関と相互に協力して取り組んでいきます。
2
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
2 とちぎの農業・農村がめざす男女共同参画の姿
男女共同参画による新しい農村型ライフスタイルのイメージをもとに、農業者個人、農家生活、
農業経営、農村社会、それぞれにおける「とちぎの農業・農村がめざす男女共同参画の姿」を描
きました。
① 男女とも農業者個人として個性や能力を発揮し、人間的な温かみと豊かな
第2章
男女共同参画による新しい農村型ライフスタイルのイメージ
人間性を保ちながら、個人が大切にされ、地域の中で誰もが自立し協力し
② 恵まれた自然の中で、男女とも夢と目標を持ち、農業経営の発展をめざし
時間的・空間的・精神的・経済的にバランスのとれたゆとりある暮らし方
をしています。
③ 農業・農村におけるあらゆる分野で、男女が自らの意思に基づき個性と能
力を発揮しています。
農業者個人の
男女共同参画の姿
農業経営における
男女共同参画の姿
農家生活における
男女共同参画の姿
農村社会における
男女共同参画の姿
■「農村社会」とは、農村地域にすむ人の集団としての営みや組織的営み。
■「輝く」とは、生き方に自信と誇りをもち、活き活きと活躍する姿。
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 3
ビジョンの基本的な考え方
合う暮らし方をしています。
〈とちぎの農業・農村がめざす男女共同参画の姿〉
◆ 農業者個人の男女共同参画の姿
・男女とも自信と誇りと責任をもち、互いに認め合い、自己実現を
図っています。
第2章
◆ 農家生活における男女共同参画の姿
ビジョンの基本的な考え方
・家族全員が互いに協力し、固定的な役割分担意識にとらわれずにお
互いの合意のもと仕事と生活の調和が図られ、男女が共に充実した
家庭生活を運営しています。
◆ 農業経営における男女共同参画の姿
・女性が農業経営者として夢と目標を持ち、能力を発揮することで、
農業経営の発展を目指しています。
・女性が部門の責任者として農業経営の中で新たなチャレンジを行い、
経営発展を目指しています。
・家族経営および法人経営(一戸一法人)の中で農業経営に従事する
人が、円滑なコミュニケーションのもとに共通の目標を持ち、経営
方針を共有し、共に責任をもって農業経営の発展を目指しています。
◆ 農村社会における男女共同参画の姿
・固定的な性別役割分担に基づく慣習等が見直され、農村社会のあら
ゆる分野において、男女が対等なパートナーとして参画し、誰もが
住みよさを実感できる豊かで活力ある農村社会が実現しています。
4
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
第
3章
基本目標と推進方策
1 ビジョンの体系
【基本理念】 男性も女性も農業・農村のあらゆる場面で能力を発揮し活き活きと輝くことができる「パー
トナーシップで築く豊かで活力ある農業・農村の実現」
【農業・農村がめざす男女共同参画の姿】
農業者個人の
男女共同参画の姿
農家生活における
男女共同参画の姿
農業経営における
男女共同参画の姿
農村社会における
男女共同参画の姿
第3章
【基本目標】
【推進方策】
❶ 男女共同参画
意識と行動の変革
(2)ワークライフバランス※ 1 の推進
(3)男女共同参画推進体制の充実強化
❷ 男女が共に輝く
農村社会の形成
❸ 農業・農村における
女性の活躍推進
(1)農村女性のエンパワーメント※ 2 促進
(2)男女が共に農業経営に能力を
発揮できる環境づくり
(1)輝く女性農業者の確保
(2)活躍する女性農業者の育成
※1:8 ページ参照 ※2:13 ページ参照
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 5
基本目標と推進方策
(1)男女共同参画意識の向上
2 基本目標
基本目標1 男女共同参画意識と行動の変革
個々を尊重し合い、各々が家庭活動とその他の活動を両立できる農業・農村男女
共同参画社会の実現に向け、意識と行動の変革を図ります。
現 状
目 標
第3章
推進方策
指標項目
(1)男女共同参画意識
の向上
男女共同参画に関する
研修の実施数
50回/年
65回/年
生産組織等の男性主体
組織への啓発
6組織/年
25組織/年
(2)ワークライフバラ
ンスの推進
家族経営協定締結状況
3,373戸
4,000戸
(3)男女共同参画推進
体制の充実強化
女性農業士数
114名
120名
(平成26年度)
(平成32年度)
備 考
農村女性会議
の活動等を通
し て、 各 組 織
間の連携を図
り実施する。
基本目標と推進方策
現 状
◆ 農業・農村の男女共同参画を推進する研修会等に男性の参加を働きか
けた結果、一定割合の参加が確保されつつあります。
◆ 男女ともに「女性は経営上、経営主の(対等な)パートナーであるの
が望ましい」という考えが多い状況です。一方で「女性は農業経営の
補助的立場が望ましい」と回答する女性の割合は、男性に比べて高く
なっています。(図1)
◆ 男性側の固定的な性別役割分担意識は根強く、「男は仕事、女は家庭」
の考え方や女性に家事分担を期待する考えを示す回答の割合は高い状
況です。(図2)
◆ 男女共同参画社会を築くためには、「男性が女性の社会参画に関して
理解を持ち、意識を変え協力する」「女性自身の問題意識や自覚を高
める」「女性の能力開発」が必要とする考えが多い状況です。(図3)
6
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
図1 農業経営上女性はどのような立場が望ましいと考えるか
56.8
経営主の ( 対等な ) パートナー的立場
65.3
24.2
21.1
固定的に考えることはない
補助的立場
8.4
15.8
補助的立場が望ましい
とする回答は、女性の方が多い
3.2
4.2
主たる立場
0.0
1.1
未記入
女性
男性
0
10
20
30
40
50
60
70
%
図2 「男は仕事、女は家庭」という考えについて
第3章
男女とも仕事を持ち家庭生活についても
男女が責任を持つのが良い
66.3
33.7
29.5
25.3
固定的に考えることはない
男は仕事、女は家庭にいるのが良い 1.1
20.0
3.2
16.8
その他 0.0
3.2
未記入
0.0
1.1
女性
男性
0
20
40
60
80
%
図3 男女共同参画社会を築くために必要なこと ( 複数回答 )
【女性の回答が多い】
女性の能力開発の機会を充実する
19.9
17.2
男性が女性の社会参画に関して理解を持ち、
意識を変え協力する
19.5
16.8
女性自身の問題意識や自覚を高める
16.4
地域における合意形式や意思決定の場に
女性の参画を増やす
10.8
7.8
14.1
子育てを支援する制度や介護保険制度の
ように社会体制を整備する
8.3
地域・組織で雇用労働力が確保しやすい体制を作る
6.2
夫婦単位や家単位ではなく個人の意見を尊重する
女性の社会参画は進んでいるので特に必要ない
1.2
その他
1.2
0.4
0
18.7
15.5
12.9
10.3
2.6
女性
男性
5
10
15
20
%
図はすべて、とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検証に係るアンケート(H27 実施)調査結果より
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 7
基本目標と推進方策
男女とも仕事を持ち家庭生活については
女性が責任を持つのが良い
課 題
① 男女共同参画社会の形成が、女性のみではなく男女双方の課題として
認識されるよう、男性の理解促進と意識の変革を図ることが必要です。
② 女性の意識と能力の向上を進め、男女共同参画社会形成に向けた行動
に繋げることが必要です。
③ 男女が互いを理解し、農家生活(家事・子育て・介護)
、農業経営、
農村社会において、固定的役割意識にとらわれることなく活躍できる
よう、それぞれの能力が発揮しやすい環境を整えることが必要です。
基本目標と推進方策
相互理解
第3章
女性の意識と能力の向上
[家事]
男性の理解促進と意識の変革
[仕事]
[余暇]
ワークライフバランスの確立
■ワークライフバランス=「仕事と生活の調和」
■ワークライフバランスが実現した社会とは
「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子
育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」であり、①就労による経済的自立が可
能な社会、②健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会、③多様な働き方・生き方が選択できる社会とされています。
[仕事と生活の調和(ワークライフバランス)憲章]
8
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
推進方策
(1)男女共同参画意識の向上
[主な取組]
*性別や年齢に関わらず受講しやすい男女共同参画に関する研修を
行います。
*女性農業士や農村女性組織の主体的活動を通じて意識啓発を進め
ます。
*認定農業者協議会や生産部会など、男性が主体となっている組織
への意識啓発を行います。
基本目標と推進方策
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 9
第3章
(2)ワークライフバランスの推進
[主な取組]
*仕事と生活の調和の実現に向け、普及啓発に取り組みます。
*農業経営の方針や計画、暮らしの現状と将来像についての話し合
いを推進します。
*家族経営協定の新たな締結や既に締結している内容の見直しを行
います。
(3)男女共同参画推進体制の充実強化
[主な取組]
*男女共同参画を地域に広く浸透させるため、農村女性組織の主体
的活動と横の連携強化を支援します。
*県、市町、JA等関係機関・団体の連携を強化し、男女共同参画
推進体制の充実を図ります。
基本目標2 男女が共に輝く農村社会の形成
農業・農村に係る計画作りや方針決定の場に男女が共に参画し、農業・農村のあ
らゆる分野で皆が活き活きと活躍できる農村社会の形成を進めます。
推進方策
(1)農村女性のエンパ
ワーメント促進
指標項目
目 標
(平成32年度)
備 考
審議会委員等に占める (県) 31.1% (県) 40% ・栃木県行政改革
女性の割合
(市町)23.9% (市町)35%
大綱による
農業委員に占める女性
の割合
第3章
農業協同組合の
役員に占める女性の割合
総代 〃
正組合員数 〃
(2)男女が共に農業経
営に能力を発揮で
きる環境づくり
現 状
(平成26年度)
女性の認定農業者数
13.1%
20%
17.1%
5.0%
19.6%
15%
15%
30%
333人
400人
※
・H37年 度 ま で
に は30 % を 目
標とする
※は理事に占める
女性の割合
現 状
基本目標と推進方策
◆ 農村女性のリーダー育成や女性の社会参画推進活動を積極的に行った
結果、方針決定過程への女性登用が進みましたが、第三期ビジョンの
推進指標のうち、目標を達成したのは、農業委員に占める女性の割合
のみとなっています。
◆ 農村女性による男女共同参画の取組や、6次産業化への取組等、様々
な分野で多くの表彰実績が上がっています。
◆ 農村女性による地産地消、食育推進、6次産業化や起業活動への取組が
活発になっています。一方で、女性を対象とした経営・技術研修を実施
している生産部会数は横ばい傾向となっています。また、1,000 万円
以上の売上高を確保している女性起業グループの数も伸び悩んでいる
状況です。
◆ 農村女性が暮らしている姿は、「農業に誇りを持っている」「農山村の
暮らしの良さを実感して暮らしている」と満足度を示す数値は、依然
7割を超えているものの、5年前の調査値よりも低下しています。ま
た、「組織活動に参加し、他の人と交流を持っている」「農業に能力を
発揮している」の数値も5年前の調査値より低下しており、ほぼ半数
にとどまっています。(図4)
10 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
◆ 女性農業者は「仕事と家庭で労働時間が長い」ことへの不満や、「地
域及び家庭における言動に遠慮する」傾向が高く、男性農業者は「地
域などにおいて役職が多い(個人の用事以外の外出の機会が多い)」
「農
作業の労働時間が長い」ことへの不満が高い状況です。(図5 図6)
図4 農村女性が暮らしている姿(回答者:女性)
農業に誇りを持っている
73.7
農山村での暮らしの良さを
実感しながら暮らしている
80.4
70.9
70.5
72.2
67.4
農業に充実感を持っている
55.8
農業に能力を発揮している
55.0
50.5
0
10
20
30
40
50
60
62.8
H22
H27
80
70
90
%
第3章
組織活動に参加し、他の地域の人と
交流を行っている
図5 女性農業者が家庭や地域において不満に思うこと(回答者:女性 複数回答)
基本目標と推進方策
51.6
農作業に加え、家事作業も多く、労働時間が長い
28.4
家庭での発言・行動について遠慮することが多い
22.1
学習の場が少ない
21.1
外出(旅行・研修会・組織活動等)が男性よりも少ない
16.8
地域等での発言・行動について、遠慮するところが多い
農村地域は封鎖的である
14.7
嫁は農業に従事していても農地の相続権がない
14.7
11.6
自分の自由になるお金がない
0
10
20
30
40
50
*選択肢 14 項目中、回答数の多い上位 8 項目
60
%
図6 男性農業者が家庭や地域において不満に思うこと(回答者 : 男性 複数回答)
地域などにおいて役職が多い
(個人の用事以外の外出の機会が多い)
42.1
38.9
農作業の労働時間が長い
自分の自由になるお金がない
22.1
18.9
自分の自由になる時間がない
14.7
農村地域は封建的である
12.6
経営責任が重い
6.3
その他
8.4
未記入
0
10
20
30
40
50
%
図4は、とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検証に係るアンケート(H22 H27 実施)調査結果
図5、図6はとちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検証に係るアンケート(H27 実施)調査結果
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 11
課 題
① 男女が、双方の意見を反映して意思決定することで、誰もが暮らしやす
く誇りを持てる農村社会の形成をさらに進めていくことが必要です。
② 男女が、あらゆる分野で共に能力を発揮するためには、農村女性が自
らの意識と能力を高めて行動していくことが必要です。
③ 男性に加えて女性も技術や経営に係る知識等を習得する機会をつくる
など、農村女性が経験や能力を活かして農業経営に参画できる環境を
整えることが必要です。
第3章
④ 6次産業化や起業活動、消費者との交流活動等が経営発展に繋がるよ
う、さらなる知識や技術の向上を促すことが必要です。
基本目標と推進方策
男女が共に
農業経営に
能力を発揮!
!
農業経営発展への
チャレンジン
共通の目標を
持ち経営参画
男女を問わず
経営・技術の研修に参加
12 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
推進方策
(1)農村女性のエンパワーメント促進
[主な取組]
*農村女性会議が推進母体となり、農村女性が積極的に発言し行動
できるよう、研修会や講習会を通じた社会参画促進活動を展開し
ます。
*農村女性組織と男性が主体となっている組織の連携等をとおし、
方針決定過程への女性の参画を進めます。
*農業集落の維持・保全・管理や集落営農の運営において、男女双
方の意見が反映されるよう、役員などへの女性登用を進めます。
■男女共同参画社会の実現に向けたエンパワーメントとは
第三期ビジョンでは「男女共同参画社会の実現のために、自らの意識と能力を高め、社会のあらゆる分野で、政治的、経済的、
社会的及び文化的に力を持った存在となり、力を発揮し、行動していくこと」としています。
なお、2010 年には国際的枠組み「女性のエンパワーメント原則(WEP s)」が作成され、内閣府男女共同参画局 男女共同
参画推進連携会議により、女性のエンパワーメント(個人としても、社会集団としても意思決定過程に参画し、自律的な力をつ
けて発揮すること)の周知・普及による女性の活躍促進を図る活動が進められています。
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 13
基本目標と推進方策
■エンパワーメント=「力をつけること。また、自ら主体的に行動することによって状況を変えていこうとする考え方のこと」
(外部から力を与えられるのではなく、自ら力を引き出すプロセスであり、卵を外側から割るのではなく、卵の内側から雛が殻
を破る姿にも例えられる)
第3章
(2)男女が共に農業経営に能力を発揮できる環境づくり
[主な取組]
*共同参画による経営において、農業経営に従事する者が共通の目
標を持ち、共に責任を持って経営発展を目指せるよう、技術や経
営等に係る研修会などに男女を問わず参加しやすい環境づくりを
進めます。
*女性が農業経営者として、また、農業経営の部門責任者として能
力を発揮できるよう、経営発展に向けた新たなチャレンジ等への
支援を行います。
*6次産業化や起業活動等、経営発展を目指すために有用な情報を
提供し、農村女性の経営参画を進めます。
*先進的な起業活動に取り組む女性農業者組織の連携を強化します。
*地産地消や食育などの活動をとおして、県民の食と農に関する理
解が図られるよう支援します。
基本目標3 農業・農村における女性の活躍推進
女性農業者の積極的な経営参画と新たなチャレンジを支援するとともに、輝く女
性農業者の姿を発信し、農業・農村への関心と理解を高めます。
推進方策
指標項目
現 状
(1)輝く女性農業者の確保
次代を担う女性農業者研
修受講者数
―
(2)活躍する女性農業者の育成
とちぎ農業女子プロジェ
クト活動数
―
目 標
(平成32年度)
備 考
85人/年
5件/年
延べ25件
第3章
現 状
◆ 女性の認定農業者や女性の新規就農者は増加傾向にあります。(図7 図8)
基本目標と推進方策
◆ 女性農業者の向学心は高く、「経営発展に役立つ勉強をしたい」と希
望する女性の割合は、20 ~ 30 代および 50 代で高くなっています。
また、40 代では、農業経営や農村地域で「今までの資格・経験を活
かした活動をしたい」とする者が多くなっています。(図9)
◆ 次代の農業を担う女性農業者が県域交流を開始し、積極的に研修会等
へ参加しています。
◆ 次代の農業を担う女性農業者が目指すロールモデルの情報共有が求め
られています。
■ロールモデル=「具体的な行動を模倣・学習する対象となる人材」
■次代の農業を担う女性農業者のロールモデルとは
女性農業者が、女性ならではの経験や感性を活かして農業経営の発展や農村の活性化に繋がる行動を起こし、自己の成長を促す
上で、「将来目指す農業者像」として目標に向かう原動力となり得る存在です。
14 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
図 7 女性の認定農業者数の推移
350
4.6
300
5
4
151
250
3
200
%
人
150
2
100
182
50
1
経営主
共同申請
女性割合
0
H26
H25
H24
H23
H22
H21
H20
H19
H18
H17
H16
H15
H14
H13
H12
H11
H9
H10
H8
H7
0
図 8 女性の新規就農者数の推移
第3章
100
8
6.8
5.9
80
6
60
4
3.7
人
%
基本目標と推進方策
81
40
63
20
2
33
0
女性新規就農者
女性割合
0
H13 ~ 17
H18 ~ 22
H23 ~ 27
図 9 今後農業経営や農村地域で何をしたいか(回答者 : 女性 複数回答)
60 代
40.0
50 代
40.0
56.0
40 代
4.0
34.8
21.7
20 ~ 30 代
57.1
0
10
20
30
我が家の経営発展に役立つ勉強
7.1
40
50
60
20.0
28.0
12.0
30.4
13.0
21.4
14.3
70
今までの資格・職業経験等を活かした活動
農村部での食育・農業体験行事等ボランティア的活動
80
90
100
%
その他
図7は経営改善計画認定状況調査、図8は新規就農者等に関する調査、
図9はとちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検証に係るアンケート(H27 実施)調査結果より
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 15
課 題
① 農業経験の浅い女性や女性新規就農者、今後農業に従事しようとする
女性が、積極的に経営参画できるよう、基礎的な知識を習得する機会
が必要です。
② 経営に参画している女性農業者が、さらなる経営の発展や新たな取組
にチャレンジできるよう、より高度な知識や情報を習得する機会が必
要です。
第3章
③ 自らの意思で農業経営に参画し、能力を発揮する女性を増やすために、
農業・農村のあらゆる場面で活躍する女性の姿を発信することが必要
です。
基本目標と推進方策
16 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
推進方策
(1)
輝く女性農業者の確保
[主な取組]
*結婚等を契機として、新たに農業に携わる女性や農業経験の浅い女
性が、農業経営・農村生活に参画できるよう支援します。
*農業経営に積極的に従事する女性に対し、認定農業者への誘導や
目標達成に向けた支援を行います。
*輝く女性農業者の姿を発信し、農業・農村への関心と理解を高め、
自らの意思で農業経営に参画しチャレンジする女性の増加を図り
ます。
基本目標と推進方策
情報発信
活躍する女性農業者の
姿を広く発信
個々の農業経営に
おける女性の活躍促進
・異業種経営者との交流
・女性の感性を生かした
商品開発、販路開拓
第3章
(2)活躍する女性農業者の育成
[主な取組]
*県域ネットワークの形成やプロジェクト活動をとおしてスキル
アップを図ります。
*異業種で活躍する人や女性経営者との交流、実践活動等により個々
の経営発展や新たなチャレンジを促進します。
農業・農村の理解促進
新たな女性農業者の確保
グループ活動による
女性農業者のスキルアップ
・県域ネットワークの形成
・プロジェクト活動の実施
女性農業者の
経営・地域農業への参画促進
・パートナー講座の実施
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 17
3 ビジョンの推進目標
指標項目
現 状
(平成26年度)
目 標
(平成32年度)
備 考
基本目標1 男女共同参画意識と行動の変革
第3章
男女共同参画に関する研修の実施数
50回/年
65回/年
生産組織等の男性主体組織への啓発
6組織/年
25組織/年
家族経営協定締結状況
3,373戸
4,000戸
114名
120名
女性農業士数
※農村女性会議の活
動等を通して、各
組織間の連携を図
り実施する。
基本目標2 男女が共に輝く農村社会の形成
基本目標と推進方策
審議会委員等に占める女性の割合
農業委員に占める女性の割合
農業協同組合の
役員に占める女性の割合
総代 〃
正組合員 〃
女性の認定農業者数
(県) 31.1%
(市町)23.9%
40%
35%
※栃木県行政改革大
綱で示された数値
13.1%
20%
※平成37年度まで
に は30%を 目 標
とする
7.1%
5.0%
19.6%
15%
15%
30%
333人
400人
注1
注1は理事に占める
女性の割合
基本目標3 農業・農村における女性の活躍推進
次代を担う女性農業者研修受講者数
85人/年
とちぎ農業女子プロジェクト活動数
5件/年
18 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
※延べ25件
4 関係機関等の役割
農業協同組合
県農業振興公社
*男女共同参画意識の啓発
*女性組織活動の促進
*運営・方針決定の場への
女性参画促進
*消費者との交流促進
*認定就農者支援
市町・農業委員会
*男女共同参画の実践
*男女共同参画意識の啓発
*地域や組織活動への主体的参画
*活動のネットワーク化
県
*男女共同参画意識の啓発
*ビジョン推進方策の検討
*ビジョンの推進および進
捗状況把握
*支援体制の整備推進
*各種施策の充実
県農業会議
県農業者懇談会
*男女共同参画意識の啓発
*家族経営協定締結・見直し推進
*農業委員への女性の登用促進
*男女共同参画意識の啓発
*農業者組織のネットワーク化
支援
*農村女性の社会参画支援
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 19
基本目標と推進方策
*男女共同参画意識の啓発
*市町ビジョンの実践支援
*女性農業者の認定農業者への誘導
*家族経営協定締結・見直し推進
*農業委員への女性の登用促進
第3章
農業者・
農村女性組織・
農業者組織
仕事と生活の調和の推進
家族経営協定の締結及び見直し など
農村女性組織の主体的活動を支援
関係機関、団体の連携を強化 など
女性の社会参画促進活動の展開
方針決定過程への女性の参画促進 など
経営発展に向けた新たなチャレンジ支援
起業活動に取組む組織の連携強化 など
農業経験の浅い女性に対する経営参画支援
輝く女性農業者の情報発信 など
県域ネットワークの形成
異業種女性経営者との交流 など
(2)ワークライフバランスの推進
(3)男女共同参画推進体制の充実強化
(1)農村女性のエンパワーメント促進
(2)男女が共に農業経営に能力を発揮
できる環境づくり
(1)輝く女性農業者の確保
(2)活躍する女性農業者の育成
▲▲
▲▲
▲▲
3 農業・農村における
女性の活躍推進
農業・農村男女共同参画の研修の実施
男性主体の組織への意識啓発 など
▲▲
2 男女が共に輝く
農村社会の形成
1 男女共同参画意識と
行動の変革
(1)男女共同参画意識の向上
【主な取組】
個々の能力を発揮し、農業経営の
発展を目指している
家族全員が協力し、仕事と生活の
調和が図られている
自信と誇りをもち、互いに
認め合い、自己実現を図っている
【推進方策】
農業経営
農家生活
農業者個人
男性も女性も農業・農村のあらゆる場面で能力を発揮し、活き活きと輝くことができる
「パートナーシップで築く豊かで活力ある農業・農村の実現」
▲▲
85人/年
とちぎ農業女子プロジェクト活動数
5件/年
研修会受講者数
審議会委員等に占める女性の割合
県
31.1% → 40%
市町
23.9% → 35%
農業委員に占める女性の割合
13.1% → 20%
農協役員・総代・正組合員に占める
女性の割合
7.1%・5.0%・19.6%
→ 15%・15%・30%
女性の認定農業者数
333名 → 400名
研修会実施数
50回/年 →
65回/年
男性主体組織への啓発
6組織/年 → 25組織/年
家族経営協定締結状況
3,373戸 → 4,000戸
女性農業士数
114名 →
120名
【推進目標】
誰もが住みよさを実感できる
豊かで活力ある農村の実現
農村社会
これまでの男女共同参画の推進状況を踏まえ、あらゆる場面で男女ともに活き活きと輝くことができる社会の形成を推進する
ため、新たに第四期ビジョンを策定する。
「とちぎ農業“進化”躍動プラン」、「とちぎ男女共同参画プラン〔四期計画〕」と連携した内容とする。
平成28年度(2016年度)から平成32年度(2020年度)までの5ヵ年間の計画とする。
【基本目標】
めざす姿
基本理念
2 位 置 づ け
3 推 進 期 間
1 策定の趣旨
第四期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの概要
付属資料
20 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
▲▲
▲▲
農の多彩な効用の
発揮促進
農村資源を生か
した地域の創生
スマート農業
とちぎへの挑戦
次代を担う
農業人材の確保
農産物の
ブランド力強化と
輸出促進
国際化に対応した
水田・畜産経営
の確立
新たな園芸生産の
戦略的拡大
リーディング
プロジェクト
女性農業者が
輝く
環境づくり
就農定着に
向けた
支援の充実
農業に対する
関心の醸成と
新規就農者の
確保
● 農業・農村おける
女性の活躍推進
● 男女が共に輝く
農村社会の形成
● 男女共同参画意識と
行動の変革
【基本目標】
男性も女性も農業・農村のあらゆる場面で
能力を発揮し活き活きと輝くことができる
「パートナーシップで築く豊かで活力ある
農業・農村の実現」を目指す
基本理念
第四期とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
付属資料
とちぎ農業
“進化”
躍動プラン
連携
働く場に
おける女性の
活躍推進
地域・社会に
おける男女
共同参画の
推進
男女の人権の尊重
と暴力の根絶
あらゆる分野に
おける男女共同
参画の促進
男女共同参画
推進の環境づくり
基本目標
とちぎ男女共同参画プラン
〔四期計画〕
「とちぎ農業“進化”躍動プラン」および「とちぎ男女共同参画プラン
[四期計画]
」
との関連
男
女 共 同 参 画 社 会 の 実 現
「 成長産業として進化する農業・栃木 」
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 21
ビジョンと諸計画等との関連
「国際婦人年」の決定
1975年
「とちぎ新時代創造計画」
一期計画 1986年
「国連婦人の十年」
1976年~1985年
「とちぎ新時代創造計画」
二期計画 1991年
国内行動計 10年間
1977年決定
「婦人のための栃木県計画」
1981年
西暦2000年に向けての新国内行動計画
1987年
「とちぎ新時代女性プラン」
一期 1986年
二期 1991年
1次改定1991年(総理府)
農山漁村の女性に関する
中長期ビジョン
1992年 (農林水産省)
「とちぎ新農業プラン」
栃木県農業振興計画
二期計画 1991年
農山漁村の女性に関する施策
栃木県農村女性ビジョン
1995年2月
1995~2000年
男女共同参画社会基本法
1999年(総理府)
食料・農業・農村基本法
1999年(農林水産省)
農山漁村男女共同参画推進指針
1999年(農林水産省)
「とちぎ新時代女性プラン」
三期1996年
栃木県農業振興計画三期計画
1996年
とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
2001年3月
2001~2005年
とちぎの男女共同参画プラン
2001年
首都圏農業推進計画 21
2001年
付属資料
栃木県男女共同参画
推進条例
2003年
とちぎ男女共同参画プラン 二期計画
2006年
男女共同参画基本計画 ( 第 2 次 )
2005年(内閣府)
食料・農業・農村基本計画
2005年(農林水産省 )
とちぎ“食と農”躍進プラン
2006年
第二期とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
2006 年3月
2006~2010年
とちぎ男女共同参画プラン 三期計画
2011年
とちぎ農業成長プラン
2011年
男女共同参画基本計画 ( 第 3 次 )
2010年(内閣府)
食料・農業・農村基本計画
2010年(農林水産省 )
第三期とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
2011 年3月
2011~2015年
とちぎ男女共同参画プラン 四期計画
2016年
とちぎ農業
“進化”
躍動プラン
2016年
男女共同参画基本計画 ( 第 4 次 )
2015年(内閣府)
食料・農業・農村基本計画
2015年(農林水産省 )
22 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
第四期とちぎの農業・農村
男女共同参画ビジョン
2016 年3月
2016~2020年
第三期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン推進目標に対する実績
H27.4 時点
指標項目
平成 22 年度
実績
平成 23 年度
実績
平成 24 年度
実績
平成 25 年度
実績
平成 26 年度
実績
県の目標
( 平成 27 年度 )
備 考
基本目標 1 男女共同参画意識と行動の変革
①農業・農村男女共
同参画研修会等
・参加人数
1,558 人
・男性の参加割合
1,950 人
1,681 人
1,440 人
1,559 人
35%
32%
23%
34%
毎年 2,400 人
以上
毎年 30% 以上
基本目標 2 パートナーシップによる魅力ある新たな経営の確立
② 家族経営協定締
結数
・締結数
3,013 戸
(今年度88戸)
3,100戸
(今年度89戸)
3,203戸
(今年度104戸)
3,270戸
(今年度70戸)
3,373戸
(今年度104戸)
・見直し締結数
―
39 戸
35戸
26戸
39戸
③女性の経営 ・ 技
術研修を実施し
ている生産部会
数
―
27部会
22部会
26部会
22部会
4,000戸 認定農業者確保
目 標 数 8,000
の 50%
350戸 毎年 70 戸
50部会 毎年 5 部会
基本目標 3 女性農業者のエンパワーメントの促進
⑤農業委員に占め
る女性の割合
⑥ JA の方針決定
の場への参画
・正組合員に占め
る女性の割合
・総代に占める女
性の割合
・理事に占める女
性の割合
9.8%
(67/683)
11.2%
(76/676)
11.4%
(77/675)
H26.1.1 現在
11.3%
(76/670)
H27.3 末
13.1%
(87/661)
400 人 家 族 経 営 協 定
数の 1 割
12% 各 市 町 3 名 以
上 =75 人 以
上
H26.7 現在
17.4%
19,251/110,455
4.5%
260/5,763
4.9%
15/305
18.6%
20548/110,278
4.3%
249/5,806
7.1%
(22/311)
17.4%
19.1%
19.6%
19,251/110,455 20,986/109,601 21,253/108,704
4.5%
5.2%
5.0%
255/5,807 303/5,807 287/5,784
7.1%
7.1%
7.1%
22/311
22/311
22/311
⑦次世代女性農業者
研修会参加人数
-
87 人
113 人
116 人
144 人
⑧ 売 上 高 1,000
万円以上の女
性起業グルー
プ数
39 グループ
46 グループ
48 グループ
46 グループ
48 グループ
20% 以上
10% 以上
10% 以上
250 人 毎年 50 人
70 グループ 基本目標 4 男女が共に築く豊かで活力ある農村社会の形成
⑨農村女性リー
ダー育成数
154 人
146 人
129 人
118 人
119 人
毎年 200 人 農村女性会議構
以上 成組織リーダー
基本目標 5 農業・農村の男女共同参画推進体制の充実・強化
⑩審議会等委員に占
める女性の割合
・県
・市町
33.3%
32.5%
25%
24.7%
25%
23.4%
31.1%
23.9%
農山漁村に関
係する 審 議 会
35% で 法 律、 条 例
25% な ど に よ り 設
置されている
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 23
付属資料
④女性の認定農業
315 人
308 人
293 人
309 人
333 人
者数
経営主 204 人 経営主 191 人 経営主 169 人 経営主 173 人 経営主 182 人
共同申請 111 人 共同申請 117 人 共同申請 124 人 共同申請 136 人 共同申請 151 人
(315/7,429) (308/6,997) (293/6,783) (309/6,654) (333/7,284)
農山漁村における男女共同参画推進に関する法令等
◇男女共同参画社会基本法(H 11. 6)[平成 11 年法律第 78 号]
(抜粋)
平成11年6月15日,衆議院本会議において男女共同参画社会基本法案が可決・成立し,6
月23日に公布・施行された。
男女共同参画社会とは,男女が,社会の対等な構成員として,自らの意思によって社会の
あらゆる分野における活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,
社会的及び文化的利益を享受することができ,かつ,共に,責任を担うべき社会である。
男女の人権が尊重され,かつ,社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実
現することが緊要であり,男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することが本
基本法の目的である。
◇第4次男女共同参画基本計画 (平成 27 年 12 月 25 日閣議決定)
(抜粋)
今後多くの地域において、急速かつ大幅な人口減少という厳しい現実に直面する中、活力
ある地域社会を形成するためには、それぞれの地域において、男女とも、希望に応じて、安
心して働き、子育てをすることができる地域社会の実現が不可欠である。
これまで、高齢者福祉や子育て、防災・防犯活動、環境活動等、地域で行われる様々な活
動は、専業主婦を始めとした女性が多く担ってきた。しかしながら、PTAや自治会・町内
会等、地域団体における会長等の役職については、もう一方の支え手である自営業や職を退
付属資料
いた男性がその多くを占めている。若い世代の男性等、多様な住民の活動への参画とリーダー
としての女性の参画を拡大し、地域活動における男女共同参画を推進する。
また、地域資源を活用した付加価値の高い商品・サービスの開発等による地域活性化が求
められる中、多様な視点の一つとして女性の視点を盛り込むことが不可欠である。さらに、
地方から都市部への人口流出は、特に若年女性に顕著であるが、女性の活躍の場が創出され
ることで、女性がその地域に魅力を感じ、居場所を見出し、定住することにつながっていく。
この好循環を地域で創り出していく必要があるため、地域ぐるみで女性の活躍を推進してい
く体制整備等により、地域活性化に向けた地域における女性の活躍を推進する。
農山漁村においては、基幹的農業従事者の約4割を女性が占めており、また、6次産業化
の進展に伴い、女性の役割の重要性がますます高まっているが、農林水産業経営における女
性の参画状況はいまだ十分ではない。農業委員会の委員、農業協同組合、森林組合、漁業協
同組合等の役員等への女性登用の一層の拡大を始めとした農山漁村における女性の政策・方
針決定過程への参画拡大を促進する。また、女性が男性の対等なパートナーとして経営等に
参画できるようにするため、家族経営協定の普及や有効な活用を含め、女性の経営上の位置
付けの明確化や経済的地位の向上のために必要な取組を推進する。
併せて、女性が働きやすい作業環境の整備や就業支援、育児・介護等に関わる男女の負担
の軽減等、農山漁村におけるワーク・ライフ・バランスや、固定的な性別役割分担意識とこ
うした意識に基づく行動の変革に向けた取組を推進する。
24 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
◇食料・農業・農村基本法(H 11.7)[平成 11 年法律 106 号]
(抜粋)
(女性の参画促進)
第二十六条 国は男女が社会の対等な構成員としてあらゆる活動に参画する機会を確保す
ることが重要であることにかんがみ、女性の農業経営における役割を適正に評価するととも
に、女性が自らの意思によって農業経営及びこれに関連する活動に参画する機会を確保する
ための環境整備を推進するものとする。
◇食料・農業・農村基本計画(H 27.3 閣議決定)
(抜粋)
第3 食料・農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策
2.農業の持続的な発展に関する施策
(2)女性農業者が能力を最大限に発揮できる環境の整備
女性農業者は農業就業者の4割を占め、女性が参画している農業経営体ほど販売金額が大
きく、経営の多角化に取り組む傾向が強いなど、地域農業の振興や農業経営の発展、6次産
業化の展開に重要な役割を担っている。他方、農村社会ではいまだ指導的地位や経営主の多
数を男性が占めるような状況にあることから、女性同士のネットワークの強化等の地道な取
組を通じて男女ともに意識改革を図りながら、女性農業者が一層活躍できる環境整備を進め
ることが必要である。
このため、地域農業に関する方針等に女性農業者等の声を反映させるため、人・農地プラ
ン(地域農業の発展を図る観点から地域における話合いにより作成する、地域農業を担う経
とともに、女性農業者の農業委員及び農業協同組合の役員等への登用を推進する。
経営体向けの補助事業について女性農業者等による積極的な活用を図るための取組を推進
する。
地域農業における次世代のリーダーとなり得る女性農業者の育成や、農業で新たなチャレ
ンジを行う女性の経営の発展を促進するための取組を推進する。
女性農業者の知恵と民間企業の技術、ノウハウ、アイデアなどを結び付け、新たな商品やサー
ビス開発等を行う「農業女子プロジェクト」の活動を拡大する。
◇栃木県男女共同参画推進条例(平成 14 年 12 月 17 日 公布栃木県条例第 58 号) (抜粋)
第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策等
(農林業及び家族経営的な商工業等の分野における措置)
第13条 県は、農林業及び家族経営的な商工業の分野において、男女が個人として能力を
十分に発揮し、正当に評価され、並びに対等な構成員として経営方針の立案及び決定に参画
する機会が確保されるよう、必要な措置を講ずるように努めるものとする
とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン 25
付属資料
営体や農地利用の在り方等を示した計画)を検討する場への女性農業者の参画を義務付ける
次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検討委員会設置要領
(目 的)
第1条 農業・農村における男女共同参画社会形成に資するため、次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビ
ジョン検討委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条 委員会は、基幹的農業従事者の約半数を占める女性の位置付けの明確化、社会参画の促進及び農業・
農村における男女共同参画社会形成に関する事項について、幅広い観点から検討を行い、提案を行う。
(組 織)
第3条 委員会は、別表1に掲げる者をもって組織し、委員は、農政部長が委嘱する。
2 委員長は、委員の互選により定める。
3 委員長は、委員を代表し、会務を統括する。
(会 議)
第4条 委員会は、委員長が招集する。
2 委員長が必要と認めるときは、委員以外の者の出席を求め、意見を聞くことができる。
(幹事会)
第5条 委員会に幹事会を置く。
2 幹事会は、別表2に掲げる者をもって構成する。なお、必要に応じて別表2に掲げる者以外の参画
を求めることができる。
3 幹事会に代表幹事を置き、代表幹事には栃木県農政部経営技術課主幹(経営体育成担当 GL) を充
てる。
4 幹事会は、別表3に掲げる事項を検討し、委員会に報告する。
(事務局)
第6条 委員会の事務局は、栃木県農政部経営技術課内に置く。
(その他) 第7条 この要項で定めるもののほか、必要な事項は委員長が定める。
(附 則)この要領は、平成27年6月30日から適用し、平成28年3月31日をもって廃止する。
付属資料
別表1 次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検討委員会名簿
所属・団体名 等
役 職 等
1
宇都宮大学農学部農業経済学科
教 授
2
栃木県農業会議
業務部長
3
栃木県農業協同組合中央会
くらしの活動推進部長
4
栃木県農業者懇談会
会 長
5
栃木県農業士会
会 長
6
栃木県女性農業士会
会 長
7
栃木県農村女性会議
会 長
8
栃木県農村生活研究グループ協議会
会 長
9
JAとちぎ女性会
会 長
10
若手男性農業者
11
若手女性農業者
12
とちぎ男女共同参画センター
参事兼所長
斎
小
石
大
坂
興
猪
渡
葛
益
駒
善
別表2 幹事会名簿
所属・団体名
1
県民生活部人権・青少年男女参画課
2
県農政部農政課
3
栃木県農業者懇談会
4
県農政部経営技術課 技術指導班
5
県農政部経営技術課 経営体育成担当
6
〃
7
〃
氏 名
佐 藤 正 宏
猪 瀬 裕 介
関 亦 初 枝
家 中 達 広
新 見 清 夫
米倉 禎都志
大 野 恭 子
役 職 等
課長補佐
主任
農村グループアドバイザー
副主幹
主幹(経営体育成担当 GL)
副主幹(就農人材育成 TL)
係長
別表 3 幹事会検討事項
1 第三期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン期末検証に関すること
2 次期ビジョンの基本目標設定に関すること
3 次期ビジョンの推進方策に関すること
4 その他の次期ビジョン策定に必要な事こと
26 とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
氏 名
藤 倉 勝
村 和
山 本 安
野 礼
野 正
辺 計
貫 郁
子 丈
場 明
林 景
潔
広
成
寛
靖
子
子
子
子
弘
美
子
次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの策定に係る検討経過
年月日
主 な 内 容
平成27年
7月16日
◇第1回幹事会 (本庁10F 会議室1) ・とちぎの農業・農村男女参画ビジョンの進捗について
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの策定について
ビジョンの基本的な考え方、ビジョンの体系
8月4日
◇第1回委員会 (本庁10F 会議室1)
・とちぎの農業・農村男女参画ビジョンの進捗について
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの策定について
ビジョンの基本的な考え方、ビジョンの体系
11月9日
◇第2回幹事会 (本庁9F 会議室2)
・第1回委員会結果について
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの原案について
策定の趣旨、基本目標1∼3、ビジョンの推進目標
12月4日
◇第2回委員会 (本庁15F 会議室4)
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの原案について
策定の趣旨、基本目標1∼3、ビジョンの推進目標
12月24日
◇第3回幹事会 (本庁15F 会議室4)
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの原案について
基本目標1∼3、ビジョンの推進目標
平成28年
1月22日
◇第3回委員会 (本庁10F 会議室2)
・次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョンの原案について
基本目標1∼3、ビジョンの推進目標
*次期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン検討委員会設置要領第4条2により、第1∼3回委
員会は、人権・青少年男女参画課の千金楽宏課長、経営技術課の髙橋建夫課長、出席のもと開催した。
第四期とちぎの農業・農村男女共同参画ビジョン
栃木県農政部経営技術課
編集・発行 平成28年3月発行
〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
TEL 028-623-2317(経営体育成担当)
FAX 028-623-2315
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