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コンピュータとの対話技術の最前線
2013 年 8 月吉日 豊田工業大学「第 9 回ジョイント CS(情報科学)セミナー」のご案内 コンピュータとの対話技術の最前線 豊田工業大学 学 長 榊 裕 之 拝啓 平素は本学に対し格別のご指導とご協力を賜り厚く御礼申しあげます。 さて、情報科学(CS:Computer Science)は、これまでに大きな発展を遂げましたが、21 世紀 には、さらなる進化をすることが学界や産業界において予測され、社会からも期待されています。 本学では、米国シカゴ大学との協力の下、2003 年に CS 分野の研究を主体とする大学(大学院 大学)「豊田工業大学シカゴ校〔Toyota Technological Institute at Chicago(TTI-C)〕」をシカゴ 大学構内に開設し、本学とシカゴ校の間の共同研究を行なうとともに本学の大学院生をシカゴ校へ 留学させるなど、情報科学分野の教育と研究を独自の方法で進めております。その一環として、情 報科学の最先端のテーマを選び、我が国の代表的な研究者および TTI-C の研究者に講演を頂く 「ジョイント CS(情報科学)セミナー」を毎年開催してまいりました。 今年は「コンピュータとの対話技術の最前線」をテーマに、3名の講演者によりロボットを含 めた会話技術、言語理解技術、音声認識技術という3つの基幹技術についてご紹介いただきます。 皆さまには積極的にご参加頂きますようご案内申し上げます。 敬具 記 1.開催日時: 2013 年 10 月 10 日(木)13:00~17:00 2.場 所: 豊田工業大学 大講義室 (名古屋市天白区久方 2 丁目 12 番地 1) 3.講 師:(1) ロボットを用いた会話プロトコルの研究 早稲田大学理工学術院情報理工学科 小林 哲則 教授 (2) 「行間を読む」自然言語処理への挑戦 東北大学大学院情報科学研究科 乾 健太郎 教授 (3) 機械学習によるデータ集約型音声認識技術 豊田工業大学シカゴ校 (TTIC) 東京工業大学グローバルリーダー教育院 古井 貞煕 TTIC学長/東京工業大学名誉教授・特任教授 〈詳 細 は裏 面 のプログラムをご欄 ください〉 4.申込み:【事前申込み必要】〈参加費は無料です〉 インターネットにて以下の URL からお申込みください。お電話でも申し込みできます。 https://ttiweb.toyota-ti.ac.jp/form/kenkyu/cs9.php 問合せ先/申し込み:学生部国際連携担当 岩井 電話:052-809-1765 e-mail address:[email protected] 以上 豊田工業大学「第 9 回ジョイント CS(情報科学)セミナー」 ~コンピュータとの対話技術の最前線~ (2013 年 10 月 10 日開催) 〔プログラム〕 2013 年 10 月 10 日(木曜日) 13:00 ~ 13:10 ごあいさつ 豊田工業大学 学長 榊 裕之 13:10 ~ 14:10 講演①(招待講演):ロボットを用いた会話プロトコルの研究 早稲田大学理工学術院情報理工学科 小林 哲則 教授 (講師略歴) 1985年 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了,工学博士 1985年 法政大学工学部 専任講師 1987年 同 助教授 1991年 早稲田大学理工学部 助教授 1997年 同 教授 現在 早稲田大学理工学術院教授 (研究分野) 音声情報処理,画像情報処理,パターン認識,ヒューマン・インタフェース 14:10 ~ 15:10 講演②(招待講演) 「行間を読む」自然言語処理への挑戦 東北大学大学院情報科学研究科 乾 健太郎 教授 (講師略歴) 1995 年 東京工業大学大学院情報理工学研究科博士課程修了 博士(工学) 1995 年 東京工業大学大学院情報理工学研究科助手 1998 年 九州工業大学情報工学部知能情報工学科助教授 2002 年 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教授 2010 年 東北大学大学院情報科学研究科教授 1992 年 日本学術振興会特別研究員(~1995 年) 1998 年 科学技術振興事業団さきがけ研究 21 研究員兼任(~2001 年) 2004 年 文部科学省長期在外研究 英国サセックス大学客員研究員兼任 (研究分野)自然言語処理、知識処理、コミュニケーション科学、人工知能 15:30 ~ 16:30 講演③(招待講演):機械学習によるデータ集約型音声認識技術 豊田工業大学シカゴ校 (TTIC : Toyota Technological Institute at Chicago) 東京工業大学グローバルリーダー教育院 古井 貞煕 TTIC学長/東京工業大学名誉教授・特任教授 (講師略歴) 1970 年 東大大学院修士課程修了。同年 NTT 電気通信研究所入社。 1978 年 工学博士(東大) 1978-1979 年 ベル研究所客員研究員 1986 年 NTT 基礎研究所第四研究室長 1989 年 NTT ヒューマンインタフェース研究所音声情報研究部長 1991 年 同研究所古井特別研究室長 1997 年 東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻教授 2007 年 同大学院情報理工学研究科長 2011 年 同名誉教授 2013 年 豊田工業大学シカゴ校学長 (研究分野) 音声を中心とするマルチメディア情報処理 16:30 ~ 17:00 パネル討論「国際的に活躍できる人材の育成」 【アブストラクト】 〔講演①〕(招待講演) ロボットを用いた会話プロトコルの研究 早稲田大学理工学術院情報理工学科 小林 哲則 教授 一般に物事の学習には、量の正例と負例とが必要である。我々は、円滑な会話を実現するための「約束事」に興味を持っ て研究を進めているが、ここでも人間同士の自然な会話(正例)の観察だけから知見を得ることは難しい。そこで、ロボット を会話に参加させることでこの問題に取り組んでいる。ロボットは、人間なら無意識に行うことも全て「意識的」に行動する 必要があり、「約束事」に対する理解が不十分なロボットが参加した会話は負例の宝庫となる。講演では、グループで会 話を楽しむために会話参加者が従うべき約束事を、ロボットを用いながら検討した結果について紹介する。 〔講演②〕(招待講演) 「行間を読む」自然言語処理への挑戦 東北大学大学院情報科学研究科 乾 健太郎 教授 私たち人間は、省略だらけの文章を難なく読みこなし、「庭に洗濯物を干したところに雨が降ってきた」と聞いて登場人物 のガッカリした様子が瞬時に目に浮かびます。このように、言葉を理解するには単語や文法を知っているだけでは不十分 で、常識的知識を使いこなして省略を補ったり、何がなぜ起こったのかを推論したりと、「行間を読む」高度な知能が求め られます。自然言語処理がこうした深い言語理解をめざすとき、これまでの最大の障壁は「知識獲得のボトルネック」、す なわち思考に必要な常識的知識がコンピュータには決定的に欠けているという問題でした。しかしこの問題は、ネット上 の膨大な文章を自動解析し、コンピュータ自身がそこから常識的知識を吸収することで解決できる可能性が見え始めて います。近い将来に相当量の常識を含む巨大な知識ベースが利用可能になるとすると、その先の課題は何か? 「行間 を読む」自然言語処理、そのための推論技術の構築を目指す東北大の取り組みを紹介しながら、今後の展開を考えま す。 〔講演③〕(招待講演) 機械学習によるデータ集約型音声認識技術 豊田工業大学シカゴ校 (TTIC : Toyota Technological Institute at Chicago) 東京工業大学グローバルリーダー教育院 古井 貞煕 TTIC学長/東京工業大学名誉教授・特任教授 音声認識研究は 60 年の歴史を持っており、統計的手法をベースとする認識技術の発展と、コンピュータの急速な発展に 支えられて、近年、音声による情報検索、予約、会議議事録や放送字幕の自動作成など、多様な実用化が進んでいる。 認識性能の向上には、声の個人差、話し方の違い、背景雑音、残響など、極めて多様な音声変動をカバーするデータ ベースを構築し、それを効果的に用いる機械学習技術を築き上げることが必要である。本講演では、最近の技術動向に ついて解説するとともに、機械学習を中心に計算機科学および工学の研究と教育を進めている、TTIC の紹介をさせてい ただく。