...

PDF形式 172 キロバイト

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

PDF形式 172 キロバイト
平成28年産米品質と次年度対策について
売れる米づくり
技術対策資料 No.8
新潟地域振興局農林振興部
(新潟農業普及指導センター)
~次年度もうるち1等級比率 90%以上を!~
平成29年1月11日
1
【発行者】
平成28年産米の品質と作柄
※ 旧新潟地域
【コシヒカリ】
①プラス要因
・後期栄養が確保された(2 回目重視の穂肥が実施され、出穂後 15 日頃の葉色は指標値並)
・飽水管理状態が維持された(8 月中旬以降適度な降雨がありました)
・登熟期間の日照が多かった(㎡あたり籾数が多くても、目標値以上の登熟歩合でした)
・倒伏が平年に比べて少なかった
②マイナス要因
・出穂後の高温の影響(8 月 4 半旬以降の高温と 9/3~5 の高温等により稲体が消耗した)
・9月中旬以降の降雨による刈り遅れ
【参考】収量構成要素(調査地点平均)
【新潟県全体】(北陸農政局 12 月 2 日及び 26 日公表)
○新潟県の作況指数は 108 となり、平年に比べ「良」となりました。地域別では、岩船 106、
下越北 108、下越南 109、中越 108、魚沼 109、上越 106、佐渡 104 となりました。
○県全体の1等級比率はこしいぶきで 87%、コシヒカリで 83%となりました。こしいぶき
は昨年とほぼ同じですが、コシヒカリについては昨年より4ポイント程高くなりました。
【新潟地域】(11 月末日現 在普及指導センターとりまとめ)
○作柄は推定収量で早生 660kg/10a で「良」、中生 570kg/10a で「やや良」と、収量が多
くなりました。
○コシヒカリの1等級比率は 91%で、主な格落ち要因は除青未熟粒、心白粒でした。
○こしいぶきの1等級比率は 90%で、主な格落ち要因はカメムシによる斑点米、除青未熟
粒、胴割粒でした。
○うるち全体の1等級比率は 91%となりました。
穂数(本/㎡)
1穂籾数
㎡あたり籾数
登熟歩合
千粒重(g)
収量(kg/10a)
388
388
350
82
81
80
31,600
31,200
28,000
85.2
74.3
86.0
22.0
22.2
22.5
582
503
540
H28
H27
指標値
【共通の課題】
<過剰籾数の是正>
・平成 28 年も籾数が多かったにもかかわらず、品質と作柄が良かったのは、後期栄養の確保と飽
水管理の徹底に加え、日照が多かったためです。
・平成 29 年はどんな天候にも対応出来るよう、適正な籾数に抑えましょう。そのためにも適期中干
しや溝切りの実施とともに、栽植密度や植え込み本数、基肥量などを見直しましょう
図1
2
コシヒカリの地域別1等級比率
図2
こしいぶきの地域別1等級比率
3
品質に影響を及ぼした要因と次年度の課題
【こしいぶき】
①プラス要因
・出穂後の高温の影響が少なかった(出穂後 20 日間の平均気温の平均が、乳白粒や心白粒の発
生が多くなる 27℃を大きく上回りませんでした)
・後期栄養が確保された(適切な穂肥が実施され、出穂後 15 日頃の葉色は指標値並)
・飽水管理状態が維持された(8 月中旬以降適度な降雨がありました)
・登熟期間の日照が多かった(㎡あたり籾数が多くても、指標値並みの登熟歩合でした)
②マイナス要因
・高温・乾燥により胴割れを助長(8 月 29 日、9 月 3~4 日に乾燥状態になりました)
・斑点米カメムシ類が多発生(個人防除地域や水田内・畦畔等の除草不徹底で被害がみられます)
【参考】収量構成要素(調査地点平均)
H28
H27
指標値
穂数(本/㎡)
1穂籾数
㎡あたり籾数
登熟歩合
千粒重(g)
収量(kg/10a)
426
423
390
76
76
75
32,700
32,100
29,000
90.4
86.1
89.0
22.3
21.2
22.0
654
599
570
平成29年産米重点技術対策
重点項目
~ 重点目標
技
術
対
策
~
など
①土づくりの実践(土壌改良資材等の施用)
1 後期栄養の確保
②作土深 15cm を確保
③土壌条件に合った基肥量
④生育診断に基づく適切な穂肥施用(出穂前後の適正な葉色維持、高温年の出穂前追肥の実施)
①適期田植え(好天日に田植え)
2 適正な生育量の
②早期に目標茎数を確保(健苗育成、移植前追肥の施用、適正な栽植密度)
確保
③過剰籾数の是正(遅れない中干し・溝切りの実施)
3 適正な水管理の ①出穂前後は飽水管理を徹底(可能な限り完全落水日を延長)
②フェーンが予想される場合はあらかじめ湛水対応
実施
①積算気温や籾黄化程度に基づく適期収穫
4 適期収穫の実践 ②品種構成や栽培体系の見直しによる収穫期の分散
③成熟期前後の急激な乾燥による立毛胴割予想時の迅速な刈取りの実施
5 水田フル活用の ①需要に合わせた多様な米の作付
実践等
②低コスト稲作の実践
Fly UP