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財政投融資リポート
財政投融資リポート 2016 財務省理財局 財政投融資とは 「財政投融資」とは、国債の一種である財投債の発行などによって調達した資金を財源とする、国による 投融資活動です。政策的に必要であり確実な資金回収も見込まれるが民間では対応困難な分野に対し、長期・ 固定・低利の資金供給や、長期リスクマネーの供給を行っています。具体的には、融資(財政融資) ・投資 (産業投資) ・保証(政府保証)の3つの手法を用いて、政策金融機関などを通じて、中小企業の資金繰り支援や 奨学金の貸与、海外資源権益の確保といった分野に資金供給を行っています。 現下の厳しい財政状況を踏まえると、税財源によらない財政対応として財政投融資の重要性が一層高まって いると考えられます。 このリポートでは、財政投融資についてより理解を深めていただくため、財政投融資の仕組み・活用分野 などについてできる限り分かりやすく説明するよう努めました。また、財政投融資に関する最新のデータも 掲載しています。 このリポートをより一層充実した内容にしていくため、お読みいただいた皆さまにおかれましては、ご意見・ ご質問などをお寄せいただければ幸いです。 平成 28 年 8 月 財務省理財局 財政投融資の仕組み 自己調達(財投機関債) 財投機関 金 財政投融資計画 政策金融機関 など 市 財政融資 (財投特会 ) 融資10.1兆円 NTT・JT など 配当金 など 3.1兆円 産業投資 (財投特会 ) 投資0.3兆円 独 ㈱日本学生支援機構 独 ㈱福祉医療機構 独 ㈱石油天然ガス ・金属 鉱物資源機構 など など 政府保証債 など その他の機関 政府保証 融資 場 財 投債 ㈱日本政策金融公庫 ㈱国際協力銀行 ㈱日本政策投資銀行 独 ㈱国際協力機構 など 国民・企業・地域 融 平成28年度計画:13.5兆円 地方公共団体 (注)計数は、それぞれ四捨五入によっているので、端数において合計とは合致しないものがある。 写真提供 食料安定供給特別会計/エネルギー対策特別会計/ (株)日本政策金融公庫/沖縄振興開発金融公庫/ (株)国際協力銀行/日本私立学校振興・共済事業団/ (独)福祉医療機構/ (独)国立病院機構/ (独)大学改革支援・学位授与機構/ (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構/ (独)都市再生機構/ (独)水資源機構/国立研究開発法人森林総合研究所/ (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構/ (株)農林漁業成長産業化支援機構/ (株)日本政策投資銀行/新関西国際空港株式会社/一般財団法人民間都市開発推進機構/ (株)商工組 合中央金庫/ (株)海外需要開拓支援機構/ (株)海外交通・都市開発事業支援機構/北海道空知郡南幌町/宮城県仙台市/大阪府豊中市/高知県四万十市/宮崎県児湯郡新富町 表紙 Ⅰ 財政投融資の概要 1. 財政投融資の機能・特徴 2. 財政投融資の仕組み 財政投融資の 3 類型 産業投資の活用 官民ファンドを通じたリスクマネー供給 COLUMN COLUMN 財政融資の沿革 財政投融資改革 COLUMN COLUMN COLUMN 左: (株)海外交通・都市開発事業支援機構/ベトナム・チーバイ港整備運 営事業/チーバイ港・港湾ターミナル/ベトナム・バリア・ブンタウ省 財政融資資金の調達金利と貸付金利 低金利状況を活かした 財政投融資の積極的な活用 財政投融資計画規模の推移 3. 財政投融資の活用分野・対象事業 財政投融資の活用分野 財政投融資の対象事業 COLUMN COLUMN 「財政投融資を巡る課題と 今後の在り方について」 諸外国における財政投融資類似制度の概要 4. 財政投融資計画の編成と国会への提出 2 4 4 5 6 8 9 10 11 12 14 14 15 18 19 22 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 1. 平成 28 年度財政投融資計画の編成 平成 27 年度財政投融資計画の追加 COLUMN 2. 財投特会の財務の健全性確保 中: (株)国際協力銀行/石炭火力発電所の排ガス活用による原油増産プ ロジェクト/二酸化炭素回収プラント/米国 財政投融資特別会計 資産負債管理(ALM) 積立金(金利変動準備金) COLUMN COLUMN COLUMN COLUMN ALMの高度化 財政投融資特別会計から一般会計及び 国債整理基金特別会計への繰入れ 財政投融資対象事業の償還確実性 繰上償還に補償金が必要な理由 3. 財投機関に対するチェック機能の充実 実地監査 地方公共団体の財務状況把握 4. ディスクロージャーの充実 政策コスト分析 財投機関におけるディスクロージャーの取組 財政投融資の透明性確保への取組 23 27 28 28 30 30 31 32 33 33 34 34 35 36 36 37 38 Ⅲ 資料編 右: (株)海外交通・都市開発事業支援機構/米国テキサス高速鉄道事業 /テキサス高速鉄道/アメリカ・テキサス州 ※写真は同事業において導入が検討されている新幹線システム(N700-Ⅰ Bullet、提供: JR東海) 平成 27 年度財政投融資資金運用報告について COLUMN 財政投融資計画の運用残 関係法令(抜粋) 財政投融資計画 財政投融資特別会計財政融資資金勘定及び 財政融資資金 財政投融資特別会計投資勘定 政策コスト分析 39 44 45 49 57 63 64 Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 用語集 情報アクセスガイド 70 76 Ⅰ 財政投融資の概要 エネルギー対策特別会計/国家備蓄事業/白島国家石油備蓄基地/福岡県北九州市 1. 財政投融資の機能・特徴 財政投融資の機能 一般に、資本主義経済においては、市場メカニズムに従って財・ 財政投融資は、税財源によらない❷の「有償資金」による財政 サービスが配分されますが、経済を完全に市場メカニズムに委 政策です。民間金融機関では対応が困難な分野に融資や出資 ねた場合、 の形で資金供給を行い、円滑な資金循環を促進し、社会・経済 ◦社会全体として必要な財・サービスが十分に供給されない の課題解決や、需要・雇用の創造につなげていきます。 ◦経済的に著しい不平等が生じる などの問題が生じるとされています。政府の経済活動である財 政政策は、このような問題を解決するために行われており、その 具体的な資金供給方法は、 ❶ 主に租税を財源とした、補助金の予算措置など、返済義務を 課さずに資金を供与する 無償資金 ❷ 融資や投資といった、元本の償還、利子や配当など、将来のリ ターンを前提に資金を供与する 有償資金 の 2 つがあります。 (独)国立病院機構/病院事業/独立行政法人国立病院機構九州がんセンター/ 福岡県福岡市 財政投融資の機能 国(事業を所管する省庁) として 推進する経済活動(事業) の例 資金の返済を前提とした 国民の経済活動(事業) に 対する資金サポート 調達 政府保証† など 教育 福祉・医療 財投機関† 都市再生 貿易 農業 地方 公共団体 (注) 地方公共団体が行っている経済活動(= 国として支援するに相応しい活動) に着目して支援しています。 (注)用語集に収録され、本冊子において初出の用語には「†」を付しています。 2 FILP REPORT 2016 中小企業 新規開業 公営企業 社会資本 地方向け 財投 産業投資† 貸し手・出資者としてのガバナンス 財政融資† 資 源 配 分 金 融 市 場 財投資金 社会資本 (注) Ⅰ 財政投融資の概要 財政投融資の特徴 財政投融資は「有償資金」による財政政策です。有償資金を活用した事業に関しては、以下のような特徴が挙げられます。 租税負担の抑制 受益者負担の実現 財政融資は、財投債† の発行などによって国の信用に基づき ある特定の公共財の建設や改良によって利益を受ける者(受 低利で調達した資金を用いています。その償還・利払いは財政 益者)が、その利益に見合った費用や料金を負担することは、公 融資の貸付先からの償還・利払いによって賄われているため、租 平性の観点から適切です。 税負担が抑制されます。 また、財政融資を活用して政府関係機関や独立行政法人など が事業を実施する際には、同時に一般会計などから補助金・補 給金などが支出されている場合があります。このような場合に おいても、補助金・補給金などのみによって事業を実施する場合 と比べて、租税負担が抑制されることになります。 事業の効率的な実施 政府が特定の事業を政策的に支援する際に、補助金ではなく 融資による資金供給を行う場合は、事業者が貸付金の返済を通 じてコスト意識を高め、事業の効率的な実施につながることが (株)国際協力銀行/サフィ超々臨界圧石炭火力発電プロジェクト/火力発電所/ モロッコ王国 期待できます。 一般会計補助金などと財政投融資の資金の流れの違い 一般会計補助金などの資金の流れ(イメージ) 利払償還 事業機関による公的事業 民 (長期・低利) 国 利払償還 融資機関による 長期低利融資 融資 財投機関 (国の信用による低利調達) 財政投融資 金融市場など 財投債 民 財政投融資の資金の流れ(イメージ) 公共サービスの 提供 国 補助金など 公的機関 民 国 ︵一般会計など︶ 国 租税 償還財源の負担 FILP REPORT 2016 3 Ⅰ 財政投融資の概要 2.財政投融資の仕組み 財政投融資の 3 類型 財政投融資の具体的な資金供給手法は、財政融資、産業投資、政府保証の 3 種類があります。 財政融資 財政融資が確定利付の融資を行うのに対し、産業投資は政策 財政融資とは、財投債の発行により調達された資金や、政府 的必要性が高くリターンが期待できるものの、リスクが高く民間 の特別会計から預託された積立金・余裕金などによって構成さ だけでは十分に資金が供給されない事業に対して、投資により れている財政融資資金†を活用し、国の特別会計や地方公共団 資金を供給しています。 体、政府関係機関、独立行政法人などに対して長期・固定・低利 で行われる融資です。 政府保証 財政融資資金は、財政投融資特別会計†の財政融資資金勘定 政府保証とは、政府関係機関・独立行政法人などが金融市場 において経理されています。 で発行する債券や借入金を対象に、政府が元利払いに対して行 財政融資資金法第 1 条において、財政融資資金の運用は「確 う保証です。これにより、財投機関は事業に必要な資金を円滑 実かつ有利」に行うことが求められていることから、財政融資資 かつ有利に調達することが可能となります。 金の運用先は、同法第 10 条において、資金の安全性及び公共 政府保証債は国にとってバランスシートに計上されない債務 性の確保を図るため、国や地方公共団体、政府関係機関などに であることに加え、財政投融資改革†により財投債(政府保証債 限定されています。 より低利な国債)で調達した財政融資資金の貸付けが導入され たことから、できる限り抑制する方向で対応しています。 産業投資 最近では、 「 財政投融資を巡る課題と今後の在り方について」 産業投資とは、 (株)国際協力銀行からの国庫納付金や財政投 (P18 参照)を踏まえ、政府保証については、引き続き個別に厳 融資特別会計投資勘定が保有するNTT株、JT株の配当金など 格な審査を行うことに加え、その執行に当たっても、資金需要に を原資として行う産業の開発及び貿易の振興のための投資(主 応じた管理を行うこととしています。 として出資)です。 産業投資は、財政投融資特別会計の投資勘定において経理さ れています。 財政融資と産業投資 市場 有利子負債 償 還 など 4 FILP REPORT 2016 ( 配当金など 過去の投資の 果実など 財政投融資特別会計 財政融資資金勘定 ) 出 資 産業投資 ( 財政投融資特別会計 投資勘定 回 収 ) リターン 出資 ︵一部融資︶ NTT JT 貸 付 財政融資資金 確定利付の融資 財投債 「確実かつ有利」 (財政融資資金法1条) 政策的必要性が高く、かつ、 償還確実性†のある事業 長期・固定・低利での資金供給 「リスクマネー」 政策的必要性が高く、 リターンが 期待できるものの、 リスクが高く 民間だけでは十分に資金が供給 されない事業 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 産業投資の活用 1. 産業投資の役割 を活用して、民間の人材・ノウハウによる運営を基本としつつ、 産業投資は、政策的必要性が高くリターンが長期的に期待 民主導の新しい官民パートナーシップの構築に向けた取組を できるものの、リスクが高く民間だけでは十分に資金が供給さ 行っていく必要があるとされ、平成 21 年度に(株)産業革新機 れない分野に、長期リスクマネーを呼び水として供給(エクイ 構を創設しました。その後、政府の成長戦略を受け、農業の 6 ティ、メザニンファイナンス)することにより、官民の適切なリ 次産業化†、クールジャパン†戦略、民間資金を活用したインフ スク分担の下、民間が負担しきれないリスクを政府が分担し、 ラ整備(PFI†) 、インフラシステムの海外展開支援などに対象 民間金融による資金供給を誘発する「質的補完」の役割を発揮 分野が拡大しています。 しています。 一方、研究開発法人向け投資は、 「独立行政法人の事務・事 民間金融機関などの行う投資活動は長くとも 5 年程度まで 業の見直しの基本方針」 (平成 22 年 12 月 7 日閣議決定)など の短中期的投資が中心であり、短期的な期間損益も株主など を踏まえた各法人における事業の廃止や新規採択の廃止など から厳しく問われるのに対し、産業投資は、収益が上がるまで を受け、大幅に減少(平成 26 年度以降はゼロ) しています。 長期的に耐えることのできる資金であることが特徴であり、こ うした面から民間の投資マーケットの補完を行っていくことが 3. 産投出資と産投貸付の役割・特徴 重要な役割となっています。投資スキームの組成や投資実行 産業投資は、財政融資と異なり、リスクが高い事業を対象と に際しては、民間企業や民間ファンドと協業・協力を行うことで、 して、主にエクイティファイナンス (産投出資) を実施しています。 民間資金を最大限活用しています。 最近はメザニンファイナンス(業績連動型の金利設定の融資) の供給源としての役割も担っており、産投出資に加えて、産投 2. 産業投資の対象分野 貸付も特例的・限定的に活用しています。 産業投資は、従来から、政策金融機関や独立行政法人など 産投貸付については、確定利付の財政融資では対応困難な に対し、資本性資金の供給や政策的必要性の高いプロジェク 長期・一括返済の成功利払い型の融資が可能であることから、 トを支援するための財務基盤強化を目的とした出資を実施し、 劣後ローンなどのメザニンファイナンスを手がけている(株) 近年は、官民ファンドを通じて長期リスクマネー供給を強化し、 日本政策金融公庫などにおいて活用しています。 これを呼び水として民間資金を誘発しています(官民ファンド については、P6にて後述) 。 特に研究開発・ベンチャーなどの分野においては、産業投資 業績連動型金利設定のイメージ 年間の ( 利息額は10 業績によって変動 ) 資本性劣後ローンの効果 利息 負債 資産 { 債務超過解消 [資産>負債] 資本性 劣後ローン 元金 10 年 10 年満期一括償還† 資本に準じた取扱い ※利息は10年経過後 一括支払 (参考)産投貸付の対象となっている機関(平成 28 年度当初計画) ◦ (株) 日本政策金融公庫 (中小企業者向け業務) :資本性劣後ローン† (震災劣後型) ◦(株)農林漁業成長産業化支援機構:資本性劣後ローン ◦(株)商工組合中央金庫:グローバルニッチトップ支援貸付など 資本 新規融資が可能 FILP REPORT 2016 5 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 官民ファンドを通じたリスクマネー供給 1. 官民ファンドとは 官民ファンドは、現在我が国では民間資金がリスクマネーと 間で取ることが難しいリスクを取ることによって民間投資を喚 して十分に供給されていない状況にある中、政府の成長戦略 起する(呼び水効果)ものであり、民間主導の経済成長の実現 の実現、地域活性化への貢献、新たな産業・市場の創出など を目的としています。 の政策的意義があるものに限定して、民業補完を原則とし、民 官民ファンドの概要(産業投資対象機関) 機関名 産業革新機構(INCJ) 設立日 産業投資 設立目的 (存続期間) ( 28 年 3 月末時点) 民間出資 ( 28 年 3 月末時点) 21 年 7 月 オープンイノベーション†の推進を通じた次世代産業の育成を 目指し、革新性を有する事業に投資 25 年 3 月 事業の選択と集中、事業の再編も視野に入れた事業再生支援 や、新事業・事業転換及び地域活性化事業に対し支援 25 年 1 月 「攻めの農林水産業」を展開するため、6 次産業化に取り組む農 林漁業者と他産業の合弁事業体を支援 300 億円(出資) 18 億円 ( 15 年間) 地域経済活性化支援機構 (REVIC)※預金保険機構経由で出資 ( 10 年間) 農林漁業成長産業化支援機構 (A-FIVE) ( 20 年間) 2,860 億円(出資) 140 億円 130 億円(出資) 101 億円 ※一般会計出資 30 億円 民間資金等活用事業推進機構 (PFI推進機構) 25 年 10 月 利用料金収入により資金回収を行うPFI事業に対し、民間資金 の導入を促進し、インフラ投資市場を育成 100 億円(出資) 100 億円 海外需要開拓支援機構 (クールジャパン機構) 25 年 11 月 クールジャパンの海外展開を促進するため、ジャパンモールなど 「日本の魅力」の産業化を目指す事業に出資・事業参画 416 億円(出資) 107 億円 25 年 3 月 異業種間連携による新事業の創出や、企業に眠る高度な技術 を生かした新事業の創出を促進 1,000 億円(貸付) 企業の競争力強化や地域活性化の観点から、民間金融機関な どの資金供給を促進しつつ、企業の成長に向けた積極的な取 組を支援 650 億円(出資) ( 15 年間) ( 20 年間) 競争力強化ファンド (日本政策投資銀行[DBJ] ) ( 10 年程度) 特定投資業務 (日本政策投資銀行[DBJ] ) ( 10 年間) 27 年 6 月 500 億円 ※DBJの自己資金 650 億円 ※DBJの自己資金 海外交通・都市開発事業支援機構 (JOIN) 26 年 10 月 交通・都市インフラの海外輸出を促進するため、海外における 高速鉄道事業などに出資・事業参画 150 億円(出資) 59 億円 海外通信・放送・郵便事業支援機構 (JICT) 27 年 11 月 通信・放送・郵便事業の海外展開を促進するため、海外における 地デジ放送網の整備事業などに出資・事業参画 19 億円(出資) 19 億円 (─) ( 20 年間) (注)単位未満は四捨五入 官民ファンドのスキーム 民間 呼び水 効果 出資など 民間 出資など 出資など 出資など サブファンド 出資など 呼び水 効果 民間 ※サブファンドを用いる場合 6 FILP REPORT 2016 出資など 投資先企業 官民ファンド 国 一般会計出資 /産投出資 Ⅰ 財政投融資の概要 2. 官民ファンドガイドライン 政府としては、関係行政機関が官民ファンドを設立して終わ 関係閣僚会議」 (主宰:内閣官房長官)を開催し、 「運営全般(政 りにするのではなく、日本経済の成長のため、官民ファンドが 策目的、民業補完等) 」 「 、投資の態勢及び決定過程」 「 、ポート 政策目的に沿って運営されるよう、官民ファンドの活動を評価、 フォリオマネージメント」 「 、民間出資者の役割」及び「監督官庁 検証し、所要の措置を講じていくことが必要です。 及び出資者たる国と各ファンドとの関係」という項目から構成 官民ファンドの活用推進を図るとの観点から、官民ファンド される 「官民ファンドの運営に係るガイドライン」 (以下、官民ファ の運営状況の検証を政府一体となり関係行政機関が連携して ンドガイドライン)が決定・公表されました。 行うため、平成 25 年 9 月に「官民ファンドの活用推進に関する 官民ファンドに求められる組織体制(官民ファンドガイドラインより) 機能:重要な投資に係る決定を 行う機能の監視、牽制 機能:重要な投資に係る決定 要件:専門性、独立性、中立性(常勤者と社外取締役 (企業経営の経験者などを含む)等) 要件:独立性、専門性 監査役、アドバイザリーボード等 重要な意思決定(利益相反に関する 判断を含む)、ポートフォリオ管理、 特に重要な投資案件 機能:通常の投資に係る決定(注)を 行う機能の監視、牽制 機能:通常の投資に係る決定(注) 要件:独立性、専門性 要件:常勤、短周期(毎週等)の開催 監査役、社外取締役、アドバイザリーボード等 全ての投資案件 :内部組織 :チェック機能 :法令に基づいて行う監査の機能と、それを補助するものとして 社外有識者等からなる助言を行う機能(アドバイザリーボード 等)を整理・明確化した上で、それぞれの権限・責任に応じ、監視・ 牽制を行う。 機能:投資案件の発掘、DD の実施 要件:常勤、人材育成の観点 担当部署等 (注) 重要な意思決定案件(利益相反に関する判断を含む)、ポートフォリオ管理、 特に重要な投資案件等の上位決定機能への付議の決定を含む 投資候補案件 3. 官民ファンドの検証 官民ファンドガイドラインには、 「官民ファンドが政策目的に沿っ 告、平成 26 年 11 月に第 2 回検証報告、平成 27 年 7 月に第 3 て運営されるよう、官民ファンドの活動を評価、検証し、所要の 回検証報告、平成 27 年 12 月に第 4 回検証報告、平成 28 年 6 措置を講じていく」と定められており、閣僚会議の下に、関係 月に第 5 回検証報告がそれぞれとりまとめられました。 府省と有識者からなる「官民ファンドの活用推進に関する関係 なお、検証報告においては、官民ファンドの活用状況、官民 閣僚会議幹事会」 (以下、幹事会)を置き、幹事会において、官 ファンドごとに設定されている事後検証可能な指標(KPI:Key 民ファンドガイドラインに基づく検証を行うこととされています。 Performance Indicator)の進捗・達成状況や官民ファンド 同検証は、定期的に継続して行っていくこととされており、9 月 相互間の連携、投資決定後のモニタリング及びポートフォリオ 末実績と3 月末実績に基づき、平成 26 年 5 月に第 1 回検証報 マネージメントの取組状況などについて、検証を行っています。 FILP REPORT 2016 7 Ⅰ 財政投融資の概要 財政融資の沿革 財政融資資金の歴史は明治時代初期までさかのぼることがで このような経緯もあり、戦後設置された資金運用部資金(財 きます。この段階においては、民間金融機関は未発達であり、政 政融資資金の前身)においては、確実かつ有利な運用を徹底す 府のもとに各種の資金が集まりました。政府は当初、その資金 るため、運用先を、国(一般会計及び特別会計)や地方公共団体 てい を保管することが中心でしたが、駅逓局貯金(現在の郵便貯金) と、その全額出資法人などに限定することを法律により規定しま の預託も受けるようになり、集まった資金を国債で運用すること した。現在の財政融資資金においても同様の考え方が踏襲され になりました。その後、郵便貯金の預託額増加に伴い、国内の産 ています。 業資金や国策会社に対する投資に充てるために資金が運用され るようになりましたが、そのような中で資金を回収できないもの も出てきました。 財政融資の沿革(概略) 財政融資関連年表 明治時代初期 準備金取扱規則 税金以外の雑収入などを 「積立金」 として蓄積。のち、 「準備金」 と改称。 明治9年 大蔵省国債寮で預金を預かり運用する規定をおく。 明治11年 駅逓局貯金(現在の郵便貯金)が大蔵省国債局に預けられて、運用が本格化する。 明治18年 預金規則 この間、預金部の運用は国債中心から興業債券や特殊銀行債へ変化した。 大正に入ると、西原借款(注)のように、運用上問題となったものも生じた。 資金の管理・運用を適正にするため、預金部制度の改善の必要が出てくる。 明治中期∼大正 大正14年 預金部預金法 大蔵省預金部等 損失特別処理法 占領下 昭和26年 「有利確実な方法」 「国家公共の利益のため」 という基本原則を明確化。 「預金部資金運用委員会」 を設置。 戦時体制への突入とともに、次第に国策会社、軍需会社に対する資金の供給や大陸投資などに 運用の重点が移された。その結果、運用資産に大きな損失が生じる。 第二次大戦頃 昭和21年 大蔵省預金の預入れを法制化し、預金部設置。 ただし、当初は運用よりも保管業務に重点が置かれていた。 預金部の資産と負債の整理を実行。 GHQの方針として預金部資金の運用先は原則として国及び地方公共団体に対するものに限定されていた。 資金運用部資金法 昭和48年 戦後復興のため、産業界から長期資金の需要が高まる。 ・国の資金の管理を一元化 ・公共の利益の増進に寄与 ・資金の確実かつ有利な方法での運用 「資金運用部資金及び簡易生命保険の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律」施行 昭和62年 資金運用部資金法改正 平成13年 財政融資資金法 金利自由化など、経済金融環境の変化が進展。 ・預託金†の預託利率について、法定制を改め、政令に委任 ・資金運用部資金の運用対象として、外国債を追加 時代環境を反映し、政策の重点が産業基盤の充実から生活基盤の整備へと移行。 ・郵便貯金・年金積立金の資金運用部への預託義務廃止(財政投融資改革) ・政策コスト分析†の導入 ・情報開示の一層の徹底 ・市場原理に則った資金調達 (注)西原借款 大正 6、7 年頃行われた一連の対中国向け借款を指します。その一部は預金部資金をもって行われましたが、回収不能となり、国による元利金の肩代わりなどの整理が行われました。 8 FILP REPORT 2016 Ⅰ 財政投融資の概要 財政投融資改革 財政投融資制度については、平成 13 年度に抜本的な改革(財 預託義務が廃止され、全額自主運用(原則市場運用)される仕組 政投融資改革)が行われました。 みへと改められました。財政投融資に必要な資金は、財投債の この改革以前は、郵便貯金や年金積立金が資金運用部資金に 発行により市場から調達されることとなり、これにより、必要な資 義務的に預託されており、財政投融資の主要な資金調達手段と 金需要に応じた効率的な資金調達を行うことが可能となりました。 なっていました。郵便貯金や年金積立金などを活用した財政投 さらに、財投機関 が 行う財政投融資対象事業についても、 融資は、国内の貯蓄を社会資本の整備などに効率的に活用する 民業補完の観点から事業を見直し、また、財投機関においても、 財政政策手段として、我が国の経済発展に貢献してきたと考え 必要な事業の資金調達については、財投機関自身が、財投機関債† られますが、政策的に必要とされる資金需要とは関係なく原資 の発行により市場での自主調達に努めることとなりました。 が集まることで財政投融資の規模が肥大化し、効率的な運用が このほか、政策コスト分析を導入しました。これは、財政投融 行われていないなどの問題が指摘されていました。 資のディスクロージャーの観点から、財政投融資を活用している 財政投融資改革は、こうした点を踏まえ、財政投融資制度を 事業について、政策コスト(将来見込まれる補助金や出資金の機 より効率的で、市場原理と調和のとれたものとするために行わ 会費用など)がどの程度生じるかを明らかにすることで、財政投 れました。 融資対象事業の妥当性や財投機関の財務の健全性に関する情 具体的な改革の内容については、まず、財政投融資の資金調 報の充実を図ったものです。 達のあり方について、郵便貯金・年金積立金の資金運用部への 財政投融資改革のイメージ 旧財投 新財投 改革 (13年度) 財投債(国債) 郵貯 年金 必要額を精査 貸付金利 =国債金利 財投機関 一括調達 財投 金融市場 財投機関 運用 財 投 預託 年金 ︵資金運用部︶ 郵貯 財投機関債(自主調達) 預 託 断ち切り 経営判断に基づき 全額自主運用 改革のポイント 全額預託義務の廃止、 市場原理にのっとった資金調達 政策コスト分析の導入、 情報開示の一層の徹底 ● 郵便貯金・年金積立金の預託義務の廃止、市場における自主運用 ● 償還確実性の精査、民業補完を踏まえ、真に必要とされる額のみを 財投債により調達 ● 貸付期間に応じ、国債の市場金利を基準にして貸付金利を設定 ● 政策コスト分析の導入・充実 ● 各財投機関は、財投機関債を発行 ● 情報開示の一層の徹底などによる特殊法人などの規律確保 FILP REPORT 2016 9 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 財政融資資金の調達金利と貸付金利 財政融資資金は、財投債と預託金を主な財源としています。 以上のような金利の設定方法は、財政投融資改革において 財投債は国債の一種であり、商品性も通常の国債と同じで、発 導入されたものです。それまでの預託金利は、昭和 62 年の資 行も通常の国債と合わせて行われているため、調達金利は国 金運用部資金法改正により、国債の金利その他市場金利を考 債金利そのものです。また、国の特別会計の積立金・余裕金 慮するとともに、預託者側の事情にも配慮して政令で定めるこ などからの預託金については、預託期間に応じて、国債の利回 ととされており、財政投融資改革直前における預託金利の実際 りに即して財務大臣が預託金利を定めることとされています (た の水準を見ると、7 年以上の預託に対しては毎月発行される10 だし、0.01%を下限としています。) 。このように、財政融資資 年物利付国債の表面利率に0.2%を上乗せした水準で設定さ 金の調達金利は基本的に国債金利と同水準となります。 れていました。他方、貸付金利については、貸付期間にかかわ 一方、貸付金利についても、貸付期間に応じ、国債の流通利 らず、7 年以上の預託金利と同一の水準で設定されてきました。 回りを基準として、償還方法(元金均等、元利均等、満期一括) 財政投融資改革により、預託者への配慮規定が廃止され、 や据置期間†(貸付を受けた日以降、元金を償還せず、利子の 預託金利や貸付金利は国債の流通利回りに基づき設定される みを支払う期間)といった償還形態の違いを反映した上で財 ようになり、市場原理との調和が図られることとなりました。 務大臣が定めており、基本的に国債金利と同水準になります。 財政投融資改革前・改革後の貸付金利(固定金利・据置期間なし)の比較 (%) 0.6 改革後貸付金利 (満期一括償還) 0.5 0.4 (参考:28 年 8 月債を基準に算出した仮想金利) 改革前貸付金利 改革後貸付金利 (元利均等償還†) 0.3 改革後貸付金利 (元金均等償還†) 0.2 +0.2% 0.1 0.0 (10年利付国債表面利率) 5 10 15 20 25 30 (注) 1. 改革直前の貸付金利は、10 年物国債の表面利率を基準として概ね+0.2% に設定。 2. 改革後の貸付金利は、国債の市場金利(流通利回り) を基準として、 貸付期間や償還形態に応じた金利を設定。 3. 平成 28 年 8 月 3 日の国債の市場金利を基準に算出。 10 FILP REPORT 2016 35 40 貸付期間 (年) Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 低金利状況を活かした財政投融資の積極的な活用 平成 28 年 1 月 29 日に導入が決定された日銀の「マイナス こうした状況の中、平成 28 年 8 月 2 日に閣議決定された 金利付き量的・質的金融緩和」政策を背景に国債利回りが低 「未来への投資を実現する経済対策」においては、 「現下の低 下し、同年 2 月には 10 年債利回りが史上初めてマイナスを記 金利状況を活かし、財投債を原資とする財政投融資の手法 録しました。 を積極的に活用・工夫する」との観点から、民間金融機関で 国債利回りが一部でマイナスとなる中、財投債を主な財源 は十分に対応できない長期・固定・低利の資金について、イ とする財政融資の積極的な活用により、民間投資の拡大を ンフラ整備などに対する資金供給を行うこととしています。 図るべきとの議論を踏まえ、 「経済財政運営と改革の基本方 具体的にはリニア中央新幹線の全線開業前倒し、整備新幹 針 2016」 (平成 28 年 6 月 2 日閣議決定)や「ニッポン一億総 線の整備の加速化、鉄道立体交差化等の推進、インフラ海外 活躍プラン」 ( 平成 28 年 6 月 2 日閣議決定)において、 「 現下 展開支援、財政投融資貸付金利の下限見直しなどの措置が の低金利環境を活かし必要な投資を進める道筋を検討する」 盛り込まれています。 とされました。 (平成 28 年 8 月 2 日閣議決定)における財政投融資の活用例 参考 「未来への投資を実現する経済対策」 現下の低金利状況を活かし、インフラ整備に対する超長期の資金供給や、財政投融資貸付金利の下限 見直し等を行い、未来への投資を加速させる。 (鉄道・運輸機構) リニア中央新幹線の全線開業前倒し : 2 年で約 3 兆円 インフラ海外展開支援(国際協力銀行) : 約 2,000 億円( 5 年で約 5,000 億円) ▶ JR東海に対して、鉄道・運輸機構を通じて財政投融資の 低利融資を行うことにより、東京・名古屋間の開業後、 連続して名古屋・大阪間の工事に着手し、全線開業まで の期間を、最大 8 年間前倒し。 ▶「質の高いインフラ輸出拡大イニシアティブ」 を踏まえ、 高効率火力発電所の建設など我が国企業が高い技術力 を有する分野で、日本企業の海外展開を後押しする。 ※このほか、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)等に対しても、財務基盤 強化のための借置を行う。 計画前倒しのイメージ 平成39年 (名古屋開業) 品川・名古屋間 工事 平成47年 (大阪着工/当初計画) 経営体力 回復期間 平成57年 (大阪開業/当初計画) 名古屋・大阪間 工事 鉄道立体交差化等の推進(日本政策投資銀行) : 約 5,000 億円 ▶ 鉄道立体交差化事業、ホームドアの設置、バリアフリー化、 無電柱化等の推進に対する支援を行う。 現計画 最大8年間前倒し 財投の貸付 長期・固定・ 低利の貸付 政投銀 貸付 立体交差化事業等の取組 平成49年 鉄道 事業者等 財投 前倒し ※ 連続立体交差化事業については、①鉄道事業者負担分(約 1 割程度) 、及び ②それに伴う鉄道機能の強化や周辺用地の開発・整備の推進を支援する。 その他金融機関等 ※ 29〜30 年間元本償還なし。その後、10 年間元金均等償還。 整備新幹線の整備の加速化(鉄道・運輸機構) : 約 8,000 億円 【例】有利子奨学金 有利子奨学金 (固定金利方式・金利見直し方式) の貸与利率に反映。 長期・固定・低利の貸付 財投と同水準で貸与※ 償還 奨学生 財投 (参考) 既着工区間の開業予定時期 ◦新函館北斗〜札幌間(約 211km) :平成 42 年度末 ◦金沢〜敦賀間(約 125km) :平成 34 年度末 ◦武雄温泉〜長崎間(約 66km) :平成 34 年度 ▶ 財政投融資貸付金利の下限を見直し、現在の低金利の恩 恵がしっかりと行き渡るようにする。 日本学生 支援機構 ▶ 鉄道・運輸機構の整備新幹線の建設資金に財政投融資の 低利融資を活用することにより、金利負担を縮減し、整備 新幹線の整備を加速化する。 財政投融資貸付金利の下限見直し( 0.1%➡ 0.01%) 償還 ※ 有利子奨学金の貸与利率は、卒業時に決定。 ※ 上記のほか、日本政策金融公庫等による中小企業・小規模事業者の資金繰り支援や、熊本地震復旧・復興に向けた資金繰り支援等を行う。 FILP REPORT 2016 11 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 財政投融資計画規模の推移 財政投融資計画規模の推移 平成 13 年度の財政投融資改革において、財政投融資の大 ついて精査(平成 16 年 12 月に「財政投融資改革の総点検 について」として結果をとりまとめ) 部分を占める融資については、郵貯・年金の預託義務を廃止し、 ◦その翌年に、総点検で指摘した事項が着実に実行に移され ていることを確認(平成 17 年 12 月に「財政投融資改革の 総点検フォローアップ」として結果をとりまとめ) 基本的には財投債を発行して市場から能動的に資金調達を行 う仕組みに転換するとともに事業の重点化・効率化に取り組 んだことで、財政投融資計画規模はスリム化しました。 財政投融資対象事業の見直しに関しては、主に以下のよう 近年では、平成 20 年 9 月のリーマン・ショックによる経済・ な取組が行われました。 金融危機や平成 23 年 3 月の東日本大震災といった、我が国 ◦「特殊法人等整理合理化計画」 ( 平成 13 年 12 月閣議決定) において、財投機関を含む163の特殊法人及び認可法人(こ のうち財投機関は 38 法人)を対象に、事業及び組織形態の 見直し の社会経済情勢を受けた資金需要に対応したため、フローは 一時的に増加しましたが、ストックについては引き続き減少を 続けています。 平成 28 年度計画において、フローではピーク時(平成 8 年 ◦財政制度等審議会財政投融資分科会†において、平成 16 年 に、財政投融資の実施状況が財政投融資改革の趣旨を反映 したものとなっているか点検し、財投機関の事業について、 特殊法人等整理合理化計画の事業見直しの実施状況を確 認するとともに、事業の政策的必要性、財務の健全性などに 度)の約 3 分の 1(平成 13 年度の財政投融資改革以降最小) 、 ストックではピーク時(平成 12 年度)の約 2 分の 1 を大きく下 回る水準となりました。 財政投融資計画額の推移(フロー ) (兆円) 45.0 40.0 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 ■ 当初計画額 ■ 改定額(補正 + 弾力) 40.5 39.3 36.7 39.3 平成20年9月 リーマン・ショック 37.5 32.5 26.8 平成8 9 10 11 12 13 14 23.4 15 [23.9] [20.6] [19.0][19.1] [18.6] [16.5] [14.9] [16.6] 20.5 16 17.2 17 平成23年3月 東日本大震災 15.9 15.0 14.2 13.9 18 19 20 21 216.0 201.9 18.4 14.9 17.6 18.4 16.2 14.6 13.5 22 23 24 25 26 27 28(年度) 189.2 181.1 175.7 169.3 162.2 154.3 151.3 22 23 24 25 26 27 財投改革スタート (注)1. 当初計画ベース。平成20年度から平成27年度の [ ] は補正・弾力による改定後です。 2. 平成12年度以前は、一般財政投融資ベースです。 財政投融資計画残高の推移(ストック) (兆円) 450.0 400.0 350.0 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 0.0 377.3 394.9 平成 8 9 400.8 10 414.3 11 417.8 12 410.2 13 390.6 14 354.0 15 財投改革スタート 332.5 16 299.6 17 275.5 18 245.1 19 20 21 (注)平成27年度までは実績です。平成28年度は、平成27年度決算時点の見込であり、今後異同を生ずることがあります。 12 FILP REPORT 2016 28(年度末) (見込) Ⅰ 財政投融資の概要 経済・金融危機、東日本大震災への対応 財政投融資計画は、税財源によらない財政政策であること マン・ショック後の経済・金融危機や東日本大震災の際の資金 に加え、毎年度、経済事情の変動などに応じ機動的かつ弾力 需要に対しても、財政投融資が積極的に活用されました。 的に対処するため、財政融資の予定額や政府保証の限度額を 具体的な活用先としては、資金繰りに困難をきたしている企 一定範囲で増額しうる措置が講じられているため、社会経済情 業に対する支援(セーフティネット貸付や危機対応業務) 、復旧・ 勢に応じて柔軟な資金供給ができるという特徴があります。リー 復興事業や防災・減災対策などが挙げられます。 リーマン・ショック後の経済・金融危機への対応 支援策 内容 中小・小規模事業者向けの 社会的要因などによって、一時的に売上高や利益が減少したものの、中長期的に業況の回復が見込める中小企業などへの セーフティネット貸付 貸付けを行った。平成 20 〜22 年度で累計 11 兆円の信用供与を行った。 リーマン・ショック後は大手企業でも社債による調達が困難になるなど、資金確保が難しい状況にあった。企業の資金繰り悪化 危機対応業務 に対応するため、政府の経済対策を受けて、指定金融機関である(株)日本政策投資銀行及び(株)商工組合中央金庫による危機 対応融資の貸付けが行われた。 貸付実績は、 (株)日本政策投資銀行で約 3.7 兆円、 (株)商工組合中央金庫で約 4.8 兆円となった。 海外事業支援緊急業務 日本企業の海外事業などを支援するため、 (株)国際協力銀行が累計で約 2.5 兆円の信用供与を行った。 東日本大震災に対する財政投融資の対応 支援策 内容 (株)日本政策金融公庫は、中小企業・小規模事業者の経営安定を図るため、東日本大震災復興特別貸付制度や、震災復興支 企業等金融支援関連 援資本強化特例(被災中小企業向けの資本性劣後ローン)の創設などを行い、資金繰り支援に万全を期している。また、被災事 業者などの経営安定などのため、指定金融機関( (株)日本政策投資銀行、 (株)商工組合中央金庫)を通じた危機対応融資(ツー ステップ・ローン)の拡充など、必要な資金需要に対し資金供給を行っている。 地方 その他 東日本大震災を教訓として行う緊急性・即効性のある防災・減災対策(公立学校施設の耐震化や河川津波対策など)のための 資金供給を行っている。 被害を受けた住宅や医療・福祉施設の再建、復旧のための資金供給を行っている。 (独)都市再生機構/震災復興事業/災害公営住宅/宮城県石巻市 (独)都市再生機構/震災復興事業/災害公営住宅/宮城県気仙沼市 FILP REPORT 2016 13 Ⅰ 財政投融資の概要 3. 財政投融資の活用分野・対象事業 財政投融資の活用分野 財政投融資は、中小企業・小規模事業者の資金繰り支援や奨学金の貸与、資源・エネルギーの安定的な確保など、様々な分野や場面 において活用され、我が国の国民生活や経済成長に貢献しています。 中小零細企業 住宅 信用力・担保力などの基盤が弱いことなどから、民間金融機 東日本大震災などの災害に対応するため、 (独)住宅金融支援 関のみでは十分な資金供給を行えない中小企業・小規模事業者 機構の災害復興住宅融資や(独)都市再生機構における災害公 を支援するため、財政投融資が活用されています。 営住宅の整備といった災害復興の事業について、財政投融資が 例えば、 ( 株)日本政策金融公庫において、中小企業・小規模 活用されています。 事業者の資金繰り支援や創業・事業再生といった地域活性化に また、 ( 独)都市再生機構の賃貸住宅事業においても、老朽化 資する取組などを支援しています。 したUR団地の建替えや集約化などに財政投融資が活用されて 農林水産業 農林水産業は、自然条件などによるリスクが大きく、生産サイ 社会資本 クルが長いといった特性があり、民間金融機関のみでは十分な資 空港、高速道路などの社会資本の整備においては、大規模プ 金供給を行えないため、財政投融資が活用されています。 ロジェクトであることなどから、財政投融資が活用されています。 例えば、 ( 株)日本政策金融公庫において、地域の担い手とな 例えば、 (独) 日本高速道路保有・債務返済機構において、高速 る農業者が取り組む経営規模の拡大や 6 次産業化などを支援し 道路の新設、改築などに係る債務の早期の確実な返済などの業 ています。 務を行うことにより、高速道路事業の円滑な実施を支援しています。 教育 海外投融資 学生に対する奨学金事業や、私立学校施設の耐震化整備など 資源・エネルギーの安定的な確保や、インフラ分野をはじめと に対して財政投融資が活用されています。 する日本企業の海外事業展開などを推進することによる日本の 例えば、 (独)日本学生支援機構において、進学意欲のある学生 産業の国際競争力の維持・向上のため、財政投融資が活用され が経済的理由により進学などを断念することがないよう、貸与基 ています。 準を満たす奨学金希望者全員に有利子奨学金を貸与しています。 例えば、 (株)国際協力銀行において、資源の安定確保・輸入コ 福祉・医療 少子高齢化への対応や医療体制の強化を図るため、財政投融 資が活用されています。 スト低減・供給源多角化などの取組並びに我が国企業の海外投 資及びインフラ需要の旺盛な地域への海外展開支援などのため、 出融資や保証などを行っています。 例えば、 (独)福祉医療機構において、福祉医療サービスの基 地方公共団体 盤強化の観点から、社会福祉法人や医療法人などに対して、児 地方公共団体が行う事業のうち、災害復旧事業、辺地・過疎対 童福祉施設、老人福祉施設及び病院・診療所などの整備を推進 策事業のように国が責任を持って対応すべき分野や、教育施設、 するために必要な資金の貸付けを行っています。 上下水道など住民生活に密着した社会資本整備を中心として、 産業・イノベーション 財政融資が活用されています。 また、地方公共団体の資金調達能力は、財政規模や資本市場 産業の競争力強化や、産業の活性化に不可欠なイノベーショ へのアクセス可能性により差があり、資金調達能力の低い地方 ンの創出に必要な事業資金について、財政投融資が活用されて 公共団体について、資金の安定的確保を図る観点からも、財政 います。 融資が活用されています。 例えば、 (株)日本政策投資銀行において、企業の競争力強化 や地域活性化の観点から、民間金融機関などの資金供給を促進 しつつ、企業の成長に向けた積極的な取組を支援するため、資 本性資金などの成長資金を供給しています。 14 います。 FILP REPORT 2016 Ⅰ 財政投融資の概要 財政投融資の対象事業 (株)国際協力銀行 (株)国際協力銀行は、資源の安定確保・輸入コスト低減・供給 平成 28 年度予算においては、事業規模 2 兆 600 億円に対し、 源多角化などの取組並びに我が国企業の海外投資及びインフラ その財源として財政融資 4,670 億円、産業投資 330 億円、政府 需要の旺盛な地域への海外展開支援などのため、出融資や保証 保証 8,000 億円を予定しています。 などを行っています。 オランダ王国における洋上風力発電 プロジェクト(平成 27 年度承諾案件) されるものであると共に、平成 28 年 5 月に改訂された「インフラ 欧州では、持続的環境価値を生み出す再生可能エネルギー電 システム輸出戦略」といった日本政府の政策にも合致するもの 源の導入が進んでおり、中でも新しい分野の一つであり特に大 であり、日本企業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。 事例 規模な開発が可能な洋上風力発電の開発が積極的に推進され ています。こうした中、 (株)国際協力銀行は、日本企業が出資す るオランダ王国Clusius C.V.との間で約 244 百万ユーロ限度 のプロジェクトファイナンスによる貸付契約を締結しました。こ れは、同国ルフタダウネン洋上風力発電所を運営し、20 年間に わたって売電する事業に対して、 ( 株)国際協力銀行が長期資金 を融資するものです。 本プロジェクトへの(株)国際協力銀行の支援は、平成 25 年 4 (株)国際協力銀行/ルフタダウネン洋上風力発電事業/洋上風車/ オランダ王国ノルドバイク市沖合 月に創設した「海外展開支援融資ファシリティ」の一環としてな (株)日本政策金融公庫(国民一般向け業務・中小企業者向け業務) (株)日本政策金融公庫(国民・中小)は、一般の金融機関が行 平成28年度予算においては、事業規模4兆9,874億円に対し、 う金融を補完することを旨としつつ、国民一般及び中小企業者 その財源として財政融資 3 兆 450 億円、産業投資 440 億円、政 の資金調達を支援するための金融の機能などを担っています。 府保証 1,850 億円を予定しています。 事例 ベンチャー企業への資本性劣後ローンの活用 清涼飲料製造業に長年携わった社長が独立して、創業したベン 負債ではなく、資本とみなすことができる資本性劣後ローンを チャー企業が、他社との差別化を図るために、新たな生産・販売 融資することにより、事業拡大と財務体質強化に併せて取り組ん 方式を導入するにあたって、新工場の建設資金が必要となりました。 だ結果、民間金融機関からの融資の「呼び水」となって資金調達 同企業は、創業後間もないため、財務面の充実が求められる の円滑化に貢献しました。 ところ、金融機関が借り手の財務状況などを判断するに当たって、 事業スキーム 国 産業投資 日本政策 金融公庫 財政融資 資本性劣後ローン 中小企業 小規模事業者 (呼び水効果) 融資 民間金融機関 FILP REPORT 2016 15 Ⅰ 財政投融資の概要 貸付条件など(中小企業者向け業務の例) 貸付対象 ※国民一般向け業務でも、資本性劣後ローンを提供しています。 貸付限度額:4,000 万円 貸 付 期 間:5 年 1ヶ月以上 15 年以内(満期一括償還) 貸 付 金 利:業績連動型利払い (対象・期間・業績に応じて 0.90% 〜6.50%) ❶ 新事業型:新たな事業を開始する方、異業種・異分野へ進出す る方、海外に展開する方、事業承継※する方 ※親族以外の事業者の方なども含みます ❷ 再 生 型:事業再建に取り組む方 貸付限度額 3 億円 貸付期間 5 年 1ヶ月、7 年、10 年、15 年(満期一括償還) 実績 貸付金利 業績連動型利払い(対象・期間・業績に応じて 0.40% 〜5.95%) 平成 26 年度:1,001 件、639 億円 そ 無担保・無保証 平成 27 年度:1,076 件、639 億円 の 他 (独)日本学生支援機構 (独)日本学生支援機構は、教育の機会均等の理念のもと、意 業のうち有利子奨学金の貸与を行うために必要な資金を融資し 欲と能力のある学生が、自らの意志と責任において大学などで ています(無利子奨学金は一般会計からの貸付金により事業を 学ぶことができるよう、国の重要な教育事業として奨学金貸与 実施) 。 事業(下記参考 1を参照)を行っています。 平成 28 年度においては、貸与基準を満たす有利子奨学金を 近年、大学への進学率の上昇などにより奨学金の貸与人員は 希望する全員に貸与するため、必要な事業規模として 7,686 億 増加傾向となっていましたが、足下では少子化などの影響により 円( 84.4 万人)を確保するとともに、平成 28 年度財政投融資計 やや減少傾向となっています(下記参考 2を参照) 。 画に財政融資 7,944 億円を計上しています。 財政融資は、 ( 独)日本学生支援機構に対して、奨学金貸与事 参考 1 奨学金貸与事業 (独)日本学生支援機構が行う奨学金貸与事業は、大学院・大 均以上の成績」や「学修意欲のあるもの」などであるのに対して、 学・短期大学・高等専門学校などの学生を対象として、 「 無利子 無利子奨学金の学力基準は 「高校成績が3.5以上」 となっている) 。 奨学金」及び「有利子奨学金」の貸与を行っています。 財政融資から(独)日本学生支援機構への融資は、有利子奨 奨学金には貸与を受けられる基準が設けられており、有利子 学金の貸与利率が卒業時に決定 (在学中は無利子) するため、 (独) 奨学金と比べて無利子奨学金の方がより厳しいものとなってい 日本学生支援機構の金利リスクを軽減する観点から、貸与利率 ます(例:平成 28 年 8 月現在、有利子奨学金の学力基準は「平 の決定が集中する3 月に一括して実施しています。 参考 2 奨学金貸与事業の年度別貸与人員及び貸与残高の推移 (兆円) (万人) 100 7 貸与残高 無利子 6 90 貸与残高 有利子 80 貸与人員 無利子 貸与人員 有利子 5 70 60 4 50 3 40 30 2 20 1 0 16 10 平成16 FILP REPORT 2016 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26(年度) 0 地方公共団体が社会資本の整備などを実施するにあたり、民 資本整備などにおいて重要な役割を担っています。 間金融機関では供給困難な長期・低利の資金を供給するため、 平成 28 年度地方債計画†における地方公共団体向け財政融 財政融資資金により地方債†(下記参考1を参照)の引受けを行っ 資は、地方公共団体の資金調達能力や資金使途を勘案しつつ、 ています。 円滑な資金調達に貢献する観点から、総額で2兆8,335億円(対 地方公共団体向け財政融資は、災害復旧事業など国が責任を 前年度当初計画比▲ 13.3%)を計上しています。 Ⅰ 財政投融資の概要 地方公共団体 持って対応すべき分野や上下水道など住民生活に密着した社会 参考 1 地方債 地方債は、地方公共団体が資金を調達するために負担する債 ます。 務であり、翌会計年度以降に返済されるものをいいます。地方 地方債による資金調達については、地方公共団体の自律的な 債は原則として、公営企業の経費や建設事業費の財源を調達す 財政運営を促す観点から、民間等資金によることが基本とされ る場合など、地方財政法第 5 条に掲げられる場合において発行 ており、財政投融資改革以降、地方公共団体の資金調達能力と できることとなっています。 資金使途に着目した重点化を推進したことにより、財政融資資金 地方債は、大きく分けて、公的資金(財政融資資金など及び地 の引受割合は低下し、一方、市場公募資金などの民間等資金の 方公共団体金融機構資金† (下記参考 2を参照) ) または民間等資 割合は上昇しました( 「地方債の市場化」 ) 。 金(市場公募資金†及び銀行等引受資金†) によって引き受けられ ます。このうち、財政融資資金において引き受ける分については、 地方公共団体金融機構資金 地方債 地方公共団体向けの財政融資として財政投融資計画に計上され 参考 2 財政融資資金など 公 的 資 金 市場公募資金 民間等資金 銀行等引受資金 地方公共団体金融機構資金 地方公共団体金融機構資金は、地方公共団体金融機構が債 立され、地方公共団体に対し、長期かつ低利の資金を融通して 券発行により調達した資金を原資とするものをいいます。地方 います。 公共団体金融機構は、全都道府県・市町村からの出資により設 仙台市/病院事業(新仙台市立病院建設事業) /仙台市立病院/宮城県仙台市 一般財団法人民間都市開発推進機構/メザニン支援事業/渋谷宮下町計画/ 東京都渋谷区 (株)海外需要開拓支援機構/ SAS ENIS (日本特産品のショーケース事業) / フランス・パリ (写真提供:Takeshi MIYAMOTO) 食料安定供給特別会計国営土地改良事業勘定/岡山南部農業水利事業/ 湛井十二ヶ郷用水路/岡山県総社市 FILP REPORT 2016 17 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 「財政投融資を巡る課題と今後の在り方について」 財政投融資改革以降、財政投融資計画の規模は減少傾向にあり くために、官民の役割分担・リスク分担、貸し手又は出資者としての ましたが、近年の財政投融資計画においては、平成 20 年 9 月のい ガバナンスについて検討されました。8分野(❶ 財政投融資の役割、 わゆるリーマン・ショックや平成 23 年 3 月の東日本大震災からの復 ❷ 財政投融資の対象として今後期待される分野、❸ 産業投資の在 興など、我が国の経済社会情勢を受けた資金需要に対し積極的に り方、❹ 地方公共団体向け財政融資の在り方、❺ 資金調達の在り 対応するとともに、民間投資を活性化させるため、官民ファンドを通 方、❻ ディスクロージャーの充実、❼ ガバナンスの向上、❽ 財投特 じて長期リスクマネーを呼び水として供給することを強化しています。 会の財務の健全性確保)における課題と今後の在り方について議 そこで、平成 26 年 2 月から6 回にわたり財政制度等審議会財政 論が行われ、 「財政投融資を巡る課題と今後の在り方について」がと 投融資分科会が開催され、内外の経済・金融情勢の変化などを踏 りまとめられました。 まえて政府が行う投融資活動の在り方と、それを適切に運営してい 「財政投融資を巡る課題と今後の在り方について」のポイント 日本経済の課題と財政投融資の果たす役割 ◦ 持続的成長を支える重要な要素のひとつが中長期的な視点に立った投資。企業の生産性向上、イノベーション創出に向けて、規制緩和やコーポレート・ガバナンスの強化などに取り組むとともに、 官民の適切な役割分担の下、中長期のリスクマネーや成長資金の供給拡大が必要。 ◦ 民間金融だけでは十分にリスクテイクできない分野において、財政投融資を含む政府が行う投融資活動(公的金融機能)に対する期待が生じてきている。財政投融資は、自助努力の促進に よる事業の効率的な実施や受益者負担の実現を通じて租税負担の抑制を図るという特徴を発揮しつつ、中長期的な視点から、かつ、民間金融を補完しながら、資金面からの成長制約を解消 する役割を果たす。 ※財 政投融資は金融的手法の政策スキームであり、財政融資は償還確実性の確保、 リスクマネーを供給する産業投資は適切なポートフォリオマネージメントによる全体としての毀損回避が前提。 財政投融資の役割 産業投資の在り方 官民の適切な役割分担 産業投資の役割 平時における公的金融機能 ◦ 短中期の民間投資に対し、収益が上がるまで長期に耐えうる資金。資本性資金を呼び水 ❶ 民間金融市場の補完(情報の非対称性、不完全競争、外部経済効果など) ❷ 民間では担えないリスクの負担 ❸ 民間資金の誘発効果 危機時における公的金融機能 ◦ 量的補完(平時への移行時に縮小) 財政融資と産業投資の役割分担 財政融資:超長期資金を含めた「負債性ファイナンス」 産業投資:エクイティ性資金を含めた「資本性ファイナンス」 ◦ 財政融資と産業投資を組み合わせたハイブリッドな資金供給の手法を検討 (➡ 事業の成長性を重視する資金供給に重点をシフト) 官民の適切なリスク分担 ◦ 民間企業のモラルハザードを防止しつつ、公的部門は、基礎的技術の不確実性、進出先 として供給し、民間金融による資金供給(レバレッジ)を誘発する質的補完 ◦「投資収益の論理」 と「政策目的の論理」の重複領域(ストライクゾーン)で運営 産業投資のリスク管理 ◦ 個別の案件でのリスクテイクと全体での元本確保のバランスをとるポートフォリオマネー ジメントにより、毀損を回避し、一定の利益を確保 ◦ 時限組織である官民ファンドはフェーズ(投資期間、回収期間)毎に対応 産投出資と産投貸付の役割・特徴 ◦ エクイティファイナンス(産投出資)に加え、メザニンファイナンス(確定利付の財政融資 では対応困難)に産投貸付を特例的・限定的に活用 国のリスクなどを分担し、適度な支援を行う 財政投融資の対象として今後期待される分野 地方公共団体向け財政融資の在り方 官民の適切な役割分担の下、6 分野に対する中長期のリスクマネーや成長資金の供給拡大 資金調達能力の差を踏まえた資金供給、資金使途に着目した重点化 ❶ 産業競争力強化(DBJ / JBIC /日本公庫/ JOGMEC など) ➡ 臨時財政対策債†は、財政融資資金としては抑制的な関与にとどめる ❷イノベーション創出(産業革新機構/農水機構/ DBJ /日本公庫 など) 公共施設の更新投資への柔軟な対応、財政融資資金の償還年限延長を検討 ❸インフラ輸出(JBIC / JICA /インフラ輸出機構 など) ❹ 中堅・中小企業の海外展開(日本公庫/商工中金/クールジャパン機構 など) ➡ その際、公共施設の横断的管理を促す ❺インフラ投資(UR 都市機構/民都機構/ PFI推進機構/ DBJ など) ❻ 地域活性化(日本公庫/農水機構/ UR /地公体 など) ガバナンスの向上 ディスクロージャーの充実 ◦ 貸し手として(新たにコベナンツの活用を図り、外部ガバナンスを高める) ◦ 政策コスト分析の充実(時系列の把握・公表、対象分野毎の集計を新たに行う) ◦ 出資者として(官民ファンドガイドラインに基づき、出資者としてのガバナンスを確保) ◦ 使途別分類表の見直し( 「産業・イノベーション」 「 、海外投融資等」を新たに分類) ◦チ ェック機能の充実 (実地監査†・スポット監査、地方公共団体の財務状況把握†の充実・活用) 資金調達の在り方 財投特会の財務の健全性確保 ◦ 財投債・財融FB (発行額の平準化、デュレーション/マチュリティ・ギャップ†の極小化) ◦ ALM†の高度化(金利スワップ†及び買入消却を補完的手法として引き続き実施) ◦ 政府保証債・政府保証外債(既往の資産・負債を管理するものについては引き続き過渡的・限 ◦ 積立金†(財投特会の財務の健全性確保のため、復興の進捗や財政事情を勘案しつつ、 定的に付与。成長戦略などに応じ、外貨貸付や大規模プロジェクトなどに係る審査基準を明確化) ◦ 財投機関債(ディスクロージャーや事業運営の効率化といった効果と調達コストを勘案) 18 FILP REPORT 2016 継続的に積み立てる必要。その際、積立金の必要水準の引下げの可能性を検討) ◦ 貸付金の証券化†(貸付金残高圧縮の進展などを踏まえ、基本的に実施しない方針) Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 諸外国における財政投融資類似制度の概要 1. 諸外国における有償資金の活用 財政政策における有償資金の活用は、我が国に限らず欧米 ていますが、アメリカ、カナダ、イギリス、 ドイツ、フランスでは、 諸国でも広く用いられています。しかし、それぞれの制度がで 租税と国債により調達した資金を組み合わせたものとなって きた歴史的経緯や金融市場の状況などが異なるため、その具 います。 体的な仕組みは様々です。 このように、具体的な仕組みは各国で異なっていますが、政 例えば、融資の財源については、日本では主に財投債の発 府の財政政策の手段として、有償資金の活用は重要な役割を 行を通じて市場から調達しており、租税は用いない仕組みになっ 果たしています。 欧米諸国における有償資金の活用の例 政府による信用供与を 一元的にまとめたもの 政府貸出残高 ( 2014 会計年度末) 中小企業 主な対象機関 アメリカ カナダ イギリス ドイツ フランス 日本 連邦信用計画 なし なし なし なし 財政投融資計画 32,990億ドル 〈396兆円〉 917億カナダドル 〈9兆円〉 1,970億ポンド 〈36兆円〉 1,944億ユーロ 〈27兆円〉 1,228億ユーロ 〈17兆円〉 120兆円 British Business Bank (BBB) 復興金融公庫 (KfW) Bpifrance (株) 日本政策金融公庫 (国民一般向け業務) (中小企業者向け業務) ─ KfW民間顧客銀行 中小企業庁 (SBA) 事業開発銀行 (BDC) 中小企業銀行 ファニーメイ (FNMA) 、 住宅 フレディマック (FHLMC) 、 住宅公社 (CMHC) 預金供託公庫 (CDC)(独)住宅金融支援機構 連邦住宅貸付銀行 (FHLB) KfW開発銀行、 貿易・海外援助 輸出入銀行 (EXIM) 輸出開発公社 (EDC) 輸出信用保証庁 (UKEF) KfWIPEX銀行、 ドイツ投資開発会社 (DEG) 、 ユーラー・ヘルメス 政策金融機関の貸出残高 ( 2014 会計年度末) (参考) 国内非金融部門負債残高 ( 2014 会計年度末) フランス開発庁 (AFD) 、 (株) 日本政策金融公庫、 フランス貿易保険会社 (COFACE) (独)国際協力機構 (株)国際協力銀行、 59,350億ドル 〈712兆円〉 3,086億カナダドル 〈30兆円〉 ─ 2,566億ユーロ 〈35兆円〉 1,909億ユーロ 〈26兆円〉 155兆円 414,387億ドル 〈4,973兆円〉 84,400億カナダドル 〈819兆円〉 84,168億ポンド 〈1,557兆円〉 86,630億ユーロ 〈1,187兆円〉 125,002億ユーロ 〈1,713兆円〉 3,499兆円 (注) 1. 計数は平成 27 年 12 月 25 日財務省告示第 400 号に規定する外国貨幣換算率に基づいて算出している。 2. 計数は各国の統計資料などの改訂に伴い変動することがある。 3.「政府貸出残高」については、アメリカは連邦信用計画の融資及び保証の数値、カナダ及びイギリスは中央政府の数値、 ドイツ及びフランスは一般政府の数値、日本は財政投融資計画のうち 財政融資の残高の数値を記載している。 4.「政策金融機関の貸出残高」については、アメリカは政府支援企業(GSEs)の融資及び保証残高の合計額、カナダは事業開発銀行(BDC) 、輸出開発公社(EDC) 、住宅公社(CMHC)及び農業 公社(FCC)の融資残高の合計額、 ドイツは特殊課題銀行(Banken mit Sonderaufgaben)の貸出残高、フランスは預金供託公庫(CDC)及びBpifranceの融資残高の合計額を記載している。 5. 復興金融公庫中小企業銀行(KfW Mittelstandsbank) 、復興金融金庫地方自治体及び民間顧客銀行/信用機関(KfW Kommunal-und Privatkundenbank/Kreditinstitute) 、復興金 融公庫開発銀行(KfW Entwicklungsbank) 、復興金融公庫IPEX銀行(KfW IPEX-Bank)及びドイツ投資開発会社(DEG)は、KfWバンクグループを構成している。 (出典) 「Analytical Perspectives - Budget of the U.S. Government Fiscal Year 2017」 ( 米 国:OMB) 「 、Z.1 Financial Accounts of the United States Flow of Funds, Balance Sheets, and Integrated Macroeconomic Accounts First Quarter 2015」 ( 米国:Board of Governors of the Federal Reserve System) 「 、OECD Stat Extracts」 ( カナ ダ: OECD) 、各機関Annual Report (カナダ:BDC、EDC、CMHC、FCC) 「United Kingdom Economic Accounts, Quarter 4 2014」 (英国:Office for National Statistics) 「 、Financial Accounts for Germany 2009 to 2014」 ( ド イ ツ:Deutsche Bundesbank) 「 、Banking statistics May 2016」 ( ド イ ツ:Deutsche Bundesbank) 「 、Semi Definitive Financial accounts and financial balance sheets Year 2014」 ( フランス:Banque de France) 「 、Bpifrance Financement Annual Report 2014」 ( フランス:Bpifrance) 「 、Caisse des Dépôts Group PRESS RELEASE Results of Caisse des Dépôts Group for 2014」 (フランス:Caisse des Dépôts Group)などにより作成。 2. 諸外国における財政投融資類似制度の事例(米国) 米国における財政投融資類似制度の事例としては、例え 行(Ex-Im)の輸出支援、米国中小企業庁(SBA)が提供する ば、連邦信用計画(Federal Credit Program)や 輸出入銀 SBICプログラムが挙げられます。 FILP REPORT 2016 19 Ⅰ 財政投融資の概要 COLUMN 1 連邦信用計画 連邦信用計画は、連邦政府が、租税・国債を原資として、住 宅、教育、農業、貿易、中小企業などの幅広い分野に対して行 う直接融資及び債務保証を一覧にした計画です。残高は約 3 兆ドルで、直接融資と債務保証では、債務保証の占める割合 が 3 分の 2 強となっています。産業・分野別の残高割合では、 住宅が 56%、教育が 31%となっており、この 2 つで全体の約 9 割を占めています。金融危機後には直接融資及び債務保証 ともに残高が急増し、危機収束後も増加ペースが減速してお りません。その中でも住宅・学生ローンの大所が、依然拡大 基調となっています。 連邦信用計画の残高推移 [単位:10 億ドル] 4,000 25% 20% 3,000 15% 2,000 10% 1,000 政府保証 連邦信用計画の対 GDP 比 国際関係 4% 農業 1% (1,330億ドル) (370億ドル) その他 ∼0% (30億ドル) ビジネス 4% (1,350億ドル) 2014E 2012 2010 2008 2006 2004 2002 2000 1998 1996 1994 1992 1990 金融危機対応融資 連邦信用計画の産業・分野別残高割合 教育 31% (1兆800億ドル) 1988 直接融資 ( 2015 年) インフラ 4% (1,260億ドル) 1986 1984 1982 1980 1978 1976 1974 1972 1970 0 5% 0% 連邦信用計画の 住宅・教育・その他別残高推移 [単位:10億ドル] 住 宅 教 育 その他 住宅 56% (1兆9,200億ドル) (年) 20 FILP REPORT 2016 Ⅰ 財政投融資の概要 2 輸出入銀行 輸出入銀行は、1934 年に創設され、輸出者に対して金融支 援を行うことにより、米国企業の輸出支援と共に雇用の創出を 図るため、融資に対する保証、保険の付与などを行っています。 直接の融資先として大企業へ多額の融資を行っていること に対し、主として共和党から批判が挙がり、2015 年 4 月中旬 に議会へ提出された業務再承認のための法律が成立せず、 2015 年 6 月 30 日をもって業務認可が失効しました。失効中 には、他国の輸出信用機関による顧客切り崩しなどの働き掛 けがあり、国内の工場(雇用 400 人規模)がカナダに移転した 事例も発生しました。 2015 年 12 月 4 日、業務に関する幾つかの改革を盛り込ん だ業務再承認法案が可決され、輸出入銀行の業務が再開され ました。しかしながら、議会の影響は現在も継続し、任期満了・ 退任後の役員欠員に関し、人事が承認されず、定足数不足が 恒常化しました。このため、役員会での議決が要件の大型案件 (規模 1,000 万ドル超)は議決不能となり、事実上、小規模案 件以外の案件採択を出来ない状況が続いています。 可決された法律の主な概要 ◦ 2019 年 9 月 30 日までの業務の認可、与信上限は毎年 1,350 億ドル ◦ 損失準備金として、与信残高の総額の最低 5%を保持 ◦ 中小企業向けの承諾額の目標を、20%から25%へ(金額ベース) ◦ 不正防止の観点から、会計検査院による輸出入銀行の検査を厳格化、 会計検査院が 4 年ごとに検査結果を議会へ報告 ◦ 定期的にストレステストを行い監視するリスクマネジメント委員会の設置 3 SBICプログラム SBA の SBIC プ ログ ラム(Small Business Investment Company Program)は 1958 年に創設された、成長過程に ある中小企業に資本を提供する制度です。これまでの成功事 例としては、Apple, Intel, FedExなどの企業が本プログラム を利用していました。 SBAが認可する民間投資家がSBIC (中小企業投資会社)を 設立し、これに対し、SBAがDebenture ( 無担保債券)を引き 受けSBICに資金を供給し、中小企業の成長を支援します(SBA は引き受けた債券をプールしてSBA保証証券として市場で売 SBICプログラムの構造 大統領 連邦 議会 支出金=0 SBICプログラムによる各年度の資金供給 SBA保証証券 元本+利子 「補助金ゼロ」 プログラム SBA (単位:百万ドル) 6,000 公的 市場 証券購入(資金提供) debentures発行 元本、 利子、 手数料支払い 却) 。SBICは、自ら調達する資金の 2 倍(又は一定の要件を満 たした場合は 3 倍)までSBAより資金調達が可能です( 10 年 満期で半年賦が基本) 。 SBAは、民間が資金供給し難い分野への資金供給を促す “gap filling”を、本制度の目的の1つとしています。このため、 SBICの投資に関し、中小企業以外への投資の制限、米国内以 外への投資の制限、プロジェクトファイナンスの禁止といった 制約を設けています。 5,000 debentures引受け (資金供給) 4,000 所有権分配 (ownership distribution) SBICs 資金提供 民間 投資家 3,000 2,000 債券:元本+利子支払い 株式:所有権 株式取得、債券引受け 1,000 中小 企業 0 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (年) (注) 平成 28 年 3 月に、 ( 1)米国における財政投融資類似制度の動向、 ( 2)米国のベンチャーを巡る現状についての調査を実施しました。調査結果については、財政制度等審議 会財政投融資分科会(平成 28 年 6 月 10 日)にて報告しており、こちらからご覧いただけます。 http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_filp/proceedings/material/zaitoa280610.htm FILP REPORT 2016 21 Ⅰ 財政投融資の概要 4. 財政投融資計画の編成と国会への提出 財政投融資計画とは 財政投融資は、政府による資源配分として重要な機能を持っ 体を整理する必要があります。 ており、長期にわたる投融資活動は、国民生活に大きな影響を そのため、 「 財政融資資金の長期運用に対する特別措置に関 与えると考えられます。 する法律」 (長期運用法)第 5 条に基づき、財政融資(期間 5 年以 財政融資、産業投資、政府保証はそれぞれ異なる仕組み、特 上) 、産業投資(出資及び期間 5 年以上の貸付け) 、政府保証(期 徴を持っていますが、政府が政策的見地から行う投融資活動と 間 5 年以上)のそれぞれの予定額を、財投機関ごとに計上した いう点では共通しており、統一性・一覧性をもったものとして全 財政投融資計画が策定されます。 財政投融資計画の編成 財投機関を所管する官庁は、一般会計などの予算要求と同時 このようにして編成された財政投融資計画は、予算と同時に に、財投機関の要求を取りまとめ、財務大臣に提出します。その 閣議に提出されます。 後、予算編成と並行して、財政投融資計画の編成が行われます。 各財投機関の要求は、財務省理財局によって審査されます。 要求の審査においては、政策評価や政策コスト分析の手法な どを活用し、 ◦個々の施策の必要性、重要性(政策的必要性) ◦民間で対応することができないか、また、民業圧迫とならない か(民業補完性†) ◦供給する資金が確実に返済されるか(償還確実性) などが精査されます。 (独)大学改革支援・学位授与機構/施設費貸付事業/ 徳島大学病院低侵襲手術支援システム/徳島県徳島市 国会の審議・議決 財政投融資計画は、長期運用法に基づき、毎年の通常国会に 政府保証は一般会計予算総則における債務保証契約の限度額 おいて、特別会計予算の添付資料として国会に提出されます。 という形で、財政投融資計画の構成要素が予算の各所に盛り込 また、財政融資は特別会計予算総則における長期運用予定額、 まれています。予算が国会の審議・議決を経ることで、財政投融 産業投資は財政投融資特別会計投資勘定における歳出予算額、 資計画は国会による財政統制の下に置かれることとなります。 財政投融資計画編成の一般的な流れ 8月末 予算査定 国会提出 FILP REPORT 2016 財務省関係部局間・ 財務省と各省間で調整 予 算 概算要求 予算と一体のもの として閣議提出 財政投融資要求の審査 財政制度等 審議会の 意見聴取 1月 財政制度等 審議会の意見聴取 (法律で規定) 閣議決定 予算の成立 ︵財政投融資計画の確定︶ ➡ 国会の審議・議決 財政投融資要求 各省庁からの 予算の概算要求と同時提出 財政投融資計画 22 12月末 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 /海外開発資金債務保証/シエラゴルダ鉱山/チリ第Ⅱ州(写真提供:住友金属鉱山(株) ) 1. 平成 28 年度財政投融資計画の編成 平成28年度財政投融資計画は平成27年12月24日に閣議に提出され、また、平成28年度政府予算は同年3月29日に成立しました。 平成 28 年度財政投融資計画の概要は以下のとおりです。 平成 28 年度財政投融資計画の基本的考え方 平成 28 年度財政投融資計画の策定に当たっては、インフラ この結果、平成 28 年度財政投融資計画の規模は、134,811 輸出をはじめとする成長戦略の着実な実行や地方創生の深化に 億円(平成 27 年度計画比 7.8%減)となっています。 向け、民間投資の呼び水ともなる長期リスクマネーを積極的に このうち、産業投資は2,973億円 (平成27年度計画比7.8%増) 供給するとともに、我が国経済が緩やかな回復基調にあり、危機 となっており、積極的なリスクマネーの供給を通じた海外インフ 対応をはじめとする政策金融への資金需要に落ち着きが見られ ラ案件への投融資の加速や、官民ファンドを通じた成長資金の る中、教育・福祉・医療などの政策分野においては堅調な資金 供給を図るため、所要の出資などを行うこととしています。 需要に的確に対応することとしました。 平成 28 年度財政投融資計画のポイント 国際展開戦略推進 (株)国際協力銀行、 ( 株)海外交通・都市開発事業支援機構、 (株)海外通信・放送・郵便事業支援機構において、積極的なリ スクマネーの供給を通じた海外インフラ案件への投融資などを 長資金の供給などを行うこととし、これらのために必要な資金需 要に的確に対応することとしています。 行うこととしているほか、 (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 教育・福祉・医療 において、安定的な資源・エネルギー確保の観点から、天然ガス、 (独)日本学生支援機構において、有利子奨学金事業の充実を 石炭、地熱及び金属鉱物に係る探鉱・開発事業などに対する支 図ることとしているほか、 (独)福祉医療機構において、福祉医療 援を行うこととし、これらのために必要な資金需要に的確に対応 サービスの基盤強化を行うこととし、これらのために必要な資金 することとしています。 需要に的確に対応することとしています。 地域活性化支援 地方公共団体向け (株)日本政策金融公庫において、中小企業・小規模事業者の 地方税収の増加などに伴う臨時財政対策債の減少などにより 資金繰り支援や創業・事業再生などの地域活性化に資する取組 地方債計画の規模が縮小する中で、地方公共団体の円滑な資金 の支援などを行うこととしているほか、 (株)日本政策投資銀行に 調達に貢献する観点から、必要な資金需要に的確に対応するこ おいて、企業の成長に向けた積極的な取組を支援するため、成 ととしています。 FILP REPORT 2016 23 財投債発行予定額 財政融資資金からの貸付けの原資となる財投債については、 新規財政融資の規模( 10 兆 876 億円)や、預託金の見込みなど 平成 27 年度(当初) 平成 28 年度(当初) 14.0 16.5 財投債発行額 を踏まえ16 兆 5,000 億円の発行を予定しています。 (単位:兆円) また、財政融資資金の資金繰りのため、財政融資資金証券† (FB)2 兆円の発行を予定しています。 財投機関債発行予定額 各財投機関が民間の金融市場において個別に発行する財投 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 機関債については、16機関 (平成27年度:15機関) が3兆9,811 億円(平成 27 年度計画:4 兆 6,855 億円)の発行を予定してい ます。このうち、資産担保証券†を除いた発行額は 2 兆 935 億 円であり、前年度当初計画比で2,209億円の減少となっています。 (独)福祉医療機構/福祉貸付事業/シルバーピアかりや/愛知県刈谷市 平成 28 年度財政投融資計画のポイント ◦インフラ輸出をはじめとする成長戦略の着実な実行や地方創生の深化に向け、民間投資の呼び水ともなる長期リスクマネーを 積極的に供給(産業投資は 2,973 億円[ 27 年度比+216 億円] ) 。 ◦全体としては、経済が緩やかな回復基調にあり、危機対応をはじめとする政策金融への資金需要に落ち着きが見られる中、教育・ 福祉・医療などの政策分野においては堅調な資金需要に的確に対応。 平成 27 年度計画 14 兆 6,215 億円 ➡ 平成 28 年度計画 13 兆 4,811 億円 財政投融資計画の推移(フロー ) 27 年度当初 1. 国際展開戦略推進 28 年度当初 13,607 19,880 国際協力銀行 7,500 13,000 国際協力機構 4,366 4,680 海外交通・都市開発事業支援機構 712 900 海外通信・放送・郵便事業支援機構 200 561 海外需要開拓支援機構 100 170 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 729 569 63,488 54,877 日本政策金融公庫 47,610 41,700 日本政策投資銀行 7,150 7,000 商工組合中央金庫 260 230 2. 地域活性化支援 農林漁業成長産業化支援機構 50 50 13,818 14,389 日本学生支援機構 7,797 7,944 福祉医療機構 4,608 4,674 39,890 33,935 32,690 28,335 15,412 11,730 12,510 9,560 146,215 134,811 3. 教育・福祉・医療 4. 地方 地方公共団体 5. その他機関 日本高速道路保有・債務返済機構 財政投融資計画額 (単位:億円) 24 FILP REPORT 2016 (兆円) 35.0 ■ 当初計画額 ■ 改定額(補正 + 弾力) 30.0 32.5 平成20年9月 リーマン・ショック [23.9] 25.0 平成23年3月 東日本大震災 26.8 [20.6] 20.0 23.4 [18.6] [16.6] 20.5 15.0 [19.1] [19.0] [16.5] 18.4 17.6 17.2 15.0 10.0 15.9 14.2 13.9 18.4 [14.9] 16.2 14.9 14.6 13.5 5.0 0 平成 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28(年度) (注)当初計画ベース。平成 20 年度から平成 27 年度の[ ]は補正・弾力による改定後 国際展開戦略推進 (平成27年5月21日総理発表・フォローアップ平成27年11月21日総理発表) 「質の高いインフラパートナーシップ」 アジア地域の膨大なインフラ整備需要に、各国・国際機関と協働し、 日本の官民の力を総動員して対応。 四本の柱 1. JICAの支援量の拡大・迅速化 2. ADBとの連携 3. JBIC等によるリスクマネーの供給拡大 4. 質の高いインフラ投資の国際的スタンダード化・グローバルな展開 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 〈国際協力機構(JICA)〉開発途上国政府への円借款規模拡大 我が国の技術を活かした高い経済性・安全性を有する 「質の高いインフラ支援」 によるアジア地域への貢献を 推進するため、開発途上国政府を主な対象とする円借款の規模を拡大。 〈国際協力銀行(JBIC)〉本邦民間企業の海外展開支援 積極的なリスクマネーの供給を通じた海 外インフラ案件への投融資(相手国政府 の保証が付されないインフラ案件への投 資など)を加速するため、出融資規模を拡 大するとともに、更なるリスクテイクを可 能とする新業務のための勘定を設置する など、JBICの機能強化を図り、本邦民間企 業の海外展開を支援。 (注:平成28年5月 JBIC法を改正) 日本企業 現地政府など 出資など 電力供給 融資 JBIC 発電事業者 民間銀行 電力公社 元本返済 利払い 電力料金 支払い 保証付さず 政府保証がない場合であっても、充分な期 待収益が見込まれる案件については、投融 資の可能性を検討 現地政府 〈海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)〉ハンズオン型支援 政府(産業投資) 出資 海外において交通・都市開発事業を行う者 に対してリスクマネー供給(出資)や専門 家の派遣などハンズオン型の支援などを 行い、交通・都市開発インフラの海外展開 を促進するために必要な資金を措置。 民間企業 (株)海外交通・都市開発 事業支援機構(JOIN) (平成26年10月20日設立) 民間 企業 融資など 事業参画 出資など 出資 一体的に実施 民間 銀行など 出資など 現地事業体(対象事業者) 相手国側 FILP REPORT 2016 25 地域活性化支援 「まち・ひと・しごと創生総合戦略 (2015改訂版) ( 」平成27年12月24日閣議決定) などを踏まえ、 地域企業が更なる 成長を目指し 「攻めの経営」 に転じることができるよう、 主に政策金融機関を通じた資金供給に積極的に取り組む。 〈日本政策金融公庫〉挑戦支援資本強化特例制度(資本性劣後ローン) 産業投資 国 創業や事業再生を支援するため、元本の 満期一括償還、無担保・無保証、業績連動 型金利などを条件として、金融検査上資本 とみなせる資本性劣後ローンを提供し、民 間金融機関の資金供給を誘発。 資本性劣後 ローン 日本政策 金融公庫 財政融資 中小企業 小規模事業者 (呼び水効果) Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 〔貸付規模〕 国民=50億円 中小=550億円 融資 民間金融機関 〈日本政策投資銀行(DBJ)〉特定投資業務 平成27年度に引き続き、新事業開拓や 異 分 野 連 携 などに取り組 む 企 業に対し 成長資金となる資本性資金を供給する 「特定投資業務」 に必要な資金を措置。 期待される効果 潜在的な成長力の発現 など その他金融機関など (メガバンク、地銀、民間ファンドなど) DBJ 自己資金 国 (産業投資) 出資 500億円 対象となる 企業の取組 融資など (呼び水効果) 繰入れ 500億円 資本性資金など (優先株・劣後ローンなど) 特定投資業務 1,000億円 利息・配当など 企業の競争力の強化、収益 性の向上に資する取組 −新事業開拓 −異分野連携 −休眠技術の活用 など 地域の活性化に資する取組 −地域産業集積の振興 −地域間M&Aの推進 −業務再編・事業承継 など 〈商工組合中央金庫〉地域連携支援貸付 地域資源を活用する組合・企業連携体の 取組に必要となる長期のリスク性資金を 供給(地域連携支援貸付)。 〈28年度創設〉 平成27年度に引き続き、特定分野に優れ 世界で存在感を示すグローバルニッチトッ プ企業を目指す中堅・中小企業などの海 外展開、地域中核企業の新事業展開や経 営改善に必要となる長期のリスク性資金 を供給(グローバルニッチトップ支援貸付・ 地域中核企業支援貸付)。 利息 実績に応じた 利息支払 国 (産業投資) 貸付 (株)日本政策投資銀行/ (株)グリーンエナジー津に対する出融資 (木質バイオマス発電事業の支援) /木質バイオマス発電設備/三重県津市 26 FILP REPORT 2016 利息 成功利払い 商工中金 ① グローバルニッチ トップ支援貸付 ② 地域中核企業支援 貸付 貸付 長期・一括返済 ③ 地域連携支援貸付 長期・一括返済 (期間:10年) (期間:10年) (産投貸付:230億円) 対象企業 (株)商工組合中央金庫/グローバルニッチトップ支援貸付/歯車製造工場 /栃木県足利市 COLUMN 平成 27 年度財政投融資計画の追加 「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」 (平成 27 年 11 月 26 日一億総活躍国民会議決定)を踏まえ、 私立学校施設の耐震化を加速するため、日本私立学校振興・ 共済事業団に対し、361 億円(全額財政融資)の平成 27 年度 ◦学校施設は、地震などの災害発生時に学生などの安全を確 保するとともに地域の避難場所としての役割を担っており、 耐震化は重要な課題です。現状、私立学校の施設の耐震化 率は、国公立学校と比べて低くなっています。 財政投融資計画の追加を行いました。 100% 90% 80% 87% 78% 88% 80% 89% 82% 92% 84% 94% 85% 96% 98% (見込) 88% 89% 国立 私立 70% 60% Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 私立大学及び国立大学などの耐震化の推移 H22 H23 H24 日本私立学校振興・共済事業団/一般施設費/ 学校法人杏林学園杏林大学井の頭キャンパス/東京都三鷹市 H25 H26 H27 H28 (見込) 日本私立学校振興・共済事業団/一般施設費/ 学校法人高千穂学園高千穂大学新 1 号館/東京都杉並区 FILP REPORT 2016 27 2. 財投特会の財務の健全性確保 財政投融資特別会計 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 財政投融資特別会計は、財政融資資金の運用と産業投資に関 NTT株、JT株の配当金などを主な歳入とし、産業投資支出を主 する経理を明確にするために設置されている国の特別会計の一 な歳出としています。なお、平成 28 年度においては、地方の財 つです。この特別会計は、特別会計改革の方向性を示した行政 源不足の補塡に充てるため、地方公共団体金融機構からの納付 改革推進法を踏まえ、 「特別会計に関する法律」 (以下「特別会計 金( 2,000 億円)を交付税及び譲与税配付金特別会計へ特例的 法」という)により、平成 20 年度に、財政融資資金特別会計†と に繰り入れることとしています。また、復興財源として国債整理 産業投資特別会計†の産業投資勘定を統合して設置されました。 基金特別会計への繰入れ( 2,783 億円)を投資勘定の歳出に計 財政投融資特別会計は、財政融資資金の運用に関する経理を 上しています。 行う財政融資資金勘定、産業投資に関する経理を行う投資勘定 財政融資資金勘定と投資勘定の毎年の予算書には、企業会計 及び特定国有財産整備勘定に区分されています。 原則に準拠した発生主義†に基づいて作成された損益計算書と このうち、財政融資資金勘定は、財政融資資金の資金運用収 貸借対照表が添付されています(財政投融資特別会計の財務諸 入、公債金(財投債)を主な歳入とし、財投債などの償還・利払 表は資料編P58~ P63に掲載) 。 い(国債整理基金特別会計への繰入れ) 、財政融資を行うため の財政融資資金への繰入れを主な歳出としています。投資勘 定は、 (株)国際協力銀行からの国庫納付金や当勘定が保有する (注) 特定国有財産整備勘定については、特定国有財産整備特別会計が平成 22 年度 より一般会計に統合されたことに伴い、平成 21 年度末までに完了していない事 業の経理を行うため、平成 22 年度から当該事業が完了する年度までの間の経 過措置として設けられたものです。 財政投融資特別会計財政融資資金勘定の資金の流れ(平成 28 年度予算) 歳出総額 歳入総額 37,559,820 37,717,317 預託金利子など 資金運用収入 1,704,469 諸支出金 463,044 財政融資 資金勘定 雑収入 30,510 財政融資資金より受入 事務取扱費など 6,009 公債の償還金、 利子などの繰入 公債の償還金 国債整理基金特別会計へ繰入 20,590,767 19,482,338 公債金 財政融資資金へ繰入 16,500,000 16,500,000 剰余金† (157,497) <財投機関> 特別会計・政府関係機関 地方公共団体など 運用 回収 積立金 財政融資資金 (注) 1. は歳計外の資金の流れです。 2. 各計数ごとに四捨五入したため、計において符合しない場合があります。 28 FILP REPORT 2016 (単位:百万円) 預託 払戻し <預託機関> 特別会計など 財政投融資特別会計投資勘定の資金の流れ(平成 28 年度予算) 歳入総額 775,794 歳出総額 775,794 (単位:百万円) 機関名 償還金収入など 199 297,300 投資勘定 事務取扱費など 123 1,640 (株) 国際協力銀行 330 (独) 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 560 (株) 海外需要開拓支援機構 170 (株)海外交通・都市開発事業支援機構 380 (株)海外通信・放送・郵便事業支援機構 200 2. 地域活性化支援 1,333 (株) 日本政策金融公庫 株式売払収入 142,780 東日本大震災復興 国債整理基金 特別会計へ繰入 278,272 前年度剰余金受入 285,672 予備費 100 (注1) 納付金 [地方公共団体金融機構] 200,000 440 国民一般向け業務 40 中小企業者向け業務 (うち貸付) 400 (40) 沖縄振興開発金融公庫 23 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 12 (独) 都市再生機構 48 (株) 農林漁業成長産業化支援機構 (うち貸付) (注1) 地方公共団体金融機構 納付金収入交付税及び 譲与税配付金特別会計 へ繰入 (株) 民間資金等活用事業推進機構 合 計 200,000 50 (50) 500 (株) 日本政策投資銀行 (株) 商工組合中央金庫 (うち貸付) Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 配当金収入 136,397 平成28年度 当初計画 1. 国際展開戦略推進 産業投資支出 納付金 10,746 産業投資支出の内訳(単位:億円) 30 230 (230) 2.973 (注) 1.地方の財源不足の補塡に充てるため、地方公共団体金融機構からの納付金 (200,000百万円) を交付税及び譲与税配付金特別会計へ特例的に繰り入れることとしています。 2.各計数ごとに四捨五入したため、計において符合しない場合があります。 (株)日本政策投資銀行/ (株) SG・Bang Boパワーホールディングに対する出資 (静岡ガス(株)の海外発電事業参画支援) /ガス火力発電所/タイ 国立研究開発法人森林総合研究所/水源林造成事業/三室ダム周辺の水源林/ 岡山県新見市 FILP REPORT 2016 29 資産負債管理(ALM) 財政投融資改革以前の資金運用部資金(財政融資資金の前 しかし、財政投融資改革において、財投債が財政融資資金の 身)は、主に5~30 年の貸付けという形で資金の運用(資産)を 主たる調達手段となったことから、金利変動リスクを低減させる 行っていた一方、郵貯・年金などの主として 7 年間の預託金とい ため、貸付のキャッシュフローに見合うよう財投債の発行年限(現 う形で資金の調達(負債)を行っていたため、運用と調達の間で 在は 2~40 年)を可能な限り調整することを基本に資産負債管 大きな期間のミスマッチを抱えていました。このため、年度ごと 理(ALM)を実施し、年度ごとの貸付金などの回収額と財投債な の貸付金などの回収額と預託金の払戻額の間に大きなギャップ どの償還額の間のギャップの解消に取り組んでいます。 があり、金利動向などによっては大きな損失が発生しうるという 金利変動リスク†(金利の変動によって、損益が変動するリスク) が存在していました。 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 積立金(金利変動準備金†) 財政投融資改革後のALMによって、財政融資資金の金利変動 なお、積立金(金利変動準備金)の必要水準については、財政 リスクは次第に減少してきました。しかし、財投債の発行年限は 投融資改革を契機として平成 13 年度に総資産の 50/1000と 現在 2 年、5 年、10 年、20 年、30 年、40 年に限られていること、 して導入した後、平成 15 年度に郵貯・年金の預託金が相当程 貸付けの大半が均等償還型のキャッシュフローであるのに対し、 度残るなど金利変動リスクが依然として大きいことを踏まえて 財投債が満期一括償還型のキャッシュフローであること、郵貯・ 100/1000に引き上げられました。その後、平成 19 年度で郵 年金以外の預託金が相当程度残っていることなどから、年度別 貯・年金の預託金の払戻しが概ね終了し、財投債の引受けによ の資産と負債の間のギャップを完全に解消することは困難であり、 る経過措置が終了したことにより、財投債を最適な年限構成で 現在でも一定の金利変動リスクが存在します。 発行できるようになり、運用と調達の期間を合わせやすくなりま そこで、財政投融資特別会計が長期にわたり安定的な活動を した。その結果、財政融資資金の金利変動リスクが減少したため、 行っていくことができるよう、特別会計法第 58 条第 1 項に基づ 平成 20 年度に50/1000に引き下げられました。 き、利益が発生した場合にはこれを積み立て(積立金) 、将来生じ うる損失の発生に備えることとしています。 また、特別会計法第 58 条第 3 項では、積立金が財務の健全 性を確保するために必要となる水準( 「特別会計に関する法律施 (注)財政融資資金勘定の「積立金」は、 「 現金主義†」に基づく歳入・歳出決算上にお ける剰余を積み立てたものであり、 「金利変動準備金」は、企業会計原則に準拠 した「発生主義」に基づく損益計算上において当該年度に発生した利益を積み立 てたものであることから、 「積立金」と「金利変動準備金」との間において計数の 差異があります。 行令」第 45 条により規定)を超える場合には、予算で定めるとこ ろにより、国債整理基金特別会計へ繰り入れることができるとさ れています。 新関西国際空港(株) /政府保証債対象事業/ 空港基本施設及び空港航空保安施設など/大阪府泉佐野市、泉南市、田尻町 30 FILP REPORT 2016 (株)農林漁業成長産業化支援機構/株式会社食縁/ 加工場(養殖ブリのフィレ加工) /和歌山県新宮市 COLUMN ALMの高度化 財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)においては、貸付 行年限調整のみでは、年度別の資産と負債の間のギャップを け(償還期限 5~40 年、均等償還型)と財投債による調達(発 完全に解消することは困難です。 行年限 2、5、10、20、30、40 年、満期一括償還型)に期間の さらに、平成 18 年度以降、積立金を臨時的・特例的に一般 ズレが生じるため、金利変動リスクが存在しています。 会計及び国債整理基金特別会計へ繰り入れた結果、金利変動 そこで、貸付けのキャッシュフローに見合うよう財投債の発 に対する対応余力が著しく低下しています。 行年限を可能な限り調整することを基本にALMを実施してい ます。 このような状況を踏まえ、平成23年度から金利スワップ取引 (下記参考 1 を参照)や財投債の買入消却をALMの補完的手 しかし、財投債の発行年限による制約などから、財投債の発 法として導入し、ALMの高度化を実施しています。 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 1 金利スワップ取引の実施 固定金利と変動金利の交換によりデュレーション・ギャップを調整 デュレーション・ギャップ調整のイメージ 資産のデュレーション (例:2 年) ギャップ 負債のデュレーション (例:7 年) 参考 1 5年の資産の増による長期化 金利スワップ 固定受け (資産) (例) 5年金利 変動払い (負債) ギャップ 半年金利 半年の負債の増による短期化 金利スワップ取引 金利スワップ取引とは、契約者間であらかじめ定めた元本(想定元本)に基づき、 半年毎に固定金利と変動金利の支払いの交換を行う取引のことです。 金利スワップ取引は、資産・負債双方のデュレーションに影響を与えるため、デュレー ション・ギャップの調整が可能です。 半年毎に交換 固定金利 A B 変動金利 参考 2 デュレーション・ギャップ 資産 (貸付金の回収など) または負債 (財投債の償還など) から生じる将来キャッシュ フローを現在価値に換算し、そのキャッシュフローが生じるまでの期間を現在価値 のウェイトで加重平均したものをデュレーションといい、資産または負債の平均残 存期間を示しています。 デュレーション・ギャップとは、資産と負債のデュレーションの差のことで、このギャッ プがある場合、金利変動による現在価値の変動幅が資産と負債で異なるため、金 利変動リスクが生じることになります。 2 財投債の買入消却の実施 償還期限到来前に財投債を買い入れ、消却することで、マチュリティ・ギャップを調整 マチュリティ・ギャップ調整のイメージ( ■ がマチュリティ・ギャップ) 資産 資産 負債 負債 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 買 入 消却 参考 3 マチュリティ・ギャップ 各期間における資産(貸付金の回収など)と負債(財投債の償還額など)の満期 額の差のことをマチュリティ・ギャップといいます。このギャップがある場合、資産 の再運用と負債の再調達の時期にズレがあるため、金利変動リスクが生じることに なります。 FILP REPORT 2016 31 COLUMN 財政投融資特別会計から一般会計及び国債整理基金特別会計への繰入れ 臨時的・特例的な一般会計などへの繰入れ 特別会計法の規定により、財政投融資特別会計財政融資資 の積立金の繰入れが行われました。平成 18 年度には特例法 金勘定の積立金(金利変動準備金)の準備率の上限(現行:総 により、12 兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れ、平成 20 資産の 50/1000)を超える部分については、原則として、国 債残高の圧縮のために国債整理基金特別会計に繰り入れるこ とになっています。これは、財政投融資特別会計がストックで 年度には、積立金(金利変動準備金)の準備率の上限の引下げ ( 100/1000 ➡ 50/1000)に伴い、特別会計法の規定に より、7 兆 1,600 億円を国債整理基金特別会計に繰り入れる ある積立金を繰入れ対象としたことから、過去のストックであ とともに、特例法により、4 兆 1,580 億円を一般会計に繰り入 る負債の圧縮に充てるため、国債償還財源として国債整理基 れました。加えて、平成 21 年度に 7 兆 3,350 億円、平成 22 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 金特別会計に繰り入れることができるとしたものです。 年度に 4 兆 7,541 億円、平成 23 年度に 1 兆 588 億円を、そ しかし、平成18年度以降は、厳しい財政事情に鑑み、臨時的・ れぞれ特例法により、一般会計に繰り入れました。 特例的な措置として、一般会計及び国債整理基金特別会計へ 復興財源への貢献 「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために について下記の取組により確保することとされています。 必要な財源の確保に関する特別措置法」 (以下「復興財源確保 興債の償還財源として活用(国債整理基金特別会計へ繰入れ) ❶ 財政投融資特別会計財政融資資金勘定における平成 27 年 度までの積立金の活用、同特別会計投資勘定からの受入な ど国の保有する資産の有効活用等による税外収入(決算剰 余金を除く)の確保 0.8 兆円程度 できることとされ、平成 24 年度に 9,967 億円、平成 25 年度 ❷ 一般会計からの繰入れ 2.4 兆円程度 に 6,967 億円を繰り入れ、平成 27 年度当初予算においても これを受け、さらに、平成 27 年度補正予算において、財政 5,500 億円を繰り入れました。 融資資金勘定から2,000 億円を繰り入れるとともに、平成 28 また、 「 平成 28 年度以降 5 年間を含む復興期間の復旧・復 年 4 月に改正された復興財源確保法の規定により、平成 28 年 興事業の規模と財源について」 (平成27年6月30日閣議決定) 度当初予算においても、新たに投資勘定から2,783 億円を国 では、復興事業費合計 32 兆円程度のうち、最大 3.2 兆円程度 債整理基金特別会計に繰り入れることとしています。 法」という)の規定により、平成 24 年度から平成 27 年度まで の間、財政投融資特別会計財政融資資金勘定の積立金を復 一般会計などへの繰入れと財政投融資特別会計の財務の健全性 このように、平成 18 年度以降、積立金を臨時的・特例的に 政投融資特別会計の財務の健全性確保のための方策(ALM 一般会計及び国債整理基金特別会計へ繰り入れた結果、金利 の高度化)については、P31 参照) 変動に対する対応余力が著しく低下しています。 また、上記の復興財源確保法において、財政投融資特別会計 したがって、今後、財政投融資特別会計が長期にわたり安定 の財務の健全性を制度的に担保する観点から、平成 24 年度か 的な活動を行っていくことができるよう、将来生じうる損失へ ら平成 32 年度までの例外的・時限的な規定として、一般会計 の備えについて、十分留意する必要があります。 (具体的な財 から財政投融資特別会計への繰入規定が措置されています。 積立金残高の推移 (単位:兆円) 平成17決算 18決算 19決算 20決算 21決算 22決算 23決算 24決算 25決算 26決算 27決算 28予算 決算上剰余金 4.0 2.8 2.5 2.3 1.5 1.1 1.0 0.7 0.5 0.4 0.3 0.2 年度末 積立金残高 22.4 ➡ 14.4 ➡ 17.2 ➡ 8.4 ➡ 3.4 ➡ 0.1 ➡ 0.1 ➡ 0.1 ➡ 0.1 ➡ 0.6 ➡ 0.3 ➡ 0.6 国債整理 基金特会 7.2兆円 一般会計 4.2兆円 一般会計 7.3兆円 一般会計 4.8兆円 一般会計 1.1兆円 国債整理 基金特会 1.0兆円 国債整理 基金特会 0.7兆円 国債整理 基金特会 12兆円 32 FILP REPORT 2016 復興財源 国債整理 基金特会 0.8兆円 COLUMN 財政投融資対象事業の償還確実性 か、貸付先の財務状況を適切にモニタリングしているか、など こととされ、その貸付けの対象は特別の法律により設立され を精査し、政策コスト分析の手法も活用しながら、財投機関の た法人や地方公共団体などに限定されています。 償還確実性の精査に努めています。 政府保証についても、個別に厳格な審査を行うこととして また、財政投融資の財務の健全性の維持のために、財投機 います。 関に対するチェック機能の充実を図り、実地監査や地方公共団 ただ、中小企業に対する政策金融のように、個々の財投機関 体の財務状況把握に取り組んでいます。 が貸倒れなどの各種の事業リスクを抱えていることは事実です。 これらの取組の結果、これまで財政融資資金の貸倒れや政 この点については、毎年度の財政投融資編成の際に、財投機 府保証の履行が発生したことはなく、財政融資や政府保証を 関において、信用リスクなどを勘案した金利設定を行っている 活用した財政投融資対象事業の償還確実性は確保されている か、財政投融資対象事業の収益性がきちんと確保されている と言えます。 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 財政融資資金は「財政融資資金法」により確実な運用を行う COLUMN 繰上償還†に補償金が必要な理由 固定金利でお金を貸し借りする場合、貸し手・借り手の双方 財政融資資金の貸付けは収支相償うよう運営されているこ とも、将来の金利水準の変動に対して一定のリスクを負うこと とから、このような繰上償還に伴って生じる損失をそのまま受 になります。借り手は、金利が上昇しても低い金利で借り続け け入れることはできません。したがって、繰上償還に応じる場 られる一方、金利が低下しても高い金利を払い続けなければ 合は、繰上償還に伴って生じる損失に対応する補償金の支払 なりません。貸し手は、金利が低下しても高い金利を引き続き いが、繰上償還と同時に、確実に行われると認められるときに 受け取ることができる一方、金利が上昇しても低い金利のま 限定されています。 ま我慢しなければなりません。 このような状況において、借り手が貸し手に繰上償還(前倒 し返済)を行う場合、貸し手は、本来、繰上償還以後も受け取 り続けられるはずであった利息収入を失うことになる一方で、 借り手から繰上償還を受けた資金を元手に新たに貸付けを行っ て利息収入を得ることが可能です。結局、貸し手にとって、失っ た利息収入と、新たに得られる利息収入の差額が繰上償還に 伴って生じる損失となります。 沖縄振興開発金融公庫/出資(沖縄リーディング産業支援) / おきなわワールド(株式会社南都) /沖縄県南城市 (注) なお、平成 17 年度に(独)都市再生機構及び年金資金運用基金(現在の年金 積立金管理運用独立行政法人)に対し、平成 17 年度から平成 21 年度に旧住 宅金融公庫(平成 19 年度以降現在の(独)住宅金融支援機構)に対し、及び 平成 19 年度から平成 24 年度に財政状況が厳しい地方公共団体に対し、補償 金免除繰上償還を実施しました。ただし、これらは財務状況が悪化し、約定ど おりの返済が懸念される貸付先であったため、補償金を免除して早期に元本 回収を行い債権保全を図るなど、財政融資資金の償還確実性を高めるために 行った例外的な措置であり、下記の「 4 条件」を満たした上で、個別の法律に 基づいて実施したものです。 (参考) 「 4 条件」について(平成 16 年に財政制度等審議会財政投融資分科会にお いて要件として設定、カッコ内は地方公共団体の場合) ① 抜本的な事業見直し(抜本的な行政改革・事業見直し) ② 繰上償還対象事業の勘定分離ないし経理区分 ③ 経営改善計画(財政健全化計画など) ④ 最終的な国民負担の軽減 豊中市伊丹市クリーンランド/一般廃棄物処理事業(ごみ焼却施設整備) / 豊中市伊丹市クリーンランド/大阪府豊中市 FILP REPORT 2016 33 3. 財投機関に対するチェック機能の充実 財政投融資の対象事業の適正な執行の確保、財務の健全性の維持のために、実地監査や地方公共団体の財務状況把握に取り組むこ とで、財投機関に対するチェック機能の充実を図っています。実地監査や地方公共団体の財務状況把握の結果については、財政制度等 審議会財政投融資分科会に報告の上、公表しています。 実地監査 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 法人等実地監査・スポット監査 所などの資金実地監査官が、貸付先である地方公共団体に赴き、 法人等実地監査は、財政投融資の対象事業を行う独立行政法 ❶ 元金の償還など(地方公営企業†の経営状況把握など) 、❷ 貸 人などに対し、公的資金の貸し手としての視点から、❶ 財政投融 付資金の使用状況、❸ 事業の成果などをチェックしています。 資の対象事業にふさわしい政策的意義、❷ 財務の健全性・償還 また、 「 財政投融資改革の総点検フォローアップ」 ( 平成 17 年 確実性、❸ 資金の適正な執行などの実態についてチェックする 12 月)を受け、従来から実施していた地方公共団体に対する貸 ものであり、監査結果については、毎年度の財政投融資計画編 付資金の使用状況などの確認に加え、地方公営企業の経営状況 成時の審査に活用しています。平成 17 年度に開始し、延べ 57 の実態把握及び評価を開始し、平成 20 年度以降、これに重点を 機関に実施(平成 28 年 6 月まで) し、問題点などを指摘して改善 シフトしています(年間約 300 団体、450 企業程度) 。 を求めています。 地方公営企業の経営状況把握については、人口減少などによ また、平成 22 年度からは、財政投融資のPDCAサイクルを強 り施設設備を縮小・統合せざるを得なくなるとともに、施設整備 化する観点から、従来の実地監査に加え、時々の重要テーマや の老朽化に伴い維持更新が重要な課題となる中、今後の施設維 政策効果の検証などにポイントを絞った監査(スポット監査)を 持更新を含む収支計画の把握、キャッシュフローと債務残高を中 導入しています。 心とした分析・評価を行うとともに、財務分析やアドバイス機能 の充実を図り、様々な問題点や経営上のリスクを全ての監査先 地方公共団体実地監査 に通知し、問題意識の共有化を進め、監査の効果を十分に発揮 地方公共団体に対する実地監査は、全国の財務局・財務事務 できるよう努めています。 実地監査のフロー 事前準備 ① 監査計画 実施通知 <年間計画> 毎年7月頃策定 ・資料/情報収集 ・着眼点/監査 項目の抽出 <個別計画> ・日程調整 ・実施通知 監事 ヒアリング ・監査報告の 内容 ・経営、業務 に対する問題 意識 など 事前準備 ② ・事前質問 ・資料徴求 ・着眼点 /監査項目 の最終確認 往 査 ・ヒアリング ・内部統制 ウォークスルー ・文書などの 確認/照合 ・現地調査 など 改善・対応策の実施状況に係るフォローアップ 財投計画への反映/事務・事業の見直し (注) 上記フローは法人等実地監査。地方公共団体実地監査はこれに準じて実施。 34 FILP REPORT 2016 監査結果の 整理・評価 ・監査結果の 整理 ・監査報告書の 作成 ・監査結果の 評価 ・要改善事項の 特定 結果 通知 機関の長 主務省庁 通知内容 の説明など 回 答 ・トップマネジメント ・改善、対応策の 回答 (報告) に対する通知 を受領 内容の説明 ・改善に向けた 問題意識の共有 ・意見交換 監事などへの監査結果のフォローアップ依頼 地方公共団体の財務状況把握 財務状況が一定以上悪化した地方公共団体に対しては、融資審 義務付けられている財政融資資金の貸し手として、借り手である 査を厳格化することとしています。 地方公共団体に対して、その財務状況を的確に把握し、財政融 また、平成 26 年度からは、さらなる財務状況把握の充実を図 資資金の審査の充実などを図る観点から、平成 17 年度より、地 るため、財務健全化の取組事例に関する情報収集を行っていま 方公共団体の財務状況把握を実施しています。 す。収集した情報は、他団体へ紹介するなどにより、アドバイス 財務状況把握においては、各地方公共団体の決算統計を利用 機能の発揮を図り、丁寧なコンサルティングを実施していきます。 して行政キャッシュフロー計算書を作成した上で、地方公共団体 また、都道府県に対しても、市町村と同様の分析手法を活用しつ が公表している各種の財務資料なども利用して、全ての地方公 つ、市町村と歳入・歳出構造が異なることを踏まえ、ヒアリング 共団体についてモニタリングを実施しています。それに加え、全 を実施しており、今後は実績を積み重ねたうえで、財務状況把握 ての市町村を 5 年程度で一巡する方針の下、直接赴いてヒアリ の枠組みの構築を図ることとしています。 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 財務局・財務事務所などにおいては、確実かつ有利な運用が ングを実施し、ヒアリング結果概要について「診断表†( 」財務状 況やその悪化要因などを分かりやすく示した文書)としてヒアリ ング実施団体に交付しています。なお、財務状況把握の基本的 ※ 毎年度の実施結果などの詳しい内容については、財務省のホームページからご覧 頂けます。 ◦実地監査 http://www.mof.go.jp/filp/plan/filp_audit/index.htm な考え方や分析手法については財務省ホームページに「財務状 ◦地方公共団体の財務状況把握 http://www.mof.go.jp/filp/summary/filp_local/21zaimujoukyouhaaku. htm 況把握ハンドブック」 を掲載し、分かりやすく解説しています。また、 財務局・財務事務所などにおける財務状況把握の流れ オフサイト 全地方公共団体に ついて財務省で作成 その他の関連指標も 加え、 財務状況を モニタリング 4 指標(注)に加え、 地方財政健全化法の 指標他、 各種データを活用 選定 地方公共団体に対する ヒアリング 診 断 表の交 付 総務省から決算統計 データなどを 入 手 行政キャッシュフロー 計算書の作成 オンサイト 財務の健全化に向けた 貸し手としてのアドバイス (注) 4 指標とは、行政キャッシュフロー計算書に基づき、ストック関連データも合わせて算出した「債務償還可能年数」、 「実質債務月収倍率」、「積立金等月収倍率」及び「行政経常収支率」の 4 つの財務指標のことをいいます。 新富町/一般補助施設整備等事業(新富町複合施設整備助成事業) / 「新富町総合交流センター 」 /宮崎県児湯郡新富町 四万十市/過疎対策事業/道の駅「よって!西土佐」 /高知県四万十市(旧西土佐村) FILP REPORT 2016 35 4. ディスクロージャーの充実 政策コスト分析 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 政策コスト分析導入の経緯 求めることが適当なことから、基本的に受益者負担によって有償 政策コスト分析については、将来の国民負担に関するディスク 資金の償還が行われています。その受益者負担を軽減するため、 ロージャーや財政の健全性を確保する観点から、平成 9 年 11 月 国(一般会計など)から事業を実施する財投機関に対して、補助 の「資金運用審議会懇談会とりまとめ」において、その導入につ 金や出資金などが投入される場合があります。このような事業 いて提言されました。 の妥当性を判断する材料として、将来、その事業に対する補助金 その後、平成 10 年 2 月のコスト分析・評価検討会(資金運用 などの支出がどの程度見込まれるか、あるいは既に投入された 審議会懇談会座長が主催するアドバイザリー・グループ)などに 出資金などによるメリットがどの程度になるかを試算し、これを 「政 おいて、具体的分析手法などの検討が行われ、平成 11 年度には 策コスト」として開示することには、財政投融資の透明性を高め 5 機関、平成 12 年度には 14 機関について試算という形で公表、 る意義があります。 財政投融資改革時の平成 13 年度から同分析が本格的に導入さ 政策コスト分析の評価 れたところです。 政策コストは、財政投融資対象事業の受益者負担を軽減する 政策コスト分析の内容 ために用いられるものですから、その額の大小をもって単純に 政策コスト分析とは、財政投融資を活用する事業について、一 評価することは適当ではなく、あくまでもその事業の実施に伴う 定の前提条件を設定して将来キャッシュフロー (資金収支)など 社会・経済的便益と併せて総合的に評価されるべきです。 を推計し、これに基づいて、事業の実施に関して①将来、国から 政策コスト分析の活用 支出されると見込まれる補助金など、②将来、国に納付されると 見込まれる国庫納付・法人税など、及び③既に投入された出資金・ 政策コスト分析を行う過程で、事業について将来キャッシュフロー 無利子貸付などによる利払軽減効果(国にとっての機会費用)の (資金収支)などの推計が行われますが、これらは、事業の将来 額を、各財投機関が試算したものです。 見通しやその財務への影響、財政投融資の償還確実性の有無な なお、算出された政策コストは、財政投融資対象事業の実施 どを判断する上で活用される重要な材料となっています。 によって生じる将来の資金移転を伴う財政負担を示すものでは さらに各財投機関においては、財投機関債を発行する際の債 ありません(将来の資金移転を伴う財政負担は①のみ) 。 券内容説明書(金融商品取引法上の目論見書に準じて投資家向 けに作成される書類)に政策コスト分析を記載するなど、ディス 政策コスト分析の目的 クロージャーにも活用されています。 財政投融資対象事業は、外部経済効果が一部存在するものの、 今後とも、着実に政策コスト分析を実施し、公表内容の充実を 受益と負担の関係が明確であり、受益者(利用者)にその負担を 図るとともに、より一層の活用に努めていくこととしています。 政策コストのイメージ 1 補助金 など (将来、国から支出されると見込まれる金額) 2 国庫納付・法人税 など (将来、国に納付されると見込まれる金額) 3 出資金などによる利払軽減効果(=機会費用) (国から支出されない概念上の費用) 出資金・無利子貸付 補助金 国庫納付・法人税 1 − 2 の現在価値を求める 政 策コスト 36 FILP REPORT 2016 出資金・無利子貸付の機会費用 (実質的な利子補給金) 1 2 補助金など 国庫納付など 3 機会費用 財投機関におけるディスクロージャーの取組 民間会計基準またはそれに準拠した財務諸表の作成 平成 28 年度の財政投融資対象機関のうち、特別会計及び地 (参考) 財投機関債の発行 財投機関債を発行する際、財投機関はその財務状況や経営成績についてIR (投 資家向けに行われる自主的な情報提供活動)を通じて外部の評価を受けるこ とになります。そのため、財投機関債の発行は、その額にかかわらず、財投機 関のディスクロージャーの促進や事業運営の効率化につながるといえます。 方公共団体を除く独立行政法人など( 31 法人)は、全て民間会 計基準またはそれに準拠した財務諸表を作成しています。その ため、株式会社ではない独立行政法人などの事業の財務状況に ついても、民間企業と同じ視点に立ち、統一的・横断的に財務内 Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 容を点検していくことが可能となっています。 財投機関債の発行残高(ストック)の推移 (兆円) 30.0 25.0 ■ ABS (資産担保証券) ■ SB (普通社債) 23.2 25.1 25.5 25.8 9.0 10.1 10.6 10.9 15.4 15.0 14.9 22 23 24 24.4 21.7 20.2 20.0 17.3 15.0 14.1 7.6 6.8 8.4 25.9 26.7 27.7 11.0 11.7 12.4 14.9 14.8 15.0 15.3 25 26 27 28(年度) 5.0 3.2 10.0 9.6 1.3 6.7 1.1 5.0 1.0 0.0 3.9 0.8 0.2 0.8 平成13 3.1 14 5.7 15 11.0 12.3 13.4 14.1 14.8 20 21 8.3 16 17 18 19 (注)1. 平成13∼27年度は実績、平成28年度は見込みです。 2. 各計数ごとに四捨五入したため、計において符合しない場合があります。 (株)日本政策金融公庫(農林水産業者向け業務) /スーパー L資金/ パイプハウス及び養液栽培システム/徳島県阿南市 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構/船舶共有建造事業/フェリーおおさかⅡ/ 大阪府大阪市 FILP REPORT 2016 37 財政投融資の透明性確保への取組 予算編成・執行プロセスの抜本的な透明化・可視化は重要な のチェックを容易にする観点から、 「財政投融資の透明性の向上 課題であり、財政投融資についてもこれに積極的に取り組むこと について -実施プラン-」 (平成 22 年 4 月)に基づき、PDCAの としています。 各段階において、よりわかりやすい情報発信を行い透明性の向 財政投融資について、国民の理解を深め、その運営について 上を推進しています。 財政投融資の透明性の向上について Ⅱ 近年の財政投融資に関する取組 Do Plan 財政投融資計画決定(12月) 執行(通年) 資料公表、国会提出 強 化 強 化 財政投融資による資源配分情報を拡充するため、フロー 情報(財政投融資計画) ・ストック(残高)情報を 公表。 財投機関への貸付などの実行状況について、年次での 総額・月次での 1 件毎の実行額を公表。 財政投融資 PDCA Action 財政投融資計画編成(9月∼12月) 要求書などの公表 運用報告書などの公表(7月頃) 強 化 強 化 財投編成過程の透明性の向上を図るため、審査におけ る論点やそれについての考え方などについてわ かりやすく情報を整理して公表。 財務面中心の全般的監査に及び政策効果の検証 などに重点を置いた監査(スポット監査)を実施 (独)水資源機構/豊川用水二期事業/初立(はったち)池/愛知県田原市 38 Check ・貸付先への実地監査 ・地方の財務状況把握(通年) ・貸付実績・残高などの報告 FILP REPORT 2016 するなどチェック機能を強化。 南幌町/一般補助施設整備等事業(町営プール整備事業) /南幌町町民プール/ 北海道空知郡南幌町 Ⅲ 資料編 平成 27 年度財政融資資金運用報告について 1. 平成 27 年度における財政投融資計画の運用状況 当初計画額 14 兆 6,215 億円に、改定額 2,919 億円及び平 翌年度繰越額は 2 兆 1,633 億円、運用残額†は 3 兆 1,228 億円 成 26 年度からの繰越額† 2 兆 2,766 億円を加えた改定後現額† となった。 17兆1,900億円に対し、年度内運用額は11兆9,039億円となり、 当初計画 A 区 分 平成 27 年度 改定(注) B 前年度繰越額 C 改定後現額 D (=A+B+C) 年度内運用額 E 翌年度繰越額 F 運用残額 G (=D−E−F) 14 兆 6,215 億円 2,919 億円 2 兆 2,766 億円 17 兆 1,900 億円 11 兆 9,039 億円 2 兆 1,633 億円 3 兆 1,228 億円 財政融資 10 兆 9,610 億円 2,919 億円 2 兆 2,035 億円 13 兆 4,564 億円 8 兆 8,581 億円 2 兆 1,631 億円 2 兆 4,351 億円 産業投資 2,757 億円 ─ 731 億円 3,488 億円 1,395 億円 2 億円 2,091 億円 政府保証 3 兆 3,848 億円 ─ ─ 3 兆 3,848 億円 2 兆 9,063 億円 ─ 4,785 億円 16 兆 1,800 億円 3,207 億円 2 兆 6,056 億円 19 兆 1,063 億円 12 兆 9,775 億円 2 兆 2,766 億円 3 兆 8,523 億円 (参考)平成 26 年度 (注) 改定額 2,919 億円は、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策を踏まえ、日本私立学校振興・共済事業団による私立学校施設耐震化のための長期低利融資の貸 付規模を追加するための補正予算における追加額 361 億円及び補正予算に伴い地方公共団体が実施する事業等に必要な資金を追加するための予算総則の規定による長期運 用予定額の増額 2,558 億円を合算した額である。 参考 1 財政投融資計画残高の内訳 区 分 平成 26 年度末 現在高 財政融資 平成 27 年度中 増減額 平成 27 年度末 現在高 120 兆 3,339 億円 △ 6 兆 4,667 億円 113 兆 8,672 億円 財政融資資金 110 兆 4,029 億円 △ 5 兆 2,716 億円 105 兆 1,313 億円 郵便貯金資金 1 兆 4,595 億円 △ 2,620 億円 1 兆 1,976 億円 簡易生命保険資金 8 兆 4,714 億円 △ 9,331 億円 7 兆 5,383 億円 産業投資 4 兆 8,097 億円 +906 億円 4 兆 9,004 億円 政府保証 37 兆 0,949 億円 △ 1 兆 5,281 億円 35 兆 5,668 億円 162 兆 2,385 億円 △ 7 兆 9,041 億円 154 兆 3,344 億円 合 計 参考 2 財政投融資計画の年度内運用額の推移 年 度 財政投融資 (単位:億円) うち財政融資資金 参考 3 財政投融資計画の運用残額の推移 年 度 財政投融資 (単位:億円) うち財政融資資金 平成 12 年度 366,024 265,704 平成 12 年度 93,060 88,288 13 239,711 192,496 13 87,037 77,350 14 202,181 151,807 14 72,572 62,688 15 200,438 140,112 15 44,458 36,116 16 198,723 134,972 16 21,850 16,262 17 153,209 94,758 17 24,688 15,920 18 135,950 87,254 18 24,210 17,112 19 122,591 76,835 19 21,793 17,297 20 139,460 100,425 20 26,920 20,380 21 167,654 131,165 21 67,490 49,164 22 138,252 106,308 22 46,394 29,513 23 138,798 102,879 23 68,345 63,911 24 147,383 104,478 24 41,661 39,350 25 151,637 104,120 25 40,053 34,289 26 129,775 93,358 26 38,523 30,973 27 119,039 88,581 27 31,228 24,351 (注) 「財政融資資金」 欄の平成 12 年度の金額は、旧「資金運用部資金」の年度内運用額及び運用残額である。 FILP REPORT 2016 39 参考 4 平成 27 年度財政投融資計画の主な機関の運用状況 当初計画 (A) 機関名 (単位:億円) 改定 (B) 前年度繰越額 (C) 改定後現額 (A+B+C) 年度内運用額 翌年度繰越額 運用残額 地方公共団体 32,690 2,558 21,463 56,711 31,218 21,503 3,990 株式会社日本政策金融公庫 47,610 ─ ─ 47,610 29,678 ─ 17,932 国民一般向け業務 21,300 ─ ─ 21,300 17,280 ─ 4,020 中小企業者向け業務 14,100 ─ ─ 14,100 9,545 ─ 4,555 農林水産業者向け業務 2,390 ─ ─ 2,390 1,790 ─ 600 特定事業等促進円滑化業務 1,500 ─ ─ 1,500 11 ─ 1,489 危機対応円滑化業務 8,320 ─ ─ 8,320 1,052 ─ 7,268 12,510 ─ ─ 12,510 12,510 ─ ─ 独立行政法人日本学生支援機構 7,797 ─ ─ 7,797 7,797 ─ ─ 地方公共団体金融機構 7,200 ─ ─ 7,200 7,200 ─ ─ 株式会社日本政策投資銀行 7,150 ─ ─ 7,150 7,090 ─ 60 株式会社国際協力銀行 7,500 ─ ─ 7,500 6,616 ─ 884 独立行政法人都市再生機構 4,720 ─ 215 4,935 4,684 55 196 独立行政法人福祉医療機構 4,608 ─ ─ 4,608 4,462 ─ 146 独立行政法人国際協力機構 4,366 ─ ─ 4,366 2,973 ─ 1,393 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 その他 合 計 うち財政融資 参考 5 10,064 361 1,088 11,513 4,812 75 6,626 146,215 2,919 22,766 171,900 119,039 21,633 31,228 109,610 2,919 22,035 134,564 88,581 21,631 24,351 財政投融資計画残高の推移 (兆円) 450 417.8 400 政府保証 410.2 産業投資 390.6 財政融資 354.0 350 Ⅲ 資料編 332.5 299.6 300 275.5 245.1 250 216.0 200 201.9 189.2 181.1 175.7 169.3 150 162.2 154.3 政府保証 35.6兆円 産業投資 4.9兆円 財政融資 113.9兆円 うち 100 財政融資資金 105.1兆円 50 郵便貯金資金 1.2兆円 簡易生命保険資金 0 7.5兆円 平成12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 (年度末) (単位:兆円) 40 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 政府保証 24.6 29.0 29.7 30.1 31.0 31.1 31.6 32.9 33.8 34.3 33.1 33.8 35.6 37.2 37.1 35.6(△ 1.5) 11.0 産業投資 3.4 3.5 3.6 3.3 3.2 3.3 3.3 3.3 3.4 3.7 3.8 4.1 4.6 4.7 4.8 4.9 ( 0.1) 1.5 財政融資 389.9 377.6 357.3 320.6 298.3 265.2 240.5 209.0 178.8 163.9 152.3 143.3 135.6 127.4 120.3 113.9(△ 6.5) △ 276.0 財投計画 417.8 410.2 390.6 354.0 332.5 299.6 275.5 245.1 216.0 201.9 189.2 181.1 175.7 169.3 162.2 154.3(△ 7.9) △ 263.5 FILP REPORT 2016 27(増減額) 増減累計 12 ( 27-12) 2. 平成 27 年度における財政融資資金の運用状況 1 長期運用計画及び実績 補正予算による追加額を含む長期運用予定額 10 兆 9,971 億 後現額 13 兆 4,564 億円に対し、本年度運用済額は 8 兆 8,581 円に、平成 26 年度からの繰越額 2 兆 2,035 億円及び予算総則 億円となり、翌年度繰越額は 2 兆 1,631 億円、運用残額は 2 兆 の規定による長期運用予定額の増額 2,558 億円を加えた改定 4,351 億円となった。 区 分 平成 27 年度 長期運用予定額 A 前年度繰越額 B 10 兆 9,971 億円 2 兆 2,035 億円 110 億円 7 億円 5 兆 2,466 億円 ─ 国 政府関係機関 予算総則の規定による 長期運用予定額の増額 C 長期運用予定現額 D (=A+B+C) 本年度運用済額 E 翌年度繰越額 F 運用残額 G (=D-E-F) 2,558 億円 13 兆 4,564 億円 8 兆 8,581 億円 2 兆 1,631 億円 ─ 117 億円 102 億円 7 億円 8 億円 ─ 5 兆 2,466 億円 3 兆 4,405 億円 ─ 1 兆 8,061 億円 2 兆 4,351 億円 独立行政法人等 2 兆 4,705 億円 565 億円 ─ 2 兆 5,270 億円 2 兆 2,856 億円 122 億円 2,292 億円 地方公共団体 3 兆 2,690 億円 2 兆 1,463 億円 2,558 億円 5 兆 6,711 億円 3 兆 1,218 億円 2 兆 1,503 億円 3,990 億円 11 兆 8,503 億円 2 兆 5,772 億円 2,090 億円 14 兆 6,365 億円 9 兆 3,358 億円 2 兆 2,035 億円 3 兆 0,973 億円 (参考)平成 26 年度 (注) 長期運用予定額は、補正追加による変更後の計画額である。 2 短期運用実績 区 分 短期運用実績 債券 売戻条件付利付国庫債券 国庫短期証券 貸付金 交付税及び譲与税配付金特別会計 平成 26 年度末 現在高 平成 27 年度末 現在高 △ 6 兆 5,873 億円 6 兆 2,957 億円 △ 6 兆 2,957 億円 ─ 3 兆 2,957 億円 △ 3 兆 2,957 億円 ─ 11 兆 2,081 億円 △ 3 兆 0,000 億円 ─ △ 2,916 億円 11 兆 2,081 億円 10 兆 0,173 億円 △ 3,000 億円 9 兆 7,173 億円 ─ +90 億円 90 億円 1 兆 4,792 億円 ─ 1 兆 4,792 億円 31 億円 △ 6 億円 26 億円 地方公共団体 Ⅲ 資料編 3 兆 0,000 億円 11 兆 4,997 億円 財政投融資特別会計(特定国有財産整備勘定) 年金特別会計(健康勘定) 平成 27 年度中 増減額 17 兆 7,953 億円 3. 平成 27 年度における財政融資資金資産の異動 平成 27 年度末における債券、貸付金及び信託受益権の残高 兆 4,357 億円の減少)である。このうち債券は 400 億円、貸付 は 128 兆 6,861 億円( 26 年度末 141 兆 1,217 億円に対し12 金は 128 兆 4,244 億円、信託受益権は 2,216 億円である。 区 分 債券 国債 外国債 貸付金 平成 26 年度末 現在高 平成 27 年度中 増減額 平成 27 年度末 現在高 6 兆 3,357 億円 △ 6 兆 2,957 億円 6 兆 2,957 億円 △ 6 兆 2,957 億円 400 億円 ─ 400 億円 ─ 400 億円 128 兆 4,244 億円 134 兆 5,644 億円 △ 6 兆 1,400 億円 うち地方公共団体 51 兆 0,197 億円 △ 1 兆 3,968 億円 49 兆 6,229 億円 株式会社日本政策金融公庫 15 兆 1,737 億円 △ 1 兆 1,702 億円 14 兆 0,035 億円 10 兆 2,899 億円 独立行政法人都市再生機構 10 兆 3,477 億円 △ 578 億円 独立行政法人住宅金融支援機構 10 兆 9,130 億円 △ 2 兆 0,707 億円 8 兆 8,423 億円 独立行政法人日本学生支援機構 5 兆 3,324 億円 +3,191 億円 5 兆 6,515 億円 信託受益権 合 計 2,216 億円 ─ 2,216 億円 141 兆 1,217 億円 △ 12 兆 4,357 億円 128 兆 6,861 億円 FILP REPORT 2016 41 4. 平成 27 年度における財政投融資特別会計国債(財投債) の状況 平成 27 年度中の財投債の発行額は 13 兆 3,444 億円、償還 投債の残高は 96 兆 1,155 億円となっている( 26 年度末 98 兆 額は 16 兆 2,203 億円である。これにより27 年度末における財 9,910 億円に対し2 兆 8,755 億円の減少) 。 区 分 平成 26 年度末 残高 平成 27 年度中 発行額 平成 27 年度中 償還額 平成 27 年度末 残高 2 年債 7 兆 9,078 億円 5 兆 3,631 億円 3 兆 2,435 億円 10 兆 0,273 億円 5 年債 19 兆 7,420 億円 5 兆 6,251 億円 2 兆 0,907 億円 23 兆 2,764 億円 10 年債 48 兆 4,908 億円 2 兆 1,620 億円 10 兆 8,119 億円 39 兆 8,409 億円 2,531 億円 ─ 742 億円 1,794 億円 1 兆 7,258 億円 ─ ─ 1 兆 7,258 億円 20 年債 17 兆 9,067 億円 1,573 億円 ─ 18 兆 0,641 億円 30 年債 2 兆 9,647 億円 ─ ─ 2 兆 9,647 億円 40 年債 ─ 369 億円 ─ 369 億円 98 兆 9,910 億円 13 兆 3,444 億円 16 兆 2,203 億円 96 兆 1,155 億円 10 年債(物価連動) 15 年債(変動) 合 計 (注) 10 年債(物価連動)の平成 27 年度末残高は、物価連動による想定元金の増加分 4 億円を加えている。 5. 平成 27 年度における財政融資資金預託金の状況 区分 平成 26 年度末 預託残高 預託金 参考 6 平成 27 年度中 増減額 41 兆 1,810 億円 平成 27 年度末 預託残高 △ 4 兆 4,668 億円 36 兆 7,142 億円 預託金残高及び財投債発行残高の推移 (兆円) Ⅲ 資料編 450 427.9 400 414.8 財投債 396.1 368.3 350 郵 貯 348.3 年 金 312.9 300 その他預託 (22年度以降は預託) 271.1 250 224.0 200 192.2 173.1 150 167.7 158.0 154.3 145.6 140.2 132.8 100 50 0 平成12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27(年度末) (単位:兆円) 12 42 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27(増減額) 増減累計 ( 27-12) 財投債 ─ 43.8 75.6 91.8 121.6 139.4 138.9 139.8 131.1 122.2 118.2 110.9 109.3 104.2 99.0 96.1(△ 2.9) 預 託 427.9 371.0 320.5 276.4 226.8 173.6 132.2 84.3 61.2 50.8 49.5 47.0 45.0 41.4 41.2 36.7(△ 4.5) △ 391.1 計 427.9 414.8 396.1 368.3 348.3 312.9 271.1 224.0 192.2 173.1 167.7 158.0 154.3 145.6 140.2 132.8(△ 7.3) △ 295.0 FILP REPORT 2016 96.1 6. 平 成 27 年度財政投融資特別会計財政融資資金勘定損益計算書 及び財政投融資特別会計財政融資資金勘定貸借対照表 平成 27 年度の損益計算書上の利益は 3,180 億円( 26 年度 法」 第3条第1項の規定に基づき国債整理基金特別会計へ7,500 3,776 億円)であり、この利益は、 「 特別会計に関する法律」第 億円の繰入れを行い、繰越利益を減額して整理している。これに 56 条第 1 項の規定に基づき、翌年度に繰り越して整理されるこ より、平成 27 年度末の金利変動準備金は 2,566 億円となって ととなる。 いる。 また、平成 27 年度において、 「 東日本大震災からの復興のた (注) 平成 27 年度の利益に相当する剰余金は 3,211 億円、金利変動準備金に対応す る積立金残高は 2,714 億円となっている。 めの施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置 平成 27 年度財政投融資特別会計財政融資資金勘定貸借対照表 借 方 科 目 貸 方 金 額 科 目 金 額 現金預金 4 兆 8,326 億円 預託金 36 兆 7,142 億円 有価証券 2,616 億円 公債等 96 兆 4,523 億円 貸付金 128 兆 4,244 億円 未収収益等 2,223 億円 合 計 金利変動準備金 2,566 億円 本年度利益 3,180 億円 133 兆 7,410 億円 合 計 133 兆 7,410 億円 7. 平成 27 年度財政投融資使途別分類表 億円、中小零細企業 2 兆 5,861 億円、その他 1 兆 3,248 億円と 11兆9,039億円のうち、主な分野としては、社会資本3兆4,934 なっている。 Ⅲ 資料編 平成 27 年度財政投融資計画の運用状況を使途別にみると、 平成 27 年度における産業投資の運用状況 参考資料 1 当初計画額 2,757 億円に、平成 26 年度からの繰越額 731 1,395 億円となり、翌年度繰越額は 2 億円、運用残額は 2,091 億円を加えた改定後現額 3,488 億円に対し、年度内運用額は 億円となった。 (単位:億円) 機関名 株式会社日本政策金融公庫(中小企業者向け業務) 沖縄振興開発金融公庫 独立行政法人奄美群島振興開発基金 改定 当初計画 (A) 前年度繰越額 (B) (C) 改定後現額 年度内運用額 (A+B+C) 翌年度繰越額 運用残額 240 ─ ─ 240 225 ─ 15 27 ─ ─ 27 14 ─ 13 2 ─ ─ 2 2 ─ ─ 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 10 ─ ─ 10 ─ ─ 10 預金保険機構 70 ─ ─ 70 ─ ─ 70 6 ─ ─ 6 ─ ─ 6 720 ─ ─ 720 41 2 677 50 独立行政法人都市再生機構 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 株式会社農林漁業成長産業化支援機構 株式会社日本政策投資銀行 株式会社民間資金等活用事業推進機構 50 ─ ─ 50 ─ ─ 650 ─ ─ 650 650 ─ ─ 50 ─ ─ 50 ─ ─ 50 株式会社商工組合中央金庫 260 ─ ─ 260 233 ─ 27 株式会社海外需要開拓支援機構 100 ─ 200 300 116 ─ 184 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構 372 ─ 531 903 96 ─ 807 株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構 200 ─ ─ 200 19 ─ 181 2,757 ─ 731 3,488 1,395 2 2,091 合 計 FILP REPORT 2016 43 参考資料 2 財政投融資特別会計(投資勘定) の資金の流れ (平成 27 年度決算) 歳出総額 6,696 歳入総額 11,732 償還金収入 211 産業投資支出 1,395 利子収入 1 納付金 629 配当金収入 1,723 出資回収金収入 13 事務取扱費 1 財政投融資 特別会計 投資勘定 一般会計へ繰入 2,300 歳入歳出差額 5,036 前年度剰余金受入 6,155 (地方公共団体金融機構) 3,000 産業投資支出の内訳 貸付金 (株) 日本政策金融公庫 (株) 農林漁業成長産業化支援機構 (株) 商工組合中央金庫 小計 35 ─ 233 268 出資金 雑収入 0 納付金 (単位:億円) 地方公共団体金融機構 納付金収入交付税及び 譲与税配付金特別会計 へ繰入 3,000 (株) 日本政策金融公庫 沖縄振興開発金融公庫 (独) 奄美群島振興開発基金 (独) 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 預金保険機構 (独) 都市再生機構 (独) 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (株) 日本政策投資銀行 (株) 民間資金等活用事業推進機構 (株) 海外需要開拓支援機構 (株) 海外交通・都市開発事業支援機構 (株) 海外通信・放送・郵便事業支援機構 小計 190 14 2 ─ ─ ─ 41 650 ─ 116 96 19 1,127 合計 1,395 Ⅲ 資料編 COLUMN 財政投融資計画の運用残 財政投融資の運用は、各機関の事業の進捗や資金繰りの状 況などを事前に確認し、資金需要に応じて行っています。その 結果、運用額が計画額を下回った場合は運用残が生じること があります。このような場合にも、財政融資については財投債 の発行抑制などによって資金の余剰が生じない仕組みとなっ ており、また、産業投資については「特別会計に関する法律」 第 8 条第 1 項の規定により財政投融資特別会計投資勘定の翌 年度の歳入に繰り入れることで翌年度以降の産業投資などの 財源に活用することとされています。 平成 27 年度における財政投融資の運用残が生じた主な理 由は、以下のとおりです。 44 FILP REPORT 2016 ◦一時的に業況の悪化した事業者に対するセーフティネット貸 付や東日本大震災からの復興に係る資金需要に落ち着きが 見られたことや、民間金融機関の貸出環境が改善したこと などのため、 ( 株)日本政策金融公庫に対する財政融資 1 兆 7,217 億円、産業投資 15 億円、政府保証 700 億円の運用 残が生じました。 ◦入札の結果事業費が想定を下回ったことなどのため、地方 公共団体に対する財政融資 3,990 億円の運用残が生じま した。 ◦資源価格低迷の影響を受け、本邦企業と資産買収先企業と の間で権益買収交渉が難航したことなどのため、 ( 独)石油 天然ガス・金属鉱物資源機構に対する産業投資 677 億円の 運用残が生じました。 ◦現地の事業計画に遅れが生じたことにより、鉄道整備事業 や都市開発事業などが案件組成に至らなかったことなどの ため、 ( 株)海外交通・都市開発事業支援機構に対する産業 投資 807 億円の運用残が生じました。 関係法令(抜粋) 財政融資資金法(昭和二十六年法律第百号) 財政融資資金の長期運用に対する特別措置に関する 法律(昭和四十八年法律第七号) (目的) 第一条 この法律は、財政融資資金を設置し、政府の特別会計の (趣旨) 積立金及び余裕金その他の資金で法律又は政令の規定により 第一条 この 法律は、財政融資資金( 財政融資資金法( 昭和 財政融資資金に預託されたもの、財政投融資特別会計の財政 二十六年法律第百号。以下「資金法」という。)第二条の財政 融資資金勘定の積立金及び余裕金並びに当該勘定からの繰入 融資資金をいう。以下同じ。)の長期の運用が国民経済の中で 金を統合管理し、その資金をもつて国、地方公共団体又は特別 果たす資源配分的機能の重要性にかんがみ、その適正かつ効 の法律により設立された法人に対して確実かつ有利な運用とな 果的な実施に資するため、国会の議決、財政投融資計画の国 る融資を行うことにより、公共の利益の増進に寄与することを目 会への提出その他必要な措置を定めるものとする。 的とする。 (国会の議決) (財政融資資金に充てる財源) 第二条 資金法の規定に基づき毎会計年度新たに運用する財政 第四条 財政融資資金は、次条若しくは第六条第一項又は他の 融資資金のうち、その運用の期間が五年以上にわたるもの (次 法律若しくは政令の規定により預託された資金(以下「財政融資 条の規定により運用することができるものを除く。) は、その運用 資金預託金」という。)、財政投融資特別会計の財政融資資金 を予定する金額(以下「長期運用予定額」という。) につき、運用 勘定の積立金及び余裕金並びに特別会計に関する法律(平成 対象区分ごとに、予算をもつて国会の議決を経なければならない。 十九年法律第二十三号)第六十四条第一項の規定による繰入 金をもつて充てる。 2 前項の運用対象区分とは、財政融資資金の運用対象を、国債 と資金法第十条第一項第九号に掲げる債券とその他のものとに 大別し、かつ、その他のものは、次に掲げる区分により区分し、更に、 (財政融資資金の運用) 第十条 財政融資資金は、次に掲げるものに運用することができる。 国に係るものにあつては会計別に、第二号及び第三号の法人に 係るものにあつては法人別に、それぞれ細分した区分をいう。 一 国 二 国に対する貸付け 二 資金法第十条第一項第三号に規定する法人 三 法律の定めるところにより、予算について国会の議決を経、 三 資金法第十条第一項第七号に規定する法人 又は承認を得なければならない法人の発行する債券 Ⅲ 資料編 一 国債 四 地方公共団体 四 前号に規定する法人に対する貸付け 五 地方債 六 地方公共団体に対する貸付け 七 特別の法律により設立された法人(第三号に規定する法人 (財政投融資計画) 第五条 内閣は、第二条第一項の議決を経ようとするときは、財 政投融資計画を国会に提出しなければならない。 を除く。)で国、第三号に規定する法人及び地方公共団体以 2 財政投融資計画は、次に掲げるものの予定額について、対象 外の者の出資のないもののうち、特別の法律により債券を発 区分(国、法人(地方公共団体を除く。)及び地方公共団体に区 行し得るものの発行する債券 分し、更に、国に係るものにあつては会計別に、法人(地方公共 八 前号に規定する法人に対する貸付け 団体を除く。) に係るものにあつては法人別に細分したものをいう。) 九 外国政府、国際機関及び外国の特別の法令により設立され ごとの内訳及び各対象区分ごとの総額を明らかにするものとする。 た外国法人の発行する債券 (次項において「外国債」 という。) 十 財政融資資金をもつて引受け、応募又は買入れを行つた債 券であつて政令で定めるものの金融機関その他政令で定め る法人に対する貸付け 2 前項の規定により外国債に運用する財政融資資金の額は、財 政融資資金の総額の十分の一を超えてはならない。 3 第一項の規定にかかわらず、財政融資資金は、特別会計に関 する法律第六十六条第一項各号に掲げる措置をとる必要があ るときは、同項第一号に規定する信託の受益権又は同項第二 号に規定する資産対応証券に運用することができる。 一 財政融資資金の運用のうち第二条第一項の規定により国 会の議決を経るものであつて、同条第二項各号に掲げる運用 対象区分に係るもの 二 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)第 五十条の投資(歳出予算の金額のうち財政法(昭和二十二 年法律第三十四号)第十四条の三第一項又は第四十二条た だし書の規定により使用することができるものを除き、貸付け にあつては、貸付けの期間が五年以上にわたる場合に限る。) 三 法人(第二条第二項第二号から第四号までに掲げる法人そ の他政令で定める法人に限る。)の債券及び借入金に係る債 務について国の行う債務の保証(債務保証の期間が五年以 上にわたる場合に限る。) 3 財務大臣は、財政投融資計画を作成するに当たつては、あらか FILP REPORT 2016 45 じめ財政制度等審議会の意見を聴かなければならない。 国の資産の額の当該年度の国内総生産の額に占める割合が、 平成十七年度末における当該割合の二分の一にできる限り近づ 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の 推進に関する法律(平成十八年法律第四十七号) 第三節 特別会計改革 (産業投資特別会計の見直し) くことを長期的な目安として、これに留意しつつ、次に掲げる措 置を講ずるものとする。 一 国の資産の保有の必要性を厳格に判断すること。 二 売却が可能と認められる国有財産の売却を促進すること。 三 過大と認められる剰余金等については、国債総額の抑制そ の他国民負担の軽減に資するため、その活用を図ること。 第三十七条 産業投資特別会計の産業投資勘定は、同勘定にお いて経理される投資の対象を必要な範囲に限定した上で、平成 二十年度までに、財政融資資金特別会計に移管するものとする。 2 前項の移管の後の勘定の在り方については、将来において、 (国の資産及び債務の管理の在り方の見直し) 第六十条 政府は、国の資産及び債務の管理に関し、次に掲げる 措置を講ずるものとする。 民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討するも 一 (略) のとする。 二 国有財産の性質に応じ、その証券化(資産の流動化に関す 3 (略) る法律(平成十年法律第百五号)第二条第二項に規定する 資産の流動化その他これに類する手法を用いて資産を譲渡し、 (財政融資資金特別会計に係る見直し) 又は信託する方法をいう。以下この号において同じ。) について、 第三十八条 財政融資資金特別会計においてその運用に関する 危険の分散を行うための手法の有無及び国民負担の軽減に 歳入歳出を経理される財政融資資金については、その規模を将 資するか否かを見極めつつ検討するほか、国の貸付金につい 来において適切に縮減されたものとするため、同特別会計の負 担において発行される公債の発行額を着実に縮減するとともに、 その償還の計画を作成するものとする。 ては、幅広い観点からその証券化の適否を検討すること。 三・四 (略) 2 (略) 2 財政融資資金の地方公共団体に対する貸付けについては、第 七条第一項の移行の状況を見極めつつ、段階的に縮減するも のとする。 Ⅲ 資料編 第五節 国の資産及び債務に関する改革 (趣旨及び基本指針) 第五十八条 国の資産及び債務に関する改革は、財政融資資金 の貸付金の残高の縮減を維持し、歳出の削減を徹底するほか、 国有財産(国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二条 に規定する国有財産をいう。以下同じ。)の売却、剰余金等(決 算上の剰余金及び特別会計における積立金をいう。以下同じ。) の見直しその他の措置を講ずることにより、国の資産(外国為替 資金特別会計法第一条に規定する外国為替等、年金積立金管 理運用独立行政法人に対する寄託金及び国有財産法第三条 第二項第二号の公共用財産その他これらに類する資産を除く。 次条において同じ。)の圧縮を図るとともに、民間の知見を積極 的に活用して国の資産及び債務の管理の在り方を見直すことに より行われるものとする。 2 政府は、前項の改革の推進に資するため、次に掲げる原則によ り財政運営に当たるとともに、国民の理解を深めるため、これら の原則に関連する情報を積極的に公表するものとする。 一 将来の国民負担を極力抑制すること。 二 市場金利の変動その他の要因が財政運営に与える影響を 極力抑制すること。 三 国の債務の残高を抑制すること。 四 剰余金等が過大とならないようにすること。 (国の資産の圧縮) 第五十九条 政府は、平成二十七年度以降の各年度末における 46 FILP REPORT 2016 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号) (設置) 第二条 次に掲げる特別会計を設置する。 一〜三 (略) 四 財政投融資特別会計 五〜十八 (略) 2 (略) (剰余金の処理) 第八条 各特別会計における毎会計年度の歳入歳出の決算上剰 余金を生じた場合において、当該剰余金から次章に定めるところ により当該特別会計の積立金として積み立てる金額及び資金に 組み入れる金額を控除してなお残余があるときは、これを当該特 別会計の翌年度の歳入に繰り入れるものとする。 2 前項の規定にかかわらず、同項の翌年度の歳入に繰り入れる ものとされる金額の全部又は一部に相当する金額は、予算で定 めるところにより、一般会計の歳入に繰り入れることができる。 (目的) 第五十条 財政投融資特別会計は、財政融資資金の運用並び に産業の開発及び貿易の振興のために国の財政資金をもって 行う投資(出資及び貸付けをいう。第五十四条第三号及び第 五十九条第一項において同じ。) に関する経理を明確にすること を目的とする。 (勘定区分) 第五十二条 財政投融資特別会計は、財政融資資金勘定及び投 資勘定に区分する。 一 信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律 (昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受け (資本並びに利益及び損失の処理) た金融機関に信託し、当該信託受益権を譲渡すること。 第五十六条 財政融資資金勘定において、毎会計年度の損益計 二 資産対応証券(資産の流動化に関する法律(平成十年法 算上生じた利益又は損失は、翌年度に繰り越して整理するもの 律第百五号)第二条第十一項に規定する資産対応証券をい とする。 う。) を当該年度内に発行する特定目的会社(同条第三項に 2 第五十八条第三項の規定による繰入金に相当する金額は、前 項の繰越利益の額から減額して整理するものとする。 規定する特定目的会社をいう。) に譲渡すること。 2 前項の規定に基づき運用資産を財政融資資金勘定に帰属さ せた場合には、当該運用資産の元本に相当する額を、同勘定か 第五十七条 投資勘定においては、附則第六十七条第一項第二 号の規定により設置する産業投資特別会計の廃止の際におけ る同会計の資本の額に相当する金額をもって資本とする。 2 投資勘定においては、第五十九条第一項に規定する一般会計 からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。 ら財政融資資金に繰り入れるものとする。 3 財務大臣は、第一項各号に掲げる措置をとった場合には、同項 第一号の規定により信託した運用資産又は同項第二号の規定 により譲渡した運用資産に係る元利金の回収その他回収に関す る業務を受託することができる。 3 第六条及び第五十五条の規定による一般会計からの繰入金 並びに前項に規定する一般会計からの繰入金に相当する金額は、 投資勘定の資本に組み入れて整理するものとする。 4 投資勘定において、毎会計年度の損益計算上利益を生じた場 特別会計に関する法律施行令 (平成十九年政令第百二十四号) 合には、利益積立金に組み入れて整理し、損失を生じた場合には、 利益積立金を減額して整理するものとする。 5 投資勘定においては、予算で定めるところにより、一般会計に 繰り入れることができる。 6 第八条第二項及び前項の規定による一般会計への繰入金に (繰越利益の貸借対照表における表示) 第四十四条 法第五十六条第一項の繰越利益は、貸借対照表に おいて、次に掲げるところにより区分して表示する。 一 当該年度末における財政投融資特別会計の財政融資資金 相当する金額は、第四項の利益積立金の額から減額して整理す 勘定の資産の合計額の千分の五十に相当する額(次号にお るものとする。 いて「上限額」という。)以下の部分 金利変動準備金 Ⅲ 資料編 二 上限額を超える部分 別途積立金 (積立金) 第五十八条 財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳 (積立金からの国債整理基金特別会計への繰入れに関する算定) 出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、当該 第四十五条 法第五十八条第三項に規定する政令で定めるとこ 年度の歳入の収納済額(次項において「収納済額」という。) から ろにより算定した金額は、同条第一項の積立金の額から法第 当該年度の歳出の支出済額と第七十条の規定による歳出金の 五十六条第一項の繰越利益の額を控除した額に法第五十四条 翌年度への繰越額のうち支払義務の生じた歳出金であって当 第二号に掲げる当該年度の予定貸借対照表上の資産の合計額 該年度の出納の完結までに支出済みとならなかったものとの合 の千分の五十に相当する額を加えた金額に相当する金額とする。 計額(次項において「支出済額等」という。) を控除した金額に相 当する金額を、積立金として積み立てるものとする。 2 財政融資資金勘定の毎会計年度の決算上収納済額が支出済 額等に不足する場合には、前項の積立金から補足するものとする。 3 第一項の積立金が毎会計年度末において政令で定めるところ 東日本大震災からの復興のための施策を実施するた めに必要な財源の確保に関する特別措置法 (平成二十三年法律第百十七号) により算定した金額を超える場合には、予算で定めるところにより、 その超える金額に相当する金額の範囲内で、同項の積立金から 財政融資資金勘定の歳入に繰り入れ、当該繰り入れた金額を、 (財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの国債整理基金 特別会計への繰入れ) 同勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れることができる。 第三条 政府は、平成二十四年度から平成二十七年度までの間 4 財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算 において、特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三 上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。 号。以下「特別会計法」という。)第五十八条第三項の規定にか かわらず、財政投融資特別会計財政融資資金勘定から、予算で (財政融資資金の運用の財源に充てるための措置) 第六十六条 財務大臣は、財政融資資金において運用の財源に 定めるところにより、国債整理基金特別会計に繰り入れることが できる。 充てるために必要があるときは、財政融資資金の運用資産(以 2 前項の規定による繰入金は、財政投融資特別会計財政融資 下この条において「運用資産」という。) を財政融資資金勘定に 資金勘定の歳出とし、当該繰入金に相当する金額を特別会計法 帰属させ、当該運用資産について、当該帰属させた年度内に、 第五十八条第一項の積立金から同勘定の歳入に繰り入れるも 次に掲げる措置をとることができる。 のとする。 FILP REPORT 2016 47 3 前項に規定する繰入金に相当する金額は、特別会計法第 五十六条第一項の繰越利益の額から減額して整理するものとする。 附 則 (財政投融資特別会計財政融資資金勘定の健全な運営を確保 (財政投融資特別会計投資勘定からの国債整理基金特別会計 への繰入れ) するために必要な措置) 第二条 特別会計法第六条の規定にかかわらず、平成二十四年 第三条の二 政府は、平成二十八年度から平成三十四年度まで 度から平成三十二年度までの間、財政投融資特別会計財政融 の間において、財政投融資特別会計投資勘定から、予算で定め 資資金勘定の歳入歳出の決算上、特別会計法第五十八条第 るところにより、国債整理基金特別会計に繰り入れることができる。 2 前項の規定による繰入金は、財政投融資特別会計投資勘定 の歳出とする。 3 前項に規定する繰入金に相当する金額は、特別会計法第 一項に規定する収納済額が同項に規定する支出済額等に不足 すると見込まれ、かつ、当該不足を同条第二項の規定により補 足することができないと見込まれる場合においては、当該補足す ることができないと見込まれる金額に相当する金額を限度として、 五十七条第四項の利益積立金の額から減額して整理するもの 特別会計法第五十三条第一項第二号の経費(同号トに規定す とする。 る公債の償還金を除く。) に充てるため、予算で定めるところにより、 一般会計から同勘定に繰り入れることができる。 (日本たばこ産業株式会社の株式の国債整理基金特別会計へ の所属替等) 2 前項の規定による繰入金は、財政投融資特別会計財政融資 資金勘定の歳入とする。 第四条 特別会計法附則第二百二十五条第四項の規定により財 政投融資特別会計の投資勘定に帰属した日本たばこ産業株式 会社(以下この項において「会社」という。)の株式のうち、会社 (復興施策に必要な財源の確保等についての見直し) 第十二条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、東日 が発行している株式(株主総会において決議することができる事 本大震災からの復興の状況等を勘案して、復興費用の在り方及 項の全部について議決権を行使することができないものと定め び復興施策に必要な財源を確保するための各般の措置の在り られた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の 方について見直しを行うものとする。 三分の一を超えて保有するために必要な数を上回る数に相当す る数の株式は、同勘定から無償で国債整理基金特別会計に所 属替をするものとする。 Ⅲ 資料編 2 政府は、前項の規定により国債整理基金特別会計に所属替を した株式については、できる限り早期に処分するものとする。 (租税収入以外の収入による財源の確保) 第十三条 政府は、前条の規定による見直しを行うに際し、第二 章及び第三章に規定するもののほか、平成二十三年度から平成 三十四年度までの間において二兆円に相当する金額の償還費 用の財源に充てる収入を確保することを旨として次に掲げる措 (復興特別税の収入の使途等) 第七十二条 平成二十四年度から平成四十九年度までの間にお 一 日本たばこ産業株式会社の株式について、たばこ事業法等 ける復興特別税の収入は、復興費用及び償還費用 (復興債(当 に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、そ 該復興債に係る借換国債を含む。次条、第七十四条第一項及 の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検 び附則第十七条において同じ。) の償還に要する費用 (借換国債 討を行うこと。 を発行した場合においては、当該借換国債の収入をもって充てら れる部分を除く。) をいう。以下同じ。) の財源に充てるものとする。 二 (略) 2 政府は、前項各号の検討の結果、同項各号に規定する株式の 2 平成二十四年度から平成二十七年度までの間における第三条 全部又は一部を保有する必要がないと認めるときは、法制上の の規定による財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの国 措置その他必要な措置を講じた上で、当該株式について、でき 債整理基金特別会計への繰入金及び平成二十八年度から平 る限り早期に処分するものとする。 成三十四年度までの間における第三条の二の規定による財政 投融資特別会計投資勘定からの国債整理基金特別会計への 繰入金は、償還費用の財源に充てるものとする。 3 次に掲げる株式の処分により平成三十四年度までに生じた収 入は、償還費用の財源に充てるものとする。 一 第四条第一項の規定により国債整理基金特別会計に所属 替をした日本たばこ産業株式会社の株式 二〜四 (略) 4 (略) 48 置その他の措置を講ずるものとする。 FILP REPORT 2016 財政投融資計画 財政投融資計画・残高の推移 一般財政投融資ベース 区 分 平成19年度 (単位:億円) 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 財政融資 平成27年度 平成28年度 100,876 当初計画 94,228 93,880 119,918 135,057 109,101 135,242 130,621 117,616 109,610 改定計画 94,228 120,024 184,421 137,157 165,392 145,138 137,496 120,593 112,529 実 績 76,572 99,508 135,188 107,594 101,368 105,824 101,855 91,014 89,242 残 高 1,855,454 1,700,618 1,619,062 1,522,635 1,432,515 1,355,801 1,274,028 1,203,339 1,138,672 産業投資 当初計画 321 1,040 1,138 974 2,912 1,804 2,638 3,172 2,757 改定計画 321 1,545 3,821 1,214 3,262 5,863 2,838 3,402 2,757 実 績 81 1,441 3,190 1,002 2,988 5,120 1,450 1,417 1,185 残 高 33,176 33,715 37,013 37,898 40,625 45,527 46,918 48,097 49,004 政府保証 当初計画 47,073 43,769 37,576 47,538 37,046 39,436 50,637 41,012 33,848 改定計画 47,073 44,269 50,876 47,538 37,046 39,436 50,637 41,012 33,848 財政投融資合計 実 績 42,868 37,833 33,181 30,869 32,886 37,793 46,072 35,192 29,063 残 高 328,722 338,348 343,197 331,077 338,157 356,154 371,665 370,949 355,668 当初計画 141,622 138,689 158,632 183,569 149,059 176,482 183,896 161,800 146,215 改定計画 141,622 165,838 239,118 185,909 205,700 190,437 190,971 165,007 149,134 2,973 30,962 134,811 実 績 119,520 138,782 171,559 139,465 137,241 148,737 149,377 127,623 119,490 残 高 2,217,352 2,072,682 1,999,272 1,891,610 1,811,298 1,757,482 1,692,611 1,622,385 1,543,344 平成26年度 平成27年度 平成28年度 100,876 (注) 財政投融資制度の改革に伴い、平成 13 年度から廃止された資金運用事業を除いた一般財政投融資ベースで計上しています。 含資金運用事業ベース 区 分 平成19年度 (単位:億円) 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 94,228 93,880 119,918 135,057 109,101 135,242 130,621 117,616 109,610 94,228 120,024 184,421 137,157 165,392 145,138 137,496 120,593 112,529 実 績 76,572 99,508 135,188 107,594 101,368 105,824 101,855 91,014 89,242 残 高 2,089,554 1,787,618 1,639,062 1,522,635 1,432,515 1,355,801 1,274,028 1,203,339 1,138,672 産業投資 当初計画 321 1,040 1,138 974 2,912 1,804 2,638 3,172 2,757 改定計画 321 1,545 3,821 1,214 3,262 5,863 2,838 3,402 2,757 実 績 81 1,441 3,190 1,002 2,988 5,120 1,450 1,417 1,185 残 高 33,176 33,715 37,013 37,898 40,625 45,527 46,918 48,097 49,004 政府保証 当初計画 47,073 43,769 37,576 47,538 37,046 39,436 50,637 41,012 33,848 改定計画 47,073 44,269 50,876 47,538 37,046 39,436 50,637 41,012 33,848 財政投融資合計 実 績 42,868 37,833 33,181 30,869 32,886 37,793 46,072 35,192 29,063 残 高 328,722 338,348 343,197 331,077 338,157 356,154 371,665 370,949 355,668 当初計画 141,622 138,689 158,632 183,569 149,059 176,482 183,896 161,800 146,215 改定計画 141,622 165,838 239,118 185,909 205,700 190,437 190,971 165,007 149,134 実 績 119,520 138,782 171,559 139,465 137,241 148,737 149,377 127,623 119,490 残 高 2,451,452 2,159,682 2,019,272 1,891,610 1,811,298 1,757,482 1,692,611 1,622,385 1,543,344 Ⅲ 資料編 財政融資 当初計画 改定計画 2,973 30,962 134,811 (注) 1. 財政投融資制度の改革に伴い、平成 13 年度から廃止された資金運用事業を含めたベースで計上しています。 2. 実績欄の計数は、資金年度†ベースによる計数整理を行ったものです。また、平成 27 年度実績は平成 27 年度決算時点の見込値です。 3. 残高欄の計数は、財政融資資金及び簡易生命保険資金の引き受けた債券は引受価格(収入金ベース)で計上し、政府保証債は額面金額で計上しています。 FILP REPORT 2016 49 平成 26 年度財政投融資計画及び実績 区 分 財政融資 当初計画 改定計画 161 161 29 29 (単位:億円) 産業投資 実 績 当初計画 改定計画 90 ─ ─ 27 ─ ─ 政府保証 実 績 当初計画 改定計画 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 財政投融資合計 実 績 当初計画 改定計画 実 績 ─ 161 161 90 ─ 29 29 27 32,674 特別会計 エネルギー対策特別会計 食料安定供給特別会計 政府関係機関 株式会社日本政策金融公庫 49,060 49,860 30,919 455 655 655 1,850 1,850 1,100 51,365 52,365 沖縄振興開発金融公庫 825 825 825 25 25 17 ─ ─ ─ 850 850 842 株式会社国際協力銀行 3,000 3,000 2,397 310 310 310 5,000 5,000 3,728 8,310 8,310 6,435 独立行政法人国際協力機構 4,220 4,220 1,975 ─ ─ ─ 600 600 571 4,820 4,820 2,546 独立行政法人 住宅金融支援機構 2,280 2,280 495 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,280 2,280 495 独立行政法人都市再生機構 5,561 5,561 4,213 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 5,561 5,561 4,213 79 82 82 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 79 82 82 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 6,300 6,300 6,300 6,300 6,300 6,300 557 557 463 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 557 557 463 34 34 22 810 810 2 ─ ─ ─ 844 844 24 独立行政法人福祉医療機構 3,986 3,986 3,986 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 3,986 3,986 3,986 独立行政法人国立病院機構 336 336 336 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 336 336 336 独立行政法人 国立がん研究センター 19 19 18 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 19 19 18 独立行政法人 国立国際医療研究センター 32 32 28 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 32 32 28 独立行政法人 地域医療機能推進機構 319 319 12 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 319 319 12 日本私立学校 振興・共済事業団 367 451 451 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 367 451 451 独立行政法人 国立大学財務・経営センター 561 561 549 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 561 561 549 8,596 8,596 8,296 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 8,596 8,596 8,296 64 64 64 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 64 64 64 独立行政法人日本高速道路 保有・債務返済機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 19,400 19,400 19,400 19,400 19,400 19,400 独立行政法人 奄美群島振興開発基金 ─ ─ ─ 2 2 2 ─ ─ ─ 2 2 2 預金保険機構 ─ ─ ─ ─ 30 30 ─ ─ ─ ─ 30 30 34,530 36,620 32,766 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 34,530 36,620 32,766 一般財団法人 民間都市開発推進機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 310 310 ─ 310 310 ─ 株式会社商工組合中央金庫 ─ ─ ─ 135 135 135 ─ ─ ─ 135 135 135 株式会社農林漁業 成長産業化支援機構 ─ ─ ─ 150 150 ─ ─ ─ ─ 150 150 ─ 新関西国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 300 300 300 300 300 300 中部国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 330 330 297 330 330 297 株式会社海外交通・ 都市開発事業支援機構 ─ ─ ─ 585 585 150 510 510 ─ 1,095 1,095 150 株式会社民間資金等 活用事業推進機構 ─ ─ ─ 300 300 ─ 2,912 2,912 ─ 3,212 3,212 ─ 3,000 3,000 3,000 ─ ─ ─ 3,500 3,500 3,496 6,500 6,500 6,496 ─ ─ ─ 100 100 ─ ─ ─ ─ 100 100 ─ ─ ─ ─ 300 300 116 ─ ─ ─ 300 300 116 117,616 120,593 91,014 3,172 3,402 1,417 41,012 41,012 独立行政法人等 独立行政法人水資源機構 地方公共団体金融機構 独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 独立行政法人石油天然ガス・ 金属鉱物資源機構 Ⅲ 資料編 独立行政法人 日本学生支援機構 独立行政法人 森林総合研究所 地方公共団体 地方公共団体 特殊会社等 株式会社日本政策投資銀行 株式会社産業革新機構 株式会社 海外需要開拓支援機構 合 計 (注) 1. 実績欄の計数は、資金年度ベースによる計数整理を行ったものです。 50 2. 財政融資は全額財政融資資金です。 FILP REPORT 2016 35,192 161,800 165,007 127,623 平成 27 年度財政投融資計画及び実績 区 分 財政融資 当初計画 改定計画 食料安定供給特別会計 32 32 エネルギー対策特別会計 78 78 (単位:億円) 産業投資 実 績 当初計画 改定計画 31 ─ ─ 72 ─ ─ 政府保証 実 績 当初計画 改定計画 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 財政投融資合計 実 績 当初計画 改定計画 実 績 ─ 32 32 31 ─ 78 78 72 29,678 特別会計 政府関係機関 株式会社日本政策金融公庫 45,520 45,520 28,303 240 240 225 1,850 1,850 1,150 47,610 47,610 沖縄振興開発金融公庫 680 680 680 27 27 14 ─ ─ ─ 707 707 694 株式会社国際協力銀行 2,500 2,500 2,449 ─ ─ ─ 5,000 5,000 4,167 7,500 7,500 6,616 独立行政法人国際協力機構 3,766 3,766 2,973 ─ ─ ─ 600 600 ─ 4,366 4,366 2,973 ─ ─ ─ 2 2 2 ─ ─ ─ 2 2 2 367 728 728 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 367 728 728 独立行政法人 日本学生支援機構 7,797 7,797 7,797 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 7,797 7,797 7,797 独立行政法人福祉医療機構 4,608 4,608 4,462 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 4,608 4,608 4,462 独立行政法人国立病院機構 345 345 335 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 345 345 335 国立研究開発法人 国立がん研究センター 15 15 15 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 15 15 15 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 33 33 33 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 33 33 33 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 15 15 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 15 15 ─ 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 20 20 20 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 20 20 20 570 570 553 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 570 570 553 48 48 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 48 48 ─ 549 549 394 10 10 ─ ─ ─ ─ 559 559 394 独立行政法人等 独立行政法人 奄美群島振興開発基金 日本私立学校 振興・共済事業団 独立行政法人 国立大学財務・経営センター 独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 預金保険機構 ─ ─ ─ 70 70 ─ ─ ─ ─ 70 70 ─ 独立行政法人 住宅金融支援機構 2,100 2,100 396 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,100 2,100 396 独立行政法人都市再生機構 4,714 4,714 4,524 6 6 ─ ─ ─ ─ 4,720 4,720 4,524 独立行政法人日本高速道路 保有・債務返済機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 12,510 12,510 12,510 12,510 12,510 12,510 91 91 91 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 91 91 91 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 7,200 7,200 7,200 7,200 7,200 7,200 63 63 63 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 63 63 63 9 9 7 720 720 43 ─ ─ ─ 729 729 50 32,690 35,248 32,317 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 32,690 35,248 32,317 ─ ─ ─ 50 50 ─ ─ ─ ─ 50 50 ─ 独立行政法人水資源機構 地方公共団体金融機構 国立研究開発法人 森林総合研究所 独立行政法人石油天然ガス・ 金属鉱物資源機構 Ⅲ 資料編 独立行政法人 地域医療機能推進機構 地方公共団体 地方公共団体 特殊会社等 株式会社農林漁業 成長産業化支援機構 株式会社日本政策投資銀行 3,000 3,000 3,000 650 650 650 3,500 3,500 3,440 7,150 7,150 7,090 新関西国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 200 200 200 200 200 200 一般財団法人 民間都市開発推進機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 310 310 118 310 310 118 中部国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 338 338 278 338 338 278 株式会社民間資金等 活用事業推進機構 ─ ─ ─ 50 50 ─ 2,000 2,000 ─ 2,050 2,050 ─ 株式会社商工組合中央金庫 ─ ─ ─ 260 260 233 ─ ─ ─ 260 260 233 株式会社 海外需要開拓支援機構 ─ ─ ─ 100 100 ─ ─ ─ ─ 100 100 ─ 株式会社海外交通・ 都市開発事業支援機構 ─ ─ ─ 372 372 ─ 340 340 ─ 712 712 ─ 株式会社海外通信・放送・ 郵便事業支援機構 ─ ─ ─ 200 200 19 ─ ─ ─ 200 200 19 109,610 112,529 89,242 2,757 2,757 1,185 33,848 33,848 合 計 29,063 146,215 149,134 119,490 (注) 1. 実績欄の計数は、資金年度ベースによる計数整理を行ったもので、平成 27 年度決算時点の見込値です。 2. 財政融資は全額財政融資資金です。 FILP REPORT 2016 51 平成 28 年度財政投融資計画 区 分 (単位:億円) 財政融資 産業投資 政府保証 (参考) 財政投融資 自己資金等 特別会計 食料安定供給特別会計 27 ─ ─ 27 293 エネルギー対策特別会計 57 ─ ─ 57 15,858 39,410 440 1,850 41,700 781 23 ─ 804 政府関係機関 株式会社日本政策金融公庫 沖縄振興開発金融公庫 株式会社国際協力銀行 4,670 330 8,000 13,000 独立行政法人国際協力機構 3,930 ─ 750 4,680 417 ─ ─ 417 ( 2,937) 20,468 ( 250) 459 ( 200) 7,600 ( 600) 5,845 独立行政法人等 日本私立学校振興・共済事業団 独立行政法人日本学生支援機構 7,944 ─ ─ 7,944 独立行政法人福祉医療機構 4,674 ─ ─ 4,674 独立行政法人国立病院機構 283 ( 1,200) △ 258 ( 200) △ 127 798 ─ ─ 798 184 国立研究開発法人国立がん研究センター 35 ─ ─ 35 14 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 20 ─ ─ 20 9 国立研究開発法人国立成育医療研究センター 4 ─ ─ 4 ─ 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 19 ─ ─ 19 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 478 ─ ─ 478 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 430 12 ─ 442 Ⅲ 資料編 独立行政法人住宅金融支援機構 1,600 ─ ─ 1,600 独立行政法人都市再生機構 4,125 48 ─ 4,173 ─ ─ 9,560 9,560 51 ─ ─ 51 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 独立行政法人水資源機構 地方公共団体金融機構 国立研究開発法人森林総合研究所 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 2 ( 50) 43 ( 1,035) 2,906 ( 23,386) 25,033 ( 600) 9,539 ( 2,500) 24,265 ( 40) 1,414 ─ ─ 5,600 5,600 22,564 62 ─ ─ 62 260 9 560 ─ 569 619 28,335 ─ ─ 28,335 84,127 ─ 50 ─ 50 地方公共団体 地方公共団体 特殊会社等 株式会社農林漁業成長産業化支援機構 株式会社日本政策投資銀行 150 ( 4,000) 3,000 500 3,500 7,000 新関西国際空港株式会社 ─ ─ 280 280 一般財団法人民間都市開発推進機構 ─ ─ 310 310 中部国際空港株式会社 ─ ─ 93 93 株式会社民間資金等活用事業推進機構 ─ 30 138 168 株式会社商工組合中央金庫 ─ 230 ─ 230 株式会社海外需要開拓支援機構 ─ 170 ─ 170 130 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構 ─ 380 520 900 51 株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構 ─ 200 361 561 100,876 2,973 30,962 134,811 合 計 15,150 ( 4) 168 210 ( 149) 539 1,000 ( 2,660) 26,270 ─ ( 39,811) (注) 1. 計数は、平成 28 年度当初計画額です。 52 2.「 (参考)自己資金等」欄の( )書は、財投機関債(独立行政法人等が民間金融市場において個別に発行する政府保証のない公募債券をいう。)の発行により調達する金額を内 書したものです。 3. 財政融資は全額財政融資資金です。 FILP REPORT 2016 平成 25・26・27 年度末財政投融資計画残高 財政融資 区 分 (単位:億円) 産業投資 財政融資資金 政府保証 合 計 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 9,744 5,173 3,632 9,744 5,173 3,632 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 9,744 5,173 3,632 519 513 498 519 513 498 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 519 513 498 国有林野事業 債務管理特別会計 3,846 3,407 2,969 3,846 3,407 2,969 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 3,846 3,407 2,969 エネルギー対策特別会計 2,765 2,572 2,293 2,765 2,572 2,293 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,765 2,572 2,293 社会資本整備 事業特別会計 6,415 5,782 5,192 6,415 5,782 5,192 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 6,415 5,782 5,192 161,388 151,737 140,035 161,388 151,737 140,035 一般会計及び特別会計 一般会計 食料安定供給特別会計 自動車安全 特別会計 政府関係機関 5,357 6,012 6,235 11,950 10,900 沖縄振興開発金融公庫 5,309 5,210 5,066 5,309 5,210 5,066 73 91 104 ─ ─ ─ 5,382 5,300 5,171 株式会社国際協力銀行 37,048 34,003 29,043 37,048 34,003 29,043 13,400 13,710 13,710 21,446 25,727 23,929 71,894 73,440 66,682 独立行政法人国際協力機構 17,820 17,036 17,565 17,820 17,036 17,565 ─ ─ ─ ─ 601 563 17,820 17,636 18,128 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 648 604 601 ─ ─ ─ 648 604 601 独立行政法人 奄美群島振興開発基金 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 82 84 86 ─ ─ ─ 82 84 86 日本私立学校 振興・共済事業団 2,249 2,525 3,053 2,249 2,525 3,053 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,249 2,525 3,053 独立行政法人 日本学生支援機構 49,441 53,324 56,515 49,441 53,324 56,515 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 49,441 53,324 56,515 独立行政法人福祉医療機構 28,383 29,397 30,819 28,383 29,397 30,819 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 28,383 29,397 30,819 独立行政法人国立病院機構 4,124 3,976 4,015 4,124 3,976 4,015 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 4,124 3,976 4,015 180 161 167 180 161 167 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 180 161 167 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター※ 13 10 25 13 10 25 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 13 10 25 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター※ 29 28 27 29 28 27 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 29 28 27 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター※ 186 199 207 186 199 207 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 186 199 207 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター※ 75 68 61 75 68 61 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 75 68 61 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター※ 5 4 23 5 4 23 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 5 4 23 独立行政法人 国立大学財務・経営センター 7,570 7,364 7,236 7,570 7,364 7,236 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 7,570 7,364 7,236 独立行政法人 地域医療機能推進機構 ─ 12 12 ─ 12 12 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 12 12 独立行政法人 環境再生保全機構 51 14 ─ 51 14 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 51 14 ─ 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備 支援機構 8,170 6,703 5,612 8,170 6,703 5,612 503 503 503 ─ ─ ─ 8,673 7,205 6,115 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術 総合開発機構※ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 754 754 754 ─ ─ ─ 754 754 754 独立行政法人 情報処理推進機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 37 37 37 ─ ─ ─ 37 37 37 国立研究開発法人 科学技術振興機構※ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 734 734 734 ─ ─ ─ 734 734 734 国立研究開発法人 農業・食品産業技術 総合研究機構※ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 336 335 61 ─ ─ ─ 336 335 61 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所※ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 353 353 352 ─ ─ ─ 353 353 352 国立研究開発法人 情報通信研究機構※ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 626 626 626 ─ ─ ─ 626 626 626 預金保険機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 100 130 130 ─ ─ ─ 100 130 130 88,423 130,355 109,130 89,312 株式会社日本政策金融公庫 9,200 178,695 168,649 155,471 独立行政法人等 国立研究開発法人 国立がん研究センター※ 130,355 109,130 88,423 889 889 889 ─ ─ ─ 131,244 110,019 独立行政法人都市再生機構 104,440 103,499 102,903 104,389 103,477 102,899 612 612 612 ─ ─ ─ 105,052 104,111 103,515 FILP REPORT 2016 Ⅲ 資料編 独立行政法人 住宅金融支援機構 53 平成 25・26・27 年度末財政投融資計画残高 (つづき) 区 分 財政融資 (単位:億円) 産業投資 財政融資資金 政府保証 合 計 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 89 68 47 89 68 47 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 89 68 47 独立行政法人 日本高速道路保有・債務 返済機構 10,504 3,557 3,035 10,504 3,557 3,035 ─ ─ ─ 211,844 213,896 206,458 222,348 217,453 209,492 独立行政法人水資源機構 4,305 3,940 3,490 4,305 3,940 3,490 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 4,305 3,940 3,490 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 89,758 83,973 80,418 89,758 83,973 80,418 2,011 1,841 1,686 2,011 1,841 1,686 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,011 1,841 1,686 38 54 55 38 54 55 1,829 1,851 1,892 ─ ─ ─ 1,867 1,905 1,947 632,912 609,453 583,557 521,143 510,165 496,203 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 632,912 609,453 583,557 独立行政法人等 独立行政法人 勤労者退職金共済機構 地方公共団体金融機構 国立研究開発法人 森林総合研究所※ 独立行政法人石油天然ガス・ 金属鉱物資源機構 地方公共団体 地方公共団体 特殊会社等 株式会社農林漁業成長 産業化支援機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 300 300 300 ─ ─ ─ 300 300 300 40,595 39,255 38,211 40,595 39,255 38,211 15,539 15,539 15,979 26,489 29,637 29,441 82,623 84,431 83,631 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,860 2,860 2,860 ─ ─ ─ 2,860 2,860 2,860 1,233 1,106 983 1,233 1,106 983 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 1,233 1,106 983 東日本高速道路株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 1,700 600 100 1,700 600 100 首都高速道路株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 783 207 122 783 207 122 西日本高速道路株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 2,254 114 114 2,254 114 114 阪神高速道路株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 216 111 35 216 111 35 成田国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 319 148 ─ 319 148 ─ 新関西国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 469 469 469 3,600 3,542 3,498 4,069 4,011 3,967 一般財団法人 民間都市開発推進機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 108 100 218 108 100 218 中部国際空港株式会社 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 1,198 1,395 1,573 1,198 1,395 1,573 株式会社民間資金等活用 事業推進機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 100 100 100 ─ ─ ─ 100 100 100 株式会社商工組合中央金庫 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 1,016 1,151 1,384 ─ ─ ─ 1,016 1,151 1,384 株式会社 海外需要開拓支援機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 300 300 416 ─ ─ ─ 300 300 416 株式会社海外交通・ 都市開発事業支援機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 54 150 ─ ─ ─ ─ 54 150 株式会社海外通信・放送・ 郵便事業支援機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 19 ─ ─ ─ ─ ─ 19 1,271,811 1,201,122 1,136,456 1,159,990 1,101,813 1,049,097 株式会社日本政策投資銀行 株式会社産業革新機構 東京地下鉄株式会社 Ⅲ 資料編 小 計 信託受益権等 合 計 46,918 48,097 2,216 ─ ─ 1,274,028 1,203,339 1,138,672 1,162,207 1,104,029 1,051,313 46,918 48,097 2,216 2,216 2,216 2,216 2,216 49,004 371,665 370,949 355,668 1,690,395 1,620,169 1,541,128 ─ ─ ─ ─ 2,216 2,216 2,216 49,004 371,665 370,949 355,668 1,692,611 1,622,385 1,543,344 (注) 1. 財政融資資金の引き受けた債券は引受価格(収入金ベース)で計上し、政府保証債は額面金額で計上しています。 54 2. 「財政融資」は、財政融資資金、郵便貯金資産及び簡易生命保険資産(平成 19 年 9 月末までの日本郵政公社の郵便貯金資金及び簡易生命保険資金を含む。)の残高を計上し ています。 3.「産業投資」は、財政投融資特別会計投資勘定の出資金及び貸付金の残高を計上しています。 4. 「一般会計」は、旧国営土地改良事業特別会計、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構、旧国立高度専門医療センター特別会計及び旧社会資本整備事業特別会計か らの承継分を計上しています。 5. ※印のある機関は、独立行政法人制度改革に伴い、平成 27 年 4 月 1 日に「独立行政法人」から「国立研究開発法人」へ移行した機関です。 FILP REPORT 2016 財政投融資使途別分類表 (単位:億円) 財政融資 区 分 27 年度 ⑴ 中小零細企業 ⑵ 農林水産業 ⑶ 教育 ⑷ 福祉・医療 ⑸ 環境 ⑹ 産業・イノベーション ⑺ 住宅 ⑻ 社会資本 ⑼ 海外投融資等 28 年度 27 年度 政府保証 28 年度 27 年度 合 計 28 年度 27 年度 28 年度 32,422 29,573 252 447 1,802 1,799 34,476 2,754 2,847 50 50 ─ ─ 2,804 31,819 2,897 10,305 10,520 ─ ─ 71 73 10,377 10,593 7,357 7,802 ─ ─ 374 307 7,731 8,109 609 619 ─ ─ ─ ─ 609 619 5,063 4,515 827 628 3,500 3,500 9,390 8,643 7,265 6,085 ─ ─ 155 128 7,421 6,213 17,924 15,543 56 78 22,005 15,524 39,985 31,145 20,001 6,266 8,600 1,572 1,770 5,940 9,631 13,778 19,643 14,772 ─ ─ ─ ─ 19,643 14,772 109,610 100,876 2,757 2,973 33,848 30,962 146,215 134,811 ⑽ その他 合 計 産業投資 (注) 計数は、それぞれ四捨五入によっているので、端数において合計とは合致しないものがあります。 財政投融資原資の状況 (単位:億円) 平成 24 年度 区 分 当初計画 財政融資 財政融資資金 実績 当初計画 平成 26 年度 実績 当初計画 平成 27 年度 実績 当初計画 平成 28 年度 実績 当初計画 135,242 105,824 130,621 101,855 117,616 91,014 109,610 89,242 100,876 135,242 105,824 130,621 101,855 117,616 91,014 109,610 89,242 100,876 産業投資 財政投融資特別会計投資勘定 政府保証 政府保証国内債 1,804 5,120 2,638 1,450 3,172 1,417 2,757 1,185 2,973 1,804 5,120 2,638 1,450 3,172 1,417 2,757 1,185 2,973 39,436 37,793 50,637 46,072 41,012 35,192 33,848 29,063 30,962 35,821 34,471 42,537 38,497 33,912 29,397 26,748 23,456 20,212 3,615 3,322 8,100 7,575 7,100 5,795 7,100 5,607 10,750 176,482 148,737 183,896 149,377 161,800 127,623 146,215 119,490 134,811 Ⅲ 資料編 政府保証外債 合 計 平成 25 年度 (注) 実績欄の計数は、資金年度ベースによる計数整理を行ったものです。また、平成 27 年度実績は平成 27 年度決算時点の見込値です。 財投債の発行状況 財投債の残存期間別残高 残存期間区分 1 年以下 (単位:億円) 1 年超 2 年以下 2 年超 3 年以下 3 年超 4 年以下 4 年超 5 年以下 5 年超 6 年以下 6 年超 7 年以下 7 年超 8 年以下 8 年超 9 年以下 9 年超 10 年以下 10 年超 合 計 平成 25 年度末 187,624 165,068 149,120 83,693 65,675 52,552 34,563 59,239 52,490 43,095 148,986 平成 26 年度末 162,199 194,635 83,257 66,474 105,336 34,563 59,239 52,490 43,697 51,404 136,616 1,042,104 989,910 平成 27 年度末 194,635 136,888 66,474 105,336 90,814 59,239 52,490 43,697 51,404 35,306 124,871 961,155 (注) 計数は、額面ベースです。ただし、物価連動債については、各年度末時点における想定元金額をそれぞれ計上しています。 財投債の消化方式別内訳 区 分 (単位:億円) 市中消化 財投債の年限別発行、償還及び残高 合 計 平成 25 年度(実績) 106,999 106,999 平成 26 年度(実績) 139,862 139,862 平成 27 年度(実績) 133,444 133,444 平成 28 年度(予定) 165,000 165,000 40 年債 500 500 30 年債 800 800 20 年債 5,250 5,250 10 年債 38,550 38,550 5 年債 57,750 57,750 2 年債 62,150 62,150 (注) 計数は、平成 25~27 年度については額面ベース、平成 28 年度については 収入金ベースです。 平成 27 年度中 発行額 40 年債 ─ 369 ─ 369 30 年債 29,647 ─ ─ 29,647 20 年債 179,067 1,573 ─ 180,641 17,258 ─ ─ 17,258 484,908 21,620 108,119 398,409 年 限 15 年変動利付債 (平成 28 年度発行財投債の種類別発行予定額) (単位:億円) 平成 26 年度末 残高 10 年債 10 年債(物価連動) 5 年債 2 年債 合 計 2,531 ─[ 4] 197,420 56,251 79,078 989,910 53,631 133,444[ 4] 平成 27 年度中 平成 27 年度末 償還額 残高 742 1,794 20,907 232,764 32,435 100,273 162,203 961,155 (注) 1. 計数は、額面ベースです。 2. 10 年債(物価連動)及び合計の平成 27 年度中発行額欄の[ ]書は、平成 27 年度中 に満期償還を迎えた償還元金に満期償還日時点の連動係数を乗じた結果生じた想定 元金の増減分を外書きしたものです。 FILP REPORT 2016 55 財投機関債の発行状況 財投機関債の平成 26・27 年度発行予定及び実績並びに平成 28 年度発行予定 (単位:億円) 金 額 機関名 平成 26 年度 予 定 平成 27 年度 実 績 予 定 平成 28 年度 実 績 予 定 株式会社日本政策金融公庫 3,200 2,150 3,000 2,150 2,937 国民一般向け業務 1,900 1,500 1,800 1,400 1,700 中小企業者向け業務 1,100 450 1,000 550 1,037 200 200 200 200 200 沖縄振興開発金融公庫 100 100 100 100 250 株式会社国際協力銀行 200 100 200 ─ 200 独立行政法人国際協力機構 800 500 600 600 600 20,720 13,138 28,944 22,903 23,386 農林水産業者向け業務 独立行政法人住宅金融支援機構 うち普通社債 1,950 700 5,233 4,150 4,510 18,770 12,438 23,711 18,753 18,876 800 100 700 700 600 60 60 60 60 1,630 1,500 1,480 1,370 独立行政法人福祉医療機構 200 200 200 200 200 独立行政法人国立病院機構 50 ─ ─ ─ ─ 独立行政法人地域医療機能推進機構 50 ─ ─ ─ ─ 50 50 50 50 50 独立行政法人日本学生支援機構 1,800 1,800 1,200 1,200 1,200 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 5,200 4,750 3,300 3,350 2,500 新関西国際空港株式会社 372 372 376 200 4 中部国際空港株式会社 127 118 ─ ─ 149 株式会社日本政策投資銀行 4,000 3,548 4,000 3,511 4,000 株式会社商工組合中央金庫 2,402 2,402 2,645 2,645 41,761 【 18】 30,887 【 16】 46,855 【 15】 39,039 【 14】 資産担保証券 独立行政法人都市再生機構 独立行政法人水資源機構 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 (独立行政法人国立大学財務・経営センター ) Ⅲ 資料編 合 計 【機関数】 40 1,035( 35) 2,660 39,811( 35) 【 16】 うち普通社債 22,991 18,449 23,144 20,286 20,935 資産担保証券 18,770 12,438 23,711 18,753 18,876 (注) 1. 機関名欄の( )書は、組織変更前の機関名です。 56 2. 金額は額面ベース(改定後)であり、金額欄の( )書は、前年度繰越分で外書です。 3.(独)大学改革支援・学位授与機構は、 (独)国立大学財務・経営センターが平成 28 年 4 月 1 日をもって(独)大学評価・学位授与機構と統合し、発足した機構です。 FILP REPORT 2016 財政投融資特別会計財政融資資金勘定及び 財政融資資金 財政投融資特別会計財政融資資金勘定は、財政融資資金の 料、事務取扱費、一時借入金及び融通証券の利子、借入金及び 運用に関する歳入歳出を一般会計と区分して経理を明確にする 公債の償還金及び利子、財政融資資金への繰入金、公債及び融 ために設けられているものです。ここにいう歳入とは、財政融資 通証券の発行及び償還に関する諸費等です。 資金の運用利殖金、借入金及び公債の発行収入金、財政融資資 同勘定における平成 27 年度の損益状況、資産・負債状況は 金からの受入金並びに附属雑収入等であり、歳出とは、財政融 以下のとおりです。 資資金預託金の利子、財政融資資金の運用損失金、運用手数 1 損益状況 平成 27 年度の収益は 1 兆 6,872 億円で、費用は 1 兆 3,692 一方、費用のうち、預託金利子、有価証券売却損及び支払利 億円、年度利益は 3,180 億円です。 子等からなる諸支出金は 3,069 億円です。 収益のうち、有価証券及び貸付金利子からなる資金運用収入 このほか公債金利子及び公債等発行諸費は 1 兆 483 億円、 は 1 兆 6,839 億円です。 事務取扱費は 55 億円です。 2 資産、負債状況 平成 27 年度末の資産総額は 133 兆 7,410 億円で、負債総額 一方、負債総額のうち、預託金期末残高は36兆7,142億円 (負 は 133 兆 1,665 億円です。 債総額に占める割合は 27.6%)となり、公債残高は 96 兆 1,155 資産総額のうち、貸付金期末残高は 128 兆 4,244 億円(資産 億円(負債総額に占める割合は 72.2%)となります。 総額に占める割合は 96.0%)となります。 Ⅲ 資料編 財務諸表参照上注意を要する点 ❶ 58 ページ貸借対照表上の運用資産については、取得原価に より表示を行っています。 ❷ 58 ページ貸借対照表及び 59 ページ損益計算書については、 企業会計原則に準拠した発生主義による表示を行っています。 FILP REPORT 2016 57 財政投融資特別会計財政融資資金勘定 財務諸表 貸借対照表 (単位:億円) 借 方 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 現金預金 7,980 758 1,600 1,236 48,326 有価証券 67,458 102,367 58,570 65,573 2,616 国債(注 1) 40,200 75,209 49,529 62,957 ─ 特別法人債券(注 2) 24,542 24,542 6,425 ─ ─ 500 400 400 400 400 外国債 信託受益権等 貸付金 2,216 2,216 2,216 2,216 2,216 1,516,692 1,449,035 1,402,545 1,345,644 1,284,244 249,254 一般会計及び特別会計貸付金 292,068 280,179 270,935 260,866 政府関係機関貸付金 232,479 226,868 221,564 207,986 191,710 地方公共団体貸付金 540,539 528,714 521,171 510,197 496,229 特別法人貸付金(注 2) 451,605 413,273 388,875 366,596 347,052 3,269 2,839 2,512 2,026 1,665 671 595 591 546 559 購入証券経過利子(注 5) 24 27 51 5 ─ 合 計 1,596,093 1,555,620 1,465,868 1,415,031 1,337,410 未収収益(注 3) 公債発行差金(注 4) 貸 方 預託金 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 470,414 450,429 413,816 411,810 367,142 389,993 372,795 336,766 257,087 252,508 5,865 5,089 7,251 89,309 58,979 共済組合預託金 42,030 41,668 41,213 39,813 35,380 その他預託金 32,526 30,877 28,585 25,601 20,274 1,109,122 1,092,607 1,042,104 989,910 961,155 特別会計預託金 資金預託金 公債(注 6) Ⅲ 資料編 補償金返還金(注 7) 未払費用(注 8) 前受金(注 9) 長期前受収益(注 10) 5 5 5 5 5 3,293 3,048 2,859 2,446 2,110 8 ─ 8 3 1 961 893 787 793 1,253 3,249 2,324 1,671 6,290 2,566 9,042 6,314 4,619 3,776 3,180 1,596,093 1,555,620 1,465,868 1,415,031 1,337,410 繰越利益 金利変動準備金 本年度利益 合 計 (注) 1. 国債には国庫短期証券、本州四国連絡橋債券承継国債及び道路債券承継国債を含み、また、売戻条件付利付国庫債券を含みます。 2. 特別法人=特別の法律により、国、政府関係機関及び地方公共団体のみの出資により設立された法人です。 3. 未収収益=有価証券利子及び貸付金利子で、当該年度の最終利払日から年度末までの未収となっている期間利子等です。 4. 公債発行差金=アンダーパーで発行した財投債の額面金額と収入金額の差額のうちの未償却残高です。 5. 購入証券経過利子=利払日以降に購入された利付債につき、債券発行機関に代わって、利払日から取引日までの経過日数に応じた利子相当額を立替払整理した額です。 6. 公債=財投債の未償還額面残高です(物価連動債については当該年度末における想定元本です) 。 7. 補償金返還金=旧預金部資金の資産再評価後、評価損失として確定され一般会計で補填されたもののうち、その後同資金が回収されたため、一般会計に繰り入れ等を 行った残額です。 8. 未払費用=預託金利子及び公債金利子で、当該年度の最終利払日から年度末までの未払となっている期間利子等です。 58 9. 前受金=年度末における公債発行に伴い発生する経過利子受入の前受に相当する金額です。 10. 長期前受収益=オーバーパーで発行した財投債の額面金額と収入金額の差額のうちの未取崩残高です。 FILP REPORT 2016 損益計算書 (単位:億円) 利 益 平成 23 年度 資金運用収入 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 29,745 25,488 22,968 20,086 864 1,061 1,024 578 124 28,882 24,427 21,888 19,451 16,715 有価証券利子 貸付金利子 平成 24 年度 16,839 有価証券売却益 ─ 0 ─ ─ ─ 有価証券償還益 ─ ─ 56 57 ─ 1 ─ ─ ─ ─ 62 85 26 42 33 29,809 25,573 22,994 20,128 16,872 公債償還益(注 1) 雑収入 合 計 損 失 平成 23 年度 諸支出金 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 4,846 4,688 4,472 3,834 運用手数料(注 2) 0 0 0 0 0 有価証券売却損 324 487 541 350 33 4,522 4,189 3,904 3,446 2,999 0 12 26 37 37 52 51 47 51 55 15,709 14,275 13,558 12,067 10,474 ─ 預託金利子 支払利子 事務取扱費 公債金利子(注 3) 財政融資資金証券利子 公債等発行諸費(注 4) 公債発行差金償却(注 5) 合 計 0 ─ ─ ─ 13 12 11 10 9 106 102 90 85 85 41 131 197 305 ─ 9,042 6,314 4,619 3,776 3,180 29,809 25,573 22,994 20,128 16,872 公債償還損(注 1) 本年度利益 3,069 (注) 1. 公債償還益・公債償還損=財投債の買入消却を実施することに伴う消却時の価格と収入金額との差額等です。 2. 運用手数料=財政融資資金の運用預託事務を委託している日本銀行に対して支払う手数料等です。 3. 公債金利子=財投債利子の当期発生額からオーバーパーで発行した財投債の額面金額と収入金額の差額(長期前受収益)の当期取崩額を差引き、物価連動債の当期年度末 想定元金への見直しによる増減を加減した額です。 4. 公債等発行諸費=財投債及び融通証券発行に際して必要となる引受手数料、利払手数料、償還手数料等です。 5. 公債発行差金償却=アンダーパーで発行した財投債の額面金額と収入金額との差額(公債発行差金)の当期償却額です。 利益計算 Ⅲ 資料編 (単位:億円) 区 分 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 9,514 7,024 5,449 4,516 3,365 うち受取利子 29,745 25,488 22,912 20,029 16,839 うち支払利子 △ 20,231 △ 18,464 △ 17,462 △ 15,513 △ 13,473 △0 △0 △0 △0 △0 ③ 有価証券売却償還損益(注 3) △ 324 △ 487 △ 485 △ 293 △ 33 上記収支合計(① 〜③ ) 3,333 ① 資金運用収支(注 1) ② 手数料収支(注 2) 9,190 6,537 4,964 4,223 ④ 事務取扱費 △ 52 △ 51 △ 47 △ 51 △ 55 ⑤ その他(注 4) △ 96 △ 172 △ 298 △ 396 △ 98 9,042 6,314 4,619 3,776 3,180 合 計 (注) 1. 資金運用収支=資金運用受取利子-資金運用支払利子 2. 手数料収支=受取手数料-運用手数料 3. 有価証券売却償還損益=有価証券売却償還益-有価証券売却償還損 4. その他=公債償還益+雑収入-支払利子-公債等発行諸費-公債発行差金償却-公債償還損 資金の運用・調達における平均残高 区 分 (単位:億円) 平成 23 年度 資金運用 うち貸付金 うち有価証券(注) 資金調達 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 1,632,605 1,591,116 1,524,964 1,427,129 1,368,818 1,561,166 1,482,901 1,424,859 1,370,200 1,314,271 66,340 105,988 98,958 54,488 29,669 1,617,469 1,578,272 1,516,168 1,420,067 1,358,455 うち預託金 464,505 458,537 450,699 412,337 387,439 うち公債金 1,152,513 1,119,735 1,065,469 1,007,672 971,016 (注) 有価証券には購入証券経過利子を含みます。 FILP REPORT 2016 59 資金の運用・調達に関する利回り・コスト 区 分 (単位:%) 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 1.83 1.61 1.51 1.41 1.23 うち貸付金(注 2) 1.85 1.65 1.54 1.42 1.27 うち有価証券(注 3) 1.30 1.00 1.04 1.06 0.42 1.28 1.22 1.21 1.15 1.01 1.27 1.20 1.19 1.12 1.00 うち預託金コスト(注 6) 0.97 0.91 0.87 0.84 0.77 うち財投債コスト(注 7) 1.36 1.27 1.27 1.20 1.08 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.55 0.39 0.30 0.26 0.22 ①利回り(注 1) ②コスト(注 4) うち支払利子率(注 5) うち経費率(注 8) ①-② (注) 1. 利回り=年間収入/運用資金平均残高×100 2. 貸付金利回り=貸付金利子/貸付金平均残高×100 3. 有価証券利回り=有価証券利子/有価証券平均残高×100 4. コスト=年間支出/調達資金平均残高×100 5. 支払利子率=諸支出金、公債金等利子の合計/調達資金平均残高×100 6. 預託金コスト=預託金利子/預託金平均残高×100 7. 財投債コスト=財投債利子/財投債平均残高×100 8. 経費率=事務取扱費/調達資金平均残高×100 財政投融資特別会計における金利スワップ取引実施状況 財政投融資特別会計における金利スワップ取引実施状況 (平成 27 年 10 月~平成 28 年 3 月) 受払別 年限別 受け 取引回数 財政投融資特別会計における金利スワップ取引の残高 (想定元本ベース:億円) (平成 28 年 3 月末現在) 想定元本 取引回数 (想定元本ベース:億円) 受払別 払い 想定元本 満期までの残存期間 受け 払い 3 年以下 ─ ─ 12 3,600 3 年以下 ─ 3 年超 7 年以下 ─ ─ ─ ─ 3 年超 7 年以下 ─ ─ 7 年超 10 年以下 ─ ─ ─ ─ 7 年超 10 年以下 ─ ─ 10 年超 10 年超 合 計 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 12 3,600 合 計 17,700 ─ ─ ─ 17,700 Ⅲ 資料編 財政融資資金 預託 預託者別期末残高 区 分 労働保険特別会計 (単位:億円[構成比:%] ) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 130,344 [ 27.7] 133,625 [ 29.7] 134,203 [ 32.4] 133,230 [ 32.4] 134,960 [ 36.8] 年金特別会計 70,463 [ 15.0] 65,452 [ 14.5] 62,113 [ 15.0] 90,696 [ 22.0] 83,839 [ 22.8] 外国為替資金 164,762 [ 35.0] 147,566 [ 32.8] 112,419 [ 27.2] 80,774 [ 19.6] 48,070 [ 13.1] 共済組合 42,030 [ 8.9] 41,668 [ 9.3] 41,213 [ 10.0] 39,813 [ 9.7] 35,380 [ 9.6] 株式会社日本政策金融公庫 32,369 [ 6.9] 30,730 [ 6.8] 28,448 [ 6.9] 25,478 [ 6.2] 20,058 [ 5.5] 地震再保険特別会計 8,213 [ 1.7] 9,279 [ 2.1] 10,335 [ 2.5] 11,486 [ 2.8] 12,830 [ 3.5] 貿易再保険特別会計 7,759 [ 1.6] 8,152 [ 1.8] 8,837 [ 2.1] 9,172 [ 2.2] 9,955 [ 2.7] 雇用安定資金 3,895 [ 0.8] 2,959 [ 0.7] 4,731 [ 1.1] 6,045 [ 1.5] 8,329 [ 2.3] 財政投融資特別会計 2,039 [ 0.4] 2,244 [ 0.5] 2,324 [ 0.6] 6,150 [ 1.5] 4,896 [ 1.3] 自動車安全特別会計 2,985 [ 0.6] 2,928 [ 0.7] 2,854 [ 0.7] 2,761 [ 0.7] 2,674 [ 0.7] その他 5,556 [ 1.2] 5,827 [ 1.3] 6,339 [ 1.5] 6,206 [ 1.5] 6,149 [ 1.7] 470,414[ 100.0] 450,429[ 100.0] 413,816[ 100.0] 411,810[ 100.0] 367,142[ 100.0] 合 計 (注) 外国為替資金特別会計の積立金制度は廃止され、同特別会計の積立金の預託金は、平成 25 年度の出納の完結の際に外国為替資金に承継されたため、外国為替資金の平成 25 年度末までは、外国為替資金特別会計の預託残高、平成 26 年度末以降は、外国為替資金の預託残高を計上しています。 60 FILP REPORT 2016 預託金の残存期間別残高 区 分 1 年未満 (単位:億円) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 209,848 217,242 210,661 226,033 208,448 1 年以上 2 年未満 45,936 52,588 59,693 50,256 30,897 2 年以上 3 年未満 46,753 45,674 21,554 25,925 12,956 3 年以上 4 年未満 40,138 21,248 22,333 12,822 7,777 4 年以上 5 年未満 21,248 22,173 12,552 7,382 11,076 5 年以上 6 年未満 22,173 12,507 7,289 9,067 7,980 6 年以上 7 年未満 12,507 7,289 9,067 6,427 7,746 7 年以上 71,812 71,708 70,666 73,898 80,262 470,414 450,429 413,816 411,810 367,142 合 計 運用 貸付金の相手先別期末残高 区 分 (単位:億円[構成比:%] ) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 一般会計及び特別会計 292,068 [ 19.3] 280,179 [ 19.3] 270,935 [ 19.3] 260,866 [ 19.4] 249,254 [ 19.4] 政府関係機関 232,479 [ 15.3] 226,868 [ 15.7] 221,564 [ 15.8] 207,986 [ 15.5] 191,710 [ 14.9] 地方公共団体 540,539 [ 35.6] 528,714 [ 36.5] 521,171 [ 37.2] 510,197 [ 37.9] 496,229 [ 38.6] 特別法人 451,605 [ 29.8] 413,273 [ 28.5] 388,875 [ 27.7] 366,596 [ 27.2] 347,052 [ 27.0] 1,516,692[ 100.0] 1,449,035[ 100.0] 1,402,545[ 100.0] 1,345,644[100.0] 1,284,244[100.0] 平成 26 年度末 平成 27 年度末 合 計 貸付金の残存期間別残高 区 分 1 年以下 (単位:億円) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 134,928 137,340 138,051 134,800 26,858 31,730 37,238 37,524 28,421 2 年超 3 年以下 44,908 52,692 55,635 40,999 38,201 3 年超 4 年以下 68,488 73,100 51,701 49,842 52,336 4 年超 5 年以下 90,777 63,985 60,889 64,844 52,575 5 年超 6 年以下 46,933 43,543 53,535 44,426 45,791 6 年超 7 年以下 50,490 61,964 51,621 53,168 67,696 7 年超 8 年以下 71,069 58,406 59,127 76,628 76,880 8 年超 9 年以下 64,930 65,277 85,110 83,812 51,294 9 年超 10 年以下 68,236 87,261 85,327 50,412 47,705 10 年超 11 年以下 81,574 79,182 45,452 41,569 42,490 11 年超 12 年以下 85,025 48,096 43,853 44,597 40,075 12 年超 13 年以下 49,516 44,944 45,847 41,050 39,241 13 年超 14 年以下 46,631 48,118 43,547 41,380 48,989 14 年超 15 年以下 48,736 44,971 42,309 50,389 54,402 518,828 510,839 504,014 486,952 463,349 1,516,692 1,449,035 1,402,545 1,345,644 1,284,244 15 年超 合 計 預貸率 Ⅲ 資料編 153,694 1 年超 2 年以下 (単位:%) 区 分 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 期中平均 96.52 93.96 93.98 96.49 96.75 期末 95.95 93.85 96.28 95.96 96.61 (注) 預貸率=貸付金(平均)残高/調達資金(平均)残高×100 FILP REPORT 2016 61 リスク管理 リスク管理体制の整備・高度化については、財政融資資金の 専担部署において、財政融資資金全体の市場リスクの一元的把 管理及び運用に関する重点課題と位置付け、金融環境・制度の 握を行い、財政融資資金の管理及び運用に関する資産・負債に 変化に適切に対応できるリスク管理体制の構築に努めています。 ついて総合的な企画・調査・研究を行っています。 延滞債権など 破綻先債権、延滞債権、3ヶ月以上延滞債権、貸付条件緩和債 破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、要管理債権 権に該当する債権は保有していません。また、金融再生法上の に該当する債権は保有していません。 保有有価証券の残存期間別残高 区 分 (単位:億円) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 1 年以下 33,072 89,714 55,953 62,957 1 年超 2 年以下 21,733 10,037 ─ 400 250 2 年超 3 年以下 10,037 ─ 400 250 1,966 3 年超 4 年以下 ─ 400 250 1,966 ─ 4 年超 5 年以下 400 250 1,966 ─ ─ 5 年超 6 年以下 250 1,966 ─ ─ ─ 6 年超 7 年以下 1,966 ─ ─ ─ ─ 7 年超 8 年以下 ─ ─ ─ ─ ─ 8 年超 9 年以下 ─ ─ ─ ─ ─ 9 年超 10 年以下 ─ ─ ─ ─ ─ 10 年超 ─ ─ ─ ─ ─ 67,458 102,367 58,570 65,573 2,616 合 計 400 Ⅲ 資料編 預証率 (単位:%) 区 分 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 期中平均 4.10 6.71 6.52 3.83 2.18 期末 4.27 6.63 4.02 4.68 0.20 (注) 預証率=保有有価証券(平均)残高/調達資金(平均)残高×100 保有有価証券の期末残高 区 分 (単位:億円[構成比:%] ) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 国債 40,200 [ 59.6] 75,209 [ 73.5] 49,529 [ 84.6] 62,957 [ 96.0] ─ [ 0.0] 特別法人債券 24,542 [ 36.4] 24,542 [ 24.0] 6,425 [ 11.0] ─ [ 0.0] ─ [ 0.0] 外国債 信託受益権等 合 計 500 [ 0.7] 400 [ 0.4] 400 [ 0.7] 400 [ 0.6] 400 [ 15.3] 2,216 [ 3.3] 2,216 [ 2.2] 2,216 [ 3.8] 2,216 [ 3.4] 2,216 [ 84.7] 67,458[ 100.0] 102,367[ 100.0] 58,570[ 100.0] 65,573[ 100.0] 2,616[ 100.0] 短期運用残高の推移 区 分 (単位:億円) 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 債券 32,972 67,981 45,916 62,957 国債 32,972 67,981 45,916 62,957 ─ 32,972 32,982 45,916 32,957 ─ 売戻条件付利付国庫債券 国庫短期証券 貸付金 ①国 交付税及び譲与税配付金特別会計 財政投融資特別会計(特定国有財産整備勘定) 年金特別会計(健康勘定) ② 地方公共団体 合 計 ─ ─ 34,999 ─ 30,000 ─ 119,651 117,992 116,993 114,997 112,081 119,640 117,965 116,965 114,965 112,055 104,848 103,173 102,173 100,173 97,173 ─ ─ ─ ─ 90 14,792 14,792 14,792 14,792 14,792 10 26 28 31 26 152,623 185,972 162,909 177,953 112,081 (注) 交付税及び譲与税配付金特別会計 (交付税及び譲与税配付金勘定) の勘定区分は平成26年4月1日に廃止されたため、交付税及び譲与税配付金特別会計の平成25年度末までは、 交付税及び譲与税配付金特別会計(交付税及び譲与税配付金勘定)の短期運用残高を計上しています。 62 FILP REPORT 2016 財政投融資特別会計投資勘定 貸借対照表 (単位:億円) 借 方 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 現金預金 2,040 2,311 2,376 6,155 未収収益 0 0 0 0 0 59 1,106 1,139 1,323 1,379 貸付金 5,036 土地等(注 1) 22 12 12 0 0 出資金(注 2) 91,918 102,192 116,612 129,683 144,440 94,039 105,621 120,139 137,161 150,855 合 計 貸 方 平成 23 年度末 平成 24 年度末 平成 25 年度末 平成 26 年度末 平成 27 年度末 資本 24,652 28,272 28,272 28,272 28,272 利益積立金 15,466 20,483 20,017 23,349 25,822 本年度利益 5,017 1,537 3,332 4,774 2,088 48,905 55,329 68,519 80,766 94,673 94,039 105,621 120,139 137,161 150,855 固定資産評価差益(注 3) 合 計 (注) 1. 土地等は、政策金融機関の組織再編に伴い、国に承継されることとなった各機関の不要資産のうち、当勘定に帰属した土地・建物等の年度末の国有財産台帳価格を計上して います。 2. 出資金は、国有財産法施行令(昭和 23 年政令第 246 号)第 23 条の規定により各年度末において実施した国有財産の価格改定後の額を計上しています。 3. 固定資産評価差益は、出資金等の価格改定により生じた評価差益を計上したものです。 固定資産評価差益は、政府保有義務が課されている、日本電信電話株式会社の株式及び日本たばこ産業株式会社の株式の時価評価によるものが主なものとなっています。 損益計算書 (単位:億円) 利 益 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 0 0 0 0 預託金利子 3 3 2 1 1 292 3,758 6,814 455 3,629 納付金 株式会社日本政策金融公庫納付金 0 288 ─ ─ 0 2 ─ 258 312 450 628 株式会社国際協力銀行納付金 国立研究開発法人情報通信研究機構納付金 1 ─ ─ ─ ─ 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術 総合開発機構納付金 1 ─ 2 ─ ─ 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源 機構納付金 ─ ─ 0 ─ ─ 独立行政法人中小企業基盤整備機構納付金 ─ ─ ─ 4 ─ 1 ─ ─ ─ ─ 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所納付金 独立行政法人住宅金融支援機構納付金 地方公共団体金融機構納付金 株式配当金 1 ─ ─ ─ ─ ─ 3,500 6,500 ─ 3,000 1,723 1,560 1,430 1,612 2,131 日本たばこ産業株式会社配当金 400 400 560 1,000 787 日本電信電話株式会社配当金 649 647 690 729 701 株式会社日本政策投資銀行配当金 500 373 353 308 225 株式会社商工組合中央金庫配当金 10 10 10 10 10 ─ ─ ─ 84 ─ 3,331 ─ 1,405 2,192 ─ 0 0 0 0 0 ─ 0 ─ ─ ─ 5,185 5,192 9,834 4,779 5,353 株式会社産業革新機構配当金 株式処分益 雑収入 雑益 合 計 損 失 事務取扱費 出資金償却損 国債整理基金特別会計への固定資産無償所属替損 地方公共団体金融機構納付金収入交付税及び 譲与税配付金特別会計へ繰入 雑損 本年度利益 合 計 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 1 1 1 1 1 ─ 153 1 ─ 264 167 ─ ─ ─ ─ ─ 3,500 6,500 ─ 3,000 0 0 0 3 ─ 5,017 1,537 3,332 4,774 2,088 5,185 5,192 9,834 4,779 5,353 Ⅲ 資料編 貸付金利息 FILP REPORT 2016 63 政策コスト分析 1. 平成 28 年度 政策コスト分析一覧(経年比較) 機関名 合計① (単純合計したもの) 合計② ( 27・28 年度共通の対象機関(勘定)を合計) 政策コスト 28 年度 2,364 27 年度 △ 5,908 増減 +8,272 28 年度 2,360 27 年度 △ 4,827 増減 +7,187 (実質増減) (単位:億円) 実質増減の要因 分析期間 (年) 実質増減を算出するための調整額 △ 6,700 前提金利の影響 △ 6,505 27 年度中の政策コスト △ 195 (+488) 政府関係機関 28 年度 (株)日本政策金融公庫 8,776 増減 △ 152 (実質増減) 国民一般向け業務勘定 721 27 年度 813 増減 630 27 年度 674 増減 332 27 年度 236 増減 Ⅲ 資料編 危機対応円滑化業務勘定 6,933 27 年度 7,047 増減 特定事業等促進円滑化業務勘定 6 27 年度 7 増減 沖縄振興開発金融公庫 27 年度 △ 40 28 年度 27 年度 増減 (実質増減) 一般業務勘定 実質増減を算出するための調整額 +7 前提金利の影響 △ 3 27 年度中の政策コスト +10 繰上償還の影響によるコスト増 +39 その他(事務費等の増) +18 実質増減を算出するための調整額 △ 507 前提金利の影響 △ 259 27 年度中の政策コスト △ 248 新規融資分 +97 貸倒償却 +241 +676 繰上償還 +41 (+168) その他 (新規融資分に係る事務費等) △ 212 4 27 年度 ─ 実質増減を算出するための調整額 ─ 前提金利の影響 ─ 27 年度中の政策コスト ─ +4 〔新規対象〕 28 年度 3,309 27 年度 2,850 増減 事務費の増等 +1 実質増減を算出するための調整額 △ 797 前提金利の影響 △ 457 27 年度中の政策コスト △ 340 新規融資分 +120 27 年度及び 28 年度見込み改定によるコスト減 △ 985 +459 貸倒償却 △ 455 (△ 339) その他 (事務費の増等) +981 (注) 1. 各欄は単位未満四捨五入の端数処理により、合計において合致しない場合がある。 2. 実質増減の要因欄の「実質増減を算出するための調整額」は、前提金利の影響と27 年度中の政策コストとの合計である。 64 FILP REPORT 2016 20 扌 20 37 扌 37 (+168) 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +1 前提金利の影響 △ 0 27 年度中の政策コスト +1 218 218 増減 20 扌 20 +680 27 年度 (実質増減) 21 扌 21 898 894 増減 (独)国際協力機構 +50 (+57) 28 年度 (実質増減) 特別業務勘定 △0 10 増減 新規事業規模の増によるコスト増 +981 60 扌 60 (+1) 28 年度 (実質増減) (株)国際協力銀行 △ 113 実質増減を算出するための調整額 +1,094 前提金利の影響 +0 27 年度中の政策コスト +1,094 31 扌 31 (+981) 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +10 前提金利の影響 △ 232 27 年度中の政策コスト +242 新規融資分 △ 1,020 貸倒償却 +203 +97 繰上償還 +21 (+106) その他 (新規融資分に係る事務費等) +902 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +162 前提金利の影響 △ 13 27 年度中の政策コスト +175 新規融資分 △ 57 貸倒償却 △ 18 △ 43 繰上償還 +9 (+119) その他 (新規融資分に係る事務費等) +185 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +38 前提金利の影響 △ 154 27 年度中の政策コスト +192 新規融資分 △ 1,190 貸倒償却 +265 △ 92 繰上償還 +51 (△ 54) その他 (新規融資分に係る事務費等) +819 28 年度 (実質増減) 中小企業者向け融資・証券化支援保証業務勘定 (+1,153) 28 年度 (実質増減) 農林水産業者向け業務勘定 8,623 27 年度 28 扌 26 20 扌 ─ 40 扌 40 (単位:億円) 機関名 政策コスト 実質増減の要因 分析期間 (年) 独立行政法人等 日本私立学校振興・共済事業団 (助成勘定) 28 年度 131 27 年度 141 増減 (実質増減) (独)日本学生支援機構 1,142 27 年度 1,469 増減 (独)福祉医療機構 (一般勘定) △9 27 年度 24 増減 (独)国立病院機構 1,935 27 年度 1,212 増減 (国研)国立がん研究センター 78 27 年度 307 増減 (国研)国立循環器病研究センター 210 27 年度 121 増減 93 27 年度 89 28 年度 71 27 年度 36 増減 (実質増減) 4 27 年度 5 増減 27 年度 △ 1,081 △ 122 27 年度 △ 162 増減 海事勘定 ─ ─ (独)住宅金融支援機構 27 年度 △ 162 +40 (+10) 28 年度 675 27 年度 870 増減 (実質増減) 28 扌 29 15 扌 15 政策医療に係る運営費交付金の増 +2 剰余金の減 +7 実質増減を算出するための調整額 +4 前提金利の影響 △ 2 27 年度中の政策コスト +6 32 扌 33 剰余金の減等 +38 実質増減を算出するための調整額 +1 前提金利の影響 +0 27 年度中の政策コスト +1 29 扌 30 事務費の増 +0 実質増減を算出するための調整額 ─ 前提金利の影響 ─ 27 年度中の政策コスト ─ 28 扌 29 ─ △ 122 増減 実質増減を算出するための調整額 +6 前提金利の影響 △ 2 27 年度中の政策コスト +7 (─) 28 年度 (実質増減) 政策医療に係る運営費交付金の増 +4 剰余金の減 +109 +40 28 年度 増減 実質増減を算出するための調整額 +24 前提金利の影響 △ 7 27 年度中の政策コスト +31 26 扌 27 (+10) 27 年度 (実質増減) 新規事業によるコスト増 +25 剰余金の増 △ 301 +1,081 〔 28 年度分析対象外〕 28 年度 (実質増減) 建設勘定 △1 ─ (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 △ 47 前提金利の影響 △ 27 27 年度中の政策コスト △ 20 29 扌 28 (+0) 28 年度 増減 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 +34 政策医療に係る運営費交付金の増 +393 剰余金の減 +198 38 扌 38 (+38) 28 年度 (実質増減) (独)地域医療機能推進機構 +4 (+9) 実質増減を算出するための調整額 △ 133 前提金利の影響 △ 187 27 年度中の政策コスト +54 26 扌 26 Ⅲ 資料編 増減 (独)大学改革支援・学位授与機構 +89 (+113) 28 年度 (実質増減) (国研)国立長寿医療研究センター △ 229 (△ 276) 28 年度 (実質増減) (国研)国立成育医療研究センター +724 (+591) 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +58 前提金利の影響 △ 26 27 年度中の政策コスト +84 26 年度実績及び 27 年度見込みの改定によるコスト増 +29 運営費交付金対象支出によるコスト増 +7 △ 33 貸倒償却 +6 (+25) その他 (欠損金の減少等) △ 16 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +181 前提金利の影響 +10 27 年度中の政策コスト +171 新規融資分 +134 △ 327 回収率による影響 △ 74 ( 26 年度実績による影響等) △ 206 (△ 146) その他 28 年度 (実質増減) 26 扌 26 新規融資分 △ 39 27 年度補正の追加融資分 +36 △ 9 貸倒償却 +6 (△ 1) その他 (事務費の減等) △ 4 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 +9 前提金利の影響 +6 27 年度中の政策コスト +3 実質増減を算出するための調整額 △ 30 前提金利の影響 △ 4 27 年度中の政策コスト △ 26 受取利息の増 △ 4 その他(事務費の増等) +14 実質増減を算出するための調整額 +97 前提金利の影響 △ 34 27 年度中の政策コスト +131 新規融資分 +243 貸倒償却 △ 154 △ 195 事務費の増 +13 (△ 98) その他 ( 26 年度運用残によるコスト減等) △ 201 16 扌 16 40 扌 32 (注) 1. 各欄は単位未満四捨五入の端数処理により、合計において合致しない場合がある。 2. 実質増減の要因欄の「実質増減を算出するための調整額」は、前提金利の影響と27 年度中の政策コストとの合計である。 FILP REPORT 2016 65 1. 平成 28 年度 政策コスト分析一覧(経年比較) つづき (単位:億円) 機関名 政策コスト 実質増減の要因 28 年度 △ 30,351 実質増減を算出するための調整額 △ 3,163 前提金利の影響 △ 2,911 27 年度中の政策コスト △ 252 27 年度 △ 32,684 分析期間 (年) 独立行政法人等 (独)都市再生機構 (都市再生勘定) 増減 (実質増減) (独)日本高速道路保有・債務返済機構 28 年度 16,867 27 年度 14,970 増減 +1,897 (実質増減) (独)水資源機構 797 27 年度 974 増減 (国研)森林総合研究所 (水源林造成事業) 27 年度 △ 6,047 増減 +1,070 6,763 27 年度 6,538 増減 27 年度 増減 (実質増減) Ⅲ 資料編 石油天然ガス等勘定 +225 債券発行見込額及び発行年限の変更等 △ 516 21 扌 22 実質増減を算出するための調整額 △ 94 前提金利の影響 △ 111 27 年度中の政策コスト +17 期中投入国費の増加等による増 +131 89 扌 89 5 (+0) 5 △0 実質増減を算出するための調整額 +1 前提金利の影響 +0 27 年度中の政策コスト +1 新規融資による事務費の増等 +0 16 扌 16 (+0) 28 年度 0 27 年度 0 増減 実質増減を算出するための調整額 △ 1,586 前提金利の影響 △ 269 27 年度中の政策コスト △ 1,317 32 扌 33 △0 27 年度 (実質増減) 補助金の増 +4 利益剰余金の減等 +26 5 5 増減 実質増減を算出するための調整額 +208 前提金利の影響 +1 27 年度中の政策コスト +206 (+131) 28 年度 (実質増減) 分析期間の延長に伴う機会費用の増 +263 39 扌 38 (△ 516) 28 年度 28 年度 金属鉱業一般勘定 (+30) △ 4,976 (実質増減) (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 △ 178 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 △ 1,634 前提金利の影響 △ 1,651 27 年度中の政策コスト +17 80 扌 80 (+263) 28 年度 (実質増減) 地方公共団体金融機構 有利子負債残高の減少による利払いの減に伴う +2,333 国庫納付の増 △ 616 (△ 829) 期首欠損金の増加に伴う機会費用の減等 △ 213 △0 実質増減を算出するための調整額 +0 前提金利の影響 +0 27 年度中の政策コスト +0 新規融資分 +0 14 扌 14 (+0) 特殊会社等 (株)日本政策投資銀行 28 年度 △ 2,712 27 年度 △ 2,638 増減 (実質増減) 新関西国際空港(株) △ 517 27 年度 △ 1,256 増減 (一財)民間都市開発推進機構 +738 △ 56 27 年度 △ 61 増減 △ 503 27 年度 △ 544 増減 将来収支の見直しによるコスト増 +531 実質増減を算出するための調整額 △ 6 前提金利の影響 +0 27 年度中の政策コスト △ 7 新規融資分 △ 36 +6 26 年度運用残によるコスト増 +38 (所得税の増等) △ 3 (△ 1) その他 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 △ 207 前提金利の影響 △ 165 27 年度中の政策コスト △ 43 +41 (+25) 実質増減を算出するための調整額 △ 16 前提金利の影響 △ 4 27 年度中の政策コスト △ 12 需要見込みの増加によるコスト減 △ 2 経費の増 +27 (注) 1. 各欄は単位未満四捨五入の端数処理により、合計において合致しない場合がある。 2. 実質増減の要因欄の「実質増減を算出するための調整額」は、前提金利の影響と27 年度中の政策コストとの合計である。 66 FILP REPORT 2016 26 扌 26 43 扌 44 (+531) 28 年度 (実質増減) 中部国際空港(株) 新規融資分 △ 871 △ 75 貸倒償却 △ 104 (新規融資分に係る事務費増等) +522 (△ 453) その他 28 年度 (実質増減) 実質増減を算出するための調整額 △ 379 前提金利の影響 △ 3 27 年度中の政策コスト △ 376 21 扌 21 19 扌 20 2. 平成 28 年度 政策コスト分析一覧(内訳・感応度) 政策コスト ①+②+③ 機関名 合 計 国からの 補助金など ① 国への 納付金など ② (単位:億円) 機会費用分 =a+b+c ③ 分析期間中に新たに 分析期首までに 見込まれる政策コスト 投入された 出資金など 剰余金などの増減 出資金などの増加 a b c 感応度分析 前提金利 +1% 28 年度 2,364 6,972 △ 54,126 49,519 83,572 △ 35,663 1,609 53,047 27 年度 △ 5,908 7,351 △ 55,471 42,212 75,413 △ 34,660 1,459 40,572 増減 +8,272 △ 379 +1,344 +7,307 +8,159 △ 1,003 +151 政府関係機関 (株)日本政策金融公庫 国民一般向け業務勘定 農林水産業者向け業務勘定 中小企業者向け融資・証券化支援 保証業務勘定 危機対応円滑化業務勘定 特定事業等促進円滑化業務勘定 沖縄振興開発金融公庫 8,623 1,659 △ 2,227 9,192 10,769 △ 1,734 156 11,504 8,776 1,642 △ 2,012 9,146 9,778 △ 749 117 11,321 増減 +39 △ 152 +17 △ 215 +46 +991 △ 985 28 年度 721 620 ─ 101 3,640 △ 3,581 42 831 27 年度 813 574 ─ 239 3,253 △ 3,049 35 964 +8 増減 △ 92 +47 ─ △ 138 +387 △ 533 28 年度 630 337 △ 2,227 2,520 2,476 17 26 1,794 27 年度 674 378 △ 2,012 2,308 2,261 16 30 1,934 △4 増減 △ 43 △ 41 △ 215 +212 +215 +1 28 年度 332 667 ─ △ 335 2,932 △ 3,354 87 2,101 27 年度 236 654 ─ △ 418 2,650 △ 3,120 52 1,540 +35 増減 +97 +13 ─ +83 +282 △ 234 28 年度 6,933 28 ─ 6,905 1,721 5,184 0 6,773 27 年度 7,047 31 ─ 7,016 1,613 5,403 0 6,877 増減 +0 △ 113 △2 ─ △ 111 +108 △ 219 28 年度 6 6 ─ 1 0 0 ─ 6 27 年度 7 6 ─ 1 0 1 ─ 6 ─ 増減 △0 △0 ─ △0 +0 △0 28 年度 10 13 △ 335 331 323 △1 9 92 27 年度 △ 40 17 △ 349 292 283 △1 10 42 増減 +50 △4 +15 +39 +40 △0 △1 28 年度 898 ─ △ 3,540 4,438 4,458 △ 79 59 1,952 27 年度 218 ─ △ 3,109 3,327 3,476 △ 150 ─ 1,060 +59 増減 一般業務勘定 +680 ─ △ 432 +1,111 +982 +70 28 年度 894 ─ △ 3,296 4,189 4,189 1 ─ 1,915 27 年度 218 ─ △ 3,109 3,327 3,476 △ 150 ─ 1,060 増減 28 年度 特別業務勘定 ─ △ 187 +862 +712 +150 ─ 4 ─ △ 245 249 270 △ 80 59 +59 37 27 年度 増減 (独)国際協力機構 +676 Ⅲ 資料編 (株)国際協力銀行 28 年度 27 年度 +4 ─ △ 245 +249 +270 △ 80 28 年度 3,309 ─ △ 2,373 5,682 35,001 △ 29,517 198 10,076 27 年度 2,850 ─ ─ 2,850 31,661 △ 29,007 196 9,278 増減 +459 ─ △ 2,373 +2,832 +3,340 △ 510 +2 独立行政法人等 日本私立学校振興・共済事業団 (助成勘定) (独)日本学生支援機構 (独)福祉医療機構 (一般勘定) (独)国立病院機構 (国研)国立がん研究センター 28 年度 131 ─ △ 121 252 294 △ 43 ─ 335 27 年度 141 ─ △ 106 246 272 △ 25 ─ 382 △9 ─ △ 15 +5 +23 △ 18 ─ 28 年度 増減 1,142 1,162 ─ △ 19 0 △ 19 ─ 1,525 27 年度 1,469 1,514 ─ △ 45 0 △ 45 ─ 2,003 増減 ─ △ 327 △ 353 ─ +26 +0 +26 28 年度 △9 68 ─ △ 77 99 △ 176 ─ 328 27 年度 24 97 ─ △ 74 91 △ 164 ─ 137 増減 △ 33 △ 29 ─ △4 +8 △ 12 ─ 28 年度 1,935 1,796 ─ 139 652 △ 512 ─ 2,871 27 年度 1,212 1,520 ─ △ 308 566 △ 874 ─ 2,183 増減 +724 +276 ─ +448 +85 +362 ─ 28 年度 78 95 ─ △ 16 248 △ 265 ─ 279 27 年度 307 102 ─ 205 239 △ 34 ─ 466 増減 (国研)国立循環器病研究センター (国研)国立成育医療研究センター △ 229 △8 ─ △ 221 +9 △ 230 ─ 28 年度 210 105 ─ 105 86 18 ─ 271 27 年度 121 107 ─ 14 82 △ 68 ─ 203 増減 +89 △2 ─ +91 +5 +86 ─ 28 年度 93 43 ─ 50 30 20 ─ 132 27 年度 89 41 ─ 49 28 20 ─ 134 増減 +4 +2 ─ +1 +2 △0 ─ (注)各欄は単位未満四捨五入の端数処理により、合計において合致しない場合がある。 FILP REPORT 2016 67 2. 平成 28 年度 政策コスト分析一覧(内訳・感応度) つづき 政策コスト ①+②+③ 機関名 (単位:億円) 国からの 補助金など ① 国への 納付金など ② 機会費用分 =a+b+c ③ 分析期間中に新たに 分析期首までに 見込まれる政策コスト 投入された 出資金など 剰余金などの増減 出資金などの増加 a b c 感応度分析 前提金利 +1% 独立行政法人等 (国研)国立長寿医療研究センター 28 年度 71 33 ─ 38 36 2 ─ 89 27 年度 36 40 ─ △4 34 △ 37 ─ 67 増減 (独)大学改革支援・学位授与機構 +34 △8 ─ +42 +3 +39 ─ 28 年度 4 4 ─ ─ ─ ─ ─ 4 27 年度 5 5 ─ ─ ─ ─ ─ 5 △1 △1 ─ ─ ─ ─ ─ 増減 28 年度 (独)地域医療機能推進機構 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 27 年度 △ 1,081 ─ ─ △ 1,081 214 △ 1,295 ─ 増減 +1,081 ─ ─ +1,081 △ 214 +1,295 ─ 28 年度 △ 122 ─ ─ △ 122 63 △ 184 ─ △ 51 27 年度 △ 162 ─ ─ △ 162 59 △ 221 ─ △ 80 増減 建設勘定 +40 ─ ─ +40 +3 +37 ─ 28 年度 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 27 年度 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 増減 海事勘定 (独)住宅金融支援機構 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 28 年度 △ 122 ─ ─ △ 122 63 △ 184 ─ △ 51 27 年度 △ 162 ─ ─ △ 162 59 △ 221 ─ △ 80 増減 +40 ─ ─ +40 +3 +37 ─ 28 年度 675 ─ △ 1,168 1,843 40 1,803 ─ 638 27 年度 870 ─ △ 619 1,489 28 1,461 ─ 861 増減 (独)都市再生機構 (都市再生勘定) (独)日本高速道路保有・債務返済機構 Ⅲ 資料編 (独)水資源機構 △ 195 ─ △ 548 +353 +11 +342 ─ 28 年度 △ 30,351 853 △ 35,701 4,496 5,024 △ 604 76 △ 13,931 27 年度 △ 32,684 1,041 △ 37,598 3,873 4,711 △ 886 47 △ 14,200 +29 増減 +2,333 △ 188 +1,897 +624 +313 +282 28 年度 16,867 192 ─ 16,675 16,478 ─ 197 27,562 27 年度 14,970 160 ─ 14,809 14,570 ─ 240 25,680 増減 △ 43 +1,897 +31 ─ +1,866 +1,908 ─ 28 年度 797 813 ─ △ 16 26 △ 43 ─ 925 27 年度 974 899 ─ 75 28 47 ─ 991 増減 地方公共団体金融機構 (国研)森林総合研究所 (水源林造成事業) (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 △ 178 △ 86 ─ △ 91 △1 △ 90 ─ 28 年度 △ 4,976 ─ △ 3,000 △ 1,976 ─ △ 1,976 ─ △ 1,689 27 年度 △ 6,047 ─ △ 6,000 △ 47 ─ △ 47 ─ △ 2,611 増減 +1,070 ─ +3,000 △ 1,930 ─ △ 1,930 ─ 28 年度 6,763 130 ─ 6,632 5,460 258 914 27 年度 6,538 157 ─ 6,381 5,136 395 850 増減 +64 +225 △ 27 ─ +252 +324 △ 136 5 6 △1 0 ─ 0 ─ 5 27 年度 5 6 △1 0 ─ 0 ─ 5 △0 △0 △0 +0 ─ +0 ─ 28 年度 5 5 △1 0 ─ 0 ─ 5 27 年度 5 6 △1 0 ─ 0 ─ 5 ─ 増減 石油天然ガス等勘定 7,226 28 年度 増減 金属鉱業一般勘定 185 △0 △0 △0 +0 ─ +0 28 年度 0 0 ─ ─ ─ ─ ─ 0 27 年度 0 0 ─ ─ ─ ─ ─ 0 △0 △0 ─ ─ ─ ─ ─ 増減 特殊会社等 (株)日本政策投資銀行 28 年度 △ 2,712 1 △ 5,062 2,349 3,940 △ 1,591 ─ 2,694 27 年度 △ 2,638 1 △ 5,018 2,379 3,634 △ 1,255 ─ 2,787 増減 新関西国際空港(株) △ 75 △0 △ 44 △ 30 +306 △ 337 ─ 28 年度 △ 517 ─ △ 385 △ 132 441 △ 573 ─ 500 27 年度 △ 1,256 ─ △ 425 △ 831 412 △ 1,243 ─ 23 +738 ─ +39 +699 +28 +671 ─ 増減 (一財)民間都市開発推進機構 28 年度 △ 56 ─ △ 66 10 ─ 10 ─ △ 57 27 年度 △ 61 ─ △ 71 9 ─ 9 ─ △ 62 増減 中部国際空港(株) +6 ─ +5 +1 ─ +1 ─ 28 年度 △ 503 ─ △ 148 △ 355 104 △ 459 ─ △ 232 27 年度 △ 544 ─ △ 164 △ 381 112 △ 493 ─ △ 286 +41 ─ +15 +25 △9 +34 ─ 増減 (注)各欄は単位未満四捨五入の端数処理により、合計において合致しない場合がある。 68 FILP REPORT 2016 参考 1 政策コスト分析の前提条件 政策コスト分析を行う過程で、一定の前提条件に基づいた将 き用いる各財投機関に共通して適用される前提条件は、以下の 来キャッシュフロー (資金収支)等の推計を行っています。このと とおりです。 分析期間 分析年度から財投機関が財投対象事業を終了する年度までを ますが、以下の原則に基づいて設定しています。 分析期間としています。具体的な年数は機関・事業ごとに異なり 融資系機関(政策金融機関など) 事業系機関 原則として次年度以降に新規融資を行わないという前提を 実施・継続中の事業と中期計画等によって既に新規着手が おき、財投機関が貸出債権の回収を終えるまでの期間。 予定されている事業のみを実施するという前提をおき、事業 終了後、財投機関が調達した財政融資資金等の償還が終わる までの期間。 将来の財政投融資金利、割引率など 分析年度の予算及び財政投融資計画の概算決定日を基準日 引現在価値に換算するための割引率を、分析の共通前提として とした国債流通利回りの実績値を基に、理論式による機械計算 あらかじめ設定しています。 によって、将来の財政投融資金利や、将来キャッシュフローを割 参考 2 社会・経済的便益の試算 なお、一部の事業系機関及び事業には、試算の根拠となるマ と併せて総合的に評価されるべきものです。しかし、個々に異な ニュアルが整備されていないこと、社会・経済的便益を試算する る事業の社会・経済的便益を統一的かつ定量的に把握すること ための適当な基礎データが取得できないことなどの理由により、 は難しい面があります。そこで、事業系機関においては、公共事 定量的な試算ができないものがあります。また、融資系機関に 業について関係府省が策定している「費用便益分析マニュアル」 は確立された手法がないため、統一的な試算は行っていません。 Ⅲ 資料編 政策コストは、あくまでも事業の実施に伴う社会・経済的便益 などを活用することによって、概ね統一的な基準で社会・経済的 便益を定量的に試算しています。 (単位:億円、年) 機関名(事業名) 社会・経済的便益 (参考)政策コストと同一の割引率と分析期間により試算した場合 分析期間 分析期間 (独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 建設勘定(民鉄線事業) (独)都市再生機構 13,192 30 18,017 9,996 28 19,785 都市機能更新(区画整理)事業 2,076 50 4,291 50 都市機能更新(市街地再開発)事業 5,875 50 11,581 50 居住環境整備事業 2,045 47 3,913 47 110,653 34 190,331 34 155,193 50 199,013 32 15,759 65 23,186 65 19,629 39 17,412 19 (独)日本高速道路保有・債務返済機構 高速道路事業 (独)水資源機構 用水路等建設事業 (国研)森林総合研究所 水源林造成事業 中部国際空港(株) 空港整備事業 FILP REPORT 2016 69 Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 用語集 あ行 元利均等償還のイメージ 財政投融資計画に計上された金額のうち、融資や出資などと して使われなかった金額(注)をいいます。 なお、財政融資資金の運用残額については、この額を踏まえ た財投債の発行を行っていることから、余分な資金が滞留して いる訳ではありません。 (注) 財政投融資計画に計上された金額は、翌年度に繰り越して使うこともできるため、 繰越額を除きます。 (関連) 「繰越額」 償還所要額 ︵元金及び利子の合計︶ 運用残額(P39, 40, 41, 43, 71) 利子 元金 元利金の支払期日 (P18, 30, 31 など) ALM(Asset Liability Management) 『 資産(Asset)及び負債(Liability)の総合管理』をいい、金 (関連) 「元金均等償還」 「 、満期一括償還」 融機関などにおいて財務の健全性を確保するために行われてい 銀行等引受資金(P17) る経営管理手法の一つです。 銀行等引受資金は、地方債資金のうち、金融機関などから、借 (関連) 「金利スワップ取引」 「 、金利変動リスク」 「 、デュレーション・ギャップ」 「 、マチュリ ティ・ギャップ」 オープンイノベーション(P6) 技術やアイデア・資金・人材などの経営資源を業種や企業の 入れまたは引受けの方法により調達した資金をいいます。 (関連) 「地方債」 金利スワップ取引(P18, 31, 60, 71, 74) P31 参照。 枠を超えて組み合わせることをいいます。 (関連) 「ALM」 「 、金利変動リスク」 「 、デュレーション・ギャップ」 か行 金利変動準備金(P30, 32, 43, 47, 58 など) 財政投融資特別会計財政融資資金勘定において、将来の金利 元金均等償還(P10, 11, 74, 75) 変動による損失に備えることを目的として、当該勘定に生じた利 償還所要額(元金と利子の合計)のうち、元金を均等に償還す 益(企業会計原則に準拠した「発生主義」に基づいて計算)を積 る方法をいいます。 み立てたものです。 貸借対照表上、繰越利益のうち、⑴当該年度末における財政 元金均等償還のイメージ 融資資金勘定の資産の合計額の 50/1000に相当する額以下 償還所要額︵元金及び利子の合計︶ 利子 元金 金利変動準備金の上限については、平成 19 年度で郵便貯金・ 年金積立金の預託金の払戻しが概ね終了し、財投債によって幅 広い年限での調達を行うことにより、運用と調達の期間を合わ せやすくなった結果、財政融資資金の金利変動リスクが減少した (関連) 「元利均等償還」 「 、満期一括償還」 元利均等償還(P10, 71, 74, 75) 償還所要額(元金と利子の合計)を均等に償還する方法をい 70 FILP REPORT 2016 当該超える部分は、 「別途積立金」として区分表示することとして います。 元利金の支払期日 います。 の部分を 「金利変動準備金」 、⑵繰越利益がこの額を超える場合、 ことを受けて、平成 20 年度において、財政融資資金勘定の総資 産の 100/1000 から50/1000に引き下げを行いました。 なお、 「積立金」は現金主義に基づくものであり、発生主義に基 づく繰越利益(金利変動準備金)とは等しくならないことに注意 する必要があります。積立金の額は、歳入歳出決定決算書に「積 立金明細表」として記載されています。 (関連) 「金利変動リスク」 「 、積立金」 「 、発生主義」 金利変動リスク(P30, 31, 70, 73, 74, 75) 金利の変動によって、損益が変動するリスクをいいます。例え 財政制度等審議会財政投融資分科会 (P12, 18, 21 など) ば、負債の借換が生じた際に、従前より高い金利で資金を調達 財政制度等審議会は、国の財政全般の在り方を検討する財務 することとなった場合、調達金利が貸付金利を上回り (逆ざや) 、 大臣の諮問機関であり、同審議会に財政投融資制度、財政投融 損失を蒙る可能性があります。 資計画及び財政融資資金に関する重要事項の調査審議などを なお、財政投融資特別会計においては、財政投融資改革以降 所掌する財政投融資分科会が設置されています。この財政投融 のALMにより、金利変動リスクを減少させてきましたが、貸付の 資分科会は、学識経験者によって構成され、法律に基づき毎年 大半が元金均等、元利均等償還型のキャッシュフローであるの 度の財政投融資計画・財政融資資金運用計画についてあらかじ に対して、調達が満期一括償還型のキャッシュフローであること め意見を述べるとともに、当該年度経過後 4 月以内に財政融資 から、マチュリティ・ギャップを完全に解消することは困難であり、 現在でも一定の金利変動リスクを負っています。 (関連) 「ALM」 「 、金利スワップ取引」 「 、金利変動準備金」 「 、デュレーション・ギャップ」 、 「マチュリティ・ギャップ」 クールジャパン(P5, 6) 衣食住やコンテンツ (アニメ、 ドラマ、音楽など) をはじめ、 日本の 文化やライフスタイルの魅力を付加価値に変えることをいいます。 繰上償還(P33, 64) P33 参照。 繰越額(P39, 40, 41, 43, 47, 70) 資金運用報告書の提出を受けることになっています。 (関連) 「財政投融資計画」 「 、財政融資資金運用計画」 財政融資(P2, 3, 4, 5, 8, 11 など) P4 参照。 (関連) 「財政投融資特別会計」 「 、財政融資資金」 「 、財政融資資金運用計画」 「 、財政融 資資金特別会計(旧) 」 財政融資資金(P4, 8, 10, 17, 18, 22 など) 財政融資を行うための原資(財源)です。 財政融資資金は、財投債(国債)や、特別会計の積立金(注)など の国の信用により集められた資金を統合管理し、その資金を確 実かつ有利な方法で運用することにより、公共の利益の増進に 財政投融資計画に計上された金額のうち、対象事業の進捗な 寄与することを目的として財政融資資金法により設置されており、 どに併せて翌年度に融資や出資などとして使われる予定の金額 昭和 26 年度に設置された資金運用部資金を前身とし、平成 13 をいいます。 年度の抜本的な財政投融資改革に伴い名称が財政融資資金に (関連) 「運用残額」 現額(P39, 40, 41, 43, 72) 補正予算などによる改定を含め、当該年度の財政投融資計画 額と前年度からの繰越額を合計したものを指します。 (関連) 「資金年度」 改められたものです。 また、財政融資資金の運用に関しては、財政投融資特別会計 財政融資資金勘定で経理されていますが、同勘定は一般会計(= 税財源)からの繰入れを行わない独立採算で運営されています。 (注) 年金特別会計の国民年金勘定及び厚生年金勘定に係る積立金を除く。 (関連) 「財政融資」 「 、財政融資資金運用計画」 現金主義(P30, 70, 74) 財政融資資金運用計画 現金の授受すなわち収入、支出の時をとらえて整理計算し、 当該年度における財政融資資金の運用計画額を定めたもので、 そのときをもって損益の発生として認識し計上する基準をいい 財政融資資金法に基づき、財政制度等審議会財政投融資分科会 ます。 (関連) 「発生主義」 財政投融資改革(P4, 8, 9, 10, 12, 17 など) P9 参照。 財政投融資計画(P11, 12, 13, 16, 17, 18 など) 財政融資資金証券(P24, 59) 財政融資資金に属する現金に不足があるとき、財政投融資特 別会計の財政融資資金勘定の負担において発行し、一時不足額 を補足することができる政府短期証券をいいます。 発行限度額については予算をもって国会の議決を経なければ ならず、一年以内に償還しなければならないとされています。 P22 参照。 (P28, 46, 72) 財政融資資金特別会計(旧) 財政投融資特別会計(P4, 22, 28, 29, 30, 31 など) にするために設置された特別会計を指します。 P28 参照。 昭和 26 年度に資金運用部資金の運用に伴う歳入歳出を一般 (関連) 「財政融資資金特別会計(旧) 」 「 、産業投資特別会計(旧) 」 Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド さ行 の意見を聴いたうえで財務大臣により決定されています。 (関連) 「財政融資」 「 、財政融資資金」 財政融資資金の運用に関する経理を一般会計と区分して明確 会計と区分して経理するため設置された資金運用部特別会計を 前身としており、平成 13 年度の財政投融資改革に伴い、財政融 資資金特別会計に改称されました。 FILP REPORT 2016 71 なお、特別会計改革の結果、平成 20 年度から産業投資特別 会計産業投資勘定が、財政融資資金特別会計に移管され、名称 を財政投融資特別会計とし、財政融資資金特別会計(旧)は、財 政投融資特別会計財政融資資金勘定になりました。 (関連) 「財政投融資特別会計」 「 、財政融資」 「 、財政融資資金」 財投機関(P2, 3, 4, 9, 12, 22 など) 財投機関とは、当該年度に財政投融資を活用している機関を 指します。 財政投融資には、具体的な資金供給の手法として、財政融資、 産業投資、政府保証の 3 つの方法がありますが、それぞれ対象 が異なります。 財政融資については、 「財政融資資金法」第 10 条に基づいて、 国の特別会計や地方公共団体、政府関係機関、独立行政法人・ 特殊法人など(特別の法律により設立された法人で民間からの 出資を受けていないもの)が対象となります。 産業投資については、 「産業の開発及び貿易の振興」の目的に 合致し、国からの出資・収益還元に必要な規定を備えている政 府関係機関や独立行政法人などが対象となります。 2.「国及び地方の長期債務残高」とは、利払・償還財源が主として税財源により 賄われる長期債務を国・地方の双方について集計したものです。 (関連) 「財政融資」 「 、財政融資資金」 財務状況把握(地方公共団体の財務状況把握) (P18, 33, 34 など) P35 参照。 (関連) 「診断表」 産業投資(P2, 4, 5, 6, 15, 18 など) P4 参照。 (関連) 「財政投融資特別会計」 「 、産業投資特別会計(旧) 」 (P28, 46, 47, 71) 産業投資特別会計(旧) 政府保証については、基本的に、それぞれの設立法において 昭和 28 年度に「経済の再建、産業の開発及び貿易の振興」を 政府保証を受けることができる旨の規定が存在する政府関係機 目的とした投資(産業投資)を行い、その経理を一般会計と区分 関や独立行政法人などが対象となります。 (注) して明確にするために設置された特別会計を指します。 財投機関債(P9, 18, 24, 36, 37, 52 など) その後、昭和 62 年度に社会資本整備の促進を図るためNTT 株式の売却収入を活用した無利子貸付制度が創設されたことに 財投機関債は、財投機関が民間の金融市場において個別に 伴い、産業投資勘定及び社会資本整備勘定に区分されました。 発行する債券のうち、政府が元本や利子の支払いを保証してい さらに、特別会計改革の結果、平成 20 年度に産業投資勘定は財 ない公募債券のことをいいます。平成 13 年度の財政投融資改 政融資資金特別会計に移管され、名称を財政投融資特別会計と 革において導入され、財投機関の資金調達手段の一つとなって した上で投資勘定になりました。 います。発行体の信用力に依存した普通社債(Straight Bond) また、社会資本整備勘定は廃止され、一般会計へ移管されて と、担保となる資産の信用力に依存した資産担保証券(Asset Backed Securities)の二種類に大別されます。 (関連) 「財投機関」 「 、資産担保証券(ABS) 」 います。 (注) なお、当初目的の一つに規定されていた「経済の再建」は、昭和 60 年度に行わ れた改正により削除されました。 (関連) 「財政投融資特別会計」 「 、産業投資」 (P3, 4, 9, 10 など) 財投債(財政投融資特別会計国債) 資金年度(P49, 50, 51, 55, 71) 財政融資資金の運用財源に充てるために、国が発行する債券 予算の一部として国会で議決された財政投融資計画の年度の (国債)をいいます。財投債の発行収入は、財政投融資特別会 ことを指します。 計財政融資資金勘定の歳入の一部となり、歳出として財政融資 資金年度を基準に計数を整理する場合、各年度の実績は、財 資金に繰り入れられます。 政投融資計画の年度内に融資や出資などとして使われたものに Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 商品性は通常の国債と同じで、発行も通常の国債と合わせて 行われているので、金融商品として見た場合、通常の国債と全く 変わりません。また、発行限度額について、国会の議決を受けて 加え、繰越により翌年度に使われたものを含みます。 (関連) 「現額」 いる点でも通常の国債と同じであり、各年度の国債発行計画の (P24, 37, 56) 資産担保証券(ABS) 中においても国債の一種として位置付けられています。 資産担保証券(Asset Backed Securities)とは、企業などが ただし、財投債は、その発行によって調達された資金が財政融 資金調達などのために利用する金融商品のうち、企業などの信 資資金の貸付けの財源となるとともに、償還が財政融資資金の 用力に依存せず、企業などが保有する資産(金銭債権、動産、不 貸付回収金によって賄われる点で、一般会計などの歳出の財源 動産など)の信用力を裏付けとして元利払いが行われる金融商 となり、償還が租税などによって賄われる通常の国債とは異なり 品をいいます。 ます。なお、財投債は、国際連合が定めた経済指標の統一基準 財投機関では、 (独)住宅金融支援機構が民間金融機関の住宅 (注 1) に基づいた国民経済計算体系(SNA) 上も一般政府の債務 ローン債権を買い取り、当該債権を信託銀行などに信託するこ (注 2) には分類されません。また、 「国及び地方の長期債務残高」 に も含まれません。 72 (注) 1.「国民経済計算体系(SNA) 」とは、経済統計を各国が共通の基準に基づいて 作成するために国際連合が作成した基準です。国民経済を構成している家計、 企業、政府の 3 部門はそれぞれ経済取引を通じて互いに関連しながら経済活 動を営んでいます。このほかに、国民経済は貿易や資本取引によって海外の 経済活動とも結びついています。このような国民経済の構造・循環をとらえ る仕組みが「国民経済計算体系(SNA) 」です。その中で、公的部門は一般政 府と公的企業に分類されており、公的企業の債務は一般政府の債務には含ま れません。 現在、財政融資資金は公的企業に分類されており、財投債は一般政府の債務 には含まれません。 FILP REPORT 2016 とでこれを担保に債券を発行し、資金調達を行っています。 (関連) 「財投機関」 「 、財投機関債」 市場公募資金(P17) いことに加えて、証券化のメリットであるマチュリティ・ギャップの 市場公募資金は、地方債資金のうち、広く投資家に債券購入 縮小は、財投債の発行年限の調整や買入消却により確保される を募る方法により調達した資金をいいます。全国型市場公募地 ことから、財政融資資金貸付金残高の圧縮や金利変動リスクの 方債においては、地方公共団体が単独で発行する個別発行に加 観点から特に必要とされない限り、今後は、貸付金の証券化は基 え、発行ロットを大型化することで発行コストの低減や安定的な 本的に実施しない(当初予算計上は行わない)方針としています。 調達などを図るため、平成 15 年度から共同発行が実施されて います。このほか、地方債の個人消化と公募化を通じて資金調 達手法の多様化を図るとともに、住民の行政への参加意識の高 剰余金(財政投融資特別会計財政融資資金勘定の剰余金) (P28, 32, 43, 46, 47) 揚を図るため、全国型市場公募地方債以外に、平成 14 年 3 月以 一般に剰余金は、国の会計上で、毎会計年度末における歳入 降、 「住民参加型市場公募地方債」の発行が実施されています。 (収納済額)から歳出(支出済額)を控除した残額(歳計剰余金) 市場公募地方債 全国型 市場公募地方債 (全国的に幅広い投資家による購入を募る債券) 個別発行型 共同発行型 (複数の地方公共団体が連名で連帯債務を負う方式に おいて発行する債券) 住民参加型 市場公募地方債 (地域住民を中心に購入を募る債券) をいいます。 財政融資資金勘定の剰余金は、これまでの貸付金の利子収入 などから財投債の利払いなどを差し引いたものであり、足元で は近年の歴史的な低金利の継続により、調達金利が低水準で推 移している一方、過去の比較的高い金利の長期貸付が残ってい ることにより生じていますが、近年減少傾向にあるとともに、今 後金利の状況によって、不足が生じるリスクがあります。 剰余金は、特別会計に関する法律第 58 条第 1 項に基づき、積 立金として積み立てることとなっています。なお、同条第 4 項に おいて、剰余金の一般会計繰入れ規定(同法第 8 条 2 項)が適 (関連) 「地方債」 用除外とされています。 (関連) 「金利変動リスク」 「 、積立金」 実地監査(P18, 33, 34, 35, 38) P34 参照。 (P35, 72) 診断表(地方公共団体の財務状況把握) 財務状況ヒアリングを実施した地方公共団体の財務状況など 資本性劣後ローン(P5, 13, 15, 16, 26) を、図やグラフを用いて分かりやすく示した文書のことで、平成 金融機関が借り手の財務状況などを判断するに当たって、負 22 年度以降は、財務局・財務事務所などから当該地方公共団体 債ではなく、資本とみなすことができる借入金のことです。 に対して提示しています。 (関連) 「財務状況把握」 償還確実性(P4, 9, 18, 22, 33, 34 など) 財政投融資の審査を行う上でのポイントの一つです。財投機 関は、確実に債務の償還を行うことができる必要があります。 (関連) 「民業補完性」 一般に証券化とは、不動産や債権などキャッシュフローを生み 出す資産を裏付けとして証券を発行し、それを投資家に販売す ることを通じて、当該資産の保有者が資金調達を行う金融手法 財政融資資金貸付金の証券化については、行政改革推進法に 据置期間のイメージ 利子 元金 据置期間 元利金の支払期日 おいて、国の資産は平成 27 年度末の国の資産規模対GDP比の 半減を目安とすることが規定され、 「 基本方針 2006」において、 約 140 兆円規模(うち財政融資資金貸付金残高は 130 兆円超) 政策コスト分析(P8, 9, 18, 22, 33, 36 など) の圧縮を図るため、財政投融資改革の継続に加えて、追加的努 P36 参照。 力のひとつとして、既往の貸付金・保有有価証券の売却・証券化 Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド のことです。 借入日以降、元金を償還せず、利子のみを支払う期間をいい ます。 償還所要額 ︵元金及び利子の合計︶ (P18, 46) 証券化(財政融資資金貸付金の証券化) 据置期間(P10) によるオフバランス化を行うこととされました。当該証券化は、 政府保証(P2, 4, 13, 15, 20, 22 など) 平成 19 年度から開始しましたが、信用リスクプレミアムなどの上 P4 参照。 乗せや証券会社などへの手数料支払により、相当程度のコスト が発生しました。その後、いわゆるリーマン・ショックによる金融 市場の混乱や証券化市場の低迷などを理由に、平成 21 年度以 降は起債を見合わせています。こうした中、証券化には相当程度 のコストが発生することや証券化市場に回復の兆しが見られな FILP REPORT 2016 73 た行 弾力条項 デュレーション・ギャップ(P18, 31, 70, 71, 75) 資産(貸付金の回収など)または負債(財投債の償還など)か ら生じる将来キャッシュフローを現在価値に換算し、そのキャッ シュフローが生じるまでの期間を現在価値のウェイトで加重平均 「特別会計に関する法律」の規定に基づき、予算総則において したものをデュレーションといい、資産または負債の平均残存期 予め国会の議決を経た範囲内で、年度中において各特別会計の 間を示しています。 経費を増額する必要が生じた場合に、収入の増加を確保するこ デュレーション・ギャップとは、資産と負債のデュレーションの とができるときは、その確保することができる金額を限度として 差をいいます。このギャップがある場合、金利変動による現在価 支出の増加を認めるものです。 値の変動幅が資産と負債で異なるため、金利変動リスクが生じ また、財政投融資計画を構成する財政融資資金の長期運用予 ることになります。 定額及び政府保証の限度額についても、経済事情の変動などに 応じ機動的かつ弾力的に対処するため、予算総則において、そ の定める範囲内で増額することができる旨が規定されています。 地方公営企業(P34) 地方公営企業は、住民の福祉の増進を目的として、地方公共 団体が特別会計を設けて経営する企業です。事業例としては、 上下水道、病院、交通事業などがあり、全国で 8,662 事業ありま す(平成 26 年度末時点) 。 地方公営企業は、独立採算の原則に基づき運営されており、 受益者からサービスの対価として回収した料金や使用料などを 財源として、継続的なサービスを提供しています。 (P17) 地方公共団体金融機構資金(地方債) P17 参照。 (関連) 「地方債」 キャッシュフローのパターンと デュレーションとの関係について(イメージ) 円 120 満期一括償還型 元金 利子 100 80 60 40 9.9年 20 0 円 16 1 2 3 4 5 6 7 8 元金均等償還型 14 9 利子 10 年 元金 5.2年 12 10 8 6 4 地方債(P17, 23, 45, 70, 73, 75) P17 参照。 地方債計画(P17, 23) 地方債計画は、地方債の発行予定額などを示した年度計画を いい、総務大臣が財務大臣に協議の上、毎年度策定・公表して います。 「 地方債計画」につ い ては、総務省ホー ム ペ ージ(http:// www.soumu.go.jp/)をご参照ください。 積立金(財政投融資特別会計財政融資資金勘定の積立金) Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド (P18, 28, 30, 31, 32, 43 など) 2 0 円 16 1 2 3 4 5 6 7 8 元利均等償還型 14 9 利子 10 年 元金 5.4年 12 10 8 6 4 2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 年 (関連) 「ALM」 「 、金利スワップ取引」 「 、金利変動リスク」 「 、マチュリティ・ギャップ」 財政融資資金勘定においては、毎会計年度の決算上剰余金が 生じた場合、財政融資資金勘定の財務の健全性を確保するため、 積立金として積み立て(特別会計に関する法律第 58 条第 1 項) 、 将来の金利変動による不足に備えることとしています。 特別会計に関する法律では、積立金が財務の健全性を確保す 発生主義(P28, 30, 57, 70, 71) るために必要となる水準(特別会計に関する法律施行令第45条) 現金の授受にかかわらず、財貨・役務の経済価値の増加減少 を超える場合には、予算で定めるところにより、国債整理基金特 の事実が発生した時に、収益及び費用を認識し計上する基準を 別会計に繰り入れることができるとされています(同法第 58 条 いいます。 第 3 項) 。 財政投融資特別会計については、平成 13 年度以後、財務状 なお、 「積立金」は現金主義に基づくものであり、発生主義に基 況を明らかにする観点から「発生主義」に基づく損益計算書、貸 づく 「金利変動準備金」とは等しくならないことに注意する必要 があります。 (関連) 「金利変動準備金」 「 、金利変動リスク」 「 、現金主義」 「 、剰余金」 74 は行 FILP REPORT 2016 借対照表を作成しています。 (関連) 「現金主義」 (P5, 6, 18) PFI(Private Finance Initiative) 民業補完性(P22, 73) 公共施設など(空港、公園、学校、図書館など)の建設、維持管 財政投融資の審査を行う上でのポイントの一つです。財投機 理、運営などに民間の資金、経営能力及び技術的能力(ノウハウ) 関の行う事業は、民間だけでは対応が困難な分野・事業である を活用することにより、同一水準のサービスをより安く、または、 同一価格でより上質のサービスを提供する手法のことです。 必要があります。 (関連) 「償還確実性」 「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関す る法律」 (PFI法)に基づき実施されています。 や行 ま行 預託金(P8, 10, 24, 28, 30, 42 など) 特別会計などから、財政融資資金に預けられた資金をいいます。 マチュリティ・ギャップ(P18, 31, 70, 71, 73, 74) 各特別会計の積立金(注)や余裕金(支払い上余裕が生じた現金) 各期間における資産(貸付金の回収など)及び負債(財投債の などは、財政融資資金に預託され、統合管理されています。 償還など)の満期額の差を、マチュリティ・ギャップといいます。 なお、預託金には、契約上の預託期間に応じ、国債金利に即し このギャップがある場合、資産の再運用と負債の再調達の時期 た利子が付されます。 にズレがあるため、金利変動リスクが生じることとなります。 (注) 年金特別会計の国民年金勘定及び厚生年金勘定に係る積立金を除く。 (関連) 「財政融資資金」 マチュリティラダーのイメージ 資産︵貸付金の回収など︶ マチュリティ・ギャップ(+) 回収超過分について再運用 運用金利が低下すると逆ざやが生じる可能性 ら行 臨時財政対策債(P18, 23) 地方債は原則として、公営企業の経費や建設事業費の財源を 調達する場合など、地方財政法第 5 条に掲げられる場合におい て発行できることとなっていますが、臨時財政対策債は、その例 外として、地方財政計画上の通常収支の不足を補填するために 発行される地方債です。平成 13 年度以降発行されています。 年度 (関連) 「地方債」 負債 ︵財投債の償還など︶ 6 次産業化(P5, 6, 14) 農林漁業を1次産業としてだけではなく、加工などの2次産業、 さらにはサービスや販売などの 3 次産業まで含め、1 次から3 次 まで一体化した産業として農林漁業の可能性を広げようとする マチュリティ・ギャップ(ー) ものです。 償還超過分について再調達 調達金利が上昇すると逆ざやが生じる可能性 (関連) 「ALM」 「 、金利変動リスク」 「 、デュレーション・ギャップ」 Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 満期一括償還(P5, 10, 16, 26, 30, 31 など) 元金の全額を、最後の支払期日に償還する方法をいいます。 なお、財投債をはじめとする利付債の償還方法は、満期一括償 還です。 満期一括償還のイメージ 償還所要額 ︵元金及び利子の合計︶ 利子 元金 元利金の支払期日 (関連) 「元金均等償還」 「 、元利均等償還」 FILP REPORT 2016 75 情報アクセスガイド 特別会計 食料安定供給特別会計 担当部署 農林水産省農村振興局総務課会計班 所 在 地 〒 100-8950 東京都千代田区霞が関 1-2-1 TEL.03-3502-1990 FAX.03-3592-1483 U R L http://www.maff.go.jp/ エネルギー対策特別会計 担当部署 経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料部石油精製備蓄課 所 在 地 〒 100-8931 東京都千代田区霞が関 1-3-1 TEL.03-3501-1993 FAX.03-3580-8467 U R L http://www.enecho.meti.go.jp/ 政府関係機関 株式会社日本政策金融公庫 担当部署 広報部 所 在 地 〒 100-0004 東京都千代田区大手町 1-9-4 大手町フィナンシャルシティノースタワー TEL.03-3270-0631 FAX.03-3270-1643 U R L http://www.jfc.go.jp/ http://www.jfc.go.jp/n/company/sikin.html (財政投融資用URL) 独立行政法人福祉医療機構 担当部署 総務部総務課 所 在 地 〒 105-8486 東京都港区虎ノ門 4-3-13 ヒューリック神谷町ビル 9 階 TEL.03-3438-0211 FAX.03-3438-9949 U R L http://hp.wam.go.jp/ http://hp.wam.go.jp/koukai/katsuyou/tabid/119/Default.aspx (財政投融資用URL) 独立行政法人国立病院機構 担当部署 企画経営部経営課 所 在 地 〒 152-8621 東京都目黒区東が丘 2-5-21 TEL.03-5712-5066 FAX.03-5712-5082 U R L http://www.hosp.go.jp http://www.hosp.go.jp/disclosure/cnt1-0_000049.html (財政投融資用URL) 国立研究開発法人国立がん研究センター 担当部署 財務経理部財務経理課 所 在 地 〒 104-0045 東京都中央区築地 5-1-1 TEL.03-3542-2511 FAX.03-3542-2544 U R L http://www.ncc.go.jp/jp/ http://www.ncc.go.jp/jp/about/hojin/index.html (財政投融資用URL) 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 担当部署 財務経理部財務経理課 沖縄振興開発金融公庫 担当部署 総務部総務課 (東京本部) 所 在 地 〒 105-0003 東京都港区西新橋 2-1-1 興和西新橋ビル 10 階 TEL.03-3581-3241 FAX.03-5511-8233 U R L http://www.okinawakouko.go.jp/ 株式会社国際協力銀行 (JBIC:Japan Bank for International Cooperation) 担当部署 経営企画部報道課 所 在 地 〒 100-8144 東京都千代田区大手町 1-4-1 TEL.03-5218-3100 FAX.03-5218-3955 U R L http://www.jbic.go.jp/ja/ 独立行政法人国際協力機構 (JICA:Japan International Cooperation Agency) 担当部署 広報室 東京都千代田区二番町 5-25 二番町センタービル TEL.03-5226-9781 FAX.03-5226-6396 U R L http://www.jica.go.jp http://www.jica.go.jp/disc/budget/finance_filp.html (財政投融資用URL) 所 在 地 〒 565-8565 大阪府吹田市藤白台 5-7-1 TEL.06-6833-5012 FAX.06-6833-9865 U R L http://www.ncvc.go.jp/ http://www.ncvc.go.jp/about/overview/jyohokokai/financialupdate.html (財政投融資用URL) 国立研究開発法人国立成育医療研究センター 担当部署 財務経理部財務経理課 所 在 地 〒 157-8535 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 担当部署 財務経理部財務経理課 所 在 地 〒 474-8511 所 在 地 〒 102-8012 東京都世田谷区大蔵 2-10-1 TEL.03-3416-0181 FAX.03-3416-2222 U R L http://www.ncchd.go.jp/ 愛知県大府市森岡町 7-430 TEL.0562-46-2311 FAX.0562-48-2373 U R L http://www.ncgg.go.jp/ 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 担当部署 管理部国立大学施設支援課 所 在 地 〒 101-0003 独立行政法人など 東京都千代田区一ツ橋 2-1-2 学術総合センター TEL.03-4212-6000 FAX.03-4212-6600 U R L http://www.niad.ac.jp http://www.niad.ac.jp/investor/financial-situation.html (財政投融資用URL) Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 日本私立学校振興・共済事業団 担当部署 総務部総務課 所 在 地 〒 102-8145 東京都千代田区富士見 1-10-12 TEL.03-3230-7813 FAX.03-3230-1325 U R L http://www.shigaku.go.jp http://www.shigaku.go.jp/g_zaitou.htm (財政投融資用URL) 独立行政法人日本学生支援機構 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 担当部署 総務部広報課 所 在 地 〒 231-8315 神奈川県横浜市中区本町 6-50-1 横浜アイランドタワー TEL.045-222-9101 FAX.045-222-9089 U R L http://www.jrtt.go.jp/ http://www.jrtt.go.jp/01Organization/org/org-zaisei.html (財政投融資用URL) 担当部署 政策企画部広報課 所 在 地 〒 162-8412 東京都新宿区市谷本村町 10-7 市谷事務所 TEL.03-6743-6011 FAX.03-6743-6662 U R L http://www.jasso.go.jp http://www.jasso.go.jp/about/disclosure/zaimu/zaitou/ index.html (財政投融資用URL) 76 FILP REPORT 2016 独立行政法人住宅金融支援機構 担当部署 経営企画部経営計画グループ 所 在 地 〒 112-8570 東京都文京区後楽 1-4-10 TEL.03-5800-8014 FAX.03-5800-8182 U R L http://www.jhf.go.jp/ http://www.jhf.go.jp/teikyou/zaitou.html (財政投融資用URL) 独立行政法人都市再生機構 新関西国際空港株式会社 (UR:Urban Renaissance Agency) 担当部署 コーポレート・コミュニケーション部 担当部署 総務部総務チーム 広報グループ 大阪府泉南郡田尻町泉州空港 中 1 番地 TEL.072-455-4030 FAX.072-455-4090 U R L http://www.nkiac.co.jp http://www.nkiac.co.jp/company/ir/invest1/index.html 所 在 地 〒 549-0011 所 在 地 〒 231-8315 神奈川県横浜市中区本町 6-50-1 横浜アイランドタワー TEL.045-650-0111 FAX.045-650-0177 U R L http://www.ur-net.go.jp/ http://www.ur-net.go.jp/ir/ur_mokuhyo_keikaku.html (財政投融資用URL) (財政投融資用URL) 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 担当部署 総務部総務課 所 在 地 〒 220-0011 神奈川県横浜市西区高島 1-1-2 URL 担当部署 総務部総務課 所 在 地 〒 135-6008 横浜三井ビルディング TEL.045-228-5977 FAX.045-228-5969 http://www.jehdra.go.jp http://www.jehdra.go.jp/irseihu.html (財政投融資用URL) 独立行政法人水資源機構 担当部署 総務部広報課 所 在 地 〒 330-6008 埼玉県さいたま市中央区新都心 11-2 ランド・アクシス・タワー内 TEL.048-600-6513 FAX.048-600-6510 U R L http://www.water.go.jp/honsya/honsya/index.html http://www.water.go.jp/honsya/honsya/zaimu/zaitou_katsuyou. html (財政投融資用URL) 地方公共団体金融機構 担当部署 経営企画部企画課 所 在 地 〒 100-0012 一般財団法人民間都市開発推進機構 東京都千代田区日比谷公園 1-3 市政会館 TEL.03-3539-2674 FAX.03-3539-2614 U R L http://www.jfm.go.jp 国立研究開発法人森林総合研究所 東京都江東区豊洲 3-3-3 豊洲センタービル TEL.03-5546-0781 FAX.03-5546-0796 U R L http://www.minto.or.jp/ http://www.minto.or.jp/products/mezzanine.html (財政投融資用URL) 中部国際空港株式会社 担当部署 総務部総務グループ 所 在 地 〒 479-8701 愛知県常滑市セントレア 1-1 第 1 セントレアビル TEL.0569-38-7777 FAX.0569-38-7773 U R L http://www.centrair.jp/ http://www.centrair.jp/corporate/ir/seifu/ (財政投融資用URL) 株式会社民間資金等活用事業推進機構 (PFI推進機構) 担当部署 経営管理部 所 在 地 〒 100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1 大手町ビル TEL. 03-6256-0071 FAX. ─ U R L http://www.pfipcj.co.jp/ http://www.pfipcj.co.jp/about/overview.html (財政投融資用URL) 株式会社商工組合中央金庫 担当部署 総務部 担当部署 森林管理部企画管理課 所 在 地 〒 104-0028 所 在 地 〒 212-0013 神奈川県川崎市幸区堀川町 66-2 興和川崎西口ビル 11F TEL.044-543-2500 FAX.044-533-7277 U R L http://www.green.go.jp/ http://www.green.go.jp/annai/zaitou.html (財政投融資用URL) 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (JOGMEC:Japan Oil, Gas and Metals National Corporation) 担当部署 総務部 所 在 地 〒 105-0001 東京都港区虎ノ門 2-10-1 虎ノ門ツインビルディング TEL.03-6758-8000 FAX.03-6758-8008 U R L http://www.jogmec.go.jp/ http://www.jogmec.go.jp/disclosure/regulation_corporation_003. html (財政投融資用URL) 特殊会社など 株式会社農林漁業成長産業化支援機構 (A-FIVE:Agriculture, forestry and fisheries Fund corporation for Innovation, Value-chain and Expansion Japan) 担当部署 総務部 所 在 地 〒 100-0004 株式会社海外需要開拓支援機構 (クールジャパン機構) 担当部署 経営企画・管理グループ 所 在 地 〒 106-6117 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー TEL.03-6406-7500 FAX.03-6406-7501 U R L http://www.cj-fund.co.jp/ http://www.cj-fund.co.jp/about/scheme.html (財政投融資用URL) 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構 (JOIN:Japan Overseas Infrastructure Investment Corporation for Transport & Urban Development) 担当部署 企画総務部 所 在 地 〒 100-0005 東京都千代田区丸の内 2-2-3 丸の内仲通りビル TEL.03-5293-6700 FAX.03-3218-5561 U R L http://www.join-future.co.jp/ http://www.join-future.co.jp/our-mission/approach.html (財政投融資用URL) 株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構 (JICT:Fund Corporation for the Overseas Development of Japan’s ICT and Postal Services Inc.) Ⅳ 用語集・情報アクセスガイド 東京都千代田区大手町 1-5-1 大手町ファーストスクエア ウエスト TEL.03-5220-5885 FAX. ─ U R L http://www.a-five-j.co.jp/ http://www.a-five-j.co.jp/corporate/outline.html (財政投融資用URL) 東京都中央区八重洲 2-10-17 TEL.03-3272-6111 FAX.03-3273-2968 U R L http://www.shokochukin.co.jp/ 担当部署 総務企画部 所 在 地 〒 100-0011 東京都千代田区内幸町 1-2-1 日土地内幸町ビル 10F TEL.03-5501-0092 FAX.03-3593-6770 U R L http://www.jictfund.co.jp/ http://www.jictfund.co.jp/business/service (財政投融資用URL) 株式会社日本政策投資銀行 (DBJ:Development Bank of Japan Inc.) 担当部署 経営企画部広報・CSR室 所 在 地 〒 100-8178 東京都千代田区大手町 1-9-6 大手町フィナンシャルシティサウスタワー TEL.03-3244-1180 FAX.03-3271-8472 U R L http://www.dbj.jp/ http://www.dbj.jp/co/info/our_business.html (財政投融資用URL) FILP REPORT 2016 77