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ギリアデル®脳内留置用剤7.7 「適正使用ガイド」
日本標準商品分類番号 874219 適正使用ガイド 抗悪性腫瘍剤 薬価基準収載 Implant〈カルムスチン脳内留置用剤〉 劇薬 処方箋医薬品:注意-医師等の処方箋により使用すること 本ガイドは、本剤を適正に使用いただくため、患者の選択、留置方法、留置にあたっての 注意事項、注目すべき副作用とその対策について解説しています。 ご熟読いただき、本剤を適正にご使用いただくためのガイドとしてご活用ください。 本剤の重大な副作用として、以下が報告されています。 ● 痙攣、大発作痙攣 ● 脳浮腫、頭蓋内圧上昇、水頭症、脳ヘルニア ● 創傷治癒不良 ● 感染症 ● 血栓塞栓症 ● 出血 本剤の留置にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、悪性脳腫瘍の外科手術及び 薬物療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の留置が適切と判断される症例についてのみ 実施してください。 DI-J-582 2 適正使用のお願い 本ガイドでは、 「悪性神経膠腫」の治療において、本剤を適正に使用いただくため、患者の選択、 留置方法、留置にあたっての注意事項、注目すべき副作用とその対策について解説しています。 本剤の使用にあたっては、本ガイドのほか、最新の添付文書をご熟読いただきますようお願い します。 ギリアデルの適正使用情報は、下記サイトでも提供しています。 http://www.eisai.jp/medical/products/gliadel/ http://www.nobelpharma.co.jp 監 修 (五十音順) 青木 友和 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター 脳神経外科 医長 杉山 一彦 広島大学病院 がん化学療法科 教授 西川 亮 埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 脳脊髄腫瘍科 教授 目次 Ⅰ 適正使用のためのフロー 4 Ⅱ 留置にあたって 1留置の対象 2用法・用量 3開封 4留置 5廃棄 5 5 5 6 7 7 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 1痙攣、大発作痙攣 2脳浮腫、頭蓋内圧上昇、水頭症、脳ヘルニア 3創傷治癒不良 4感染症 8 8 8 8 9 Ⅳ Q&A 1留置前 2留置後 10 10 11 Ⅴ 臨床成績 1国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NPC-08-1試験) [国内申請の評価資料] 2外国第Ⅲ相試験(T-301試験) [国内申請の参考資料] 3外国第Ⅲ相試験(8802試験) [国内申請の参考資料] 4使用成績調査(全例調査) 14 14 15 16 18 参考文献 23 3 Ⅰ 適正使用のためのフロー 留置前の確認事項 本剤留置にあたっては、添付文書にて詳細をご確認ください。 また、警告・禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。 留置患者の選択 →P5 インフォームドコンセント 腫瘍の切除 留置患者の確定 →P5 ●術中迅速病理組織診断などにより、組織型を確認 してください。 良性脳腫瘍の患者、切除不能または切除不十分な 患者などへの留置は避けてください。 切除腔から脳室系に至る間隙がある場合は、 その間隙を閉鎖するなどの対応を実施 本剤の開封 →P6 ●本剤が脳室系に移行して水頭症が発現するおそれ があります。 ●保存庫(-15℃以下)から、手術室までは未開封のまま 運んでください(室温、未開封では、6時間まで安定)。 ●保存庫(-15℃以下)から取り出した後、室温でしばらく 放置し、留置の準備ができた後に開封してください。 本剤の留置 →P7 ウォータータイトでの硬膜閉鎖などの 処置を適切に実施 経過観察 ●カルムスチンを含んだ 脳脊髄液が漏出して創傷 治癒不良や感染症を起こすおそれがあります。 注目すべき副作用とその対策 ●痙攣、 大発作痙攣 →P8 ●脳浮腫、 頭蓋内圧上昇、 →P8 水頭症、脳ヘルニア ●創傷治癒不良 →P8 ●感染症 →P9 ●本剤の留置後のCT及び MRI検査において、切除腔周囲の脳組織に造影増強が認められることが報告されて この浮腫や炎症の原因は、本剤の留置、 または腫瘍の増大による可能性が考えられるため、適切な います1,2)。 処置を検討してください。 4 Ⅱ 留置にあたって Ⅰ 適正使用のためのフロー 1 留置の対象 悪性神経膠腫 ●術中迅速病理組織診断などにより、組織型を確認の上、留置してください。 ● 「薬物動態」及び「臨床成績」 の内容を熟知し、本剤からのカルムスチンの浸透範囲 (→下記 の参考) 、臨床 試験に組み入れられた患者の腫瘍切除率(→ P10 Q1)及び 組織型、また有効性及び 安全性(→ P14~ 22)について、十分に理解した上で適応患者を選択してください。 留置後の日数 Ⅱ 留置にあたって 参考 カルムスチンの浸透範囲(サル)3) 浸透範囲(mm) 平均値±SD 1 6.1± 2.9 5 3.6± 1.3 14 2.9± 0.69 30 1.8± 0.97 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 対象と方法:サルの脳内に 3H標識カルムスチン20%含有ポリマー(本剤の約5倍の含有量)を留置し、浸透範囲 は「ポリマー/組織接触面の放射能濃度10%以上」として算出した。 2 用法・用量 通常、成人には、腫瘍切除腔の大きさや形状に応じて、本剤8枚(カルムスチンとして61.6mg)又は適宜 減じた枚数を脳腫瘍切除術時の切除面を被覆するように留置する。 ●本剤は、切除腔の大きさ・形状により、わずかに重なりあって留置することは可能ですが、組織表面と接し ない切除腔に充填しないでください。 ●本剤を分割して使用した場合の有効性及び安全性は確立していません。 ●本剤を2回以上留置した場合の有効性及び安全性は確立していません。 Ⅳ Q&A 参考 臨床試験での留置状況 国内臨床試験 外国臨床試験 (T-301試験) 8枚留置した割合(例数) 初発悪性神経膠腫(n=16) 7.7±0.87 87.5%(14) 再発膠芽腫(n=8) 7.9±0.35 87.5% (7) 初発悪性神経膠腫(n=120) 6.3±2.0※ 36.7%(44) ― 34.7%(35) 7.6±0.94 80.0%(88) 初発膠芽腫(n=101) 再発悪性神経膠腫(n=110) Ⅴ 臨床成績 外国臨床試験 (8802試験) 留置数(枚) 平均値±SD ※6枚未満の症例を平均3枚留置したとして算出 ―:データなし 5 Ⅱ 留置にあたって 3 開封 ●本剤の開封前に手術用手袋を二重に着用し、手袋は取り扱いが終わるまで取り外さないでください。 本剤が皮膚に接触すると、重度の熱傷と色素沈着をきたすおそれがあります。 ●本剤の開封時に使用したピンセット、ハサミは手術に使用しないでください(洗浄後、次回の手術に使用 することは可能です)。 ●搬送による衝撃などにより、開封時に本剤が割れていた場合は、原則使用せずに廃棄してください。 (本剤をほぼ同じ大きさに2分割したとき、カルムスチン放出性は未分割の製剤と同様でしたが、分割して 使用した場合の有効性及び安全性は確立していません。) 本剤が小片状に分割した場合には、その小片が脳室系に移行し水頭症を発現するおそれがあります。 →P8 の注意 勢いよくはがさない! 左右にゆっくり引く 外袋の開封用の 角を、ゆっくりと 引っ張って開ける。 外袋 外袋を勢いよくはがさないこと。 本剤に外圧がかかると破損する可能性がある。 外袋 又は 外袋 外袋 内袋(減菌済み)の端を慎重に、指又は滅菌済みのピンンセットでしっかりつまんで 取り出す。 ( つまんだまま、次の操作で内袋をカットするため) 内袋の端をつまんで、滅菌済みのハサミで 内袋を円弧状にカットする。 (円弧状にすると本剤を取り出しやすい) 6 本剤を、内袋からゆっくりと滅菌済みの ピンセットで取り出し、腫瘍切除腔へ留置する。 Ⅰ 適正使用のためのフロー 4 留置 ●腫瘍切除術後に切除腔から脳室系に至る間隙が認められる場合には、間隙を閉鎖するなどの対応を行った 上で、本剤を留置してください。 本剤が脳室系に移行し水頭症を発現するおそれがあります。 →P8 ①十分な止血を確認してください。 →P10:Q2 ②切除面を被覆するように本剤を留置してください。 Ⅱ 留置にあたって 注)わずかに重なって留置することは可能ですが、組織表面と接し ない切除腔には充填しないでください。 →P5 「参考」参照 ●分割して使用しないでください。 (有効性及び安全性は確立していません) ③サージセルなどで本剤を腫瘍切除面に固定してください。 注)サージセルが塊にならないようにしてください。 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 ●脳脊髄液の漏出が認められることがあるので、手術時には、ウォータータイトでの硬膜閉鎖などの処置を 適切に実施してください。 →P8 5 廃棄 Ⅳ Q&A 以下のように扱われた本剤及びその他廃材は、廃棄物専用容器に廃棄してください。 ● 開封時に割れていた本剤(原則廃棄) ● 開封後、脳内に留置する前に誤って本剤を落としたもの ● 開封後、使用しなかった本剤 ● 室温で6時間を経過した未開封の本剤 ● 再凍結後 6ヵ月を経過した未開封の本剤 ● 本剤の留置時に使用した二重の手術用手袋の外側の手袋及びその他廃材 Ⅴ 臨床成績 7 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 1 痙攣、大発作痙攣 ● 外国臨床試験全体において、痙攣が7.7%(52/676例)に認められています。また、外国において大発作 痙攣(頻度不明)も報告されています。 ● 使用成績調査(全例調査)において、痙攣が9.9%(55/558例)に認められています。 ● 留置後は、十分に観察し、抗痙攣剤※を投与するなど適切な処置を行ってください。 ※国内臨床試験(NPC-08-1)では、留置後、全例に抗痙攣剤が投与されていました。 2 脳浮腫、頭蓋内圧上昇、水頭症※、脳ヘルニア ● 国内臨床試験(NPC-08-1)において、脳浮腫が25.0%(6/24例)、外国臨床試験全体において、脳浮腫が 3.8%(26 /676例)に認められています。また、外国 において 脳ヘルニア(頻度不明)が報告さ れてい ます。 ● 使用成績調査(全例調査)において、脳浮腫が22.2%(124/558例)、頭蓋内圧上昇が0.2%(1/558例)、 水頭症が1.3%(7/558例) に認められています。 ● 腫瘍切除術後に切除腔から脳室系に至る間隙が認められる場合には、間隙を閉鎖するなどの対応を行った 上で、本剤を留置してください。 →P7 ● 留置後は、観察を十分に行い、異常が認められた場合は、抗浮腫療法、場合によっては手術療法など適切 な処置を行ってください。 ※外国臨床試験(9115試験)で水頭症を発症した1例では、術後36時間に水頭症症状を発現し、CT検査で拡張した脳室を伴う閉塞性水頭症が確認され るとともに、緊急開頭手術が行われ、サージセル(ガーゼまたは綿型の止血剤)がモンロー孔を閉鎖したことによる脊髄液流の遮断によるものと判断 されました。 臨床試験での対応状況 本剤の除去を行った症例(外国臨床試験) 試験名 症例 対処 8701試験 (カルムスチン 6.35%製剤群) 副腎皮質ステロイドでコントロール不良の頭蓋 内圧亢進症状を呈した1例 留置後91日に再手術を施行した結果、壊死組織、 悪性腫瘍及び本剤の残存を認め除去 留置日に中等度の局所的な脳浮腫を呈した1例 留置後5日に再手術を行い、本剤を除去したと ころ、その翌日に浮腫は消失 T-301試験 3 創傷治癒不良 ● 治癒不良が外国臨床試験全体で3.6%(24/676例)でした。脳脊髄液の漏出が外国臨床試験(T-301)で有害 事象として5%(6/120例) に認められています。 ● 使用成績調査(全例調査)において、治癒不良が4.8%(27/558例)に認められています。その内訳 は治癒 不良2.5%(14/558例)、脳脊髄液漏1.6%(9/558例)、創離開0.4%(2/558例)、髄液貯留、創部分泌、創合 併症及び術後創合併症がそれぞれ0.2%(1/558例) でした。 ● 術時には、ウォータータイトでの硬膜閉鎖などの処置を適切に実施してください。 8 Ⅰ 適正使用のためのフロー 4 感染症 ● 外国臨床試験全体において、感染症が3.0%(20/676例)に認められ、主なものは術後の創部感染、骨弁 感染でした。 ● 使用成績調査(全例調査)において、感染症 が 3.4%(19/558例)に認められ、主なものは髄膜炎 1.1% (6/558例)、創傷感染 0.9%(5/558例) 、脳膿瘍及び細菌性髄膜炎がそれぞれ0.4% (2/558例)でした。 臨床試験での対応状況 外国臨床試験(8802試験)において、留置後3日に髄膜炎と診断され、翌日に本剤を除去した1例が報告され ています(薬剤の関連性不明)。 Ⅱ 留置にあたって Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 Ⅳ Q&A Ⅴ 臨床成績 9 Ⅳ Q&A 1 留置前の注意事項 Q 1 留置患者の選択にあたって、切除率は考慮すべきですか? A 1 国内外の臨床試験での切除率は、初発では中央値あるいは平均値で約90%以上、再発では中央 値あるいは平均値で約80%以上切除された患者に留置されていました。使用成績調査(全例調 査)での切除率の中央値は95%、平均値は86.9%でした。 一方、本剤留置後の脳組織での浸透範囲は、ヒトでは確認されていませんが、サルでは留置後 1日で平均6.1mm、14日で平均2.9mmであったことが報告されています。 →P5 なお、NCCNガイドラインでは、初発悪性神経膠腫において、腫瘍切除術で最大限に腫瘍を 切除し、その後本剤を腫瘍切除部位に留置し、術後療法として、放射線治療及び テモゾロミドを 含む化学療法を実施することが推奨されています。 また、英国 NICEガイダンスでは、初発の悪性神経膠腫に使用する化学療法剤として、本剤は テモゾロミドとともに記載されており、本剤の使用は、 「腫瘍切除術で腫瘍を 90%以上切除 された患者に対して、新規に診断された高悪性度の神経膠腫の1つの治療法として推奨される。」 とされています。 以上から、本剤の留置対象としては、高い切除率が好ましいと考えます。 臨床試験における本剤群及び使用成績調査(全例調査)での腫瘍切除率 国内臨床試験 初発群 (n=16) 再発群 (n=8) 使用成績調査 外国臨床試験(T-301試験、初発) 外国臨床試験 安全性解析対象症例 全症例 膠芽腫患者 (8802試験、再発) (n=558) (n=120) (n=101) (n=110) 腫瘍切除率 92.5% 95.0% 95.0% 89.9±1.3%1) 90.1±1.5%1) 79.9±22.3%2) 中央値(範囲)/ (80.0~100%) (55.0~100%)(5.0~100%) 平均値 1)± SE 2)±SD 10 Q 2 本剤の放出率に影響を及ぼす因子はありますか? A 2 本剤の徐放性基剤、ポリフェプロサン20の崩壊速度に影響を及ぼす因子として、水分(飽和度)、 表面積が報告されています。そのため、本剤の周囲に血液や体液が多く存在すると、ポリフェ プロサン20の崩壊が早まる可能性があります。本剤の留置前に、腫瘍切除面が充分に止血できて いることを確認してください。 Q 3 未開封(二重のアルミネート袋)のままであれば、一度室温に戻した後でも再凍結して使用可能ですか? A 3 室温での保存が6時間以内の場合は、1回のみ再凍結(-15℃以下)保存が可能ですが、再凍結から 6ヵ月以内に使用してください(ただし外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること)。 Q 4 本剤を分割して留置できますか? A 4 本剤をほぼ同じ大きさに2分割したとき、カルムスチン放出性は未分割の製剤と同様でしたが、 分割して留置した場合の有効性及び安全性は確立していません。 Q 1 A 1 Ⅰ 適正使用のためのフロー 2 留置後の注意事項 本剤留置後に抗腫瘍薬の投与や放射線療法は行われていましたか? Ⅱ 留置にあたって 国内臨床試験では、初発悪性神経膠腫患者16例には、テモゾロミド+放射線療法、再発膠芽腫 患者8例には、テモゾロミド単独療法(7例)あるいはテモゾロミド+インターフェロンβ併用療法 (1例)が実施されました。さらに、再発膠芽腫患者のうち、テモゾロミドが無効となった2例に おいて、ベバシズマブ ※単独療法あるいはIMRT(強度変調放射線治療)が実施されました。テモ ゾロミド投与後に認めた副作用は既知のもので、本剤との併用によって、新規に発現した副作用 はみられませんでした。 外国臨床試験では、初発悪性神経膠腫患者を対象としたT-301試験において、放射線療法は120 例中109例、抗腫瘍薬は120例中9例に実施され、再発膠芽腫患者を対象とした8802試験におい ては抗腫瘍薬が110例中28例に併用されました。 使用成績調査(全例調査)では、抗腫瘍薬は82.1%(458/558例)に併用されました。抗腫瘍薬 を 併用した 458例 の主な内訳はテモゾロミドが 434例、ベバシズマブが 42例、インターフェ ロンβが39例でした。また、放射線療法は60.2%(336/558例)に併用されました。放射線療 法を併用した336例のうち、放射線の総照射量は「60Gy以上」が302例、 「60Gy未満」が28例、 「不明」が6例でした。 なお、テモゾロミドとの併用について、文献的には複数報告され、本剤単独よりも、併用の方が 生存期間を延長する可能性が示唆されています。 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 ※悪性神経膠腫において、本邦未承認 国内臨床試験及び外国臨床試験での放射線療法と抗腫瘍薬の併用状況 放射線療法 抗腫瘍薬 実施例数 留置から開始までの期間 中央値(範囲、日) 17 20(15~231) 24 18(15~96) 外国臨床試験:T-301試験 (n=120、初発) 109 27(12~133) 9 207(98~556) 外国臨床試験:8802試験 (n=110、再発) ― ― 28 78.5(8~235) 国内臨床試験 (n=24、初発16例、再発8例) Ⅳ Q&A 留置から開始までの期間 中央値(範囲、日)1) 実施例数 1)プロトコルで規定された開始時期:国内臨床試験は留置後14日以降、T-301試験は留置後13~29日 Ⅴ 臨床成績 11 Ⅳ Q&A Q 2 A 2 留置後の残存期間はどのくらいですか? 使用成績調査(全例調査)では、本剤の留置後の撮像で86.6%(483/558例)に本剤の遺残物が 認められました。本剤の遺残物を認めた483例において、留置日から遺残物を最後に確認した 日までの日数の中央値は62日(範囲:0−422日)、平均値は83.6日でした。遺残物を認めた症 例のうち、観察期間中に遺残物が消失または除去された339 例 における中央値 は59日(範囲: 0−376日)、平均値は62.3日、観察期間中に最終撮像においても遺残物を認めた144例におけ る中央値は71.5日(範囲:1−422日)、平均値は133.8日でした。 また、本剤の遺残物除去症例率は 4.5%( 25/558例 )でした。留置日から本剤の遺残物を除去し た日までの日数の中央値は26日(範囲:0−238日) 、平均値は 50.0日でした。主な除去理由は、 脳浮腫が24.0%(6/25例)、出血が16.0%(4/25例)、感染症が16.0%(4/25例)、再発が16.0% ( 4 /25例 )、そ の他 が 28. 0%( 7/25例 )でした。このうち、本剤の 副作用が発現し、その副作用 が本剤の遺残物を除去する要因となっている症例は14例で、その内訳は脳浮腫が5例、感染症 が 4例、その他が 5例でした。 遺残物が消失または除去されるまでの期間と症例数 (例数) 120 100 97 94 症例数 77 80 60 45 40 遺残物除去の主な理由「その他」 (7例)の内訳 理由 1) 麻痺等を改善するため 摘出腔拡大による麻痺増悪 摘出腔増大による片麻痺 意識障害 残存病変の摘出術 壊死病変の増大のため 硬膜閉鎖不全に伴う髄液漏 1)医師コメントにより記載 12 1 0 39 136 1- 36 0 0 0 33 33 1- 0 30 30 127 27 1- 期間 (日) 1 0 0 0 24 1- 21 1- 3 2 0 0 18 1- 0 15 15 12 -1 91 1- 20 0 61 -9 0 -6 31 30 0- 3 24 4 0 21 12 18 20 本剤留置後、CTやMRI検査で「気体の貯留」が認められたという報告はありますか? A 3 使用成績調査(全例調査 )において、気体の貯留関連症例( 気脳体として集計 )は1.3 % ( 7/558 症例)に認められています。 また、使用成績調査を含む市販後※ の 報告数 は40例となっています。この40例の中には、片麻 痺、意識障害、失語症などの神経症状を認めた例もあります。 Ⅰ 適正使用のためのフロー Q 3 ※2016年5月31日時点 本剤留置後、 「気体の貯留」が発現した時期はいつですか? A 4 使用成績調査を含む市販後※に報告された40例において、最も多い発現日は本剤留置翌日であ り、半数以上の症例が留置 2日後までに「気体の貯留」を発現していました。 Ⅱ 留置にあたって Q 4 ※2016年5月31日時点 「気体の貯留」発現までの期間と症例数および累積発現率 11 (%) 100 88.2% 10 症例数( ) 8 6 5 40 4 4 2 2 0 1 2 3 1 4 2 2 3 0 5 6 7 期間 (日) 8 1 9 0 0 10 11 1 2 12 それ以上 20 0 Ⅳ Q&A 0 60 58.8% 累積発現率( ) 80 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 (例数) 12 40例(不明 6例) Ⅴ 臨床成績 13 Ⅴ 臨床成績 1 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NPC-08-1試験)4) 初発悪性神経膠腫患者(n=16) 切除術 本剤 ※1 (+テモゾロミド、放射線療法 ※2) 再発悪性神経膠腫患者(n=8) 切除術 本剤 ※1 (+主治医判断治療 ※2 ) ※1 最大8枚まで留置 ※2 留置後14日以降、主治医判断により施行 評 価 項 目 留置後6、12ヵ月の生存率、安全性 試 験 期 間 2009年6月~2011年5月 患者背景 全症例 (n=24) 92.5 (55.0~100) 13 (54.2) 4 (16.7) 2 (8.3) 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 1 (4.2) 腫瘍切除率 中央値 (範囲、%) 膠芽腫 退形成性乏突起膠腫※1 乏突起膠腫※2 中央病理診断 退形成性神経節膠腫 による 病理組織型 乏突起星細胞腫 例数 (%) 退形成性乏突起星細胞腫 退形成性星細胞腫 高グレード神経膠腫 初発群 (n=16) 92.5 (80.0~100) 9 (56.3) 3 (18.8) 2 (12.5) 1 (6.3) 1 (6.3) 0 0 0 再発群 (n=8) 95.0 (55.0~100) 4 (50.0) 1 (12.5) 0 0 0 1 (12.5) 1 (12.5) 1 (12.5) ※1 治療時の診断名は「退形成性乏突起神経膠腫」、※2 治療時の診断名は「乏突起神経膠腫」 全生存期間 6ヵ月生存率は、初発群100%、再発群87.5%、12ヵ月生存率は、それぞれ100%、62.5%でした。 全生存率 生存率 (95%CI) 12ヵ月 全生存率 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 0 6ヵ月 100% 100% 初発群(n=16) (1.000~1.000)(1.000~1.000) 87.5% 62.5% 再発群(n=8) (0.387~0.981)(0.229~0.861) 初発群 再発群 40 80 120 160 200 240 280 320 360(日) 留置日からの期間 安全性 副作用は、24例中13例(54.2%)に報告されました。そのうち、Grade 3・4は5例(20.8%)でした。 主な副作用(全Grade≧5%) 悪心 嘔吐 発熱 頭痛 脳浮腫 片麻痺 (不全片麻痺を含む) 食欲減退 ALT増加 リンパ球数減少 例数(%) 全Grade 2 (8.3) 2 (8.3) 3 (12.5) 2 (8.3) 6 (25.0) 3 (12.5) 2 (8.3) 2 (8.3) 3 (12.5) MedDRA/J Version 14.0 Grade 1:軽度、Grade 2:中等度、Grade 3:重度、Grade 4:生命を脅かす又は活動不能に至る 14 Grade 3・4 0 0 0 0 2 (8.3) 2 (8.3) 0 1 (4.2) 0 脳腫瘍に対する手術歴、 放射線療法及び化学療法歴がない 初発悪性神経膠腫患者240例 本剤群(n=120)※ 切除術 プラセボ群(n=120)※ Ⅰ 適正使用のためのフロー 2 外国第Ⅲ相試験(T-301試験)5) +局所放射線療法 (留置後14日以降) ※最大8枚まで留置 評 価 項 目 主要評価項目:全生存期間 試 験 期 間 1997年12月~2000年6月 Ⅱ 留置にあたって 患者背景 プラセボ群(n=120) 88.3±1.6 106(88.3) 2 (1.7) 5 (4.2) 2 (1.7) 5 (4.2) Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 本剤群(n=120) 89.9±1.3 101(84.2) 1 (0.8) 6 (5.0) 8 (6.7) 4 (3.3) 腫瘍切除率 平均値±SE(%) 膠芽腫 退形成性星細胞腫 腫瘍のタイプ 退形成性乏突起膠腫 例数(%) 退形成性混合細胞腫 その他 全生存期間 ITT解析において、全生存期間の中央値は、本剤群13.9ヵ月、プラセボ群11.6ヵ月であり、本剤群で有意な 延長が認められ(p=0.027)、1年生存率は、それぞれ59.2%、49.6%でした。 ITT解析 本剤群(n=120) プラセボ群(n=120) 全生存期間の中央値 (95%CI) 死亡 例数(%) 本剤群(n=120) 13.9ヵ月 (12.1~15.3) 88 (73.3%) プラセボ群(n=120) 11.6ヵ月 (10.2~12.6) 93 (77.5%) Ⅳ Q&A 全生存率 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 0 p=0.027(Log-rank検定) 3 6 9 12 15 18 21 留置日からの期間 24 27 30 (月) 33 IT T (Intention-To-Treat) : ランダム割り付けされた全症例を対象とする解析 Ⅴ 臨床成績 15 Ⅴ 臨床成績 安全性 副作用は、本剤群 55.8%(67/120例)、プラセボ群 60.8%(73/120例)に報告されました。そのうち、 Grade 3・4は、それぞれ35.8%(43/120例)、44.2%(53/120例)でした。 主な副作用(いずれかの群の全Grade≧5%) 悪心 嘔吐 治癒不良 発熱 感染 錯感覚 失語症 頭痛 脳浮腫 片麻痺 痙攣 例数(%) 本剤群(n=120) 全Grade Grade 3・4 6 (5.0) 0 6 (5.0) 1(0.8) 9 (7.5) 3(2.5) 5 (4.2) 0 6 (5.0) 3(2.5) 2 (1.7) 0 9 (7.5) 6(5.0) 11 (9.2) 1(0.8) 10 (8.3) 5(4.2) 15(12.5) 5(4.2) 17(14.2) 5(4.2) プラセボ群(n=120) 全Grade Grade 3・4 4 (3.3) 1(0.8) 7 (5.8) 0 4 (3.3) 1(0.8) 6 (5.0) 3(2.5) 7 (5.8) 2(1.7) 6 (5.0) 1(0.8) 8 (6.7) 5(4.2) 14(11.7) 6(5.0) 12(10.0) 6(5.0) 20(16.7) 10(8.3) 23(19.2) 8(6.7) MedDRA/J Version 14.0 Grade 1:軽度、Grade 2:中等度、Grade 3:重度、Grade 4:生命を脅かす又は活動不能に至る 3 外国第Ⅲ相試験(8802試験)6) 再発悪性神経膠腫患者222例 切除術 本剤群(n=110)※ プラセボ群(n=112)※ + 化学療法 (留置後14日以降) ※最大8枚まで留置 評 価 項 目 主要評価項目:留置後6ヵ月の生存率 副次評価項目:全生存期間、安全性 試 験 期 間 1989年3月~1995年11月 患者背景 腫瘍切除率 平均値±SD(%) 病理学的診断 例数(%) 16 退形成性星細胞腫 非悪性星細胞腫 退形成性上衣腫 膠芽腫 非悪性神経膠腫 退形成性混合型神経膠腫 壊死 新生物 退形成性乏突起膠腫 非悪性乏突起膠腫 特定なし 本剤群(n=110) 79.9±22.28 15(14) 3 (3) 0 72(65) 0 10 (9) 1 (1) 2 (2) 4 (4) 2 (2) 1 (1) プラセボ群(n=112) 78.0±22.95 16(14) 5 (4) 1 (1) 73(65) 1 (1) 6 (5) 0 3 (3) 5 (4) 2 (2) 0 Ⅰ 適正使用のためのフロー 全生存期間 ITT解析において、6ヵ月生存率は、本剤群60.0%、プラセボ群47.3%であり、全生存期間の中央値は、それ ぞれ7.24ヵ月、5.42ヵ月でした。膠芽腫患者のみでの解析において、6ヵ月生存率は、本剤群55.6%、プラセボ 群35.6%であり、本剤群で有意に優れ(p=0.013)、全生存期間の中央値は、それぞれ6.4ヵ月、4.6ヵ月でした。 ITT解析 膠芽腫患者のみでの解析 (%) (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 全生存率 全生存率 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 0 1 2 3 留置日からの期間 4 6(月) 5 6ヵ月生存率 死亡例数 本剤群(n=110) 60.0% 44 プラセボ群(n=112) 47.3% 59 p=0.0625(Log-rank検定) Ⅱ 留置にあたって 本剤群 プラセボ群 本剤群 プラセボ群 0 1 2 3 4 留置日からの期間 6(月) 5 6ヵ月生存率 死亡例数 本剤群(n=72) 55.6% 32 プラセボ群(n=73) 35.6% 47 p=0.013(Log-rank検定) Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 安全性 副作用は、本剤群 60.9%(67/110例)、プラセボ群 63.4%(71/112例)に報告されました。そのうち、 Grade 3・4は、それぞれ24.5%(27/110例)、26.8%(30/112例)でした。 主な副作用(いずれかの群の全Grade≧5%) プラセボ群 (n=112) 全Grade Grade 3・4 7 (6.3) 2 (1.8) 4 (3.6) 0 6 (5.4) 0 8 (7.1) 0 6 (5.4) 0 8 (7.1) 1 (0.9) 9 (8.0) 2 (1.8) 8 (7.1) 3 (2.7) 14 (12.5) 5 (4.5) 15 (13.4) 5 (4.5) 7 (6.3) 0 Ⅳ Q&A 嘔吐 治癒不良 発熱 感染 貧血 傾眠 失語症 頭痛 片麻痺 痙攣 錯乱状態 本剤群 (n=110) 全Grade Grade 3・4 9 (8.2) 1 (0.9) 9 (8.2) 1 (0.9) 9 (8.2) 0 6 (5.5) 2 (1.8) 1 (0.9) 0 10 (9.1) 1 (0.9) 2 (1.8) 0 16 (14.5) 7 (6.4) 9 (8.2) 0 13 (11.8) 4 (3.6) 7 (6.4) 1 (0.9) 例数(%) MedDRA/J Version 14.0 Grade 1:軽度、Grade 2:中等度、Grade 3:重度、Grade 4:生命を脅かす又は活動不能に至る Ⅴ 臨床成績 17 Ⅴ 臨床成績 4 使用成績調査(全例調査)7) 対 象:2013年1月9日~2013年7月10日までに本剤を留置した症例 施 設 数:229施設 登録症例数 :561例 調査票入手症例数 :561例 安全性解析対象除外症例数:3例(重複症例のため) 安全性解析対象症例数 :558例 有効性解析対象除外症例数:22例(適応外症例のため) 有効性解析対象症例数 :536例 調 査 項 目 期間または時期 観察項目 本剤留置直前 または留置時 患者を特定する情報 ○ 患者背景 ○ 原疾患及び処置等 ○ KPS ○ ※1 本剤留置から 留置後3ヵ月まで 本剤留置後 1年 ○ 再発 ○ ○ 生存の確認 ○ ○ 悪性神経膠腫に対する 抗腫瘍薬の併用 ← ○ → 悪性神経膠腫に対する 放射線療法の併用 ← ○ → 本剤留置後の撮像等 ← ○ → 重点調査項目 ← ○ → ※2 ○ ← ○ → (有害事象発現の場合は 転帰確認まで) 有害事象 有害事象の経過 ※ 1 Karnofsky Performance Status ※ 2 脳浮腫、痙攣、治癒不良、感染症、水頭症 患者背景 初発・再発 例数(%) 初発 再発 343(61.5) 334(62.3) 215(38.5) 202(37.7) 86.7±18.8 422(75.6) 422(78.7) 退形成性星細胞腫 42 (7.5) 42 (7.8) 退形成性乏突起膠腫 33 (5.9) 33 (6.2) 退形成性乏突起星細胞腫 16 (2.9) 16 (3.0) 膠芽腫 退形成性上衣腫 18 有効性解析対象症例 (n=536) 86.9±18.6 腫瘍切除率 平均値±SD(%) 病理組織型 例数(%) 安全性解析対象症例 (n=558) 7 (1.3) 7 (1.3) その他の悪性神経膠腫 16 (2.9) 16 (3.0) 悪性神経膠腫以外 22 (3.9) 0 (0.0) Ⅰ 適正使用のためのフロー 全生存期間 本剤留置後1年の生存率の推定値(カプラン・マイヤー法)は、72.5%でした。 初発・再発別の 解析にお いて、本剤留置後6ヵ月 の 生存率 は、初発症例 92.3%、再発症例88.7%でした。 本剤留置後1年の生存率は、初発症例79.1%、再発症例61.6%でした。 全生存率 (%) 100 75 Ⅱ 留置にあたって 全生存率 50 25 0 0 30 60 90 120 150 180 210 240 270 300 330 360(日) 377 359 345 322 292 530 527 510 476 447 426 395 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 留置日からの期間 No. At Risk※ 全体 536 ※被危険者数 (該当時点で脱落しておらず死亡もしていない症例数) 初発・再発別における全生存率 (%) 100 75 全生存率 生存率 50 0 1年 92.3% 79.1% 再発(n=202) 88.7% 61.6% p値 0.250 <0.001 ※ 初発 再発 ※ Log- rank検定(初発 vs再発) 0 No. At Risk 初発 334 再発 202 30 60 90 120 150 180 210 240 270 300 330 360(日) 328 202 326 201 316 194 299 177 284 163 271 155 253 142 244 133 236 123 232 113 217 105 196 96 留置日からの期間 ※ Ⅳ Q&A 25 6ヵ月 初発(n=334) ※被危険者数 (該当時点で脱落しておらず死亡もしていない症例数) 対象症例数 初発症例 再発症例 334 202 死亡症例数 (累積) 生存 症例数 観察中止 症例数 死亡症例数 (累積) 生存 症例数 観察中止 症例数 留置後6ヵ月 25 271 38 21 155 26 留置後1年 80 196 58 71 96 35 時期 Ⅴ 臨床成績 初発・再発別における時期別死亡と生存状況 19 Ⅴ 臨床成績 安全性 副作用は、安全性解析対象症例558例中199例に報告されました。そのうち、Grade3及び4は、それぞれ 12.0%(67/558例)及び3.6%(20/558例)でした。 CTCAE Grade別副作用発現状況一覧 全体 CTCAE Grade※1 Grade 1 Grade 2 調査症例数 Grade 4 Grade 5 558 副作用の発現症例数 199 45 67 67 20 0 副作用の発現件数 365 81 146 113 25 0 35.7% 8.1% 12.0% 12.0% 3.6% 0.0% 副作用の発現症例率 副作用の種類 副作用の種類別発現症例(件数)率(%) ※2 感染症および寄生虫症 19 (3.4) − 膿瘍 1 (0.2) − − 脳膿瘍 2 (0.4) − − 1 (0.2) 中枢神経系脳室炎 1 (0.2) − − 1 (0.2) 髄膜炎 6 (1.1) − − 4 (0.7) 細菌性髄膜炎 2 (0.4) − − 2 (0.4) − − 創傷感染 5 (0.9) − 1 (0.2) 4 (0.7) − − セラチア感染 1 (0.2) − 1 (0.2) − − 硬膜外膿瘍 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − *ニューモシスチス・イロベチイ肺炎 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − 良性、悪性および詳細不明の新生物 (嚢胞およびポリープを含む) 2 (0.4) − 1 (0.2) 1 (0.2) − − 2 (0.4) − 1 (0.2) 1 (0.2) − − 2 (0.4) − − 1 (0.2) リンパ球減少症 1 (0.2) − − 1 (0.2) 好中球減少症 1 (0.2) − − 腫瘍出血 血液およびリンパ系障害 2 (0.4) 代謝および栄養障害 3 (0.5) 2 (0.4) − *低カリウム血症 1 (0.2) 1 (0.2) − 低ナトリウム血症 1 (0.2) 1 (0.2) − 食欲減退 1 (0.2) − − 14 (2.5) − − − 1 (0.2) 3 (0.5) − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − 2 (0.4) 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − − − − − − − − − − − 1 (0.2) − − 2 (0.4) − − 精神障害 6 (1.1) *無感情 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − *譫妄 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − − − 不眠症 4 (0.7) 3 (0.5) 3 (0.5) *本剤の添付文書(2014年2月改訂第6版)の「使用上の注意」から予測できない副作用 ※1 CTCAE v4.0-JCOG ※2 MedDRA/J version 17.1 20 Grade 3 1 (0.2) 1 (0.2) − 副作用の種類別発現症例(件数)率(%) 全体 神経系障害 166(29.7) CTCAE Grade※1 Grade 1 Grade 2 Grade 3 Grade 4 37 (6.6) 67(12.0) 48 (8.6) 14 (2.5) − 1 (0.2) 1 (0.2) 1 (0.2) − 4 (0.7) 3 (0.5) − − 3 (0.5) 1 (0.2) − − 意識変容状態 3 (0.5) 失語症 8 (1.4) 脳梗塞 4 (0.7) 脳脊髄液漏 9 (1.6) 3 (0.5) 2 (0.4) 3 (0.5) 43 (7.7) 12 (2.2) 22 (3.9) 9 (1.6) 痙攣 意識レベルの低下 − 1 (0.2) − − − − − 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − 構音障害 1 (0.2) − − 1 (0.2) − − てんかん 11 (2.0) 頭痛 5 (0.9) 1 (0.2) − 1 (0.2) 1 (0.2) 4 (0.7) − 1 (0.2) − − − 3 (0.5) 1 (0.2) − − 11 (2.0) 6 (1.1) − − 17 (3.0) − 水頭症 7 (1.3) − − 6 (1.1) 頭蓋内圧上昇 1 (0.2) − − 1 (0.2) 不全麻痺 1 (0.2) 傾眠 2 (0.4) − − てんかん重積状態 1 (0.2) − *硬膜下ヒグローマ 1 (0.2) − *気脳体 7 (1.3) 2 (0.4) 脳浮腫 124(22.2) 25 (4.5) 1 (0.2) − − − − − 2 (0.4) − − − 1 (0.2) − − − 1 (0.2) − − 3 (0.5) 2 (0.4) − − 61(10.9) 27 (4.8) 1 (0.2) − − 11 (2.0) − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 第3脳神経不全麻痺 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 脳嚢胞 1 (0.2) − − − 髄液貯留 1 (0.2) − − − 眼障害 − 1 (0.2) 1 (0.2) − 2 (0.4) 1 (0.2) − − 眼瞼浮腫 1 (0.2) 1 (0.2) − − − − 視神経乳頭浮腫 1 (0.2) − − − − 視力低下 1 (0.2) − 血管障害 5 (0.9) − 3 (0.5) 高血圧 2 (0.4) − 2 (0.4) 深部静脈血栓症 3 (0.5) − 1 (0.2) 2 (0.4) − 2 (0.4) − 肺塞栓症 胃腸障害 4 (0.7) 3 (0.5) 悪心 3 (0.5) 3 (0.5) 嘔吐 1 (0.2) − *本剤の添付文書(2014年2月改訂第6版)の「使用上の注意」から予測できない副作用 ※1 CTCAE v4.0-JCOG ※2 MedDRA/J version 17.1 − − − − − − − 2 (0.4) − − 1 (0.2) 1 (0.2) − − 1 (0.2) 1 (0.2) − − − − − − − − − − − 1 (0.2) − 1 (0.2) 2 (0.4) 1 (0.2) − − Ⅴ 臨床成績 呼吸器、胸郭および縦隔障害 1 (0.2) 1 (0.2) Ⅳ Q&A 第6脳神経障害 *脳血管収縮 Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 片麻痺 Ⅱ 留置にあたって *注意力障害 5 (0.9) − − − 1 (0.2) 1 (0.2) 1 (0.2) Grade 5 1 (0.2) 頭蓋内出血 Ⅰ 適正使用のためのフロー 副作用の種類※2 21 Ⅴ 臨床成績 副作用の種類※2 副作用の種類別発現症例(件数)率(%) 全体 CTCAE Grade※1 Grade 1 Grade 2 Grade 3 Grade 5 肝胆道系障害 1 (0.2) − − − 1 (0.2) − 肝機能異常 1 (0.2) − − − 1 (0.2) − 皮膚および皮下組織障害 6 (1.1) 2 (0.4) 3 (0.5) *脱毛症 2 (0.4) 1 (0.2) 1 (0.2) 発疹 1 (0.2) − 顔面腫脹 1 (0.2) − 皮膚浮腫 1 (0.2) 1 (0.2) − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − − − − − − − − − − − 1 (0.2) *好酸球増加と全身症状を伴う 薬物反応 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 腎および尿路障害 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 尿失禁 一般・全身障害および投与部位の状態 36 (6.5) 15 (2.7) 7 (1.3) 11 (2.0) 3 (0.5) − 治癒不良 14 (2.5) 1 (0.2) 1 (0.2) 10 (1.8) 2 (0.4) − 発熱 21 (3.8) 14 (2.5) 6 (1.1) 1 (0.2) − *廃用症候群 1 (0.2) 臨床検査 7 (1.3) − 2 (0.4) − − 1 (0.2) − − − 5 (0.9) − − − − − アラニ ン アミノトラン スフェ ラーゼ異常 1 (0.2) アラニ ン アミノトラン スフェ ラーゼ増加 1 (0.2) 1 (0.2) − − − − アスパラギン酸アミノトランス フェラーゼ異常 1 (0.2) 1 (0.2) − − − − アスパラギン酸アミノトランス フェラーゼ増加 1 (0.2) 1 (0.2) − − − − − − − 1 (0.2) − − *フィブリンDダイマー増加 − 1 (0.2) 1 (0.2) − γ-グルタミルトランスフェラー ゼ異常 1 (0.2) − リンパ球数減少 2 (0.4) − 1 (0.2) 1 (0.2) − − 好中球数減少 2 (0.4) − 1 (0.2) 1 (0.2) − − 脳核磁気共鳴画像異常 1 (0.2) − − 白血球数減少 4 (0.7) − 2 (0.4) − − 白血球数増加 1 (0.2) − 1 (0.2) − − 3 (0.5) − − 2 (0.4) − − − − − − − − − − 傷害、中毒および処置合併症 5 (0.9) 1 (0.2) 1 (0.2) 創離開 2 (0.4) − 創部分泌 1 (0.2) − 創合併症 1 (0.2) 術後創合併症 1 (0.2) 1 (0.2) − *本剤の添付文書(2014年2月改訂第6版)の「使用上の注意」から予測できない副作用 ※1 CTCAE v4.0-JCOG ※2 MedDRA/J version 17.1 22 Grade 4 1 (0.2) − − 1 (0.2) − 1 (0.2) − − − 2 (0.4) − 1 (0.2) 参考文献 文献請求番号 GLI-0061 2)McGirt M. J. et al.: J. Neurosurg., 2002; 96: 941-945 GLI-0062 3)Fung L. K. et al.: Cancer Res., 1998; 58: 672-684 GLI-0047 4)ノーベルファーマ株式会社 社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験の概要 GLI-0001 5)Westphal M. et al.: Neuro-Oncol., 2003; 5: 79-88 GLI-0044 6)Brem H. et al.: Lancet, 1995; 345: 1008-1012 GLI-0045 7)ギリアデル 脳内留置用剤7. 7mg使用成績調査(全例調査)結果報告書 T - G L I 0 1 S 8 11G ® Ⅰ 適正使用のためのフロー 1)Engelhard H. H.: Surg. Neurol., 2000; 53: 220-224 Ⅱ 留置にあたって Ⅲ 注目すべき副作用とその対策 Ⅳ Q&A Ⅴ 臨床成績 23 製造販売元 販売提携 製品情報お問い合わせ先: エーザイ株式会社 hhcホットライン フリーダイヤル 0120-419-497 9~18時(土、 日、祝日9 ~17時) 東京都文京区小石川4- 6 -10 http://www.eisai.co.jp 東京都中央区日本橋小舟町12番地10 http://www.nobelpharma.co.jp ノーベルファーマ株式会社 カスタマーセンター フリーダイヤル 0120 -003-140 9~18時(月~金) DI-J-582 2016年 7月作成