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グ ラ ー ツ
ひとつの屏風が︑ 日本とオーストリアの 歴史と音楽をつなぐ︒ オーストリアの古都グラーツ市にあるエッゲンベルク城に伝わる「豊臣期大坂図屏風」は、同城「日本の間」の壁面を飾る屏風絵 で、現在は一扇ずつに分離されています。この屏風が、日本からどういうルートを辿り、いつグラーツに渡ったかは不明ですが、遅 くとも 17 世紀後半にはエッゲンベルク家が所有していたことが判明しています。 2000 年から 2004 年にかけて、バーバラ・カイザー博士 ( エッゲンベルク城主任学芸員 ) が修復と調査に着手され、同博士から調 査依頼を受けたフランチィスカ・エームケ教授(ドイツ・ケルン大学 ) が関西大学の招聘研究者として 2006 年に来日された際、こ の屏風の情報がもたらされ、関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センターで調べた結果、現存作例の少ない豊臣秀吉 (1537 ~ 1598) の治世下の大坂城と繁栄する大坂の町並を描いたきわめて貴重な作品であることが確認されたものです。 八扇の画面一杯に、右(第一扇)から左(第八扇)へ、堺の宿院から住吉・天王寺・大坂をへて宇治平等院までが描かれています。 画面の大半を大坂城の本丸・二の丸・三の丸が占め、望楼型の天守閣と唐門の付いた極楽橋は、イエズス会宣教師たちの証言する 16 世紀末、豊臣最盛期の大坂城を髣髴とさせます。高麗橋辺りの街並み、大川の水運、住吉社の祭礼など、平和で繁栄する大坂の 都市生活が活写されています。 この屏風が取り持つ縁で、2009 年 10 月に大阪城とエッゲンベルク城の間に友好城郭提携が結ばれました。 大 阪 グラーツ × 豊臣期大坂図屏風 (複製) グラーツフェスティバル弦楽楽団 Graz Festival String Orchestra 関西大学交響楽団 関西大学グリークラブ /関西大学混声合唱団ひびき 上の写真のレプリカは、エッゲンベルク城と関西大学との学術協定に基づいて製作し、 現在、関西大学なにわ大阪研究センターが所蔵しています。 豊 臣 期 大 坂 図 屏 風 :エッゲンベルク城所蔵 Universalmuseum Joanneum 89 . ﹇T U E ﹈ 国際文化交流 日本の間 ( エッゲンベルク城内 ) 2016. 18:30 開演 フェスティバルホール 6:30p.m.Tuseday,August 9, Festival Hall 「豊臣期大坂図屏風」 エッゲンベルク城が所蔵する、豊臣期の大阪城とその城下 込まれています。 を描いた屏風。現在は城内の「 日本の間 」の壁画にはめ 二 〇 〇 六年にフランチィスカ・エームケ教授( ケルン大 学 )が関西大学の招聘研究者として屏風の写真を携えて訪 日したことを契機に、 「 関西大学なにわ・大阪文化遺産学 研 究 セ ン タ ー 」「 関 西 大 学 大 阪 都 市 遺 産 研 究 セ ン タ ー 」 において屏風の調査研究を行いました。その後、関西大学 の仲介による大阪城とエッゲンベルク城の友 好 城 郭 提 携 締 結、屏風を原画にしたフェスティバルホールの緞 帳 の 完 屏風を原画にしたフェスティバルホールの緞帳 成( パ ナ ソ ニ ッ ク 寄 贈 )な ど、両 都 市 に お い て 屏 風 を 基 軸とした縁が広がっています。 緞 帳 About Concert コンサートについて フェスティバルホール < 大阪 /JAPAN 国 際 文 化 交 流 > 関西大学創立130 周年記念事業 コンサート 2013 年 4 月 13 日フェスティバルホールこけら落とし公演 (フェニーチェ歌劇場特別コンサート) (C)森口ミツル 関西大学交響楽団 関西大学交響楽団は、現在約 100 名の団員が在籍し、年 2 回の演奏会を中 Theme music 心に様々な音楽活動を行っています。活動を通じて団員同士が親睦を深める すべての方々への感謝の気持ちを忘れずに練習に励んでいます。 学生 関 西 大学グリー ク ラ ブ 創部 60 年以上の歴史を持つ男性合唱団。 演奏者 さまざまな行事への出演機会も多数あります。 日 関 西 大学混声合 唱 団 ひ び き 現在団員数は 60 名で活動。 初心者から経験者までさまざまな団員が活躍しています。 時 Program 1 2 部 関係者挨拶、 関西大学教員による 「豊臣期大坂図屏風」 に関するセミナー 所 フェスティバルホール 主 催 関西大学 グラーツ在住 ( およびグラーツ出身 ) の 協 力 オーストリア領事館、大阪市 精鋭演奏者による演奏 援 大阪城天守閣 協 賛 シュタイヤーマルク州政府、オーストリア 大使館、朝日新聞社、( 株 ) パナソニック 、 関西・大阪 21 世紀協会 ほか *協力、後援、協賛については予定のものを含みます。 グラーツ /AUSTRIA イベ ントを 実 施 し ます 。 特 に、 大 阪 公 演 にお い て は 、 音 楽 の 街 ・ グラ ーツ か ら 招 聘 す る 演 奏 家 に 加 え て、 大 学 創 立 1 3 0 周 年 を 迎 え る 関 西 大 学 交 響 楽 団、 関 西 大 学 グ リ ー ク ラ ブ、 関 西 大 学 混 声 合 唱 団 ひ び き と の 共 演 を 予 定 し 、 大 阪 出 身の新進気鋭の作曲家による豊臣期大坂図屏風をテーマにした新曲 の発表、 豊臣期大坂図屏風に関するミニセミナー等、 幅広い年齢層 の 聴 衆 を 対 象 と し て 、高 度 な文 化 力 を 持 っ たイベ ントと し て 構 築 し ます 。 管弦楽団 場 後 概要 の 両 都 市 に お い て、 弦 楽 を 中 心 と す る ク ラ シ ッ ク コ ン サ ー ト お よ び 関 連 ヨーロッパの グラーツフェスティバル弦楽楽団 関西大学交響楽団 関西大学グリークラブ 関西大学混声合唱団ひびき 2016 年 8 月 9 日 ( 火 ) 18:30 開演 豊 臣 期 大 坂 図 屏 風 の 縁 に 基 づ き、 大 阪 お よ び オ ー ス ト リ ア ・ グ ラ ー ツ プロが。 テーマとする 新曲を世界初披露 8.9 Overview と 「豊臣期大坂図屏風」を 2016 フェスティバルホール 日本の関西大学の テーマ曲 発表 とともに、ひとりひとりが音楽を創り上げる喜びを感じ、交響楽団に関わる 公 演 ﹇TUE﹈ 豊臣期大坂図屏風 大阪 At Austria オーストリア公演 2016 8/1 ( 予定 ) 音楽を通じて大阪とグラーツとの交流を図るべく、 豊臣期大坂図屏風の縁の始まりの場所であ り、 ユ ネ ス コ の 世 界 遺 産 で も あ る エ ッ ゲ ン ベ ル ク 城 内 で コ ン サ ー ト を 開 催 し ま す 。 州 政 府 も 本 企 画 に全 面 的 に賛 同 し 、 エ ッ ゲ ンベ ルク 城 での 開 催 につ い て 特 別 許 可 が 下 りて い ます 。 部 Universalmuseum Joanneum / zeppRcam.at 2010/ Graz, Austria 「豊臣期大坂図屏風」 をテーマとする 3 新曲を世界初披露 エ ッ ゲン ベ ルク城 / オーストリア 部 グラーツの演奏者と関西大学交響 楽団、 グリークラブ、 混声合唱団ひびきによる 共演 ウ ィ ー ン に 次 ぐ オ ー ス ト リ ア 第 二 の 都 市。 街 ウィーン グラーツ の 中 心 部 ( グ ラーツ 歴 史 地 区 ) およ び エ ッゲ ン ベ ル ク 城 が 世 界 遺 産 に 登 録 さ れ て い ま す。 12 世 紀 の 頃 か ら音 楽 伝 統 が 継 承 され て き た 町 で す。