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蓄光式材料のりん光輝度試験の不確かさ評価
蓄光式誘導標識の性能試験の 不確かさ評価 【中間報告】 平成23年度 不確かさクラブ総会 H24年2月27日 一般財団法人 日本塗料検査協会 清水 亮作 1 蓄光式標識とは? 蛍光灯 太陽光 夜間・停電時 励起 → リン光発光 2 蓄光式標識の評価とばらつき ①励起の条件 ・光源の分光特性 ・励起時間 ②リン光輝度の測定 ・測定する時間 ・測定箇所 ある畜光顔料の例 0.006 D65光源の 分光放射照度 0.005 0.004 0.003 0.002 0.001 0 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 3 不確かさの要因推定 不確かさの要因 励起 の 条件 光源の 分光特性 光源の 放射照度分布 励起時間 内 容 各社種々の蛍光灯、ハロゲンライト、LED等 光源(分光特性)が異なる場合 光源に照射ムラがある場合 (全面を一様な照度で照射できない) リン光発光に移ってから何分後に測定するか? 測定箇所による サンプルのどの位置を測定するか 輝度ムラ 輝度 測定 測定タイミング 刻々と変化するリン光輝度と測定のタイミング 測定器の校正 測定器の校正証明書を参照(Bタイプ評価) 測定日違い 実験によって求める(Aタイプ評価) 測定者違い 4 光源の分光放射照度の測定 光源(蛍光灯) 200Lx コニカミノルタセンシング (株)製 CL-500A 分光放射照度計 5 光源の分光特性 0.007 D65蛍光灯 0.006 通常の白色蛍光灯 分光放射照度 0.005 0.004 0.003 0.002 0.001 0 250 300 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 波長 nm 6 近年、多様化する光源 0.007 0.006 D65蛍光灯 分光放射照度 0.005 0.004 0.003 0.002 0.001 0 350 400 450 500 550 600 波長 nm 650 700 750 800 7 光源の劣化(D65蛍光灯) 0.007 0.006 ほぼ新品 約1000時間使用 分光放射照度 0.005 0.004 0.003 0.002 廃棄品 (2000時間使用) 0.001 0 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 波長 nm 8 光源の放射照度のばらつき 光源(蛍光灯) (株)トプコンテクノハウス 製 UA-1000A 標準白色板 スペクトラロン 面の測定が可能な輝度計9 光源の放射照度のばらつき 光源(蛍光灯) 約25cm 輝度の分布を測定 標準白色板 スペクトラロン トプコン UA-1000A10 光源の放射照度のばらつき 光源(蛍光灯) 300 度数(出現回数) 250 照射ムラ 200 150 100 50 0 64.0 63.0 62.0 61.0 60.0 59.0 58.0 57.0 56.0 55.0 54.0 53.0 52.0 51.0 50.0 49.0 輝度(cd/m2) 標準偏差 σ=2.2 11 励起時間とリン光輝度の持続 測定方法 励起時間 5,10,20,30分 ・輝度計のインターバル測定機能を使用 0~10分まで、1分間隔で自動測定 10~60分まで、5分間隔で自動測定 になるようにプログラミング 12 励起時間とリン光輝度の持続 2.5 20分間の励起で 概ね飽和するが、 完全に飽和したと は言えない。 2.0 リン光輝度(cd/m2) 1.5 5分励起 10分励起 1.0 20分励起 30分励起 0.5 0.0 0 10 20 静置時間 (分) 30 40 13 サンプルのリン光輝度のムラ (測定箇所によるばらつき) ある避難誘導標識の20分間励起、 1分後の輝度分布 輝度解析に不必要(文字部分)を 除外して輝度のばらつきを解析 14 サンプルのリン光輝度のムラ (測定箇所によるばらつき) ある避難誘導標識の20分間励起、 20分後の輝度分布 輝度解析に不必要(文字部分)を 除外して輝度のばらつきを解析 15 測定箇所による輝度のばらつき 5000 20分間励起、 1分後の輝度分布 度数(出現回数) 4000 3000 2000 1000 0 4.0 3.9 3.8 3.7 3.6 3.5 3.4 3.3 3.2 3.1 3.0 2.9 2.8 輝度(cd・m2) 平均 3.61(cd/m2) 標準偏差 0.18(cd/m2) ばらつきの割合 4.96% 16 測定箇所による輝度のばらつき (リン光の持続時間と輝度ムラ) 1分後 2分後 10分後 20分後 40分後 平均 3.61 2.55 0.78 0.40 0.18 標準偏差 0.18 0.13 0.038 0.020 0.0088 割合(%) 4.96 4.94 4.88 4.92 4.90 ●概ね5%程度のばらつきがある。 ただし、この結果はある1枚の試験板による確認。 → 詳細、更に検討が必要。 17 不確かさの要因 不確かさの要因 励起 の 条件 光源の 分光特性 光源の 放射照度分布 励起時間 試験規格が未定 無視できない (詳細要検討) 考慮する必要なし 無視できる ←同左 20分以下では影響大 規格の内容による 測定箇所による 概ね5%のばらつき 輝度ムラ 有り(詳細要検討) 輝度 測定 測定タイミング 測定器の校正 測定日違い 測定者違い 試験規格が決まっている (例:JIS Z 9107) ←同左 自動計測を活用するこ とで無視できる ←同左(JIS Z 9107 は±10秒以内) 校正証明書を確認 ←同左 現時点で未検討 実験を行い、報告書までに取りまとめる。 18 今後のスケジュール 時期 内 容 H24年3月 測定日違い・測定者違いの実験 H24年4月 報告書とりまとめ H24年7月 最終報告 以上 ありがとうございました。 一般財団法人 日本塗料検査協会 清水亮作 19