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Exhibition Report
Exhibition Report IPF 2011 に見る プラスチック成形の最新技術動向 伊藤 英樹 Hideki Ito 伊藤英樹技術士事務所 IPF 2011(第 7 回国際プラスチックフェア)が幕 張メッセで開催された。会期は、2011 年 10 月 25 日 (火) ∼29 日 (土) の 5 日間(10 : 00∼17 : 00)で、来場 され、来場者は前回比 34% 減となるも、会場の各ブ ースでは統計値以上の活気が感じられた。 IPF 2011 全般を通して得たキーワードは、①金型 者総数は 43, 745 人(国内 41, 591 人、海外 2, 154 人) 可変温調、②高速(低速)・高圧成形、③精密成形、 であった。会場の展示面積 54, 000 m2 に 26 カ国から ④微細転写、⑤ハイサイクル、⑥ターンキーシステム、 751 社の出展があった(表 1) 。後援団体は、経済産 ⑦環境負荷、⑧リサイクル、⑨省エネである。これら 業省、日本貿易振興機構(JETRO) 、独立行政法人中 は必ずしも独立要素ではなく、相互に関連する要素を 小企業基盤整備機構。協賛団体は 50、主催は国際プ 組み合わせ、相乗効果を図ることも可能である。 当事務所は、プラスチック製品の設計技術をはじめ ラスチックフェア協議会である。 IPF は、プラスチックの世界 3 大見本市と称され ている K(ドイツ連邦共和国) 、NPE(アメリカ合衆 国)と同様に 3 年に 1 度のサイクルで定期開催され ている。今回の IPF 2011 は、プラスチック・ゴムに とする業務を行っている。今回は金型および成形と周 辺機器・システム、材料の技術動向トピックを報告する。 成形技術 かかわる製品や技術などを 8 つの専門展に分け、目 (1) 住友重機機械工業 的の情報収集を容易にするよう工夫されていた(表 2) 。 “Zero−Molding”技術思想のもと、新機種 7 台の 2011 年 3 月 11 日の東日本大震災および福島原子力 成形機が実演展示された。 「SE 180 EV−HP」は高速 発電所事故により、国内外の出展や来場者減少が懸念 高圧充填(1, 000 mm/s)により微細パターンの転写 を可能としている(図 1) 。 「SE 350 HSZ Pack」は容 表 1 IPF 2011 国別出展者数 IPF 2011 出展者数 器成形専用仕様〔実演例:PP、流動長(カップ高さ) 計 751 社(日本 518 社、海外 233 社) 約130mm、12個取り、3.9 s サイクル〕である。電動 日本 518 社 スペイン 2社 台湾 46 社 タイ 1社 ドイツ 40 社 アイルランド 1社 アメリカ 31 社 イギリス 1社 中国 25 社 インドネシア 1社 韓国 24 社 オランダ 1社 ① 高機能プラスチック原料・添加剤・フィラー展 イタリア 18 社 シンガポール 1社 ② プラスチック成形機・成形関連システム展 オーストリア 11 社 スウェーデン 1社 ③ プラスチック・ゴム金型設計製造システム展 スイス 6社 デンマーク 1社 ④ ゴム原料・成形システム展 インド 5社 フィンランド 1社 ⑤ コンポジット材料・成形システム展 カナダ 4社 マレーシア 1社 ⑥ 発泡プラスチック展 フランス 4社 ニュージーランド 1社 ⑦ リサイクル装置・システム展 香港 4社 ベルギー 1社 ⑧ プラスチック・ゴム受託加工・製造専門展 式におけるハイサイクル成形の限界レベルを実演した。 表 2 プラスチック・ゴムにかかわる製品や技 術などの 8 つの専門展 伊藤 英樹:所長 〒990−8026 福島県いわき市平字正月町36−1 サンクレイドルいわきレジスタ1101 TEL(0246)88−6165 plala. or. jp e−mail : dick−ito 2@apost. 066