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TC7763WBG

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TC7763WBG
TC7763WBG
東芝 CDMOS 集積回路 シリコン モノリシック
TC7763WBG
Qi 準拠
1.
ワイヤレス給電用レシーバ IC
概要
TC7763WBG はワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)の Qi
Low Power v1.1 規 格に準拠 した ワイヤ レス 給電用 のレ シーバ
(RX)IC です。TC7763WBG は RX に必要な整流回路、デジタル制御
回路、変調回路と負荷供給する電圧を制御するレギュレータ回路と
電源セレクタ用の外部ロードスイッチ制御回路を内蔵しています。
デジタル制御回路は負荷に供給する電力に応じてワイヤレス給電に
おける整流電圧を自動調整する機能を搭載しているため、発熱の抑
制と負荷変動に対する安定性を実現します。RX に必要な各種機能を
内蔵しているためスタンドアロンでワイヤレス給電システムを構築
S-XFLGA28-0304-0.50-001
することが可能です。外部ロードスイッチ制御回路を用いることで
AC アダプタや USB などの電源入力とワイヤレス給電システムによる電源入力から負荷に供給する電力源を管理するこ
とができます。
2.
用途
携帯機器(スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット)、バッテリパック、アクセサリなど
3.
特長
• フルブリッジ整流回路内蔵
自動切り替え 3 モード動作
: 同期整流 / ダイオード整流 / ダイオードブリッジ
低オン抵抗
: ハイサイド 45mΩ (Typ.)/ ローサイド 30mΩ(Typ.)
低電圧保護(UVLO) / 過電圧保護(OVP)機能
• 5V 出力 LDO 内蔵
最大出力電流
2 ステップ過電流検出(OCL)機能
• Qi Low Power v1.1 準拠
異物検出機能(FOD)内蔵
: 1.0A
デジタル制御回路内蔵
• 電源セレクタ用外部ロードスイッチ制御回路内蔵
• 電流駆動式スタートアップ機能
• 低電圧保護(UVLO) / 過電圧保護(OVLO)機能
過温度保護機能(TSD)内蔵
• パッケージ
: S-XFLGA28-0304-0.50-001 (2.40mm*3.67mm*0.5mm, 0.5mm pitch)
本製品は、MOS 構造の素子を搭載しており静電気に対し非常にデリケートであるため、お取り扱いに際しては、
アースバンドや導電マットの使用、イオナイザ等による静電気の除去および、温湿度管理等の静電対策に充分
ご配慮願います。
© 2014 TOSHIBA Corporation
1
2015-2-25
TC7763WBG
4.
ブロック図
VDD45
PVDD
4.5V LDO
UVLO
UVLO
OVP
OVP
Vrect_sense
VDD45
AC1
整流回路
制御回路
AC2
Vref
Vref
NGD
Iout_sense
POR
電流検出
POR
OCL
TSD
TSD
VOUT
PGND
COM2
LDO
制御回路
4
COM1
ASK変調
制御回路
Vout_sense
OSC
デジタル制御回路
CLMP1
CLMP2
SW_UVLO
SW_DET
クランプ
制御回路
SW_OVLO
STAT
2
外部ロードスイッチ
ゲートドライバ
SW_EN
Vrect_sense
XEN
Iout_sense
10
SCL
10bit ADC
MUX
Vout_sense
2
SDA
I C
インタフェース
VTHD_sense
Vref
VDD45
FOD_sense
eFuse
VTHD_sense
FOD_sense
VTHD
FOD
VPP
図 4.1 ブロック図
2
2015-2-25
TC7763WBG
5.
端子配置図
1
2
3
4
A
PGND
PGND
PGND
PGND
B
AC2
AC2
AC1
AC1
C
CLMP2
PVDD
PVDD
CLMP1
D
VOUT
VOUT
VOUT
VOUT
E
COM2
SDA
SCL
COM1
F
VDD45
VPP
SW_EN
SW_DET
G
FOD
XEN
STAT
VTHD
(Top View)
A
インデックス
G
4
1
図 5.1 Ball 配置図(Top View)
3
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TC7763WBG
6.
端子機能説明
表 6.1 端子機能
端子番号
端子記号
I/O
A1, A2
A3, A4
PGND
-
グランド端子
共通グラウンド(GND)に接続してください。
B1, B2
AC2
I
レシーバ用アンテナ接続端子 2
B3, B4
AC1
I
レシーバ用アンテナ接続端子 1
C1
CLMP2
O
過電圧防止用クランプ端子 2
この端子はオープンドレイン端子です。AC2 端子に対し 0.47μF のコンデンサを接続し
てください。
C2, C3
PVDD
-
整流出力および電源端子
ブリッジ整流回路の出力および IC の電源端子です。PVDD-PGND 間に平滑用コンデン
サを接続してください。
C4
CLMP1
O
過電圧防止用クランプ端子 1
この端子はオープンドレイン端子です。AC1 端子に対し 0.47μF のコンデンサを接続し
てください。
D1, D2
D3, D4
VOUT
O
5V LDO 出力端子
5V LDO の出力端子です。GND に対し 1.0μF 以上のコンデンサを接続してください。
E1
COM2
O
ASK 変調用コンデンサ接続端子 2
この端子はオープンドレイン端子です。AC2 端子に対しコンデンサを接続してくださ
い。
E2
SDA
I/O
E3
SCL
I
東芝テスト用 I C クロック入力端子
GND に接続してください。
E4
COM1
O
ASK 変調用コンデンサ接続端子 3
この端子はオープンドレイン端子です。AC2 端子に対しコンデンサを接続してくださ
い。
F1
VDD45
O
4.5V LDO 出力端子
内部回路用 4.5V LDO 出力端子です。GND に対し 0.1μF 以上のコンデンサを接続して
ください。
F2
VPP
I
eFuse 書き込み端子
通常使用時は VDD45 と短絡してください。
F3
SW_EN
O
外部ロードスイッチ駆動端子
外部ロードスイッチ用 P-ch MOSFET のゲートに接続してください。使用しない場合
は、オープンにしてください。
F4
SW_DET
I
外部ロードスイッチ電源監視端子
外部ロードスイッチの入力電源を監視する端子です。第 2 の入力電源に接続してくだ
さい。使用しない場合は、GND に接続してください。
G1
FOD
I
RX 損失補正用端子
FOD 用の損失補正端子です。GND に対し抵抗を接続してください。
G2
XEN
I
LDO イネーブル入力端子
"オープン"または"L"レベルのとき LDO をオン、”H”レベルのとき LDO をオフします。
G3
STAT
O
ステータス出力端子
この端子はオープンドレイン出力端子です。ステータス出力をモニタする場合は、必
ずプルアップ抵抗を接続してください。
G4
VTHD
I
温度検出端子
外部温度モニタ用サーミスタ接続端子です。GND に対し NTC サーミスタを接続して
ください。使用しない場合は必ず抵抗(51kΩ)を接続してください。
端子説明
2
東芝テスト用 I C データ入出力端子
この端子はオープンドレイン出力端子です。GND に接続してください。
2
4
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TC7763WBG
7.
入出力・電源端子等価回路
7.1
電源端子
表 7.1 電源端子等価回路
(注) 等価回路は分かりやすいように簡略化されています。
端子名
等価回路図
PVDD-PGND
PVDD
PGND
7.2
入出力端子
表 7.2 入出力端子等価回路
(注) 等価回路は分かりやすいように簡略化されています。
端子名
等価回路図
SDA
SDA
内部回路
内部回路
PGND
5
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TC7763WBG
7.3
入力端子
表 7.3 入力端子等価回路
(注) 等価回路は分かりやすいように簡略化されています。
端子名
VPP
等価回路図
VPP
PGND
SW_DET
SW_DET
PGND
AC1
AC2
PVDD
内部回路
AC1
AC2
内部回路
PGND
SCL
SCL
内部回路
PGND
XEN
内部回路
100kΩ
XEN
PGND
VTHD
FOD
VDD45
VTHD
FOD
内部回路
PGND
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TC7763WBG
7.4
出力端子
表 7.4 出力端子等価回路
(注) 等価回路は分かりやすいように簡略化されています。
端子名
VDD45
等価回路図
PVDD
VDD45
PGND
VOUT
PVDD
VOUT
PGND
COM1
COM2
PVDD
COM1
内部回路
COM2
内部回路
PGND
CLMP1
CLMP2
PVDD
CLMP1
CLMP2
内部回路
PGND
7
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TC7763WBG
表 7.5 出力端子等価回路
(注) 等価回路は分かりやすいように簡略化されています。
端子名
SW_EN
等価回路図
SW_EN
内部回路
PGND
STAT
STAT
内部回路
PGND
8
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TC7763WBG
8.
8.1
機能仕様/ 動作説明
ワイヤレス給電システム概要
WPC によって規格されたワイヤレス給電システム(Qi)は送電を行う 1 次側(TX)と受電を行う 2 次側(RX)で構成され
ます。それぞれに内蔵されたコイルを隣接させ、磁束を共有し結合させることによって電力の送電を行います。また RX
は受信電力を監視し、TX に帰還信号を送信し、TX は RX から受信した帰還信号によって送信電力を制御することによ
って、電力制御を行ないます。ワイヤレス給電システムの概要を図 8.1 に示します。
RX から TX への通信は ASK 変調方式で行います。この通信における通信レートおよびパケットは Qi によって定義さ
れています。通信レートは 2kbps です。パケットは ID、認証信号、エラー情報、受信電力、停止信号などがあります。
TX は間欠的に起動し、TX パッド上の RX の有無を確認します。RX を認識し、認証に成功した場合、送電動作を開始
します。RX の存在が確認できなくなるか、RX からの送電停止信号を受信するまで TX は送電動作を維持します。
RX コイル
RX 基板
DC 出力
隣
接
電力
通信
DC 入力
TX 基板
TX コイル
図 8.1 ワイヤレス給電システム概要
8.2
ワイヤレス給電システム RX 概要
TC7763WBG は、
ワイヤレス給電システムで必要なコイル電流を平滑する整流回路、Qi に対応したデジタル制御回路、
RX-TX 間通信の変調回路、負荷に 5V を供給するレギュレータ回路と、有線による電源入力との切り替えを行う外部ロ
ードスイッチ制御回路を内蔵しています。スタンドアロンで動作可能なデジタル制御回路であるため、MCU などによる
制御なしで図 8.2 のようなワイヤレス給電システムを容易に構成することができます。デジタル制御回路は Qi に対応し
ており、TC7763WBG は受信した電力を演算し TX に送信します。TC7763WBG を RX に用いることで、TX は RX の受
信電力を管理でき、異物検出を可能としたワイヤレス給電システムを構成することができます。また、ワイヤレス給電と
AC アダプタの 2 入力の場合、図 8.2 の構成で TC7763WBG はワイヤレス給電制御の他に有線電源である AC アダプタ
の検出と負荷に供給する入力電源の選択を行います。AC アダプタの接続を検出した場合、TC7763WBG のワイヤレス給
電制御は動作を停止し、外部ロードスイッチを介して負荷に電力を供給します。ワイヤレス給電システムの制御は有線接
続を検出しなかった場合に限ります。
AC アダプタ
外部ロードスイッチ
+
-
SW_DET
SW_EN
COM1
AC1
RX コイル
VOUT
TC7763WBG
AC2
COM2
PVDD
5V 出力
XEN
SCL
SDA
PGND
図 8.2 TC7763WBG RX 構成概略図
9
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TC7763WBG
8.3
TC7763WBG 制御
8.3.1
基本動作
TC7763WBG はデジタル制御回路を内蔵しているため、TX からの電力受信を開始すると Qi に準拠した通信を開始し
ます。
Power Transfer Phase まで移行し、PVDD>=7V となり一定時間経過すると STAT=L となります。LDO は STAT=L
のときだけオンすることが可能であり、条件は STAT=L、XEN=L です。
(図 8.3)
XEN=Lの場合
LDO自動起動
XEN
XEN外部制御
LDO ON
EPT送信
End Power Transfer(EPT)送信
(送電終了信号)
PVDD
7V
UVLO
STAT
(Nch Open Drain出力)
VOUT
LDO OFF後
EPT送信
LDO OFF後
EPT送信
L
L
5V
図 8.3 基本動作(XEN による動作例)
10
2015-2-25
TC7763WBG
8.4
ワイヤレス給電制御
TC7763WBG のワイヤレス給電制御は SHUTDOWN モード、DISABLE モード、STARTUP モード、OUTPUT モー
ド、OVP モードで構成しています。有線接続がない状態で TX コイルと RX コイルを隣接させたときワイヤレス給電シ
ステムとして動作を開始します。有線接続が SW_EN 端子によって見つかった場合は DISABLE モードになります。
TC7763WBG ワイヤレス給電制御の状態遷移図を図 8.4 に示します。またモード別の各種回路の動作状態を表 8.1 に示
します。
DISABLE
モード
SW_UVLO検出
SW_UVLO解除
SHUTDOWN
モード
UVLO解除
UVLO検出
or EPT
STARTUP
モード
FREQ_DET
フェーズ
正常周波数
検知
送信完了
CONFIG&ID
フェーズ
送信完了
VRECT_SETUP
フェーズ
VRECT安定
タイムアウト
UVLO検出
PING
フェーズ
STANDBY
フェーズ
LDO停止
or UVLO検出
or EPT
LDO起動
OUTPUT
モード
OVP検出
OVP
モード
LDO
モード
OVP検出
過電流解消
過電流検出
OCLモード
図 8.4 TC7763WBG ワイヤレス給電制御 状態遷移図
11
2015-2-25
TC7763WBG
表 8.1 モード別 各種回路動作状態
ワイヤレス給電制御モード
整流回路動作
パケット
(ヘッダ値)
VOUT
出力
UVLO
TSD
STAT
出力
SHUTDOWN
ダイオードブリッジ
─
OFF
有効
無視
Hi-Z
DISABLE
ダイオードブリッジ
+ RECT_CLAMP
─
OFF
無視
無視
Hi-Z
FREQ_DET
ダイオード整流
なし
OFF
有効
有効
Hi-Z
PING
ダイオード整流
01h
OFF
有効
有効
Hi-Z
CONFIG&ID
ダイオード整流
71h, 51h
OFF
有効
有効
Hi-Z
VRECT_SETUP
ダイオード整流
03h, 04h
OFF
有効
有効
Hi-Z
STANDBY
ダイオード整流
03h, 04h
OFF
有効
有効
L
LDO
ダイオード整流
or 同期整流
03h, 04h
5V
有効
有効
L
OCL
ダイオード整流
or 同期整流
03h, 04h
負荷に
依存
有効
有効
L
ダイオードブリッジ
+ RECT_CLAMP
03h, 04h
OFF
有効
有効
Hi-Z
STARTUP
OUPUT
OVP
8.4.1
SHUTDOWN モード
SHUTDOWN モードは有線電源およびワイヤレス給電を検出していない状態です。ワイヤレス給電の検出判定は
PVDD 端子電圧(VRECT)で行い、UVLO 解除電圧以下のとき、TC7763WBG は SHUTDOWN モードとなります。
SHUTDOWN モードでは、整流回路はダイオードブリッジで動作します。ダイオードブリッジではすべての MOSFET
はオフ固定となり、ボディーダイオードによる整流動作を行います。デジタル制御回路、通信回路、レギュレータ回路は
すべて動作を停止しています。
TX が送信する PING によって VRECT が上昇し、UVLO が解除されたとき、TC7763WBG
のワイヤレス給電制御は動作開始し、STARTUP モードへ移行します。
8.4.2
DISABLE モード
DISABLE モードは有線接続による電源を検出し、ワイヤレス給電制御を停止している状態です。有線接続を検出した
場合、ワイヤレス給電入力による誤動作を防止するため、RECT_CLAMP 機能が有効になります。
8.4.3
STARTUP モード
STARTUP モードはワイヤレス給電入力の検出から TX との認証、VRECT の安定化を行うまでの状態です。
FREQ_DET フェーズから始まり、PING フェーズ、CONFIG&ID フェーズ、VRECT_SETUP フェーズ、STANDBY
フェーズの順で自動的に遷移します。STARTUP モードでは、整流回路はダイオード整流動作をします。ダイオード整
流ではローサイド MOSFET がオフ固定となり、
ハイサイド MOSFET だけオンオフする整流動作を行います。STANDBY
フェーズで LDO を起動したとき、OUTPUT モードへ移行します。
(1) FREQ_DET フェーズ
FREQ_DET フェーズはワイヤレス給電入力が Qi 対応の TX であるかを判定するフェーズです。UVLO が解除された
とき、AC1 と AC2 に入力されている周波数の検出を開始します。この周波数が 85k ~ 286kHz であるとき、周波数安定
性を確認します。適正周波数でありかつ周波数安定性が確認されたとき、TC7763WBG は PING フェーズへ移行します。
(2) PING フェーズ
PING フェーズは TX に対しワイヤレス給電接続を検出したことを通知するフェーズです。
PING フェーズ移行後 28ms
経過したとき、受信強度として VRECT を測定します。測定後通信パルスを送信し、ヘッダ値 01h と受信強度測定結果
で構成される Signal Strength Packet を送信します。送信完了すると自動的に CONFIG&ID フェーズへ移行します。
12
2015-2-25
TC7763WBG
(3) CONFIG&ID フェーズ
CONFIG&ID フェーズは TX に対し RX の情報を通知するフェーズです。CONFIG&ID フェーズ移行後 7.5ms 経過す
ると通信開始パルスを送信し、ヘッダ値 71h と WPC 対応バージョン、メーカーコード、シリアルコードなどで構成さ
れる Identification Packet を送信します。送信完了後 7.5ms 経過すると通信開始パルスを送信し、ヘッダ 51h と受電パ
ワー、受電パワー計測タイミングなどを表すコードで構成される Configuration Packet を送信します。送信完了すると
自動的に VRECT_SETUP フェーズに移行します。
(4) VRECT_SETUP フェーズ
VRECT_SETUP フェーズは VRECT を目標値に収束させるフェーズです。VRECT_SETUP フェーズ移行後 7.5ms
経過したとき、VRECT を測定しエラーコードを演算します。演算後 1ms 経過すると通信開始パルスを送信し、ヘッダ
値 03h とエラーコードで構成される Control Error Packet(CEP)を送信します。また CEP 送信完了から受電パワーの演
算を行い、
通信開始パルスを送信し、
ヘッダ値 04h と受電パワーデータで構成される Received Power Packet を 40.5ms
後に送信します。VRECT_SETUP フェーズにおける CEP の送信サイクルは 62ms です。受電パワーの送信サイクルは
エラーコードの送信 29 回に一度です。VRECT_SETUP フェーズで CEP が 2 回以上出力されかつ VRECT が 7V 以上で
あれば、STAT=”L”を出力するとともに STANDBY フェーズに移行します。
(5) STANDBY フェーズ
STANDBY フェーズは VRECT 安定後、LDO を起動するまでの状態です。LDO を起動すると OUTPUT モードに移
行します。LDO の起動は XEN 端子で選択ができます。STANDBY フェーズに移行後 190ms 以内に LDO を起動しない
場合、SHUTDOWN モードに移行します。
8.4.4
OUTPUT モード
OUTPUT モードはワイヤレス給電によって生成した VRECT から負荷に電圧を供給するモードです。OUTPUT モー
ドは 5V を供給する LDO モード、2 段階の電流制限を行う OCL モードで構成されます。OUTPUT モードでは出力電流
に従い整流回路の動作状態と VRECT 設定電圧の切り替えを自動で行います。OUTPUT モードで出力電流が 250mA 以
上となったとき、整流回路はすべての MOSFET がオンオフする同期整流動作を行います。同期整流時に出力電流が
220mA 以下になると、整流回路はダイオード整流動作に切り替わります。OUTPUT モードにおける CEP の送信サイク
ルは 192.5ms です。Received Power Packet の送信サイクルはエラーコードの送信 8 回に一度です。
(1) LDO モード
LDO モードは、ワイヤレス給電によって生成した VRECT を内蔵 LDO によって VOUT に 5V 定電圧を出力するモー
ドです。LDO モードにおける最大出力電流は 1.0A、OCL 電流値(IOCL)は 1.3A に設定されています。
13
2015-2-25
TC7763WBG
(2) OCL モード
OCL モードは 2 ステップ OCL 機能によって出力電流が制限された状態です。2 ステップ OCL 機能は、VOUT 電圧に
よって OCL 電流値を切り替える機能です。VOUT 電圧が 2.8V 以上のとき、OCL 電流値(IOCL)は 1.3A に設定します。
VOUT 電圧が 2.5V を下回ったとき、IOCL を 0.35A に変更します。IOCL が 0.35A に設定された状態で VOUT 電圧が
2.8V 以上となったとき、IOCL は 1.3A に再設定されます。2 ステップ OCL 機能による V-I 特性を図 8.5 に示します。
VOUT
5.0V
2.8V
2.5V
0
350mA
1300mA
IOUT
図 8.5 OCL 機能と LDO の V-I 特性
8.4.5
VRECT 設定電圧自動切り替え機能
VRECT 設定電圧の自動切り替え機能は出力電流に応じて VRECT 設定電圧を自動的に切り替える機能です。それぞれ
の出力電流における VRECT 設定電圧を表 8.2 に示します。出力電流に応じて VRECT を変化させることにより、重負
荷時の入出力電位差を低減することによる発熱低減と、負荷変動時の VRECT の変動抑制による出力電圧の変動を抑制
することができます。
表 8.2 IOUT - VRECT 設定電圧
8.4.6
出力電流
VRECT
設定電圧
100mA 未満
7.05 ~ 7.21V
100mA 以上
200mA 未満
6.25 ~ 6.41V
200mA 以上
400mA 未満
5.5 ~ 5.66V
400mA 以上
5.1 ~ 5.25V
OVP モード
OVP モードはワイヤレス給電動作状態で WPT_OVP 機能が動作した状態です。WPT_OVP 機能は VRECT の過電圧
検出機能と RECT_CLAMP 機能によって VRECT の過電圧を抑制する機能です。過電圧検出機能は、VRECT が 15V を
上回った場合、過電圧と判定します。RECT_CLAMP 機能は、過電圧検出したとき CLMP1, CLMP2 端子によって
AC1-AC2 端子間に容量負荷を接続します。AC1, AC2 間に容量負荷が接続することで、整流回路に流れていた RX コイ
ル電流が容量負荷に流れ、VRECT の上昇を抑制することができます。WPT_OVP 機能はラッチ機能を内蔵しているため、
OVP モードからの解除は UVLO 機能によるリセット動作が必要です。
8.4.7
動作停止
ワイヤレス給電システムの動作停止は、EPT(End Power Transfer)と RX からの通信タイムアウトがあります。EPT
は TC7763WBG が保護機能の検出、LDO オフ、タイムアウトを検出した場合に TX に送信します。TX は EPT を受信
した場合、送電を停止します。RX からの通信タイムアウトは、TC7763WBG が送信したパケットを TX が一定期間受信
できなかった場合です。このとき TX は RX 未検出と判定し、送電を停止します。
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2015-2-25
TC7763WBG
9.
機能詳細説明
9.1
ワイヤレス給電システム 通信機能
STARTUP モードで、UVLO が解除され整流段の周波数が 85~286kHz 以内であるとき、正常な入力であると判断し
ワイヤレス給電の通信(PING フェーズ)を自動的に開始します。
9.1.1
ASK 変調
TC7763WBG は COM1,COM2 端子と AC1, AC2 端子間に容量を接続し、容量負荷によりコイル電流に信号を重畳さ
せて ASK 変調動作を行うことで、TX と通信します。
TX側モジュール
RX側モジュール
Ccm COM1
Cs
Ls
AC1
Cd
整流段
AC2
COM2
ASK変調
制御回路
Ccm
図 9.1 ASK 変調回路接続図
15
2015-2-25
TC7763WBG
9.1.2
通信プロトコル
(1) Bit Encoding Scheme
WPC 通信の Bit 形式は次のとおりです。
tclk
ONE
ZERO
ONE
ZERO
tclk = 0.5 ± 4% [ms]
ONE
ONE
ZERO ZERO
図 9.2 Example of the differential bi-phase encoding
(WPC volume 1:Low power, part 1 Interface Definition)
(2) Byte Encoding Scheme
WPC 通信の Byte 形式は次のとおりです。スタートビットは"ZERO"、ストップビットは”ONE”となります。
データビットの順序は lsb ファーストです。
Start
b0
b1
b2
b3
b4
b5
b6
b7
Parity
Stop
図 9.3 Example of the asynchronous serial format
(WPC volume 1:Low power, part 1 Interface Definition)
(3) Packet Structure
WPC 通信のパケット形式は Preamble、Header、Message、Checksum の 4 パート構成となります。
Preamble:
11bit(初期値)の連続した ONE を送信します。
Header:
パケットの種類を示し、次に送信する Message サイズを指定します。
Message:
各パケットタイプのデータを送信します。
Checksum:
Header と Message の XOR を計算します。
Checksum=Header + Message(0) + Message(1) + ・・・ + Message (last)
Preamble
Header
Message
Checksum
図 9.4 Packet format
(WPC volume 1:Low power, part 1 Interface Definition)
16
2015-2-25
TC7763WBG
9.1.3
通信パケット
TC7763WBG は、各フェーズで下記 Packet を送信します。
• PING フェーズ
(1) Signal Strength Packet (01h)
表 9.1 Signal Strength Packet
Packet
Header
Signal Strength Packet
01h
b7
b6
b5
b4
B0
b3
b2
b1
b0
Signal Strength Value
Signal Strength Value:
1 次側と 2 次側の結合度の強さを表すため VRECT のモニタ値から計算した信号強度を
送信します。
• CONFIG & ID フェーズ
(2) Identification Packet (71h)
表 9.2 Identification Packet
Packet
Header
b7
B0
B1
b6
71h
B3
b4
b3
Major Version
(msb)
EXT
B4
b2
b1
b0
Minor Version
Manufacturer Code
B2
Identification Packet
b5
(lsb)
(msb)
Basic Device Identifier
B5
B6
(lsb)
Major Version
: “01h”固定
Minor Version
: “01h”固定
Manufacturer Code
: Manufacturer Code を送信します。東芝の Manufacturer Code は”0033h”です。
EXT
: EXT=“0”固定
Basic Device Identification
: Basic Device ID を送信します。
17
2015-2-25
TC7763WBG
(3) Configuration Packet (51h)
表 9.3 Configuration Packet
Packet
Header
b7
B0
b6
b5
b4
Power Class
51h
B2
b1
b0
Reserved
Prop
Reserved
B3
Count
Window Size
B4
Power Class
Maximum Power
Prop
Count
Window Side
Window Offset
b2
Maximum Power
B1
Configuration Packet
b3
Window Offset
Reserved
: “00h”
: “0Ah” (5W)
: “00h”
: “00h”
: ”04h”
: “01h”
• VRECT_SETUP フェーズ・STANDBY フェーズ
(4) Control Error Packet (03h)
表 9.4 Control Error Packet
Packet
Header
Control Error Packet
03h
b7
b6
b5
B0
b4
b3
b2
b1
b0
b2
b1
b0
Control Error Value
(5) Received Power Packet (04h)
表 9.5 Received Power Packet
Packet
Header
Received Power Packet
04h
b7
B0
b6
b5
b4
b3
Received Power Value
Recieved Power Value: 受信機側の電力損失を補正した値を送信します。
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2015-2-25
TC7763WBG
(6) End power transfer packet (02h)
表 9.6 End Power Transfer Packet
Packet
Header
End Power Transfer Packet
02h
b7
b6
B0
b5
b4
b3
b2
b1
b0
End Power Transfer Value
End Power Transfer Value: 表 9.7 の条件の場合、End Power Transfer 信号を送信します。
表 9.7 End Power Transfer Value
Reason
Value
条件
Unknown
00h
VOUT 出力低電圧時 (VOUT<4.4V)
Charge Complete
01h
XEN=”H”または EN_LDO=”0”で LDO がオフしたとき
STANDBY フェーズで LDO 起動せずタイムアウトしたとき
Internal Fault
02h
未使用
Over Temperature
03h
内部・外部過温度検出時
Over Voltage
04h
未使用 (注)
Over Current
05h
出力過電流検出時
Battery Failure
06h
VOUT 出力過電圧時 (VOUT>5.6V)
Reconfigure
07h
未使用
No Response
08h
VRECT が設定電圧範囲から一定時間外れたとき
(注) TC7763WBG は RECT_CLAMP 機能を実装しているため、OVP は送信しません。
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TC7763WBG
9.2
整流回路
9.2.1
整流回路動作
整流回路動作は同期整流 / ダイオード整流 / ダイオードブリッジの 3 モードあり、自動で切り替えを行います。
SHUTDOWN モードでは、整流回路はダイオードブリッジで動作します。ダイオードブリッジではすべての MOSFET
はオフ固定となり、ボディーダイオードによる整流動作を行います。
STARTUP モードでは、整流回路はダイオード整流動作をします。ダイオード整流ではローサイド MOSFET がオフ固
定となり、ハイサイド MOSFET だけオンオフする整流動作を行います。
OUTPUT モードでは、出力電流が通常モード(250mA 以上)となったとき、整流回路はすべての MOSFET がオンオフ
する同期整流動作を行います。同期整流時に出力電流が軽負荷モード(220mA 以下)になると、整流回路はダイオード整
流動作に切り替わります。
表 9.8 整流回路動作
VRECT 電圧条件
軽負荷モード
(※出力電流 220mA 以下)
通常モード
(※出力電流 250mA 以上)
VRECT<UVLO 電圧
ダイオードブリッジ動作
-
VRECT≧UVLO 電圧
ダイオード整流動作
同期整流動作
※30mV ヒステリシス
9.2.2
RECT_CLAMP 回路
RECT_CLAMP 回路は、VRECT の過電圧を検出したときに動作します。図 9.5 の回路構成にすることで、整流回路に
流れていた RX コイル電流が容量負荷に流れ、VRECT の上昇を抑制することができます。
Cs
+
AC1
整流段
Ls
AC2
Clp
CLMP1
+
Clp
クランプ
制御回路
CLMP2
+
図 9.5 クランプ回路接続図
20
2015-2-25
TC7763WBG
9.3
FOD 機能
FOD 機能は RX の受信電力を演算するための RX コイルの損失を演算する機能です。TC7763WBG の受信電力は FOD
端子の抵抗値で補正することができます。
9.4
温度検出機能
VTHD 端子に NTC サーミスタを接続し、外部温度をモニタします。
推奨サーミスタは、SEMITEC503FT 相当です。
1.5V
40kΩ
VTHD
ADC
図 9.6 温度検出回路接続図
9.5
外部ロードスイッチ制御回路
外部ロードスイッチ制御回路は、SW_DET 端子の電圧をモニタし、ワイヤレス給電出力と USB 入力(AC アダプタ)を
外部ロードスイッチで選択制御します。SW_DET に第 2 の入力電源を接続すると、SW_DET 端子電圧により下記の制
御を行います。
表 9.9 外部ロードスイッチ制御
SW_DET 電圧条件
外部ロー
ドスイッ
チ
SW_EN 電圧
クランプ
回路
整流回路
LDO
WPC 動作
SW_DET<4V
OFF
SW_DET,VOUT の
高い方の電圧
OFF
ON
動作可能
5.75V≧SW_DET≧4V
ON
0V
ON
OFF
停止
SW_DET>5.75V
OFF
SW_DET,電圧
ON
OFF
停止
21
2015-2-25
TC7763WBG
9.6
保護機能
9.6.1
低電圧保護(UVLO)機能
低電圧保護(UVLO)機能は PVDD 端子電圧(VRECT)が低いときに誤動作を抑制するための機能です。UVLO 機能の検
出条件は VRECT が 3.7V(標準)を下回ることです。VRECT が 4.0V(標準)を上回ることで UVLO 機能を解除します。UVLO
機能が動作したとき、LDO 出力をオフし、STAT 端子出力は Hi-Z となります。
9.6.2
過電圧保護(WPT_OVP)機能
過電圧保護(WPT_OVP)機能は VRECT が高いときに誤動作を抑制するための機能です。WPT_OVP 機能の検出条件は
VRECT が 15V(標準)を上回ることです。WPT_OVP 機能が動作したとき、LDO 出力を OFF し、整流段のクランプ回路
を ON させます。WPT_OVP を検出すると内部検出信号出力がラッチされるため、VRECT が低下し、ワイヤレス給電
動作は停止します。WPT 通信も停止します。
9.6.3
過電流検出(OCL)機能
過電流検出(OCL)機能は、LDO の出力電流を抑制するための機能です。OCL 機能の検出条件は、
図 8.5 のように VOUT
電圧により制限される出力電流を上回ることです。
OCL 検出時間が 4ms(標準)以上の場合は、EPT 信号(05h:OverCurrent)を送信し、送電を終了させます。OCL 検出電
流値は 1.3A(標準)です。
9.6.4
過温度保護(TSD)機能
過温度保護(TSD)機能は内部温度上昇による IC 破壊を抑制するための機能です。TSD 機能の検出条件は内部温度が
150°C(標準)を上回ることです。TSD 検出すると LDO 出力をオフします。内部温度が 130°C(標準)を下回った場合、TSD
機能を自動解除し LDO をオンします。TSD 検出時間が 200ms 以上経過した場合は、LDO 出力をオフした後 EPT 信号
(03h:Over Temperature)を送信し、送電を終了させます。
9.6.5
外部過温度保護(OTP)機能
外部過温度保護(OTP)機能は外部サーミスタ電圧を監視し、温度上昇による IC 破壊を抑制するための機能です。OTP
機能の検出条件は外部サーミスタ電圧が SET_OVTEXT レジスタの設定値を上回ることです。OTP 検出時間が 1ms 以
上の場合、LDO 出力をオフした後 EPT 信号(03h:Over Temperature)を送信し、送電を終了させます。
9.6.6
外部電源選択制御(SW_UVLO/SW_OVLO)機能
SW_UVLO/SW_OVLO 機能は SW_DET 端子電圧を監視し、ワイヤレス給電出力と外部電源入力を外部ロードスイッ
チで選択制御するための機能です。
SW_UVLO 機能は SW_DET 端子電圧が 4.0V(標準)より低いときに外部ロードスイッチをオフし、ワイヤレス給電出
力を選択します。SW_DET 端子電圧が SW_UVLO 検出電圧以上になった場合、外部電源入力を選択するため外部ロー
ドスイッチをオンし、ワイヤレス給電出力はオフします。
SW_OVLO 機能は SW_DET 端子電圧が 5.75V(標準)より高いときに外部ロードスイッチをオフします。ワイヤレス給
電出力動作も行いません。
9.6.7
LDO 出力異常検出(LAS)機能
LDO 出力異常検出(LAS)機能は VOUT 出力電圧を監視し、異常検出を行います。VOUT 電圧が 3.5 s 以上 4.4V(標準)
を下回った場合、LDO 出力をオフした後 EPT 信号(00h:Unknown)を送信し、送電を終了させます。
VOUT 電圧は 64ms 以上 5.6V(標準)を上回った場合、LDO 出力をオフした後 EPT 信号(06h:Battery Failure)を送信
し、送電を終了させます。
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2015-2-25
TC7763WBG
10. 絶対最大定格 (Ta= 25°C)
表 10.1 絶対最大定格
項
目
記 号
定
格
単位
備考
VRECTMAX
-0.3 ~ 18
V
(注 1)
入力電圧(1)
VI1
-0.3 ~ 18
V
(注 2)
入力電圧(2)
VI2
-0.3 ~ 30
V
(注 3)
電源電圧
入力電圧(3)
VI3
-0.3 ~ 8
V
(注 4)
入力電圧(4)
VI4
-0.3 ~ 5.6
V
(注 5)
動作温度
Topr
-40 ~ 85
°C
ジャンクション温度
保存温度
Tj
150
°C
Tstg
-55 ~ 150
°C
(注) 絶対最大定格は瞬時たりとも超えてはならない規格です。絶対最大定格を超えると破壊や劣化の原因となり、
破壊や損傷により障害を与えることがあります。従って、いかなる動作条件でも必ず定格値を超えないように
応用機器の設計を行ってください。また、記載された動作範囲でご使用ください。
また、”PGND=0V”としてください。
(注 1) PVDD 端子に適用
(注 2) AC1、AC2、COM1、COM2、CLMP1、CLMP2 端子に適用
(注 3) SW_EN、SW_DET 端子に適用
(注 4) VPP 端子に適用
(注 5) 上記以外の端子に適用
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TC7763WBG
11. 電気的特性
11.1 DC 特性 共通回路ブロック、デジタル制御部
表 11.1 DC 特性 共通回路ブロック、デジタル制御部
(特に指定なき場合は、VRECT = 7V, PGND = 0V, SW_DET = 0V, Ta = 25°C)
項
目
記 号
測定条件
動作電圧
VOPE
UVLO 検出電圧
VUVLO_ON
UVLO 解除電圧
VUVLO_OFF VRECT = 0V → 7V
消費電流 1
入力電圧(1)
入力電流(1)
出力電圧
ICC
VRECT = 7V → 0V
VRECT = 7V
AC1 = AC2 = Open
5V LDO オフ
最小
標準
最大
単位
適用端子
2.5
-
15
V
PVDD
3.6
-
3.8
V
PVDD
-
-
4.2
V
PVDD
-
2.5
6.0
mA
PVDD
V
XEN
μA
XEN
ハイレベル
VIH1
1.4
-
-
ローレベル
VIL1
-
-
0.4
ハイレベル
IIH1
VIH1 = VOUT45
20
-
75
ローレベル
IIL1
VIL1 = GND
-0.6
-
0.6
ローレベル
VOL1
IOUT = -1mA
0
-
0.4
V
STAT
VDD45
VDD45 電圧
VDD45
4.25
-
4.75
V
内部クロック
fCLK
3.84
4.0
4.16
MHz
TSD 動作温度
TTSD_ON
135
150
165
°C
TSD 解除温度
TTSD_OFF
120
-
-
°C
11.2 DC 特性 整流回路、変調回路
表 11.2 DC 特性 整流回路、変調回路
(特に指定なき場合は、VRECT = 7.0V, PGND=0V, SW_DET = 0V, Ta = 25°C)
項
整流回路
オン抵抗
目
記 号
測定条件
最小
標準
最大
単位
適用端子
mΩ
AC1, AC2
ハイサイド
RONH_AC
IDS = -100mA
-
45
-
ローサイド
RONL_AC
IDS = 100mA
-
30
-
RON_CLMP IDS = 100mA
-
-
1.5
Ω
CLMP1,
CLMP2
クランプ回路オン抵抗
変調回路出力抵抗 1
RCOM1
COM2 オープン
COM1 - PGND 間抵抗
45
-
65
Ω
COM1
変調回路出力抵抗 2
RCOM2
COM1 オープン
COM2 - PGND 間抵抗
45
-
65
Ω
COM2
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TC7763WBG
11.3 DC 特性 5V LDO
表 11.3 DC 特性 5V LDO
(特に指定なき場合は、VRECT = 7.0V, PGND = 0V, SW_DET = 0V, Ta = 25°C)
項
目
5V LDO 出力電圧精度
記 号
AccVOUT
測定条件
最小
標準
最大
単位
適用端子
LDO モード動作
IOUT = 10mA
-2
-
2
%
VOUT
5V LDO OCL 電流 1
IOCL1
VOUT = 5V
1.1
1.3
1.5
A
VOUT
5V LDO OCL 電流 2
IOCL2
VOUT = 0V
0.25
0.35
0.45
A
VOUT
5V LDO OCL 切り替え電圧
VOCL
VOUT 立ち下がり時
-
-
2.4
V
VOUT
6
9
12
kΩ
VOUT
RDCHG
放電抵抗
11.4 DC 特性 外部ロードスイッチドライバ
表 11.4 DC 特性 外部ロードスイッチドライバ
(特に指定なき場合は、SW_DET = 5V, PGND = 0V, Ta = 25°C)
項
目
SW_DET リーク電流
記 号
IDET
測定条件
VOUT = 0V
最小
標準
最大
単位
適用端子
250
-
500
μA
SW_DET
SW_UVLO 動作電圧
VSUVLO_ON SW_DET = 5V → 0V
3.8
-
-
V
SW_DET
SW_UVLO 解除電圧
VSUVLO_OFF SW_DET = 0V → 5V
-
-
4.4
V
SW_DET
SW_OVP 動作電圧
VSOVP_ON
SW_DET = 5V → 6V
-
-
5.9
V
SW_DET
SW_OVP 解除電圧
VSOVP_OFF
SW_DET = 6V → 5V
5.55
-
―
V
SW_DET
-
-
6.5
μA
SW_EN
SW_EN シンク電流 1
SW_EN
出力電圧
ISWEN1
SW_DET = 5V
ハイレベル 1
VOH_SWEN1
SW_DET = 10V、VOUT = 0V
IOUT = 0.1mA
9.5
-
10
V
ハイレベル 2
VOH_SWEN2
SW_DET = 0V、VOUT = 5V
IOUT = 0.1mA
4.5
-
5
V
-
-
0.4
V
-
-
200
μA
ローレベル
VOUT 端子リーク電流
VOL_SWEN
SW_DET = 5V、
IOUT = -1mA
ILEAK_VOUT
25
SW_EN
VOUT
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TC7763WBG
12. 応用回路例
AC adaptor
+
-
SW_EN
SW_DET
10μF
×2
VOUT
PVDD
TC7763WBG
1.0μF
5V
output
PGND
CLMP1
RX Coil
COM1
XEN
SCL
AC1
SDA
AC2
STAT
Control
COM2
CLMP2
VTHD
VPP
FOD
VDD45
図 12.1 応用回路例
26
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TC7763WBG
13. パッケージ外形図
S-XFLGA28-0304-0.50-001
(注 1) 単位はミリメートル
質量: 10mg (標準)
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TC7763WBG
14. 製品取り扱い上のお願い
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報等、本資料の掲載内容は、技術の進歩などにより予告なしに変更されることがあります。
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得て本資料を転載複製する場合でも、記載内容に一切変更を加えたり、削除したりしないでください。
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全設計を行うことをお願いします。なお、設計および使用に際しては、本製品に関する最新の情報(本資
料、仕様書、データシート、アプリケーションノート、半導体信頼性ハンドブックなど)および本製品が
使用される機器の取扱説明書、操作説明書などをご確認の上、これに従ってください。また、上記資料な
どに記載の製品データ、図、表などに示す技術的な内容、プログラム、アルゴリズムその他応用回路例な
どの情報を使用する場合は、お客様の製品単独およびシステム全体で十分に評価し、お客様の責任におい
て適用可否を判断してください。
• 本製品は、特別に高い品質・信頼性が要求され、またはその故障や誤作動が生命・身体に危害を及ぼす恐
れ、膨大な財産損害を引き起こす恐れ、もしくは社会に深刻な影響を及ぼす恐れのある機器(以下“特定
用途”という)に使用されることは意図されていませんし、保証もされていません。特定用途には原子力
関連機器、航空・宇宙機器、医療機器、車載・輸送機器、列車・船舶機器、交通信号機器、燃焼・爆発制
御機器、各種安全関連機器、昇降機器、電力機器、金融関連機器などが含まれますが、本資料に個別に記
載する用途は除きます。特定用途に使用された場合には、当社は一切の責任を負いません。なお、詳細は
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るいはその他軍事用途の目的で使用しないでください。また、輸出に際しては、
「外国為替及び外国貿易法」、
「米国輸出管理規則」等、適用ある輸出関連法令を遵守し、それらの定めるところにより必要な手続を行
ってください。
• 本製品の RoHS 適合性など、詳細につきましては製品個別に必ず当社営業窓口までお問い合わせください。
本製品のご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制する RoHS 指令等、適用ある環境関連法令を
十分調査の上、かかる法令に適合するようご使用ください。お客様がかかる法令を遵守しないことにより
生じた損害に関して、当社は一切の責任を負いかねます。
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2015-2-25
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