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今回のレシピ作成は…
天ぷら「天吉」
店長 笹森 正男 氏
海老と季節の野菜天ぷら・小玉葱としめじの煮物
1人分栄養量 天ぷら (天つゆも含む)
エネルギー 309kcal
たんぱく質
11.8g
脂質
18.2g
炭水化物
24.0g
食塩相当量
1.7g
材料
小玉葱としめじの煮物
エネルギー
51kcal
たんぱく質
2.4g
脂質
0.3g
炭水化物
11.1g
食塩相当量
0.7g
(4人分)
海老と季節の野菜天ぷら
海老
松茸
銀杏
ミニトマト
小玉葱としめじの煮物
8尾
4本
24個
8個
衣
1カップ(約100g)
薄力粉
卵
1/2個
卵と水を合わせて1カップ
冷水
揚げ油
植物油
600ml
胡麻油
100ml
付け合せ
大根おろし
120g
おろし生姜
20g
天つゆ
かつおだし汁
150ml
醤油
大さじ2・1/3杯
砂糖
大さじ1杯強
みりん
小さじ2杯
小玉葱
しめじ
いんげん
12個
150g
8本
煮汁
かつおだし汁 大さじ10杯(150ml)
薄口醤油
大さじ1杯
みりん
大さじ1杯
ポイント!
<油の温度の見分け方>
●160℃以下
衣がそのまま鍋の底に
沈み、なかなか浮かび
上がりません。
●170~190℃
衣がいったん油の真ん中まで沈み、すぐ浮かび上がり
ます。
●200℃以上
衣が油の表面で散ってしまいます。
衣がすぐ黒くなったり煙が出るほどの温度は、油へ引
火する危険があるので注意しましょう。
作り方<海老と季節の野菜天ぷら>
*天ぷらの下ごしらえ
海老
① 尻尾の部分の付け根ひと節を残し殻をむきます。
② 背中側より包丁または竹串でワタを取り、腹側を上にし軽く数箇所切り込みを入れます。
③ 尻尾の尖った剣を斜めに切り落とし、尾の水分を包丁で軽くしごき出します。
④ 水(塩水)で洗い、キッチンペーパーなどで水分をよく取ります。
⑤ 腹部の中央にある関節を手で伸ばします。
松茸
2
① 石づきを包丁で削り落とします。
② 濡れたタオルで上から下に向かいやさしく汚れをふき取ります。
銀杏
① 銀杏を割り、外皮をむき渋皮を取ります。
② 楊枝に実を3個ずつ刺します。
ミニトマト
① ミニトマトのヘタを取り、頭に軽く十字に切り込みを入れます。
② 鍋にお湯を沸かし、ミニトマトを入れ30~40秒茹で、氷水に入れ冷やします。
③ 皮をむき、水分をふき取ります。
*揚げる準備
1
3
鍋の選択
底の平たい鍋を選びましょう。
油
植物油を鍋に注ぎ、好みで胡麻油を挿します。
衣
薄力粉はふるいにかけ、きめ細かくしておきます。
卵と冷水をよく混ぜ、卵水をつくります。
卵水に薄力粉を入れ、粘りが出ない程度にさっと溶きます。
*揚げる
①
衣を箸の先に少量つけて油に落とし、適温か確認します。
(カッコは調理器具の設定温度)
魚介類⇒175~180℃(180~200℃)
野菜類⇒165~170℃(170~180℃)
※揚げている間も火力を調整し適温を維持するのがポイントです。
② 野菜から揚げ始め、次に魚介を揚げます。
魚介類は水分が多いため、衣をつける前に軽く打ち粉をしてか
ら衣をつけます。
(身の縮みを予防し衣がつきやすくなります。)
③ いよいよ揚げます。
2つめ、3つめを鍋に入れるタイミングの目安は
魚介類⇒一度鍋底に沈んで浮き出し始めたら2つめを。
野菜類⇒鍋の面積の1/3~1/2程度を超えないように入れ
ましょう。
④ 揚げている最中は、揚げ玉もそっとこまめにすくいます。
⑤ 泡の数が少なくかつ大きくなったか、揚げている音が
低い音から高い音になったら揚がり頃です。
油の量は鍋に対し7分目程度が
目安、全て胡麻油でも可♪
混ぜすぎると粉のグルテンが出て
しまい、蒸発孔をふさいでカラッと揚
がらなくなります。
また、厚すぎる衣は水分蒸発効率
を下げるだけでなく、油を吸いやすく
なります。
ひとつでも食材を鍋に入れた時点
で油の温度が一時的に下がります。
同時に多くの食材を入れると温度
が急激に下がってしまい、温度の回
復が遅いぶん火が通りにくくなるう
え、食材と油が接触する時間が長く
なり、衣が油を吸いこんでしまいま
す。結果、食感が悪くなるだけでなく、
カロリーアップにもつながってしまい
ます。
油の質の低下予防と天ぷらに付着
するのを防ぎます。勢いよくすくうと
油の温度が下がります。
作り方 <小玉葱としめじの煮物>
①
②
③
④
小玉葱は皮をむき、根のほうより十字に半分くらいまで切り込みをいれます。
しめじは石づきを切り、1本ずつに分けます。
鍋に小玉葱と煮汁の材料を入れ火にかけます。
沸いたら弱火にし20~25分煮ます。(煮汁が半分くらいになるまで)
煮上がり2分くらい前にしめじを入れ軽く煮ます。
器に盛り込み、青ゆでしたいんげんを添えます。
シェフのコラム
コミュニケーション
家内が、突然倒れました。脳溢血(のういっけつ)でした。今まで自分たちにはそういう事
は決して起きないと信じていたのにです。
五年前の事です。友人とすし屋のカウンターで、一杯注文したその時です。20:34携帯
電話が鳴り出しました。妻からでした。こんな時間に珍しいなと思いつつ電話を取ると、
妻の苦しそうな息遣い、そして一言『コウナンダイ エキマエ』・・ツー・・真っ青!・・こりゃい
かん!ともかく友人と車を飛ばして港南台駅前を目指しました。途中、何度も電話を掛け
ましたが、ずっと通話中・・20:50漸く妻と繋がりました。苦しそうな呼吸音の後、『ナンブ
天ぷら「天吉」
店主 原 茂男 氏
キュウキュウ』・・ツー・・すぐに病院の救急棟へ電話をしましたが、それらしい人は未だ入っ
ていないとの事でした。
その時、以前一度通りがかった病院の光景が蘇り、港南台駅から病院の救急棟までの道程が
思い浮かびました。不思議な体験でした。地理と方向にはまるで音痴の私がです。病院の駐車場に車を入れ、裏
口から全力で暗い廊下を救急棟へ走り、もう一度妻のいないのを確認して(これまでロスタイムゼロ)先程なぜか頭
に浮かんだJRの高架下を目指したのです。
200mほど走ると暗闇に車が一台止まっていました。中を覗くと、妻がハンドルにもたれて意識を失っていました。
私の血相を見て、後を付いて来てくれた看護師さんがすぐに担架を取ってきてくれました。21:10ついに救急棟に
到着、すぐにMRI検査を受け、小脳内出血が確認されました。しかも重症、頭の中が真っ白になりました。しかし幸
運なことにその日の宿直医の先生が、なんと脳外科医の著名な先生だったのです。命の恩人です。手術の説明を
受けた後、22:30には手術が始まりました。朝の6:00までかかる大変な手術でした。
あと30分遅れていたら、寝たきりか・・・・・。 妻の命は助かり、右麻痺は残りましたが、今では毎日、元気に私を
イジメています。
この不思議な体験で勉強したことは、身内からの電話は必ず取ること。気が付かなかったでは済まされません。
そして外食ばかりしていた私たち夫婦には良い教訓でした。脂のタップリのった肉を毎日頬張っていたあの頃、ワ
インを飲みっぱなしのあの頃、うーん・・反省。こうなってみないと解りません。そして誰にも起こり得る話なので
す。・・・ま、そんな訳で、今回はヘルシーな天婦羅と血液サラサラ野菜の玉ねぎの煮物を用意しました。皆さん、お
互い身体には気をつけましょう。そして日頃から嫁さんとの熱いコミュニケーション・・顔真っ赤・・もお忘れなく。
栄養士からのアドバイス
油はいちばんエネルギーの高い食品。
油大さじ1杯半(18g)はごはん小茶碗
1杯分(100g)のエネルギーに相当します。
天ぷらは油を多く含む料理の代表でもありますが、吸油率はおよ
そ15~25%と、素材の種類や衣の厚さ、揚げ方により差がありま
す。(吸油率:素材の重さに対する吸収した油の重さの割合)
天ぷらは「食材・温度・衣」がポイント。油切れが良く、サクッとした
天ぷらは美味しいばかりでなくカロリーも抑えます。油と上手につ
きあって天ぷらを美味しく食べましょう。
●天ぷらの良いところ
おもな素材は魚介類と野菜、使用する油は植物性です。
●店舗紹介
そのため飽和脂肪酸は少なく、不飽和脂肪酸が中心です。
(肉類や乳・乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸の摂り過ぎは、脂質
異常症や動脈硬化と関連があるといわれています。)
揚げたては薄味でも美味しく食べられ、塩分控えめにできます。
●天ぷらを健康メニューにするには
食べる量は「適量」に。(たくさん揚げすぎないようにしましょう。)
組み合わせる料理は油を使わないあっさりしたものにしましょう。
たとえば…お浸し、酢の物、冷奴、卵豆腐など。
古くなった油はなるべく使わないようにしましょう。
(古い油は酸化されており、飽和脂肪酸が多いため。)
●今回の料理を取り入れたエネルギー700kcal未満、塩分
3g未満の参考メニュー
海老と季節の野菜天ぷら
小玉葱としめじの煮物
薬味をたっぷりのせた冷奴(醤油小さじ1/2杯使用)
ごはん茶碗1杯(150g)
てんぷら「天吉」
(営業時間)
火~金:昼11:30~14:30
火~金:夜17:00~21:30
土曜日: 11:30~21:30
日祝日: 11:30~20:30
定休日:毎週月曜日
(所在地)
〒231-0017
横浜市中区港町2-9
TEL:045-681-2220
FAX:045-671-1287
交通:JR関内駅北口徒歩1分
(ホームページ)
http://r.gnavi.co.jp/g957000/
健康レシピとシェフのコラム 2014年9月1日発行
■発行 横浜市立市民病院 広報委員会
■問合せ 横浜市立市民病院 経営企画課 〒240-8555 横浜市保土ケ谷区岡沢町56
■TEL:045-331-1961 FAX
:045-332-5599
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