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第 5 節 住宅支援

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第 5 節 住宅支援
第5節
住宅支援
この節では、主に障がいのある方や高齢の方の
住宅支援について解説いたします。
5-1
市営住宅
(1)単身者向け市営住宅の対象者
市営住宅の共通申込資格(※下記の(4)を参照)
のほか、以下のいずれか 1 つに該当する単身者で、
戸籍上の配偶者がいない(離婚の意思確認ができ
る別居中の夫婦の場合を含む)自活できる方が対
象です。
① 60 歳以上または昭和 31 年 4 月 1 日以前に生
まれた 60 歳未満の方
② 身体障害者手帳の交付を受けている方で障
がいの程度が 1~4 級の方
③ 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方
④ 療育手帳の交付を受けている方
⑤ 戦傷病者(障がい程度が特別項症から第 6 項
症まで、または第 1 款症)として認定されてい
る方
⑥ 原爆被爆者
⑦ 生活保護受給者
⑧ 中国残留邦人等支援給付を受けている方
⑨ 海外からの引揚者で 5 年を経過していない方
⑩ ハンセン病療養所に入所していた方
⑪ 配偶者(生活の本拠を共にする交際相手を含
む)からの暴力の被害者で次のいずれかに当
てはまる方
ア 一時保護または保護が終了した日から 5
年を経過していない方
イ 裁判所に申し立てをし、保護命令が発令
された日から 5 年を経過していない方
(2)車椅子使用者向け市営住宅
恒常的に車椅子を使用している身体障害者手帳
または戦傷病者手帳の交付を受けている単身者、
またはこのような方がいる世帯が対象です(戸数
311 戸)。
(3)市営住宅抽選優遇制度
連続申込年数、障がいのある方の障がいの状況
等の世帯状況に応じて公開抽選の際、当選確率を
高める優遇制度を実施しています。
(4)共通申込資格者
次の①~⑦のすべての資格を満たすことが条件
となります。
① 申込日現在において、申込者本人が成年者
124
第4章
経済支援
(未成年者でも戸籍上配偶者がいること等)で
あること。
② 申込日現在において、申込者本人が札幌市内
に居住し住民登録をしていること。また、札
幌市外に居住しているが、札幌市内の勤務先
に通勤していること。
③ 入居しようとする方全員に持家(札幌市内)
がなく、現に住宅に困窮していること。
④ 世帯の月額所得額が 158,000 円(一部住宅に
ついては、114,000 円)以下であること。ただ
し、一定の要件に当てはまる世帯は、金額の
条件が緩和される場合もあります。
⑤ 申込者本人が市町村民税を滞納していない
こと。
⑥ 入居指定日から 7 日以内に入居できること。
⑦ 申込者本人および同居しようとする家族が
暴力団員ではないこと。
◆問い合わせ先
一般財団法人札幌市住宅管理公社業務課
中央区北 1 条西 2 丁目 オーク札幌ビル
TEL 205-3071
5-2
高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)
民間の土地所有者等が札幌市の認定を受け、建
設し管理している高齢者向けの住宅です。
入居者の所得に応じて、管理期間 20 年を限度に
家賃の一部を補助します。
※平成 23 年(2011 年)10 月に、高齢者円滑入居賃
貸住宅(高円賃)
、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)
および高優賃の再編を含めた「高齢者住まい法」
が改正され、従来の高優賃制度は廃止されまし
たが、既に認定している下記(3)の 4 棟について
は、これまでどおり一定の条件を満たしている
入居者に対して、家賃の一部を補助する制度を
継続しています。
(1)特徴
① バリアフリー仕様
② 緊急時に対応できる設備とサービス
③ 所得に応じた家賃補助
(2)入居できる方の条件
次の①~⑥すべてを満たす方です。
① 下記のいずれかに該当する方
・60 歳以上の一人暮らしの方
・60 歳以上の方と、その方とご夫婦の方(婚約
者、内縁関係を含む)
・60 歳以上の方と、その方の親族で 60 歳以上の方
・60 歳以上の方と、その方の介護のために同居
する介護者
・60 歳以上の方と、その方の扶養する児童等
② 所得月額が 48 万 7 千円以下の方(※「勤医
協かしわの杜」に限る)
③ 自立した日常生活を営める方(常時の介護が
必要な状態で、同居する介護者のいない方は
入居できません)
④ 現に住宅に困っている方
⑤ 日本国籍を持つ方、または住民登録をしてい
る外国人
⑥ 都道府県民税、市町村民税を滞納していない方
(3)札幌市内の高優賃一覧
① スマイルホーム北 31 条(東区北 31 条東 1 丁目)
入居申込先:㈱ケアリンク TEL 721-8024
② サンアヴェニュー北郷(白石区北郷 6 条 4 丁目)
入居申込先:㈱常口アトム TEL 272-3704
③ スマイルホーム南 4 条(中央区南 4 条東 3 丁目)
入居申込先:㈱ケアリンク TEL 261-8128
④ 勤医協かしわの杜(白石区本通 7 丁目北)
入居申込先:北嶺不動産(有) TEL 783-5667
◆問い合わせ先
札幌市都市局市街地整備部住宅課
中央区北 1 条西 2 丁目
市役所本庁舎 7 階 TEL 211-2807
5-3
あんしん賃貸支援事業
高齢者・障がい者・外国人・子育て世帯(高齢
者等)の民間賃貸住宅への円滑な入居をサポート
する事業です。
高齢者等の入居を受け入れる民間賃貸住宅や、
仲介をサポートする協力店、入居者の居住支援を
行っている支援団体の登録をおこない、登録され
た情報を提供することで、高齢者等の民間賃貸住
宅探しをサポートします。
(1)対象となる方
高齢者・障がい者・外国人・子育て世帯
(家賃を適正に支払い、地域社会の中で自立した
日常生活を営むことができる方)
(2)概要
北海道建設部住宅局建築指導課のホームページ
(http://www.do-sumai.jp/sumai_06/content_01.
html)で情報を公開しています。
また、北海道建設部住宅局建築指導課の窓口、
札幌市住宅課の窓口、特定非営利活動法人シーズ
ネット(北区北 10 条西 4 丁目)の窓口で情報が閲覧
できます。ご希望の住宅が見つかった際は、登録
されている協力店へご相談してください。
・あんしん賃貸住宅(高齢者等の入居を受け入
れる賃貸住宅)
・協力店(あんしん賃貸住宅を仲介する不動産店)
・居住支援団体(入居時および入居後に各種支
援を行う団体)
(3)主な居住支援内容
<入居前>
・契約手続きの立会い
・生活ルール、市場慣行、諸手続き等の説明
<入居後>
・電話相談
・トラブル時、緊急時の対応
・見守り、医療機関との連携等
◆問い合わせ先
北海道建設部住宅局建築指導課建築企画グループ
中央区北 3 条西 6 丁目 TEL 231-4111(代表)
5-4
サービス付き高齢者向け住宅
住宅としての居室の広さや設備、バリアフリー
といったハード面に加え、ケアの専門家による安
否確認や生活相談サービスを提供すること等によ
り、高齢者が安心して暮らすことができる環境を
整えた住宅です。
本制度は、
「高齢者住まい法」の改正により、平
成 23 年 10 月に創設されました。
(1)制度の特徴
① 住宅の登録は、都道府県・政令市・中核市が
行い、事業者へ指導・監督を行います。
② 家賃やサービス等、住宅に関する情報が開示
されることにより、自らのニーズにあった住
まいの選択が可能となります。
※サービス付き高齢者向け住宅では、安否確
認・生活相談サービス以外の介護・医療・生
活支援サービスの提供・連携方法について
様々なタイプがあります。
(2)住宅の登録基準
① 規模・設備
・各専用部分の床面積は、原則 25 ㎡以上
・各専用部分に、台所、水洗便所、収納設備、
洗面設備、浴室を備えたものであること
・バリアフリー構造であること(段差のない床、
手すりの設置、廊下幅の確保)
② サービス
・安否確認サービスと生活相談サービスは必須
・ケアの専門家が少なくとも日中建物に常駐
第4章
経済支援
125
・ケアの専門家とは「社会福祉法人、医療法人、
指定居宅サービス事業所等の職員」
、「医師、
看護師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援
専門員」
、「介護職員初任者研修課程修了者」
③ 契約関係
・書面により契約を締結
・事業者が一方的に契約を解除できない内容で
あること
・受領できる金銭は敷金、家賃およびサービス
の対価のみであること
(3)登録・閲覧窓口
北海道・札幌市:NPO 法人シーズネット
TEL 708-8567
(4)詳細
サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム
http://www.satsuki-jutaku.jp/
5-5
高齢者住宅相談窓口
(1)あんしん住まいサッポロ
「あんしん住まいサッポロ」は、NPO 法人シー
ズネットと NPO 法人さっぽろ住まいのプラットフ
ォームが運営しており、高齢者の方の住まいに関
する相談をお受けしています。
① 高齢で住み替えを考えている方へ高齢者向け
住宅情報提供と住み替え等のアドバイス
TEL 210-6224
相談時間:月~金 10 時~16 時 (祝日休み)
URL:http://www.ansuma-sapporo.com
中央区北 1 条西 2 丁目オーク札幌ビル 1 階
(NPO 法人シーズネット)
② これからも自宅で住み続けたい方へ建築士や
ケアの専門家等による技術的アドバイス
TEL 222-9800
相談時間:月・水・金 13 時~16 時(祝日休み)
中央区北 1 条西 2 丁目オーク札幌ビル 1 階
(NPO 法人さっぽろ住まいのプラットフォーム)
5-6
道営住宅
(1)高齢者等単身者向け住宅の対象者(特定目的住宅)
① 道営住宅の「共通の資格要件」のすべてに該
当すること(同章 127 頁参照)
② 戸籍上の配偶者がなく、また同居する親族が
いない方で、自立して日常生活を営むことが
できること。
③ 次のいずれかに該当する方。
ア 年齢が 60 歳以上の方
イ 次のいずれかの認定等級に該当する手帳
の交付を受けている方。
126
第4章
経済支援
a身体障がい者 1~4 級、b精神障がい者 1
級又は 2 級、c知的障がい者で重度又は中
度の判定
ウ 戦傷病者の認定を受けている方
エ 原子爆弾により被爆された方
オ 海外からの引揚者で、日本に帰国してか
ら 5 年を経過していない方
カ ハンセン病療養所入所者等の方
(2)高齢者等の世帯向け住宅の対象者(特定目的住宅)
① 道営住宅の「共通の資格要件」のすべてに該
当すること(同章 127 頁参照)
② 次のいずれかに該当する方。
ア 入居者が 60 歳以上の者で、かつ、同居者
のいずれもが 60 歳以上又は 18 歳未満の世帯
イ 入居者又は同居者のいずれかが 60 歳以
上の者であり、かつ、同居者が入居者の配
偶者のみの世帯
ウ 入居者又は同居者のいずれかが 60 歳以
上の者であり、かつ、同居者が入居者の配
偶者及び 18 歳未満の世帯
エ 入居者又は同居者に、次のいずれかの認
定等級に該当する手帳の交付を受けている
方がいること
a身体障がい者 1~4 級、b精神障がい者 1
級又は 2 級、c知的障がい者で重度又は中
度の判定
オ 入居者又は同居者に、戦傷病者の認定を
受けている方がいること
カ 入居者又は同居者に、原子爆弾により被
爆された方がいること
キ 入居者又は同居者に、海外からの引揚者
で日本に帰国してから 5 年を経過していな
い方がいること
ク 入居者又は同居者に、ハンセン病療養所
入所者等の方がいること
(3)その他の特定目的住宅の申込者の資格要件
※各項目とも「共通の資格要件」のすべてに該
当することが必要です。
※各項目に該当すると思われる方は、詳細の資
格要件についてお問い合せ願います。
ア 車椅子対応住宅
イ 視覚・聴覚障がい対応住宅
ウ 要介護者等同居世帯向け住宅
エ シルバーハウジング住宅
オ 多家族世帯向け住宅
(4)共通の資格要件
① 日本国籍を有する方、または住民基本台帳登
録をしている外国人の方
② 入居しようとする世帯全員に持ち家がなく、
現に住宅に困窮していること
③ 申込者が成年に達していること(※戸籍上の
配偶者がいる方は成年とみなします)
④ 離婚予定の方は、離婚調停中等の裁判所又は
弁護士の証明が取れること
⑤ 入居しようとする世帯全員が暴力団員でな
いこと
⑥ 月額所得金額(政令月収)が 15 万 8 千円以下
であること(※60 歳以上の方等、一部の申込
者は 21 万 4 千円以下となります)
⑦ 指定された入居可能日から 10 日以内に入居
できること
※年齢等の要件は、すべて申込日現在です。
◆問い合わせ先
一般財団法人北海道住宅管理公社
中央区北 5 条西 6 丁目第 2 北海道通信ビル 7 階
TEL 205-5255
テレホンサービス(石狩管内) 271-4464
5-7
住宅資金の融資・補助
(1)札幌市住宅資金融資制度
高齢の方や障がいのある方が生活しやすくする
ために、バリアフリー化・省エネ化等の住宅リフ
ォーム工事を行う市民、または木造住宅の安全性
を高めるため耐震改修される市民のために、札幌
市が金融機関の協力を得て実施するもので、借り
入れを受けようとする方が金融機関と契約して融
資を受けるものです。ご利用には、札幌市の工事
審査と金融機関による返済資力の審査の両方に合
格する必要があります。
① 申込資格
ア 札幌市内に住所を有する方
イ 札幌市内の住宅で次のいずれかに該当するもの
a.高齢の方(満 55 歳以上の方)もしくは障
がいのある方(身体障害者手帳または療
育手帳の交付を受けた方)が住んでいる、
または、住む予定で対象工事を行う住宅
b.昭和 56 年 5 月 31 日以前に建築または着
工の住宅で耐震診断の結果、安全性を高
めるため耐震改修工事を行う木造住宅
ウ 次のいずれかに該当する方
a.高齢の方(満 55 歳以上の方)もしくは障
がいのある方(身体障害者手帳または療
育手帳の交付を受けた方)
b.満 55 歳未満の方で、住んでいる木造住
宅について耐震診断補助事業を受けた方
c.a、b の方の同居親族(ただし、親子関係
にある場合は、別居であっても申込資格
があります)
エ 融資の申込時の年齢が満 20 歳以上で、各
取扱金融機関の定める年齢(条件により満
70 歳~75 歳、一部 82 歳未満)までに、返済
が完了できる方で、償還能力を有する方(た
だし、金融機関によっては融資実行時の年
齢上限があります)
オ 暴力団員による不当な行為の防止等に関
する法律に規定する暴力団員でない方
カ 申込者の所得要件があります。
キ 市民税を滞納していない方
② 融資条件
〔無落雪屋根等への改造を含む場合〕
・融資限度額 400 万円
・償還期間
有担保:20 年以内、無担保:5 年以内
〔上記の改造を含まない場合〕
・融資限度額 300 万円
・償還期間
有担保:15 年以内、無担保:5 年以内
※融資利率 無利子
※償還方法 元金均等月賦償還
③ 留意事項
・工事前に申請いただき、融資決定後に着手
していただきます。工事中または工事完了
後の申込みはできません。
・新築、全面改築は融資対象となりません。
・高齢の方や障がいのある方の居住性の良好
化に直接関係しない経年劣化に伴う修繕工
事や外構工事は融資対象となりません。
・アパートや店舗等、営利を目的とした建物
部分の工事は融資対象となりません。
・建築基準法に適合しない住宅は融資対象と
なりません。
・介護保険等住宅改修費の公的支給や、国・
北海道・札幌市の他の補助金等の交付を受
ける予定の工事箇所は融資対象となりません。
◆問い合わせ先
札幌市都市局市街地整備部住宅課
中央区北 1 条西 2 丁目 市役所本庁舎 7 階
TEL 211-2807
(2)札幌市住宅エコリフォーム補助制度
札幌市内に主たる営業所がある建設業の許可
を受けた事業者が施工する、一定の省エネ改修や
第4章
経済支援
127
バリアフリー改修を行う市民等に対して、その費
用の一部を補助するものです。
※ご自身で決めた事業者が補助の条件に合致し
ているかどうか、建設業の許可番号と名称を
事前に教えていただければ、札幌市で調査で
きます。
① 補助の対象住宅
札幌市内の住宅を所有または居住してい
る、札幌市民もしくは営利法人で、下記条件
を満たし、住宅を改修する者。
・申請者が個人の場合は、満 20 歳以上で、市税
を滞納していないこと
・申請者が法人の場合は、市内に事業所(本店ま
たは支店)を有し、市税を滞納していないこと
(本店または支店については、札幌市を所在場
所として商業登記していることが必要です)
・暴力団員でない者
・申請者が住宅の所有者でない場合は、所有者
の同意書が必要
② 補助金額
総工事費(税抜き)の 10%以内かつ戸当り
50 万円を限度に、補助対象工事毎に市が定め
る補助金額の合計(千円未満切捨て)
・総工事費は、補助対象外の工事も含めて支払
った総額です。
・補助対象工事毎に市が定める補助金額は、パ
ンフレットで確認してください。
・賃貸住宅の所有者は、総工事費(税抜き)の
10%以内かつ戸当り 50 万円で、一人(または
一法人)100 万円が限度です。
③ 補助対象工事
補助金額が 3 万円以上、かつ、総工事費(税
抜き)が 30 万円以上の工事が補助の対象とな
ります。
補助対象工事については、断熱改修等の省
エネ改修工事、居室の段差解消等のバリアフ
リー改修工事が対象となります。詳細につい
ては、パンフレットまたは札幌市都市局市街
地整備部住宅課のホームページ
(http://www.city.sapporo.jp/toshi/juta
ku/03reform/eco/eco.html)で確認してくだ
さい。
④ 留意事項
・申請時において既に工事に着手または工事
を完了した住宅は補助対象外です。
・補助金交付決定後に着工し、申請年度の 1
月末日までに完了する工事が対象となり
ます。
・同一年度、一人(または一法人)および同一
128
第4章
経済支援
住戸について一回限り申請可能です。
・新築住宅や全面改築は対象となりません。
・同じ工事箇所で、国のその他の助成制度と
併用はできません。
・国の減税制度や固定資産税の減額は、補助
と併用して受けることができます(別途、
減税等の対象となる条件を満たすことが
必要です) 。
◆問い合わせ先
札幌市都市局市街地整備部住宅課
中央区北 1 条西 2 丁目 市役所本庁舎 7 階
TEL 211-2807
第6節
6-1
障がい者の雇用促進
障害者の雇用の促進等に関する法律
(昭和 35 年 7 月 25 日法律第 123 号)
(1)目的
「障害者の雇用の促進等に関する法律(以下「法」
という。)」は、障がい者の雇用の促進と職業の
安定を図ることを目的として、以下の項目を中心
とする施策を講じることとされています。
① 障がい者に対して職業指導、職業訓練、職業
紹介等の措置を講じ、その職業生活における自
立を図る職業リハビリテーションの推進
② 身体障がい者または知的障がい者の雇用を法
的義務とした障害者雇用率制度の運営
③ 身体障がい者、知的障がい者および精神障が
い者の雇用を経済的側面から支える障害者雇
用納付金制度等の運営
(2)障がい者の範囲
① 身体障がい者
ア 身体障がい者とは
「身体障害者障害程度等級表(身体障害者
福祉法施行規則別表第5号)」の1級~6級の
障害を有する者および7級の障害を2つ以上
重複して有する者をいいます。
イ 重度身体障がい者とは
「身体障害者障害程度等級表」の1級また
は2級の障害を有する者および3級の障害を2
つ以上重複して有する者をいい、障がい者数
の算定や障害者雇用納付金の額の算定など
の際に、その1人を2人の障がい者として計算
します。
ウ 身体障がい者であることの確認
原則、「身体障害者福祉法」に基づく「身
体障害者手帳」によって行います。
② 知的障がい者
ア 知的障がい者とは
児童相談所、知的障害者更生相談所、精神
保健福祉センター、精神保健指定医または法
第19条の障害者職業センター(以下「知的障
害者判定機関」という。)によって知的障が
い者であると判定された者をいいます。
イ 重度知的障がい者とは
知的障害者判定機関により知的障害の程
度が重いと判定された者をいい、障がい者数
の算定や障害者雇用納付金の額の算定など
の際に、その1人を2人として計算します。
ウ 知的障がい者であることの確認
原則、都道府県知事(指定都市市長)が発
行する「療育手帳」、または、知的障害者判
定機関の判定書によって行います。
③ 精神障がい者
ア 精神障がい者とは
次に掲げる者であって、症状が安定し、就
労が可能な状態にある者をいいます。
a.「精神保健及び精神障害者福祉に関する
法律第 45 条第 2 項」の規定により「精神
障害者保健福祉手帳」の交付を受けてい
る者
b.統合失調症、そううつ病(そう病・うつ
病を含む)またはてんかんにかかってい
る者
なお、雇用義務等に関する規定の適用
に関しては、
「精神障害者保健福祉手帳」
の交付を受けている者を雇用している時
には、その数に相当する身体障がい者ま
たは知的障がい者を雇い入れたものとみ
なすこととされています。
④ その他(発達障がい者)
ア 次の障害を有するために、日常生活または
社会生活に制限を受ける者をいいます。
・自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎
性発達障害
・学習障害
・注意欠陥多動性障害
・その他これに類する脳機能の障害であって、
その症状が通常低年齢において発現するもの
イ 発達障がい者であることの確認
医師の診断書により行います。また、職業
リハビリテーションの提供にあたっては、過
去に児童相談所その他の療育相談を行う公
的機関を利用したことがあり、発達障害者支
援法施行(平成17年4月1日)以前に当該機関
ないしは当該機関の紹介する医療機関にお
いて発達障がいが認められるとの指摘を受
けたことがある者の申告が本人からあった
場合についても、診断書による場合に準じて
取扱うこととしています。
⑤ 難病のある者
ア 難病とは
難病については、昭和 47 年 10 月にまと
められた「難病対策要綱」により、「1.原
因不明、治療方針未確定であり、かつ後遺
症を残す恐れが少なくない疾病、2.経過が
慢性にわたり、単に経済的な問題のみなら
ず介護などに著しく人手を要するために家
族の負担が大きく、また精神的にも負担が
大きい疾病」と定義されています。
(難病の特定疾患については第7章195頁参照)
イ 難病であることの確認
医師の診断書等を参考として、個別に確認
することになります。
⑥ 高次脳機能障害者
ア 高次脳機能障害者とは
脳血管障害や外傷性脳損傷などが原因で
脳に損傷を受けることにより、運動機能障害
や感覚機能障害以外に注意・知覚・学習・記
憶・判断・言語・思考などの精神機能の低下
や喪失が生じる場合があり、この後者の障害
を有する者とされています。
イ 高次脳機能障害者であることの確認
医師の診断書等を参考として、個別に確認
することになります。
6-2
相談・支援システム
(1)職業リハビリテーション
次の機関が、福祉・教育・医療機関と連携しな
がら、障がい者各人の障がいの種類・程度、就労
などに関する希望、適性、職業経験等を踏まえ職
業生活における自立を支援します。
① 障害者職業センター
障がい者の職業生活における自立を促すた
めに、障害者職業総合センター、広域障害者職
業センターおよび地域障害者職業センターが
設置されています。
ア 障害者職業総合センター
職業リハビリテーション関係施設の中核
的な機関として、職業リハビリテーション
に関する調査・研究、情報の収集・提供、
専門職の養成・研修などを行うとともに、
広域障害者職業センターおよび地域障害者
職業センターに対する指導・助言を総合的
に行っています。
第4章
経済支援
129
◆障害者職業総合センター
千葉県千葉市美浜区若葉3丁目
TEL 043-297-9000
イ 広域障害者職業センター
障害者職業カウンセラー、職業指導員が配
置され、医療リハビリテーションとの連携を
図りながら、職業評価、職業指導、職業訓練
などの職業リハビリテーションサービスを
提供しています。
国立職業リハビリテーションセンターお
よび国立吉備高原職業リハビリテーション
センターでは、全国の広範な地域から精神障
がい者、発達障がい者、高次脳機能障がい者
などを含む職業訓練上特別な支援を要する
障がい者を積極的に受入れ、先導的な職業訓
練を実施しています。
また、その成果をもとに職業上特別な支援
を要する障がい者に対する職業訓練の内容、
指導技法等の開発を行い、マニュアルなどに
とりまとめるとともに、障害者能力開発指導
者交流会、ほかの障害者職業能力開発校など
の訓練指導員等を対象とした研修等をとお
し、障害者職業訓練全体のレベルアップに寄
与しています。
◆国立職業リハビリテーションセンター
埼玉県所沢市並木4丁目 TEL 04-2995-3100
◆国立吉備高原職業リハビリテーションセンター
岡山県加賀郡吉備中央町吉川7520
TEL 0866-56-9000
ウ 地域障害者職業センター
都道府県における職業リハビリテーショ
ンの中核として、公共職業安定所などの関係
機関と緊密な連携を図り、障がい者に対して
雇用管理に関する相談・助言を行っています。
また、地域の関係機関に対して職業リハビリ
テーションに関する助言・援助を行っています。
・対象者
一般就労により職業的な自立を希望する障がい者
・訓練科目
a.職業相談
b.職業評価
c.職業準備支援(作業支援、職業準備講習、
社会生活技能訓練など)
d.ジョブコーチ支援(実際の事業所で、障が
い者および事業主に対して、障がい特性を
踏まえた直接的で専門的な支援)
e.リワーク支援(うつ病などにより休職中の
方が職場に復帰するための専門的な援助)
f.職場適応指導(就職後の各種相談)
130
第4章
経済支援
g.知的障害者判定・重度知的障害者判定(雇
用対策上の判定)
◆問い合わせ先
・公共職業安定所
・北海道障害者職業センター
(資料編210頁参照)
② 公共職業安定所(ハローワーク)
公共職業安定所は、無料で職業紹介や職業指
導などを行い、各人の能力に応じ適当な職業に
就く機会を与えるとされる国の機関です。同時
に、一般就労を目指す求職者が職業リハビリテ
ーションサービスを受けるための開始点の一
つで、就職することが困難な障がい者に対して
は特に入念なサービスが提供されています。主
なサービス内容は以下のとおりです。基本的な
流れは一般の求職者と同じですが、障がいのあ
る人に対しては専門の窓口が設置され、専門職
員も配置されています。
ア サービス内容
求職登録制度、職業紹介、求人の受理と求
人開拓、職業指導(適性検査を含む)、公共
職業訓練のあっせん、職場適応訓練の受講指
示、就職後の助言・指導、事業主に対する助
言・指導
イ サービス利用
登録してから障害者求職票が作成されます。
求職票には、障がい状況や技能、職歴に加え
て職業指導や職業紹介の経過なども記録され
ます。本人の申し出がない限り就職後も保存
され、継続的なサービスが提供されます。
また、企業への雇用率達成指導および、雇
用指導継続を担当する雇用指導官を配置し
た「みどりのコーナー」も大企業の集中する
公共職業安定所に設置されています。
また、各公共職業安定所には、就職支援コ
ーディネーター、就職支援ナビゲーター、手
話協力員が配置されています。
◆札幌公共職業安定所(ハローワーク札幌)
〔管轄:中央、南、西、手稲〕
◆札幌東公共職業安定所(ハローワーク札幌東)
〔管轄:白石、豊平、厚別、清田、北広島市〕
◆札幌北公共職業安定所(ハローワーク札幌北)
〔管轄:北、東、ほか〕
※問い合わせ先は、資料編210頁参照
③ 障害者就業・生活支援センター
障害者職業センター、公共職業安定所などと
連携をとりながら、職業準備訓練や職場実習の
ほか職業生活上の相談、対象者を雇用した事業
主に対する助言などの業務を行うことで、職業
的自立に向け継続的な支援を必要とする障が
い者に対して、きめ細やかな職業リハビリテー
ションを実施しています(下表参照)
。
④ 札幌市障がい者就業・生活相談支援事業所
ア 就職や職場への定着が困難、あるいは就
業経験のない障がいのある方に対して、就業
およびこれに伴う日常生活、社会生活上の支
援を行い、職業生活における自立を図ります。
イ 民間企業などへの就職または雇用の継続
を希望する障がいのある方同士の交流の促
進を図ります。
(地域活動支援センター〔就
労者支援型〕:
「就業・生活応援プラザとね
っと」
「就業・生活相談室からびな」が実施
しています。)
◇就業・生活応援プラザとねっと
中央区大通西 16 丁目 1-16 TEL 640-2777
(主な交流の場:中央区大通西 19 丁目
札幌市視聴覚障がい者情報センター1F)
◇就労・生活相談室からびな
北区北 18 条西 3 丁目 1-12 TEL 768-7880
◇就業・生活相談室テラス
豊平区月寒中央通 8 丁目 4-28 TEL 598-9394
◇就業・生活相談室しんさっぽろ
厚別区厚別中央 4 条 5 丁目 4-1 TEL 887-7075
【障害者就業・生活支援センター】
センター名
(平成 26 年 7 月 1 日現在)
住 所
電話番号
札幌障がい者就業・生活支援センター「たすく」
北区北7条西1丁目1-1-18
722-2000
小樽後志地域障がい者就業・生活支援センター「ひろば」
小樽市花園2丁目6-7
0134-31-3636
道南しょうがい者就業・生活支援センター「すてっぷ」
函館市石川町41-3
0138-34-7177
くしろ・ねむろ障がい者就業・生活支援センター「ぷれん」
釧路市双葉町17-18
0154-65-6500
十勝障がい者就業・生活支援センター「だいち」
帯広市西6条南6-3
0155-24-8989
空知しょうがい者就業・生活支援センター「ひびき」
美唄市東6条南1-5-1
0126-66-1077
オホーツク障害者就業・生活支援センター「あおぞら」
北見市大通西2-1
0157-69-0088
上川中南部障害者就業・生活支援センター「きたのまち」
旭川市宮前通東4155-30
0166-38-1001
胆振日高障がい者就業・生活支援センター「すて~じ」
伊達市舟岡町334-9
0142-22-3200
石狩障がい者就業・生活支援センター「のいける」
石狩市花畔2条1-9-1
0133-76-6767
道北障害者就業・生活支援センター「いきぬき」
名寄市西1条南7丁目
01654-9-4365
(2)札幌市の就労支援事業
① 障がい者元気スキルアップ事業
市内にお住まいの障がいのある方のスキル
アップを図り、福祉サービス事業所の支援能
力の向上や、民間企業に障がいのある方の雇
用理解を深めるセミナーを行い、民間企業で
の職場実習や求人の紹介などにより、障がい
のある方の雇用の充実を目指します。
◇運営:キャリアバンク株式会社
中央区北 5 条西 5 丁目 7 TEL 251-3313
② さっぽろシュリー
作業能力がありながら、身体に障がいがあ
るため一般企業への就職が困難な方に、職場
を提供し、自立更生を図っています。
◇業種:くつ・かさの修理、合鍵製作、くつ用
品の販売、研磨など
◇運営:一般財団法人 さっぽろシュリー
TEL 611-4771
(3)障害者トライアル雇用事業
① 概要
就職を希望する障がい者を、その後の常用雇
用へつなげる目的で一般企業で試行的に一定
期間(原則3か月)するものです。
なお、トライアル雇用終了後は、企業に対しては
障害者トライアル雇用奨励金が支給されます。
<事業の流れ>
第4章
経済支援
131
② 対象者
次のいずれかに該当する障がいのある人で、
公共職業安定所の紹介により就職した人々が
対象となります。
ア 身体障がい者
イ 知的障がい者
ウ 精神障がい者
エ 難病、発達障害、高次脳機能障害、その他
の障がいのある人
③ 対象事業主
ア 雇用保険の適用事業主であること。
イ トライアル雇用日の前日から起算して6か
月前の日から、トライアル雇用終了日までの
間に雇用する労働者を解雇したことがない
事業主であること。
ウ 雇い入れた対象者を過去3年の間、雇用し
ていたことがない事業主であること。
※その他の要件については公共職業安定所の
確認が必要です。
④ トライアル雇用(試行雇用)まで
希望する場合は、公共職業安定所に求人を申
込み、トライアル雇用対象求人であることを明
示します。公共職業安定所から障がい者の紹介
を受け、トライアル雇用期間中の労働条件を明
示し採否を決定していただきます。
なお,トライアル雇用の前においても、障害
者職業センターによる各種職業リハビリテー
ションサービスの利用が可能となっています。
⑤ トライアル雇用
ア 期間および内容
トライアル雇用期間は1~3か月間です。ト
ライアル雇用は有期の雇用契約に基づく雇
用関係であるため、労働基準法などの労働関
係法令の適用を受け労働保険へ加入するこ
とになります。賃金や労働時間などについて
は雇用契約に基づきます。
イ トライアル雇用奨励金の支給
トライアル雇用終了後、対象事業主には
「トライアル雇用奨励金」が支給されます。
トライアル雇用奨励金の支給額は、対象者
1人に月額40,000円が支給されます。
ただし、途中で常用雇用に移行したときや
対象者が本人の都合により退職した場合は、
中途期間に応じた金額が支給されます。
なお、トライアル雇用対象者に対しては雇
用契約に基づく賃金が対象事業主から支給
されます。
132
第4章
経済支援
⑥ その他
ア トライアル終了後
トライアル雇用終了後、改めてトライアル
雇用された対象者と対象事業主との間で常
用雇用が可能かどうか検討します。
この事業は、トライアル雇用後の正式雇用
を義務付けていないため、必ずしも本採用さ
れるとは限りません。
イ 障害者雇用納付金制度などとの関係
トライアル雇用対象者が常用雇用に移行
する場合、特定求職者雇用開発助成金の支給
要件を満たしていれば支給される場合があ
ります。
◆問い合わせ先
・公共職業安定所
・北海道障害者職業センター
(資料編210頁参照)
6-3
高次脳機能障害者の支援
(1)高次脳機能障害とは
「高次脳機能障害」という用語は、学術用語と
しては、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、
この中にはいわゆる巣症状としての失語・失行・
失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、
社会的行動障害などが含まれます。一方平成 13
年度に開始された高次脳機能障害支援モデル事業
において集積された脳損傷者のデータを慎重に分
析した結果、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、
社会的行動障害などの認知障害を主たる要因とし
て、日常生活及び社会生活への適応に困難を有す
る一群が存在し、これらについては診断、リハビ
リテーション、社会支援等の手法が確立しておら
ず早急な検討が必要なことが明らかとなりました。
そこでこれらの者への支援対策を推進する観点か
ら、行政的に、この一群が示す認知障害を「高次
脳機能障害」と呼び、この障害を有する者を「高
次脳機能障害者」と呼ぶこととしています。
(2)高次脳機能障害の主な症状
高次脳機能障害でよくみられる症状は以下のと
おりです。
① 記憶障害
新しいことを覚えられない。覚えていたこ
とを思い出せない。
② 注意障害
気が散りやすく、集中できない。ミスが多
い。同時に複数のことができない。
③ 遂行機能障害
計画を立てて、物事を進められない。時間
に遅れる。
④ 社会的行動障害
お金を無制限に使う、すぐ怒ったり、笑っ
たりする。イライラしやすい。些細なことで
感情を爆発させる。コミュニケーションが噛
み合わない。こだわりが強い。うつ状態。
≪高次脳機能障害の診断基準~[高次脳機能障害
者支援の手引き(改訂第 2 版)を引用] ≫
Ⅰ 主要症状等
1 脳の器質的病変の原因となる事故による受傷
や疾病の発症の事実が確認されている。
2 現在、日常生活または社会生活に制約があり、
その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行
機能障害、社会的行動障害などの認知障害で
ある。
Ⅱ 検査所見
MRI、CT、脳波などにより認知障害の原因と考え
られる脳の器質的病変の存在が確認されているか、
あるいは診断書により脳の器質的病変が存在した
と確認できる。
Ⅲ 除外項目
1 脳の器質的病変に基づく認知障害のうち、身
体障害として認定可能である症状を有するが
上記主要症状(Ⅰ-2)を欠く者は除外する。
2 診断にあたり、受傷または発症以前から有す
る症状と検査所見は除外する。
3 先天性疾患、周産期における脳損傷、発達障
害、進行性疾患を原因とする者は除外する。
Ⅳ 診断
1 Ⅰ~Ⅲをすべて満たした場合に高次脳機能障
害と診断する。
2 高次脳機能障害の診断は脳の器質的病変の原
因となった外傷や疾病の急性期症状を脱した
後において行う。
3 神経心理学的検査の所見を参考にすることが
できる。
(3)高次脳機能障害者の支援事業所等
① 脳外傷友の会コロポックル(札幌本部)
高次脳機能障害者のための家族会で、主に
家族支援を行っています。
◆問い合わせ先
豊平区月寒東 1 条 17 丁目 5-39 TEL 858-5600
② NPO 法人コロポックルさっぽろ
当事者の日中活動を支援する作業所(2 か
所)と、障がい者全般の相談を行う相談室を
運営しています。
◇クラブハウスコロポックル
男性対象の就労継続支援B型事業所です。
◇コロポックルレディース
女性対象の地域活動支援センターです。
◇相談室コロポックル
市指定一般相談支援事業、指定特定相談支援
事業、指定障害児相談支援事業を行います。
◆問い合わせ先
①③は上記コロポックル札幌本部と同じ
②白石区東札幌 3 条 2 丁目 1 TEL 595-7136
③ こころのリカバリー総合支援センター
北海道精神保健推進協会で行っている、高
次脳機能障害も含めた精神科デイケアです。
◆問い合わせ先
白石区平和通 17 丁目北 1 番 13 号 TEL 861-6353
④ NPO 法人 Re~らぶ
高次脳機能障害者支援団体で、就労継続支
援B型事業所 Re~らぶを運営しています。
対象は、身体障がい者、知的障がい者、精
神障がい者(高次脳機能障害、発達障害)で
す。
◆問い合わせ先
白石区南郷通 7 丁目北 5 番 TEL 868-7844
⑤ 札幌市障がい者相談支援事業所
(3 章 98 頁参照)
※なお、診断基準のⅠとⅢを満たす一方で、Ⅱ
の検査所見で脳の器質的病変の存在を明らかにで
きない症例については、慎重な評価により高次脳
機能障害者として診断されることがあり得る。
また、この診断基準については、今後の医学・
医療の発展を踏まえ、適時、見直しを行うことが
適当である。
第4章
経済支援
133
第7節
交通費の助成・割引
障がいのある方に対する交通費の助成や割引に
つきましては、「札幌市障がい者交通費助成制度」
による助成と交通事業者による運賃割引があります。
(1)札幌市障がい者交通費助成制度
障がいのある方の外出機会を確保し、社会参加の
促進を図ることを目的として、札幌市内の地下鉄、
電車、バスの乗車料金またはタクシーや自動車燃料
に要する費用の一部を助成しています。
① 助成の対象・内容
札幌市に居住し、住民登録をしている以下の方
障がい程度
身障1・2級
重
知的(療育)A
度
精神1・2級
助 成 内 容
福祉乗車証
(フリーパ
ス)
タクシー券
年間78枚
(39,000円)
ガソリン券
年間30枚
(30,000円)
左記から
一つ選択
身障3・4級
知的B
乗車券
年間48枚
(48,000円)
タクシー券
年間26枚
(13,000円)
ガソリン券
年間10枚
(10,000円)
左記から
一つ選択
精神3級
乗車券
年間
48,000円
タクシー券
年間26枚
(13,000円)
ガソリン券
年間10枚
(10,000円)
左記から
一つ選択
中
度
※戦傷病者手帳の特別項症から第3項症までの方
には、前記の重度と同じ助成
※戦傷病者手帳の第4項症から第1款症までの方、
いつくしみの手帳の重度の方、被爆者健康手帳
かつ手当が支給されている方は、乗車券(年間
96,000円)、タクシー券(13,000円)、ガソリ
ン券(10,000円)の中から一つを選択
※戦傷病者手帳の第2款症から第5款症までの方、
いつくしみの手帳の軽度の方には、乗車券(年
間48,000円)を助成
※複数の手帳を所持していても受けられる助成
は一つであり、また、年度内は他の助成への
切替えはできません。
② 利用に当たっての留意事項
ア 共通事項
a.各種助成券は、交付を受けた本人のみが利
用できます。譲渡や販売、貸与など不正に
利用した場合は、以後の助成を停止し、助
成券を返還させるとともに、不正に利用し
た助成額を返還させることがあります。
b.各種助成券は、再交付することはできませ
ん。ただし、福祉乗車証をき損・紛失した
場合、またはタクシー券・ガソリン券がき
損した場合で、特に必要と認める場合は再
交付することができます。
134
第4章
経済支援
c.市外へ転出するなど受給資格が無くなっ
た場合は、各種助成券を返却します。
イ 福祉乗車証
a.福祉乗車証を利用する際には、手帳の提示
を求められる場合があるので手帳を携行。
b.地下鉄は改札機に福祉乗車証を直接挿入
し、電車とバスは降車時に福祉乗車証を乗
務員に提示(乗車時に整理券を取らなけれ
ばならない場合があります)。
c.市外へ乗越した場合、利用者は、市内の最
終停留所からの運賃相当額をバス事業者
に直接支払います。
ウ タクシー券
a.タクシー券は、1回の乗車につき複数枚利
用することができますが、500円に満たな
い部分については利用することはできま
せん(お釣りは出ません)。
b.表紙に発行印のないもの、利用前に切離さ
れた利用券は無効です。
c.タクシーに乗車の際は、乗務員に手帳を
提示し、利用券は利用時に 1 枚目から順
番に切離して乗務員に渡します。
エ ガソリン券
a.ガソリン券は、1 回の給油につき複数枚
利用することができますが、1,000 円に
満たない部分については利用すること
はできません(お釣りは出ません)。表
紙に発行印のないもの、利用前に切離さ
れた助成券は無効です。
b.ガソリンスタンドで給油する際は、職員
に手帳を提示し、助成券は利用時に 1 枚
目から順番に切離して職員に渡します。
オ 乗車券
a.乗車券を利用する際には、手帳の提示を求
められる場合があるので、手帳を携行。
b.乗車券は、改札機またはカードリーダーに
直接挿入します(バス路線によっては、乗
車時にカードリーダーに挿入する場合や
整理券を取らなければならない場合があ
ります)。
c.乗車券は、市内から市外、または市外か
ら市内への利用はできません。
(2)交通事業者の運賃割引
① 地下鉄・電車・バス
身体障害者手帳または療育手帳を所持して
る方は等級にかかわらず、普通料金の半額とな
ります。また、これらの方の介護人も半額にな
る場合があります。
市営交通 じょうてつ JR 中央 夕鉄
バス
バス バス バス
電車
区 分
地下鉄
身障手帳
療育手帳
大人は普通料金の半額
小人は小人料金の半額
第1種
介護人
大人は普通料金の半額
小人は小人料金の半額
第2種
介護人
大人は普通料金の半額
小人は小人料金の半額
割引対象外
※「大人」は中学生以上、「小人」は小学生以下
② 利用方法
ア 地下鉄は、券売機で福祉割引の乗車券を購
入または 福祉割引SAPICAを使用
イ 電車、JRバス、中央バスおよびじょうて
つバスは、手帳を提示して現金等で半額また
は福祉割引SAPICAを使用(小人は運転手に告
げると小人料金の半額)
ウ 夕鉄バスは、手帳を提示して現金等で半額
(小人は運転手に告げると小人料金の半額)
エ 福祉割引SAPICAは札幌市交通局の地下鉄
駅事務室または定期券発売所で購入
※ 第1種障害者
障害区分
障害程度
視覚障害
1級・2級・3級・4級の1
聴覚障害
2級・3級
上肢機能障害
肢
体
障
害
内
部
障
害
1級・2級の1・2級の2
下肢機能障害
1級・2級・3級の1
体幹機能障害
乳幼児期以
前の非進行 上肢機能
性の脳病変
による運動 移動機能
機能障害
1級・2級・3級
心臓機能障害
1級・3級・4級
じん臓機能障害
1級・3級・4級
1級・2級
1級・2級・3級
1級・3級・4級
呼吸器機能障害
ぼうこう又は直腸の機
1級・3級
能障害
小腸機能障害
1級・3級・4級
ヒト免疫不全による免
1級・2級・3級・4級
疫機能障害
知的障害
A
※上記左欄(知的障害を除く)に掲げる障がいを 2
つ以上有し、その障がいの総合の程度が上記右欄
に準ずるものは第 1 種障害者となります。
※第 2 種障害者は、第 1 種障害者を除く者
③ JR鉄道(JR旅客運賃割引)
障がいのある方(身体・知的)が単独、また
は介護者とともにJR鉄道を利用する場合に
運賃が割引となります。
ア 対象者
a.身体障害者手帳または療育手帳を所持し
ている方
b.第1種障害者および定期券を使用する12歳
未満の第2種障害者の介護者
◇助成範囲
種 類
利 用 で き る 方
割引率
①第1種障害者が単独または介護者ととも
に利用する場合
普 通
②第2種障害者が単独で利用する場合
乗車券
(①②とも単独で利用する場合は片道101
㎞以上の区間)
5割引
第1種障害者および12歳未満の第2種障
定 期 害者が介護者とともに利用する場合
乗車券 (小児定期は割引なし。介護者は通勤定
期のみ割引対象)
5割引
回数券 第1種障害者介護者とともに利用する場合
急行券 (特別急行券を除く)
5割引
イ
手続き
a.駅窓口で身体障害者手帳または療育手帳
を提示して乗車券を購入
b.第1種障害者が介護者とともに利用する場
合、普通乗車券および急行券は券売機でも
購入可(この場合、小児券を購入)
c.券売機で購入した場合は、改札時に手帳を
提示
◆問い合わせ先 JR北海道各駅
④ タクシー
身体障害者手帳または療育手帳を所持して
いる方が、タクシーを利用する場合、乗車の際
に手帳を提示した上で、乗車料金の割引が受け
られます。
ア 内容
a.タクシーの乗車料金を支払う際に、料金メ
ーター表示額から1割引(10円未満は切上
げ)されます。
b.迎車料金は割引の対象外
c.手帳種別、手帳番号等を転記する場合があ
ります。
◆問い合わせ先
一般社団法人札幌ハイヤー協会 TEL 561-1171
⑤ 航空機(航空機旅客運賃割引)
障がいのある方(身体・知的)が単独、また
は介護者とともに国内定期航空路線を利用す
る場合に、運賃が割引となります(各航空会社
によって割引率は異なります)。
ア 対象者・助成範囲
身体障害者手帳または療育手帳を所持している方
障害区分
第1種
障害者
第2種
障害者
イ
年齢
適 用 範 囲
障がい者本人および同乗する介護者1名
満12歳 (満12歳以上)に適用
以上
障がい者本人のみ適用
手続き
a.身体障害者手帳所持者(介護者含む)航空
第4章
経済支援
135
券販売窓口に身体障害者手帳を提示して
航空券を購入
b.療育手帳所持者(介護者含む)航空券販売
窓口に割引運賃の適用対象者である旨の
証明印が押印された手帳を提示して航空
券を購入(証明は各区保健福祉課で行いま
す)
◆問い合わせ先 各航空会社
⑥ 有料道路(高速道路)
障がいのある方(身体・知的)が、本人自ら
自動車を運転し、または介護者が本人を乗せて
有料道路(高速道路)を利用する場合、その通
行料金が割引となります。
ア 対象者
a.障がい者本人が運転する場合
身体障害者手帳を所持している方
b.障がい者本人以外が運転し本人が同乗する場合
身体障害者手帳または療育手帳に第一種
の記載がある方の介護者が運転する場合
イ 対象自動車
障がいのある方 1 名につき 1 台で、個人
名義のものに限ります(法人名義や事業用、
レンタカー、タクシー等は割引の対象となり
ません)
ウ
割引料金額
通常料金の半額
エ 手続き
各区保健福祉課に申請書を提出し、手帳
に割引対象者である旨の証明印を受けま
す(ETC を利用する場合は、証明書を東日
本高速道路株式会社に送付)。
◆問い合わせ先
NEXCO東日本お客さまセンター
TEL 0570-024-024
(3)通所交通費助成(下表参照)
(4)その他の交通費助成
◇じん臓機能障害者通院交通費補助
じん臓に障がいがある方が人工透析療法に
よる医療の給付を受けるため、札幌市以外の市
町村に所在する医療機関に通院する場合の交
通費の一部を助成します。
※所得制限があり、補助額は所得に応じて異なり
ます。
◆問い合わせ先
北海道保健福祉部福祉局障がい者保健福祉課
TEL 204-5279
【通所交通費助成】
身体・知的障がい者通所交通費助成
対象者
・身体障がい3~6級
・知的障がいB~B-
精神障がい回復者通所交通費助成
・精神障がい3級
・自立支援医療(精神通院医療)を受けている方
・下段、1~4のサービスを受けている方
※両方の対象者である場合は身体・知的障がい者通所交通費助成が優先となります。
1.自立訓練(機能訓練、生活訓練)
2.就労移行支援
対象(通所) 3.就労継続支援(A・B型)
4.旧法通所施設(更生・授産施設)
施設
サービス 5.地域活動センター(相談支援併設型、就労者支援型を除く)
6.地域共同作業所
7.生活介護
助成内容
◆10日を超えた通所日数に対して助成をします{1日
当たりの助成額は、通所施設までの往復運賃(交通
事業者による運賃割引後の料金)の半額}
◆知的障がいBの方のうち、乗車券の利用が困難な
通所施設までの往復運賃半額
ため定期券により通所する方に対しては、上記の助
成金に1月当たり4,000円を加算(この加算を受ける場
合、その年度内は障がい者交通助成を受けられませ
ん。その逆も同様)
助成方法
施設を通じて、1月単位で交付
備考
※対象者は、市内に居住し、住民登録をしている方。対象施設は札幌市外も含みます。
※身体障がい1・2級、知的障がいA、精神障がい1・2級で、福祉乗車証・タクシー券・ガソリン券を受けている
方は除きます。ただし、福祉乗車証を選択した方で、JR鉄道やばんけいバスを利用して通所する場合や、市
外施設に通所している場合はその区間は助成対象となります。
※生活保護法により移送費を受けることができる方は対象となりません。
問い合わせ先
障がい福祉課 TEL 211-2936
136
第4章
経済支援
第8節
8-1
生活保護
生活保護とは
憲法第 25 条の理念に基づき、生活に困窮する全
ての国民に対し必要な援助を行い、最低限度の生活
を保障し自立の助長を図ることを目的としていま
す。
(1)保護の仕組み
① 世帯認定:保護は世帯単位で実施します。
※世帯とは、原則、同一の住居に住み生計を一
にしている人々の集まりのことです。
ただし、入院されている方などは、離れてい
る期間が一時的で、経済的につながりがあるの
で同一世帯と認定されます。
② 扶養義務:次のような扶養義務者がいる場合
は扶養が優先されます。
ア 絶対的扶養義務者
・生活保持義務者(配偶者、義務教育修了前の子の親)
・生活扶助義務者(直系血族、兄弟姉妹)
イ 相対的扶養義務者(上記以外の3親等以内の親族)
・保護の必要な人またはその世帯の人を扶養
している人
・過去に保護の必要な人またはその世帯の人
から扶養を受けたことがあるなどの特別な
事情があり、かつ扶養能力があると推測さ
れる人
③ 他法との調整:他の法律や制度による援助を
受けることができる場合は、極力それらを利用
した上で保護が受けられます。
④ 収入の認定:稼働収入、年金、手当、財産収
入、臨時収入(保険金や不動産処分による収入
など)、仕送りなどあらゆる収入を合算して月
額で認定します。
ただし、自立更生を目的に貸付けられた金銭
などは収入として認定しない場合があります。
稼働収入は、その収入額に応じた基礎控除と
実際の必要経費を総収入から控除して認定し
ます。控除には、社会保険料の実費控除などが
あります。
⑤ 保護の程度:最低生活費は 8 種類の扶助のう
ち、必要なものを合算した額
(2)扶助の種類
① 生活扶助
衣食などの日常生活に必要な基本的経費に
ついての最低生活費。
ア 第1類:(個人単位の経費)食費や被服費
等の個人ごとに消費されるもの。
イ 第2類:(世帯単位の経費)光熱水費や家
具什器費+地区別冬季加算(11月~3月)
ウ 入院患者日用品費:保護を受けている人の
うち、病院に入院している人の一般生活費。
エ 各種加算:妊産婦、障がい者など特別な経
費が必要な人に対しさらに一定額が加算さ
れる。
a.妊産婦加算:妊娠がわかった月の翌月から
出産月まで妊婦加算を支給し、出産翌月か
ら5か月(人工栄養により保育する産婦は2
か月)産婦加算を支給する。
b.母子加算:原則、18歳に達する日以後の最
初の3月31日までの間にある者を抱える母
子世帯の母に支給される(父子世帯の父も
同様)。
c.障害者加算:身体障害者手帳3級以上など、
一定の障がいのある人に支給される。
d.介護施設入所者加算:介護施設に入所して
いて障害者加算または母子加算が算定さ
れていない人に支給される。
e.在宅患者加算:在宅の傷病者で栄養補給が
必要な場合に支給される。
f.放射線障害者加算:原爆に被爆した人で重
度の障がいがある場合に支給される。
g.児童養育加算:中学校修了前の児童を養育
する場合に支給される。
h.介護保険料加算:介護保険の第1号保険者
であって、普通徴収の方法によって介護保
険料を納付する義務を負う方に支給される。
オ 期末一時扶助:年末における特別需要に対
応し、一時金として12月に支給される。
カ 一時扶助:新規開始時や出生、入学、入退
院に際して必要な物資が足りず、最低生活費
のやりくりや確保が難しく緊急やむを得な
い場合に支給される。
② 介護扶助
介護保険法による要介護者および要支援者
が介護を必要とする場合の扶助。
対象者は、困窮のために最低限度の生活を維
持することが出来ない人で、介護保険法に規定
する要介護者および要支援者。介護保険法の被
保険者は介護サービス費用の利用者負担分に
第4章
経済支援
137
対して介護扶助が適用されます。また、介護保
険法の被保険者以外の被保護者(40歳から65歳
未満で医療保険未加入者)は、介護サービス費
用の全額に対して介護扶助が適用されます。な
お、障がい者施策など、他法活用ができる人は
まずそれらを活用することが原則ですが、必要
なサービスが賄えない場合に介護サービスが
検討されます。
介護扶助の対象となるサービスの範囲は、介
護保険法の給付対象サービスと基本的には同
一であり、①居宅介護、②福祉用具、③住宅改
修、④施設介護、⑤移送※などがあります。
※歩行不能または著しく困難で、他の保険給付に
より送迎が行われない場合に、入所、通所のた
めに必要不可欠な交通機関を利用すること
③ 医療扶助
病気やケガなどで医療を必要とする場合の
扶助。給付範囲は、国民健康保険および健康保
険の給付と療養費の支給範囲を合わせた範囲
で医療上必要不可欠なもの。
ア 診療
イ 薬剤または治療材料
a.吸入アルコール(アルコール依存症の飲酒
試験用)
b.義肢、歩行補助つえ、装具、眼鏡、収尿器、
ストーマ装具、尿中糖判定量検査用試験紙
(糖尿病検査用)
c.輸血に使用する血液
d.その他の治療材料
ウ 施術
エ 移送
a.身体障がい等により、電車・バス等の利用
が著しく困難な者であって、当該者が比較
的近距離に所在する医療機関に受診する
際の交通費が必要な場合
b.検診命令により検診を受ける際に交通費
が必要となる場合
c.医師の往診等に係る交通費または燃料代
が必要となる場合
④ 住宅扶助
家賃、間代、地代、住宅の補修などの扶助。
⑤ 教育扶助
義務教育を受けるのに必要な教材などの扶助。
⑥ 出産扶助
出産するときの扶助だが、入院助産制度の利
用が多い。
⑦ 生業扶助
事業を営んだり、技能修得、就職、高等学校
の授業料などの資金の扶助。
138
第4章
経済支援
⑧ 葬祭扶助
葬祭を行うための扶助。
8-2
保護施設
基本的には在宅が原則ですが、在宅が難しい場合
は、施設に入所することで援護します。
① 救護施設
身体または精神上に著しい障がいがあるた
めに独立して日常生活を営むことができない
人が入所して、生活扶助を受けます。
② 更生施設
身体または精神上の理由により、養護および
生活指導が必要な人が入所して生活扶助を受
けます。
③ 医療保護施設
医療が必要な方に医療の給付をする施設(医
療はこの施設のほか、指定医療機関でも同様の
給付が受けられます)。
④ 授産施設
身体・精神上または世帯の事情により就業能
力が限られている人が入所して、就労または技
能習得のための必要な機会や便宜を図ります。
⑤ 宿泊提供施設
住居の無い人に住宅扶助を行う施設。
※札幌市内にあるのは①のみとなります。
【札幌市内の救護施設】
施設名
住所
電話
札幌明啓院
東区東苗穂1条3丁目2-11
781-2545
静心寮
白石区川北2272-9
873-5001
白石福祉園
白石区川北2272-8
875-2940
札幌市あけぼの荘
白石区平和通4丁目南3-6
861-2878
◆申請窓口
保護は「申請」があった日から開始されるのが原
則です。申請の手続は住んでいる区の保健福祉部保
護課で行います
申請者
受付・面接
・各人の事情や状況を伺う
・生活保護法や各法の説明
・助言指導
申請受理
本人が区保護課に来庁すること
が原則です
家庭訪問による
実態調査
決定
資産および負債、収入、生活実態
(居住、世帯員など)、扶養義務者、
他法・他施策の利用状況ほか
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