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「自主開催ラグビー大会の効果と運営考察」
「自主開催ラグビー大会の効果と運営考察」 ―菅平高原不惑クラブ ラグビーフットボール交流試合を参考事例として― キーワード ○ 鈴木 道男 (どんぐりラグビークラブ) : スポーツマネジメント 企画 イベント 経済効果 社会貢献 (目的) 2015年ラグビーワールドカップ は、日本ラグビーに幅広い世代から注目を集め、 その精神を再認識させた。このようなラグビー イベント、大会には、ラグビー協会が主催する同 一条件のもとに勝者を決定する競技スポーツと してのコンテスト大会、そして主催者が自主的 に開催し勝利を目的としないラグビーのプロセ スを楽しむ親睦主体の大会がある。今回は自主 的な大会開催成功事例を取り上げ、その運営効 果を分析する。そして大会開催可能性、ノウハウ、 活性化、普及効果、将来性を考察する。 各県協会や関係者からの候補リストを作成し、 直接募集した。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (方法) 40歳以上のシニア層のラグビー選手 を集めて開催している「菅平高原不惑クラブラ グビーフットボール試合」(毎年7月開催)主催者 の協力を得て、1999年第1回から2015 年第17回大会までの経過と効果を調査した。 . 菅平高原スポーツランド(サニアパーク) ルール⇒ 安全なゲームコントロールのため、 代表者会議で年齢、スキルに対応したローカル ルールを制定し、参加者とレフリーに説明、各カ テゴリーに柔軟に適用している。 ・・・ ・ 使用グラウンド⇒ サニアパークの5面で実施、 グラウンドスタッフ⇒ 宿舎施設から各1名、 レフリー⇒ 長野県協会、他県協会のレフリー、 チーム帯同レフリーなどが対応している。 ・・・ 地域への直接経済効果⇒ 宿泊者数約500名、 懇親会にも約500名以上参加、菅平リゾート センター、地元ケータリング会社、高原内のスポ ーツショップ、お土産店に経済効果がある。 ・・・・ 間接的経済効果⇒ チーム参加者の交通費、 (公共交通機関、燃料・高速代・バス代)など。 ・・・・ 運営の課題など⇒ 対戦アレンジ、初日は菅平 高原に入る時間、2日目は帰りの時間がチーム 毎に異なり、チームの希望試合数など配慮する と組み合わせが難しい。安全の要として、熟練し たレフリー確保も難しい。 ・・・・・・・・・・ 将来の構想と対応⇒ 将来的には赤(60歳代)・ 黄(70歳代)・紫(80歳代)のプレーヤー増加が 予想されるので、大会日程を追加していく。 ・・・ ローカルルール適用で、子供たち、女性も気軽に 参加できる大会に広げ楽しい大会運営をする。 参加クラブを韓国、台湾、アジア近隣諸国も拡大、 アジア版ゴールデンオールディーズ国際大会な ど企画開催する。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (結果・考察) 1999年5月21日菅平高原 スポーツランド(サニアパーク)開設運用に伴い、 記念イベントとして観光協会、長野県協会など が企画した。 「全国不惑クラブラグビーフットボ ール交流試合」を開催し、毎年参加する固定層を 確保し、安定した運営でノウハウも蓄積されて いる。延べ参加クラブ数367クラブ、参加者累 計は11,520名に達している。 ・・・・・・・・・・・ 年 度 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 回 数 第1回大会 第2回大会 第3回大会 第4回大会 第5回大会 第6回大会 第7回大会 第8回大会 第9回大会 第10回大会 第11回大会 第12回大会 第13回大会 第14回大会 第15回大会 第16回大会 第17回大会 合計 参加チーム数 9 17 18 19 20 20 20 18 21 22 25 25 25 25 27 28 28 367 参加人数 平均部員数 260 482 549 603 680 656 643 626 675 740 791 773 722 784 856 851 829 28.89 28.35 30.50 31.74 34.00 32.80 32.15 34.78 32.14 33.64 31.64 30.92 28.88 31.36 31.70 30.39 29.61 11,520 31.39 ※資料 菅平高原観光協会 開催趣旨と経過⇒ 地域の活性化、ラグビー 愛好家とさらなる交流を深める事をコンセプト とし、継続性のあるイベントとして2日間にわ たり開催された。一般広報活動はせず、参加者は (まとめ) 企画次第で「ラグビー大会」が開催 できる。幅広いカテゴリー、コンセプトでいろい ろな大会が開催され、ラグビーファンを増やし、 経済効果と合わせて社会に大きく貢献できる。 「自主開催ラグビー大会の効果と運営考察」 ―菅平高原不惑クラブ ラグビーフットボール交流試合を参考事例として― 2016年3月26日 日本ラグビー学会 発表者 鈴木 道男 ラグビーと接する Encounter • ラグビーをプレーする ⇒場所 • ラグビーを見る ⇒機会 Chance • ラグビーを楽しむ ⇒経験 Experience Place 提供する機能 Function として、イベントを企画 開催 盛り上るイベントを企画 運営する ⇒Management 資料 http://www.rugbyworldcup.com 資料 http://www.rugbyworldcup.com 日本経済新聞社 目的別 ラグビー大会の開催例 主催者 目的 例 勝者を決めるコンテスト大会 ワールドカップ ラグビー協会 トップリーグ 全国大会 交流主体とする親睦大会 各種団体 実行委員会 ラグビークラブ ゴールデンオールディズラグビー大会 菅平高原不惑クラブ ラグビーフットボール交流試合 親善交流大会 定期戦 地域遠征試合 調査例 「菅平高原不惑クラブ ラグビーフットボール交流試合」 • 企画 1999年5月21日菅平高原スポーツランド(サニアパーク)開設 記念イベントとして、菅平高原観光協会、長野県協会が企画 • 40歳以上壮年層が対象 「全国不惑クラブラグビーフットボール交流試合」を開催 • 毎年参加する固定層を確保し、 安定した運営でノウハウも蓄積されている。 • 延べ参加クラブ数367クラブ、 参加者累計は11,520名に達している。 受け入れ施設があった⇒イベント開催 最適な会場規模 ⇒サニアパーク 菅平高原 最適な日程の設定 ⇒参加者を募集しやすい 大会参加状況 年 度 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 回 数 第1回大会 第2回大会 第3回大会 第4回大会 第5回大会 第6回大会 第7回大会 第8回大会 第9回大会 第10回大会 第11回大会 第12回大会 第13回大会 第14回大会 第15回大会 第16回大会 第17回大会 合計 参加チーム数 参加人数 平均部員数 9 17 18 19 20 20 20 18 21 22 25 25 25 25 27 28 28 260 482 549 603 680 656 643 626 675 740 791 773 722 784 856 851 829 28.89 28.35 30.50 31.74 34.00 32.80 32.15 34.78 32.14 33.64 31.64 30.92 28.88 31.36 31.70 30.39 29.61 367 11,520 31.39 ※資料 菅平高原観光協会 要望を取り入れ運営に反映する ⇒リピーター獲得 代表者会議 • 対戦相手調整 • 試合ジャージの確認 • ルールの説明、確認、質疑 ローカルルールの適用 ラグビーの満足感 ⇒ Satisfaction 参加者の要素として・・ • ゲーム • プレー • 仲間 • サポーター 家族 顧客満足を目指す Consumer satisfaction 懇親会を開催、各チームの紹介 • クラブの近況、 • 趣向を凝らしたクラブソングなど披露 自由に交流できる工夫 立食形式、すべてのクラブメンバーが楽しく交流する。 地域に経済効果 • 毎年、夏季シーズン初めに安定した固定客の確保 • 宿泊施設 • スポーツショップ • 土産物店 • 交通機関 • 観光施設 • 温泉施設 • 飲食レストラン 対戦アレンジ 組み合わせの工夫 • 参加者スキル構成に合わせる • 年齢合わせて 混成チーム編成 • ベテランレフリーの配置 • チーム到着、出発の時間調整 運営の課題など ⇒ 工夫して解決 ①対戦アレンジ、初日は菅平高原に入る時間、 2日目は帰りの時間がチーム毎に異なり、 チームの希望試合数など配慮する工夫 ②安全の要として、熟練したレフリー確保を工夫 将来の構想と対応⇒ 新しい展開 • 将来的には赤(60歳代)・黄(70歳代)・紫(80歳代)のプレーヤー増 加が予想されるので、大会日程を追加していく。 • ローカルルール適用で、子供たち、女性も気軽に参加できる大会に 広げ楽しい大会運営をする。 • 参加クラブを韓国、台湾、アジア近隣諸国も拡大、アジア版ゴールデ ンオールディーズ国際大会など企画開催する。 (まとめ) 自主開催 ラグビー大会は・・ • 企画コンセプト次第で「ラグビー大会」が開催できる。 • 地元経済効果が期待できる。 • ラグビー選手に機会提供、サポーターにも楽しみを伝える。 • 社会に貢献できる。 ⇒ ラグビー活性化 普及 発展につながる ありがとうございました 発表者 Profile 鈴 木 道 男 World Rugby Coach Level 2 日本体育協会公認ラグビーフットボール指導員 0312999 日本体育協会公認スポーツ指導者スポーツリーダー205LD002000019 日本ラグビーフットボール協会公認 育成コーチ 日本ラグビー学会 (Japan Society of Rugby) 会員 大阪府ラグビーフットボール協会公認レフリー/大阪第82号 どんぐりラグビークラブ 代表 〒537-0023 大阪府大阪市東成区玉津2-4-14 TEL 06-6973-0681 FAX 06-6973-3315 携帯 090-3722-3877 E-MAIL [email protected] Donguri Rugby Club blog http://www.suzuki-ap.jp/donguri/ http://rugby.cocolog-nifty.com/