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【Gannet-Pr.】 製作マニュアル - 主翼リブ
Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 【Gannet-Pr.】 製作マニュアル - 主翼リブ ※本マニュアルはプロトタイプです。説明図・文章と写真が一致していない箇所があります。 ※両端(前後)およびヒンジ位置(後)のリブは、本マニュアルで説明する一般リブと構造が異なります。 主翼前半リブ…ベニヤくり抜きリブ+内側にトラス材 主翼後半リブ…トラスリブ、両面ガセット ※寸法管理・精度に関して ・コードラインと主桁接着面との角度が重要です。 ・前縁材・主桁フランジをくわえるノッチは現物合わせでサ イズを調整します。 ・全体の寸法誤差はペン幅(±0.5mm)程度で。 ・主桁接着面は直線に、外周は滑らかに仕上げる。 ※トラス材の組立に関して ・長いトラス材を無理に突っ込んで形をゆがめないように。 ・接着前に原寸図に合わせて確認すること。 ◎キット部品構成 ・図面 ・リブ組立図面、板取計画図、形状原寸図 … 各1 ・部品 名称 サイズと個数 ①構造ベニヤ t3.6 400×600 3 枚 ②スプルース材 3×6×900 4 本 2×6×900 3.5 本 ③カバベニヤ t1 10×900 4 本 t0.5 8×900 3.5 本 ※材料の荷姿は暫定です。 ※上は前半リブ分です。後半リブ分に関しては検討中のため、本マニュアルには記載していません。 1/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 ◎製作手順 1.形をベニヤ板に写す ①原寸図のサイズ確認 図面は湿度の影響で常に伸縮しています。ベニヤ板に転写する前に、原寸図のスケールが実寸法と 合っているか確認してください。(エアコンなどで)作業場所の湿度がコントロールできない場合は、湿度 が極端に高い(あるいは低い)日は、この作業を避けた方がベターです。できあがったリブ毎の伸縮率が 違うと、D ボックス作成時に C スキンが貼りづらくなりますから、転写作業は、できれば 1 日で(同じ湿度 の環境で)終わらせてしまう方がよいです。 ②ベニヤ板のチェック、板取り計画 ベニヤ板の節や傷がある箇所をチェックし、これを避けるように板取り位置を決めていきます。 ③転写作業 原寸図とベニヤ板の間にカーボン紙を挟み、自在曲線定規(左)やバテン(右)に沿ってペンでなぞり ます。コードラインも忘れずに転写しておいてください。(Dボックス組立基準です) 2.カット~仕上げ ①外周のカット~仕上げ ケガキ線に沿って外周をカットし、仕上げます。 ・くり抜き前に外周の仕上げまで終わらせてください。 (先にくり抜いてしまうと腰が弱くて仕上げにくくなります) ・ジグソーで荒カット後、バンドソー→ベルトサンダーを使うと 早いです。(カンナが使えれば、よりベター) ・荒カット後、2 枚合わせて仕上げます。両面テープで貼り 合わせるだけでは工作中にズレる危険があるため、小釘を 打っておけば確実です。 2/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 ②内側くり抜き 糸ノコやジグソーで荒カット後、粗めのサンドペーパー(#60~80)を貼ったサンディングブロックで仕上 げます。 ③“ねじってみる” 運が悪いと、コア抜け(間の積層にある隙間)に当たる可能性があります。くり抜いたリブをねじってみ て、異常がないかを確認してください。 3.トラス材の接着 くり抜いたベニヤリブの内側に縦材・斜め材を接着します。 ・縦材・斜め材の長さはリブ毎に現物合わせで決めていきま す。 ・縦材・斜め材を入れた状態で、形がゆがんでいないか原寸 図に合わせて確認してください。 ・接着時、裏から厚めの当て板を一緒に挟めば、捩じれずに 組めます。 3/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 ◎後半リブの製作手順 1.組立台の作成 t15~18 のランバーコアから切り出します。裏面には反りを抑えるのためアルミアングルをネジ留めし、 表面はラッカー塗装でシメておきます。 2.リブ治具の作成 ①原寸図を台に留める まず原寸図のスケールが実寸法と合っているか確認してください。問題無ければ裏に軽くスプレーの りを吹き付け(3M-55)、組立台に貼りつけます。図面のゆがみ、伸びがないかを再度確認し、問題無け れば図面をマイラ-でカバーします。 (マイラ-のツルツル面を上にすること。ザラ面は接着剤が貼付きます) ②コマ打ち コマを打つ位置は下の写真を参考にしてください。 ・コマを打つ順番 a) まずリブ外形の基準となる外周のコマを図面から拾 って打ってください。次に部材と同幅の端材を挟みカタ さを調整して、内側のコマ位置を決めてください。 b) 斜材は、縦材との集合点で大きくスキマが開かない ように注意。やはり部材と同幅の端材を仮差ししながら コマの位置決めをすれば確実です。 4/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 (個別の注意点) ◎上/下縁前端のカーブのきついところは、材をグッとたわめるよう、コマを互い違いに打ちます。 ◎上縁/下縁は縦材を挿して形がゆがまないよう、縦材の上下位置に必ずコマを打ってください。 ◎上縁内側など凹側はコマを縦に使ってください。 ◎コマを並べる際、曲線(上・下縁)にはバテン、直線(縦材・斜材)には鋼尺を使い、隣のコマと連続する ように。 ・コマに関して ・コマの寸法は右図例を参考にしてください。ガセット/ガーターの接着時 に邪魔にならないよう、高さは材より低くすること。 ・四隅は少し丸めておきます。 ・釘の下穴はあらかじめ開けておきます。 ・接着剤が貼り付かないように、ロウを塗っておきます。 ・釘は径が約 1mm、長さはコマ高さの 2~3 倍程度に。 3.トラスの組立 まず上下縁材を治具にセットします。この間にはまるよう、現物合わせで長さを決めながら、縦材・斜材 をカットしていきます。長い材を無理に押し込むと形をゆがんでしまうので、“気持ち”短めにカットして隙 間をエポキシで埋めるぐらいが良いです。また斜材はカットラインがかなり傾斜していますので、注意が 必要です。スミ木は帯板からジグザグにカットしていけば木目方向も合理的です。 部材を全てカットし終わったら、上下縁材以外を治具から外し、EP-330 で接着していきます。材が定盤 面から浮いていないかチェックしてください。スミ木はマチ針を打って押えてください。 5/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 4.ガセット接着 トラス部材の接着が固まったら次はガセットの接着です。(ガセット接着前に抜くと形がゆがむので気を 付けること) ①ガセット接着(1 面目) まずサンディングボード(ランバーコアにサンドペーパー(#180~240)を貼ったもの)を使って、接着面 の面出しをします。完全に真っ平らにする必要はなく、接着する辺りが平面になっていれば十分です。面 が出たら、図面を参考にガセット/ガーターをカットしていきます。t1 までの直線カットはハサミで OK です。 曲線部や厚いベニヤのカットは、カッター(L)やバンドソーなどで行なってください。 接着面をサンディング(#240)し、エポキシ接着剤で接着していきます。この機体のリブは材が細く、小 釘やステップラーが打てませんので、当て板に重りをのせて圧着します。ガセットがずれないようにマス キングテープで仮留めしておくこと。 ②脱型 接着剤が固まったら、リブを治具から外します。治具のコマがリブに貼付いた時は、コマごと外してしま って OK です。貼付いたコマは最後のトリムで削りおとし、治具には再度コマを打ち直します。 ③ガセット接着(反対面) ①と同様に、面出し⇒ガセットのカット⇒接着の順に行ないます。ここでの圧着は目玉クリップが便利で す。 6/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS Gannet-Pr. 製作マニュアル-主翼リブの製作手順 プロトタイプ 2012/03/24 5.トリム ①上下縁のトリム ガセット/ガーターの出っ張りやはみ出したエポキシを、上下縁材にツライチになるまでトリムします。 まずバンドソーでギリギリまでカット、後はカンナ(反りカンナ)やノミ、サンディングブロック(#100⇒240) などを使って仕上げていきます。 ②前後のトリム 前側は最前方の縦材の延長で直線に仕上げます。①同様、バンドソーで荒切りしてから、上のツール で仕上げていきます。後側は図面から後方のカットラインをひろい、仕上げます。副桁組み立て時の基 準面ですから、位置・傾斜ともに重要です。 HAVE A GOOD FLIGHT ! 7/7 Copyright (C) 2012 Aircraft OLYMPOS