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支部概況報告 No.214(2008年10月
大阪商工会議所中小企業振興部 〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番8号 TEL06(6944)6451 FAX06(4791)0444 No.214 2008.10.17 ニューズレター(10 月) トピックス 小規模企業の景況(平成 20 年7∼9月期) ………………………… 2頁 テーマ 1.工夫ある経営で頑張っている中小企業(5件) ………………………… 6頁 ○タッチパネル掲示板「ライトタッチ46」(㈱ライト・淀川区) ○帽子屋BAR コッポレッタ(帽子屋BAR・北区) ○得意分野に特化してサービスの質にこだわる小さな写真店(那須写真館・鶴見区) ○ecoです!壁面緑化とリサイクル(コアラデグリーン㈱・天王寺区) ○明るく広い工房で、土のぬくもりに触れる陶芸教室(ろまん工房陶芸教室・平野区) 2.地域の動き(6件) ………………………… 10 頁 ○天満天神繁昌亭・オープン2周年記念「キタ・ミナミの商店街交流イベント」 −水の回廊:天満橋から戎橋まで∼橋から橋への橋渡し∼−(北区) ○心斎橋石橋架橋 100 周年(中央区) ○地域参加型スポーツイベントで商店街を活性化(港区) ○『都市生活素材館“and(アンド)”オープン』 ∼あべの新時代へ出発進行!andでGo!!∼(阿倍野区) ○第4回産業交流フェアの開催(東住吉・平野支部) ○いま安立はイベントで沸く(住之江区) 大阪のあるべき姿と重点テーマを示す「ビジョン」と、そ の実現に向けた「アクションプラン」をとりまとめたのが 「大阪賑わい創出プラン」です。 “ビジネス・ホームドク ター” である経営指導員が、 地域商工業に活力あふれる 「大 阪」をつくりだすための支援をします。 新淀川支部(淀川三区担当) 北・都島・福島支部 旭・城東・鶴見支部 中央支部 此花・西・港支部 東成・生野支部 天王寺・阿倍野支部 大正・浪速・西成支部 東住吉・平野支部 住之江・住吉支部 小 規 模 企 業 の 景 況 (平成20年7∼9月期) ― 製造・卸売、悪化 ― 大阪商工会議所による小規模企業の景況調査(四半期毎)平成20年7∼9月期の結果概要は以 下の通り。 1.今期(平成20年7∼9月期)の状況 【売上額】今期(平成20年7∼9月期)の売上額DI値(全産業)は、前回調査(平成20年4 ∼6月期)の▲19.1から14.2ポイント悪化し、▲33.3となった。業種別では、前回調 査から、製造業が15.5ポイント、卸売業は13.6ポイント、小売業は20.8ポイントそれぞれ 悪化した。 【業況】今期の業況DI値(全産業)は、前回調査(▲26.8)から11.4ポイント悪化し、 ▲38.2となった。業種別には、前回調査から製造業が19.0ポイント、卸売業が7.2ポ イント、小売業が10.7ポイントそれぞれ悪化した。 【資金繰り】今期の資金繰りDI値(全産業)は、前回調査(▲17.0)から2.5ポイント悪 化し、▲19.5となった。業種別には、前回調査から小売業が4.5ポイント改善したが、製 造業が14.0ポイント、卸売業が1.1ポイントそれぞれ悪化した。 2.来期(平成20年10∼12月期)の予想 来期(平成20年10∼12月期)の全産業の予想DI値は、売上額▲30.2、業況▲34.0、 資金繰り▲17.7となり、売上額、業況、資金繰りともに前年同期(平成20年10∼12月期)より 悪化するとの予想となった。 3.経営上の問題点 第1位は、製造業では「原材料価格の上昇」、卸売業、小売業では「需要の停滞」となった。 ※DI値とは……ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、本調査では前年同期(平 成19年7月∼9月期)と比較して売上額、業況、資金繰りなどが「増加」 「好転」した などとする企業割合から、 「減少」 「悪化」したなどとする企業割合を差し引いた値で ある。 本件担当:大阪商工会議所 中小企業振興部 経営相談室 6944-6451 2 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 〔調査の概要〕 ・調査名 :第113回中小企業景況調査(中小企業庁・中小企業基盤整備機構) ・調査時期:平成20年8月27日∼9月2日 ・調査方法:経営指導員による、調査票に基づく聴取り調査 ・調査対象:大阪市内の中小企業・小規模事業者 ※ 全国約18,000件中、大商分324件。 ※ 本紙では、大商分のうちとくに小規模事業者(従業員:製造業20人以下、商 業・サービス業5人以下)292件について取りまとめた。 〔製造業85件、卸売業80件、小売業82件、サービス業45件〕 ・回収数 :288件(回収率98%) 〔製造業85件、卸売業79件、小売業79件、サービス業45件〕 ■DI値推移(全産業) 110回調査 111回調査 H19(2007年) 10∼12月期 H20(2008年) 1∼3月期 112回調査 (前回) H20(2008年) 4∼6月期 113回調査 (今回) H20(2008年) H20(2008年) 7∼9月期 10∼12月期 (予想) 売上額 (増-減) -20.1 -24.0 -19.1 -33.3 -30.2 業況 (好-悪) -27.3 -26.4 -26.8 -38.2 -34.0 資金繰り(好-悪) -15.2 -15.6 -17.0 -19.5 -17.7 従業員 -5.8 -7.7 -8.1 -5.2 (過-不) ■経営上の問題点 順位 製造業 件数 1位 原材料価格の上昇 → 33 (33) 需要の停滞 需要の停滞 21 (18) 仕入単価の上昇 7 (11) 販売単価の低下・上昇 4 難 (4) → 2位 → 3位 製品(加工)単価 の低下・上昇難 → [注]( 卸売業 件数 → → 小売業 33 需要の停滞 (30) 件数 → 22 (19) 22 大型店・中型店の進出 21 (15) (21) による競争の激化 → 消費者ニーズの変化へ の対応 ↑ 8 (9) )内は前回(平成20年4∼6月期)調査結果 ↑=前回より高順位 →=前回と同順位 3 ↓=前回より低順位 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) ■ 状況比較表(業種別) 項目 売上額 業種 製造業 卸売業 小売業 サービス業 合計 前回 業況 製造業 卸売業 小売業 サービス業 合計 前回 資金繰り 製造業 卸売業 小売業 サービス業 合計 前回 従業員 製造業 卸売業 小売業 サービス業 合計 前回 今期の状況(7∼9 月期) 増加 17.6 20.3 6.3 31.1 17.4 21.2 好転 9.4 7.6 3.8 20.0 9.0 13.8 好転 7.1 2.5 3.8 8.9 5.2 6.0 過剰 3.5 6.3 2.5 2.2 3.8 2.5 不変 38.8 27.8 24.1 40.0 31.9 38.5 不変 47.1 46.8 32.9 46.7 43.1 44.2 不変 64.7 78.5 54.4 73.3 67.0 68.2 適正 78.8 83.5 78.5 73.3 79.2 78.4 減少 43.5 51.9 69.6 28.9 50.7 40.3 悪化 42.4 45.6 62.0 33.3 47.2 40.6 悪化 23.5 17.7 40.5 11.1 24.7 23.0 不足 11.8 3.8 5.1 20.0 9.0 10.6 増−減 ▲ 25.9 ▲ 31.6 ▲ 63.3 2.2 ▲ 33.3 ▲ 19.1 好−悪 ▲ 33.0 ▲ 38.0 ▲ 58.2 ▲ 13.3 ▲ 38.2 ▲ 26.8 好−悪 ▲ 16.4 ▲ 15.2 ▲ 36.7 ▲ 2.2 ▲ 19.5 ▲ 17.0 過−不 ▲ 8.3 2.5 ▲ 2.6 ▲ 17.8 ▲ 5.2 ▲ 8.1 前回(4 月期∼6 月期)からの推 移 ▲ 15.5 ▲ 13.6 ▲ 20.8 ▲ 5.5 ▲ 14.2 ▲ 19.0 ▲ 7.2 ▲ 10.7 ▲ 8.2 ▲ 11.4 ▲ 14.0 ▲ 1.1 4.5 2.9 ▲ 2.5 来期の予想(10∼12 月期) 増加 9.4 21.5 7.6 20.0 13.9 17.3 好転 8.2 11.4 7.6 15.6 10.1 9.5 好転 8.2 5.1 2.5 11.1 6.3 5.3 不変 45.9 32.9 36.7 51.1 40.6 45.2 不変 41.2 39.2 41.8 46.7 41.7 49.1 不変 61.2 75.9 59.5 68.9 66.0 69.6 減少 42.4 44.3 55.7 26.7 44.1 36.4 悪化 44.7 41.8 50.6 35.6 44.1 35.3 悪化 24.7 17.7 36.7 11.1 24.0 21.2 増−減 ▲ 33.0 ▲ 22.8 ▲ 48.1 ▲ 6.7 ▲ 30.2 ▲ 19.1 好−悪 ▲ 36.5 ▲ 30.4 ▲ 43.0 ▲ 20.0 ▲ 34.0 ▲ 25.8 好−悪 ▲ 16.5 ▲ 12.6 ▲ 34.2 0.0 ▲ 17.7 ▲ 15.9 3.3 1.3 4.9 2.7 2.9 「今期の状況(除従業員) 」は平成 20 年 7∼9 月期状況であり、前年同期の平成 19 年 7∼9 月期との 比較。来期の予想は平成 20 年 10∼12 月期予想であり、平成 19 年 10∼12 月期との比較である。「前回」 欄は平成 20 年 4∼6 月期調査の数字。従業員は、過去との比較ではなく、業務量に照らした過不足。 サービス業は、回答企業数が少ないため、正確な判断材料にはなりにくい。 4 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) ■景況グラフ(売上額・業況) 0 業況 -10 売上 業況予測 売上予測 -20 -30 -40 -50 -60 Ⅲ H 20 Ⅰ Ⅲ H 19 Ⅰ Ⅲ H 18 Ⅰ Ⅲ H 17 Ⅰ Ⅲ H 16 Ⅰ Ⅲ H 15 Ⅰ Ⅲ H 14 Ⅰ Ⅲ H 13 Ⅰ Ⅲ H 12 Ⅰ Ⅲ H 11 Ⅰ Ⅲ H 10 Ⅰ Ⅲ H 9Ⅰ Ⅲ -70 ※表示値=DI(増加・好転−減少・悪化)値 ※Ⅰ期=1-3月、Ⅱ期=4-6月、Ⅲ期=7-9月、Ⅳ期=10-12月 ※平成20年Ⅳ期は予想値 5 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 工夫ある経営で頑張っている中小企業 タッチパネル掲示板「ライトタッチ46」 駅や空港あるいはホテルやショッピングモールなどあらゆる所に様々な掲示物があり、それ らはほとんどが掲示サイドからの一方的な情報提供であった。 しかし、株式会社ライト(所在地:淀川区新高 1-14-16 代表者:北田佳之社長 ℡: 6395-3966)が開発したタッチパネルを使った電子掲示板「ライトタッチ 46」は見る側が欲しい 情報を選択できる掲示板で、大きさは縦 190×横 90 センチの縦型で、46 インチの液晶画面を備 えている。使い方も極めて簡単で、液晶画面に表示されたアイコンや画像にタッチするだけ。 携帯を使いなれた人々には何ら違和感はない。 例えば、ショッピングモールで婦人服を探す場合を例にとると、婦人服のアイコンを押すと モールの立体構造の内にある婦人服売り場が表示される・・・。その一つを押すとその売り場 の内部が表示される。さらに棚をタッチすれば商品まで映し出される。そこが気に入らなけれ ば別の場所をタッチすればいい。次から次へと見て回れるし目的の場所もすぐわかる。まるで ピーターパンになってショッピングモールのなかを飛び回って いるかの様な感じである。 また駅の乗り場が分からないような場合、乗り場を示す何ら かの印をタッチすれば、地図でルートを示すと同時に、現在地 点から目的の場所までのルートを歩いて案内しているような動 画が表示される。 ホテルの客室案内などでは、部屋の場所をタッチするだけで 部屋の間取りだけでなく、部屋から見える夜景を 360 度のパノ ラマで臨場感あふれる表示ができる。思わず一度泊まってみた いと思うのではなかろうか。 「ライトタッチ 46」はハードとしては、液晶テレビとパソコン を一体化した掲示板である。しかし、単純に情報を掲示するだ けでなく、顧客がどのような掲示物をどのような頻度で見たか を把握することが可能で、利用の仕方によっては顧客のニーズ や動向を把握するツールとしても使える。使い方を工夫すれば ビジネスに大きな貢献をすることは間違いない。 (新淀川支部) 6 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 帽子屋BAR コッポレッタ 大阪市北区豊崎。ここに昨年 11 月「帽子屋BAR」(URL: www.coppoletta.jp)なるお店が 出来た。その名の如く「帽子」と「BAR」。オーナーの中村氏はイタリア在住暦 10 年の経験 を持ち、昨年ローマより母国の日本に引きあげてきた。この経験をなんとか生かしたいという 思いから始めたのがこちらのお店。 帽子はイタリア、シチリア島発祥のハンチング帽「コッポラ」を数多く揃えている。全てが 一点もので手作りのコッポラは表地だけでなく裏地にもこだわっているという。店内には色と りどりのコッポラが所狭しと並べられ見ているだけでも心が躍る。BARのほうもこれまたイ タリアに拘り、品揃えは全てイタリアワインという。100 種類以上もあるワインを、イタリア でのソムリエ資格を持つ中村夫人がお客様の好みに合わせて選んでくれる。お昼からでもカジ ュアルに飲んで欲しいとグラスワインも数多く揃っている。その他、エスプレッソにカプチー ノ、生ハムやチーズも全て本場、イタリア産の気に入ったものをひとつひとつ丁寧に選んでい る。また、こちらではイタリア語も教えてもらうことが出来る。イタリア好きには、一見の価 値がありそうだ。 (北・都島・福島支部) 得意分野に特化してサービスの質にこだわる小さな写真店 那須写真館(代表者:那須正雄氏 所在地:鶴見区緑 1-12-12 ℡:6930-0201)は、卒業ア ルバムや学校行事の写真撮影を専門にしている小さな写真店。得意の写真撮影に業務を集約す ることで質の高いアルバムづくりにこだわっている。 今の業態に変えたのは平成 15 年、もともとは大阪市内(中央区)にスタジオを持つ大きな 写真館だった。現社長の正雄氏が先代から商売を引継いだ昭和 60 年頃は、手広く事業を展開、 業況もかなり順調で、売上が1億を超すこともあった。苦しくなってきたのは、平成5年頃。 バルブ経済が終わり、デジタル化の波が寄せてきた頃である。一般客向けに提供していたDE P業務の採算が全く取れなくなったことが主な原因。資金繰りの悪化から借入が見る見る増え、 最悪期は年商を上回ることもあった。この事態に危機感を持った正雄氏は大きな決断を下すこ とになる。中央区の店舗売却。売上の5割以上を占めていた一般客向けのDEP業務からの撤 退である。小中学校のクラス数が年々減少している状況下、写真撮影に特化することに不安は あったが、この判断は結果的に同社を救うことになる。売上は半減してしまったが、店舗の売 却で借入を大幅に減らせたからだ。学校行事に合わせる仕事のため業務が一時期に集中してし まうマイナス面はあるが、受注が毎期安定していることが大きなメリット。 現在の業態に変え今年で5年目になるが、資金繰りは改善し、仕事に余裕が出てきた。 今、正雄氏は借入を減らすことにも余念がない。残高の減ってきた借入金を再度申込む際、 7 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 前回より返済期間を短くするか、申込額を減らすようにしている。この取組みを始めてから財 務状態は目を見張る様に健全化してきた。 本業の写真撮影にもますます磨きがかかり。学校からの評判は良い。得意先も少しずつでは あるが増えだしてきた。得意分野に特化したことで、会社として何をどうすべきかがはっきり してきたからだ。 同社の事業規模は決して大きくない、規模を拡大するにも限界がある。ただ、撮影技術の高 さとサービスのキメ細かさでは何処にも負けない自信がある。ユーザーの期待を裏切らない、 当たり前のことを当たり前に行える、この経営姿勢は今後も同社の成長を支えるであろう。 (旭・城東・鶴見支部) ecoです!壁面緑化とリサイクル コアラデグリーン株式会社(所在地:天王寺区勝山 1-2-8 ℡:6771−9298 URL:http: //www.koalade.co.jp)は、1984 年(昭和 59 年3月)天王寺区勝山にて創業、法面緑化資材の 開発、製造・販売、及び付帯工事の施工事業を展開している。 最近、地球温暖化防止に対する意識が高まり、リサイクル活動や環境保護運動などの取り組 みが各地で盛り上がりを見せている中、同社は「人間と自然の共存を地球サイズで考える」を モットーに、さまざまな環境やニーズに対応、独創的な工法を生み出し、エコロジー商品を開 発している。また京都議定書による温室効果ガス排出量6%の削減を目指す国民的プロジェク ト「チームマイナス6%」に賛同、間伐材を使用した法面緑化製品で、大阪府・奈良県・和歌 山県の「リサイクル製品認定」を取得し、CO2排出削減にも協力している。さらにリサイク ル推進を進めるべく郷土資源再生として、地産地消(地域材料・地域加工・地域消費)を企画、 地元で緑化製品を加工し地元で消費するプロジェクトを立ち上げ、地域活性化を図る試みも3 年前から秋田県で始まり、今年は九州地区でもスタートしている。 代表者中田氏は、独自のノウハウを活かし、現在自宅の外壁 を利用して壁面緑化の試作品を製作している。壁面緑化とは地 球温暖化に対して環境への負荷が軽減される方法として、現在 注目されている工法のひとつである。壁面に直接ツタを絡ませ る方法や植物を植え込む工法があると聞くが、同社は高麗芝、 野芝を特殊加工したパネルに取り付けた工法を開発し、ヒート アイランド現象を緩和する試みにチャレンジしている。 自宅の壁面緑化! 今後も人間と自然の共存をテーマに、環境に配慮した製品を 世の中に提供することを目指して欲しい。 (天王寺・阿倍野支部) 8 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 明るく広い工房で、土のぬくもりに触れる陶芸教室 「素朴な土のぬくもり、そこから形が生まれ釉薬(うわぐすり)と炎の神秘によって、無限 の可能性を見せるやきもの芸術。その作業を流れいく時間は、人の心を捕らえ、豊かな人間性 を育み、現代社会に潤いと安らぎを与えてくれるものです。」 ろ ま ん 工 房 陶 芸 教 室 ( 所 在 地 : 平 野 区 加 美 正 覚 寺 1-16-29 ℡ : 6796-4567 URL:http://www.roman-koubou.com/)の代表である高野裕二氏はこのような考えをもって教室 を運営している。 高野氏は、大阪芸術大学陶芸科卒業後、地方の窯元にて修業した後、平成9年に、この大阪 でも珍しい陶芸専門の教室を開設した。教室は約 120 ㎡と広く、受講生はひとりひとり十分な スペースを取って制作できる。また、室内は計 1320Wの照明を取り入れている明るい環境で、 冷暖房、給湯設備完備でオールシーズン快適に陶芸に打ち込める。 まったくの陶芸初心者の方でも安心のカリキュラムを用意し、陶芸の基礎から、①ろくろ成 形作業、②絵付け作業、③手ひねり成形作業、④削り加工作業、⑤釉薬掛け作業と、順に作業 が学べる。個別指導が中心なので、 初心者から経験者までどのレベルの方も楽しく受講できる。 受講時間や受講コースも多彩に揃え、受講生の都合に応じて選択できる。一日体験コースやグ ループ体験コース、出張陶芸教室もある。また、粘土、釉薬、小道具といった陶芸材料や、化 粧土、溶化化粧土、下絵の具、上絵具、パステル、転写紙などの装飾用材料も豊富に揃ってい て、制作する意欲が刺激される。 ストレスを感じることが多い現代社会にあっては、身近に、本格的な陶芸を楽しめるこの教 室は、とても貴重な空間である。制作した、お気に入りの器は、生活に彩りを与えることだろ う。 (東住吉・平野支部) 9 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 地域の動き 天満天神繁昌亭・オープン2周年記念「キタ・ミナミの商店街交流イベント」 −水の回廊:天満橋から戎橋まで∼橋から橋への橋渡し∼− 9月 15 日にオープン2周年を迎えた天満天神繁昌亭。オープン後僅か1年間で 116 億円に及 ぶ経済波及効果を生み出し、天神橋筋商店街への来街者も4割増加した。今や、天満天神繁昌 亭はキタの貴重な地域資源となっている。 その天満天神繁昌亭のオープン2周年を記念して、(社)上方落語協会(桂三枝会長)と天神 橋筋商店連合会(土居年樹会長)の主催で、9月9日に「キタ・ミナミの商店街交流イベント」 が開催された。このイベントの目的は、「水の回廊」で連なるキタとミナミの商店街を舞台に、 ライバル同士が連携して水都大阪の再生と商店街の活性化を図ることにあり、この熱い想いに 応えるかのように、参加希望者は商店街関係者や民間団体だけでなく、大阪天満宮や行政関係 者も含め優に百名を超えた。 八軒家浜で開催された「橋渡しスタート式」では、三輪副知事に続き、大阪商工会議所の佐 藤副会頭が「商店街が元気になれば街が元気になる。街が元気になれば商店街が元気になる。 大阪活性化のためキタとミナミの交流を図って欲しい」と祝辞を述べ、急遽増船した4隻の船 に分乗して、キタの天満橋からミナミの戎橋までを約 40 分かけて巡った。 到着地のミナミの太左衛門橋・船着場では、大阪市中央区南商店会連合会(千田忠司会長) や難波八阪神社などの関係者から盛大な歓迎を受け、イベントも最高潮に達した。その足で会 場を道頓堀リンデンビルに移し、キタとミナミの商店街が連携し、それぞれの地域資源の活用 とアイデアを駆使した新たな事業を実現するための「交流宣言」を採択して、イベントは幕を 閉じた。 北・都島・福島支部と中央支部は共催団体として協力したが、今後は、交流宣言に基づく事 業の具体化・実施が課題となる。水都大阪の再生と商店街活性化のために、引き続き共催団体 として協力していきたい。 (北・都島・福島支部) 心斎橋石橋架橋 100 周年 大阪を代表する心斎橋筋商店街。その北の端、長堀通に架かる心斎橋は、1622 年に長堀川を 開削した4人のうちのひとり岡田心斎が南北に木の橋を架け、これが名前の由来となった。 10 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) なお、この長堀川は、新規に開削されたものではなく、それ以前にあった川の幅を広げたも のらしいが、1964 年にはこれが埋め立てられて長堀通に変わり、不要になった心斎橋は、陸橋 の頂部に移築された。 今年は、この心斎橋が明治 42 年(1909 年)石橋に架けかえられて、ちょうど 100 周年に当た る。これを記念して 11 月1日(土)から心斎橋・石橋 100 周年イベントが開催される。初日は 記念式典のほか、心斎橋を思い思いに描いた絵画の応募の中から選んだ優秀作品の発表などを 行なう。 これら作品は、縦3m×横2mのバナーに拡大してその後半月ほど『心斎橋空中画廊』とし て「せんば心斎橋筋」 、 「心斎橋筋北」 、 「心斎橋筋」の各商店街のアーケード下に掲示される。 また、11 月9日(日) には、心斎橋を落語で語る「落語の中の心斎橋」や対談「心斎橋あ れこれ噺」が、そごう劇場にて 13:00 からと 16:00 の2回上演される。[入場料: 3,000 円(自 由席)〕 この機会に、古き良き時代の心斎橋に思いを馳せ、ノスタルジーに浸ってみてはいかが。 (中央支部) 地域参加型スポーツイベントで商店街を活性化 9月7日(日) 、地域参加型アスレチック競技イベント「筋肉商店街3rd」が港区弁天町の 「オーク200広場」で開催された。 「筋肉商店街」とは、障害物が吊り下げられた平均台渡り、8mの筋肉タワーのロープ登り、 筋肉商店街最難関の垂直壁登り等7つのアトラクションで構成されたアスレチックコースを 制限時間5分以内に制覇することを目指す競技である。挑戦者は、地元の港消防隊員、アーム レスリングチームの選手等 49 名が挑戦した。 過去2回の大会で全種目をクリアした選手は、 消防隊員と自衛官だけであったが、今回は一般 参加者からも制覇者が出て6名の選手が表彰 台に上がった。また、競技の合い間には相撲の パフォーマンス、ストリートミュージシャンの ライブ等があり、会場は歓声と悲鳴の声で終日 賑やかであった。 一方、2週間後の9月 21 日(日)には、繁栄商店街で「韋駄天商店街 08」が開催された。 韋駄天商店街とは、商店街に設けられた 100mの直線コースを駆け抜けてタイムを競う競技で ある。当日は、6つの部門(小学生の部、中学生の部、高校生の部、シニアの部、レディース の部、オープンの部)に分かれ、総勢 56 名の選手が健脚を競った。地元の小中学生も多数参加 11 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) し、家族や友人の応援も一段と賑やかであった。 今年の優勝タイムは 11 秒 49 で昨年の 11 秒 70 を上回る好成績を残した。選手が手がとどきそ うな程の目の前を走り抜ける度に、観客から大 きな声援がおこり最後まで目が離せない1日で あった。 2つのイベントは地元の商店主、事業者、住民 らとともに構成する「筋肉商店街実行委員会」 が企画・運営し、当支部も委員会メンバーとし て支援した。 (此花・西・港支部) 『都市生活素材館“and(アンド)”オープン』 ∼あべの新時代へ出発進行!andでGo!!∼ 平成 20 年9月9日重陽の節句、再開発が進む阿倍野地区に営業面積1万4千㎡、店舗・施設 数 44 の新たなランドマークが誕生した。その名も“and(アンド)” 大阪南部の交通の要衝,鉄道の一大ターミナルである 阿倍野天王寺(近鉄あべの橋駅、JRおよび地下鉄天王 寺駅、阪堺電車天王寺駅前駅)地区。今回紹介する“a nd”(℡:6625-2800 休業日:1月1日(一部店舗施 設は異なる)、営業時間:午前 11 時∼午後9時(一部店 舗施設は異なる) URL:www.d-kintetsu.co.jp/and/) は、ともすれば“どれも似た作り”で周りのビル群に埋 没してしまいそうな商業施設のイメージを払拭する工夫が随所に見受けられる。 先ずは外観、時代を感じさせるレンガ壁、現代的なガラススクリーン、それから賑わい感の あるペイントウォール、阿倍野の新しい街並み演出と街歩きを楽しむ向きには十分すぎる配慮 である。 次に店内、4層吹き抜けの天窓より自然光が降り注ぐ中庭と各階の植栽が来館者に「ウェル カム」のご挨拶。4階には植栽に囲まれ、外の空気を感 じながらゆったり休憩のできるガーデンテラスが癒しを 提供しており、“「心地良い時間」を提供する商業施設” を具現化している。 そのストアコンセプトは極めてシンプル,ズバリ「都 12 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 市生活素材館」である。 “and”は、鉄道ターミナルという好立地特性を活かし、その利用者が求める「都市型商 業機能」と都市生活者が望む「日々使う物を買う機能」、その双方が満足できる新型商業施設と して、“普段着感覚ながらもちょっとおしゃれな日常”と“こだわりの自分スタイル”を求める 人たちに「都市生活を彩る暮らしの品々(モノ)」と「都市生活における“憩い”と“学び”の 空間(コト)」を、雑貨やファッションの専門店、近鉄文化サロン阿倍野、近鉄旅行サロン、そ して大阪府パスポートセンター阿倍野分室で提供する。 フロアの1階から3階まで出店している核店舗としてロフトの存在は大きいが、雑貨やファ ッションの専門店に“西日本初” “大阪初”の店舗が7店もあり、こだわりを持つ人たちのココ ロを刺激する。また“学び”であるが、5階6階に「近鉄文化サロン 阿倍野」を展開。33 の教室に健康関連をはじめダンス、お花、手芸な ど約 1,000 講座を取り揃えてある。特に茶室は「炉」が切ってあるこ とはもちろん、“にじり口”のある部屋も用意されており上級者にも満 足のいく場を提供している。 今回新オープンの“and”は、その駅前南側に展開する近鉄百貨 店阿倍野本店、Hoop及び周辺商業施設群をさらにバージョンアッ プさせ、 阿倍野地区の集客力をより高める店舗として注目されている。 (天王寺・阿倍野支部) 第4回産業交流フェアの開催 東住吉・平野支部では、東住吉・平野地域の経済団体と連携し「第4回産業交流フェア」を 10 月 24 日(金) 、25 日(土)の両日、コミュニティプラザ平野(平野区民センター)にて開催 する。入場料は無料。 同フェアは、東住吉・平野地域の優れた商品・技術を地域の皆様に知ってもらい、地元企業 と学校、住民が相互交流するモノづくりをテーマとした展示会で、今年は 48 企業・5団体が出 展する。「東住吉・平野地域にこんな会社があったのか」など、きっと新たな発見があるはず。 今回は、地元の食品メーカーが集結し「これぞ試食のオンパレード!食の祭典」の催しや食 品サンプルの製作体験アトラクション、万華鏡の手作り体験コーナー、東住吉総合高校により 収穫した綿を使った布団の制作実演、地域おこし歌謡ライブなど様々の楽しいイベントを企画 している。 <開催概要> 日 時:10 月 24 日(金) 午前 10 時 30 分∼午後 5 時、10 月 25 日(土) 午前 10 時∼午後 4 時 13 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 会 場:コミュニティプラザ平野(平野区民センター) (最寄駅:地下鉄谷町線出戸駅、徒歩5分) 主催:第4回産業交流フェア実行委員会(事務局は東住吉・平野支部)。 共催:大阪商工会議所東住吉・平野支部、(社)平野産業会、(社)加美工業会、東住吉工業会、 大阪府中小企業家同友会 平野支部、東住吉・阿倍野支部 後援:大阪市 お問合せ先:第4回 産業交流フェア実行委員会 事務局(℡:6797-1155) 詳しくは、http://www.sangyo-fair.info/にて。 (東住吉・平野支部) いま安立はイベントで沸く 9月 28 日(日)、南海住之江駅内のカラオケ・居酒屋JACKで天満家蝉丸「ひとり勉強会」 スペシャルバージョン∼コラアゲンはいごまん「お笑いライブ」が開催された。 コラアゲンさんは、オール巨人のお弟子さんで、現在、ワハハ本舗の芸人部門「ワハハ商店」 に所属する 20 年の芸歴を持つ実力派芸人である。 芸風はノンフィクションスタンダップコメデ ィーであり、超満員の会場を笑いの渦に巻き込んだ。 蝉丸さんも道具屋という 18 番のネタを披露、大いに観客を沸かせた。 住之江・住吉支部女性会なにわ小町は、「住吉を笑いで活性化する」を目標に掲げ、平成 18 年に、「住吉っさん門前寄席」を2回開催、その後、住吉門前笑いの会を発足、それぞれ特色あ る、こまち寄席、こはま寄席、ながお寄席という3つの寄席が持ち回りで毎月開催できるまで にこぎ着けた。 こうした動きが住之江区にも伝播。 平成 19 年9月には住之江あんりゅう寄席ができ、三か月に一回、落語会を開いている。さら に天満家蝉丸さんが「ひとり勉強会」を立ち上げと、住之江区も笑いでの活性化に取り組んで いる。 さらに住之江区では、お笑いではないが、安立を中心にいろんなイベントを開催、活性化に 向けた動きが活発化している。 特に 11 月は、盛りだくさんのイベントで安立は沸くだろう。 11 月8日(土)にはイタリア料理のシェフを招いて、イタリアの家庭料理とワインのコラボを 計画している安立ワインフェスタを開催する予定である。また 11 月 21 日(金)∼24 日(祝)には、 アンリュウリコーダーフェスティバルを開催予定する。場所はいずれもタケヤマホール(所在 地:住之江区安立 3-8-12 ℡:6678-1011)。支部としても安立地区を中心とした活性化に支援 していきたい。 (住之江・住吉支部) 14 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月) 大 阪 商 工 会 議 所 支 部 〒532-0025 淀川区新北野1−14−11 大阪新北野第一ビル2階 TEL.6302-5977 FAX.6302-5978 北・都島・福島支部 〒530-0047 北区西天満5−1−1 ザ・セヤマビル3階 TEL.6130-5112 FAX.6130-5113 旭・城東・鶴見支部 〒536-0005 城東区中央2−12−14 柏木ビル2階 TEL.6930-2244 FAX.6930-9898 中 〒541-0051 中央区備後町3−4−9 輸出繊維会館 6階 TEL.6222-2221 FAX.6222-2480 新 淀 川 支 (淀川三区担当) 央 支 部 部 此 花 ・ 西 ・ 港 支 部 〒552-0007 港区弁天1−2−30 オーク4番街3階 TEL.6599-1537 FAX.6599-1538 東 成 ・ 生 野 支 部 〒537-0012 東成区大今里3−14−27 ITTビル2階 TEL.6975-5662 FAX.6975-5663 天王寺・阿倍野支部 〒543-0056 天王寺区堀越町13−18 銀泉天王寺ビル5階 TEL.6771-2211 FAX.6771-2257 大正・浪速・西成支部 〒556-0017 浪速区湊町1−4−38 近鉄新難波ビル 11 階 TEL.6649-5252 FAX.6649-5253 東住吉・平野支部 住之江・住吉支部 〒547-0034 平野区背戸口5−6−17 小谷ビル東館4階 TEL.6797-1155 FAX.6797-1199 〒558-0051 住吉区東粉浜3−27−12 住吉住之江産業会館2階 TEL.6674-1125 FAX.6674-1138 15 ニューズレター214 号(平成 20 年 10 月)