...

Weekly Outlook

by user

on
Category: Documents
22

views

Report

Comments

Transcript

Weekly Outlook
投資情報部
2016 年 3 月 24 日(木)
Weekly Outlook
週刊投資情報
CONTENTS
1. 日本株見通しとポイント~政策関連銘柄に注目...................................................2
2. 米国株見通しとポイント~目先はボックス圏 ........................................................3
3. 国内経済動向~閏年要因等で百貨店堅調、製造業の景況感は停滞 ..................4
4. 新興国市場・経済動向 ........................................................................................5
5. 日本株は世界の主要市場で出遅れ感が台頭 ......................................................8
6. FinTech が変える金融の世界 .............................................................................9
7. 祝・北海道新幹線開業 ......................................................................................10
8. 米国先物~投機筋によるポジション動向(3 月 15 日集計分) ............................ 11
9. 底堅さを増す新興国通貨の底流 .......................................................................12
10. 南アフリカ~0.25%pt の利上げを決定 ..............................................................13
11. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移 .......................................................14
12. 来週・再来週の主なスケジュール ......................................................................15
1
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
No.247
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
1.日本株見通しとポイント~政策関連銘柄に注目
日本株担当: 横山 敦史
東証一部売買代金が今年最低を記録するなど手掛かり材料に乏しい状態が続いている。円高による企業
業績の不透明感などから海外株と比較しても日本株の上値は重いが、割安圏にあることには変わりなく、改
めて日本株が見直されるタイミングが近づきつつあると言えよう。目先の投資テーマとしては、政府が若年
層向けに商品券の配布を検討していると報じられたことから、生活必需品関連銘柄などが挙げられよう。
 手掛かり材料少なく薄商い
図表1. 日経平均と東証一部売買代金の推移
先週末以降の日本株市場は、原油相場や為替市場
を睨みながらの相場展開となった。ただ、相場全体とし
ては手掛かり材料に乏しく、3月23日の東証一部売買代
金は1.7兆円と今年最低を記録した(図表1)。
19,000
日経平均(左軸)
18,000
5
17,000
4
16,000
3
 日本株が割安圏にあることは変わらず
15,000
日本株は2月中旬以降、世界的なリスクオフムードの
巻き戻しなどによって徐々に水準を切り上げてきた。日
経平均は一時15,000円を割る水準まで下落していたも
のの、直近では17,000円前後での推移となっている。し
かし、海外では、NYダウなどが年初来高値を更新する
など堅調な推移が続いているのに対し、日経平均は昨
年末終値からまだ約2,000円下回っている。
14,000
2
13,000
1
東証一部売買代金(右軸)
12,000
0
1月
2016年
2月
3月
出所:QUICKよりSMBC日興証券作成
図表2. TOPIXの予想PER・予想PBRの推移
2.0
(倍) 18
(倍)
1.8
日本株の上値が重い主な理由としては円高による企
業業績の不透明感や、1-3月期実質GDPが2四半期連
続でマイナス成長となる可能性が高まっていることなど
が挙げられる。ただ、海外投資家の日本株売りはすで
にこれらを織り込み一巡しつつあることや、今後補正予
算など政策期待が高まる可能性があること、米国経済に
対する見方がさらに改善される可能性などに鑑みると、
株価の上昇トレンド回帰は時間の問題であろう。まして
や今の株価水準は、予想PER(IBES12ヵ月先予想ベー
ス、3月15日時点)が12.93倍、予想PBRが1.08倍となっ
ており、依然として割安圏にある(図表2)。改めて日本
株が見直されるタイミングが近づきつつあると言えよう。
13.98倍
(13年以降の平均)
予想PER(右軸)
1.6
16
14
12.93倍
(16/3/15)
1.4
1.2
12
10
1.0
予想PBR(左軸)
1.08倍
(16/3/15)
1.20倍
(13年以降の平均)
0.8
8
6
13
14
15
16
(年)
注:予想はTOPIXベースのIBES12ヵ月先予想
出所:DatastreamよりSMBC日興証券作成
図表3. 主な生活必需品関連銘柄
NEEDS業種名
-小分類・主業種
コード
8267
8273
8270
3382
コンビニエンスストア 2651
8028
9989
ドラッグストア
3391
7649
8227
衣料店(カジュアル) 2685
7606
生活雑貨・日用品販売 7453
GMS・SC
 政策関連銘柄に注目
足元の国内景気の停滞や政治的なスケジュール面
などに鑑み、今後の株式市場のテーマとして、政策期
待が高まる可能性については前号でも指摘した。実際
に、若年層向けに生活必需品を購入するための商品券
の配布を政府が検討しているとの一部報道もあり、徐々
に実現性は高まってきたと言える。
銘柄名
イオン
イズミ
ユニーGHD
セブン&アイHD
ローソン
ファミリーマート
サンドラッグ
ツルハHD
スギHD
しまむら
アダストリア
Uアローズ
良品計画
時価総額
株価
予想PER
(億円) (3/23終値)
(倍)
14,164
3,793
1,852
42,399
9,529
5,636
5,649
5,416
3,762
4,802
1,654
1,470
6,410
1,624.5
4,810.0
791.0
4,783.0
9,500.0
5,770.0
8,410.0
11,130.0
5,940.0
13,010.0
3,390.0
4,865.0
22,830.0
271.7
18.7
121.3
23.5
26.4
24.9
23.1
29.9
25.6
19.1
23.0
20.7
28.2
注:NEEDS業種小分類・主業種が「GMS・SC」、「コンビニエンスストア」、
「ドラッグストア」、「衣料店(カジュアル)」、「生活雑貨・日用品販売」に
属する銘柄のうち、時価総額上位3社かつ時価総額1,000億円以上の
企業を掲載。予想は3月23日時点の東洋経済予想。サンドラッグ
(9989)、Uアローズ(7606)は16/3期、ツルハHD(3391)は16/5期の予
想で、それ以外は16/2期
出所:QUICKよりSMBC日興証券作成
今回は小売業の中でも生活必需品の販売を手掛け
るコンビニエンスストアやドラッグストアなどに属する主な
銘柄を取り上げた(図表3)。4月に入ってからはより具体
的な政策内容が徐々に明らかになるとみられ、政策関
連は目先の投資テーマのひとつとなろう。
2
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(兆円) 6
(円)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
2.米国株見通しとポイント~目先はボックス圏
米国株担当: 河田 剛
3月17日以降の米国株は、前半は原油高などから上昇したが、後半は地区連銀総裁のタカ派寄り発言など
から小幅に調整した。目先の株価は、重要な経済指標の発表を控えていること、バリエーションに割安感が
なくなっていること、原油安、ドル高に一服感が出ているものの、アナリストの業績予想の方向性を示すリビ
ジョンインデックスは依然として下方修正優位となっていることなどからボックス圏の動きとなろう。
 先週、今週のレビュー~上昇後小幅に調整
干速いペースでの利上げをみたい」と発言した。セント
3月17日の米国株市場は、3月12日終了週の新規失 ルイス連銀のブラード総裁は、23日のインタビューで「労
業保険申請件数が事前予想を下回ったことや、3月のフ 働市場は改善しつつあると見受けられ、4月利上げを支
ィラデルフィア連銀景況指数が事前予想を上回ったこと、 持する論拠となりそうだ」と述べた。一方、シカゴ連銀の
ドル安の進行や原油価格の上昇などにより、ダウ工業 エバンス総裁はFOMCの金利見通しをかなり良い設定
株指数(NYダウ)は前日比+155ドルとなった。18日は、 と評価した。FRB(連邦準備制度理事会)はゆっくりした
3月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が事前 ペースで利上げを行う方針を維持すると考えられるが、
予想を下回ったものの、ECBのプラート理事が追加緩 4月26~27日のFOMCが近づくにつれて、株価が経済指
和に前向きな発言を行ったことや、ヘルスケア株が買わ 標に敏感に反応する状況になるとみられる。
れたことなどから、NYダウは+120ドルとなった。週明け  当面の見通し~目先はボックス圏
21日は、2月の中古住宅販売件数や2月のシカゴ連銀
経済指標では4月1日発表予定の3月のISM製造業
全米活動指数が事前予想を下回ったことや、サンフラン
景況指数(事前予想:50.4)、3月の雇用統計(事前予
シスコ連銀のウィリアムズ総裁が4月利上げの可能性を
想:非農業部門雇用者数、前月比+20.2万人、民間部
指摘したことなどが売り材料となったものの、原油価格
門雇用者、+20.0万人、時間当たり賃金+0.2%、失業率
の上昇やマリオットによるスターウッド・ホテルズ・アンド・
4.9%)などが注目される。需要な経済指標の発表を控
リゾーツの買収のニュースなどから、NYダウは+21ドルと
え、株式市場は様子見姿勢が強まろう。また、S&P500
なった。22日は、3月のリッチモンド連銀製造業景気指
の12ヵ月先予想PER(IBES集計)は23日時点で16.5倍
数が事前予想を上回ったものの、ブリュッセルでのテロ
と割安感がなくなっている。原油安、ドル高に一服感が
事件発生や原油価格の下落などが売り材料となり、NY
出ているものの、アナリストの業績予想の方向性を示す
ダウは▲41ドルとなった。23日は、2月の新築住宅販売
リビジョンインデックス(図表1)は依然として下方修正優
件数が事前予想を上回ったものの、セントルイス連銀の
位となっていることもあり、目先の株価はボックス圏の動
ブラード総裁がタカ派寄りの発言を行ったことや、原油
きとなろう。
価格の下落、利益確定売りなどから、NYダウは▲79ド
事前予想は Bloomberg、2016 年 3 月 24 日 10 時時点のもの
ルとなった。
 FRB高官の発言
3月のFOMC(連邦公開市場委員会)では、メンバー
の政策金利予想から推定される年内の利上げ回数が
2015年12月時の4回から2回に低下した。ただ、21日以
降の地区連銀総裁の発言では、ややタカ派寄りのトー
ンもみられた。アトランタ連銀のロックハート総裁は、21
日の講演で「4月のFOMCを含め、今後の会合での追加
措置を正当化するだけの勢いが景気にはある」と発言し
た。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は21日のイ
ンタビューで「基本的にすべて同じ状況で、データも予
測するような流れが継続すると仮定した場合、利上げが
4月か6月になる可能性は確かにある」と発言した。同日
の10年国債利回りは前日比+5bpの上昇となった。22日
に講演したフィラデルフィア連銀のハーカー総裁は「若
図表1. S&P500のリビジョンインデックス
0.4
0.0
-0.2
-0.4
下方修正優位
-0.6
12週移動平均
-0.8
-1.0
リビジョンインデックス=((業績予想上方修正数-下方修正数)/全修正数)
06
07
08
09
10
11
12
出所: DatastreamよりSMBC日興証券作成
3
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
上方修正優位
0.2
13
14
15
16
(年)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
3.国内経済動向~閏年要因等で百貨店堅調、製造業の景況感は停滞
日本経済・金利担当: 野村 真司
2月の全国百貨店売上高は、閏年要因もあり2ヵ月ぶりのプラスとなった。また、訪日外国人売上高は中華
圏の春節も追い風となり引き続き好調。一方、3月のロイター短観では、景況感が製造業、非製造業共にプ
ラス圏ながら製造業中心に停滞している。年初来の金融市場の混乱は収まりつつあるものの、4月1日発表
の3月日銀短観の結果次第では、財政出動を含めた景気対策等への市場の期待が一段と高まろう。
 2月全国百貨店売上高:閏年要因等でプラス
2月の全国百貨店売上高(店舗数調整後)は、前年
同月比+0.2%と2ヵ月ぶりのプラスとなった。温暖な天候
と、閏年要因による営業日の1日増等を背景に客足が
好調に推移。商品別では主要5品目(衣料品、身のまわ
り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、シェアの高い衣
料品(冬物)が天候要因を受けて伸び悩んだものの、身
の回り品、雑貨、食料品が前年水準を上回りカバーした。
細分類では引き続き化粧品が好調で、同+17.7%と11ヵ
月連続のプラスで堅調さを維持したことに加え、美術・
宝飾・貴金属もプラスに転じた。また、バレンタイン商戦
の活況から菓子等の売上増も前年比プラスに貢献して
い る 。売 上 高 全 体 の 前 月 比 ( 弊 社 季 節 調 整 値 )でも
+2.6%と2ヵ月ぶりのプラス(図表1)。
種別で堅調なのは情報サービス・通信。マイナンバー
対応に続きセキュリティ対策やマイナス金利対応等の需
要が次々と出てきている。
先行き(6月)は、製造業が+7と小幅改善ながら引き
続き1ケタ台のプラス、非製造業が+18と大幅悪化見通
しで、停滞感が製造業から非製造業に波及する兆しが
みられる。年初来の金融市場の混乱は収まりつつあるも
のの、世界経済に対する先行き不透明感は払拭されて
いない。日銀短観の結果次第では、日銀に対する追加
緩和に加え、財政出動を含めた景気対策、消費増税再
延期への市場の期待が一段と高まろう。
図表1. 小売関連統計の推移
(2005年平均=100)
訪日外国人売上高は引き続き好調だった。2014年10
月の免税制度改正(従来の家電製品や衣類から、化粧
品や飲食料品等の消耗品も免税対象)から一巡したも
のの、2月の売上高は前年同月比+18.7%の183.6億円
と、過去3番目の高水準を記録。中国の旧正月にあたる
春節(2月7日~13日)も追い風となった。過去最高となっ
た消耗品シェア(約27%)の高まり等から購買単価は低
下したものの、リピート客増を含む購買品目の拡がりが
顕著にあらわれている。因みに日本政府観光局によれ
ば、2月の訪日外国人数(推計値)は189万人と、2月とし
ては過去最高で単月では2015年7月に次ぐ過去2番目
の高水準。国・地域別で最も多いのは中国で、人民元
に対する円高の悪影響は限定的だった。
150
140
138.3
コンビニエンスストア
130
(3月)
117.4
120
110
112.4
(4月)
100
101.2
スーパー
(2月)
(前月比+2.1%)
94.7
79.4
(2月)
78.7
(前月比+2.6%)
90
80
百貨店
70
68.8 (3月)
*季節調整値はSMBC日興証券で試算。
60
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
(年)
出所: 日本百貨店協会、日本チェーンストア協会、
日本フランチャイズチェーン協会データよりSMBC日興証券作成
図表2. ロイター短観・業況判断DIの推移
 3月ロイター短観:停滞感漂う製造業の景況感
見通し
(良い-悪い、%ポイント)
40
3月のロイター短観(調査期間:3月3日~17日)は、4
月1日発表の3月日銀短観の業況判断DI(良い-悪い)
を予測する上で参考となる。業種別にみると、製造業の
DIは3ヵ月前比▲3ポイントの+6と、昨年9月以降はプラ
ス1ケタ台の水準で停滞している(図表2)。業種別では
機械、電機、精密等、輸出産業を中心に円高を懸念す
るコメントが相次いでいる。また、内外の需要減少を指
摘するコメントも目立つ。一方、非製造業は同+6ポイント
の+24と比較的高水準を維持。但し、動きとしては改善
傾向というよりは一進一退という表現が妥当であろう。業
20
0
-20
製造業
-40
非製造業
-60
-80
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所: 「ロイター短観」よりSMBC日興証券作成
4
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(2月)
(前月比+2.0%)
147.6
(全店ベース・季節調整値)
2014
2015
2016
(年)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
4.新興国市場・経済動向
新興国担当: 山本 正樹 / 武田 泰典 / 前田 佑太
新興国株式・通貨は、FOMCの結果や商品市況の上昇等を受けて先週半ばから今週初にかけて総じて上
昇したが、直近はFRB幹部によるややタカ派寄りの発言や原油価格等の反落もあり、上昇一服となっている。
来週にかけての新興国市場は、雇用統計をはじめとする米経済指標に左右されやすい展開が予想される。
新興国個別では、トルコの金融政策の他、大統領弾劾を巡るブラジルの政局動向等が注目される。
 最近の新興国市場の動向
新興国株式市場は、ハト派的なFOMC(連邦公開市
場委員会)の結果や商品市況の上昇等を受け、先週半
ばから今週初にかけて総じて上昇した。一方、その後は
米FRB(連邦準備制度理事会)幹部によるややタカ派
寄りの発言が相次ぐ中、原油価格等の反落もあり、総じ
て上昇一服となっている。過去1週間の株価騰落率(図
表1、23日時点)をみると、中国・上海株(+4.9%)が上位
となった。2月の住宅価格統計で国内不動産市場の回
復が示されたことに加え、当局が信用取引融資の規制
緩和を発表したこと等が好感され、21日に上海総合指
数は約2ヵ月ぶりに3,000の大台を回復した。
新興国通貨も、株価と同様にFOMCを受けて米ドル
に対して総じて上昇したが、直近では上昇一服となって
いる。過去1週間の対円騰落率(図表1、23日時点)では、
マレーシアリンギ(+2.6%)、南アフリカランド(+1.9%)、ブ
ラジルレアル(+1.5%)等の資源国通貨で上昇が目立っ
た。南アフリカランドは、主要輸出品目であるプラチナや
鉄鉱石等の価格上昇に加え、南アフリカ準備銀行(中
央銀行)の利上げ決定(17日)も買い材料となった。また、
ブラジルレアルは鉄鉱石価格の上昇に加え、大統領弾
劾に対する期待が高まったことも買い材料となった。
(前田)
図表1. 主な新興国市場の動向
直近値
騰 落 率 (% )
3月 23日
2016年 初 来 2015年 年 間 過 去 1週 間 過 去 30日 間 過 去 90日 間 過 去 1年 間
株価指数
中国
インド
韓 国
インドネシア
タイ
マレーシア
フィリピン
ロシア
トルコ
南アフリカ
ブラジル
メキシコ
為替
上海総合指数
香港ハンセン指数
SENSEX30種指数
韓国総合指数
ジャカルタ総合指数
SET指数
FBM KLCI総合指数
フィリピン総合指数
MICEX指数
イスタンブール100種指数
JSE全株指数
ボベスパ指数
ボルサ指数
3,009.96
20,615.23
25,337.56
1,995.12
4,854.17
1,412.16
1,724.55
7,360.05
1,879.89
80,383.69
52,569.55
49,690.05
45,647.57
▲15.0
▲5.9
▲3.0
1.7
5.7
9.6
1.9
5.9
6.7
12.1
3.7
14.6
6.2
9.4
▲7.2
▲5.0
2.4
▲12.1
▲14.0
▲3.9
▲3.9
26.1
▲16.3
1.9
▲13.3
▲0.4
4.9
1.8
2.7
1.0
▲0.1
2.5
1.8
4.2
0.5
1.3
▲0.2
4.0
2.0
2.8
5.9
6.5
4.1
3.1
7.0
3.0
8.5
3.2
7.3
7.0
14.9
4.8
▲16.7
▲6.9
▲1.9
0.2
7.3
10.0
3.7
5.1
7.9
8.6
2.4
12.9
4.9
▲18.5
▲15.5
▲10.0
▲2.3
▲10.9
▲6.8
▲4.9
▲6.0
16.1
▲2.0
▲0.5
▲3.5
3.6
▲6.5
▲7.2
▲5.9
▲2.3
▲4.3
0.6
▲5.3
▲0.7
▲5.1
▲5.8
0.5
▲8.6
▲4.0
▲4.2
▲6.6
▲9.7
▲8.3
▲18.0
▲4.0
▲20.1
▲19.7
▲24.9
▲32.6
▲13.8
▲0.7
0.7
0.7
0.5
▲1.0
2.6
0.0
0.8
▲0.4
1.9
1.5
▲0.1
▲0.1
2.4
4.3
1.4
1.1
4.9
2.5
8.8
1.6
▲1.5
6.6
2.3
▲6.9
▲7.7
▲6.5
▲3.6
▲4.5
0.6
▲4.9
▲4.5
▲5.3
▲7.4
▲0.1
▲8.5
▲10.3
▲12.3
▲11.4
▲8.1
▲13.4
▲13.9
▲9.1
▲21.1
▲16.7
▲27.9
▲20.1
▲20.3
※プラスは外貨高・円安、マイナスは外貨安・円高
中 国
インド
韓 国
インドネシア
タイ
マレーシア
フィリピン
ロシア
トルコ
南アフリカ
ブラジル
メキシコ
円/人民元
円/インドルピー
円/韓国ウォン(x100)
円/ルピア(x100)
円/バーツ
円/リンギ
円/フィリピンペソ
円/ルーブル
円/トルコリラ
円/ランド
円/レアル
円/メキシコペソ
17.31
1.68
9.61
0.85
3.19
28.19
2.43
1.63
39.06
7.32
30.50
6.38
注: 「直近値」については、当該日付が休場となっている場合は、その前営業日の値を掲載
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
5
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
 新興国市場関連トピック
インドネシア~予想通り3ヵ月連続で利下げを決定
図表3. インドの経常収支
インドネシア銀行(BI、中央銀行)は17日、市場予想
(Bloomberg)通り、3ヵ月連続となる0.25%ptの利下げを
決定した(BIレートは6.75%へ)。引き続きインフレ圧力
の低下と世界金融市場の不透明感後退を理由に挙げ
ており、直前に判明していたハト派的なFOMCの結果も
利下げを後押ししたとみられる。声明文では、一段の追
加利下げに慎重姿勢を示し、目先はこれまでの緩和効
果を浸透させることに注力する旨を示唆した。もっとも、
今年のインフレターゲット(+4%±1%)達成に自信を示
しており、一旦様子見に転じつつも、利下げ再開の可
能性も視野に入っているとみられる。インフレ率(消費者
物価指数の前年比)を控除した実質政策金利は+2.5%
前後と過去に比べてなお高く、利下げが通貨安圧力を
もたらす可能性は引き続き限定的とみている。(山本)
40,000
(%)
3
15/1
15/7
-40,000
-4
二次所得収支(左軸)
サービス収支(左軸)
経常収支(左軸)
-6
一次所得収支(左軸)
貿易収支(左軸)
経常収支GDP比(右軸)
-8
1-3月
4-6月
7-9月
10-12月
1-3月
4-6月
7-9月
10-12月
1-3月
4-6月
7-9月
10-12月
1-3月
4-6月
7-9月
10-12月
1-3月
4-6月
7-9月
10-12月
4
14/7
-2
2012年
2013年
2014年
2015年
メキシコ銀行(中央銀行)は18日、市場予想通り、政
策金利を3.75%に据え置くことを決定した。中銀は通貨
安によるインフレリスクを理由に2月17日に0.50%ptの緊
急利上げに踏み切っており、その後は通貨が反発して
いた。今回の声明文では、足元の通貨反発がインフレ
率の低下につながる可能性がある他、需要面に起因す
るインフレ圧力もみられないと指摘。今年のインフレ率は
政府が管理するガソリン価格に関する制度変更により一
時的にターゲット(+3%±1%)の中央値を上回るものの、
年末には中央値付近まで低下するとの見通しを示した。
景気については、投資や工業製品輸出の停滞により勢
いが弱まっているとした。中銀は今後も引き続き通貨の
動向を重視する方針を示しているが、大幅な通貨安に
ならない限りは政策金利を据え置くとみている。(武田)
預金ファシリティ
レート
14/1
-20,000
メキシコ~予想通り政策金利を据え置き
6
13/7
0
2011年
BIレート
13/1
0
出所: CEIC、インド中央統計局よりSMBC日興証券作成
8
5
4
2
-80,000
貸出ファシリティ
レート
7
(%)
20,000
-60,000
図表2. インドネシアの政策金利
9
(百万ドル)
16/1
(年/月)
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
インド~経常赤字の縮小傾向が継続
図表4. メキシコの政策金利および消費者物価指数
21日に発表された10-12月の経常収支は▲70.7億ド
ルと赤字が前年同期の▲77.1億ドルを下回り、前年比
(前年比、%)
(%) 10
10
では4四半期連続で赤字が縮小した。うち、貿易収支は
9
9
原油安等から▲340.0億ドルと3四半期連続で赤字が縮
8
8
小した一方、サービス収支は+180.8億ドル、出稼ぎ労働
者の送金等が含まれる第2次所得収支は+152.6億ドルと、 7
消費者物価指数 7
(CPI、左軸)
政策金利
ともに黒字が縮小した。原油安による中東の景気悪化は
6
6
(右軸)
同地域への出稼ぎ労働者が多いインドにとって経常収
5
5
支のマイナス要因ともなりうるが、トータルでは原油安は
4
4
プラスといえる。今後は原油価格の下げ止まりにより、経
3
3
インフレター
常収支の改 善も一 巡する 可能性があろうが、赤字 の
ゲット
2
2
GDP比はなお1%台と健全性の目安とされる3%を大きく
消費者物価指数コア
(食品・エネルギー除くCPI、左軸)
下回る。また、長期安定資金である直接投資の流入が
1
1
06/1
08/1
10/1
12/1
14/1
16/1 (年/月)
堅調に推移していることも考慮すると、当面、経常赤字に
注: データは金利が16年3月23日、消費者物価が2月まで
起因して通貨安圧力が強まる可能性は限定的だろう。
インフレターゲットは+3%±1%
出所: CEIC、メキシコ銀行などよりSMBC日興証券作成
(山本)
6
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
ブラジル~前大統領の入閣差し止めを市場は好感
応する意向が示されており、PMIが予想を下振れた場
合も市場への影響は限定的とみている。
政府は16日、収賄容疑等で訴追されたルラ前大統領
を官房長官に任命することを発表した(就任は17日)。
一方、16日の入閣発表後に公開された大統領の電話
盗聴記録から、前大統領の入閣は閣僚の不逮捕特権
を利用した逮捕の回避が目的との見方が強まり、連邦
地裁は翌17日に、前大統領の官房長官就任を差し止
める仮処分を出し(その後取り下げ)、更に18日には連
邦最高裁が同様の仮処分を出した。ルラ前大統領はル
セフ大統領の後見人的な立場にあり、連立与党内での
調整能力にも長けているとされる。市場では、前大統領
の入閣観測が浮上したことを受けて、大統領弾劾の可
能性が低下するとの見方から、先週前半は株価・通貨
が急落したものの、裁判所による前大統領の入閣差し
止めを受け、後半以降は急反発している。(武田)
インドネシアでは、4月1日に3月の消費者物価指数
が発表される。2月は前年比+4.42%と2ヵ月連続で上昇
率が前月を上回ったが、引き続きインフレターゲット内
(前年比+4%±1%)にとどまるとみられ、市場への影響
は限定的となろう。
インドでは、来週にかけて主だった経済指標の発表
等は予定されていないが、再来週の4月5日には金融政
策の決定が予定されている。市場では昨年9月以来とな
る追加利下げの観測が高まっており、株式市場のサポ
ート要因とはなろうが、金融政策の結果待ちでやや方
向感に乏しい展開が予想される。
トルコでは、本日24日に金融政策委員会が予定され
ている。トルコ中銀は昨年8月に表明していた「金融政
策の簡素化」を先送りする可能性を示唆してきており、
今回も政策金利据え置きを予想している。一方、最近
ではエルドアン大統領やその経済顧問らが具体的な政
策金利の種類(翌日物貸出金利)まで指定し、利下げ
を迫るなど、従来よりも「要求」が具体化している。このた
め、利下げの可能性も否定できないと考えているが、市
場は現時点で利下げをほとんど織り込んでいないとみら
れ、利下げの場合はリラ売りの反応が予想される。
 来週にかけてのスケジュールと見通し
先週明らかとなったハト派的なFOMCの結果は、新興
国資産などリスク資産の買い安心感につながったが、直
近では新興国株や通貨の反発に一服感もみられる。こ
の背景には、ここにきて米FRB幹部から、ややタカ派的
な発 言 が 相 次 い で い る こ と が 挙 げ られ る 。 市 場 で は
FOMC後、「次の利上げは早くても6月」との見方が一段
と優勢になったとみられるが、FRBとしては、4月利上げ
の可能性も視野に過度な利上げ後ずれ期待は修正し
ておきたいとの意図も窺える。
ブラジルでは、引き続き、ルセフ大統領に対する弾劾
案を巡る動向が注目される。大統領が所属する労働者
党と連立を組むブラジル民主運動党は当初予定(4月
12日)を前倒しして3月29日に党大会の開催を予定して
おり、連立離脱の是非が議題となる見通し。党内の大勢
は連立離脱に傾きつつあるとみられる一方、反対する
勢力も一定程度おり、決定の先送りや党分裂等も予想
される。同党は与党内で最大の議席を有しており、連立
離脱を決定した場合、市場では大統領弾劾への期待
が一段と高まり、株高、通貨高の反応が予想される。
こうした中、来週にかけての新興国市場は米国の経
済指標の動向に左右されやすい展開が予想される。
FRBが重視するインフレ指標の1つである2月PCEコア・
デフレーター(3月28日発表)や3月雇用統計、3月ISM
製造業景況指数(4月1日)等、主要な経済指標が強い
内容となれば、ドル安を巻き戻す動きが優勢となる可能
性があろう。その場合、新興国通貨は対ドルで軟調とな
ろうが、円も同様に対ドルで軟化が予想され、新興国通
貨の対円相場は概ねボックス圏の動きを予想している。
(山本、武田、前田)
一方、来週にかけて、各主要新興国の注目ポイント
は以下の通り。
中国では、4月1日に物流購入連合会の3月製造業
購買担当者指数(PMI)及び非製造業PMIと、財新の製
造業PMIが発表される。Bloomberg調査によると、製造
業PMIはいずれも景況感の分岐点となる50割れが続く
ものの、前月比上昇が予想されている。先に閉幕した全
国人民代表大会(全人代)では、景気下振れリスクに対
7
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
5.日本株は世界の主要市場で出遅れ感が台頭
日本株担当: 母良田 剛
米国株が足元で年初来高値をつけるなど、世界では「ミニ・リスクオン」相場が起きている中、日本株は相対
的に冴えない動きとなっている。しかしながら、12ヵ月先予想PERを比較すると、S&P500やストックス欧州
600に対して、TOPIXの出遅れ感が台頭しつつある。個人や年金の買いに加えて、事業法人による自社株
買いも見込まれる中、海外投資家の売りが落ち着けば、日本株市場の需給は大きく好転しよう。
 海外投資家の売りで、冴えない日本株
図表1. 世界主要市場の年初来パフォーマンス
米国株が足元で年初来高値をつけるなど、世界では
「ミニ・リスクオン」相場が起きている中、日本株は相対的
に冴えない動きとなっている。投資部門別売買動向によ
れば、3月第2週は海外投資家が1兆2993億円と10週連
続で売り越し、現物売りの金額は集計開始以来で最大
となった。
105
100
TOPIX
S&P 500
ストックス欧州600
MSCI新興国
MSCIアジア
上海総合
95
90
 欧米株式との比較ではPERにさらなる割安感
85
世界の主要株式市場のパフォーマンスを比較してみ
ると、2016年年初来のパフォーマンスが悪い市場は、下
から中国(上海総合)、日本(TOPIX)、欧州(ストックス
600)となっている(図表1)。これらはいずれも昨年の年
間パフォーマンスが良好であった国・地域である(図表
2)。2015年に大きく下落した新興国株やアジア株が今
年は堅調な動きとなっている。
80
75
12/31
1/7
1/14
1/21
1/28
2/4
2/11
2/18
2/25
3/3
3/10
3/17
(月/日)
図表2. 世界主要市場の騰落率(%)
上海総合
TOPIX
ストックス欧州600
S&P500
MSCIアジア
MSCI新興国
2015年年初来の約15ヵ月でみた場合には、新興国
株、アジア株にはさらなる回復の余地がありそうだが、日
本、米国、欧州の三市場は、緩やかな下落率にとどまっ
ており、グローバル投資家にとっては米国・欧州が上昇
する中で日本株だけをさらに大きく売り込む状況にはな
さそうだ。12ヵ月先予想PER(Bloomberg)を比較すると、
3月22日現在で、S&P500は16.6倍、ストックス欧州600
は14.8倍であるのに対して、TOPIXは12.9倍となってお
り、年初から格差は拡大し、出遅れ感が台頭しつつある
(図表3)。
2015年年間 2016年年初来 2015年年初来
9.4
-15.2
-7.2
9.9
-11.4
-2.6
6.7
-6.9
-0.6
-0.7
0.2
-0.4
-11.3
0.7
-10.6
-16.9
4.5
-13.1
図表3. 日米欧株式市場12ヵ月先予想PERの推移
(倍)
17
日米、日欧のPER格差は年初から拡大
16
15
足元では個人や信託銀行(年金)が買いの主体にな
っているが、決算期が終了すると事業法人による自社
株買いも再び期待できる。コーポレートガバナンス・コー
ドの適用開始により自社株買いの機運は高まっており、
2016年は3月3日時点ですでに2兆円に達している。こ
れは過去最高との見通しとなっている2015年を上回る
ペースである。
14
13
12
TOPIX
S&P 500
ストックス欧州600
11
(年/月/日)
海外投資家が買い越しに転じずとも、売りが止まるだ
けでも日本株市場の需給は大幅な改善が見込めよう。
注: 図表1~3とも3月22日時点
出所: 図表1~3ともにBloombergよりSMBC日興証券作成
8
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(2015年12月31日=100とする)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
6. FinTechが変える金融の世界
日本株担当: 西尾 浩一郎
FinTechとは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、サービスとしては決済・送金、
資産の運用管理などが挙げられる。これらの金融サービスにITを加味することで、サービスの向上、効率化、
コスト削減が可能になる。FinTechの普及には、セキュリティと人工知能(AI)がカギを握っている。サービス
の裾野拡大への課題はあるものの、将来、金融サービスの形態を大きく変える可能性がある。
 注目を集めるFinTech
図表1. FinTechの概念図
FinTechとは、Finance(金融)とTechnology(技術)を
組み合わせた造語で、サービスとしては決済・送金、資
産の運用管理などが挙げられる(図表1)。これらの金融
サービスにITを加味することで、サービスの向上、効率
化、コスト削減が可能になる。FinTechが注目される背景
には、IT技術の進歩と消費者のITリテラシー(知識)の
向上がある。電子化やインターネットの普及などにより、
企業などの法人には大量のデータ(ビッグデータ)が蓄
積されつつある。また、そのデータの処理速度も格段に
高まった。同時に、外食や小売り、サービス業よるEコマ
ース・ビジネスの参入やクレジットカードやスマホよる決
済などの普及が進み、利用頻度が向上しており、新た
な金融サービスを生もうとしている。
ビッグデータ
決済
管理
個人資産管理(PFM)
運用
投資運用支援
調達
個人融資
会計、業務支援
事業融資
ク リプトカレンシー(暗号通貨)、ポイント
セキ ュリティー
出所: SMBC日興証券作成
図表2. 主な関連銘柄
銘柄
コード
 普及のカギを握るのは、セキュリティと人工知能(AI)
FinTechは多くのデータを扱うことで発展していこう。
そうした中、データ漏えいは金融機関の信頼を失わせ、
ビジネスの根幹を揺るがすことになるため、データの破
壊や改ざんを防ぐネットワークを作るBlockChain技術の
活用や個人情報などの漏えいを防ぐセキュリティの高度
化が進むと考えられる。また、人工知能(AI)の活用もサ
ービス向上とコスト低減に貢献しよう。AIがFinTechで多
く活用されるとみられるのは、「情報検索」や「探索」(蓄
積されたデータの中から必要とするものや条件に合った
データを見つけ出す)、「機械学習」(収集されたデータ
の中から規則性を見つけ出す)など。ビッグデータを扱う
上でAIを活用することは、より高度なサービス提供に結
びつくと同時に作業の効率化に繋がる。
銘柄略称
業種名
テーマ
3月22日
終値(円)
4689 ヤフー
情報・通信業 電子決済・融資
481.0
4751 サイバエージ
サービス業
電子決済・融資
5,020.0
4755 楽 天
サービス業
電子決済・融資
1,060.5
4733 OBC
情報・通信業 企業向け会計、資産運用管理
4,935.0
3696 セレス
情報・通信業 BlockChain
1,459.0
3857 ラック
情報・通信業 ITシステムセキュリティ
1,094.0
2158 UBIC
サービス業
マーケティングデータ活用
964.0
4326 インテージHD 情報・通信業 マーケティングデータ活用
1,475.0
3666 テクノスJPN
情報・通信業 生産性向上
3,375.0
9739 NSW
情報・通信業 生産性向上
954.0
注: 網掛けはFinTech、それ以外はAI、ビッグデータを大枠のテーマとする
出所: QUICKよりSMBC日興証券作成
日本は金融資産の半分を現預金が占め株式や投資
信託の比率が低く、電子決済やクレジットカード決済の
比率も低いことから、FinTechサービスの裾野拡大に課
題はある。しかし、金融サービスの形態を大きく変える可
能性があり、株式市場はその将来性に期待していると
考えられ、関連銘柄への注目度は今後高まると考えら
れる(図表2)。
9
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
事業者向け
個人向け
支払、送金
A I (人工知能)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
7.祝・北海道新幹線開業
日本株担当: 母良田 剛
3月26日に、北海道新幹線(新青森~新函館北斗間)が開業する。昨年3月に北陸新幹線(高崎~金沢間)が
開業して以降、北陸には様々な経済効果が表れている。北海道においても、北陸同様、新幹線の開通によ
って長期的には大きな経済効果が予想される。観光客の増加によって小売業は恩恵を受け、地価の上昇は
北海道に土地を所有する企業の含み資産を増大させることになる。
 いよいよ北海道新幹線が開業
図表1. 東京~新函館北斗間の運行体系
3月26日に、北海道新幹線(新青森~新函館北斗間)
が開業する。これにより、東京~新函館北斗間が最速約
4時間で結ばれることになる。なお、新函館北斗~札幌
間については従来の予定を5年前倒しして、平成42年
度末の完成・開業を目指すこととなっている。
 北陸新幹線開業のインパクトは?
昨年3月に北陸新幹線(高崎~金沢間)が開業して以
降、北陸には様々な経済効果が表れている。石川県の
場合、観光客が大幅に増え、ホテルの需給がひっ迫し
ている。観光名所である兼六園の入場者数は、新幹線
開業後、前年比で2倍に達した月もある(図表2)。結果
として、小売・飲食業なども需要が拡大している。また、
2015年の地価公示では金沢駅金沢港口の上昇率は前
年比で+17.1%となり、商業地の上昇率で全国トップとな
った。人の動きでは、小松製作所やYKKが本社機能の
一部を北陸に移転している。また、移住・定住促進への
地元自治体の取り組みも盛んになってきている。
注: ○・・・一部列車が停車
出所: JR北海道HP
図表2. 兼六園入場者数の推移
(人)
600,000
2014年
2015年
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
0
1
 北海道関連銘柄
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12
出所: 金沢市HPよりSMBC日興証券作成
北海道においても、北陸同様、新幹線の開通によっ
て長期的には大きな経済効果が出てくることが予想され
る。訪日観光客の移動ルートとしても、新たな選択肢と
なろう。訪日客が増加すれば、ドラッグストアなど地元の
小売業も恩恵を受けるだろうし、地価の上昇は北海道
に土地を所有する企業の含み資産を増大させることに
なる。
図表3. 主な北海道関連銘柄
株式
コード
ただし、あくまでも長期的な観点で投資に臨みたい。
北陸新幹線開業の際は、一部の関連銘柄は事前に買
われて、開業後は短期的に反落する動きがあったことに
注意したい。
銘柄略称
株価(円)
主な内容
1911
住友林
日本国土の約900分の1に相当する広大な山林を全国で所
1,303.0
有。北海道には約18,000ヘクタールの社有林。
2786
サッポロDGS
2,388.0
3391
ツルハHD
11,130.0
7512
イオン北海
539.0
北海道を地盤とする総合スーパー大手。1978年に北海道ニチ
イとして発足。
8524
北洋銀行
298.0
十勝発祥の北洋銀行が2001年に札幌銀行と経営統合。12年
に持ち株会社を逆さ合併。道内シェアトップ。
9509
北海電
956.0
暖房需要が伸びる冬期が稼ぎ時。発電電力量のうち、石炭火
力発電比率が約4割を占め、石油比率は1割未満。
9534
北ガス
279.0
札幌、小樽、函館が地盤の地方都市ガス大手。灯油からガス
への転換需要開拓に力を入れている。
9678
カナモト
9680
共成レンテ
9843
9948
北海道地盤の有力ドラッグストア。ドラッグではヘルス、ビュー
ティに加え、食品や日用品に強み。
北海道地盤の大手ドラッグストアチェーン。イオン系ドラッグ
チェーンの中核企業。北海道ではシェア断トツ。
2,729.0 建設機械レンタル最大手。北海道基盤に広域展開。
962.0
北海道帯広市で建機レンタルをスタート。道東部から中心部へ
商圏拡大。売上げの75%が北海道。
ニトリHD
9,640.0
家具・インテリア製造小売チェーン全国トップ。創業地の北海道
から全国展開進め、2011年に47都道府県への出店を達成。
アークス
2,585.0
北海道の食品スーパーが連携した持株会社。札幌地盤の「ラ
ルズ」が発祥で、十勝・釧路地盤の「福原」などを取り込む。
注: 株価は3月23日終値
出所: Bloomberg、東洋経済などよりSMBC日興証券作成
10
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(月)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
8.米国先物~投機筋によるポジション動向(3月15日集計分)
日本株担当: 母良田 剛
米商品先物取引委員会(CFTC)が3月18日に発表した建玉明細報告(3月15日集計分)によると、投機筋
による円の対ドルでの持ち高は、買い越し幅が6週ぶりに縮小した。また、原油先物の買い越し幅は4週連
続で拡大し、2015年7月以来、約8ヵ月ぶりの高水準となった。金先物の買い越し幅は8週ぶりに縮小したが、
高水準な買い越し幅は維持されている。
 円の買い越し幅は6週ぶりに縮小
非加盟国が生産水準維持に関する協議を4月半ばに
再開すると報じられており、価格安定への期待が高まっ
ている。また、米国では原油掘削リグ数の記録的な減少
がようやく効果を発揮し始め、生産が1年4ヵ月ぶりの水
準に低下している。
米商品先物取引委員会(CFTC)が3月18日に発表し
た建玉明細報告(3月15日集計分)によると、シカゴ・マ
ーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋
(非商業部門)による円の対ドルでの持ち高は、買い越
し幅が6週ぶりに縮小した(図表1)。ただし、先週開催さ
れたFOMC(連邦公開市場委員会)では利上げ予想が
下方修正されるなど、ドル安・円高の観測は継続してい
る。
またユーロの売り越し幅は3週連続で拡大した。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で投機筋による
金先物の買い越し幅は8週ぶりに縮小した(図表3)。直
近でドルが反発したことから、代替投資としての金の買
いが減退した。しかしながら、高水準な買い越し幅は維
持されている。
 原油の買い越しは約8ヵ月ぶりの高水準
一方で銅の売り越し幅は急速に縮小し、約10ヵ月ぶ
りに買い越しに転じそうな勢いである(図表4)。銅の最
大の消費国である中国では、全国人民代表大会開催
後、インフラ投資拡大の期待が高まっている。
一方で、ニューヨーク・マーカンタイル取引所
(NYMEX)で投機筋による原油先物の買い越し幅は4
週連続で拡大し、2015年7月以来、約8ヵ月ぶりの高水
準となった(図表2)。OPEC(石油輸出国機構)加盟国と
図表1. 円先物ポジション
図表2. WTI原油先物ポジション
(枚)
(円/ドル)
(枚)
(ドル/バレル)
90
500,000
120
95
450,000
110
400,000
100
350,000
90
円ポジション(左軸)
50,000
ドル円(右軸、逆目盛)
100
0
買い残高ー売り残高
-50,000
105
300,000
110
250,000
80
70
買い残高 ― 売り残高
200,000
115
60
150,000
120
-100,000
-150,000
13/3
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
125
50,000
130
0
(ドル/TOZ)
200,000
金ポジション(左軸)
金価格(右軸)
20
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
(枚)
360
買い残高ー売り残高
340
1,600
10,000
1,500
0
1,400
-10,000
280
1,300
-20,000
260
1,200
-30,000
320
140,000
120,000
300
100,000
80,000
60,000
240
220
40,000
銅ポジション(左軸)
-40,000
1,100
20,000
0
-50,000
1,000
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
180
13/3
(年/月)
出所: 図表1~4ともにCFTC(米商品先物取引委員会)、BloombergよりSMBC日興証券作成
11
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
200
銅価格(右軸)
買い残高ー売り残高
13/3
(年/月)
(ドル/ポンド)
20,000
1,700
160,000
30
図表4. 銅先物ポジション
(枚)
180,000
40
原油価格(右軸)
13/3
(年/月)
図表3. 金先物ポジション
50
原油ポジション(左軸)
100,000
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
(年/月)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
9.底堅さを増す新興国通貨の底流
新興国・インド・ASEAN 担当: 山本 正樹
新興国通貨は年明け以降の世界的なリスクオフ局面でも昨年に比べて底堅さがみられたが、3月以降は原
油安、中国不安、米国の金融政策というリスク要因の後退から反発した。この背景には新興国側のファンダ
メンタルズも挙げられる。先進国の長期金利は低位安定が長期化する公算が大きく、金利面の投資妙味に
着目した投資資金がファンダメンタルズ悪化に歯止めがかかった新興国を物色する動きを後押ししよう。
 リスク要因の後退で新興国通貨は反発
中国向け資源輸出への依存度が特に高く、苦境に
陥った新興国の代表格ともいえるブラジルでも、ここにき
て変化の兆しがみえつつある。長びいたインフレはよう
やく鈍化に転じ、資源安で拡大した経常赤字も通貨安
や景気悪化による輸入減少で縮小傾向が顕著となって
いる。資源価格が大きく値を戻さなくても、供給面の調
整が進んで価格が下げ止まれば、今後少なくとも負の
影響は免れることができよう。足元では大統領弾劾を巡
る政局が市場のかく乱要因となっているが、ファンダメン
タルズ面からはここ数年の通貨安トレンドが転機を迎え
る可能性も出てきたといえよう。
年明け以降の世界的なリスクオフ局面は、昨年8月の
「人民元ショック」を彷彿とさせた。しかし、新興国通貨は
対円でこそ軒並み下落したが、対ドルでは昨年の人民
元ショックの際と比べて底堅く、2月半ば頃には概ね底
を打って、3月以降は軒並み反発している。
年初のリスクオフの要因としては、主に原油安、中国
不安、米国の金融政策の3つが挙げられるが、原油安
にしても、中国不安の中心である人民元安にしても、米
国の利上げに伴う全般的なドル高と表裏一体の関係に
あったといえる。3月17日のFOMC(連邦公開市場委員
会)を経て、米国の利上げが緩やかなペースにとどまる
公算が大きくなったことは、原油安や中国不安の再燃リ
スク低下にもつながることが期待される。直近では新興
国通貨の反発に一服感も窺えるものの、当面、新興国
通貨は概ね底堅く推移しよう。
米国の利上げが緩やかにとどまる見通しに加え、日
欧は金融緩和スタンスを強めていることから、先進国の
長期金利は低位安定が長期化する公算が大きくなって
いる。こうした状況は金利面の投資妙味に着目した投
資資金がファンダメンタルズ悪化に歯止めがかかった新
興国を物色する動きを後押ししよう。年初のようなリスク
オフ局面が再燃する可能性はなお完全には払しょくし
難いものの、個々の新興国のファンダメンタルズを睨み
ながら、タイミングを分散しつつ、投資機会を探っていく
戦略が有効であろう。
 底流には新興国側のファンダメンタルズも
新興国通貨が底堅さを増す背景には、新興国側のフ
ァンダメンタルズも挙げられる。中国の2桁成長終焉や
2013年に始まった米金融政策の方向転換といった大き
なトレンド変化を受け、新興国の中でも経常赤字が大き
い国や資源国は厳しい調整圧力に直面してきた。
こうした新興国のうち、インドでは、対中輸出の割合が
小さく、原油等の資源を輸入に依存する点も幸いし、経
常赤字縮小やインフレ鈍化が急速に進展。昨年には金
融緩和に転じて景気も上向いていた。一方、中国への
輸出依存度が高い資源国でも、ここにきてようやく変化
が表れつつある。
図表1. 新興国通貨、円の対ドル月初来騰落率(~3/23)
9.5 ロシア ルーブル
9.0
6.5
インドネシアでは、経常赤字やインフレが改善し、景
気も緩やかながら上向き始めている。また、昨年9月以
降、政府が外資誘致等を狙った経済政策パッケージを
相次ぎ打ち出したことも市場の評価を高めた。昨年12
月の米利上げ後には通貨ルピアが急反発したこともあ
って、年明け以降は利下げも実施され、景気を後押し
すると期待される。
5.3
3.5
3.1
3.1
2.9
2.7
2.5
2.3
1.5
1.2
0.7
0.7
0.3
0.3
0
2
4
6
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
12
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
8
ブラジル レアル
韓国ウォン
マレーシア リンギ
南アフリカ ランド
トルコ リラ
メキシコ ペソ
シンガポール ドル
インド ルピー
フィリピン ペソ
台湾ドル
インドネシア ルピア
タイ バーツ
中国人民元
中国オフショア人民元
香港 ドル
日本円
10 (%)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
10.南アフリカ~0.25%ptの利上げを決定
南アフリカ担当: 前田 佑太
南アフリカ準備銀行は17日、政策金利を0.25%pt引き上げ7.00%にすることを決定した。声明文では、低迷
が続く景気に配慮を示しつつ、なお利上げサイクルを継続することを示唆。このようなタカ派的なスタンスは
通貨ランドの下支えになると期待される一方、足元では国内の政治問題が相次いで浮上しており、投機的
等級への格下げリスクも残る中、通貨ランドは当面は政治動向に左右される展開が予想される。
 0.25%ptの利上げを決定
的な問題が相次いで浮上している。政治問題が深刻化
し、16年度予算案で示された財政再建策への取り組み
が停滞した場合やゴーダン財務相が辞任を迫られた場
合には、6月に予定される米格付け大手の信用格付け
見直しで、投機的等級へ格下げとなる可能性も否定で
きないだろう。仮に投機的等級への格下げ観測が高ま
れば、再びランド安圧力が強まろう。当面は国内の政治
動向に左右される展開が予想される。
南アフリカ準備銀行(中央銀行、SARB)は3月17日、
金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利を0.25%pt
引き上げ7.00%にすることを決定した。利上げは1月会
合に続き2会合連続(前回は0.50%ptの利上げ)。市場
では、利上げと金利据え置きで見方が二分されていた
(Bloomberg予想)。
 追加利上げの可能性を示唆
注 2: 南アフリカで IT 関連、メディア、鉱山等の幅広い事業を
手掛ける富豪であり、ズマ大統領と非常に親しいとされて
いる。3 月 16 日にジョナス副財務相が、グプタ家のメンバ
ーからネネ財務相(当時)に代わって財務相に就くよう要
請を受けたと暴露。与党 ANC(アフリカ民族会議)では、ズ
マ大統領とグプタ家の癒着に対する調査が行われている。
南アフリカのインフレ率(消費者物価指数の前年比)
は、通貨安および干ばつによる食品価格の上昇等を背
景に上昇基調にあり、1月に+6.2%と2014年8月以来初
めてインフレ目標(+3~6%)を上回った (注 1 ) 。SARBは今
会合の声明文で、通貨安および食品価格上昇によるイ
ンフレ上振れリスクを指摘した上で、インフレが「長期に
わたりSARBの目標を上回ると予想される」と強調。イン
フレに対する警戒感を露わにした。
注 3: ゴーダン財務相は 2 月半ば頃より、汚職や重大な組織
犯罪等を扱う警察の一部門である「ホークス」から、歳入庁
内の特定の組織に関して捜査を受けている。
注 1: MPC 後 23 日に発表された 2 月分は+7.00%と 2009 年 5
月以来の高い上昇率となった。
図表1. 政策金利(レポレート)
他方、景気については、経済成長見通しを下方修正
した上で、さらに下振れリスクについても言及。「委員会
は、インフレを取り巻く環境の悪化と成長見通し悪化の
ジレンマに引き続き直面している」との見解を示した。実
際、MPCメンバーの票も利上げと据え置きで二分されて
おり、今回の利上げは難しい判断であったことが窺える。
これらを考慮すると、次回会合(5月19日)でも連続して
利上げを決定する可能性は低いと考えられる。
7.25
7.00
6.75
6.50
6.25
6.00
5.75
5.50
5.25
5.00
4.75
12/1
12/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
出所: BloombergよりSMBC日興証券作成
図表2. インフレ率とSARBのインフレ見通し
ただ、SARBは「金融引き締めが景気に与えるネガテ
ィブな影響の可能性について敏感である」としつつ、「物
価安定維持の責務になお重点を置く」と明言。低迷が
続く景気に配慮を示しつつも、なお利上げサイクルを継
続する可能性を示唆した。
8
(前年比、%)
2016年平均: 6.6%
2017年平均: 6.4%
7
6
5
 国内の政治動向には要注意
4
このようなSARBのタカ派的なスタンスは、通貨ランド
の一定の下支えになると期待される。もっとも、足元では
ズマ大統領とグプタ家 (注 2)との癒着が国内外で問題視さ
れるとともに、財政再建を主導し市場からの評価が高い
ゴーダン財務相の退任観測 (注 3 ) が再燃するなど、政治
3
インフレターゲット
(+3~6%)
2018年平均: 5.5%
SARBのインフレ見通し
消費者物価指数(CPI)
2
12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 17/7 18/1 18/7
(年/月)
注: インフレ見通し(グラフ中 ●で表示)は四半期平均で、グラフ上は期末
月に表示
出所: CEIC、南アフリカ統計局、SARBよりSMBC日興証券作成
13
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
(%)
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
11.主な国内株価指数とテクニカル指標の推移
日本株担当: 溝渕 彩乃
日米欧の中央銀行の会合を通過したことなどから、手掛かり材料に欠け、日経平均は方向感に乏しい展開。
23日の東証1部売買代金は1兆7400億円と今年最低となった。一方で、東証マザーズ指数は23日に年初
来高値を付け、売買代金も今年最高水準となった。東証REIT指数は、低金利や政策期待を背景に上昇が
続いている。東証一部騰落レシオも過熱感を示しており、新興市場・REIT市場への資金流入が続こう。
図表1. 主な国内株価指数とテクニカル指標の推移
【国内主要株価指数】
110
105
100
95
90
85
80
75
70
65
60
【東証REIT指数と日本10年物国債利回り】
(pt)
1,950
(150日前を100として指数化)
(%)
1,900
0.6
日本10年物国債利回り(右軸)
1,850
日経平均
日経JASDAQ指数
8/11
9/10
10/10
11/9
東証マザーズ指数
2015年
1/8
2/7
0.3
1,700
0.2
1,650
0.1
1,600
0
1,550
-0.1
東証REIT指数(左軸)
3/8 (月/日)
8/11
9/10 10/10 11/9
12/9
2015年
【日経平均と25日移動平均・乖離率】
25日移動平均(左軸)
22,000
0.4
1,750
2016年
(円)
0.5
1,800
1,500
12/9
(%)
10
20,000
(円)
20
15
日経平均株価(左軸)
1/8
2/7
-0.2
3/8 (月/日)
2016年
【日経平均と100日移動平均・乖離率】
(%)
日経平均株価(左軸)
22,000
0
-5
16,000
25日移動平均乖離率
(右軸)
10
100日移動平均(左軸)
20,000
5
8/11
9/10 10/10 11/9
12/9
2015年
(円)
1/8
2/7
-5
16,000
9/10 10/10 11/9
12/9
2015年
【日経平均と東証一部25日騰落レシオ】
1/8
-15
2/7
-20
3/8 (月/日)
2016年
【日経平均 ストキャスティクス(9日)】
(円)
300
300
日経平均株価(左軸)
%D(右軸)
Slow %D(右軸)
22,000
250
20,000
-10
100日移動平均乖離率
(右軸)
-15 14,000
3/8 (月/日)
8/11
2016年
日経平均株価(左軸)
東証一部25日騰落レシオ(右軸)
22,000
0
18,000
-10
14,000
250
20,000
200
18,000
(%)
150
16,000
120%ライン
14,000
2015年
9/10 10/10 11/9
150
(%)
16,000
100
80%ライン
50
20%ライン
12,000
8/11
200
18,000
100 14,000
70%ライン
20
15
5
18,000
0.7
12/9
1/8
2016年
2/7
50
12,000
3/8 (月/日)
8/11
2015年
9/10 10/10 11/9
12/9
1/8
2016年
2/7
0
3/8 (月/日)
注: データは2016年3月23日まで
出所: 各図表ともQUICKよりSMBC日興証券作成
テクニカル指標の見方
 騰落レシオ(25 日):過去 25 日間の値下がり銘柄数に対する値上がり銘柄数の割合。一般的に、120%以上で買
われ過ぎを、70%以下で売られ過ぎを表す。
 ストキャスティクス(9 日):直近の終値が過去のレンジで相対的にどのレベルに位置するのかを見るための指標。
%D=(直近終値と直近 9 日間の安値の乖離の 3 日移動平均)÷(直近 9 日間の高値と安値の乖離の 3 日移動平均)
Slow%D は%D の 3 日移動平均。一般的に%D が 80%以上で買われ過ぎ、20%以下で売られ過ぎを表す。
14
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
12.来週・再来週の主なスケジュール
<来週のスケジュール>
発表日
国・ 地域
市場予想 前月・ 前期・ 前年
2月
2月
3月 28日 (月 )
米国
日本
3月 29日 (火 )
米国
ユーロ圏
日本
3月 30日 (水 )
3月 31日 (木 )
米国
ユーロ圏
-
米国
ユーロ圏
トルコ
日本
4月 1日 (金 )
米国
ユーロ圏
英国
中国
インドネシア
タイ
ブラジル
2月
2月
-
2月
2月
2月
2月
1月
3月
2月
-
2月
3月
3月
-
3月
3月
10-12月期
-
-
-
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
2月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
3月
2月
個人所得(前月比)
個人支出(前月比)
PCEコア ・ デフレータ
( 食品・ エ ネルギ ーを除く 個人消費デフレータ、 前年比)
中古住宅販売成約指数(前月比)
安保関連法施行
小売業販売額(前年比)
失業率
有効求人倍率
家計調査-実質消費支出(前年比)
S&P/ケースシ ラー住宅価格指数( 前年比)
コンファレンスボード消費者信頼感指数
マネーサプライM3(前年比)
2016年度予算と税制改正法が自然成立
鉱工業生産指数( 前月比、 速報)
ADP雇用統計( 前月比)
経済信頼感指数
核安全保障サミット・日米韓首脳会談(ワシントン、~4月1日、安倍首相、訪米・加)
シカゴ購買部協会景況指数
消費者物価指数( 速報、 前年比)
実質GDP(前年比)
電力小売り全面自由化
ジュニアNISA開始
関西国際空港と伊丹空港が完全民営化
新車販売台数(除く軽自動車、前年比)
日銀短観 2 0 1 6 年度大企業全産業 設備投資計画( 前年度比)
日銀短観 大企業製造業業況判断(現状)
日銀短観 大企業製造業業況判断(先行き)
日銀短観 大企業非製造業業況判断(現状)
日銀短観 大企業非製造業業況判断(先行き)
ミ シ ガン大学消費者信頼感指数( 確報、 前回値は速報値)
非農業部門雇用者数( 前月比)
民間部門雇用者数( 前月比)
失業率
ISM製造業景況指数
自動車販売台数(年換算)
失業率
製造業PMI(確報、前回値は速報値)
全国住宅価格(前年比)
製造業PMI
製造業PMI
非製造業PMI
消費者物価指数(前年比)
消費者物価指数(前年比)
鉱工業生産(前月比)
0.1%
0.1%
1.8%
1.5%
-
-
-
-
-
5.70%
94.0
4.9%
-
-
19.8万 人
103.5
-
49.8
0.0%
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
90.5
20.2万 人
20.0万 人
4.9%
50.4
1,755万台
10.3%
-
-
51.4
49.5
-
-
-
-
0.5%
0.5%
1.7%
▲2.5%
-
▲0.2%
3.2%
1.28倍
▲3.1%
5.74%
92.2
5.0%
-
3.7%
21.4万 人
103.8
-
47.6
▲0.2%
4.0%
-
-
-
▲4.6%
10.8%
12
7
25
18
90.0
24.2万 人
23.0万 人
4.9%
49.5
1,743万台
10.3%
51.4
4.8%
50.8
49.0
52.7
4.42%
▲0.50%
0.4%
4月 2日 (土 )
4月 3日 (日 )
注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2016年3月24日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成
15
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
<再来週のスケジュール>
発表日
国・ 地域
4月 4日 (月 )
米国
豪州
トルコ
フィリピン
ロシア
米国
独
日本
-
米国
英国
メキシコ
-
3月
3月
2月
3月
3月
2月
2月
2月
3月
製造業受注(前月比)
小売売上高(前月比)
消費者物価指数(前年比)
毎月勤労統計-現金給与総額(前年比、速報)
ポロシェンコ・ウクライナ大統領来日(~7日)
貿易収支
ISM非製造業景況指数(総合)
小売売上高(前月比)
サービス業PMI(確報、前回値は速報値)
貿易収支
政策金利
政策金利 (レポレート)
政策金利 (リバースレポレート)
消費者物価指数(前年比)
消費者物価指数(前年比、発表日未定、~6日)
FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨(3月15~16日開催分)
鉱工業生産(前月比)
TOPIX浮動株比率の定期見直し公表(TOPIX連動型ファンドは4月27日の引けでポート
フォリオのリバランスが必要)
イエ レンFRB( 連邦準備制度理事会) 議長が講演
ハリファックス住宅価格指数(前月比)
消費者物価指数(前年比)
経常収支( 季調済)
景気ウォッチャー調査-現状判断DI
景気ウォッ チャー調査- 先行き判断DI
輸入(前月比)
輸出(前月比)
貿易収支
IPCA(拡大消費者物価指数、前年比)
-
3月
3月
G7外相会談(~11日、広島市)
マネーサプライM2(前年比、発表日未定、~15日)
新規銀行融資( 発表日未定、 ~ 15日)
日本
米国
ユーロ圏
4月 5日 (火 )
豪州
インド
4月 6日 (水 )
4月 7日 (木 )
市場予想 前月・ 前期・ 前年
2月
2月
3月
2月
-
2月
3月
2月
3月
2月
-
-
-
3月
3月
-
2月
日本
4月 8日 (金 )
独
ブラジル
1.6%
-
0.3%
-
8.78%
-
0.0%
-
-
-
▲457億ドル
-
53.4
-
0.4%
-
54.0
-
- ▲29.37億豪ドル
2.00%
2.00%
6.75%
-
5.75%
-
0.9%
-
8.1%
-
-
-
3.3%
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
▲1.4%
2.9%
14,924億 円
44.6
48.2
1.2%
▲0.6%
136億ユーロ
10.36%
-
-
-
-
13.3%
7,266億 元
4月 9日 (土 )
日本
4月 10日 (日 )
中国
注: 発表日は現地時間。市場予想と実績は2016年3月24日12時時点のBloombergの値を表示。スケジュールは予告なしに変更されることがあります
出所: Bloombergおよび各種報道などよりSMBC日興証券作成
16
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
投資情報部作成最新レポートのご紹介
【定期発行レポート】
日次
週次
月次
Daily Outlook(日刊投資情報)
Weekly Outlook(週刊投資情報)
月刊投資情報(株式・為替・金利の見通し)
@ Wall Street
投資部門別売買動向(現物・先物)
日本株投資戦略(月刊プレゼン資料)
主要通貨デイリー
来週・再来週の注目スケジュール
米国株式投資ガイド
新興国通貨デイリー
米国 ETF テクニカル週報
日興ストラテジー・セレクション(注目銘柄リスト)
Global Market Review
米国主要企業決算発表スケジュール
投資初心者向け資料
向こう 3 ヵ月の注目スケジュール
Japan Market Review
主要新興国データ集
主要市場見通し一覧
【随時発行レポート】
<Spot Report >
2016/03/18
豪ドル
輸出商品価格下げ止まりの持続がカギ
2016/03/18
中国経済
全人代~改革への意欲は高いものの最重要目標は成長か~
2016/03/17
NZ ドル
利下げ観測の後退とともに上向く時期は後ずれ
2016/03/17
ブラジル経済
大統領退陣の可能性が徐々に高まる
2016/03/16
日銀金融政策
4 月にも追加緩和の可能性
2016/03/14
中国経済
1-2 月指標は景気下振れ示唆も、底割れの可能性は限定的
2016/03/10
NZ 金融政策
海外景気の見通し悪化から予想外の利下げ
2016/03/07
中国株式
指導者層の構造改革意欲を好感し当面は上昇か
2016/03/04
ブラジル経済
大統領弾劾への期待から株式・通貨ともに大幅続伸
<カントリー・レポート>
2016/01/18
南アフリカ共和国概観
2015/10/19
インド概観
<注目の投資テーマ&業界ナビ>
2016/03/16
設備・人材投資に積極的に取り組んでいる銘柄
2016/03/04
3 月の株主優待銘柄のご紹介(データ更新版)
<プレゼン資料ほか>
2016/03/23
日本株式は依然として割安ゾーン
2016/03/23
米国ストラテジー・セレクション『ナイキ』
2016/03/17
マイナス金利導入が日本株に与える影響(更新版)
2016/03/16
下げ止まりの兆しを見せる原油価格
2016/03/11
4 年目を迎える異次元緩和(更新版)
2016/03/11
株主還元の拡大が期待される米国株
2016/03/07
マイナス金利下での投資戦略
2016/03/07
コーポレートガバナンス・コードの威力(更新版) ~相次ぐ自社株買いに注目~
* 上記レポートをご希望の方は、最寄りの支店までお問い合わせください。
17
本レポートについての注意事項は巻末をご覧ください。
2016 年 3 月 24 日(木) 投資情報部
Weekly Outlook No.247
本資料について
【免責事項】
本資料は証券その他の投資対象の売買の勧誘ではなく、SMBC日興証券株式会社(以下「弊社」といいます)が投資情報の提供を目
的に作成したものです。本資料は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手した情報に基づいて作成していますが、これらの情報
が完全、正確であるとの保証はいたしかねます。情報が不完全または要約されている場合もあります。本資料に記載する価格、数値等
は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。かかる価格、数値等は予告なしに変更する
ことがありますので、予めご了承くださいますようお願いいたします。本資料は将来の結果をお約束するものでもありませんし、本資料に
ある情報をいかなる目的で使用される場合におきましても、お客様の判断と責任において使用されるものであり、本資料にある情報の
使用による結果について、弊社及び弊社の関連会社が責任を負うものではありません。本資料は、本資料を受領される特定のお客様
の財務状況、ニーズ又は投資目的を考慮して作成されているものではありません。本資料はお客様に対して税金・法律・投資上のアド
バイスを提供する目的で作成されたものではありません。投資に関する最終決定は、契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目
論見書、お客様向け資料等をよくお読みになり、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
本資料は、弊社又は弊社の関連会社から配布しています。本資料に含まれる情報は、提供されましたお客様限りでご使用ください。本
資料は弊社の著作物です。本資料のいかなる部分についても電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製
または転送等を行わないようにお願いいたします。本資料に関するお問い合わせは、弊社の営業担当者までお願いいたします。
本資料に記載された会社名、商品名またはサービス名等は、弊社または各社の商標または登録商標です。
【金融商品取引法第 37 条(広告等の規制)にかかる留意事項 】
手数料等について
弊社がご案内する商品等へのご投資には、各商品等に所定の手数料等をご負担いただく場合があります。例えば、店舗における国内
の金融商品取引所に上場する株式等(売買単位未満株式を除く。)の場合は約定代金に対して最大 1.242%(ただし、最低手数料 5,400
円)の委託手数料をお支払いいただきます。投資信託の場合は銘柄ごとに設定された各種手数料等(直接的費用として、最大 4.32%の
申込手数料、最大 4.5%の換金手数料又は信託財産留保額、間接的費用として、最大年率 5.61%の信託報酬(又は運用管理費用)及
びその他の費用等)をお支払いいただきます。債券、株式等を募集、売出し等又は相対取引により購入する場合は、購入対価のみをお
支払いいただきます(債券の場合、購入対価に別途、経過利息をお支払いいただく場合があります。)。また、外貨建ての商品の場合、
円貨と外貨を交換、又は異なる外貨間での交換をする際には外国為替市場の動向に応じて弊社が決定した為替レートによるものとしま
す。上記手数料等のうち、消費税が課せられるものについては、消費税分を含む料率又は金額を記載しております。
リスク等について
各商品等には株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等及び有価証券の発行者等の信用状況(財
務・経営状況を含む。)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)、又は元
本を超過する損失を生ずるおそれ(元本超過損リスク)があります。
なお、信用取引又はデリバティブ取引等(以下「デリバティブ取引等」といいます。)を行う場合は、デリバティブ取引等の額が当該デリバ
ティブ取引等についてお客様の差入れた委託保証金又は証拠金の額(以下「委託保証金等の額」といいます。)を上回る場合があると共
に、対象となる有価証券の価格又は指標等の変動により損失の額がお客様の差入れた委託保証金等の額を上回るおそれ(元本超過
損リスク)があります。
また、店頭デリバティブ取引については、弊社が表示する金融商品の売付けの価格と買付けの価格に差がある場合があります。
上記の手数料等及びリスク等は商品毎に異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書又はお客様向け資料等をよ
くお読みください。なお、目論見書等のお問い合わせは弊社各部店までお願いいたします。
商 号 等 SMBC日興証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2251 号
加入協会 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商
品取引業協会
(2015/04/09 版)
18
Fly UP