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廃棄物処理は「ライフライン」。 新たな発想、取り組みで、社会的責任を

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廃棄物処理は「ライフライン」。 新たな発想、取り組みで、社会的責任を
【 環境づくりへの想い】
しかしながら、廃棄物処理には、まだまだマイナスイメージ
がつきまといます。この現状から脱却するためには、社会全
大栄環境ホールディングス
代表取締役会長
大栄環境ホールディングス
代表取締役社長
下地一正
金子文雄
廃 棄 物処 理は「ライフライン」。
新たな発想、取り組みで、社会的責任を果たし続けます。
体を動かす経済、生産活動、そして、皆さまの暮らしとともに
大栄環境グループは、2015年度の経営方針に「ブランド
ある私たちの事業の実態、真の姿を、一般市民の目線で「見
価値の創造」を掲げました。第6次中長期経営計画のテーマ
える化」し、正しくご理解いただくことが何より大切です。ま
にも重なる重点課題です。そして、その発表を受けて発足し
た、廃棄物処理に携わる一人ひとりが、高い志を持ち、誠実
たのが社員発信の「DINSブランディングプロジェクト」。その
に日々の業務に邁進することはもちろん、既成概念にとらわ
一環として、コーポレート・メッセージを制定しました。
れない新しい価値観を持つ必要もあります。例えば、
「 廃棄
持続型資源循環社会を実現する。公園や農地に生まれ変わっ
ラインといえば、電気・ガス・水道など、
“ 入口の生命線”を指
た処分場の跡地利用、食品リサイクルループの実現など、既
していました。しかし、廃棄物処理という“出口の生命線”が
に、目に見える具体的な「環境づくり」も実現しています。この
断たれても、あらゆる社会活動、毎日の生活が立ち行かなく
メッセージには、これまで私たちが積み重ねてきた活動への
なります。私たちはその生命線、大切な社会基盤を休むこと
自信と誇り、そして、明日への約束が込められています。大栄
なく守り、支える重責を担っている。こうした自覚と責任、そし
環境グループのこうした意志、等身大の姿を広く社会の皆さま
て、誇りを持つことが求められているのです。
にアピールする新聞広告の掲載やテレビ、ラジオCMの放送な
ど、新たなコミュニケーション活動もスタートさせました。広報
私たちの事業の実態、真の姿を
わかりやすくお伝えしていきます。
ます。この計画の中で最初に掲げたのは「既存施設の付加価
続ける原動力となる人材を育て、新たな活力を生み出さなけ
値を高める」というテーマです。そのシンボルともいえる「エネ
れば、企業の安定した成長を維持・継続することができない
ルギープラザ」の稼働により、焼却施設の対応能力は、大栄環
からです。具体的な内容に関しては、このCSRレポート「大
境グループ全体で民間としては国内最大規模を誇るまでにな
栄環境グループの環境づくり2015」にも紹介されています。
りました。
また、個々の事業内容の報告に加え、それを支える人的資
源、事業を統括、担当する社員も多く登場しています。
また、私たちの強みであり、大きな資産でもある最終処分
場は、大阪、兵庫、三重、新設工事が進む和歌山に加え、京
三重リサイクルセンター エネルギープラザ
難な廃棄物の最後の受け入れ場所「最終処分場」は、
“負の
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る浸透を目指し、腰を据えた展開を実践します。
皆さまとともに私たちの事業はあります。
私たちの事業は、短期の利益を追い求めていては成立しま
せん。最終処分場の建設、運用に象徴されるように、常に中長
次の世代につながる開かれた事業活動の基盤づくりにもな
期の視点で持続性を最優先する姿勢が不可欠です。その基
る地域交流型イベントの開催も、
「 感謝」
「 オープン」
「 ふれ
盤は整いつつあります。
「資源に変えるチカラ、自然に還すチ
あい」を合言葉に、全社的に推進しています。社員が率先し
カラ」を発揮する活躍の場も広がってきました。これからも、
て企画立案している例も多くなってきました。地域の皆さまを
「創造」
「改革」
「挑戦」。全社員の活力を結集し、社会的責任
お招きする活動、事業所の「見える化」は、今後も、積極的に
を果たしながら、持続と成長に向けた取り組みを進めます。
の世の中になくてはならない“社会資本”と位置付け、跡地利
一方で、私たちの事業の領域は、産業廃棄物からご家庭
用にも力を注いできました。地域の皆さまとの交流を含めたき
のゴミ、いわゆる一般廃棄物の処理・リサイクル分野への拡
め細かな実績の積み重ねが、各地での幅広いご理解につな
大により、市民の皆さまとの接点も増えてきました。家庭、地
「人材の育成」、
「 事業の先進化、発展継続」はクルマの両
がっていると実感しています。
方自治体とのネットワークによって広がる「小型家電リサイク
輪です。さらにその円滑な推進を後押しするのが、それぞれ
ル」もそのひとつです。廃棄物処理を行う行政施設の運転
の事業所の地元地域はもちろん、広い意味での市民の皆さ
他のテーマに関しても、契約自治体の人口を合計すると約
管理業務なども、実績が増えてきています。こうした地方自
まのご理解、ご協力です。大栄環境グループは、自由闊達な
700万人に達する「小型家電リサイクル」、イオングループとの
治体からの委託業務については、常に「市民の皆さまの暮ら
企業風土の醸成に努めながら、さまざまな機会を通じて、社
連携により実現した「食品リサイクルループ」、さらに、処分
しとともに」という意識を忘れることなく、安心・安全を第一
内の雰囲気や社員の内なる想いを含め、私たちの事業の実
場跡地へのメガソーラー新設など、
「環境創造企業」としての
に、民間ならではの手法を取り入れながら、効率化に取り組
態、真の姿をわかりやすく、丁寧にお伝えしていきたいと考え
使命を果たす多角的な取り組みが着実に進捗しています。
んでいます。
ています。
新たな資源循環への挑戦、新たなエネルギーの創出など、
ランディング、従業員満足にも役立つと考え、今後も、継続によ
には、現在、重点的に力を注いでいます。ハード面の施設整
備など、個々の事業計画が予定通り進んでも、それを動かし
遺産”としての側面に目が行きがちです。しかし、私たちは、こ
施策は事業の「見える化」への取り組みでもあります。企業ブ
ある「事業の永続性を高める」ための社内向け施策の拡充
2年目を迎えた第6次中長期経営計画が順調に推移してい
都でも年度内着工を目指しています。今の技術では再生が困
「資源に変えるチカラ、自然に還すチカラ」。このチカラで、
物処理はライフライン」という考え方です。これまで、ライフ
このような意識を徹底し、私たちの経営ビジョンの柱でも
中長期の視点での「環境づくり」が、
確かな成果をあげています。
資源に変えるチカラ、自然に還すチカラで、
「創造」
「 改革」
「 挑戦」を続けます。
幅広く行っていく予定です。
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