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四季旬報(620号)
平成28年7月中旬
三河湾周辺の自然・・・
カラスの弁護人
渥美守久
東海地方の梅雨明けは18日、海の日と重なった。三河
湾では、16日から「海フェスタ東三河」が始まった。
20日、穂の国とよはし芸術劇場での記念式典に、秋篠
宮殿下、同妃殿下がご臨席された。新聞によると「海に感
謝するとともに、川や港も含め、その多面的な役割をただ
しく理解して、後世へと伝えていく必要があると言えまし
ょう」と挨拶された。
豊橋港、蒲郡港、ラグーナでの、船舶乗船体験の会も行
われるなど、行事が目白押し。また殿下は、蒲郡海の科学
館にも立ち寄り、海の祭りを盛り上げられた。
30日には、海の貴婦人の愛称で知られる大型帆船「海王丸」
、また秋には「日本丸」の、船内見学も行われ
る。三河湾に停泊する大型帆船の雄姿が待ち望まれる。平成20年の秋、私が開いていた愛知こどもの国「こど
も自然博物館」に、ナップザックを肩にかけ、軽装の男性が入って来た。「どちらから?」「船で来ました」「え
っ!」とにかく受付で記名をお願いした。そこには、海王丸船長国枝義明と記された。電車か車で来られるのが
普通で、「船で」という人は初めてだ。つい親しく会話し、丘の上を走るこども汽車にご案内した。そのこども
汽車の車窓から、三河湾に浮かぶ海王丸を眺めることができ、感動された。
テレビラジオでおなじみの、永六輔さんが死去したという突然の悲しいニュース。エッセイや台本、作詞など
著述で昭和を代表する方であった。その彼と昭和48年、JC主催『日本青年の船』でご一緒したことを思い出
す。シンガポールから横浜まで、一週間の船旅。途中フィリピンのマニラに寄港した。日本各地の青年会議所か
ら選抜された会員300名余り、その講師団長を務めたのが永六輔さんであった。私は蒲郡JCの推薦で、レク
レーションアシスタントとして乗船した。船上での楽しい夜の過ごし方、横浜到着の前夜祭などを企画した。会
員が講義を受けている昼間、永六輔さんと二人だけで、デッキテニスや船上プールで楽しんだ。船はイギリスの
豪華客船コーラルプリンセス号であった。
とよがわ
日本男児なら、だれもが憧れる海の男。私もその夢を持ったことがある。豊川の下流、下地町の川岸で青少年
時代を過ごした。水泳、釣に明け暮れ、ボート、伝馬船、和船、ヨットを乗りこなした。春から夏の大潮には、
とよがわ
下地から和船で川の流れに乗って、豊川河口に広がる前芝沖の干潟で潮干狩り、満ち潮に乗って下地へ戻る。
これまで、ずいぶんいろんな客船にも乗った。一番長いのがシンガポールから横浜のコーラルプリンセス号。
ヨーロッパでのロンドンのテームズ川クルーズ、パリのセーヌ川、ドイツのライン川クルーズ、トルコのマルマ
ラ海クルーズ。国内では、大阪南港から沖縄フェリー、別府から神戸の瀬戸内海航路、琵琶湖、浜名湖周航、舞
鶴から小樽の日本海航路、名古屋から苫小牧の太平洋航路、青函連絡船、稲取から伊豆大島航路、蒲郡から鳥羽
ホバークラフト、伊良湖から鳥羽伊勢湾フェリー、東京隅田川クルーズ。日本の渓流下りでは保津峡、犬山ライ
ン下り、天龍下りと、船の思い出は尽きない。
永六輔さんが作詞した
「上を向いて歩こう」
「黒
い花びら」
「こんにちは赤
ちゃん」♪ハーモニカを
手元に置いて、彼の名曲
を楽しんでいきたい。
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