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まちネット・アクション &プロポーザルプラン

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まちネット・アクション &プロポーザルプラン
このプランは、琴浦まちづくりネットワーク内
に設けられた「琴浦町に新しい家族が誕生する
プロジェクト研究会」が策定しました。
~みずから取組む小さな力の連携~
まちネット・アクション
&プロポーザルプラン
平成 27 年 12 月
八橋の街並み
琴浦まちづくりネットワーク
目
次
Ⅰ. まちネットアクションプラン
1.はじめに…………………………………………………………………… 3
2.プランの組立とテーマ…………………………………………………… 4
3.琴浦町の財産は何か(琴浦町の魅力三本柱)…………………………… 5
4.三本柱を支える三つのアクション……………………………………… 6
5.まちネット三つのアクションプラン
アクション1 働く場の創出プラン …………………………………… 7
アクション2 心豊かな生活創造プラン ……………………………… 8
アクション3 自然・歴史発信プラン ………………………………… 9
6. まちネット重点活動「山と海のあるまちプロジェクト」……………10
山のプロジェクト 大山北麓エリア活性化構想 ………………………11
海のプロジェクト 琴ノ浦沿岸活性化構想 ……………………………13
川のプロジェクト 「食のるつぼ」と「美しき町」推進構想…………17
7. プランのめざす目標………………………………………………………19
8.まちネットマネジメント機能の強化……………………………………20
Ⅱ.琴浦町への「まちネットプロポーザルプラン」
提言1
産業活性化プロジェクト……………………………………………22
提言2
琴浦町と地場産品が輝く津々浦々プロジェクト…………………23
提言3
町民の対話と来訪者へのおもてなしプロジェクト………………25
提言4
さりげなく出会いづくり、縁づくりプロジェクト………………26
提言5
移住定住促進プロジェクト…………………………………………27
Ⅲ.プランのトリセツ(取扱説明書)
1. プランのトリセツ(取扱説明書)…………………………………………29
2.「琴浦町に新しい家族が誕生する」という定義 ………………………30
3.まちネットのめざす、ネットワークによる「協働のまちづくり」…31
4.琴浦町の強みと弱みとその対策…………………………………………32
5.誰が、どのように取組むのか……………………………………………33
6.各プロジェクトを動かす体制……………………………………………34
7.まちネット会員の役割……………………………………………………35
8.アクションプランのポイント……………………………………………37
9. アクションプランとプロポーザルプラン全体解説図…………………38
10. アクションプランの全体スケジュール…………………………………39
11.琴浦まちづくりテーマソング「山と海のあるまち」…………………40
~1~
まちネットアクションプラン
まちネット会員と関係者の団結
~2~
1.はじめに
琴浦町には、活気がある、元気な人がいる、郡部としては比較的大きな産業基盤が
確立されている、農業が中心の町、豊富な資源に恵まれていることなど、内外の人た
ちが認識しています。
その一方で、対外的に強くアピールする目玉がない、なんでもあり危機感が希薄
だ、山陰道の開通により旧道や旧9号線沿線がさびれていく、若い人が地元にとどま
らない、といった課題も指摘されています。
そうした中で、私たち琴浦まちづくりネットワーク(以下「まちネット」という)
は、協働のまちづくりを基本方針として、みずから地域活性化に取組むため、「琴浦町
に新しい家族が誕生するプロジェクト研究会」を発足させ、今年 6 月より毎月研究会
を開催し、会員から琴浦町のまちづくりについて、様々な意見や要望を出し合いまし
た。
この、多くの会員の意見を整理し、琴浦町がもっと住みよく、元気なまちになるた
めに、まちネット会員みずから取組むアクションプラン(行動計画)とともに、まち
ネットの範囲を超えた重要な課題を、琴浦町へのプロポーザルプラン(提言書)と
し、二つのプランを策定しました。そして、魅力あるまちづくりこそが「琴浦町に新
しい家族が誕生する」事となると確信しております。
まちネットは、今後も琴浦町との信頼と適切な役割分担によるパートナーシップに
基づきながら、多分野にわたる豊富な経験や得意技、アイデアと行動力を生かし魅力
あるまちづくりに、自主的主体的に取組みます。
協働のまちづくりから生まれるエネルギーこそが、琴浦町をより豊かに、より個性
的にしていく事を信じて、私たちはアクションプランを着実に実践するとともに、琴
浦町へのプロポーザルプランが、例え時間がかかっても一つひとつ実現されていくこ
とを切望します。
このプランは、まちネット会員の心をつなぐためのものであり、会員自ら取り組む
行動計画であり、着実に「琴浦力の創造」を果たしてまいります。
協働の
まちづくり
~3~
2.プランの組立とテーマ
●アクションプラン(行動計画)とプロポーザルプラン(提言書)
このアクションプランは、まちネット会員がこれまでに事業計画に掲げ、取組
んできている活動を基本としております。そして、今後の展開にあたってはネッ
トワーク化を図る事に努め、会員相互の連携と協力により、従来にないまちづく
りを展開していきます。
しかし、既存事業ばかりで、会員の希望や夢語りがなければ、魅力的なまちづ
くりは実現しません。そこで、現実離れしたアイデアや、理想的なまちづくりの
プランを提案するとともに、まちネット会員だけでは到底解決しない課題は、プ
ロポーザルプランとしました。
私たちの提言に、琴浦町と共にまちづくりの方策の価値が共有され、JA グル
ープや商工会、観光協会などと、実現に向けたプロジェクトが立ち上がることを
切望します。
このことこそ、まさにまちネットのめざす「協働のまちづくり」から、「地域
協働の社会づくり」へと発展するものであります。
●三部構成のプラン
1 アクションプラン(行動計画)
2 プロポーザルプラン(提言書)
3 プランのトリセツ(取扱説明書)
まちネット会員が自ら取り組み、地域の課題を解決するアクションプラン(行
動計画)、そして、琴浦町に提言して町ぐるみで取り組むことがふさわしいプロポ
ーザルプラン(提言書)、最後にこのプランのトリセツ(取扱説明書)で構成してい
ます。このプランは、まちネット会員の意見や要望を集結させた総意であり、琴
浦町をさらに元気にするための具体的な行動計画です。
●アクションプランの目指すテーマ
琴浦町のまちづくりを支える三本柱、「自然」「歴史・文化」「農畜水産物」を戦略
的資源と位置づけ、この三本柱に一層のプレゼンス(存在感)を高めるため、三つの
アクションプランとプロポーザルプランを、会員相互に連携し協力しつつ、必要に
応じてプロジェクトチームを設立して着実に実践します。また、このプランは、次
の五つのテーマのバランスを保つことを目指して取り組みます。
(1)産業バランス(活性化の全体浸透)
重点対策の第一次産業から第二次産業、第三次産業へとあまねく活性化
(2)労働バランス(均等な雇用の促進)
若年男女の労働確保、高齢労働者のスキル活用、障がい者の就労促進
(3)需給バランス(個人消費者の町外需要の拡大)
地元産の農畜海産物を原料として製造加工し、全国に販売する態勢の確立
(4)人材バランス(多様な人材の育成と確保)
古くからの伝統の技法や、斬新な技術など多様な分野の人材の確保
(5)心身バランス(染みる琴浦時間)
琴浦町の自然、景観、歴史・文化、食を活用した至福の時間の提供による心身の充
実
~4~
3.琴浦町の財産は何か (まちづくりの三本柱)
いにしえ
琴浦町には、 古 より美しい自然が守られてきています。
先人は、この豊かな自然の恵みを生かして殖産興業に取組んできました。
これは、将来にわたって変わることのない琴浦町の永遠の「真実」であり、琴浦町の
「顔」です。
Nature
History
Culture
自然
歴史
文化
農畜産物
海産物
Agriculture and
livestock product
Marine produces
琴浦町の魅力を支える「三本柱」
地味で派手さはありません、しかし、この琴浦町の優良資源は、町民の心にしっか
りと刻み込まれており、琴浦の不変的な価値であり、日々の活力です。
この、不変的で貴重な財産を生かすために、この琴浦町固有の資源を町民一人ひとり
がもっとリスペクト(敬意)し、どんどんとプレゼンス(存在感)を高め、その事が町
民の自信と誇りへとつなげたいと考えております。
まちネット会員は、この三本柱が琴浦町の魅力を支えることについて、研究会での論
議等を通じて共通認識しており、価値の共有をしています。
まちネットでは、町の魅力づくりの中心に、この三本柱を据えて取組みます。
~5~
4.三本柱を支える三つのアクション
まちを魅力的にする「三つのアクションプラン」
心豊かに
暮らす
元気に
働く
働く場の創出
プラン
心豊かな生活
創造プラン
琴浦で活き活き働く
自分のやりたい仕事を選ぶ
町民の生活をより豊かに
地域コミュニティを活発に
まちに誇
りを持つ
自然・歴史発信
プラン
わが町の財産に誇りを
まちの物語を整理する
ネットワーク
このアクションプランを着実に進めるためには、会員の活動を充実させるとともに、会
員がネットワークしそれぞれのプロジェクトチームとして取組む事が不可欠です。
みんなで歌おう!!
琴浦町のまちづくりテーマソング 「山と海のあるまち」
※名曲「山と海のあるまち」は、琴浦町のまちづくりのテーマソングとして作曲されま
した。この曲を、存分に活用することを、まちネットで決定しています。
【本冊末尾に歌詞掲載】
~6~
5.まちネットアクションプランによる77の行動計画
まちネットのアクションプランは、三つの体系に区分していますが、それぞれに会
員の主体的な取り組みとして、77項目の行動計画を掲げています。
広範に及ぶこの行動計画は、まず活動に着手することに専念します、内容によって
は成就するのに時間を要するものもあります。重点活動などメリハリをつけ、必要に
応じて関係機関や団体等と連携を図りながら、着実に一つひとつ取組んでいきます。
※太字はまちネット重点活動で、山と海のあるまちプロジェクトにて行動します
■アクション1
働く場の創出プラン【21 の行動計画】
地域活性化の基本は、琴浦町で働き、生活できる環境と条件を整えることです。
まちネットは、企業誘致など大きなことはできませんが、産業の活性化に取り組
みながら私たちなりに小さな雇用を創出します。また、次の取り組み事項は、ま
ちネットだけで完結するものではありません、基本は協働のまちづくりです。
(1) 第一次産業への支援
① 中山間地域の活性化
② 異業種からの参入促進(企業参入)
③ 新規参入の促進(個人参入)
④ 荒廃農地の抑制と活用
⑤ 中山間地での週末農業促進
⑥ 季節雇用システムの確立
⑦ 農畜水産物の地域内循環
後段のプロポーザルプランの《提言 1》
と項目は重複しますが、まちネットは、
ささやかですが会員活動として自主的
に取組みます。
(2) 第二次産業の活性化
① 琴浦グルメ会員システムと交流機構の新設(琴浦グルメの顧客管理の一元化
と交流促進を図ります)《提言 1》
② 製造技術の伝承(乳製品、畜産加工品、清酒、水産ねり製品、菓子等の製造
技術伝承製品を認定し、製造技術者の登録制度を町に促します)《提言 1》
③ 成熟産業の技術革新(消費が停滞している伝統的な製品について、新たな製造
技術者や販売戦略家等を移住定住により受入れます)《提言 5》
(3)第三次産業の新規展開
① 琴浦産品全国総合販売会社の新設《提言 2》
② 総合販売会社に琴浦町広告宣伝機能の付加《提言 2》
③ 琴浦町インフォメーションセンターの設置《提言 3》
④ 定住・移住者の受入れ機構の新設《提言 5》
⑤ 八橋の城下町、赤碕の港町のリノベーションと商業集積
⑥ 琴浦グルメのレストランを設置
⑦ 地域のまつり、音楽、ダンス、アートなど多様な地域文化行事の伝承
⑧ 琴浦グルメストリートのテーマソングを制作し、琴浦グルメをアピールする
⑨ 地元商品にこだわった「趣味の会」による楽しい発想を喚起
(4)各産業共通
① 民間レベルの雇用の活性化
② 交流人口の増大、受け入れ態勢の確立
~7~
■アクション2
心豊かな生活創造プラン【30 の行動計画】
働く場、居住地が整えれば、次はより心豊かな生活を創出します。
(1) 子育て支援と子どもの健全育成
① 体験・交流の機会をつくる
② カウベルホールで音楽(鑑賞や演奏体験)やダンスを楽しむ
③ サッカーを通じた琴浦町の魅力発信
④ 琴浦学の講座開設
⑤ 子どもの夢を叶えるプロジェクト
(2) 高齢者支援
① 健康寿命の伸長
② 鳥取県芝発祥の地「全日本グランドゴルフ大会」の創設
③ カウベルホールで音楽(鑑賞や演奏体験)やダンスを楽しむ
④ 高齢者の得意技を生かした子ども体験教室や発表会
⑤ 障がい者による高齢者の生活困りごとの支援(修理、墓掃除など)
(3) 障がい者支援
① カウベルホールで音楽や(鑑賞や演奏体験)ダンスを楽しむ
② 障がい者の社会参画の支援と就労促進
③ 障がい者の安定した生活サイクルの構築
④ 鳥取県立琴の浦特別支援学校やその他の障がい者組織との連携
(4) 移住定住促進《提言 5》
① 空き家の登録と改修整備
② 移住定住者同士の交流の場の確保
③ 移住定住者の組織化とまちネット会員加入
④ 移住定住者のまちネットサロンの活用と移住定住者交流センターの創設
⑤ 結婚により琴浦町へ移住された県外者の意見や要望を聞くサロンの開設
⑥ 県内の移住定住に取り組んでいる個人やグループ、団体との交流
(5) 婚活促進
① 未婚者を対象とした琴浦まちづくりミッション会議の立ち上げ《提言 4》
② 縁結びコーディネーターとの連携事業《提言 4》
③ 婚活機会の拡大
④ 地域イベントを通じて若年世代の交流を図る
⑤ 若者のまちネット会員活動への参画促進
(6) 地域協働
① まちネット会員の相互連携による活動展開
② まちネットの協働のまちづくりの取組み
③ 各分野の関係者によるプロジェクトチームの設立とプランの実現化
④ まちネット会員の重点活動のテーマでフォーラムやサロンを開催する
⑤ 地域協働の社会づくりに向けた機運の醸成
~8~
■アクション3 自然・歴史発信プラン【26 の行動計画】
働く職場があり、家族を守るライフサポートが整うことと併せて、琴浦町固有の
資源に自信と誇りを持ち、アピールしていくことも肝要です。交流人口の増加を図
りながら、豊かな自然の中で、人が成長することはかけがえのない宝を作り出し、
それが「琴浦力」になります。
(1) 自然との共存
① 民泊受け入れ態勢の構築
② 週末農家の受入れ
③ 山、海岸、殿様街道、歴史スポットなどのウォーキング
④ 琴浦の山、川、海に親しみ守る活動を啓発する「ことうら自然塾」の創設
⑤ サーファーの受入れ態勢の確立とコミュニケーションの形成
⑥ アウトドアコーディネーターの育成
⑦ 自然豊かな琴浦の姿を鳥瞰(ちょうかん)ビデオで記録し、情報共有する
(2) 歴史文化
① 三本杉踊り、逢束踊り、以西踊りの伝承
② 琴浦の歴史文化を知り、継承していく術を学ぶ「ことうら学舎」の創設
③ わかりやすい琴浦歴史物語の作成と発信
④ 塩谷定好写真記念館の集客拠点化の検討
⑤ 地域の歴史文化施設の常設案内板を設置する
⑥ 小泉八雲に関連させた琴浦ミステリーツアーを実施する
⑦ 殿様街道の調査とPR(八橋、金市、斉尾廃寺周辺)
(3) 建造物の活用
① 八橋の城下町の街並み、赤碕の港町の町並みの保存と活用
② 伝統建築物(古民家、蔵など)や空き家等の有効活用(民宿など)
③ 廃校や廃園(保育園)等の公共施設の有効活用
④ 船上山少年自然の家で「ほら吹き大会」を開く
⑤ 琴浦町唯一、茅葺の一般民家金平邸の適正保存と民泊活用を進める
⑥ 廃校グランドの芝生化により地域行事を活性化する
(4) 教育活動
① 若手リーダーの育成 (まちネット会員活動への若者の参画促進)
② 少年自然の家を活用したセカンドスクールの実施
③ 3世代家族の推進、支援による家族コミュニティの醸成
④ 地域のまつりを開催し、家族ぐるみの地域交流を図る
⑤ 食育の推進
⑥ 木育の推進
こんなこと、実現できれば楽しい
~まちネット夢プラン~
■八橋海水浴場にクジラや潜水艦
を浮かべる
■斉尾廃寺に大型ブランコ「ハイ
ジ」、バンジージャンプ「斉尾バ
ンジー」を設置する
~9~
6. まちネット重点活動「山と海のあるまちプロジェクト」
前述の、三つのアクションプランのそれぞれの項目に、まちネットは自ら取組みます、
さらに、その中で重点活動として、次のプロジェクトを立ち上げます。
それが、「山と海のあるまちプロジェクト」です。
山と海のあるまちプロジェクト イメージ図
八橋と赤碕の街並み
海のプロジェクト
まちなみエリア
琴浦町
山と海をつなぐ
川のプロジェクト
(食と歴史・文化)
以西と古布庄の山並み
山のプロジェクト
やまなみエリア
~ 10 ~
(1)大山北麓エリア活性化構想(山のプロジェクト)
~中山間地域の活性化のため、新たな交流人口の喚起創出プラン~
琴浦町の、古布庄地区と以西地区は大山北麓の山間のエリアです。豊かな自然とと
もに、船上山、一向ヶ平や大山滝、転法輪寺など歴史文化が大切に受け疲れてきてい
るエリアです。一方で、少子高齢化により学校や保育園が統合され、地域のにぎわい
をつくってきた建物が使用されなくなるなど、地域の危機感は強いものがあります。
このエリアの地域活性化策は、豊かな自然を生かして、新たな交流人口を生むこと
です。そのために、地域内の農地や空き家、廃校、廃園等を有効に活用して、山間地
エリアの魅力づくりを進めます。
なお、建物のリノベーションと活用のために必要な情報インフラとなる光ケーブル
の敷設状況は、東伯エリアは平成 27 年に全域で開通予定、赤碕エリアは、現在のと
ころ見通しが立っていません。
① 古布庄エリアの状況
■古布庄地区の課題
・旧小学校、旧保育園、地区公民館の活用が問われているが、旧小学校は大
きすぎて地域では手に余る
・公民館主事の業務と協議会業務は分離した、連携はとっている
・空き家が増えている
・農地は作業受託組合があり保たれているが、将来的には不安がある
・若い世代が少なくなっている
・古布庄に足を踏み入れる動機づけが弱い
■古布庄地区の活用資源
豊かな自然、一向ヶ平、大山滝、大山登山道、転法輪寺、
日本一の大シイの木、中津原の大杉、転法輪寺の大イチョウ
やまびこサークル、一向ケ平森林保全協会、古布庄地域振興協議会の連携
わくわく体操(効果が出ている)、山菜料理のイベント(集客力がある)
② 以西エリアの状況
■以西地区の課題
・農地区画整備されていない畑地(特に山川が多い)があり、所有権関係の
調整が放棄されている
・光ケーブルがいつ張られるか見当がついていない
・H28.3 には保育園も廃園となる
・旧以西小学校の 2 階の利用の検討が必要
・地区公民館の利用方法の検討
■以西地区の活用資源
豊かな自然、船上山、船上山少年自然の家、親水公園
~ 11 ~
③ 両エリアの基本方針
イ. 活用できる資源を有効に活用する
ロ. 高齢者の経験や技を生かしつつ、健康寿命の伸長を図る
ハ. 人の呼び込みに懸命になるのではなく、域内住民の生活を中心に据えて、地
域の魅力を発信する
ニ. 地域内への新たな人の流れをつくるとともに、受入れる態勢を整える
ホ. 子どもの成長を促す場として、豊かな自然を最大限活用する
④ 取組み検討案
イ.各種体験
・ツアーの指導者やコースなど、具体的に企画を立て、実施できる環境(安全性、
テーマの確保等)を整える
・各種体験教室の実践(森林セラピー、森の幼稚園など)の取組み
・自然の中で、親子で学ぶ体験ツアーを設ける
・三本杉踊り、以西踊りの披露と体験
・高齢者の技(創作や昔話、生活の知恵、秘密のスポットなど)を活用した「お山
の教室」を設ける
・村のまつり参加、体験プラン(前項の体験教室を絡ませる)
・巨木と古刹探索ツアー
・ゆっくりサイクリング体験(場合によっては、電動アシスト付きで山道も登る)
・アウトドアコーディネーターの育成
ロ.未利用建物の再利用
・廃校、廃園活用による民泊受け入れ
・廃校利用、ログハウスビルドなどによる「のんびりレストラン」の開設
ハ.町外からの訪問促進
・週末農業者の受け入れ(農地と空き家利用)
・山間地リゾートの推進(空き家でセカンドハウス、週末農業も絡ませる)
・一向ヶ平、船上山の環境整備と情報発信
・何時間でも眺めていられるビューポイントの選定
・巨木の郷、3 人 4 脚マラソンのアピール
・まず日時限定の売店を設ける
◎中山間地域の課題解決は、町ぐるみで本気で取り組まなければ、自然のすう勢に
流され、少子高齢化から超高齢化社会、限界集落への流れを阻止できなくなりま
す。
地域コミュニティを維持しながら、地域で懸命に取り組んでいる団体をサポート
するためにも、日々のマネジメントを行う、事務局態勢が不可欠です。
この際、企画を組み、運営し、対外的にアピールする「大山北麓マネジメント
センター」を設置することが喫緊の課題です。
~ 12 ~
(2) 琴ノ浦沿岸活性化構想(海のプロジェクト)
~逢束から鳴り石まで旧道と海岸線をブラッシュアップ(磨きをかける)するプラン~
八橋の城下町の風情を残した町並み、赤碕のみなとまちの風情を残した町並み
と、それぞれ琴ノ浦の沿岸に沿って形成された町並みは、町外から訪問者も高く
評価しており、琴浦町の貴重な財産です。
しかし、この両エリアとも空き家マップに示すとおり、空き家が目立ってきて
おります。それも、想像を超える多さです。
このまま放置しておくと、貴重な財産である風情ある町並みは軒並み失われて
しまい、琴浦町の歴史・文化の伝承に致命的な損失を被ることとなります。
まさに、官民力を合わせ協働のまちづくりが必要とされています。
赤碕と八橋の二つの拠点づくりと併せ、逢束から鳴り石の浜から箆津城址まで
の、琴ノ浦沿岸一帯の連続性を持ったゾーニング(区域を定め独自性を持たせる)と
アピールを行います。
① 八橋の城下町エリアの状況
八橋はかつての城下町です、しかし時代の流れとともにその町並みや風情を
徐々に失いつつあります、多くの歴史的遺産が点在するこのエリアを整備し、八
橋の歴史的変遷を町内 外に知らせる責務があります。
特に、原酒造の酒蔵の活用や、中井医院の建物が撤去され更地となっている
土地の利用方法など、一般民家とは事情の異なる建物や土地の取り扱われ方が大
いに気になります。
そのような中で、八橋のまちづくり団体との連携を図りながらまちづくりを進
めるため、八橋エリアの中心拠点を、追手口周辺を中心として、旧中井旅館、江
原酒造などをエリアとします。
■八橋の城下町エリアの課題
・各ポイントの説明看板が常設されていない
・地域振興に取組む団体の高齢化が進んでいる
・若年世代の活動参画が進んでいない
・空き家が増えていて、すでに解体されてさら地が増えており、町並みの虫
食い化が進んでいる
・中井医院の建屋が解体されさら地になっている、また原酒造の酒蔵の活用
計画もなく、不安を抱えている
■八橋の城下町エリアの活用資源
・城下町としての数多い痕跡
・八橋城跡 ・体弦寺 ・津田家墓所
・旧中井旅館 ・諏訪神社 ・江原家住宅 ・原酒造酒蔵 ・八橋海水浴場
・八橋往来 ・小泉八雲セツ来訪記念碑 ・一畑公園 ・中井医院さら地
・筑前琵琶と語り「耳なし芳一」「雪女」
■復元したい資源
・うどん製造 ・酒の醸造
・八橋城の石垣など
~ 13 ~
~ 14 ~
② 赤碕の港町魅力づくりプロジェクト
赤碕は、古くから港町として栄え、繁栄を遂げてきました。しかし、今は
往時のたたずまいを残しながらも、空き家も増加しており徐々に寂れつつあ
ります。
この、赤碕の港町に残された資源を活用しつつ、海との接点を意識しなが
ら町の魅力づくりに取組みます。
中心的拠点を、菊港を臨む東町、塩屋町に置いて検討します。
■赤碕の港町エリアの課題
・空き家が急速に増え、港町の風情が失われていく
・高齢化が進み、手の出ない事が多くなった
・塩谷定好写真記念館が踏ん張っているが、周辺の港町エリアに人の流れがで
きていない
・優良な資源が多いのに、地元住民は過小評価している
・狭い町並みや道路で、駐車スペースや車の通行対応が厳しい
・町並みの中に、人の姿が見られなくなった
■賦存する資源
・なまこ壁、なまこ壁風装飾、屋根装飾 ・塩谷定好写真記念館 ・菊港
・波しぐれ三度笠
・赤碕台場跡
・神崎神社 ・日韓友好交流公園
・道の駅ポート赤碕 ・門脇家住宅 ・赤碕漁港 ・アグリポート琴浦
・たいやき「もちもちの木」 ・土間マルシェ ・写真のビューポイント など
■復元したい資源
・常夜灯
・遠見
※赤碕については、鳥取大学地域学部地域政策学科発行の「地域調査実習報
告書 10」を参考にしています。
◎しっかりした態勢を整える
八橋、赤碕ともに、地域の歴史・文化を伝える貴重な資源が賦存しています。
こうした建造物をどのように活用していくか、道筋をつけていくことは容易では
ありません。
それぞれの地域で活動する会員も、高齢化が進行しており、地域の若い世代や
町外から多様な経験を持つ猛者たちが参画できる機会をつくり、互いに力を合わ
せなければ、絵空事に終わります。
そのためには、やはり会員の過分な負担を軽減しつつ、まちづくりに取り組む
環境と態勢を整えることが大切です。
この際、民間サイドの事務局として「琴ノ浦沿岸マネジメントセンター」を設
置することが喫緊の課題です。
アイデアや知恵、活動の意欲を喚起するのはしっかりした事務局態勢から生ま
れるものです。
~ 15 ~
~ 16 ~
うるわ
(3)「食のるつぼ」と「 美 しき町」推進構想(川のプロジェクト)
~「食」と「歴史」で、山と海のプロジェクトをつなぐ川のプラン~
山と海のプロジェクトをつなぐものは、琴浦町の「食」と「歴史・文化」です、それ
は魅力的で、それぞれのプロジェクトの付加価値を高めるものです。
①食のるつぼ
■レストランをつくろう
・国道 9 号線沿線にレストランモール
・みなと町赤碕の潮騒レストラン
・田園風景の中のリバーサイドレストラン
・城下町八橋の町家レストラン
・古布庄や以西エリアにのんびりレストラン
・空き家や廃校を改装したレストラン(複合的な機能を持たせる)
・東伯牛ステーキハウス(しゃぶしゃぶ、すき焼き店など)
・地場産品をふんだんに使った農家レストラン など
・牛骨ラーメン通り、豚肉ラーメン通り、焼肉通り、軽食通り、
山菜料理通り、お魚料理通りなどの食事のできる店の集合
しかし、いきなり出店ではなく
・期間限定の出店やイベントの開催など、マーケティング調査も必要で
す。近場だけではなく、魅力があれば県外からでも出かけてきます。
・またレストラン経営者、特に近年廃校や廃園のリノベーションなどに
より移住定住者から経験談やアドバイスを受けることも有益です。
■もっと琴浦のグルメを売り出そう
・琴浦のグルメの物語づくり(他の地域と何が違うのか…水)、大山山麓
からの伏流水が、琴浦町民の生活と営みを支える
・様々な行事やイベントに食を絡ませよう
・みんなで琴浦グルメを楽しみ、もてなそう
・食が溢れる素敵な町だという認識を掲げよう
・琴浦グルメと子どもの恒例イベントの定着
・琴浦グルメ女性モニターの選任
・琴浦グルメ図鑑の制作
・琴浦グルメのお店ガイドマップの制作
・琴浦グルメ記念日の制定(4 月 9 日)
・琴浦グルメ会員制度の創設
・琴浦グルメ毎月イベントの実施
~ 17 ~
うるわ
② 美 しき町(琴浦町の歴史)
琴浦町にある文化財
国特別史跡 斉尾廃寺跡
国史跡 大高野官衛遺跡
国史跡 赤碕台場跡
国指定重要文化財 河本家住宅
国登録有形文化財 転法輪寺
国登録有形文化財 塩谷定好記念写真館
後醍醐天皇ゆかりの船上山
小泉八雲と花見潟墓地、旧中井旅館
神崎神社、方見神社 など
文化財のアピールだけではなく、琴浦町の歴史をしっかりアピールします。
軸になるゾーンは、斉尾廃寺跡周辺と八橋城跡周辺並びにそれを結ぶ殿様
街道(八橋往来)をひとつのゾーンにします、もうひとつは船上山を中心と
した後醍醐天皇ゆかりのスポットです。
なお、殿様街道についてはかつて繁栄した浦安(金市)の歴史史実、独特の
街並みを形成しており、地域関係者と連携を図りつつ調査します。
その上で赤碕、八橋、金市、斉尾廃寺周辺で明確な、街道歴史物語を整理し
ます。
~ 18 ~
7.プランのめざす目標
このプランの目標は5年後とし、毎年進捗を確認しますが、3年目にはプランの中間
進捗の検証を行います。
目標の主体は、ネットワークと会員参画と協働のまちづくりです。
プランの目標
(1)計画は平成 27 年度から 5 ヵ年(平成 31 年度)とします
(2)アクションプランの 77 の行動計画のうち 8 割以上を着手します
(3)まちネット会員の 8 割以上が行動します
(4) (2)の行動のうち、まちネット会員のネットワークによる取り組み
を5割以上とします
(5)琴浦町との協働によるまちづくりを 3 年度までに 3 事業以上、5 年度
までに 5 事業以上実現します
■事業の目安 ・琴浦まちネット輝け地域支援事業(1 事業)
・山と海のあるまちプロジェクト(1~2 事業)
・プロポーザルプラン(1~2 事業)
目標は77の行動計画⇒62の行動⇒31の連携⇒8割の会員参画
連携
62以上の行動の
うち、半分以上は
まちネット会員が
ネットワークして
行動にします
《31以上はネッ
トワーク行動》
実現
77のアクションプランのう
ち、まちネット会員で8割以上
の事項の行動を起こします
《62以上の行動》
77のアクション
5ヶ年計画
協働
琴浦町との協働によるまちづ
くりを、3年度までに3事業
5年度までに5事業実現します
~ 19 ~
参画
62以上の行動
に、まちネット会
員の8割 以上が
行動します
《会員の8割以上
の行動》
8.まちネットマネジメント機能の強化
現在、まちネット事務局として、カウベルホール事務局内に常設の事務局とまち
ネットサロンが態勢整備されています。
内容は、①琴浦町からの「まちネット輝け地域支援事業」(事業費 200 万円)の業務
委託、そして②鳥取県の「みんなですすめる鳥取力!支援事業」(事業費 200 万円)の
事業主体として、そして会員からの年会費収入による③まちネット基本業務の三種の
業務を遂行しています。その業務内容は、特定非営利活動法人花本美雄文化振興会の
業務との兼務です。
相互の業務効率を向上させるためにも、このまちネット事務局の業務を、専任の事
務局として、また、ただ単に事務処理の効率性のみならず、会員への継続的な支援業
務ができる態勢を築くことが肝要です。
今回の、まちネットアクションプランを着実に進めるため、また、まちネットのマ
ネジメント機能の強化を図るため、新たなプロジェクトとなる山のプロジェクトの
「大山北麓マネジメントセンター」、海のプロジェクトの「琴ノ浦沿岸マネジメントセ
ンター」
、さらに移住定住促進プロジェクトの民間事務局として、「移住定住者交流セ
ンター」などの事務局機能を一本化することが必要です。
まちづくりや中山間地振興、移住定住の促進などのマネジメントが分立して縦割り
に設置されては、その効果は半減します、一本化して効率的に確立されることが不可
欠です。
様々な課題を克服して、魅力あるまちづくりに取り組むアクションプランを実践す
るために、専任事務局を置き態勢強化図ることは喫緊の課題です。
これは、まちネットを将来的に活動展開させるために必要な、「人材」「資金」の課
題を正面から取り組み、人材と資金の公益的活用により、地域活動の生産性を高める
ものであり、まさに「協働のまちづくり」の原点です。
現 在
計 画
兼務態勢
専任体制
●まちネットの業務
①琴浦町からの業務委託
②県補助事業の事業主体(H29 年度まで)
③まちネット基本業務
◎まちネット新規業務
①大山北麓マネージメントセンター業務
②琴ノ浦沿岸マネジメントセンター業務
③移住定住者交流センター業務
④その他の業務委託
【年間約 250 日】
■NPO法人花本美雄文化
振興会の業務(カウベル
ホールの管理運営業務)
●まちネットの業務
①琴浦町からの業務委託
②県補助事業の事業主体
③まちネット基本業務
【年間業務約 141 日】
分離
■NPO法人花本美雄文化振興会の業務
(カウベルホールの管理運営業務)
~ 20 ~
琴浦町への
まちネットプロポーザルプラン
地域資源活用のモデル「鳴り石の浜」
プロポーザルプランについて
今回、まちネットは琴浦町がもっと元気になるため、会員自ら取り組
むアクションプランを策定しました。
しかし、会員で論議する中で、まちネットとして取り組むには手に余
るが、ぜひ改善すべきテーマだという意見が出され、これを琴浦町への
プロポーザルプランとしてまとめました。
すでに、琴浦町としても重要な課題と捉え対策を講じている案件もあ
りますが、ここに、まちネットとして取り組みの実現を切望し提言致し
ます。
~ 21 ~
提言 1
産業活性化プロジェクト
キーワード/農地管理の公社機能
働く場の確保は、地域活性化のための第一歩です。
山から海に、清らかな水が流れるように、第一次産業から第
二
次産業、そして第三次産業へと、波及的に活性化のエネルギーが伝播していくことが肝
要です。
近年、琴浦町の産業指数は低下してきており、大きな懸念材料です。
いち早く、就労のミスマッチを改善し、新たな担い手を確保していくことに傾注しなけ
ればなりません。まず、中心産業の農業をどうするか、行政の強いリーダーシップが必
要です。
■第一次産業
必要な支援
・荒廃農地の抑制
⇒
新規就農者の確保
・繁忙期の労働力確保 ⇒
労働力提供体制の強化
・農業生産法人等への農地、資金、労働力の支援 ⇒ 異業種参入の促進
・農産物の 6 次産業化 ⇒
産業連結
・販売先の確保 ⇒
販売会社新設(提言 2 参照)
・農地の活用と担い手の確保
琴浦町といえば、「農業の町」
、多くの県民が、そのように捉えています。
農業の抱える課題は、長い間解決しないまま今日まで来ています、既成概念を取
り払い、優秀な後継者を確保しなくてはなりません。就農条件を示して、新規就
農者を確保することに全力を注ぐことが必要です。
農用地を管理し活用する公社機能(農地マネジメント)が必要です。
■第二次・三次産業
・製造技術を伝承するため、加工製造技術の認定と製造技術者の登録制度の創設
・製造技術者の公募による確保(移住定住の促進と併せて)
・移住定住の促進と併せ、生活基盤の確立のための支援
・農産物の地域巡回システム(地産地消)
町内の高齢者農家を対象に、集荷システムを構築し、町内の高齢者施設等の食
材に使用するしくみが必要です。ただ、安く仕入れるのではなく、良い品には
一定の単価で仕入れ、高齢生産者のやりがい、生きがいをつくります。
●塩谷定好写真記念館(生家)の保存・運営の協働
琴浦名誉町民である写真家塩谷定好氏の生家は国の登録有形文化財(建造物)に
登録されました。
塩谷定好写真記念館は、まさに塩谷定好が息づく建造物であり、琴浦町のかけが
えのない貴重な財産で、琴浦町の歴史、琴浦町の文化そのものでもあります。
現在は、NPO 法人塩谷定好フォトプロジェクトが、建物の保存と運営にあたって
いますが、財源面において継続的且つ安定的運営は自助努力のみでは厳しい現状に
あります。
将来的には、この高い価値を有する建造物をどのような形態で保存・活用してい
くか、協働のまちづくりの一環として検討が必要です。
~ 22 ~
提言2
琴浦町と地場産品が輝く津々浦々プロジェクト
キーワード/町ぐるみの販売戦略
琴浦町には、多くの農林水産物やその加工品があります、しかしそれは古くから生産
者、製造者がそれぞれにアイデアを出し、工夫し努力して販路を開拓してきました。
しかし、現代は急速にネット社会が進み、遠隔地からでも商品の情報を得て、それを
求めることも日常的になってきました。
こうした時代の流れに、琴浦町の販売対応は追いついていません。やはり、長年納品
し信頼関係を築いてきた取引先が主軸に据えられ、少量で面倒な個人消費者には手がか
けられていません、さらに琴浦町の産品を複数求める個人消費者への対応は不可能で
す。
実際、琴浦町の産品がネットで購入できるサイトは皆無です。
こんな商品がある、あんな商品もあるとそれぞれのサイトに掲載していても、琴浦町
に足を踏み入れない限り、欲しい産品を手に入れることはできず、琴浦町の売りたい側
と、一般消費者の買いたい側とマッチしていないのが実情です。
各社個々の努力の時代から、総合窓口による一元販売を実現することが、産業活性化
の一助となるはずです。
琴浦産品の流通(現状)
大乳のアイスクリームとが
ぶりこと、あごちくわが欲
しいけど、どこが
窓口かわからない
〇〇
乳業
がっか
り
JA 直売所
あ
納品業者
□□
製造工場
地元消費者
または
来町者
〇□
酒造
全国の
個人消
費者
ここまで、充分
に届いていない
地場産品総合販売ができないものか…
~ 23 ~
琴浦産品の流通(計画)
〇〇
乳業
納品業者
JA 直売所
□□
製造工場
地元消費者
または
来町者
新設
大喜び
新たな雇用
琴浦産品の総合販売
〇□
酒造
産品のクォリティを
上げることに専念
全国の
個人消
費者
琴浦産品のネット&DM 販売
琴浦産品の商品開発
琴浦町の情報発信
都市圏等への出張キャンペーン参加
移住者・新規参入者の県外呼びかけ
琴浦ファン倶楽部の運営
琴浦産品の総合販売を行うために、新たな法人を立ち上げます。
そこには、
・琴浦町の産品を宣伝し、少量であっても対応できる総合窓口の役割を果たします
・この法人は、琴浦町の産品を宣伝し責任を持って販売するため「琴浦町認定」の店舗
とします
・町内の既存の店舗とのバッティングを避けるため、対面販売はしません
・琴浦町内の関係企業やJA、団体、個人生産者など参画して取り組みます
・消費圏域で開催される、様々なキャンペーンやイベントには生産者や製造者ではなく、
この法人がすべて出店対応します、生産者や製造者は安全で安心な産品を育て製造する
ことに専念します、効果の測定が容易ではない県外への宣伝コストをカットします
産品販売以外の取り組み
・琴浦町の産品情報を出すためには、琴浦町の情報も発信することが不可欠です
・琴浦町の情報発信や、来町を促すイベントや食の情報を提供します
・琴浦町への移住定住希望者に届く情報提供をします
・JA、観光協会、商工会、まちネット等との連携のもと、琴浦町の交流人口の増大に
寄与します
・以上、産品販売以外の取り組みについては琴浦町の強力なバックアップにより実現を
図ります
~ 24 ~
提言3
町民の対話と来訪者へのおもてなしプロジェクト
キーワード/心通う対話の復活
おもてなしの時代と言われますが、今は琴浦町においても地域コミュニティが希薄に
なり、孤立感を深めている町民も増えつつあります。
地区公民館や様々な地域活動に取り組むグループの活性化を図るとともに、もっと小
さな単位で交わすコミュニティを実現するため、町内に数多くの「たまり場」を創設す
ることが必要です。
また、今琴浦町には琴浦町に来られる方に対応することができる箇所はありません、
「ここに来ていただければ、説明はできる」的な対応は、おもてなしとは程遠いもので
す。人件費を絞ろうとしなければ経営が成り立たない民間では限度があります、行政主
体あるいは民間委託などにより、おもてなし担当を配置することが必要です。
■町内のコミュニティ
□ことうらのたまり場「わっハウス」の設置
地区公民館より小さな単位でたまり場をつくる。
空き家や自宅の一部を開放してもらい、そこに小さな単位で集まることのできる
たまり場を設けます。
そこには、図書館や映画、マーケットなどが巡回し、簡単な健康チェックができ
る巡回サービスも行います。
また、子ども文庫や手づくり講習や子育て苦労談を聞く機会なども検討します。
たまり場をにぎやかにするため、地域のたまり場サポーターを選任します。
たまり場の利用が活発になり、集落コミュニティが活性化することで地区公民館
も活性化します。
今一度、希薄化しつつある集落コミュニティを、世代を超えて復活させる事が肝
要です。1 集落 1 たまり場ではなく、1 集落に複数できることがベストです。
■来訪者へのコミュニティ
□琴浦町インフォメーションセンター「うなずきハートステーション」の設置
観光チラシを置くだけではなく、直接担当者が説明できる箇所にインフォメーショ
ン機能を置きます。
候補施設:民間で人が直接窓口対応できる5箇所程度
塩谷定好写真記念館、旧中井旅館、カウベルホール、物産館ことうら、
ポート赤碕など
琴浦町、琴浦観光協会、物産館ことうら、ポート赤碕などと連携を取り、来町者が
目的を果たし、琴浦町で満足していただける機会をつくります。
~ 25 ~
提言4
えん
さりげなく出会いづくり、縁づくりプロジェクト
キーワード/さりげなく赤い糸を交差させる
琴浦町においても、なかなか出会いの機会をもてない独身者も多く、町内の様々な婚
活イベントが企画されています。
この取り組みは、誰かに任せるのではなく、それぞれにさりげなく、様々な方法であ
らゆる機会を作り出していく事が肝要です。
大きな成果を目ろむのではなく、少しずつでも成果が現れる努力が必要です。
■琴浦町のまちづくり調査団の立上げ
総勢 15 名程度とし、半数から 7 割程度を未婚の男女で構成し、まちづくりに関
する調査と提案をしていただく会を設けます。
婚活ありきというイメージではなく、さりげなくグループを組みながら、縁の素
を作ります。
琴浦町との調整により、体制が整えば業務委託により実施します。
■未婚の男女を中心としたボランティア組織を立ち上げます。このボランティア
は、まちネット会員のイベントのボランティアスタッフとして参加し、イベント
をサポートします。
会員は、うまく縁が芽生える機会を意識して醸し出します。
■おせっかい同盟と婚活情報センターの設置
個人情報を扱うため、基本的には役場内に設置する事が望ましいが、おせっかいな
人たちの協力をえながら、一定のデータを集約し縁を結んでいきます。
縁結びコーディネーターとの連携により、王道推進に取組みます。
~ 26 ~
提言5
移住定住促進プロジェクト
キーワード/心を尽くした受け入れ態勢と魅力あるまちづくり
現在、全国各地、県内各市町村において移住定住を促進する取り組みが展開されてい
ます。
観光と同じで、過度に市町村が競い合うことなく、まず鳥取県に関心を持ってもら
うことが先決であり、その上で希望者が、山がいいのか、海がいいのか、利便性がい
いのかを判断すれば良いと思います。
しかし、移住定住を進める上で、希望者の対応から、移住定住を決められてからの
人生サポートなど、それぞれに異なる事情と希望などに細やかに応じることが必要で
す。
現在、コトウラ暮らし応援団が、こうした対応を行うために活動を展開しています
が、行政との連携、対応する体制等の確立が不可欠です。
行政
琴浦町
移住定住アドバイザー
空き家の登録
移住定住者の支援策の強化
民間
連携
まちネット
コトウラ暮らし応援団
移住定住促進事務局の設置
移住定住者とつながる
■移住定住促進体制の拡充強化
・琴浦町(移住定住アドバイザーを含む)との推進連携
・空き家登録の推進
・定住定住希望者の支援策の強化
・移住定住者支援制度の活用
・移住定住者のライフサポート
・移住定住者等の情報交換と交流促進
・移住定住者の関わりによる新たな移住定住者の受け入れ
・鳥取県内移住定住者や関係団体との連携
上記の業務を専任的に取組める体制を整えるため、事務局経費を含めて、まちネット
事務局に民間サイドの担当者を配置するなど、「移住定住者交流センター」として創設
し、事務委託することも選択肢の一つとして考えられます。
~ 27 ~
~アクションプランの実践に向けて~
プランのトリセツ(取扱説明書)
圧倒される景観の中に古の歴史が眠る「船上山」
~ 28 ~
1.プランのトリセツ(取扱説明書)
一般的には、プランを策定し提出すればそれでミッション完了となることがほとんど
です、しかしまちネットのプランは、ここからがスタートとなります。
まちネットの会員は、これまで独自に取り組み、少しでもまちが元気になればと、ア
イデアを駆使して取り組んできましたが、それだけではなく違う価値観や経験やアイデ
アを持つ他の会員との連携協力も必要ではないか、あるいはまちネットからのサポート
も必要ではないかと考えはじめ、思いが一致した同志たちとまちネットを立ち上げまし
た。そして、私たちへ向けられる強い期待も感じています。
アクションプランは、まさにこれからの展開がまちネットの真骨頂です。と、いって
も何も大きなことや、新しいことを手掛けようというわけではありません。
会員が、これまでに取り組んできていることを、さらに充実させていくことを着実に
進化させることが基本です。
その中で、重点活動などは同じ思いを持つ会員の有志で、例えばプロジェクトを立ち
上げ、課題を解決し、夢を実現していくことも視野に入れます。
まちネット会員は、多様なスタイルでアクションプランの実践にかかわっていくこと
です。どのような形であれ、会員の主体的な参画が一番大切です。
そして、もっともっと新たな仲間を迎えられるよう、楽しくアクションプランを進め
ましょう。もし、困ったことがあれば、どんなことでもまちネット事務局にアクセスし
てください。
人と人の力が集まれば、必ず課題は克服できます。
名瀑百選に選ばれた「大山滝」
~ 29 ~
2.「琴浦町に新しい家族が誕生する」という定義
まちネットの今回の研究は、町の活性化のために婚活の民放テレビ番組を琴浦町に
招いて収録し、全国に発信したらどうだろうという、提案からはじまりました。
婚活により、縁が生まれて結ばれることは、まさに新しい家族の誕生といえます
が、ただそれだけでは新しい家族が誕生し、幸せな日々を送っていただくには充分と
は言えません。
やはり、町に活力があり地域のコミュニケーションが醸成され、町に誇りを持つ
町民が楽しく、活き活きと暮らしている事こそ、新しい家族が生まれる可能性をより
広げることとなります。
「琴浦町に新しい家族が誕生する」とは、人が生まれ、生活していく中で展開する
様々な事象です。引っ越すこと、職場を選ぶこと、居住地として選ぶこと、良い縁に
めぐり合い結ばれること、子どもを授かること、UIJ ターンで希望を持ってこの地で
新たな一歩を踏み出すことなど、まさに様々な人生が繰り広げられます。
こうしたドラマの展開が、琴浦町で繰り広げられるためには、やりたい仕事を選べ
る職場があり、心豊かな暮らしが確保でき、誇りに思う琴浦町の財産があることなど
が整う環境づくりが不可欠です。
琴浦町に新しい家族が誕生するためには、自信に満ち楽しいまちづくりを進めるこ
とであり、「婚活」や「移住定住」という直接的で重要な取組みは、こうしたまちづく
りの主要課題の中に位置づけます。
~ 30 ~
3.まちネットのめざす、ネットワークによる「協働のまちづくり」
ネットワークとは、琴浦町においてまちづくりに取り組む会員が、自身の持つ特徴や得
意技を活かし、他の会員と協力・連携し、あるいはプロジェクトチームを結成しながら企
画運営することで、従来の取組みでは実現できない広がりのある魅力的な活動を展開し、
町民の意識を高揚させ地域を活性化させることです。
私たちの基本理念は、ネットワークによる「協働のまちづくり」です。私たちは、会員
のネットワークをもとに、まず琴浦町と共に「協働のまちづくり」に取組みます。その「協
働のまちづくり」を進展させて、他の様々な機関や団体も加わり、琴浦町において『地域
協働型のまちづくり』を展開していくことが、最終的目標と位置づけます。
まちネットが目指す協働の展開パターン
個
個
個
子
個
自助努力
現
状
協働
連
連
個
個
協働
連
協働
協力と連携
協働のまちづくり
人材育成
実 践・提 言
(課題解決)
地域協働の社会づくり
地域コミュニティの再生
元気な琴浦町
目
標
■地域協働とは
「地域を構成する市民、町内会、自治会、JA、NPO、各種団体、企業などの様々な
主体が、琴浦町と地域課題や将来像などを共有して、それぞれの得意分野などを生かし
て役割分担しながら地域が目指すまちづくりを進めていくこと」です。
~ 31 ~
4.琴浦町の強みと弱みとその対策
外来者へのプラス要因
優れた特産
品がある
町並みに風情
が残っている
温かみがある
~研究会での会員の意見~
自然や風景が
素晴らしい
自然・歴史・
文化・食とバ
ランスが良い
美しい山と
海が近い
特徴のあ
る宿泊施
設がない
船上山や大山滝
といった原石が
眠ったままだ
美しい自
然がある
農商工バラ
ンスが取れ
ている
町外からの
評価は高い
鳥取市から
適当な時間
道路が高速化し
通勤範囲も広が
り暮らしやすい
グルメの取り
組みが積極的
おいしい
店が多い
町民のプラス要因
国指定の
文化遺跡
がある
多様な産業
と雇用のあ
るまち
産業指数が大き
く低下している
町民は地元を
過小評価して
いる
サーファーと町
民の対話が成立
していない
食材は豊富だ
がそれを食べ
るお店がわか
らない
ポテンシャルの
高い町、将来永
劫に残る町
空き家と荒廃農
地が増えている
鳥獣被害
の増大
子どもが遊べ
る場所がない
有名な目
玉がない
田畑が荒れた
山間地がさ
びれていく
独身者が多い
外来者へのマイナス要因
星空や蛍のイ
メージある
まちおこし団体
の体制が未確立
農業などの現場が
避けられていて
人手が足りない
町民のマイナス要因
■琴浦町の自然豊かさ、歴史・文化の存在意義、数多い特産品については高く評価されています、
これは町民も、町外からの訪問者も満足できるものです。
■しかし、高く評価している一方で、知名度が低い、目玉がないなど大山や砂丘などの名所には
及ばないと考えている町民も多く、琴浦町を根拠なく過小に評価している町民もあります。
◎琴浦町の、交流人口の拡大の方向性は、小さくとも小気味のいい対応とゆっくりと琴浦時間が過ご
せるまち、
「個性的で、小気味の良い、心引かれるまち、琴浦町」とし、これを「4Kタウン」とし
て、不満やマイナスイメージの払しょくに心がけましょう。
4Kタウンでは、①多様な交流 ②優秀な人材の育成・確保 ③町内産品の需要拡大 ④町内施設
の利用向上 ⑤地域の活性化 の「5つの恩K」が得られるまちにすることです。
~ 32 ~
5.誰が、どのように取組むのか
(1)まちネットと琴浦町との協働 ⇒ まちネット3アクションプランや山と海の
あるまちプロジェクトに取組む場合の態勢
この、アクションプランはまちネットの会員による主体的な取組みを基本とし
て実行します。
会員は、従来の取組みを助長しつつ、積極的に連携して主要課題や新規事業など
に取組みます。
まちネットだけでは困難な課題については、プロジェクト態勢を組み、行政との
役割分担することで、格段の効果が得られるものについては、協働のまちづくりを
展開します。
会員で取組
む、従来の 私
基本アクシ
ョン
会員ネットワークと協働による新しいまちづくり
目的の共有
役割の分担
まちネット
【新規領域】
会員同士のネットワーク
会員
協働
会員
琴浦町
私
会員
会員
プロジェクト 私
チームの設立
私 = 会員
①
②
③
④
⑤
信頼と適切な役
割分担によるパ
ートナーシップ
その立ち位置は会員が決める
~まちネットと琴浦町が共に担うまちづくり~
まちネット
琴浦町
豊富な経験を生かした多様な取組み
①まちづくり活動参画の機会提供
アイデアと行動力を発揮した斬新な取組み ②まちづくり活動への支援
広域のネットワークを行かした取組み
③共通の認識を持つための情報公開
地域コミュニケーションを醸成する取組み ④地方創生総合戦略の目標達成
行動し、着実に実現する琴浦力の創出
⑤多くの町民参画の琴浦力の創出
~ 33 ~
6.各プロジェクトを動かす体制
(1)全町的規模の協働 ⇒プロポーザルプランに取り組む場合の態勢
情報公開
琴浦町
PJ チームの構成・運営等のま
ちネットへの業務委託
プロジェクトチーム
(琴浦町内の関係機関、団体、
町民、有識者等により構成)
まちネット
(2)行政と民間の役割分担の一例(建造物のリノベーションのケース) 相応な負担
受益者
要。
の負担
行政の
負担
建物使用条件の確認
建物利用と運営計画の策定
地域住民への説明
内装・設備等のレイアウト
必要な営業什器の据付
※協働だから、すべて補助してもらえる
ものではない、一定の受益者負担が必
協働
公益性・有益性の価値共有
所有者との権利調整
関係法令の調整
許認可手続きの確認
関係者の同意
必要経費の予算化
人材確保の公募
リノベーションの実施
プロジェクト
チーム
まちネット
~ 34 ~
7.まちネット会員の役割
(1)基本は個々の会員活動の展開
まちネットの各会員は、このアクションプランによって新たな、または大きな事
に取組むことが義務付けられるわけではありません、今後も、従来から取組んでい
るそれぞれの活動を充実させていきます。その過程で、他の会員との連携や協力によ
り、地域の活性化を図ります。
そういう意味で、このプランはそれぞれの会員の「行動計画」として策定したも
のです、このプランが傍らに置かれ、忘れられることなく、その都度手にとってまち
ネット会員の指針として確認し、活用していただける様願っております。
33P に示した図の通り、プロジェクトチームは、基本的には「まちネット会員によ
る有志参加型」であり他から強要されることもなく、自主的な意思をもって参画を判
断します。会員のポジションは多様です。
協働のまちづくりの実現は、容易ではありませんがこのような取り組みは、多くの
会員にとって、有益な成果が得られることは間違いありません。
(2)ネットワークを構築する
しかし、従来からの活動といっても、その内容をステップアップさせ、充実させる
事が必要です。まず、会員相互の連携やネットワークを活発に興していきます。
まちネット発足の意味は何か、会員はその意義を確認し、ネットワークをただ単に
看板に掲げるだけではなく、本気で有益なネットワークを張ることが大切です。
まちネット会員自身、まだネットワーク化による効用を十分に実感できていない状
況にありますが、このまちネットアクションプランの策定を契機として、最初は手間
に感じるかもしれませんが、しっかりとネットワークの構築に取り組むことからはじ
まります。
(次頁ステップ&フロー図参照)
(3)各会員活動の充実を
そのような、ネットワーク化を図りながら、活動の充実を図るためには、まず子ど
もたちの参加です。子どもの参加は、最初は地域内の子どもの参加から、次に広域の
子どもの参加など、地域の未来である子ども達の参加を喚起します。
次は、高齢者の参加も意識します。その次は、若者やボランティアの参加を意識し
ます。さらに、障がい者も同様に楽しさを享受できるしくみも考慮します。
(4)ネットワークは会員相互の信頼関係が原点
まちネット会員の心には、まちネット会員になったことで、もともと手いっぱい
の活動に加えて、まちネットの活動への動員や出役など負担が増えることへの警戒
心があるようです。もともと、会員は本業を持って取り組む活動ですから、多忙で
時間に余裕のないのが実情です。
まちネットは、アクションプランの実践により、会員本来の活動が停滞するほどの
負担を強いることはありません、むしろ会員の活動を支援していくことが、まちネッ
トの基本的なスタンスであり、これがブレることはありません。
ただ、ネットワークは機能面(コト)の統合でなく、相互の信頼関係(ヒト)の結び
つきによるものです。会員それぞれが、しっかりと発信し、しっかりと受け止める
ことが肝要です。このアクションプランに取り組むことを契機として、会員相互の信
頼関係が生まれ、共に活動を充実させていくことで地域の活性化を図ります。
~ 35 ~
会員の基本活動の発展的ステップ
従来活動を充実させていくための展開パターンです。
従来活動の継続
広域の高齢者の参加
連携・ネットワーク
化
地域の若者の参加
地域の子どもの参加
ボランティアの参加
広域の子どもの参加
活動への多様な参画
地域の高齢者の参加
企画・運営の充実と地域貢献
※この流れは、会員への強要ではなくまちネット会員の基本ループであり、可能な事から取
組みましょう。それが、地域活性化の着実な方策となります。
アクションプランと会員活動のループ
従来活動の展開パターンとプロジェクト参画のフロー図です
①各会員の様々な
活動計画
②アクションプ
ランの実践
ま ちネッ
ト のサポ
ート
④活動の充実と
地域の活性化
通常は①~④を繰り返し
ループします、案件によって
⑤を通ることがあります
③会員相互のネ
ットワーク化
⑤プロジェクト
等への参画(多
様な形態)
~ 36 ~
8.アクションプランのポイント
このアクションプランには、三つの展開、三つのポイントがあります、これが
スリー
琴浦まちづくりのトリプル 3 です。
ひとつ(資源)
琴浦町の魅力を支える三本柱(みんなの心に刻まれている資源)
自然
歴史・文
化
農畜水産物
ふたつ(行動)
まちを魅力的にする三つのアクションプラン(みんなで行動する)
働く場の創出
プラン
心豊かな生活
創造プラン
自然・歴史発信
プラン
みっつ(創造)
まちネット重点活動山と海のあるまちプロジェクト(みんなで創造する)
大山北麓エリア活
性化構想
琴ノ浦沿岸活性化
構想
~ 37 ~
琴浦町の歴史と食
の推進構想
9. アクションプランとプロポーザルプラン全体解説図
琴浦まちづくりのトリプル3を中心に全体を整理してみると、こうです。
①琴浦町のまちづくりの
原点となる地域資源です。
自然
歴史
文化
農畜産
物
海産物
琴浦町の魅力を
支える「三本柱」
②琴浦町固有の地域資
源を生かしたアクシ
ョンプランです。
◎多くの町民が認識を共有し、琴浦町の風土に
していくことが大切です
元 気
に
働く
心豊か
に
暮らす
まちに
誇りを
持つ
自然・歴史発
働く場の創
心豊かな生活
信
出
創造プラン
プラン
プラン
まちを魅力的にする「三つのアクションプラン」
◎可能な限り多くの町民が参画することが大切です
アクションプランの目指すテーマ
(1) 産業バランス
③アクションプランの
(2) 労働バランス
目指すテーマです
(3) 需給バランス
(4) 人材バランス
◎アイデアを生かして取り組み、しっかりした評価が大切です
(5) 心身バランス
まちネット重点活動 「山と海のあるまちプロジェクト」
④アクションプランの中
(1)山のプロジェクト 大山北麓エリア活性化構想
で、重点活動をプロジェ
(2)海のプロジェクト 琴ノ浦沿岸活性化構想
クト化します。
(3)川のプロジェクト 琴浦町の食と歴史の推進構想
※関係者の強い信念が大切です
プロポーザルプラン
(1)提言 1 産業活性化プロジェクト
(2)提言2 琴浦町と地場産品が輝く津々浦々プロジェクト
(3)提言3 町民の対話と来訪者へのおもてなしプロジェクト
(4)提言4 さりげなく出会いづくり、縁づくりプロジェクト
(5)提言5 移住定住促進プロジェクト
※行政との価値の共有と協働が大切です
~ 38 ~
⑤まちネットだ
けでは解決し
ない重要な課
題を整理し、
琴浦町に提言
します。
10.アクションプランの全体スケジュール
このプランの取り組みスケジュールは次の通りで、プラン目標は5ヵ年とします、そ
して中間段階となる3年目には、プランの従来の成果を表現する事業を据えるととも
に、プラン進捗を検証します。
また、プロポーザルプランは琴浦町との認識共有が基本となり、協働のまちづくりの
観点から、その実現度等を検証し、必要があれば再度提言を行うことも視野に入れま
す。
アクション5ヶ年計画
年度
1
H27
2
H28
3
H29
4
H30
5
H31
プラン
進捗
アクションプラン
プロポーザルプラン
プ
ラ
ン
策
定
・研究会で会員の意見を集約
・プランの策定
・プランの実践
・琴浦町への提言
・会員の行動計画の周知徹底
・次年度活動計画の策定
実
行
初
期
・山と海のあるまち PJ 関係者協議
・協働のまちづくりの調整
・プロジェクト態勢の検討
・プロジェクトマネジメント強化策
・会員の活動参画度の確認
(まちネット事務局体制)の調整
・会員活動のサポート
・必要事項の予算化
・プラン進捗の確認
・新規会員の加入促進
中
間
検
証
期
・実施2ヵ年の活動評価
・まちネット事務局態勢の検討
・会員のプランへの意見の集約
・アクションプランの見直し
・まちネット中間行事の開催
(会員総意の地域イベント)
活
動
仕
上
期
目
標
達
成
期
・琴浦町へ提言
・プラン内容の検討
・アクションプランとの関連が深
い事項についての検討
・地域創生総合戦略との調整
・プランの中間検証
・プロポーザルプランの追加と見直
し検討
・まちネットと琴浦町との役割分担
の確認
・プロポーザルプランの進捗検証
・プロポーザルプランフォーラムの
・アクションプランの検証
開催(県、町、センター、大学、識者、
・会員の活動参画度の確認
会員他)
・アクションプランフォーラムの
開催(県、町、センター、大学、識者、
会員他)
・地域の課題改善取り組み検証
・会員行動計画とネットワークの
構築実績検証
・プロポーザルプランとの総合達
成度の検証
・プラン集大成行事の開
~ 39 ~
・協働のまちづくりの実現度評価
・アクションプランとの総合達成度
の検証
11.琴浦まちづくりテーマソング
山と海のあるまち
作詞 和田芳治
作曲 岡田敬子
山と海のあるまちに
生きている私にできること
山で遊ぶ 海で遊ぶ
山と海をつなぐ
川のように 川のように
流れ続ける
山と海のあるまちに
生きている私にできること
山で学ぶ 海で学ぶ
山と海をつなぐ
川のように 川のように
育み続ける
山と海と川のあるまち琴浦 そこにあなたがいて
これ以上何があればいいと言うのでしょう
ナイモノネダリハシナイ 宝探しはない
ある物を 人の知恵と技 そして汗で
汗で宝にするのがまちづくりです
しあわせづくりです。
山と海のあるまちに
生きている私にできること
山で謳う 海で謳う
山と海をつなぐ
川のように 川のように
謳い続ける
川のように
謳い続ける
川のように
~ 40 ~
和田氏歌唱バージョン
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