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ピアノ音楽講座Ⅱ
ピアノ音楽講座Ⅱ 担当教員 前期:諌山 隆美 後期:那須田 務 配当年次 期 間 対象コース 科目分類 単 位 科目コード 講 義 3・4 通 年 PF 専門選択 4 1442 1 主題・到達目標 授業計画 授業概要 1 3 4 5 6 7 成績評価の方法及び基準 8 10 授業で使用するテキスト・参考文献 11 12 前提科目 13 履修の条件・クラス分けの方法(履修者への要望等) 14 前期:学ぼうとする意志の強い学生を望みます。 後期:諌山先生と同様です。学習意欲をもった学生を 歓迎します。 15 95 チェンバロのルーツと考えられるプサルテリウム、チターについて ドルチェ・メロス、ガイゲン・ヴェルク、ダルシマー、 パンタレオンなどピアノの前身と考えられる様々な楽器 やクラヴィコード、タンジェントピアノなど クリストフォリの発明~現代のピアノに直接繋がる楽器 の発明者とされるクリストフォリについてや当時の紹介 記事、現存するオリジナル楽器、アクションについて概 説するとともに、CDで演奏を聴きます。 ドイツへの伝播~ジルバーマンとバッハ。ジルバーマン がフォルテピアノを製作した経緯やその楽器の特徴、バッ ハとの関わりについてお話し、ジルバーマンの楽器で演 奏されたバッハの楽曲を鑑賞します。 18世紀後半から19世紀初頭までのイギリスのピアノの発展~ ジルバーマンの弟子たちは師の没後にイギリスに移住し、そ こで楽器製作を始めます。当時のロンドンで活躍したメー カーやイギリス式アクションの発展の過程について学びます。 シュタインによるウィーン・アクションの完成。シュタイン の鍵盤アクションの模型を用いてその仕組みを解説します。 モーツァルトとハイドンのピアノ~モーツァルトやハイ ドンはどのようなピアノを弾いていたのか、文献資料や 音資料を用いて学びます。 ベートーヴェンのピアノその 1~ベートーヴェンはおよそ32曲 のソナタの他、協奏曲や変奏曲など様々なピアノ曲を作曲して いますが、その都度当時の最先端のピアノを弾いていました。 ベートーヴェンが生涯において弾いたピアノを楽曲や楽器の機 能と関連づけながら見ていきます。初期から中期作品まで。 べートーヴェンのピアノその 2~後期作品や室内楽、協奏曲など。 シューベルトのピアノ~ 19世紀前半に活躍したドイツ・ウィー ン系の作曲家たちが弾いた可能性のある楽器について考察し、 その時代のウィーン式ピアノの発展の過程を辿ります。 ショパンのピアノ~ショパンがワルシャワやウィーンで、 あるいはパリに移住してから好んだピアノについて、ショ パンの手紙や同時代人の証言等をもとに紹介し、それら の楽器で演奏されたCDを聴きます。 シューマンのピアノ~シューマンが弾いたピアノについ て考察し、それぞれの楽器で演奏したピアノ曲や歌曲、 協奏曲を鑑賞します。 19世紀後半のピアノの発展と作曲家たち~ 19世紀後半の ピアノの発展について概説した上でこうしたピアノの演 奏によるブラームス、リスト、ドビュッシー、ラフマニ ノフらのピアノ曲を聴きます。 アメリカのピアノの発展とその影響~ピアノはスタインウェ イらの技術革新によって現代のピアノへと発展します。アッ プライト・ピアノの誕生を含めた20世紀における発展のプロ セスを概説し、20世紀前半のピアノによる演奏を聴きます。 現代のピアノの特徴および、これまでの講義のまとめ。 3 4 5 専攻科科目 9 「ピアノ音楽講座Ⅰ」の単位修得済の学生 7 2 教養科目 授業時間外の学習(予習・復習について) 前期:必要に応じてご紹介します。 後期:毎回プリントを配布し、必要に応じて参考文献 を紹介します。 6 1 全コース共通 選択科目 2 前期:学期末試験(評価の70%) 授業への参加姿勢(評価の30%) 後期:学期末試験を実施します。評価の割合は、出席 お よ び 授 業 参 加 の 姿 勢(60 %)、 筆 記 試 験 (40%)とします。 5 J.S.バッハ スカルラッティ、ヘンデル、ハイドン モーツァルト、ベートーヴェン ウェーバー、シューベルト、メンデルスゾーン ショパン、シューマン、リスト フランク、サン=サーンス、ビゼー、デュカス、アルカン ブラームス、グリーグ、ヤナーチェク、シベリウス、レーガー バラキレフ、ムソルグスキー、チャイコフスキー、メトネル フォーレ、ドビュッシー、サティ、ラヴェル スクリャービン、ラフマニノフ、ゴドフスキー アルベニス、グラナドス、ファリャ、イベール、ミヨー、プーランク アイヴス、ヴィラ=ロボス、ガーシュウィン、バーバー、ヒナステラ シェーンベルク、ベルク、ウェーベルン、バルトーク、 シマノフスキ、ヒンデミット ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、カバレフスキー、ショスタコーヴィチ メシアン、デュティユー、リゲティ、ブーレーズ、武満、カプースチン [後期] 授業ごとに、次回の予習や復習の内容について伝え ます。 4 13 14 15 前期 各回作曲家毎にピアノ曲を分類し、曲目リスト とともに作品を紹介します。抜粋してCDで曲 を確認しながら、個別作品の特徴や作風、作品 の重要性や演奏の難易度、作曲家による作風の 変化、必要な場合は楽譜の種類、作品番号など の知識にも触れていきます。学期末試験は行わ ず、指定内容のレポート作成を予定しています。 後期 誕生から現在までのピアノの発展のプロセスを、 ピアノ音楽史上重要な作曲家の作品と関連づけ ながら学びます。写真やアクション・モデル、 それらの楽器で演奏したCDなどを用いますが、 実際に音や響きを耳で確かめ、感じ、考え、話 し合うことによって、より深い理解が得られる と考えています。 3 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 教職科目 2 [前期] コース別 専門科目 前期 ピアノ曲概論~60人の作曲家の作品 大学でのレッスンで取り組むピアノ曲には限りがあ ります。広くピアノ曲に触れることによって様々な 作品を知り、興味を持ち、接する機会を増大させ、 ピアノ曲の網羅的知識を得ることを目標とします。 後期 ピアノの歴史 ピアノが音楽史に登場したのはおよそ1700年頃です。 その後、現代の形になるまでに、構造やアクション など様々な変化を通ってきました。現在のピアノは その最終的な形ですが、近年は古楽器演奏の隆盛に 伴い、発展の過程に存在した様々なピアノの前身 (フォルテピアノ)も、それ本来の意義と価値が認 められています。モーツァルト、ベートーヴェン、 シューベルト、ショパンが弾いたピアノはどのよう なものなのか。ピアノの歴史や楽器の構造、サウン ドの特徴を知ることは、必ずや演奏や鑑賞に役立つ ことでしょう。 Ⅱ シラバス 授業形態