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第37回感門之盟
~歩みは前に、縁は四方に~
今年の夏雲は世田谷にゾッコンなのでは…と思われるほど
局地的な雨の多かった8月。ISIS編集学校の拠点、豪徳寺も
雨に濡れる日が続きました。
しかし、ISISは雨ニモマケズ、風ニモマケズ。スタッフ一同の
熱意が天に届いたのでしょうか。 8月24日は時折雨雲が様子
顔を覗かせるも穏やかな天候の中、節目の30期[守] 卒門を
祝う感門之盟が開催されました。
会場は豪徳寺ISISの1階、本楼。松岡校長の「皆を翻弄し
たい」との思いが込められた空間は、まさに本の迷宮です。
午後1時30分。参加者が続々と集まり、場内に熱気が高ま
る中、壇上スクリーンいっぱいに映し出されたのは、あらゆる
「型」を集めた型尽くし映像。[守]の編集稽古で「型」と遊んだ
日々を重ねたオープニングです。
『第37回 感門之盟 』
いよいよスタート!
◎ 第一部 ◎
まずは学林局・佐々木千佳 局長よりご挨拶の言葉、そして37回感門之
盟のテーマが紹介されました。
型と遊び時には格闘し…そして晴れて今日、感門之盟にお集まりいた
だきました。ご卒門おめでとうございます!
本日の感門之盟のテーマは、『歩みは前に、縁は四方に』。
30守という節目の期に似合う言葉として、学衆さんから寄せてくださっ
た回答の1つを選びました。
皆で思いや言葉を持ち出し合い、前に進み、新しいものが広がってい
けるような時間を過ごしてくだされば、と思います。
松岡正剛校長からも、喜びのメッセージをいただきました。
全容はこちらに掲載していますので、ぜひ御覧ください。
それにしても30守、よくここまで来たなと思います。(中略)
いざ感門之盟がはじまったばかりの今は、よく分からなかったかもし
れません。でもここからもっとよく分からないことが起こります(笑)。
校長、なにやら企んでいるご様子…。参加者は本楼のように翻弄され
てしまうのでしょうか。
第二部では、感門之盟の名物『校長校話』も待っています。
編集のエッセンスがギュッと凝縮された1日をご堪能ください!
■ 30期[守] 卒門式 ■
卒門式を前に、冨澤陽一郎 学匠が30期[守]のお稽古ぶりを振り
返りました。
みなさんのびのびと回答され、8割が卒門という優秀な成績を残し
た期でした。
また、どの教室も非常に個性的で面白かったと思います。
ただ、欲を言えばコンスタントにスピードを上げていく、そんな稽古
のし方をする学衆さんがもっと増えてほしかったな…(笑)
感門表授与
続いて、師範代の感門表授与へ。
担当師範から師範代へ、素晴らしい教室であったことを称える「感門表」が授与されます。
師範の言葉を受け、師範代も学衆のみなさんに向けてメッセージを贈ります。
■チーム アクシス2■ 真武信一 師範
月代蔵前教室/阪本裕一 師範代
真武:「逞しくなったイクメン師範代。師範代の原点ともいうべき姿を
見せてくれました。」
4ヶ月間の編集稽古の経験が、今までの自分を超えさせてくれた
と感じてます。守はまだまだ編集の入り口。学衆さんもそう感じてく
れて、中には『破へ進む』と嬉しい宣言をしてくれた人も。
ミカタ普請教室/高橋美絵 師範代
真武:「手渡す方法は多様性に満ちて、しかも明晰・明快。指南キレ
と懐の深さに学衆さんもゾッコン。」
教室を茶室に見立てると、師範代は亭主に当たるのだろうと思っ
ていましたが、実際お茶を点てるのは学衆さんの方。学衆さんのお
点前をしっかり味わうのが師範代の役目だと気がつきました。
■チーム 人参フラクタル■ 鵜養 保 師範
ふくふく望成教室/鈴木康代 師範代
鵜養:「理想じゃなくて、憧れが実現した教室。サロンのような癒しの空
間は、学衆さんを虜にしましたね。」
一途に稽古に向かった教室でした。みんなの思いが響き合い、名
句「歩みは前に、縁は四方に」が生まれました。教室の名の通り、変
化の望みになったと思います。
鏡面カレー教室/野村英司 師範代
鵜養:「師範代独特のモードが教室を包み込み、回答を称え合い、世の
中を語り合う無二の場となりました。」
寝ても覚めても教室と指南のことを考えていました。指南をしている
と、時々情報と自分の境目が分からなくなって混乱したりも…。そうい
う時こそ型が必要。瞬間にも型がある。
■チーム カラ★コロ■ 鈴木亮太 師範
ぽたら日乗教室/今井暦矢 師範代
鈴木:「多彩な指南と度量の深さ。師範代の熱意が通じ、学衆さん
から指南お替りコールが(!)」
久々の師範代ロール、やってみて「こんなに楽しかったのか!」と
再発見しました。回答を通して、教室の人数分の視点を独占状態で
見ることができる、こんなに贅沢で楽しいことはありません。
無双ジェネシス教室/高 英生 師範代
鈴木:「高い志で掲げた無双の剣は時に空を切ることも。丁寧な指南
を届け続け、唯一無二の師範代となりました。」
編集術は人生を切り開くための矛であり盾。また人生は編集その
ものだと思っています。学衆の皆さんも、編集稽古で得た編集術を
錆付かせることなく、その先へと突き進んでください。
■チーム 縁芯labo■ 西岡能範 師範
音劇コスモス教室/稲田早苗 師範代
西岡:「悩みを抱えていても絶えず師範代として輝いていたこと
が、全員卒門という満開の花を咲かせました。」
師範代をやってみて大変さもありましたが、守・破の学びが深まり、
より満足感も得られました。先達の方が口々に仰る通り、師範代って
本当に面白いロールです!
千載群体教室/立岡 茂 師範代
西岡:「持ち前の身軽さと卓越した編集術で学衆を導いた手腕はお見
事。師範代の編集学校スピリットは学衆にしっかり届いていますよ。」
※立岡師範代は当日ご欠席につき、メッセージを割愛しております。
師範代の熱い思いは、卒門証という形で学衆さんに手渡されました。
■チーム SIDE-C■ 八田英子 師範
べっぴん柘榴教室/鈴木貴三 師範代
八田:「師範代と学衆の熱いぶつかり合い…酸いも甘いも味わい尽くし
た贅沢な師範代ロールでしたね。」
師範代になってみると、学衆さんから送られる回答が凄く嬉しい。
自分が学衆だった時には味わえなかった感情を沢山いただきまし
た。ぜひ、この感動を皆さんにも味わってほしいです。
越境アルス教室/矢萩邦彦師範代
八田:「師範代の編集的世界観を惜しみなく差し出していましたね。勧
学会での規格外企画は、この教室ならでは。」
活字の力に驚きました。4ヶ月間お稽古を続けていくと、無機質な
文字なのにだんだん皆の人柄が見えてくる。デジタルの向こうにア
ナログなロマンが感じられました。
■チーム Go-ToKK■ 景山和浩 師範
半食半哲教室/廣瀬良二 師範代
景山:「体操選手のように美しく一本筋が通った指南はまさに絶品。
学衆を見事に卒門へと導きました。」
最初に立てた方針が吹き飛ぶぐらい、教室に夢中になりました。
全く違う環境の人同士が同じ時間に同じ方法を学んでいくのは貴
重な体験。ぜひ今後に活かして欲しいです。
アタリ磊々教室/内田文子 師範代
景山:「師範代の呼び名が軽やかになるほど、指南は刺激に満
ちていきました。文句なしに最高の教室。」
学衆さんには、磊々としたところを出してもらおうと決めていまし
た。楽しくて学び足りない…との声も。編集の道はまだまだ始まっ
たばかり、これからも楽しんでください。
■チーム 空色ピース■ 渡會眞澄 師範
未知既知余地教室/内田 墾 師範代
渡會:「人間臭い編集にあふれたとびきり素敵な教室。師範代のひ
たむきさが『春と修羅』の青い照明と重なりました。」
教室名は校長からの謎かけ。指南をしていく内に、回答(既知)の
向こうに学衆(未知)が居て、双方を見ている自分の中にフッと浮か
び上がるもの…それが余地ではないかと気付きました
推命道観教室/竹川智子 師範代
渡會:「機を捕らえて風を起こし、見事に駆け抜けました。悩みを押し隠
し軽やかに振る舞えたのは、教室への強い思いがあったからこそ。」
特に教室の雰囲気を決めず、学衆さんたちには自由に遊んでも
らい、時々足並みを揃えてもらうようにしました。皆さんの珠玉の方
法を拝見できて、とても楽しい4ヶ月でした。
先
達
文
庫
授
与
こちらも名物コーナー。読書の達人である松岡校長が自ら選本、文庫著者とタッグを組んで師範代に
メッセージを贈るという贅沢な企画です。
今回は更に趣向を凝らし、各教室のお稽古ぶりを「夏のレジャー」に見立て、4つのチームに分けまし
た。お題とリアルをリンクさせる粋な演出です。編集稽古008番、024番…懐かしいですね~。
見立てを担当した福澤美穂子 番匠は、「個性が強くて、なかなか4つにまとめられなかった(笑)」との
ことですが、そこは番匠、校長も感嘆する見事な見立てでした!
◆チーム ビーチバレー◆
そのこころは… 「爽やかな海、照りつける太陽、輝く笑顔…
師範代を中心に熱~い方法のボールが飛び交いました」
ふくふく望成教室
鈴木康代 師範代
『くらしのうた』
宮尾登美子・大原富枝・篠田桃紅・
馬場あき子・十返千鶴子
べっぴん柘榴教室
鈴木貴三 師範代
『ふふふ』
井上ひさし
推命道観教室
竹川智子 師範代
越境アルス教室
矢萩邦彦 師範代
『宇宙はぼくの手の上に』
フレドリック・ブラウン
『学術都市アレキサンドリア』
野町 啓
そのこころは… 「夜空を彩る花火のように華やかかつ技巧的。
期待を裏切らない職人魂が師範代の中に息づいていました」
◆チーム 花火大会◆
ミカタ普請教室
高橋美絵 師範代
鏡面カレー教室
野村英司 師範代
『日本の職人』
吉田光邦
『カレーライスの誕生』
小菅桂子
ぽたら日乗教室
今井暦矢 師範代
月代蔵前教室
阪本裕一 師範代
『王権と物語』
兵藤裕己
『知の遠近法』
山口昌男
◆チーム 山登り◆
そのこころは… 「地味で少し辛いけれど、道中にはそこかしこに喜びが。
苦労して登った頂上の景色は格別だったはず」
未知既知余地教室
内田 墾 師範代
『バガヴァッド・ギーターの世界
― ヒンドゥー教の救済』
上村勝彦
千載群体教室
立岡 茂 師範代
『世阿弥の言葉
― 心の糧、創造の糧』
土屋恵一郎
無双ジェネシス教室
高 英生 師範代
『ぼくは散歩と雑学がすき』
植草甚一
◆チーム 縁日◆
そのこころは… 「親しみやすさの中に、一点の妖しさ。
親密感がありながらドキドキが詰まった教室でした。」
音劇コスモス教室
稲田早苗 師範代
『歴史のなかの女たち
―名画に秘められたその生涯』
高階秀爾
アタリ磊々教室
内田文子師範代
半食半哲教室
廣瀬良二 師範代
『私語り樋口一葉』
西川祐子
『シュレディンガーの猫は元気か
―サイエンス・コラム175』
橋元淳一郎
師範色紙授与
陰に陽になり教室を見守ってきた師範へは、何と松岡校長直筆の
書が贈られます。
ただし、これは新師範限定。2期以上ロールを勤められた鈴木亮
太 師範・渡會眞澄 師範には別のプレゼントが。
今回は[守]30期記念として、校長がデザインした「師範」Tシャツが
贈られました。正に師範のためだけの逸品!
鈴木師範、早速おしになりました。誇らしい笑顔です。
続いて新師範・番匠へ書の授与。一部ではプレミアが付いていると
噂の、校長の貴重な書。「書は、誰かのために書くことにしている」と
いう校長の言葉に、胸が温まります。
師範のお人柄や指導スタイルから、「これぞ」という言葉が贈られ
ました。
◆スバル大好き!編集エンジンは常に全開な
鵜養 保 師範へは…「四輪力」
◆ISIS婚を果たし、近々イクメン師範へとシフトする
西岡能範 師範へは…「囲」
◆クラウチングスタイルで(!?)教室を見守っていた
八田英子 師範へは…「媛」
◆学衆さんと寄り添い、見事に30[守]を包み込んだ
福澤美穂子 番匠へは…「福番澤匠」
感激のあまり、校長とハグ!これもまた感門之盟の名物です。
★彡 卒門七星 ★彡
感門表授与、そして先達文庫・色紙授与が終わり、いよいよ学衆の皆さんへ卒門証が手渡されます。
ここからは各チームに分かれての授与式。チームが7つあることから、「卒門七星」と名付けられました。
1階の本楼と2階の学林堂に、星に見立てた7つの提灯が設けられ、提灯の下で師範代自ら卒門証を読み上
げていきました。お稽古ぶりを一種合成したり、スパイスに見立てたり…。各教室の師範代は[守]の4ヶ月を振り
返りながら、学衆さん一人ひとりに編集を凝らした珠玉の言葉を贈り届けました。
師範代から心のこもった卒門証を受け取り、学衆の皆さんはちょっぴり照れくさく、そして誇らしげな満面の笑顔。
お互いに「どんな言葉を貰いました?」と見せ合うなど、思い思いに感動を分かち合う姿や、お世話になった師範
代へ花束をプレゼントする光景がそこかしこで見られました。
編集学校が一等星の輝きに満たされた素晴らしいひと時でした。
Coffee Break
卒門証授与の興奮冷めやらぬ中、ブレイクタイムへ。
師範・師範代・学衆が入り混じり、コーヒーを片手に熱く語り合いました。
「次の[破]ってどんなコース?」「師範代になるためには?」などなど、今後の
学びについての情報交換や、「すごく楽しい!」「先達文庫が羨ましい!」と感門
之盟の感想が交わされました。
実はこの時、裏でとある企画の準備が着々と進んでおりました。
どうやら、ブックカバーがかかった文庫本と、「逢冊札」なるお札が関係してい
るようですが…?
■ ISISコースMAP
~歩みは前に~
■
無事に卒門できたとなると、今度は次の学びに意識が向かうのではないでしょうか。
[守]を出て、次は[破]へ…その道筋までは何となく想像できても、その後はどんな学びに進んでいけば良いか、
今ひとつ明確なビジョンが持てないかもしれません。そんな卒門したての学衆のみなさんへ向け、コース紹介の
場が設けられました。ISISには実に多彩なコースウェアが用意されています。
[破]
まずは直近の[破]から。「自分が大きく変化できたのは[破]のお陰」
と振り返る鵜養師範。カリキュラムに沿って、ご自身の体験を語りま
した。
文体編集術:文体を借りながら自分のことを書くことができた。
言葉にできなかった家族の思い出が書けたのは大きな喜び。
クロニクル編集術:歴史に自分を織り交ぜることで、自分本位
の感情が抜けていった。初めて自分を客観的に見れたお稽古。
物語編集術:自分と関係のない世界を書いていても、自分の物
語になっていく。冒険をしながら生きている自分に気付く。
プランニング編集術:まさしくマルチタスク。師範代のようにポリ
ロールができるようになる秘訣がある。
続いて、渡會師範からもひと言。
[破] は[守]とひと続き。カリキュラムのそこかしこに[守]で学ん
だ『型』が潜んでいる。現実や物語の世界でどう使われている
かを感じ取り、掴みとってほしいです。
[花伝所]
[破]を突破した後は、様々なコースに分岐していきます。1つ目
は師範代養成コース[花伝所]。学衆が師範代になっていくプロセ
スを、福澤番匠が映像を交え紹介しました。
花伝所は変化の種子を育てる場所。学衆として学んできた
事を、視点を変え新たに発見する。その方法が身に付くのが
[花伝所]です。学びかたを学ぶことで、人は大きく変化します。
[
離
2つ目は門外不出の世界読書奥義伝[離] 。今回は9[離]
から、金宗代 半東が駆けつけて下さいました。謎に包ま
れた[離]の世界を、ほんの少しだけ見せて頂きました。
]
[守]・[破]の稽古で学んできた数々のお題。その仕組
みが、[離]の学びの中で一気に分かる瞬間が来る。編集
によって、読書によって世界と繋がっていく。こんなに面
白い「本気」の遊びは他にありません。
3つ目は、双子の[遊] コース。木村久美子 学匠が映像を
交え、編集で思い切り遊ぶカリキュラムを紹介しました。
遊
]
物語講座は[破]の「物語編集術」を進化させたコース。1
つの題材から3種類の物語を作ったり、ある年の事件や人
を取り上げて物語を作ります。10人の師範と共に練り上げ
た、ISIS自慢のカリキュラムをお楽しみください。
[
風韻講座は日本語の定型句と編集術を組み合わせた
コース。歌人小池純代 師範が全カリキュラムを組んでいま
す。募集がかかると即座に定員が埋まってしまう人気講座。
■ ~30歳記念~ 守ISIS STORY ■
コースMAPを手にして、次の学びへの期待が高まったところで、 [守]の30期記念コーナーへ。編集学校では、
実に30回に渡り沢山の学衆さんが入門し、卒門されました。まずは、その歩みをざっとご紹介しましょう。
ISISクロニクル
●2000年、「ISIS編集学校」が誕生。1期生からは初の師範代が。2002年に全員卒門
を果たす教室が出現し、その後も記録が伸びて2004年には各期の平均卒門率が
80%超えに。2005年の師範代養成コース[花伝所]の開設で、「人から人へ方法を手渡
す」編集学校のあり方が確立されました。
●2003年の編集学校地域支所の開設を皮切りに、編集学校は学びの成果をリアルへ
と還元し始めます。「ミメコン」や「ASHIMO 編集アワード」の開催で編集術の楽しさを
伝え、時に「三冊屋」や「松丸本舗」で既存の書店の概念を打ち破り、「プランニング編
集術」や「物語編集力」の発刊で凝縮された編集術のエッセンスを伝えたりもしました。
●2013年、記念すべき30期を祝ぎ、ISISは更に歩みを前に進めて参ります。
30期までの歩みの中で、様々なドラマが生まれました。「私は誰でしょう?」モニ
ターに写真が映し出され、彼らがどんなドラマを生み出したのか紹介しました。
●スベスベお肌の青少年…実はこの方、最年少(中学2年)で入門した学衆さん。
●笑顔が眩しい3姉妹…実は親子三代で入門し、見事卒門を果たした編集家族。
●嫣然と微笑む美女…実はこの方、28期[破] AT賞の大賞二冠という偉業を達成。
●朗々と歌うイケメン…実はこの方の教室名が3代先まで受け継がれ、最長記録。
ロール曼荼羅
レコードホルダー
“Who am I ?”
編集学校では、役割ごとに特有のロール名が付けられています。
その一部をここでちょっとご紹介しましょう。 学衆さんにとって最も身近なロー
ルに、「師範代」、「師範」がありますね。その他にも、期全体を見守る「学匠」、
学匠をサポートする「番匠」。各コースを跨いで情報を橋渡しする「輪匠」など。
学びの場が変わると、ロール名も変化していきます。それらを全てカウントする
と、優に50を超えます。つまり、これだけ沢山の方々が編集学校に関わり、学衆
さんの学びをサポートしているのです。
第1期から早13年…栄えある1期生の学衆さんは、その後どんな活躍をされてい
るのでしょうか?お二人の元学衆さんに1[守]を振り返り、30[守]、更にその先の展
望を語って頂きました。それにしてもこのお二人、見覚えが…?それもそのはず。
現在も編集学校と深~い関係をお持ちです。
1期生メッセージ
[花伝所] 田中晶子 所長
1期は学びの仕組みこそ違いがありますが、学んだことは一
緒でした。これまでに誕生した師範・師範代は今や編集アス
リート。彼らの第一歩もまた、[守]の学びからでした。学んだこと
を実践し続けたから変わることができたのです。今後も[守] や
[破]で、またその先のコースで、人が変わり続ける姿が見られる
ことでしょう。
[守] 冨澤陽一郎 学匠
編集学校はずっと変わらず「変わり続け」てきた。だからこそ、
今まで続いてこれたんだと思います。そして、何かをやり遂げた
時、頑張ったことを誰かに報告できるのは幸せなこと。編集学
校の感門之盟は、まさにそんな報告の場です。これからも門に
入り出ること、その喜びを共に祝い合える場であり続けることを
祈っています。
1期生のメッセージを受け、できたてホヤホヤのロールに着任された吉村堅樹
林頭から、変わり続けるISIS編集学校の「これから」を語っていただきました。
林頭メッセージ
私も元は20期[守]の学衆です。学びを進めていくうちに、縁あっ
て編集学校の運営に携わることに。「歩みは前に、縁は四方に」を
実感しています。編集学校はこれからも様々な取り組みに挑戦し、
歩みを前へと進めていきます。林頭も縁を広げるべく、手を差し伸
べていきます。皆さんも是非この手を取って下さいね。でないと、
「林頭」は悲しくて「淋頭」になっちゃいます…。
Inter Booking & Break time
2度目のブレイクタイム…の、その前に。
お楽しみ企画発動!その名も「インターブッキング」。いよいよ、あの謎の文庫本の出番です。
実は参加者には前もって、お名前とメッセージを書き添えた文庫本をご用意いただいていました。会
場で本をお預かりし、中身が見えないようにカバーをかけてシャッフル。参加者一人ひとりに引き換え
の「逢冊札」をお渡ししておりました。このお札をスタッフに渡すと、本の中から縁な1冊をお持ち帰りで
きるという仕組み。用意された本の中には、文庫という掟を破った豪華装丁本や、中身が真っ白な文
庫ノートなど驚き本も。これらを手にするのは、果たして…?
ドキドキワクワク、縁な本に出会うことができて、皆さんご満悦の表情です。
軽食を楽しみつつ、「どんな方の本でした?」とメッセージを見せ合う姿があちこちで見られました。
Inter Booking ~合縁奇縁~
縁な本を手にすると、今度は自分の本がどんな縁を作ったか気になってきます。
福澤番匠のご縁を辿ってみましょう。番匠の本はアタリ磊々教室の川野辺さんへ。川野辺さんの本は、
音劇コスモス教室の川瀬さんへ。そして、川瀬さんの本は…なんと福澤番匠の手に渡っていました!
縁とは実に不思議なもの。くるりと一巡りし、幼心で繋がった素敵な三冊が出来上がりました。
福澤番匠本は
「青い鳥」。
川野辺さん本は
「星の王子さま」。
川瀬さん本は「大
人のいない国」。
◎ 第二部 ◎
日が傾き、暑さも和らいだ頃。感門之盟第二部が始まりました。まずは編集工学研究所の野村育弘 社長
より、お祝いの言葉をいただきました。
30[守]の皆さん、ご卒門おめでとうございます。
国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは、ご自身の経験から
「(問題解決には)多様性を受容することが重要」と強く
語っています。
編集学校も思いを同じくしていて、まず最初に多様性を引
き出すことを学んでいきます。教室の仕組みも多様性を感
じられるように出来ており、そこで様々な考えを知り、多
様な自己を発見できるようになっています。
しかし、現実世界では多様さを感じるのは困難なこと。手
堅さ単調さに慣れて、個性も平板になってしまいがち。実
はこの状態は世界でも広がっていて、情報や価値観は多様
性を失いつつあります。
それを食い止めるためにも、編集術の多様性を積極的に現
実世界へ持ち出していって欲しいのです。編集学校では、
これからも皆さんの中の多様性を発見できるお手伝いがで
きれば、と考えています。
■校長校話「エディトリアリティーわが編集術ー」■
再登壇した校長は「師範」Tと帽子でモードチェンジ。ダンディでありながらどこかアクティブな装いです。それもそのはず、
今回は30[守] 記念に、板書を交えながらの校話。
どうやら校長の遊び心もふんだんに盛り込まれている様子です。
場内の期待と興奮は最高潮。感門之盟最後にして最大のプログラム、
「校長校話」が始まりました。
エディターシップを生涯の仕事(生き方)にしようと決めた僕にとって、編集学校はドキドキするような
作品。
「仕上がらないもの」に仕上がっていく場に、「自分」が溶け込んでいる。だから感門之盟ほど楽しく、
我がことのように胸を打つ場はないと思っています。各期、各コースが複雑に絡みながら大きなうねりとなっ
て前進する、これほど大乗仏教的に感じる事象はそう無い。
記憶が形成される瞬間、既にバイアスがかかっている。あの時こうだった、と考えただけ、フィードバック
にズレが生じるからだ。これまでに生きてきた記憶や経験と、現在頭のなかで起きていること、それらはどう
やって
褄を合わせているのか?それを探り形に残そうと、僕は「記憶ノート」を取るようになった。これが
編集工学の第一歩となった。
「ぼくが体験した編集的事件」「ぼくらが体験している無数の「する」には、実は全歴史が詰まっている」
「実践してきた編集テクニック」…60分間、高速語りが続きました。
「感門之盟は特別な1日。まして、皆にとって初めてのコース[守]を終えたことは、もっと特別なこと。
単に稽古を全番やり通しただけではない。全人生における38番をここに修めたと言っても良いと思う。
これからも編集術を活用し、活躍していって欲しい」。
そして、歩みは前に…
魔法のような1日も、いよいよ終わりです。皆さんちょっぴり寂しそう…。でも、前へ前へと歩み続け
れば、必ず再び集うことができるでしょう。
最後の記念撮影、掛け声は「やっぱりこれしかない!」ということで…
「歩みは前に、縁は四方に!」
2013年8月24日 第37回感門之盟 第30期[守]卒門式
感門レポート
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