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資料1可搬型高エネルギーマルチビーム源
平成28年6月23日 文科省核不拡散・核セキュリティ作業部会 資料1 可搬型高エネルギーマルチビーム源 東京大学大学院工学系研究科原子力専攻 上坂 充 内容 1.東大原子力専攻における電子ライナック の開発と利用 2.950keVXバンド(9.3GHz)ライナックX線源 3.3.95MeVXバンド(9.3GHz)ライナックX線・ 中性子源 4.福島1Fサイトでの燃料デブリ中の 核物質分析の可能性 東京大学における3ステージ小型加速器開発 Sバンド(2.856 GHz)フェムト秒ツインライナック ピコ秒ライナック・レーザー同期による原子炉水・超臨界圧水化学分析システムの確立 Femtosecond Beam Scienceの創成 小型・可搬型Xバンド(9.3-11.424GHz)ライナックの開発のその場検査開始 医療イメージング用 コンプトン散乱単色X線源 12 TW 50 fs Laser 各種プラントその場検査用 950keVX線源 橋梁その場検査用 3.95MeVX線源 レーザー(400THz)加速システム ファイバーレーザー 光ライナックナノサイズ 電子ビームによる 先進放射線生物学へ ピンポイントX線がん 治療用6MeVX線源 可搬型950keV XバンドライナックX線源 超小型電子銃から発生の電子はXバンド(9.3GHz) 超小型電子ビーム 加速管で加速 ターゲットに衝突 X線50mGy/min@1mを発生 主要仕様 電源部 X線源部 マグネトロン部 運転周波数 RF源 入力RF電力 パルス幅・繰返数 加速管全長 ビーム電流 電子ビーム集束方式 X線発生強度 電子銃電圧 電子銃 9.3 [GHz] マグネトロン 250KW 3 [μs] 、330 [PPS] 25 [cm] 64mA以上 RF集束方式 50 [mGy/min] at 1 [m] 20KV 三極管 3ユニットでの構成:電源ユニット・冷却水系, X線発生部, RF部(9.3GHz マグネトロン) ↑1ユニット当たり約50kg=可搬性を実現 東京大学950 keV X線源のその場透視検査実績(平成25-27年度、9回) 土木研究所/国土技術総合政策研究所 委託研究H25,26 化学工場桟橋鉄筋ンコンクリート 化学工場反応塔 内部構造 内部液面の 動画像取得 5 950keVX線源妙高大橋検査速報(H27.11.4-6)上坂 950keV準2色X線ラインセンサシステム CsI検出器 ミラー付プリズム 高エネルギX線 CWO検出器 フィルタ 超小型加速器X線源 低エネルギX線 試料 検出器 最適化 低エネルギX線 CsI検出器 ピークエネルギ:74keV CSI検出器 CWO検出器 高エネルギX線 CWO検出器 ピークエネルギ検出器:251keV 2色X線同時測定⇔検出器改良: ミラー付プリズム→並列配置型検出器 X線エネルギ感度 ポリエチレン隠匿材 鉛 ポリエチレン 5 mm 20 mm 鉄 10 mm 25 mm 15 mm 鉛(紫) 鉄(薄緑) 判別 : 可能 1.可搬型3.95MeVX線・中性子源の開発と実証(東大) 装置仕様 冷却系 高周波源 X線源部 電源等 RF加速空洞 共振周波数 9.3 [GHz] 電子ビーム収束方 式 RF集束方式 X線発生強度 2,000 [mGy/min]以上 at 1 [m] RF発生源 9.3[GHz]マグネトロン 1.3MW, パルス幅4[μs] 繰返数200[PPS] 電子銃出力 パルスピーク電流 電圧35kV 300 [mA]以上 出力方式 コンデンサ充電スイッチング方式 X線ヘッドユニット 重量 62㎏ コリメータ重量 80㎏ 高周波源ユニット 重量 放射線障害防止法の平成17年度改正により、 62㎏ 4 MeV未満の加速器は橋梁検査に限定して、 HVPS,制御ユニット 重量 屋外で、電離放射線障害防止規則に順じて、 安全管理して使用可能。 116㎏ 日本初の3.95MeV電子ライナックX線源の屋外撮像試験(H27.1.29)@土木研究所 橋梁下フランジ部(コンクリート厚400mm)の内部鉄筋の可視化に成功 原子力規制庁より放射線源の許認可を受け、放射線障害防止法、電離放射線障害防止 規則に準じて使用場所変更届け出を受理。試験前ヒアリング、後の放射線量も説明 実験配置 撤去橋梁 X線検出器 (フラットパネル) X線源 X線源 X線透過画像(@1sec) 下フランジ部 コンクリート 厚 400mmの 内部鉄筋 屋外発電機 中性子発生用Beターゲットも試作し、設計通りの中性子を発生。 劣化橋梁中の水分の検出に成功。 放射線障害防止法、電離放射線障害防止規則での線量管理(1.3mSv/3months@管理区域境界)には放射線種の規 定はない。法に準じて中性子源としても許位認可を受け、使用場所変更届け出を 提出して屋外試験の方向。 3.95MeV電子加速器として完成し、屋外利用の法順守・安全管理も進展 3.95MeV電子ビームを直接W,Cu,Beターゲットに照射し、短パルス高出力化の設計 鉛(γ線遮蔽) 電子 ビーム ホウ酸レジン (中性子遮蔽) グラファイト (中性子反射材) 3.95MeV 電子ライナックX線源 ベリリウム (5 cm厚) 時間応答 電子パルス相当 中性子 スぺクトル 中性子発生ターゲット ◎強度 1.82 x 1010 中性子/秒 (パルス幅:4マイクロ秒) (※既存のD-T反応中性子源(10マイクロ秒):108 中性子/秒) ◎パルス幅500ナノ秒の短パルス化が可能 (強度 ~2x 109 中性子/秒 )=測定の高精度化 TOFを用いた中性子共鳴透過分析法 (短パルス中性子の必要性) 中性子源(パルス状) 中性子検出器 サンプル 中性子導管 中性子導管 v = L/t t = tS – t0 L : 検出器までの距離 t : 飛行時間 中性子の速度vから中性子のエネルギー(E)が識別できる。 E = (1/2)mnv2 : mn 中性子質量 中性子パルス幅の違い P1 P2 中性子のパルス幅分エネルギーの不確定性ができる 可搬型9.50keV/3.95MeV電子ライナックX線・中性子源 によるその場核物質分析システムの検討 1Fサイト内にて含有核物質のその場スリーニング (3.95MeVシステムは日本で可能な最高エネルギー)