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労働委員会 個別労働関係紛争の解決制度

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労働委員会 個別労働関係紛争の解決制度
Ⅹ 雇用トラブルの解決
労働委員会
❶労働委員会は、
労働者の団結権の擁護及び労働関係の公正な調整を図るた
め、労働組合法に基づき設置された機関です。
2
ポイント
ポイント
1
知っておきたい!働く人の基礎知識
2 個別労働関係紛争の解決制度
個別労働関係紛争の解決制度
❶「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」
に基づき、
個々の労働者と
事業主との間のトラブル(個別労働紛争)を解決する3つの制度があります。
❷労働委員会には、
不当労働行為事件の審査や労働組合の資格審査を行う判定的
❷労働者、
事業主、
どちらも無料で利用できます。
機能と、
労使の間に入って争議・紛争を解決に導く調整的機能があります。
❸このページの問い合わせ先は、
神奈川労働局企画室(電話045-211-7358)です。
❸このページの問い合わせ先は、
神奈川県労働委員会事務局(電話045-633-5449)
です。
不当労働行為の救済制度
●不当労働行為(63ページ)が使用者によってなされた時、労働組合や労働者は、
労
働委員会に対して救済申立を行うことができます。
●申立期間は、使用者による不当労働行為のあった日から1年以内です。
●労働委員会は申立を受け、調査、審問を行い、
不当労働行為の事実が認められた
ときは救済命令等を出します。
労働争議等の調整
●労働組合(労働者の集団)と使用者との労働条件や賃上げ等の紛争を、労働委員会
が両者の主張を調整し、争議行為の回避・終結を図る制度です。
●調整を行う手続きとして、あっせん・調停・仲裁があります。
●仲裁では、
「仲裁裁定」が出され、労働協約と同様の効力を持ち、労使当事者を拘
束します。
個別労働関係紛争処理制度
●労働条件その他労働関係に関する事項にかかる個々の労働者と事業主との間の
紛争について、相談・助言・あっせんを行い、解決を図ります。
●まず、かながわ労働センター (68ページ)にご相談ください。相談内容に応じた助
言を行い、必要な場合にはあっせん指導(話合いの仲介等)を行います。あっせん
指導によって解決しない場合でも、労働委員会のあっせんにより解決を図るこ
とが適当なときには、あっせんの申請ができます。
●あっせんは、公益委員、労働者委員、使用者委員の三者構成で、
迅速・丁寧に解決
に導きます。
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総合労働相談コーナーにおける「情報提供・相談」
●労働問題に関する情報を入手したり、
専門家に相談することで、
紛争に発展する
ことを未然に防止、または紛争を早期に解決することができます。
(横浜市内の総合労働相談コーナー→68ページ)
労働局長による「助言・指導」
●労働条件その他労働関係に関する事項について、実際に紛争状態にある個々の
労働者と事業主に対し、
その紛争の問題点を指摘し、
解決の方向を示すことによ
り、紛争当事者の自主的な紛争解決を促進する制度です。
紛争調整委員会による「あっせん」
●紛争当事者間の調整を行い、
話し合いを促進することにより、
紛争の解決を図る
制度です。
双方の主張の要点を確かめ、
双方から求められた場合には、
両者が採
るべき具体的なあっせん案を提示します。
●裁判に比べ、手続きが迅速かつ簡便です。
●弁護士、大学教授、社会保険労務士などの労働問題の専門家が、公平・中立な第三
者として紛争調整委員会の委員を担当します。
●紛争当事者間であっせん案に合意した場合には、受諾されたあっせん案は民法
上の和解契約の効力をもつことになります。
●あっせんの手続きは非公開であり、紛争当事者のプライバシーを保護します。
●労働者があっせんの申請をしたことを理由として、事業主が労働者に対して解
雇その他不利益な取扱いをすることは法律で禁止されています。
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Ⅹ 雇用トラブルの解決
ポイント
3
3 雇用トラブルの裁判所手続き
雇用トラブルの裁判所手続き
❶雇用関係のトラブルが双方の意見の対立で解決しないとき、
最終的に紛争
を解決する場が裁判所です。
❷賃金不払い額が140万円を超える請求や解雇・配転の効力を争う場合などは、
地
方裁判所が管轄します。
❸このページの問い合わせ先は、
横浜地方裁判所(電話045-201-9631)です。
支払督促
●金銭の支払いを求める場合に利用でき、相手方が争ってこないと思われるよう
な時に使うことの多い、簡易裁判所による手続きです。
●「支払督促申立書」に必要事項を記入し提出すれば、裁判所は、申立人の言い分だ
けで、支払い督促を出してくれます。
この督促に対し、
相手方が異議を申し立て
なければ、その支払督促は、確定判決と同じ強制力を持ちます。ただし、相手方か
ら異議が申し立てられれば、訴訟手続きに移行します。
少額訴訟
●簡易裁判所でおこなわれる60万円以下の金銭の支払いを求める訴訟で、原則と
して、審理を1 回の期日で終わらせ、直ちに判決をする手続きです。
●何回も裁判所に足を運ばず、誰にでもできるという利用しやすさを配慮した訴
訟で、訴状の書式も裁判所に用意されています。
訴訟
●管轄は、
請求額が140万円以下の場合は簡易裁判所、
140万円を超える請求や、
解雇・配転の効力を争う場合などは地方裁判所です。
●法廷で労使双方が自分の言い分や証拠を十分に出し合い、
裁判所が、どちらの言
い分が正しいかを判決などで判断する手続きです。
●一審判決に対しては、控訴、更には上告というかたちで、裁判が続くこともあり、
また、訴訟手続きの途中で双方の合意ができれば、
和解によって終了することも
あります。
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知っておきたい!働く人の基礎知識
仮処分
●管轄は、原則として、訴訟の場合と同じです。
●判決が出るまでの仮の措置で、給料がもらえないため生活に困るなど著しい損
害が生じる場合に、
相手方の言い分も聴いた上で、
仮の支払などを求めるための
手続きです。
調停
●簡易裁判所での、話し合いによる解決を目指す非公開の手続きです。
●裁判所の調停委員や裁判官が、
双方の言い分を聞いて、
合意点が得られるように
調整の努力をしてくれます。
●合意が得られれば、
「調停調書」が作成され、それは確定判決と同じ強制力を持ち
ます。
労働審判制度
●地方裁判所において、労働審判官(裁判官)と労働審判員(2名)で組織される労働
審判委員会が、
3回以内の期日で審理を行い、
トラブルの実情に応じた解決案の
提示を行います。
●手続きの中で調停も試みます。
●確定した労働審判や成立した調停の内容は、
裁判上の和解と同じ効力があり、
強
制執行を申し立てることも可能です。
●労働審判に不服がある場合、
2週間以内に異議の申し立てをすることができ、
そ
の場合は労働審判が失効し、訴訟へ移行します。
Q&A
Q どこの裁判所に申し立てをすればいいのですか?
A
原則として、
相手方の住所や営業所のある地域を担当する裁判所に
申し立てをします。
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