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IDEMA Japan News 32号 1999年9・10月号(Size: 3690 KB
1999 年 9・ ・10 月 (隔月 月 (隔月 15 日発行 通巻第 32 号) 事務局:〒105-0003 東京都港区西新橋 2-11-9 ワタルビル 6F TEL:03-3539-7071 FAX:03-3539-7072 http://www.idema.gr.jp 巻頭言 「情報記録検出のエコノミー」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 技術委員会 「超高 TPI 化とピギーバックアクチュエーター」 ヘッド・テスト分科会ワークショップより・・・・ 3 「RIE 装置の現状と今後の展開」 ヘッド分科会ワークショップより・・・・・・・・・・ 10 研究推進委員会報告 「ウルトラクリーンプロセスと薄膜磁気デバイス」・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 技術委員会報告 各分科会活動状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 企画委員会報告 7 月クォータリセミナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 8 Schedule DISKCON USA 全日程、IDEMA 行事予定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 協力運営 会 員 リ ス ト ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 3 事務局よりお知らせ 会員募集、広告募集のお知らせ等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ご 案 内 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10 月クォータリセミナー 超高密度記録に向けた要素技術の挑戦 Enabling Technologies for Higher Areal Density 最新の詳細情報・オンライン申込みは http://www.idema.gr.jp/qsem/qsem_home.htm に掲載中 開催日:10 月 20 日(水)9:00∼17:00 今回は午前中の講演も有ります 午前中の講演も有りますのでご注意ください。 午前中の講演も有ります 今回はトンネリング GMR ヘッド、垂直モード記録等、超高密度記録関連の講演を集めました。米国から の 6 件程度を含め、全体で8−9件を予定しています。同時通訳をつけます。終了後懇親会もあります。 場 所:プラザホール(霞ヶ関ビル/東京都千代田区霞ヶ関 会場が変更になりました。ご注意ください。 ) 会場が変更になりました。 参加費:会員 22,000 円 非会員 35,000 円(昼食・懇親会含む) ハードディスクドライブ入門講座 詳細情報・オンライン申込みは http://www.idema.gr.jp/class/class_home.htm に掲載中 開催日:9 月 17 日(金) 時間 :13:00∼17:00(途中休憩あり) 場所 :国際ディスクドライブ協会 会議室 参加費:会員 10,000 円 非会員 12,000 円 定員 :30 名 今後の予定は 10 月 15 日(金) 、11 月 12 日(金)、12 月 17 日(金)です。 -1- IDEMA Japan News No. 32 情報記録検出のエコノミー 理事 浦井 治雄 (日本電気株式会社) 近年の HDD の記録密度の上昇には目を見張るも 登場までは、再生ヘッドはインンダクティブ型 のがある。1950 年代後半の IBM の RAMAC は、 ヘッドが主流であった。これは、記録データか 直径 24"(買い物自転車の車輪程度)のディスク ら情報データへの変換は、媒体の回転運動エネ 両面に 100kB 程度の記録密度(0.5kb/cm2)で ルギーの一部を消費することによって実現して あった。それから約 40 年後の現在では、記録密 いた。この方式では、記録密度の増加に伴う出 度は優にその 1000 万倍を超えている。今後、さ 力低下を補うには、ディスクの回転数を増加さ らに記録密度の向上が望まれ、着実な技術開発 せる必要があるが、再生アンプのf特の限界、 が進展している。 回転の非同期ランアウトの限界から、回転数の この技術開発の各段階で、物理原理に基づいた 無制限な増加は実用とはならなかった。 限界記録密度の議論が専門家により詳細を尽く この限界を打破する技術として MR ヘッドの登 して各所でなされてきた。しかしながら、素人 場があった。MR ヘッドは、記録データの再生に 議論も残暑の夢として楽しいものではないかと、 運動エネルギーを必要としない。その代わりに、 情報記録検出をエネルギー消費の観点から将来 電気エネルギーを消費する。記録線密度が上昇 への期待を込めて稚拙な論を述べさせていただ し、超高速でディスクを回転させて運動エネル く。 ギーを消費しなくても、十分に記録データを情 磁気記録に限らず、情報を何かの媒体に記録す 報データに変化できるため、MR ヘッドが最近の るには何らかのエネルギーが必要なことは明ら 主流になったのは、当然であろう。さらに高感 かである。媒体が持たねばならない特質は、2 つ 度な GMR、TMR ヘッドもこの流れの中にある。 の状態間を遷移させるために一定量以上のエネ この電気エネルギーによる情報変換の限界はど ルギーが必要なことである。たとえば、紙に字 こにあるのであろうか。多分、抵抗で消費する を書く場合は、人が字を書く動作のエネルギー 電気エネルギーが過多になり、発熱・ジョンソ を消費し、紙に顔料を固定するための何らかの ンノイズによる SN 比低下が限界を決めるものと エネルギーを与えている。 考えられる。これに代わる情報変化方式には何 磁気記録においては、磁気ヘッドのコイルに電 であろうか。基本条件は、記録密度が高いため、 流を印加し、ヘッドコアを磁化し、ヘッドコア エネルギーがトラック部分、記録ビット部分に から発生する記録磁界で、ハード磁性媒体を磁 集中できることが必要である。また、磁気記録 化することで情報を記録する。このとき、コイ に対しては、磁気−電気変換効率が高い必要が ルには電気エネルギーをあたえ、ハード磁性体 ある。このような条件を満たすエネルギー変換 内では磁気エネルギーが消費される。 手法としては、光検出、スピン偏極電子線検出 一方、媒体に書かれたデータを情報として読み 等が考えられる。 出す際のエネルギーの消費については、あまり 専門の諸賢に、MR ヘッド・ GMR ヘッドに代わ 明確には考慮されてはいなかったようである。 る新方式磁気検出手法のご検討を真剣にお考え 情報は、人に意味のあるデータであり、これを いただく時期が到来したものと思う。 取り出すには何らかのエネルギーが必要である。 磁気記録再生の当初から 90 年代の MR ヘッドの -2- IDEMA Japan News No. 32 -3- IDEMA Japan News No. 32 超高 TPI 化とピギーバックアクチュエータ 富士通株式会社 植松 幸弘 → 1.はじめに ピギーバック・アクチュエータ (2)位置検出情報の高精度化 本年、第二世代型MR(磁束→抵抗変換型) a.書き込み精度の向上 ヘッド(Giant MRまたはスピンバルブMRヘ ッド)の投入によって磁気ディスク装置の面記 → ノンコタクトプッシュピン方式 録密度の向上は著しく、99年後半には 10Gbit STW 2 (Servo Track Writer) /in を超える装置が出荷され、2000年には 2 20Gbit/in の装置が出荷されるであろう。従 b.位置検出信号パターンの高S/N化 来から言われていた記録密度年率60%アップ c.位置検出信号作成精度の向上 どころか 100%に到達する勢いとなってきた。 → 記録密度を上げるには円周方向の密度(BPI) (3)外乱振動の低減 を上げる方法、半径方向の密度(TPI)を上 a.スピンドル振動の低減 げる方法と両者を上げる方法がある。ここで、 B 新STW方式 →流体軸受 PI/TPI 比に注目してみると、当面は性能 b.媒体振動の低減 維持(回転数が同じなら高BPIの方が記録・ →高剛性(ガラスまたはセラミックス)基板 再生のスピードが速くパフォーマンスが高い) が重要で、特に可動部分の超軽量化を可能とす のため現状の15∼18:1程度(3.5インチ るピギーバックアクチュエータは必須である。 のハイエンドドライブの場合、2.5インチは 3.ピギーバックアクチュエータ 既に10:1に近い)は維持されるが、その後は、 ピギーバックとは「おんぶ」のことで、ピギ チップの転送速度(クロック周波数がまもなく ーバックアクチュエータの実施例を図1に示す。 500MHzを超える為、半導体チップの処理速 度の限界に近づきつつある)やレコーディング コアース アクチュエータ ヘッドの高周波書込み能力の向上策の行き詰ま り、さらには超高BPI化よる記録データの磁 気熱緩和の懸念によって、徐々に半径方向記録 密度がより高まり10:1程度になって行くも のと考えらる。従って 10 Gb/in2 を超える領域 (100 Gb/in2 で4∼7:1と予想)ではさらに超 高 TPI 化に拍車がかかるため、メカ・サーボの 先進技術開発は磁気ディスク装置に益々重要な ピギーバック アクチュエータ ものになってきている。 2.メカ・サーボ技術の課題 半径方向の記録密度を上げるために、ヘッド の位置決め誤差はトラックピッチの10%以下 図 1 ピギーバックアクチュエータの実際例 することが必要で、これには (1)位置情報への追従性能向上 a.サーボ帯域拡大 -4- IDEMA Japan News No. 32 従来の磁気ディスク装置はコアースアクチュエ を実現できるポテンシャルを示した。ビエゾ素 ータ(Coarse actuator、一次又は粗動アクチュ 子駆動型は可動距離は1ミクロン程度とかなり エータとも呼ぶ)しかなく複数のヘッドを同時 短いものの、制御や製造の容易さにより、最初に に同位置に移動する。 光ディスクドライブのキ 商用装置に搭載されるピギーバックアクチュエ ャリッジに当たる部分がこのコアースアクチュ ータとして期待されている。 エータである。コアースアクチュエータはマス (2)第ニ世代:スライダ可動型 が大きく共振点も3∼4KHz と低く、サーボ帯 サスぺンションとスライダ間にアクチュエー 域も600∼700Hzと狭いため、25,0 00TPI(1ミクロンのトラックピッチ)あ たりがコアースアクチュエータのみで実現でき る限界だろうと言われている。 そこで可動部の Microactuato 軽量化によってメカ共振点を上げサーボ帯域を 拡大し、より微細な高精度のトラッキングを実 現しようとビギーバックアクチュエータ (Piggyback actuator、2次又は微動アクチュエ ータとも呼ぶ)の開発が進められている。光デ Carriage ィスクドライブで言えばレンズアクチュエータ に相当するが、磁気ディスクドライブの場合は 複数のヘッドに対して各々にピギーバックアク Head Head mounting bl k i チュエータを設けなければならないので実装上 の難しさが有る。 ピギーバックアクチュエータの開発は90年 代の初めより進められており、その実現容易さ Stator の順に第一世代:サスペンション可動型、第二 Piezoelectric elements 世代:スライダ可動型、第三世代:R/Wコア 可動型に分類される。世代が進むにつれて可動 図 2 第一世代型:富士通 1998 部が小さくなり、よりサーボ帯域が拡大でき、 またより安価に大量生産出来るものと考えられ る。 タが入りスライダを直接駆動する第二世代は現 (1) 第一世代:サスペンション可動型 状のヘッドスライダがそのまま使えるので、ヘ ヘッドサスペンションとアームの間にアクチ ッド製造プロセスと適合性に優れている。図5 ュエータを設けてサスペンション全体を駆動す に TDK のピエゾ素子を用いた例、図6にIBM る第一世代型は、従来のヘッドサスペンション の静電アクチュエータを用いた例を示す。 アセンブリがそのまま使用できるため、早期に 静電アクチュエータは圧膜プロセス等で製造 実現可能と思われる。例として図2∼4に富士 可能なので、大量生産に向いており第一世代よ 通のピエゾ素子駆動型を示す。この例ではメカ りコストが大幅に下げられる。欠点としては、発 共振8kHz、サーボ帯域2kHzと従来の1 生力と可動マス、バネ剛性との関係から一次共振 段アクチュエータよりかなり広帯域になってい 点が 1∼2kHzにどうしても出てしまい制御系 る。図 1 の装置に載せたデータでは位置決め誤 が複雑になることである。図4のIBMの静電 差は0.085ミクロンで30,000TPI 型の例では 1.3kHzに一次共振が出ていて、マ -5- IDEMA Japan News No. 32 イナーループで速度フィードバックを掛けるこ とによって対処している。また、プロセスでの製 造は第一世代より難度は高いと思われ実現は 20 0. 0. 0. PES 0 (µm) -0.1 -0.2 -0.3 0 Gbit/in2 を超える領域になると思われる。 0 Phase (degree) 4 2 4 2 Gain 8 Time (ms) 0 (dB) 6 Repeatable - Envelopes - Position of position error 10 1 Frequency 10 4 3 図 同 オープンループ特性 NRPE(3σ NRPE(3σ) Total PES(3σ PES(3σ) Probabilit 3 y Density ヘッドサスペンション (µm-1) 2 1 0 ピエゾ型 マイクロアクチュエータ 0 Position Non-Repeatable Position Errors Total Position Errors 4図 同 ポジションエラー特性 30% スライダ ヘッドエレメント 5 図 第二世代型:TDK1998 6 図 第二世代:IBM 1997 -6- IDEMA Japan News No. 32 0. (静電型のクシ歯の拡大写真) のタイブは60 Gb/in2 を超えるエリアで必要と なるだろう。 (3)第三世代:R/Wコア可動型 5.まとめ アクチュエータをヘッドスライダの内部に埋 め込んでヘッドエレメント(R/Wコア搭載部) ピギーバックアクチュエータのいずれの世代・ のみを駆動する第三世代は可動マスが極小で、 方式にしても、実用化に際してはコスト(1ヘッ メカ共振点が高く取れるのでピギーバックアク ド当たり1ドル以下) と量産性確保(月産数百万 チュエータの究極型で、いわゆるMEMS(Micro 個以上)が実用化のキーとなる。この点で第一 Electric Mechanic System)の好例である。図 世代のピエゾ型は実用段階に最も近く、必要性 7に から言っても早ければ来年後半にはこれを搭載 した装置が出荷されるものと思われる。 また、ピギーバックアクチュエータを制御 マイクロアクチュエータ ヘッドエレメント ヘッドサスペンション φ60 µm) (φ エアベアリング面 するにはサーボ信号のサンプリングレートアッ プや信号の位置精度向上が不可欠であり、この分 野の研究開発の促進が強く望まれる。 (SiO2) 6.参考文献 [1]S.Koganesawa et al.,IEEE Trans.Magn.,VOL32, 800 µm 600 µm マイクロアクチュエー内蔵ヘッドスライダ NO5,pp3908-3910,1996 [2]T.Hirano et al., IEEE, Proc. MEMS97, (ニッケルメッキ ニッケルメッキ) ニッケルメッキ pp378-382,1997 7 図 第三世代型:富士通 1996 [3]添野圭一他、日本機会学会第75期通常総 会講演会講演論文集(Ⅳ) ,pp208-209,1998 富士通の静電型の例を示す。この例ではメカ共 [ 4 ] T.Imamura et al., IEEE, MEMS96, 振は34kHzと非常に高くできたが、可動距離 pp216-221,1997 は0.55ミクロン(50ボルト)でやや不足 している。今後の課題はこの可動距離の拡大と マイクロアクチュエータの製造プロセスとヘッ ドの製造プロセスに適合させることである。こ -7- IDEMA Japan News No. 32 RIE装置の現状と今後の展開 アネルバ株式会社 鈴木 勝 1.はじめに 磁気記録の記録密度向上のペースはいまや年 率100%と言われる。これを支えてきたのが、 MR及びGMRヘッドと薄膜媒体である。実験 室レベルでは早くも20Gb/inch2を超え る磁気ヘッドの発表も相次いでいる。しかし、 今以上の記録密度を実現するための狭トラック 化を行う上で大きな問題が出てきている。一番 大きな課題は、磁気ヘッドの書き込み磁極の微 細化である。 磁気ヘッド各部の微細加工のため、半導体デバ イスの製造プロセスで既に用いられているRI E(Reactive Ion Etching)を適用することが 求められている。ただし、一口にRIEといっ ても巷にはいろいろな名称の様々な装置があり、 また、RIEについても一般に広く理解されて いるとは言えないと思われる。そこで、本稿で は、RIE導入を考えておられる関係者の方々 に、装置選定の際などに少しなりともお役に立 つことを目的とし、RIE技術とその装置につ いてのごく簡単な説明をしたいと思う。また最 後に、磁気ヘッド製造へのRIE装置の展開と、 アネルバ株式会社での最近の磁性材料の微細加 工の取り組みのうち、CO+NH3 混合ガスを用いた ドライエッチングにおいて、NiFe のエッチング 速度 130nm/min.、テーパー角 75°程度を得た結 果を簡単に御紹介する。 になるため、イオンは電極上に置かれた基板に 垂直に入射する。 RIEは他の方法と比較して何が優れている のであろうか?なぜ、微細加工にはRIEが 適しているのであろうか? エッチング加工には大きく分けて化学的エッチ ング、物理的エッチング、そしてRIEのよ うな物理化学的エッチングともいうべきもの がある。化学的エッチングは、ウェ プ ラ ズ マ 基板 ~ 13 56MHz 図1 平行平板型RIEの一例 2.RIEとは RIEは反応性イオンエッチングとも呼ばれ、 簡単にいえば、ラジカルと被エッチング物質の 化学反応と、イオン照射を併用することによっ て、高選択比かつ高エッチング速度の異方性エ ッチングを行なうものである。図 1 に、RIE 装置のひとつとして平行平板型RIEの略図を 示す。これは、チャンバー内に反応性ガスを導 入し、電極に 13.56MHz等の高周波を印加する ことによってプラズマを発生させ、生じるイオ ンとラジカルを使用してRIEを行なう。ラジ カルは拡散によって基板に到達し、表面反応を 起す。通常プラズマ電位よりも電極の電位は負 -8- ットエッチングのように化学反応を利用して のエッチングであるために、エッチングした いものを選択的にエッチングできる反面、ど の方向に対しても同じ速度でエッチングして しまう(等方性エッチング、図 2-1)。一方、 従来、磁気ヘッド製造工程で多用されてきた イオンミーリングのような物理的エッチング では、エッチング形状に方向性はあるものの、 被エッチング面からのスパッタ物の側壁への 付着や、スパッタ率のイオン入射角依存性に よって、形状は垂直とはならず、しかも選択 性が無い(図 2-2)。エッチングマスクも良く エッチングされるため、通常大変厚いマスク が必要となる。しかし、パターンの微細化が 進むにつれて、あまり厚いレジストマスクの 形成は焦点深度の問題により困難となってい る(1)。以上の理由により、化学的エッチング、 物理的エッチングとも、微細加工には適さな いことが分かる。 RIEは、これらの問題を解決する方法で あり、化学的反応を利用しつつイオン入射も IDEMA Japan News No. 32 に揮発性の高い生成物となって排気されること が基本となっている。Siのエッチングの例で 言えば、次のようになる。 Si + 4F* → SiF4↑ 併用することで、イオン入射方向(縦方向) へのエッチング速度が、そうでない方向(横 方向)へのエッチング速度より圧倒的に速い 状態を作り出し、異方性エッチングを実現す るものである(図 2-3) 。 今や磁気ヘッドも高密度記録対応のために サブミクロンルールでの加工が要求されてお り、RIEの導入が進行中である。 4.ドライエッチング(RIE)装置への要求 ここまで、ドライエッチング(RIE)装 置が求められている背景から始まり、RIEの 原理と特徴、現在磁気ヘッド生産の場面で多用 されているイオンミーリングに代表される物理 的ドライエッチングの問題点について述べてき た。次に、表 1 に半導体デバイス製造プロセス において実際にドライエッチング装置に求めら れている要求項目と解決手段を挙げる。多くの 解決手段がエッチング装置に依存している。微 細化のために欠かせない低圧力化及びプラズマ の制御性向上の両方が、言うまでも無く、装置 に大きく依存している。よって、目的に合わせ た装置が必要である。 図 2-0 エッチング前形状断面図 図 2-1 図 2-2 図 2-3 化学的 物理的 RIE エッチング エッチング エッチング 表 1 エッチング装置への要求と解決手段 要求内容 解決手段 ・高速エッチング プラズマの高密度化 ・微細加工 低圧力化 ・高選択比 適正なイオン&ラジカル種 ・基板面内均一性 低電子温度 ・基板大口径化 ・低パーティクル エッチング装置の改良 ・低ダメージ ・安定性(再現性) プロセスの改良 5.RIE装置の種類と特徴 前述の様々な要求に応えるために、エッチン グ装置メーカーは種々のRIE装置を開発して いる。以下に、ドライエッチング装置の種類と それらの特長について述べる。 1) 平行平板RIE方式 長所:構造がシンプルで装置が安価 短所:低圧力では放電しにくい(102∼100Pa (3) 微細加工に限界がある) プラズマ密度が低い(エッチング 速度が遅い、≦1010個/cm3) 2) マグネトロンRIE方式(磁場併用) 長所:平行平板型よりも低圧(≧100Pa) で放電可能 平行平板型よりもプラズマ密度が 3.RIEのメカニズム ではなぜ、横方向と比較し、縦方向へのエッチ ング速度が大きくなるのだろうか?大きくは2 つの理由による。一つは、イオン入射した面に 表面損傷が生じることにより化学反応が進んだ り、表面の化学反応を起こした層をイオンが衝 撃したりするために縦方向のエッチング速度が 横方向のエッチング速度に比べて速くなるため 等である。もう一つの理由は、イオン衝撃され ない側壁へ堆積物が付着するために、横方向の エッチングが阻害されるためである。化学反応 が支配的と思われるような場合でも異方性形状 が得られるのは、この側壁保護作用があるため 。 である(2)(図3) 側壁保護膜 図3 側壁保護作用による異方性エッチング いずれにせよRIEも、基本的にはガス状のエ ッチャント(ラジカル)が被エッチング面へ拡 散し、表面反応(化学反応)を起こし、最終的 -9- IDEMA Japan News No. 32 (1010∼1011 個/cm3)高い 図5 ヘリコン波プラズマ源 短所:プラズマの面内均一性が悪い エッチング装置 基板面上に磁場が存在する 6.磁気ヘッドとエッチング工程 3) 2周波励起方式 磁気ヘッド製造においてドライエッチングが採 0 長所:低圧力で放電可能(≧10 Pa) 用されているか、又は採用されると思 。 中密度プラズマ(1010∼1011 個/cm3) われる工程を以下に挙げる。ただし、 構造がシンプル 現状では未だイオンミーリング装置が 短所:上部電極がスパッタされる 主に使用されている。 (周波数を高くして低減必要) 1) GMR部 4) ECR 方式 2) ハードバイアス膜 長所:最も低圧力で放電可能(≧10-3Pa) 3) 電極膜 11 3 高 密 度 プ ラ ズ マ ( ≧ 10 個 /cm ) 4) 上部シールド(下部磁極) マイクロ波導入窓がスパッタされな 5) ライトギャップ膜 い 6) コイル絶縁膜 短所:電子温度が高い 7) 上部磁極形メッキ形成用フレ プラズマが必要以上に解離し易い。 ーム プラズマ源が大きい 8) 上部磁極 基板面に磁場が存在する 9) スライダABS面 コイル 5) ICP 方式(誘導結合方式、TCP 方式) 10)パッド 長所:低圧力で放電可能(∼10-1Pa) 8) 高密度プラズマ(∼1011 個/cm3) 上部磁極 短所:面内均一性がガス種、圧力で変動す る(アンテナ形状変更や磁場で調整 5) 必要)。 誘電体(導入窓)がスパッタ 4) ライトギャップ される 上部シール 6)ヘリコン波プラズマ(図 5) 長所:低圧力(100∼10-1Pa)で放電が可能。 高密度プラズマ(≧1011 個/cm3) 2)ハードバイ 3)電極 面内均一性の制御が容易 1)GMR 1)GMR プラズマ源がコンパクト 図6 GMR ヘッドの構造 短所:誘電体(導入窓)がスパッタされる その他にも表面波プラズマ、UHFプラ 7.磁気ヘッド製造へのRIE装置の展開 ズマ等様々な方式が開発されている。 磁気ヘッドのエッチングにおいてイオンミ なお、4)∼6)のタイプは、プラズマ密度とイ ーリング装置が主に使われる理由は、 オン入射エネルギーを別に制御できるため、 (1)物理的エッチングのため、被エッチン 低損傷なエッチングが可能である。 グ材料が何であるかを問わない それぞれデバイスの要求する内容に合わせた装 (同じ装置を複数工程で兼用可能) 置の選択が必要である。 (2)イオンビームを振る(傾ける)ことで、 アンテナ ある程度のエッチング形状コントロールが 電磁コイル 可能 ∼ (3)反応性ガスを使用しないので安全、 基板 拡散チャンバー かつ排ガス処理設備が不要 ESCステージ電 等の理由が上げられる。 しかし、記録密度の向上にともなう微細加 ∼ 工の必要性、エッチング時にGMR素子部 バイアスパワー電 (1.6 MHz) に与えるダメージの低減、スライダの微少 - 10 - IDEMA Japan News No. 32 浮上高を保つためにABS面の平滑化とい った様々な要求からイオンミーリング装置 は限界を迎え、RIE装置への転換が急ピ ッチで進められている。その他のエッチン グ加工についても、RIEの必要性が高ま ってきている。 1) メッキ用フレーム(レジスト、SiO 2 ) エッチングにはICP等の低圧高密度プ ラズマエッチング装置 理由:狭トラックヘッドには高アスペク ト比のメッキフレームが必要 2) ライトギャップ膜(Al 2 O 3 )には平 行平板型RIE、低圧高密度プラズマエ ッチング装置(ICPなど) 理由:イオンミーリングでエッチング すると、その際に上部磁極まで 削ってしまう 3) 電極(Ta等)には低圧高密度プラズ マエッチング装置 理由:オーバーレイド電極構造になる とエッチング面がGMR素子上 面にかかるため、イオンミーリ ングではダメージを与える 4) コイル絶縁膜(樹脂)には低圧高密度 プラズマエッチング装置 5) スライダABS面(Al2O3 TiC)には 低 圧高密度プラズマエッチング装置 理由:低浮高での安定のため、AB S面を滑らかに仕上げることが必要 6) パ ッ ド ( D L C : ダ イ ヤ モ ン ド ラ イ ク・カーボン)には平行平板型RIE装 置、低圧高密度プラズマ装置 以上の工程に加えて、磁性膜の微細加工に 対するニーズが急速に高まってきている。 この磁性膜のRIE加工が実現すれば、 ハードバイアス膜、GMR素子部、上部シ ールド(下部磁極)のトリミング、上部磁 極の狭トラック加工などがイオンミーリン グからRIEに置き換わると考えられる。 ズマ装置と Cl2、BCl3、Ar ガスの組み合わせである。 状況は、再付着物が極めて多く異方性エッチングがで きない (4)、被エッチング材料に対する有効な(選択 比が得られる)マスク材料が無い、基板温度を極端に 上げないと実用的なエッチング速度が得られない(5) (6) などの問題が解決されていない。その一方で、金 属材料技術研究所の中谷氏による CO+NH3 ガスと Ti マスクの組み合わせでの磁性材料の反応性イオンエッ チング(7)が期待を集めている。アネルバ株式会社は ヘリコン波プラズマ源を用い、CO+NH3 混合ガスによ り、Ti マスクで高選択比が得られ、最大で 130nm/min. もの比較的高速なエッチングレートが得られるなどの 優位点を確認している。図7に、エッチング形状を示 す。テーパー角は約 75°である。 Ti mask NiFe 0.5μ 図7 CO+NH3によるエッチング形状 9.おわりに 20Gb/inch2 以降の高密度磁気ヘッドの実現 には磁性膜エッチングを含め、RIE装置が 不可欠である。アネルバ株式会社の装置提供 がその一助となれば幸いである。 10.参考文献 徳山(編集):半導体ドライエッチング (1) 技術 p17(1992) (2) J.W.Coburn and H.F.Winters:Inctr. Meth. B27,243(1987) 徳山(編集):半導体ドライエッチング (3) 技術 p230(1992) 府山 他:日本応用磁気学会第 106 回 (4) 研究会,p31(1998) (5) K.Ichihara and M. Hara:Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 36,p4874 (1997) (6) K. Kinoshita,K.Yamada and 8.磁性膜 RIE への取り組み H.Matsuter:IEEETrans.Magn.,Vol.27,p4888 現在、この磁性膜 RIE を実現しようと磁 (1991) 気ヘッドメーカー及び装置メーカーで様々 (7) I.Nakatani, IEEE Trans. Magn.,Vol.32, な試みを行なわれている。多くは、低圧高密度プラ p.4448,(1996) - 11 - IDEMA Japan News No. 32 ウルトラクリーンプロセスと薄膜磁気デバイス 東北大学 教授 高橋 研 1. はじめに 一般に、バルク材料では、結晶粒径が磁壁の 幅に比して非常に大きいため、一つ一つの粒内 に磁区が形成され、主として磁壁移動により磁 化過程が進行するが、結晶粒径が磁壁の幅と同 程度となる薄膜では、粒界による結晶粒間の磁 化の結合の強さにより、その磁化過程が大きく 変化する。したがって、軟磁性や半硬質磁性等 の磁性材料分野の境を越え、新しい磁気的機能 の創成には、薄膜の微細組織(粒界構造、粒径、 配向、界面等)を詳細に制御し、磁性結晶粒間 に働く磁気的相互作用の積極的な利用により、 スピン系の制御を行うことが重要である。 この考え方に基づき、筆者はこれまで、鉄薄 膜において優れた軟磁性の導出(1),(2)を始めとして、 従来の磁区理論の体系からは予想だにできない、 新しい磁性機能の導出に成功している。 結晶磁気異方性並びに磁歪が大きいため、従 来の古典的な磁区理論からでは優れた軟磁性の 導出が物理的に不可能とされてきた純 Fe をはじ めとする Fe 基合金薄膜において、窒素ガスを微 量に用いた雰囲気中でのスパッタリング法によ り、薄膜の微細な構造並びに組織制御を行なう ことで、高い初透磁率がえられることを世界に 先駆けて実験的に示した(図 1) 。さらに、これ 図 1 Fe-N 薄膜における結晶粒径、 格子歪みと初透磁率との相関 - 12 - ら微結晶薄膜の軟磁性の出現には、各微結晶粒 間(粒界)の直接的な磁気交換相互作用が強く 関係することを指摘し、結晶粒の微細化はお互 い磁気的な相互作用を及ぼしあう領域内に含ま れる粒数の増加と同等であり、各結晶粒を構成 する平衡相が持つ真性的な結晶磁気異方性定数 はこれらの相互作用により実験的には約3ケタ 程度減少することを世界ではじめて定量的に示 した。これらの実験及び理論的な成果は Fe-Ta-N 等の非晶質相からの結晶化過程の初期段階で生 じる微細析出結晶粒を用いた軟磁性薄膜の開発、 及び 粒間 の静 磁気 相互作 用支配 型 の 最近の ナ ノ・コンポジット複合圧粉材料の開発をも促し、 現在にいたっている。 一方,薄膜媒体に用いられる記録磁性層の開 発の歴史的経緯を振り返ると、高密度化への歩 みは、高保磁力化・低ノイズ化への限りなき挑 戦であると考えられる。しかしながら、従来の 薄膜媒体では、高い保磁力を有するポテンシャ ルを持ちながらも、その力を出し切れていなか ったのである。一例としては、CoCrTa 合金では 約 5 kOe の結晶磁気異方性エネルギーに相当する 異方性磁場(保磁力の大きさを決める真性的な 内部磁場)を持つことが明らかとなっているが、 古典的な単磁区粒子の理論を対比して考えてみ ると、磁性結晶粒が磁気的に孤立化された薄膜 の組織となっている場合、CoCrTa 合金では等方 性媒体として約 2500 Oe 程度の Hc を示し得る材 料であると結論できる。しかしながら、Hc=1800 Oe 程度で用いられていた。このことは、従来の 成膜プロセス技術は、材料自身の磁気的なポテ ンシャル場(上記、異方性磁場のこと)を保磁 力として得るために必要な図2に示す理想的な 薄膜組織を導出するための、最適な条件下にあ ったとは言いがたいことを示している。従って、 更に高保磁力の媒体を実現するためには、磁性 結晶粒を磁気的に孤立化させるために、粒間の 交換相互作用を十分に低減することが重要な課 題となる。 しかるに、従来の開発現場においては、薄膜 媒体の異方性磁界の向上は、Pt など添加元素を 加えることにより、材料の持つポテンシャル場 IDEMA Japan News No. 32 図2 理想的な薄膜媒体の微細組織 を引き上げることで対処しており、そのポテン シャルを最大限引き出すような成膜プロセスの 本質的改善に手を加えることのない開発に留ま っている。この様な開発指向は、過渡的な高保 磁力・低ノイズ媒体として一時通用するような 状況は実現できるにせよ、極薄膜の微細構造の 制御が必要不可欠となる、将来の超高密度薄膜 媒体の実現にはつながらないことは明らかであ ろう。 筆者は、薄膜作製プロセスの抜本的な改善策 の一つとしてクリーン化技術を媒体作製プロセ スに適用し、成膜プロセスの清浄化が、形成さ れる薄膜媒体の微細構造および磁気特性に及ぼ す影響について、ここ数年検討を続けてきてい る(3-5)。ここでは、成膜プロセスのクリーン化が、 磁気記録媒体の金属薄膜の微細組織制御に非常 に有効であり、薄膜媒体の高保磁力・低ノイズ 化の実現に際して非常に有用なプロセス技術と なり得ることを筆者らの結果を中心に述べてみ たい。 2.ウルトラクリーンプロセス クリーン化技術を用いた超清浄スパッタプロ セス(UC-プロセス)では、薄膜の堆積過程の清 浄化を図る上で、主に以下に述べる二つの技術 的特徴がある。 一つは、プロセスチャンバーからのガス放出 量の極端な低減化である。薄膜媒体の実験に用 いたスパッタリング装置の SUS チャンバー内壁 は、いずれも複合電解研磨が施されており、ガ ス放出量の極端な低減化が図られている。チャ - 13 - Impurity concentration (ppb) ンバーの到達真空度及び圧力上昇速度は、2×109 Torr、3×10-7 Torr l/sec である。一方、Al 製極高 真空対応マルチスパッタリング装置のチャンバ ー内壁は、 ガス放出量が SUS チ EL 加工が施され、 ャンバーよりさらに低減されている。チャンバ ーの到達真空度及び圧力上昇速度は、1×10-11 Torr、 1×10-9 Torr l/sec(XC プロセス)である。これらの 値は、一般に使用されている成膜装置のチャン バーに比較して、UC プロセスで 2 桁、XC プロ セスで 4∼5 桁程度少ない。 1000 100 10 H2O O2 CO2 1 0.1 0.01 UC-Ar normal-Ar 図3 超清浄 Ar ガス(UC Ar)および一般に 使用されている高純度 Ar ガス(n-Ar)の不純物濃度 清浄化に関するもう一つの留意点は、超清浄 Ar ガス(UC-Ar)6)の使用である。図3 には、UC-Ar ガ スと一般に使用されている高純度 Ar(normal-Ar) ガス中に含まれる不純物濃度をそれぞれ示した。 UC-Ar のユースポイントでの不純物濃度は 1ppb 程度(H2O 不純物の値)であり、normal-Ar のボ ンベ出口での値に比べて 2 桁程度少ない。 この値は、Cr2O3 表面処理を施したガス配管およ びオールメタルシールのバルブを用いることで、 ガス配管系を通過することにともなうプロセス ガス中の不純物濃度の増加を防いでいることに より達成される。これに対して一般のガス配管 系を通過した normal-Ar 中のガス不純物濃度はユ ースポイントでは約 1ppm 程度まで増加する。し たがって、UC-プロセスにおけるチャンバーのガ ス導入口でのプロセスガス中の実効的な不純物 濃度は、一般のプロセスガス系に比較して3桁 程度少ない。 以上の清浄化を行い、チャンバーからの内部 ガス放出量と導入す Ar ガス中の不純物ガス量の 総和から、成膜雰囲気中の総合的な不純物濃度 IDEMA Japan News No. 32 を算出し、それを図 4 に示した。図より、XC プ ロセスにおいては、n-プロセスに比較して、総合 的な不純物濃度を 4∼5 桁程度、UC プロセスに おいても 3 桁程度減少させることが可能となる ことが判る。 n-プロセスで作製した CoNiCr 及び CoCrTa 媒 体では、1 kOe 程度の保磁力値となる。これに対 し、UC プロセスで作製された媒体では、2.5 kOe 程度の大きな値となる。 この UC プロセスで作製された媒体の高保磁力 の出現には、結晶粒の異方性磁界 Hkgrain 及び粒界 構造に強く依存する結晶粒間の磁気的相互作用 の低下の2つの物理的要因が関与している。UC プロセスで作製された媒体の Hkgrain は、n-プロセ スのそれに比して 20-50%高く、6-7 kOe 程度の値 となる。さらに、UC プロセスで作製された薄膜 媒体では、0.4 程度の大きな Hc/Hkgrain が得られる。 これらの結果は、Fig.4 に示したように、UC プ ロセスの導入により、Co に富む結晶性の高い磁 性粒が形成され、それら結晶粒の粒間相互作用 が非常に小さな薄膜媒体が形成されていること と一致している。 図4 ビルドアップレートと Ar ガス中の不純物濃 度から算出した UC プロセスの総合的な不純物濃度 3. 成膜雰囲気の清浄性と薄膜の微細組織 薄膜媒体の実験では、比較のため、同一のカ ソード構造をもつ一般の成膜装置(到達真空度 1 ×10-7 Torr 程度)を用い、normal-Ar を用いて UC プロセスと同組成の薄膜媒体を全く同じ成膜条 件下で作製し、比較検討した。本文中では、こ のプロセスを n-プロセスと表記している。媒体 組成、成膜条件、構造解析、磁気測定、記録再 生特性の評価に関しては、紙面の都合で割愛せ ざるをえないため、筆者等の論文を参照された い(3)-(5)。 (1) 磁気特性 図 5 には、UC プロセスで作製された Co 基合 金薄膜媒体の保磁力 Hc と Hc を決定する磁性結晶 粒の真性的な結晶磁気異方性磁界 Hkgrain との相関 を示す。また、図中には、磁性結晶粒間の相互作 用の目安として規格化保磁力 Hc/Hkgrain=0.2, 0.3, 0.4 の等値線も示してある。ここで、Hc/Hkgrain は 磁気的な粒間相互作用の度合いを示し、粒間相 互作用が全く存在しない理想的な等方性媒体で は 0.51 の最大値となる(7),(8)。 - 14 - 図 5 UC プロセス及び n プロセスで作製された Co 基薄膜 媒体の保磁力と結晶粒の異方性磁界との相関 (2) Cr 偏析構造 図 6 には、UC-Co78Cr17Ta5 媒体について、電子 エ ネ ル ギ ー 損 失 分 光 ( Electron Energy Loss Spectroscopy, EELS)により評価(9),(10)した Cr 元素 分布像(平面及び断面)とその結果より得られ る概略図を示す。Cr 元素分布像においては Cr 濃 度の高い部分が明るいコントラストの部分に対 応する。磁性結晶粒を取り囲むように形成され IDEMA Japan News No. 32 ている粒界偏析相は Cr 濃度 20-30at%の高 Cr 濃 度領域に対応している。CoCr 系合金においては Cr 濃度の増加に伴い急激に磁化の値が減少し、 同組成領域でほぼ非磁性になることが知られて いる。従って本媒体は磁性結晶粒がほぼ非磁性 の粒界偏析層によって均一に分離されているこ とがわかり、図 2 に示すような、薄膜媒体とし て理想的な微細構造を有することがわかる。こ の事実は交換相互作用による磁性粒間の直接的 相互作用が大きく低下していることに対応する。 また、SIMS の結果より、UC プロセスで作製さ れた薄膜媒体では、膜中酸素濃度は 1025 atoms/m3 程度となり、この値は n-プロセスに比して 3 桁 も低い。従って、UC プロセス導入に伴う膜中の 酸素濃度の低減により、粒内及び Cr 下地からの 磁性結晶粒界への Cr 拡散が促進されたものと考 えられる。 図6 UC process で作製された CoCrTa 媒体の EELS 像 及び薄膜微細組織の模式図 4. 高密度磁気記録対応薄膜媒体設計指針(5) UC プロセスのメリットとして、粒間相互作用 を増加させることなく、粒径等の微細組織を変 化させた薄膜媒体の作製が可能であることがあ げられる。筆者は、この本プロセスにより種々 の微細組織を有する媒体を作製し、磁気記録再 生特性と微細構造との相関及び磁気特性の時間 変化の計測より、超高密度磁気記録に対応する 薄膜磁気記録媒体の材料設計指針を提案してき ている。即ち以下の通りである。 (1) 粒間相互作用の低減、Hc/Hkgrain≈0.4 (2) 静磁気的な相互作用の抑制、4 Ms/Hkgrain<1.0 (3) 結晶粒径 < 10 nm (4) tBr< 50 G m (5) vKugrain/kT≥40, Kugrain≥3×106erg/cm3 また、現実の薄膜媒体には平均磁性結晶粒径 を中心とした粒径の分布が存在する。結晶粒径 - 15 - の大きな結晶粒は媒体ノイズの原因となり、結 晶粒径の小さな結晶粒は熱磁気余効の影響を受 けやすい。したがって、今後の高密度磁気記録 に対応する薄膜媒体では、磁性結晶粒径の微細 化のみならず、その結晶粒径の分布をシャープ にすることが必要不可欠となる。ウルトラクリ ーンプロセスは結晶粒の微細化・結晶粒径の均 一化等の薄膜微細組織制御に非常に有効な手法 であると期待している。 5.まとめ 筆者が提唱してきたウルトラクリーンプロセ スに基づいたスパッタリング装置は、日本のハ ードディスクメーカの実際の生産現場に既に導 入されており、現在の急増する磁気記録密度の 変化に対応する薄膜媒体の生産に貢献している。 今後は、この装置の海外への進出も予想される。 さらに本技術は、薄膜媒体のみならず、スピン バルブヘッドの作製にも用いられるなど、薄膜 磁気デバイス作製技術への波及が進んでいる。 このように筆者が提唱した技術が現在のイン ターネットに代表される高度情報化社会に貢献 していることは、工学に携わる者として非常に 喜ばしいことである。 以上、筆者が提唱してきたウルトラクリーン プロセスが有用なプロセス技術であることを薄 膜媒体への適用を例として記述した。 また、学理に基づいた材料設計指針の重要性 を記述したつもりである。従来のその場凌ぎの 材料開発では、現在の磁気記録の高密度化には 対応しきれていなかったであろう。筆者が提唱 した学理に根差した材料設計指針、即ち、実験 的に示してきたウルトラクリーンプロセスの有 効性およびウルトラクリーンプロセスを用いて 得られた物理的な材料設計指針があってこそ薄 膜媒体の高性能化が実現していると自負してい る。 近年、産学連携の重要性が叫ばれている。筆 者の成果は、まさにハードディスクメーカ、真 空装置メーカ、基板メーカ、ターゲットメーカ 等との産学連携の成果である。学理に基づいた 研究を展開し、その結果として開発指針を提案 することが大学の勤めであり、いわゆる行き当 たりばったり的な研究を産業界は求めていない。 産業界は、今後、産学連携の対象とする大学の 選択、即ち大学の研究内容の見極めを余儀なく IDEMA Japan News No. 32 され、より効果的な産学連携が展開されていく ものと期待する。 参考文献 1) M.Takahashi, H.Shoji and T.Wakiyama, J. Magn. Soc. Jpn., 13, No.S2 (1989), 585. 2) M.Takahashi and T.Shimatsu, IEEE Trans. on Magn., 26 (1990), 1485. 例えば、 3) T. Shimatsu and M. Takahashi : J. Mater. Chem. Phys., 41 (1995), 134. 4) M.Takhashi, A.Kikuchi, S.Kawakiya, IEEE Trans. on Magn., 33 (1997), 2938. 5) M.Takahashi, H.Shoji, J. Magn. Magn Mater., 193 (1999) 44-51 - 16 - 6) M.Morita, T.Ohmi, E.Hasegawa, M.Kawakami and M.Ohawada, J. Appl. Phys., 68 (1990) , 1272 7) M. Takahashi, T. Shimatsu, M. Suekane, M. Miyamura, K. Yamaguchi, and H. Yamasaki : IEEE Trans. on Magn., 28 (1992) , 3285. 8) M. Takahashi, T. Shimatsu, M. Suekane, M. Miyamura, K. Yamaguchi and H. Yamasaki : J. Magn. Magn. Mater., 120 (1993) , 229. 9) Y. Yahisa, K. Kimoto, K. Usami, Y. Matsuda, J. Inagaki, K. Furusawa and S. Narishige : IEEE Trans. on Magn., 31 (1995) , 2836. 10) K. Kimoto, Y. Yahisa, T. Hirano, K. Usami and S. Narishige : Jpn. J. Appl. Phys. 34 (1995) , L352. IDEMA Japan News No. 32 技術委員会報告 技術委員会 委員長 吉岡 伸晃 (日本電気株式会社) はじめまして。この度、岡村委員長の後を受け 委員長に就任致しました。以後、宜しくお願い 致します。さて現在、技術委員会にはヘッド、 ディスク、テスト、コンタミ分科会と用語集編 集委員会があり、本年度(99.7∼)も新規 および継続中のワーキンググループ(WG)による 標準化活動、ワークショップ等での勉強会が予 定されています。また技術交流の場としても活 用していただきたいと考えておりますので、会 員皆様方の積極的なご参加をお願い致します。 以下に、7・8月の各会の活動状況を報告しま す。 1.ヘッド分科会(小林分科会長) 8月6日に分科会を開催。センター配置エレメ ント GMR ヘッドの電極極性および配列案をまと めた。9月末まで会員の意見を求めた後、スタ ンダードとして提案して行く予定。 また、同時に製膜装置に関するワークショップ を開催した。題目と講演者は以下の通り。 (1)「Next Generation of Equipment and Process for GMR and TMR」 K. Ounadjela 氏(CVC) (2)「CYBERITE, an Ion-Beam-Deposition System with ECR Sources」 B.Ocker 氏(伯東バルザース) (3)「ULVACにおける磁性膜関連スパッタ装 置」 内山豊司氏(日本真空技術) 2.ディスク分科会(渡辺分科会長) 8月10日に分科会を開催。Microwaviness-WG (岡リーダ)ではディスクの電磁変換特性に及 ぼす Microwaviness の影響を調査しているが、長 岡技科大の柳教授から、2.5mm(スライダ長)に 相当する周波数のカットオフで測定した場合、 基板の Microwaviness プロファイルと出力の変動 プロファイルとに強い相関のあることが報告さ れた。今年度はガラス等代替基板に対する評価 を計画。 また新たにディフェクト WG が発足しディフェ クトの検出に関し効率の良い方法などを議論し - 17 - ていくことになった。 3.テスト分科会(鈴木分科会長、畠山副会長) 8月19日に分科会を開催。新しい活動テーマ について議論したが、テスト分科会単独のテー マはまとまらず、ディスク、ヘッド分科会との 合同分科会テーマとして検討することになった。 9月の技術委員会で提案の予定。 同時にワークショップを開催した。題目と講演 者は以下の通り。 (1)「HDD 用プリアンプの動向について- 高速デ ータ転送に対応するための方策」 山本徹郎氏(日本テキサスインスツルメンツ) (2)「HDD 用リードチャネルの製品動向- 高面密 度化をサポートするための方策」 郡山浩明氏(日本テキサスインスツルメンル) 4.コンタミ分科会(藤本分科会長) 8月20日に分科会を開催。まずリサイクル WG (幅谷リーダ、樋渡サブリーダ)の具体的な活 動内容を議論した。ひとつの活動としてリユー スのため HDD メーカでのカセット、ケース取扱 基準を作成する。またディスクカセットのみな らず HDD 部品のケース全般に関しアンケートを 実施し現状の問題点を整理することになった。 その結果から対象部材、対象工程(リユース/ リサイクル/廃棄)を決定し標準化活動を進め る。更に LCA(ライフサイクルアセスメント) に関する勉強会も計画する。 次にパーティクル WG (一条リーダ)では主に LPC を使ったパーティクル測定の問題点を議論した。 次回、一条リーダからの LPC 使用法に関する解 説 と IDEMA STANDARD 「 PARTICULATE CONTAMINATION TEST METHODS FOR HARD DISK DRIVE COMPONENTS」を参考にして活動 内容を決定する。 同時にワークショップを開催した。題目と講演 者は以下の通り。 (1)「ハードディスクにおけるパーティクルアナ ライザシステムの紹介と事例集」 高原寿雄氏(横河電機) (2)「コンタミ検査におけるブラックライトの使 用例」 IDEMA Japan News No. 32 松尾俊哉氏(マークテック) 5.用語集編集委員会(岡村委員長) 7月14日に委員会を開催。一部では完成した 各用語解説の査読を開始しているが、 未着手の用語もあり遅延しているグループの用 語を再度振り分けた。また早急に用語 一覧表を作成し重複、抜けのチェックをおこな う。年内の発行を目指す。 なお、詳細は分科会議事録(事務局保管)をご 参照下さい。 1999 年7月クォータリセミナ報告 企画委員会 委員長 筧 朗 (富士通株式会社) 本年第 1 回目のクォータリセミナは 7 月 23 日 (金)、虎ノ門パストラルにて、テーマ:「大容 量リムーバブル記憶装置、最新動向」として開 催いたしました。当日は、有料参加者六十余名、 講師、協会理事等を含め、八十余名の参加者が ありました。 この数年、7月のクォータリセミナは「リムー バブル記憶装置特集」とすることが定着してま いりました。と言いますのは、磁気ディスクの 主たる用途である PC の補助メモリである、直接 アクセス記憶装置は磁気ディスク:HDD はその 性能・価格比の良さからその座を譲る事無く、 毎年、容量、性能を上げ続けている事はご承知 のとおりです。一方、配布用の ROM 媒体は、FD →CD-ROM→DVD-ROM へと変遷を続けていま す。一方、データ交換用の記録媒体:所謂「リ ムーバブル記憶装置・媒体」は、長い間、たっ た容量 1.4MB の FD の時代が長く続きました。 進展する情報化社会の中で、取り扱う情報量が 年々、漸増している中でリムーバブル記憶装置・ 媒体だけが、進歩を休んでいた感がありました。 こんな技術的背景の中で、「新リムーバブル記憶 装置」の発表が相次ぎ、ユーザも戸惑い勝ちに なっているのが事実と思います。今回の企画は、 こうしたユーザの疑問にマッチした企画だった と思います。 セミナの構成は以下の 2 部構成としました。 第一部:市場動向 1:00∼2:00 講師:ふじわらロスチャイルドリミテッド 藤原 卓利 社長 - 18 - 第二部:パネルディスカッション 2:15∼5:00 モデレータ: 久保川 昇 氏 IT 総合研究所 パネリスト: ①日立製作所(DVD-RAM) 重松 和男 氏 ②米国キャッスルウッドシステムズ (ORB) 山﨑 秀昭 氏 ③アイオメガ(Jaz2) 中瀬 直隆 氏 ④富士通(GIGAMO) 諸戸 清郎 氏 先ず、パネリストの皆さんに各 30 分のプレゼン テーションをお願いした後、パネルディスカッ ション、質疑応答が行われました。終了後、恒 例の懇親会があり、参加者同士で和やかに、業 界情報の交換が続きました。 次回の 10 月は「超高密度記録に向けた要素技術 の挑戦」と題して、装置技術、Head 技術、媒体 技術、その他個別技術関連をテーマに内外から 講師を選定した講演を考えております。4 月開催 の"Disk Forum"のミニ 1 日コースを考えていま す。日進月歩のこの業界にあって半年は大きな 技術進歩・変化があります。是非、多くの参加者 を期待しています。会場はプラザホール(霞ヶ関) です。会費・講演題目等の詳細については随時ホ ームページにてご案内させて頂きます。 URL://http://www.idema.gr.jp/qsem/qsem_home.htm 10 月 20 日の Seminar と同様の内容で、22 日:シ ンガポール、23 日:ペナンでも Seminar を開催 の予定です。是非、ご参加を期待しています。 IDEMA Japan News No. 32 - 19 - IDEMA Japan News No. 31 DISKCON USA '99 の全日程 期間は 9 月 20 日より 24 日まで(米国サンノゼ市にて) 詳細は下記の通りです。ご参加希望者は直接 IDEMA USA にお申し込み下さい。各行事の参加料はホ −ムペ−ジ(www.idema.org)に記載されております。 Monday, September 20 Tuesday, September 21 Education and Training Classes San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room L The Head-Disk Interface: First Contact 8:00 - 12:00 p.m. Room M Understanding and Solving ESD Problems in Magnetic Recording, 1:00 - 5:00 p.m. Room L An Introduction to Disk Drive Interfaces 1:00 - 5:00 p.m. Room M Microcontamination Exhibition Press Forum Education and Training Classes Hilton & Towers Hotel (300 Almaden Blvd.) (Hotel attached to San Jose Convention Center) 8:00 - 5:00 p.m. Analytical Techniques for the Evaluation of Molecular Contamination 8:00 - 5:00 p.m. Leveraging Your Presentations Standards Workshops San Jose Convention Center 9:00 - 12:00 p.m. Room K Future Suspension Designs and Performance Requirements 1:00 - 4:00 p.m. Room K ESD Issues Facing MR and GMR Heads 12:15 p.m. IDEMA Mark Geenen Technology for Youth Charity Golf Tournament 6:30 p.m. Golf Awards Dinner Location: Castlewood County Club, Pleasanton, CA Press Room: 10:00 a.m. - 5:00 p.m. 8:30 a.m. - 10:30 a.m. Meeting Room F1 8:00 a.m. - 5:00 p.m. Meeting Room G Education and Training Classes San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room K An Introduction to GMR Head Technology 8:00 - 12:00 p.m. Room N Understanding Thin Film Media Manufacturing 1:00 - 5:00 p.m. Room K Disk Drives Basics 1:00 - 5:00 p.m. Room N Understanding Thin Film Head Manufacturing, Standards Meetings San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room L ESD Subcommittee Standards Meeting 8:30 - 11:30 a.m. Room M Emitted Shock and Vibration Committee (ESAV), Tech. Conference Meeting Room J Speaker Room: F2 8:00 a.m. - 12:00 p.m. Advanced Technologies for Future Storage 2:00 - 4:00 p.m. Magnetic Component Technologies 11:30 - 12:30 p.m. Room D New Member Briefing, 12:30 - 1:00 p.m. Annual Membership Meeting, 5:00 - 6:00 p.m. Welcome Reception - 20 - Room D IDEMA Japan News No. 31 Speaker Room: F2 Location: San Jose Convention Center Lower Lobby Wednesday, September 22 Exhibition Press Room: 10:00 a.m. - 5:00 p.m. 10:00 a.m. - 5:00 p.m. Meeting Room G Tech. Conference Meeting Room J Speaker Room F2 8:30 a.m. - 10:30 a.m. Evolving HDD Designs for the Millennium 2:00 - 4:00 p.m. The Design of HDD-An Integrator's Viewpoin Friday, September 24 Education and Training Classes San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room K Head-Disk Interface: First Contact 1:00 - 5:00 p.m. Room K Introduction to Disk Drive Interfaces 12:00 - 1:30 p.m. Education and Training Classes San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room M Understanding and Solving ESD Problems in Magnetic Recording, 8:00 - 12:00 p.m. Room K An Introduction to CD-ROM Technology, 1:00 - 5:00 p.m. Room K Microcontamination, 1:00 - 5:00 p.m. Room N Introduction to PRML Room F2 International Tech Sessions Meeting 12:00 - 2:00 p.m. Room M University Forum Luncheon 4:30 - 5:30 p.m. Room L Membership Focus Group Meeting 6:00 p.m. DISKCON USA '99 Keynote Dinner (Speaker: Mike Cannon) Location: Fairmont Hotel Grand Ballroom Education and Training Classes San Jose Convention Center 8:00 - 12:00 p.m. Room K Introduction to Disk Drive Interfaces, 8:00 - 12:00 p.m. Room L Introduction to GMR Head Technology 8:00 - 12:00 p.m. Room N Understanding Thin Film Media Manufacturing, 8:00 - 5:00 p.m. Room M Cleanroom Operations 1:00 - 5:00 p.m. Room K Head-Disk Interface: First Contact 1:00 - 5:00 p.m. Room L Disk Drives Basics 1:00 - 5:00 p.m. Room N Understanding Thin Film Head Manufacturing Thursday, September 23 Exhibition Press Room 10:00 a.m. - 3:00 p.m. 10:00 a.m. - 3:00 p.m. Meeting Room G Tech. Conference Meeting Room J 8:30 a.m. - 11:30 a.m. Wall Street Perspective - 21 - IDEMA Japan News No. 31 Quarterly Dinner Meeting Tom Porter, Seagate Westin Hotel, Santa Clara, CA IDEMA 行事予定 最新の行事予定についてはホームページをご参照下さい www.idema.gr.jp/ IDEMA Japan クォータリセミナー ・99 年 10 月 20 日(水)10:00「超高密度記録に向けた要素技術の挑戦 Enabling Technologies for higher Areal Density」 プラザホ−ル(霞ヶ関ビル1階) ・2000 年 1 月 20 日(木) 虎ノ門パストラル(予定) www.idema.org/ IDEMA ASIA PACIFIC ・99 年 10 月 22 日(金) Symposium TBD, Singapore ・99 年 10 月 23 日(土) Symposium Equatorial Hotel, Penang 業界カレンダ Diskcon Japan2000/International Disk Forum2000 ・2000 年 4 月 12 日(水)-14 日(金) 東京ビッグサイト ・99 年 10 月 5 日(火)-8 日(金) 第 23 回日本応用磁気学会学術講演会 開催地 北九州国際会議場 ・99 年 10 月 21 日(木)-22(金) 第 7 回垂直磁気記録シンポジウム(PMRS’99) 開催地 ラグナガーデンホテル(沖縄県) ・99 年 10 月 27 日(水)-29 日(金) トライボロジー会議 ’99 開催地 香川県県民ホール ・99 年 11 月 15 日(月)-18 日(木) 44th Conference on Magnetism and Magnetic Materials 開催地 San Jose, California USA ・99 年 12 月 3 日(金) ハードディスクドライブの現状と将来 「データストレージの可能性を拡げるマイクロ トライボロジー」 「HDD の現状と将来(市場動向)」 技術委員会 分科会開催 協会会議室 ・99 年 10 月 6 日(水) ヘッド分科会 ・99 年 10 月 22 日(金) テスト分科会 ・99 年 10 月 未定 コンタミネーションコントロール分科会 ディスク分科会 ・99 年 11 月 5 日(金) 合同分科会 日立金属高輪和彊館 ワークショップ併催予定 HDD 入門講座 国際ディスクドライブ協会会議室 ・99 年 9 月 17 日(金) (第 17 回) ・99 年 10 月 15 日(金) (第 18 回) ・99 年 11 月 12(金) (第 19 回) ・99 年 12 月 17(金) (第 20 回) 久保川 昇氏(IT 総合研究所) 「マイクロトライボロジー研究とその波及効果」 安藤泰久氏(通商産業省工業技術院機械技術研究所) 「低摩擦・耐摩耗表面の創生と薄膜技術」 www.idema.org/ IDEMA USA ・99 年 9 月 20 日(月)-24 日(金) DISKCON USA '99 San Jose, CA 河野彰夫氏(理化学 研究所) 「HDD のコンタミネーションコントロール」 藤本敏夫氏(東芝) 詳細は 20 ページをご覧ください ・9 月 22 日(水) DISKCON USA '99 Keynote Dinner Mike Canon, Maxtor Fairmont Hotel, San Jose 開催地 虎ノ門パストラル 主催 新樹社 月刊トライボロジ編集部 ℡:03-5828-0311 [email protected] 後援 国際ディスクドライブ協会 ・11 月 11 日(木) - 22 - IDEMA Japan News No. 31 国際ディスクドライブ協会会員 (法人会員 116 社、個人会員 16 名:50 音順) アイオメガ株式会社 住友商事株式会社 パシフィック・ダンロップ・ジャパン株式会社 株式会社 アイメス 住友スリーエム株式会社 浜井産業株式会社 秋田住友ベーク株式会社 住友特殊金属株式会社 原田産業株式会社 旭コマグ株式会社 セイコーインスツルメンツ株式会社 株式会社 ピクシーピナクルコーポレーション アダプテック ジャパン株式会社 ゼオン化成株式会社 日立金属株式会社 アネルバ株式会社 ソニー株式会社 株式会社 日立製作所 アヒコファインテック株式会社 ソニーケミカル株式会社 日立電子株式会社 アルプス電気株式会社 ソニー・テクトロニクス株式会社 日立電子エンジニアリング株式会社 インフォメーションテクノロジー総合研究所 大同特殊鋼株式会社 日立マクセル株式会社 ウエスタンデジタルジャパン株式会社 株式会社 タケシバ電機 上村工業株式会社 株式会社 ツガミ *(株)エイトテクノロジーアンドトレーディング エム・ワイ・ジーディスク株式会社 TDK株式会社 フェーズ・メトリックス・ジャパン株式会社 株式会社 フェローテック フォステクス株式会社 不二越機械工業株式会社 株式会社 東芝 *株式会社 フジクラ 株式会社 オハラ 東洋鋼鈑株式会社 オリエント測器コンピュータ株式会社 東レ株式会社 株式会社 完エレクトロニクス 戸田工業株式会社 協同電子システム株式会社 長瀬産業株式会社 株式会社 クボタ 株式会社 南陽 株式会社 倉元製作所 日商岩井ハイテック株式会社 ケーエルエー・テンコール株式会社 日商エレクトロニクス株式会社 株式会社 神戸製鋼所 株式会社 日製メックス 株式会社 交洋製作所 日東電工株式会社 株式会社 相模オプト 日本アイ・ビー・エム株式会社 相模ピーシーアイ株式会社 日本板硝子株式会社 株式会社 サンエイテック 日本エー・ディー・イー株式会社 サンコール株式会社 日本ガイシ株式会社 ジェネラルスキャニングジャパン株式会社 日本クァンタム・ペリフェラルズ株式会社 システム精工株式会社 日本軽金属株式会社 株式会社 島津製作所 日本真空技術株式会社 ジャスタム株式会社 日本テクノビュート株式会社 ジャパンゴアテックス株式会社 日本電気株式会社 昭和アルミニウム株式会社 日本発条株式会社 信越化学工業株式会社 日本ヒューレット・パッカード株式会社 神鋼商事株式会社 日本ポール株式会社 リードライド・エスエムアイ株式会社 株式会社 シンセイ 日本ミクロコーティング株式会社 リオン株式会社 スピードファム・アイペック株式会社 日本メクトロン株式会社 株式会社 レイテックス 日本山村硝子株式会社 ワイエイシイ株式会社 *株式会社 住化分析センター 富士通株式会社 富士電機株式会社 藤森工業株式会社 古河電気工業株式会社 フロロウエア インク HOYA株式会社 松下寿電子工業株式会社 株式会社 マツボー 丸紅メタル株式会社 三菱アルミニウム株式会社 三菱化学株式会社 ミツミ電機株式会社 ミネベア株式会社 株式会社 メディア研究所 メルテックス株式会社 ヤマハ株式会社 Unique Technology International Pte. Ltd. 横河電機株式会社 ラップマスター SFT 株式会社 住友金属工業株式会社 日本レップ機構株式会社 住友軽金属工業株式会社 伯東バルザース株式会社 石崎 幸三(長岡技術科学大学 教授) 田中 邦麿(帝京平成大学 教授) 柳 和久(長岡技術科学大学 教授) 小野 京右(東京工業大学 教授) 田中 絋一(長岡技術科学大学 教授) 綿貫 理明(専修大学 教授) 逢坂 哲彌(早稲田大学 教授) 直江 正彦(東京工業大学 教授) 島田 寛(東北大学 教授) 中村 慶久(東北大学 教授) *印の方が新規に入会されました 新庄 輝也(京都大学 教授) 藤森 啓安(東北大学 教授) (1999 年 8 月 31 日現在) 高橋 研(東北大学 教授) 古川 泰男(豊橋技術科学大学 教授) 田崎 三郎(愛媛大学 教授) 三矢 保永(名古屋大学 教授) - 23 - IDEMA Japan News No. 31 事務局よりお知らせ 会員募集 員募集 ご入会に際しましては、所定の用紙に必要事項をご記入の上、事務局へご送付ください。理事 会で審議後、入会承認のご連絡と併せて資料、及び年会費の請求書をお送りします。年会費は IDEMA の会 員が他地域との共通性を持たせるために、米国と協議の上、日本での法人会員の年会費を下記の通り新年度 (1999 年 7 月 1 日)より改定しました。 資本金 1 億円以上の企業 資本金 1 億円未満の企業又は 他地域の会員企業の 100%子会社 20 万円 10 万円 展示会出展料、広告掲載料、セミナ−、ディスクフォ−ラムの参加費に会員割引があります。 協会ニュ−スの広告料金の変更のお知らせ 1999 年 11/12 月号より IDEMA JAPAN NEWS の広告掲載料が 変更となります。 大きさ 会員企業 非会員企業 1 ペ−ジ 80,000 円 100,000 円 1/2 ペ−ジ 50,000 円 60,000 円 尚、協会では株式会社 科学技術社を広告代理店に指定しましたので、今後広告掲載に関するお問い合わせ、 契約に関しましては下記にご連絡下さい。 株式会社 科学技術社 IDEMA 係 東京都文京区湯島 1−5−31 第一金森ビル Tel: 03-3815-8163 Fax: 03-3815-8489 e-mail: [email protected] 月 14 日∼16 日に開催された国際ディスク・フォーラム ’99 の予稿 国際ディスク・フォーラム ’99 予稿集 4 予稿集 集を販売しております。販売価格は 1 冊 10,000 円です。送料は協会にて負担させていただきます。 (国内の 場合のみ) 6 回の協会ニュースを発行し、特に技 送付先データ変更事項 当協会では活動の内容をご理解頂くため年 付先データ変更事項 術委員会での議題を中心に編集し、お手元にお送りさせて頂いております。しかしながら、発行部数も限ら れていることでもあり出来るだけ希望される方々に読んで頂きたく、ご送付先を整備したいと考えておりま す。変更事項や新たに購読をご希望の方はご連絡下さい。 事務局長 杉浦:イベント等全般(E-Mail:[email protected]) 山本:IDEMA Japan News、技術委員会、HDD 入門講座等担当(E-Mail:[email protected]) 三浦:クォータリーセミナ、会計等担当(E-Mail:[email protected]) 国際ディスクドライブ協会 事務局 〒105-0003 www.idema.gr.jp 東京都港区西新橋 2-11-9 ワタルビル 6F TEL:03-3539-7071 FAX:03-3539-7072 - 24 - IDEMA Japan News No. 31