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自己評価21報告書

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自己評価21報告書
自
己
評
価
平成 22 年 3 月
金城学院大学薬学部
書
目
次
Ⅰ
大学薬学部の現況及び特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
Ⅱ
目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
Ⅲ
総括・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
Ⅳ
自己点検・評価書作成のプロセス・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
Ⅴ
基準ごとの自己評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
『理念と目標』
1 理念と目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
『教育プログラム』
2 医 療 人 教 育 の 基 本 的 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 11
(2-1) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育
(2-2) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育
(2-3) 医 療 安 全 教 育
(2-4) 生 涯 学 習
(2-5) 自 己 表 現 能 力
3 薬 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 19
(3-1) 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 達 成 度
(3-2) 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 内 容
(3-3) 薬 学 教 育 の 実 施 に 向 け た 準 備
4 実 務 実 習 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 28
(4-1) 実 務 実 習 事 前 学 習
(4-2) 薬 学 共 用 試 験
(4-3) 病 院 ・ 薬 局 実 習
5 問 題 解 決 能 力 の 醸 成 の た め の 教 育 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 45
(5-1) 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習
(5-2) 卒 業 研 究 の 実 施
『学生』
6 学 生 の 受 入 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 49
7 成 績 評 価 ・ 修 了 認 定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 53
8 学 生 の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 57
(8-1) 修 学 支 援 体 制
(8-2) 安 全 ・ 安 心 へ の 配 慮
『教員組織・職員組織』
9 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 68
(9-1) 教 員 組 織
(9-2) 教 育 ・ 研 究 活 動
(9-3) 職 員 組 織
(9-4) 教 育 の 評 価 / 教 職 員 の 研 修
『施設・設備』
1 0 施 設 ・ 設 備 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 83
(10-1) 学 内 の 学 習 環 境
(10-2) 実 務 実 習 施 設 の 学 習 環 境
『外部対応』
1 1 社 会 と の 連 携 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 88
『点検』
12
自 己 点 検 ・ 自 己 評 価 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 94
Ⅰ
1
大学薬学部の現況及び特徴
現
況
(1)大学薬学部・薬学科名
金城学院大学薬学部薬学科
(2)所在地
愛 知 県 名 古 屋 市 守 山 区 大 森 二 丁 目 1723 番 地
(3)学生数、教員及び職員数
学 生 数 : 555 名
内訳
1 学 年 : 116 名
2 学 年 : 128 名
3 学 年 : 156 名
4 学 年 : 155 名
教員及び職員数
教 員 : 41 名
内訳
専 任 教 員 : 29 名
助 教 : 12 名
職員:4 名
2
特
徴
「 校 風 を 活 か し た 薬 剤 師 教 育 」を モ ッ ト ー と し て い る 。そ の 特 徴 を 以 下 に 列 挙 す る 。
(1)金城学院大学方式の薬剤師教育∼問題解決能力を育てるカリキュラム∼の実
践
今の医療現場で求められているのは、様々な問題を的確に捉えて柔軟に解決し
て い く 能 力 で あ る 。本 学 で は 、こ の よ う な 能 力 を 備 え た「 新 し い タ イ プ の 薬 剤 師 」
を 育 て る た め に 様 々 な 取 組 み を 行 な っ て い る 。 そ の 中 心 科 目 と し て 、 Problem
Based Learning(PBL)の 考 え 方 に 基 づ い た 「 薬 学 セ ミ ナ ー 」 「 薬 学 PBL」 が あ
り、少人数のグループワークによって、様々な問題を解決する新しいスタイルの
授業を行っている。問題解決能力、自ら学ぶ姿勢、チームの一員として行動する
力など、まさに 医療現場で必要な力を養うことができる。
上 級 生 が 下 級 生 を 指 導 す る "屋 根 瓦 方 式 "を 採 り 入 れ て い る こ と も 特 色 で 、 知 識
レベルの異なる相手に物事をわかりやすく的確に伝えるテクニック、相手の話に
耳を傾ける姿勢を磨き、医療人として重要な能力の向上をめざしている。
(2)教員との距離を縮め,学生の声を反映した講義を行う
各 教 員 が 小 人 数 の 学 生 を 個 別 で 指 導 す る "ア ド バ イ ザ ー 制 度 "も 本 学 の 特 色 で あ
る。「薬学セミナー」で頻繁に学生と教員が顔を合わせることによって、お互い
の距離が縮まり、休み時間には研究室に質問や相談に訪れる学生たちの姿がそこ
1
ここでみられる。学生からの相談や要望は、積極的に授業内容に組み入れられて
おり、距離の近さがさらなる効果を生み出している。
(3)女性大学ならではの薬学教育を実践する
現場の薬剤師のもとには、女性特有のからだの悩みが寄せられることが少なく
ない。そういった場面で行き届いた相談・指導ができるのは、やはり女性の薬剤
師である。本学では女性の健康上の問題や女性に関心の高いテーマについて一歩
踏み込んだ講義を行い、女性薬剤師に期待される専門性の養成に努めている。
(4)全国初!ホスピスケアを学ぶ科目がある
ホスピスケアとは、治療が有効でなくなった患者さんに対する積極的で全人的
なケアである。全国の薬学部に先がけてホスピスケアを学ぶ科目を開設した。こ
の科目は、日本のホスピスケアの開拓者である柏木哲夫学長が担当する。
(5)ホワイトコート・セレモニーを実施している
2008 年 に 本 邦 で 初 め て 実 施 し た 。医 療 現 場 に お け る 薬 剤 師 職 能 の 責 任 の 重 さ と
プロフェッショナルの卵としての自覚を促すため、実務実習へ出かける前にホワ
イトコートセレモニーを実施している。キリスト教に則った荘厳な式典の中、臨
床現場へ赴くことの実力の証としての認定証の授与と大学オリジナルの白衣(ホ
ワイトコート)を授与する。学生からは真摯に実習に取り組むという誓いの言葉
がある。
(6)薬学教育企画室を設置している
本学部での教育全般について恒常的企画・計画・評価を担うために「薬学教育
企 画 室 」 を 設 け て い る 。 そ こ で は 、 毎 年 実 施 し て い る 「 薬 学 PBL」 の 企 画 を は じ
め,薬剤師教育の入り口から出口までを的確にサポートしている。学生の意見・
要望を大学に伝える窓口ともなり,お互いのコミュニケーションを円滑にして薬
学教育をより良いものにする働きをしている。
2
Ⅱ
目
的
( 教 育 上 の 理 念 ・ 目 標 、 養 成 し よ う と す る 薬 剤 師 像 等 に つ い て 記 載 し て く だ さ い 。)
薬学部の設立理念、目的と特色
本学の理念はキリスト教に基づく女性のための高等教育を遂行することである。
そ れ を 踏 ま え て 、学 則 第 1 条 に は 、本 学 の 目 的 が「 福 音 主 義 の キ リ ス ト 教 に 基 づ き 、
学校教育法にのっとり、女性に広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授
研 究 し 、も っ て 真 理 と 正 義 を 愛 し 、世 界 の 平 和 と 人 類 の 福 祉 に 貢 献 す る 人 物 の 養 成 」
と記されている。言い換えれば、キリスト教の精神に基づく、教養教育および専門
教 育 を 女 性 に 施 す こ と に よ っ て 、社 会 の 平 和 と 福 祉 に 貢 献 す る 人 物 を 育 て る こ と が 、
本学の教育目的である。
こ の 目 的 を 達 成 す る た め の 目 標 な い し 特 色 と し て 、こ れ ま で は 、キ リ ス ト 教 教 育 、
英語教育および教養教育の重視により、広い教養とキリスト教精神に裏付けられた
豊かな人間性をもった、良き社会人・家庭人としての女性の育成をめざしてきた。
しかしながら、最近の急激な女性の社会進出や高等教育志望の傾向を踏まえて、女
性 の ニ ー ズ に 的 確 に 対 応 す る に は 、本 学 の 伝 統 で あ る 人 間 教 育・教 養 教 育 に 加 え て 、
実践的な英語教育の一層の推進、情報処理能力の育成や職業を意識した実務能力の
養成を図る教育課程改革に取り組むとともに、女性に適した専門分野の開拓が不可
欠であるとの認識が学院・大学の共通の気運として醸成されてきた。
こ の よ う な 気 運 を 背 景 に 、 本 学 で は 、 1997 年 半 ば か ら 約 3 年 間 を か け て 、 将 来 構
想特別委員会において新学部設置の検討が進められるとともに、並行して学院創立
110 周 年・大 学 設 立 50 周 年 に 際 し て 設 置 さ れ た 金 城 学 院 長 期 ビ ジ ョ ン 設 定 委 員 会 に
おいて、本学の理念をめぐる検討が進められた。
こ の よ う な 経 過 を 経 て 具 現 し た も の が 、2002 年 度 に 設 置 さ れ た 人 間 科 学 部 、生 活
環境学部に、既存の文学部、現代文化学部をあわせた新 4 学部体制となり、それに
加 え て 2005 年 度 に 薬 学 部 が 開 設 さ れ た 。薬 学 部 の 開 設 に よ っ て 、既 設 の 4 つ の 学 部
に自然科学系の学部が加わり、本学はより広い領域において教育・学問が展開でき
る総合大学へと歩みはじめた。
本学の教育理念は、
「 キ リ ス ト 教 に 基 づ く 、女 性 の た め の 専 門 教 育 」で あ り 、そ の
教育目的は、
「 神 を 畏 れ 、ひ と に 仕 え る 人 格 を 備 え た 、全 人 類 の 癒 し の 担 い 手 と な る
女 性 の 育 成 」 で あ る 。 そ の 目 的 達 成 の た め に 、 3 つ の キ ー ワ ー ド 「 い の ち 」、「 こ こ
ろ 」、「 い や し 」 を 重 視 し た 教 育 研 究 の 実 践 を 目 標 と し て い る 。 具 体 的 に は 、 1 ) キ
リスト教に基づく精神を基盤とする
2)医療薬学に裏づけされた幅広い知識をも
つ薬剤師(薬学ジェネラリスト)を育成する
3)女子大学として女性薬剤師を育
成することである。
教育上の理念・目標、養成しようとする薬剤師像
上 記 の 薬 学 部 設 立 の 理 念 ・ 目 的 の 達 成 の た め の 3 つ の キ ー ワ ー ド 「 い の ち 」、「 こ
3
こ ろ 」、「 い や し 」 に 基 づ き 、 次 の 7 つ の 特 色 を 備 え た 薬 学 ジ ェ ネ ラ リ ス ト の 育 成 を
教育目標として掲げている。
(1)人のこころの分かる薬剤師
自然科学は、一面では人のこころを捨象することによって成立している。しか
し、医学・薬学は、人を想定することから始まる学問分野である。換言すれば、
物質として割り切ることのできない人を扱う学問では、
「 こ こ ろ 」を 外 し て は 存 在
しない。人のこころの分る薬剤師を育成する。
(2)高いコミュニケーション能力を持った薬剤師
薬と人とのインターフェイスになるためには、薬の情報を正確に相手に伝える
必要がある。薬の正確な知識とともに高い言語能力、相手のこころを見抜く力な
ど複合的な力を備えた薬剤師を育成する。
(3)医療に明るい薬剤師
薬剤師は、医療と医薬品をつなぐ役割をもつ。薬剤師は単に薬に精通している
だけでなく、それが医療現場でどのように使用されるかをよく理解し、薬の効果
を十分に発揮させると同時に、安全面についても配慮することが求められる。さ
らに薬物療法以外の治療法や処置に関する知識を有する薬剤師を育成する。
(4)栄養・環境に明るい薬剤師
薬は病気の予防や診断だけに用いられてはいない。近年、社会全体が健康志向
であり、生活の質の改善として、食品と薬の中間的な性質をもつ栄養サプリメン
トの需要が高い。また、人が健康な生活を営む上で、水や空気などの環境問題に
ついての知識も求められる。こうした方面に対応できる薬剤師を育成する。
(5)情報に明るい薬剤師
医薬品に関連する最新情報を適切に医療チームのメンバーや患者に提供する
ことは薬剤師の使命の一つである。薬は、情報がなければ利用できない。多種類
の薬の存在と鋭い作用をもつ薬の登場する現在にあっては、情報の入手とともに
得られた情報の吟味が薬剤師に求められる。そのために、情報機器や情報ネット
ワークを使いこなす技術とともに情報の信頼性を判断する能力の育成が求められ
る。これらを実践できる薬剤師を育成する。
(6)より高度な医療薬学の知識・技能・態度を備えた薬剤師
長期間の実務実習に出かける。その中で、大学の座学では体験できない症例に
遭遇する。身近に医療関係者や患者がいる環境に長期間通うことで、人に接した
り医療に臨む態度を自ずと学ぶことを期待する。また、6 年次に大学の講義とし
て緩和ケア、褥瘡などを扱う授業を開講して、医療薬学を広範囲に学ぶ機会を作
る な ど し て 、従 来 よ り も 医 療 薬 学 の 知 識・技 能・態 度 を 備 え た 薬 剤 師 を 育 成 す る 。
(7)より高い問題解決能力を備えた薬剤師
臨床現場では、予期せぬ副作用の発現や突然の容体の変化など突然に課題が発
生する。こうした問題に冷静、沈着でしかも的確な判断ができる能力が求められ
る 。こ う し た 能 力 は 一 朝 一 夕 で は 備 わ ら な い が 、本 学 で は 1 年 次 か ら の 薬 学 PBL
4
あるいは薬学セミナーを3年次まで行って基礎的な能力を備えさせ、5、6年次
に行う卒業研究や臨床現場での実習において、一層伸ばすことで高い問題解決能
力を備えた薬剤師を育てる。
このような薬剤師は、チーム医療の一員として医療現場で信頼される薬剤師であ
るばかりでなく、欧米のように「町の科学者」として地域社会に信頼される薬剤師
として活躍することが期待できる。
5
Ⅲ
総
括
過去 2 年間定員数を確保できていない。原因はいろいろと考えられるが、一つは
6 年 制 薬 学 教 育 に 対 す る 社 会 か ら の 理 解 が 不 足 し て い る と 捉 え て い る 。対 策 と し て 、
高校訪問時に進路指導教員への薬学教育の実態と狙いを十分に説明するとともに、
生徒たちに模擬授業を行っている。また、オープンキャンパスの開催数を増加して
本学を知って貰うように努めている。こうした努力の積み重ねで志願者の増加を図
っている。
本 学 部 に お い て は「 キ リ ス ト 教 主 義 に 基 づ く 女 性 薬 剤 師 の 教 育 」に 専 心 し て い る 。
特に、問題を的確にとらえて柔軟に解決していく能力を備えた「新しいタイプの薬
剤 師 」 を 育 て る 取 組 み を 行 な っ て い る 。 そ の た め の 中 心 科 目 が Problem Based
Learning(PBL)の 考 え 方 に 基 づ い た 「 薬 学 セ ミ ナ ー 」 「 薬 学 PBL」 が あ り 、 少 人
数のグループワークを通して様々な問題を解決する新しいスタイルで授業を進めて
い る 。 そ の 場 合 、 上 級 生 が 下 級 生 を 指 導 す る "屋 根 瓦 方 式 "を 採 り 入 れ て い る こ と も
特色である。
また、本学部は各教員が小人数の学生を個別に指導する「アドバイザー制度」を
とりいれていて、薬学セミナーを担当する教員も兼ねている。薬学セミナーは毎週
定期的に開催されるので、頻繁に顔を合わせることになって教員と学生間の距離が
非常に近くなっている。
女性大学であることは、医療現場での女性の薬剤師に期待される専門性を培うよ
うな薬学教育を行う上で好都合であり、女性の健康上の問題や女性に関心の高いテ
ーマについて一歩踏み込んだ講義を行っている。
ホワイトコートセレモニーを本邦で最初に実施したことは特筆されると思う。薬
学の基礎的な知識と技能を備えていると認められた学生に対し、医療現場における
薬剤師職能の責任の重さとプロフェッショナルの卵としての自覚を促すために実施
する。現在までに 1 回実施したが、その際の学生の感想やその後の実習へ臨む態度
からみて、セレモニー実施の意図は十二分に伝わっていたと捉えている。
さらに、本学部での教育全般について恒常的企画・計画・評価を担うために「薬
学教育企画室」を設けていることも、特徴といえる。
薬学教育モデル・コアカリキュラムに沿うことは当然としても、本学部独自ある
いは特徴とすべき点を継続しながら、理念・目標に沿った卒業生を送り出すことが
本学部の務めと認識している。
本学部は、設立から 5 年が経過した。設立当初は全教員の意識が一定の方向に向
いていた。設立時に掲げた理念と目的の達成にどのように取り組んでいるかの検証
が必要な時期であった。今回の自己評価・評価書作成はそうする機会の提供となっ
た。
6
Ⅳ
自己評価・評価書作成のプロセス
(自己点検・評価をどのような体制で、どのようにして行ったかを簡潔に記述してください。)
金 城 学 院 大 学 は 、 1994 年 に 金 城 学 院 大 学 自 己 評 価 委 員 会 規 程 を 制 定 し 、 自
己 評 価 委 員 会 を 発 足 さ せ た 。 自 己 評 価 委 員 会 は 、 毎 年 度 の 自 己 点 検 ・評 価 を 実
施 す る と 共 に 、 金 城 学 院 大 学 自 己 評 価 白 書 『 W IN D O W S』 を 、 1999 年 、 2002
年 、 2003 年 及 び 2007 年 に 発 刊 し た 。 こ の よ う に 既 に 自 己 点 検 ・ 評 価 を 金 城 学
院大学として実施してきた。
今 回 の 自 己 評 価 21 の 実 施 に 当 た っ て は 、 2009 年 8 月 に 本 学 部 の 学 科 主 任 が
中 心 と な っ て 、自 己 評 価 ・ 評 価 書 の 作 成 並 び に 資 料 の 収 集 保 管 体 制 の 原 案 を 作 成
し、9 月の教授会でそれを認めて取り組み始めた。その後、各教員及び関係委員
会 へ 、関 係 す る 項 目 に つ い て 原 稿 執 筆 の 依 頼 を 行 っ た 。11 月 以 降 、寄 せ ら れ た 原
稿 を 整 理 し て 、事 実 の 確 認 及 び 表 現 の 統 一 化 な ど を 図 っ た 。そ の 後 、各 執 筆 者 に
記載内容の点検と追加を求めた。
3 月 に 入 っ て 、学 部 運 営 委 員 会 で の 2 回 の 討 議 を 経 た 後 、薬 学 部 の 全 教 員 に 提
示して意見集約の後に最終的に学部運営委員会で確認したものである。
7
Ⅴ
基準ごとの自己評価
『理念と目標』
1 理念と目標
基準1‐1
各 大 学 独 自 の 工 夫 に よ り ,医 療 人 と し て の 薬 剤 師 に 必 要 な 学 識 及 び そ の 応 用 能
力 並 び に 薬 剤 師 と し て の 倫 理 観 と 使 命 感 を 身 に つ け る た め の 教 育・研 究 の 理 念 と
目標が設定され,公表されていること。
【観点
1 -1 -1 】 理 念 と 目 標 が ,医 療 を 取 り 巻 く 環 境 ,薬 剤 師 に 対 す る 社
会のニーズ,学生のニーズを適確に反映したものとなっ
ていること。
【観点
1 -1 -2 】 理 念 と 目 標 が , 教 職 員 及 び 学 生 に 周 知 ・ 理 解 さ れ , か つ
広く社会に公表されていること。
【観点
1 -1 -3 】 資 格 試 験 合 格 の み を 目 指 し た 教 育 に 偏 重 せ ず , 卒 業 研 究
等を通じて深い学識及びその応用能力等を身に付けるた
めの取組が行われていること。
〔現状〕
・ 教 育 目 標 を 達 成 す る た め に 、 詰 め 込 み 教 育 に な ら な い 工 夫 ・改 善 を 凝 ら し な が ら 、
問題解決能力の向上と女性に特化した薬学教育の充実を図り、合わせて、これら
の教育に必要な研究基盤の整備・充実並びに長期的展望に立った医薬品開発研究
に取組むことによって社会に貢献することを教育研究の目的としている。
・本学は、「強く、優しく。」を教育スローガンとして、キリスト教の精神の根幹
でもある他人をいたわり思いやる「優しさ」と、社会でリーダーシップを発揮で
きる「強さ」を発揮できる豊かな人間性と実践的能力を兼ね備えた女性を育成す
ることを目指している。薬学部ではこの教育理念に基づいた教育により、高いコ
ミュニケーション能力を備え、人のこころが判る専門性の高い薬学ジェネラリス
トを育て、地域社会並びに医療現場で信頼される薬剤師として活躍する人材を育
成することを目指している。
・本学薬学部のホームページ上に「学部ポリシー」としての理念と目標を掲載して
いる。
〔点検・評価〕
・ 本 学 の 掲 げ て い る 理 念 及 び 目 標 は 、 基 準 1‐ 1 で 求 め て い る 「 医 療 人 と し て の 薬
剤師に必要な学識及びその応用能力並びに薬剤師としての倫理観と使命感を身に
つけるための教育・研究」に沿っている。
・医療を取り巻く環境や薬剤師に対する社会的ニーズ、学生のニーズを反映してい
る。
・ホームページに掲載して公表されており、教職員及び学生にもかなり相当程度周
8
知されている。
・理念・目標に沿った教育の実践が、学生に深い学識や応用能力などを身につけさ
せる結果となり、それを推進中である。
〔改善計画〕
・教育の理念・目標は大学の存立基盤である。教職員及び学生に対して、赴任時及
び入学時に文書の配布と口頭での説明を行い、徹底を図りたい。
〔参考資料など〕
・本学のホームページ
9
基準1‐2
理念と目標に合致した教育が具体的に行われていること。
【観点
1 -2 -1 】 目 標 の 達 成 度 が , 学 生 の 学 業 成 績 及 び 在 籍 状 況 並 び に 卒 業 者
の進路及び活動状況,その他必要な事項を総合的に勘案して
判断されていること。
〔現状〕
・金城学院大学では、薬学部のポリシーとして「高いコミュニケーション能力を備
え、人のこころが判る専門性の高い薬学ジェネラリストを育て、地域社会並びに
医療現場で信頼される薬剤師として活躍する人材を育成することを目指す」と掲
げ て お り 、 こ れ を 実 践 す る た め 、 ① 1 年 次 の PBL( Problem Based Learning)
教育、②学年の壁を取り払って調査活動などを行う薬学セミナーなどの小グルー
プ、参加型の講義を通じて自主的に勉学にいそしむ習慣をつけるという教育を行
っている。
〔点検・評価〕
・ 留 年 生 や 中 途 退 学 者 を 出 さ な い こ と に 努 め て お り 、 留 年 は 過 去 5 年 間 で 10 名 だ
けである。最近は、家庭の経済的理由などのために退学を余儀なくされた学生が
出始めている。
・2009 年 3 月 の 国 家 試 験 で は 、本 学 の 新 卒 者 の 合 格 率 は 91.4%で あ っ た 。就 職 希 望
者 は 、 就 職 率 が 100%で あ っ た 。 ま た 、 12 名 ( 195 名 中 ) の 4 年 制 卒 業 生 が 本 学
をはじめ他大学大学院へ進学した。
・PBL 教 育 や 薬 学 セ ミ ナ ー に お け る 低 学 年 か ら の 小 グ ル ー プ・参 加 型 の 学 習 の 取 り
組みは、通常の講義・実習などにおける薬学専門教育効果を増幅している。
〔改善計画〕
・現在実施している低学年からの小グループで参加型の講義が薬学教育の基本とな
るように、薬学教育企画室と教務委員会が連携してその運用改善をさらに図って
いくことに努める。
〔参考資料など〕
・進学・就職状況
10
『教育プログラム』
2 医療人教育の基本的内容
(2 -1 ) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育
基準2‐1‐1
医 療 人 と し て の 薬 剤 師 と な る こ と を 自 覚 さ せ ,共 感 的 態 度 及 び 人 と の 信 頼 関 係 を
醸 成 す る 態 度 を 身 に つ け さ せ ,さ ら に そ れ ら を 生 涯 に わ た っ て 向 上 さ せ る た め の 教
育が体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
2 -1 -1 -1 】全 学 年 を 通 し て ,医 療 人 と し て 生 命 に 関 わ る 薬 学 専 門
家 に 相 応 し い 行 動 を と る た め に 必 要 な 知 識 ,技 能 ,及
び態度を身につけるための教育が行われていること。
【観点
2 -1 -1 -2 】医 療 全 般 を 概 観 し ,薬 剤 師 の 倫 理 観 ,使 命 感 ,職 業 観
を醸成する教育が行なわれていること。
【観点
2 -1 -1 -3 】医 療 人 と し て ,医 療 を 受 け る 者 ,他 の 医 療 提 供 者 の 心
理 ,立 場 ,環 境 を 理 解 し ,相 互 の 信 頼 関 係 を 構 築 す る
た め に 必 要 な 知 識 ,技 能 ,及 び 態 度 を 身 に つ け る た め
の教育が行われていること。
【観点
2 -1 -1 -4 】単 位 数 は ,(2-2)∼ (2-5)と 合 わ せ て ,卒 業 要 件 の 1 /
5以上に設定されていることが望ましい。
[現 状 ]
・医療人として、絶えず相手の立場を尊重する心と相互の信頼関係を構築する能力
を醸成することを目標としており、1年次には薬学領域全体を俯瞰するための科
目として薬学概論が通年で開講され、その中で医療現場の見学も実施している。
・各学年、各専門教育科目で薬学の専門家となるための知識・技能・思考能力につ
いて講義を行っている。本学の特徴的な科目としては、介護医療、緩和ケアにつ
いてより専門的な教育を実施している。
・本薬学部はチーム医療で活躍できるコミュニケーション能力の高い薬剤師育成を
標 榜 し て い て 、 1 年 次 の PBL( Problem Based Learning) 教 育 と 1∼ 3 年 次 の 薬
学セミナーでコミュニケーションと調査の基礎能力を養い、4 年次のコミュニケ
ー シ ョ ン 技 法 や CBL(Case-Based Learning)で 専 門 知 識 を 用 い た 問 題 解 決 能 力 と
専門家としてのコミュニケーション能力・調査能力を養うというプログラムを持
っている。
・医療人として単に薬学専門知識ばかりでなく、人として幅広い教養と見識を身に
付けている必要がある。幅広い分野から準備されている全学共通の共通教育科目
を履修できる制度を持っている。
・倫理教育、教養教育・言語教育、医療安全教育、生涯学習意欲の醸成、自己表現
力 な ど に 関 連 す る 科 目 は 、共 通 教 育 科 目 24 単 位 、英 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 8 単 位 、
PBL・CBL7 単 位 、薬 学 セ ミ ナ ー 6 単 位 で あ り 、計 45 単 位 と な る 。こ れ は 卒 業 要 件
の 188 単 位 の 22% に 相 当 す る 。
11
[点 検 ・ 評 価 ]
・ 1 年 次 の PBL 教 育 と 1∼ 3 年 次 の 薬 学 セ ミ ナ ー 、 さ ら に 、 4 年 次 の CBL の プ ロ グ
ラムが奏功して、学生達は、モチベーションを持って勉学に励んでいる。
・設 置 か ら 5 年 間 の 累 計 で 、成 績 不 良 に よ る 留 年 者 は 760 名 中 10 名 で 、中 途 退 学 も
11 名 で あ っ た 。
・医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動をとるために必要な知識、
技 能 及 び 態 度 を 身 に つ け る た め の 教 育 の 単 位 数 は 、充 分 満 た し た カ リ キ ュ ラ ム に
なっている。
[改 善 計 画 ]
・現在のところ改善することはない。
〔参考資料など〕
・履修要覧
12
(2 -2 ) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育
基準2‐2‐1
見識ある人間としての基礎を築くために,人文科学,社会科学及び自然科学など
を広く学び,物事を多角的にみる能力及び豊かな人間性・知性を養うための教育が
体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
2 -2 -1 -1 】薬 学 準 備 教 育 ガ イ ド ラ イ ン を 参 考 に す る な ど ,幅 広 い
教養教育プログラムが提供されていること。
【観点
2 -2 -1 -2 】学 生 や 社 会 の ニ ー ズ に 応 じ た 選 択 科 目 が 用 意 さ れ ,時
間割編成における配慮がなされていること。
【観点
2 -2 -1 -3 】薬 学 領 域 の 学 習 と 関 連 付 け て 履 修 で き る カ リ キ ュ ラ ム
編成が行われていることが望ましい。
[現状]
・本大学では、医療人には必須の心理学、倫理学、法学、コンピューター操作技法
を必修科目とし、さらに、月曜と水曜の1、2限を総合教育科目のゾーンとして
設定し、全学部の学生が、人文科学から社会科学、自然科学、情報技術までを包
括 す る 幅 広 い 選 択 科 目 ( 75 科 目 ) を 自 由 に 履 修 で き る よ う に 配 慮 し て い る 。
・本学の建学の精神でもあるキリスト教学が必修となっており、キリスト教の教義
という視点から社会を考えて観る能力を養っている。
・専門に近い領域に関してもある程度専門知識が深まった高学年において、天然物
化学、バイオテクノロジー、ゲノム科学などの自然科学を、社会薬学や緩和医療
に関する講義でヒューマニズムを、それぞれより深く掘り下げて、女性の大学で
ある点を活かし、女性に関心が高い分野をより深く学習が出来るように香粧品、
化 粧 品 、サ プ リ メ ン ト に 関 し て 体 系 的 に 学 習 す る 講 義 を 年 次 進 行 の 中 で 取 り 入 れ 、
薬学との関係で学習ができるよう構成している。
・身近な薬として薬局で販売されている風邪薬を取り上げ、薬が効果を示すメカニ
ズムから各製薬会社から販売されている風邪薬の比較、添付文書の内容、薬の販
売 方 式( 2009 年 6 月 よ り 薬 事 法 の 改 正 に よ り 新 た な 販 売 方 式 が 導 入 さ れ た )臨 床
で使用されている医薬品を例に挙げながら講義を進めて、専門教育ではあまりふ
れない薬を取巻く環境などについて解説している。
・他大学の薬学部では、公衆衛生学の一環として環境衛生学、食品衛生学をカリキ
ュラムに組み込んでいる。本学部では、これらのほかに環境科学を入れている。
この科目では、生物が環境の中でどのようなかかわりを持っているのかを、広い
視野から学ばせている。
[点検・評価]
・薬学部生は、6年制であるので、選択可能な総合教育科目の修得単位数が、他の
4 年 制 学 部 の 6 科 目 12 単 位 に 比 較 し 、8 科 目 16 単 位 と 多 い( 2009 年 度 入 学 生 :
必 修 指 定 を 含 め る と 13 科 目 26 単 位 と な る )。 さ ら に 、 選 択 科 目 の 中 で 薬 学 の 入
13
門科目(薬学A、B、C)を準備し、薬学領域の学習とも関連づけている点は、
評価できる。
・従来の授業展開に比べて、到達するまでの方略が具体的に学習者に対して明示さ
れている。その結果、教員及び学生が同一方向を向いて学習できることは評価で
きる。
[改善計画]
・本学部は、授業時間割がタイトであるため、3年次以上になるとこうした教養科
目を履修するための配慮ができにくくなっている点の改善が今後の課題である。
・選択科目で一定数の受講生を確保するシステムを作る方策を検討したい。
〔参考資料など〕
履修要覧
14
基準2‐2‐2
社会のグローバル化に対応するための国際的感覚を養うことを目的とした語学
教育が体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
2 -2 -2 -1 】 英 語 教 育 に は ,「 読 む 」,「 書 く 」,「 聞 く 」,「 話 す 」 の
全ての要素を取り入れるよう努めていること。
【観点
2 -2 -2 -2 】医 療 現 場 ,研 究 室 ,学 術 集 会 な ど で 必 要 と さ れ る 英 語
力を身につけるための教育が行われるよう努めてい
ること。
【観点
2 -2 -2 -3 】英 語 力 を 身 に つ け る た め の 教 育 が 全 学 年 に わ た っ て 行
われていることが望ましい。
[現状]
・薬学部においては、1、2年次において共通教育必修科目である「英語コミュニ
ケ ー シ ョ ン A∼ D」 を 計 8 単 位 修 得 し 、 3 年 次 で は 「 薬 学 英 語 ( 1 )( 2 )」 2 単
位 、4 年 次 は「 実 用 薬 学 英 語( 1 )
( 2 )」2 単 位 の 修 得 が 必 須 と な っ て い る 。
「英
語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン A∼ D」 で は 習 熟 度 別 ク ラ ス に よ り 「 読 む 」「 書 く 」「 聞 く 」
「 話 す 」を 学 習 す る 。ま た 、「 薬 学 英 語( 1 )( 2 )」で は 、化 学 ・ 生 物 ・ 医 療 に 関
する基本的な英文に触れることにより理解を高め、
「 実 用 薬 学 英 語( 1 )
( 2 )」で
は、教材として米国薬局方などを用い、実践的な英文読解能力と応用力を身につ
けさせている。
・英語コミュニケーション科目と薬学英語の履修を義務付け、世界に目を向けて活
躍できる環境も整えている。
・本学が協定している外国の姉妹校での海外研修を実施しており、現場での英会話
の習得の機会を設けている。
[点検・評価]
・ネイティブの教員による講義が多い点は評価できる。また引き続き3、4年次に
「 薬 学 英 語 」「 実 用 薬 学 英 語 」 と 連 続 す る カ リ キ ュ ラ ム の 構 成 は 評 価 で き る 。
・ 3 、 4 年 次 の 学 習 で は 、「 読 む 」 割 合 が 高 く な る た め 、「 書 く 」「 聞 く 」「 話 す 」 と
のバランスを適宜見直すことも必要である。
[改善計画]
・学 部 教 育 で の「 薬 学 英 語 」
「 実 用 薬 学 英 語 」の 位 置 づ け や 授 業 の 進 め 方 を 考 え る 必
要がある。最近のトピックスを教材とする、或いは異なる専門分野間での教員で
教材を提供しあうことが必要である。
・ 5、 6 年 次 は 卒 業 研 究 を 通 し て 外 国 文 献 に 触 れ さ せ る よ う に し て い く 。
15
(2 -3 ) 医 療 安 全 教 育
基準2‐3‐1
薬 害・医 療 過 誤・医 療 事 故 防 止 に 関 す る 教 育 が 医 薬 品 の 安 全 使 用 の 観 点 か ら 行 わ
れていること。
【観点
2 -3 -1 -1 】薬 害 ,医 療 過 誤 ,医 療 事 故 の 概 要 ,背 景 及 び そ の 後 の
対応に関する教育が行われていること。
【観点
2 -3 -1 -2 】教 育 の 方 法 と し て ,被 害 者 や そ の 家 族 ,弁 護 士 ,医 療
に お け る 安 全 管 理 者 を 講 師 と す る な ど ,学 生 が 肌 で 感
じ る 機 会 提 供 に 努 め る と と も に ,学 生 の 科 学 的 か つ 客
観的な視点を養うための教育に努めていること。
[現状]
・本学においては、初年度から共通教育科目(1、2年生履修)において薬学A、
B、Cをオムニバス形式で用意しており薬害、医療過誤、医療事故防止等も含め
た講義内容で初年度共通教育科目として薬学部以外の学生も含めて受講できるよ
うに配慮している。
・薬害を受けた人を講師として招いて講義していただくようにしている。
[点検・評価]
・毎年学生を対象に行われる授業評価においても満足度の高い科目の一つになって
いる。
・被害者やその家族を講師として招いて学生が安全問題を考える機会を設けたこと
もあるが、毎年定期的には行ってはいない。
[改善計画]
・今後は、緊急医療体制や救急医療さらに看護の専門家による授業も計画したい。
・オムニバス形式で授業展開するため出来るだけ教員間のコミュニケーションを図
り授業内容が重複しないよう配慮したい。
・薬害の実態、薬剤師が関わった医療事故とその防止例などを、関係者から直接聞
く機会を増やしたい。
〔参考資料など〕
履修要覧
16
(2 -4 ) 生 涯 学 習 の 意 欲 醸 成
基準2‐4‐1
医療人としての社会的責任を果たす上での生涯学習の重要性を認識させる教育が
行われていること。
【観点
2 -4 -1 -1 】医 療 現 場 で 活 躍 す る 薬 剤 師 な ど に よ り 医 療 の 進 歩 や 卒
後研修の体験談などに関する教育が行われているこ
と。
[現状]
・学会、研修会、講演会を本学へ招き、学生に参加できる機会を設けていると同時
に、外部での研修会に参加させる機会を作っている。例えば、教員、学生に対し
て は 、NPO 法 人 愛 知 県 褥 瘡 ケ ア を 考 え る 会 で 活 躍 す る 3 名 の 現 役 薬 剤 師 を 招 聘 し 、
薬剤師の現状とこれからの薬学教育について意見交換会を催している。
・薬剤師として社会で働いている卒業生による経験談を在校生に紹介する機会を設
けている。
[点検・評価]
・第1期生が薬剤師として社会に出て日が浅いが、卒業生を招いて現場での薬剤師
の状況を在学生に伝える機会は、在学生の学習意欲醸成に効果があった。
・研修会に参加させることによって、具体的な薬剤師像と薬学部で学ぶことを結び
つ け さ せ 、学 習 意 欲 の 向 上 に 寄 与 し た 。中 で も 褥 瘡 サ ミ ッ ト は 、1∼ 2 年 生 は 早 期
体験学習として、3 年生以上については科目横断的学習として機能した。
[改善計画]
・勉強会、研修会などに参加させるようにする。
〔参考資料など〕
・開講実績一覧表
17
(2 -5 ) 自 己 表 現 能 力
基準2‐5‐1
自分の考えや意見を適切に表現するための基本的知識,技能及び態度を修得する
ための教育が行われていること。
【観点
2 -5 -1 -1 】聞 き 手 及 び 自 分 が 必 要 と す る 情 報 を 把 握 し ,状 況 を 的
確に判断できる能力を醸成する教育が行われている
こと。
【観点
2 -5 -1 -2 】個 人 及 び 集 団 の 意 見 を 整 理 し て 発 表 で き る 能 力 を 醸 成
する教育が行われていること。
【観点
2 -5 -1 -3 】 全 学 年 を 通 し て 行 わ れ て い る こ と が 望 ま し い 。
[現状]
・本 学 で は 、1 年 次 に 薬 学 PBL( Problem Based Learning)と 薬 学 セ ミ ナ ー 、2 、
3 年 次 に は 薬 学 セ ミ ナ ー 、 4 年 次 に は CBL(Case-based Learning)と 呼 ば れ る 少
人数・問題解決型の授業を設定し、自分の考えや意見を適切に表現するための基
本的知識、技能及び態度を修得するための教育を行っている。
・薬 学 PBL で は 、3 ∼ 4 名 の 小 グ ル ー プ で 討 論 し 、資 料 を 作 っ て 発 表 す る ト レ ー ニ
ングを通年で繰り返し行っている。また、上級生(2年生)が、小グループのサ
ポートに入り、学年の枠を超えて取り組んでいる。
・薬学セミナーは、1名の教員に1、2、3年生が各5∼7名程度配属され、学年
を ミ ッ ク ス し た サ ブ グ ル ー プ に 分 か れ て 、様 々 な 調 査・発 表 に 取 り 組 ま せ て い る 。
・最初のグループワークは、入学直後の学外オリエンテーションにおいてコミュニ
ケーションの基礎技術を体験的に学ばせている。これらの点は、評価できる。
・入学直後の学外オリエンテーションを実施している。
[点検・評価]
・低学年時のグループワークが非常に充実していると評価する。学生は、メンバー
が頻繁に替わる中で、コミュニケーションを取りながら資料を集め、まとめ、発
表するトレーニングを実践的に繰り返す。
・入学直後の学外オリエンテーションにより、コミュニケーションが取れるように
なった。
[改善計画]
・少人数教育による学習効果は高いが、今後は、低学年で既に体験・習得している
5、6年生を組み込むことによって本学の特色である屋根瓦方式教育を効率的に
展開する道を検討していく。
18
3
薬学教育カリキュラム
(3‐1)薬学教育モデル・コアカリキュラムの達成度
基準3‐1‐1
教育課程の構成と教育目標が,薬学教育モデル・コアカリキュラムに適合して
いること。
【観点
3 -1 -1 -1 】 各 科 目 の シ ラ バ ス に 一 般 目 標 と 到 達 目 標 が 明 示 さ れ ,
それらが薬学教育モデル・コアカリキュラムの教育目
標に適合していること。
[現状]
・各 科 目 の シ ラ バ ス に は 、一 般 目 標 と 到 達 目 標( SBO:Special Behavioral Objective)
を明示し、この目標に沿って各学期の講義計画を作成しそれを配布している。講
義 計 画 表 に は 、各 講 義 内 容 に 対 応 す る 薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム の SBO
の SBO 分 類 番 号 を 明 示 し 、ど の 到 達 目 標 の 講 義 か が 判 る よ う に し て い る 。ま た 、
計画表作成の際に分類番号を記載することで講義分担者は、コアカリキュラムに
対する対応度を点検して漏れのないように努めている。
[点検・評価]
・ シ ラ バ ス に SBO を 記 入 す る こ と で 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 教 育 目
標への適合具合が確認できることは評価できる。
・ 学 生 に は 、 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム SBO 分 類 番 号 一 覧 表 が 配 布 さ れ
ているが、認識している学生は少ないと思われる。また、一部に記載のない科目
がある。
[改善計画]
・シ ラ バ ス の 紙 面 に も 制 限 が あ る の で 、SBO 分 類 番 号 の 内 容 を 具 体 的 な 到 達 目 標
として授業の際にも学生に知らせ、学生に学習目標・学習項目がはっきり伝わる
よう授業目的の周知を図る。
〔参考資料など〕
・シラバス
19
基準3‐1‐2
各到達目標の学習領域に適した学習方略を用いた教育が行われていること。
【観点
3 -1 -2 -1 】 講 義 、 演 習 , 実 習 が 有 機 的 に 連 動 し て い る こ と 。
【観点
3 -1 -2 -2 】医 療 現 場 と 密 接 に 関 連 付 け る た め ,具 体 的 な 症 例 ,医
療現場での具体例,製剤上の工夫などを組み込むよう
努めていること。
【観点
3 -1 -2 -3 】患 者 ・ 薬 剤 師 ・ 他 の 医 療 関 係 者 ・ 薬 事 関 係 者 と の 交 流
体制が整備され,教育へ直接的に関与していることが
望ましい。
[現状]
・多くの科目で講義、演習、実習が有機的に連動しており、ある程度講義で学び実
習 で 実 践 し 、そ の 経 験 を 活 か し て 発 展 的 な 講 義 が 展 開 す る よ う に 科 目 が 設 定 さ れ
て い る 。一 部 で 実 験 実 習 時 期 と 実 習 で 行 わ れ る 項 目 の 講 義 時 期 と が 前 後 し 、実 習
の 方 が 先 行 し て し ま う 例 が い く つ か あ る 。そ の 部 分 に 関 し て 、担 当 者 そ れ ぞ れ の
努力でカバーをしている。
・ こ れ ら の 学 習 が よ り 効 果 的 に 実 施 で き る よ う 、1 年 次 の 薬 学 PBL( Problem Based
Learning) と 薬 学 概 論 ( 早 期 体 験 学 習 )、 基 礎 薬 学 演 習 ( 2 ) の 連 携 で 自 律 的 な
調査活動と問題発掘の基本を学ぶようにしている。
・ 4 年 次 の CBL( Case Based Learning)な ど 、医 療 現 場 の 症 例 を ベ ー ス と し て そ
れ ま で に 学 ん だ 講 義・実 習 で の 知 識 の 確 認 と そ れ ら を 複 合 さ せ て 活 用 す る ワ ー ク
ショップ形式の授業もあり、多彩な学習方略を用いて教育が展開されている。
・ 薬学概論など複数の科目で非常勤講師として薬事関係者や医療現場の薬剤師を
招いた講義も行っている。
[点検・評価]
・ 同 系 列 の 科 目 担 当 者 間 の 連 携 が 良 く で き て お り 、実 習 を 含 め て 一 連 の 講 義 が 効 率
的 効 果 的 に 実 施 さ れ て い て 評 価 で き る 。 ま た 、 1 年 次 か ら PBL を 導 入 し て い る
た め 、 高 学 年 次 に 行 う CBL が 効 果 的 に 実 施 さ れ て い て 評 価 で き る 。
・授業では、できるだけ具体的な医療現場につながる内容を取り入れるように努め
て い る 。 特 に CBL で の シ ナ リ オ の 中 で は 、 具 体 的 な 症 例 や 医 療 現 場 の 問 題 を 扱
っているので、医療現場と密接に関連付けた授業になっていると評価できる。
・様々な場面(病院、企業、試験施設)で実際に経験するであろう事項を極力含め
た教育を心掛け実践している。
[改善計画]
・ 医 療 現 場 の 声 や 考 え が 教 育 現 場 に 伝 わ る よ う 、現 場 の 薬 剤 師 、患 者 等 と の 交 流 の
場の増加を図る。
・ 科目担当者間の連携が円滑に進むように指導する。
20
〔参考資料など〕
・シラバス
21
基準3‐1‐3
各ユニットの実施時期が適切に設定されていること。
【観点
3 -1 -3 -1 】 当 該 科 目 と 他 科 目 と の 関 連 性 に 配 慮 し た 編 成 を 行 い ,
効果的な学習ができるよう努めていること。
[現状]
・ 原 則 と し て 、1、2 年 次 は 総 合 教 育 科 目 と 薬 学 の 専 門 基 礎 系 科 目 を 学 ば せ て い る 。
実 習 に お い て も 、講 義 と 連 動 す る 形 を と っ て い る 。学 年 が 進 む に つ れ て 、応 用 科
目 に 相 当 す る 学 科 の 講 義 と 実 習 を 行 っ て い る 。ま た 、講 義 後 或 い は 一 連 の 講 義 が
進行途中にそれに関連した実習を行うように設定されている。
[点検・評価]
・ 基 礎 的 な 知 識 を 習 得 し た 後 に 、そ れ を 実 地 に 確 認 し な が ら 実 習 を 行 う こ と が 必 要
で あ る が 、一 部 の 科 目 の 中 に は 講 義 と 実 習 が 逆 に な っ て 、実 習 が 先 に な っ て い る
ものもある。
・ 科目間の講義内容の連携はやや不十分な面もある。
[改善計画]
・薬学の教育効果を上げるために、関連科目間、講義科目と実習科目との前後関係
がより効果的になるよう、履修時期の見直しを検討する。
・教員に関連する科目のシラバスに目を通すように指導する。
〔参考資料など〕
・シラバス
22
基準3‐1‐4
薬剤師として必要な技能,態度を修得するための実習教育が行われていること。
【観点
3 -1 -4 -1 】科 学 的 思 考 の 醸 成 に 役 立 つ 技 能 及 び 態 度 を 修 得 す る た
め,実験実習が十分に行われていること。
【観点
3 -1 -4 -2 】実 験 実 習 が ,卒 業 実 習 や 実 務 実 習 の 準 備 と し て 適 切 な
内容であること。
[現状]
・多くの実習で実習内容の目的を事前に講義してその目的、実施内容の原理、観察
のポイントを概説し、実施後は実際の操作の詳細、その観察結果やデータに関し
て の 考 察 の レ ポ ー ト を 課 し 、研 究 マ イ ン ド の 醸 成 を 図 っ て い る 。一 部 の 科 目 で は 、
予習的レポートの提出も求めて、原理について講義での知識を活用した調査・考
察を課し、実験のポイントを自ら学ばせて講義との連繋を深くさせている。
・薬剤師として必要な技能、態度の修得のための教育を4年次前期の医療系実習と
後 期 の CBL( 3 ) で 実 施 し て い る 。 特 に CBL( 3 ) は 、 実 務 実 習 事 前 学 習 教 育
としての位置づけであり、より実践的な課題を実施している。
[点検・評価]
・ 実 習 も 少 な い 時 間 で 効 果 的 に 技 能 の 修 得 が 出 来 る よ う 、テ ー マ 設 定 、実 験 内 容 が
配 慮 さ れ て い て 評 価 で き る 。効 率 性 や 原 理 の 理 解 の た め 、基 礎 系 の 実 習 の 一 部 で
やむを得ず既に試験研究現場では用いられなくなった試験法などの実験内容が
含まれる。
・薬剤師が、医療チームの一員としての役割を果たすためには、資料やデータの収
集 調 査 を 基 に 討 議 や 発 表 が で き る 能 力 が 求 め ら れ る 。 PBL ( Problem Based
Learning)方 式 は 、そ う し た 能 力 を 習 得 す る こ と で 、大 き な 役 割 を 果 た し て い る 。
・ 実 務 実 習 、及 び 卒 業 研 究 は 、2010 年 度 か ら 本 格 的 に 開 始 す る こ と に な っ て お り 、
卒業研究に対する効果に関しては、今後評価する。
[改善計画]
・時代の先端の技能でなおかつ講義と連携して効果的に原理を理解させるようなテ
ーマ設定・実験内容の開発に努める。
・ 卒 業 研 究 や 実 務 実 習 は 2010 年 度 よ り 実 施 の た め 、 実 験 実 習 の 卒 業 研 究 や 実 務 実
習に対する効果を考慮した改善については、今後検討する。
〔参考資料など〕
・シラバス
23
基準3‐1‐5
学生の学習意欲が高まるような早期体験学習が行われていること。
【観点
3 -1 -5 -1 】薬 剤 師 が 活 躍 す る 現 場 な ど を 広 く 見 学 さ せ て い る こ と 。
【観点
3 -1 -5 -2 】学 生 に よ る 発 表 会 ,総 合 討 論 な ど ,学 習 効 果 を 高 め る
工夫がなされていること。
[現状]
・1 年 生 全 員 に 対 し 、 ① 工 場 ・ 研 究 所 見 学 5 施 設 、 ② 病 院 見 学 5 施 設 、 ③ 薬 局 見 学
43 施 設 、 ④ 救 命 救 急 ( AED) 講 習 を 体 験 さ せ 、 レ ポ ー ト を 提 出 さ せ て い る 。 こ
の 早 期 体 験 学 習 の 目 的 を 学 生 に 事 前 講 義 し 、社 会 見 学 に 必 要 な マ ナ ー と 知 識 を 説
明し、さらに各現場代表の外部講師を招聘し、講義をしている。
・ 病 院 と 薬 局 訪 問 前 に PBL( Problem Based Learning) と し て 「 病 院 薬 剤 師 に つ
い て 」と「 薬 局 薬 剤 師 に つ い て 」、さ ら に 最 後 に「 早 期 体 験 学 習 の 総 括 」を テ ー マ
設定して調査、討論、発表をさせている。
[点検・評価]
・入学後、できるだけ早い時点での病院薬局などの社会見学体験をさせている。こ
れまで経験したことのない現状を知ることは、その後の各講義を理解するうえで
効果的である。
・早期体験学習の後、レポートや口頭発表させることにより、学習効果を上げてい
ると評価している。
[改善計画]
・改善すべき点はない。
24
(3‐2)大学独自の薬学専門教育の内容
基準3‐2‐1
大学独自の薬学専門教育の内容が,理念と目標に基づいてカリキュラムに適確に
含まれていること。
【観点
3 -2 -1 -1 】大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 と し て ,薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ
アカリキュラム及び実務実習モデル・コアカリキュラ
ム以外の内容がカリキュラムに含まれていること。
【観点
3 -2 -1 -2 】大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 内 容 が ,科 目 あ る い は 科 目 の
一部として構成されており,シラバス等に示されてい
ること。
【観点
3 -2 -1 -3 】学 生 の ニ ー ズ に 応 じ て ,大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 時
間割編成が選択可能な構成になっているなど配慮さ
れていることが望ましい。
[現状]
・ 本 学 は 女 性 の 大 学 と い う 特 色 と 、本 学 部 が 標 榜 す る 薬 学 周 辺 領 域 も 強 い 薬 剤 師 育
成 と い う 観 点 か ら 、女 性 の 関 心 ・ ニ ー ズ の 高 い 薬 学 周 辺 領 域 の 科 目 と し て 化 粧 品
関 連 4 科 目 及 び サ プ リ メ ン ト 関 連 の 1 科 目 を 体 系 的 に 教 育 を し て い る 。ま た 、総
合 大 学 と い う こ と か ら 、幅 広 い 共 通 教 育 科 目 群 か ら も ヒ ュ ー マ ニ ズ ム ・ 福 祉 な ど
をテーマとした周辺領域の学習をできる状況にある。
・ 女 性 の 大 学 と い う 特 色 か ら 母 性・育 児 と 薬 、女 性 特 有 の 体 の ト ラ ブ ル と そ の 対 処
法 ・ 薬 の 活 用 な ど の 内 容 に つ い て 薬 学 専 門 科 目 の 中 で 時 間 を 設 け て お り 、そ れ ぞ
れの科目のシラバスに記載をしている。
・ 本 学 の キ ャ ン パ ス は 、名 古 屋 市 北 東 部 の 豊 か な 自 然 に 囲 ま れ 、居 な が ら に し て 自
然 環 境 の 豊 か さ に 触 れ る こ と が 出 来 る の で 、「 環 境 科 学 」 を 必 修 と す る な ど で 環
境教育を重視している。
・ あ る 程 度 専 門 知 識 が 深 ま っ た 高 学 年 に お い て 、天 然 物 化 学 、バ イ オ テ ク ノ ロ ジ ー 、
ゲ ノ ム 科 学 な ど の 自 然 科 学 科 目 と 、社 会 薬 学 や 緩 和 医 療 に 関 す る ヒ ュ ー マ ニ ズ ム
に 関 す る 科 目 を 設 け て 、そ れ ぞ れ 薬 学 専 門 分 野 を よ り 深 く 掘 り 下 げ て 学 習 す る 機
会を設けている。
[点検・評価]
・ 女 性 の 大 学・総 合 大 学・周 囲 の 豊 か な 自 然 環 境 と い う 特 徴 を 存 分 に 活 か し た 薬 学
専門科目の実施、薬学周辺領域の講義設定が効率良くできており、評価できる。
・ 薬 学 専 門 領 域 の 発 展 的 内 容 の 講 義 が 設 定 さ れ 、学 生 が 学 ぶ こ と が で き る 状 況 が 整
っており、評価できる。
・ ホワイトコートセレモニーの実施によって実務実習へのモチベーションを高め
ることができている。
25
[改善計画]
・薬学の専門教育の中に「女性」をキーワードとした独自性のある科目をさらに取
り入れるように検討する。
〔参考資料など〕
・シラバス
26
(3‐3)薬学教育の実施に向けた準備
基準3‐3‐1
学 生 の 学 力 を ,薬 学 教 育 を 効 果 的 に 履 修 で き る レ ベ ル ま で 向 上 さ せ る た め の 教 育
プログラムが適切に準備されていること。
【観点
3 -3 -1 -1 】個 々 の 学 生 の 入 学 ま で の 履 修 状 況 等 を 考 慮 し た 教 育 プ
ログラムが適切に準備されていること。
【観点
3 -3 -1 -2 】観 点 3 -3 -1 -1 に お け る 授 業 科 目 の 開 講 時 期 と 対 応
する専門科目の開講時期が連動していること。
[現状]
・推薦入試等で早期に合格した学生には、教員が薦める本のリストを送付し、入学
ま で に 読 ん で 幅 広 い 教 養 を 身 に 付 け る よ う に 指 導 し て い る 。ま た 、業 者 の 入 学 前
学習案内を送付し、入学までの期間の勉強を勧めている。
・ 入 学 時 に 化 学 と 生 物 の 到 達 度 試 験 を 行 い 、一 定 の 到 達 度 に 達 し て い な い 学 生 を 対
象 に 、1 年 次 前 期 に 課 外 で 補 習 講 義 を 行 っ て い る 。物 理 、数 学 に 関 し て は 演 習 科
目を準備し、問題演習という形で到達度の平準化を行っている。
・ 各 科 目 共 高 校 領 域 の 復 習 部 分 の 学 習 で は 、薬 学 教 育 関 連 の 部 分 を 重 点 に そ の 部 分
を 深 化 さ せ て 実 施 し て お り 、そ の 後 の 同 じ 領 域 の 講 義 の 土 台 と な る よ う 担 当 者 が
配慮・工夫をしている。
[点検・評価]
・補習講義は、課外授業で強制力がない点で学生の取り組む姿勢に一部真剣味が欠
け る 部 分 が あ る 。ま た 、専 門 教 員 が 分 担 し て 担 当 し て い る た め に 内 容 の 一 貫 性 に
欠けるという問題点もある。
・ 業 者 の 入 学 前 学 習 を 実 際 に 行 っ て い る 学 生 は 1 /3 程 度 で あ り 、 平 準 化 の 助 け に
なっているが必ずしも効果的とは言えない。
[改善計画]
・高 校 時 代 の 科 目 履 修 状 況 を 把 握 し て 、薬 学 教 育 の 基 礎 学 力 と し て 不 足 す る 部 分( 生
物 、化 学 、数 学 な ど )の 補 習 に つ い て は 、外 部 講 師 の 利 用 な ど に よ っ て 担 当 者 を
固定し一貫性のある講義を実施したい。
・入学前学習については、入学予定者全員に行わせるシステムを考えたい。
27
4 実務実習
(4‐1)実務実習事前学習
基準4‐1‐1
教 育 目 標 が 実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 適 合 し ,実 務 実 習 事 前 学 習 が 適 切
に行われていること。
[現状]
・実務実習事前学習は、4年次の授業に実施スケジュールに組み込まれており、実
務実習モデル・コアカリキュラムに適合したものになっている。
・4年次前期に薬物治療を行う上で不可欠な基礎的な知識、技能、態度を習得させ
ている。4年次後期に実践的な薬物治療の知識、技能、態度を習得させている。
・共用試験終了後の時期に、医療現場の薬剤師による実践的な業務内容を紹介する
時間を設けている。
・5年次の 4 週間を利用して、病院・薬局実務実習に備えた直前学習を行う予定で
ある。
[点検・評価]
・事前学習の効果が上がるように準備しているが、大学側と受け入れ側の現場薬剤
師との意見交換・連携を一層進める必要がある。
[改善計画]
・大学側と指導薬剤師間の連携強化策の一つとして、大学へ指導薬剤師を招いて本
学の事前学習の内容を改めて伝える機会を設ける準備をしている。
・実務実習事前学習の内容をホームページ上で公開する予定でいる。
28
基準4‐1‐2
学 習 方 法 ,時 間 ,場 所 等 が 実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 基 づ い て 設 定 さ
れていること。
[現状]
・薬物療法を行う上で不可欠な調剤等の質の高い実務実習・薬剤業務ができるよう
に、調剤等を中心とした実務実習・薬剤業務に関わる知識を習得するための調剤
学、医療薬学等の講義を行っている。
・患者に対して適切な薬物治療に貢献できるように症例に基づいた実践的な薬学的
介入及び処方設計の知識、技術、態度を習得するための演習を行っている。併せ
て、薬物治療の実施に必要な情報を自ら収集するための基本的な技術を習得させ
ている。
・実務実習においては、病院・薬局での実務実習に先立ち調剤及び製剤、服薬指導
などの薬剤師職務に必要な基本的知識、技能、態度を習得させている。
[点検・評価]
・4 年 制 の 実 務 実 習 で は 、病 院 へ 4 週 間 、薬 局 へ 2 週 間 出 か け て 所 期 の 成 果 を 得 た 。
・6年制の実務実習では、地区の薬系大学との連携の下、病院薬剤部や薬剤師会等
と の 意 見 交 換 を 取 り な が ら 進 め て き た 。そ の 体 制 は う ま く 機 能 し て い る と 考 え る 。
・指導薬剤師の確保できている施設での実習であり、学習方法、時間、場所等は実
務実習モデル・コアカリキュラムに基づいて行われる予定である。学生の割り振
りなどは、基本的には東海地区実務実習調整機構の場で公正に行われている。
[改善計画]
・実施後に点検・評価内容に基づいて改善する。
29
基準4‐1‐3
実務実習事前学習に関わる指導者が,適切な構成と十分な数であること。
[現状]
・事前学習に関わる指導者は、実務経験が必要である。限られた人数と期間内で、
講義・実習を行っている。
・出来るだけ少人数のグループで、密度の高い学習に心がけている。
・本学の教員だけでなく、病院・薬局など医療現場の指導薬剤師が教育へ参加する
授業計画を作成した。これにより、本学と医療現場との接点が増すので、情報交
換が密に出来る利点もある。
[点検・評価]
・学内の実務家教員(7 人)と学外の講師(8 人)で対応するので適切と考える。
・外部の現場薬剤師の講義などは、実践により近いので学生の関心も高かった。
・外部の現場薬剤師が講義のために大学を訪問するので、大学側教員と医療現場と
の接点が増えた点は良い。
[改善計画]
・今後は、薬剤師に求められる職能の発揮のために救急医療、看護、介護などの医
療関係者の協力も得られるように検討していきたい。
30
基準4‐1‐4
実施時期が適切に設定されていること。
【観点
4 -1 -4 -1 】実 務 実 習 に お け る 学 習 効 果 が 高 め ら れ る 時 期 に 設 定 さ
れていること。
【観点
4 -1 -4 -2 】実 務 実 習 の 開 始 と 実 務 実 習 事 前 学 習 の 終 了 が 離 れ る 場
合には,実務実習の直前に実務実習事前学習の到達度
が確認されていることが望ましい。
[現状]
・4年次の前期には、最適な薬物療法が行えるよう基本的な知識の習得及び調剤、
服薬指導など薬剤師職務に必要な基本的知識、技術、態度の習得をするための授
業を行っている。
・4年次の後期には、薬物療法を実践する上での基本的知識、有効かつ安全な薬物
療法を実践するために必要な基本的知識の習得や患者対応、服薬指導など薬剤師
職 務 に 必 要 な 基 礎 知 識 、技 能 、態 度 を 習 得 、ロ ー ル プ レ イ 演 習 な ど を 行 っ て い る 。
・4年次の最後には、事前特別学習として医療現場の薬剤師に薬物療法の実際やチ
ーム医療などの状況について講義を行ってもらっている。
・実習に参加する直前(5 年次 4 月)に、医療現場で使用する医薬品の効能や使用
法などの総復習を行っている。
・実 務 実 習 事 前 学 習 の 終 了 し た の ち 実 務 実 習 の 開 始 ま で 長 期 間( 概 ね 3 カ 月 以 上 )
あるときは、1 週間程度の総復習の時間を準備している。
・2007 年 度 に 全 国 に 先 駆 け て 実 務 実 習 に 参 加 す る 前 に 新 し い 白 衣 を 授 与 す る「 ホ ワ
イトコートセレモニー」を行った。看護師の戴帽式に相当するもので、医療現場
に 出 る 心 構 え を 身 に 付 け る こ と と 、そ の 覚 悟 を 改 め て 認 識 す る た め の も の で あ る 。
[点検・評価]
・実 務 実 習 を 行 う 前 に は 、学 生 が 実 習 に 参 加 す る の に 必 要 な 知 識 を 持 っ て お り 、CBT、
OSCE 試 験 に 合 格 す る こ と で 担 保 さ れ て い る と 考 え る 。
・本 学 で は 、
「 ホ ワ イ ト コ ー ト セ レ モ ニ ー 」に よ り 、医 療 現 場 で の 薬 剤 師 と し て の モ
チベーションを高めている。これは本邦で初の試みであり、学生及び関係者の関
心を呼んでいる。
[改善計画]
・しばらくは現在のシステムを継続して行う。
31
(4‐2)薬学共用試験
基準4‐2‐1
実 務 実 習 を 履 修 す る 全 て の 学 生 が 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) を 通 じ て 実 務
実習を行うために必要な一定水準の能力に達していることが確認されていること。
[現状]
・実務実習に参加するために必要な水準の学力に達しているかを講義、模擬試験を
行って確かめながら学生のモチベーションを上げると共にその能力の維持・向上
を 図 っ て い る 。CBT で は 、厳 密 に 共 用 試 験 セ ン タ ー の 規 則 を 順 守 す る と 共 に 、判
定基準も共用試験センターで実施されている基準を採用し、本試験、再試験とも
に 正 解 率 60%を 合 格 の 基 準 と し た 。
・実務実習に参加するために必要な水準の技能を身に付けさせるべく 4 年次前期に
医 療 系 薬 学 ( 3 ) に て 調 剤 な ど の 基 礎 技 術 を 習 得 さ せ 、 後 期 の CBL(Case-based
Learning)( 3)の 時 間 に 実 践 的 な 調 剤 技 術 の 習 熟 を 図 っ て い る 。OSCE で も 、厳
密に共用試験センターの規則を遵守すると共に、判定基準も共用試験センターで
実施されている基準を採用して評価を行なった。
[点検・評価]
・共用試験センターの規則・判定基準を順守している。
・模擬試験を実施して学生個人の弱点を自覚させ、その後の補充・補強に役立てて
いる点は評価できる。
[改善計画]
・現在のところ改善すべき点は無い。
32
基準4‐2‐2
薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) を 適 正 に 行 う 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
【観点
4 -2 -2 -1 】 薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 「 実 施 要 綱 」( 仮 ) に 沿 っ て
行われていること。
【観点
4 -2 -2 -2 】 学 内 の CBT委 員 会 お よ び OSCE委 員 会 が 整 備 さ れ , 機 能
していること。
【観点
4 -2 -2 -3 】 CBTお よ び OSCEを 適 切 に 行 え る よ う , 学 内 の 施 設 と 設
備が充実していること。
[現状]
・ 薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 「 CBT 実 施 マ ニ ュ ア ル 」、「 OSCE の 実 施 要 項 」 に 沿 っ
て、滞りなく実施している。それぞれ、各種の説明会・講習会などに参加して、
実施に関する情報収集を遅滞なく行なっている。
・ CBT 委 員 会 は 、マ ル チ メ デ ィ ア セ ン タ ー 支 援 の も と 、4 名 体 制 で 機 能 し て い る 。
OSCE 委 員 会 は 基 礎 系 教 員 及 び 実 務 系 教 員 か ら 10 名 で 構 成 さ れ 、 委 員 会 は 定 例
的 に 開 催 し て 、 OSCE 実 施 体 制 の 整 備 を 図 っ て い る 。
・ CBT 実 施 の た め に 、 マ ル チ メ デ ィ ア セ ン タ ー 管 理 の コ ン ピ ュ ー タ ー 室 2 室 ( 210
台)を同時に使用できる体制にしている。
・ OSCE 実 施 に 際 し て は 、 各 レ ー ン が 交 差 、 重 複 し な い よ う に 、 ま た 、 受 験 者 の 話
し声などが聞こえないように、厚地カーテンを用いるなどの工夫をしている。
[点検・評価]
・ CBT、 OSCE 共 に 薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 実 施 要 項 に 沿 っ て 実 施 さ れ て い て 、 評
価できる。
・ CBT 委 員 会 は 、 マ ル チ メ デ ィ ア セ ン タ ー 支 援 の も と 、 4 名 体 制 で 機 能 し て い て
問題はない。
・ OSCE 委 員 会 は 充 実 し た 実 務 系 教 員 を 中 心 に 構 成 さ れ 基 礎 薬 学 系 教 員 と の 連 携
も円滑に進むシステムができていて評価できる。
・ CBT 実 施 の た め の 学 内 施 設 と 設 備 は 、 十 分 整 っ て い る 。 事 実 、 2009 年 度 の 試 験
は完璧に対応できた。
・OSCE に 際 し て は 、受 験 者 の 声 が 互 い に 聞 こ え な い よ う に し な け れ ば な ら な い が 、
声が大きい場合もあったが、円滑な運営ができている。
[改善計画]
・ CBT 及 び OSCE と も に 現 在 の と こ ろ 、 大 き く 改 善 す べ き 点 は な い 。
33
基準4‐2‐3
薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 実 施 結 果 が 公 表 さ れ て い る こ と 。
【観点
4 -2 -3 -1 】実 施 時 期 ,実 施 方 法 ,受 験 者 数 ,合 格 者 数 及 び 合 格 基
準が公表されていること。
【観点
4 -2 -3 -2 】 実 習 施 設 に 対 し て , 観 点 4 -2 -3 -1 の 情 報 が 提 供
されていること。
[現状]
・ CBT、 OSCE 共 に 、 実 施 時 期 、 実 施 方 法 は 事 前 に 公 表 さ れ て い る 。 ま た 、 実 施 時
期、実施方法、合格基準は、冊子として学生に配布し、その説明を行なって周知
を図っている。合格基準は、共用試験センターの指導に基づいて設定し、受験者
数及び合格者数の公表も同センターの指導に従って行なう。
[点検・評価]
・ 実 施 時 期 、実 施 方 法 、受 験 者 数 、合 格 者 及 び 合 格 基 準 等 の 情 報 の 公 開 方 法 に つ い
ては共用試験センターの指導に沿って進めていて評価できる。
[改善計画]
・ 改善の必要はない。
〔参考資料など〕
2009 年 度 薬 学 共 用 試 験 結 果
実施日程
CBT
本 試 験 :2010 年 1月 15 日
受験者数
合格者数
154
148
154
154
154
148
合格基準
正 答 率 60%以 上
追 再 試 験 :2010 年 3 月 23 日
OSCE
本 試 験 :2009 年 12 月 13 日
追 再 試 験 :2010 年 3 月 21 日
共用試験
34
細 目 評 価 70%以 上
概略評価 5 以上
基準4‐2‐4
薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 実 施 体 制 の 充 実 に 貢 献 し て い る こ と 。
【観点
4 -2 -4 -1 】 CBT問 題 の 作 成 と 充 実 に 努 め て い る こ と 。
【観点
4 -2 -4 -2 】 OSCE 評 価 者 の 育 成 等 に 努 め て い る こ と 。
[現状]
・共 用 セ ン タ ー か ら の 要 請 に 基 づ き 、全 教 員 に よ る CBT 問 題 の 作 成 を 行 っ て い る 。
・各 分 野 の 委 員 が 任 命 さ れ て い て 、本 学 の 教 員 が 作 成 し た 問 題 の 吟 味 を 行 っ て い る 。
・ 本 学 の 基 礎 薬 学 系 教 員 に OSCE 評 価 者 を 務 め て も ら う 場 合 に は 、CBL( 3)
(調剤
などの実習の総復習)での学生実習に加わって実務遂行の技術習得の機会を提供
し て い る 。他 に OSCE の 3 週 間 ほ ど 前 に 学 外 の 評 価 者 で あ る 薬 局 薬 剤 師 、病 院 薬
剤師さらに近隣の他大学教員を交えた事前説明会及び直前説明を行い適正に評価
が行われるようにした。
[点検・評価]
・ CBT 関 係 で は 、専 門 分 野 の 委 員 が 再 度 吟 味 し て い る た め 、セ ン タ ー に 提 出 す る 問
題の質が向上している。
[改善計画]
・ CBT に 関 し て は 、 作 成 し た 問 題 を 新 し い 観 点 か ら 吟 味 す る こ と が で き る よ う に 、
定期的に新しい委員の交代をしていきたい。
35
(4‐3)病院・薬局実習
基準4‐3‐1
実 務 実 習 の 企 画・調 整 ,責 任 の 所 在 ,病 院・薬 局 と の 緊 密 な 連 携 等 ,実 務 実 習 を
行うために必要な体制が整備されていること。
【観点
4 -3 -1 -1 】 実 務 実 習 委 員 会 が 組 織 さ れ , 機 能 し て い る こ と 。
【観点
4 -3 -1 -2 】薬 学 部 の 全 教 員 が 積 極 的 に 参 画 し て い る こ と が 望 ま し
い。
[現状]
・本学部に実務実習委員会を設置している。
・実務実習中の学生への訪問指導は、実務実習委員会が統括する。実務実習部会の
指 示 に 基 づ い て 助 教 を 含 む 全 教 員 ( 42 人 ) が 各 実 習 施 設 を 訪 問 す る 。
・実習施設訪問指導に備えて。基礎系教員および助教を対象に実務家教員が学内で
モデル・コアカリキュラムに沿って、具体的な訪問時の業務内容と点検事項を解
説・伝達する場を設ける。
・訪問時には、訪問計画書に沿って学生の実習状況を点検・確認し、その時点での
学生の技能・態度等を尋ねてその後の実習実施予定等について意見交換する。
・大学側として対応すべき指導課題やその場で解決できない問題があるときは、大
学に持ち帰り、実務実習部会で検討後に返答或いは対応する。
・本 学 薬 学 部 内 で の 連 携 体 制 に つ い て は 、
「金城学院大学と実習施設との連携体制整
備 計 画 」 で は 、 ポ ケ ッ ト PC を 用 い る こ と に よ っ て 、 大 学 と 学 生 の 連 携 を 密 に 図
っていく。
・学生の実習状況及び問題点を掌握するために、1 度目の訪問指導が終わったころ
に、訪問指導報告会を開催する予定である。その後の訪問指導の在り方や学生指
導及び施設側との連携にも反映させることが可能である。
・本学部では、どの学生も教員1人を指導教員として選んでいるので、実務実習期
間中もそれを機能させる。各学生の実習取り組み状況の把握や実習期間中の諸事
については、原則として個々の指導教員で対応する。ただし、それで対応できな
い事態に実務実習部会が関与する体制としている。
・専任教員及び助教の実習施設訪問指導に備えて、学内で実務家教員が予めマニュ
アル及びモデル・コアカリキュラムに沿って訪問時の業務内容と点検事項を解
説・指 導 す る 時 間 を 設 け る 。そ の 際 、
「 わ か り や す い 薬 局 実 務 実 習 テ キ ス ト( 実 務
実 習 テ キ ス ト 作 成 研 究 会 編 集 )」 の 使 用 を 予 定 し て い る 。
[点検・評価]
・今後実施されるもので、点検・評価に至っていない。
36
[改善計画]
・今後実施されるもので、実施後に不都合な部分について改善する。
37
基準4‐3‐2
教育目標が実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠して設定され,実務実習が
適切に実施されていること。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
38
基準4‐3‐3
学習方法,時間,場所等が実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠して実施さ
れていること
【観点
4 -3 -3 -1 】 実 務 実 習 の 期 間 は 5 ヶ 月 以 上 で あ り , 病 院 と 薬 局 に
お け る 実 務 実 習 の 期 間 が 各 々 標 準 ( 2.5 ヶ 月 ) よ り
原則として短くならないこと。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
39
基準4‐3‐4
学生の病院・薬局への配属が適正になされていること。
【観点
4 -3 -4 -1 】学 生 の 配 属 決 定 の 方 法 と 基 準 が 事 前 に 提 示 さ れ ,配 属
が公正に行われていること。
【観点
4 -3 -4 -2 】学 生 の 配 属 決 定 に 際 し ,通 学 経 路 や 交 通 手 段 へ の 配 慮
がなされていること。
【観点
4 -3 -4 -3 】 遠 隔 地 に お け る 実 習 が 行 わ れ る 場 合 は , 大 学 教 員 が
当該学生の実習及び生活の指導を十分行うように
努めていること。
[現状]
・東海地区の学生の配属は、全て東海地区実務実習調整機構のワーキング・グルー
プにおいて調整して、公正に行われている。配属は、事前に各大学の関係者に提
示され、学生もそれを受け入れている。
・学生の実務実習先は、住居からあまり遠くない機関に配属されるように配慮して
いる。この点も基本的には調整機構を経由して行っている。
・遠隔地での実習には、学生及び実習機関と適宜連絡を取るようにする準備を進め
ている。
[点検・評価]
・東海地区実務実習調整機構が十分に機能しているので、観点の問題はクリアして
いると考える。
[改善計画]
・今後実施されるもので、実施に際して不都合が生ずれば改善する。
40
基準4‐3‐5
実習先の指導者と学部・学科との間で適切な連携が行われていること。
【観点
4 -3 -5 -1 】事 前 打 ち 合 わ せ ,巡 回 ,実 習 指 導 ,評 価 お よ び そ の フ
ィードバックなどにおいて適切な連携がとられてい
ること。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
41
基準4‐3‐6
実習先の指導者との間の連絡を踏まえて学生を適切に指導監督していること。
【観点
4 -3 -6 -1 】実 習 先 の 指 導 者 と の 間 で ,学 生 に よ る 関 連 法 令 の 遵 守
や ,守 秘 義 務 等 に 関 す る 適 切 な 指 導 監 督 に つ い て あ ら
かじめ協議し,その確認方法が整備されていること。
【観点
4 -3 -6 -2 】実 務 実 習 に お い て ,学 生 に よ る 関 連 法 令 の 遵 守 が 確 保
されていることが確認されていること。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
42
基準4‐3‐7
評 価 基 準 を 設 定 し て ,学 生 と 実 習 先 の 指 導 者 に 事 前 に 提 示 し た う え で ,実 習 先 の
指導者との連携の下,適正な評価が行われていること。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
43
基準4‐3‐8
学生,実習先の指導者,教員の間で,実習内容,実習状況及びその成果に関する
評価のフィードバックが,実習期間中に適切に行われていること。
[現状]
・4年制時の実務実習では、教員による実習先の訪問や電話連絡などを行った。実
習終了後、評価のフィードバックを指導教員から学生に伝えた。
・6年制では、学生の実習記録によって、実習の進捗状況と各段階の理解度の確認
を行う。訪問指導時に指導薬剤師から実習態度や進捗度を伺う。大学側教員が学
生と意見交換して、その後の実習でさらに努力を要する部分(姿勢)などの指導
を行う。
・評価基準の標準化を図るため、訪問指導時に指導薬剤師など関係者と意見交換に
努める。
・文部科学省戦略的大学連携事業「6年制薬学教育を主軸とする薬系・医系・看護
系大学による広域総合教育連携」のプロジェクトで開発した実務実習支援システ
ム の 活 用 で 、 基 準 4-3-8 に 記 載 の 内 容 の 大 半 が ク リ ア で き る 。( 4-3-5 参 照 )
・実務実習委員会を構成する教員が、指導薬剤師の学生評価や訪問指導の報告書、
実習記録などを基にして評価し、教授会の審議を経て最終評価とする。
[点検・評価]
・4年制の実務実習では、比較的上手く行っていたと考えている。
・6 年 制 の 実 務 実 習 は 、2010 年 度 か ら の 実 施 で あ り 、
[ 現 状 ]に 記 載 の 準 備 が 機 能 す
るように努めたい。
[改善計画]
・実務実習初年度の実施状況を総括した上で検討する。
44
5 問題解決能力の醸成のための教育
(5‐1)自己研鑽・参加型学習
基準5‐1‐1
全学年を通して,自己研鑽・参加型の学習態度の醸成に配慮した教育が行われ
ていること。
【観点
5 -1 -1 -1 】 学 生 が 能 動 的 に 学 習 に 参 加 す る よ う 学 習 方 法 に 工 夫
がなされていること。
【観点
5 -1 -1 -2 】 1 ク ラ ス あ た り の 人 数 や 演 習 ・ 実 習 グ ル ー プ の 人 数
が適正であること。
[現状]
・本 学 で は 、1 年 次 に 薬 学 PBL( Problem Based Learning)と 薬 学 セ ミ ナ ー 、2 、
3 年 次 に は 薬 学 セ ミ ナ ー 、 4 年 次 に は CBL と 呼 ば れ る 少 人 数 ・ 問 題 解 決 型 の 授
業 を 設 定 し て い る 。 薬 学 PBL( Problem Based Learning) で は 、 入 学 当 初 、 学
生に自由にテーマを決めさせ、グループワークの進め方を体験的に理解させる。
テーマが自由であるので、学生のモチベーションは極めて高い。活動の単位とな
るサブグループの人数は3∼4名と、極めて少人数である。教員の他、上級生が
サポートに入ることで、こうした教育が実現できている。
・薬学セミナーは、学生側が指導教員を選択する点が特色である。選んだ教員の専
門分野を中心に、学生と教員が相談してテーマを決定する。1名の教員に対し、
1、2、3年生が各学年5∼7名程度配属され、学年をミックスしたサブグルー
プに分かれて、1年をかけて様々な調査・発表を行う。教員と上級生が連携して
低学年の学生を指導するため、少人数での活動が可能となる。
・学生の理解度、習熟度を上げるために、出来るだけ少人数で、基本的には1学年
( 150∼ 120 人 ) を 2 ク ラ ス に 分 け て 講 義 ・ 実 習 を 実 施 し て お り 、 講 義 中 も 学 生
全員に目が届く。実習では、学生を小グループに分けてローテーションで実施し
ているケースが多い。
[点検・評価]
・本学の特色の1つである屋根瓦方式により、少人数で学習する機会が数多く設定
されていて能動的に学習に参加するように配慮している点は、高く評価できる。
[改善計画]
・現在、5、6年生を組み入れた本学の特色である屋根瓦方式教育による効率的な
展開を検討している。
〔参考資料など〕
シラバス
45
基準5‐1‐2
充実した自己研鑽・参加型学習を実施するための学習計画が整備されているこ
と。
【観点
5 -1 -2 -1 】自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 が ,全 学 年 で 実 効 を 持 っ て 行 わ
れるよう努めていること。
【観点
5 -1 -2 -2 】自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 の 単 位 数 が 卒 業 要 件 単 位 数( 但
し ,実 務 実 習 の 単 位 は 除 く )の 1 / 1 0 以 上 と な る よ
う努めていること。
【観点
5 -1 -2 -3 】 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 と は 、 問 題 立 脚 型 学 習 ( PBL)
や卒業研究などをいう。
[現状]
・ 本 学 で は 、 先 述 の 如 く 、 1 年 次 に 薬 学 PBL( Problem Based Learning) と 薬 学
セミナー、2、3年次には薬学セミナー、4年次にはCBLと呼ばれる少人数・
問題解決型の授業を設定している。その他、基礎薬学演習(2)や医療薬学系実
習(1)等、ワークショップ形式を取り入れた演習・実習もある。
・本 学 で は 、1 年 生 次 か ら PBL を 実 施 し て お り 2 年 次 は さ ら に 1 年 生 を 指 導 す る「 屋
根瓦方式の学習法」を実施している。また、1∼6年時までセミナー単位(1学
年約6名前後)で専任教員が責任をもって対応している。セミナー研究において
は 、1∼ 3 年 の セ ミ ナ ー 生 が 各 自 テ ー マ 設 定 を 行 い 、実 験 を 行 っ て い る 。そ の 結 果
をレポートにまとめ、プレゼンテーションを行っている。
・本学全教員は、各自テーマを明らかにし、そのテーマに興味を持った学生の配属
を受け入れている。1∼3学年の学生は、配属された研究室でそのテーマに沿っ
た 学 習 /実 験 を 行 い 、レ ポ ー ト に ま と め 発 表 を す る 。し た が っ て 、学 生 は カ リ キ ュ
ラム以外でも興味あることについて学ぶ機会が持てるように配慮されている。
・ある科目の例では、シラバスに毎回の授業内容に関する項目あるいはキーワード
を記載している。当該科目に関心を持たせるために、講義ではできるだけ学生た
ち の 身 近 な 話 題 や 最 新 ニ ュ ー ス と 関 連 付 け な が ら 解 説 並 び に 教 授 を し て い る 。 15
回のうち 7 回程度はミニテストを実施している。
・セミナーにおいて、障害者体験(視覚障害者、片麻痺患者、車いす、高齢者、妊
婦など)を各自が経験したのち、障害者に対する介護の方法を独自に考えさせ、
そして学生の自由発想から得た知見をもとに、学年の区別なく討論させている。
[点検・評価]
・上述のように自己研鑽・参加型学習は、全ての学年で実施しており、単位数の合
計 は 27 単 位 で あ る 。卒 業 要 件 単 位 数 が 188 単 位 な の で そ の 1/10 を 遥 か に 超 え て
おり、高く評価できる。
・学生参加型の学習は、既に全学年で設定されている。また、それ以外の講義・演
習・実習でも、積極的にワークショップ形式の学習法略が採用されている点は高
く評価できる。
46
[改善計画]
・ PBL、CBL の 実 施 に お い て は 、本 学 の 特 色 で あ る 屋 根 瓦 方 式 教 育 を 活 用 し て 一 層
効率的に展開する必要がある。
・ PBL、CBL の 教 育 効 果 を 検 証 し た 上 で 単 位 数 を 増 や し て い く こ と を 検 討 す る 。さ
らに、学生が問題を自発的に、また、一人で解決できるような展開学習をし、問
題解決能力がさらにアップできるように内容を改善していきたい。
・ 学 内 ・ 学 部 内 で FD 研 修 会 を 設 け て 個 々 の 教 員 の 授 業 実 施 上 の 工 夫 内 容 を 共 有 す
ることで自己研鑽・参加型学習の教育効果を上げることを目指したい。
〔参考資料など〕
・シラバス
47
(5‐2)卒業研究の実施
基準5‐2‐1
研究課題を通して,新しい発見に挑み,科学的根拠に基づいて問題点を解決する
能力を修得し,それを生涯にわたって高め続ける態度を養うための卒業研究が行わ
れていること。
【観点
5 -2 -1 -1 】薬 学 の 知 識 を 総 合 的 に 理 解 し ,医 療 ・ 社 会 に 貢 献 す る
技 能 、態 度 の 醸 成 に つ な が る 研 究 課 題 を 取 り 上 げ る よ
う努めていること。
【観点
5 -2 -1 -2 】卒 業 実 習 カ リ キ ュ ラ ム( 日 本 薬 学 会 )に 準 拠 し て 、問
題解決能力を醸成するためのプログラムが立案され、
実行されていることが望ましい。
【観点
5 -2 -1 -3 】卒 業 研 究 が 必 修 単 位 と さ れ て お り 、実 施 時 期 及 び 実 施
期間が適切に設定されていること。
【観点
5 -2 -1 -4 】学 部 ・ 学 科 が 主 催 す る 卒 業 研 究 発 表 会 が 開 催 さ れ 、卒
業論文が作成されていること。
【観点
5 -2 -1 -5 】 卒 業 研 究 発 表 会 は 公 開 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし。
48
『学
6
生』
学生の受入
基準6‐1
教育の理念と目標に照らしてアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)が設
定され,公表されていること。
【観点
6 -1 -1 】 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー ( 入 学 者 受 入 方 針 ) を 設 定 す
るための責任ある体制がとられていること。
【観点
6 -1 -2 】 入 学 志 願 者 に 対 し て 、 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー な ど 学
生の受入に関する情報が事前に周知されていること。
[現状]
・薬学部のアドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)を入試委員会での協議
したのち、教授会で審議して決定した。
・
「 本 学 部 は 、医 療 現 場 お よ び 地 域 社 会 で 信 頼 さ れ る 薬 剤 師 を 育 て る 学 科 で 、新 し い
課 題 に 対 し て 工 夫 ・改 善 を 凝 ら し な が ら 解 決 す る 意 欲 を も つ 学 生 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ
ョン能力にすぐれ、思いやりと協調性をもち、人のこころが判る学生、高い学習
意欲を持ち専門性の高い薬学ジェネラリストである薬剤師をめざす学生を求めま
す。」をアドミッション・ポリシーとしている。
・大 学 の 入 試 募 集 要 項 、本 学 部 の ホ ー ム ペ ー ジ な ど に 記 載 あ る い は 掲 載 さ れ て い る 。
[点検・評価]
・学部教授会で審議の後にアドミッション・ポリシーが設定されているので、十分
に責任ある体制であるといえる。
・アドミッション・ポリシーは設けられており、それは、本大学の入試ガイド、本
学部のホームページに掲載されて公表されているといえる。
[改善計画]
・しばらくは現在のポリシーを継続する。
〔参考資料など〕
ホームページ
49
基準6‐2
学 生 の 受 入 に 当 た っ て ,入 学 志 願 者 の 適 性 及 び 能 力 が 適 確 か つ 客 観 的 に 評 価 さ れ て
いること。
【観点
6 -2 -1 】 責 任 あ る 体 制 の 下 , 入 学 者 の 適 性 及 び 能 力 の 評 価 な ど 学
生の受入に関する業務が行われていること。
【観点
6 -2 -2 】 入 学 者 選 抜 に 当 た っ て , 入 学 後 の 教 育 に 求 め ら れ る 基 礎
学力が適確に評価されていること。
【観点
6 -2 -3 】 医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め , 入 学 志 願 者 に 対 す
る面接が行われていることが望ましい。
[現状]
・全学の入試委員会の指導の元、学部としてアドミッション・ポリシーに沿った学
生 の 受 け 入 れ を 行 っ て い る 。入 学 試 験 は 、教 授 会 で 承 認 を 得 た 方 法 で 行 っ て い る 。
ま た 変 更 が あ る 場 合 は 、 当 該 年 度 の 前 年 に 教 授 会 で 審 議 ・決 定 し て い る 。
・入学者の選抜は、適性度や学力の得点に基づいて行っている。
・本学は、大きく 3 種類の入学試験を経て学生の受け入れを行っている。面接中心
の推薦入試、学力検査に重点を置く本学独自問題の一般入試、さらにセンター試
験利用の入試からなる。推薦入試での面接では、客観性を持たせるために受験生
1 人に対して複数の教員で対応している。
・受験生すべてに面接は、行っていない。
・学科試験では、厳正に得点順位で合否を決めている。
[点検・評価]
・入試業務は、学部入試委員会が統括している。さらにその監督体制も整っている
ので、業務は適正な責任体制で行われている。
・一 部 に 、入 学 後 の 教 育 に お い て 必 要 と さ れ る 基 礎 学 力 が 不 足 す る 学 生 が 存 在 す る 。
[改善計画]
・しばらくは現在の試験の手法を継続していく。
〔参考資料など〕
入試要綱、大学のホームページ
50
基準6‐3
入学者定員が,教育の人的・物的資源の実情に基づいて適正に設定されている
こと。
【観点
6 -3 -1 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 教 職 員 の 数 と 質 が 適 切 に 確 保 さ れ て
い る こ と (「 9. 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 」 参 照 )。
【観点
6 -3 -2 】
適正な教育に必要な施設と設備が適切に整備されてい
る こ と (「 10. 施 設 ・ 設 備 」 参 照 )。
[現状]
・教員の選考は、学部の目的、教育研究内容、カリキュラム等を考慮して「金要学
院大学薬学部専任教員等任用候補者審査規定」に従って行っている。
・ 現 在 の 規 程 で は 、 教 育 上 の 指 導 能 力 の 評 価 項 目 は 、「 大 学 教 員 と し て の 経 験 年 数 」
と「研究業績」であり、どうしても研究業績に偏っていると思われる。教育・指
導力の評価も不十分と認識している。
[点検・評価]
・ 入 学 定 員 150 名 に 対 し て 、 助 教 を 含 め て 教 員 が 41 名 お り 、 文 部 科 学 省 の 規 程 を
満たしている。設備については、十分整っている。
・ 本 学 部 の 入 学 定 員 は 、 150 人 で 6 年 生 ま で の 全 収 容 定 員 は 900 人 で あ る 。 教 員 1
人 に 対 す る 学 生 数 は 900/45=20 人 に な る 。
[改善計画]
・積極的に「教育上の指導能力」について、教育面での貢献や能力を評価する尺度
あるいは基準を作るように検討していきたい。
〔参考資料など〕
薬学部規程集
51
基準6‐4
学生数が所定の定員数と乖離しないこと。
【観点
6 -4 -1 】 入 学 者 の 受 入 数 に つ い て ,所 定 の 入 学 定 員 数 を 上 回 っ て
いないこと。
【観点
6 -4 -2 】 入 学 者 を 含 む 在 籍 学 生 数 に つ い て , 収 容 定 員 数 と 乖 離 し
ないよう努めていること。
[現状]
・定 員 150 名 に 対 し て 、2010 年 3 月 31 日 現 在 、4 年 生 が 155 名 、3 年 生 が 156 名 、
2 年 生 が 128 名 、 1 年 生 が 116 名 で あ る 。 3 、 4 年 生 は 定 員 を 上 回 っ て い る が 、
それでも2∼3%程度である。
[点検・評価]
・こ の 2 年 間 、所 定 の 入 学 定 員 数 を 確 保 し て い な い が 、教 育 力 の 向 上 に 努 め て い る 。
[改善計画]
・所定の定員数から乖離しないように引き続き努める。
52
7
成績評価・修了認定
基準7‐1
成 績 評 価 が ,学 生 の 能 力 及 び 資 質 を 正 確 に 反 映 す る 客 観 的 か つ 厳 正 な も の と し て ,
次に掲げる基準に基づいて行われていること。
(1)成績評価の基準が設定され,かつ学生に周知されていること。
(2)当該成績評価基準に従って成績評価が行われていること。
(3)成績評価の結果が,必要な関連情報とともに当事者である学生に告知さ
れていること。
[現状]
・シラバスでの基準を学生に周知し、それに従って評価している。成績評価の結果
は、半期ごとに学生に告知している。
・履 修 要 覧 に 成 績 評 価 の 基 準 が 記 載 さ れ て お り 、各 教 員 と も シ ラ バ ス に 評 価 方 法( 小
テスト、中間試験、期末試験、レポート等の実施の有無とその配点割合)を記載
することで学生に周知している。
・ 各 教 科 の 評 価 が 90%以 上 を AA、 80%以 上 90%未 満 A、 70%以 上 80%未 満 B、 60%以 上
70%未 満 C、(以 上 合 格 )、60%未 満 F(不 合 格 )と 全 学 的 に 統 一 さ れ て お り 、こ の こ と
は履修要覧に記載されている。
・ 評 価 結 果 は 、 各 学 期 の 初 日 に 前 学 期 ま で の 各 科 目 の 成 績 評 価 と GPA 記 載 の 成 績 表
を 学 生 に 手 渡 し を し て い る 。 専 門 教 育 科 目 の GPA を 集 計 し 学 年 順 位 を 算 出 し 、 本
人に通知することで学年での自分の位置の確認をさせている。
・学 生 証( IC カ ー ド )を 利 用 し た 出 欠・遅 刻 の 確 認 も 多 く の 授 業 で 実 施 さ れ て い る 。
また、大学全体として成績に対する疑義照会の仕組みが機能している。
[点検・評価]
・ い わ ゆ る ペ ー パ ー テ ス ト の 成 績 だ け で な く 、学 習 態 度 も 評 価 す る 授 業( 薬 学 PBL
( Problem Based Learning) 等 ) が あ り 、 知 識 ・ 技 能 ・ 態 度 の 3 領 域 を 包 括 し
た成績評価となるように努力している。
・再試験該当者は、学籍番号を用いて知らせている。その際、成績に対する学生か
らの疑義等を受け付けている。
・中間試験や定期試験など記述試験については、評価基準に沿って成績評価を実施
し て い る 。一 部 の 口 頭 試 問 に つ い て は 、学 生 へ の 周 知 が 徹 底 さ れ て い な か っ た 部
分も見受けられ、改善の余地があると思われる。
[改善計画]
・教員に対して、シラバスに評価方法とその基準の記載を、また、学生へはその旨
の周知徹底を一層図りたい。
・資格試験である国家試験の性格を考えると、相対的な評価よりも、学科の到達度
が意味を持つ。その意味で、学生自身が到達度が判る手法を考案・検討したい。
53
[参考資料など]
・シラバス、履修要覧
54
基準7‐2
履修成果が一定水準に到達しない学生に対し,原則として上位学年配当の授業科
目の履修を制限する制度が採用されていること。
【観点
7 -2 -1 】 進 級 要 件 ( 進 級 に 必 要 な 修 得 単 位 数 及 び 成 績 内 容 ), 留
年 の 場 合 の 取 り 扱 い( 再 履 修 を 要 す る 科 目 の 範 囲 )等 が
決定され,学生に周知されていること。
[現 状 ]
・2 年 次 終 了 時 に 必 修 科 目 6 科 目 の 単 位 が 未 修 得 の 場 合 、3 年 次 に 進 級 が 出 来 な い 。
また、4 年次終了時の共用試験不合格の学生は、5 年次の実務実習の履修が出来
ない。
[点 検 ・ 評 価 ]
・この制度で問題なく推移している。4 年次共用試験不合格者が実務実習の履修が
できないのであれば、進級留年を制度化した方が良いのではないかという意見も
ある。
[改 善 計 画 ]
・当面現状を維持するが、4 年次から 5 年次への進級時の留年制度について検討を
行う。
[参考資料など]
・履修要覧
55
基準7‐3
公正かつ厳格な卒業認定が行われていること。
【観点
7 -3 -1 】 卒 業 認 定 に 当 た っ て は , 単 な る 知 識 の 修 得 の 確 認 に 留 ま
らず,将来の医療人に相応しい技能や態度の修得も確認
されていることが望ましい。
[現 状 ]
・該当なし。
[点 検 ・ 評 価 ]
・該当なし。
[改 善 計 画 ]
・該当なし。
56
8 学生の支援
(8‐1)修学支援体制
基準8‐1‐1
学生が在学期間中に教育課程上の成果を上げられるよう,履修指導の体制
がとられていること。
【観点
8 -1 -1 -1 】入 学 者 に 対 し て ,薬 学 教 育 の 全 体 像 を 俯 瞰 で き る よ う
な導入ガイダンスが適切に行われていること。
【観点
8 -1 -1 -2 】入 学 前 の 学 習 状 況 に 応 じ て ,薬 学 準 備 教 育 科 目 の 学 習
が適切に行われるように、履修指導がなされているこ
と。
【観点
8 -1 -1 -3 】 履 修 指 導 ( 実 務 実 習 を 含 む ) に お い て , 適 切 な ガ イ
ダンスが行われていること。
[現 状 ]
・入 学 時 に は 約 1 週 間 を か け て 6 年 間 の 教 育 ス ケ ジ ュ ー ル の ガ イ ダ ン ス を 行 っ て い
る。1年前期科目には、高校と大学との橋渡し的な科目を配置し、高校までの履
修項目の中で特に薬学に関する項目についての内容を深め、薬学専門教育の内容
を織り交ぜながら講義を進めている。
・毎学期の開始時にその学期での履修上の要点・注意点のガイダンスを学年別に行
っている。特に、履修目標・実務実習始め特別な準備が必要な科目について解説
し、円滑に履修できるように支援している
・実務実習に関しては、事前学習・実務実習の直前に詳細で適切なガイダンスを行
っている。
[点 検 ・ 評 価 ]
・低学年の履修指導体制は確立した部分があり、適正に進められていると言える。
6年制薬学教育の4年次、5年次さらに 6 年次の指導は、未経験の部分である。
6 年制薬学教育の第一期生の 4 年次で、学期の開始直前に時間割変更を行った点
で、学生に若干の混乱を与えたこともあった。
[改 善 計 画 ]
・受験生の薬学離れ・学力低下傾向の中で新たな対応を迫られそうである。正規カ
リキュラムに組み込むことは難しいが、大学教育を受けるに足る学力の担保のた
めにプレイスメントテストを行い、対象者を絞っての理科の補習講義等を行う予
定である。さらに今後は、教養・基礎教育の経験豊かな教員による内容の充実を
図る。
57
[参考資料など]
・履修要覧
58
基準8‐1‐2
教 員 と 学 生 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 十 分 に 図 る た め の 学 習 相 談・助 言 体 制 が 整
備されていること。
【観点
8 -1 -2 -1 】 担 任 ・ チ ュ ー タ ー 制 度 や オ フ ィ ス ア ワ ー な ど が 整 備
され,有効に活用されていること。
[現状]
・本学部では、1 年次からセミナー担当の教員を中心に学習相談・助言体制を取っ
て い る 。1,3 年 次 は 、週 1 回 、2 年 次 は 週 2 回 セ ミ ナ ー の 時 間 を 設 け て お り 、ア
ドバイザーと密に連絡を取れる体制になっている。
・オフィスアワーを設けている教員もいるが、多くの教員は講義等のない時間はい
つでも学生の相談に応じており、オィスアワー設定の必要性を感じていない。
[点検・評価]
・低学年では、アドバイザーに加えて授業担当を持つ教員に相談することが多い。
・随時学生へ対応しており、オフィスアワーの設定の必要はないと考える。
・高学年になると、前年以前のセミナー教員にも相談している。学生と教員との距
離が非常に近いので、学習相談に限らず、多様な相談に応じている。
[改善計画]
・ 教員は、学生の相談に応じるために時間を取られることが多く、負担は大きい
が、今後共現状を維持したい。
59
基準8‐1‐3
学 生 が 在 学 期 間 中 に 薬 学 の 課 程 の 履 修 に 専 念 で き る よ う ,学 生 の 経 済 的 支 援 及 び
修学や学生生活に関する相談・助言、支援体制の整備に努めていること。
【観点
8 -1 -3 -1 】学 生 の 健 康 相 談( ヘ ル ス ケ ア 、メ ン タ ル ケ ア な ど )、
生活相談,ハラスメントの相談等のために,保健セ
ンター、学生相談室を設置するなど必要な相談助言
体制が整備され,周知されていること。
【観点
8 -1 -3 -2 】 医 療 系 学 生 と し て の 自 覚 を 持 た せ , 自 己 の 健 康 管 理
のために定期的な健康診断を実施し,受診するよう
適切な指導が行われていること。
[現状]
・ 本学では、学生支援部の下に履修支援センター、学生生活支援センター、キャ
リヤ支援センター、保健センターなどがあり、相談体制が整備されている。さ
ら に 、 セ ク シ ュ ア ル ・ハ ラ ス メ ン ト な ど 人 権 に 関 す る 問 題 を 含 め て 悩 み ご と に は
大学教職員だけでなく、学生相談室を設けて毎日カウンセラーとして臨床心理
士 ・ 学 校 医 ( 精 神 科 医 )・ 相 談 室 員 ( 専 任 教 員 )・ ア ド バ イ ザ ー ( 専 任 職 員 ) が
相 談 に 応 じ て い る 。こ の 体 制 に 関 し て は 入 学 時 に 配 布 す る 学 生 ハ ン ド ブ ッ ク「 プ
ランタン』を通じて周知している。また、入学生オリエンテーションでも学生
ハンドブックを用いて丁寧に説明をしている。
・ 健康診断は、毎年 4 月初旬に実施している。4年次では、放射薬品学実習に備
えて血液検査と皮膚・目の健診、実務実習に備えて各種抗体検査をあわせて実
施している。健康診断の情報は、学年度当初のオリエンテーションと共に掲示
により周知している。
・ 奨学金を希望する学生に対しては、学生支援センターで対応している。
[点検・評価]
・奨学金の申請など学生が自主的に行っているので、これら相談・支援体制は学生
に周知されていると考えられる。本学部の健康診断受診率は高く、医療系学生と
しての自覚を持つよう適切な指導がなされていると評価できる。
[改善計画]
・現状で概ね対応できている。
[参考資料など]
学生ハンドブック「プランタン」
60
基準8‐1‐4
学習及び学生生活において,人権に配慮する体制の整備に努めていること。
[現状]
・本 学 で は 、セ ク シ ュ ア ル ・ハ ラ ス メ ン ト な ど 人 権 に 関 す る 問 題 を 含 め て 悩 み ご と に
は、大学教職員だけでなく、学生相談室を設けて毎日カウンセラーとして臨床心
理 士 ・ 学 校 医 ( 精 神 科 医 )・ 相 談 室 員 ( 専 任 教 員 )・ ア ド バ イ ザ ー ( 専 任 職 員 ) が
相談に応じている。
・セ ク シ ュ ア ル ・ハ ラ ス メ ン ト に つ い て は 、セ ク シ ュ ア ル ・ハ ラ ス メ ン ト 相 談 担 当 員・
学外の臨床心理士が相談を受け付けており、さらに、人権委員会に直接苦情の申
し 立 て を す る こ と も で き る 。こ れ ら に つ い て は 、学 生 ハ ン ド ブ ッ ク「 プ ラ ン タ ン 」
を通じて周知している。また、入学生オリエンテーションでも学生ハンドブック
を用いて本学人権委員長が説明をしている。
・人権問題は、起こってしまうと対応が非常に難しいので、予防が最大の防御であ
る。学生には入学生オリエンテーションで人権委員長から、教員には採用の際に
人権委員長から注意を喚起している。
[点検・評価]
・全学の相談室への相談人数・件数とも近年増加しており、本学部学生からの相談
内容も深刻化しているとの報告を受けている。しかし、具体的な内容は、個人情
報保護のために学部学生生活委員会へも明らかにされていない。人権に配慮する
体制は整っていると評価する。
[改善計画]
・ 学生向けのオリエンテーションに教員の参加を促し、繰り返し話を聞くことで、
更なる意識の向上に努めたい。
[参考資料など]
学生ハンドブック「プランタン」
61
基準8‐1‐5
学習及び学生生活において,個人情報に配慮する体制が整備されていること。
[現状]
・本学では、学生提出の住所・氏名・電話番号等の個人情報及び修得単位や成績な
どの個人に関する情報は、学生に対する教育及び学習支援上の目的等だけに使用
しそれ以外には使用しない旨を学生に周知させた上、
「 個 人 情 報 保 護 委 員 会 」を 設
置し、本学が制定した「個人情報の保護に関する基本方針」及び「個人情報保護
規程」に基づき、厳格に管理されている。
[点検・評価]
・「 個 人 情 報 の 保 護 に 関 す る 基 本 方 針 」及 び「 個 人 情 報 保 護 規 程 」に 違 反 す る よ う な
事 例 が 問 題 と な っ た こ と は な く 、適 正 か つ 安 全 に 取 り 扱 わ れ て い る と 考 え ら れ る 。
[改善計画]
・現体制で問題はない。
[参考資料など]
学生ハンドブック「プランタン」
62
基準8‐1‐6
身 体 に 障 害 の あ る 者 に 対 し て ,受 験 の 機 会 が 確 保 さ れ る と と も に ,身 体 に 障 害 の
あ る 学 生 に つ い て ,施 設 ・ 設 備 上 及 び 学 習 ・ 生 活 上 の 支 援 体 制 の 整 備 に 努 め て い る
こと。
[現状]
・本学では、身体に障害がある学生の「入学に関するガイドライン」及び「就学に
関するガイドライン」を定めており、これらに従って受け入れるようになってい
る。例えば、受験に関しては、受験時に申し出があれば本人立ち会いの下にあら
か じ め 受 験 会 場 と な る 講 義 室・ト イ レ 等 を 確 認 し て も ら う な ど の 措 置 を し て い る 。
入学後は、必要に応じて、バリアフリーの建物や教室で履修できるようにする、
通学に際して車を使用する場合には、専用駐車場を確保している。また、代わり
にノートを取ったり、車椅子での移動を助けたりするサポートメンバーを募集し
て 支 援 し て い る 。本 学 部 に は 、緊 急 な 傷 病 者 発 生 の 場 合 に 対 応 で き る よ う に 、2009
年度は、2台の車椅子を配置した。
[点検・評価]
・身体に障害がある学生の入学に関するガイドライン及び就学に関するガイドライ
ンが定められているが、現在は該当する学生が本学部にはいない。従ってそのよ
うなガイドラインの存在を認識する教員は少ない。
[改善計画]
・現状で対応できているが、今後、エレベータなどの増設が望まれる。
63
基準8‐1‐7
学生がその能力及び適性,志望に応じて主体的に進路を選択できるよう,必要な情
報の収集・管理・提供,指導,助言に努めていること。
【観点
8 -1 -7 -1 】 学 生 が そ れ ぞ れ の 目 指 す 進 路 を 選 択 で き る よ う , 適
切な相談窓口を設置するなど支援に努めているこ
と。
【観点
8 -1 -7 -2 】 学 生 が 進 路 選 択 の 参 考 に す る た め の 社 会 活 動 , ボ ラ
ンティア活動等に関する情報を提供する体制整備
に努めていること。
[現状]
・ 本学では、学生支援部の中にキャリア支援センターがあり、卒業後の進路に関
する情報収集・管理・提供・指導・助言を行っている。同センターと学部学生
生 活 委 員 会 が 連 携 し て 、就 職 ガ イ ダ ン ス 、学 内 企 業 セ ミ ナ ー 、OG 懇 談 会 な ど の
準備・開催をしている。また、キャリア開発の講義とその演習としてインター
ンシッププログラムも設けている。
[点検・評価]
・ 2008 年 度 卒 業 生 の 就 職 希 望 者 の 就 職 率 は 、 100% で あ っ た 。 経 済 情 勢 が 厳 し く 他
学部では内定取り消しのため留年希望者もあった中で、非常に高い就職決定率を
達成したということは、評価できる。
[改善計画]
・6 年 制 薬 学 教 育 制 度 で の 就 職 支 援 は 初 め て の こ と で 、手 探 り 状 態 で あ る 。し か し 、
第1期生には、身近に経験を紹介してくれる先輩がいなかったが、今後は、卒業
生が実社会で活躍していることを積極的に学生に紹介し、実際に卒業生を招いて
生の声を聞き、より多くの情報を収集し助言を得る機会を設けて行く。
[参考資料など]
学生ハンドブック「プランタン」
64
基準8‐1‐8
学生の意見を教育や学生生活に反映するための体制が整備されていること。
【観点
8 -1 -8 -1 】 在 学 生 及 び 卒 業 生 に 対 し て , 学 習 環 境 の 整 備 等 に 関
す る 意 見 を 聴 く 機 会 を 設 け ,そ の 意 見 を 踏 ま え た 改
善に努めていること。
【観点
8 -1 -8 -2 】学 習 及 び 学 生 生 活 に 関 連 す る 各 種 委 員 会 に お い て は ,
学生からの直接的な意見を聴く機会を持つことが
望ましい。
[現状]
・大学本部棟と薬学部内にそれぞれ投書箱を設けて、学生からの意見を受け付けて
いる。また、教育環境についての意見を集約して、大学の学生支援部へ要望を出
したりしている。
・2008 年 度 に 初 め て の 卒 業 生 が 出 た と こ ろ で あ り 、卒 業 生 に 意 見 を 聞 く 体 制 は 設 け
ていない。
[点検・評価]
・例えば、教室に設置されていたプラズマディスプレイが見づらいので大型スクリ
ーンに変更するなど学生の要望を取り入れて改善されている。学内の生協等の店
舗の営業時間の延長の希望に対しては、不可能ということで代案として自販機を
充実することで改善が図られた。このように学生の意見が、教育や学生生活に反
映されており現体制が機能していると考えられる。
[改善計画]
・学生の意見を汲み上げるために、学生との懇談の場を設けるなどの計画を検討中
である。
・第1期生が卒業したので、同窓会や卒後教育組織を立ち上げて卒業生の意見を聞
く機会を設けていきたい。
65
(8‐2)安全・安心への配慮
基準8‐2‐1
学生が安全かつ安心して学習に専念するための体制が整備されていること。
【観点
8 -2 -1 -1 】 実 習 に 必 要 な 安 全 教 育 の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
【観点
8 -2 -1 -2 】実 務 実 習 に 先 立 ち ,必 要 な 健 康 診 断 、予 防 接 種 な ど が
実施されていること。
【観点
8 -2 -1 -3 】各 種 保 険( 傷 害 保 険 、損 害 賠 償 保 険 等 )に 関 す る 情 報
の収集・管理が行われ,学生に対して加入の必要性等
に関する適切な指導が行われていること。
【観点
8 -2 -1 -4 】 事 故 や 災 害 の 発 生 時 や 被 害 防 止 の た め の マ ニ ュ ア ル
が整備され,講習会などの開催を通じて学生及び教職
員へ周知されていること。
[現状]
・本学部は、実習に必要な安全教育に関しては、各実習の担当者に任されており、
初回の実習講義のなかで行っている。
・学年初めに行う健康診断時の検査項目として。実務実習履修じに必要なはしかな
どの抗体価測定を追加した。
・入学時に感染症・予防接種歴の調査を実施している。
・大学として、大学の教育研究活動中に生じた不慮の事故等により身体に障害を受
けた場合の救済措置として、
「 学 生 教 育 研 究 災 害 障 害 保 険 」に 加 入 す る と 共 に 薬 学
部独自には、
「 学 生 総 合 共 済・学 生 賠 償 責 任 保 険 」へ の 加 入 を 推 奨 し て お り 、100%
加入している。
・防災マニュアルを制定し、入学生オリエンテーション時にて配布、解説を行って
いる。
・学部での講義あるいは実習時の発病・怪我に対しては、近隣の医療機関のリスト
を作成し、全教員に配布し、速やかな対応が出来るように配慮している。
[点検・評価]
・体制はほぼ整っていると考えられるが、予防接種を受けることを勧告するにとど
まっている。
・実務実習前の抗体価検査・予防接種に関しては、受け入れ先の病院がそれぞれ独
自の基準を持っていることが多く、学部全体で統一的に対応することが困難であ
る。
[改善計画]
・実務実習前の抗体価検査・予防接種に関しては、受け入れ先の病院がそれぞれ独
自の基準を持っていることが多く、学部全体で統一的に対応することが困難であ
66
る。
・本格的実務実習の開始にあたって、実務実習前の抗体価検査・予防接種に関して
は、病院薬剤師会や薬剤師会に対して統一基準の制定を働きかけていきたい。
67
『教員組織・職員組織』
9 教員組織・職員組織
(9‐1)教員組織
基準9‐1‐1
理念と目標に応じて必要な教員が置かれていること。
【観点
9 -1 -1 -1 】 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る 専 任 教 員 ( 実 務 家 教
員 を 含 む )の 数 及 び 構 成 が 恒 常 的 に 維 持 さ れ て い る
こと。
【観点
9 -1 -1 -2 】教 育 の 水 準 の 向 上 を よ り 一 層 図 る た め に 専 任 教 員 数
( 実 務 家 教 員 を 含 む )が 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て
い る 数 を 大 幅 に 超 え る よ う 努 め て い る こ と( 例 え ば ,
1 名 の 教 員( 助 手 等 を 含 む )に 対 し て 学 生 数 が 1 0
名 以 内 で あ る こ と が 望 ま し い )。
【観点
9 -1 -1 -3 】観 点 9 -1 -1 -2 に お け る 専 任 教 員 は 教 授 ,准 教 授 ,
講 師 、助 教 の 数 と 比 率 が 適 切 に 構 成 さ れ て い る こ と
が望ましい。
[現状]
・ 本 学 部 は 、 薬 剤 師 養 成 教 育 を 第 1の 目 標 に 掲 げ て お り 、 全 教 員 が 一 致 し て 教 育 に 取
り 組 む こ と が 必 要 で あ り 、そ の た め に 教 員 組 織 と し て 学 科 目 制 を 採 用 し て い る 。そ
の 主 な 利 点 と し て は 、教 員 の 個 々 の 独 自 性・独 立 性 が 高 め ら れ る 結 果 、若 い 教 員 が
独 立 し て 教 育 ・研 究 に 参 加 す る こ と が で き て い る 。
・ 専 任 教 員 は 、 総 数 30 人 の う ち 、 教 授 19 人 ( 63% )、 准 教 授 8 人 ( 27% )、 講 師 3
人 ( 10% ) で あ る ( 2010 年 3 月 31 日 現 在 )。
・ 助 教 に つ い て は 、 現 在 、 合 計 12 人 を 採 用 し て い る が 、 特 定 の 教 員 に 付 け ず 、 学
生実習に必要な支援教員として採用している。研究に関しては、助教は自分の選
んだ教員と共同して研究を展開することとしている。
[点検・評価]
・ 6 年 制 の 専 任 教 員 は 、 合 計 35 人 を 予 定 し て い る 。 そ の 内 32 人 の 構 成 は 、 基 礎 薬
学 分 野 13 人( 化 学 系 4 人 、生 物 系 5 人 、物 理 分 析 系 4 人 )、衛 生 薬 学 分 野 3 人 、
医 療 薬 学 分 野 16 人 で あ る 。 32 人 の 内 30 人 が 、 2009 年 5 月 1 日 現 在 で 着 任 し て
い る が 、 2010 年 度 に は 、 全 教 員 が 着 任 す る 予 定 で あ る 。
・ 本 学 部 の 入 学 定 員 は 150 人 、 6 年 の 収 容 定 員 は 900 人 で あ る こ と か ら 、 2010 年
度 の 教 員 1 人 に 対 す る 学 生 数 は 900/(32+13)=20 人 に な る 。
・専 任 教 員 の 職 位 の 比 率 分 布 状 況 は 、文 部 科 学 省 の 設 置 基 準 で は 、教 授 比 率 が 50%
以 上 と 規 定 さ れ る が 、 本 学 部 の 教 授 比 率 ( 63% ) は こ れ を 上 回 っ て い る 。
[改善計画]
68
・ 6 年 制 薬 学 部 の 完 成 年 度 に お い て 60 歳 代 の 教 員 の 比 率 が 40% を 超 え 、 50 歳 以 上
の 比 率 は 70% を 超 え る 。 現 在 、 定 年 を 控 え た 教 員 が 多 い こ と か ら 、 こ の 比 率 は 、
近年中に改善することが出来る。
69
基準9‐1‐2
専任教員として,次の各号のいずれかに該当し,かつ,その担当する専門分野に
関する教育上の指導能力と高い見識があると認められる者が配置されていること。
(1)専門分野について,教育上及び研究上の優れた実績を有する者
(2)専門分野について,優れた知識・経験及び高度の技術・技能を有する者
[現状]
・ 本 薬 学 部 は 、 2005 年 度 に 4 年 制 薬 学 部 と し て 設 置 認 可 を 受 け 、 翌 2006 年 に 6 年
制薬学部としての設置認可を受けた新しい薬学部である。
・ 現 在 、 薬 学 部 を 構 成 す る 教 員 の う ち 、 2008 年 度 ま で に 着 任 し た 教 員 ( 28 人 ) は 、
いずれも多数の発表論文を有し、全て文部科学省の教員審査を受けて合格してお
り、それぞれの専門分野に関する教育上の指導能力と高い識見がある。
・ 学 部 の 完 成 は 、 4 年 制 薬 学 部 の 完 成 年 度 ( 2008 年 度 ) に 認 め ら れ て い る 。 ま た 、
2009 年 度 以 後 は 、 業 績 リ ス ト を 作 成 し て 、 独 自 に 教 員 審 査 を 実 施 し て い る 。
・い ず れ の 教 員 も 研 究 の 推 進 力 が や や 鈍 っ て い る が 、卒 業 研 究 生 が 2010 年 度 か ら 各
教員に配属されることから、他施設との共同研究の推進と強化を図っている。
・専門分野での優れた知識・経験を有する教員として、文部科学省オープンリサー
チセンター整備事業の一環として金城学院大学「脂質栄養と性差」に関するオー
プンリサーチセンターが開設されており、本薬学部教員が代表者を務めており、
それぞれ専門の立場から多くの教員がこの事業に参画している。
・教員の活動状況や研究成果については、全学的に取組んでいる「教員のプロフィ
ー ル 」( 2009 年 度 ) に 公 示 さ れ て い る 。
[点検・評価]
・限られた人員で研究力を維持し、その成果が教育へフィードバックされている点
は、評価できると考えられる。
・全ての教員が、専門科目の担当資格を承認されているとは言え、いつまでも現状
のままでいることは許されない。
[改善計画]
・それぞれの教員は、専門分野について高い識見とすぐれた教育・研究業績を持つ
教員として、本学の教育とともに、地域貢献の実践及び世界に通じる研究成果の
発信に努めたい。
[参考資料など]
「 学 生 と 教 師 を つ な ぐ 授 業 改 善 レ ポ ー ト 」( VOX POP、 2009 年 、 vol.6)
「 教 員 の プ ロ フ ィ ー ル 」( 2009 年 度 )
70
基準9‐1‐3
理念と目標に応じて専任教員の科目別配置等のバランスが適正であること。
【観点
9 -1 -3 -1 】 薬 学 に お け る 教 育 上 主 要 な 科 目 に つ い て , 専 任 の 教
授又は准教授が配置されていること。
【観点
9 -1 -3 -2 】教 員 の 授 業 担 当 時 間 数 は ,適 正 な 範 囲 内 で あ る こ と 。
【観点
9 -1 -3 -3 】 専 任 教 員 の 年 齢 構 成 に 著 し い 偏 り が な い こ と 。
【観点
9 -1 -3 -4 】 教 育 上 及 び 研 究 上 の 職 務 を 補 助 す る た め , 必 要 な 資
質及び能力を有する補助者が適切に配置されてい
ることが望ましい。
[現状]
・教育上主要な科目には、全て専任教員が配置されている。
・担当科目数は、概ね1人当り講義科目年間2∼3科目と実習科目 1 科目または講
義科目年間1∼2科目と実習科目2科目がある。それに、演習科目3∼4科目が
割り当てられている。
・教育研究補助者として、各実習科目に 2 名ずつ、実務実習関連項目の実習に関し
ては 4 名、それぞれの専門分野の修士又は博士の学位を持つ助教を配置し、教育
に当たっている。
・専任教員及びそれに助教を加えた教員の年齢構成及び男女比率を下に示した。助
教 を 除 く 教 員 の 年 齢 構 成 状 況 は 、60 歳 以 上 が 43% 、50 歳 以 上 に す る と 73% と な
る ( 本 学 の 定 年 は 68 歳 で あ る ) 。 一 方 、 女 性 教 員 の 割 合 は 、 専 任 教 員 で は 30%
である。
[点検・評価]
・6年制では、教員は、4 年制時からの科目担当を継承している。現在の持ち時間
数は、教育の質を担保できる数と考えている。
・年齢構成として若年層が薄い傾向にあるが、6年制が完成年度に達するまではメ
ン バ ー の 入 れ 替 わ り が 少 な く 、2005 年 設 立 時 採 用 メ ン バ ー が そ の ま ま 現 在 に 至 り 、
高齢化した結果と考えられる。完成年度後に多数の退職者があることから、この
機会に若手教員の採用に積極的に取組むことによって、これらの問題を改善する
ことができる。
・本学部の場合、女性教員の比率は、他の薬系大学に比べて高い。本学が女性だけ
の大学であることを考慮すると、適切な割合であると言える。
[改善計画]
・6年制完成時を目標に、専任教員の配置がより適材適所となるよう、また、負担
の ア ン バ ラ ン ス が な く な る よ う 、教 員 の 担 当 科 目 の 見 直 し 作 業 に 入 る 予 定 で あ る 。
71
・助教を含めた教員の適正配置に関しても、実務実習の教育状況を見ながら、検討
を進めていく予定である。
[参考資料など]
2009 年 5 月 1 日 現 在
年齢別・性別教員構成(薬学部)
薬学科
教員総数
専任教員
年齢別教員数
性別教員数
20歳 代
30歳 代
40歳 代
50歳 代
60歳 以 上
女性
男性
30
0
1
7
9
13
9
21
比率%
助教
(任期制)
合 計
100%
0%
3.3%
23.3%
30%
43.3%
30%
70%
12
10
2
0
0
0
9
3
42
10
3
7
9
13
18
24
比率%
100.0%
23.8%
7.1%
16.7%
21.4%
31.0%
42.9%
57.1%
72
基準9‐1‐4
教 員 の 採 用 及 び 昇 任 に 関 し ,教 員 の 教 育 上 の 指 導 能 力 等 を 適 切 に 評 価 す る た め の
体制が整備され,機能していること。
【観点
9 -1 -4 -1 】 教 員 の 採 用 及 び 昇 任 に お い て は , 研 究 業 績 の み に 偏 る
こ と 無 く 、教 育 上 の 指 導 能 力 等 が 十 分 に 反 映 さ れ た 選
考が実施されていること。
[現状]
・教員の採用及び昇任に関しては、大学共通の規程がある。過去5年間はそれらの
規程を適用してきた。その規程では、教育上の指導能力などの評価項目に経験年
数が取り上げられている。
・教員の採用及び昇任に関しては、研究業績のみではなく、教育経験年数なども考
慮されている。
[点検・評価]
・現在の規程では、教育上の指導能力の評価項目は「大学教員としての経験年数」
と「研究業績」であり、どうしても研究業績に偏っていると思われる。教育・指
導力の評価も不十分と認識している。
[改善計画]
・積極的に「教育上の指導能力」について、評価できる仕組みを設ける必要性を痛
感している。今後は規程の見直しを含めて、大学全体として教育面での貢献を評
価する尺度或いは基準を作るように働きかける。
[参考資料など]
金 城 学 院 大 学 薬 学 部 専 任 教 員 等 資 格 審 査 基 準 細 則 ( 2008 年 2 月 13 日 制 定 )
73
(9‐2)教育・研究活動
基準9‐2‐1
理念の達成の基礎となる教育活動が行われており,医療及び薬学の進歩発展に
寄与していること。
【観点
9 -2 -1 -1 】 医 療 及 び 薬 学 の 進 歩 発 展 に 寄 与 す る た め 、 時 代 に 即
応したカリキュラム変更を速やかに行うことがで
きる体制が整備され、機能していること。
【観点
9 -2 -1 -2 】 時 代 に 即 応 し た 医 療 人 教 育 を 押 し 進 め る た め , 教 員
【観点
9 -2 -1 -3 】 教 員 の 資 質 向 上 を 目 指 し , 各 教 員 が 、 そ の 担 当 す る
の資質向上を図っていること。
分 野 に つ い て ,教 育 上 の 経 歴 や 経 験 、理 論 と 実 務 を
架橋する薬学専門教育を行うために必要な高度の
教 育 上 の 指 導 能 力 を 有 す る こ と を 示 す 資 料( 教 員 の
最 近 5 年 間 に お け る 教 育 上 又 は 研 究 上 の 業 績 等 )が ,
自己点検及び自己評価結果の公表等を通じて開示
されていること。
【観点
9 -2 -1 -4 】 専 任 教 員 に つ い て は , そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か し
た学外での公的活動や社会的貢献活動も自己点検
及び自己評価結果の公表等を通じて開示されてい
ることが望ましい。
[現状]
・実務実習や教職関連の授業などに配慮しながら、医療人としての問題解決能力を
高めるために、カリキュラムにある医療系の授業や実習を進めている。
・各専任教員については、最近の研究発表論文などの業績を研究業績集としてまと
めている。
・ FD 活 動 の 一 環 と し て 毎 年 実 施 さ れ る 授 業 評 価 を 元 に 、「 学 生 と 教 師 を つ な ぐ 授 業
改 善 レ ポ ー ト 」( VOX POP、 2009 年 、 vol.6) が 発 行 さ れ 、 こ れ を 専 門 科 目 に 活
用することによって、専門科目教育の在り方の改善を図ることができる。
・専 任 教 員 に つ い て は 、毎 年 刊 行 の「 教 員 プ ロ フ ィ ー ル 」に 研 究 成 果 を 出 し て い る 。
・教 員 の 学 外 で の 公 的 活 動 や 社 会 貢 献 活 動 も 行 っ て い る 。p 87「 社 会 と の 連 携 11-1」
を参照)
[点検・評価]
・現在は、6年制薬学教育の堅実な遂行に追われていて、時代に即応した医療・薬
学の進歩に寄与する内容は、講義に取り入れて対応している。
[改善計画]
・6 年制薬学教育の完成を見据えて、改めて時代に即した薬学教育を念頭に科目の
入れ替えや履修年次及び方法などの検討に入る予定である。
74
・医療の現場は日進月歩である。教員は、絶えず新しい状況を想定し、教育の実施
に応用できる体制を取ることが必要である。
[参考資料など]
「 学 生 と 教 師 を つ な ぐ 授 業 改 善 レ ポ ー ト 」( VOX POP、 2009 年 、 vol.6)
「 教 員 の プ ロ フ ィ ー ル 」( 2009 年 度 )
75
基準9‐2‐2
教 育 の 目 的 を 達 成 す る た め の 基 礎 と な る 研 究 活 動 が 行 わ れ ,医 療 及 び 薬 学 の 進 歩
発展に寄与していること。
【観点
9 -2 -2 -1 】 教 員 の 研 究 活 動 が , 最 近 5 年 間 に お け る 研 究 上 の 業
績等で示されていること。
【観点
9 -2 -2 -2 】最 新 の 研 究 活 動 が 担 当 す る 教 育 内 容 に 反 映 さ れ て い
ることが望ましい。
[現状]
・教 員 の 研 究 活 動 は 、毎 年 11 月 に 定 期 的 に 、全 教 員 に「 教 員 資 格 審 査 関 連 書 類 の 更
新 、追 加 記 入 」を 義 務 付 け ら れ て お り 、大 学 ホ ー ム ペ ー ジ と 共 に 、
「教員のプロフ
ィール」という冊子に各教員の過去 5 年間の研究業績を掲載している。科研費に
よる最新の研究活動は、自らの専門分野であり、その研究成果を担当科目の講義
に反映させている。
・教 育 を 念 頭 に お い て 研 究 を 実 施 し て い る 。具 体 的 に は 、
「臨床現場におけるバリア
フ リ ー に 関 す る 研 究 」、
「一般用医薬品の適正使用に関する研究」
「後発医薬品の適
正使用に関する研究」など臨床に即したテーマを取り上げている。
・実務家教員として、卒業生が活躍できる環境作りをテーマとして「薬薬連携の推
進」に取り組んでいる。
・基礎薬学系教員が中心となって、創薬基礎研究に取り組んでいる。
[点検・評価]
・卒業研究生の学会発表成果を在学生に示すことで、学生の学習意欲をかき立てて
いると思う。
・各教員は、自らの研究活動の沿ったテーマで研究を行っており、研究内容は反映
されている。6 年制では卒業研究期間が長くなるので、研究成果が得られるよう
になると期待している。
・本学部教員の最近 5 年間の研究活動が把握できる体制は出来ている。しかし、そ
れらの研究活動が、担当する教育内容にどの程度反映されているかについては、
殆んど検証されていない。今後の検討事項となっている。
・専門分野の最新情報を講義に反映させて実生活にも取り入れるよう、機会あるた
びに学生に伝えている。
・
「 薬 薬 連 携 の 推 進 」は 、医 療 安 全 分 野 に お け る 薬 剤 師 の 活 躍 が 大 い に 期 待 で き る 分
野である。しかし、研究活動としては新しい分野であり、今後の研究成果に大き
な期待が寄せられている。
[改善計画]
・研究を活性化し、研究成果をより一層教育内容に反映する努力が必要と考えてい
る。
・今後、安定的に卒業研究生が研究室に配属されることで研究環境が安定してくる
76
と思われる。これは、低学年学生の研究心の活性化に寄与すると考えている。
・トピックス的な内容を講義の中に取り入れ、学生の興味を引くようにして最新の
研究活動をもっと織り込んで行きたい。
・研究活動の充実を図るために外部との共同研究を進めたい。
[参考資料など]
「 教 員 の プ ロ フ ィ ー ル 」( 2009 年 度 )
77
基準9‐2‐3
教育活動及び研究活動を行うための環境(設備,人員,資金等)が整備されて
いること。
[現状]
・本学は、学生のグループワークを支援するための小教室(セミナー室、演習室、
自習室など)の設置は充実している。
・加速度脈波計やレーザー血流計など人を対象とし、非侵襲的にデータを計測でき
る機器類も数多く取り揃えており、より臨床的な教育・研究をサポートする体制
が整っている。
・ 有 機 化 学 、 分 析 化 学 な ど 研 究 活 動 の た め に 必 要 な NMR、 GC-MS な ど の 高 額 機 器
装置は、本学部開設時に整備されている。
・教 育 を 長 期 的 な 視 野 で 分 析・企 画 す る 目 的 で 、薬 学 教 育 企 画 室 が 設 置 さ れ て お り 、
教務委員会と連携して活動している。
・研 究 活 動 を 遂 行 す る た め の 設 備 と し て 、様 々 な 分 析 機 器 や 動 物 飼 育 施 設 、RI 施 設
などが整備されている。
・ 学 内 公 募 さ れ る「 特 別 研 究 助 成 費 /父 母 会 特 別 研 究 助 成 費 」1 件 100 万 円 を 活 用 す
ることもできる。
・後援会組織である薬学部協力会からは、発表欧文論文 1 報あたり 2 万円の支援を
受けている。
・教員の教育・研究の資質向上に資するため、一定期間、海外又は国内の研究機関
において研修する制度が整えられている。
[点検・評価]
・本学部の設備は、標準的レベルにあり、満たしていると判断している。
[改善計画]
・教育活動及び研究活動を行うための環境の一層の充実に努力する。
・2005 年 に 本 学 部 が 設 置 さ れ た と き に 整 備 さ れ た 機 器 類 も 、既 に 5 年 が 経 過 し て い
る。今後年限の経過と共に、機器類の更新に備えるように努める。
78
基準9‐2‐4
専 任 教 員 は ,時 代 に 適 応 し た 教 育 及 び 研 究 能 力 の 維 持・向 上 に 努 め て い る こ と 。
【観点
9 -2 -4 -1 】 実 務 家 教 員 に つ い て は , そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か
し た 医 療 機 関・薬 局 に お け る 研 修 な ど を 通 し て 常 に
新しい医療へ対応するために自己研鑽をしている
こと。
[現状]
・実務家教員に限らず、全教員が愛知県薬剤師会の会員となり、薬剤師会の活動に
協力して薬剤師学術大会に参加するなど、常に新しい医療へ対応するために自己
研鑽を行っている。
・教 員 の 研 究 活 動 は 、毎 年 11 月 に 定 期 的 に 、全 教 員 に「 教 員 資 格 審 査 関 連 書 類 の 更
新 、追 加 記 入 」を 義 務 付 け ら れ て お り 、大 学 ホ ー ム ペ ー ジ と と も に 、
「教員のプロ
フィール」という冊子に各教員の過去 5 年間の研究業績を掲載している。科研費
による最新の研究活動は各教員の専門分野であり、その研究成果を担当科目の講
義に反映させている。
[点検・評価]
・厳しい時間の中で、大学病院や薬剤師会等との連携を取り、実務の現場を意識し
た教育及び研究活動を行う努力をしている。
・新しい医療の取り組みについて、積極的に取り入れていくことが必要である。
[改善計画]
・実務家教員については、医療機関・薬局における研修を行う時間の確保が課題と
なっている。
[参考資料など]
「 教 員 の プ ロ フ ィ ー ル 」( 2009 年 度 )
79
(9‐3)職員組織
基準9‐3‐1
教育活動及び研究活動の実施を支援するための事務体制を有していること。
【観点
9 -3 -1 -1 】 学 部 ・ 学 科 の 設 置 形 態 及 び 規 模 に 応 じ て , 職 員 配 置
を含む管理運営体制が適切であること。
【観点
9 -3 -1 -2 】 実 務 実 習 の 実 施 を 支 援 す る 事 務 体 制 ・ 組 織 が 整 備 さ
れ,職員が適切に配置されていることが望ましい。
[現状]
・事務組織は、全学部共通を基本としており、既に大学事務組織としての認証評価
を受けている。
・事務室は、4 名で管理運営がされている。
・薬学共用試験や実務実習のように最近取り組み始めた試験や実習に関連する事務
作業量が膨大になっている。
・担当者が恒常的に残業をしている。
・実務実習の実施を支援するための職員は派遣されている。
[点検・評価]
・教員と協力しつつ体制を整備している。
[改善計画]
・ 今 後 、 CBT、 OSCE、 実 務 実 習 な ど の 大 き な 事 業 の 準 備 の 時 期 に は 相 応 の 支 援 が
得られるような制度を求める。
80
(9‐4)教育の評価/教職員の研修
基準9‐4‐1
教育の状況に関する点検・評価及びその結果に基づいた改善・向上を図るための
体制が整備され,機能していること。
【観点
9 -4 -1 -1 】 教 育 内 容 及 び 方 法 , 教 育 の 成 果 等 の 状 況 に つ い て ,
代表性があるデータや根拠資料を基にした自己点
検・自己評価(現状や問題点の把握)が行われ,そ
の結果に基づいた改善に努めていること。
【観点
9 -4 -1 -2 】 授 業 評 価 や 満 足 度 評 価 、 学 習 環 境 評 価 な ど の 学 生 の
意 見 聴 取 が 行 わ れ ,学 生 に よ る 評 価 結 果 が 教 育 の 状
況に関する自己点検・自己評価に反映されるなど、
学生が自己点検に適切に関与していること。
【観点
9 -4 -1 -3 】 教 員 が , 評 価 結 果 に 基 づ い て 、 授 業 内 容 , 教 材 及 び
教授技術などの継続的改善に努めていること。
[現 状 ]
・全科目、隔年で学生による授業評価が実施されている。その評価のレーダーチャ
ー ト を 元 に し て 各 教 員 が 1000∼ 1500 字 程 度 の コ メ ン ト を 書 き 、冊 子 体「 VOX POP」
としてまとめられている。この冊子体は、学内全教員に配布され、全教員の評価
とそれに対する自己評価が全学生・教職員に公表されている。
・各教員は、学生による授業評価の結果を参考にして、授業の見直しなどの参考に
している。
[評 価 ]
・評価は、全学に公表されるので、各教員にとっては自己評価することで向上のき
っかけとなる。現制度はうまく機能していると考える。
[改 善 計 画 ]
・本学部以外の他学部他学科との調整が必要であるが、教員相互の授業参観を制度
化し、お互いの良い点を取り入れ会うという制度の創成について議論が進んでい
る。実現に向けてさらに議論を進めていく予定である。
[資 料 な ど ]
「 学 生 と 教 師 を つ な ぐ 授 業 改 善 レ ポ ー ト 」( VOX POP、 2009 年 、 vol.6)
「 教 員 の プ ロ フ ィ ー ル 」( 2009 年 度 )
81
基準9‐4‐2
教職員に対する研修(ファカルティ・ディベロップメント等)及びその資質の向
上を図るための取組が適切に行われていること。
[現状]
・ 大 学 内 に FD 委 員 会 が 設 置 さ れ て お り 、 全 学 の 教 職 員 に 対 し て 毎 年 1 回 、 外 部 講
師を招いての研修会が実施されている。
・薬学部については、地区の薬系大学及び医学部や看護学部などの医療系大学との
連携で誕生した東海臨床薬学教育連携センターの主催で、薬学教育講演会が行わ
れている。
・ 2010 年 2 月 に は 、 本 学 部 の 企 画 に よ り 、「 6 年 制 薬 剤 師 に 求 め る も の 」 と い う テ
ー マ の 二 つ の 講 演 に よ る FD 講 演 会 を 催 し た 。
[点検・評価]
・ 各 教 職 員 は 、 大 学 内 で の FD 講 演 会 へ の 参 加 は 、 そ の 必 要 性 を 認 識 し て 良 好 で あ
る が 、 学 外 で 開 催 さ れ る 東 海 臨 床 薬 学 教 育 連 携 セ ン タ ー の FD 講 演 会 な ど へ の 教
職員の参加は少ない。
[改善計画]
・各 FD の 講 演 会 や ワ ー ク シ ョ ッ プ の 開 催 情 報 の 提 供 に よ っ て 教 職 員 が 積 極 的 に 参 加
するよう呼びかける。
82
『施設・設備』
10 施設・設備
(10‐1)学内の学習環境
基準10‐1‐1
薬学教育モデル・コアカリキュラム及び薬学準備教育ガイドラインを円滑かつ効
果的に行うための施設・設備が整備されていること。
【観点
1 0 -1 -1 -1 】 効 果 的 教 育 を 行 う 観 点 か ら , 教 室 の 規 模 と 数 が 適
正であること。
【観点
1 0 -1 -1 -2 】参 加 型 学 習 の た め の 少 人 数 教 育 が で き る 教 室 が 十
分確保されていること。
【観点
1 0 -1 -1 -3 】 演 習 ・ 実 習 を 行 う た め の 施 設 ( 実 験 実 習 室 、 情 報
処 理 演 習 室 、 動 物 実 験 施 設 , RI 教 育 研 究 施 設 、 薬
用植物園など)の規模と設備が適切であること。
[現 状 ]
・各 教 科 共 学 年 を 2 ク ラ ス に 割 っ て 原 則 75 人 規 模 の ク ラ ス 単 位 で 開 講 し て お り 、き
め 細 か い 教 育 が で き て い る 。 教 室 に 関 し て も 、 100 人 程 度 収 容 の 教 室 が 数 多 く 配
置され、学生がゆとりを持って、しかしながら教員との距離を保てる広さで教育
を行っている。
・ ス モ ー ル グ ル ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョ ン ( SGD) を 柱 に 置 い た 授 業 が 出 来 る よ う に 、
10∼ 20 名 程 度 収 容 で 、 イ ス や 机 の レ イ ア ウ ト の 変 更 が 可 能 な 教 室 も 50 室 程 度 あ
る。
・ 学 生 実 習 に 必 要 な 実 習 室 は 、有 機 化 学 系 実 習 室 、微 生 物・生 化 学 系 実 習 室 、薬 理 ・
衛生系実習室、薬剤・分析系実習室の 4 実習室、医療薬学系実習室が整備されて
お り 、 各 実 習 室 共 100 名 程 度 の 実 習 ま で 対 応 で き る 余 裕 が あ る 。
・ 情 報 処 理 施 設 と し て は 、 講 義 が 出 来 る 100 名 収 容 の PC 室 2 室 と 中 小 の PC 室 が
あ る 。 他 に フ リ ー ス ペ ー ス の PC で 自 習 な ど に 対 応 で き る よ う に な っ て い る 。
・ 無 菌 動 物 飼 育 に も 対 応 で き る 動 物 飼 育 施 設 を 有 し て い る 。 RI 教 育 施 設 は 、 20 名
程度の学生実習教育に対応できるスペースがある。
・ 薬 用 植 物 園 は 、 校 舎 直 近 の 敷 地 内 に あ り 、 1,100 平 方 メ ー ト ル の 薬 用 植 物 園 と 、
そ の 中 に 温 室 を 備 え 、 重 要 な 局 方 生 薬 基 原 植 物 中 心 に 約 200 種 を 栽 培 し て い る 。
[点 検 ・ 評 価 ]
・ 多 く の 教 室 は 、 AV 機 器 と 黒 板 と の 併 用 が 可 能 で 、 映 像 を ふ ん だ ん に 使 っ て 効 果
的に講義が進められるようになっている。
[改 善 計 画 ]
・教育上、現状で問題はない。
83
基準10‐1‐2
実 務 実 習 事 前 学 習 を 円 滑 か つ 効 果 的 に 行 う た め の 施 設・設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て
いること。
[現状]
・医療薬学情報教育のためのコンピュータ、模擬薬局、模擬病院薬局、模擬病棟、
無 菌 室 、 TDM( Therapeutic Drug Monitoring) 実 習 室 、 薬 学 情 報 ラ イ ブ ラ リ ー
などの施設が整備され、自動調剤監査システムを始め必要な機器類も整備されて
いる。
[点検・評価]
・現在のところ事前実習のための模擬施設は充分と思われる。今後、新しい状況が
発生したときには、設備の内容を検討することが必要となる。
・当面事前実習のための施設・設備は充分と思われる。
[改善計画]
・当面事前実習のための施設は充分と思われる。
84
基準10‐1‐3
卒業研究を円滑かつ効果的に行うための施設・設備が適切に整備されているこ
と。
[現 状 ]
・ 共 同 施 設 と し て 動 物 飼 育 施 設 、RI 実 験 施 設 、核 磁 気 共 鳴 装 置 、質 量 分 析 装 置 や 電
子顕微鏡などの大型・高額機器を設置・運用している。各教員においてもそれぞ
れ の 研 究 室 に 研 究 遂 行 の 備 品 を 取 り そ ろ え 、卒 業 研 究 生 の 受 け 入 れ を 整 え て い る 。
・専門実験室は概ね教員2∼3人に 1 室で、卒業研究や教員の研究活動に使用して
いる。
[点 検 ・ 評 価 ]
・学部設立 5 年目が経過して、設置後順次機器を導入したので、卒業研究にふさわ
しい環境と考えられる。
・卒業研究は、専門実験室を利用することになるが、学生の実験スペースと居室の
確保が難しい部分がある。
[改 善 計 画 ]
・医療現場における課題と大学の研究環境との連携という観点から、学外の病院・
薬局など医療現場との連携強化を策定する。
・行政・環境衛生・医薬開発などの研究業務関連の外部の研究施設との連携にも力
を入れたい。
85
基準10‐1‐4
快適な学習環境を提供できる規模の図書室や自習室を用意し,教育と研究に必
要な図書および学習資料の質と数が整備されていること。
【観点
1 0 -1 -4 -1 】図 書 室 は 収 容 定 員 数 に 対 し て 適 切 な 規 模 で あ る こ
と。
【観点
1 0 -1 -4 -2 】常 に 最 新 の 図 書 お よ び 学 習 資 料 を 維 持 す る よ う 努
めていること。
【観点
1 0 -1 -4 -3 】 快 適 な 自 習 が 行 わ れ る た め 施 設 ( 情 報 処 理 端 末 を
備えた自習室など)が適切に整備され,自習時間
を考慮した運営が行われていることが望ましい。
[現状]
・ 学 生 定 員 4,940 名 に 対 し て 図 書 館 の 収 容 人 員 は 566 名 で あ り 、 適 切 な ス ペ ー ス
が確保されている。
・ 図 書 館 の 開 館 時 間 は 、午 前 8 時 半 に 繰 り 上 げ 、講 義 開 始 前 の 自 習 に 利 用 で き る よ
う に 改 善 さ れ た 。図 書 館 の 蔵 書 数 は 50 万 冊 を 超 え 、Science Direct 及 び SciFinder
を含む電子資料も備えている。
・ 自 習 室 と し て 、 本 学 部 の 演 習 室 ( 24 席 ) 5 室 、 セ ミ ナ ー 室 ( 12 席 ) 7 室 、 専 門 実
験 室 を 転 用 し た 自 習 室 ( 40 席 、 情 報 端 末 設 置 ) 2 室 を 設 け て い る 。 2009 年 度 は 、
本 学 部 学 生 用 に 24 席 6 室 、 18 席 2 室 、 個 別 ブ ー ス 15 席 3 室 の 自 習 室 を 設 け た 。
・ 情 報 端 末 は 、 薬 学 情 報 ラ イ ブ ラ リ ー ( 端 末 150 台 ) を 講 義 で 使 用 し な い と き は 開
放して自習に利用できるようにしている(講義中でも空いている端末は開放する
よ う に し て い る )。こ れ 以 外 に 午 後 8 時 ま で 使 用 で き る 数 箇 所 の 情 報 端 末 が 利 用 で
きる。
[点検・評価]
・自習室は学生数の増加に伴って手狭になったが、講義室の転用などで対応されて
きている。
・教育と研究に必要な図書及び学習資料は十分に整備されている。
[改善計画]
・多くの学生が気持ちよく利用できるように現行ルールの順守を呼びかける。必要
ならばルールの見直しも考える。
・最新資料の充実に努めたい。
86
(10‐2)実務実習施設の学習環境
基準10‐2‐1
実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム に 適 合 し た 実 務 実 習 が ,適 正 な 指 導 者 ・ 設 備
を有する施設において行われていること。
[現状]
・該当なし。
[点検・評価]
・該当なし。
[改善計画]
・該当なし
87
『外部対応』
11 社会との連携
基準11‐1
医療機関・薬局等との連携の下,医療及び薬学の発展に貢献するよう努めてい
ること。
【観点
1 1 -1 -1 】地 域 の 薬 剤 師 会 ,病 院 薬 剤 師 会 ,医 師 会 な ど の 関 係 団
体及び行政機関との連携を図り,医療や薬剤師等に関
する課題を明確にし,薬学教育の発展に向けた提言・
行動に努めていること。
【観点
1 1 -1 -2 】医 療 界 や 産 業 界 と の 共 同 研 究 の 推 進 に 努 め て い る こ と 。
【観点
1 1 -1 -3 】医 療 情 報 ネ ッ ト ワ ー ク へ 積 極 的 に 参 加 し ,協 力 し て い
ることが望ましい。
[現状]
・愛知県薬剤師会の各種委員会に本学教員が委員として参加している。
・実務実習特別委員会では、東海 4 県の薬局実務実習が円滑に行われるために研修
会を開催して認定実務実習指導薬剤師のレベルアップに努めている。
・本学の施設を提供して、保険制度、薬局製剤、漢方薬などの研修会、学習講座を
開催し、近隣薬剤師有志との症例検討・学習会などを開催している。
・薬局勤務薬剤師を本学研究員として受入れ、共同研究を行っている。
[点検・評価]
・愛知県薬剤師会や愛知県病院薬剤師会との連携は、各種の研修会の開催を通して
円滑に行われている。
・共同の勉強会を通して、地域の薬剤師会会員との連携を進めている。
・本学教員が講師として出かけたり、或いは各種の研修会の世話人を務めている。
[改善計画]
・今後、基礎薬学、衛生薬学さらに医療薬学などの各分野で、一層社会との連携に
努めるように各教員に呼びかけたい。
〔参考資料など〕
88
本学で実施の各種研修会一覧
年
月
日
名
称
参加人数
2009 年
5月2日(土)
第 20 回 認 定 実 務 実 習 指 導 薬 剤 師 養 成 ワ ー ク シ ョ
∼ 5 月 4 日 (月 )
ッ プ in 東 海
5 月 31 日 ( 日 ) 漢 方 薬 ・ 生 薬 研 修 会 薬 用 植 物 園 実 習 研 修
100 名
12 名
6 月 7 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
漢方基礎講座
180 名
7 月 5 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
漢方基礎講座
180 名
7 月 8 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
8 月 2 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
20 名
漢方基礎講座
8 月 5 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
180 名
20 名
8 月 9 日( 日 ) 生 涯 教 育 研 修 会 ( 新 人 会 員 ・ 管 理 薬 剤 師 研 修 会 )
250 名
9 月 6 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会 漢 方 基 礎 講 座
180 名
9 月 9 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
9 月 13 日 ( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
20 名
生涯教育研修会
9 月 20 日 ( 日 ) 漢 方 薬 ・ 生 薬 研 修 会
薬用植物園実習
9 月 27 日 ( 日 ) 認 定 実 務 実 習 指 導 薬 剤 師 の た め の 講 習 会
10 月 4 日 (日 )
愛知県薬剤師会
漢方基礎講座
10 月 14 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
200 名
12 名
30 名
180 名
20 名
11 月 1 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
生涯教育研修会
200 名
11 月 8 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
漢方基礎講座
180 名
11 月 8 日( 日 ) 日 本 ア プ ラ イ ド ・ セ ラ ピ ュ ー テ ィ ク ス 学 会 講 演 会
100 名
11 月 11 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
20 名
11 月 15 日( 日 ) EBM ワ ー ク シ ョ ッ プ
30 名
12 月 6 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
漢方基礎講座
12 月 9 日( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
180 名
20 名
2010 年
1 月 10 日 ( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
漢方基礎講座
180 名
1 月 10 日 ( 日 ) 漢 方 実 習 研 修 会
80 名
1 月 13 日 ( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
20 名
1 月 24 日 ( 日 ) 居 宅 療 養 管 理 指 導 に 役 立 つ 褥 瘡 実 習 研 修 会
100 名
2 月 7 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
180 名
漢方基礎講座
2 月 10 日 ( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
3 月 7 日( 日 ) 愛 知 県 薬 剤 師 会
20 名
漢方基礎講座
3 月 10 日 ( 水 ) フ ァ ー マ シ ス ト 養 成 講 座
180 名
20 名
89
基準11‐2
薬剤師の卒後研修や生涯教育などの資質向上のための取組に努めていること。
【観点
1 1 -2 -1 】地 域 の 薬 剤 師 会 ,病 院 薬 剤 師 会 な ど の 関 係 団 体 と の 連
携・協力を図り,薬剤師の資質向上を図るための教育
プログラムの開発・提供及び実施のための環境整備に
努めていること。
[現状]
・愛知県薬剤師会や近隣地区薬剤師会会員向けに医薬品適正使用や医療保険制度な
どの研究会や講演会を本学教員が開催している。
[点検・評価]
・大学の近郊地区(春日井地区、瀬戸・尾張旭・長久手地区、名古屋市守山区)の
薬剤師会との合同の勉強会などを通して連携ができている。
[改善計画]
・今後は、地域を広げより多くの薬剤師、卒業生の参加ができる体制を整える。
90
基準11‐3
地 域 社 会 の 保 健 衛 生 の 保 持・向 上 を 目 指 し ,地 域 社 会 と の 交 流 を 活 発 に 行 う 体 制
の整備に努めていること。
【観点
1 1 -3 -1 】地 域 住 民 に 対 す る 公 開 講 座 を 定 期 的 に 開 催 す る よ う 努
【観点
1 1 -3 -2 】地 域 に お け る 保 健 衛 生 の 保 持 ・ 向 上 に つ な が る 支 援 活
めていること。
動などを積極的に行っていることが望ましい。
【観点
1 1 -3 -3 】災 害 時 に お け る 支 援 活 動 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と が
望ましい。
[現状]
・文 部 科 学 省 私 立 大 学 学 術 研 究 高 度 化 推 進 事 業 採 択 (2007∼ 2012)「 脂 質 栄 養 と 性 差 」
に関するオープン・リサーチ事業の一環として、公開講座を行って地域住民を始
めとして多くの一般参加者に講義を行った。
・近 接 す る 地 域 で 企 画 実 施 さ れ て い る「 大 学 コ ン ソ ー シ ア ム せ と 」* に お い て 、2007
年度以降に本学部教員が講師を務めている。
・本学部教員は、委員あるいは評議員などの形で政府・自治体などの政策形成へ寄
与している。その例:文部科学省私立大学研究高度化推進委員会、愛知県薬事審
議会、愛知県衛生研究所運営委員、名古屋市衛生研究所調査研究協議会、津島食
品安全委員会、厚生労働省第8版食品添加物公定書作成検討会、残留農薬等分析
法検討会、愛知県社会保険事務局保険医療課保険指導薬剤師、愛知県健康福祉部
医務国保課保険指導薬剤師など
・本学関係者(卒業生、在学生)と共に地域の受講希望者向けに「金城エクステン
ションプログラム」が設けられている。その講座の一部を薬学部教員が受け持っ
てきている。
[点検・評価]
・ 文 部 科 学 省 私 立 大 学 学 術 研 究 高 度 化 推 進 事 業 採 択 (2007∼ 2012)「 脂 質 栄 養 と 性 差 」に
関 す る オ ー プ ン・リ サ ー チ 事 業 は 、脂 質 栄 養 の 新 方 向 を 消 費 者 の 側 に 立 っ て 啓 発 し 、
油脂の安全性に関する研究を進め、健康増進に資すことを目的としていて、一般
参加者の健康増進、健康に関する知識の向上に寄与していると考えられる。
・「 大 学 コ ン ソ ー シ ア ム せ と 」 に お い て は 、 本 学 の 教 員 が 中 心 的 に 取 り 組 ん で お り 、
市民及び関係者からの評価も高い。
・金城エクステンションプログラムにおいても講座を受け持ち、一定の受講生を確
保している。
[改善計画]
91
・地域社会に対して研究成果などを踏まえ必要な講義を行っていく。
・ 学 生 の 社 会 貢 献 や 薬 剤 師 と し て の 意 欲 を 培 う た め 、薬 剤 師 会 が 行 う ボ ラ ン テ ィ ア 事
業(薬の週間など)へも積極的に参加する。
[参 考 資 料 な ど ]
「大学コンソーシアムせと」の開催案内
注*「大学コンソーシアムせと」は瀬戸市と近隣の5大学(愛知工業大学、金
城学院大学、名古屋学院大学、名古屋産業大学、南山大学)が協働して、新し
い文化活動を創成していくための組織である。
エクステンションプログラム
2005 年 前 ・ 後 期 、 2006 年 前 ・ 後 期 、 2007 年 前 ・ 後 期 、 2008 年 前 ・ 後 期
2009 年 前 ・ 後 期
「コンソーシアムせと」で本学部教員の講演
開催年月日と期間
2006 年
4月 8日
∼ 7 月 15 日
2006 年
10 月 28 日 ∼
11 月 25 日
2007 年
全 12 回
「くすりと食・生命(いのち)を衛(まも)る」
薬 学 部 教 員 11 名
「身近な薬学の基礎知識」
安藤裕明
全 5回
4 月 12 日 ∼
7 月 12 日
テーマと講師など
「薬は飲まない方が良い」
林
誉史朗
全 4回
2007 年 9 月 15 日
「間違っていませんか、あなたの油脂(あぶら)の選び方」
奥山治美
2007 年
9 月 29 日 ∼
11 月 10 日
2008 年
全 5回
4 月 12 日 ∼
「身近な医薬品、化粧品、サプリメントの上手な使い方」
安藤裕明
「薬学部 6 年間でいったい何を勉強するの」
薬学部教員
6 月 28 日 ( 全 11 回 )
2008 年
5 月 10、17 日
「健康によい油脂(あぶら)の常識が変わった」
奥山治美、山田和代
2008 年 7 月 19 日
「人間にとって薬とは」安藤裕明
2008 年
「食品の安全性
11 月 29 日
全1回
2009 年 7 月 17 日
賢い消費者になるために」
外来講師の招聘と体験学習の指導を薬学部教員が担当
「甘く見ないで糖尿病―まずは自分でカロリーコントロー
ルをしましょう」野々垣常正
92
基準11‐4
国際社会における保健衛生の保持・向上の重要性を視野に入れた国際交流に努
めていること。
【観点
1 1 -4 -1 】英 文 に よ る ホ ー ム ペ ー ジ な ど を 開 設 し ,世 界 へ の 情 報
【観点
1 1 -4 -2 】大 学 間 協 定 な ど の 措 置 を 積 極 的 に 講 じ ,国 際 交 流 の 活
の発信と収集が積極的に行われるよう努めていること。
性化のための活動が行われていることが望ましい。
【観点
1 1 -4 -3 】留 学 生 の 受 入 や 教 職 員 ・ 学 生 の 海 外 研 修 等 を 行 う 体 制
が整備されていることが望ましい。
[現状]
・国際交流については、大学国際交流センターの方針に基づき全学的に締結してい
る交流協定校との関係を推進する姿勢で臨んでいる。協定校の中で薬学部を有す
る 英 国 Liverpool John Moores University( 以 下 LJMU) と 米 国 West Virginia
University( 以 下 WVU) 2 校 と の 大 学 間 の 交 流 推 進 に 取 り 組 ん で い る 。
・ 2008 年 度 は LJMU 薬 学 部 長 に よ る 本 学 訪 問 と 講 演 、 さ ら に WVU で の 学 生 の 語
学 及 び 薬 学 授 業 に 参 加 し た 。2009 年 度 は 、新 型 イ ン フ ル エ ン ザ 問 題 が あ っ た の で 、
海外研修は控えた。
・大 学 全 体 の ホ ー ム ペ ー ジ に 英 文 版 が あ る が 、学 部 独 自 の も の は 整 備 で き て い な い 。
[点検・評価]
・ 教 職 員 及 び 学 生 に と っ て も 、本 学 部 と し て は 、協 定 校 で あ る LJMU 及 び WVU と
の交流を始めたばかりであり、今後の継続と内容面の充実に努める必要がある。
・海外からの共同研究者の受け入れることがあった。
[改善計画]
・学生の海外研修を定期的に行う体制を築きたい。
93
『点
検』
12
自己点検・自己評価
基準12‐1
上 記 の 諸 評 価 基 準 項 目 に 対 し て 自 ら 点 検・評 価 し ,そ の 結 果 を 公 表 す る と と も に 、
教育・研究活動の改善等に活用していること。
【観点
1 2 -1 -1 】自 己 点 検 及 び 評 価 を 行 う に 当 た っ て ,そ の 趣 旨 に 則 し
た適切な項目が設定されていること。
【観点
1 2 -1 -2 】 自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 が 設 置 さ れ て い る こ と 。
【観点
1 2 -1 -3 】自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 に は ,外 部 委 員 が 含 ま れ て
いることが望ましい。
[現状]
・本 学 は 、2007 年 度 に 大 学 基 準 協 会 に よ る 大 学 評 価 を 受 け て い る 。そ の 際 、本 学 部
については、評価対象とみなされなかったが、その時点における新設薬学部の経
過報告を行っている。
・自 己 点 検 及 び 評 価 を 行 う 上 で 、適 切 な 項 目 の 整 備 は 行 わ れ て い な い 。大 学 と し て 、
自己評価委員会が設置されているが、学部(薬学)レベルでは設けていない。
・現在は外部評価者が加わった委員会は設置されていない。
[点検・評価]
・薬学教育そのものについて自己点検・評価する組織を有していなかった点は反省
すべきと考える。
・各教員は、個人として一生懸命薬学教育に取り組んでいる。しかし、自分の担当
科目に没頭し勝ちになって、薬学部全体と進むべき方向がやや不鮮明になってい
る面がある。
[改善計画]
・今回の点検・評価で見直しをすべき点がリストアップできた。それらの改善のた
め の 対 策 を 立 案 す る た め に 、2010 年 度 か ら 改 善 計 画 策 定・実 施 の 委 員 会 を 発 足 さ
せる。
・観点にみられるような外部評価者を加えた委員会の設置についても検討していき
たい。
94
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