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参考資料5(PDF/54KB)
CSAJ/JCSSA情報システムの信頼性向上のため の取引慣行・契約に関する検討委員会 契約条項作成WG 平成19年9月25日 1 メンバー •藤原宏高 •平野高志 •吉田正夫 •上山 浩 •切貫総子 •藤井晋哉 ひかり総合法律事務所 ブレークモア法律事務所(主査) 三木・吉田法律事務所 日比谷パーク法律事務所 ブレークモア法律事務所 ブレークモア法律事務所 2 成果物 • 包括的モデル契約書 – 当事者 • パッケージソフトウェア、ASPを利用したシステムを構築する中小・中堅企業 • ソフトメーカー • システムインテグレータ • コンサルタント – 含まれる契約の種類 • コンサルティング契約 • 販売契約 • 開発契約 • テスト業務請負契約 • 教育支援契約 • 運用契約 • 保守契約 • コンサルティング契約 • 重要事項説明書 • 上記の解説 3 成果物作成のプロセス 本委員会で 親会の報告書 各WGからの成果 策定する取引モデル の趣旨 本委員会における 論点整理 中堅・中小企業向けの既存の契約書 成果物 4 親会の報告書の趣旨 •信頼性を高いシステムのための契約慣行、モ デル契約 –信頼性ガイドラインの遵守、 –取引の可視化、 –役割分担の明確化 –いわゆる「日本版SOX法」への対応 –オープン化・モジュール化の進展への対応 5 本委員会で策定される契約モデル 6 各WGの成果 7 本委員会における論点整理 • 親会での主要論点(次次ページ以降) • 新しい論点(例) – 本委員会で作成するモデル取引の結果でてくるソフトウェア(次頁) – 品質目標のあらわし方(可用性における品質等) – ユーザー検収後は適正な保守が継続されシステムが確実に稼動することの 確保 – 瑕疵担保、損害賠償の範囲の明確化 – 上流工程の契約類型 – 不十分なRFPへの対応 – パッケージの機能・サービスレベル不足 – 仕様外の要求 – 既存・追加ソフトとの不整合 – 想定外の優越的地位の利用 – 開発中止時の清算 8 本委員会で作成するモデル取引の結果でてくるソフトウェア 親会モデル 完全な要件定義 完全な開発 完全な検収 (テスト) 信頼性の高い (瑕疵のない) ソフトウェア 本委員会モデル パッケージソフト選定 システム設計 システム要件定義 カスタマイズ システム 総合テスト 運用テスト 信頼性の高い ソフトウェア 保守 9 論点1:フェーズの分類と契約類型 /請負or 準委任 フェーズ 親契約 本契約(要検討) 備考 企画 本件業務の範囲に含まれていない。 (事業要件定義からベンダ情報の提示ま で) RFI作成支援業務(仮称、以下同)として本 契約に定める方向 【準委任】 業務要件定義 要件定義作成支援業務 (14条以下)【準委任】 ユーザ側の業務要件が具体的に 確定していないため、仕事の完成 を目的とする契約類型になじまな い。 (業務要件定義からベンダ提案(概算見積) その都度企画段 まで) 階に戻る場合あ り。 業務要件定義作成支援業務 【準委任】 システム要件定義 同上 (フィット&ギャップ評価からシステム要件 定義まで(確定見積)) システム要件定義作成支援業務 【準委任】 外部設計 外部設計書支援業務 A案【準委任】(19条以下) 外部設計書は要求仕様を詳細化し た内容を含むので、ユーザが責任 をもって完成させ、ベンダが支援。 ? F&G評価により、 企画段階に戻る 場合あり。 10 論点1:フェーズの分類と契約類型 /請負or 準委任(続) 外部設計(続) 外部設計作成業務 B案【請負】 要件定義書がユーザの需要を明確 にできており、ベンダの完成させる 仕事の内容が明確な場合。 内部設計、ソフトウェア ソフトウェア開発業務 設計、 (24条以下)【請負】 プログラミング、ソフトウェ アテスト (システム設計、カスタマイズ、アドオ ン設計等) カスタマイズ・アドオン設計業務【請 負】 システムテスト システムテスト業務契約 【請負】外部設計B案の場合 【準委任】A案の場合 システム総合テスト業務 【準委任】? 導入、受入支援、運用テ スト ソフトウェア運用準備・移行支援業 務(30条) 【準委任】 (データ移行から要員教育まで)運用 準備・移行支援業務 【準委任】 保守・運用 別契約の保守運用基本契約 【請負】、【準委任】 保守運用業務 【請負】、【準委任】 両者の使い分けはど のように? 11 論点2:再委託に対するユーザの承認の要否(7条) 親契約 本契約(要検討) A案 (原則必要) 事前の承諾要。 ユーザの承諾拒否には合理的な理由が必要。 A案B案は、原則と例外が逆であるが実際の差 はそれほどないのかもしれない。個別契約の事 情に合わせた選択肢を残しておく必要はあるの で、同左 B案 (原則不要) 事前の承諾不要。 ユーザの要請により、ベンダは再委託先の情報 を教えることとし、ユーザは、合理的な理由があ る場合、再委託の中止を請求することも可能。 同左 • • • • • • 親契約においては、両案ともに、以下のことが定められている。 (1)ベンダは、契約書締結前段階において、基本的な大口再委託先やオフショア利用等、プロジェクトの推進体制を事前 に説明する。 (2)プライムベンダは、ユーザとの間で負うのと同様の義務を再委託先に負わせる。 (3)ユーザ指定の再委託先との責任関係については、ベンダは故意過失ある場合を除き、再委託先の履行について責任 を負わない。 (4)ユーザが再委託先に異議ある場合は、具体的理由を書面で提示する。 (5)ベンダによる再委託先への丸投げ禁止 12 論点3:損害賠償責任(53条) /相当因果関係の範囲or 特殊性を考慮 親契約 民法の 一般原則 情報システムが企業の営業活動に必要不 可欠なインフラとなっていることから、相当 因果関係の範囲(通常損害及び予見可能 な特別事情)から生じた損害を賠償する。 情報システム 構築の特殊性 情報システム開発の特殊性を考慮して、損 害賠償責任の範囲・金額・請求期間に制限 を設ける。 本契約(要検討) 同左 • 親契約は、具体的な損害賠償の上限額、損害の範囲・請求期間の制限については、個々 の情報システムの特性等に応じて、個別に決定できるとし(53条1項)、損害賠償額の累積 総額にも上限を定めるようにしているので(同2項)、特殊性を考慮する見解なのか? 13 論点4:著作権の帰属(45条) /ベンダorユーザ 親契約 A案 ベンダに全ての著作権を帰属させる。 ベンダによる著作権の有効活用とユーザの競争 力の保持とのバランスを図るという要請は、本契 約においても当てはまり、個別契約毎に考慮され るべきであるから、同左 汎用的な利用が可能なプログラム等の著作権 をベンダに帰属させ、それ以外をユーザに帰 属させる。 同左 汎用的な利用が可能なプログラム等の著作権 をベンダに帰属させ、それ以外を持分均等で 共有とする。 同左 (ベンダ) B案 (原則ユーザ) C案 (共有) 本契約(要検討) 14 論点5:第3者ソフトウェア・FOSSの利用に関する責任 (48条及び49条) 親契約 本契約(要検討) 当該ソフトウェ アそのものの瑕 疵等 当該第3者とユーザとの契約で対処すべき問題 同左 (A案) ただ、ベンダが主体で選定した場合において、商 用パッケージについてベンダがサブ゙ライセンサー となる権利を得てユーザに販売する場合(第3者 ソフトウェアの場合)、ベンダは、ユーザとの間の ライセンス契約に基づき、瑕疵等に対し責任を負 う。また、瑕疵等につき悪意重過失でこれを告げ なかったベンダは、免責されない。 (B案) ユーザが主体となって選定した場合において、 原則としてベンダは責任を負わない(ソフトウェア の瑕疵等に関し悪意重過失でこれを告げなかっ た場合を除く。)。 システムとの組 み合わせに起 因するリスク 親契約に定めなし。 システムインテグレーションを担当するベンダが 負うべきであるが、原因の特定が困難であること が多く、トラブル原因の切り分けを含めた原因究 明の手続を定めておく必要がある(19p)。 規定しておく必要性が高い。 15 作業日程 ※WGの開催日 • 第1回WG 9月14日(金)10:00∼12:00 • 第2回WG 10月15日(月)12:30∼14:30 • 第3回WG 10月26日(金)10:00∼12:00 (再調整中) • 第4回WG 11月14日(水)10:00∼12:00 • 第5回WG 11月21日(水)10:00∼12:00 ※契約検討委員会の開催日 • 第7回 10月23日(火)10:00∼12:00 • 第8回 11月27日(火)10:00∼12:00 16