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植物の強酸性土壌に対する適応機構の解析

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植物の強酸性土壌に対する適応機構の解析
Title
Author(s)
植物の強酸性土壌に対する適応機構の解析
渡部, 敏裕
Citation
Issue Date
1999-03-25
DOI
Doc URL
http://hdl.handle.net/2115/32786
Right
Type
theses (doctoral)
Additional
Information
File
Information
4821.pdf
Instructions for use
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
植物の強酸性土壌に対する適応機構の
解析
農芸化学専攻博士後期課程
渡部敏裕
目次
第1
章 緒 論 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1
第 1節 世 界 に お け る 酸 性 土 壌 の 分 布 お よ び 、 特 性 ・ ・ ・ ・ 1
第 2節 ア ル ミ ニ ウ ム が 植 物 に 与 え る 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3
L アルミニウム毒性とは・・・・・・・・・・3
(
1
) アルミニウムイオン種によるアルミニウム毒性の差異・・・・・・ 3
(
2
) ア ル ミ ニ ウ ム が 養 分 吸 収 に 与 え る 影 響 ・ "6
(
3
) 根のアルミニウム吸収および分布・・・
(
4
) 植物に対するアルミニウムの有益性・
1
0
"14
1
5
(
1
) 根圏への有機酸の放出によるアルミニウム毒性の軽減化・・・・・ 1
5
(
2
) ムシラーゲとアルミニウム毒性の関係・・・・・・・・・・・ 1
5
I
I
. 植物のアルミニウム耐性機構・・・・・・・
(
3
) アルミニウムストレスが誘導するタンパク質・・・・・・・・・
1
8
(
4
) 根圏の pH変化能とアルミニウふ耐性の関係・・・・・・・・・ 2
1
γ
司
(刀根におけるアルミニウムの集積とアルミニウム耐性の関係・・・・ 2
1
の
( シンプラストにおけるアルミニウム耐性・・・・・・・・・・ 22
(7)根圏のケイ酸イオンとの関係・・・・・2
3
第 3節 本 研 究 の 目 的 ・ ・ ・ ・ 2
4
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に対するアルミニウムおよび
pHの 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 27
第 1節生育と養分含有率に対するアルミニウムの影響・・・・・・・・・・・ 2
8
第 2節生育と養分含有率に対する pHの 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ 34
第 3節養分が共存しない条件下でのアルミニウムの影響・・・・・・・・・・ 37
第 4節 メラストーマ切断根のリン吸収に与えるアルミニウム前処理の影響・・・・ 43
第 5節 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4
5
第六節要約・・,十・・・・・・・・・・・・・・4
9
第 3章強酸性土壌に適応した植物.メラストーマーにおけるアルミニウムと
カルシウムの相互作用・・・・・・・・・・5
1
第 1節生育とアルミニウム吸収におけるアルミニウムとカルシウムの相互作用・・ 5
2
第 2節根の機能および構造におけるアルミニウムとカルシウムの相互作用・・・"5
8
第 3節 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
6
5
第 4節 要 約 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 69
第 4章強酸性土壌に適応した植物におけるアルミニウムと窒素源の
相 互 作 用 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 70
第 1節異なる窒素源とアルミニウムが生育と養分吸収に与える影響 ・・・・・・ 7
1
第2節
~N03 を窒素源として与えた場合の根圏 pH 変化能・・・・・・・・・ 80
3節 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 82
第 4節 要 約 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8
7
第 5章 アルミニウム集積植物.メラストーマ-におけるアルミニウム集積の
生理的意義と吸収特性・・・・・・・・・・8
8
第
第
1節 メラストーマ体内におけるアルミニウムの分配と存在形態の解析・・・・・ 89
第2
節
メラストーマのアルミニウム吸収機構の解析・
第 3節 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・
0
1
0
1
0
1
0
7
第 4節 要 約 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
1
1
2
第 6章 総 合 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ 114
第 1節 酸 性 土 壌 に 適 応 し た 植 物 の 生 育 特 性 ・ ・ ・ ・ ・ 1
1
4
第 2節 ア ル ミ ニ ウ ム に よ る 生 育 促 進 機 構 の 解 析 ・ ・ ・ 1
1
8
第 7章 要 約 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1
2
6
謝辞・
0
1
3
0
引 用 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1
3
1
第 1章 緒 論
第 1章 緒 論
第 1節
世界における酸性土壌の分布および特性
世界の人口は 6
0億に達しつつあり、その増加率は低下しているものの、年
間8
,
0
0
0万人の割合で増大し続け、予測によれば 2
0
5
0年には 9
4億人に達すると
いう (
B
r
o
w
n
,1
9
9
8
)。この増加分を賄うには毎年 2
,
6
0
0万トンの穀物を増産し
続けなくてはならない (
B
r
o
w
n
,1
9
9
8
)。食糧増産のためには耕地面積の拡大と
作物の生産性の増加が必要である。単位面積当たりの収量は化学肥料の投入量
の増大、多収品種の導入、潅淑の拡大、農薬による病害虫、雑草の駆除等によ
って、 1
9
5
0年から 1
9
9
0年までは年間 2
.
1
%という大きな伸びを示してきた。し
かし、 1
9
9
0年から 1
9
9
5年までの聞の伸びはわずか年間 1%程度であり、頭打ち
になりつつある (
B
r
o
w
n
,1
9
9
8
) 0 これは、上記のような資材や技術の投入に限
界が近づいていることを意味する。また、このような農業自身の危機に加えて、
人間活動がもたらす地球の温暖化、大規模な森林破壊、大気と水の汚染などの
問題も食糧危機の一因となりうる。この状況を打破するための一つの可能性と
して、これまで作物生産ができなかった、あるいは生産性が悪かった問題土壌
における収量を上げることが期待される。そのためには、土壌を作物の生育に
適した状態に矯正すること、および土壌から受けるストレスに対する作物の耐
性を強化することが必要となる。
世界には植物の生育を制限する様々な土壌が存在する。そのなかで、作物
の生産上、最も重要な土壌の一つに酸性土壌がある。現在、全世界の非氷結地
の約 30%に相当する、およそ 3
9億 5
,
0
0
0万 h
aの土地が pH(H
)が 5
.
5以下の、
20
いわゆる酸性土壌であると言われている (
v
o
nU
e
x
k
u
l
la
n
dM
u
t
e
r
t
,
1
9
9
5
;F
i
g
.1
・
1
)0
このうち、強酸性土壌と言われるもののほとんどは熱帯・亜熱帯地方〈フェラ
ルソル、アクリソル〉か、あるいは農業利用の難しい寒冷な地方(ポ
1
-
第 1章 緒 論
.
.
Eヨ表層の pH(H20)カ:55以下の土壌
U
F
i
g
.1・1 世界の酸性土壌の分布 (
v
o
nUe
x
k
u
l
landMuter
t
,
臼95より引用〉
ドソル、酸性ヒストソル〉や乾燥・半乾燥地帯(アレノソル〉に分布している
9
8
4
)。東南アジアにおいては、低湿地に分布する酸性硫酸塩土壌と泥
(岡川, 1
炭土壌がこの地域における農地開発の潜在力を大きく規定していると考えられ
ている(久馬, 1
9
8
4
)0
酸性土壌における植物の生育阻害要因としては(1)低 pH自身による障害、
ω 酸性化によって土壌中の溶解度が高まるAlや陥などの過剰害、
(
3
)酸
性土壌が生成する環境条件および酸性条件そのものによってその土壌中におけ
る存在量が減少、またはその植物に対する可給度が低下する Pや白、 Mg
、K な
どの塩基の不足、
(
4
) Zn
、α、B、Moなどの微量要素の欠乏、および、
(
5
)
土壌の酸性化による土壌微生物活性の変化があげられる〈但野と安藤, 1
9
8
4
)0
極端に 5
齢、酸性土壌では低 pHそのものによる生育阻害も考えられるが、通常は
土壌中のAlイオンの影響が直接的、あるいは間接的に植物の生育を制限する主
な要因である。
このような酸性土壌を農業に有効に利用するためには、炭酸カルシウム等
で pH矯正を行い、 p、塩基、微量要素などの不足する養分を投入し、それらを
2
-
第 1章 緒 論
維持管理することにより、収量の増大が見込まれる。しかし、日本のように集
約的な農業ではこのような土壌改良による増産は可能かもしれないが、発展途
上国や大面積の農地を扱っている場合、コスト面あるいは技術面において困難
な点は多い。このため、耐酸性、特にAl耐性の強い種あるいは品種の導入が重
要な役割を担うことになる。そこで、次節では植物に対するAl毒性およびAl
耐性機構に関する研究の最近の動向について説明する。
第 2節
アルミニウムが植物に与える影響
I.アルミニウム毒性とは
金属Alは比重が小さく、錆びても外観を損なわず、匂いや味がほとんどし
ないことから様々な分野で利用されている o しかしながら、生物学上における
Alはその毒性が大きな研究課題となっている。ヒトにおけるAl毒性が原因とな
る疾患としては、リン酸および Caの吸収阻害による骨軟化症、 β・アミロイド
タンパクの凝集、アセチルコリン活性抑制、あるいは脳の脂質過酸化等が一因
であると考えられるアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症などである〈福島,
1
9
9
8
)0
一方、Alが植物の生育に与える影響についても様々な報告がある。通常の
植物はAlを地上部へと移行させることはほとんどなく、多くの場合、Alによる
根の障害が個体全体の生育の低下を引き起こすことになる o しかしながら、根
の生育に与えるAlの影響は非常に複雑であり、生育阻害の主要因が何であるか
については未だ結論が得られていない。以下では植物におけるAl毒性に関する
最近の研究の動向を項目別に説明する o
(
1
) アルミニウムイオン種によるAl毒性の差異
3・
第 1章 緒 論
8
0
渓
'
'6
0
盟.TJ.
3
+
1
実 40
思
20~
A
l
a
2
+
。
pH
F
i
g
.
l・2 pHの変化と単核 Alイオンの相対活量の関係
(
T
a
n
a
k
a,
T
a
d
a
n
oe
ta
l
.(
1
9
8
7
)より引用〉
溶液中のA1は pHあるいは共存するイオンにより様々な形態をとり、植物
に対する毒性もまた様々である。 OH以外の M リガンドが存在しない場合、 pH
の変化に伴って溶液中の単核A1の形態は F
i
g
.
1
2に示すように変化する o
p
H
4
.
5
3
3
以下では、A1
+が主形態だが、 pHが上昇するとA1+の割合は低下し、塩基性A1
イオン(Al
(O
H)
2
+および、Al
(
O
町z
つの割合が増え、さらに pHが上昇するとAl
(
O
H)
3
(ギブサイト〉として沈殿する。さらに溶液の pHが上昇しアルカリ性になると
(
O
H)
3はAl
(
O
H)
4
・として溶解する。これら単核イオンに加えて、 p
H4.5から 5
.
0
Al
0)
の範囲では、A1
1
3ポ リ マ ー ([
A
1
04
A
1
z
COH)24(H2
1
2
f
つのような重合塩基性 M
1
イオンも多く生成する。
では、どの様なA1イオン種が最も毒性が強いのであろうか?植物の生育が
著しく阻害されるのは pH(H
0
)が 4
.
5以下の土壌であるため、一般に p
H
4
.
5以下
2
3
+が植物にとって最も毒性が高いと考えられて
の水溶液中で最も優勢であるA1
3
おり、ほとんどの実験でA1
+の植物に対する影響が調査されている。 T
anak
,
a
Tadanoe
ta
l
.(
1
9
8
7
) はオオムギの根の生長に与える様々な単核A1イオン種の影
3
響を調査し、根の生長に対して最も毒性の高い単核A1イオン種はA1
+であるこ
3
とを示し、さらに、Al
+の濃度よりも活量が植物におけるA1毒性にとって重要
3
+よりもAl
(O
町お
であることを報告した。一方、双子葉植物を用いた実験で、A1
4
-
第 1章 緒 論
やA
l
(
O
H
)
z
+のほうが毒性が強いことが示唆した報告があるが C
A
l
vae
ta
l
.,1
9
8
6
;
K
i
n
r
a
i
d
eandP
a
r
k
e
r
,1990) 、この現象はこれらの種においてAl3+自身の毒性が低
3
3
+
が主体となるような低 pH条件で、 H+がAl
+
の毒性を軽減し、
いのではなく、Al
3
+毒性が低下したためと理解されている CK
主r
r
a
i
d
e
,1991,1993;Stas
見かけのAl
1
9
9
5
) 。また、いくつかの報告ではAl
andH
o
r
s
t,
1
3ポリマーが植物にとって毒性
K
i
n
r
a
i
d
e
,1
9
9
1
;P
a
r
k
e
re
ta
,
.
l1
9
8
9
;WagatsumaandEzoe,
が強いことが示されている C
1
9
8
5
;WagatsumaandKa
neko,
1
9
8
7
)0 A
l
1
3ポリマーが実際の土壌系でどれほど植
物にとって有毒であるかは未だ解明されていないが、 NMR技術により、酸性森
H
u
n
t
e
randRoss,
1
9
9
1
)。
林土壌におけるAl
1
3ポリマーの存在が示されている C
(OH)4
・はこれまでその毒性が報告されたことはほと
アルカリ側で優勢になるAl
んどないが、細胞内の pHは約 7.4とアルカリ側にあるため、最近になって研究
が盛んになり始めたシンプラストにおけるAlの生理毒性を論じるには重要なイ
オン種となるだろう o
実際の酸性土壌溶液中ではAlのみが溶けているわけではなく様々な無機イ
オン、有機イオンが存在する。これらと錯体を形成することによりAl毒性が軽
減されることがわかっている。例えば、無機イオンとしてはフッ素イオンと配
位結合したAl-F錯体 CTanaka,Tadanoe
ta
,
.
l1
9
8
7
;S
t
e
v
e
n
se
ta
,
.
l1
9
9
7
)および硫
酸イオンと配位した形態で、あるAl-S04錯体CTanaka,
Tadanoe
ta
,
.
l1
9
8
7
;K
i
n
r
a
i
d
e
andP
a
r
k
e
r
,1987) の毒性が他の単核Alイオンと比較して低いことが報告されて
vae
ta
l
. C1991)により、Al毒性の低いAlー S04錯体は外殻錯体である
いる。Al
ことが示唆されているが、このような錯体が実際の土壌、特に酸性硫酸塩土壌
のような硫酸イオンに富む土壌中で形成されているかどうかは不明である。ま
た、土壌中には腐植酸、フルボ酸、あるいは低分子有機酸等が存在し、これら
と錯体を形成することもAl毒性の軽減に大きく貢献するが、この点に関しては
I
Iで詳しく述べる。また、このように錯体を形成しなくても、溶液中の
第 2節イオン強度が上昇するとAlイオンの活量が低下するため、その毒性は低下し、
さらに後述するように
c
a
、Mg、あるいは S
iの添加は活量低下効果以上のAl毒
5
-
第 1章 緒論
性軽減効果を持つことが報告されている。
(
2
) アルミニウムが養分吸収に与える影響
Table1・1 水耕実験における各種植物の元素含有率に与える A
I処理の影響
植物種
書
官
位
必処理濃度元素
トウモロコシ地上部、根部 25mgL"
地上部ミ根部 25mg・
;
11
トウモロコシ地上部、綾部 O
.
lmM
含有率変化
、均低下
c
a
K"P
麟盟主子震下
低下
G
r
i
mmea
n
dL
i
n
d
b
a
u
e
r
,
1
9
8
9
有意差無し
上昇
l
百e
n
s,
1
9
9
0
TanandKe
α
低下
N
o
b
l
ea
n
dSumner
,
1
9
8
8
ダイズ
地上部
リクトウ
地上部、綾部 3mgL"
P
地上部、根部 3
1
0I
I
窓口
c
a
・
140μM P、 白
地上部、根部 35
コムギ
地上部、根部 0
.
2mM
K地
リクトウ
p
K
白
山崎
pk
地上部、綾部 0
.
2mM
α
Mg
地上抵根部 0
.
2誕M
p k白 崎
トウガラシ
感受性品種のほうが低下程度大 Qar
九i977
;
'A以上では低下
25mg1
Mg
地上部、根部 0
.
4mg1
;
'
1
.
6mgL
・
1
オオムギ
文献
p
p
ソルガム
148μM
亙蕪添加とf
比較した 扇老
回l
t
α伺:上昇
1
0mgL"必以上では低下
ωlt白
,l
o
m
b
i
a1
:低 下
国 l
t
α伺:上昇
2
OmgL"A
以上では低下
回 l
t白
,l
o
m
b
i
a1
:低 下
H
o
w
e
l
e
randαdavid
,
1
9
7
6
J
園 田d
P
e
t
t
官 邸o
n
,
1
9
9
3
地上部:低下
根部:上昇
低下
低下
地上部:上昇
綾部:低下
地上部:低下
根部:有意差無し
地上部:有意差無し
根部:低下
低下
Pのみ統計処理していない
M凶k
a
n
'
也i
e
ta
l
.
,1
9
9
5
a
上昇
地上部:低下
根部:有意差無し
低下
地上部:有意差無し
根部:低下
Pのみ統計処理していない
Ma
J
k
四t
b
i
e
ta
l
.
,1
9
9
5
a
上昇
有意差無し
低下
地上部:有意差無し
根部:低下
Pのみ統計処理していない
Ma
J
k
a
n
也i
e
ta
l
.,
1
9
9
5
a
Fのみ統計処理していない
Ma
Jk田也i
e
ta
,
.
11
9
9
5
a
ササゲ
地上部、根部 0
.
2mM
P
K
ユーカリ
地上部、根部 37μM
α、Mg低下
Huanga
n
dB
a
c
b
e
l
a
r
d
,
1
9
9
3
ラヲアタマツ地上部、根部 37μM
白、埼低下
B
a
c
b
e
l
紅 d
,
1
9
9
3
Huang釦 d
c
a
T
r
u
m
a
n
e
ta
l
.
,1
9
8
6
ラヅアタマツ根部
16.7μM
上昇
有意差無し
白、Mg地上部:低下
根部:有意差無し
低下
根が受ける様々な M の影響は結果的には全て根の養分吸収と関わりうるも
のであるロまずここでは現象面としてのA1と養分吸収の関係、およびA1が養分
吸収に対して直接的に与える影響について述べることにする。第 1節で述べた
ように、一般に酸性土壌では塩基性カチオンと Pが不足しているが、水耕実験
において、 これらの元素の植物体内での含有率に与えるA1処理の影響について
も多くの植物種で報告されている白 その代表的な例を T
a
b
l
e1・1に示す。
6
-
第 1章 緒 論
ここに示されるように、 Caと Mg含有率は、あらゆる種において、ほぼ一
貫して地上部、根部ともにAl処理による低下が確認されている。 p、K 含有率
についてもAl処理によって低下することが報告されているが、こちらは Caや
Mgのように一貫してはおらず、処理問差無し、あるいはAl処理による上昇も
多く報告されている。
PはAlと結合することにより難溶性のリン酸アルミニウム沈殿を形成する
ため、根圏および根中におけるこの沈殿の形成が P の吸収阻害と移行阻害を引
き起こす可能性がある o Naidooe
ta
l
. (1978) は X 線マイクロアナライザー
(XMA)による分析により、インゲンの根冠細胞の外側にAlと Pが共沈してい
ることを示唆するデータを示した。同様に、 McCormica
n
dB
o
r
d
e
n(
1
9
7
4
) はモ
リブデンがリン酸アルミニウムと結合することにより、電子密度を上昇させ、
電子顕微鏡で可視化できることを利用して、オオムギの根のアポプラストにリ
ン酸アルミニウムの沈殿が存在していることを示した。しかし、氾,fAを用いた
s
h
i
k
a
w
ae
ta
l
.(
1996) はエンドウとイネで、 H
u
e
t
ta
n
dMenary (
1
9
8
0
)は
分析で I
e
l
b
a
i
z
ee
ta
l
.(
1
9
9
3
a
) はコムギで、
キャベツ、レタス、およびキクユグラスで、 D
その根においてAlと p の分布の関係に強~"\相関がみられないことを示した。ま
た、ソルガムのAl毒性症状は根の形態、地上部一根部比、あるいは P代謝にお
e
l
t
j
e
n
s,
1
9
9
0
)、Al毒性の本質
いて P欠乏症状とは異なるものであり (TanandK
が P欠乏ではないことを示唆した。これらの結果から判断すると、Alが P吸収
に与える影響は直接的なものではなく、後述するようなAlによる根細胞の変化
がもたらす間接的な影響が主体であるのかもしれない。
コムギの根毛細胞の低親和性の KチャンネルがAlによって限害されること
がパッチクランプを用いた実験で明らかになっているが (Gassmann and
S
c
h
r
o
e
d
e
r
,1994) 、高親和性の K チャンネルに与えるAlの影響は不明である。
a
b
1
e1
1に示すように個体レベルではAlによる一致した K 吸収阻害は
さらに、 T
みられず、むしろ含有率が上昇することも観察されている。 K含有率がAlによ
り低下した種(品種〉はAlにより上昇あるいは変化のなかった種(品種〉より
7
・ "
第 1章 緒 論
もAl耐性が弱い傾向があるが (
C
l
訂k
,1977;Malka
n
t
h
ie
ta
l
.,
1
9
9
5
a
) 、これはAl
による直接的な K 吸収阻害が原因であるというよりも、むしろA1による根の構
造破壊が引き起こした K の漏出が大きく影響していると可能性がある
(Wagatsumae
ta
,
.
1 1995) 0
一方、多くの種でAlによる含有率低下のみられた G と Mgに関しては、そ
の吸収機構に与えるA1の影響について同様の結果が得られている。コムギ根端
2
の Ca吸収を Ca
+選択性振動微小電極で‘ (
Huange
ta
l
.,1
9
9
2
a
b
) 、ライグラス根
R
e
n
g
e
la
I
i
dR
o
b
i
n
s
o
n
,1989a) 調査したところ、
の Mg吸収を培養液の分析により (
いずれもAlにより吸収の Vmaxは変化しないが、Kmは上昇するという結果が
得られた。この結果は c
aあるいは Mg吸収に対し、Alが措抗阻害を引き起こし
ていることを示す。さらに、 Ca吸収に関しては、そのチャンネルに対する影響
が多く調べられている。 Dinge
ta
l
.(
19
9
3
) がタマネギ鱗茎から得た内表皮細胞
の Ca
・選択性カチオンチャンネル活性をパッチクランプで測定したところ、可逆
的な活性阻害が認められた。彼らの実験は pH4.5で行われているため、主に.Ar+
が Caチャンネルを限害したと考えられる (
F
i
g
.
1
2
) 0 一方、 P
i
n
e
r
o
sa
n
dT
e
s
t
e
r
(
1
9
9
3
) もまた、コムギ根から得た原形質膜に宮むミクロソーム膜画分を組み
込んだ人工脂質二重層の
c
aチャンネル活性に与えるA1の影響をボルテージク
ランプを用いて調査し、同様の結果を得ているが、彼らの実験は pH4.9で行わ
れているため、主にAl
(O
H)
z
+
がc
aチャンネルを阻害したと考えられる CFig.1・
2
) 0 ではどちらのAlイオン種のほうがチャンネル活性の阻害効果が大きいの
であろうか?R
e
n
g
e
la
n
dE
l
l
i
o
t
t(
1
9
9
2
) は発芽してすぐのアマランサスの幼植物
5
c
a2+吸収に対するA1の影響を異なる pHで調査
体から得たプロトプラストの 4
5
C
a2+吸収の阻害効果が大きか
したところ、 pH5.5よりも pH4.5のほうがAlの 4
った。この結果から、生育におよぼす影響と同様に、 Caチャンネル阻害に対し
3
+のほうがAl
(
O
H)/よりも効果が大きいと考えられる。また、彼らは各種
でもAl
チャンネルプロッカーとAlの影響の相互比較も行っている。その結果、
α チャ
ンネルプロッカーである b
e
p
r
i
di
1
と ve
坤 am
i1は双方とも同程度に 4
5
C
a吸収を阻
8・
第 1章 緒 論
害し、この状態でAlを加えると b
e
p
r
i
d
丑の場合はさらに 4
5
C
a吸収が阻害された
が
、
V町
a
p
a
m
i
lでは影響がなかったことから、Alと v
町a
p
a
m
丑が Caチャンネルに
結合する部位が同一であることが示唆された。
こする品種問、あるいは系統聞において、インタクト根の G あ
Al耐性を異 l
るいは Mg吸収限害の程度とAlによる生育の阻害の程度の間に相関がみられる
C
a
:H
u
a
n
ge
ta
l
.,
1
9
9
2
a
b
,1
9
9
5
;R
y
a
na
n
dK
o
c
h
i
a
n
,1
9
9
3,
ことが報告されている (
M
g
:R
e
n
g
e
la
n
dR
o
b
i
n
s
o
n
,1
9
8
9
a
) 0 特に C
a欠乏は細胞壁や原形質膜の不安定化
2
a
+イオンの働きに
だけではなく、細胞内のセカンドメッセンジャーとしての C
も混乱を引き起こすため、細胞の正常な代謝が著しく損なわれる。Alによって
Ca吸収を阻害されたコムギ、の M 感受性品種 S∞u
t
6
6の根では、根の Caレベル
a移行率が下がることも報告されており (
H
u
a
n
ge
t
を維持するため地上部への C
,
.
l1
9
9
5
)、地上部に与えるAlの影響に c
a欠乏が関わっていることが予想され
a
るo R
e
n
g
e
le
ta
l
.(
1
9
9
5
) はAl毒性の影響を最も強く受ける根端は、まだ液胞等
2
a
+
量が少ないため、
の細胞オルガネラの容量が小さく、細胞内に貯蔵される C
M による
α吸収阻害の影響を最も強く受ける可能性があると推定した。また、
aの添加によって軽減されるということが数多
Alによる生育阻害が培地への C
S
h
e
ne
ta
l
.,1
9
9
3
;H
e
c
h
t
B
u
s
h
h
o
1
za
n
dS
c
h
u
s
t
e
r
,1
9
8
7
;R
e
n
g
e
l
,
く報告されている (
1
9
9
2
)0
これらの結果をもとに、Alによる植物の生育阻害の第一の要因はAlによる
Ca吸収阻害であるとする意見がある。しかしながら、このことに対し反論する
y
a
ne
ta
l
.(
1
9
9
4
)はコムギの幼植物の根の伸長が c
a吸収
報告も多く存在する。 R
a
i
d
ee
ta
l
.
が阻害されないような濃度のAlによっても阻害されることを示し、回m
(1994) はAl毒性の軽減効果についてもCa2~が特異的なわけではなく、 Mg干や
2
+とその効果は変わらないことを示した。さらに、 R
S
r
y
a
ne
ta
l
.(
1
9
9
7
)は Mg
2
+
、
s
I?+、あるいは Nぜ添加によるAl毒性軽減現象には、これらのイオンによる
C
a
吸収阻害が伴われること、つまりカチオン添加によるAl毒性の軽減は、Alが引
a吸収限害の軽減によるものではないことを示した。 R
e
i
de
ta
l
.
き起こした C
9
-
第 1章 緒 論
(
1
9
9
5
)は0
.
1rnMのAlおよび h は同程度にシャジクモの輪生体細胞の生長を
阻害したが、このときの
c
a吸収限害は h でAlよりも約 2倍大きいことを認め、
また Ca欠乏症が確認されるのに Ca欠乏処理開始から 8時間以上かかったのに
.
5時間以内であっ
対し、Al毒性症状が確認されるのにはAl添加処理開始から 2
こするコムギ品種聞において、Alによる
たことを示した。さらに、Al耐性を異 l
根の原形質膜小胞 Caチャンネル阻害の程度に差がみられないことも報告され
S
a
s
a
k
ie
ta
l
.,
1
9
9
4
;Huange
ta
l
.,
1
9
9
5
) 。これらの結果は Ca吸収阻害が
ている (
Al毒性の初期の、あるいは第一の要因ではないことを支持するのもである。し
かし、多くの植物種において、長期間の M 処理は Ca含有率を低下させ、 Ca欠
R
e
n
g
e
l,
1
9
9
2
)、Al毒性全体において、
乏に類似した症状を引き起こすことから (
c
a吸収阻害がその中核の一つを担っていることは十分考えられる。
(
3
) 根のアルミニウム吸収および分布
Al処理後、植物がAl毒性症状を示すのに要する時間は一般に 1""2時間以
l
k
e
d
aa
n
dTadano
,1
9
9
3
;K
o
c
h
i
a
n
,
1
9
9
5
) 0 このAl毒性の初期段階がア
内である (
ポプラストとシンプラストのどちらであるかを見極めるためにAlの吸収とその
局在について多くの実験が行われている。Ai吸収が 2段階で起こることがコム
c
h
a
m
b
a
u
l
te
ta
l
.,1
996
,
Zhanga
n
dT
a
y
l
o
r
,1989) 、キャベツ、レタ
ギの切断根(Ar
H
u
e
t
ta
n
dMenary
,
1
9
7
9
)、ならびにタバコの
ス、およびキクユグラスの切断根 (
V
i
t
o
r
e
l
l
oa
n
dHaug
,1996) で確認されている。すなわち、第一段階と
培養細胞 (
して初期の急速な、時間に対して非直線的な段階〈く 30分〉が起こる。これは
アポプラストへのAlの流入、そしてそこでの負電荷部位への吸着が主体と推定
a
n
ga
n
dT
a
y
l
o
r(
1
9
9
0
) は細胞壁における非交換的な、
される。しかしながら、Zh
代謝に依存したAlの集積、つまり構造的に組み込まれていると予想される集積
も確認している o アポプラストのAlが 1
rnMHClで 1時間洗浄しても約 30%し
か除去することができないことに、この非交換的なAlが関わっているのかも知
ta
,
.
1 1993a)。 第二段階として、ゆっくりとした、時間に対し
れない (Blameye
1
0
・
第 1章 緒 論
て直線的なA1吸収が起こる。これは主としてシンプラストへの流入を示すもの
ではなし 1かと考えられている。このAl吸収は脱共役剤である DNPによって増
大することから、非代謝的なものとみなされている (
H
u
e
t
ta
n
dMenary
,
1
9
7
9
)0
これらのAl吸収に関する解釈は主として根中の M をクエン酸による洗浄等の
手段を用いて分画した結果により推測されたものであるが、分画法によっては
R
e
n
g
e
l
シンプラストへの吸収量を過大評価していると疑問視する研究者もいる (
a
n
dR
e
i
d,
1
9
9
7
) 。一方、微細部位の高感度なAl検出を可能とする s
e
∞ndaryion
仕o
me
句を用いてダイズ根端のAl吸収を実測した結果、処理後 30分以
masss
p
e
c
内にシンプラストにAlが侵入していることが認められている(Laz
o
fe
ta
1
.
,
1
9
9
4
) 0 同様に、 R
e
n
g
e
la
n
dR
e
i
d(
1
9
9
7
) は物理的に細胞壁を取り去ることによ
り、Al処理後直後から、ごく少量ながらシンプラストへのAlの流入が起こって
いることを報告している。
原形質膜をいかにしてAlが透過するかについてわかっていることはほとん
3
+がAlの輸
どない。 Kochian(1995) は強酸性土壌でAl'-1:オンの主体となるAl
3
+は他のイオンのチャンネルを通って、あ
送形態の主体であるとするなら、 A
l
るいはエンドサイトシスによって取り込まれるのではな b、かと推定している o
低 pH条件で膜の透過性が上昇することも M の取り込みと関わっている可能性
がある (
V
i
t
o
r
e
l
l
oa
n
dHuag,
1
9
9
6
)0
Alは細胞内において核(An
i
o
l
,1
9
8
4
;M
a
t
s
u
m
o
t
oe
ta
,
.
11
9
7
6
a
;T
i
∞
,e
ta
,
.
1 1992)、
ミトコンドリア(An
i
o
l,
1
9
8
4
;d
eLima組 dC
o
p
e
l
a
n
d,
1994) 、ある~,はタンパク質
(An
i
o
l
,
1
9
8
4
) と結合することにより細胞内の代謝に異常を引き起こす。このこ
n
dK
1
o
t
z
,1990) 、根の伸長阻害とい
とは細胞分裂の減少の原因となり (Horsta
う形で現れる。細胞内タンパクに与えるAlの影響の中で重要なもののーっとし
Z
てカルモジュリン (CaM) との結合があげられる。カルモジュリンは Ca
+と結
合することにより立体構造を変化させ、様々な酵素等のタンパクを活性化させ
る。Alイオンは c
a
おと同様に α Mと結合することができるが、Alが結合した場
合の立体構造の変化は αの場合とは異なるため、CaMとしての役割を果たすこ
1
1・
第 1章 緒 論
とはできない(Lar
k
i
n
,
1
9
8
7
) 0 このCaMとA1の結合の親和│生は c
aの場合より
S
i
e
g
e
la
n
dHuag
,1983) 、細胞内で低濃度
も 2.5-10倍高いと考えられており (
のA1が様々な酵素活性の低下を引き起こすことが予想される。
上記のようなシンプラストだけではなく、アポプラストにおいてもA1は多
くの影響をおよぼすことが知られている。ここで取り上げるアポプラストには
細胞壁だけではなく、原形質膜も含まれるものとする。A1は能動的養分吸収の
ta
l
.,1
9
9
2
) 、以
エネルギー源である原形質膜 H+-AτPaseを阻害し (Matsumotoe
前に述べたように Caチャンネルや K チャンネルを阻害する。また、A1がリン
ta
l
.,
1
9
9
2
) 、膜タンパク (C
町d
w
e
l
l
,1989) と結合すること
脂質や (Matsumotoe
ta
l
.,1
9
9
1
;I
s
h
i
k
a
w
aa
n
d
は膜の透過性を変える原因となるかも知れないく Chene
Wagatsuma
,1
9
9
8
;Zh
a
oe
ta
,
.
l 1987)0 A1によって膜のリン脂質の組成が変わるこ
とや(Zh
a
n
ge
ta
,
.
l 1997) リン脂質が過酸化されること〈αkmakandH
o
r
s
t
,1
9
9
1
;
,
.
l 1996) も膜機能の異常を引き起こす原因となるであろう。
Yamamotoe
ta
A1が細胞壁に与える影響に関して、A1ストレスがアポプラストにカロース
S
c
h
r
e
i
n
e
re
ta
,
.
l1
9
9
4
;M
e
s
s
i
a
e
ne
ta
,
.
l 1995)リグニン (
S
a
s
a
k
ie
ta
,
.
l 1996,1997a)
や(
の沈積を引き起こすこと、あるいは、細胞壁を構成する多糖の組成を変えるこ
ta
l
.,1
9
9
4
) 0 カロースの合成はA1によって特異
とが報告されている(LeVane
的に引き起こされるものではないが (
S
c
h
a
e
f
f
e
ra
n
dW
a
l
t
o
n
,1990) 、A1による障
害の程度とその合成量に強い相関があり、視覚的な判別が可能であるため、そ
n
d
i
c
a
t
o
r として広く利用されている。リグニンのアポプラストに
の程度を知る i
おける沈積は、細胞骨格を強固にするため、結果として細胞伸長を限害する一
因になると考えられている。また、根の伸長域の皮層細胞の微小管、あるいは
微小繊維の合成がA1によって異常となり、根の伸長方向に対して垂直な方向へ
のミクロフィブリルの合成ができなくなった皮層細胞が肥大し、根に構造的な
S
a
s
a
k
ie
ta
l
.,
1
9
9
7
a
b
;B l 組 問f
l
o
re
ta
l
.,
破壊を与えるということも報告されている (
1
9
9
8
) 0 細胞壁に対する直接的なA1の影響としては、ペクチン様物質、細胞壁
中の酵素、エクステンシンおよびキシログルカンのカルボキシル基との結合が
1
2
-
第 1章 緒 論
有力祝されている (
H
o
r
s
t,
1
9
9
5
)0 ペクチン様物質のカルボキシル基は根の細胞
壁の
αcの主な構成要素であるが、B1ameye
ta
l
.
.(
1
9
9
3
b
) および Blameya
n
d
Dowling(
1
9
9
5
)はAlがペクチン様物質と結合することによりアポプラストにお
ta
l
.(
1
9
9
7
) はAlは
ける水と養分の移動が阻害されることを示唆した。 Gunsee
トウモロコシのAl感受性品種の根の水伝導率 (
L
p
r
)を下げるが、この低下は根
)の変化とは直接関わっていないため、細胞壁
の皮層細胞自身の水伝導率(匂c
成分に与えるAlの影響が根の水伝導率の低下に関連しているのではないかと考
察した。また、Alによりドンナン・フリースペースの Caと Mgの量は減少し
(
R
e
n
g
e
la
n
dR
o
b
i
n
s
o
n,
1
9
8
9
b
;R
e
i
de
ta
,
.
l1
9
9
5
)、その減少割合と実際の吸収量低
下の聞には、正の相関が存在すると報告されている (
K
e
l
りe
n
s,
1
9
9
5
)0 B
1
ameyet
aと結合するときに、交換的に
a
l
.(
1
9
9
7
) はAlがペクチン酸 c
c
aを放出し、そ
の比率は c
a:
Al=1.5:1であることを報告している o 一方で、根の αcあるい
はAl吸着能とAl耐性の聞に有意な相関が認められないことも報告されている
(
B
1
ameye
ta
,
.
1 1992;RengelandRobinson,
1
9
8
9
a
;I
s
h
i
k
a
w
aa
n
dWagatsuma
,
1
9
9
8
)0
これまで、述べてきたように、Alは細胞のアポプラストおよびシンプラスト
に対して様々な影響をおよぼすと考えられているが、ほとんどの植物種は高濃
・
1程
度のAlを含む培地で生育しても地上部に集積する M の含有率は数百 mgkg
度であるため (
e
.
g
.H
o
r
s
ta
n
dG
o
p
p
e
l
,1986) 、生育に与えるAlの直接的な影響
は根細胞に限定されていると考えて良い。しかし、酸性土壌に自生する植物の
h
e
n
e
r
y
中にはAl集積植物と呼ばれる地上部にAlを多く集積する種が存在する。 C
C
1948a,1949)は Kew王立植物園で栽培している数千種の植物の葉のAl含量を
調査し、葉に 1
,
000mgkg
・
1以上の M を集積することをAl集積植物の判定基準と
して分類したところ、双子葉植物では調査した 2,
859種のうち 1
,
779種が、単子
4
0
1種のうち 6
1
5
葉および裸子植物では 269種のうち 33種が、隠花植物では 1,
種がAl集積植物であったことを報告した。特!こ、木本種では葉に 10,
000mgk
g
-1
を超える Alを集積する種も少なくなく、これらの種はAl非集積植物とは異なる、
独自のAl吸収機構を持っていることが予想される。しかしながら、これまでに
1
3
-
第 1章 緒 論
A1集積植物のA1吸収機構については全く報告がなく、未知のままである。また、
A1集積植物は多量のA1を葉に集積しても障害症状を示さないため、体内に何ら
かのA1不活性化機構を備えていることが考えられており、それに関するいくつ
かの報告もあるが、この件については後述する。
(
4
) 植物に対するアルミニウムの有益性
これまで、は植物に対するA1の毒性の面を中心に述べてきたが、適量のA1
の添加が植物の生育を促進することも多く報告されている。A1によって生育促
ta
l
.
進を受ける植物種として、よく知られているものにチャがある。 Konishie
(
1985) はチャの生育に与えるA1の影響を調査し、チャを 0
.
8m Mの Pを含む
1
2日間生育させた場合、1.6mMのA1添加により乾物重が約 4倍に増
培養液で 1
加することを報告した。さらに、この生育の増加は P 含有率の上昇を伴うもの
であったことから、A1による生育促進機構に P栄養が関わっていることが示唆
i
c
o
n
i
aa
l
b
i
c
a
n
sもA1添加
された。同様に、セラード地域の酸性土壌に生育する M
によって養分吸収能が著しく上昇し、生育が良好になることが報告されている
(
H
a
r
i
d
a
s
a
n
,1988) 0 チャおよび Miconiaa
l
b
i
c
a
n
sはA1集積植物であるため、地
上部の生育に対してもA1が何らかの生理的な効果を持っていることが予想され
l
. (1976b) は圃場で栽培したチャの古葉のA1含有率
る。しかし、 Matsumoto.eta
1
000mgk
g
に達するが、若葉では 600mg;kg1程度であり、水耕実験で 100
は 30,
・
日間、 1mMの M 処理をしても若葉では 300mgkg・1に達しないことから、A1は
チャの根の伸長において何らかの生理的な作用を果たした後、老廃物として葉
に徐々に集積されているのではないかと推定している。
このようなA1による生育促進現象は、A1集積植物に限られたものではなく、
993)、ラジアタマツ (Huangand
9
7
5
;HuangandB
a
c
h
e
l
a
r
d
悦, 1
ユーカリ (Mulle
,1
n
dC
1993) 、あるいはリクトウ (Howelera
B
a
c
h
e
l
a
r
d,
a
d
a
v
i
d,1976) のようなA1
非集積植物でも広く観察されている。A1による生育促進の要因として、一般的
1
9
9
3
)や Uuganye
i
n
r
a
i
d
e(
ta
l
. (1995) の示す、A1
に支持されていることは、 K
1
4
圃
第 1章 緒 論
が低 pH条件で H+障害を軽減しているという説である。しかし、陥l
k
a
n
t
h
ie
ta
l
.
(
1
9
9
5
a
) の行った実験では、ササゲ、の生育は pH5.5よりも 3
.
8のほうが良好で
あり、 pH3.8でA1を添加することによって、さらに生育が促進されたため、 H+
障害の軽減がA1による生育促進の主因となった可能性は低い。また、A1による
生育促進現象がしばしば観察される酸性土壌に適応した植物の低 pH耐性が弱
いとは考えられない。このようなことから、 H+障害の軽減のみでA1の生育促進
効果を説明することは不可能であり、詳細は未だ解明されていない。
1
1
.植物のアルミニウム耐性機構
植物のA1耐性は種間および品種間で大きく異なる(但野, 1
9
9
3
;我妻,
1
9
8
8
) 0 比較が容易であるため、遺伝子実験技術が進歩した最近のAl耐性研究
の多くは、品種間あるいは突然変異株聞の比較を行っている o しかしながら、
A1耐性は品種間差よりも種間差のほうがはるかに大きく、A1耐性の本質を知る
ためには種間差も無視できない。植物のA1耐性機構は大別して二つに分けられ
る。まず、根細胞に近づけない能力と、もう一つは侵入してきたAlに耐える能
力である。また、根の全ての部位が同じようにA1の影響を受けるわけではなく、
主にAl耐性を左右しているのは先端から 2・3mmまでの根端部位であり (Ryane
t
a
,
.
1 1993) 、この部位におけるA1耐性がその植物のAl耐性のかなりの部分を決
めていると考えられている。
(
1
) 根圏への有機酸の放出によるアルミニウム毒性の軽減化
現在、植物のA1耐性に関する研究で最も有力祝されているのが、根からの
有機酸の放出である。早くも 1960年代から 1970年初頭には有機酸、土壌有機
物の抽出液、あるいは EDTAをAlを含む培地に添加すると植物の生育および養
分吸収阻害が改善され、また、キレート化したA1は植物に吸収されにくいこと
が明らかにされていた CJohonsonandJ
a
c
k
s
o
.
I
1
;
:1
9
6
4
;B
a
r
t
l
e
t
ta
n
dR
i
e
g
o
,1972) 0
Huee
ta
l
. (1986) は M を添加したワタの根の生育に対する様々な有機酸の効果
を調査し、その軽減効果から有機酸とA1の結合安定度定数を推定した。その結
舗
1
5
-
第 1章 緒 論
果、実際のキレート安定度定数と推定値がほぼ一致したことから、Alキレート
が強固であるほど、植物に対するAlの毒性が低下することが示された。すなわ
ち、通常、植物が合成する有機酸の中では、クエン酸が最もAl毒性軽減能が強
~'
0 しかし、これらの研究が行われた時点では、根からの有機酸放出とA1耐性
の関係を調査した報告はまだなかった。
1988年に O
j
i
m
aa
n
dO
h
l
r
aはAl耐性を持つニンジン培養細胞系統が非選抜系
統よりも根圏により多くのクエン酸を放出することを示した。しかし、彼らは
この系統の選抜を pHが高く、リン酸アルミニウム沈殿が生じている条件で、行っ
ているため、この有機酸の放出はA1に対する反応ではなく、 P欠乏に対する反
応であると結論を出した (Koyamae
ta
,
.
1 1988) 0 初めて明白にA1耐性品種にお
けるAl誘導性の有機酸放出量増加を示したのはMi
y
a
s
a
k
ae
ta
l
.(
1
9
91)の行った
実験である。彼らはサヤインゲンのA1耐性品種Da
d
eとA1感受性品種 Romano
を oおよび 148μMA1を含む培養液で 8日間栽培し、培養液への有機酸放出量
を比較した。その結果、 DadeはAl添加をした場合、無添加と比べて約 70倍も
多いクエン酸を放出し、また、この量は RomanoのA1添加時における放出量よ
0倍も多かった。この報告の後、同様の結果が多くの植物種において報告
り約 1
されている。 De
I
h
a
i
z
ee
ta
l
.はほぼ同一の遺伝子構成を持ち、A1耐性遺伝子座
(
A
l
t
l
)に e
n
c
o
d
eされているAl耐性を異 l
こするコムギ系統のAl耐性を比較した
ところ、A1耐性系統の根端表皮のAl含有率が感受性系統のものの約 1
β・
1
/
1
0で
あることを認め (De
I
h
a
i
z
ee
ta
l
.,1
9
9
3
a
) 、これはAl耐性系統のほうが感受性系
統よりも 5・1
0倍のリンゴ酸を根端部位から放出するためであると推定した
(Delhakd
a
l
-,
1993h〉o Rymetat-(1995〉は同様のコムギ系統を用いた実験か
らこのリンゴ酸の放出はアニオンチャンネルを通して行われており、随伴カチ
3
オンは K +ではなし、かと推定した。このリンゴ酸放出の促進はAl
+およびAl
(O
町2+
3
3
によって引き起こされるが、La
+、F
e
+、Al
13ポリマーあるいは P 欠では引き起
I
h
a
i
z
ee
ta
l
.,
1
9
9
3
b
;Ryane
ta
l
.,
1
9
9
5
) 0 この他にAl誘導性の
こされなかった (De
P
e
l
l
e
te
ta
l
.,
有機酸放出量増加はトウモロコシのクエン酸およびリンゴ酸 (
1
6
-
第 1章 緒 論
1995) 、 cω~süi 如m のクエン酸(Ma e
ta
,
.
11
9
9
7
a
b
)、ソパのシュウ酸 (Mae
ta
,
.
l 1997c,
1
9
9
8
;Zh
e
n
ge
ta
l
.,1998ab) 、およびニンジンのクエン酸(Zh
e
n
ge
ta
,
.
l 1998b)等
ta
1
. (1998b) は
、 5作物種、 8品種のAl耐性と有機
で報告されている。 Zhenge
酸放出能の関係を調査した。その結果、最もAl耐性の強かったソパと、それに
次ぐ耐性を持つニンジンは、Al処理下で高レベルのシュウ酸とクエン酸をそれ
ぞれ持続的に放出したが、その他のAl耐性中程度あるいは弱の作物種では、有
機酸の放出量が少ない、あるいは持続性がないことを示し、高いAl耐性には高
el
aF
u
n
t
ee
t
レベルかつ持続的な有機酸の放出が関係していることを示唆した。 d
l
. (1997) は、有機酸放出能の高い植物のAl耐性が強いというこれらの実験結
a
es
y
n
t
h
a
s
eを過剰発現させたタバコおよびノむマイヤの遺伝子組
果をふまえ、 d回 t
換え体を作成し、これらがAl耐性を獲得したことを示した。これらの植物では
根中のクエン酸量および根圏へ放出されるクエン酸量が上昇し、根のA1集積量
は減少した。この報告ではAl耐性の獲得が根中の有機酸濃度の上昇によるのか、
放出される有機酸量の上昇によるのかは明らかにされていないが、今後、様々
な植物種に対する応用を期待させるものであった。一方、有機酸放出量とAl耐
性の聞に相関のある品種間等において、根中の有機酸量とAl耐性の聞に有意な
d
eAn
d
r
a
d
ee
ta
1
.
, 1
9
9
7
;P
e
l
l
e
te
t
相関が無いことが多くの実験で報告されている (
,
.
l1
9
9
5
;Foye
ta
,
.
l1
9
9
0
;D
e
l
h
a
i
z
ee
ta
,
.
l 1993b) 0 また、A1により有機酸放出が促
a
進される品種において、有機酸合成に関わる胞PCや NADm
a
1
a
t
e
d
e
h
y
d
r
o
g
e
n
a
s
e
活性がAl処理によって上昇することもなかった (Ryane
ta
1
.
, 1
9
9
5
;d
eAn
d
r
a
d
ee
t
a
,
.
1 1997) 0 このような結果から、Alによる有機酸放出の促進にはアニオンチャ
ta
,
.
11
9
9
8
a
)、今後、この分
ンネル活性が関わっている可能性も大きく (Zhenge
野における研究も盛んになるものと思われる。
このような根からの有機酸放出によるA1耐性機構に関して、いくつかの未
解明な問題がある。まず第ーに、実際に培養液中に放出されている有機酸の濃
度が、植物のAlの毒性を低下させるには不十分であるという点である。この問
題に対する答えとして、有機酸放出の主要部位はAl毒性の影響を最も強く受け
;
'
¥
'
1
7
・
第 1章 緒 論
る根端であるため (Ryane
ta
,
.
l1
9
9
3
)、この部分のアポプラスト中、あるいは下
記で詳しく述べるムシラーゲ中で有機酸が濃縮されることにより、Alの毒性が
軽減されていることが予想されている。
第二の問題点は、植物のAl耐性と有機酸放出能の関係を調査した実験のほ
とんどは水耕実験におけるものであり、実際の土壌系でどれだけ寄与できるか
は明らかにされていないことである。土壌中には様々な微生物が存在するため、
それらによる分解の影響が予想される。 J
o
n
e
se
ta
l
.(
1
9
9
6
) は pH等が異なる 4
種の土壌中でのリンゴ酸分解速度を調査したところ、全ての土壌で、その半減
期は約1.7時間と非常に短いことを示した。彼らは、実際の酸性土壌での有機酸
放出によるAl毒性あるいは P欠乏回避機構は、微生物活性の高い表層土では、
微生物による急速な分解のため、その効率が著しく低下すると予想している o
今後、より自然条件に近い土壌系における有機酸放出能とAl耐性の聞の関係を
調査することが重要になるであろう o
(
2
) ムシラーゲとアルミニウム毒性の関係
ムシラーゲは主に根冠細胞中のゴルジ装置によって作られた分泌小胞が細
胞外に放出され集積した粘性多糖である。この粘性多糖はポリガラクツロン酸
を多く含み、このカルボキシル基がAlと結合するのではなし 1かと考えられてい
O
s
t
a
t
e
kB
o
c
z
y
n
s
k
ie
ta
,
.
11
9
9
5
)、拡散
る。ムシラーゲ自身のAl結合力は弱いが (
圃
しにくいため、根端で高濃度の状態を保つことが可能である。さらに、有機酸
等の根圏放出物の濃縮場所としての役割も非常に大きいと考えられている o
H
o
r
s
te
ta
l
.(
1
9
8
2
) は Vignau
n
g
u
i
c
u
l
a
t
aの根端 5mmのムシラーゲに含まれるAl
の量はその部位の全Al量の 50%に達することを示した。さらに、Al処理の前に
ムシラーゲを除去すると、根組織へのAlの侵入量が増加し、Al耐性が弱くなっ
たと報告した。この結果はムシラーゲがAl耐性に大きく関わっていることを支
持する。
1
8
-
第 1章 緒 論
(
3
) アルミニウムストレスが誘導するタンパク質
Alストレスによって様々なタンパク質、あるいは遺伝子が誘導されること
が報告されている。これらのタンパク質(遺伝子転写産物〉にはAl耐性と関わ
っていそうなものもあれば、Al毒性の一因と思われるものもある。
Alストレスによって誘導される遺伝子についていくつかの報告があるが、
これらのほとんどはAlストレスに特異的ではなく、 P欠乏、他の金属ストレス、
低 α ストレスなどでも引き起こされるものであった(Ez
a
k
ie
ta
,
.
11995;Snowden
a
n
dG
a
r
d
n
e
r
,1993;Richardse
ta
l
.,
1
9
9
4
;Snowdene
ta
l
.,1995) 。これらの遺伝子に
はシステインに富む、メタロチオネイン様タシパク質をコードしているものが
あるが、メタロチオネインはAlと結合せず、体内での無毒化には寄与できない
P
u
t
t
e
r
i
l
la
n
dG
a
r
d
n
e
r
,1988) 0 一方、コムギにおいてAlス
ことがわかっている (
トレスによって誘導された w
a
l
i4遺伝子の転写産物は、リグニン生合成におけ
るキーエンザイムであるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ (PAL)と高い相
1
9
9
3
;Vamera
n
dL
i
n,
1
9
9
0
) 0 Alによるこの
向性があった (SnowdenandGardner,
遺伝子の誘導は、根の細胞の生長阻害の一因となる細胞壁のリグニン沈積をAl
S
a
s
a
k
ie
ta
l
.,
1996
,
1
9
9
7
a
) 。同
が引き起こすことと関連していると考えられる (
様に、 Hamele
ta
l
.(
1998) はコムギ根端からAlに制御されたいくつかの cDNA
を単離し調査したところ、これらの遺伝子は外傷あるいは病原によって誘導さ
れる細胞壁の強化に関わる酵素と相向性が高く、これらの酵素の発現量増加が
Al排除に貢献する可能性があることを推察した。しかしながら、この細胞壁の
強化は細胞の生長を妨げる一因ともなり、また、Al耐性を異にする 2品種が同
程度に根の生長を阻害されるようなそれぞれのAl濃度において、各遺伝子の発
現量に差がないことから、むしろこれらの遺伝子はAl耐性よりもAl毒性に、す
なわち細胞の生長が妨げられることによる根の伸長阻害に関わっている可能性
が高いとも述べている。Cru
z
・
O
r
t
e
g
ae
ta
l
.(1997)はAl処理したコムギAl感受性
品種の根において L 子 β・グルカナーゼをコードする遺伝子が誘導されること
1,
3-β-グルカンポリ
を示した。先に述べたように、Al処理によってカロース (
1
9
・
第 1章 緒 論
マー〉合成が促進されるが、このカロースの代謝回転に 1
,
3
・βグルカナーゼが
ta
,
.
l1
9
9
8
)。
関わっているのではないかとし寸見方もある (Hamele
A1ストレスによって誘導されるタンパクについても様々な報告がなされて
i
o
l(
1
9
8
4
) は低濃度のA1で前処理することにより、コムギ、のA1耐性
いる o An
が強化され、タンパク合成阻害剤であるシクロヘキシミドでこの耐性の発現は
4
Cバリンと 3Hチミジンを与え
抑制された。さらに、半致死濃度のA1とともに 1
ると、これらの根中への取り込みが顕著に促進されたため、何らかのタンパク
ta
1
. (1994a)
合成が M 耐性の獲得に関わっている可能性が示唆された。 Basue
はA1処理をしたコムギ根のミクロソーム膜タンパクを SDS-PAGEで調査したと
kDのタンパクが誘導されることを認め、耐性品種
ころ、A1耐性品種において 51
におけるA1排除機構と関わっているのではなし、かと推察した。さらに彼らは根
から分泌されるタンパク質とA1耐性の関係についても調査している。A1耐性コ
a
s6
6と Ma
出1
9
aでは、 50
・75μM
のAl処理後 72時間で根の分泌
ムギ品種のAtl
液の SDS-PAGEにおいていくつかの新たなバンドが現れたが、A1感受性品種の
R
o
b
l
i
nと Katepwaでは同様に 100μMまでぶ処理しても泳動パターンに変化
ta
1
.
, 1994b) 0 また、この分泌液を限外ろ過で 10kD以上と
はなかった (Basue
回以上の画分の単位タンパク量当たりのAlの量は
それ以下に分けたところ、 10
Al感受性品種よりもAl耐性品種で 2倍多く、プロテアーゼによる分解でその約
70%のA1が放出されたことから、何らかのAl結合タンパクが根圏に放出されて
ta
1
.
, 1994b) 0 また、彼らはAl耐性品種抽出ga
いることが示唆された (Basue
とAl感受性品種 Katepwaを三回戻し交配することにより、耐性が一つの優勢遺
肱a
t
) を得た
伝子によって制御されていると推定される耐性を持つ同質系統 (A
(
B
a
s
ue
ta
,
.
l1
9
9
7
)0 このAl
i
k
a
tの半数倍加体とKa
t
e
p
w
aの半数倍加体の交配に
zp
l
a
n
tは、いぐフかの低分子ポリペプチドを根圏
よ句得られたAl耐性を持つ F
2
3
ゆ〉はAl結合能を持っていること
に分泌し、そのうち一つのポリペプチド (
ta
1
.
, 1997) 0 彼らの行った、根圏への M 結合能を持つポリ
が示された (Basue
ペプチドに関する報告は、有機酸の分泣、と同様にA1排除と深く関わる可能性が
2
0
-
第 1章 緒 論
強いが、ポリペプチドは有機酸と比較して分子量が非常に大きいため、その分
子量に見合ったA1結合能がなければ、たとえ植物に対して遺伝子導入を行った
としても効果はそれほど期待できない。
(
4
) 根圏の pH変化能とアルミニウム耐性の関係
酸性条件におけるA1は pHの上昇とともに沈殿し無毒となるため、以前か
ta
,
.
l
ら植物のA1耐性と根圏の pH変化能に関して広く研究がなされてきた (Foye
1
9
7
8
) 0 しかし、多くの報告においてAl耐性と根圏の pH変化の聞の明白な関
1
9
8
5
;Mi
y
a
s
a
k
ae
ta
l
.,
1
9
8
9
;Foye
t
係は示されていない (WagatsumaandYamasaku,
a
l
.,1
9
7
2
;C
l
訂k
,1977) 0 これらの報告における実験のほとんどでは、培養液の
pHを調節し、一定にした条件で生育に対するA1の影響が調査されている。一
方、A1耐性を異にするコムギ品種を供試して pHを調節しない条件でそれらの
生育におよぼすA1の影響を調査したところ、培地の pH低下とA1による生育阻
ta
l
.,
1
9
6
5
;Mugwiraa
n
dE
l
g
a
w
h
a
r
y
,1979) 0
害の聞に正の相関がみられた (Foye
また、 Dege
曲a
r
d
te
ta
l
.(1998) はArabidopsis伽 l
抑協の変異株である 0 ・104の根
端付近の pH上昇が根のA1吸収量を減少させ、Al耐性を増進させることを示し
た。さらに、培養液に緩衝液を用いるとAl耐性が弱くなった。これらの結果か
ら、根圏の pH上昇はA1耐性戦略のーっとして有効であることは明らかである。
σ
) 根におけるアルミニウムの集積とアルミニウム耐性の関係
品種聞における根のAl集積量の違いは、Al耐性と関わっていると考えられ
P
o
l
l
ee
ta
l
.,1
9
7
8
) 。こ
ており、A1耐性のスクリーニングにも応用されている (
のことは種聞にもある程度当てはまる。但野と田中 (1985) は 2ppmAlを含む
0日間培養した植物の根先端 2mmの横断面におけるA1の分布を XMA
培養液で 1
により調査した。その結果、A1耐性種であるイネではAlは表皮にのみ認められ、
皮層、内皮、および中心柱では確認されなかった。一方、A1感受性種であるオ
オムギでは、表皮のA1集積量はイネよりも多く、さらに皮膚中央および内皮に
もA1は高濃度で確認された。しかしながら、やはり中心注ではA1は確認されな
2
1・
第 1章 緒 論
かった。この結果はイネでは表皮が、オオムギ、では内皮がA1の移行を妨げる障
壁になっていることを示唆する。では、構造的には何がA1をフやロックしている
のであろうか。カスパリ一帯は細胞壁の二次壁の一種であり、スペリンなどの
疎水性の物質でできており、イオンのアポプラスティックな移動を妨げる〈唐
原
, 1994,
Zimmermanna
n
dS
t
e
u
d
l
e
,1998)。以前はカスパリ一帯は内皮にのみ存在
すると考えられていたが、現在は多くの被子植物で表皮と皮層の聞にも存在す
ることがわかっている (
P
e
t
e
r
s
o
n
,1988) 0 おそらく、このカスパリ一帯がA1の
移動を妨げている障壁となっていると考えられる。事実、イネと同様に根の表
皮でのみA1が認められたトウモロコシでは (Rasmussen,1968)、表皮と皮層の
P
e
t
e
r
s
o
n
,1988) 0 これらの結果をふまえ
聞にカスパリ一帯が確認されている (
ると、根のA1集積性、さらにはA1耐性と表皮下のカスパリ一帯の存在の聞に相
関がある可能性がある。
根の細胞に毒性の強い M イオン穏を近づけない能力、すなわちA1排除能に
は、このような構造的な違いの他に、前述した根からの有機酸の放出能が大き
く関与していると考えられている。しかし、有機酸の放出能はコムギ等の限ら
れた種の品種間ではA1耐性と対応しているが (
D
e
l
h
a
i
z
ee
ta
1
.
, 1993b) 、種間で
の対応は認められていない〈石川ら, 1998) '0)このため、植物種聞のA1耐性お
よびA1排除能の違いを決定している要因は、有機酸以外であると予想される。
この有機酸以外の要因が、根細胞の構造的なものであるのか、それともその他
の要因によるものなのか、今後解明すべき課題である。
(
6
) シンプラストにおけるアルミニウム耐性
o
f
先に述べたように、A1は処理後 30分以内にシンプラストに到達する(Laz
e
ta
1
.
, 1994) 0 シンプラスト内でのA1は様々なオルガネラ等と結合し、代謝を
阻害する可能性がある。それを防ぐ戦略のーっとして、液胞へのA1の隔離が考
えられている。Ka
s
a
ie
ta
l
. (1992,1993) は 20および 50μMA1で 1日処理した
オオムギ根の液胞膜画分の P
P
i
-および ATP依存型 H+pumpの活性がA1無処理の
2
2
-
第 1章 緒 論
ものと比べて上昇し、この上昇がAl処理によるアブシジン酸 (ABA)の上昇と
大きく関わっていると考察した。この液胞膜 H+pumpの活性上昇は、培地から流
入してくる H+やAlを液胞中に隔離する機構と関連しているのかも知れない白実
T
h
:
e
d
a
際、Al添加処理によって根の細胞中で液胞化が進むことが報告されている C
,
1
9
9
3
;M
a
r
i
e
n
f
e
l
de
ta
l
.,
1
9
9
5
)0
a
n
dTadano
もう一つのAl毒性を軽減する戦略として、Alを体内でキレートさせるとい
う手段が考えられる (M
紅 s
c
加問 1
991) 0 V
V
e
b
b(
1
9
5
3
) はAl集積植物であるモ
クマオウの一種の心材ににコハク酸アルミニウムの塊状沈積物が存在すること
を報告し、Al集積植物が体内で高濃度のAlを沈殿形態あるいはキレート形態に
することで無毒化していることを示唆した。同じくAl集積能の高いアジサイは
その花においてAlと d
e
l
p
h
i
n
i
d
i
n3・
g
1
u
c
o
s
i
d
eと 3・
c
a
f
f
e
o
y
l
q
u
i
n
i
ca
c
i
dが複合体を形
成していることが推定されているぐfakedae
ta
,
.
1 1985ab)0 ここ数年は他核 NMR
技術によって、チャで-はAl-カテキンキレートが (Nagatae
ta
1
.
, 1992,1993) 0
アジサイではAl-クエン酸キレートが(乱1ae
t
a
,
.
l 1997d)、ソパではAl-シュウ
酸キレートが(Mae
ta
,
.
1 1997c)、それぞれの葉に存在するAlの主形態であると
報告されている。キレートしたAlは植物に対する生理毒性が低下することは先
に述べたとおりであるので、これらの植物はAlをキレートさせることによりそ
の毒性を回避していると考えられる。一方で、Al非集積植物の根における有機
酸含有率とAl耐性の聞に相関がみられなかったことから (
d
eAn
d
r
a
d
ee
ta
,
.
11
9
9
7
;
1
.
, 1995;Foyeta
1
.
, 1990;D
e
l
b
a
i
z
ee
ta
1
.
, 1993b) 、体内での有機酸による
P
e
l
l
e
te
ta
Al毒性の軽減は主にAl集積植物で行われているものと思われる。
(
7
) 根圏のケイ酸イオンとの関係
ケイ素
C
Si)によるAl毒性の軽減効果を最初に明らかにしたのは動物学に
おける研究であった。動物においてAlは神経毒を持ち、アルツハイマー型痴呆
症のような様々な疾患の要因ではなし 1かと考えられているが、ラットの餌に S
i
を添加することによりAl吸収が抑制されることが明らかとなり、Alによる魚の
2
3・
第 1章 緒 論
えら機能障害も、溶液に S
iを添加することでA1吸収が減少し、改善されること
B
i
r
c
h
a
l
l,
1
9
9
2
)ロこれらの結果を受けて、ここ数年の間に植物にお
が示された C
iの関係を調査した研究も多くの植物種に関して報告されている(テ
けるA1と S
オシント;B
a
r
c
e
l
oe
ta
1
.
, 1993、ソルガム;Hodsona
n
dS
a
n
g
s
t
e
r
,1993、ダイズ;
B
a
y
l
i
se
ta
1
.
, 1994、オオムギ;Hammonde
ta
l
.,1995、トウモロコシ;Mae
ta
l
.,
1
9
9
7
e
) 0 これらの報告はいずれも培地への S
i添加が植物に対するA1毒性を軽
減する能力を持つことを示すものであった。A1を含む培地に S
iを添加すると、
根のA1含有率は S
i無添加処理のものと比べて低下した C
B
a
r
c
e
l
oe
ta
l
.,1
9
9
3
;
Hammonde
ta
,
.
1 1995)0さらに、A1によって引き起こされた α 吸収の低下も、
S
iの添加で回復した CHammonde
ta
,
.
1 1995)0 これらのA1毒性の軽減は溶液中
あるいは根の内部で S
iがA1と複合体を形成し、A1を無毒化したためと説明さ
れている。例えば、 S
iはA1と表皮で共沈することで、皮層へのA1の浸入を防
3
ぎ CHodsona
n
dS
a
n
g
s
t
e
r
,1993) 、溶液中のA1
+
濃度は S
i添加処理により低下す
ta
,
.
1 1997e) 0一方、 Cockere
ta
1
.(
1998) はコム
ることが報告されている〈地 e
ギを用いた実験で、 S
iはA1毒性を軽減したが、 S
iは培養液中の毒性を持つA1
イオン種を減少させることも根のA1吸収を減少させることもなかったと報告し
た。また、A1処理下で培地にクエン酸を添加するとA1処理によって誘導された
コムギ根からのリンゴ酸の放出量が低下したが、 S
i添加では影響されなかった
ことから、有機酸〈この実験ではクエン酸〉によるA1毒性の軽減効果と S
iによ
るA1毒性の軽減効果は本質的に違う、つまり、植物体内での軽減効果が主体で
はなし 1かと考察した。もしそうであるなら、ケイ酸吸収特性とA1耐性の聞に何
らかの関係があるかも知れない。
第 3節 本 研 究 の 目 的
前節で述べたように、酸性土壌は植物の生育を大きく制限する M イオンを
多く含む。さらに熱帯、亜熱帯の酸性土壌は酸性が強く、貧栄養であるものが
2
4
・
第 1章 緒 論
多く、植物の生育条件としては相当厳しい。しかし、強酸性土壌においても様々
な種の植物が旺盛に自生している。これらの種は一般の作物と比較してAl耐性
および養分獲得能がはるかに優れていると考えられる。また、酸性土壌に適応
した植物の中には多くのAl集積植物が存在する。先に述べたように、一般に M
1
集積植物とは地上部に 1,
000mgk
g
以上の Alを集積する植物のことを指し
(Chenery,
1948a) 、多くが木本植物である C
Cuencae
ta
l
.,
1
9
9
0
;Geogheganand
S
p
r
e
n
t
,1996;Golleye
ta
l
.,
1
9
8
0
a
b
;H
a
r
i
d
a
s
a
n,
1
9
8
2
;O
s
a
k
ie
ta
l
.,
1995,
1998) 0 特に
熱帯のAl集積植物種には葉に 10,
000mgkg
・
1以上のAlを集積するものも少なく
なく、Al過剰に対する独自の適応機構を持つことが予想されている。
これらの酸性土壌に適応した植物種のAl耐性機構に関する生理的な研究は
これまでほとんどなされることはなかったが、ごく最近になって、いくつか報
告され始めている。 Osawae
ta
l
.(1997) は熱帯、亜熱帯に広く生育するマメ科の
木本種である P
a
r
a
s
e
r
i
a
n
t
h
e
sf
a
l
c
a
t
a
r
i
aとA
c
a
c
i
amangiumの根圏へのクエン酸放出
ta
l
. (1997) は熱帯
がAl処理によって誘導されていることを示した。また、Lie
の有効態リン酸の極めて少ない酸性土壌に生育する S
t
y
l
o
s
a
n
t
h
e
s種 お よ び
か αc
h
i
a
r
i
a種が、リン酸欠之下において根圏にフィターゼあるいは酸性フォスフ
ァターゼを多量に分秘することを示し、これがリン酸獲得に貢献している可能
性を考察した。また、Alが生育に対して有益な効果をもたらすということが酸
性土壌に生育する種を用いた実験でしばしば報告されている(第 2節 I
(
4
)参
照) 0 Al集積植物に関する研究も先に述べたMae
ta
l
. C1997cd,
1998) の報告を
はじめとして、最近注目されている分野である o しかしながら、植物とAlの関
係を調査した研究全体では、酸性土壌に生育する植物の耐酸性機構に関する情
報は未だ少なく、ほとんどは未解明のままである。
そこで本論文では、強酸性土壌に適応した各種植物の M あるいはその他の
酸性土壌における生育制限要因に対する栄養生理的特性を一般の作物と比較す
ることにより解明し、これらの植物の酸性土壌適応機構の解明を試みた。まず
第 2章では、強酸性土壌適応植物の生育と養分吸収に対するAl添加の影響を調
2
5
圃
第 1章 緒 論
査した。第 3章では、その吸収に関して括抗的な関係があると考えられている
A1と
c
aの相互作用が強酸性土壌適応植物に与える影響を調査し、A1が c
aの代
替性を持つかどうかも検討した。また、強酸性土壌では一般に硝酸化成作用が
抑制されるため、アンモニウム態窒素 (NH4・
N) が主な有効態窒素源となる o
そこで、第 4章では強酸性土壌適応植物の N H4・
N に対する適応性を調査した。
最後の第 5章では A1吸収能の高い M
e
l
a
s
t
o
m
am
a
l
a
b
a
t
h
r
i
c
u
mのA1吸収・集積特性
を解析し、A1集積植物のA1過剰に対する適応機構について検討した。
2
6
・
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に対
するアルミニウムおよび pHの影響
第 1章でも述べたように、酸性土壌において植物の生育を制限する主要因
は土壌の酸性化によって溶出するアルミニウム(Al)イオンの影響であり、土
壌溶液の pHが 4
.
5以下になると、可溶性Alの主な形態は植物にとって最も有
P
+となる。一方、通常の作物が生育できないような
害な形態とみなされている A
強酸性土壌でも旺盛に自生する植物種は数多く存在し (Cuencae
ta
l
.,1
9
9
0
;
GeogheganandS
p
r
e
n
t
,1996;Golleye
ta
l
.,
1
9
8
0
a
b
;H紅 i
d
a
s
a
n
,1982;Osakie
ta
l
.,
1
9
9
5
;
1998) 、Alに対する何らかの適応戦略を獲得していると思われる。しかしなが
らこれらの種のAl適応機構についてはほとんど明らかとなっていない。また、
酸性土壌では H+過剰も植物の生育を阻害する要因であるが、一般作物を用いた
実験で H+毒性は M 毒性と相互作用することが示唆されている (Kinraide,1993;
L
l
uganye
ta
l
.,
1
9
9
5
;S凶3andH
o
r
s
t
,1995) 0 そこで、本章では酸性土壌、特に強
酸性土壌に適応した各種植物と、一般の作物種の生育に対するAlと低 pHの影
響の比較、解析を行った。
2
7
-
第 2章 強 酸 性 土 壌 に 適 応 し た 各 種 植 物 の 生 育 に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 l節
生育と養分含有率に対するアルミニウムの影響
実験方法
芳彦
温室で、メラストーマ (Melastomama
L
α
b
a
t
h
r
i
c
u
m L.)、メラルーカ (
M
e
l
a
l
e
u
c
a
c
a
j
u
p
u
t
iP
o
w
e
l
l
)、A. mangium (
A
c
a
c
i
amangium W迎d
.
)、ロイカイナ (
L
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u
c
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p
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l
a(
L
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m
.
)d
eW
i
t
)、アジサイ(吟 d
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am
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a(
T
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u
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.
)
Se
r.)、クランペリー (
V
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. H阿部)、
ルジグラス
(
B
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h加 抱 r
u
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)、1
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l) Sw.)、 オ オ イ タ ド リ
(Polygonum
s
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c
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)、ソパ (Fagopyrume
s
c
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胸 mM
o
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.
)、イネ(0.
ηl
z
as
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L
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c
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k
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g
a
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)、およびオオムギ (Hordeumv
u
l
g
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a
m
i
h
a
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a
k
aおよ
び島f
a
n
r
i
k
i
)を育苗した。供試した各種植物に関する説明を T
a
b
l
e2
1に示した。
T
a
b
l
e2
1 実験に供試した植物の特性
メラストーマ例e
l
a
s
t
o
m
a
) 熱帯および亜熱帯の泥炭土壌、酸性土壌に広く繁殖する木本植物。
メラルーカ例帥
Ama
司g
i
u
m
成長速度が速く、熱帯の植林に利用されているマメ科の木本植物。貧栄養、酸性土壌
に強い。木材として利用される。
ロ イ カ イ ナ 仰 向a
)
擦を鵠2
5
7
植えられ、繁殖が旺盛なマメ科木本織物。乾燥させた葉は肥料や飼
アジサイ但:
y
d
r
a
n
g
e
a
)
A1集積極物として知られ、A1によって花が青色化する。
nb巴町) 耐酸性は強く、実は食用。
クランペリー(Cra
u
z
i
g
r
官邸)
ノレジグラス(R
イネ科の熱帯牧草。貧栄養に強く、成長速度が早い。
1
.00
初回
イネ科の雑草。熱帯の酸性硫酸塩土壌等に生育。
s
.guianensか
マメ科の熱帯牧草。
オオイタドリ(p
o
l
y
g
o
n
u
m
) 北海道の酸性土壌で旺盛に生育。
c
k
w
h
e
a
t
)
ソパ伊u
耐酸性は中程度。若干のA1集積性を持つ。
イネ侭i
c
e
)
耐酸性は強い。A1排除能に優れる。
I
e
y
)
オオムギ伊紅"
典型的な必感受性種。
発芽と育苗はアジサイとイネ以外は種子を 1%次亜塩素酸ナトリウムで 1
0
分間表面殺菌後、脱塩水でよく洗浄し、パーライトまたは水ごけに播種し、処
理開始に適するまでときどき培養液を与えながら育苗した。アジサイは北海道
2
8
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
大学付属植物園にて採取した新芽をパーミキュライトに挿し木し、発根した個
体を実験に用いた。イネは同様に種子を殺菌後、培養液を満たしたパットに浮
かせたサランネット上に播種し、育苦した。各幼植物が水耕に適する大きさに
なった後、標準培養液 (
T
a
b
l
e2・2,pH5.
0
) を入れた 56L水槽に移植し地上部の
高さが約 1
0
.
.
.
.
.
.
.
1
5
c
mになるまで、前培養を行った。
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(mge
l
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m
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t1
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1
)
30
10
30
50
20
NH4N03
NaH2P04
K
z
S04(15mgL1 K
)
1
Kα (
1
5mgL
)
_K
Ca
Ch-2H20
・
7股Q.
MgS04
2
0
.
5
0
.
5
0
.
2
0
.
0
1
0
.
0
0
5
Fe
S04-7H20
Mn
S04
・
4H20
H3B03
・
7H20
ZnS04
CUS04
・
5H20
(N
H4)6M
<
n
U
2
4
・4H20
四
Al処 理
各処理それぞれ 8個体ずつ〈アジサイと A
.mangiumは 6個体〉を自動 pH
調節装置付き 360L水槽に移植し、処理を開始した。培養液は継続的に通気し、
)によって撹排した。処理はA1無添加
さらにポンプ (
I
w
a
k
iM
a
g
n
e
tPump;8Lm恒 1
5mgt
;
1,
A
.
l(高A1区〉の 3処理を設定した。
区
、 3mgL
-1A1(低A1区〉、および 1
これらの処理培養液は P とAlを除いた標準培養液に適当量のAlz
(
S
0
4
)
3と
l
!
z
P0
Na
4を加え、溶存する Alイオン濃度が所定のものとなり、かつ処理区間で
1
溶存 P濃度 (
0
.
6
.
.
.
.
.
.
.1
.0mge
4.0+0.1、NaOHと HZS04を加え調節〉が
) とpH(
等しくなるように長期間 (
2週間〉かけて調節し、平衡化させたものである(田
中ら, 1
9
8
1
) 0 培養液は随時、その組成要素を測定し、不足分を補った。各植物
.
.
.
.
.
.
.
4週間処理した後、根を十分に脱塩水で
をそれぞれの生長速度にあわせて 2
で通風乾燥
洗浄し、根、茎、および葉〈若葉、古葉〉に分けた。各試料を 800C
2
9
・
第 2章 強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
した後、乾物重を測定し、粉砕した。
f
t
学分析
窒素はセミミクロケルダール法で、分析した。その他の元素分析を行うため、
約 500mg の粉砕試料を秤量し、混酸 (HN03:HCI04:~S04=5:2:1) にて湿式灰化し
た。湿式灰化後、 Pはパナドモリブデン酸イエロ一法により、 K と Naは炎光光
度法により、白、 Mg
、c
u、加、Mn、 Fe、およびAlは原子吸光法により、それ
ぞれ測定した。
結果
盆声ヂ
PE
町 制 ∞‘
.
,
a
・
・-
~
luSR
図ロ国
。
ω
i
400
~
国
:
:
帽
叫
~
2
0
0
1
ω
u
g
叫帽
M
H
一同国志向
E
山山岡田園。諸国間曲
H
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H
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m
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N
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l
,1
;3mg・
;
11A
I
, H;15mgL
lA
l
.
処理期間の生長量を N 処理に対する相対生長量として F
i
g
.2
・1に示した。
メラストーマ、メラルーカ、 A. mangium、 アジサイ、クランペリー、オオイタ
3
0
-
“T
Md
品 t
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l
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3mgL-
15mgLlA
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l
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n
t
s
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
ドリ、およびイネの生育はA1添加によって促進され、高A1区でもA1無添加区
a
r
b
a
伽 1
、S
.g
u
i
a
n
e
n
s
i
s
、およびソパ
より生育が良好であった。ロイカイナ、よ b
の生育は低A1区では促進されたが、高A1区ではA1無添加区よりも低下した。メ
ラストーマ、メラルーカ、 A.m
α
n
g
i
u
m、および 1
.b
a
r
b
a
印 m の根はA1添加により
白色を呈し、健康な状態、を示したが、A1無添加区では褐色を呈し、側根の発達
も不良であった C
F
i
g
.
2
・
2
) 0 ルジグラスの生育はA1処理の影響をほとんど受け
なかったが、処理期間における乾物生産量は非常に大きかった(データは示し
ていなし,) 0 オオムギ、の生育は培地のA1濃度に比例して低下し、その割合は
M
a
n
r
i
k
iのほうで‘大きかった。
元素合子亨事
A1添加区における多くの植物種の葉の M 含有率は数百 mgkg
・
1以下であっ
たが、メラストーマ、アジサイ、およびソパのA1含有率は地上部、根部ともに
T
a
b
l
e2・3
)。一方、クランベリーとルジグラスでは、
他の種と比べて高かった C
000mgkどを超え、非常に高かったが、地上部のA1含有率
根のA1含有率は 10,
は低かった。
メラストーマ、メラルーカ、 A
.m
a
n
g
i
u
m、ロイカイナ、アジサイ、クランペ
リー、ルジグラス、 1
.b
a
r
b
a
t
u
m、オオイタドリ、およびイネにおける N、P、お
よび K含有率はA1添加によって上昇し、特にメラストーマの P含有率で顕著で
あった。高A1区でもメラストーマ、メラルーカ、アジサイ、クランペリー、お
よびオオイタドリは高い生長量を維持したが C
F
i
g
.
2
1
)、N、P、および K含有
率もまた高い値を維持した。 S
.g
u
i
a
n
e
n
s
i
s、ソパ、およびオオムギ、の N、P、お
よび K 含有率は各部位でA1添加によって変わらない、あるいは低下した。特に
オオムギの M
a
n
r
i
k
iでは、根の K含有率がA1添加により著しく低下した C
T
a
b
l
e
2・3
)0
各部位の G および Mg含有率は概してA1添加によって低下する傾向があり、
メラストーマ、ロイカイナ、ルジグラス、オオイタドリ、およびソバの若葉の
3
1
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
c
a含有率はAl添加により約 1/2にまで低下した。しかしながら、強酸性土壌に
生育する各種植物の葉に c
a欠乏症状は現れなかった CFig.2-2) 一方、メラル
0
ーカ、アジサイ、クランベリ一、 1
.b
a
r
b
a
t
u
m、および S
.伊 i
a
n
e
n
s
i
sの Caと Mg
含有率、ルジグラスとオオイタドリの Mg含有率はAl添加によってもあまり低
下することはなく、むしろ上昇する場合があった。
T
a
b
l
e2・3a C
o
n
c
e
n
t
r
a
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i
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so
fAl,
N,
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ne
a
c
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g
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l
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sgrowni
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*
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Al(mgl
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)
N
Melastoma
M
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l
a
l
e
u
c
a
A.mangium
Leu
caena
Hydrangea
C
r
a
n
b
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r
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Old
151 352 285
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412 6499 3213
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第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
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第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 2節
生育と養分含有率に対する pHの影響
実験方法
背直
メラストーマ、メラルーカ、ロイカイナ、ルジグラス、オオイタドリ、
S
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仰 m、ソパ、イネ、およびオオムギ (
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訂.島知凶k
i)を第 1節
と同様に育苗した。
pH処理
幼植物体をそれぞれ 1
2個体づっ標準培養液を入れた 15L培養槽に移植した。
P濃度は 2mge1とした。培養液の pH(
3
.
5、4
.
0、4
.
5、5
.
0、5
.
5
)は毎日測定し、
NaOHと HZS04で調節した。培養液は 1
0日毎に交換した。
各植物体を 2週間の pH処理後、 3
4個体ずつ 3反復で採取した。採取後、
第 1節と同様に解体し、部位別の乾物重を測定した。
結果
S
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sでは、 pH5.5から pH4.5までは pH低下と共に生育は促進され、
pH4.5以下になると pH低下と共に生育は限害された (
P
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g
.2
3
)0 ロイカイナで
は
、 pH5.5から pH4.5までは生育に変化なく、 pH4.5以下になると pH低下と共
に生育は阻害された。オオムギの生育は pHの低下に従って阻害された。他の種
では pH処理の影響はそれほど受けなかった。
N および P含有率は pH処理の影響をあまり受けなかった (
T
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4
)。一
方、葉あるいは根の K含有率は pH3.5で他の pHよりも低下する傾向があった。
同様に Caおよび Mg含有率も低 pH側でイ齢、傾向があり、特に根において顕著
であった。
3
4
圃
第 2章 強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
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.
4
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
Table2-4b ConcentrationsofCaandM gineachorgansofplantsgrowninpHtreatment.
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剛
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第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 3節
養分が共存しない条件下でのアルミニウムの影響
婁 験 1 春升鉦添加嬉巷液においで A
Iが 牛 育 に お よ ぼ す 影 響
実験方法
草彦
メラストーマ、メラルーカおよびオオムギの種子を第 1節と同様に発芽さ
せ、育苦した。
処理
育首後、標準培養液 (P=10mgむつを入れた 56L培養槽に移植し、 2週間培
養して十分に養分を吸収させた後、処理を開始した。処理としてAl無添加区、
-1Al区〈低Al区〉、 6mgL
-1Al区(高Al区〉の 3区を設定した。これら
1
.5mgL
S
0
4
)
3と pHの調節に用
の処理培養液には脱塩水を使用し、Al処理に用いたAlz(
いた NaOHと 民S04以外は何も添加しなかった。 56Lの培養槽で 1週間の処理
した後、 6個体ずつ採取し、脱塩水で根をよく洗浄した後、部位別に分け、 8
0"
C
で 2日以上通風乾燥した。乾燥後、乾物重を測定した。
婁 験 2 根件け零齢においで A
Iが 牛 育 に お よ ぼ す 影 響
実験方法
青彦
メラストーマ、メラルー力、およびオオムギ (
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)を温室で育苗し
た。育苗法は第 l節に準ずる。
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.
2
4に示すように、1.5L容のポットの内部をビニール袋を用いて二つに
分けて根分け実験を行った。それぞれの植物の根を、ほぼ同量づつになるよう
に分け、ビ、ニールチューブeで固定した。一方の根は標準培養液(Alは含まず〉
3
7
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
に浸し、もう一方の根は養分を加えなし、+Al処理液あるいは-Al処理液に浸し
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+A1処理液は溶存A1の濃度が O.6mMとなるように脱塩水にA!zC
)
3のみを
4
添加し、-A1処理液には脱塩水を用いた。標準培養液、および処理液は NaOH
と 民S04を用いて pH4.0に調節し、 3日毎に交換した。 3週間の処理後、各植物
を採取し、脱塩水で根をよく洗浄した後、部位別に分け、乾燥、粉砕した。実
験はメラストーマとメラルーカは 2個体ずつ、オオムギは 3個体ずつそれぞれ 3
反復で、行った。
3
8
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
結果
実 験 1 巷外無添加嬉巷液においてA1が生育におよぼす影響
生育
養分が培地に存在しない場合でも、その程度には差はあるものの、第 1節
の実験(日g
.
2
-1)と同様にA1によりメラストーマは生育が促進され、オオムギ
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.
2
・5
) 0 一方、メラルーカは培地に養分が荏在しない場合、
は阻害された C
生育はA1によりやや阻害された。また、第 1節の実験で、A1添加により引き起
こされていたメラストーマの根の白色化は,"今回の実験における M 添加区では
認められなかった。
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葉の元素含有率を T
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l
e2・5に示した。A1含有率は、メラストーマではA1
添加により上昇したが、低A1区と高A1区の差はなかった。メラストーマのA1
無添加区における比較的高いA1含有率は、第 2章一第 1節の結果からA1の生育
促進効果が確認されたため、育苗時にA1を添加したにことよる。オオムギは P
と K 含有率がA1の添加によって低下したが、メラストーマとメラルーカではそ
3
9
・
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
のような現象はみられなかった。
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対照〉区に対する相対値として、 F
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根はA1処理側の根 C
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)のそれぞれの生長量を
分けて示した。メラストーマは+A1処理により生育が促進され、それとは逆に
オオムギは+A1処理によって生育が低下した。メラルーカの生育はA1処理の影
4
0
・
D
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
/,':,対するアルミニウムおよび pHの影響
響は受けなかった。いず、れの植物も培養液側の根と比べて培養液を加えなかっ
たA1処理側の根の生長量は小さく、特に+A1区のオオムギと+A1区のメラルー
カでは、根はほとんど処理期間に生長しなかった。+Al区のオオムギには、他
の実験でみられたのと同様にAl添加による葉のクロロシスが認められた。メラ
ストーマとメラルーカには処理問に外観的な違いは認められなかった。また、
実験 1と同様にA1添加によるメラストーマの根の白色化は、今回の実験でも認
められなかった。
元素合子亨率
根部のAl含有率は 3植物とも、当然のことながら+A1処理側の根で高かっ
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) 0 培養液側の根のAl含有率はメラルーカで、は+A1区と-A1区で
た C
差がなかったが、メラストーマとオオムギでは培養液にAlが入っていないにも
4
2
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g
関わらず、+Al区でかなり高かった。処理前のオオムギの根のAl含有率は 1
k
g
・
1であり、育苗培地からのAl汚染の可能性は低い。葉のAl含有率はメラルー
カではAl処理問で差はなく、メラストーマとオオムギは+Al区で高かった。し
かし、最も高いものでもメラストーマの新葉の 1
,
O
O
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g
-1程度にしかならなか
った。
N、P、および K含有率は、 Al処理問で木差なく、
α および Mg含有率はメ
ラストーマとメラルーカでは+Al処理で低下することはなく、メラルーカの G
含有率は+Al処理のほうがむしろ高かった。一方オオムギ、では、古葉への処理
の影響は小さかったが、他の部位では ωおよび Mg含有率はし、ずれも+Al処理
で低下した。
4
1
・
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよひ~pH の影響
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6
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 4節
メラストーマ切断根のリン吸収能に与えるアルミニウム前
処理の影響
実験方法
青彦
メラストーマの種子を第 1節と同様に発芽させ、育苗した。幼植物体を標
1
、pH4.0)を入れた 56L培養槽に移植し、 3か月間生育させ
準培養液 (P=2mge
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メラストーマの根を先端から 5
cmの部位で切断し、脱塩水でよく洗浄した。
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gの切断根を+必溶液 (
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.
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.
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1
pH4.0)と-A1
新鮮重で約 1
3,
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0
.
2m MCa
C
1
pH4.0) に加え、暗所下、 2
50Cで 3時間培養した。溶液は 1
溶液 (
2,
時間ごとに交換した。培養後、切断根を取り出し、脱塩水および 0
.
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) でよく洗浄した。
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験溶液を入れた。試験溶液の組成は o
、2
.
0、5
.
0、および 10μMの NaH
2P0
4を
含む 0
.
2mMCa
α
z溶液 (pH4.0)であり、代謝阻害剤である CCCPを 10μM加
えたものと加えないものをそれぞれ設定した。暗所下、 2
5
C
Cで 1時間培養した
0
C
Cで通風乾燥した後、乾物重を測定した。溶液中
後、溶液を回収した。根は 8
の P濃度をノ〈ナドモリブデン酸ブルー法で測定し、 P吸収量を求めた。
結果
切断根の正味の P吸収速度を F
i
g
.
2
7
Aに
、 CCCP感受性 P吸収速度 (
1
0
μ
4
3
-
第 2章 強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
MCCCPによって消失した分の P吸収速度)を Fig.2
・
7Bにそれぞれ示した。切
断根の正味の P吸収速度は、 O
.5mMAl前処理を行ったほうが対照よりも高く、
27A) 0 この P吸収
特に低濃度 (2μMP) における上昇が顕著であった (Fig.・
速度の上昇はほとんどが CCCP感受性であり、根におけるリン酸Alの形成等の
受動的な要因によるものではなかった (Fig.2-7B) 。
3
)SE 曲者諸島田島
凶曲目。思え
(で岡山岡 E
A
2
+AI
ー
,cccp
一
幽
一
0
ー
-AI,
-CCCP
一
一
会
一
+CCCP
+AI,
一一合一
+CCCP
-AI,
1
。
。
2
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Fig.2・7 E
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4
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 5節 考 察
緒論でも述べたように、酸性土壌での植物の生育を制限する最大の要因は、
ta
l
.,
1
9
7
8
;Kochian
,1995) 。し
土壌中に存在するAlイオンの毒性である CFoye
かし、強酸性土壌に適応した植物のほとんどは完全培養液下での栽培において、
1
F
i
g
.2
1
)0 生育促進が起こった 3mgL
Al添加によってその生育が促進された C
という Al濃度は、オオムギの生育に対して明らかに毒性を示す濃度であり、 15
mgG1という M 濃度では、オオムギ、はほとんど正常に生育できなかった C
F
i
g
.
2・
1
)
。
本実験で観察されたようなAlによる生育の促進は、一般的にはAlによる低
pH条件下での H+障害の軽減 CK
主r
r
a
i
d
e
,
1
9
9
3
;I
l
uganye
ta
1
.
, 1995) 、あるいは P
過剰の抑制のため Cc
加
'
k
, 1
977) と考えられているが、強酸性土壌に適応した植
F
i
g
. 2・
2
) 、H+障
物は低 pHによる生育低下をほとんど受けなかったことから C
害の軽減だけではAlによる生育促進の現象を説明することはできない。また、
第 1節の実験における培地の P濃度は P過剰障害を引き起こすほど高くはない
ため、Alによる生育促進はAl独自の効果によると考えられる。処理後の含有率
から判断すると、この生育促進はAlによる N、P、および K の吸収促進、特に
P吸収の促進によると推定される C
T
a
b
l
e2
3
)。
Al処理による K あるいは Pの含有率上昇は、他にも様々な植物種において
、 Table1・
1
) 、これらにはAlによる能動的養分吸収の
観察されており(第 1章
血ie
ta
,
.
l 1995b)あるいは受動的養分吸収の促進 C
W
i
d
e
l
le
ta
,
.
l 1994)
促進 CMalkan
が関わっている可能性が考えられている。今回調査した植物種の中で最も顕著
1
)o Al無添加
にAlによる生育促進を受けた種はメラストーマであった CFig.2・
の場合のメラストーマの P含有率は、培養液中に Pが充分量含まれているにも
関わらず非常に低く、Al無添加時の生育不良の原因が P欠乏であることが示唆
された。そこで、Al無添加で生育させたメラストーマの根を O.5mMAlで前処理
することにより P 吸収能がどのような影響を受けるかを調査したところ、切断
4
5
同
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
根の P吸収速度はA1前処理により上昇し、特に培地 P濃度が低いとき (2μM)
顕著な上昇を示した (
F
i
g
.2・7A) 0 この P吸収能の上昇は CCCP感受性であっ
F
i
g
.2・7B) 。メラ
たので、Alは能動的 P吸収を活性化していると考えられる (
ストーマの自生する土壌は、熱帯、亜熱帯の強酸性土壌であり、土壌溶液中の
k
ie
ta
l
.,
Alイオン濃度が高いだけではなく、有効態リン酸量が非常に低い(Osa
1
9
9
8
) 0 A1により P吸収が活性化されることは、メラストーマがこのような土
壌に生育する上で非常に有効な適応手段であるといえる。
町ポンプが作り出す電気化学的エネルギー勾配は膜を介した各種イオン、
アミノ酸、糖などの能動的な輸送の原動力となる。A1によるメラストーマの P
吸収能の上昇が H+のイオノフォアである CCCPを添加することによって消失し
たことは、原形質膜の H+ポンプがA1によって活性化されていることを示唆する。
原形質膜の H+ポンプに対するAlの影響に関して、 3mMAl処理を 4日間行った
エンドウの根の原形質膜 ATPase 活性が無処理のものより高くなったこと
(陥飴 u
motoa
n
dYamaya
,1986) 、あるいはコムギの根にA1(100μM) を添加
l
e
位i
c
a
1p
o
l
a
r
i
t
y が増大したこと
すると H+排除が促進され、仕組smembranee
(
K
i
n
r
a
i
d
e
,
1988,
1
9
9
3
)が報告されている o一方ミオオムギ、の根の原形質膜 ATPase
の活性がA1を処理することにより低下することが報告されている (Matusmotoe
t
,
.
11
9
9
2
;S
a
s
a
k
ie
ta
,
.
1 1995)。今回の実験でオオムギは、 2品種ともAl処理によ
a
り生育は低下し、 M加 点i品種では葉の N、P、および K含有率も低下した C
F
i
g
.
T
a
b
l
e2・3
) 0 これらの結果から、 H+ポンプに与えるA1の直接的、あるいは
2
1,
間接的な影響の種間差が、 M の生育に対する影響の種間差と少なからず関わっ
ていることが予想される。
このようなA1の生育促進効果あるいは限害効果が養分吸収に与えるA1の
外的刺激による影響のみで説明できるかどうかを検討するため、生育に対する
Alそのものの影響を調査した。その結果、培地に養分が存在しない条件下でも
オオムギの生育はAl添加によって低下した CFigs.2・5)0 このことはAlによる
オオムギの生育低下が養分吸収阻害だけで引き起こされているわけではないこ
4
6
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよひ~pH の影響
とを示す。植物に対するAl毒性のーっとして根の構造破壊が考えられているが
(
第 1章一第 2節〉、本実験でAlにより著しく生育が低下したオオムギの
M
a
n
r
i
k
iの根の K 含有率がAl添加区で非常に低いことは C
T
a
b
l
e2
3
)、根の原形
質膜がAlによって破壊され、 K+が漏出したことを示唆する。また、オオムギの
根分け実験の結果では、Alを加えていなし'-Al処理側の根にもAlは移行し、
c
a
および Mg吸収を阻害することも示唆された C
T
a
b
l
e2
6
) 。一方、培地でAlが
養分と共存する場合は、メラルーカはAlによって生育が促進されたが C
P
i
g
.2
・
P
i
g
.2・
1)、養分吸収にAlが直接関与しない場合はAlにより生育はやや低下 C
5
) 、あるいはほとんど影響は受けなかった C
P
i
g
.
2
・
6
)0 また、根分け実験では
メラルーカの N、P、および K含有率はほとんどAl処理の影響は受けなかった
C
T
a
b
l
e2・
6
) 0 これらの結果から、メラルーカにおけるAlの生育促進効果は、
2
V
i
e
t
sC
1944)が Ca
+のような多価カチオンが K などの吸収を高めることを報告
V
i
e
t
s効果」のようなA1の外的刺激による養分吸収の促進によ
した、いわゆる r
ると推定される。このような必須元素とは考えられていないカチオンによる生
育促進は Sn、Cr、Ni、V、および U でも観察され、いず、れの元素も地上部への
移行量は少ないことから、主に根の細胞への外的刺激が生育促進の原因と考え
1
9
8
9
)0
られている (Wallace,
一方、メラストーマは、その程度は第 1節の実a験と比較して小さいものの、
養分吸収に対するAlの外的刺激が無い状態でも、生育はAlにより促進されてお
P
i
g
s
.2
5,2・
6
) 、体内に吸収された M が生育に対して独自の、何らかの効
りC
1
,
0
0
0mgk
g
果を持っていることが考えられる。一般に地上部に M を 1
以上集積
する植物は Al集積植物と呼ばれ、その多ぐほ酸性土壌に生育する植物である
C
C
h
e
n
e
r
y
,
1
9
4
8
a
) 。本実験で供試した植物のうち、メラストーマ、アジサイ、
およびソバがA1集積植物に相当し、このうちメラストーマは、今回調査した植
物種の中で、A1による生育促進が最も顕著であった CPig.2・1)。メラストーマ
の生育に対してAlが持つ有益な効果は、このようなメラストーマのAl集積特性
と深く関わっている可能性がある。
4
7
帽
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
メラスドーマのようなA1集積植物の生育に与えるA1の影響に関して、これ
までにいくつか報告されている。嫌石灰性植物であり、酸性土壌に生育し、A1
集積性を持つ草本種の政~schampsia f
l
e
x
u
o
s
α の生育はA1によって促進された
(
H
a
c
k
e
t
t
,
1
9
6
2
;P
e
g
t
e
l,
1
9
8
7
)0 また、 K
o
n
i
s
h
ie
ta
l
.(
1
9
8
5
)は、同じくA1集積植
物であるチャもA1によって生育が促進され、その生育促進が P吸収の制御と関
連しているのではなし、かと予想し、 Chenery(1955)は少量のA1がチャの葉のク
a
r
i
d
a
s
a
n(
1
9
8
8
) はメラストーマと同じ
ロロシスを改善させることを示した。 H
ノボタン科に属する M
i
c
o
n
i
aa
l
b
i
c
a
n
sは、培地に十分量の養分が存在しても、体
内のA1含有率が低ければ生育が改善されないことを示した。これらの報告から
も、A1集積植物の生育に対して、体内に存在するA1が何らかの影響を及ぼして
いることが予想される。
Ca
、Mg含有率は多くの植物種でほぼ一貫してA1の共存により低下するこ
T
a
b
l
e1
・
1
) 0 これらのイオン吸収はA1
とが他の研究者により報告されている (
ta
l
.,1
9
9
2
a
b
;R
e
n
g
e
la
n
dR
o
b
i
n
s
o
n
,
により拾抗阻害を受けると予想され (Huange
1
9
8
9
a
) 、Ca吸収に対してA1はチャンネルフロッカーのような働きをすると考
ta
,
.
l1
9
9
3
;P
i
n
e
r
o
sa
n
dT
e
s
t
e
r
,
1
9
9
3
;R
e
n
g
e
l組 dE
l
l
i
o
t
t
,
J992)0
えられている (Dinge
本実験で供試した強酸性土壌に適応した植物種の中でも、メラストーマ、ロイ
カイナ、ルジグラス、オオイタドリ、およびソパではこのことが当てはまった
(
T
a
b
l
e2
3
) 0 しかしながら、多くの種で Caや Mg含有率の低下は生育には反
映せず、これらの種は低 G あるいは低 Mg含有率耐性が強いと考えられる。一
.guianensisでは Caおよ
方、A1が共存する場合に、メラルーカ、 Lb
a
r
b
a
t
u
m、s
び Mg含有率の、ルジグラスでは Mg含有率の低下が起こらなかったことから、
aあるいは MgチャンネルがA1の影響を受けない構造になって
これらの種では c
いる可能性がある o
4
8
・
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
第 6節 要 約
1
) 強酸性土壌に適応した植物種のほとんどは、完全培養液を用いた水耕栽培に
-1Alによって生育が促進され、 1
5mg1;1Alでもその旺盛な生育
おいて、 3mgL
を維持、あるいはさらに生育が促進された。一方、オオムギはAl添加によって
生育が強く限害された。
2
) 観察されたAlによる生育促進は、 N、P、および Kの吸収促進によるものと
考えられ、特に P吸収の促進が強く関わっていることが示唆された。Alによっ
て最も大きな生育促進を受けた種はメラストーマであり、P含有率の上昇割合も
最も大きかった。
3
) メラストーマの切断根の P吸収能に与えるAlの影響を調査した結果から、
Alによる P含有率の上昇は能動的な P吸収の促進によると考えられ、これがAl
による生育促進の主要因であると推定された。
4
) 酸性土壌では、 Caや Mg といった塩基が不足している場合が多く、また、
aおよび Mg吸収を桔抗的に阻害すると考えられている。強酸性土壌に適
Alは c
応した植物種でも、。あるいは Mg吸収がAlによって阻害されることがいくつ
かの種で確認されたが、多くの種でこの低下は生育には反映せず、低。あるい
.b
a
r
b
a
白m、
は低 Mg含有率耐性が強いことが明らかになった。また、メラルーカ、 1
S
.g
u
i
a
n
e
n
s
i
s
、およびルジグラスでは、 Caあるし、は Mg吸収は M による阻害を
受けなかった。
5
) Alによって生育促進を受けた植物種の生育に対して、 pH3.5から pH5.5 ま
での pH変化はほとんど影響しなかったことから、Alによる H+毒性の軽減効果
のみでAlによる生育促進現象を説明することはできなかった。
6
) 養分が共存しない条件下でのAlの影響を調査することにより、Al非集積植
物におけるAlの生育促進効果は、Alによる原形質膜機能の活性化に起因する養
分吸収の促進によるものと推定されたが、Al集積植物におけるAlの生育促進効
4
9
-
第 2章強酸性土壌に適応した各種植物の生育に
対するアルミニウムおよび pHの影響
果には、Alによる養分吸収促進だけではなく、体内に吸収されたAlの持つ効果
も含まれると考えられた。
5
0
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマーにおける
アルミニウムとカルシウムの相互作用
第 3章強酸性土壌に適応した植物四メラストーマーに
おけるアルミニウムとカルシウムの相互作用
第 2章一第 1節の結果から、強酸性土壌に適応した植物の多くはAl耐性が
5
齢、だけでなく、むしろAlが培地に存在したほうが生育が良好となることが明
らかとなった。この実験で生育促進を最も顕著に受けた植物種はメラストーマ
であった。メラストーマは養分を含まない培養液においてもAlによって生育が
促進された〈第 2章一第 3節) 0 この培養液には細胞壁および原形質膜の安定
化に不可欠である Caは含まれていな L、。また、 Ca吸収に対し、Alは措抗的に
阻害することが多く報告されており C
R
e
n
g
e
la
n
dE
l
1
i
o
t
t
,
1
9
9
2
;H
u
a
n
ge
ta
,
.
11
9
9
2
a
b
,
1
9
9
3,
1
9
9
6
;
P
旭町o
sa
n
dT
e
s
t
e
r
,
1
9
9
3
;S
a
s
a
k
ie
ta
,
.
l1
9
9
4
)、植物に対する電気化学的
性質の類似性が示唆される。これらのことから、メラストーマでは、根の細胞
壁および原形質膜の安定化おいてAlが Caと類似した何らかの役割を果たして
いる、あるいは独自の効果を持っている可能性がある。そこで、本章では強酸
性土壌に適応した植物であるメラストーマにおけるAlと Caの相互作用を調査
することにより、 Caに対するAlの代替の可能性を検討し、さらにAlによる生
育促進機構のより一層の解明を試みた。
旬
"
、
幽
5
1
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
第 1節
生育とアルミニウム吸収におけるアルミニウムとカルシウ
ムの相互作用
実験方法
婁 験 1 高濃麿およびイ氏瀧摩白下での牛育におよぼす A
lの 影 響
育E
温室でメラストーマとオオムギ (
v
訂 . ~伽凶ki)を育首した。育苗法は第 2
章一第 l節に従う o
処理
地上部の高さが約 10cmに達し、十分に発根した後に自動 pH調節装置付き
360L水耕培養槽に移植し、処理を開始した。処理は溶存Al濃度 0、0.5mM(
そ
れぞれ O
A
l
、 0
.
5
Alと表記〉と Ca濃度 O
.
l
mM、1.0m M(それぞれ O.lCa
、1.0Ca
と表記〉を組み合わせた 4区、すなわち 0
.
5
A
l
・
1
.0Ca区
、0
.
5
A
l
・ O.lCa区
、O
A
l
・
1
.0Ca区、および O
A
l
・ O.lCa区とした。これらの処理に用いた培養液の組成は
α以外は標準培養液
(
T
a
b
l
e2
輔のに従い、溶存 P濃度が 0.6mgL
・
1
、pHが 4
.
0と
なるように第 2章一第 1節と同様に平衡化させたものである。培養液は随時、
その組成要素を測定し、不足分を補った。 3週間の処理後、植物体は根を十分に
脱塩水で洗浄し、根、茎、葉に分け、 80"
C
で 2日以上通風乾燥した。乾物重測
定の後、サンプルを粉砕し、分析に供した。
波長i
J
t
l
1
定
メラストーマの処理後の根長を Newman(
19
6
6
)の方法で測定し、全根長お
よび比根長(単位根重当たりの根長〉を求めた。
婁験2
c
a亭害舎に欠除きせた状熊での牛官におよぽすAlの影響
実験は溶存A1濃度 o
、O.
5
m Mと α濃度 0、
1
.0mMを組み合わせた 4処理で
、
局
同
5
2
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
行った C
O
.
5
Al・1.0Ca区
、 O
.
5
A
l
・o
Ca区、 O
Al・1.0Ca区、および OA
l
・ OCa区)0
メラストーマの処理期間を 4週間と 6週間を設けたこと以外の実験条件と分析
方法は実験 1と同様である。
結果
実 験 1 高濃度および低濃度。下での主主曹におよぽすAlの影響
盆序
6
0
0
処理期間の生長量を、 OAl・1.0Ca区
園Le
a
f
口 Stem
5
0
0
P
i
g
.
の生長量に対する相対値で示した C
圏 R
o
o
t
3
1
) 0 メラストーマの生育は、
戸『
c
a処理に
.
.
.
Q
ミ
ム 4
0
0
a
左右されることはほとんどなく、Alの添
6
h300
加により促進された。オオムギは O
A
l
・
ω
1
.0Ca区でのみ良好に生育し、 O.1Caおよ
住
。
唱団
噂-
ー
'2
.
;
:
;
0
0
出
び O
.
5
Al処理によっていずれも同程度生
育が阻害された。
1
0
0
区でも形態的に目立つた症状はなかった
.0
Melastoma
00.H
d
メラストーマの地上部にはし、ずれの
同
。
@
品
の
.0eA
<
:
>
。
~
Ca ~ d~
明
・0 同
・0
Al ~
明
。
B
a
r
l
e
y
が、根部では、Al無添加区で細根が少な
かった CPig.3-2)0 また、 O.5Al処理によ
F
b
!
.
3・
1E町e
c
to
fA
l
-Cai
n
t
e
r
a
c
t
i
o
non
m
r
e
l
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i
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g
r
o
w
t
h
o
f
p
l
a
n
t
s
って、根は明瞭な白色を示した。オオム
.
5
Al処理により葉にクロロシスが生じ、特に下位葉で激しかった。Al
ギでは、 O
A
l
・ O.1Ca区のオオムギ、の根は新根が少なかった。
添加区および O
5
3・
第3
宣
言
強酸性土壌に適 J
Zした植物メラスト ーマ における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
M
c
l
a
s
t
οmam
alah
αt
h
r
i
c
u
m
u
l
f
i
a
H
'L V<lT. M
a
n
r
i
k
i
Hordewnν
O.
5m MA
I O.5mMAl
J
.O
m M01
(
J
.
()mMA
I O.OmMA
l
a O.lmMC
O.lmMc
a [.()mMc
礼
)
J
)
m
MAl (
O.5mMAl O.5mMA
).
()mMA
I
I (
J
.
()mMc
a O.lmMCa L¥)mMCa O.
lm MC(l
F
i
g.3
.
2 Phol
o
g
r
a
pho
fp
l
a
n
t
sa
f
t
e
rt
h
eA
landc
aIreatTnenls
メラスト ーマの比根長は
8
0
(
古 田)岡山 首
E=22 ロ己主切
a
。H
(
g
}吾同国£古Z-s
s
z
60
4
0
20
e
門
準区
O.
5Al処理によって標
CO
A
l.!.OCa区〕の約 2倍とな
り、全根長は約 6倍となった
CFig.
3
3
)。
列
。
Ca ~
@問。
。
円
加問
4
-
I
g
助 @戸
O
AI E
Ca:
!
理に関係なく
Ca 処
q
同
(~明
F
i
g
.
33E
f
f
e
c
to
fAICai
n
t
e
r
a
c
t
ionont
o
t
a
land
s
p
e
c
i
f
i
cr
o
o
tl
e
n
g
t
ho
fr
n
e
l田 toma
元素含手宇$
メラストーマのAl添加区のAl含有率は非常に高く、若葉でも約 8,
OOOmg
kg-、古葉では 10,
OOOmgk
g
.
'を超え、Al添加区のAl含有率に与える
1
α処理の影
響はほとんどなかった。オオムギのAl含有率は、若葉でAl添加により
前後に達し、
c
a処理の影響はなかった
500m
gkg"
'
CTab
l
e31
)
。
処理後の N、P、K 含有率は、両植物ともに
Ca処理の影響はそれほどなか
ったが、Al処理によ ってこれらの含有率は影響を受 けた。すなわち、 メラスト
54
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
ーマではAlの添加により、 N、P、K 含有率はいずれも上昇し、葉の N 含有率
、 P含有率では約 2倍
、 K含有率では約1.5倍となった。オオムギ、
では約1.5倍
ではこれらの含有率が、ほとんどの場合 M 添加により低下し、特に根の K含有
率が著しく低下した。根の P含有率はAl添加で上昇した。
c
a含有率は当然のこ
とながら、 O
.
l
C
a処理で低い含有率であった。メラストーマでは O
.
5
Al処理によ
り地上部で Ca含有率は上昇し、オオムギでは O
.
5
Al処理により根の Ca含有率
.
5
A
l
・O
.
l
C
a区で高く、他の
が著しく低下した。メラストーマの Mg含有率は、 O
処理区間での差はあまりなかった。オオムギの Mg含有率は、 O
.
5
Alおよび O
.
l
C
a
処理によって低下し、その効果は O
.
5
Al処理で大きかった。
,,,, ,
T
a
b
l
e3
・
1C
o
n
c
e
n
t
r
a
t
l
o
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6
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c
a亭宇,舎に欠除きせた状熊での牛育におよぽすAlの影響
盆膏
実験 1ではメラストーマの生育は c
a処理に関係なく、Alの添加によって生
育が促進されたが、実験 2では、
α の共存によって、Alの生育促進効果が顕著
に現れた (
F
i
g
.3・4
) 0 4週間自のメラストーマでは、対照区 (
O
Al・1.0Ca区
〉
.
5
Al・l.OCa区では著しい生育促進がみられたが、 O
.
5
A
l
・ OCa区では
と比べて O
生育促進の割合は非常に小さかった。 6週間自には O
.
5
A
l
・ OCa区の生育が全処
0
刈・ OCa区も含めて〉の中で最も劣った。
理区 (
5
5
凶
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ"における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
2
5
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.
5
A
1
・ OCa区では、若葉は展開
れなかったが、処理後 5週間目以降になると、 O
後著しく丸まり、黒色の斑点を呈し、場合によっては黄化し、最終的には落葉
A
1
・ OCa区では、葉が少し丸まる程度で、
し、また、根はサンゴ状になった。 O
O
.
5
A
1
・ OCa区と比べて症状は軽かった。オオムギでは、A1添加による症状は実
験 1と同じであったが、 α無添加区では実験 1ではみられなかった最上位葉〈未
展開葉〉のクロロシスが生じた。このクロロシスの発生以降、新しい葉が発生
A
1
・ OCa区では、
することはなかった。このような葉のクロロシスに加えて、 O
根は他の 3処理のものと比べもろく、ネクロシスを起こしていた。
元素含手主事
O
.
5
A
1
・ OCa区と比べて O
.
5
A1・1.0Ca区でAl含有率が低下することはほとん
どなく、むしろメラストーマでは O.5Al・ oCa区のほうがA1含有率が低~\傾向が
5
6
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマーにおける
アルミニウムとカルシウムの相互作用
あった C
T
a
b
l
e3・2
) 0 処理後 6週間のメラストーマの葉では、未展開な最も若い
y
o
u
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g
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s
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e
a
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)でも M 含有率は 7,
OOOmgk
g
-1に達し、最も古い葉 C
o
l
d
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s
tl
e
a
f
)
葉 C
との差も小さかった。
処理後の N、P、および K含有率に対する Ca処理の影響は実験 1と比べて
大きく、特にオオムギの
c
a無添加区の P、K 含有率は低い値であった。全部位
において、メラストーマの P含有率はA1添加区で高く、オオムギの K含有率は
A1添加区で、低かった。
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.
2 0
.
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.
9
α 添加区ではA1添加によづて α含有率は低下し、 α 無添加区
における Ca含有率は古葉を除いた他の部位でいず.れも非常に低い値で-あった 0
0 含有率が lmgg
・
1以下となった部位と、可視的な障害症状を示した部位とは一
A
1
・ OCa区のメラストーマの Mg含有率が高いこと
致していた。 Mg含有率は、 O
以外は、いずれの植物も実験 1と同じ傾向であった。
5
7
閏
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマーにおける
アルミニウムとカルシウムの相互作用
第 2節
根の機能および構造におけるアルミニウムとカルシウムの
相互作用
実験方法
背Eと必E
処理は溶存 M 濃度 0、0.5mMと c
a濃度 0.05、1.0mMを組み合わせた 4処
理 (
0
.
5
Al・1.0Ca区
、 0
.
5
A
l
・ 0.05Ca区
、 O
Al・1.0Ca区、および O
A
l
・ 0.05Ca区
〉
で行い、 3週間培養した。その他の条件は第 1節と同様である。
夜の沼控の消定
根の活性は1T
C (仕i
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)法 (
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仕oma
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1
9
8
7
) で測定した。 3週間処理した各植物の新根を先端から約 5cmのところで
切断し、脱塩水でよく洗浄した。それをさらに 1-2mmの長さに細断し、その
2
0
伽1
9を試験管に入れた。そこに1T
C溶液 (0.6%甘 C、0.06MNazHP04・KH
4
2P0
e
n2
0
) を 6mL加え、 1
5分間吸引浸潤させた。そ
緩衝液 (pH7.0) 、0.05%Twe
の後、 20時間、 300Cでインキュベートした後、根を取りだし、 6mLの 95%エタ
0
ノールで 80C、1
5分間抽出した。抽出液を氷中で冷却した後、泊、過し、 520nm
での吸光度を測定した。
夜の帯法
3週間処理した各植物の新根を採取し、剃刀で厚さ 100""200μmの横断切
片と縦断切片を作成した。横断切片は根端から 3mmと 5cmの 2カ所で作成した。
•
1
,
匂
0.2%トリパンブルーで 5分間染色した後、切片をスライドガラス上に置き、 30%
グリセロール溶液で封入し、顕微鏡(Car
lZ
e
i
s
s
) で観察した。観察は根の構造、
細胞の長さ、およびトリパンフ'ルーの細胞内への侵入度について行った。原形
質膜が正常に機能しているほどトリパンブルーの細胞内への侵入量は少ないの
5
8
-
第 3章 強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
で、細胞の吋a
b
出t
yの指標になる。
メラス介ーマの梗のググニン含査の i
J
t
1
定
メラストーマの根のリグニン含量をデタージェント法 (VanS
o
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s
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,1
9
6
3
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S
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i
n
a
n
oe
ta
l
.,1
9
9
1
) により測定した。デタージェント法によるリグ、ニンの単離
5伽 1
9の乾燥試料に 15mL
方法を以下に簡略化して示す。三角フラスコに入れた 1
の酸性デタージェント溶液を添加し、アルミホイルでふたをし、 1000C下で 1時
間分解した。酸性デタージェント溶液の組成は 2%印 刷 凶methylammonium
b
r
o
m
i
d
e(α'AB、タンパク分解のため〉、 0.5M~S04 からなる。分解後、分解液
をガラス漉紙 (G
A2
0
0、A
d
v
a
n
t
e
cToyo) を敷いたグーテルルツボを通して吸引
漉過し、漉紙上の残査を 80・900Cの十分量の熱水とアセトンで洗浄した。残査を
ルツボごと 800Cで一昼夜乾燥させた後、乾燥した残査の上に 72% の ~S04 を滴
下し、全体的にしめらせた。 1時間毎に 72%~S04 を補充しながら室温中で 3
時間放置した後、残査を 8
0・900Cの熱水で吸引洗浄した。残査をルツボごと 8
00
C
で一昼夜乾燥させた後、秤量した。秤量後、ルツボを 5000Cのマッフルで 3時間
i0
加熱、灰化し、 Si0
2量を求めた。分解後の残査重から S
2量を差し引いたもの
がリグニン含量である。なお、酸 性デタージェント溶液による分解後の乾燥重
a
と、 72%~S04 による分解後の乾燥重の差がセルロース含量である。
結果
盆背
処理後の相対乾物重を F
i
g
.3
5に示した。メラストーマではA1添加によっ
て生育が促進されたが、その度合いは 0
.
5
A1・1.0Ca区よりも 0
.
5
A
1
・ 0.05Ca区で
小さかった。A1無添加区における
α 処理の影響はほとんどなかった。オオムギ
の生育はA1添加によって大きく低下した。また、オオムギの 0
A
1
・ 0.05Ca区で
A1"1
.0Ca区よりも生育は低下したが、A1添加区では G 処
は臼欠乏によって 0
理の影響はあまりなかった。
5
9・
第 3章 強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
2
0
0
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5
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.
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a
t
m
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.
元素含予言事
メラストーマの各部位のAl含有率はAl添加によって大きく上昇し、第 1節
の実験同様、 C
a処理の影響は受けなかった。本実験では、メラストーマの葉の
M 含有率は古葉のほうが成葉および若葉より低かった C
T
a
b
l
e3・3
) 0 両植物と
もに葉の N および P含有率は生育とほぼ同様の傾向を示した。メラストーマの
各部位の K 含有率は処理の影響をそれほど大きく受けなかったが、オオムギ、で
は0
.
5
Al処理および 0
.
0
5
C
a処理によって根の K 含有率が著しく低下した。 Ca
含有率は第 1節の実験と同様に 0
.
0
5
C
a区で低かった。
,
♂ 、
6
0
圃
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ-における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
Table3-3 ConcentratlonsofAI,
N,
P,
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.
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酵素の活性を測ることにより、養分や水を吸収するのに必要なエネルギー供給
能力を推定するものである。処理後の根の活性は両植物ともに生育と全く同じ
傾向を示したが、変動割合はオオムギ、で大きかった C
F
i
g
.
3
6
)。
6
1
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第 3章 強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
1
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第 3章 強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ-における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
皮唐府胞の長さ
メラストーマ根の皮層細胞の長さは先端から 3mmの部分では処理聞に差は
全くなかったが、先端から 5cmの部分ではA1添加区のほうがA1無添加区と比
較して約 25%長く、
c
a処理の影響はほとんど無かった
C
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g
.
3
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)。オオムギ、の
A1添加区では、皮層細胞の長さは 0A1・1.0Ca区と比べて根端から 3mmの部分
では約 30%、5cmの部分では約 20%短く、
α 処理の影響はほとんど無かった。
オオムギの 0A
1
・ 0.05Ca区では、先端から 3mm、5cmいずれの点においても皮
層細胞の生長は悪く、特に先端から 3mmの部位では 0
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はない。メラストーマでは全ての処理で、細胞の形態に異常はなかったが、 0
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0.05Ca区のみ、全体的に染色が濃かった C
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) 0 オオムギでは α 処理に
関係なく、 M 添加によって皮層細胞が無くなり、細胞も全体的に濃く染色され
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) 0 また、 O
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・ O.05Ca区では、皮層細胞が喪失されるようなこと
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l
l
sshowsb
l
u
ec
o
l
o
rseemt
oh
a
v
esomed
i
s
o
d
e
ro
f
plasmamembrane.
・
O.
5Al
・
l
.OCa
5
AlO
.
0
5
C
a
O.
l
・
l
.OCa
OA
l
・O
.
0
5
C
a
OA
F
i
g
.
3
9
bP
e
r
m
e
a
b
i
l
i
t
yo
ft
r
y
p
a
nb
l
u
ei
n
t
oc
e
l
l
so
fr
o
o
t
si
nb
a
r
l
e
y
.
第 3章 強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ"における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
は無かったが、多くの細胞は染色され、核の染色も確認された。一方、 0
A
1
・
1
.0Ca
区では、核が染色されることはなく、細胞は健康な状態を保っていた。
メラス介ーマ梗のグクヒン含量
メラストーマ根のリグニン含量はA1添加区、特に 0
.
5
A1・1.0Ca区で少なく、
0
)0
生育とは反対の傾向を示した CFig.3・1
200
枝
川
口
一
一
一
日
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
↑
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
⋮
一
ω
agg ロ
(同・凶凶自)苫
150
100
回目白
50
(m
M)
eme--
0.同
=
・
同
AI
Ca
m・0 0
O
日g
.
3
1
0L
i
g
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t
e
n
tofmelastomagrowni
n
出eA
landCat
r
e
a
t
m
e
n
t
.
6
4
-
第 3主 強酸性土壌に適応した植物"メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
第 3節 考 察
一般に植物細胞中の α 含有率は比較的高いが、そのほとんどは細胞壁に結
2
7
a
+
濃度は 1
0
合、あるいはオルガネラ中に隔離されおり、細胞質内の遊離の C
C
l
a
r
k
s
o
n
,1
9
8
4
)0caは生体膜の構造と機能を維持し、
から 106 Mと非常に低い (
・
9
9
3
)0 また、液胞中には炭酸カ
細胞壁構造の保持に重要な元素である〈高橋, 1
ルシウムあるいはシュウ酸カルシウムの結晶として存在し、小胞体、ミトコン
2
a
+は非常に低濃度ではあるが、
ドリアなどにも存在する。細胞質内の遊離の C
セカンドメッセンジャーとして細胞の代謝に重要な役割を果たしている。一般
a吸収に対して括抗
に酸性土壌では塩基の溶脱した土壌が多く、さらにAlが C
e
g
t
e
l(
1
9
8
7
) は、このよ
阻害をすることは先に第 l章で述べたとおりである。 P
うな酸性土壌に生育し、Al集積性を持ち、Alにより生育が促進されるコメスス
キは培地の
c
aおよび Mgが低濃度の場合、これらの濃度が高い場合と比べてAl
による生育促進効果がはるかに大きいことを報告した。この報告は、酸性土壌
aあるいは Mgの何らかの効果を代替している
に適応した植物に対して、Alが c
ことを示唆するものである。
aを含まない培地でもAlが存在すると根
前章の実験で、メラストーマは C
の生育が促進されたため(第 2章一第 3節〉、メラストーマにおいて、根の細
aの代替をしている、ある
胞壁あるいは膜の構造と機能の保持においてAlが C
いは
c
a以上の効果をAlが発揮している可能性が予想された。本章の実験で、
メラストーマは、通常の作物では生育が著しく低下するような低濃度 (
0
.
1mM)
の培地 C
a濃度でも、Alが容在すると旺盛な生育を維持することができ (
F
i
g
.
3・1)、塩基が溶脱された酸性土壌での生育には非常に適していることが明らか
となった。しかしながら、 C
aに対するAlの代替性に関しては、低 Ca養分条件
a養分条件下よりも大き
下でのメラストーマにおけるAlの生育促進効果が高 C
F
i
g
.3
・1)、培地 C
a濃度がさらに下がるとAlの生育促進効果は
いことはなく (
6
5
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
小さくなり C
F
i
g
.
3
6
)、c
aを完全に培地から除去すると、地上部および根部と
もにA1による
c
a欠乏促進に起因する生育阻害が観察された
C
F
i
g
.3
4
) 0 この
結果から、メラストーマにおいてA1は臼の完全な代替はできず、むしろA1に
よる生育促進効果を十分に発揮するには Caがある程度必要であることが明ら
かとなった。
しかし、生育からだけでは根の細胞機能の面におけるAlと Ca処理の影響
を知ることはできな L、。そこで、まず、根細胞の膜機能に焦点を当て、トリパ
ンブルーの原形質膜透過性に与えるA1と Caの影響を調査したところ、メラス
A
l
・O
.
0
5
C
a区で他の処理よりもトリパンブツレーによる濃い染
トーマの根では、 O
F
i
g
.
3
9
a
) 0 メラストーマの場合、オオムギの O
A
l
・O
.
0
5
C
a区
色が観察された C
F
i
g
.
3
9
b
)、
のように核がトリパンブルーによって染色されているわけではなく C
根の細胞全体が染色されているため、トリバンプルーが膜を透過したのかどう
かは明らかではない。しかし、著しい根の生長阻害を受け、根の構造が破壊さ
.
5
Al区の根細胞が、全体的に濃くトリパンフ*ルーに染色されて
れたオオムギの O
F
i
g
.
3
9
b
)、トリパンブルーによって染色された細胞が何らかの
いたことから C
異常な状態にある可能性は高い。この染色が細胞内へのトリパンフールーの侵入
A
l
・O
.
0
5
C
a区以外ではこの現象
を示しているのなら、メラストーマにおいて、 O
.
5
Al処理によって、膜が正常に維
が観察されなかったため、1.0Ca処理および O
持されたと考えることができる。この結果から、メラストーマの根細胞の膜の
機能保持に対してA1は Caと類似した効果を持つ可能性があり、このことは膜
を介した養分吸収に対しても関わっていると思われる。
C 法により根の活性の測定した結果、メラストーマの根の活性は
また、'IT
O
A1・1.0Ca区と比較して O
A
1
・O
.
0
5Ca区で大差なく、 O
.
5
A
l
・O
.
0
5
C
a区で約1.3
倍
、 O
.
5
A1・1.0Ca区で約1.5倍にそれぞれ上昇した C
F
i
g
.3・6
) 。今回、根の活
性測定に用いた廿C法では、呼吸系と直接関連のあるコハク酸脱水素酵素の活
性を測定し、根の養分吸収に必要なエネルギーの供給能を調べたことになる。
y
t
o
c
h
r
o
m
e
一般に、通常の作物では、A1は主にミトコンドリア電子伝達における c
6
6
-
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
pathwayを阻害し C
d
eL
imaandCopeland,
1
9
9
4
) 、それによって引き起こされる
K
e
l
t
j
e
n
s,
1
9
8
8
)0 メラス
呼吸の低下が養分吸収阻害に関わると考えられている C
トーマにおいて、その呼吸能に基づいた根の活性がAlによって上昇することは、
根の N、P、K 等の養分の能動的吸収がAlにより高まる原因であることを示唆
T
a
b
l
e
s3・1
,3-2,3・3) 0 実際に、前章ではメラストーマの能動的 P吸収能
する C
がAlによって大きく上昇することが確認されている CFig.2・7) 0 処理後のメラ
ストーマの乾物重 CFig.3・5) と根の活性 CFig.3・ 6) の聞には強~)相同性がある
ことから、根の活性の上昇によって引き起こされた養分吸収能の上昇が、Alに
よる生育促進の主因であると考えられる。さらにメラストーマでは、この養分
吸収の促進に加えて、吸収されたAlが代謝に対して有益な効果をおよぼすこと
も示唆されている(第 2章一第 3節〉。
メラストーマの根の伸長がAlによって促進されることはすでに明らかにし
たが、根の細胞の生長に対しても M は同様の効果を持つことが本章の実験で明
らかになづた。根の皮層細胞の長さは、根端から 3mmの部位ではAl処理問に
F
i
g
.
差はないが、根端から 5cmの部位では、Al添加したほうが約 25%長かった C
3・8
)口
一般に、細胞伸長を阻害する要因のーっとして、病原、外傷、あるいはAl
ストレスによって引き起こされるリグニン沈積等による細胞壁の強化が報告さ
ta
l
.,
1
9
9
8
;S
a
s
a
k
ie
ta
l
.,
1
9
9
6
) 0 そこで、メラストーマの根の
れている CHamele
リグニン含量を測定したところ、Al添加区と比較してAl無添加区で高い値を示
F
i
g
.3
1
0
) 0 根におけるリグニンは、主に成熟した細胞壁に蓄積するため、
した C
根端から 5cmの部位におけるリグニン集積量の増加が、この部位の細胞伸長阻
害に関係していると予想される。先に述べたように、細胞壁におけるリグニン
沈積量の増加はAlストレスを含めた各種ストレスによって引き起こされるが、
メラストーマの場合はAl欠乏時に根の細胞がストレスを受け、リグニン沈積量
が増加するものと思われる。このリグニン沈積量の増加はAl無添加時の根の伸
F
i
g
.3・3
)
;、根の養分吸収能を低下させる原
長不良や細根の減少を引き起こし C
6
7
・
第 3章強酸性土壌に適応した植物・メラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
因になると理解される。また、メラストーマの根がA1無添加時に褐色を呈する
ことにも C
F
i
g
s
.3
2
,3・7
a
) 、このリグニン集積量の増加が関わっているかも知
れない。
通常の植物ではA1は c
a吸収を原形質膜上で桔抗的に阻害するが CDigne
ta
,
.
l
1
9
9
3
;Huange
ta
,
.
l1
9
9
2
a
b
;P
i
五e
r
o
sa
n
dT
e
s
t
e
r
,1
9
9
3
;R
e
n
g
e
la
n
dE
l
l
i
o
t
t
,1
9
9
2
)、A1集
積植物であるメラストーマのA1吸収は Caによって阻害されることはなかった
C
T
a
b
l
e
s3
1,
3
2
,
3
・
3
) 0 このことはメラストーマのA1吸収が独自の機構により
なされている可能性を示唆する白メラストーマの葉のA1含有率は古葉と若葉の
差が小さく、未展開の最も若い葉でも 7,
0
0
0mgk
g
-1を超えた C
T
a
b
l
e3・2
) 0 一方、
メラストーマと同様に、A1により生育促進を受けるA1集積植物としてよく知ら
0,
000mgkg
・
1に達
れるチャを圃場で栽培したときの葉のA1含有率は、古葉では 3
0
0mg k
g
・
1程度にしかならないことが報告されている
するが、若葉では 6
C
Ma
t
s
u
m
o
t
oe
ta
l
.,
1
9
7
6
b
) 0 彼らはA1がチャの根の伸長において何らかの生理
的作用を果たした後、老廃物として徐々に葉に集積されるのではないかと推定
している。しかし、メラストーマ体内でのA1は、チャと比べてその移行速度が
非常に速く、彼らが述べるような単なる老廃物として葉に蓄積されているとは
考えにくく、地上部においても何らかの代謝系に関与していると推定される。
メラストーマにおけるA1吸収機構と体内に取り込まれたA1に関する考察は第
5章で詳しく行う。
6
8
-
第 3章 強酸性土壌に適応した植物ーメラストーマ・における
アルミニウムとカルシウムの相互作用
第 4節 要 約
1
) 膜機能が正常に働いている細胞はトリパンブルーを細胞内に侵入させない。
低 Ca濃度下でA1を添加することによりメラストーマ根細胞のトリパンブルー
排除能が改善されたことから、A1はメラストーマの根細胞の膜機能の保持に対
して、
α と類似した効果を持つと考えられた。
2
) A1はメラストーマの根の活性(廿C 法により測定〉を上昇させた。この活
性の上昇はA1による生育促進の結果と同じ傾向であったため、A1がメラストー
マの根の能動的な養分吸収を上昇させ、生育を促進させることが裏付けられた。
3
) A1不在下で生育したメラストーマの根のリグニン含有率はA1存在下で生育
した根より高く、このことは根の細胞伸長阻害の原因となり、結果的には細根
減少等の形態的な生育不良を引き起こすと予想された 0
4
) 通常の植物では Ca吸収はA1によって措抗的に阻害されるが、A1集積植物
aは全く影響せず、独自のA1吸収機構
であるメラストーマのA1吸収に対して c
が存在している可能性が示唆された。また、若葉のA1含有率は成葉と大差なく、
ta
l
.,
他のA1集積植物であるチャよりはるかに高いことから (Matsumotoe
1976b) 、メラストーマの体内でのA1移行速度は相当速いと考えられた。
6
9
・
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
第 4章強酸性土壌に適応した植物におけるアルミ
ニウムと窒素源の相互作用
強酸性土壌では硝酸化成作用が抑制されるため、アンモニウム態窒素
9
7
8
;Foy
,1
9
8
8
;P
i
l
b
e
a
ma
n
dK
i
r
k
b
y
,
CNH
N
)が主な窒素源となる C
F
o
ye
ta
1
.
, 1
4
1
9
9
2
)。このため、これまで述べてきたA1過剰に対する適応能力とともに NH
・
N
4
を有効利用する能力も強酸性土壌で旺盛な生育を維持するには重要である。多
・ )を積極的に吸収し、硝酸態窒素が窒素源であ
くの植物種は硝酸態窒素 CN0
3N
るほうが生育が良好である(但野と田中, 1
9
7
6
;森次ら, 1
9
8
0
;P
i
l
b
e
a
ma
n
dK
i
r
kby
,
1
9
9
2
)0 しかしながら、異なる窒素源の吸収は培地の pH変化に大きく影響する
ため、窒素源そのものの噌好│生だけではなく、窒素吸収に関わる培地の pH変化
9
8
0
;S
c
h
u
b
e
r
ta
n
d Yan;~
が生育に与える影響も考慮する必要がある(森次ら, 1
1
9
9
7
) 0 N0
N の吸収においては、 H+が細胞内に共輸送されるため、根圏のア
3・
ルカリ化を生ずる。一方、 NH4+吸収は原形質膜の脱分極を引き起こすため、 H+
の放出量が増加し、根圏の酸性化を引き起こす C
S
c
h
u
b
e
r
ta
n
dYan
,1
9
9
7
)0 第 1
章一第 2節で述べたように、酸性土壌におけるA1は pHの上昇によって沈殿し、
無毒となり、逆に pHが低下するとA1が溶解するため、窒素源の晴好性はA1耐
性とも大きく関わる可能性がある。そこで、本章では強酸性土壌に適応した植
物の異なる窒素源に対する生育反応および根圏の pH変化能を調査し、強酸性土
壌への適応性との関連を解析した。
7
0
圃
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
第 1節
異なる窒素源とアルミニウムが生育と養分吸収に与える
影響
実験方法
青草
熱帯に生育する木本植物種であるメラストーマ、 A.m
a
n
g
i
u
m、メラルーカ、
a
r
.M
a
n
r
i
l
d
) を第 2章一第 1節と同様に
およびA1感受性作物であるオオムギ(v
育苗した。
処理
J
前培養後、約 10cmの高さの幼植物体をメラストーマとメラルーカは 2個体、
A
.m
angiumは 4個体、オオムギは 6個体、処理培養液を含む 3Lポットにそれぞ
れ移植した。処理は O
.
5
m MA
1.
2m
M NH4区 C+
Al
+NH
〉、 0.5mMA
1
・ 2mMN03
4区
Al+N03区〉、白nMA
1
・ 2mMNH4区 (-Al
+NH
2m M
区 C+
4区〉、および OmMA1.
N0
-Al
+N0
1
、 NH4、および N03 はそれぞれ A
α 3、
1
3区 C
3区〉の 4区を設定した oA
NH4C
l
、および NaN
03として添加した。根が引き起こす根圏の pH変化を直接的
にA1耐性に影響させるため、培養液の pHは処理開始時に 4.00に NaOHあるい
は HClで合わせた後は 1週間の処理の問、調節しなかった。処理培養液中の養
T
a
b
l
e2
・2
;P=0.1mM)。蒸散による液量の減
分は N 以外は標準培養液に従った C
少を防ぐため、毎日脱塩水を培養液に補給した。実験は栽培、分析ともに 3反
復で行った。
#養液の分!
J
f
1週間の処理後、培養液中の pH、有機酸濃度、全 P濃度、モノマー態A1
濃度、および全A1濃度を調査した。植物体を植えていない培養液の pHは一週
間、温室において変化することがなかったので、植物による培養液の H+濃度の
変化は、 pH メーターで測定した値から計算した。培養液を鴻紙 CNo. 5C,
7
1
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
ADVAN
百 C.
TOYO
,Japan) で漉過後、有機酸濃度はキャピラリー電気泳動、法
(
α
l
a
n
t
a4000CE
,W
a
t
e
r
s
) で、全 P濃度はパナドモリブデン酸イエロ一法で、モ
ノマー態A1濃度はピロカテコーノレバイオレット (PCV) 法 (Kervene
ta
l
.,1
9
8
9
)
で、全可溶性Al濃度は原子吸光光度法でそれぞれ測定した。モノマー態Al濃度
の測定は、各サンプル中の全A1濃度が 10μMになるように希釈した後、行っ
1M
α
A
P
A
C
た。キャピラリー電気泳動法の測定条件は以下の通りである;電解液 :
OFMA
ni
on-BT
、100m MNazB407、キャピラリー
Fuseds
出回 (50μmX6
0cm)、
検出:185nm。
桓物件の分:
f
f
f
50
・
150mgのサンプルを H2
S04
・
H
z02により湿式灰化し、 25mLに定容した(水
野と南, 1980) 0 各元素の分析法は第 2章一第 l節に準ずる。
t
f
f
BとAl吸収との席係
メラス介ーマ視の pH変 {
メラストーマ根の pH変化部位を調査するため、水ごけ上で培養したメラス
トーマの幼植物〈地上部の高さ約 3cm)を 0
.
0
5(
w
/
v
)% BCG(bromocresolg
r
e
e
n
)
を含む 1%(w
/v)寒天培地に移植した。寒天培地には 0
.
5
m MNH4(
(
N
H
4
)
2
S
0
4
)
)
を含む処理区 (+NH4区〉と含まない処理区 (-NH
4区〉を設定した。移植した
植物体を暗所、 250Cで 24時間培養した。
次に、メラストーマのA1吸収部位を調査するため、A1を含まない標準培養
液 (
T
a
b
l
e2・2
) で生育させた植物体の新根を、先端から約 6cmのところで切断
S0
C
1
(NH
)
2
4
)
)および O.lmMCa
C
l
zを含む 1%(
w
/
v
)
した。処理のための塩(A1
3,
4
寒天培地に切断根を包埋した。処理は Om MA
1
・0
.
3
m MNH4区 (-A1
+NH
区
)
、
4
2mMA
l
・ OmMNH
区)、および 2mMA
l
・ 0.3mMN H
A
1
+NH
+
A
1-NH
4区 (
4
4区 C+
4
区〉の 3区である。それぞれの培地に包埋した根を暗所、 250Cで 24時間培養し
w
/
v
)PCVを添加し、 PCVを寒天中に浸透させるた
た。培養後、寒天に 0.035%(
め 80Cで 5分間加熱した。
0
7
2
圃
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
結果
盆声デ
処理期間の生長量を-Al
+N0
i
g
.4・1に示した。
3区に対する相対値として F
熱帯の強酸性土壌に適応した植物、特にメラストーマで・+Al処理および+NH
4処
理によって生育は促進された。対照的に、オオムギ、の生育は -Al
+N0
3区で最も
良好であり、 +Al処理および+NH
4処理の両処理によって生育は低下した。熱帯
の 3種における +NH
4処理の生育促進効果は+Al区で-Al区より顕著であった。
白川
R
ZAM
白山
300
Jum ぱ
s
L
回口圏
400
、
'
a
。
も.
.
.
~
民却O
ω
~
z
何
ω
凶 100
回・耐
。 守 町 守 町
屋~~~
守 町 寸 問
~~~~
Z
E
5
58
8
E
S
習を司司
建1
r
o
司
、1 M
羽
毛 43344 習を寄司
Melastoma A
.mangium M
e
l
a
l
e
u
c
a
B
a
r
l
e
y
F
i
g
.
4・1R
e
l
a
t
i
v
egrowtho
fp
l
a
n
t
sgrowni
nAIandN
s
o
u
r
c
et
r
e
a
t
m
e
n
t
.
元素合手字率
・1
)。メ
メラストーマの葉は+Al区で 3mgピ以上のAlを集積した C
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ラストーマの-Al区の葉に集積した少量のAlは前培養中に集積したものと思わ
Al
+N0
れる。全ての植物で根のAl含有率は+Al
+NH
4区よりも +
3区で高かったが、
葉のAl含有率に影響はなかった。
3・
ー7
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第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
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の葉の養分含有率を調査した (
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) 。両窒素源区において、Al処理は 3
種の熱帯植物の葉の N 含有率にほとんど影響しなかった。一方オオムギでは、
区
で
、+Al処理によって著しく葉の N 含有率が低下した。窒素源の影響につ
+N0
3
いては、 3種の熱帯植物では両Al処理ともに +NH
4区で +N0
3区より N 含有率が
高かった。オオムギは、 Al欠除区では+N0
3区で NH
4区より棄の N 含有率は高
く、逆に Al添加区では+NH4区で+N03区より高かった。
葉の P 含有率はメラストーマでは処理問で-ほとんど差はなかったが、 A
.
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mとメラルーカでは+Al+N03処理によって有意に低下した。オオムギの葉
の P含有率は N含有率と同様の傾向であった。
メラストーマの葉のカチオン (K、Mg、およびCa)含有率はあまり処理の
影響は受けなかった。 A
. mangium とメラルーカの葉のカチオン含有率はA
l
+N0
a含有率が高かったが、その
3区の K 含有率が他の処理と比べて低く、 C
他では処理の影響は小さかったロオオムギの葉のカチオン含有率はAl添加およ
び NH
4添加によって低下した。
7
4
・
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
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+
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に示した。Alを含む溶液は緩衝能を持つのでこの H
+
放出量の値は
正確なものではないが、傾向を読みとることは可能である。メラストーマでは、
、 +
培養液の pHは+Al
A
l
Al
+NH
+N0
+NH
H
+
4区
3区、および 4 区で低下した (
まpHの変化はなかっ
濃度は上昇した) 0 一方、メラストーマの-Al
+N0
3区で1
たo A
.mangium、メラルーカ、およびオオムギ、では培養液の pHは+NH
4区で低
下し、 +N0
3区で上昇する傾向であった。
7
5
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第 4章 強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
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た CFig.4-3) 0 窒素源処理の影響
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PCV法による分析結果から、 A
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m以外では、培養液中に存在する M
のほとんどはモノマー態 CPCVと速やかに反応する形態〉であった CFig.4-4)。
αn
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mではモノマー態A1の比率は+Al+NH4区で低く、このことは
しかし、 A.m
培養液中に Alキレート物質が存在することを示唆するものである。キャピラリ
一電気泳動による分析では有機酸と思われるピークは確認されなかったので、
この+Al+NH4区におけるキレート物質は有機酸以外の物質であると推察される。
7
6
-
第 4章 強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
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μ Mであり、 pHの影響はなかった(データは示していなしゅ
o +Al区ではリン
酸アルミニウム沈殿が生成するため培養液中の溶存 P濃度は-Al処理よりも低
かったが、培養液の pHが低下するとリン酸アルミニウム沈殿が溶解し、溶存 P
濃度は上昇した CFig.4・5b) 0 メラストーマでは処理に関係なく培養液の溶存 P
濃度が低かったが、 これは個体が大きく、処理期間中にほぼ全ての P を吸収し
尽くしたためと考えられる。
7
7
・
強酸性土壇に適応した植物における
第 4掌
アルミニウムと窒素醸の相互作用
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u
b
J
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a
) ands
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l
u
b
l
eP (
F
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g
.4
.
5 R
c
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c
e
n
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o
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et
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l
y
.
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e
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.
5m Mand0
.
1m
メラスト ーマ夜の pH変化郵位と A1i
!
&
J
f
XO
f
J
位
NH
,吸収による根闘の pH低下とAl吸収の関係を調査するためにAl集積棟
物であるメラスト ーマを供試した。 BCGは pHが低下するにつれて、青→緑→
黄と色が変化し、黄色い色は pH4以下を示す。メラスト ーマ根は NH,共存区に
おいて根の全ての部位で pHを低下させたが、 NH4欠除区では根圏 pHに変化は
無かった C
F
i
g
.
46
)。
a
γ可
b
開
fpHi
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h
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fmelastomas
t
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4
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6 Changeo
I
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a
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c
r
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a
s
eofpH.
byBCG.Theye
,
b
:+NH4.
a
:-NH4
.
78
.
第 4草 強 酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒索開の相互作用
PCVはAlイオンとキレートを作ると青色を示すが、 M の存在しない
A
l+NH
,区では、寒天は黄色を示した CFig.47
a
) 。今回の実験における寒天の
pHは約 6であり、+Al区ではほとんどの Alが沈殿しているため、充分なキレ
トの形成ができず、寒天の色は青色の前の段階である茶褐色にしかならなかっ
た C
F
i
g
.47b,
c
) 0 +Al-NH
,区では、根の周りも一様に茶褐色を示したのに対
し CFi
g.4
ー7
b
)、+Al
+NH
4区では、根の周 り、特に根端から 2cmまでの部分が
黄色く染色された C
F
i
g.47
c
)。
a
c
b
←T
i
p
2.0αn
F
i
g.
4
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t
a
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dbyPCV.
A1+NH4,
b
:+
A
1
-NH
,
4c
:+
A1
+NH4.Tbey
e
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l
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r
a
:showst
h
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b
s
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c
eo
fA
I
.
79
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
第 2節
NH
N0
変化能
3を窒素源として与えた場合の根圏 pH
4
実験方法
育彦
第 2章一第 1節でAl耐性を調査した各種植物のうち、メラストーマ、メラ
.mangium、S
.
g
u
i
a
n
e
n
s
i
s、Lbarba
t
U
m、ルジグラス、オオイタドリ、ソ
ルーカ、 A
バ、イネ、およびオオムギ(
v
a
r
.M組 成i
)を第 2章一第 1節と同様に育苦し、実験
に供試した。
夜 EのpH変 f
tの1
J
!
!
f
定
標準培養液 C
T
a
b
l
e2
2、P=10mgLりを入れた 56L培養槽に移植し、 2週間
の前培養後、実験を開始した。地上部の高さが約 10cmになった植物体を十分に
1
0mL加えた 100
mL容試験管にスポンジ
通気した標準培養液 CP=10mge
) を 8
で 1個体ずつ固定した。開始時に培養液の pHを NaOHと H2S04‘
.
0に合わせ、
で4
その後は pHの調節は行わなかった。培地 pHを経時的に 36時間測定した。実
験は温室で 2 反復で行い、培養液の温度は 230C~こ保った。
結果
培地の pHの変動は植物種間で大きな差があった CFig.4-8)。根圏の pHは
A.mangium、1
.b
a
r
b
a
加 m、オオイタドリ、およびオオムギでは時間の経過に比例
.
して上昇し、特に A.mangiumで顕著であった。 S
.g
u
i
a
n
e
n
s
i
s、ルジグラス、イネ、
刊
およびソパでは根圏の pHはほぼ一定に保たれた。一方、メラストーマとメラル
ーカでは根圏の pHは時間の経過に比例して低下した。各種植物のAl排除能と
C
T
a
b
l
e2
3
) と根圏の pH変化能の聞に有意な関係はなかった。
8
0
・
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
.~
1
6-
ー-0--
M
e
l
a
s
t
o
m
a
一一面一-
M
e
l
a
l
e
u
c
a
一一合一-
A
.
.mangium
国
ノ
//
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/〆〆{
ま屯lん~開町、4
一 2
/t===Zゴ
一
F
戸
-γ
s
.guianensis
I
.barbatum
怠
R
u
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r
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マ
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x
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B
u
c
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h
e
a
t
一一亡ト-
B
a
r
l
e
y
3
2
0
1
0
20
30
4
0
Time(
h
o
u
r
)
F
i
g.4・8 Root-inducedpHchangei
nmedium.Dataa
r
emeamso
ftwor
e
p
l
i
c
a
t
i
o
n
s
.
8
1・
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
第 3節 考 察
第 1節の実験では熱帯の強酸性土壌に生育する 3 種〈メラストーマ、 A
.
m
αn
g
i
u
m、メラルーカ〉、特にメラストーマの生育はこれまでの実験と同様にAl
添加により促進され、また、 N0
NH4添加区で生育は郎子であった
3添加区より
C
F
i
g
.4
1
) 0 一方、オオムギの生育はAl添加によって低下し、 NH
4添加区より
N0
F
i
g
.4
1
) 0 オオムギの場合、 NH
3添加区で良好であった C
4添加区で生育が
不良であったのは、 NH4吸収が引き起こす根圏の pH低下も一因であると思われ
るC
F
i
g
s
.2
3,
4
2
a
)。対照的に熱帯の 3種は NH
pH
4吸収による根圏の pH低下 C
F
i
g
.4
2
a
) 、N H
3
.
0以下〉にもかかわらず C
4添加によって生育は促進された。
pH低下自体はこれらの種の生育促進の原因ではないので C
F
i
g
.
2
3
)、NH
4自身
によってこれらの種の生育が促進されると結論づけられる。熱帯の 3種の葉の
添加区で、高かったことは C
T
a
b
l
e4・2
) 、N 吸収量の増加が N H
N 含有率が NH
4
4
添加による生育促進の主因であることを示唆する。
一般に、強酸性土壌は溶存 Al濃度が高く、有効態窒素の主体が NH4である
ta
l
.,1
9
7
8
;Foy
,1988;P1
i
beama
n
dK
i
r
k
b
y,1
9
9
2
) 、このような土壌に
ため CFoye
生育する種が、Alと N H
4の存在下で生育が良好で・あるということは非常に有利
な特性である。 Al耐性の強いシダレカンパ、ヨーロッパカラマツ、ヨーロッパ
アカマツ、アメリカトガサワラ、およびコナうといった木本種も好 N H
4性を持
1
t
j
e
n
sa
n
dvanLoe
n
e
n
,1989) 。また、 N H4吸収は他
つことが報告されている CKe
のカチオン吸収を阻害する傾向があると報告されているように C
van Beusichem
e
ta
,
.
11988;P
i
l
beama
n
dK
i
r
k
b
y,
1
9
9
2
)、本実験でもオオムギの葉のカチオン含有
率は NH4添加により低下したが、熱帯の 3種では逆に上昇している場合があり
C
T
a
b
l
e4・2
) 、このことも強酸性土壌での生育に有利となるであろう o
窒素源の噌女子性は根圏の pH変化に大きく影響するが、根圏の pH変化能は
植物のAl耐性を決める上で重要な因子の一つである。 pHの上昇は沈殿により
8
2
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
A1毒性を低下させ、逆に pHの低下はA1の溶解度を上昇させ、その結果A1毒性
を上昇させるからである。Ar
a
b
i
d
o
p
s
i
sの変異株である alr-104は、根端の周囲の
pHを 4
.4から 4
.
5に 0
.
1上昇させるだけで、 20μMA1存在下での根の生長量が、
pH変化能を持たない野性株と比較して 3倍以上増加することが報告されている
(
D
e
g
e
n
h
a
r
d
te
ta
1
.
, 1
9
9
8
) 強酸性土壌に適応した植物は、その多くが非常に強
0
いA1耐性を獲得しているが〈第 2章〉、これまで、根圏の pH変化能と酸性土
壌に適応した植物のAl耐性との関係を調査した報告は非常に少ない。 C
u
e
n
c
ae
t
a
1
.(
1
9
9
0
) は、熱帯の酸性土壌に生育する非A1集積植物である E
r
y
t
h
r
o
x
yl
o
n
i
c
h
e
巾 g
r
a
n
d
お
, よりも O.lmM
A1存在下におけ
a
m
a
z
o
n
i
c
u
mはA1集積植物である R
る根圏の pH上昇能が高いことを示し、Al排除能と根圏の pH上昇能の聞に正の
相関があることを推定した。しかし、本章の第 2節で窒素源として硝酸アンモ
ニウム (NH
N0
H変化能を 1
0種のAl耐性を
4
3) を含む標準培養液中での根圏 p
異にする各種植物について調査したところ、これらの植物の pH変化能と A
必l排
Tめ
a
b
l
e2
除能との間に一貫した関係はみられなかつた〈け
回.久.
験
で
で
、A
.m
a
n
g
i
白
umは NH
凡4を窒素源としたほうが生育が若干良好でで、あつたが〈ω
F
i
註
g
.
4
牛1
ο〉、両方の窒素源が等モル含まれる場合は根圏の pHを上昇させた C
F
i
g
.
4
・8
)
0
この pH上昇は N0
3吸収のほうが NH
4吸収よりも優勢であることを示唆する。
植物における窒素の同化は NH
4によってなされるが、体内での NH
4の過剰集積
は植物にとって有害であるため〈高橋,
1
9
9
3
)、A.m
αn
g
i
u
mは両窒素源が十分量
存在する場合は、過剰に集積しても害の少ない N0
3 の吸収量を増加させている
と推察される。また、 A
.m
a
n
g
i
u
mはA1による生育促進は受けるものの、その濃
度が過剰になると生育低下を示すため C
F
i
g
.
2
・1
)、強酸性土壌において根圏の
pHを上昇させることは、過剰のA1を減少させることに貢献するであろう。根
圏の pHを上昇させた他の種についても、オオイタドリを除いてAl耐性がそれ
ほど強くなく、 pH上昇による同様の効果が予想できる C
F
i
g
.2
1,
4
・
8
)。
一方、Alによる生育促進の割合が最も大きかったメラストーマとそれに次
ぐメラルーカは、硝酸アンモニウム存在下でも共通して著しい pH低下能を示し、
8
3
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
好 N H4性が非常に強いことが示された。 N H4吸収が引き起こす根圏の pH低下は
培地中の有効態 P とAlの濃度を上昇させる CFig.4-5)。メラストーマとメラル
ーカにとって、培地の有効態 pとAlの増加は、両方とも生育に対してプラスに
働く要因となる。これらの種で怯+Al区のほうが-Al区よりも N H
4添加による
生育促進効果が大きかったという結果からもそのことは裏付けられる C
F
i
g
. 4・
1
) 0 メラルーカは実際に生育している強酸性土壌下でも葉のAl含有率は極め
て低く、Al排除能が強 L、
が C
Osa
k
ie
ta
1
.
, 1998) 、本実験の結果から、メラルー
カのAl排除には根圏 pHの上昇は関わっていないと考えられる。
+NH
F
i
g
.4
2
) 、この pH低下は培地の
4処理は培地の pH低下をもたらし C
5
a
)、植物体の根のAl含有率は全
溶存Al濃度の上昇を引き起こしたが CFig.4・
区で、高かった C
T
a
b
l
e4・1)。根のAl含有率の違いは地上部のAl
ての種で+N0
3
含有率にはほとんど影響していないため、 +N03区の根における Al含有率の上昇
は主に細胞外で起こったものと推定される。根の M 含有率が+N03処理のほうが
高かった第一の理由として N H
4の存在により低下した培地の pHが根に付着し
たAlを溶解させたことが考えられる。この他にも根のカチオン交換基を N H
4
または H+が交換することが若干影響しているかも知れない。
メラストーマはAl集積植物であり、本実験でも葉に 3mgg
・
1以上のAlを集
T
a
b
l
e4
-1
) 0 メラストーマは土壌 pHが高く、交換態Alの量が非常に
積した C
O
s
a
k
ie
ta
l
.,
低い場合でも、葉に多量のAlを集積することが明らかにされている C
1998) 0 このことはメラストーマが根圏の難溶性Alを可溶化していることを意
味する。 N H
4共存下における根圏の pH低下が、この不溶性Alの可溶化とその
吸収に貢献するかどうかを切断根を用いた実験で調査したところ、 N H4共容下
F
i
g
..
4
・
7
c
)。
で切断根の周り全体、特に根端において Alの吸収が認められた C
F
i
g
. 4・
6
) 、Al
寒天培地の pHは約 6と高いため、根が根圏の pHを低下させ C
を可溶化し、溶出したAlを吸収したと予想される。実際の土壌でもこのような
現象が起こっていると考えられ、難溶性Alの可溶化時には、リン酸の放出も伴
われる可能性があり、このこともメラストーマの生育とってプラスに働くであ
8
4
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
ろう。なお、メラストーマは根圏に有意な量の有機酸を放出することはなかっ
たため、根圏の pH低下、あるいはAlの体内への取り込みの過程に有機酸は関
わっていないものと考えられる。
Alを含む溶液は pH緩衝能を持つにもかかわらず、メラストーマの根乾物重
当たりの培養液の H+
濃度上昇 CpH変化から算出〉はーAl
+NH
+NH
A
l
4区より +
4
区で大きかった C
P
i
g
.4
2
b
) 0 また、メラストーマの培養液の pHは-Al
+N0
3
区で、は処理期間の変動はなかったが、十A
+N0
P
i
g
.
4
2
a
)。
l
3区では低下を示した C
これらの結果はメラストーマのAl吸収に H+の放出が伴われていることを示す。
この H+の放出とAl吸収の関係については第 5章で詳しく解析する。
第 1節で詳しく述べたように、根圏への有機酸の放出能は、植物のAl耐性
を決める大きな要因のーっと考えられている 0' これは有機酸がAlとキレートを
形成することにより、Alの毒性が軽減されるためと考えられている。全ての有
機酸がAl毒性を軽減する能力を持つわけではなく、Alと 5員環、あるいは 6員
環キレート構造を取れるものが候補に上げられ、キレートの安定度が高いほど
Alの毒性は軽減される CHuee
ta
l
.,
1
9
8
6
;V
a
n
c
ee
ta
l
.,
1
9
9
6
) 0 植物体内に一般的
に存在する有機酸の中で最もAl毒性を軽減する能力が高いと考えられているの
がクエン酸である。本実験において、メラルーカは根圏に多量のクエン酸を放
出し、その放出量は+Al処理で増加を示した C
P
i
g
.4
・3
) 0 単位根重当たりのク
エン酸放出量は、これまで報告されていた G
4
s
s
おお'
r
aC
陥 e
ta
,
.
11
9
9
7
a
b
)やサヤ
インゲンの M 耐性品種 C
Mi
y
a
s
a
k
ae
ta
l
.,1
9
91)よりも多い。このクエン酸の放
T
a
b
l
e4
・3
)、
出は、培養液中のモノマー態Alの量を低下させることはなかったが C
根のアポプラストで濃縮されたクエン酸がメラルーカ根のAl排除に寄与してい
る可能性はある。
A.mangiumもAl処理により根からクエン酸を放出することが報告されてい
るが C
Osawae
ta
,
.
11
9
9
7
)、本実験では A
.mangiumの処理後の培養液中にクエン
酸を検出することはできなかった。この差は実験条件の違い、つまり、彼らの
0日間という長期の処理期間であった
実験は 5rnMという高濃度のAl処理と、 3
8
5
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
ことによるのかも知れない。クエン酸の放出は認められなかったが、+A1
+NH
4
処理の培養液中の可溶性 A1に占めるモノマー態A1の比率は他の種あるいは処
理と比較して有意に低く C
F
i
g
.
4
4
) 、さらに、+Al
+NH
.m
a
n
g
i
u
m
4区における A
の根のA1含有率は他の種と比較して明らかに低かった。これらのことは A
.
m
a
n
g
i
u
mの+Al
+NH
4区の培養液中に何らかの A1キレート物質が存在することを
示唆する。+Al
+NH
4区の培養液を分析したキャピラリー電気泳動のチャートに
は一般的な有機酸のピークは認められなかったことから、このキレート物質は
有機酸以外の物質であると推定される o また、この培養液中のタンパクおよび
齢、割合は変わらなかった
多糖をエタノールで沈殿させても、モノマー態 A1のf
ため、A1キレート物質はタンパクや多糖ではないと考えられる。+A1
+NH
4区の
培養液中の Al濃度は+Al
+N0
0倍高いため、このキレート物質の放出
3区より約 1
はA1と NH4の共存によって誘導されるというよりも、過剰の A1によって誘導
されると考えたほうが妥当であろう o
8
6
-
第 4章強酸性土壌に適応した植物における
アルミニウムと窒素源の相互作用
第 4節 要 約
1
) 熱帯の強酸性土壌に生育するメラストーマ、 A.m
αn
g
i
u
m、およびメラルーカ
の生育は N0
3を窒素源とした培地より NH
4を窒素源とした培地で良好であり、
NH
4添加による生育促進は N吸収量の増加が主因であると考えられた。
2
) メラストーマとメラルーカでは、-A1区より+A1区で NH
4添加による生育
Hを低下させ、リン酸アルミニウム
上昇割合が大きかった。 NH
4吸収は培地の p
の沈殿を可溶化させることから、+A1
+NH
4区では N吸収量の増加に加えて、培
地の溶存 A1および P濃度の上昇がこれらの種の生育に対して有益な効果をもた
らしたと推定された。また、強酸性土壌に適応した各種植物の根圏 pH変化能と
A1排除能の聞に明白な関係はなかった。
3
) メラストーマの切断根は NH
4添加により根圏の不溶性 A1を可溶化し、その
A1を主に根端から吸収した。また、メラストーマは NH
4吸収時だけではなく、
Al吸収時にも H+を放出した。
4
) メラルーカの根からはクエン酸が恒常的に放出され、 A
.m
a
n
g
i
u
mの根から
は未知化合物の放出がAlよって誘導された。これらの物質が根圏でAlとキレー
αn
g
i
u
mのAl排除能に貢献していると
トすることにより、メラルーカおよび A.m
考えられた。一方、メラストーマは有機酸を根圏に放出することはなかった。
"
8
7
-
第 5章 アルミニウム集積植物J ラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
第 5章アルミニウム集積植物園メラストーマ帽におけ
るアルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
一般に植物のAl耐性機構は主に 2つのカテゴリーに分ける事ができる。つ
まり、根細胞にAlを近づけない機構と、体内におけるAlの解毒機構の 2つであ
る。この後者の M 耐性機構を発達させたのが、Al集積植物である。 Chenery
(
1
9
4
8
a
) はAl集積植物の目安を、地上部に 1
,
000mgk
g
-1以上の Alを集積する
種と設定しているが、地上部に 10,
000mgk
g
-1を超えるような、極めて高濃度の
A1を集積する種も多く存在し、そのほとんどは、熱帯、亜熱帯の強酸性土壌に
生育する木本種である (Geoghegana
n
dS
p
r
e
n
t
,1996;Haridasan,1982;Osakie
ta
1
.
,
1
9
9
5
)。このようなA1集積種の体内のA1耐性機構に関する情報は非常に乏しく、
ほとんどわかっていない。
これまでの実験結果から、熱帯の強酸性土壌に適応した木本植物であるメ
ラストーマも体内のAl含有率が 10,
000mgk
g
-1を超える Al集積植物であり、か
つ極めて強いAl耐性を有し、むしろA1施与が生育に対して有益な効果を持つこ
とが明らかとなった(第 2、 3、 4章) 0 メラストーマにおけるA1の有益な効
果には、A1による養分吸収促進の他に、体内のA1が持つ何らかの生理的な効果
も含まれると考えられる〈第 2章) 0
そこで、本章ではAl集積植物であるメラストーマの体内でのA1の存在形態
を明らかにし、体内のAlがメラストーマの生育に対して生理的な影響を与えて
いる可能性について検討した。また、多量のA1を地上部に集積するメラストー
マには、特異的なA1吸収機構が存在するこ とが予想されるため、メラストーマ
t
のA1吸収機構に関しても詳しく調査した。
8
8
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマーにおける
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
第 1節
メラストーマ体内におけるアルミニウムの分配と存在形態
の解析
実験方法
草葺およびAl必E
第 2章一第 1節と同様に育苗したメラストーマの幼植物体を 4個体、標準
培養液 (
T
a
b
l
e2
2
、P=10ppm
、p
H
4
.
0
) を含む 56L培養槽に移植し、 3ヶ月間培
養した。その後、植物体を 360Lの培養槽に移植し、処理を開始した。処理は 1
mM
のAl
α
3を添加した区(+Al区〉と添加しない区(-Al区〉を設けた。培養液は
2週間に 1回交換し、 2ヶ月間以上処理を行った。
震 綾 鋳j
ごJ
:
3Alo局在郡佐の調査
Al処理後の成葉および根を採取し、脱塩水でよく洗った後、葉については
クライオミクロトーム(Lai
c
a
)で 10μmの厚さの切片を作成した。根について
はミクロトームでの切片作成が困難であったので、剃万を用いて厚さ約 1
0
0
・
2
0
0
μ mの切片を作成した。根の切片は根端から 1mmと 5mmの 2ヶ所で、切片を
作成した。スライドガラス上に切片を置き、 0.02%ピロカテコールバイオレット
(PCV) 、2.5%ヘキサミン -NH
緩衝液 (
p
H
6
.
2
)で 1
5分間染色し、 2.5%ヘ
40H
キサミン -NH
緩衝液 (
p
H
6
.
2
) で洗浄した後、光学顕微鏡〈αr
1Z
e
i
s
s
)で観
40H
察した。
Alf
t
合物の分厨および万!
J
T
(
1
) T
r
i
s
H
C
l緩衝液による抽出
新鮮重で 2
0・3
0
gの葉(若葉、成葉、および古葉〉と根を採取し、脱塩水で
よく洗浄した。試料に 2
0
mMT
r
i
s
HCl緩衝液 (pH7.4)を加え(試料 (ρ:緩衝
液 (mL)=1:1
0
) 、 40C下でホモジナイズした。ホモジネートを直ちにガーゼ
0
,
000Xgで 2
0分間遠心分離した。上清をメンブラン
を用いて漉過し、漉液を 1
フィルター (
p
o
r
es
i
z
e
=
0.
4
5μm) で漉過した。
8
9
-
第 5章
アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
(
2
) デタージェント法による残査中のAlの分画
(
1
)における残査を 80"Cで乾燥した後、デタージェント法 (VanS
o
e
s
t
,1
9
6
3
a
b
;
S
h
i
n
a
n
oe
ta
1
.
, 1991) により酸性デタージェント繊維画分 (ADF画分、セルロー
ス+リグニン〉および酸不溶性化合物(Li
g
n
i
n画分)に分画した。残査中のAl
は乾燥後も依然 Tris-HCl緩衝液に対して不溶性であったため、Alの形態、は乾燥
の影響を受けていないと推定された。デタージェント法は一般に繊維とリグニ
ta
1
.
,1
9
9
1
;O
sa
k
ie
ta
1
.
, 1991
) 0.5Mあるいは 72%
ンの定量に利用され (Shinanoe
の H2S04を分解に用いる。デタージェント法を以下に簡略化して示す。
ADFの単離〈セルロース+リグニン)三角フラスコに入れた 1
00m
gの乾燥し
た抽出残査に 10mLの酸性デタージェント 溶液 (2%印 刷 仕imethylammonium
h
、タンノ守ク分解のため〉を含む 0.5MH2S04) を添加し、アルミホ
b
r
o
m
i
d
e(CTAB
イルでふたをし、 1000C下で 1時間分解した o 分解後、分解液をガラス漉紙
(G
A2
00、A
d
v
a
n
t
e
cToyo) を敷いたガラスろ過器を通して吸引鴻過し、鴻紙上
の残査を 80・900Cの熱水とアセトンで洗浄した。この漉紙上に残ったものが ADF
画分である。
g
n
i
nの単離;上記の通りに調整した ADFをガラス漉過器ごと 80"Cで乾燥させ
L
i
た後、残査を 72%の H2S0
4を補充しながら室温中
4で覆った。 1時間毎に H2S0
0
で 3時間放置した後、残査を 80・90Cの熱水で酸性でなくなるまで吸引洗浄した。
・
.
.
'
;
、
T
r
i
s
H
C
l緩衝液による抽出残査、 ADF画分、およびリグニン画分中のAl含有量
を湿式灰化後〈水野と南, 1980) 、原子吸光光度法で測定した。
。) Tris-HCl抽出液の SephadexG・50による分画
(
1
)における抽出液 6mLを葉と根ともに SephadexG・25カラムCi
.
d
.
=
2
.
0x
ヘ3.5mLfraction-
30cm
、14
mLh
1
)
によりゲルろ過した。分画後、各フラクショ
9
0
-
第 5章
アルミニウム集積植物・メラストーマーにおける
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
ンのAl、タンパ夕、および糖の含有率を原子吸光光度法、 Bio-RadP
r
o
t
e
i
nAs
s
a
yK
i
t
(
B
i
oRad) 、およびアンスロン法 (
T
r
e
v
e
l
y
a
na
n
dH
a
r
r
i
s
o
n,
1
9
5
2
)でそれぞれ測定
聞
した。得られたAlのピークを構成するフラクションを集め、全可溶性Al濃度が
1
0.3mgL
ta
1
. (1989) の方法でピロカテコールバ
になるように希釈し、 Kervene
イオレット (PCV) に対する反応性を調査した。すなわち、希釈したサンプル
3mLに対し 0.5mLの Fe妨害試薬 (0.1% 1,
10
・p
h
e
n
e
n
t
b
r
o
l
i
n
e
、0.5%アスコルビ
ン酸溶液〉を加え、 1mLの 15%ヘキサミン -NH
緩衝液 (pH6.2)および 0.2mL
40H
の 0.0375%PCV溶液を添加し、経時的に:585nmにおける吸光度の変化を測定し
f
こ
。
(
4
) T
r
i
s
H
C
l抽出液中のAlの TCAおよびメタノールに対する溶解度
抽出液中に存在するAlがタンパクや多糖と結合しているかどうかを調べる
ため、トリクロロ酢酸 (TCA) ある~,はメタノールに対する抽出液中のAlの溶
解度を調査した。タンパクは TCA溶液中で沈殿し、多糖とタンパクはメタノー
ル中で沈殿する。一定量の葉および根の抽出液をとり、 TCAの場合は濃度が 5 %
となるように TCAを添加し、懸濁した。メタノールの場合は抽出液をロータリ
ーエノ〈ポレーターで乾固し、そこに同量のメタノールを入れて懸濁した。それ
000Xgで 20分遠心分離し、さらに上清を 0.
4
5
ぞれ 40Cで 12時間放置後、 10,
μ mのメンブランフィルターで漉過した。鴻液中のAlを原子吸光光度法で測定
した。
(
5
) 抽出液中のAl濃度と有機酸濃度の関係
+Al区と-Al区における葉(若葉、成葉、古葉〉および根〈根端側、基部側〉
r
i
s
H
C
l緩衝液 (pH7.4)で(
1
)と同様に抽出し、その拍出液中の M 濃度と有
をT
機酸濃度の関係を調査した。Al濃度は原子吸光光度法で、有機酸濃度はキャピ
ラリー電気泳動で測定した。キャピラリー電気泳動の測定ノ宅ラメータは第 4章
一第 1節に従う o
'
9
1
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
(
6
)
A1NMR
27
A
1NMR分光法を新鮮葉中のA1の形態の調査に用いた。+A1区の成葉を採
27
取し、 N乱1R試料管(直径 1伽lTI1)に入れた。 1M のA1C~ (
p
H
2
.
5
)をケミカルシ
フト (Oppm) の較正のため、 0.6MA1
C
1
0.3Mシュウ酸溶液 C
p
H
2
.
5
) を葉の
3+
守
スペクトルと比較するために用いた。
A
1NMRスペクトルは Bruk
町 MSL
400
27
spec仕omet町により 104.262~但z で測定した。測定ノ号ラメータは frequency r
a
n
g
e
:
6
2
.5kHz
、パルス幅:12μs、c
y
c
1
et
i
m
e
:0
.
5
s、積算回数:4回(溶液〉・ 5,
0
0
0回
(葉〉である。
mわたシコワ授の Al解毒話の調査
才 3ナムヂ溺桓微を
次亜塩素酸ナトリウムにより表面殺菌したオオムギ (
v
a
r
.陥町出〉種子を水
4日間放置した。
道水を入れたビーカーに入れ、通気しながら、室温で暗所下、 3
その後、発芽しかけている種子を選択し、実験に用いた。シャーレにガラスビ
0
mLの処理溶液を添加し、種子を置き、暗所
ーズ(直径1.5mm)を敷き詰め、 1
(
2
50C
)で 3日間培養した。処理は伽lMA1・伽M シュウ酸、 0.2mMA1・白nM シ
ュウ酸、 0
.
2mMA1・ 0.5mM シュウ酸、 0.2mMA
1
・
1
.0mM シュウ酸、 0.2mMA
1
・
2.0mMシュウ酸、および 0.2mMA
1
・4
.
0
mMシュウ酸の 6区を設けた。溶液は
0.2μmのメンプランフィルターを通して漉過滅菌した脱塩水を用いた。各区と
も
、 10の個体反復で-行った。培養後、各植物体の全根長を測定した。
案中の Al;
/
)
f
j
告合成j
ご与;
t
3影 響
標準培養液 (
T
a
b
l
e2
2
、P=10ppm、pH4.0)で育苦し、実験 1と同様にA1処
理をしたメラストーマの光合成能を測定した。A1処理開始から 10日後、+A1、
-A1、両区において若葉、成葉(最大展開葉〉、および古葉を 2反復で携帯用
光合成測定装置 KIP・9010 (小糸工業〉を用いて測定した。チャンノ〈ーで、葉を挟
んだ上から冷光照明装置 KTS・100R(Kenko)を用いて 1
,
000μEm
・
2s
e
c
・
1以上の
光を当て、値が安定してから 30秒ごとに 20団連続的に測定し、値を平均した。
1
i
n
チャンノ〈ー内には大気を約 0.50Lm
の流速で通気した。光合成能を測定した
同
9
2
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
後、葉を採取し、元素分析を行った。
結果
疲f!jf,鍍jご J: ~Al の局在野位の調査
PCV染色法により、葉と根におけるAlの局在部位を調査した。 PCVはAl
e
、
だけでなく、他の元素とも反応する。このうち植物体中で問題となるのは F
Z
n
、および c
uであるが、 Fe、z
n
、c
uの含有率はそれぞれ 328、74、10mgkg1
・
であり、Alと比較してはるかに低かったので、本実験における影響はほとんど
無いと考えて良い。
PCVによって染色した切片の写真を F
i
g
.5
1および 5
2に示した。AlP
C
V
複合体は青色を示す。+Al区の葉では、表側の表皮の細胞壁が特に濃く染色され、
F
i
g
.
5
1
b
)。染色された+Al区の葉は構造的に-Al
次に葉肉細胞が染色された C
F
i
g
.
5
・
1
a
b
)0 -Al区の根はAl含有率が低いため
区よりもしっかりとしていた C
染色されなかったが C
F
i
g
.
5
・
2
a
b
)、+Al区の根の横断切片は全体的に染色され、
特に表皮と内皮で濃く染色された C
F
i
g
.5
・2
c
d
)0 基部側の根〈根端から 5mm)
のほうが根端側(根端から 1
mm) よりも濃く染色され、木部の染色も観察され
た。葉と根いずれにおいても細胞内の染色の有無ははっきりとしなかったが、
細胞内への PCVの浸透能が不明であり、また、細胞内容物が切片作成時に喪失
してしまっている可能性もあるため、細胞内へのAlの侵入に関しては本実験で
は明らかにで、きなかった。
守の Al佑合物の分離
梗物件F
古葉以外の葉、および根では全Alの約 60%が、古葉では約 45%が Tris-HCl
緩衝液可溶性であった C
F
i
g
.5
・
3
)0 葉では、 Tris-HCl緩衝液抽出で生じた残査
Cf
ABを含む 0
.5MH
中のAlのほとんどが酸性デタージェント溶液 C
2S0
4) に溶
解した。この画分にはペクチン様物質やヘミセルロースに結合したAlだけでは
3
なく、酸可溶性AlC
A
l
(
O
H
)
3等の沈殿、Al
+等のイオン〉も含まれる。根におい
9
3
-
a
b
upper
•
一
l
o
w
e
r
O
.
5mm
a
l
i
z
a
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o
no
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nmelastomal
e
a
fs
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e
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F
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g
.
5
1 Loc
I
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:1m MAI
.
a
:0m MA
a(
A
I 1mm)
,
b(
A
I,
5mm)
c(+AI,
1mm)
d(
+
A
I,
5mm)
h
1
.0mm
・2 L
oc
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l
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a
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i
o
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nmelastomar
o
o
ts
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F
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g.
5
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1and5m mfromt
h
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p,
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c
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i
v
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l
y
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candd
:1m MAI,
1and5m mfromt
h
et
i
p,
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e
c
t
i
v
e
l
y
.
第 5章
アルミニウム集積植物・メラスト}マ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
ても残査中のAlの多くは酸性デタージェント溶液に溶解したが、 72%H2S0
4 に
よっても溶出しない Alが存在した。乾物当たりのAl含有率は若葉で 8
.
0、成葉
.
2、古葉で 1
4.4、および根で 1
0
.
1gk
g
"
lで、あった。
で9
8
.
0
9
.
2
1
4
.
4
Young
M
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r
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U
l
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,
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、
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、
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o
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g2%CTABands
o
I
u
b
l
ei
n72%H2S04)was
仕a
c
e
.
根の T
r
i
s
H
C
l緩衝液による抽出液は、 pH7.4を保ったが、葉の抽出液は予想
以上に液胞由来と思われる pH低下が大きく、 p
H
4
.
5 まで低下した。Al
C
1
3を
SephadexG
・
5
0に添加し、 T
r
i
s
H
C
l緩衝液 CpH7.4)を溶離液としてゲルろ過した
場合、Alがカラム中で沈殿してしまったため、本実験におけるゲルろ過は T
r
i
s
-
HCl緩衝液を pH4.5に合わせたものを溶離液として行った。葉抽出液のゲルろ
過の結果では、Alのピークは 1
0 rnMのAlC
1
3を流した場合のピークと一致し、
また、タンパクと糖のピークもほぼ一致した C
F
i
g
.
5
4
、Le
a
v
e
s
:F
r
a
c
t
i
o
nN
o
.2
4・
9
4
・
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
25) 0
しかじながら、厳密にはタンパクのピークはA1のピークと比べて鋭く、
完全に一致したわけではなかった。根では、A1のピークは FractionNo.21 Cpeak
1)
と FractionNo.24 Cpeak2) の二カ所にみられ、
と一致した
0
.
4l
peak1は糖のピークのひとつ
CFig.5-4、Roots) 。
1
0
.
8
Leaves
ー-0一一Al
ー~ S
u
g
a
r
…・旬…・ P
r
o
1
e
i
o
一ー---Al(
A
l
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2
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一
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.
“
9
5
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
0
.
1
L
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・
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k1)および 23・26C
p
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a
k
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) を集め、全Al濃度が 0
.
3mgL
-1になるように希釈したものを郎、て、 PCVに
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1
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8
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) 0 抽出液中のAl
対する抽出液中の M の反応性を調査した CKervene
は、Al
C
1
3の場合と比較して PCVとの反応性が低く、このことはそれらがモノマ
一態ではない、何らかの複合体を形成したものであることを示唆する C
F
i
g
.5
5
)0
特に、根の peak1に存在するA1の PCVとの反応性は著しく低く、キレートが
非常に強固であると考えられる。
次に、抽出液中のA1がタンパクあるいは多糖と結合しているかどうかを調
べるため、メタノールおよび 5%TCAに対する抽出液中のA1の溶解度を調査し
た。その結果、抽出液中のA1のメタノールに対する溶解度は、葉では約 67%、
根では約 45%であり、 5%TCAに対しては全てのAlが溶解した CFig.5・6
)0 ち
9
6
-
第 5章
アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
なみにAl
α
3はメタノールと 5%TCAの両方に溶解する。葉の抽出液において、
メタノールに溶解したAlをエパポレーターで乾固させた後、再び水に溶解させ
ても、 PCVに対する反応性はメタノール沈殿処理前と同様に低かったので C
P
i
g
.
5・7
)、メタノール中でAlキレートが解離し、キレート化合物のみが沈殿した可
能性はほとんど無い。
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C
l緩衝液による抽出液中の有機酸を分析したところ、シュウ酸
が体内の有機酸の中で突出して多かった。そこで、+Al区と-Al区で生育させ
9
7
・
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
た植物体の様々な部位の葉および根を Tr担 任Cl緩衝液で抽出し、その可溶性A1
濃度とシュウ酸濃度を調査した。葉では-Al区より+Al区でシュウ酸濃度がは
るかに高く、+A1区の抽出液のA1濃度とシュウ酸濃度に正の相関の傾向が認め
) 0 さらに+Al区、-Al区全体では、Al濃度とシュウ酸濃度の
られた CFig.5・8
聞の相関は有意であり、シュウ酸:A1の比率は約 2:1であった。根で怯+A1区
と-A1区でシュウ酸濃度の差は全く無かったが、+A1区においてA1濃度とシュ
ウ酸濃度の間に有意な正の相闘がみられ、シュウ酸:A1の比率は約 1:2であっ
た
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1
mMA1を含む培養液で生育させたメラストーマの新鮮葉の 27A
1N~侭スペ
クトルは Oppm付近に大きな共鳴ピークがあり、その他にも 7
.
6、1
2
.
1、および
16.9ppmに連続した共鳴ピークが存在した C
F
i
g
.5・9
) 0 連続した共鳴ピークの
Q 3 +シュウ酸の 2
7A
1NMRスペク
うち、一番大きな共鳴ピーク C7.6ppm) は、A1
.
0ppmの共鳴ピークとほぼ一致したため、このピークは Aト シ
トルにおける 7
C
1
ュウ酸キレートに相当すると考えられる。一方、A1
3+シュウ酸および新鮮葉
3
+と思われる。新鮮葉の共鳴ピークは全体
の Oppm付近の大きな共鳴ピークはAl
開
9
8
-
第 5章 アルミニウム集積植物ーメラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
的に約 0
.
6ppm低磁場側にシフトしていたが、これは測定誤差の範囲と推定され
る
。
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)
.
才才L..:þ~歩桓物そを用いたシコワ震の Al 解毒諾の調査
実験 1の結果から、メラストーマの体内で、シュウ酸とA1がキレートしてい
ることが示されたため、 シュウ酸の持つA1毒性軽減効果について調査した。シ
ュウ酸の添加量が増加するに従って、培養液中のモノマー態A1濃度は低下し
C
F
i
g
.5
1
0
a
)、オオムギ根のA1による生育阻害は軽減された C
P
i
g
.
5・1
0
b
)0 し
かし、A1毒性軽減に要するシュウ酸濃度は高く、シュウ酸のA1解毒能はそれほ
ど高くなかった。
9
9
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
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薬中の Al;Ó~Jt合成jご与之-5影響
実験 1で、葉の葉肉細胞に多量にAlが確認されたので、本実験では光合成
能に与えるAlの影響を調査した。Al含有率は+Al区の若葉では 6,
000mgkg
・
1を
超えたが、光合成速度が+A1区で-Al区より低下することはなく、むしろ、+必
区で高い傾向であった C
T
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e5・1
) 。また、データは示していないが、微量要素
も含めた他の元素含有率に処理区間で有意な差はなかった。
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554
2886 :
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045
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ"における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
第 2節
メラストーマのアルミニウム吸収機構の解析
実験方法
"
%
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B
およびAI処理
メラストーマを第 2章一第 1節と同様に育百し、 56Lの水槽でAl処理を行
った。培養液の組成は T
a
b
l
e
2
・2 C
P=10mgL-1 ) に従い、 0.5mM のAlC~ を添加し
た区 C+Al区〉としない区 C-Al区〉を設けた CpH4.0) 0 培養液は 10日毎に
交換し、 3ヶ月以上処理した。
産時的な Al1
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1
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J
I
j
I
定
Al無添加で栽培した植物体の根を先端から 5
cmの部位で切断し、実験に用
いた。切断根を脱塩水でよく洗浄した後、 0.2mMCa溶液 CpH4.0)で洗浄した。
新鮮重で 200mgの切断根を 50
mL容フラスコに入れ、 15mLの 0.1mMAlC~ と
0.2mM CaC~ を含む溶液 CpH4.0) を加え、暗所で穏やかに振重しながら 25 C で
0
培養した。コントロールはAlを含まない 0.2mMαα2溶液 CpH4.0) とした。培
養開始後 1
5、30、60、120
、および 180分後に溶液を回収した。溶液の pHを測
定した後、溶液のAl濃度を原子吸光光度法で測定し、吸収されたAlの量を求め
た。なお、全ての実験は少なくとも 4反復で、行った。
#越の Al濃度そを変J
をた場合の Al吸収のI
J
I
j
I
定
上記と同様に調整したフラスコ中の切断根(新鮮重で 20伽 g)に 0
.
0
2
5、0
.
0
5、
を含む、 pH4.0)を 15mL
0.1 、 0.25 、 0ムおよび1.0mM のAlC~ 溶液 CO.2mM C
a
C
1
2
添加し、暗所で 1
8
0分間培養した後に溶液を回収した。上記と同様に吸収され
たAlの量と溶液中の H+濃度を求めた。
Al吸収j
ご与之 3CCCPの影響
フラスコ中の切断根に 10μM の脱共役剤である CCCP を加えた 0.1mM Al~
同
1
0
1
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
溶液 (0.2mMCa
c
l
zを含む、 pH4.0)15mLを上記と同様に調整したフラスコ中の
8
0分間培養した後に溶液を回収した。上記と同様に
切断根に添加し、暗所で 1
濃度を求めた。
吸収されたAlの量と溶液中の H+
他の多fifff;ウチオンが好筋梗の H+放出 jご与乏~影響
フラスコ中の切断根(新鮮重で 200mg程度〉に 0
.
2
m MC
a
C
l
zを含む O
.
l
mM
のAl~およびLaC~ 溶液 (pH4.0) を 15mL 添加し 180 分後に溶液を採取し、 pH
を測定した。
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夜中の Alの分厚
好!
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.(
1
9
9
2
)
アポプラスト、シンプラスト、および残査中のAlの分画を百c
の行った方法を若干改変して行った。フラスコ中の切断根(新鮮重で 200mg)
にO
.
lmMのAlC
1
0
.
2
m MC
a
C
l
zを含む、 pH4.0) を 1
5
mL添加し、暗所で
3溶液 (
1
8
0分間培養した後に溶液を回収した。切断根を脱塩水でよく洗浄した後、
0.5mMクエン酸と 5mMCa
c
l
z(pH4.0)を含む溶液 1
0
mLで 0"C暗所で 30分ずつ
4回洗浄し、それぞれ洗浄溶液を回収した。この洗浄溶液中に含まれるA1をア
C
で 1時間凍結し、細胞を破壊した。凍結
ポプラストAlとした。洗浄後、 -50"
後、上記と同様に 3回洗浄を行い、洗浄溶液を回収した。この洗浄溶液中に含
まれるAlをシンプラストA1とした。残査は乾燥した後民S04・H202で湿式分解
し、ここに含まれる Alを残査Alとした。それぞれの画分に含まれるA1量は原
子吸光光度法で測定した。
さらに、 3 か月間、 0.5mM のA1C~ を含む培養液で培養したメラストーマの
根の先端から 5cmの部位で切断し、脱塩水でよく洗浄した後、上記と同様の方
法で分画を行った。このサンプルに関しては、抽出されるシンプラストのAlの
量が多かったので、凍結後の洗浄を 4回とした。
結果
1
0
2
-
第 5章
アルミニウム集積植物ーメラストーマ"における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
メラス Fーマ好筋梗 jごckoAl吸収
切断根によるA1吸収は O.lmMA1添加後 30分までは急速であったが、その
20分から 1
8
0分の聞はほとんど吸収しなかった C
F
i
g
.
後、吸収速度は低下し、 1
5
1
1
)0 培地のAl濃度を変えた実験では、Al吸収速度は、培地Al濃度が O.lmM
になるまで急激に上昇し、 0.25mMA1で最大吸収速度に達した C
F
i
g
.
5
1
2
)。培
地Al濃度が1.0
mMの場合の吸収速度は最大吸収速度を有意に下回った (
F
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Al吸収と H+放出の府係
1
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3・
第 5章
アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
Al吸収時に培養液の pH低下が認められたので、 Fig.5・12の元データを用い
て放出された H+量と吸収されたAl量の相関を検討した C
F
i
g
.5
1
3
) 0 Alを含む
溶液は pH緩衝能を持つので、Al存在下で根から放出された H+量は、別に実施
した各Al濃度の溶液における加えた H+量(稀 Hα 〉と溶液の pH変化の関係の
調査結果から推定した。その結果、Al:H+はほぼ 1:3 となり、吸収されるAl
の電荷を +3とすれば、その電荷の比率は等しかった。そこで、この H+放出に原
形質膜のプロトンポンプが関与しているかどうかを調べるため、脱共役剤であ
る CCCPを 10μM添加し、Al吸収に与える影響を調査した。その結果、 CCCP
はAl吸収にはほとんど影響せず CFig.5-14)、Al吸収に対する H+放出の割合も
(
冨g 。。﹄五回$300﹄haa回国ω岩輔君恒三回目。自︿
CCCP無添加の場合と比較して差がなかった C
F
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第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
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Al以外の 3価カチオンでも H+放出が起こるかどうかを調査するために、
O.lmMの h とAlをそれぞれ添加し、根圏の H+量変化を比較した。その結果、
+La処理の場合も+Al処理と同様に根は H+を放出したが、その放出量は+Al処理
よりもはるかに少なかった CPig.5-15) 0
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180分のAl吸収処理を行った後の切断根中のAlは、ほとんどがアポプラス
トに存在し、シンプラストにはわずかしかなく、残査中のAl量も少なかった CPig.
5・1
6
A
) 0 一方、 3ヶ月間Al処理をした根中の M は、アポプラストよりもシン
1
0
5
-
第 5章 アルミニウム集積植物-メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
プラストのほうが多く、残査に含まれる M の割合も大きく上昇した C
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・
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6
・
第 5章
アルミニウム集積植物ーメラストーマーにおける
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
第 3節 考 察
メラストーマの葉は、発生直後から高濃度のAlを含む CPig.5-3) 0 この高
濃度の M は、葉の表側の表皮細胞の細胞壁に最も多く局在し、次いで柵状組織
P
i
g
. 5・1
b
)
" 0 葉の表皮におけるAlの局所的な集積はチャ
に多く分布した C
C
Ma
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l
.,
1976b) 、中央ブラジルのセラード地域に生育するAl集積植
物 10種 CHaridasane
ta
,
.
1 1986) 、R
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lCCuencae
ta
,
.
l 1991)でも
確認されており、Al集積種における共通のAl集積部位であるのかも知れない。
一方、柵状組織へのAlの集積はAlがメラストーマの光合成に対して直接影響し
ている可能性を示唆する。そこで、メラストーマの葉の光合成能に対する葉の
Al含有率の影響を調査したところ、 1m MAlを含む培養液で生育させたメラス
トーマの成葉(最大展開葉〉は 4,
000mgkg1以上のAlを含み、その光合成能は
・
Al無添加で育てた個体の光合成能より高かった CTable5・1) 0 一般の作物 C
A
l
非集積植物〉の光合成能に対するAlの影響は、 M が引き起こす養分吸収阻害に
よる二次的な影響であると報告されているが CMoustakase
ta
1
.
, 1995) 、本実験
では、メラストーマの葉の養分含有率はAl以外は処理問でほとんど差はなく、
葉の栄養状態が光合成に影響する可能性は低いため、Alそのものが光合成能を
上昇させているものと考えられる。また、A1の集積した葉は C
F
i
g
.5
1
b
) 、Al
の集積していない葉 CFig.5-1a)よりも堅固な構造を取っており、A1が葉構造の
安定化に貢献している可能性が考えられる。
根においては、皮層全体にAlは存在し、表皮および内皮における集積量が
F
i
g
. 5・2
c
d
) 0 内皮におけるAlの集積は多くのAl非集積植物種にお
多かった C
いて報告されている C
D
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.,
1996) 0 この現象は、
これらの種のAl吸収が、主にアポプラスティックなもので、あり、カスパリ一帯
の存在する内皮でその移行がせき止められている事を示している。メラストー
マでも、内皮には多くのAlが集積しているため、Alの根中での主な移行経路は
1
0
7
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
アポプラスティックなものと思われる。しかし、Al非集積植物では観察されな
い、木部におけるAlの集積がメラストーマでは認められているため、シンプラ
スティックな経路、あるいはカスパリ一帯の発達していない根端部位等により
Alは木部に到達し、導管を経て地上部へと移行するものと推定される。このよ
うなメラストーマ根横断面のAlの分布は一般の植物における Caの分布と非常
に類似しており(茅野, 1982)、メラストーマにおけるAlの吸収過程が α と類
似している可能性が考えられる。
また、リグニンはカスパリ一帯の成分の一つであるが、メラストーマの根
のリグニン画分に少量ながらAlが容在した CFig.5-3)0 このことから、アポプ
ラストに存在するAlの一部が細胞壁のリグニン化の過程でその内部に取り込ま
れ、固定されることが示唆される。
植物の根のAl吸収機構については、Al非集積植物に関しては数多くの報告
がある。これらの報告では、Al添加後 30分までは急速な、時間に対して非直線
的〈対数関数的〉な吸収があり、その後はゆっくりとした、時間に対して直線
的な吸収が観察されている。この初期の急速な吸収は、アポプラストへのAlの
流入が主体であり、それに続くゆっくりとした吸収はシンプラストへの吸収が
主体ではなし 1かと予想されている。今回行ったメラストーマのAl吸収を調査し
た実験でも、非Al集積植物の場合と同様の傾向が観察され、Al処理後 30分ま
では急速な吸収を、その後はゆっくりとした吸収を示し CFig.5-11)、吸収速度
も他の非Al集積植物に関する報告と大差なかった CRengelandReid,1997) 0 さ
らに、 180分間のAl吸収実験を行った根中のAlは、ほとんどがアポプラスト画
分に存在し CFig.5・16A)、Al吸収に対して代謝阻害剤である CCCPは影響しな
F
i
g
.5
1
4
) 、Al吸収の初期の段階においては、アポプラスト
かったことから C
への流入がほとんどであると考えられる。一方、Al処理後 3 ヶ月を経過した個
体の根中のAlはアポプラストよりもシンプラストのほうが多く、その量自体も
非常に多かった CFig.5・16B) 。これらの結果から、メラストーマ根の体内の集
積可能Al量は他の種と比較して高いが、アポプラストからシンプラストへのAl
剛
1
0
8
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
の取り込みは、比較的ゆっくりとしたものであると結論づけられる。
また、メラストーマの切断根のAl吸収には H+の放出が伴われ、そのモル比
C
Al:Hつ は 1:3であった C
P
i
g
.5
1
3
)0 この H+
放出は CCCPの影響を受けな
かったことから、代謝エネルギー依存ではない。このことに加え、切断根実験
におけるAlのほとんどがアポプラストに存在していたことから判断すると、ア
ポプラストに流入したAlは根の細胞壁の陽イオン交換基に結合している H+と
交換し、保持されていると考えられる。この交換基に対する親和性は
c
a
Z
+C
細
胞の保持のため全ての溶液に添加、Al不在時は根からの町放出はほとんど無
3
3
し〉あるいはLa
+C
P
i
g
.5
1
5
) よりもAl
+
のほうが高く、交換基の配置がAl特
異的なものになっているのかもしれない。ドンナンフリースペースに保持され
る G あるいは Mgの量と根が取り込むそのカチオンの量の問には密接な正の相
9
8
2
;K
e
l
l
j
e
n
s,1
9
9
5
) 、根のドン
関があることが報告されていることから(橘, 1
ナンフリースペースへのAlの優先的な結合が、メラストーマのAl吸収量が多い
ことと関わっている可能性がある。なお、培地のAl濃度が非常に高くなると根
のAl吸収量が低下するという現象が観察されたが CPig.12)、これはAlと交換
して放出された H+が培地の pHを下げ、根に吸着したAlを放出させたためかも
知れない。
ではメラストーマ体内のAlはどのような形態で存在しているのか?メラス
トーマの葉、根ともに、全Al含有量の約 60%が Tris-HCl緩衝液 CpH7.4)可溶
の形態であった。 SephadexG・50カラムによる抽出液の分画の結果、葉では一つ
P
i
g
.5・4
) 、これらのAlピークに存在す
の、根では二つのAlピークが得られ C
3
+
と比較して PCVに対する反応性が低いため C
P
i
g
.5・5
) 、何らかの
るAlはAl
キレート形態であると予想される。葉のAlピークおよび根のAlピーク 2はタン
パクのピークと重なったが CPig.5-4)、抽出液中のAlは 5%TCAに完全に溶解
したので、Alがタンパク質とキレートしている可能性は低い。一方、根のピー
ク 1 は糖のピークのーっと重なり、拍出液の一部がメタノール中で沈殿したた
め、Alの一部は水溶性多糖と結合しているものと予想される。メラストーマの
1
0
9
圃
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
根のドンナンフリースペースでは、 H+と交換的に AP+が保持されていると考え
られることから (Pig.5-13)、交換基の主体であるペクチン様物質に含まれる酸
性多糖が、この水溶性多糖の主要成分ではないかと推定される。
Al集積植物の体内に有機酸と結合したAlが存在することが報告されている
(Webb,
1
9
5
3
;Mae
ta
l
.,
1
9
9
7
c
d
) 0 そこで、メラストーマの様々な部位の葉およ
r
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H
C
l緩衝液で抽出し、液中のAl濃度と有機酸濃度の関係を調査した
び根を T
ところ、メラストーマはシュウ酸の含有率が著しく高く、葉の抽出液において
)。そこで、 1mMA
l
Alとシュウ酸含有率の聞に正の相関が認められた (Pig.5・8
lN~低スペクトルをA1とシュウ酸を混合した溶液
添加処理をした新鮮葉の 27A
3
のスペクトルと比較した。葉のスペクトルにはAl
+と思われるOp
pm付近の共鳴
.
6、12ム お よ び 16.9ppmの三つの共鳴ピークが確認
ピークの他に、下流側に 7
された CPig.5・9) 0 これらの下流側のピークはA1がシュウ酸とキレートした形
態と考えられる。下流側のピークのうち最も大きなピークはAlーシュウ酸混合
溶液における下流側のピークとほぼ一致したが、その他のピークははっきりと
ta
1
.(1995) はAl-シュウ酸混合溶液は、
しなかった。 Kervene
A
lNMRスペク
27
3
pm (
A
l
+
)、6.
4
ppm(A1-シュウ
トルにおいて、 4つの共鳴ピーク、つまり、Op
.4ppmC
A1一(シュウ酸)
2
) 、および 16.0ppmC
A1一(シュウ酸)
3
) を与え
酸〉、 11
ることを示した。これらのピークは、メラストーマの新鮮葉のスペクトルにお
ける 4つのピークとほぼ一致する。
lNMRにより分析し
Al集積性をもっアジサイ、ソパ、およびチャの葉を 27A
ta
,
.
1 1997d)、ソバではAl
た報告では、アジサイの葉では Aトクエン酸が(陥 e
Mae
ta
,
.
11
9
9
7
c
;1
9
9
8
)、チャではAl-カテキン C
N
a
g
a
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ae
ta
,
.
11
9
9
2
;
-シュウ酸が C
1
9
9
3
) が葉に存在する主なAlの形態である事が示されている。これらの報告で
lNMRスペクトルの Oppm付近に共鳴ピークは認められないことか
は、葉の 27A
3
+はほとんど存在していない
ら、葉中のAlはリガンドにより不活性化され、A1
3
+であると推定されるピークの
と考えられる。対照的に、メラストーマでは、Al
r
i
s
・
召C
l
面積が、得られた共鳴ピークの中で・最も大きかった CPig.5・9)0 また、 T
1
1
0
-
第 5章 アルミニウム集積植物園メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
緩衝液 CpH7.4)で抽出した後の残査中に含まれるAlは、ほとんどが酸性デタ
ージェント溶液に可溶であった事も考慮すると、メラストーマの葉中には多量
3
+が存在すると理解される。通常、植物の細胞質の pHは中性付近であり、
のAl
3
高濃度のAl
+は存在できなため、もしメラストーマの細胞質においても同様な
3
pHであるとすると、このAl
+はアポプラストや液胞あるいはその他のオルガネ
ラ等に存在する可能性が高い。
一方、Alとシ 2 ウ酸の複合体に関しては、Alにシュウ酸が 1つキレートし
2、Al一(シュウ酸)
3の
た形態であるAl-シュウ酸の割合が多く、Al一(シュウ酸)
F
i
g
.
5・9
) 0 Al-(シュウ酸)
2とAl一(シュウ酸)
3のキレート安定度
割合は少ない C
.9と 1
5
.
1
2であり、Al活性を低下させる能力が高いが、Al一(シ
定数はそれぞれ 11
.
1
0と低く、Al活性低下能は低いと予想される
ュウ酸)のキレート安定度定数は 6
C
V
a
n
c
ee
ta
l
.,
1
9
9
6
) 0 実際、Alに対するシュウ酸の比率が相当大きくならない
F
i
g
.
5
1
0
)。
とオオムギ、の根の生長に対するAl毒性は解消されなかった C
メラストーマの葉のシュウ酸含有率は-Al処理で低く、+Al処理で高く、さ
らに、Al含有率との聞に正の相関が存在したが、根ではAl処理問でシュウ酸含
有率に差はなかった CFig.ι8) 。このことは、地上部におけるシュウ酸の集積
が、Alとキレートしたシュウ酸が根から葉へ移行した影響を強く受けているこ
とを示唆する。これらの理由から、メラストーマ体内におけるAlとシュウ酸の
キレートはAlの無毒化というよりも、むしろ体内でのAlの移行に関わっている
可能性が高い。一方、培養液中(第 4章一第 l節〉、あるいはアポプラスト中
F
i
g
.
5
1
6
)シュウ酸は検出されなかったことから、根圏から根細胞内部への
にC
Alの輸送にはシュウ酸は関わっていないと思われる。
結論としてメラストーマの葉においては、キレートイじされたAlの量は少な
3
つであり、この形態の Alが葉の
A
l
く、存在するAlの大部分は活性の高いAlC
F
i
g
.5
-1)および光合成能の上昇 C
T
a
b
l
e5・1
) に対して機能して
構造の安定化 C
いる可能性が高い。
1
1
1
-
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
第 4節 要 約
1
) メラストーマは葉に 1
0,
0
0
白n
gkg
・
1以上のAlを集積し、その分布は葉の表側
の表皮細胞の細胞壁で最も多く、次いで柵状組織に多く分布した。Alを集積し
ていない葉より集積した葉で細胞の配列および細胞壁構造がしっかりしており、
Alが細胞壁等の安定化に寄与している可能性が示唆された。一方、成葉の光合
成能は 1mMAl処理下でAl無処理下よりも高く、柵状組織におけるAlの集積が、
光合成に対して有益な効果を持っていると考えられた。
2
) メラストーマの根細胞組織内へのAlの侵入はオオムギ、等のAl非集積植物と
同様に、アポプラスティックな経路が主体であったが、木部にもAlが認められ
たことから、Alは c
aと同様にシンプラスティックな経路ある L、はカスパリ一帯
の発達していない根端部位等より木部に到達し、導管を経て地上部に移行する
と推定された。
3
) メラストーマの切断根のAl吸収は、Al添加後 30分までは急速な、時間に
対して対数関数的な吸収であり、その後は緩やかであった。この傾向はこれま
でに報告されているAl非集積植物と同様であり、Al供給開始後数時間内での吸
収速度もAl非集積植物と大差無く、吸収されたAlのほとんどはアポプラストに
存在した。しかし、長期間Alを含む培養液で生育した植物体の根では、シンプ
ラストに含まれるAlの量は非常に多く、アポプラストに含まれる量よりも多か
った。
4
) メラストーマの根のAl吸収の初期の段階においては、ドンナンフリースペ
ースの陽イオン交換基に保持された H+との交換的な結合がほとんどであり、Al
2
3
+あるいはLa+より優先的にこれらの陽イオン交換基と結合した。結論と
は Ca
して、メラストーマの根のシンプラストの集積可能なAl量は他の種と比較して
高いが、アポプラストからシンプラストへのAlの取り込みは比較的ゆっくりと
継続的に行われると考えられた。
-112
・
第 5章 アルミニウム集積植物・メラストーマ・における
アルミニウム集積の生理的意義と吸収特性
5
)T
r
i
s
H
C
l緩衝液による拍出、デタージェント法による分画、および 27A1NMR
3
による分析の結果、メラストーマの葉に存在する M の形態はAl
+が最も多く、
3
次いでAl-シュウ酸、Al一(シュウ酸)
2、Al一(シュウ酸)
3の順であった。Al
+は
3
pHが中性付近では大量に存在することはできないので、葉中のAl
+は細胞壁の
ようなアポプラストや液胞あるいはその他のオルガネラ等に局在し、構造的あ
るいは代謝的に有益な効果を与えていると推定された。
6
)
A
lNMRによる分析結果から、シュウ酸がAl毒性を軽減している可能性は
27
低く、むしろ、根部から地上部へのAlの移行に関わっている可能性の方が高い
と考えられた。また、メラストーマを水耕栽培した時の培養液あるいはアポプ
ラストからシュウ酸は検出されなかったので、Al吸収過程にシュウ酸は関わっ
ていないと理解された。
1
1
3
-
第 6章 総 合 考 察
第 6章 総 合 考 察
植物のストレス耐性に関する研究の中で、耐酸性に関する研究は最も盛ん
に行われているにもかかわらず、耐酸性の本質に関して未だ明白な回答は得ら
れていない。このことには、酸性土壌で植物の生育を制限する要因、特にA1が
植物に与える影響が複雑であり、未だに十分に解明されていないことが大きく
関係している。一方で、このような酸性土壌にも数多くの野生種が自生してい
る。これらの種は独自の耐酸性機構を発達させていると考えられるが、その機
構についてはこれまでほとんど明らかにされていなし、。そこで本研究は強酸性
土壌に適応した植物を供試し、その適応機構、特に高濃度A1に対する適応機構
の解明を試みた。本章では、得られた実験結果をもとに、酸性土壌に適応した
植物の生育特性とA1による生育促進機構の解析の 2つの節に分けて総合的に考
察する o
第 1節
強酸性土壌に適応した植物の生育特性
酸性土壌における植物の生育を制限する要因としては、過剰の
r、A1、あ
るいはMnによる影響、 Pや Ca
、Mg、K といった塩基の不足、あるいは土壌微
生物活性の低下等があげられている(但野と安藤, 1984)。第 1章の緒論でも述
べたように、これらの要因の中で最も重要度が高いのはA1過剰の影響である。
植物の生育に対するA1の影響に関する研究は、ほとんどがその生育阻害効果に
関する研究である。しかしながら、A1が生育促進効果を持つことを示す結果も
9
9
2
;ラ
多くの植物種、特に野生植物種において報告されている(チャ:Konishi,1
ジアタマツとユーカリ: Huangand B
a
c
h
e
l
a
r
d,1
9
9
3
;ユーカリ:M
u
l
l
e
t
t
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,1
9
7
5
;
M
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o
n
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s
:H紅 沼 郡 a
n
,1
9
8
8
; アルニカとコメススキ:P
e
g
t
,
1
e 1
9
8
7
; トウモロ
コシ:C
l
訂k
,1
9
7
7
;L
1
uganye
ta
1
.
, 1
9
9
5
;ササゲ:島1alk
a
n
t
h
ie
ta
1
.
, 1995a) 0 K主r
r
a
i
d
e
(
1993)はコムギのA1感受性品種 S
c
o
u
tの生育はA1耐性品種の A
t
l
a
sやA1耐性
1
1
4
-
第 6章 総 合 考 察
が中程度の τ
'
y
l
e
rと同様にA1によって促進されるが、生育促進が観察されるA1
a
sあるいは T
y
l
e
rと比較してはるかに低く、臨界濃度を超えると急速
濃度はAtl
に生育低下へと転じることを示した。このことから、A1耐性に関係なく、ほと
んどの植物に対してA1は生育促進効果と生育阻害効果を持つが、両効果に対す
る感受性が植物種によって大きく異なることが予想される o
そこで、熱帯、亜熱帯、および温帯の強酸性土壌に生育する各種植物の生
育に与えるA1添加の影響を、数種の一般作物を対照として調査した(第 2章一
第 1節) 0 その結果、A1処理に対する生育反応は植物種によって様々であった
が、A1の持つ 2つの効果、すなわちA1の生育促進効果と生育阻害効果が複合し
i
g
.2
・
1
) 0 Fig.2
・
1の生育結
て生育に対し影響していると理解された(第 2章;F
果から、複合したこれら 2つの効果を完全に分けることは不可能であるが、低
A1区 (3mgG1) ではA1の生育促進効果が、高A1区C15mgG1) ではA1の生育
阻害効果が主体であると仮定することにより、各種植物のA1による生育促進の
大きさ(A1要求性〉とA1耐性を分類した。すなわち、Al要求性に関してはA1
添加区〈低 M 区あるいは高Al区〉の生長量がAl無添加区の 4倍以上の場合を
f
+
+
+
J、2"'4倍の場合を f
+
+
J、1"'2倍の場合を f
+
J、Al添加によって生
Jとし、A1耐性に関しては、低A1区の生長
育促進が起こらなかった場合を f
量がA1無添加区より大きく、かつ高Al区における生長量が低Al区より大きい
f
+
+
+
J、高A1区の生長量が低Al区より小さく、かつA1
+
+
J、高A1区の生長量がA1無添加区より小さく、
無添加区より大きい場合を f
+
J、A1添
かつ低A1区の生長量がAl無添加区より大きいか変わらない場合を f
か変わらない場合を
T
a
b
l
e6
1
)0
加区の生長量がA1無添加区より小さい場合を「一」として分類した (
この分類結果から、強酸性土壌に適応した植物は、A1要求性とA1耐性のど
ちらか一方、あるいは両方を発達させることにより、土壌中の高濃度のA1に適
応していることが明らかになった。特にメラストーマはA1無添加時には生長量
が少なくA1要求性が非常に高いため、メラストーマにとってのA1は、むしろ必
須元素に近いと言える。メラストーマのように、強酸性土壌に生育する植物が
1
1
5
-
第 6章 総 合 考 察
Alを含まない培地で生長量が著しく低下するということは、ラジアタマツ
(Huang如 dBachelard,
1
9
9
3
) および Miconiaa
l
b
i
c
a
n
s(Haridasan,
1
9
8
8
)でも報告
されている。なお、メラルーカとアジサイは低Al区より高Al区で生育が促進さ
れているため、実際のAl要求性は Table6・1に示すよりも高い可能性もある。一
I
k
edaandTadano
,
1
9
9
2
;大
方、典型的なAl感受性植物として知られるオオムギ C
塚
, 1
9
6
8
) は、Alによる生育促進はなく、Al耐性も強酸性土壌に適応した植物
種と比較してはるかに弱かった。
T
a
b
l
e6・1C
l
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s
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l
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c
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Melastoma
+++
++
M
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l
a
l
e
u
c
a
++
+++
A.mangium
Leucaena
Hydrangea
Cranberry
R
u
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g
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a
s
s
1
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a
r
b
a
t
u
m
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.guianensis
Polygonum
Buckwheat
R
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K
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m
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h
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)
B
a
r
l
e
y(Ma
+
++
+
++
++
+
+++
+++
+++
+
+
+++
+
++
+
++
++
たとえ強酸性土壌に適応した植物種であっても、限度を越えた高濃度のA1
は有毒であり、生育は低下した(第 2章;F
i
g
.2・1
) 0 このため、過剰のAlの毒
性を回避する能力も強酸性土壌に生育する植物種には重要であると考えられる o
一般に、植物は根からA1を排除することによりA1過剰毒性を回避している。現
在、Alを排除する機構として最重視されているのは、根圏からの有機酸等のAl
キレート物質の放出である。詳しくは第 1章の緒論に記述しであるので割愛す
るが、キレート結合したA1はそのキレートカが強~,ほど植物根に対する毒性が
低下し (Huee
ta
,
.
l1
9
8
6
) 、吸収もされにくくなる (JonesandDarrah,1
9
9
5
)0
第 4章一第 1節では、メラストーマ、メラルーカ、 A.mangium、およびオオ
1
1
6
-
第 6章 総 合 考 察
ムギの根からの有機酸の放出能を調査した。その結果、メラルーカの根におい
て多量のクエン酸放出が認められ、その放出量はA1添加によって約 18%上昇し
i
g
. 4・
3
) 0 A1排除植物であるメラルーカの根のA1含有率は高A1
た〈第 4章;F
1
aおよび Mg吸収阻害もほと
) においても非常に低く、A1による C
区 (15mgL
んど認められなかった(第 2章;T
a
b
l
e2
・
3
) "また、データは示していないが、
アルミノン染色による検定では、根の表皮より内側にA1は侵入していなかった。
これらの結果から、メラルーカのA1排除能は非常に強力であり、この強力なA1
排除能に根からのクエン酸の放出が関わっていると理解される。
a
n
g
i
u
mはA1毒性を軽減するに足る量の有機酸を放出することは
一方、 A.m
なかったが、高濃度のA1により未知のA1キレート物質の放出が誘導され、培養
i
g
.4
4
) 0 このキレート物質
液中のモノマー態A1の割合は低下した(第 4章;F
+NH
〉の A.m
a
n
g
i
u
mの根のA1含有率は非常に低く〈第
を放出した処理区(+Al
4区
4章;Table4・1)、キレート物質の放出がA1排除に対して強く関与することが示
唆される。
根圏のA1を無毒化する機構としてA1キレート物質の放出の他に、根圏の
pH上昇機構が提案されているが (Foye
ta
1
.1
9
6
5
;Mugwiraa
n
dE
l
g
a
w
h
a
r
y1
9
7
9
;
D
e
g
e
n
h
a
r
d
te
ta
,
.
l 1998)、本実験で供試した強酸性土壌に適応した種のA1排除能
i
g
.4・
8
) 0 最も典型
と根圏の pH上昇能の聞には全く相関がなかった(第 4章;F
的なのはメラストーマとメラルーカである。両者とも根圏の pHを著しく低下さ
せたが、A1集積性に関しては大きく異なり、メラストーマはA1集積植物である
のに対し、メラルーカはA1排除能が非常に強い(第 2章;T
a
b
l
e2・
3他〉。
このような植物根における根圏 pH の変化には培地に含まれる窒素源が大
きく関わっている。強酸性土壌では、硝酸化成作用が低下するために、有効態
N) である o 第 4章一第 1節の結果か
窒素の主体はアンモニウム態窒素 (NH4・
N)を窒素源として与えた
ら、強酸性土壌に適応した植物種は硝酸態窒素 (N03・
Nを窒素源とした場合に生育および窒素吸収が良好であったこと
場合より NH4・
F
i
g
.4
1,
T
a
b
l
e4・
2
) 、NH
から(第 4章;
N の利用能が高いと考えられる。さら
・
4
1
1
7
-
第 6章 総 合 考 察
に
、 NH
N吸収時に起こる培地 pH低下による溶存 PとAl濃度の上昇にも生育
4・
i
g
s
.4
・
2
,
4
・
5,T
a
b
l
e4
・
2
)。
を促進する効果があることが明らかになった(第 4章;F
また、Alは植物の Caおよび Mg吸収を括抗的に阻害する性質を持つため
(
R
e
n
g
e
la
n
dE
l
l
i
o
t
t
,1
9
9
2
;H
u
a
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ta
l
.,1
9
9
2
a
b
;1
9
9
3
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9
9
6
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r
o
sa
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s
t
e
r
,1
9
9
3
;
S
a
s
a
k
ie
ta
l
.,1
9
9
4
)、もともと塩基の不足している強酸性土壌での作物生育をさ
らに困難にしている。しかし、強酸性土壌に適応した植物種にはAlによって α
および Mgの吸収が阻害されない種が多く、Alによって α および Mgの吸収が
aおよび Mg-含有率耐性が強く、高Al区でもそれら
低下する種においても、低 c
の欠乏症状は観察されなかった(第 2章;T
a
b
l
e2
3,F
i
g
.2
・1
,第 3章;F
i
g
.3
1,
T
a
b
l
e3
1
)0
さらに、メラストーマ、メラルーカ、 1
.b
a
r
b
a
如mオオイタドリなどの種では
Al非共存下で、 4
.
0あるいは 3
.
5という極めて低い pHでも生育が低下すること
はなく、低 pHそのものはこれらの種の生育阻害要因にはならなかった(第 2章;
F
i
g
.
2
3
)0
このように、強酸性土壌に自生する植物は、強酸性土壌での生育を制限す
る諸要因に対して高度に適応している。特に、土壌溶液中での過剰毒性が問題
になるAlに対しては、耐性だけではなく、その春在により生育が促進されると
いう性質を多くの種が持っていた。次節ではこのAlによる生育促進の機構につ
いて詳しく考察する。
第 2節
アルミニウムによる生育促進機構の解析
2-1 アルミニウムによる窒表、リン亭はじめとする巷升吸収偲準
植物の生育に対するAlの有益な効果に関する研究の歴史は古く、かなり以
前から報告されている。 1
9
4
5年に発表された H
u
t
c
h
i
n
s
o
nの総説によると、当時
はAlの有益な効果に関する研究の方がむしろAl毒性に関する研究より盛んで
あったことが推察される (
H
u
t
c
h
i
n
s
o
n
,
1
9
4
5
)0 例えば、 Y
o
s
h
i
i(
1
9
3
7
)の報告で
1
1
8
-
第 6章 総 合 考 察
は、ススキ、オオイタドリ、およびアジサイの生育がA1添加によって促進され
a
c
k
e
t
t(
1
9
6
2
) はコメススキ、オ
ることが示されている。 1960年代以後にも、 H
オスズメノテッポウ、ウシノケグサ、およびホソムギの生育が、 Sivasubramaniam
a
n
dT
a
l
i
b
u
d
e
e
n(
1
9
71)はチャの生育がA1によって促進されることを報告してい
る。前節で示したように、最近でもA1の有益な効果を示した報告は数多くみら
れる。
しかしながら、A1による生育促進の機構を調査した研究の数は非常に限ら
れている。 K
o
n
i
s
h
i(
1
9
9
2
) はA1によるチャの生育促進にホウ素の持つ役割の一
部代替、あるいは P過剰時の吸収抑制が関わっているのではないかと推定した
が、本研究を含めた多くの実験において、ホウ素および P 濃度が適正な条件で
もA1による生育促進は観察されるので、A1による生育促進機構の本質がこれら
の要因であるとは考えにくい。 K主r
r
a
i
d
eは 1
9
9
3年に、それまでの実験データを
綿密に分析し、さらに必要と思われる実験を追加して、A1による生育促進現象
の解明を試みた C
K
i
n
r
a
i
d
e
,1993) 。その結果、A1による生育促進は低 pHにお
ける H+の毒性、例えば H+過剰による根細胞からの溶質の漏出のような障害を
3
+が軽減するため、低 pH条件下で毒性の低いA1濃度によって生育促進現象が
A
1
観察されると結論づけた。 Uuganye
ta
l
.C
1
9
9
5
) も同様の報告をしている。しか
し、本研究で供試した植物種のほとんどは、培地の pH が極めて低~...条件でも生
育が低下することはなく、 H+毒性の軽減だけでA1による生育促進現象を説明す
るのは不可能である。
第 2章一第 1節の実験で、A1添加による生育の促進には N、P、あるいは K
などの養分含有率の上昇が伴われた C
F
i
g
.2
1,
T
a
b
l
e2・3
) 0 また、第 2章一第 3
節の実験で、養分が共存しない場合にはA1による生育促進の程度がはるかに小
F
i
g
s
.2
5,
2・6
)、
さくなる、あるいは全く促進効果がみられなかったことから C
本研究で観察されたA1による生育促進は養分吸収の促進が主要因であると推定
された。そこで、各種植物のA1による無機栄養状態の改善と生育促進の関係を
調べるため、第 2章一第 1節の実験におけるA1無添加区に対する低A1区 C3mg
1
1
9
・
第 6章 総 合 考 察
む1
) の若葉の多量養素含有率の相対値と個体の生長量の相対値の聞の相関を検
討した。なお、高A1区 C15mgG1) とオオムギのデータはA1毒性の影響が強く
出ている可能性があるので用いなかった。
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その結果、生育の促進は若葉の N および P含有率の上昇と相関が高く、こ
れらの吸収促進がA1による生育促進機構に強く関わっていることはほぼ間違い
ないと考えられた C
F
i
g
.{
j
・
1
)0
そこで、特にA1添加による上昇率の高かった P吸収の促進に注目して、能
動的 P吸収に与えるA1処理の影響を調査した。供試植物には、A1による生育促
進と P 含有率の上昇が最も顕著であったメラストーマを用いた。その結果、メ
ラストーマの切断根の能動的 P吸収が、Al前処理を行うことにより大きく上昇
i
g
.2・7
)0 また、能動的吸収に対するエネルギー
することが示された(第 2章;F
1
2
0
-
第 6章 総 合 考 察
の供給能を示す根の活性
(πc法により測定〉がAl存在下で上昇することも確
i
g
.3・6
)。これらの結果から、強酸性土壌に適応した植物種
認された(第 3章;F
のAlによる生育促進機構には、 P吸収や N 吸収を中心とした能動的養分吸収能
の活性化が大きく関わっていると考えられる。
Caは原形質膜の安定化に不可欠であるが、メラストーマの根においてAl
も Ca と同様の膜安定化機能を持つことがトリパンフ事ルーの透過性を調べた結
i
g
.3・9
) 。このことは Caおよび他の養分を含まな
果から示唆された(第 3章;F
い培養液を用いた水耕実験において、培地に M を添加すると生育が改善された
i
g
.2
・5
)0 また、培地に Caを添加す
ことと関係していると思われる(第 2章;F
V
i
e
t
s,
1
9
4
4
;T
a
d
a
n
o
ることにより K 吸収が促進されることが報告されているが C
1
.
, 1969) 、強酸性土壌に生育する多くの種の K含有率がAl添加により上昇
e
ta
したことは〈第 2章;T
a
b
l
e2
3,
F
i
g
.6
-1)、これらの種においてはAlが K 吸収に
対して Caと同様の促進効果を持つことを示している。低培地 Ca濃度下におけ
a添加によってさ
るメラストーマの葉の K 含有率が、Al添加ロよって上昇し、 c
a
b
l
e3
-1
)0
らに上昇したことは、この可能性を支持するものである(第 3章;T
2-2 アルミニウム独自の効果
培養液中にAlが含まれない時、強酸性土壌に適応した植物では細根の発達
i
g
.2
2
,第 3
が不十分であり、根も褐色を呈する症状が観察された(第 2章;F
章;F
i
g
s
.3・3,
3・7
)。これらのAl不在時の形態的な障害は、Al不在ストレスを受
けた根細胞の周囲にリグニンが集積し、細胞の正常な伸長を阻害したことによ
,F
i
g
.3
1
0
) 0 根細胞壁のリグニン集積量の増加は、Al
ると考えられる(第 3章
S
a
s
a
k
ie
ta
,
.
11
9
9
6
;
感受性の高い植物が示すAl障害に対する反応の一つであるが C
ヴa
)、Al障害だけではなく、各種ストレスによっても引き起こされるため、
1
9
9
何らかの細胞障害による二次的な症状であると思われる。
先に述べたメラストーマの根細胞の原形質膜透過性がAl不在時に増加する
i
g
.
という現象も、Al感受性植物がAl障害により示す症状と同様である(第 3章;F
1
2
1
輔
第 6章 総 合 考 察
3
9
) 0 Al感受性の高い植物におけるAl障害症状として根細胞の原形質膜透過
性が上昇するのは、A1が原形質膜のリン脂質(Ma
t
s
u
m
o
t
oe
ta
l
.,1
9
9
2
) あるいは
膜タンパク (C
訂d
w
e
l
l
,1
9
8
9
) と結合することやリン脂質を過酸化することが原
因と考えられており、このような膜機能の障害がリグニンの集積を引き起こす
原因である可能性がある。一方、強酸性土壌に適応した植物種の多くでは、先
に述べたようにA1によって N、Pなどの能動的養分吸収が促進されたが〈第 2
章;T
a
b
l
e2
3,F
i
g
.2・7,第 3章;F
i
g
.3
・
6
)、能動的養分吸収は原形質膜を介するも
のであり、Al施与には臼施与と類似した原形質膜安定化効果も認められたこと
i
g
.3・9
) を考慮すると、これらの植物においてはA1は原形質膜機能
(
第 3章;F
を強化していると理解される。このことを逆に考えれば、Al感受性植物におい
てAlによる膜機能障害がリグニンを集積を引き起こすように、強酸性土壌に適
応した植物ではAl欠除時に原形質膜機能が正常に働かず、リグニン集積量が増
大し、根が褐変あるいは細根の減少などの症状を呈したという結論が導かれる。
根の形態の正常化あるいは養分吸収の促進は、他の元素によって代替できなか
ったことから(第 3章;T
a
b
l
e
s3
1,3
2
,3
・
3
) 、このAlによる膜機能の正常化は
A1独自の効果であると考えられる。
A1が持つ原形質膜機能を正常化する効果は、根および地上部のA1含有率が
a
b
l
e2
・
3,第 4章;
低い種、例えばメラルーカなどでも認められたため〈第 2章;T
T
a
b
l
e4・2
)、この効果は根表皮細胞の原形質膜で起きていると考えられる。実際、
培地に養分が共存しない場合は、メラルーカの生育はA1によって促進されるこ
i
g
s
.2
・
5,2
・
6
) 0 しかし、メラストーマの生育は培地に
とはなかった(第 2章;F
養分が共存しない場合でもAlによって促進された(第 2章;F
i
g
s
.2・5,2・6
)。メ
1
ラストーマは根だけではなく葉にも 1
0
,
O
O
O
m
gk
g
以上の Alを集積するAl集積
植物であるため(第 3章;T
a
b
l
e
s3
・
1
,3
2
,3
3,第 5章;F
i
g
.5・3
) 、根の原形質膜
上での効果に加えて、体内に集積されたA1も生育に対して有益な効果を持って
いると考えられる。
そこで、体内のA1、特に葉に存在する多量のAlが、根と同様に有益な効果
1
2
2
・
第 6章 総 合 考 察
を与えているのか、あるいはキレート化などにより無毒化され、老廃物として
徐々に蓄積したものであるのかを検討するために、その吸収機構、体内での形
態、および生理的機能を検討した。
メラストーマのAl含有率は発生したばかりの葉でも 7,
000mgkg
・
1 に達し、
a
b
l
e3・2
) 0 このことはメラストーマの体内を速
成葉との差は小さい(第 3章;T
やかにAlが移行していることを意味し、その主な供給源と考えられる根のAl
吸収速度も非常に速いことが予想された。しかし、メラストーマの切断根のAl
吸収の初期段階(Al添加後数時間〉は、,ほとんどがアポプラストの陽イオン交
換基へのAlの受動的な吸着であり(第 5章;F
i
g
s
.5・14
,
5
1
6
)、シンプラストへ
の流入速度はかなり緩やかであった(第 5章;F
i
g
.5
1
6
) 0吸収カイネティクス
もこれまでに報告されているAl非集積植物と同様の傾向であり、吸収速度も大
i
g
.5・1
1,
Ar
c
h
a
m
b
a
u
l
,t 1
9
9
6
;Reng
e
1a
n
dR
e
i
d
,1
9
9
7
)。一方、
差無かった(第 5章;F
アポプラストの陽イオン交換基へのAlの吸着はかなり特異的であるため(第 5
2
2
章;F
i
g
.5
1
5
) 、Ca
+あるいは Mg
+
のように根の交換態Alが多いことがAl吸収
量の増加の原因である可能性がある(橘, 1
9
8
2
;K
e
l
t
j
e
n
s,1
9
9
5
) 0また、Al処理
培養液で長期間培養したメラストーマにおいて根シンプラストのAl集積量が非
常に多いことは〈第 5章;F
i
g
.5
1
6
) 、Alの原形質膜透過は緩やかではあるが、
継続的であることを示す。
Ca吸収については全植物体における吸収速度は切断根における吸収速度の
4倍以上になることが報告されている(橘, 1982) 0 このことは蒸散流が Caの
ような多価カチオンの地上部への移行には重要であることを意味する。また、
Caの木部への到達経路はカスパリ一帯が未発達な根端部におけるアポプラステ
:(
C
l
a
r
k
s
o
na
n
dHanson
,1
9
8
0
)
0A
l
ィックな経路が主体であると考えられているi
処理下で生育させた場合、メラストーマ地上部の若い組織のAl含有率が極めて
高く(第 3章;T
a
b
l
e
s3・1
,3
2
,3
3,第 5章;F
i
g
.5・3
)、メラストーマのA1吸収が
2
i
g
.4
7
)、通常の植物のCa
+吸収と同様に、
根端部で顕著であることは(第 4章;F
メラストーマの全植物体のA1吸収においても、カスパリ一帯が未発達である根
1
2
3
帽
第 6章 総 合 考 察
端部などから蒸散流によってA1は速やかに導管に到達し、地上部に移行するこ
とを強く示唆する。
1NMRにより調査したところ、
葉中のA1の存在形態を葉の成分の分画と 27A
i
g
.5・
9
) 0 しかし、
シュウ酸とキレートした形態のAlが確認されたく第 5章;F
3
-tであった(第
その全A1に対する割合は小さく、葉に存在するAlの主要形態はAl
5章;F
i
g
.5
の。可溶性シュウ酸含有率は根では+Al区 (
l
m MA1)と-A1区の
間で‘差がなかったが、葉で、は+Al区で-Al区よりはるかに高く、可溶性Al含有
率との聞に有意な正の相関があった(第 5章;F
i
g
.5・
8
)0 このことは、葉中にお
けるシュウ酸の集積が、根でA1とキレートしたシュウ酸がA1と共に葉に移行し
た結果として生じたものであることを示唆する o すなわち、Alーシュウ酸複合
体はA1を無毒化するための形態ではなく、シンプラストにおけるA1の移行に関
わっている可能性が高い。また、根のアポプラストあるいは培地中にシュウ酸
は検出されなかったことから、根細胞の膜を介したA1の輸送にシュウ酸は関わ
っていないと考えられる o
メラストーマと同様にAl集積植物であるアジサイ(Mae
ta
,
.
1 1997d)、ソバ
ta
,
.
1 1997c) 、およびチャ (
N
a
g
a
t
ae
ta
,
.
11
9
9
2
;1
9
9
3
) では、葉中に存在す
(Mae
3
るAlはほとんどがキレート態であり、Al
-tは検出されていないため、A1は無毒
化されて葉に蓄積されているものと考えられる。しかしメラストーマでは多量
3
3
+が存在した。A1t
は pHが中性付近の細胞質中にはほとんど存在できない
のA1
3
+は細胞質以外の細胞壁、液胞、あるいはその他のオルガネラな
ため、葉中のAl
どに存在すると考えられる。顕微鏡による観察で細胞壁にAlの存在が確認され
た葉の表皮細胞では、細胞の形態は集積しないものと比較して堅固であったた
3
i
g
.5・1)、根の場合と同様に活性の高いA1
-tが壁あるいは膜の構造
め(第 5章;F
安定化に寄与していると考えられる(第 5章;F
i
g
.5
-1)。さらに、A1は葉の柵
i
g
. 5・
1
) 、A1を集積した葉の光合成能が集積
状組織にも多く集積し(第 5章;F
a
b
l
e5
・
1
) 、クロロプラスト中の
していない葉より高かったことから〈第 5章;T
2
A1が葉の光合成能を直接活性化していることも考えられる。また、 Ca
-tのよう
1
2
4
・
第 6章 総 合 考 察
に細胞壁あるいは液胞に過剰のAlを貯蔵することにより低濃度に維持された細
胞質内のAlが生理的に機能している可能性も否定できない。
以上、本研究の結果から、強酸性土壌に生育する植物は、強酸性土壌での
Al過剰をはじめとする生育制限要因に適応する能力や、通常の植物においては
強酸性土壌で最も重要な生育阻害要因であるAlを逆に利用する能力を有し、植
物の耐酸性機構を研究する上で非常に有用であることが明らかとなった。特に
興味深いのは、これらの種が極めて強いAl耐性を持つだけではなく、Alによっ
て生育が促進される性質を持つことであった。このAlによる生育促進は M 非集
積種では能動的養分吸収、特に N や P吸収の促進によるものであり、A1集積種
であるメラストーマでは、養分吸収の促進に加えて吸収されたAlによる細胞壁
構造や原形質膜の安定化、および光合成能の活性化が関わっていると理解され
た。今後、A1の毒性だけではなく、これらのA1の持つ有益性に関する一層の研
究が必要になるであろう。
1
2
5
-
第 7章 要 約
第 7章 要 約
世界に分布する不良土壌の中で、作物の生産上、最も重要なものの一つが
酸性土壌である o 酸性土壌では低 pHだけではなく、低 pHが引き起こす二次的
な要因、特にAl過剰毒性により、多くの作物種は正常に生育することができな
い。食糧生産のために酸性土壌を有効に利用することを目的として、植物の耐
酸性機構についてこれまでに様々な研究がなされてきたが、未だ決定的な結果
は得られていない。一方、強酸性土壌であってもほとんどの場合不毛で‘はなく、
多くの植物種が自生している。これらの種は強酸性土壌に対する何らかの適応
機構を獲得しているものと考えられるが、その特性に関して明らかになってい
ることは非常に少ない。そこで本研究では、強酸性土壌に生育する各種植物の
生育特性、特にAl過剰に対する適応機構について調査し、以下の結果を得た。
1
. 強酸件十‘壌に適応した植物の牛育特性
1
) 強酸性土壌に適応した植物種は、Al耐性が非常に強し、だけではなく、
その多くはAlによって生育が促進された。特にメラストーマは培地にAlが含ま
れない場合に生育が障害を受け、体内の N、P、および K含有率が低かったが、
培地へのAl添加によってそれらは著しく改善された。
2
) 土壌酸性により硝酸化成作用が阻害されるため、強酸性土壌における有
効態窒素はアンモニウム態窒素が主体である。強酸性土壌に適応した植物では
硝酸態窒素よりアンモニウム態窒素を窒素源とした場合に生育および窒素吸収
が良好であった。また、アンモニウム態窒素吸収による根圏 pHの低下は培地の
溶存Alおよび P濃度を上昇させ、強酸性土壌に適応した植物の生育に対して有
益な効果を与えることが示された。
3
) 酸性土壌ではしばしば塩基が不足し、さらにAlは植物の
c
a吸収と Mg
吸収を括抗的に阻害すると報告されているが、強酸性土壌に適応した植物種は
Alによって Caや Mgの吸収が阻害されない特性、あるいは低 Ca含有率耐性や
1
2
6
-
第 7章 要 約
低 Mg含有率耐性が強い特性を持っていた。
4
) 通常、低 pH自身も強酸性土壌での植物の生育を制限する要因であるが、
.
5という極めて低い pHでも生育
強酸性土壌に適応した植物種のほとんどは、 3
は影響されなかった。
5
) メラルーカの根は非常に強力なAl排除能を持つが、その排除能には根
.m
angiumの根では、培
からのクエン酸放出が関わっていることが示された。 A
地Al濃度が高濃度であるときに何らかのAlキレート物質の放出が誘導され、Al
排除に貢献していることも示された。通常の植物と同様に強酸性土壌に適応し
た植物種にとってもAl濃度が極めて高い場合は毒性を示すため、これらのAl
排除能がAl耐性機構のーっとして機能していると理解された。
6
) 以上の結果から、強酸性土壌に生育する植物は強酸性土壌における生育
を制限する様々な要因に対して適応していることが明らかになった。
2
. アルミニウムによる牛育促準機構の解析
1
) 一般に、 M による生育の促進は低 pH条件における H+
毒性をAlが軽減
することが原因であると考えられているが、本研究で供試した強酸性土壌に適
.
5という極めて強い酸性条件でも生育が低下
応した植物種の多くは培地 pHが 3
しなかったことから、 H+毒性の軽減だけではAlによる生育促進機構を説明する
ことはできなかった。
2) Alによる生長量の増加は、Alによる葉の N 含有率および P含有率の上
昇と密接に関連しており、Alと養分元素が培地に共存しない場合には、 M によ
る生育促進の程度がはるかに小さくなる、あるいは全く生育が促進されなかっ
たことから、Alによる生育促進には N、P、K などの養分吸収の促進が関わって
いると推定された。
3
) 2
) の推定を検証するために、Al無添加で生育させたメラストーマの切
断根にAl前処理を行い、 P吸収を調査したところ、能動的 P吸収能がAl前処理
により著しく上昇した。また、能動的養分吸収に対するエネルギーの供給能を
圃
1
2
7
-
第 7章 要 約
意味する根の活性もAl処理をすることにより上昇した。これらの結果から、強
酸性土壌に適応した植物種のAlによる生育促進は、養分吸収能の活性化に起因
する N、P、K などの吸収増加が重要な要因として関与すると考えられた。
4
) Alによる N、P、K など養分吸収能の上昇はAl独自の効果であり、こ
の養分吸収能の上昇による生育促進作用はAlの間接的な効果であると結論され
た
。
5
) メラストーマを用いて原形質膜のトリパンフ'ルー透過性に与えるAlと
Caの影響を比較した結果、Alが Caの持つ根細胞の原形質膜機能安定化と類似
した効果を持つことが示された。
6
) 強酸性土壌に生育する植物種の根が、 M 無添加時に細根の減少や褐色
を呈すなどの形態的な障害を示したことには、Al無添加時に根の細胞壁のリグ
ニン沈積量が増大し、細胞の伸長が阻害されたことが関わっていると考えられ
た。強酸性土壌に生育する植物の根ではAl無添加時に原形質膜機能が低下し、
細胞が障害を受けたためにリグニン集積が起こると理解された。
7
) 本研究で供試した植物の中で最もAl要求性の高かったメラストーマは
OOOmgk
g
l以上のAlを集積するAl集積植物であった。
根だけではなく葉にも 10,
メラストーマはAlによる養分吸収の促進に起因しない、Al単独の効果によって
も生育が促進されたことから、体内の M が何らかの有益な効果を与えていると
考えられた。
8
) Al集積植物であるメラストーマの切断根のAl吸収はAl非集積植物の
場合と同様に、初期の段階では、ほとんどがアポプラストの陽イオン交換基へ
の受動的な吸着であり、シンプラストへの流入は緩やかであった。しかし、長
期間Al処理下で生育した植物体の根ではシンプラストのAlが非常に多いこと
から、膜透過は継続的に行われていると理解された。また根の陽イオン交換基
にAlが特異的に吸着されることも長期間Al処理した場合にAlの膜透過量が増
大する原因になると考えられた。さらに、根端近傍などの若い部位から蒸散流
により地上部に速やかに移行するAlも相当量存在すると考えられた。
1
2
8
圃
第 7章 要 約
9
) メラストーマの葉においてA1は表側の表皮細胞の細胞壁に最も多く集
積し、次いで-柵状組織への集積が多かった。A1が集積することにより葉の構造、
特に表皮細胞の構造は安定化し、光合成能は上昇した。
1
0
) メラストーマの葉にはA1ーシュウ酸キレートが存在したが、主形態は
3
+であり、A1-シュウ酸キレートは、A1を無毒化するための形態ではないと考
A
1
えられた。可溶性シュウ酸含有率は、根ではAl処理の影響を受けなかったが、
葉では+A1区で-A1区より高くよ可溶性A1含有率との聞に正の相闘があったこ
とから、シュウ酸はシンプラスティックな経路による地上部へのA1の移行に関
わっている可能性が高かった。
3
1
1
) メラストーマの葉に存在するA1の主形態であるA1
+は pHが中性付近
の細胞質内に高濃度で存在することはできないため、細胞壁、液胞、あるいは
その他のオルガネラに集積していると考えられた。細胞壁におけるA1の集積に
は、根の場合と同様に細胞の安定化および活性化の効果があり、クロロプラス
2
+と同様に
トへの集積は光合成能の上昇に貢献していると理解された。また、Ca
細胞壁あるいは液胞に過剰のA1を貯蔵することにより低濃度に維持された細胞
質内のA1が生理的に機能している可能性が考えられた。
以上の結果から、強酸性土壌に生育する植物の多くは、通常の植物では生
育阻害の原因であるA1によって生育が促進され、この生育促進の主な要因は、
A1非集積植物ではA1による能動的養分吸収の促進であり、A1集積植物ではA1
による養分吸収促進に加えて、吸収されたA1による細胞構造の安定化や光合成
能の活性化なども強く影響していると結論された。
日,
1
2
9
・
謝辞
本研究の遂行ならびに論文作成にあたり懇切丁寧に御指導とご配慮をいた
だきました北海道大学農学部作物栄養学講座教授 但野利秋先生に心から感謝
いたします。お忙しい中、本当にありがとうございました。本論文の御校閲と
適切な御教示をしていただきました同土壌学講座教授波多野隆介先生に心か
ら感謝いたします。実験の計画、遂行にあたり御指導、御助言をいただき、本
論文の御校聞をいただきました同園芸緑地学講座助教授
大崎満先生に心から
感謝いたします。
また、研究活動において有益な御助言、御示唆を頂きました同作物栄養学
講座助教授
山口淳一先生に深く感謝いたします。研究遂行にあたり御指導、
御助言をいただいた同生物有機化学講座教授 吉原照彦先生ならびに御指導、
御助言をいただきました酪農学園大学教授水野直治先生に心から感謝いたし
ます。研究活動において相談にのっていただき、適切な御助言をいただいた北
海道大学農学部作物栄養学講座助手
究生活の問、同技官
信濃卓郎先生に深く感謝いたします。研
浦山勝氏には色々とお世話になりました。ありがとうご
ざいました。
6年間、本講座での有意義な研究生活を送らせていただき、色々と力にな
っていただいた、たくさんの先輩、同輩、後輩、ならびに事務官の皆様には大
変感謝しています。長い間本当にお世話になりました。
最後に 21年間という長い学生生活を見守り、支援していただいた両親に
感謝いたします。
1
3
0
-
引用文献
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A K.,Ash
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D
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