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香港における意匠の保護

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香港における意匠の保護
香港における意匠の保護
意匠とは何か
各 種 製 品 の 意 匠 、例 え ば 物 品 の 形 状 、構 造 形 、模 様 、ま た は 装 飾
は 、作 製 さ れ た 物 品 が 視 線 を 引 き 付 け 、肉 眼 で 判 別 で き る 特 色 が
あれば、すべて意匠として登録することができる。
登 録 意 匠 の 所 有 者 は 、他 人 に よ る 意 匠 登 録 製 品 の 製 造 、輸 入 、使
用、販売、または賃貸を阻止する権利を有する。
意匠登録の地域的保護
香
匠
に
保
港 に お け る 意 匠 登 録 制 度 は 、地 域 的 な 保 護 を 提 供 す る 。あ る
が中国知識産権局もしくはその他の国や地域の意匠登録機
お い て 登 録 さ れ て い た と し て も 、こ れ が 香 港 に お い て 自 動 的
護 さ れ る こ と は な い 。香 港 に お け る 意 匠 の 保 護 を 受 け る 場 合
意
関
に
は、
必 ず 香 港 の 『 意 匠 登 録 条 例 』 ( 第 522 章 ) 及 び 『 意 匠 登 録 規 則 』 ( 第
522A 章 ) に 基 づ い て こ れ を 登 録 し な け れ ば な ら な い 。
なぜ意匠登録の出願が必要なのか
意
持
お
似
る
匠
つ
い
の
こ
を
こ
て
物
と
登 録 す れ ば 、関 連 物 品 に
と が で き る 。い ず れ か の
、権 利 者 の 同 意 を 得 ず に
品 に 使 用 し た 場 合 は 、権
ができる。
つ
者
香
利
い
が
港
侵
て
そ
で
害
当
の
当
行
該
業
該
為
意
務
意
と
匠
の
匠
し
を
過
を
て
専
程
同
法
有
ま
一
的
す
た
も
手
る
は
し
段
権
運
く
を
利
営
は
講
を
に
類
じ
意 匠 登 録 保 護 の 有 効 期 間 は 最 長 25 年 と し 、 5 年 に 1 回 更 新 さ れ
る。
意匠登録出願書の提出
意 匠 を 登 録 す る 場 合 は 出 願 書 に 記 入 し 、香 港 の 書 類 送 付 先 住 所 を
記 載 し て 、香 港 特 別 行 政 区 政 府 知 的 財 産 権 局 意 匠 登 録 所 に 送 付 す
る
港
細
を
。 意 匠 登 録 一 件 の 出 願 費 用 と し て 785 香 港 ド ル と 公 告 費 1 5 5 香
ド ル を 納 付 す る 。意 匠 登 録 出 願 書 の 様 式 及 び 費 用 に つ い て の 詳
資 料 は 、以 下 の 香 港 特 別 行 政 区 政 府 知 識 産 権 署 の ウ ェ ブ サ イ ト
参照してください。
( http://www.ipd.gov.hk/chi/forms_fees/design.htm)
アイテム分類方法
登録申請書記入時に、デザインを登録したいアイテムを分類する必要があります。国
際意匠分類(いわゆる「ロカルノ分類」)中のクラスによってアイテムを分類してくだ
さ
い
。
ロ
カ
ル
ノ
分
類
の
最
新
版
は
http://www.wipo.int/classifications/fulltext/locarno/enmn01.htmにてご覧ください。
ロカルノ分類のクラス 32、サブクラス 00 の「グラフィックシンボル・ロゴ、表面の図
案、装飾」においてデザイン登録を申請したい場合、そのアイテムをクラス 32、サブ
クラス 00 にあてはまるものとして記入する必要があります。例えば、「装飾」にデザ
イン登録をしたい場合でその装飾がハンドバッグ用のものである場合、登録申請用紙
にそのアイテムを「ハンドバッグ用装飾」として記入することになります。
デザイン登録を申請する際に、以前にパリ条約加盟国または世界貿易機関加盟国に提
出された同じデザインの登録申請に基づきその申請の優先権を主張したい場合、以前
の申請においてクラス 32、サブクラス 00 に分類されていたとしても、前段落で述べた
とおりに登録申請用紙にそのアイテムを分類して記入しなくてはなりません。
意匠設計登録所は意匠登録出願をどのように処理するのか
登録出願の審査手続きは次の段階からなる。
•
提出日についての審査
•
形式についての審査
•
関係する意匠を登録し、登録証明書を発行する
-
z
-
2
出 願 内 容 に 不 足 が な く 、登 録 適 格 で あ れ ば 、全 手 続 き 過 程( 意 匠
登 録 所 が 出 願 を 受 理 し て か ら 関 係 意 匠 を 登 録 す る ま で )に 必 要 な
期間は最短 3 ヶ月である。
第一段階-提出日についての審査
意 匠 登 録 所 は 出 願 書 を 受 領 後 、出 願 人 に 対 し て 遅 滞 な く そ の 出 願
書の提出日を通知する。
提出日は、意匠登録所が次の文書及び費用を受理した日とする。
意匠登録の申請書
関 係 す る 意 匠 に つ い て の 説 明 書 。こ の 説 明 書 は 適 宜 複 製 を 作
成すること。
•
•
出願人の氏名または名称、及び住所。
各項で定めている費用。
•
•
提 出 日 は 登 録 日 と な り 、登 録 有 効 期 間 の 発 効 日 も 提 出 日 を 基 準 と
す る 。意 匠 の 新 規 性 に つ い て も こ の 日 を も っ て 決 定 す る( 優 先 権
を主張する者がいる場合を除く)。
第二段階-形式についての審査
意
う
意
の
録
匠
。
匠
設
の
登
形
登
計
再
録
式
録
で
審
所 は 出 願 人 に 提 出 日 を 通 知 し た 後 、出 願 の 形 式 審 査 を 行
審査とは、出願書で定める資料についての審査である。
所 は 、出 願 の 実 質 的 な 審 査( 例 え ば 関 係 す る 意 匠 が 新 規
あ る か 否 か )、ま た は 登 録 さ れ て い る 意 匠 に つ い て の 記
査は行わない。
出
に
の
と
願
不
不
み
が
足
足
な
形
箇
箇
さ
式
所
所
れ
不
を
を
る
適 格 と な っ た 場 合 、意 匠 登 録 所 は 出 願 人 に 3 ヶ 月 内
是 正 す る よ う 通 知 す る 。出 願 人 が 期 日 ま で に こ れ ら
是 正 で き な い 場 合 、そ の 出 願 は 取 り 下 げ ら れ た も の
。
第三段階-登録及び公示
-
z
-
3
出 願 が 形 式 適 格 と な っ た 場 合 、意 匠 登 録 所 は 意 匠 を 登 録 し 、香 港
知 的 財 産 権 公 報 ( U R L : http://www.ipd.gov.hk/chi/ip_journal.htm) に
登録公告を登載し、登録証明書を発行する。
通
明
得
が
常
書
後
で
の 場 合 、 出 願 人 は 出 願 書 を 提 出 し て か ら 3ヶ 月 以 内 に 登 録 証
を 取 得 す る こ と が で き る 。意 匠 権 者 は 、意 匠 登 録 証 明 書 の 取
、そ の 意 匠 を 侵 害 す る 行 為 に 対 し て 民 事 訴 訟 を 提 起 す る こ と
きる。
提言 - 香港および中国本土で意匠を保護するにはどのような
対策を講じるべきか
意匠を保護するためには次に掲げる対策を検討することができ
る。
•
意
す
も
く
取
匠
る
し
は
得
を 所 有 す る 者 の み が 、そ の 設 計 の た め に 意 匠 登 録 を 出 願
権利を有するものとする。他人に意匠の創作を委託し、
くは雇用契約により、他人に意匠の創作を依頼し、もし
意 匠 の 譲 渡 を 受 け た 者 は 、い ず れ も 当 該 意 匠 の 所 有 権 を
し、意匠の所有者となることができる。
•
新
書
願
こ
お
た
な
匠
規 の 意 匠 の み を 登 録 で き る も の と す る 。出 願 者 は 登 録 出 願
を 提 出 す る ま で 意 匠 の 秘 密 を 保 持 し な け れ ば な ら な い 。出
書 を 提 出 す る 前 に 、出 願 者 の 意 匠 を 使 用 し て 製 品 を 製 造 し 、
の意匠を発表または公開された場合(例えば、カタログに
いて発表された、または当該意匠製品の製造が発注され
)は、その意匠が登録されたとしても、失効したものとみ
される。これは、出願書提出の当日において、出願者の意
は新規の設計とは見なされないことによる。
例としては少ないが、意匠の新規性が公開により損なわれな
い
持
い
る
と
場
事
る
必
が
合
項
。
要
な
が
の
登
が
い
あ
開
録
あ
よ
る
示
出
る
う
。香港の『意匠登録条例』第 9 条では、秘密保
についての具体的な状況と要件について定めて
願書を提出する前に、意匠の詳細内容を開示す
場合は、意匠が開示により新規性を喪失するこ
、あ ら か じ め 専 門 家 の 意 見 を 聴 取 す べ き で あ る 。
-
z
-
4
•
本土の意匠登録および保護の制度は香港と同じではないた
め、両地域でそれぞれ意匠登録をする。本土のみで登録され
た意匠は、自動的に香港でも保護されるということはない。
•
業 務 に お い て 当 該 意 匠 を 使 用 で き 、い か な る 権 利 侵 害 行 為 に
対 し て も 即 時 に 行 動 が お こ せ る よ う に す る た め 、極 力 早 い 時
期に意匠を登録すべきである。
•
香港において自らの意匠を侵害している者がいる場合は、
『 登 録 意 匠 条 例 』に 基 づ き 即 時 に 行 動 を 起 こ す こ と が で き る
•
重
知
と
は
る
要なことは、商標、著作権、特許、または意匠登録など
的 財 産 権 に お け る 各 種 の 権 益 に つ い て 、知 的 財 産 権 を 専
す る 弁 護 士 ま た は 代 理 人 の 専 門 的 な 意 見 を 聞 き 、商 品 ま
サービスに対する保障を得るべきであるということで
。
の
門
た
あ
オンライン検索
知的財産権局は無料のオンライン検索サービスを提供しており
( U R L : http://ipsearch.ipd.gov.hk )。 こ の サ ー ビ ス に よ り 、 意 匠 登
録、意匠権者または会社の資料を閲覧することができる
電子提供サービス
知
使
ザ
文
し
に
的財産権局の電子提供システムにより提供される意匠書類
用 し よ う と す る 場 合 は 、ま ず 知 的 財 産 権 局 の 電 子 サ ー ビ ス ユ
ー に 登 録 し な け れ ば な ら な い 。電 子 サ ー ビ ス ユ ー ザ ー は す べ
書の宛先となる香港のアドレス及び香港の許認可機関が交
た 電 子 証 書 を 保 有 し て い な け れ ば な ら な い 。電 子 提 供 サ ー ビ
関 す る 資 料 に つ い て は 、下 記 の 知 的 財 産 権 局 の ウ ェ ブ サ イ ト
参 照 し て く だ さ い 。( https://iponline.ipd.gov.hk)。
-
z
-
5
を
ー
て、
付
ス
を
関係ウェブサイト
z
出願書及費用についての詳細資料
( h t t p : // w w w. i p d . g o v. h k /c h i / f o r m s _ f e e s /d e s i g n . h t m )
z
意匠の国際分類法(英語版のみ)
( http://ww w.wipo.int/classifications/fulltext/ locarno/enmn01.htm)
z
香港知的財産権公報
( http://www.ipd.gov.hk/chi/ip_journal.htm)
z
オンライン検索サービス
( http://ipsearch.ipd.gov.hk)
z
電子提供サービス
( https://iponline.ipd.gov.hk)
さらに詳しい資料
ご 相 談 、ま た は さ ら に 詳 し い 資 料 を 必 要 と す る 場 合 は 、意 匠 登 録
所にお問い合わせください。連絡先は次のとおりです。
香港特別行政区湾仔
皇 后 大 道 東 213 号 ( ク イ ー ン ズ ロ ー ド ・ イ ー ス ト 213 号 )
胡 忠 大 厦 24 号 ( ウ ー テ ュ ン ハ ウ ス 24 階 )
知的財産権局
電 話 : (852) 2961 6901
E - メ ー ル で の 問 い 合 わ せ は enquir [email protected] ま で 。
ま た は 知 的 財 産 権 局 の ウ ェ ブ サ イ ト http://w w w.ipd.gov.hk/
香港特別行政区政府知的財産権局
2012 年 6 月
© 香 港 特 別 行 政 区 政 府 2012
-
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-
6
まで。
重要注意事項
本
詳
き
を
い
書 は 香 港 の 意 匠 保 護 の 概 要 を 紹 介 し た も の で あ り 、そ の 内 容
細 を 網 羅 し た も の で は な く 、さ ら に 法 律 意 見 と み な す こ と は
な い 。意 匠 保 護 に 関 す る 法 律 意 見 を 求 め る 場 合 は 、知 的 財 産
専門とする弁護士または代理人の専門的な意見を求められ
。
は
で
権
た
版権の所有
形 式 の 如 何 に 関 わ ら ず 、商 業 目 的 で な く 、本 文 の 内 容 を 複 製 、配
付、または展示する場合は、作品において以下の告示をすれば、
事前に香港特別行政区政府に申請する必要はない。
本 資 料 は 『 香 港 に お け る 意 匠 の 保 護 』 © 2012 を 転 載 し た も の で
あり、香港特別行政区政府の承諾を得て使用しています。
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