Comments
Description
Transcript
双方向性を持つ連絡情報提供システムの開発
平成20年度先導的地域情報システムの調査・開発事業 双方向性を持つ連絡情報提供システムの開発 開 発 報 告 書 平成21年3月 財団法人ニューメディア開発協会 この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。 URL:http://ringring-keirin.jp/ 1 目 次 1. 開発テーマ ・・・P3 2. 開発の目的と背景 ・・・P3 【1】開発に至る背景 【2】システム開発の目的 3. システムの目標 ・・・P3 【1】定性的目標 【2】定量的目標 4. システム導入で期待される効果 ・・・P4 【1】定性的効果、定量的効果 【2】地域への影響・効果 5. 開発システムの概要・内容説明 ・・・P5 【1】開発内容の概念図 【2】開発システムの概要 (1)表示系機能 (2)管理系機能 (3)入力系機能 (4)外部連携機能 【3】機器、ネットワーク構成図 【4】購入機器、購入ソフトウェアの品名、仕様 【5】品質、信頼性、情報セキュリティ、性能、サービスレベル等 6. 開発体制 ・・・P20 7. 事業運営体制 ・・・P20 別紙資料 【別紙1】 開発内容概念図 【別紙2】 機器、ネットワーク構成図 2 1.開発テーマ 「双方向性を持つ連絡情報提供システムの開発」 2.開発の目的と背景 【1】開発に至る背景 兵庫県下においては、保育園と保護者を結ぶネットワークとして、2004年より、「よ い子ネット」が運用されている。この仕組みは、今回の事業を受託した株式会社ラジオ関 西が提供する仕組みであり、県内の私立保育園の保育士、職員などが、保育園専用のホー ムページから電子連絡帳として園児の保護者に対して情報提供をおこなうものとして、兵 庫県保育協会に加盟する約300の保育園の他、県内で約10,000名の保護者が利用 している。サービスの開始から4年を経て、個人所有の携帯電話事情及び、携帯電話の機 能そのものも大きく進化を遂げる中、仕組みのユーザビリティーや、情報提供画面のアク セシボリティ、及び、機能面での充実を望む声が、園や園の職員、及び保護者から出てき ていた。結果的に、保護者の利用者数(メールアドレスの登録数)も、今後に大きな伸び が期待できず、他の保育協会への効果の波及も難しい状況となっていた。そのような状況 を踏まえ、情報提供者と受信者との間の円滑なコミュニケーションツールとして蘇生を図 ることを目的に、システム機能の見直しと刷新を図った。 【2】システム開発の目的 (1)情報提供サービス同士を、ポータルの中に集約した。 情報発信の階層を3階層に想定し、 ① 各保育園(以下、「利用施設」という)から保護者への情報発信 ② 保育協会等の上位組織(以下、「契約者」という)から、利用施設の保護者全体 への情報発信 ③ 本システムの外にある情報発信サービス(今回の場合、兵庫県警察本部が実施し ている犯罪情報メールサービス「兵庫県防犯ネット」)から情報を受信し、同一 セグメントに対して転送 のそれぞれを実現する。 (2)契約者もしくは利用施設と保護者との間での、情報の双方向性を実現した。 アンケート機能を実現することで、メールを受信した保護者が、園などからの問い かけに対し、フィードバックができる機能を実現した。 (3)各利用施設が個別に、かつ簡易に、記事(以下、「トピックス」という)を掲載でき るポータルサイトに情報を集約した。 メールによる情報発信を補足するものとして、パソコンおよびケータイで閲覧可能な ブログ形式のポータルサイトを、利用施設ごとに保有できる仕組みを実現した。 3.システムの目標 【1】定性的目標 本システムを活用した情報提供及び、保護者からのフィードバックとして、下記のような情 報交流が実現されることを見込んでいる。 ・ 利用施設から保護者への連絡事項通達 ・ 契約者からの案内事項の通達 ・ 外部にある情報の有効活用 ・ 利用施設での日々の様子の公開 ・ 利用施設でのイベント開催時の模様の公開 3 ・ ・ ・ ・ 利用施設で開催される催しなどへの参加意思の確認や、日程調整 利用施設運営に対する満足度調査 地域への情報公開 その他 【2】定量的目標 (1)情報取得者(アドレスを登録する保護者)の増加 園から保護者への単なる連絡の補足手段ではなく、実質的なコミュニケーション手段 として活用される(活用するに耐える)仕組としたことで、園と保護者との間のコミ ュニケーションツールとしてなくてはならないものとなり、アドレスを登録する保護 者の数を増やすことを目標とする。 (2)情報配信頻度、情報公開頻度の増加 個別の利用施設のサイトからの情報発信の容易さ(提供サイトのデザインとしての見 やすさや、管理ツールとしての使いやすさ、機能レベルなど)を追求し、情報提供者 側からも「使える」仕組みとしたことで、利用施設職員及び契約者による利用頻度を 高める。 (3)契約者の増加 保育園を支援する団体は、全国規模に存在しており、それらの団体は、概ね現状では、 同様な課題を抱えながら、独自に保護者とのコミュニケーションを図っている。兵庫 県下においても、神戸市(社団法人神戸市私立保育園連盟に加盟)に約100、姫路 市(姫路市保育協会に加盟)に約50の保育園が存在し、それらの団体に対しても、 積極的な活用を促すなど、利用団体数の増加を目標とする。 4.システム導入で期待される効果 【1】定性的効果・定量的効果 (1)定性的効果 ①コミュニティと保護者との情報の双方向性については、アンケート機能によって実現す る。連絡に対する返信、その集計等、コミュニティとしての利点は多い。 ②利用施設と保護者との情報交流は、メールに限定することなく、コミュニティ毎に設置 できるポータルサイトにトピックスを掲載することで、情報集積の価値を高めることが できる。 ③兵庫県保育協会では「まちの子育てひろば」として、子育て中の親子が気軽に集い、仲 間づくりを通して、子育ての悩みを解決、お互いの情報交換が出来る場所の提供を実施 している。そこでの地域のボランティアの方々への情報化支援としての利点も存在する。 (2)定量的効果 ①日常生活における携帯電話普及率が、園児の保護者世代においてはほぼ100%にある のに対し、既存の「よい子ネット」への保護者の加入率は決して高くない。それだけに、 個人情報の保護の強化が強く叫ばれる中での保護者連絡網の一元化には、難しさは存在 するが、システム機能の充実と、利便性の向上によって、保護者の利用率を高められる ことを期待している。 ②情報発信の付加的要素としての位置づけで運用されることが多かったメールによる情報 提供の仕組みであるが、ここ数年の間に、生活必需的な情報を取り扱われる場面が多く なってきていており、携帯から取得される情報に対しての利用者意識も変わってきてい る。 4 外部にある情報の取り込みとして、今回の開発では「兵庫県防犯ネット」との連携を実 現した、今後の展開においては、連携できる外部情報の拡大に備え、連携が容易にでき るような外部入力インターフェイスを実現したい。 【2】地域への影響・効果 (1)活用シーンの多様化 今回の仕組みの開発及び運用は、特定地域に限定した課題を解決するに留まらず、広く地 域展開ができることと、保育園という特定のターゲット層に向けた仕組みだけではなく、 様々なコミュニティにおいて活用できるものであることからも、展開可能な地域課題解決 ソリューションとして地域への波及ができる。 (2)展開の容易さ 今回の開発では、同じ仕組みを他の契約者にも活用できることを前提に、SaaS型のシ ステムとした。地域内の他の利用者(例えば幼稚園協会や、近隣の保育園協会等)及び他 地域の利用者がサービスを享受する際にも、改めてハードウェア環境等を整備する必要な く、WEB型サービスの利用が可能である。 5.開発システムの概要・内容説明 【1】 開発内容の概念図 (別紙1)参照 【2】開発システムの概要 (1) 表示系機能 契約者及び利用施設毎に、パソコン及び携帯電話で閲覧できるポータルサイトを持つこ とができる。 表示される機能について、以下に記す。 1)タイトル(最上段) 1.トピックス管理画面から登録したイメージ画像はサイトの上左部に表示される。 サイズは、140px×60pxでの固定表示になる。 2.トピックス管理画面でトピックス名に入力したタイトル文字が表示される。 ログにつけるaltは表示されない。 2)お知らせ(中央部上段) 1.お知らせ管理で「重要」とチェックされたものを赤字で表示する。 最大表示数は2件。押し出し方式で公開日時順に表示する。 2.お知らせ管理で「お知らせ」とチェックされたものを表示する。 最大表示数は3件。押し出し方式で公開日時順に表示する。 3)お知らせ一覧 クリック後、画面が遷移しお知らせのタイトルが一覧で表示される。 上段には重要のタイトル一覧、下段にはお知らせのタイトル一覧を表示する。 公開期間中のものは全て表示する。即時公開設定されたものは、1ヵ月後に非表示なる。 4)メニュー(左側上部) 全てのトピックスはデフォルト表示となる。 「TOP」…最新の記事を含む3件を表示する。 「アンケート」…アンケート回答(認証系と一般公開系)画面に遷移する。 「メール配信結果」…配信されたメールをバックナンバー表示する。 5 5)カテゴリ 1.カテゴリの最大表示数は、デフォルトカテゴリ3件を含む計53件とする。 各カテゴリに属する記事数も同時に表示します。クリック後は、タイトル一覧を 10件単位で表示する。 2.デフォルトカテゴリとして3件を表示する。 「全体表示」…クリック後、記事欄にタイトル一覧が表示される。 10件でページ繰りされる。 「メール投稿」…メール投稿されたトピックスで、カテゴリ指示がないものにつ いて、ここに掲載します。記事作成時にデフォルトで表示する カテゴリとする。 「アンケート結果」…利用施設がアンケートの結果を記事として掲載する。 記事作成時にデフォルトで表示するカテゴリとする。 その他のカテゴリ名は、トピックス管理画面で作成されたカテゴリを表示する。 公開非公開、管理画面より並び順の設定がある。 6)配布物 管理の配布物設定画面にてアップロードされたデータを表示する。クリック後、利用 施設にて付与された名称一覧を表示する。公開非公開、管理画面より並び順の設定が ある。 7)リンク リンク管理画面にて設定したリンクを表示させます。公開非公開、管理画面より並び 順、別画面にて表示する設定がある。最大表示数は、10件とする。 8)携帯サイト 利用施設管理画面で作成されたケータイサイトのURLを、QRコードで表示する。 9)バナー バナー管理にて設定したバナーを表示させます。登録できる最大数は20件で、内5 件をランダム表示する。 10)トピックス(中央) 1.作成したトピックスのタイトルを表示する。 2.トピックスが初回承認された日時と、それに属するカテゴリを表示する。 その後に編集されても、初回承認の日付での表示とする。 3.トピックス作成時にアップロードされた画像を表示します。画像リンクになって おり、クリック後、幅450ピクセルで表示する。450ピクセルより小さい画 像がアップされた場合には、元サイズのまま表示する。 また、450ピクセルよりも大きい画像をアップされた場合は、自動でリサイズ される。最大表示数は3件とし、表示はセンタリング。記事に表示している画像 は、幅:最大185ピクセルで縦は比率を保つ形で縮小表示する。 4.画題を表示する。最大文字数は100文字とする。 5.WYSIWYG機能を用いて作成されたトピックスを表示する。各キャリアが持つ絵 文字を表示するために、絵文字データを持つ。 6.ページ繰りについては、「次のページ」と「次の10件」とする。 11)今月のカレンダー 新規に作成された記事と連動する。日付に記事に関連するリンクを貼る。 12)過去の記事 過去1年間のトピックスを表示する。当月に作成された記事数を月の横に表示する。 13)新規登録及び登録情報の変更、退会 6 パソコン、及びケータイからの登録を受け付ける。 利用施設毎のQRコードからも、同じ作業がおこなえる。 14)アクセス 利用施設管理の利用施設情報登録で公開となっている項目を表示する。メールアドレ ス、URLはリンク型で表示する。 (各利用施設のポータルのイメージ/パソコン画面) 7 (各利用施設のポータルのイメージ/ケータイ画面) 携帯の画面から表示させる内容は、パソコンとは 違い、絞られている。 1)よい子ネットからのお知らせ 契約者からのお知らせ(重要なものと通常のお 知らせ)を表示する。 2)園から皆様へのアンケート 利用施設から保護者へのアンケートに対し、保 護者が回答することができる。 3)園からのお知らせメール 利用施設が配信するメールの購読を登録、及び、 登録内容の変更、退会、過去に配信されたメー ルの閲覧ができる。 4)カテゴリ 各園で作成されたトピックスをカテゴリ毎に分 けて表示、内容を閲覧することができる。 8 (2) 管理系機能 1)ログイン画面 本システムを使用する契約者及び利用施設は、ID/パスワードを持ってシステムを利 用する。契約者IDはシステム管理者(ラジオ関西)が発行し、利用施設IDは、契約 者が発行することとなる。 また、パスワードを忘れてしまった際の救済措置については、ログイン画面からメール アドレスを入力することで、再発行する仕組みとした。 (ログイン画面) (パスワード忘れの救済画面) 9 2)契約者基本情報/利用施設基本情報 契約者及び利用施設は、基本情報として、施設名称や住所、電話番号等を入力することで、 ポータルサイトにそれらの情報を表示させることができる。 また、同時に基本情報として、下記の情報がシステムから与えられる。 ブログID/ブログURL/メール投稿用アドレス/携帯URL/空メールアドレス 3)個人情報取得設定 契約者及び利用施設は、保護者がメールアドレスを登録する際に、アドレスと同時に、住 所、氏名や電話番号、その他任意の項目の個人情報を取得することができる。(取得しな いという設定も可能。 10 (3)入力系機能 1)管理画面の構成 契約者及び利用施設が使用する管理画面については、ユーザビリティー面に考慮し、下記 のような構成とした。 なお、今回は、保育園の保育士の方々が使用することから、女性向けのやさしい感じの色 調とデザインとしたが、契約者毎に、このデザインタッチを変えることもできる。 ①グローバルナビゲーション 全体の機能を帯状にタグで表示した。現在、どの機能を利用しているかがわかるよう なデザイン上の工夫を施すとともに、利用施設には不要なメニューについては、利用 施設IDでログインした際には表示されないようにもしてある。 ②サイドメニュー 作業者がおこなうことのできるメニューを表示する。該当メニューの内容が、右の作 業フィールドに展開される。 ③ぱんくずリスト 現在の自分の位置がわからなくなることのないように、パンクズリストにて、居場所 の確認ができるようにした。 2)トピックス管理 ポータルサイトの初期設定と、ポータルサイトに掲載されるトピックスの作成及び掲載承 認、ポータルサイトへの配布資料の掲載などをおこなうことができる。 11 −1.初期設定 利用施設毎に、ポータルサイトの名称やロゴ、トピックス承認の有無、テンプレートデ ザイン(色調)の選択ができる。 −2.トピックス作成 ①パソコンを使ってのトピックス作成 タイトル入力後、HTMLに精通しなくともページが作成できるWYSIWIG (What You See Is What You Get)を利用してトピックス記事を作成することができ る。同時に、画像の取り込み、画像に対する画題の記述もおこなうことができる。 なお、トピックスは携帯電話からも閲覧することが可能であることから、携帯の絵文 字(3キャリア)も入力することができるよう、絵文字データベースを持った。 作成したトピックスは、該当するカテゴリに掲載される。 トピックスは、基本的に公開画面であるため、保護者など特定の人にだけ閲覧が可能 にするために、パスワードを入力しないと閲覧ができないようにする仕組み、及び、 トピックスの更新を、メールで通知することができる仕組みも実現した。 なお、作成画面からは、作成内容をプレビューすることもできる。 ②携帯電話を使ってのトピックス作成 保育園においては、パソコンよりも携帯電話を使ってトピックスを作成したいという 要望が多く聞かれたため、本システムは、携帯電話からシステムにログインし、トピ ックスを作成することができる。 また、携帯電話で撮影した画像をトピックスに掲載したいとの要望に応え、携帯電話 からメールでトピックスの内容を作成し、写真を添付してシステムに投稿できるよう にしてある。 12 (トピックス作成画面) 3)アンケート管理 契約者及び利用施設は、保護者に向けてアンケートを作成することができる。 アンケートは、パソコン、携帯電話のポータルサイトから回答できる他、メール配信に 該当アンケートのURLを記載し、そこから誘導することができる。 −1.アンケートの作成 契約者及び利用施設は、新規にアンケートを作成できる他、過去に作成したアンケー トを利用して作成することができる。 13 アンケートは、作成時に設問タイプを選択し、そのタイプに応じた回答入力が可能となる。 設問タイプは、下記の6パターンとした。 ・ラジオボタン型 (単一選択の回答が可能) ・チェックボックス型 (複数選択の回答が可能) ・リストボックス型 (回答項目をプルダウンにてリスト表示する) ・テキストボックス型 (文字入力単一行の回答が可能) ・テキストエリア型 (文字入力複数行の回答が可能) ・メールアドレス型 (メールアドレスを入力してもらうための欄) −2.アンケートの集計 アンケートの回答結果は、公開終了後に集計され、作成者側ではグラフ化された内容が 確認することができる。 グラフ化された画像をそのままトピックスに用いることも可能であるが、集計結果を調 整することもできるよう、集計結果はCSV形式で出力することができ、加工して2次 利用することができる。 4)メール管理 契約者及び利用施設は、メールアドレスを登録した保護者に対し、メールを送信するこ とができる。メールは誤送信を防ぐため、作成権限と送信権限を分けて持つことができ る。(両方の権限を持つことも可能) メール管理として持つ機能は下記の5機能 ・メール作成 (送信するメールを作成する) ・メール送信 (作成したメールを送信する) ・アドレス管理 (登録されたアドレスの検索や削除をおこなう) ・配信履歴 (過去に配信された履歴を確認する) 14 ・不明アドレス管理 (配信できなかったメールアドレスを配信対象から外し管理する) ・開封確認 (配信したメールを確認した方(アドレス)を把握することができる) なお、登録されたメールアドレスはデータベースに格納される段階で暗号化してある。 また、本システムでは、大量に高速にメールを配信することを可能とするよう、FDA (Fast Delivery Agent)を活用した。カタログ値的には、1分間に1万通の配信能力を 持つ。ただし、本開発の範囲は、あくまでも通信キャリア(NTTドコモ、KDDI、 ソフトバンク等)までの配信とし、それ以降の個人の端末への到達は、通信キャリアの 性能に依存する。 −1.メール作成 契約者及び利用施設は、下記の4つの方法でメールを作成することができる。 ・新規に作成する (全く新しくメールを作成する) ・過去履歴から選択して作成する (過去に配信したメールを再利用する) ・テンプレートを利用して作成する (あらかじめ雛形を準備、登録しておく) ・アンケート付きのメールを作成する (あらかじめ作成したアンケートをつける) 15 なお、メールの本文の作成フィールドは、パソコン用と携帯電話用とに分離させてお り、パソコン用には長文のメールマガジンを送るが携帯電話にはその内容をまとめた 概要文を送るなど、違った内容で配信できるようにしている。(同じ内容でも問題な く、そのために双方のコピーができるようにした。) −2.メールの送信 作成されたメールは、承認後即時、もしくは、承認後、配信予約された時間がくると一 斉に配信される。 システムでは、登録されたアドレスにメールを配信するが、通信状態等、何らかの事情 によって受信できなかったアドレスに対しては、ある一定回数のリトライ配信をおこな う。配信されたメールに対し、受信アドレスが不正もしくは存在しないものであった場 合には、システムでは該当アドレスを不正もしくは不当なアドレスとして扱い、健全な アドレスへの配信精度を劣化させないようにする。 (4) 外部連携機能 本システムでは、外部にあるサービス(兵庫県防犯ネット)を受信し、該当地域の保護者 に転送する。 保護者は、自分のメールアドレスを登録する際に、選択肢として表示される「外部連携」 において、取得する、しないを選択する。取得すると選択した場合には、兵庫県防犯ネッ トと同様の区分の情報種別と配信地域を選択し、登録を完了することとなる。 今後、外部の連携先が増える場合にも同様、取得する、しないの選択をおこなうことによ って、本システムを経由して他の情報サービスを取得することができる。 16 このように、1つのサービスに情報を集約することによって、保護者個人にとっても情報 を管理しやすくなる。 変更・解約時にも、このサイトから実施することになるので、ある意味ではワンストップ 化されたことになる。 17 【3】機器、ネットワーク構成図 (別紙2)参照 【4】購入機器、ソフトウェアの品名、仕様 (1)WEB−APサーバ SMTP、バウンズサーバ 空メール受信サーバ DBサーバ ※VPS構成をとるため、上記サーバを1台構成×2セットとする。 サーバ台数は2台 機器:System x3250 M2 /Xe-DE3110 3GX1/1G(512X2)/RAID-KIT/電源 1/OS なし 2GB メモリ増設 ×2、250GB ホットスワップ 3Gb/s SATA HDD ×2 ソフトウェア:Linux Parallels Virtuozzo Containers + PIM, 2 CPUs, 32bit/64bit x86 (2)配信マネージャサーバ × 1台 機器:System x3250 M2 /Xe-DE3110 3GX1/1G(512X2)/RAID-KIT/電源 1/OS なし 2GB メモリ増設、250GB ホットスワップ 3Gb/s SATA HDD ×2 ソフトウェア:Red Hat Enterprise Linux ES v.4 STD Plus(x86/AMD/EM64T) (3)配信サーバ × 1台 機器:System x3250 M2 /Xe-DE3110 3GX1/1G(512X2)/RAID-KIT/電源 1/OS なし 2GB メモリ増設、250GB ホットスワップ 3Gb/s SATA HDD ×2 ソフトウェア:Red Hat Enterprise Linux ES v.4 STD Plus(x86/AMD/EM64T) FDA:株式会社オムニサイソフトウェア製:Paradise(Fast Delivery Agent) ※利用施設から保護者への緊急連絡、兵庫県防犯ネットの転送など、緊急性の高いメ ールが配信されることから、FDAを導入した。 (4)待機系サーバ × 1台 機器:System x3250 M2 /Xe-DE3110 3GX1/1G(512X2)/RAID-KIT/電源 1/OS なし 2GB メモリ増設、250GB ホットスワップ 3Gb/s SATA HDD ×2 ソフトウェア:Red Hat Enterprise Linux ES v.4 STD Plus(x86/AMD/EM64T) (5)モバイルゲートウェイ × 1台 機器:ELIXIR MOBILE GATEWAY PREMIUM(EMG-330R) 形状:19 インチ 1U ラックタイプ・アプライアンスサーバー CPU:Intel CORE 2 DUO Processor SSL:SSL通信機能搭載機 RAID:2.5 インチ高速タイプ×2 ※ハードウェア RAID によるミラーリング OS:Linux カーネルベース独自チューニング ※既存のサービスに対する不満の声の中に多く聞かれたのが、写真の小ささだった。 市場の携帯電話の画面サイズは大型化しており、また、機種も多様になってきてい る中で、ひとつのモバイルコンテンツを携帯端末各機種にあわせて、即時に変換す る仕組みとして、モバイルコンテンツ変換ゲートウェイを導入した。 18 【5】品質、信頼性、情報セキュリティ、性能、サービスレベル要件等 品質・信頼性・性能に関しては、以下の項目について運用することとした。 (1) 信頼性 今回構築したシステムについては、セキュリティ面の評価から、公共データセンターで ある大阪府立インターネットデータセンターに収納した。 また、同データセンターにおいては、コンソーシアムメンバーである株式会社スマート バリューが、24時間×365日の有人体制でISP事業を展開しているため、下記の 項目に対し通常業務の範囲で履行することができることも利点である。 1)監視運用 ・稼動監視 ・障害監視 ・時刻同期 ・点検運用 2)サーバ、ストレージ管理 ・容量の基準と使用状況の把握 ・定期保守時間の策定と実施手順 ・記録(ログ)の保存基準 ・脆弱性情報の適用 3)ネットワーク ・アクセス制限基準 ・管理者権限とパスワード保存基準 ・不正アクセス防止対策 ・暗号化、サーバ証明書取得の基準 ・通信容量、トラフィックの基準 4)保守運用 ・バックアップ対象、間隔 ・計画停止の運用、作業時間基準 ・障害停止の運用、作業時間基準 ・代替機運用の保証 ・データ復元の保証 (2) 品質、性能要件 システム開発においては、品質、性能要件として下記の項目に留意しながらの構築を おこなった。 1)品質、情報セキュリティ ・SQLインジェクション対策 ・OSコマンド・インジェクション対策 ・パス名パラメータの未チェック/ディレクトリ・トラバーサル対策 ・セッション管理の不備対策 ・クロスサイト・スクリプティング対策 ・CSRF(クロスサイト・リクエスト・フォージェリ)対策 ・HTTPヘッダ・インジェクション対策 ・メールの第三者中継対策 19 ・アクセス制御や認可制御の欠落対策 ・メールアドレスクリーニング ・送信ドメイン認証対策 2)性能 ・ページ登録上限値 ・配信アドレス数上限値 ・同時アクセス数 6.開発体制 開発に参加した団体の役割と分担については下記の通り。 (1)コンソーシアム 株式会社ラジオ関西と、株式会社スマートバリューとがコンソーシアムを形成し、開 発仕様の作成、システム開発にあたった。 (2)各社の役割 ・株式会社ラジオ関西は、兵庫県保育協会及び、協会傘下の保育園をサンプリングし、 要件調査をおこない、構築するシステムに対しての要件定義を実施した。また、シス テム構築後のサービスが円滑に利用してもらえるよう、各種普及啓発について検討す る。 ・株式会社スマートバリューは、システム設計及び開発をおこなった。来年度以降の本 運用においては、品質を保ちながらサービスを維持・継続させ、利用者の拡大に対し てSaaS/ASPの形態で展開する。 7.事業運営体制 【推薦】 兵庫県知事 兵庫県健康福祉部 【事業運営】 社団法人兵庫県保育協会 【開発・運用コンソーシアム】 よい子ネット推進コンソーシアム 株式会社ラジオ関西 ・ システム設計、要件定義 ・ システムテスト ・ 事業監修 株式会社スマートバリュー ・ システム開発 ・ システム運用 【サービス利用者】 加盟する約300の保育園関係者 及び、園児の保護者 以 上 20 発行日 平成21年3月 作 成 財団法人ニューメディア開発協会 住 所 〒112-0014 東京都文京区関口 1 丁目 43 番 5 号 電 話 03-5287-5034 FAX 03-5287-5029 新目白ビル6F 開発事業者 双方向性を持つ連絡情報提供システムの開発 「よい子ネット推進コンソーシアム」 [株式会社ラジオ関西] 住 所 〒650-8580 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目5−7 [株式会社スマートバリュー] 住 所 〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町2−3−2−4F 平成20年度 先導的地域情報システムの調査・開発事業 双方向性を持つ連絡情報提供システムの開発 開発報告書 内容の全ておよび一部を許可なく引用、複製することを禁じます。 URL:www.nmda.or.jp 21